JP2023084398A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】アームレストの振動を抑制できる乗物用シートを提供する。【解決手段】本開示の一態様は、アームレストと、クッションフレームとを備える乗物用シートである。アームレストは、アーム保持部と、アームレストフレームとを有する。アームレストフレームは、クッションフレームに連結された第1フレームと、第1フレームよりもシート後方においてクッションフレームに連結された第2フレームとを有する。第1フレームのシート幅方向の振動に対する剛性は、第2フレームのシート幅方向に対する剛性よりも大きい。アームレストの重心は、第2フレームのうちクッションフレームと連結された第2連結部よりも第1フレームのうちクッションフレームと連結された第1連結部の近くに位置する。【選択図】図1

Description

本開示は、乗物用シートに関する。
乗物用シートにおいて、シートクッションの側方にアームレストを設けた構成が公知である(特許文献1参照)。アームレストは、クッションフレームに片持ち梁状に連結されたアームレストフレームを有する。
中国実用新案公告第212313363号明細書
上述の片持ち梁状のアームレストフレームでは、クッションフレームから伝達された車両の振動によって、アームレストフレームの上端部が大きく変位する。そのため、アームレストにおいて着席者の手が触れる部位の振動が大きくなる。
本開示の一局面は、アームレストの振動を抑制できる乗物用シートを提供することを目的としている。
本開示の一態様は、シートクッション(2)と、シートバック(3)と、アームレスト(4)と、シートクッション(2)を支持するクッションフレーム(6)と、を備える乗物用シート(1)である。アームレスト(4)は、アームレスト(4)の上面を構成するアーム保持部(41)と、アーム保持部(41)の下方に配置されたアームレストフレーム(42)と、を有する。
アームレストフレーム(42)は、上下方向に延伸すると共に、クッションフレーム(6)に連結された第1フレーム(421)と、上下方向に延伸すると共に、第1フレーム(421)よりもシート後方においてクッションフレーム(6)に連結された第2フレーム(422)と、を有する。
第1フレーム(421)のシート幅方向の振動に対する剛性は、第2フレーム(422)のシート幅方向に対する剛性よりも大きい。アームレスト(4)の重心は、シート前後方向において、第2フレーム(422)のうちクッションフレーム(6)と連結された第2連結部(422A)よりも第1フレーム(421)のうちクッションフレーム(6)と連結された第1連結部(421A)の近くに位置する。
このような構成によれば、シート前方に配置された第1フレーム(421)の振動による変位がシート後方に配置された第2フレーム(422)よりも小さくされ、かつ、アームレスト(4)の重心がアームレスト(4)の前方寄りに配置されることで、アーム保持部(41)のうち、着席者の手が触れる前方部分の振動が抑制される。
本開示の一態様では、アームレストフレーム(42)は、第1フレーム(421)と第2フレーム(422)とをシート前後方向に連結する第3フレーム(423)を有してもよい。アームレスト(4)の重心は、上下方向において、アーム保持部(41)の上面よりも第3フレーム(423)の近くに位置してもよい。このような構成によれば、アームレスト(4)の重心とアームレスト(4)の上面との上下方向の距離を大きくできる。そのため、アーム保持部(41)の振動抑制効果を促進できる。
本開示の一態様では、第1フレーム(421)は、第1連結部(421A)よりも上方の補助連結部(421B)において、クッションフレーム(6)とさらに連結されてもよい。このような構成によれば、第1フレーム(421)が上下の2か所でクッションフレーム(6)に固定されるため、第1フレーム(421)の振動に対する剛性を比較的簡潔な構造にて高められる。
本開示の一態様では、第1連結部(421A)は、第2連結部(422A)よりも下方に位置してもよい。補助連結部(421B)は、第2連結部(422A)よりも上方に位置してもよい。このような構成によれば、アームレスト(4)の設計自由度を維持しつつ、第1フレーム(421)の振動に対する剛性を第2フレーム(422)よりも比較的容易に高くすることができる。
本開示の一態様では、第2フレーム(422)は、第2連結部(422A)よりも上方に設けられた第2補助連結部(422B)において、クッションフレーム(6)とさらに連結されてもよい。第1連結部(421A)と第1補助連結部(421B)との距離は、第2連結部(422A)と第2補助連結部(422B)との距離よりも大きくてもよい。このような構成によれば、アームレスト(4)において着席者の負荷がかかり易い第1フレーム(421)の振動に対する剛性を高めることができる。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されるものではない。
図1は、実施形態の乗物用シートを示す模式的な斜視図である。 図2は、図1のクッションフレーム及びアームレストフレームの模式的な斜視図である。 図3は、図1の第1アームレストの模式的な側面図である。 図4は、図1の第2アームレストの模式的な側面図である。 図5は、図1のクッションフレーム及びアームレストフレームの模式的な斜視図である。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1に示す乗物用シート1は、シートクッション2と、シートバック3と、第1アームレスト4と、第2アームレスト5と、クッションフレーム6と、バックフレーム7とを備える。
乗物用シート1は、乗用車の座席シートとして使用される。なお、以下の説明及び各図面における方向は、乗物用シート1を乗物(つまり乗用車)に組み付けた状態における方向を意味する。本実施形態では、シート幅方向は、乗物の左右方向に一致し、シート前方は、乗物の前方に一致する。
シートクッション2は、着席者の臀部を支持するための部位である。シートバック3は、着席者の背部を支持するための部位である。第1アームレスト4は、着席者の右腕を支持するための部位である。第2アームレスト5は、着席者の左腕を支持するための部位である。クッションフレーム6は、シートクッション2を支持する。バックフレーム7は、シートバック3を支持する。
<クッションフレーム>
図2に示すように、クッションフレーム6は、第1サイドフレーム61と、第2サイドフレーム62と、フロントフレーム63と、リアフレーム64と、ミドルフレーム65と、第1連結ブラケット66と、第2連結ブラケット67と、第3連結ブラケット68と、第4連結ブラケット69とを有する。
第1サイドフレーム61及び第2サイドフレーム62は、それぞれシート前後方向に延伸しており、シート幅方向において互いに離れて配置されている。第1サイドフレーム61は、第2サイドフレーム62に対し左側に配置されている。第1サイドフレーム61及び第2サイドフレーム62は、それぞれ乗物用シート1が設置される車両の床に固定されるように構成されている。
フロントフレーム63は、シート幅方向に延伸する円筒状の部材である。フロントフレーム63は、第1サイドフレーム61の前端部と第2サイドフレーム62の前端部とをシート幅方向に連結している。
リアフレーム64は、シート幅方向に延伸する円筒状の部材である。リアフレーム64は、フロントフレーム63よりもシート後方において、第1サイドフレーム61と第2サイドフレーム62とをシート幅方向に連結している。
ミドルフレーム65は、シート幅方向に延伸する円筒状の部材である。ミドルフレーム65は、フロントフレーム63とリアフレーム64との間において、第1サイドフレーム61と第2サイドフレーム62とをシート幅方向に連結している。
第1連結ブラケット66は、第1サイドフレーム61よりもシート幅方向外側(つまり左側)において、フロントフレーム63の外周面に例えば溶接によって固定された板材である。第1連結ブラケット66は、フロントフレーム63から上方に向かって延伸している。
第2連結ブラケット67は、第1サイドフレーム61よりもシート幅方向外側(つまり左側)において、リアフレーム64の外周面に例えば溶接によって固定された板材である。第2連結ブラケット67は、リアフレーム64から上方に向かって延伸している。
第3連結ブラケット68は、第2サイドフレーム62のシート幅方向外側の面に、例えば溶接によって固定された板材である。第3連結ブラケット68は、フロントフレーム63の下方に配置されている。
第4連結ブラケット69は、第2サイドフレーム62の前端部に上方から重なるように配置されている。第4連結ブラケット69は、フロントフレーム63の外周面に例えば溶接によって固定された板材である。第4連結ブラケット69は、第2サイドフレーム62よりもシート幅方向外側(つまり右側)に突出している。
<第1アームレスト>
図3に示すように、第1アームレスト4は、アーム保持部41と、アームレストフレーム42と、カバー43と、機能部品44とを有する。
(アーム保持部)
アーム保持部41は、シート前後方向に延伸し、第1アームレスト4の上面(つまり腕を載置する面)を構成している。
アーム保持部41は、シートクッション2よりも上方において、着席者の左腕を下方から支持する。アーム保持部41は、弾性を有するパッドと、パッドを被覆する皮革カバーとを有する。
(アームレストフレーム)
アームレストフレーム42は、アーム保持部41の下方に配置され、アーム保持部41を下方から支持している。
アームレストフレーム42は、例えば、鉄、アルミニウム、マグネシウム等の金属で構成される。アームレストフレーム42は、第1フレーム421と、第2フレーム422と、第3フレーム423とを有する。
図2に示すように、第1フレーム421は、上下方向に延伸する角筒状の部材である。つまり、第1フレーム421は閉断面を有する梁である。第1フレーム421の下端部は、第1フレーム421の上端部よりもシート後方に位置する。
第1フレーム421は、クッションフレーム6の第1サイドフレーム61よりもシート幅方向外側に配置されている。第1フレーム421は、第1連結部421A及び第1補助連結部421Bの2か所において、クッションフレーム6に支持されている。
具体的には、第1フレーム421は、第1連結部421Aにおいて、クッションフレーム6のフロントフレーム63の左端部にボルト及びナットによって固定されている。第1連結部421Aでのボルト及びナットによる締結方向は、シート前後方向と直交する。
また、第1フレーム421は、第1補助連結部421Bにおいて、クッションフレーム6の第1連結ブラケット66にボルト及びナットによって固定されている。第1補助連結部421Bでのボルト及びナットによる締結方向は、シート前後方向と直交する。
第1補助連結部421Bは、第1連結部421Aよりも上方、かつシート前方に位置する。また、第1補助連結部421Bは、第1フレーム421の長手方向において、第1フレーム421の上端部よりも下端部の近くに位置する。
第2フレーム422は、上下方向に延伸する角筒状の部材である。つまり、第2フレーム422は閉断面を有する梁である。第2フレーム422の下端部は、第2フレーム422の上端部よりもシート前方に位置する。
第2フレーム422は、クッションフレーム6の第1サイドフレーム61よりもシート幅方向外側に配置されている。第2フレーム422は、第2連結部422A及び第2補助連結部422Bの2か所において、クッションフレーム6に支持されている。第2連結部422A及び第2補助連結部422Bは、第1フレーム421よりもシート後方に位置する。
具体的には、第2フレーム422は、第2連結部422Aにおいて、クッションフレーム6のリアフレーム64の左端部にボルト及びナットによって固定されている。第2連結部422Aでのボルト及びナットによる締結方向は、シート前後方向と直交する。
また、第2フレーム422は、第2補助連結部422Bにおいて、クッションフレーム6の第2連結ブラケット67にボルト及びナットによって固定されている。第2補助連結部422Bでのボルト及びナットによる締結方向は、シート前後方向と直交する。
第2補助連結部422Bは、第2連結部422Aよりも上方、かつシート後方に位置する。また、第2補助連結部422Bは、第2フレーム422の長手方向において、第2フレーム422の上端部よりも下端部の近くに位置する。
図3に示すように、第1フレーム421の第1連結部421Aは、第2フレーム422の第2連結部422A及び第2補助連結部422Bよりも下方に位置する。また、第1フレーム421の第1補助連結部421Bは、第2フレーム422の第2連結部422A及び第2補助連結部422Bよりも上方に位置する。
第1フレーム421の長手方向における第1連結部421Aと第1補助連結部421Bとの距離は、第2フレーム422の長手方向における第2連結部422Aと第2補助連結部422Bとの距離よりも大きい。
第1フレーム421は、第1アームレスト4において着席者の腕等の負荷が加わる部位に位置している。そのため、第1連結部421Aと第1補助連結部421Bとの距離が第2連結部422Aと第2補助連結部422Bとの距離よりも大きくされることで、第1フレーム421に振動が加わった際の第1フレーム421のシート幅方向の変位量を低減できる。
また、第1フレーム421のシート幅方向の振動に対する剛性は、第2フレーム422のシート幅方向に対する剛性よりも大きい。つまり、アームレストフレーム42が連結されたクッションフレーム6に振動を加えた際に、第1フレーム421に発生する振動のシート幅方向の変位量は、第2フレーム422に発生する振動のシート幅方向の変位量よりも小さい。
第3フレーム423は、シート前後方向に延伸する角筒状の部材である。つまり、第3フレーム423は閉断面を有する梁である。第3フレーム423は、第1フレーム421と第2フレーム422とをシート前後方向に連結している。
具体的には、第3フレーム423の前端部は、フレーム連結部421Cにおいて、第1フレーム421に例えば溶接によって固定されている。フレーム連結部421Cは、第1フレーム421の第1補助連結部421Bよりも上方に位置する。
第3フレーム423の後端部は、第2連結部422Aにおいて、第2フレーム422に例えば溶接によって固定されている。第3フレーム423の後端部は、第3フレーム423の前端部よりも下方に位置する。
(カバー)
カバー43は、アームレストフレーム42と、クッションフレーム6の一部(具体的には第1サイドフレーム61)を被覆する樹脂製の意匠部材である。カバー43の上部には、アーム保持部41が取り付けられている。
(機能部品)
機能部品44は、アーム保持部41の前端部に取り付けられている。機能部品44は、着席者がアーム保持部41に腕を置きながら使用又は操作を行う構造品又は機器である。機能部品44としては、例えば、テーブル、ディスプレイ等が挙げられる。
(アームレストの重心)
第1アームレスト4の重心G1は、シート前後方向において、第2フレーム422の第2連結部422Aよりも第1フレーム421の第1連結部421Aの近くに位置する。また、第1アームレスト4の重心G1は、シート前後方向において、第1連結部421Aと第2連結部422Aとの間に位置する。
なお、「第1アームレスト4の重心G1」とは、アーム保持部41、アームレストフレーム42、カバー43及び機能部品44を含んだ第1アームレスト4全体の重心を意味する。
また、第1アームレスト4の重心G1は、上下方向において、アーム保持部41の上面411よりも第3フレーム423の近くに位置している。なお、本実施形態では、第1アームレスト4の重心G1は、第3フレーム423よりも上方に位置しているが、重心G1は第3フレーム423と重なる位置に存在してもよい。
<第2アームレスト>
図4に示すように、第2アームレスト5は、アーム保持部51と、アームレストフレーム52と、カバー53とを有する。
(アーム保持部)
アーム保持部51は、シート前後方向に延伸し、第2アームレスト5の上面を構成している。
アーム保持部51は、シートクッション2よりも上方において、着席者の右腕を下方から支持する。アーム保持部51は、弾性を有するパッドと、パッドを被覆する皮革カバーとを有する。
(アームレストフレーム)
アームレストフレーム52は、アーム保持部51の下方に配置され、アーム保持部51を下方から支持している。
アームレストフレーム52は、例えば、鉄、アルミニウム、マグネシウム等の金属で構成される。アームレストフレーム52は、第1フレーム521と、第2フレーム522と、第3フレーム523と、第4フレーム524と、第5フレーム525とを有する。
図5に示すように、第1フレーム521は、上下方向に延伸する部材である。第1フレーム521の下端部は、第1フレーム521の上端部よりもシート後方に位置する。
第1フレーム521は、クッションフレーム6の第2サイドフレーム62よりもシート幅方向外側に配置されている。第1フレーム521は、第1連結部521A及び第1補助連結部521Bの2か所において、クッションフレーム6に支持されている。
具体的には、第1フレーム521は、第1連結部521Aにおいて、クッションフレーム6の第3連結ブラケット68にボルト及びナットによって固定されている。また、第1フレーム521は、第1補助連結部521Bにおいて、クッションフレーム6の第4連結ブラケット69にボルト及びナットによって固定されている。
第1補助連結部521Bは、第1連結部521Aよりも上方、かつシート前方に位置する。また、第1補助連結部521Bは、第1フレーム521の長手方向において、第1フレーム521の上端部よりも下端部の近くに位置する。
第2フレーム522は、上下方向に延伸する部材である。第2フレーム522の下端部は、第2フレーム522の上端部よりもシート前方に位置する。
第2フレーム522は、クッションフレーム6の第2サイドフレーム62よりもシート幅方向外側に配置されている。第2フレーム522は、第2連結部522Aのみにおいて、クッションフレーム6に支持されている。
第2連結部522Aは、第1フレーム521よりもシート後方に位置する。具体的には、第2フレーム522は、第2連結部522Aにおいて、クッションフレーム6のミドルフレーム65の右端部にボルト及びナットによって固定されている。
図4に示すように、第1フレーム521の第1連結部521Aは、第2フレーム522の第2連結部522Aよりも下方に位置する。また、第1フレーム521の第1補助連結部521Bは、第2フレーム522の第2連結部522Aよりも上方に位置する。
第1フレーム521のシート幅方向の振動に対する剛性は、第2フレーム522のシート幅方向に対する剛性よりも大きい。つまり、アームレストフレーム52が連結されたクッションフレーム6に振動を加えた際に、第1フレーム521に発生する振動のシート幅方向の変位量は、第2フレーム522に発生する振動のシート幅方向の変位量よりも小さい。
第3フレーム523は、シート前後方向に延伸する角筒状の部材である。つまり、第3フレーム523は閉断面を有する。第3フレーム523は、第1フレーム521と第2フレーム522とをシート前後方向に連結している。
具体的には、第3フレーム523の前端部は、第1フレーム連結部521Cにおいて、第1フレーム521に例えば溶接によって固定されている。第1フレーム連結部521Cは、第1フレーム521の第1補助連結部521Bよりも上方に位置する。
第3フレーム523の後端部は、第2フレーム連結部522Bにおいて、第2フレーム522に例えば溶接によって固定されている。第2フレーム連結部522Bは、第2フレーム522の第2連結部522Aよりも上方に位置する。
第4フレーム524は、シート前後方向に延伸する部材である。第4フレーム524は、第3フレーム523よりも下方において、第1フレーム521と第2フレーム522とをシート前後方向に連結している。
具体的には、第4フレーム524は、第1フレーム521の第1連結部521Aと第1補助連結部521Bとの間の部位と、第2フレーム522の第2連結部522Aとに例えば溶接によって固定されている。
第5フレーム525は、シート前後方向に延伸する部材である。第5フレーム525は、第1フレーム521の上端部と第2フレーム522の上端部とをシート前後方向に連結している。
(カバー)
カバー53は、アームレストフレーム52と、クッションフレーム6の一部(具体的には第2サイドフレーム62)を被覆する樹脂製の意匠部材である。カバー53の上部には、アーム保持部51が取り付けられている。
(アームレストの重心)
第2アームレスト5の重心G2は、シート前後方向において、第2フレーム522の第2連結部522Aよりも第1フレーム521の第1連結部521Aの近くに位置する。また、第2アームレスト5の重心G2は、シート前後方向において、第1連結部521Aよりもシート前方に位置する。
なお、「第2アームレスト5の重心G2」とは、アーム保持部51、アームレストフレーム52、及びカバー53を含んだ第2アームレスト5全体の重心を意味する。
また、第2アームレスト5の重心G2は、上下方向において、アーム保持部51の上面511よりも第3フレーム523の近くに位置している。なお、本実施形態では、第2アームレスト5の重心G2は、第3フレーム523よりも上方に位置しているが、重心G2は第3フレーム523と重なる位置に存在してもよい。
[1-2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)シート前方に配置された第1フレーム421の振動による変位がシート後方に配置された第2フレーム422よりも小さくされ、かつ、第1アームレスト4の重心G1が第1アームレスト4の前方寄りに配置されることで、アーム保持部41のうち、着席者の手が触れる前方部分の振動が抑制される。第2アームレスト5についても同様である。
(1b)第1アームレスト4の重心G1が上下方向においてアーム保持部41の上面411よりも第3フレーム423の近くに位置することで、第1アームレスト4の重心G1と第1アームレスト4の上面との上下方向の距離を大きくできる。そのため、アーム保持部41の振動抑制効果を促進できる。
(1c)第1連結部421A及び第1補助連結部421Bによって、第1フレーム421が上下の2か所でクッションフレーム6に固定されるため、第1フレーム421の振動に対する剛性を比較的簡潔な構造にて高められる。
(1d)第2連結部422Aが上下方向において第1連結部421Aと第1補助連結部421Bとの間に位置することで、第1アームレスト4の設計自由度を維持しつつ、第1フレーム421の振動に対する剛性を第2フレーム422よりも比較的容易に高くすることができる。
(1e)第1連結部421Aと第1補助連結部421Bとの距離が第2連結部422Aと第2補助連結部422Bとの距離よりも大きいことで、第1アームレスト4において着席者の負荷がかかり易い第1フレーム421の振動に対する剛性を高めることができる。
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(2a)上記実施形態の乗物用シートにおいて、第2フレームの第2連結部は、上下方向において必ずしも第1フレームの第1連結部と第1補助連結部との間に位置しなくてもよい。
(2b)上記実施形態の乗物用シートにおいて、アームレストの重心は、必ずしも上下方向において、アーム保持部の上面よりも第3フレームの近くに位置しなくてもよい。また、アームレストフレームは、必ずしも第3フレームを有しなくてもよい。
(2c)上記実施形態の乗物用シートは、乗用車以外の自動車に用いられるシートや、自動車以外の例えば、鉄道車両、船舶、航空機等の乗物に用いられるシートにも適用できる。
(2d)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…乗物用シート、4…第1アームレスト、5…第2アームレスト、
6…クッションフレーム、41,51…アーム保持部、
42,52…アームレストフレーム、43,53…カバー、44…機能部品、
61…第1サイドフレーム、62…第2サイドフレーム、63…フロントフレーム、
64…リアフレーム、65…ミドルフレーム、
66,67,68,69…連結ブラケット、421,521…第1フレーム、
421A,521A…第1連結部、421B,521B…第1補助連結部、
421C,521C,522B…フレーム連結部、422,522…第2フレーム、
422A,522A…第2連結部、422B…第2補助連結部、
423,523…第3フレーム、524…第4フレーム、525…第5フレーム。

Claims (5)

  1. シートクッションと、
    シートバックと、
    アームレストと、
    前記シートクッションを支持するクッションフレームと、
    を備え、
    前記アームレストは、
    前記アームレストの上面を構成するアーム保持部と、
    前記アーム保持部の下方に配置されたアームレストフレームと、
    を有し、
    前記アームレストフレームは、
    上下方向に延伸すると共に、前記クッションフレームに連結された第1フレームと、
    上下方向に延伸すると共に、前記第1フレームよりもシート後方において前記クッションフレームに連結された第2フレームと、
    を有し、
    前記第1フレームのシート幅方向の振動に対する剛性は、前記第2フレームのシート幅方向に対する剛性よりも大きく、
    前記アームレストの重心は、シート前後方向において、前記第2フレームのうち前記クッションフレームと連結された第2連結部よりも前記第1フレームのうち前記クッションフレームと連結された第1連結部の近くに位置する、乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記アームレストフレームは、前記第1フレームと前記第2フレームとをシート前後方向に連結する第3フレームを有し、
    前記アームレストの重心は、上下方向において、前記アーム保持部の上面よりも前記第3フレームの近くに位置する、乗物用シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記第1フレームは、前記第1連結部よりも上方に設けられた第1補助連結部において、前記クッションフレームとさらに連結される、乗物用シート。
  4. 請求項3に記載の乗物用シートであって、
    前記第1連結部は、前記第2連結部よりも下方に位置し、
    前記第1補助連結部は、前記第2連結部よりも上方に位置する、乗物用シート。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の乗物用シートであって、
    前記第2フレームは、前記第2連結部よりも上方に設けられた第2補助連結部において、前記クッションフレームとさらに連結され、
    前記第1連結部と前記第1補助連結部との距離は、前記第2連結部と前記第2補助連結部との距離よりも大きい、乗物用シート。
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