JP2023084111A - メラノコルチン4受容体アンタゴニストとしてのスピロ化合物およびそれらの使用 - Google Patents
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Abstract
【課題】悪液質、食欲不振または神経性食欲不振症を処置するためのMC4Rアンタゴニストとしての化合物を提供する。【解決手段】式Iの化合物およびそれらの薬学的に許容できる塩を提供する。TIFF2023084111000241.tif43127【選択図】なし
Description
本発明は、新たな医薬化合物、該化合物を含有する医薬組成物、およびメラノコルチン受容体4(MC4R)アンタゴニストとしての該化合物の使用に関する。
メラノコルチンは、メラノコルチン受容体ファミリーのGタンパク質共役受容体(GPCR)と結合してそれを活性化するプロオピオメラノコルチン(POMC)に由来するペプチドである。メラノコルチンは、性機能および性行動、食物摂取ならびに代謝を含む多様な数の生理学的プロセスを調節する。これまでに、5つのメラノコルチン受容体(MCR)、MC1R、MC2R、MC3R、MC4RおよびMC5Rが哺乳動物において同定されており、これらは種々の組織において発現される。MC1Rはメラノサイトおよび黒色腫細胞において特異的に発現され、MC2RはACTH受容体であり、副腎組織において発現され、MC3Rは脳および辺縁系において主として発現され、MC4Rは脳および脊髄において広く発現され、MC5Rは、脳、ならびに皮膚、脂肪組織、骨格筋およびリンパ組織を含む多くの末梢組織において発現される。例えば、米国特許第8,138,188号およびSalehら、Front.Pharmacol.、2018、9:560を参照されたい。
MC4Rは、視床下部、海馬および視床において主に発現されるGタンパク質共役7回膜貫通受容体である(Gantzら、1993 J.Biol.Chem.268:15174~15179)。この受容体は、体重の中枢調節に関係し、MC4Rは、プロオピオメラノコルチンに由来しアグーチ遺伝子関連タンパク質(AGRP)によって不活性化されるα-メラノサイト刺激ホルモン(MSH)によって活性化される。α-MSHは体重減少を誘発するのに対し、アグーチタンパク質の異所性発現はアグーチマウスにおいて肥満をもたらす(Fanら、1993 Nature 385:165~168;Luら、1994 Nature 371:799~802)。体重調節におけるMC4Rの役割についての追加の証拠は、マウスにおけるノックアウトモデル(Huszarら、1997 Cell 88:131~141)およびヒトにおけるハプロ不全突然変異(Vaisseら、1998 Nat.Genet.20:113~114;Yeoら、1998 Nat.Genet.20:111~112;Hinneyら、1999 J.Clin.Endocrinol.Metab.84:1483~1486)の両方から生じる。MC4Rノックアウトマウスにおいて、体重の増大は5週齢までに識別可能であった。15週齢までに、ホモ接合変異体の雌は平均してそれらの野生型同腹子の2倍の重さがあったのに対し、ホモ接合変異体の雄は野生型対照よりも約50%重かった。MC4Rノックアウトのヘテロ接合体であるマウスは、野生型およびホモ接合変異体同腹子において見られたものの中間にある体重増加を示し、故に、体重調節に対するMC4R除去の遺伝子量効果を実証した。ホモ接合変異体の食物摂取は、野生型同胞におけるものと比較して約50%だけ増大した(Huszarら、1997 Cell 88:131~141)[Am.J.Hum.Genet.、65:1501~1507、1999から]。MC4R活性化はげっ歯類において陰茎勃起を誘発することが示されており、MC4R不活性化は肥満を引き起こすことが示されている(Hadley、1999、Ann.NY Acad.Sci.、885:1~21;Wikbergら、2000、Pharmacol.Res.、42(5)、393~420;およびSalehら、Front.Pharmacol.、2018、9:560において総括されている)。
近年では、数種類の低分子MC4Rアンタゴニストが文献および特許出願[例えば、WO2010052256;WO2010081666;米国特許第8,044,068号;Chakiら、Current Topics in Medicinal Chemistry、2007、7、1145~1151;Fosterら、Current Topics in Medicinal Chemistry、2007、7、1131~1136;Pontilloら、Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters 15(2005)2541~46;Vosら、Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters 16(2006)2302~2305;Tao、Endocrine Reviews、2010、31(4):506~543;およびSalehら、Front.Pharmacol.、2018、9:560を参照されたい]において報告されている。これらのMC4Rアンタゴニストは、MC4R関連状態、疾患または障害、例えば、悪液質[例えば、慢性疾病に関連する悪液質、例を挙げると、がんに関連する悪液質、後天性免疫不全症候群(AIDS)に関連する悪液質、心不全に関連する悪液質、例えばうっ血性心不全(CHF)に関連する悪液質、慢性腎臓疾患(CKD)に関連する悪液質;慢性疾病の処置に関連する悪液質、例を挙げると、がんの処置に関連する悪液質または心不全(例えばCHF)の処置に関連する悪液質を含む];食欲不振または神経性食欲不振症(例えば、高齢者の食欲不振、化学療法および/または放射線療法に関連する食欲不振);悪心;嘔吐;体重減少(例えば、不随意の体重減少);発育障害;サルコペニア;筋消耗;筋衰弱;虚弱;骨粗鬆症;骨障害(例えば、骨量減少);疼痛;神経因性疼痛;不安神経症(例えば、心的外傷後ストレス障害またはPTSD);うつ病;高血圧;栄養不良;肥満(例えば、慢性肥満から生じるサルコペニア);性的機能不全;および炎症性疾患(例えば、食欲不振または悪液質またはサルコペニアまたは筋消耗に関連する炎症性疾患)を処置するおよび/または予防するために有用である。
例えば、本明細書において記述されるもの等のMC4R関連状態、疾患または障害を処置するまたは予防するための、新たなおよび/または改善された医薬品(例えば、より有効、より選択的、低毒性、かつ/または改善されたバイオ医薬品特性、例を挙げると、物理的安定性;溶解度;経口バイオアベイラビリティ;適切な代謝安定性;クリアランス;半減期を有する)を開発するために、代替的なMC4Rアンタゴニストが引き続き必要である。本発明は、これらおよび他の重要な目的を対象とする。
一実施形態(実施形態A1)では、本発明は、式Iの化合物:
R1は、H、ハロゲン、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、4から7員のヘテロシクロアルキル、フェニルまたはR1aであり、ここで、C3~6シクロアルキルおよび4から7員のヘテロシクロアルキルのそれぞれは、1、2、3または4個の独立に選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよく、フェニルは、1、2、3または4個の独立に選択されるRBで置換されていてもよく、ここで、各RBは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたはRB1であるか、または、2個の隣接するRBは、それらが結合したフェニルの2個の環形成原子と一緒になって、縮合した5または6員のヘテロアリールを形成し、そのそれぞれは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
R1aは、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい5または6員のヘテロアリールであり、ここで、各RAは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキル、-N(C1~4アルキル)2、RA1または(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、または、2個の隣接するRAは、それらが結合した5または6員のヘテロアリールの2個の環形成原子と一緒になって、縮合ベンゼン環または縮合した5もしくは6員のヘテロアリールまたは縮合した5もしくは6員のヘテロシクロアルキルまたは縮合した5もしくは6員のシクロアルキルを形成し、そのそれぞれは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
RA1は、5もしくは6員のヘテロアリールまたは5もしくは6員のヘテロシクロアルキルであり、そのそれぞれは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
RB1は、5または6員のヘテロアリールであり、そのそれぞれは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
X1は、C(RX)2であり、ここで、各RXは、独立に、HまたはC1~4アルキルであり、
R2およびR3のそれぞれは、独立に、H、ハロゲン、C1~4アルキル、C1~4ヒドロキシアルキル、C1~4ハロアルキル、(C1~4アルコキシ)-C1~4アルキル-、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキルであり、ここで、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれは、ハロゲン、-OH、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、
または、R2およびR3は、それらが結合した炭素原子と一緒になって、ハロゲン、-OH、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、C3~6シクロアルキルを形成し、
Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のそれぞれは、独立に、CR4またはNであり、ただし、Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のうちの3個以下がNであり、
各R4は、独立に、H、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-N(C1~2アルキル)2、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい]
を提供する。
本発明は、治療有効量の式Iの化合物または該化合物の薬学的に許容できる塩と、薬学的に許容できる担体とを有する医薬組成物も提供する。
本発明は、そのような処置を必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)において、MC4R関連状態、疾患または障害を処置するための方法であって、該哺乳動物(例えば、ヒト)に、式Iの化合物または該化合物の薬学的に許容できる塩を投与するステップを含む方法も提供する。
本発明は、MC4R関連状態、疾患または障害を処置する際に使用するための、式Iの化合物または該化合物の薬学的に許容できる塩も提供する。
MC4R関連状態、疾患または障害は、悪液質[例えば、慢性疾病に関連する悪液質、例を挙げると、がんに関連する悪液質、後天性免疫不全症候群(AIDS)に関連する悪液質、心不全に関連する悪液質、例えばうっ血性心不全(CHF)に関連する悪液質、慢性腎臓疾患(CKD)に関連する悪液質;慢性疾病の処置に関連する悪液質、例を挙げると、がんの処置に関連する悪液質または心不全(例えばCHF)の処置に関連する悪液質を含む];食欲不振または神経性食欲不振症(例えば、高齢者の食欲不振、化学療法および/または放射線療法に関連する食欲不振);悪心;嘔吐;体重減少(例えば、不随意の体重減少);発育障害;サルコペニア;筋消耗;筋衰弱[例えば、慢性閉塞性肺疾患(COPD)に関連する筋衰弱];虚弱;骨粗鬆症;骨障害(例えば、骨量減少);疼痛;神経因性疼痛;不安神経症(例えば、心的外傷後ストレス障害またはPTSD);うつ病;高血圧;栄養不良;肥満(例えば、慢性肥満から生じるサルコペニア);性的機能不全;および炎症性疾患(例えば、食欲不振または悪液質またはサルコペニアまたは筋消耗に関連する炎症性疾患)から選択されるものを含む。
本発明は、そのような処置を必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)において、状態、疾患または障害を処置するための方法であって、該哺乳動物(例えば、ヒト)に、式Iの化合物または該化合物の薬学的に許容できる塩を投与するステップを含み、該状態、疾患または障害が、悪液質[例えば、慢性疾病に関連する悪液質、例を挙げると、がんに関連する悪液質、後天性免疫不全症候群(AIDS)に関連する悪液質、心不全に関連する悪液質、例えばうっ血性心不全(CHF)に関連する悪液質、慢性腎臓疾患(CKD)に関連する悪液質;慢性疾病の処置に関連する悪液質、例を挙げると、がんの処置に関連する悪液質または心不全(例えばCHF)の処置に関連する悪液質を含む];食欲不振または神経性食欲不振症(例えば、高齢者の食欲不振、化学療法および/または放射線療法に関連する食欲不振);悪心;嘔吐;体重減少(例えば、不随意の体重減少);発育障害;サルコペニア;筋消耗;筋衰弱;虚弱;骨粗鬆症;骨障害(例えば、骨量減少);疼痛;神経因性疼痛;不安神経症(例えば、心的外傷後ストレス障害またはPTSD);うつ病;高血圧;栄養不良;肥満(例えば、慢性肥満から生じるサルコペニア);性的機能不全;および炎症性疾患(例えば、食欲不振または悪液質またはサルコペニアまたは筋消耗に関連する炎症性疾患)から選択される、方法も提供する。
本発明は、メラノコルチン-4受容体(MC4R)をアンタゴナイズするための方法であって、MC4Rを、式Iの化合物または該化合物の薬学的に許容できる塩と接触させるステップを含む方法も提供する。
先述の概要および下記の詳細な記述はいずれも、例示的かつ説明的なものにすぎず、特許請求される通りの本発明の制限ではないことを理解されたい。
本発明は、本発明の例示的な実施形態の下記の詳細な記述およびその中に含まれる例を参照することにより、より容易に理解され得る。
本発明は、作製のための具体的な合成方法に限定されず、それらは当然変動し得ることを理解されたい。本明細書において使用される術語は、特定の実施形態を記述することのみを目的とし、限定的であることを意図したものではないことも理解されたい。本明細書においておよびこの後の請求項において、いくつかの用語を参照することになり、これらは下記の意味を有すると定義されるものとする。
本明細書において使用される場合、「a」または「an」は、1つまたは複数を意味し得る。請求項において使用される場合、語「を含む」と併せて使用される際は、語「a」または「an」は、1つまたは1つ超を意味し得る。本明細書において使用される場合、「別の」は、少なくとも第2またはそれ以上を意味し得る。
用語「約」は、それが指す公称値のプラスまたはマイナス10%の近似を示す相対的な用語を指し、一実施形態では、プラスまたはマイナス5%、別の実施形態では、プラスまたはマイナス2%を指す。本開示の分野では、このレベルの近似は、該値がより狭い範囲を必要とするように具体的に述べられているのでない限り、適切である。
「化合物」は、本明細書において使用される場合、配座異性体(例えば、シスおよびトランス異性体)およびすべての光学異性体(例えば、鏡像異性体およびジアステレオマー)、そのような異性体のラセミ、ジアステレオマーおよび他の混合物、ならびに溶媒和物、水和物、同形体、多形体、互変異性体、エステル、塩形態およびプロドラッグを含む、任意の薬学的に許容できる誘導体もしくは変化物を含む。表現「プロドラッグ」は、投与後に何らかの化学的または生理的プロセスを介してインビボで薬物を放出する薬物前駆体である化合物を指す(例えば、プロドラッグが生理的pHにされてまたは酵素作用を介して所望の薬物形態に変換される)。
用語「アルキル」は、直鎖状(straight/linear)または分枝鎖状であってよい、非環式飽和脂肪族炭化水素基を意味する。そのような基の例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、イソブチルおよびtert-ブチルを含むがこれらに限定されない。アルキルおよび種々の他の炭化水素含有部分からなる炭素原子は、該部分における炭素原子の下限および上限の数字を指定する接頭辞によって指し示される、すなわち、接頭辞Ci~jは、境界も含めて整数「i」から整数「j」炭素原子の部分を指し示す。故に、例えば、C1~4アルキルは、境界も含めて1から4個の炭素原子のアルキルを指す。C1~4アルキルの代表例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチルおよびtert-ブチルを含む。別の例として、C1~4アルキルは、境界も含めて1から2個の炭素原子のアルキル(すなわち、メチルまたはエチル)を指す。アルキル基は、そのように指定されている場合、1個または複数の(例えば、1から5個の)好適な置換基によって置換されていてもよい。
本明細書の種々の箇所において、本発明の化合物の置換基は、群でまたは範囲で開示される。本発明は、そのような群および範囲の員のいずれもすべての個々のサブ組合せを含むことが具体的に意図されている。例えば、用語「C1~4アルキル」は、C1アルキル(メチル)、C2アルキル(エチル)、C3アルキルおよびC4アルキルを含むように具体的に意図されている。別の例として、用語「4から7員のヘテロシクロアルキル」は、任意の4、5、6または7員のヘテロシクロアルキル基を含むように具体的に意図されている。
本明細書において使用される場合、用語「n員の」は、ここでnは整数であり、典型的には、環形成原子の数がnである部分における環形成原子の数を記述する。例えば、ピリジニルは6員のヘテロアリール環の例であり、ピラゾリルは5員のヘテロアリール基の例である。
本明細書において使用される場合、用語「アルコキシ」または「アルキルオキシ」は、-O-アルキル基を指す。例えば、用語「C1~4アルコキシ」または「C1~4アルキルオキシ」は、-O-(C1~4アルキル)基を指し;別の例として、用語「C1~2アルコキシ」または「C1~2アルキルオキシ」は、-O-(C1~2アルキル)基を指す。アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n-プロポキシおよびイソプロポキシ)、tert-ブトキシ等を含む。アルコキシまたはアルキルオキシ基は、そのように指定されている場合、1個または複数の(例えば、1から5個の)好適な置換基によって置換されていてもよい。
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、本明細書において使用される場合、-F、-Cl、-Brまたは-Iを意味する。
本明細書において使用される場合、用語「ハロアルキル」は、1個または複数のハロゲン置換基(最大ペルハロアルキル、すなわち、アルキル基のすべての水素原子がハロゲン原子によって置きかえられたもの)を有するアルキル基を指す。例えば、用語「C1~4ハロアルキル」は、1個または複数のハロゲン置換基(最大ペルハロアルキル、すなわち、アルキル基のすべての水素原子がハロゲン原子によって置きかえられたもの)を有するC1~4アルキル基を指し;用語「C1~2ハロアルキル」は、1個または複数のハロゲン置換基(最大ペルハロアルキル、すなわち、アルキル基のすべての水素原子がハロゲン原子によって置きかえられたもの)を有するC1~2アルキル基(すなわち、メチルまたはエチル)を指す。ハロアルキル基の例は、-CF3、-CHF2、-CH2F、-CH2CF3、-C2F5、-CH2Cl等を含む。
「フルオロアルキル」は、1個または複数のフルオロ(-F)置換基(最大ペルフルオロアルキル、すなわち、アルキル基のすべての水素原子がフッ素原子によって置きかえられたもの)で置換されている本明細書で定義されている通りのアルキルを意味する。用語「C1~2フルオロアルキル」は、1個または複数のフッ素置換基(最大ペルフルオロアルキル、すなわち、アルキル基のすべての水素原子がフッ素原子によって置きかえられたもの)を有するC1~2アルキル基(すなわち、メチルまたはエチル)を指し;用語「C1フルオロアルキル」は、1、2または3個のフッ素置換基を有するメチルを指す。C1フルオロアルキルの例は、フルオロメチル、ジフルオロメチルおよびトリフルオロメチルを含み;C2フルオロアルキルのいくつかの例は、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、1,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,1,2-トリフルオロエチル等を含む。
ここで使用される場合、用語「ハロアルコキシ」は、-O-ハロアルキル基を指す。例えば、用語「C1~4ハロアルコキシ」は、-O-(C1~4ハロアルキル)基を指し;用語「C1~2ハロアルコキシ」は、-O-(C1~2ハロアルキル)基を指す。さらに別の例として、用語「C1ハロアルコキシ」は、1、2または3個のハロゲン置換基を有するメトキシ基を指す。ハロアルコキシの例は、-OCF3または-OCHF2である。
ここで使用される場合、用語「フルオロアルコキシ」は、-O-フルオロアルキル基を指す。例えば、用語「C1~2フルオロアルコキシ」は、-O-(C1~2フルオロアルキル)基を指し;用語「C1フルオロアルコキシ」は、-O-(C1フルオロアルキル)基を指す。C1フルオロアルコキシの例は、-O-CH2F、-O-CHF2および-O-CF3を含む。C2フルオロアルコキシのいくつかの例は、-O-CH2CHF2、-O-CH2-CHF2、-O-CH2CF3、-O-CF2CH3および-O-CF2CF3を含む。
本明細書において使用される場合、用語「ヒドロキシルアルキル」または「ヒドロキシアルキル」は、1個または複数の(例えば、1、2または3個の)OH置換基を有するアルキル基を指す。用語「C1~4ヒドロキシルアルキル」または「C1~4ヒドロキシアルキル」は、1個または複数の(例えば、1、2または3個の)OH置換基を有するC1~4アルキル基を指し;用語「C1~2ヒドロキシルアルキル」または「C1~2ヒドロキシアルキル」は、1個または複数の(例えば、1、2または3個の)OH置換基を有するC1~2アルキル基を指す。ヒドロキシルアルキルの例は、-CH2OHまたは-CH2CH2OHである。
本明細書において使用される場合、用語「シクロアルキル」は、飽和または不飽和、非芳香族、単環式または多環式(二環式等)炭化水素環(例えば、単環、例を挙げると、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、または、スピロ、縮合もしくは架橋系(例を挙げると、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニルまたはビシクロ[5.2.0]ノナニル、デカヒドロナフタレニル等)を含む二環)を指す。シクロアルキル基は、3から15個の(例えば、3から14、3から10、3から6、3から4、または4から6個の)炭素原子を有する。一部の実施形態では、シクロアルキルは、1つ、2つもしくはそれ以上の非累積的な非芳香族二重もしくは三重結合および/または1から3個のオキソ基を含有していてもよい。一部の実施形態では、ビシクロアルキル基は、6から14個の炭素原子を有する。用語「C3~4シクロアルキル」は、本明細書において使用される場合、3から4個までの炭素を含有する飽和環式炭化水素基を意味する。C3~4シクロアルキルの例は、シクロプロピルおよびシクロブチルを含む。シクロアルキルの定義には、シクロアルキル環、例えば、シクロペンタン(5員のシクロアルキル)、シクロペンテン、シクロヘキサン(6員のシクロアルキル)等のベンゾまたはピリジニル誘導体と縮合している1つまたは複数の芳香族環(アリールおよびヘテロアリールを含む)を有する部分、例えば、6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジニル、5,6,7,8-テトラヒドロキノリニルまたは1 5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリニルも含まれ、そのそれぞれは、ヘテロアリール環と縮合している5員または6員のシクロアルキル部分(すなわち、ピリジニル環)を含む。シクロアルキルまたはC3~4シクロアルキル(cycoalkyl)基は、そのように指定されている場合、1個または複数の(例えば、1から5個の)好適な置換基によって置換されていてもよい。
用語「C3~4シクロアルキル-C1~4アルキル-」は、本明細書において使用される場合、本明細書で定義されている通りのC3~4アルキル基を介して親分子部分に付加されている、本明細書で定義されている通りのC3~4シクロアルキルを意味する。C3~4シクロアルキル-C1~4アルキル-のいくつかの例は、シクロプロピルメチル、2-シクロプロピルエチル、2-シクロプロピルプロピル、3-シクロプロピルプロピル、シクロブチルメチル、2-シクロブチルエチル、2-シクロブチルプロピルおよび3-シクロブチルプロピルを含む。
本明細書において使用される場合、用語「ヘテロシクロアルキル」は、1から14個の環形成炭素原子ならびにO、SおよびNからそれぞれ独立に選択される1から10個の環形成ヘテロ原子を含む(および、存在する場合、PまたはBを含んでいてもよい)、単環式または多環式[一緒に縮合している、スピロ、縮合または架橋系を含む2つ以上の環、例えば、二環式環系を含む]、飽和または不飽和、非芳香族4から15員環系(4から14員環系、4から12員環系、5から10員環系、4から7員環系、4から6員環系、または5から6員環系等)を指す。ヘテロシクロアルキル基は、1個または複数のオキソ(すなわち、=O)またはチオノ(すなわち、=S)基も含有していてもよい。例えば、用語「4から7員のヘテロシクロアルキル」は、O、SおよびNからそれぞれ独立に選択される1個または複数の環形成ヘテロ原子を含む、単環式または多環式、飽和または不飽和、非芳香族4から7員環系を指す。別の例として、用語「5または6員のヘテロシクロアルキル」は、O、SおよびNからそれぞれ独立に選択される1個または複数の環形成ヘテロ原子を含む、単環式または多環式、飽和または不飽和、非芳香族5または6員環系を指す。ヘテロシクロアルキル基は、そのように指定されている場合、1個または複数の(例えば、1から5個の)好適な置換基によって置換されていてもよい。
4から7員のヘテロシクロアルキルのいくつかの例は、アゼチジニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、イミダゾリジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピラゾリジニル、チオモルホリニル、テトラヒドロチアジニル、テトラヒドロチアジアジニル、モルホリニル、テトラヒドロジアジニルおよびテトラヒドロピラニル(オキサニルとしても公知である)を含む。4から7-ヘテロシクロアルキルのいくつかのさらなる例は、テトラヒドロフラン-2-イル、テトラヒドロフラン-3-イル、テトラヒドロピラニル(例えば、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)、イミダゾリジン-1-イル、イミダゾリジン-2-イル、イミダゾリジン-4-イル、ピロリジン-1-イル、ピロリジン-2-イル、ピロリジン-3-イル、ピペリジン-1-イル、ピペリジン-2-イル、ピペリジン-3-イル、ピペリジン-4-イル、ピペラジン-1-イル、ピペラジン-2-イル、1,3-オキサゾリジン-3-イル、1,4-オキサゼパン-2-イル、イソチアゾリジニル、1,3-チアゾリジン-3-イル、1,2-ピラゾリジン-2-イル、1,2-テトラヒドロチアジン-2-イル、1,3-チアジナン-3-イル、1,2-テトラヒドロジアジン-2-イル、1,3-テトラヒドロジアジン-1-イル、1,4-オキサジン-4-イル、オキサゾリジノニル、2-オキソ-ピペリジニル(例えば、2-オキソ-ピペリジン-1-イル)、2-オキソアゼパン-3-イル等を含む。
本明細書において使用される場合、用語「ヘテロアリール」は、少なくとも1つの環中に、O、SおよびNからそれぞれ独立に選択される1個または複数のヘテロ原子環員(環形成原子)を持つ、単環式または縮合環多環式芳香族ヘテロ環式基を指す。ヘテロアリール基は、1から13個の炭素原子、ならびにO、SおよびNから選択される1から8個のヘテロ原子を含む、5から14個の環形成原子を有する。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、1から4個のヘテロ原子を含む5から10個の環形成原子を有する。ヘテロアリール基は、1から3個のオキソまたはチオノ(すなわち、=S)基を含有することもできる。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、1、2または3個のヘテロ原子を含む5から8個の環形成原子を有する。例えば、用語「5員のヘテロアリール」は、単環式ヘテロアリール環中に5個の環形成原子を持つ、上記で定義した通りの単環式ヘテロアリール基を指し;用語「6員のヘテロアリール」は、単環式ヘテロアリール環中に6個の環形成原子を持つ、上記で定義した通りの単環式ヘテロアリール基を指し;用語「5または6員のヘテロアリール」は、単環式ヘテロアリール環中に5または6個の環形成原子を持つ、上記で定義した通りの単環式ヘテロアリール基を指す。ヘテロアリール基は、そのように指定されている場合、1個または複数の(例えば、1から5個の)好適な置換基によって置換されていてもよい。単環式ヘテロアリールの例は、1から3個のヘテロ原子を含む5個の環形成原子を持つものまたは1、2もしくは3個の窒素ヘテロ原子を含む6個の環形成原子を持つものを含む。縮合二環式ヘテロアリールの例は、1から4個のヘテロ原子を含む2つの縮合した5および/または6員の単環式環を含む。
ヘテロアリール基のいくつかの例は、ピリジニル(例えば、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル)、ピラジニル、ピリミジニル(例えば、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イルまたはピリミジン-5-イル)、ピリダジニル(例えば、ピリダジン-3-イルまたはピリダジン-4-イル)、チエニル、フリル、イミダゾリル(例えば、1H-イミダゾール-4-イル)、ピロリル、オキサゾリル(例えば、1,3-オキサゾリル、1,2-オキサゾリル)、チアゾリル(例えば、1,2-チアゾリル、1,3-チアゾリル)、ピラゾリル(例えば、ピラゾール-1-イル、ピラゾール-3-イル、ピラゾール-4-イル)、テトラゾリル(例えば、2H-テトラゾール-5-イル)、トリアゾリル(例えば、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル)、オキサジアゾリル(例えば、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリルまたは1,3,4-オキサジアゾリル)、チアジアゾリル(例えば、1,3,4-チアジアゾリルまたは1,2,4-チアジアゾリル)、キノリル、イソキノリル、ベンゾチエニル、ベンゾフリル、インドリル、ベンゾチアゾリル、1,2-ベンゾオキサゾリル、1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジニル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、1H-ピロロ[3,2-c]ピリジニル、イミダゾ[1,2-a]ピラジニル、イミダゾ[2,1-c][1,2,4]トリアジニル、イミダゾ[1,5-a]ピラジニル、イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル、1H-インダゾリル、9H-プリニル、イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジニル、[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジニル、イソオキサゾロ[5,4-c]ピリダジニル、イソオキサゾロ[3,4-c]ピリダジニル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニル、6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[1,2-b][1,2,4]トリアゾリル、ピリドン、ピリミドン、ピラジノン、ピリミジノン、1H-イミダゾール-2(3H)-オン、1H-ピロール-2,5-ジオン、3-オキソ-2H-ピリダジニル、1H-2-オキソ-ピリミジニル、1H-2-オキソ-ピリジニル、2,4(1H,3H)-ジオキソ-ピリミジニル、1H-2-オキソ-ピラジニル等を含む。
本明細書において使用される場合、本明細書において記述される通りの式Iの化合物は、必要に応じた置換および可変基を含む。指定された(置換されていてもよい)原子または部分のそれぞれの通常の原子価を超えないこと、および必要に応じた置換のいずれかは安定化合物をもたらすことが理解される。必要に応じた置換基および/または可変基の組合せは、そのような組合せが安定化合物をもたらす場合のみ容認できることも理解される。
本明細書において使用される場合、別段の定めがない限り、置換基の結合点は、置換基の任意の好適な位置からであることができる。例えば、ピペリジニルは、ピペリジン-1-イル(ピペリジニルのN原子を介して結合している)、ピペリジン-2-イル(ピペリジニルの2位でC原子を介して結合している)、ピペリジン-3-イル(ピペリジニルの3位でC原子を介して結合している)またはピペリジン-4-イル(ピペリジニルの4位でC原子を介して結合している)であることができる。別の例として、ピリジニル(またはピリジル)は、2-ピリジニル(またはピリジン-2-イル)、3-ピリジニル(またはピリジン-3-イル)または4-ピリジニル(またはピリジン-4-イル)であることができる。
本明細書において使用される場合、置換基の結合点は、置換基が別の部分と結合している位置を指し示すように指定され得る。例えば、「(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-」は、「(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-」の「C1~4アルキル」部で起こる結合点を意味する。
置換されているまたは置換されていてもよい部分が、それを介してそのような部分が置換基と結合されている原子を指し示すことなく記述されている場合、置換基は、そのような部分における任意の適切な原子を介して結合されていてよい。例えば、置換されている「(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-」において、シクロアルキルアルキル上の置換基[すなわち、(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-]は、シクロアルキルアルキルのアルキル部上またはシクロアルキル部上の任意の炭素原子と結合されている。置換基および/または可変基の組合せは、そのような組合せが安定化合物をもたらす場合のみ容認できる。
本明細書において使用される場合、環構造における2つの置換基群の相対位置を記述する際の用語「隣接する」は、同じ環の2個の環形成原子にそれぞれ結合している2つの置換基群を指し、ここで、2個の環形成原子は、化学結合を介して直接接続されている。例えば、下記の構造:
「哺乳動物」は、子どもの栄養のための雌による母乳の分泌により特徴付けられる温血脊椎動物、例を挙げると、モルモット、マウス、ラット、スナネズミ、ネコ、ウサギ、イヌ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、サル、チンパンジーおよびヒトを指す。
用語「薬学的に許容できる」は、患者への投与に好適である、物質(例えば、本発明の化合物)およびその任意の塩、または本発明の物質もしくは塩を含有する組成物を意味する。
本明細書において使用される場合、表現「反応不活性溶媒」および「不活性溶媒」は、所望生成物の収量に悪影響を及ぼす方式で、出発材料、試薬、中間体または生成物と相互作用しない、溶媒またはその混合物を指す。
本明細書において使用される場合、用語「選択性」または「選択的」は、第1のアッセイにおける化合物の効果が、第2のアッセイにおける同じ化合物の効果と比較して大きいことを指す。例えば、「腸選択的」化合物では、第1のアッセイは、小腸における化合物の半減期についてであり、第2のアッセイは、肝臓における化合物の半減期についてである。
「治療有効量」は、(i)特定の疾患、状態もしくは障害を処置するもしくは予防する;(ii)特定の疾患、状態もしくは障害の1つもしくは複数の症状を減衰させる、向上させるもしくは排除する;または(iii)本明細書において記述される特定の疾患、状態もしくは障害の1つもしくは複数の症状の発症を予防するもしくは遅延させる、本発明の化合物の量を意味する。
本明細書において使用される場合の用語「処置すること」、「処置する」または「処置」は、予防的、すなわち、防護的、および緩和的処置の両方を包含し、疾患(もしくは障害もしくは状態)または疾患(もしくは障害もしくは状態)の1つもしくは複数の症状に関連する何らかの組織損傷を好転させる、それを軽減する、それを緩和する、またはその進行を減速させることを含む。
本明細書において使用される場合、用語「接触させること」は、インビトロ系またはインビボ系において指示された部分同士を触れ合わせることを指す。例えば、MC4Rを本発明の化合物と「接触させること」は、本発明の化合物の、MC4Rを有するヒト等の哺乳動物への投与、および、例えば、本発明の化合物を、MC4Rを含有する細胞または精製調製物を含有する試料に導入することを含む。
実施形態A2は、式Iの化合物または薬学的に許容できるその塩が、式Iaの化合物:
実施形態A3は、化合物または薬学的に許容できるその塩が、式IIの化合物:
実施形態A4は、化合物または薬学的に許容できるその塩が、式IIIの化合物:
実施形態A5は、
R1が、H、ハロゲン、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、1から4個のC1~4アルキルで置換されていてもよい4から7員のヘテロシクロアルキル、またはR1aであり、
R1aが、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい5または6員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、または、2個の隣接するRAが、それらが結合した5または6員のヘテロアリールの2個の環原子と一緒になって、縮合ベンゼン環または縮合した5もしくは6員のヘテロアリールを形成し、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい、
実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、H、ハロゲン、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、1から4個のC1~4アルキルで置換されていてもよい4から7員のヘテロシクロアルキル、またはR1aであり、
R1aが、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい5または6員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、または、2個の隣接するRAが、それらが結合した5または6員のヘテロアリールの2個の環原子と一緒になって、縮合ベンゼン環または縮合した5もしくは6員のヘテロアリールを形成し、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい、
実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A6は、R1が、H、ハロゲンまたは4から7員のヘテロシクロアルキルである、実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A7は、R1が、Hまたはハロゲンである、実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A8は、R1が、Hである、実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A9は、R1が、ハロゲン(例えば、Cl)である、実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A10は、R1が、1から4個のC1~4アルキルで置換されていてもよい、4から7員のヘテロシクロアルキル(例えば、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルまたはモルホリノ)である、実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A11は、R1が、R1aである、実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A12は、
R1が、R1aであり、
R1aが、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、または、2個の隣接するRAが、それらが結合した5員のヘテロアリールの2個の環原子と一緒になって、縮合した5または6員のヘテロアリールを形成し、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい、
実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、R1aであり、
R1aが、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、または、2個の隣接するRAが、それらが結合した5員のヘテロアリールの2個の環原子と一緒になって、縮合した5または6員のヘテロアリールを形成し、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい、
実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A13は、R1aが、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、実施形態A11またはA12のさらなる実施形態である。
実施形態A14は、R1aが、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルである、実施形態A11またはA12のさらなる実施形態である。
実施形態A15は、R1aの5員のヘテロアリールの環形成原子のそれぞれが、炭素または窒素原子である、実施形態A12からA14のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A16は、R1aが、ピラゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、テトラゾリル、1,2-チアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3-チアゾリル、イミダゾリル(imidazoly)、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニルまたは[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル-であり、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシおよびC3~4シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい、実施形態A11のさらなる実施形態である。
実施形態A17は、R1aが、1H-ピラゾール-4-イル、1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル、2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル、2H-テトラゾール-5-イル、1,2-チアゾール-5-イル、1,3,4-チアジアゾール-2-イル、1,2,4-チアジアゾール-5-イル、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,3-チアゾール-2-イル、1,3-チアゾール-4-イル、1H-イミダゾール-4-イル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルまたは[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イルであり、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシおよびC3~4シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい、実施形態A11のさらなる実施形態である。
実施形態A18は、
R1が、R1aであり、
R1aが、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されている5員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、または、2個の隣接するRAが、それらが結合した5員のヘテロアリールの2個の環原子と一緒になって、縮合した5もしくは6員のヘテロアリールまたは縮合した5もしくは6員のヘテロシクロアルキルを形成し、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい、
実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、R1aであり、
R1aが、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されている5員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、または、2個の隣接するRAが、それらが結合した5員のヘテロアリールの2個の環原子と一緒になって、縮合した5もしくは6員のヘテロアリールまたは縮合した5もしくは6員のヘテロシクロアルキルを形成し、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい、
実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A19は、2個のRAが隣接し、それらが結合した5員のヘテロアリールの2個の環原子と一緒になって、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい縮合した5または6員のヘテロアリールを形成し、ここで、残りのRAのそれぞれが、存在する場合、独立に、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、実施形態A18のさらなる実施形態である。
実施形態A20は、2個のRAが隣接し、それらが結合した5員のヘテロアリールの2個の環原子と一緒になって、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい縮合した5または6員のヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、残りのRAのそれぞれが、存在する場合、独立に、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、実施形態A18のさらなる実施形態である。
実施形態A21は、
R1が、R1aであり、
R1aが、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、または、2個の隣接するRAが、それらが結合した6員のヘテロアリールの2個の環原子と一緒になって、縮合ベンゼン環または縮合した5もしくは6員のヘテロアリールを形成し、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい、
実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、R1aであり、
R1aが、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、または、2個の隣接するRAが、それらが結合した6員のヘテロアリールの2個の環原子と一緒になって、縮合ベンゼン環または縮合した5もしくは6員のヘテロアリールを形成し、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい、
実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A22は、R1aが、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、実施形態A21のさらなる実施形態である。
実施形態A23は、R1aが、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルである、実施形態A21のさらなる実施形態である。
実施形態A24は、R1aの6員のヘテロアリールの環形成原子のそれぞれが、炭素または窒素原子である、実施形態A21からA23のいずれか1つのさらなる実施形態である。さらなる実施形態では、R1aの6員のヘテロアリールの環形成原子のうちの1、2または3個は、窒素原子である(かつ環形成原子の残りは炭素原子である)。
実施形態A25は、R1aが、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニルまたはピリミジニルであり、そのそれぞれが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよく、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルである、実施形態A21からA23のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A26は、R1aが、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリダジン-3-イル、ピリダジン-4-イル、ピラジン-2-イル、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イルまたはピリミジン-5-イルであり、そのそれぞれが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよく、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルである、実施形態A21からA23のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A27は、R1aが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよいピリミジニルであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルである、実施形態A21からA23のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A28は、R1aが、1または2個の独立に選択されるRAで置換されていてもよいピリミジン-2-イルであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルである、実施形態A21からA23のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A29は、R1aが、ピリミジン-2-イルである、実施形態A21からA23のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A30は、R1が、フェニルであり、ここで、フェニルが、3または4個の独立に選択されるRBで置換されており、ここで、2個の隣接するRBが、それらが結合したフェニルの2個の環形成原子と一緒になって、縮合した5または6員のヘテロアリールを形成し、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、残りのRBのそれぞれが、独立に、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルである、実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A31は、R1が、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基でそれぞれ置換されていてもよい、1,2-ベンゾオキサゾリル(例えば、2-ベンゾオキサゾール-6-イル)または1,3-ベンゾチアゾリル(例えば、1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)である、実施形態A30のさらなる実施形態である。
実施形態A32は、R1が、フェニルであり、ここで、フェニルが、RB1で置換されており、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシおよびC3~4シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい、実施形態A1からA4のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A33は、RB1が、1,3,4-オキサジアゾリル(例えば、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)、1,2,4-オキサジアゾリル(例えば、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)または1,3-オキサゾリル(例えば、1,3-オキサゾール-5-イル)であり、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシおよびC3~4シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい、実施形態A32のさらなる実施形態である。
実施形態A34は、X1が、CH2である、実施形態A1からA3およびA5からA33のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A35は、X1が、CH(CH3)である、実施形態A1からA3およびA5からA33のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A36は、R2およびR3のそれぞれが、独立に、H、FまたはC1~4アルキルである、実施形態A1からA35のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A37は、R2およびR3のそれぞれが、独立に、H、FまたはC1~2アルキルである、実施形態A1からA35のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A38は、R2およびR3のそれぞれが、独立に、HまたはC1~4アルキルである、実施形態A1からA35のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A39は、R2およびR3のそれぞれが、独立に、HまたはC1~2アルキルである、実施形態A1からA35のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A40は、R2およびR3のそれぞれが、独立に、Hまたはメチルである、実施形態A1からA35のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A41は、R2が、C1~4アルキルであり、R3が、Hである、実施形態A1からA35のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A42は、R2が、C1~2アルキルであり、R3が、Hである、実施形態A1からA35のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A43は、R2が、メチルであり、R3が、Hである、実施形態A1からA35のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A44は、Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4である、実施形態A1からA43のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A45は、Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のうちの1個が、Nであり、残りのそれぞれが、独立に、CR4である、実施形態A1からA43のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A46は、Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4である、実施形態A1からA43のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A47は、Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のうちの2個が、Nであり、Y1、Y2、Y3、Y4およびY5の残りのそれぞれが、独立に、CR4である、実施形態A1からA43のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A48は、Y1が、Nであり、Y3が、Nであり、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4である、実施形態A1からA43のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A49は、各R4が、独立に、H、ハロゲン、C1~2アルキル、C1~2ハロアルキル、-N(C1~4アルキル)2、C1~2アルコキシまたはC1~2ハロアルコキシである、実施形態A1からA48のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A50は、各R4が、独立に、H、F、Cl、-CH3、C1フルオロアルキル、-OCH3またはC1フルオロアルコキシである、実施形態A1からA48のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A51は、各R4が、独立に、H、ハロゲンまたはC1~2アルコキシである、実施形態A1からA48のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A52は、各R4が、独立に、H、F、Clまたは-OCH3である、実施形態A1からA48のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A53は、各R4が、独立に、H、Fまたは-OCH3である、実施形態A1からA48のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A54は、
R1が、R1aであり、
R1aが、ピラゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、テトラゾリル、1,2-チアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3-チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニルまたは[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル-であり、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシおよびC3~4シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
X1が、CH2またはCH(CH3)であり、
R2が、C1~2アルキルであり、R3が、Hであり、
Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のうちの1個が、Nであり、Y1、Y2、Y3、Y4およびY5の残りのそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Cl、-CH3、C1フルオロアルキル、-OCH3またはC1フルオロアルコキシである、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、R1aであり、
R1aが、ピラゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、テトラゾリル、1,2-チアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3-チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニルまたは[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル-であり、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシおよびC3~4シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
X1が、CH2またはCH(CH3)であり、
R2が、C1~2アルキルであり、R3が、Hであり、
Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のうちの1個が、Nであり、Y1、Y2、Y3、Y4およびY5の残りのそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Cl、-CH3、C1フルオロアルキル、-OCH3またはC1フルオロアルコキシである、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A55は、
R1が、R1aであり、
R1aが、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-トリアゾリルまたはテトラゾリル(例えば、2H-テトラゾール-5-イル)であり、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシおよびC3~4シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
X1が、CH2であり、
R2が、C1~2アルキルであり、R3が、Hであり、
Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Cl、-CH3、C1フルオロアルキル、-OCH3またはC1フルオロアルコキシである、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、R1aであり、
R1aが、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-トリアゾリルまたはテトラゾリル(例えば、2H-テトラゾール-5-イル)であり、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシおよびC3~4シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
X1が、CH2であり、
R2が、C1~2アルキルであり、R3が、Hであり、
Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Cl、-CH3、C1フルオロアルキル、-OCH3またはC1フルオロアルコキシである、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A56は、
R1が、R1aであり、
R1aが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよいテトラゾリル(例えば、2H-テトラゾール-5-イル)であり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり(例えば、R1aが、メチル等のC1~4アルキルで置換されている2H-テトラゾール-5-イルであり)、
X1が、CH2であり、
R2が、メチルであり、R3が、Hであり、
Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Clまたは-OCH3である、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、R1aであり、
R1aが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよいテトラゾリル(例えば、2H-テトラゾール-5-イル)であり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり(例えば、R1aが、メチル等のC1~4アルキルで置換されている2H-テトラゾール-5-イルであり)、
X1が、CH2であり、
R2が、メチルであり、R3が、Hであり、
Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Clまたは-OCH3である、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A57は、
R1が、R1aであり、
R1aが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよいピラゾリル(例えば、1H-ピラゾール-4-イル)であり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり(例えば、R1aが、メチル等のC1~4アルキルで置換されている1H-ピラゾール-4-イルであり)、
X1が、CH2であり、
R2が、メチルであり、R3が、Hであり、
Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Clまたは-OCH3である(例えば、各R4が、独立に、H、Fまたは-OCH3である)、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、R1aであり、
R1aが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよいピラゾリル(例えば、1H-ピラゾール-4-イル)であり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり(例えば、R1aが、メチル等のC1~4アルキルで置換されている1H-ピラゾール-4-イルであり)、
X1が、CH2であり、
R2が、メチルであり、R3が、Hであり、
Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Clまたは-OCH3である(例えば、各R4が、独立に、H、Fまたは-OCH3である)、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A58は、
R1が、R1aであり、
R1aが、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニルまたはピリミジニルであり、そのそれぞれが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよく、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり、
X1が、CH2またはCH(CH3)であり、
R2が、C1~2アルキルであり、R3が、Hであり、
Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のうちの1個が、Nであり、Y1、Y2、Y3、Y4およびY5の残りのそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Cl、-CHF2または-OCH3である、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、R1aであり、
R1aが、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニルまたはピリミジニルであり、そのそれぞれが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよく、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり、
X1が、CH2またはCH(CH3)であり、
R2が、C1~2アルキルであり、R3が、Hであり、
Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のうちの1個が、Nであり、Y1、Y2、Y3、Y4およびY5の残りのそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Cl、-CHF2または-OCH3である、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A59は、
R1が、R1aであり、
R1aが、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニルまたはピリミジニルであり、そのそれぞれが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよく、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり、
X1が、CH2であり、
R2が、C1~2アルキルであり、R3が、Hであり、
Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、Fまたは-OCH3である、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、R1aであり、
R1aが、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニルまたはピリミジニルであり、そのそれぞれが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよく、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり、
X1が、CH2であり、
R2が、C1~2アルキルであり、R3が、Hであり、
Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、Fまたは-OCH3である、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A60は、
R1が、R1aであり、
R1aが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよいピリミジニル(例えば、ピリミジン-2-イル)であり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり(例えば、R1aが、非置換ピリミジン-2-イルであり)、
X1が、CH2であり、
R2が、メチルであり、R3が、Hであり、
Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Clまたは-OCH3である(例えば、各R4が、独立に、H、Fまたは-OCH3である)、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、R1aであり、
R1aが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよいピリミジニル(例えば、ピリミジン-2-イル)であり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり(例えば、R1aが、非置換ピリミジン-2-イルであり)、
X1が、CH2であり、
R2が、メチルであり、R3が、Hであり、
Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Clまたは-OCH3である(例えば、各R4が、独立に、H、Fまたは-OCH3である)、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A61は、
R1が、R1aであり、
R1aが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イルであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり(例えば、R1aが、非置換[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イルであり)、
X1が、CH2であり、
R2が、メチルであり、R3が、Hであり、
Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Clまたは-OCH3である(例えば、各R4が、独立に、H、Fまたは-OCH3である)、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、R1aであり、
R1aが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イルであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり(例えば、R1aが、非置換[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イルであり)、
X1が、CH2であり、
R2が、メチルであり、R3が、Hであり、
Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Clまたは-OCH3である(例えば、各R4が、独立に、H、Fまたは-OCH3である)、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A62は、
R1が、R1aであり、
R1aが、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニルまたはピリミジニルであり、そのそれぞれが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよく、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり、
X1が、CH2またはCH(CH3)であり、
R2が、C1~2アルキルであり、R3が、Hであり、
Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Cl、-CH3、-CF3、-CHF2または-OCH3である、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、R1aであり、
R1aが、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニルまたはピリミジニルであり、そのそれぞれが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよく、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルであり、
X1が、CH2またはCH(CH3)であり、
R2が、C1~2アルキルであり、R3が、Hであり、
Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Cl、-CH3、-CF3、-CHF2または-OCH3である、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A63は、
R1が、Hであり、
X1が、CH2またはCH(CH3)であり、
R2およびR3のそれぞれが、独立に、HまたはC1~2アルキルであり(例えば、R2およびR3のそれぞれが、Hであり)、
Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Cl、-CH3、-CF3、-CHF2または-OCH3である(例えば、各R4が、独立に、HまたはFである、例えば、R4のうちの1個が、Fであり、残存するR4のそれぞれが、Hである)、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
R1が、Hであり、
X1が、CH2またはCH(CH3)であり、
R2およびR3のそれぞれが、独立に、HまたはC1~2アルキルであり(例えば、R2およびR3のそれぞれが、Hであり)、
Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4であり、
各R4が、独立に、H、F、Cl、-CH3、-CF3、-CHF2または-OCH3である(例えば、各R4が、独立に、HまたはFである、例えば、R4のうちの1個が、Fであり、残存するR4のそれぞれが、Hである)、
実施形態A1からA3のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A64(実施形態A1のさらなる実施形態)は、本明細書で記述されている実施例のセクションにおける実施例1から201から選択される化合物または薬学的に許容できるその塩(または、例示的な化合物が例えば塩である場合にはその親化合物)を提供する。
実施形態A65(実施形態A1のさらなる実施形態)は、
2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
1-[7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オン;
1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン;
2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;および
2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-{7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル}プロパン-1-オン
から選択される化合物、または薬学的に許容できるその塩を提供する。
2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
1-[7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オン;
1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン;
2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;および
2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-{7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル}プロパン-1-オン
から選択される化合物、または薬学的に許容できるその塩を提供する。
実施形態A66(実施形態1のさらなる実施形態)は、
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オン;
1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;および
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-{(2S)-7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル}プロパン-1-オン
から選択される化合物、または薬学的に許容できるその塩を提供する。
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オン;
1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;および
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-{(2S)-7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル}プロパン-1-オン
から選択される化合物、または薬学的に許容できるその塩を提供する。
実施形態A67(実施形態A1のさらなる実施形態)は、
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1;
2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1;
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2;
1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オン、DIAST-1;
1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-1;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1;および
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-{(2S)-7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル}プロパン-1-オン
から選択される化合物、または薬学的に許容できるその塩を提供する。
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1;
2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1;
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2;
1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オン、DIAST-1;
1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-1;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1;および
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-{(2S)-7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル}プロパン-1-オン
から選択される化合物、または薬学的に許容できるその塩を提供する。
実施形態A68(実施形態A1のさらなる実施形態)は、(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンである化合物、または薬学的に許容できるその塩を提供する。
実施形態A69(実施形態A1のさらなる実施形態)は、(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンである化合物を提供する。
実施形態A70(実施形態A69のさらなる実施形態)は、(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンの結晶形態を提供する。実施形態A70のさらなる実施形態では、結晶形態は、2θの観点から、8.7±0.2°、11.1±0.2°および13.3±0.2°におけるものから選択される少なくとも1つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。
実施形態A70のさらなる実施形態では、結晶形態は、本明細書で実施例14において記述される形態Iである。一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、8.7±0.2°において少なくとも1つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、11.1±0.2°において少なくとも1つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、13.3±0.2°において少なくとも1つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、8.7±0.2°、11.1±0.2°および13.3±0.2°におけるものから選択される少なくとも2つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、8.7±0.2°および11.1±0.2°におけるものから選択される2つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、8.7±0.2°、11.1±0.2°および13.3±0.2°におけるものから選択される少なくとも3つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。
一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、8.7±0.2°、11.1±0.2°および26.0±0.2°におけるものから選択される少なくとも2つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、8.7±0.2°および26.0±0.2°におけるものから選択される少なくとも2つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、11.1±0.2°および26.0±0.2°におけるものから選択される少なくとも2つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、8.7±0.2°、11.1±0.2°および26.0±0.2°におけるものから選択される少なくとも3つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。
一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、表X1に収載されているもののような少なくとも2つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、表X1に収載されているもののような少なくとも3つの特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。一部の実施形態では、形態Iは、2θの観点から、表X1に収載されているもののような少なくとも4つの(例えば、4、5、6、7、8、9または10の)特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを呈する。
一部の実施形態では、形態Iは、実質的に図1に示されている通りの粉末X線回折パターンを呈する。
各実施形態、実施例または薬学的に許容できるその塩は、個別に、または本明細書において記述される任意の数のいずれもすべての実施形態との任意の組合せで一緒にグループ化されて、特許請求され得る。
本発明の式Iのスピロ環式化合物(式Ia、IIまたはIIIの化合物をさらに含む)は、本明細書において記述される発明の医薬組成物、使用および方法のいずれかにおいて使用され得る。
本発明の式Iの化合物または薬学的に許容できるその塩は、MC4Rアンタゴニストである。故に、本発明は、MC4Rを(インビトロまたはインビボのいずれかで)アンタゴナイズするための方法であって、MC4Rを、本明細書において記述される式Iの化合物または薬学的に許容できるその塩(本明細書における実施形態A1~A70または実施例1~201から選択されるもの等)と接触させるステップ(インキュベートすることを含む)を含む方法をさらに提供する。
本発明の方法(または使用)のいずれか1つにおいて使用される式Iの化合物または薬学的に許容できるその塩の量は、MC4Rをアンタゴナイズするのに有効である。
本発明の別の実施形態は、そのような処置を必要とするヒト等の哺乳動物に、治療有効量を投与することを含む、医薬としての、特に、該医薬が、MC4R関連状態、疾患または障害の処置において使用するためのものである、式Iの化合物または該化合物の薬学的に許容できる塩(本明細書における実施形態A1~A70または実施例1~201から選択されるもの等)の使用を含む。
本発明の別の実施形態は、そのような処置を必要とするヒト等の哺乳動物に、治療有効量を投与することを含む、MC4R関連状態、疾患または障害を処置する際の医薬の製造における、式Iの化合物または該化合物の薬学的に許容できる塩(本明細書における実施形態A1~A70または実施例1~201から選択されるもの等)の使用を含む。
本発明の別の実施形態は、そのような処置を必要とするヒト等の哺乳動物に、治療有効量のまたは化合物の薬学的に許容できる塩を投与することを含む、医薬としての、特に、該医薬が、悪液質[例えば、慢性疾病に関連する悪液質、例を挙げると、がんに関連する悪液質、後天性免疫不全症候群(AIDS)に関連する悪液質、心不全に関連する悪液質、例えばうっ血性心不全(CHF)に関連する悪液質、慢性腎臓疾患(CKD)に関連する悪液質;慢性疾病の処置に関連する悪液質、例を挙げると、がんの処置に関連する悪液質または心不全(例えばCHF)の処置に関連する悪液質を含む];食欲不振または神経性食欲不振症(例えば、高齢者の食欲不振、化学療法および/または放射線療法に関連する食欲不振);悪心;嘔吐;体重減少(例えば、不随意の体重減少);発育障害;サルコペニア;筋消耗;筋衰弱;虚弱;骨粗鬆症;骨障害(例えば、骨量減少);疼痛;神経因性疼痛;不安神経症(例えば、心的外傷後ストレス障害またはPTSD);うつ病;高血圧;栄養不良;肥満(例えば、慢性肥満から生じるサルコペニア);性的機能不全;および炎症性疾患(例えば、食欲不振または悪液質またはサルコペニアまたは筋消耗に関連する炎症性疾患)から選択される状態、疾患または障害の処置において使用するためのものである、式Iの化合物または該化合物の薬学的に許容できる塩(本明細書における実施形態A1~A70または実施例1~201から選択されるもの等)の使用を含む。
本発明の別の実施形態は、そのような処置を必要とするヒト等の哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物または該化合物の薬学的に許容できる塩を投与することを含む、悪液質[例えば、慢性疾病に関連する悪液質、例を挙げると、がんに関連する悪液質、後天性免疫不全症候群(AIDS)に関連する悪液質、心不全に関連する悪液質、例えばうっ血性心不全(CHF)に関連する悪液質、慢性腎臓疾患(CKD)に関連する悪液質;慢性疾病の処置に関連する悪液質、例を挙げると、がんの処置に関連する悪液質または心不全(例えばCHF)の処置に関連する悪液質を含む];食欲不振または神経性食欲不振症(例えば、高齢者の食欲不振、化学療法および/または放射線療法に関連する食欲不振);悪心;嘔吐;体重減少(例えば、不随意の体重減少);発育障害;サルコペニア;筋消耗;筋衰弱;虚弱;骨粗鬆症;骨障害(例えば、骨量減少);疼痛;神経因性疼痛;不安神経症(例えば、心的外傷後ストレス障害またはPTSD);うつ病;高血圧;栄養不良;肥満(例えば、慢性肥満から生じるサルコペニア);性的機能不全;および炎症性疾患(例えば、食欲不振または悪液質またはサルコペニアまたは筋消耗に関連する炎症性疾患)から選択される状態、疾患または障害を処置する際の医薬の製造のための、式Iの化合物または該化合物の薬学的に許容できる塩(本明細書における実施形態A1~A70または実施例1~201から選択されるもの等)の使用を含む。
本発明の化合物は、不斉またはキラル中心を含有することがあり、したがって、様々な立体異性体型で存在し得る。別段の定めがない限り、本発明の化合物のすべての立体異性体型、さらにラセミ混合物を含むその混合物は、本発明の一部を形成することが意図されている。加えて、本発明は、すべての幾何および位置異性体を包含する。例えば、本発明の化合物に二重結合または縮合環が導入されている場合、シスおよびトランス形の両方、さらに混合物が、本発明の範囲内に包含される。
クロマトグラフィー、典型的には高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)または超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)を使用して樹脂上で、不斉固定相と、イソプロパノール0から50%、典型的には2から20%およびアルキルアミン0から5%、典型的にはジエチルアミン(DEA)またはイソプロピルアミン0.1%を含有する炭化水素、典型的にはヘプタンまたはヘキサンからなる移動相とを用いることで、本発明のキラル化合物(およびそのキラル前駆体)を、鏡像異性的まで濃縮された形で得ることができる。溶離液を濃縮することで、濃縮された混合物が得られる。SFCを使用する場合には、移動相は、メタノール、エタノールまたはイソプロパノール等のアルコール2から50%を含有する超臨界流体、典型的には二酸化炭素からなってよい。
ジアステレオ異性体混合物を、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶化等の当業者に周知の方法により、それらの物理化学的相違を基に、それらの個々のジアステレオ異性体に分離することができる。好適な光学活性な化合物(例えば、キラルアルコールまたは塩化モッシャー酸等のキラル補助剤)と反応させることにより、鏡像異性体混合物をジアステレオ異性体混合物に変換し、ジアステレオ異性体を分離し、個々のジアステレオ異性体を対応する純粋な鏡像異性体に変換する(例えば加水分解する)ことにより、鏡像異性体を分離することができる。鏡像異性体はまた、キラルHPLCカラムの使用により分離することができる。別段では、光学的に活性な出発材料を使用することにより、光学的に活性な試薬、基質、触媒、もしくは溶媒を使用する不斉合成により、または不斉変換により、ある種の立体異性体を他のものに変換することにより、特定の立体異性体を合成することができる。
一部の実施形態では、本発明の化合物は、不斉炭素原子を有し得る。式Iの化合物の炭素間結合は、本明細書において、実線(
本発明の化合物が2個以上の不斉中心を持ち、かつ絶対または相対立体化学が名称において示されている場合、記号RおよびSはそれぞれ、各分子についての従来のIUPACナンバースキームに従った昇順数値(1、2、3等)で各不斉中心を指す。本発明の化合物が1個または複数の不斉中心を有し、立体化学が名称または構造式において示されていない場合、その名称または構造は、ラセミ体を含む化合物のすべての形態を包含することが意図されていることは理解される。
本発明の化合物は、オレフィン様二重結合を含有し得る。そのような結合が存在する場合、本発明の化合物は、シスおよびトランス立体配置として、ならびにそれらの混合物として存在する。用語「シス」は、互いに対する、かつ環の平面に対する2個の置換基の配向を指す(両方とも「上」か、または両方とも「下」かのいずれか)。同様に、用語「トランス」は、互いに対する、かつ環の平面に対する2個の置換基の配向を指す(それらの置換基が、環の反対側にある)。
本発明の中間体および化合物は、異なる互変異性型で存在することも可能であり、そのような形態のすべてが、本発明の範囲内に包含される。用語「互変異性体」または「互変異性型」は、低エネルギー障壁を介して相互変換可能である異なるエネルギーの構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピック互変異性体としても公知)は、ケト-エノールおよびイミン-エナミン異性化等のプロトンの移動を介しての相互変換を含む。
原子価互変異性体は、いくつかの結合電子の再配列による相互変換を包含する。
1つよりも多い種類の異性を示す化合物およびその1つまたは複数の混合物を含む、式Iの化合物のすべての立体異性体、幾何異性体、および互変異性型が、本発明の特許請求される化合物の範囲内に含まれる。対イオンが光学的に活性である酸付加塩または塩基塩、例えば、D-乳酸塩もしくはL-リシン、またはラセミ体、例えばDL-酒石酸塩もしくはDL-アルギニンも含まれる。
本発明は、1個または複数の原子が、同じ原子数であるが自然界において通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置きかえられている、式Iのすべての薬学的に許容できる同位体標識化合物を含む。
本発明の化合物への包含に好適な同位体の例は、2Hおよび3H等の水素、11C、13Cおよび14C等の炭素、36Cl等の塩素、18F等のフッ素、123I、124Iおよび125I等のヨウ素、13Nおよび15N等の窒素、15O、17Oおよび18O等の酸素、32P等のリン、ならびに35S等の硫黄の同位体を含む。
式Iのある特定の同位体標識化合物、例えば、放射性同位体を組み込んだものは、薬物および/または基質組織分布研究において有用である。放射性同位体トリチウム、すなわち、3H、および炭素-14、すなわち、14Cは、それらの組み込みの容易性および即時の検出手段を考慮すると、この目的のために特に有用である。
重水素、すなわち、2H等のより重い同位体による置換は、より優れた代謝安定性から生じるある特定の治療上の利点、例えば、インビボ半減期の増大または必要投薬量の低減をもたらし得、故にいくつかの状況において好ましい場合がある。
11C、18F、15Oおよび13N等の陽電子放出同位体による置換は、基質受容体占有率を検査するための陽電子放出断層撮影(PET)研究において有用となり得る。
式Iの同位体標識化合物は、概して、当業者に公知である従来の技術によって、または添付の実施例および調製において記述されているものに類似のプロセスによって、先に用いた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用して調製することができる。
本発明の化合物は、そのまま、または可能な場合には、薬学的に許容できるその塩の形態で、単離し、使用することができる。用語「塩」は、本発明の化合物の無機および有機の塩を指す。化合物を最終的に単離および精製している間に、または化合物を好適な有機もしくは無機の酸もしくは塩基で別に処理し、かつそうして形成された塩を単離することによって、これらの塩をその場で調製することができる。
用語「薬学的に許容できる塩」に包含される塩は、概して、遊離塩基を、好適な有機または無機酸と反応させて、患者に投与するために好適である本発明の化合物の塩を提供することによって調製される、本発明の化合物を指す。好適な酸付加塩は、非毒性塩を形成する酸から形成される。例は、酢酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、炭酸水素塩/炭酸塩、硫酸水素塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、シクラミン酸塩、エジシル酸塩、エシル酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフチル酸塩、2-ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロチン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ピログルタミン酸塩、サッカリン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフルオロ酢酸塩およびキシノホ酸(xinofoate)塩を含む。例えば、Bergeら、J.Pharm.Sci.66、1~19(1977);StahlおよびWermuthによるHandbook of Pharmaceutical Salts:Properties, Selection, and Use(Wiley-VCH、2002)を参照されたい。
式Iの化合物および薬学的に許容できるその塩は、非溶媒和および溶媒和形態で存在し得る。用語「溶媒和物」は、本明細書において、式Iの化合物または薬学的に許容できるその塩と、1つまたは複数の薬学的に許容できる溶媒分子、例えばエタノールを含む分子錯体を記述するために使用される。用語「水和物」は、前記溶媒が水である場合に用いられる。
有機水和物のための現在認可されている分類システムは、単離された部位、チャネルまたは金属イオン配位水和物を定義するものである。Polymorphism in Pharmaceutical Solids、K.R.Morris著(H.G.Brittain編、Marcel Dekker、1995)を参照されたい。単離部位水和物は、有機分子を介在させることによって水分子が互いの直接接触から単離されているものである。チャネル水和物では、水分子が格子チャネルにあり、ここで水分子は他の水分子に隣接している。金属イオン配位水和物では、水分子は金属イオンと結合している。
溶媒または水が密接に結合している場合、錯体は、湿度とは無関係な明確に定義された化学量論を有し得る。しかしながら、溶媒または水がチャネル溶媒和物および吸湿性化合物のように弱く結合している場合、水/溶媒含有量は、湿度および乾燥条件に依存し得る。そのような場合は、非化学量論が標準となる。
本発明の範囲内には、薬物および少なくとも1つの他の成分が化学量論または非化学量論量で存在する、多成分錯体(塩および溶媒和物以外)も含まれる。この種類の錯体は、クラスレート(薬物ホスト包接錯体)および共結晶を含む。後者は、典型的には、非共有相互作用を介して互いに結合した中性分子構成要素の結晶性錯体として定義されるが、中性分子と塩との錯体であってもよい。共結晶は、融解結晶化によって、溶媒からの再結晶によって、または成分を一緒に物理的に細砕することによって調製され得る。O.AlmarssonおよびM.J.Zaworotko、Chem.Commun.、17、1889~1896(2004)を参照されたい。多成分錯体の一般的総説については、Haleblian、J.Pharm.Sci.、64(8)、1269~1288(1975)を参照されたい。
本発明の化合物は、本明細書において前記で定義されている通りの式Iの化合物またはそれらの薬学的に許容できる塩、本明細書において後記で定義されている通りのその多形、および異性体(光学、幾何および互変異性体を含む)、ならびに式Iの同位体標識されている化合物またはそれらの薬学的に許容できる塩を含む。
本発明の化合物は、プロドラッグとして投与することができる。故に、それ自体は薬理活性をほとんど、または全く有さなくてもよい式Iの化合物またはそれらの薬学的に許容できる塩のある特定の誘導体は、体内または体上に投与されると、例えば加水分解による切断により変換されて、所望の活性を有する式Iの化合物またはそれらの薬学的に許容できる塩になり得る。そのような誘導体が、「プロドラッグ」と称される。[プロドラッグの使用に関するさらなる情報は、「Pro-drugs as Novel Delivery Systems、Vol.14、ACS Symposium Series(T.HiguchiおよびW.Stella)および「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987(E.B.Roche編、American Pharmaceutical Association)において見出すことができる。]
例えば、式Iの化合物またはそれらの薬学的に許容できる塩中に存在する好適な官能基を、例えば、H Bundgaardによる「Design of Prodrugs」(Elsevier、1985)に記述されている通りの「プロ部分」として当業者に公知のある特定の部分に置きかえることにより、プロドラッグを製造することができる。
そのようなプロドラッグのいくつかの例は、
(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩が、アルコール官能基(-OH)を含有する場合、そのエーテル、例えば、(C1~C6)アルカノイルオキシメチルでの水素の置きかえ;またはリン酸エステル(-O-PO3H2)もしくは硫酸エステル(-O-SO3H)または薬学的に許容できるその塩;および
(ii)アミノNH基の水素がそれぞれ(C1~C10)アルカノイルまたは(C1~C10)アルコキシカルボニルで置きかえられている、式(I)または(II)中に存在するアミノ官能基のアミドまたはカルバメート
を含む。
(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩が、アルコール官能基(-OH)を含有する場合、そのエーテル、例えば、(C1~C6)アルカノイルオキシメチルでの水素の置きかえ;またはリン酸エステル(-O-PO3H2)もしくは硫酸エステル(-O-SO3H)または薬学的に許容できるその塩;および
(ii)アミノNH基の水素がそれぞれ(C1~C10)アルカノイルまたは(C1~C10)アルコキシカルボニルで置きかえられている、式(I)または(II)中に存在するアミノ官能基のアミドまたはカルバメート
を含む。
式Iの化合物(プロドラッグを含む)またはそれらの薬学的に許容できる塩の活性代謝物、すなわち、薬物の投与時に、多くの場合、酸化または脱アルキル化によってインビボで形成される化合物も、本発明の範囲内に含まれる。本発明に従う代謝物のいくつかの例は、
(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩がメチル基を含有する場合、そのヒドロキシメチル誘導体(-CH3→-CH2OH)
および
(ii)式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩がアルコキシ基を含有する場合、そのヒドロキシ誘導体(-OR→-OH)
を含む。
(i)式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩がメチル基を含有する場合、そのヒドロキシメチル誘導体(-CH3→-CH2OH)
および
(ii)式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩がアルコキシ基を含有する場合、そのヒドロキシ誘導体(-OR→-OH)
を含む。
本発明のある特定の化合物は、複数の結晶形態(概して「多形体」と称する)で存在し得る。多形体は、種々の条件下、例えば、再結晶のための異なる溶媒もしくは異なる溶媒混合物を使用する結晶化;異なる温度での結晶化;ならびに/または結晶化中の非常に速いから非常に遅い冷却に及ぶ種々の冷却モードによって調製され得る。多形体は、本発明の化合物を加熱または融解すること、続いて、徐または急速冷却によって取得してもよい。多形体の存在は、固体プローブNMRスペクトル法、IRスペクトル法、示差走査熱量測定、粉末X線回折またはそのような他の技術によって決定され得る。
概して、本発明の化合物は、化学分野で公知のものに類似のプロセスを含むプロセスによって、特に本明細書に含まれる記述を踏まえて、作製することができる。本発明の化合物の製造のためのある特定のプロセスは、本発明のさらなる特色として提供され、下記の反応スキームによって例証される。他のプロセスは、実験のセクションにおいて記述され得る。式Iの化合物またはそれらの薬学的に許容できる塩の調製のための具体的な合成スキームを、以下で概説する。テトラゾールは概して、高エネルギー官能基であり、テトラゾール含有分子の合成および取り扱いの際には注意すべきであることに留意されたい。
本発明の化合物は、特に本明細書に含まれる記述を踏まえて、化学分野で周知のプロセスに類似したプロセスを含む合成経路により合成することができる。出発材料は概して、MilliporeSigma(Milwaukee、WI)等の市販品供給源から入手可能であるか、または当業者に周知の方法を使用して容易に調製される[例えば、Louis F.FieserおよびMary Fieser、Reagents for Organic Synthesis、1~19巻、Wiley、New York(1967~1999編)、または補遺を含めたBeilsteins Handbuch der Organischen Chemie、第4版、Springer-Verlag、Berlin(Beilsteinオンラインデータベースを介しても入手可能である)に概して記載されている方法によって調製される]。本明細書において使用される化合物の多くは、大きな科学的関心および実需がある化合物に関連するか、またはそれに由来し、したがって、多くのそのような化合物が、市販されているか、または文献において報告されているか、または文献において報告されている方法によって他の市販されている物質から簡単に調製される。
式Iの化合物またはそれらの塩の調製において、本明細書において記述される調製方法のいくつかは、遠隔官能基(例えば、式I前駆体中の第一級アミン、第二級アミン、カルボキシル)の保護を必要とし得ることに留意されたい。そのような保護の必要性は、遠隔官能基の性質および調製方法の条件に応じて変動することになる。そのような保護の必要性は、当業者によって容易に決定される。そのような保護/脱保護方法の使用も、当業者が備える技能の範囲内である。保護基の概要およびそれらの使用については、T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、第5版、John Wiley&Sons、New York、2014を参照されたい。例えば、ある特定の化合物は、保護しないまま放置すると、分子の他の部位における反応に干渉し得る第一級アミンまたはカルボン酸官能基を含有する。したがって、そのような官能基は、その後のステップで除去され得る適切な保護基によって保護されてよい。アミンおよびカルボン酸保護のための好適な保護基は、ペプチド合成において一般的に使用される保護基(アミンにはN-tert-ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)および9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、ならびにカルボン酸には低級アルキルまたはベンジルエステル等)を含み、これらは概して、記述されている反応条件下では化学的に反応性でなく、典型的には、式I化合物中の他の官能基を化学的に変化させることなく除去され得る。
反応は、当技術分野において公知である任意の好適な方法に従ってモニターすることができる。例えば、生成物形成は、核磁気共鳴分光法(例えば、1Hまたは13C)、赤外線分光法、分光測色法(例えば、紫外可視)、質量分析等の分光学的手段によって、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)もしくは薄層クロマトグラフィー(TLC)等のクロマトグラフ法によって、モニターすることができる。
式Iの化合物、その塩および中間体は、下記の反応スキームおよび付随する考察に従って調製され得る。後述する反応スキームは、本発明の化合物の調製において用いられる方法論の概要を提供するように意図されている。本発明の化合物には、立体化学指定(RまたはS)を持つ単一のキラル中心を含有するものもあれば、立体化学指定(RまたはS)を持つ2つの別個のキラル中心を含有するものもあるであろう。合成転換の大部分は、材料がエナンチオ濃縮されたものであるかラセミであるかにかかわらず、同様の方式で行われ得ることが、当業者には明らかであろう。さらに、所望の光学活性材料への分割は、本明細書においておよび化学文献において記述されているもの等の周知の方法を使用して、シーケンスの任意の所望の時点で起こり得る。
別段の指示がない限り、この後の反応スキームおよび考察におけるR1、R2、R3、X1、Y1、Y2、Y3、Y4、Y5および構造式I(例えば、Ia、IIを含む)は、本明細書で定義されている通りであるか、または本明細書において記述されるものと一致する。概して、本発明の化合物は、特に本明細書に含まれる記述を踏まえて、化学分野で公知のものに類似したプロセスを含むプロセスにより作製することができる。本発明の化合物およびその中間体の製造のためのある特定のプロセスは、本発明のさらなる特色として提供され、下記の反応スキームによって例証される。他のプロセスは、実験のセクションにおいて記述される。本明細書で提供されるスキームおよび例(対応する記述を含む)は、例証のみのためであり、本発明の範囲を限定することを意図していない。
この後の反応スキームにおいて、可変基Xc、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、LG1、LG2、LG3、LG4、PG1、PG2、PG3、PG4、PG5、PG6、PG7およびPG8は、別段の注記がない限り、本明細書において記述される通りであるか、または請求項において記述されている式Iのものと一致する。可変基のそれぞれについて、その意味は、後で別段の指示がない限り、最初に記述されたのと同じままである。
スキーム1は、式I、IaおよびIIの化合物の合成を指す。式1-1の酸を、式1-2のアミン(またはその塩)と、1,1’-カルボニルジイミダゾール、2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスフィナン2,4,6-トリオキシド(T3P)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)他等のカップリング試薬を用いる標準アミド化条件を使用して反応させて、式Iの化合物を得ることができる。代替として、式1-1の酸を式1-3のアミンと類似の方式で反応させて、式Iaの化合物を形成することができる。式1-1の酸は、購入するか、Org.Process Res.Dev.1997、1、72において記述されている通りに合成するか、または本明細書において記述される通りに合成することができる。式1-2のアミンは、本明細書において記述される通りに合成することができる。鏡像異性体またはジアステレオマーの混合物を含有する式Iの化合物は、式IaまたはIIの化合物を製造するためにそれらを所望される通りに個々のジアステレオマーまたは鏡像異性体に分離する必要がある場合、キラルカラムを用いる超臨界流体クロマトグラフィーまたは逆相クロマトグラフィーを使用して分離され得る。
スキーム2は、式2-1の酸の単一の鏡像異性体(式1-1の酸のサブタイプ)が使用される場合の、式IIの化合物の代替合成を記述するものである。式2-1のいくつかの酸は、スキーム1において記述されている通りのいくつかの一般的なアミド化条件下でラセミ化またはエピマー化することができる。代わりに、より低い温度を用いること、反応物の溶解を支援する溶媒を使用すること、イミダゾリウムもしくはピリジニウム塩等の添加物またはOrg.Process Res.Dev.2016、20、140;Org.Lett.2012、14、1970;もしくはOrg.Process Res.Dev.2009、13、106において記述されている通りの他の方法を使用すること、または式1-3のアミンの遊離塩基を使用することによって、反応全体を通して高い鏡像体過剰率が保持され得る。代替として、一般的な条件が使用される場合、またはエピマー化もしくはラセミ化が起こる場合、形成されたジアステレオマーの混合物は、キラルカラムを用いる超臨界流体もしくは逆相クロマトグラフィーを使用して分離され得るか、または式IIの化合物を形成するための典型的な分割条件下で適切なキラル酸とのジアステレオマー塩として分離され得る。
スキーム3は、式2-1の酸を単一の鏡像異性体として選択的に合成するための方法を記述するものである。式3-1の酸は、購入するか、または、文献もしくは本明細書において記述されている方法を使用して合成し、エバンス型(光学的に純粋なオキサゾリジノン)、マイヤーズ型(プソイドエフェドリン由来)もしくは文献において記述されている他のもの等の周知のキラル補助剤(Xc)と反応させて、式3-2の中間体を形成することができる。式3-2の化合物の、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド等の強塩基、およびハロゲン化アルキル(R2および/またはR3がアルキル基である場合)またはN-フルオロベンゼンスルホンイミドのような他の求電子剤(R2および/またはR3がフッ素である場合)による処理により、式3-3の化合物を高いジアステレオマー過剰率で形成することができる。式3-3の化合物中のXc基の加水分解条件は、個々の特性に依存するが、多くの場合、未希釈のまたは水性の水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等の試薬(無機塩基)を、数ある中でも、過酸化水素、およびメタノール、エタノール他のようなプロトン性溶媒またはテトラヒドロフランのような非プロトン性溶媒を加えてまたは加えずに使用して、式2-1の化合物を形成することができる。
スキーム4は、式4-9(式1-1の化合物のサブタイプ)、4-7(式2-1の化合物のサブタイプ)、または4-8(式2-1の化合物のサブタイプ)の酸を合成するために使用され得る方法を記述するものである。式4-1のアリールまたはヘテロアリール化合物[式中、X2は、ハロゲン化物(例えば、F、Cl、BrまたはI)、または-OTf等の脱離基である]を、式4-2の二保護(diprotected)マロネート(式中、PG1は、メチル、エチル、tert-ブチル、ベンジル、p-メトキシベンジル他であることができ、PG2は、同じ選択肢から選択される直交的に除去された保護基であることができるか、または同じ保護基であり得る)と、SNAr条件を使用して、または、ある範囲の入手可能なホスフィン配位子を持つ酢酸パラジウム(II)もしくはトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)[Pd2(dba)3]他等のパラジウム触媒またはヨウ化銅(I)等の銅触媒または2-ピコリン酸等の酸性配位子を使用するOrg.Lett.2007、9、3469において記述されている通りのクロスカップリングによって反応させて、式4-3の中間体を得ることができる。式4-3の化合物を、水素化ナトリウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の適切な塩基で処理し、その後、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル他等のアルキル化試薬、N-フルオロベンゼンスルホンイミド等のフッ素化剤、または他の求電子剤でアルキル化して、式4-4の化合物を得ることができる。代替として、式4-1の化合物を式4-6の化合物と反応させて、式4-4の化合物を直接形成することができる(式4-1の化合物から式4-3の化合物への転換と同様の条件下で)。式4-4の化合物の保護基の除去は、標準的な方法(塩基性または酸性加水分解)を使用して;またはPG1もしくはPG2がベンジルである場合、ホルメート、トリアルキルシラン他等の水素または還元源を持つパラジウム触媒を用いることによって実施して、式4-5の中間体を形成することができる。代替として、式4-4の化合物は、同様の条件(式4-5の化合物を製造する際のもの)または昇温を必要としうる条件下で式4-9の酸を直接形成することができる。式4-5の二酸を、塩基、酸、酸化銅(I)を使用して、加熱することによって、または他の好適な条件を用いてモノ脱炭酸して、式4-9のラセミ酸を提供することができる。鏡像異性体の混合物を含有する式4-9の酸は、キラルカラムを用いる超臨界流体もしくは逆相クロマトグラフィーを使用して分離され得るか、またはOrg.Process Res.Dev.2011、15、53において記述されているもの等の古典的な分割条件下で適切なキラル酸とのジアステレオマー塩として分離および単離され得るか、または、1つの鏡像異性体を、Adv.Synth.Catal.、2009、351、2333(J.Org.Chem.2003、68、7234も参照)において記述されている通りの生体触媒を使用してエステルに選択的に転換し、分離して、式4-7もしくは4-8の酸を高い鏡像体過剰率で形成することができる。式4-5の二酸を、アリルマロン酸デカルボキシラーゼ(AMDアーゼ)酵素等の生体触媒を使用してモノ脱炭酸して、式4-7または4-8の化合物の単一の鏡像異性体を高い鏡像体過剰率で提供することもできる。例えば、(a)J.Am.Chem.Soc.1990、112、4077;(b)()Eur J.Biochem.1992、210、475;(c)Appl.Environ.Microbiol.2007、73、5676;(d)Appl.Microbiol.Biotechnol.2016、100、8621を参照されたい。
スキーム5は、式5-6(式1-1の化合物のサブタイプ)、5-7(式2-1の化合物のサブタイプ)、および5-8(式2-1の化合物のサブタイプ)の酸[式中、R2cは、例えば、H、アルキル、C3~4シクロアルキル等であることができる(R2またはR3の定義を参照)]の合成を指す。式5-1のハロゲン化アリールまたはヘテロアリール(式中、X3は、I、Brまたは一部の場合にはClである)は、購入するか、または合成分野での熟練者によく知られている方法を使用して合成することができる。式5-1のハロゲン化アリールまたはヘテロアリールを、n-ブチルリチウム、イソプロピルマグネシウムクロリドもしくは同様の金属含有塩基またはマグネシウム金属等の適切な試薬と反応させて金属ハロゲン交換を実施し、式5-3のジカルボニル化合物でクエンチして、式5-4の化合物を得ることができる。代替として、式5-2のアレーンまたはヘテロアレーンを、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム2,2,6,6-テトラメチルピペリジド、ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジニル)亜鉛またはそれらの他の変化物等の同様の強塩基または試薬で直接脱プロトン化し、式5-3のジカルボニル化合物と反応させて、式5-4の化合物を形成することができる。式5-4の化合物を、塩酸、硫酸、三フッ化ホウ素ジエチルエーテレートまたは他のブレンステッドもしくはルイス酸等の強酸で処理して、式5-5の化合物を形成することができる。式5-5の化合物を、酸の存在下、シラン等の還元剤で、または水素およびパラジウム等の金属触媒で処理して、式5-6の化合物を形成することができる。代替として、式5-4の化合物を、シラン等の還元剤の存在下、同様の酸で、または水素およびパラジウム等の金属触媒で処理して、式5-6の酸を形成することもできる。代替として、式5-5の化合物を、水素およびルテニウムもしくはロジウム他等の金属およびキラル配位子またはOrg.Chem.Front.2014、1、155において記述されているもの等の多くの他の方法で処理して、式5-7または5-8の酸を高い鏡像体過剰率で選択的に形成することができる。代替として、式5-5の化合物を、ENEレダクターゼ等の生体触媒(ACS Catal.2018、8、3532において記述されているもの等)または他の方法で転換して、式5-7または5-8の化合物を高い鏡像体過剰率で選択的に形成することができる。代替として、鏡像異性体の混合物を含有する式5-6の化合物は、キラルカラムを用いる超臨界流体もしくは逆相クロマトグラフィーを使用して分離し得るか、または典型的な分割条件下で適切なキラル酸とのジアステレオマー塩として分離および単離して、一般式5-7もしくは5-8の化合物を形成することができる。
スキーム6は、式1-1および2-1の酸を合成するためのある特定の他の方法を記述するものである。式6-1の化合物を、強塩基で脱プロトン化し、二酸化炭素または式6-2のカルボニル化合物(式中、LG1は、クロリドまたはアルコキシド等の脱離基であり、PG1は、先に記述したもの等の保護基である)でアシル化して、式6-3の化合物を形成することができる。式3-2の化合物から式3-3の化合物への転換について上述したのと類似の方式で、式6-3の化合物を、強塩基で脱プロトン化し、アルキル化剤で処理して、式6-4の化合物を形成することができる。6-4の化合物を、式3-3の化合物から式2-1の化合物への転換について上述したものに類似した方式で、加水分解条件下で、または、PG1がベンジル基である場合は炭素上のパラジウム等の金属触媒および水素で、または式1-1の化合物を形成するためにPG1が安定なカチオンとして脱離できるかもしくは排除され得る場合は酸で処理して、式1-1の化合物を形成することができる。代替として、式6-3の化合物を加水分解して式6-5の化合物とし、次いで、同様に記述されている条件を使用してアルキル化して、式1-1の化合物を形成するように、ステップを並べ替えることができる。代替として、式6-4の化合物を、エステラーゼ酵素等の生体触媒条件で処理して、式2-1の酸を高い鏡像体過剰率で形成することができる。代替として、式6-6の化合物を、メタノールまたはエタノール等のアルコールの存在下、塩酸または硫酸等の強酸で処理して、式6-3の化合物を形成することができる。代替として、式6-6の化合物を、式6-3の化合物から式6-4の化合物への転換について記述されている同様の方法を使用してアルキル化して、式6-7の化合物を形成することができる。代替として、式6-7の化合物を、水の存在下、塩酸もしくは硫酸等の強酸または水酸化ナトリウム、水酸化カリウムもしくは水酸化リチウム等の強塩基のいずれかを使用して直接加水分解して、式1-1の酸とすることができる。代替として、式6-8の化合物(式中、LG2は、Cl、Br、I、OMs、OTs他等の脱離基である)を、シアン化ナトリウム、シアン化トリメチルシリル他等のシアン化物源で処理して、式6-6の化合物を形成することができる。式6-8の化合物は、購入するか、または、文献において記述されている通りの様々な手法で、またはLG2が例えばBrもしくはClである場合は、式6-1の化合物を、N-ブロモコハク酸イミド、臭素他のようなハロゲン化求電子剤と、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、光もしくは他の試薬等のラジカル開始活性化因子を用いて反応させることによって、合成することができる。式6-12の化合物(R2がHである式6-8の化合物のサブタイプ)は、同様の方法を使用して、6-8に由来する類似の中間体および化合物のすべてに転換され得る。式6-14の化合物を、6-3から6-4への転換について記述されている通りに塩基およびアルキル化剤で処理して、式1-1の化合物を形成することができる。式6-11の化合物は、購入するか、または文献において記述されている方法を使用して合成することができる。式6-9の化合物を、過マンガン酸カリウム等の酸化試薬を使用して酸化させて、式6-11の化合物を形成することもできる。式6-11の化合物を、アルント・アイステルト反応等の文献において報告されている任意の数の方法(塩化チオニル、クロロギ酸エチル他等の活性化試薬;続いて、ジアゾメタン試薬;安息香酸銀、酸化銀他等の銀塩;および水またはアルコール等の求核剤を使用する)またはJ.Org.Chem.2001、66、5606において記述されているもの等の文献において記述されている他の方法を使用してホモロゲートして(homologate)、式6-10の化合物を形成することができる。鏡像異性体の混合物を含有する式1-1の酸は、キラルカラムを用いる超臨界流体もしくは逆相クロマトグラフィーを使用して分離され得るか、またはOrg.Process Res.Dev.2011、15、53において記述されているもの等の古典的な分割条件下で適切なキラル酸とのジアステレオマー塩として分離され得るか、または、望ましくない鏡像異性体を、Adv.Synth.Catal.、2009、351、2333(J.Org.Chem.2003、68、7234も参照)において記述されている通りの生体触媒を使用してエステルに転換し、分離して、式2-1の酸を高い鏡像体過剰率で形成することができる。
スキーム7は、式7-3、7-4、7-7、7-8、7-9および7-10の化合物(式中、Q1は、式I、Ia、IIにおいて、またはスキーム3~6において記述されている化合物の任意の断片であることができる)の合成を記述するものであり、これは、適切な場合、既に上述した中間体のいずれかとして使用することができ、これらの置換基は、スキーム3~6において記述されている合成中の多くの点に設置され得る。式7-1の化合物(式中、PG1は、既述されている)は、ヨウ化トリメチルシリル、ナトリウムメタンチオレート他等の脱アルキル化条件、臭化水素酸、三臭化ホウ素等の強酸を使用して脱保護することができ、またはPG1がベンジル基である場合、パラジウムもしくは関連金属および水素ガスを使用して、式7-2の化合物を形成することができる。式7-2の化合物を、ジフルオロハロアセテートまたは(ブロモジフルオロメチル)トリメチルシラン等のジフルオロメチル源と反応させて、式7-3の化合物を形成することができる。式7-2の化合物を、Selectfluor(商標)、ハロゲン化トリフルオロメチル等の求電子フッ素源を添加して、またはXtalFluor(登録商標)で処理され得る中間体キサンテートおよびN-フルオロベンゼンスルホンイミドもしくは1,3,5-トリクロロ-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン(TCCA)(J.Org.Chem.2019、84、15776において記述されている通り)他等の求電子フッ素源を介して、ジフルオロハロアセテート等のトリフルオロメチル源と反応させて、式7-4の化合物を形成することもできる。式7-5の化合物(式中、LG3は、Cl、Br、I、OTf他であることができる)を、ビニルボロネート、ビニルスタンナン他等の求核ビニル源で、文献において記述されているパラジウム触媒クロスカップリング条件を使用して処理して、式7-6の化合物を形成することができる。オゾン等の試薬をトリフェニルホスフィンまたはジメチルスルフィド、四酸化オスミウム(または三塩化ルテニウム)および過ヨウ素酸ナトリウム他とともに使用して、式7-6の化合物をアルデヒドに酸化的に切断して、式7-7の化合物を形成することができる。式7-7の化合物を、Deoxo-Fluor(登録商標)またはXtalFluor(登録商標)等の求核ジフルオロメチル化源および関連試薬と反応させて、式7-8の化合物を形成することができる。式7-5の化合物を、SNArまたはクロスカップリング条件下、パラジウムおよび様々な配位子を使用してアルコールで処理して、式7-9の化合物[式中、R8は、例えば、C1~4アルキル(メチル等)またはC1~4ハロアルキル(C1フルオロアルキル等)である]を形成することができる。式7-5の化合物を、同様の条件下、アミンと反応させて、式7-10の化合物[式中、R6およびR7のそれぞれは、独立に、C1~4アルキル(メチル等)であるか、またはR6およびR7は、それらが結合した炭素原子と一緒になって、シクロプロピルを形成する]を形成することもできる。
スキーム8は、式1-2および1-3の化合物の合成を記述するものである。式8-1の化合物(PG4は、ベンジル、p-メトキシベンジル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、アセチル、ベンゾイルまたは他の一般的な窒素保護基であることができ、PG5は、PG4と同じであることができるか、または直交的に除去され得る同様の保護基のいずれかであることができる)を、ジブロモヒダントイン、N-ブロモコハク酸イミド、N-クロロコハク酸イミド、臭素、ヨウ素他等の求電子ハロゲン化試薬によってハロゲン化して、式8-3の化合物(式中、X4は、Cl、BrまたはIであることができる)を形成することができる。式8-3の化合物を、二ホウ素源[テトラヒドロキシジボロン、ビス(ネオペンチルグリコラト)ジボロン(5,5,5’,5’-テトラメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナン)またはビス(ピナコラト)ジボロン(4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン)等]、ビス(トリブチルスズ)他等の二スズ源、イソプロピルマグネシウムクロリド等の強金属含有塩基、続いて、二塩化亜鉛他等の亜鉛源と反応させて、式8-2の化合物(式中、M1は、ボロン酸、ボロネート、有機スズ、有機亜鉛、またはC-Cクロスカップリング条件下で反応することができる他の金属であることができる)を形成し、安定ならば単離するか、または所望ならば別の反応にはめ込むことができる。式8-2の化合物を、式8-9の化合物(式中、X5は、Cl、Br、I、OTf他である)と、鈴木(M1=ホウ素)、スティル(M1=スズ)、根岸(M1=ハロゲン化亜鉛)、熊田(M1=ハロゲン化マグネシウム)型反応他等のC-Cクロスカップリング条件下で反応させて、式8-4の化合物を形成することができる。代替として、式8-3および8-10の化合物を、8-2および8-9と同様の方式で、クロスカップリング反応で反転した求核剤および求電子剤と反応させて、式8-4の化合物を形成することができる。代替として、いくつかの事例では、式8-1の化合物を、CH活性化/直接アリール化条件下で式8-9の化合物と反応させて、式8-4の化合物を直接形成することもできる。式8-4の化合物のPG4およびPG5基を、酸または水素化分解他等の適切な脱保護条件を使用して除去して、式1-2の化合物を形成することができる。注記-式8-1、8-2、8-3、8-4または1-2の化合物が立体化学の混合物を含有するかまたはラセミである場合、それらは、キラルカラムを用いる超臨界流体もしくは逆相クロマトグラフィーを使用して単一の鏡像異性体に分離するか、または、古典的な分割条件下で適切なキラル酸とのジアステレオマー塩として分離して、式8-5、8-7、8-6、8-8もしくは1-3の化合物をそれぞれ高い鏡像体過剰率で形成することができる。代替として、式8-5、8-7、8-6および8-8の化合物を、このスキームからのそれらの類似の中間体と同じ条件下、条件の修正なしに反応させて、式1-3の化合物の形成をもたらすことができる。
スキーム9は、式9-13の化合物の合成を指す。式9-1の化合物(式中、X7は、X6よりも反応性があり、例えば、X7=Br、X6=Cl、またはX7=I、X6=BrもしくはCl、または同様の組合せである)を、式9-2の化合物と、薗頭条件下、銅およびパラジウム触媒を使用して反応させて、式9-3の化合物を形成することができる。式9-3の化合物を、様々なパラジウム、白金またはロジウム触媒(炭素上のまたはアルミナまたは遊離)および水素、トリアルキルシラン、ギ酸で処理して、式9-8の化合物を形成することができる。9-8の化合物を、SNAr型条件または適切な配位子を持つパラジウムもしくは銅で、一般的なC-Nクロスカップリング条件下で処理して、式9-4の化合物を形成することができる。カルバメート等のある特定のPG5基およびナトリウムまたはカリウムtert-ブトキシド等のより強い塩基を用いる同様の条件下で、式9-8の化合物を式9-6の化合物に直接転換することができる。代替として、式9-9の化合物(式中、R11は、フェニル等のアレーンまたはエチルもしくはブチル等のアルキル基またはエタノール等のアルコール他であることができ、(X8)-は、OMs-、OTs-、OTf-、Cl-、Br-、I-等であることができる)および式9-10の化合物を、炭酸カリウム、ナトリウムtert-ブトキシド、n-ブチルリチウムまたは同様の塩基等の塩基を用いるウィッティヒ(Tetrahedron Lett.2007、48、3359において記述されているもの等)または同様の条件下で一緒に反応させて、式9-11の化合物を形成することができる。式9-11の化合物を、式9-3の化合物から式9-8の化合物について記述されている転換と類似の条件を使用して、式9-8の化合物に転換することができる。代替として、式9-10の化合物を、適切なメチレンウィッティヒ塩を用いて、9-10から9-11への転換と類似の方式で、式9-12の化合物に転換することができる。代替として、式9-11の化合物を、フォトレドックス異性化条件下、適切な配位子を持つイリジウム他等の触媒と青色LED光を用いて反応させて、式9-7の化合物を形成することができる。代替として、同じフォトレドックス条件下で、異性化後に環化を達成するために添加される第2の触媒、通常はパラジウムを用いて式9-11の化合物を反応させる変換により、式9-5の化合物を形成することができる。代替として、式9-3の化合物を、リンドラー触媒等の被毒触媒(J.Org.Chem.2001、66、3634における方法等)または水素源を持つ硫酸バリウム上のパラジウムで、またはTetrahedron Lett.2008、49、2839において記述されている方法で処理して、式9-7の化合物を形成することができる。代替として、式9-7の化合物を、式9-11から9-8の化合物への転換について記述されたものに類似した水素化条件で処理して、式9-8の化合物を形成することができる。代替として、式9-10および9-2の化合物を、コーリー・フックス他等のアルキン形成条件を使用することによって相互変換して、式9-2の化合物を形成するか、または酸化的切断条件下で処理して、式9-10の化合物を形成することができる。代替として、式9-7の化合物を、式9-8の化合物から式9-6の化合物への転換について記述されている類似の条件下で反応させて、式9-5の化合物を形成することができる。式9-5の化合物を、式9-11の化合物から式9-8の化合物への転換と類似の条件下で反応させて、用いられる保護基の選択に応じて、式9-4、9-13または9-6の化合物を形成することができる。代替として、式9-5の化合物を、PG5を除去するための標準的な条件下で反応させて、式9-14の化合物を形成することができる。次いで、式9-14の化合物を、式9-5の化合物から式9-6の化合物への転換と類似の条件下で反応させて、保護基の選択に応じて、式9-6または9-13の化合物を形成することができる。代替として、式9-1の化合物を用いるヘック型クロスカップリング条件を使用することによって、式9-12の化合物を式9-11の化合物に転換することができる。代替として、SNArまたはC-Nクロスカップリング型条件(X6が、X7よりも反応性があり、例えば、X7=Cl、X6=ClもしくはBrまたはX7=Br、X6=BrもしくはI、または同様の組合せである場合)を使用することによって、式9-12および9-1の化合物を式9-15の化合物に転換することができる。式9-15の化合物を、式9-12の化合物から式9-11の化合物への転換について記述されたものと類似の条件下で反応させて、式9-5の化合物を形成することができる。
スキーム10は、式10-11の化合物、立体化学が定義されている式9-13の化合物のサブタイプの合成を記述するものである。示されている転換はすべて、スキーム9において記述されている類似化合物および中間体について記述されている通りに実施することができ、修正も異なる条件を用いることも必要としない。
スキーム11は、式11-6および11-7の化合物(それぞれ、式9-2および10-1の化合物のサブタイプであり、式中、PG7は、ベンジル、p-メトキシベンジル他等の隣接する窒素を求核性のままにする保護基であるか、またはおそらく保護基なしである)の合成を記述するものである。式11-1の化合物は、購入するか、または文献において記述されている方法に従って合成することができ、カリウムtert-ブトキシド、リチウムジイソプロピルアミド、水素化ナトリウム、n-ブチルリチウム、亜鉛またはマグネシウム金属等の塩基の作用によって脱プロトン化された式11-2の化合物(式中、PG6は、トリメチルシリルまたは他の適切なアルキン保護基である)と反応させて、式11-3の化合物を提供することができる。次いで、式11-3の化合物を、フッ化テトラブチルアンモニウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム他等の試薬で末端アルキンに脱保護して、式11-4の化合物を提供することができる。式11-4の化合物のヒドロキシルを、脱離基OR9(ここで、R9は、アセチル、ベンゾイル、tert-ブトキシカルボニル、ジアルキルホスフェート[P(O)(OAlk)2]等である)になるように、塩化アセチル、塩化ベンゾイル、他のハロゲン化アシル、他の好適に活性化された酸、またはハロホルメート、ハロリン酸ジアルキル他等の他の活性化基、およびトリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン等の塩基を用いて活性化して、式11-5の活性化化合物を形成することができる。式11-5の化合物を、p-メトキシベンジル、ベンジル他で保護されたアミンと、塩化銅(I)、臭化銅(I)(J.Org.Chem.2013、78、5647におけるもの等)、ルテニウム触媒(New J.Chem.2011、35、2427におけるもの等)等によって触媒される反応において反応させて、式11-6の化合物を形成することができる。式11-6の化合物が立体化学の混合物を含有するかまたはラセミである場合、それらは、キラルカラムを用いる超臨界流体もしくは逆相クロマトグラフィーを使用して単一の鏡像異性体に分離するか、または古典的な分割条件下で適切なキラル酸とのジアステレオマー塩として分離して、式11-7の化合物を高い鏡像体過剰率で形成することができる。
スキーム12は、式9-1および9-9の化合物(式中、R11は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基もしくはそれらの組合せ、またはこれらの酸化物バージョンとしてのものであることができる)の合成を記述するものである。式12-1の化合物(購入するか、または12-6もしくは文献において記述されている他の方法から合成することができる)を、アルミニウムベースの水素化物(水素化アルミニウムリチウム、ナトリウムビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウム二水素化物、水素化ジイソブチルアルミニウム他)または水素化ホウ素ベースの(水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム他等)等の還元剤で処理して、式12-3の化合物を形成することができる。代替として、式12-2の化合物(購入するか、または、式12-1の化合物から、標準的な加水分解条件もしくは文献において記述されている他の方法を使用して形成することができる)を、同じ試薬を使用するが、ボランまたはボラン由来の試薬も使用することによって転換して、式12-3の化合物を形成することができる。式12-3の化合物のOHを、適切な試薬、例を挙げると、塩化メタンスルホニル、塩化p-トルエンスルホニル、トリフリック無水物、オキシ塩化リンもしくは塩化チオニル、オキシ臭化リンもしくは三臭化リン、トリフェニルホスフィンもしくはイミダゾールを加えたヨウ素、臭化水素酸もしくは塩酸等の酸を使用することによって、または、塩化メタンスルホニル、続いて、ヨウ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム他等の方法の組合せを使用することによって、脱離基(LG4、これは、OMs、OTs、OTf、Cl、Br、I他であることができる)に活性化して、式12-4の化合物を製造することができる。代替として、式12-5の化合物を、6-1から6-8の化合物への転換について記述されたもの等のラジカルハロゲン化条件下でハロゲン化して、式12-4の化合物を形成することができる。式12-4の化合物を、式12-9の化合物(例えば、トリフェニルホスフィン、トリエチルホスフィン、亜リン酸トリエチル、または他のリン求核剤)と反応させて、式9-9の化合物を製造することができる。式12-6の化合物を、発煙硝酸等の標準的なニトロ化条件下でニトロ化して、式12-7の化合物を製造することができる。式12-7の化合物のニトロ基を、水素を加えた炭素上のパラジウム、酢酸または塩酸を加えた亜鉛または鉄、塩化スズ(II)他等の様々な条件を使用してアミンに還元して、式12-8の化合物を製造することができる。式12-8の化合物を、臭化水素酸、臭化カリウム、ヨウ化カリウムを加えた、亜硝酸ナトリウムまたは亜硝酸イソアミル、または他の標準的なザンドマイヤー型条件で処理して、式9-1の化合物を製造することができる。式9-1の化合物を、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、一酸化炭素源等の適切な配位子およびエタノールまたはメタノール等のアルコールを加えたパラジウム等のカルボニル化条件で処理するか、または、金属-ハロゲン交換条件で処理し、炭酸ジエチル、二酸化炭素、クロロギ酸エチル他等のアシル源でクエンチして、式12-1の化合物を製造することができる。
スキーム13は、式9-10の化合物を合成するための方法を記述するものである。式13-1の化合物(式中、PG8は、任意のC結合アルキルまたはアリールであることができ、購入するか、または文献において記述されている方法を使用して合成することができる)を、Org.Lett.2016、18、1812において記述されている通りの塩化メタンスルホニルもしくは塩化p-トルエンスルホニルを用いるもの等のヒドロキシル基を排除するための条件、または他の標準的な条件で処理して、式13-2の化合物を提供することができる。式13-2の化合物を、式13-3の市販されている化合物を用いる3+2付加環化で反応させて、式13-4の化合物を形成することができる。水素化ジイソブチルアルミニウムまたは過還元を回避する他の還元剤等の条件を使用して、式13-4の化合物を式9-10の化合物に直接還元することができる。代替として、式12-1から12-3の化合物への転換について記述されたものと同様の条件を使用して、式13-4の化合物を式13-5の化合物に還元することができる。次いで、式13-5の化合物を、コリンズクロム試薬、デス・マーチンペルヨージナン試薬、パリック・デーリング試薬、他の活性化DMSOベースのスワーン型試薬他多数等のいくつかの周知の試薬を使用して酸化させて、式9-10の化合物を提供することができる。代替として、式13-8の化合物を、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、n-ブチルリチウムまたは多くの他の同様の強塩基、およびクロロギ酸エチル、シアノギ酸エチルまたは炭酸ジエチル等の好適なアシル化試薬で処理して、式13-9の化合物(式中、PG9は、PG8と同じであることができるか、または、選択的条件下で直交的に除去され得るような異なるアルキルまたはアリール基であることができる)を形成することができる。式13-9の化合物を、水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウム他多数等の1当量の塩基を使用して、または炭素上のパラジウムおよび水素による処理を介して除去され得るベンジル等の選択的PG9を用いることによって、選択的に加水分解して、式13-10の化合物を形成することができる。クルチウス転位(Org.Biomol.Chem.2018、16、2006において記述されているもの等)等の反応またはホフマン転位、ロッセン転位もしくはシュミット反応等の酸もしくは関連アシル基を脱ホモロゲートされた(dehomologated)アミンもしくは保護されたアミンに転位させる他の同様の反応を使用して、式13-10の化合物を式13-4の化合物に転換することができる。
スキーム14は、式10-8の化合物(立体化学が定義されている9-10のサブタイプ)および関連中間体を合成するための方法を記述するものである。式13-4の化合物のラセミバージョンまたは混合物は、キラルカラムを用いる超臨界流体クロマトグラフィーもしくは逆相クロマトグラフィーを使用して単一の鏡像異性体に分離し得るか、または、PG4もしくはPG5が、それが接続されている窒素の塩基性を排除しない保護基である場合、古典的な分割条件下でキラル酸を使用して分離して、式14-4の化合物を得ることもできる。代替として、式13-9の化合物を、Enzymicals製のエステラーゼECS03(AB503574)等の様々な生体触媒条件に曝露するか、またはTetrahedron:Asymmetry 1998、9、2663において記述されているものを使用して、一般式14-1の化合物(式13-10の化合物のサブタイプ)を形成してよい。反応条件に対するいかなる修正も変更も必要とすることなく、記述されている条件を使用して、一般式14-1および14-4の化合物を、スキーム13において記述されているそれらの類似化合物に転換することができる。
スキーム15は、15-4(X1がCH-CH3である式8-4の化合物のサブタイプ)の合成を記述するものである。式11-1の化合物を、アンモニアおよびアリルホウ素試薬と、Chem.Commun.2005、44、5551において記述されている通りに反応させて、式15-1の化合物を形成することができる。式15-1の化合物を、式9-12から9-15の化合物への転換について記述されているのと類似の方法において反応させて、式15-2の化合物を提供することができる。15-2の化合物を、式9-15から9-5の化合物への転換と類似の方法で反応させて、示されている通りの内部オレフィンに付随する転位とともに、式15-3の化合物を提供することができる。式9-5から9-4の化合物への転換について記述されている類似の方法を使用して、式15-3の化合物を式15-4の化合物に転換することができる。代替として、式15-2の化合物を、オゾン分解条件で水素化ホウ素ナトリウムの存在下、または他の酸化的切断条件で反応させて、式15-7の化合物を提供することができる。式15-7の化合物を、塩化メタンスルホニルもしくは塩化p-トルエンスルホニル、続いて、強塩基を使用するもの等のヒドロキシル基を排除してオレフィンにする条件下で、または、トリアルキルホスフィンの存在下でアリールセレノシアネートを用いるグリエコ排除条件を使用することによって反応させて、式15-8の化合物(これは、PG5がHである式9-15の化合物のサブタイプである)を提供することができる。
スキーム16は、式16-3(式中、Y7は、NまたはCHである)、16-7、16-11および16-14の化合物の合成を記述するものであり、これらはいずれも、市販されていない可能性がある8-9のサブタイプである。式16-1の化合物を、求電子ハロゲン源と、式8-1から8-3の化合物への転換と類似の方式で反応させて、式16-2の化合物を形成することができる。式16-2の化合物を、式7-2から7-3の化合物(R12がHである場合)または式7-2から7-4の化合物(R12がFである場合)への転換と類似の条件下で反応させて、式16-3の化合物を提供することができる。式16-4の化合物(式中、X9は、X5と同じハロゲンであることができるか、または、X5がClである場合はX9がBrであるかまたはX5がBrもしくはClである場合はX9がIであるようにより反応性であることができる)を、チャン・ラム型条件下、シクロプロピルボロン酸(R13がシクロプロピルである場合)および酢酸銅(II)他等の銅源および2,2’-ビピリジン等の適切な配位子、ならびにカーボネートまたはアミン等の任意の数の塩基および添加されるかまたは空気から生じ得る酸素のような共酸化剤と反応させて、式16-5の化合物を製造することができる。式16-5の化合物(R13がメチルである場合等、購入するか、または本明細書もしくは文献において記述されている通りに作製することができる)を、イソプロピルマグネシウムクロリド、n-ブチルリチウム、マグネシウム他等の金属-ハロゲン交換条件下で反応させ、N,N-ジメチルホルムアミド、モルホリン-4-カルバルデヒド他等のカルボニル源でクエンチして、式16-6の化合物を製造することができる。式16-6の化合物を、式7-7から7-8の化合物への転換と類似の条件下で反応させて、式16-7の化合物を製造することができる。式16-4の化合物を、4-ハロ-1-ブテンと、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水素化ナトリウム、リチウムジイソプロピルアミド他等の塩基の存在下で反応させて、式16-8の化合物を製造することができる。式16-8の化合物を、ヘック様条件下、式9-15から9-5の化合物への転換について記述されている通りに反応させて、式16-9の化合物を製造することができる。式16-9の化合物を、式7-6から7-7、次いで7-8の化合物に変換するシーケンスについて記述されたものと同様の方式で数ステップを介して反応させて、式16-10および16-11の化合物を形成することができる。式16-12の化合物(式中、X10は、Cl、Br、またはI、OTf他であることができる)を、炭素上のパラジウムまたは他の一般的な触媒および重水素ガスと(または重水素化ホルメート等の他の重水素源と移動水素化条件下で)反応させて、式16-13の化合物を形成することができる。式16-13の化合物を、同様のザンドマイヤー型条件下、式12-8から9-1の化合物への転換について記述されている通りに反応させて、式16-14の化合物を製造することができる。代替として、式16-15の化合物を、同様のザンドマイヤー型条件下、式12-8から9-1の化合物への転換について記述されている通りに反応させることができる。
スキーム17は、R1が、置換されていてもよいアルキルまたはアリール基であるR14で置換されているテトラゾールである、式8-4の化合物のサブタイプである、式17-5の化合物の合成の方法を記述するものである。式17-1の化合物を、式7-5から7-6および7-7の化合物の合成について記述されているのと類似の転換を介して反応させて、式17-2および17-3の化合物を形成することができる。代替として、式16-5の化合物から式16-6の化合物への転換と類似の方式で、式17-1の化合物を式17-3の化合物に直接転換することができる。式17-3の化合物を、置換ヒドラジンと、標準的な縮合条件下、酸または塩基触媒を使用して反応させて、式17-4の化合物を形成することができる。式17-4の化合物を、ジエチルまたはアゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル等のジアゾ化合物と、[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン他等の超原子価ヨウ素源の存在下で反応させて、式17-5の化合物を製造することができる。
個別の反応ステップの詳細な記述は、以下の実施例セクションにおいて提供されている。当業者であれば、他の合成経路を使用して化合物を合成することができることは分かるであろう。特定の出発材料および試薬を以下では論じているが、他の出発材料および試薬と容易に置きかえて、種々の誘導体および/または反応条件を提供することができる。加えて、下に記述されている方法によって調製される化合物の多くは、本開示に照らして、当業者に周知の従来の化学作用を使用してさらに修飾することができる。
組合せ剤
本発明の化合物は、単独でまたは1つもしくは複数の追加の治療剤と組み合わせて投与され得る。「組み合わせて投与される」または「併用療法」が意味するのは、本発明の化合物および1つまたは複数の追加の治療剤が、処置されている哺乳動物に同時発生的に投与されることである。組み合わせて投与される場合、各成分は、同時にまたは異なる時点にて任意の順序で順次に投与されてよい。故に、各成分は、所望の治療効果を提供するように、別個にではあるが時間的に十分に近くなるように投与されてよい。語句「同時発生的投与」、「共投与」、「同時投与」および「同時に投与される」は、化合物が組み合わせて投与されることを意味する。故に、本明細書において記述される予防および処置の方法は、組合せ剤の使用を含む。
本発明の化合物は、単独でまたは1つもしくは複数の追加の治療剤と組み合わせて投与され得る。「組み合わせて投与される」または「併用療法」が意味するのは、本発明の化合物および1つまたは複数の追加の治療剤が、処置されている哺乳動物に同時発生的に投与されることである。組み合わせて投与される場合、各成分は、同時にまたは異なる時点にて任意の順序で順次に投与されてよい。故に、各成分は、所望の治療効果を提供するように、別個にではあるが時間的に十分に近くなるように投与されてよい。語句「同時発生的投与」、「共投与」、「同時投与」および「同時に投与される」は、化合物が組み合わせて投与されることを意味する。故に、本明細書において記述される予防および処置の方法は、組合せ剤の使用を含む。
組合せ剤は、哺乳動物に治療有効量で投与される。「治療有効量」が意味するのは、単独でまたは追加の治療剤と組み合わせて哺乳動物に投与された場合に、所望の疾患/障害/状態(例えば、悪液質、食欲不振、神経性食欲不振症、悪心;嘔吐、発育障害、サルコペニア、筋消耗、虚弱、骨粗鬆症、骨量減少、疼痛、不安神経症、うつ病または高血圧)を処置するために有効な、本発明の化合物の量である。
一部の実施形態では、本発明の化合物は、1つまたは複数の他の作用物質、例を挙げると、オルリスタット、TZDおよび他のインスリン感作剤、FGF21類似体、メトホルミン、オメガ-3-酸エチルエステル(例えば、ロバザ)、フィブレート、HMG CoA-レダクターゼ阻害剤、エゼチミブ、プロブコール、ウルソデオキシコール酸、TGR5アゴニスト、FXRアゴニスト、ビタミンE、ベタイン、ペントキシフィリン、CB1アンタゴニスト、カルニチン、N-アセチルシステイン、還元グルタチオン、ロルカセリン、ナルトレキソンとブプロピオン(buproprion)との組合せ、SGLT2阻害剤(ダパグリフロジン、カナグリフロジン、エンパグリフロジン、トフォグリフロジン、エルツグリフロジン、ASP-1941、THR1474、TS-071、ISIS388626およびLX4211ならびにWO2010023594におけるものを含む)、フェンテルミン、トピラメート、GLP-1受容体アゴニスト、GIP受容体アゴニスト、デュアルGLP-1受容体/グルカゴン受容体アゴニスト(例えば、OPK88003、MEDI0382、JNJ-64565111、NN9277、BI456906)、デュアルGLP-1受容体/GIP受容体アゴニスト[例えば、チルゼパチド(LY3298176)、NN9423]、アンジオテンシン受容体遮断薬、アセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、BCKDK阻害剤、ケトヘキソキナーゼ(KHK)阻害剤、ASK1阻害剤、分枝鎖アルファケト酸デヒドロゲナーゼキナーゼ阻害剤(BCKDK阻害剤)、CCR2および/またはCCR5の阻害剤、PNPLA3阻害剤、DGAT1阻害剤、DGAT2阻害剤、FGF21類似体、FGF19類似体、PPARアゴニスト、FXRアゴニスト、AMPK活性化因子[例えば、ETC-1002(ベンペド酸)]、SCD1阻害剤またはMPO阻害剤と共投与されてよい。
例示的なGLP-1受容体アゴニストは、リラグルチド、アルビグルチド、エキセナチド、アルビグルチド、リキシセナチド、デュラグルチド、セマグルチド、HM15211、LY3298176、Medi-0382、NN-9924、TTP-054、TTP-273、エフェグレナタイド、下記を含む、WO2018109607において記述されているもの、2019年6月11日に出願されたPCT/IB2019/054867において記述されているもの、および2019年6月13日に出願されたPCT/IB2019/054961において記述されているもの:
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-7-フルオロ-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-7-フルオロ-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-シアノ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(5-クロロピリジン-2-イル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-3-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(1-エチル-1H-イミダゾール-5-イル)メチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-(1,3-オキサゾール-4-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-(ピリジン-3-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-(1,3-オキサゾール-5-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(1-エチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)メチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-7-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-シアノ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-7-フルオロ-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-7-フルオロ-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-シアノ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(5-クロロピリジン-2-イル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(1-エチル-1H-イミダゾール-5-イル)メチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2R)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(1-エチル-1H-イミダゾール-5-イル)メチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(5-クロロピリジン-2-イル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(5-クロロピリジン-2-イル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2R)-2-(5-クロロピリジン-2-イル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(5-クロロピリジン-2-イル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸、DIAST-X2;
2-[(4-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-[(4-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-[(4-{2-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-[(4-{2-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-[(4-{3-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピラジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-(6-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}-6-アザスピロ[2.5]オクタ-1-イル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-(6-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]-5-フルオロピリミジン-4-イル}-6-アザスピロ[2.5]オクタ-1-イル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-(6-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]-5-フルオロピリミジン-4-イル}-6-アザスピロ[2.5]オクタ-1-イル)-1-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-(6-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]-5-フルオロピリジン-2-イル}-6-アザスピロ[2.5]オクタ-1-イル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-(6-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]-3-フルオロピリジン-2-イル}-6-アザスピロ[2.5]オクタ-1-イル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-[(4-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-4-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-{[(2S)-4-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]-5-フルオロピリミジン-4-イル}-2-メチルピペラジン-1-イル]メチル}-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-{[(2S)-4-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-4-イル}-2-メチルピペラジン-1-イル]メチル}-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;および
2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸、および薬学的に許容できるその塩を含む。
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-7-フルオロ-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-7-フルオロ-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-シアノ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(5-クロロピリジン-2-イル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-3-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(1-エチル-1H-イミダゾール-5-イル)メチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-(1,3-オキサゾール-4-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-(ピリジン-3-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-(1,3-オキサゾール-5-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(1-エチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)メチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-7-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(4-シアノ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-7-フルオロ-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-7-フルオロ-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-シアノ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(5-クロロピリジン-2-イル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(1-エチル-1H-イミダゾール-5-イル)メチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2R)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(1-エチル-1H-イミダゾール-5-イル)メチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(5-クロロピリジン-2-イル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2S)-2-(5-クロロピリジン-2-イル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[(2R)-2-(5-クロロピリジン-2-イル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-({4-[2-(5-クロロピリジン-2-イル)-2-メチル-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル]ピペリジン-1-イル}メチル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸、DIAST-X2;
2-[(4-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-[(4-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-[(4-{2-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-[(4-{2-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-3-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-[(4-{3-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピラジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-(6-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}-6-アザスピロ[2.5]オクタ-1-イル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-(6-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]-5-フルオロピリミジン-4-イル}-6-アザスピロ[2.5]オクタ-1-イル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-(6-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]-5-フルオロピリミジン-4-イル}-6-アザスピロ[2.5]オクタ-1-イル)-1-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-(6-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]-5-フルオロピリジン-2-イル}-6-アザスピロ[2.5]オクタ-1-イル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-(6-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]-3-フルオロピリジン-2-イル}-6-アザスピロ[2.5]オクタ-1-イル)-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-[(4-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-4-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-{[(2S)-4-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]-5-フルオロピリミジン-4-イル}-2-メチルピペラジン-1-イル]メチル}-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;
2-{[(2S)-4-{2-[(4-クロロ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-4-イル}-2-メチルピペラジン-1-イル]メチル}-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸;および
2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-6-カルボン酸、および薬学的に許容できるその塩を含む。
例示的なACC阻害剤は、4-(4-[(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロ-1’H-スピロ[インダゾールe-5,4’-ピペリジン]-1’-イル)カルボニル]-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸、ゲムカベン、およびフィルソコスタット(GS-0976)ならびに薬学的に許容できるその塩を含む。
例示的なFXRアゴニストは、トロピフェクサー(tropifexor)(2-[(1R,3R,5S)-3-({5-シクロプロピル-3-[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1,2-オキサゾール-4-イル}メトキシ)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル]-4-フルオロ-1,3-ベンゾチアゾール-6-カルボン酸)、シロフェクサール(cilofexor)(GS-9674)、オベチコール酸、LY2562175、Met409、TERN-101およびEDP-305ならびに薬学的に許容できるその塩を含む。
例示的なKHK阻害剤は、[(1R,5S,6R)-3-{2-[(2S)-2-メチルアゼチジン-1-イル]-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-6-イル]酢酸および薬学的に許容できるその塩を含む。
例示的なDGAT2阻害剤は、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド[その結晶性固体形態(形態1および形態2)を含む]を含む。米国特許第10,071,992号を参照されたい。
例示的なBCKDK阻害剤は、下記を含む、2019年6月28日に出願された米国特許出願第62/868,057号、および2019年6月28日に出願された米国特許出願第62/868,542号において記述されているもの:
5-(5-クロロ-4-フルオロ3-メチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(5-クロロ-3-ジフルオロメチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(5-フルオロ-3-メチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(5-クロロ-3-メチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(3,5-ジクロロチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(4-ブロモ-3-メチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(4-ブロモ-3-エチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(4-クロロ-3-エチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
3-クロロ-5-フルオロチエノ[3,2-b]チオフェン-2-カルボン酸;
3-ブロモ-5-フルオロチエノ[3,2-b]チオフェン-2-カルボン酸;
3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロチエノ[3,2-b]チオフェン-2-カルボン酸;
5,6-ジフルオロチエノ[3,2-b]チオフェン-2-カルボン酸;および
3,5-ジフルオロチエノ[3,2-b]チオフェン-2-カルボン酸;
または薬学的に許容できるその塩を含む。
5-(5-クロロ-4-フルオロ3-メチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(5-クロロ-3-ジフルオロメチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(5-フルオロ-3-メチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(5-クロロ-3-メチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(3,5-ジクロロチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(4-ブロモ-3-メチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(4-ブロモ-3-エチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
5-(4-クロロ-3-エチルチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール;
3-クロロ-5-フルオロチエノ[3,2-b]チオフェン-2-カルボン酸;
3-ブロモ-5-フルオロチエノ[3,2-b]チオフェン-2-カルボン酸;
3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロチエノ[3,2-b]チオフェン-2-カルボン酸;
5,6-ジフルオロチエノ[3,2-b]チオフェン-2-カルボン酸;および
3,5-ジフルオロチエノ[3,2-b]チオフェン-2-カルボン酸;
または薬学的に許容できるその塩を含む。
一部の実施形態では、本発明の化合物は、1つまたは複数の抗糖尿病剤と共投与されてよい。好適な抗糖尿病剤は、インスリン、メトホルミン、GLP-1受容体アゴニスト(本明細書で上述したもの)、アセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤(本明細書で上述したもの)、SGLT2阻害剤(本明細書で上述したもの)、モノアシルグリセロールO-アシルトランスフェラーゼ阻害剤、ホスホジエステラーゼ(PDE)-10阻害剤、AMPK活性化因子[例えば、ETC-1002(ベンペド酸)]、スルホニル尿素(例えば、アセトヘキサミド、クロルプロパミド、ダイアビニーズ、グリベンクラミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド、グリクラジド、グリペンチド、グリキドン、グリソラミド、トラザミドおよびトルブタミド)、メグリチニド、α-アミラーゼ阻害剤(例えば、テンダミスタット、トレスタチンおよびAL-3688)、α-グルコシドヒドロラーゼ阻害剤(例えば、アカルボース)、α-グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アジポシン(adiposine)、カミグリボース、エミグリテート、ミグリトール、ボグリボース、プラディマイシン-Qおよびサルボスタチン)、PPARγアゴニスト(例えば、バラグリタゾン、シグリタゾン、ダルグリタゾン、エングリタゾン、イサグリタゾン、ピオグリタゾンおよびロシグリタゾン)、PPARα/γアゴニスト(例えば、CLX-0940、GW-1536、GW-1929、GW-2433、KRP-297、L-796449、LR-90、MK-0767およびSB-219994)、タンパク質チロシンホスファターゼ-1B(PTP-1B)阻害剤[例えば、トロズスクエミン、ヒルチオサール抽出物、およびZhang,S.ら、Drug Discovery Today、12(9/10)、373~381(2007)によって開示されている化合物]、SIRT-1活性化因子(例えば、レスベラトロル、GSK2245840またはGSK184072)、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)阻害剤(例えば、WO2005116014におけるもの、シタグリプチン、ビルダグリプチン、アログリプチン、デュトグリプチン、リナグリプチンおよびサクサグリプチン)、インスリン分泌促進剤、脂肪酸酸化阻害剤、A2アンタゴニスト、c-junアミノ末端キナーゼ(JNK)阻害剤、グルコキナーゼ活性化因子(GKa)、例を挙げると、WO2010103437、WO2010103438、WO2010013161、WO2007122482において記述されているもの、TTP-399、TTP-355、TTP-547、AZD1656、ARRY403、MK-0599、TAK-329、AZD5658またはGKM-001、インスリン、インスリン模倣物質、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤(例えば、GSK1362885)、VPAC2受容体アゴニスト、グルカゴン受容体モジュレーター、例を挙げると、Demong,D.E.ら、Annual Reports in Medicinal Chemistry 2008、43、119~137において記述されているもの、GPR119モジュレーター、特にアゴニスト、例を挙げると、WO2010140092、WO2010128425、WO2010128414、WO2010106457、Jones,R.M.ら、Annual Reports in Medicinal Chemistry 2009、44、149~170において記述されているもの(例えば、MBX-2982、GSK1292263、APD597およびPSN821)、FGF21誘導体または類似体、例を挙げると、Kharitonenkov,A.ら、Current Opinion in Investigational Drugs 2009、10(4)359~364において記述されているもの、TGR5(GPBAR1とも称される)受容体モジュレーター、特にアゴニスト、例を挙げると、Zhong,M.、Current Topics in Medicinal Chemistry、2010、10(4)、386~396において記述されているものおよびINT777、GPR40アゴニスト、例を挙げると、TAK-875を含むがこれに限定されない、Medina,J.C.、Annual Reports in Medicinal Chemistry、2008、43、75~85において記述されているもの、GPR120モジュレーター、特にアゴニスト、高親和性ニコチン酸受容体(HM74A)活性化因子、およびSGLT1阻害剤、例を挙げるとGSK1614235を含む。本発明の化合物と組み合わせることができる抗糖尿病剤のさらなる代表的な一覧は、例えば、WO2011005611の28頁35行から30頁19行において見ることができる。
他の抗糖尿病剤は、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ酵素の阻害剤またはモジュレーター、フルクトース1,6-ジホスファターゼの阻害剤、アルドースレダクターゼの阻害剤、ミネラルコルチコイド受容体阻害剤、TORC2の阻害剤、CCR2および/またはCCR5の阻害剤、PKCアイソフォーム(例えば、PKCα、PKCβ、PKCγ)の阻害剤、脂肪酸シンターゼの阻害剤、セリンパルミトイルトランスフェラーゼの阻害剤、GPR81、GPR39、GPR43、GPR41、GPR105、Kv1.3、レチノール結合タンパク質4、グルココルチコイド受容体、ソマトスタチン(somatostain)受容体(例えば、SSTR1、SSTR2、SSTR3およびSSTR5)のモジュレーター、PDHK2またはPDHK4の阻害剤またはモジュレーター、MAP4K4の阻害剤、IL1ベータを含むIL1ファミリーのモジュレーター、RXRアルファのモジュレーターを含み得る。加えて、好適な抗糖尿病剤は、Carpino,P.A.、Goodwin,B.Expert Opin.Ther.Pat.、2010、20(12)、1627~51によって収載されている機序を含む。
本発明の化合物は、ACE阻害剤(例えば、カプトプリル、エナラプリル、フォシノプリル、リシノプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、トランドラプリル)、アンジオテンシンII受容体遮断薬(例えば、カンデサルタン、ロサルタン、バルサルタン)、アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害剤(サクビトリル/バルサルタン)、Ifチャネル遮断薬イバブラジン、ベータ-アドレナリン遮断剤(例えば、ビソプロロール、コハク酸メトプロロール、カルベジロール)、アルドステロンアンタゴニスト(例えば、スピロノラクトン、エプレレノン)、ヒドララジンおよび二硝酸イソソルビド、利尿薬(例えば、フロセミド、ブメタニド、トルセミド、クロロチアジド、アミロライド、ヒドロクロロチアジド、インダパミド、メトラゾン、トリアムテレン)、またはジゴキシン等の抗心不全剤と共投与されてよい。
本発明の化合物は、次の例示的な作用物質:HMG CoAレダクターゼ阻害剤(例えば、プラバスタチン 、ピタバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、NK-104(別名イタバスタチン、またはニスバスタチン(nisvastatin)もしくはニスバスタチン(nisbastatin))およびZD-4522(別名ロスバスタチン、またはアタバスタチンもしくはビサスタチン);スクアレンシンテターゼ阻害剤;フィブラート(例えば、ゲムフィブロジル、ペマフィブラート、フェノフィブラート、クロフィブラート);胆汁酸捕捉剤(クエストラン、コレスチポール、コレセベラム等);ACAT阻害剤;MTP阻害剤;リポオキシゲナーゼ阻害剤;コレステロール吸収阻害剤(例えば、エゼチミベ);ニコチン酸作用物質(例えば、ナイアシン、ナイアコール、slo-ナイアシン);オメガ-3脂肪酸(例えば、エパノバ、魚油、エイコサペンタエン酸);コレステリルエステル転送タンパク質阻害剤(例えば、オビセトラピブ)およびPCSK9モジュレーター[例えば、アリロクマブ、エボロクマブ、ボコシズマブ、ALN-PCS(インクリシラン)]を含むコレステロールまたは脂質低下剤と共投与されてもよい。
本発明の化合物は、抗高血圧剤と組み合わせて使用されてもよく、そのような抗高血圧活性は、標準的なアッセイ(例えば、血圧測定)に従って、当業者により容易に決定される。好適な抗高血圧剤の例は、アルファ-アドレナリン作動性遮断薬;ベータ-アドレナリン作動性遮断薬;カルシウムチャネル遮断薬(例えば、ジルチアゼム、ベラパミル、ニフェジピンおよびアムロジピン);血管拡張剤(例えば、ヒドララジン)、利尿薬(diruetics)(例えば、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、フルメチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンドロフルメチアジド、メチルクロロチアジド、トリクロロメチアジド、ポリチアジド、ベンズチアジド、エタクリン酸チクリナフェン(tricrynafen)、クロルタリドン、トルセミド、フロセミド、ムソリミン(musolimine)、ブメタニド、トリアムテレン(triamtrenene)、アミロライド、スピロノラクトン);レニン阻害剤;ACE阻害剤(例えば、カプトプリル、ゾフェノプリル、フォシノプリル、エナラプリル、セラノプリル、シラザプリル(cilazopril)、デラプリル、ペントプリル、キナプリル、ラミプリル、リシノプリル);AT-1受容体アンタゴニスト(例えば、ロサルタン、イルベサルタン、バルサルタン);ET受容体アンタゴニスト(例えば、シタクスセンタン、アトラセンタン(atrsentan)ならびに米国特許第5,612,359号および同第6,043,265号で開示されている化合物);デュアルET/AIIアンタゴニスト(例えば、WO00/01389で開示されている化合物);中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤;バソペプチダーゼ(vasopepsidase)阻害剤(デュアルNEP-ACE阻害剤)(例えば、ゲモパトリラトおよびニトレート)を含む。例示的な抗狭心症剤は、イバブラジンである。
好適なカルシウムチャネル遮断薬(L型またはT型)の例は、ジルチアゼム、ベラパミル、ニフェジピンおよびアムロジピンならびにミベフラジル(mybefradil)を含む。
好適な強心配糖体の例は、ジギタリスおよびウアバインを含む。
一実施形態では、本発明の化合物は、1つまたは複数の利尿薬と共投与されてよい。好適な利尿薬の例は、(a)ループ利尿薬、例を挙げると、フロセミド(LASIX(商標)等)、トルセミド(DEMADEX(商標)等)、ブメタニド(bemetanide)(BUMEX(商標)等)およびエタクリン酸(EDECRIN(商標)等);(b)チアジド系利尿薬、例を挙げると、クロロチアジド(DIURIL(商標)、ESIDRIX(商標)またはHYDRODIURIL(商標)等)、ヒドロクロロチアジド(MICROZIDE(商標)またはORETIC(商標)等)、ベンズチアジド、ヒドロフルメチアジド(SALURON(商標)等)、ベンドロフルメチアジド、メチクロルチアジド(methychlorthiazide)、ポリチアジド、トリクロルメチアジドおよびインダパミド(LOZOL(商標)等);(c)フタルイミジン系利尿薬、例を挙げると、クロルタリドン(HYGROTON(商標)等)およびメトラゾン(ZAROXOLYN(商標)等);(d)キナゾリン系利尿薬、例を挙げると、キネタゾン;ならびに(e)カリウム保持性利尿薬、例を挙げると、トリアムテレン(DYRENIUM(商標)等)およびアミロライド(MIDAMOR(商標)またはMODURETIC(商標)等)を含む。
別の実施形態では、本発明の化合物は、ループ利尿薬と共投与されてよい。また別の実施形態では、ループ利尿薬は、フロセミドおよびトルセミドから選択される。また別の実施形態では、1つまたは複数の式Iの化合物またはそれらの薬学的に許容できる塩は、フロセミドと共投与されてよい。また別の実施形態では、1つまたは複数の式Iの化合物またはそれらの薬学的に許容できる塩は、トルセミドと共投与されてよく、これは、トルセミドの制御または調節放出形態であってもよい。
別の実施形態では、本発明の化合物は、チアジド系利尿薬と共投与されてよい。また別の実施形態では、チアジド系利尿薬は、クロロチアジドおよびヒドロクロロチアジドからなる群から選択される。また別の実施形態では、1つまたは複数の式Iの化合物またはそれらの薬学的に許容できる塩は、クロロチアジドと共投与されてよい。また別の実施形態では、1つまたは複数の式Iの化合物またはそれらの薬学的に許容できる塩は、ヒドロクロロチアジドと共投与されてよい。
別の実施形態では、1つまたは複数の式Iの化合物またはそれらの薬学的に許容できる塩は、フタルイミジン系利尿薬と共投与されてよい。また別の実施形態では、フタルイミジン系利尿薬は、クロルタリドンである。
好適なミネラルコルチコイド受容体アンタゴニストの例は、スピロノラクトン(sprionolactone)およびエプレレノンを含む。
好適なホスホジエステラーゼ阻害剤の例は、PDE III阻害剤(シロスタゾール等)およびPDE V阻害剤(シルデナフィル等)を含む。
当業者ならば、本発明の化合物が、PCI、ステント留置術、薬剤溶出ステント、幹細胞療法および植え込み型ペースメーカー、除細動器等の医療機器、または心臓再同期療法を含む、他の心血管または脳血管処置と併せて使用されてもよいことを認識するであろう。
特に、単一の投薬量単位として提供される場合、組み合わさった活性原料間に化学的相互作用の潜在性が存在する。この理由から、本発明の化合物および第2の治療剤を単一の投薬量単位中で組み合わせる場合、それらは、活性原料を単一の投薬量単位中で組み合わせても、活性原料間の物理的接触が最小化される(すなわち、低減される)ように製剤化される。例えば、1つの活性原料は、腸溶コーティングされてよい。活性原料の1つを腸溶コーティングすることにより、組み合わさった活性原料間の接触を最小化することが可能なだけでなく、これらの成分が胃では放出されず腸で放出されるように、胃腸管内のこれらの成分のうちの1つの放出を制御することも可能である。活性原料のうちの1つを、胃腸管全体を通して持続放出を達成し、組み合わさった活性原料間の物理的接触を最小化する働きもする材料でコーティングしてもよい。さらに、この成分の放出が腸でのみ起こるように、持続放出成分を追加で腸溶コーティングすることもできる。また別のアプローチは、活性成分をさらに分離するために、1つの成分が、持続および/または腸溶放出ポリマーでコーティングされ、他の成分も、低粘度グレードのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等のポリマーまたは当技術分野で公知の通りの他の適切な材料でコーティングされている、組合せ製品の製剤化を伴うであろう。ポリマーコーティングは、他の成分との相互作用に対する追加の障壁を形成する働きをする。
本発明の組合せ製品の成分間の接触を最小化するこれらおよび他の手法は、単一剤形で投与されるか、別個の形態であるが同じ方式によって同時に投与されるかにかかわらず、本開示を理解すれば、当業者には容易に明らかとなるであろう。
併用療法処置では、本発明の化合物および他の薬物療法の両方が、従来の方法によって哺乳動物(例えば、ヒト、男性または女性)に投与される。式Iの化合物またはその塩は、哺乳動物、特にヒトにおいてMC4Rをアンタゴナイズする(阻害するを含む)作用物質としての治療的使用に適応しており、故に、そのような作用が関係する種々の状態(例えば、本明細書において記述されるもの)の処置に有用である。
本発明に従って処置され得る疾患/障害/状態は、悪液質(例えば、がん、AIDS、CHFおよび/またはCKDに関連する悪液質);食欲不振/神経性食欲不振症(例えば、高齢者の食欲不振、化学療法および/または放射線療法に関連する食欲不振);悪心;嘔吐;体重減少(例えば、不随意の体重減少);発育障害;サルコペニア;筋消耗;虚弱;骨粗鬆症;骨障害(例えば、骨量減少);疼痛;神経因性疼痛;不安神経症;うつ病;高血圧;栄養不良;肥満;性的機能不全;および炎症性疾患を含むがこれらに限定されない。
本発明の化合物の投与は、本発明の化合物を全身におよび/または局部的に送達する任意の方法を介することができる。これらの方法は、経口ルート、非経口、十二指腸内ルート、口腔、鼻腔内等を含む。概して、本発明の化合物は、経口的に投与されるが、例えば、経口投与が標的に不適切である場合または患者が薬物を摂取することができない場合には、非経口投与(例えば、静脈内、筋肉内、皮下または髄内)が利用され得る。
ヒト患者への投与では、本明細書における化合物の経口1日用量は、当然ながら、投与のモードおよび頻度、病状、ならびに患者の年齢および状態等に応じて、例えば、0.01mgから5000mgの範囲内であってよい。経口1日用量は、使用され得る1mgから2000mgの範囲内(例えば3mgから2000mg)である。さらなる経口1日用量は、5mgから1000mgの範囲内である。便宜上、本発明の化合物は、単位剤形で投与され得る。所望ならば、1日当たり複数回用量の単位剤形を使用して、総1日用量を増大させることができる。単位剤形は、例えば、約0.1、0.5、1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、200、250、300、500または1000mgの本発明の化合物を含有する、錠剤またはカプセル剤であってよい。総1日用量は、単回または分割用量で投与されてよく、内科医の裁量で、本明細書で記される典型的な範囲外となり得る。
ヒト患者への投与では、本明細書における化合物の注入1日用量は、当然ながら、投与のモードおよび頻度、病状、ならびに患者の年齢および状態等に応じて、1mgから2000mgの範囲内であってよい。さらなる注入1日用量は、5mgから1000mgの範囲内である。総1日用量は、単回または分割用量で投与されてよく、内科医の裁量で、本明細書で記される典型的な範囲外となり得る。
本発明の処置の方法に従って、本発明の化合物または本発明の化合物と少なくとも1種の追加の医薬作用物質との組合せ(「本明細書では「組合せ」と称される」)を、そのような処置を必要とする対象に、好ましくは医薬組成物の形態で投与する。本発明の組合せ態様では、本発明の化合物および少なくとも1種の他の医薬作用物質(例えば、別の抗悪液質または抗食欲不振剤)は、別個に、または両方を含む医薬組成物で投与され得る。そのような投与は経口であることが概して好ましい。
本発明の化合物と少なくとも1種の他の医薬作用物質の組合せを一緒に投与する場合、そのような投与は、時間的に連続してもよいし、または同時であってもよい。一部の実施形態では、薬物組合せの同時投与が使用される。別個または連続投与では、本発明の化合物および追加の医薬作用物質を任意の順序で投与してよく、それらのそれぞれは、独立した頻度または用量レジメンで投与され得る。一部の実施形態では、そのような投与は経口である。一部の実施形態では、そのような投与は、経口かつ同時であることができる。本発明の化合物および追加の医薬品を順次に投与する場合、それぞれの投与は、同じ方法によっても、異なる方法によってもよい。
本発明の方法に従って、本発明の化合物または組合せを、医薬組成物の形態で投与することができる。したがって、本発明の化合物または組合せを、患者に別々に、または一緒に、任意の従来の経口、直腸、経皮、非経口(例えば、静脈内、筋肉内または皮下)、槽内、膣内、腹腔内、局所(例えば、散剤、軟膏剤、クリーム剤、噴霧剤またはローション剤)、頬側または経鼻剤形(例えば、スプレー剤、滴剤または吸入剤)で投与することができる。
本発明の化合物または組合せは、単独で投与され得る、または当技術分野において公知である1つまたは複数の好適な医薬添加剤、アジュバント、賦形剤または担体との混和物で投与され、意図されている投与ルートおよび標準的な医薬実務に関して選択され得る。本発明の化合物または組合せは、治療必要性に見合った、所望の投与ルートおよび放出プロファイルの特異性に応じて、即時、遅延、調節、持続、パルスまたは制御放出剤形を提供するように製剤化されてよい。
医薬組成物は、本発明の化合物または組合せを、概して組成物の約1%から約75%、80%、85%、90%またはさらには95%(重量で)の範囲内、通常は約1%、2%または3%から約50%、60%または70%の範囲内、より頻繁には約1%、2%または3%から50%未満、例を挙げると約25%、30%または35%の範囲内の量で含む。
具体的な量の活性化合物を用いて種々の医薬組成物を調製する方法は、当業者に公知である。例えば、Remington,J.P.、The Science and Practice of Pharmacy、Lippincott Williams and Wilkins、Baltimore、Md.第20版、2000を参照されたい。
非経口注射に好適な組成物は、概して、薬学的に許容できる滅菌水溶液もしくは非水溶液、分散体、懸濁液、または乳剤、および滅菌注射用溶液または分散体への復元のための滅菌粉末を含む。好適な水性および非水性担体または賦形剤(溶媒およびビヒクルを含む)の例は、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール等)、それらの好適な混合物、オリーブ油等の植物油を含むトリグリセリド、およびオレイン酸エチル等の注射用有機エステルを含む。好ましい担体は、Condea Vista Co.、Cranford、N.J.から入手可能な、グリセリンまたはプロピレングリコールを加えたMiglyol(登録商標)ブランドカプリル/カプリン酸エステル(例えば、Miglyol(登録商標)812、Miglyol(登録商標)829、Miglyol(登録商標)840)である。妥当な流動性は、例えば、レシチン等のコーティングの使用によって、分散体の場合には必要とされる粒径の維持によって、および界面活性剤の使用によって、維持することができる。
非経口注射のためのこれらの組成物は、保存剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤等の添加剤も含有してよい。組成物の微生物汚染の予防は、種々の抗菌および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等を用いて遂行することができる。等張剤、例えば、砂糖、塩化ナトリウム等を含むことも望ましい場合がある。吸収を遅延させることができる作用物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの使用によって、注射用医薬組成物の持続的吸収を起こすことができる。
経口投与のための固体剤形は、カプセル剤、錠剤、チュアブル錠、キャンディー剤、丸剤、散剤およびマルチ微粒子調製物(顆粒剤)を含む。そのような固体剤形では、本発明の化合物または組合せは、少なくとも1つの不活性添加剤、賦形剤または担体と混和される。好適な添加剤、賦形剤または担体は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム等の材料、ならびに/または(a)1つもしくは複数の充填剤もしくは増量剤(例えば、微結晶性セルロース(FMC Corp.からAvicel(商標)として入手可能)デンプン、ラクトース、スクロース、マンニトール、ケイ酸、キシリトール、ソルビトール、デキストロース、リン酸水素カルシウム、デキストリン、アルファ-シクロデキストリン、ベータ-シクロデキストリン、ポリエチレングリコール、中鎖脂肪酸、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等);(b)1つもしくは複数の結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、アラビアゴム、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、プルラン、アルファ化デンプン、寒天、トラガカント、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、アカシア等);(c)1つもしくは複数の保湿剤(例えば、グリセロール等);(d)1つもしくは複数の崩壊剤(例えば、寒天、炭酸カルシウム、バレイショもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定の複合ケイ酸塩、炭酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム(Edward Mendell Co.からExplotab(商標)として入手可能)、架橋ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウムA型(Ac-di-sol(商標)として入手可能)、ポリアクリリンカリウム(polyacrilin potassium)(イオン交換樹脂)等);(e)1つもしくは複数の溶液緩染剤(例えば、パラフィン等);(f)1つもしくは複数の吸収加速剤(例えば、第四級アンモニウム化合物等);(g)1つもしくは複数の湿潤剤(例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセロール等);(h)1つもしくは複数の吸着剤(例えば、カオリン、ベントナイト等);ならびに/または(i)1つもしくは複数の滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸ポリオキシル、セタノール、水素化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、ジメチルポリシロキサン、微結晶性ワックス、黄蝋、白蝋、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム等)を含む。カプセル剤および錠剤の場合には、剤形は緩衝剤も含み得る。
同様の種類の固体組成物は、ラクトースまたは乳糖等の添加剤および高分子量ポリエチレングリコール等を使用して、軟質または硬質充填ゼラチンカプセル剤における充填剤としても使用され得る。
錠剤、糖衣錠剤、カプセル剤および顆粒剤等の固体剤形は、腸溶コーティングおよび当技術分野において周知である他のもの等のコーティングおよび外殻を用いて調製され得る。それらは、乳白剤を含有してもよく、本発明の化合物および/または追加の医薬作用物質を遅延方式で放出するような組成のものであってもよい。使用され得る包埋組成物の例は、ポリマー性物質およびワックスである。薬物は、適切な場合、上記で言及した添加剤の1つまたは複数を加えた、マイクロカプセル形態であってもよい。
錠剤では、活性剤は、典型的には、製剤の50%未満(重量で)、例えば、重量で5%または2.5%等の約10%未満を構成することになる。製剤の主部は、充填剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤を含み、香味剤を含んでいてもよい。これらの添加剤の組成は、当技術分野において周知である。高頻度で、充填剤/賦形剤は、下記の成分:微結晶性セルロース、マンニトール、ラクトース(全種類)、デンプンおよびリン酸二カルシウムのうちの2つ以上の混合物を含むことになる。充填剤/賦形剤混合物は、典型的には、製剤の98%未満、好ましくは95%未満、例えば93.5%を構成する。好ましい崩壊剤は、Ac-di-sol(商標)、Explotab(商標)、デンプンおよびラウリル硫酸ナトリウムを含む。存在する場合、崩壊剤は、通常、製剤の10%未満または5%未満、例えば約3%を構成することになる。好ましい滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。存在する場合、滑沢剤は、通常、製剤の5%未満または3%未満、例えば約1%を構成することになる。
錠剤は、標準的な錠剤化プロセス、例えば、直接圧縮または湿式、乾式もしくは融解造粒、融解凝固プロセスおよび押出によって製造され得る。錠剤核は、単または多層であってよく、当技術分野において公知の適切な保護膜でコーティングされ得る。
経口投与のための液体剤形は、薬学的に許容できる乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤を含む。本発明の化合物または組合せに加えて、液体剤形は、当技術分野において一般的に使用される不活性賦形剤、例を挙げると、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(例えば、綿実油、落花生油、トウモロコシ胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ種子油等)、Miglyol(登録商標)(CONDEA Vista Co.、Cranford、N.J.から入手可能)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタン脂肪酸エステル、またはこれらの物質の混合物等を含有してよい。
そのような不活性賦形剤のほかに、組成物は、湿潤剤、乳化および懸濁化剤、甘味、香味および着香剤等の添加剤も含み得る。
本発明の化合物または組合せの経口液体形態は、活性化合物が完全に溶解する溶液を含む。溶媒の例は、経口投与に好適なすべての薬学的に先例のある溶媒、特に、本発明の化合物が良好な溶解度を示すもの、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、食用油ならびにグリセリルおよびグリセリドベースの系を含む。グリセリルおよびグリセリドベースの系は、例えば、下記のブランド製品(および対応するジェネリック製品):Captex(商標)355EP(トリカプリル酸/カプリン酸グリセリル、Abitec製、Columbus Ohio)、Crodamol(商標)GTC/C(中鎖トリグリセリド、Croda製、Cowick Hall、UK)またはLabrafac(商標)CC(中鎖トリグリセリド(triglyides)、Gattefosse製)、Captex(商標)500P(三酢酸グリセリル、すなわち、トリアセチン、Abitec製)、Capmul(商標)MCM(中鎖モノおよびジグリセリド、Abitec製)、Migyol(商標)812(カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、Condea製、Cranford N.J.)、Migyol(商標)829(カプリル酸/カプリン酸/コハク酸トリグリセリド、Condea製)、Migyol(商標)840(ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、Condea製)、Labrafil(商標)M1944CS(オレオイルマクロゴール-6グリセリド、Gattefosse製)、Peceol(商標)(モノオレイン酸グリセリル、Gattefosse製)およびMaisine(商標)35-1(モノオレイン酸グリセリル、Gattefosse製)を含み得る。特に興味深いのは、中鎖(約C8からC10)トリグリセリド油である。これらの溶媒は、高頻度で、組成物の主部、すなわち、約50%超、通常は、約80%、例えば約95%または99%超を構成する。アジュバントおよび添加物が、溶媒とともに、主に矯味剤、嗜好性および香味剤、酸化防止剤、安定剤、質感および粘度調整剤ならびに可溶化剤として含まれていてもよい。
懸濁剤は、本発明の化合物または組合せに加えて、懸濁化剤、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、アルミニウムメタ水酸化物、ベントナイト、寒天、ならびにトラガカント、またはこれらの物質の混合物等の担体をさらに含んでよい。
直腸または膣内投与のための組成物は、好ましくは、坐剤を含み、これは、本発明の化合物または組合せを、通常の室温では固体であるが体温では液体であり、したがって、直腸または膣腔内で融解し、それにより、活性成分を放出する、ココアバター、ポリエチレングリコールまたは坐剤ワックス等の好適な非刺激性添加剤または担体と混合することによって調製され得る。
本発明の化合物または組合せの局所投与のための剤形は、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、散剤およびスプレー剤を含む。薬物は、薬学的に許容できる添加剤、賦形剤または担体、および、必要とされ得る任意の保存剤、緩衝液または噴射剤と混和される。
本発明の化合物のいくつかは、水への溶解度が乏しい、例えば約1μg/mL未満であることがある。したがって、上記で論じた中鎖トリグリセリド油等の可溶化非水性溶媒中の液体組成物は、これらの化合物のための好ましい剤形である。
スプレー乾燥プロセスによって形成された分散体を含む固体非晶質分散体も、本発明の溶解度が乏しい化合物のための好ましい剤形である。「固体非晶質分散体」が意味するのは、溶解度が乏しい化合物の少なくとも一部が非晶質形態であり、水溶性ポリマー中に分散されている、固体材料である。「非晶質」が意味するのは、溶解度が乏しい化合物が結晶性ではないことである。「結晶性」が意味するのは、化合物が各次元において少なくとも100の繰り返し単位の三次元の長距離秩序を呈することである。故に、非晶質という用語は、本質的に秩序を有さない材料だけでなく、わずかな程度の秩序を有し得るがその秩序が三次元未満であるおよび/または短距離しかない材料も含むように意図されている。非晶質材料は、当技術分野において公知の技術、例を挙げると、粉末X線回折(PXRD)結晶学、固体状態NMR、または示差走査熱量測定(DSC)等の熱的技術によって特徴付けられ得る。
好ましくは、固体非晶質分散体中の溶解度が乏しい化合物の少なくとも大部分(すなわち、少なくとも約60wt%)が非晶質である。化合物は、比較的純粋な非晶質ドメインまたは領域中の固体非晶質分散体内に、ポリマー全体に均質に分布している化合物の固溶体またはこれらの状態もしくはそれらの間の中間にある状態の任意の組合せとして、存在することができる。好ましくは、固体非晶質分散体は実質的に均質であり、そのため、非晶質化合物はポリマー全体に可能な限り均質に分散されている。本明細書において使用される場合、「実質的に均質」は、固体非晶質分散体内の比較的純粋な非晶質ドメインまたは領域中に存在する化合物の割合が比較的小さく、薬物の総量のおよそ20wt%未満、好ましくは10wt%未満であることを意味する。
固体非晶質分散体における使用に好適な水溶性ポリマーは、溶解度が乏しい化合物と有害な方式で化学的に反応せず、薬学的に許容できるものであり、生理的に関連するpH(例えば、1~8)で水溶液への少なくともいくらかの溶解度を有するという意味で、不活性であるべきである。ポリマーは、中性またはイオン化可能であることができ、1~8のpH範囲の少なくとも一部を上回る、少なくとも0.1mg/mLの水溶解度を有するべきである。
本発明での使用に好適な水溶性ポリマーは、セルロースであっても非セルロースであってもよい。ポリマーは、水溶液中で中性またはイオン化可能であってよい。これらのうち、イオン化可能およびセルロースポリマーが好ましく、イオン化可能セルロースポリマーがより好ましい。
例示的な水溶性ポリマーは、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、トリメリト酸酢酸セルロース(CAT)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのブロックコポリマー(PEO/PPO、ポロキサマーとしても公知である)、ならびにそれらの混合物を含む。とりわけ好ましいポリマーは、HPMCAS、HPMC、HPMCP、CMEC、CAP、CAT、PVP、ポロキサマー、およびそれらの混合物を含む。最も好ましいのは、HPMCASである。欧州特許出願公開第0901786A2号を参照されたく、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
固体非晶質分散体は、溶解度が乏しい化合物の少なくとも大部分(少なくとも60%)が非晶質状態であるという結果をもたらす固体非晶質分散体を形成するための任意のプロセスに従って調製され得る。そのようなプロセスは、機械的、熱的および溶媒プロセスを含む。例示的な機械的プロセスは、製粉および押出;高温溶融、溶媒修飾溶融(solvent-modified fusion)および融解凝固プロセスを含む融解プロセス;ならびに非溶媒沈殿、スプレーコーティングおよびスプレー乾燥を含む溶媒プロセスを含む。例えば、下記の米国特許を参照されたく、その関連する開示は、参照により本明細書に組み込まれる:押出プロセスにより分散体を形成することを記述する第5,456,923号および第5,939,099号;製粉プロセスにより分散体を形成することを記述する第5,340,591号および第4,673,564号;ならびに融解凝固プロセスにより分散体を形成することを記述する第5,707,646号および第4,894,235号。好ましいプロセスでは、固体非晶質分散体は、欧州特許出願公開第0901786A2号で開示される通り、スプレー乾燥によって形成される。このプロセスでは、化合物およびポリマーが、アセトンまたはメタノール等の溶媒に溶解され、次いで、スプレー乾燥によって溶媒が溶液から迅速に除去されて、固体非晶質分散体を形成する。固体非晶質分散体は、化合物の最大約99wt%、例えば、所望される通りに1wt%、5wt%、10wt%、25wt%、50wt%、75wt%、95wt%、または98wt%を含有するように調製され得る。
固体分散体は、それ自体が剤形として使用されてもよいし、またはカプセル剤、錠剤、液剤もしくは懸濁剤等の他の剤形の調製において製造使用製品(MUP)としての働きをしてもよい。水性懸濁剤の例は、2%ポリソルベート-80中に2.5mg/mLの化合物を含有する1:1(w/w)化合物/HPMCAS-HFスプレー乾燥分散体の水性懸濁剤である。錠剤またはカプセル剤において使用するための固体分散体は、概して、典型的にはそのような剤形において見られる他の添加剤またはアジュバントと混合されることになる。例えば、カプセル剤のための例示的な充填剤は、2:1(w/w)化合物/HPMCAS-MFスプレー乾燥分散体(60%)、ラクトース(高速流)(15%)、微結晶性セルロース(例えば、アビセル.sup.(R0-102)(15.8%)、ナトリウムデンプン(7%)、ラウリル硫酸ナトリウム(2%)およびステアリン酸マグネシウム(1%)を含有する。
HPMCASポリマーは、日本、東京の信越化学工業株式会社からそれぞれAqoa(登録商標)-LF、Aqoat(登録商標)-MFおよびAqoat(登録商標)-HFとして、低、中および高グレードで入手可能である。より高いMFおよびHFグレードが概して好ましい。
好都合なことに、本発明の化合物(または組合せ)は、治療投薬量の化合物が日常の給水とともに摂取されるように、飲用水中に担持され得る。化合物は、好ましくは液体の水溶性濃縮物(水溶性塩の水溶液等)の形態で、飲用水に直接計り入れることができる。
これらの化合物を、例えば上記で詳述した適応症のために、ヒト以外の動物に投与してもよい。各活性原料の投与される正確な投薬量は、処置されている動物の種類および病状の種類、動物の年齢、ならびに投与ルートを含むがこれらに限定されない任意の数の要因に応じて変動することになる。
式I化合物またはそれらの塩と併せて(in
conjuction with)使用される組合せ医薬作用物質の投薬量は、処置されている適応症に有効なものが使用される。そのような投薬量は、上記で参照したおよび本明細書で提供されるもの等の標準的なアッセイによって決定することができる。組合せ剤は、同時にまたは任意の順序で順次に投与され得る。
conjuction with)使用される組合せ医薬作用物質の投薬量は、処置されている適応症に有効なものが使用される。そのような投薬量は、上記で参照したおよび本明細書で提供されるもの等の標準的なアッセイによって決定することができる。組合せ剤は、同時にまたは任意の順序で順次に投与され得る。
これらの投薬量は、約60kgから70kgの重量を有する平均的なヒト対象に基づく。内科医は、乳児および高齢者等、その重量がこの範囲外となる対象のための用量を決定することが容易にできるであろう。
投薬量レジメンは、最適な所望の応答を提供するように調整され得る。例えば、単回ボーラスが投与されてよく、数回の分割用量が経時的に投与されてよく、または、用量が、治療状況の緊急事態によって指し示されるように比例的に低減もしくは増大されてよい。投与の容易さおよび投薬量の均一性のために投薬量単位形態で非経口組成物を製剤化することがとりわけ有利である。投薬量単位形態は、本明細書において使用される場合、処置される哺乳動物対象のための単位投薬量として適した物理的に不連続な単位を指し、所定分量の活性化合物を含有する各単位は、所望の治療効果を、必要とされる医薬担体と一緒に生成するように算出した。本発明の投薬量単位形態についての仕様は、(a)化学療法剤の独自の特徴および実現される特定の治療または予防効果、ならびに(b)個体における感受性の処置のためにそのような活性化合物を化合物化する技術分野に固有の限定によって決定付けられ、それらに直接依存する。
故に、当業者ならば、本明細書で提供される開示に基づき、用量および投薬レジメンが治療技術分野において周知の方法に従って調整されることが分かるであろう。すなわち、最大耐量を容易に確立することができ、検出可能な治療的利益を患者に提供するために各作用物質を投与する一次的な要求と同様に、患者に検出可能な治療的利益を提供する有効量も決定され得る。したがって、ある特定の用量および投与レジメンが本明細書において例示されているが、これらの例は、本発明を実践する際に患者に提供され得る用量および投与レジメンを何ら限定するものではない。
用量値は、緩和すべき状態の種類および重症度とともに変動し得、単回または複数回用量を含み得ることに留意されたい。任意の特定の対象では、個々の必要性および組成物を投与するまたはその投与を監督する人物の専門的判定に従って、具体的な投薬量レジメンが経時的に調整されるべきであること、ならびに、本明細書において明記されている投薬量範囲は例示的なものにすぎず、特許請求されている組成物の範囲も実践も制限することを意図していないことを、さらに理解されたい。例えば、用量は、薬物動態または薬力学的パラメーターに基づいて調整されてよく、該パラメーターは、毒性効果および/または検査値等の臨床効果を含み得る。故に、本発明は、当業者によって決定される通りの患者内の用量漸増を包含する。化学療法剤の投与のための好適な投薬量およびレジメン(regiments)を決定することは、関連技術分野において周知であり、本明細書において開示される教示が提供されれば、当業者により、包含されると理解されるであろう。
本発明はさらに、医薬(単位投薬量錠剤または単位投薬量カプセル剤等)として使用するための式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩の使用を含む。別の実施形態では、本発明は、処置方法について論じた上記のセクションにおいて先に同定された状態の1つまたは複数を処置するための医薬(単位投薬量錠剤または単位投薬量カプセル剤等)の製造のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩の使用を含む。
本発明の医薬組成物は、単回単位用量として、または複数の単回単位用量として、調製、包装またはバルク販売されてよい。本明細書において使用される場合、「単位用量」は、所定量の活性原料を含む医薬組成物の不連続な量である。活性原料の量は、概して、対象に投与されるであろう活性原料の投薬量、または、例えばそのような投薬量の2分の1もしくは3分の1等、そのような投薬量の好都合な割合に等しい。
これらの作用物質および本発明の化合物を、生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液等の薬学的に許容できるビヒクルと組み合わせることができる。特定の投薬レジメン、すなわち、用量、タイミングおよび繰り返しは、特定の個体およびその個体の病歴に依存することとなる。
許容できる担体、添加剤、または安定剤は、用いられる投薬量および濃度で受容者に対して非毒性であり、リン酸塩、クエン酸塩、および他の有機酸等の緩衝剤;塩化ナトリウム等の塩;アスコルビン酸およびメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド等;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルまたはベンジルアルコール;メチルまたはプロピルパラベン等のアルキルパラベン;カテコール;レソルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;およびm-クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、またはIg等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、またはリシン等のアミノ酸;グルコース、マンノース、またはデキストリンを含む単糖、二糖、および他の炭水化物;EDTA等のキレート化剤;スクロース、マンニトール、トレハロースまたはソルビトール等の糖;ナトリウム等の塩形成対イオン;金属複合体(例えば、Zn-タンパク質複合体);および/またはTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)またはポリエチレングリコール(PEG)等の非イオン性界面活性剤を含んでよい。
これらの作用物質および/または本発明の化合物を含有するリポソームは、米国特許第4,485,045号および同第4,544,545号において記述されているもの等、当技術分野において公知の方法によって調製される。循環時間が強化されたリポソームは、米国特許第5,013,556号において開示されている。特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロールおよびPEG誘導体化ホスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)を含む脂質組成物を用いる逆相蒸発法によって産生され得る。リポソームは、定義された細孔径のフィルターを通して押出されて、所望の直径を持つリポソームを産出する。
これらの作用物質および/または本発明の化合物は、例えば、コアセルベーション技術によって、または、界面重合、例えば、ヒドロキシメチルセルロースもしくはゼラチンマイクロカプセルおよびポリ-(メチルメタクリレート)マイクロカプセルによって、それぞれコロイド状薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルション、ナノ粒子およびナノカプセル)もしくはマクロエマルション中に調製されたマイクロカプセルに封入されてもよい。そのような技術は、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、第20版、Mack Publishing(2000)で開示されている。
持続放出調製物が使用され得る。持続放出調製物の好適な例は、本発明の化合物を含有する固体疎水性ポリマーの半透過性マトリックスを含み、このマトリックスは、造形品、例えば、フィルムまたはマイクロカプセルの形態である。持続放出マトリックスの例は、ポリエステル、ヒドロゲル[例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)または’ポリ(ビニルアルコール)]、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸および7L-グルタミン酸エチルのコポリマー、非分解性エチレン-酢酸ビニル、分解性乳酸-グリコール酸コポリマー、例を挙げると、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸-グリコール酸コポリマーおよび酢酸ロイプロリドで構成される注射用マイクロスフェア)で使用されているもの、イソ酪酸酢酸スクロース、ならびにポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸を含む。
静脈内投与に使用される製剤は、無菌でなくてはならない。これは、例えば、滅菌濾過膜に通す濾過によって容易に遂行される。本発明の化合物は、概して、無菌アクセスポートを有する容器、例えば、皮下注射針によって貫通可能な栓を有する静脈注射溶液バッグまたはバイアルに入れられる。
好適な乳剤は、市販されている脂肪乳剤、例を挙げると、Intralipid(商標)、Liposyn(商標)、Infonutrol(商標)、Lipofundin(商標)およびLipiphysan(商標)を使用して調製され得る。活性原料は、予め混合されたエマルション組成物に溶解されるか、または代替として、油(例えば、大豆油、サフラワー油、綿実油、ゴマ油、コーン油またはアーモンド油)およびリン脂質(例えば、卵リン脂質、大豆リン脂質または大豆レシチン)と水との混合時に形成されたエマルションに溶解されるかのいずれかであってよい。乳剤の等張性を調整するために、他の原料、例えば、グリセロールまたはグルコースを添加してよいことが分かるであろう。好適な乳剤は、典型的には、最大20%、例えば、5から20%の間の油を含有することになる。脂肪乳剤は、0.1から1.0μm、特に0.1から0.5μmの間の脂肪小滴を含み、5.5から8.0の範囲内のpHを有することができる。
エマルション組成物は、本発明の化合物を、Intralipid(商標)またはその成分(大豆油、卵リン脂質、グリセロールおよび水)と混合することによって調製されるものであることができる。
吸入または吹送のための組成物は、薬学的に許容できる、水性もしくは有機溶媒またはそれらの混合物中の溶液および懸濁液、ならびに粉末を含む。液体または固体組成物は、上記で明記した通りの好適な薬学的に許容できる添加剤を含有してよい。一部の実施形態では、組成物は、局部的または全身的効果のために経口または鼻呼吸ルートによって投与される。好ましくは無菌の薬学的に許容できる溶媒中の組成物は、ガスの使用によって噴霧され得る。噴霧溶液は、噴霧デバイスから直接吸い込まれ得るか、または、噴霧デバイスを、フェイスマスク、テントもしくは間欠陽圧呼吸器に取り付けてよい。溶液、懸濁液または粉末組成物は、製剤を適切な方式で送達するデバイスから、好ましくは経口的にまたは鼻内に投与され得る。
本明細書における化合粒は、経口、口腔、鼻腔内、非経口(例えば、静脈内、筋肉内または皮下)もしくは直腸投与のために、または吸入による投与に好適な形態で、製剤化され得る。本発明の化合物は、持続送達のために製剤化されてもよい。
ある特定の量の活性原料を用いて種々の医薬組成物を調製する方法は、公知であるか、または、本開示を踏まえて、当業者には明らかとなるであろう。医薬組成物を調製する方法の例については、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、第20版(Lippincott Williams&Wilkins、2000)を参照されたい。
本発明に従う医薬組成物は、0.1%から95%、好ましくは1%から70%の本発明の化合物を含有してよい。いずれにせよ、投与される組成物は、ある分量の本発明に従う化合物を、処置されている対象の疾患/状態を処置するために有効な量で含有することになる。
本発明は、別個に投与され得る活性原料の化合物を用いる本明細書において記述される疾患/状態の処置に関する態様を有することから、本発明は、別個の医薬組成物をキット形態で組み合わせることにも関する。キットは、2つの別個の医薬組成物:式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩もしくはそのプロドラッグまたはそのような化合物もしくはプロドラッグの塩と、上述した通りの第2の化合物とを含む。キットは、容器、分割されたボトルまたは分割されたホイル小包等の別個の組成物を含有するための手段を含む。典型的には、キットは、別個の成分の投与指示書を含む。キット形態は、別個の成分が好ましくは異なる剤形(例えば、経口および非経口)で投与され、異なる投薬間隔で投与される場合、または、組合せの個々の成分の滴定が処方医師によって所望される場合に、特に有利である。
そのようなキットの例は、いわゆるブリスターパックである。ブリスターパックは、包装業界において周知であり、医薬単位剤形(錠剤、カプセル剤等)の包装に広く使用されている。ブリスターパックは、概して、好ましくは透明なプラスチック材料のホイルで覆われた比較的剛性の材料のシートからなる。包装プロセス中に、陥凹がプラスチックホイル中に形成される。陥凹は、錠剤またはカプセル剤が梱包されるサイズおよび形状を有する。次に、錠剤またはカプセル剤が陥凹に入れられ、比較的剛性の材料のシートが、陥凹が形成された方向とは反対のホイルの面で、プラスチックホイルに対して密封される。結果として、錠剤またはカプセル剤は、プラスチックホイルとシートとの間の陥凹内に密封される。好ましくは、シートの強さは、陥凹に圧力を手動で印加することによって錠剤またはカプセル剤をブリスターパックから除去することができ、それにより、シート内の陥凹の場所に開口部が形成されるようなものである。次いで、錠剤またはカプセル剤を、前記開口部を介して除去することができる。
キットへの記憶補助を、例えば、錠剤またはカプセル剤の隣に、そのように指定されている錠剤またはカプセル剤を摂取すべきレジメンの日数の数字と一致する数字の形態で提供することが望ましい場合がある。そのような記憶補助の別の例は、例えば、例えば次の通りにカードに印刷されたカレンダーである:「第一週、月曜日、火曜日等・・・第二週、月曜日、火曜日、・・・」等。記憶補助の他の変形形態は容易に明らかとなるであろう。「1日用量」は、所与の日に服用される単一の錠剤もしくはカプセル剤または数個の丸剤もしくはカプセル剤であることができる。また、本発明の化合物の1日用量は1個の錠剤またはカプセル剤からなっていてもよく、一方、第2の化合物の1日用量は数個の錠剤またはカプセル剤からなっていてもよく、逆も然りである。記憶補助はこれを反映すべきである。
本発明の別の具体的な実施形態では、1日用量を一度に1回分ずつそれらの意図された使用順序で分注するように設計されたディスペンサーが提供される。好ましくは、ディスペンサーは、レジメンへのコンプライアンスをさらに容易にするように、記憶補助を装備している。そのような記憶補助の例は、分注された1日用量の数を指し示す機械的計数器である。そのような記憶補助の別の例は、液晶表示器と、または、例えば、前回の1日用量が服用された日付を読み出し、かつ/または次の用量を服用すべき日付を思い出させる、可聴リマインダーシグナルと連結された、電池式マイクロチップメモリである。
また、本発明は、一緒に投与され得る活性原料の組合せを用いる、本明細書において記述される疾患/状態に関する態様を有するため、本発明は、別個の医薬組成物を、単一の錠剤もしくはカプセル剤、二重層もしくは多層錠剤もしくはカプセル剤等の(であるがこれらに限定されない)単一剤形で、または、錠剤もしくはカプセル剤内の隔離された成分もしくは区画の使用によって組み合わせることにも関する。
活性原料は、薬学的に許容できる賦形剤、添加剤、ビヒクルまたは担体から選択される追加の溶媒、共溶媒、添加剤または錯体形成剤を加えてまたは加えずに、水性または非水性ビヒクル中の溶液として送達され得る。
活性原料は、薬学的に許容できる添加剤を加えて、固体分散体としてまたは自己乳化薬物送達系(SEDDS)として製剤化され得る。
活性原料は、即時放出または制御(例えば、懸濁、遅延または持続)放出錠剤またはカプセル剤として製剤化され得る。代替として、活性原料は、追加の添加剤を加えずに、カプセル殻内の活性原料として単独で送達され得る。
下記は、本発明の種々の化合物の合成を例証する。本発明の範囲内の追加の化合物は、これらの実施例において例証される方法を使用して、単独でまたは当技術分野において概して公知である技術と組み合わせてのいずれかで調製され得る。これらの調製および実施例におけるすべての出発材料は、市販されているか、または当技術分野において公知のもしくは本明細書において記述される通りの方法によって調製できるかのいずれかである。
反応は、空気中で、または、酸素もしくは水分に感受性の試薬もしくは中間体を用いる場合には、不活性雰囲気(窒素またはアルゴン)下で、実施した。適切な場合、反応装置は、ヒートガンを使用して動的真空下で乾燥させ、無水溶媒(Aldrich Chemical Company、Milwaukee、WisconsinのSure-Seal(商標)製品、またはEMD Chemicals、Gibbstown、NJのDriSolv(商標)製品)を用いた。一部の場合には、下記の水のQC基準に到達するまで、4Å分子篩を詰めたカラムに市販の溶媒を通過させた:a)ジクロロメタン、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミドおよびテトラヒドロフランについては100ppm未満;b)メタノール、エタノール、1,4-ジオキサンおよびジイソプロピルアミンについては180ppm未満。非常に感受性が高い反応では、溶媒を、金属ナトリウム、水素化カルシウムまたは分子篩でさらに処理し、使用直前に蒸留した。他の市販の溶媒および試薬はさらに精製せずに使用した。他の実施例または方法における手順を参照する合成では、反応条件(反応時間および温度)が変わってもよい。生成物は、概して、真空下で乾燥させた後、さらなる反応に持ち越すか、または生物学的検査に送った。
指示されている場合、BiotageイニシエーターまたはPersonal Chemistryエムリーズオプティマイザーマイクロ波を使用するマイクロ波照射によって、反応物を加熱した。反応進行は、薄層クロマトグラフィー(TLC)、液体クロマトグラフィー-質量分析(LCMS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)および/またはガスクロマトグラフィー-質量分析(GCMS)分析を使用してモニターした。TLCは、蛍光指示薬(254nm励起波長)を用いるプレコートシリカゲルプレートで実施し、UV光下でならびに/またはヨウ素、過マンガン酸カリウム、塩化コバルト(II)、リンモリブデン酸および/もしくはモリブデン酸セリウムアンモニウム染色を用いて可視化した。LCMSデータは、Leap Technologiesオートサンプラー、ジェミニC18カラム、アセトニトリル/水勾配、および、トリフルオロ酢酸、ギ酸もしくは水酸化アンモニウム調整剤のいずれかを用いて、アジレント1100シリーズ機器で獲得した。カラム溶離液は、Waters ZQ質量分析計走査を、100から1200Daまでの正および負イオンモード両方で使用して分析した。他の同様の機器も使用した。HPLCデータは、概して、指示されているカラム、アセトニトリル/水勾配、および、トリフルオロ酢酸または水酸化アンモニウム調整剤のいずれかを用いて、アジレント1100シリーズ機器で獲得した。GCMSデータは、HP6890注入器、HP-1カラム(12m×0.2mm×0.33μm)、およびヘリウムキャリアガスを用いて、ヒューレットパッカード6890オーブンを使用して獲得した。試料をHP5973質量選択検出器で、電子イオン化を用いて50から550Daまでを走査して分析した。精製は、Iscoコンビフラッシュコンパニオン、AnaLogixインテリフラッシュ280、Biotage SP1、またはBiotageアイソレラワン機器およびプレパックIscoレディセップもしくはBiotageスナップシリカカートリッジを使用する中速液体クロマトグラフィー(MPLC)によって実施した。キラル精製は、BergerまたはThar機器;キラルパック-AD、-AS、-IC、キラルセル-ODまたは-OJカラム等のカラム;および、単独のまたはトリフルオロ酢酸もしくはプロパン-2-アミンを使用して修飾された、メタノール、エタノール、2-プロパノールまたはアセトニトリルを加えたCO2混合物を概して使用する、キラル超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)によって実施した。UV検出を使用して、分別捕集を誘引した。他の実施例または方法における手順を参照する合成では、精製は変動し得る:概して、溶離液/勾配に使用する溶媒および溶媒比は、適切なRfSまたは保持時間を提供するように選択した。
質量分析データは、LCMS分析により報告される。質量分析(MS)は、大気圧化学イオン化(APCI)、エレクトロスプレーイオン化(ESI)、電子衝撃イオン化(EI)または電子散乱(ES)イオン化源を介して実施した。プロトン磁気共鳴スペクトル法(1H NMR)化学シフトは、テトラメチルシランから低磁場のパーツパーミリオンで記され、300、400、500、または600MHzのVarian、BrukerまたはJeol分析計で記録した。化学シフトは、重水素化溶媒残留ピークを参照して、パーツパーミリオン(ppm、δ)で表現される(クロロホルム、7.26ppm;CD2HOD、3.31ppm;アセトニトリル-d2、1.94ppm;ジメチルスルホキシド-d5、2.50ppm;DHO、4.79ppm)。ピーク形状は、次の通りに記述される:s、一重線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;quin、五重線;m、多重線;brs、広域一重線;app、見掛け。分析的SFCデータは、概して、上述した通りにBerger分析機器で獲得した。旋光度データは、1dmセルを使用してPerkinElmerモデル343偏光計で獲得した。マイクロ分析は、Quantitative Technologies Inc.により実施され、算出値の0.4%以内であった。
段の注記がない限り、化学反応は、室温(摂氏約23度)で実施した。
別段の注記がない限り、すべての反応物を商業的に取得し、さらに精製せずに使用したか、または文献に公知の方法を使用して調製した。
用語「濃縮した」、「蒸発させた」および「真空で濃縮した」は、60℃未満の浴温度を持つロータリーエバポレーターにおける、減圧での溶媒の除去を指す。略語「min」および「h」は、それぞれ「分」および「時間」を表す。用語「TLC」は、薄層クロマトグラフィーを指し、「室温または周囲温度」は、18℃から25℃の間の温度を意味し、「GCMS」は、ガスクロマトグラフィー-質量分析法を指し、「LCMS」は、液体クロマトグラフィー-質量分析法を指し、「UPLC」は、超高速液体クロマトグラフィーを指し、「HPLC」は、高速液体クロマトグラフィーを指し、「SFC」は、超臨界流体クロマトグラフィーを指す。
水素化は、加圧水素ガス下、Parrシェーカー内で、または、完全水素および1から2mL/分の間の流速で、指定された温度にて、Thales-nano Hキューブフロー式水素化装置内で、実施され得る。
HPLC、UPLC、LCMS、GCMS、およびSFC保持時間は、手順において注記されている方法を使用して測定した。
一部の実施例では、キラル分離を行って、ある特定の本発明の化合物の鏡像異性体またはジアステレオ異性体を分離した(一部の実施例では、分離された鏡像異性体をそれらの溶離の順序に従って、ENT-1およびENT-2と指定し;同様に、分離されたジアステレオ異性体は、それらの溶離の順序に従って、DIAST-1およびDIAST-2と指定する)。一部の実施例では、鏡像異性体の旋光度を、旋光計を使用して測定した。その観察された回転データ(またはその特異的回転データ)に従って、時計回りの回転を伴う鏡像異性体を(+)-鏡像異性体と指定し、反時計回りの回転を伴う鏡像異性体を(-)-鏡像異性体と指定した。ラセミ化合物は、描出もしくは記述の立体化学の非存在により、または構造に隣接する(+/-)の存在によりのいずれかで指し示され;後者の場合には、指し示されている立体化学は、ラセミ混合物を構成する2つの鏡像異性体の一方のみを表している。
後述する化合物および中間体は、ACD/ケムスケッチ2017.2.1、ファイルバージョンC40H41、ビルド99535(Advanced Chemistry Development,Inc.、Toronto、Ontario、Canada)が提供する命名規則を使用して命名した。ACD/ケムスケッチ2017.2.1が提供する命名規則は、当業者に周知であり、ACD/ケムスケッチ2017.2.1が提供する命名規則は、概して、有機化合物の命名法におけるIUPAC(国際純正応用化学連合)勧告およびCASインデックスルールに適合すると考えられる。
本明細書における多くの化合物の1H NMRスペクトルは、アミドおよび/またはカルバメート官能基の存在により、回転異性体の混合物を指し示しており、1つよりも多い回転異性体の存在を反映するように集計されている。
調製例
調製例P1~P33は、本発明のある特定の化合物の調製に使用されるいくつかの出発材料または中間体の調製例を記述する。
調製例P1~P33は、本発明のある特定の化合物の調製に使用されるいくつかの出発材料または中間体の調製例を記述する。
調製例P1
2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P1)
2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P1)
テトラヒドロフラン中のリチウムジイソプロピルアミドの溶液(2M;1.9L、3.8mol)を、テトラヒドロフラン(1.4L)中の5-クロロ-2-メトキシ-4-メチルピリジン(197g、1.25mol)の-30℃溶液に滴下方式にて添加した。反応混合物を-30℃で1時間にわたって撹拌した後に、炭酸ジメチル(338g、3.75mol)を滴下添加し;添加の終了時に、反応混合物を25℃に加温し、1時間にわたって撹拌した。次いで、これを塩酸(0.5M、7L、3.5mol)に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×1.5L)で抽出し;合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から20%酢酸エチル)により精製して、C1を黄色油として得た。収量:203g、0.941mol、75%。LCMS m/z 216.1 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ8.10 (s, 1H), 6.82 (s, 1H), 3.90 (s, 3H),
3.79 (s, 2H), 3.71 (s, 3H).
ステップ2. メチル2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパノエート(C2)の合成。
テトラヒドロフラン(1.2L)中のC1(175g、0.812mol)の-78℃溶液に、テトラヒドロフラン中のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(2M;455mL、0.910mol)を滴下方式にて添加した。反応混合物を-78℃で1時間にわたって撹拌し、その後すぐに、テトラヒドロフラン(100mL)中のヨードメタン(172.6g、1.216mol)の溶液を-78℃で滴下添加し、撹拌をこの温度で2時間にわたって継続した。次いで、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(500mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×100mL)で抽出し;合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、C2を褐色油として提供した。NMRおよびLCMS分析によると、この材料は、いくらかのジメチル化副生成物メチル2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-2-メチルプロパノエートで汚染されていた。収量:136g、0.592mol以下、73%以下。LCMS m/z 230.1 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4), 生成物ピークのみ: δ 8.10 (s, 1H), 6.76 (s, 1H), 4.10 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H),
3.69 (s, 3H), 1.48 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
テトラヒドロフラン(1.2L)中のC1(175g、0.812mol)の-78℃溶液に、テトラヒドロフラン中のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(2M;455mL、0.910mol)を滴下方式にて添加した。反応混合物を-78℃で1時間にわたって撹拌し、その後すぐに、テトラヒドロフラン(100mL)中のヨードメタン(172.6g、1.216mol)の溶液を-78℃で滴下添加し、撹拌をこの温度で2時間にわたって継続した。次いで、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(500mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×100mL)で抽出し;合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、C2を褐色油として提供した。NMRおよびLCMS分析によると、この材料は、いくらかのジメチル化副生成物メチル2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-2-メチルプロパノエートで汚染されていた。収量:136g、0.592mol以下、73%以下。LCMS m/z 230.1 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4), 生成物ピークのみ: δ 8.10 (s, 1H), 6.76 (s, 1H), 4.10 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H),
3.69 (s, 3H), 1.48 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
ステップ3. 2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P1)の合成。
テトラヒドロフラン(1L)中のC2(168g、0.732mol)の25℃溶液に、水(300mL)中の水酸化リチウム一水和物(61.4g、0.146mol)の溶液を滴下方式にて25℃で添加した。混合物を2時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを真空で濃縮した。水性残渣を水(500mL)に注ぎ入れ、tert-ブチルメチルエーテル(2×500mL)で洗浄した。次いで、水層を、3M塩酸を添加することによりpH4に調節し、酢酸エチル(2×500mL)で抽出し;合わせた酢酸エチル層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、P1を白色の固体として提供した。収量:122g、0.566mol、77%。LCMS m/z 216.1 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.10 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 4.06 (q, J =
7.1 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 1.48 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
テトラヒドロフラン(1L)中のC2(168g、0.732mol)の25℃溶液に、水(300mL)中の水酸化リチウム一水和物(61.4g、0.146mol)の溶液を滴下方式にて25℃で添加した。混合物を2時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを真空で濃縮した。水性残渣を水(500mL)に注ぎ入れ、tert-ブチルメチルエーテル(2×500mL)で洗浄した。次いで、水層を、3M塩酸を添加することによりpH4に調節し、酢酸エチル(2×500mL)で抽出し;合わせた酢酸エチル層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、P1を白色の固体として提供した。収量:122g、0.566mol、77%。LCMS m/z 216.1 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.10 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 4.06 (q, J =
7.1 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 1.48 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
調製例P2およびP3
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P2)および(2S)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P3)
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P2)および(2S)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P3)
指し示されている絶対立体化学は、このロットのP2を使用して合成した15のX線結晶構造決定により割り当てられた(下記の実施例15、代替ステップ3を参照されたい)。
P2-収量:2.4g、11.1mmol、48%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.13 (s, 1H), 6.75 (s, 1H), 4.12 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.91 (s, 3H),
1.53 (d, J = 7.2 Hz, 3H).保持時間:3.98分(分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralpak IG、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:メタノール;勾配:B5%を1.00分間にわたって、次いで、8分かけてB5%から60%へ;流速:3.0mL/分;背圧:120バール)。
P3-収量:2.4g、11.1mmol、48%。保持時間:4.22分(P2で使用されたものと同一の分析条件)。
P2-収量:2.4g、11.1mmol、48%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.13 (s, 1H), 6.75 (s, 1H), 4.12 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.91 (s, 3H),
1.53 (d, J = 7.2 Hz, 3H).保持時間:3.98分(分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralpak IG、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:メタノール;勾配:B5%を1.00分間にわたって、次いで、8分かけてB5%から60%へ;流速:3.0mL/分;背圧:120バール)。
P3-収量:2.4g、11.1mmol、48%。保持時間:4.22分(P2で使用されたものと同一の分析条件)。
調製例P4
リチウム2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)プロパノエート(P4)
リチウム2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)プロパノエート(P4)
水素化ナトリウム(鉱油中60%;1.14g、28.5mmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド(25mL)中のジメチルメチルプロパンジオエート(5.53g、37.8mmol)の溶液に添加した。30分後に、4-クロロ-6-メトキシ-2-メチルピリミジン(3.00g、18.9mmol)を添加し、その後すぐに、反応混合物を100℃で16時間にわたって加熱した。次いで、これを水(150mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し;合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から10%酢酸エチル)により精製して、生成物(2.60g)を黄色油として得た。NMRおよびLCMS分析を基に、これは、C3およびC4の不純な混合物であると判断され、これをそのまま、次のステップに持ち込んだ。LCMS m/z 211.1および269.2
[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4), 特徴的ピーク: δ 6.68 (s), 6.60
(s), 3.96 (s), 3.94 (s), 3.81 (q, J = 7.2 Hz), 3.75 (s), 3.68 (s), 2.54 (s),
2.52 (s), 1.79 (s), 1.47 (d, J = 7.3 Hz).
ステップ2. リチウム2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)プロパノエート(P4)の合成。
テトラヒドロフラン(45mL)および水(15mL)の混合物中の、C3およびC4(先行するステップから;2.60g、18.9mmol以下)ならびに水酸化リチウム一水和物(1.22g、29.1mmol)の溶液を、45℃で3時間にわたって撹拌した。反応混合物を真空で濃縮した後に、残渣を凍結乾燥に掛けて、P4を白色の固体として提供した。収量:2.3g、11mmol、2ステップで58%。LCMS m/z 197.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 6.66 (s, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.61 (q, J =
7.3 Hz, 1H), 2.53 (s, 3H), 1.44 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
テトラヒドロフラン(45mL)および水(15mL)の混合物中の、C3およびC4(先行するステップから;2.60g、18.9mmol以下)ならびに水酸化リチウム一水和物(1.22g、29.1mmol)の溶液を、45℃で3時間にわたって撹拌した。反応混合物を真空で濃縮した後に、残渣を凍結乾燥に掛けて、P4を白色の固体として提供した。収量:2.3g、11mmol、2ステップで58%。LCMS m/z 197.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 6.66 (s, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.61 (q, J =
7.3 Hz, 1H), 2.53 (s, 3H), 1.44 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
調製例P5
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]プロパン酸(P5)
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]プロパン酸(P5)
ナトリウムクロロ(ジフルオロ)アセテート(4.62g、30.3mmol)および炭酸カリウム(5.58g、40.4mmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド(100mL)中の5-ヨードピリジン-2-オール(4.46g、20.2mmol)の25℃溶液に添加し、反応混合物を50℃で16時間にわたって撹拌した。次いで、これを水(500mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から8%酢酸エチル)は、C5を油状物として提供した。収量:2.10g、7.75mmol、38%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.39 (br d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.97 (dd, J = 8.6, 2.3 Hz, 1H), 7.40
(t, JHF = 72.6 Hz, 1H), 6.74 (br d, J = 8.6 Hz, 1H).
ステップ2. ジエチル[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]プロパンジオエート(C6)の合成。
テトラヒドロフラン(50mL)中のC5(1.9g、7.0mmol)、ジエチルプロパンジオエート(1.68g、10.5mmol)、ヨウ化銅(I)(133mg、0.698mmol)、ピリジン-2-カルボン酸(172mg、1.40mmol)、および炭酸セシウム(7.42g、22.8mmol)の混合物を80℃で16時間にわたって撹拌し、その後すぐに、反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、塩化アンモニウム水溶液(100mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から15%酢酸エチル)を使用して精製して、C6を無色の油状物(2.4g)として得た。1H NMR分析によると、この材料は、残留ジエチルプロパンジオエートを含有した;この試料の一部をそのまま、次のステップに持ち込んだ。LCMS m/z 304.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d), 生成物ピークのみ: δ 8.14 (br s, 1H),
7.90 (br d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.45 (t, JHF = 72.9 Hz, 1H), 6.92 (d, J
= 8.4 Hz, 1H), 4.59 (s, 1H), 4.26 - 4.17 (m, 4H, 推定; 残留ジエチルプロパンジオエートにより一部不明確), 1.31 - 1.24 (m, 6H, 推定; 残留ジエチルプロパンジオエートにより一部不明確).
テトラヒドロフラン(50mL)中のC5(1.9g、7.0mmol)、ジエチルプロパンジオエート(1.68g、10.5mmol)、ヨウ化銅(I)(133mg、0.698mmol)、ピリジン-2-カルボン酸(172mg、1.40mmol)、および炭酸セシウム(7.42g、22.8mmol)の混合物を80℃で16時間にわたって撹拌し、その後すぐに、反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、塩化アンモニウム水溶液(100mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から15%酢酸エチル)を使用して精製して、C6を無色の油状物(2.4g)として得た。1H NMR分析によると、この材料は、残留ジエチルプロパンジオエートを含有した;この試料の一部をそのまま、次のステップに持ち込んだ。LCMS m/z 304.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d), 生成物ピークのみ: δ 8.14 (br s, 1H),
7.90 (br d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.45 (t, JHF = 72.9 Hz, 1H), 6.92 (d, J
= 8.4 Hz, 1H), 4.59 (s, 1H), 4.26 - 4.17 (m, 4H, 推定; 残留ジエチルプロパンジオエートにより一部不明確), 1.31 - 1.24 (m, 6H, 推定; 残留ジエチルプロパンジオエートにより一部不明確).
ステップ3. ジエチル[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル](メチル)プロパンジオエート(C7)の合成。
N,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中のC6(先行するステップから;750mg、2.2mmol以下)の溶液に、炭酸カリウム(1.03g、7.45mmol)を添加した。ヨードメタン(527mg、3.71mmol)を滴下添加し、反応混合物を25℃で4時間にわたって撹拌した。次いで、これを、C6(250mg、0.73mmol以下)を使用して行われた同様の反応と合わせ、水(200mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空で濃縮し;シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から15%酢酸エチル)は、C7を油状物として提供した。合わせた収量:738mg、2.33mmol、2ステップで80%。LCMS m/z 318.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.20 (br s, 1H), 7.81 (br d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.45 (t, JHF
= 72.9 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.30 - 4.18 (m, 4H), 1.87 (s, 3H),
1.27 (t, J = 7.1 Hz, 6H).
N,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中のC6(先行するステップから;750mg、2.2mmol以下)の溶液に、炭酸カリウム(1.03g、7.45mmol)を添加した。ヨードメタン(527mg、3.71mmol)を滴下添加し、反応混合物を25℃で4時間にわたって撹拌した。次いで、これを、C6(250mg、0.73mmol以下)を使用して行われた同様の反応と合わせ、水(200mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空で濃縮し;シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から15%酢酸エチル)は、C7を油状物として提供した。合わせた収量:738mg、2.33mmol、2ステップで80%。LCMS m/z 318.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.20 (br s, 1H), 7.81 (br d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.45 (t, JHF
= 72.9 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.30 - 4.18 (m, 4H), 1.87 (s, 3H),
1.27 (t, J = 7.1 Hz, 6H).
ステップ4. 2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]プロパン酸(P5)の合成。
テトラヒドロフラン(10mL)中のC7(738mg、2.33mmol)の25℃溶液に、水(3mL)中の水酸化リチウム(279mg、11.6mmol)の溶液を添加した。反応混合物を25℃で16時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを水(100mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×50mL)で洗浄した。これらの有機層を廃棄した。水層を、5M塩酸を添加することによりpH5に調節した後に、これをジクロロメタン(3×50mL)で抽出し;合わせた有機層を真空で濃縮して、P5を固体として得た。収量:337mg、1.55mmol、67%。LCMS m/z 218.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.15 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.83 (dd, J =
8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.51 (t, JHF = 73.2 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 8.5 Hz,
1H), 3.78 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 1.49 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
テトラヒドロフラン(10mL)中のC7(738mg、2.33mmol)の25℃溶液に、水(3mL)中の水酸化リチウム(279mg、11.6mmol)の溶液を添加した。反応混合物を25℃で16時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを水(100mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×50mL)で洗浄した。これらの有機層を廃棄した。水層を、5M塩酸を添加することによりpH5に調節した後に、これをジクロロメタン(3×50mL)で抽出し;合わせた有機層を真空で濃縮して、P5を固体として得た。収量:337mg、1.55mmol、67%。LCMS m/z 218.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.15 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.83 (dd, J =
8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.51 (t, JHF = 73.2 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 8.5 Hz,
1H), 3.78 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 1.49 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
調製例P6
2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P6)
2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P6)
この反応を3つの並列バッチで行った。テトラヒドロフラン(1.5L)中のジベンジルプロパンジオエート(607g、2.13mol)の25℃溶液に、ピリジン-2-カルボン酸(35.0g、284mmol)、続いて、ヨウ化銅(I)(27.1g、142mmol)、次いで、新たに粉砕された炭酸セシウム(1.39kg、4.27mol)を添加した。反応混合物を70℃に加熱した後に、これを、テトラヒドロフラン(800mL)中の5-フルオロ-4-ヨード-2-メトキシピリジン(360g、1.42mol)の溶液で滴下方式にて処理し、その後すぐに、撹拌を70℃で16時間にわたって継続した。
3つの反応混合物をこの時点で合わせ、25℃に冷却し、珪藻土を通して濾過した。フィルターパッドを酢酸エチル(3×500mL)ですすぎ、合わせた濾液を、内部温度を40℃未満に保ちながら真空で濃縮した。残渣を酢酸エチル(2L)に溶解し、飽和塩化アンモニウム水溶液(500mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(500mL)で順次に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、40℃で、減圧下で濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中1%から8%酢酸エチル)により、C8(1.87kg)を黄色油として得た。1H NMR分析によると、この材料は、ジベンジルプロパンジオエートで汚染されていた;この一部を次のステップで使用した。LCMS m/z 410.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d), 生成物ピークのみ: δ 8.01 (d, J = 1.3
Hz, 1H), 7.40 - 7.25 (m, 10H, 推定; 残留ジベンジルプロパンジオエートにより一部不明確), 6.83 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.20 (AB四重線, JAB = 12.2 Hz, ΔνAB = 11.9 Hz, 4H), 5.00 (s, 1H), 3.89
(s, 3H).
Hz, 1H), 7.40 - 7.25 (m, 10H, 推定; 残留ジベンジルプロパンジオエートにより一部不明確), 6.83 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.20 (AB四重線, JAB = 12.2 Hz, ΔνAB = 11.9 Hz, 4H), 5.00 (s, 1H), 3.89
(s, 3H).
ステップ2. ジベンジル(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)(メチル)プロパンジオエート(C9)の合成。
この反応を2つの並列バッチで行った。アセトニトリル(1.5L)中のC8(先行するステップから;575g、1.31mol以下)の溶液を氷水浴内で20分間にわたって撹拌し、その後すぐに、炭酸カリウム(582g、4.21mol)を添加した。撹拌をさらに10分間にわたって継続した。次いで、ヨードメタン(302g、2.13mol)を反応混合物に0℃で添加し、LCMS分析がC9への変換を指し示すまで、反応を進行させた。2つの反応混合物を合わせた後に、それらを、珪藻土を通して濾過し、濾過ケーキをアセトニトリル(2×1L)で洗浄した。合わせた濾液を40℃で濃縮し、残渣を酢酸エチル(2L)と水(500mL)との間で分配した。水層を酢酸エチル(2×1L)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(1L)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、40℃で、減圧下で濃縮した。得られた粗製の生成物を石油エーテル(1.5L)に溶解し、0℃で2時間にわたって撹拌し;固体を濾過によって収集した。濾液を真空で濃縮し、残渣を石油エーテル(500mL)に溶かし、次いで、0℃に冷却して、追加の固体を提供し、これを濾過によって単離した。2つの固体を合わせ、石油エーテル(800mL)に懸濁し、20℃で16時間にわたって撹拌した。その後、濾過によって収集して、C9を黄色の固体として得た。収量:670g、1.58mol、2ステップで60%。LCMS m/z 423.8 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.94 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.36 - 7.20 (m, 10H), 6.54 (d, J = 5.1
Hz, 1H), 5.18 (s, 4H), 3.87 (s, 3H), 1.85 (s, 3H).
この反応を2つの並列バッチで行った。アセトニトリル(1.5L)中のC8(先行するステップから;575g、1.31mol以下)の溶液を氷水浴内で20分間にわたって撹拌し、その後すぐに、炭酸カリウム(582g、4.21mol)を添加した。撹拌をさらに10分間にわたって継続した。次いで、ヨードメタン(302g、2.13mol)を反応混合物に0℃で添加し、LCMS分析がC9への変換を指し示すまで、反応を進行させた。2つの反応混合物を合わせた後に、それらを、珪藻土を通して濾過し、濾過ケーキをアセトニトリル(2×1L)で洗浄した。合わせた濾液を40℃で濃縮し、残渣を酢酸エチル(2L)と水(500mL)との間で分配した。水層を酢酸エチル(2×1L)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(1L)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、40℃で、減圧下で濃縮した。得られた粗製の生成物を石油エーテル(1.5L)に溶解し、0℃で2時間にわたって撹拌し;固体を濾過によって収集した。濾液を真空で濃縮し、残渣を石油エーテル(500mL)に溶かし、次いで、0℃に冷却して、追加の固体を提供し、これを濾過によって単離した。2つの固体を合わせ、石油エーテル(800mL)に懸濁し、20℃で16時間にわたって撹拌した。その後、濾過によって収集して、C9を黄色の固体として得た。収量:670g、1.58mol、2ステップで60%。LCMS m/z 423.8 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.94 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.36 - 7.20 (m, 10H), 6.54 (d, J = 5.1
Hz, 1H), 5.18 (s, 4H), 3.87 (s, 3H), 1.85 (s, 3H).
ステップ3. 2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P6)の合成。
この反応を4つの並列バッチで行った。酢酸エチル(1L)中のC9(200g、472mmol)の25℃溶液に、炭素上の10%パラジウム(湿潤;40g)を添加した。混合物を真空下で脱気し、次いで、窒素でパージし;この排気-パージサイクルを合計3回行った。混合物を再び、真空下で脱気し、次いで、水素でパージし;この排気-パージサイクルも合計3回行った。混合物を50℃で16時間にわたって水素化した(30psi)。4つの反応混合物を合わせ、珪藻土のパッドを通して濾過し、濾液を、45℃で、真空で濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中10%から20%酢酸エチル)は、P6を白色の固体として提供した。合わせた収量:270g、1.36mmol、72%。LCMS m/z 199.7 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.98 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 3.97 (q, J =
7.3 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 1.53 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
この反応を4つの並列バッチで行った。酢酸エチル(1L)中のC9(200g、472mmol)の25℃溶液に、炭素上の10%パラジウム(湿潤;40g)を添加した。混合物を真空下で脱気し、次いで、窒素でパージし;この排気-パージサイクルを合計3回行った。混合物を再び、真空下で脱気し、次いで、水素でパージし;この排気-パージサイクルも合計3回行った。混合物を50℃で16時間にわたって水素化した(30psi)。4つの反応混合物を合わせ、珪藻土のパッドを通して濾過し、濾液を、45℃で、真空で濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中10%から20%酢酸エチル)は、P6を白色の固体として提供した。合わせた収量:270g、1.36mmol、72%。LCMS m/z 199.7 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.98 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 3.97 (q, J =
7.3 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 1.53 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
調製例P7およびP8
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P7)および(2S)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P8)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P7)および(2S)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P8)
P7-収量:260g、1.30mol、37%。保持時間:3.17分(分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralpak AD-H、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:2-プロパノール;勾配:B5%を1.00分間にわたって、次いで、8分かけてB5%から60%へ;流速:3.0mL/分;背圧:120バール)。
P8-収量:400g、2.01mol、57%。保持時間:3.36分(P7で使用されたものと同一の分析条件)。
P7およびP8についての指し示されている絶対立体化学は、P7の代替調製例(#1)で合成されたP7の試料との比較を基に割り当てられ;その材料の立体配置は、誘導された化合物14のX線結晶学的研究により確立された(以下を参照されたい)。
調製例P7およびP8からのP7での保持時間:2.86分。
P7の代替調製例(#1)からのP7での保持時間:2.86分。
P7およびP8のラセミ混合物での保持時間:2.87および3.16分。
これらの3つの分析は、同じ分析方法:[カラム:Chiral Technologies Chiralpak IG、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:メタノール;勾配:B5%を1分間にわたって、次いで、7分かけてB5%から60%へ;流速:3mL/分;背圧:120バール]を使用して実行した。
調製例P7およびP8からのP7での保持時間:2.86分。
P7の代替調製例(#1)からのP7での保持時間:2.86分。
P7およびP8のラセミ混合物での保持時間:2.87および3.16分。
これらの3つの分析は、同じ分析方法:[カラム:Chiral Technologies Chiralpak IG、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:メタノール;勾配:B5%を1分間にわたって、次いで、7分かけてB5%から60%へ;流速:3mL/分;背圧:120バール]を使用して実行した。
P7の代替調製例(#1)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P7)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P7)
1.0M、pH8.0緩衝液を次の方式で調製した:水(900mL)中の2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール(Tris;121g、1.00mol)の溶液を、塩酸(37.5重量%、およそ40mL)を添加することによりpH8.0に調節し、次いで、水を添加することにより1Lの体積にした。
水素化反応器に、炭素上の水酸化パラジウム(10%;5.00g)を装入した。これに、トルエン(50mL、1体積)中のC9(50.0g、118mmol)の溶液を添加し;追加のトルエン(50mL)を使用して、フラスコをすすぎ、これも反応混合物に添加した。水酸化ナトリウム水溶液(2.0M、118mL、236mmol)、上述のpH8.0緩衝液(1.0M;250mL、250mmol)、および水(132mL)の混合物を添加し、得られた混合物を窒素(3.5バール)、続いて、水素(3.5バール)でパージし;このパージプロセスを合計3回行った。混合物を、100rpmで撹拌しながら、20℃にした後に、これを水素で3.45バールまで加圧し、その後すぐに、撹拌の速度を750rpmに上昇させた。水素化を20℃で4時間にわたって進行させた後に、撹拌速度を250rpmに減少させ、反応物を窒素(3.5バール)で3回パージした。触媒を濾過によって除去し、反応器を水(100mL)ですすぎ、次いで、これを使用して、濾過ケーキを洗浄した。C10を含有する、合わせた濾液の水相(590mL、pH8.2)をそのまま、次のステップに進行させた。LCMS m/z 244.2 [M+H]+.
ステップ2. (2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P7)の合成。
オーバーヘッド撹拌機を備えた2Lのジャケット付き容器(20℃ジャケット温度に設定)に、C10(先行するステップからの水溶液;118mmol以下)を装入し、撹拌速度を200rpmに設定した。次いで、水(17.5mL)中の気管支敗血症菌(Bordetella bronchiseptica)AMDase凍結乾燥無細胞抽出粉末(1.75gm)[気管支敗血症菌(Bordetella bronchiseptica)からのこのアリールマロン酸デカルボキシラーゼ(AMDase)は、受託番号Q05115を有する文献において記述されている野生型酵素であり、これを大腸菌(E.coli)において組換え発現させ、凍結乾燥無細胞抽出粉末として装入した。参考文献:S.K.Gassmeyerら、ChemCatChem、2016、8、916~921;K.Okrasaら、Angew.Chem.Int.Ed.2009、48、7691~7694]の溶液を、酵素容器の水すすぎ液(5mL)と共に、反応器に装入した。15時間後に、撹拌スピードを100rpmに低下させ、反応混合物のpHを、塩酸(4.0M、5mLずつ、38mL)を順次に添加することによりpH6.0に調節した。この時点で、混合物を1.5時間にわたって撹拌して、沈静化するまでガス放出させ、その後すぐに、これを、塩酸(4.0M、合計85mL)をさらに添加することにより、2.0以下のpHまで酸性化した。tert-ブチルメチルエーテル(300mL)を添加し、撹拌を200rpmで15分間にわたって継続した。次いで、混合物を、ブフナー漏斗および濾紙を使用して、珪藻土(25g)を通して濾過し;反応器をtert-ブチルメチルエーテル(100mL)ですすぎ、次いで、これを使用して、濾過ケーキを洗浄した。合わせた濾液の水層を同じ方式で、tert-ブチルメチルエーテル(300mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム(50g)上で乾燥させ、濾過し;濾過ケーキをtert-ブチルメチルエーテル(25mL)で洗浄した。合わせた濾液を、30℃で、真空で濃縮して、油状物を提供し、これは、終夜真空乾燥下で固化して、P7をオフホワイト色の固体として得た。収量:18.88g、94.8mmol、2ステップで80%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 11.4 - 10.3 (br s, 1H), 7.98 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 4.9
Hz, 1H), 3.97 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 1.53 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
オーバーヘッド撹拌機を備えた2Lのジャケット付き容器(20℃ジャケット温度に設定)に、C10(先行するステップからの水溶液;118mmol以下)を装入し、撹拌速度を200rpmに設定した。次いで、水(17.5mL)中の気管支敗血症菌(Bordetella bronchiseptica)AMDase凍結乾燥無細胞抽出粉末(1.75gm)[気管支敗血症菌(Bordetella bronchiseptica)からのこのアリールマロン酸デカルボキシラーゼ(AMDase)は、受託番号Q05115を有する文献において記述されている野生型酵素であり、これを大腸菌(E.coli)において組換え発現させ、凍結乾燥無細胞抽出粉末として装入した。参考文献:S.K.Gassmeyerら、ChemCatChem、2016、8、916~921;K.Okrasaら、Angew.Chem.Int.Ed.2009、48、7691~7694]の溶液を、酵素容器の水すすぎ液(5mL)と共に、反応器に装入した。15時間後に、撹拌スピードを100rpmに低下させ、反応混合物のpHを、塩酸(4.0M、5mLずつ、38mL)を順次に添加することによりpH6.0に調節した。この時点で、混合物を1.5時間にわたって撹拌して、沈静化するまでガス放出させ、その後すぐに、これを、塩酸(4.0M、合計85mL)をさらに添加することにより、2.0以下のpHまで酸性化した。tert-ブチルメチルエーテル(300mL)を添加し、撹拌を200rpmで15分間にわたって継続した。次いで、混合物を、ブフナー漏斗および濾紙を使用して、珪藻土(25g)を通して濾過し;反応器をtert-ブチルメチルエーテル(100mL)ですすぎ、次いで、これを使用して、濾過ケーキを洗浄した。合わせた濾液の水層を同じ方式で、tert-ブチルメチルエーテル(300mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム(50g)上で乾燥させ、濾過し;濾過ケーキをtert-ブチルメチルエーテル(25mL)で洗浄した。合わせた濾液を、30℃で、真空で濃縮して、油状物を提供し、これは、終夜真空乾燥下で固化して、P7をオフホワイト色の固体として得た。収量:18.88g、94.8mmol、2ステップで80%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 11.4 - 10.3 (br s, 1H), 7.98 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 4.9
Hz, 1H), 3.97 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 1.53 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
先行するステップからのP7(18.6g、93.4mmol)、およびC10とAMDaseとの同様の反応からのP7(24.9g、125mmol)を合わせて、98.5%の鏡像異性体過剰率を有するわずかに桃色の固体を得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.94 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 5.0
Hz, 1H), 3.93 (q, J = 7.3 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 1.48 (d, J = 7.3 Hz, 3H).保持時間:2.86分[カラム:Chiral Technologies Chiralpak IG、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:メタノール;勾配:B5%を1分間にわたって、次いで、7分かけてB5%から60%へ;流速:3mL/分;背圧:120バール]。
Hz, 1H), 3.93 (q, J = 7.3 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 1.48 (d, J = 7.3 Hz, 3H).保持時間:2.86分[カラム:Chiral Technologies Chiralpak IG、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:メタノール;勾配:B5%を1分間にわたって、次いで、7分かけてB5%から60%へ;流速:3mL/分;背圧:120バール]。
P7の指し示されている絶対立体化学は、このロットのP7の、実施例14への変換を基に割り当てられ;14の絶対立体化学は、単結晶X線分析により確立された(以下を参照されたい)。
P7の代替調製例(#2)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P7)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P7)
テトラヒドロフラン(1.26L;5体積)中のピリジン-2-カルボン酸(24.6g、0.200mol)、ヨウ化銅(I)(19.1g、0.100mol)、および炭酸セシウム(977g、3.00mol)の混合物を60℃から70℃の内部温度に加熱し、その後すぐに、テトラヒドロフラン(250mL、1体積)中の5-フルオロ-4-ヨード-2-メトキシピリジン(253g、1.00mol)およびジベンジルプロパンジオエート(426g、1.50mol)の溶液を添加した。反応混合物を60℃から70℃で、およそ3から6時間にわたって加熱した後に、これを15℃から30℃に冷却させ、珪藻土(250g)を通して濾過した。濾過ケーキをテトラヒドロフラン(500mL、2体積)で洗浄し、C8を含有する合わせた濾液をそのまま、次のステップで使用した。代表的な1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 8.00 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.40 - 7.24 (m, 10H, 推定; 残留ジベンジルプロパンジオエートにより一部不明確), 6.82 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.20 (AB四重線, JAB = 12.3 Hz, ΔνAB = 14.9 Hz, 4H), 4.99 (s, 1H), 3.88
(s, 3H).
ステップ2. ジベンジル(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)(メチル)プロパンジオエート(C9)の合成。
ヨードメタン(284g、2.00mol)を、炭酸セシウム(977g、3.00mol)およびC8の溶液(先行するステップから、テトラヒドロフラン中の溶液;1.00mol以下)の10℃から20℃混合物にゆっくりと添加した。反応混合物を10℃から20℃で、およそ10から12時間にわたって撹拌した後に、これを、珪藻土(250g)を通して濾過した。濾過ケーキをテトラヒドロフラン(500mL、1.2体積)で洗浄し、合わせた濾液を1から2体積まで濃縮した。得られた混合物をプロパン-2-イルアセテート(1.25L、3.1体積)で希釈し、水(750mL、1.8体積)、塩化アンモニウム水溶液(20%;750mL)、および塩化ナトリウム水溶液(20%;750mL)で順次に洗浄し、真空で濃縮した。残存する溶媒をヘプタンと交換し、沈殿を15℃から25℃でヘプタン(2から3体積)から進行させた。得られた固体を濾過によって収集し、ヘプタン(450mL)およびプロパン-2-イルアセテート(50mL)の混合物で粉砕して、C9を固体として得た。ステップ1および2における化学の3つのバッチを行い、最終ロットのC9を合わせた。収量:675g、1.59mol、2ステップでおよそ53%。代表的な1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.15 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.39 - 7.21 (m,
10H), 6.75 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 5.21 (s, 4H), 3.81 (s, 3H), 1.81 (s, 3H).
ヨードメタン(284g、2.00mol)を、炭酸セシウム(977g、3.00mol)およびC8の溶液(先行するステップから、テトラヒドロフラン中の溶液;1.00mol以下)の10℃から20℃混合物にゆっくりと添加した。反応混合物を10℃から20℃で、およそ10から12時間にわたって撹拌した後に、これを、珪藻土(250g)を通して濾過した。濾過ケーキをテトラヒドロフラン(500mL、1.2体積)で洗浄し、合わせた濾液を1から2体積まで濃縮した。得られた混合物をプロパン-2-イルアセテート(1.25L、3.1体積)で希釈し、水(750mL、1.8体積)、塩化アンモニウム水溶液(20%;750mL)、および塩化ナトリウム水溶液(20%;750mL)で順次に洗浄し、真空で濃縮した。残存する溶媒をヘプタンと交換し、沈殿を15℃から25℃でヘプタン(2から3体積)から進行させた。得られた固体を濾過によって収集し、ヘプタン(450mL)およびプロパン-2-イルアセテート(50mL)の混合物で粉砕して、C9を固体として得た。ステップ1および2における化学の3つのバッチを行い、最終ロットのC9を合わせた。収量:675g、1.59mol、2ステップでおよそ53%。代表的な1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.15 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.39 - 7.21 (m,
10H), 6.75 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 5.21 (s, 4H), 3.81 (s, 3H), 1.81 (s, 3H).
ステップ3. ジナトリウム(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)(メチル)プロパンジオエート(C10)の合成。
緩衝液[pH8.0;水(1L、5体積)中の2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール(Tris;121g、1.00mol)、および濃塩酸(46mL、0.23体積)]、および炭素上の水酸化パラジウム(10%、20g)を、トルエン(400mL、2体積)中のC9(200g、0.472mol)の15℃から25℃混合物に添加した。水(1L、5体積)中の水酸化ナトリウム(38.8g、0.970mol)の溶液を添加し、その後すぐに、混合物をおよそ10から20分間にわたって撹拌した。反応器を窒素でパージした後に、次いで、水素でパージし、反応混合物を、HPLC分析が、0.5%以下のC9が存在することを指し示すまで(およそ22時間)、15℃から30℃で、水素のバッグ(およそ10L)下で撹拌した。(保持時間:11.44分。HPLC条件。カラム:Agilent Technologies ZORBAX Eclipse Plus C18、4.6×100mm、3.5μm;移動相A:水中0.1%リン酸;移動相B:アセトニトリル;勾配:B5%を3分間にわたって、次いで、9分かけてB5%から100%へ、次いで、B100%を3分間にわたって;流速:1.5mL/分)。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを水(2.6体積)で洗浄し;C10を含有する、濾液の水層をそのまま、次のステップに持ち込んだ。
緩衝液[pH8.0;水(1L、5体積)中の2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール(Tris;121g、1.00mol)、および濃塩酸(46mL、0.23体積)]、および炭素上の水酸化パラジウム(10%、20g)を、トルエン(400mL、2体積)中のC9(200g、0.472mol)の15℃から25℃混合物に添加した。水(1L、5体積)中の水酸化ナトリウム(38.8g、0.970mol)の溶液を添加し、その後すぐに、混合物をおよそ10から20分間にわたって撹拌した。反応器を窒素でパージした後に、次いで、水素でパージし、反応混合物を、HPLC分析が、0.5%以下のC9が存在することを指し示すまで(およそ22時間)、15℃から30℃で、水素のバッグ(およそ10L)下で撹拌した。(保持時間:11.44分。HPLC条件。カラム:Agilent Technologies ZORBAX Eclipse Plus C18、4.6×100mm、3.5μm;移動相A:水中0.1%リン酸;移動相B:アセトニトリル;勾配:B5%を3分間にわたって、次いで、9分かけてB5%から100%へ、次いで、B100%を3分間にわたって;流速:1.5mL/分)。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを水(2.6体積)で洗浄し;C10を含有する、濾液の水層をそのまま、次のステップに持ち込んだ。
ステップ4. (2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P7)の合成。
水(70mL、0.35体積)およびC10(先行するステップから、水中溶液として、0.472mol以下)中のAMDase(7g)の混合物を、HPLC分析が、0.5%以下のC10が存在することを指し示すまで(およそ16時間)、15℃から30℃で撹拌した。[保持時間:5.80分。ステップ3、ジナトリウム(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)(メチル)プロパンジオエート(C10)の合成において記述されているものと同一のHPLC条件]。次いで、塩酸(4.0M)を、反応混合物のpHが6.0に達するまでゆっくりと添加し、その後すぐに、撹拌を1.5時間にわたって継続した。次いで、pHを、塩酸(4.0M)をさらに添加することにより、2.0以下(範囲、1.5から2.0)に調節した。tert-ブチルメチルエーテル(1.2L、6体積)の添加後に、混合物を、珪藻土(100g)を通して濾過し、濾液の水相をtert-ブチルメチルエーテル(800mL、4体積)で抽出した。合わせた有機層を塩化ナトリウム水溶液(15%;600mL、3体積)で洗浄し、45℃以下の温度および-0.08MPa以下の圧力で、2から2.5体積まで濃縮した。n-ヘプタン(600mL、3体積)を添加し、混合物を、45℃以下の温度および-0.08MPa以下の圧力で、3から5体積まで濃縮した;このヘプタン希釈/濃縮を合計3回行った。得られた混合物を、0℃から10℃で、およそ1から2時間にわたって撹拌した後に、沈殿物を濾過によって収集して、P7を、99.8%の鏡像異性体過剰率を有するオフホワイト色の固体として提供した。収量:80.0g、0.402mol、2ステップで85%。代表的な1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 11.68 (v br s, 1H), 7.99 (br s, 1H), 6.70 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 3.97
(q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 1.52 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
水(70mL、0.35体積)およびC10(先行するステップから、水中溶液として、0.472mol以下)中のAMDase(7g)の混合物を、HPLC分析が、0.5%以下のC10が存在することを指し示すまで(およそ16時間)、15℃から30℃で撹拌した。[保持時間:5.80分。ステップ3、ジナトリウム(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)(メチル)プロパンジオエート(C10)の合成において記述されているものと同一のHPLC条件]。次いで、塩酸(4.0M)を、反応混合物のpHが6.0に達するまでゆっくりと添加し、その後すぐに、撹拌を1.5時間にわたって継続した。次いで、pHを、塩酸(4.0M)をさらに添加することにより、2.0以下(範囲、1.5から2.0)に調節した。tert-ブチルメチルエーテル(1.2L、6体積)の添加後に、混合物を、珪藻土(100g)を通して濾過し、濾液の水相をtert-ブチルメチルエーテル(800mL、4体積)で抽出した。合わせた有機層を塩化ナトリウム水溶液(15%;600mL、3体積)で洗浄し、45℃以下の温度および-0.08MPa以下の圧力で、2から2.5体積まで濃縮した。n-ヘプタン(600mL、3体積)を添加し、混合物を、45℃以下の温度および-0.08MPa以下の圧力で、3から5体積まで濃縮した;このヘプタン希釈/濃縮を合計3回行った。得られた混合物を、0℃から10℃で、およそ1から2時間にわたって撹拌した後に、沈殿物を濾過によって収集して、P7を、99.8%の鏡像異性体過剰率を有するオフホワイト色の固体として提供した。収量:80.0g、0.402mol、2ステップで85%。代表的な1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ 11.68 (v br s, 1H), 7.99 (br s, 1H), 6.70 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 3.97
(q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 1.52 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
調製例P9
2-[5-(ジフルオロメチル)-2-メトキシピリジン-4-イル]プロパン酸(P9)
2-[5-(ジフルオロメチル)-2-メトキシピリジン-4-イル]プロパン酸(P9)
テトラヒドロフラン中のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(2M;1mL、2mmol)を、テトラヒドロフラン(50mL)中のメチル(5-ブロモ-2-メトキシピリジン-4-イル)アセテート(415mg、1.60mmol)の-78℃溶液に滴下添加した。反応混合物を-78℃で1時間にわたって撹拌した後に、ヨードメタンの溶液(0.5mL、8mmol)を滴下添加した。添加の完了時に、反応混合物を-30℃に加温し、その温度で3時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを塩化アンモニウム水溶液で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、温度を45℃未満に保ちながら真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:1:3 酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、C11を無色の油状物として提供した。収量:376mg、1.37mmol、86%。LCMS m/z 276.0 (臭素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.23 (s, 1H), 6.76 (s, 1H), 4.10 (q, J =
7.1 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 1.48 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
ステップ2. メチル2-(5-エテニル-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパノエート(C12)の合成。
N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中のC11(376mg、1.37mmol)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(460mg、3.43mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(201mg、0.275mmol)、およびリン酸カリウム(872mg、4.11mmol)の混合物を100℃で16時間にわたって撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し;濾液を水に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から30%酢酸エチル)により精製して、C12を無色の油状物として得た。収量:188mg、0.850mmol、62%。LCMS m/z 222.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.21 (s, 1H), 6.81 (dd, J = 17.3, 10.9 Hz, 1H), 6.63 (s, 1H), 5.56
(br d, J = 17.3 Hz, 1H), 5.32 (br d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.95 - 3.87 (m, 1H),
3.93 (s, 3H), 3.67 (s, 3H), 1.46 (d, J = 7.1 Hz, 3H).
N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中のC11(376mg、1.37mmol)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(460mg、3.43mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(201mg、0.275mmol)、およびリン酸カリウム(872mg、4.11mmol)の混合物を100℃で16時間にわたって撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し;濾液を水に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から30%酢酸エチル)により精製して、C12を無色の油状物として得た。収量:188mg、0.850mmol、62%。LCMS m/z 222.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.21 (s, 1H), 6.81 (dd, J = 17.3, 10.9 Hz, 1H), 6.63 (s, 1H), 5.56
(br d, J = 17.3 Hz, 1H), 5.32 (br d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.95 - 3.87 (m, 1H),
3.93 (s, 3H), 3.67 (s, 3H), 1.46 (d, J = 7.1 Hz, 3H).
ステップ3. メチル2-(5-ホルミル-2-メトキシピリジン-4-イル)プロパノエート(C13)の合成。
ジクロロメタン(10mL)中のC12(195mg、0.881mmol)の溶液を-78℃に冷却し、次いで、青色が持続するまで、オゾン富化酸素流で処理した。5分後に、青色が消失するまで、乾燥窒素流を反応混合物に吹き込み、その後すぐに、トリフェニルホスフィン(439mg、1.67mmol)を添加した。得られた混合物を25℃に加温し、2時間にわたって撹拌し、その時点で、これを、C12(63mg、0.28mmol)を使用して行われた同様の反応と合わせ、真空で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から30%酢酸エチル)を使用して精製して、C13を無色の油状物として提供した。合わせた収量:124mg、0.555mmol、48%。LCMS m/z 224.0 [M+H]+.
ジクロロメタン(10mL)中のC12(195mg、0.881mmol)の溶液を-78℃に冷却し、次いで、青色が持続するまで、オゾン富化酸素流で処理した。5分後に、青色が消失するまで、乾燥窒素流を反応混合物に吹き込み、その後すぐに、トリフェニルホスフィン(439mg、1.67mmol)を添加した。得られた混合物を25℃に加温し、2時間にわたって撹拌し、その時点で、これを、C12(63mg、0.28mmol)を使用して行われた同様の反応と合わせ、真空で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から30%酢酸エチル)を使用して精製して、C13を無色の油状物として提供した。合わせた収量:124mg、0.555mmol、48%。LCMS m/z 224.0 [M+H]+.
ステップ4. メチル2-[5-(ジフルオロメチル)-2-メトキシピリジン-4-イル]プロパノエート(C14)の合成。
ジクロロメタン(5mL)中のC13(124mg、0.555mmol)の溶液に、[ビス(2-メトキシエチル)アミノ]硫黄トリフルオリド(614mg、2.78mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間にわたって撹拌した後に、これを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)に注ぎ入れ、ジクロロメタン(50mL)で抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から20%酢酸エチル)は、C14を無色の油状物として提供した。収量:110mg、0.449mmol、81%。LCMS m/z 246.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.28 (s, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.76 (t, JHF = 54.5 Hz, 1H),
4.11 (q, J = 6.9 Hz, 1H), 4.03 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 1.52 (d, J = 7.0 Hz, 3H).
ジクロロメタン(5mL)中のC13(124mg、0.555mmol)の溶液に、[ビス(2-メトキシエチル)アミノ]硫黄トリフルオリド(614mg、2.78mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間にわたって撹拌した後に、これを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)に注ぎ入れ、ジクロロメタン(50mL)で抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から20%酢酸エチル)は、C14を無色の油状物として提供した。収量:110mg、0.449mmol、81%。LCMS m/z 246.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.28 (s, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.76 (t, JHF = 54.5 Hz, 1H),
4.11 (q, J = 6.9 Hz, 1H), 4.03 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 1.52 (d, J = 7.0 Hz, 3H).
ステップ5. 2-[5-(ジフルオロメチル)-2-メトキシピリジン-4-イル]プロパン酸(P9)の合成。
メタノール(10mL)中のC14(145mg、0.591mmol)の溶液に、水(4mL)中の水酸化リチウム(43mg、1.8mmol)の溶液を添加し、反応混合物を20℃で4時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを真空で濃縮し、tert-ブチルメチルエーテル(2×5mL)で洗浄した。水層を、2M塩酸を添加することによりpH5に調節し、次いで、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル層を水(3×10mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、P9を黄色油として提供した。収量:132mg、0.571mmol、97%。LCMS m/z 232.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.26 (s, 1H), 6.96 (t, JHF =
54.4 Hz, 1H), 6.84 (s, 1H), 4.12 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.94 (s, 3H), 1.48 (d, J
= 7.2 Hz, 3H).
メタノール(10mL)中のC14(145mg、0.591mmol)の溶液に、水(4mL)中の水酸化リチウム(43mg、1.8mmol)の溶液を添加し、反応混合物を20℃で4時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを真空で濃縮し、tert-ブチルメチルエーテル(2×5mL)で洗浄した。水層を、2M塩酸を添加することによりpH5に調節し、次いで、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル層を水(3×10mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、P9を黄色油として提供した。収量:132mg、0.571mmol、97%。LCMS m/z 232.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.26 (s, 1H), 6.96 (t, JHF =
54.4 Hz, 1H), 6.84 (s, 1H), 4.12 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.94 (s, 3H), 1.48 (d, J
= 7.2 Hz, 3H).
調製例P10
2-フルオロ-2-(2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P10)
2-フルオロ-2-(2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P10)
テトラヒドロフラン(30mL)中の2-メトキシ-4-メチルピリジン(5.00g、40.6mmol)の-10℃溶液に、リチウムジイソプロピルアミド(テトラヒドロフラン中2M溶液;81.2mL、162mmol)を添加した。反応混合物を-10℃で1.5時間にわたって撹拌した後に、炭酸ジメチル(14.6g、162mmol)を添加し、撹拌を-10℃で1.5時間にわたって継続した。次いで、反応混合物を25℃に加温し、16時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを、塩化アンモニウム水溶液を添加することによりクエンチした。得られた混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から20%酢酸エチル)により精製して、C15を黄色油として提供した。収量:4.92g、20.6mmol、51%。LCMS m/z 240.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.17 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 6.80 (s, 1H),
4.59 (s, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.77 (s, 6H).
クロマトグラフィー精製から、モノ-アシル化の生成物、メチル(2-メトキシピリジン-4-イル)アセテートも得た。収量:1.29g、7.12mmol、18%。LCMS m/z 182.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.11 (br d, J = 5.3 Hz, 1H), 6.81 (dd, J = 5.4, 1.5 Hz, 1H), 6.68 -
6.66 (m, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.71 (s, 3H), 3.57 (s, 2H).
6.66 (m, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.71 (s, 3H), 3.57 (s, 2H).
ステップ2. ジメチル(2-メトキシピリジン-4-イル)(メチル)プロパンジオエート(C16)の合成。
ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中2M溶液;14.0mL、28.0mmol)を、テトラヒドロフラン(30mL)中のC15(4.47g、18.7mmol)の-78℃溶液に添加した。反応混合物を-78℃で1時間にわたって撹拌した後に、ヨードメタン(1.40mL、22.5mmol)を添加した。次いで、反応混合物を-40℃に加温し、2時間にわたって撹拌し、25℃に加温し、さらに16時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。得られた混合物を酢酸エチル(2×30mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から10%酢酸エチル)により、C16を黄色油として得た。収量:3.29g、13.0mmol、70%。LCMS m/z 254.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.15 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 6.88 (br d, J = 5.5 Hz, 1H), 6.74 (br s,
1H), 3.95 (s, 3H), 3.78 (s, 6H), 1.83 (s, 3H).
ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中2M溶液;14.0mL、28.0mmol)を、テトラヒドロフラン(30mL)中のC15(4.47g、18.7mmol)の-78℃溶液に添加した。反応混合物を-78℃で1時間にわたって撹拌した後に、ヨードメタン(1.40mL、22.5mmol)を添加した。次いで、反応混合物を-40℃に加温し、2時間にわたって撹拌し、25℃に加温し、さらに16時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。得られた混合物を酢酸エチル(2×30mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から10%酢酸エチル)により、C16を黄色油として得た。収量:3.29g、13.0mmol、70%。LCMS m/z 254.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.15 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 6.88 (br d, J = 5.5 Hz, 1H), 6.74 (br s,
1H), 3.95 (s, 3H), 3.78 (s, 6H), 1.83 (s, 3H).
ステップ3. 2-(2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(C17)の合成。
テトラヒドロフラン(20mL)および水(10mL)の混合物中のC16(3.28g、13.0mmol)および水酸化リチウム(1.24g、51.8mmol)の溶液を45℃で5時間にわたって撹拌した。LCMS分析は、C17への変換を指し示し:LCMS m/z 182.1 [M+H]+、反応混合物を真空で濃縮して、C17を白色の固体(2.40g)として提供した。この材料をそのまま、次のステップで使用した。
テトラヒドロフラン(20mL)および水(10mL)の混合物中のC16(3.28g、13.0mmol)および水酸化リチウム(1.24g、51.8mmol)の溶液を45℃で5時間にわたって撹拌した。LCMS分析は、C17への変換を指し示し:LCMS m/z 182.1 [M+H]+、反応混合物を真空で濃縮して、C17を白色の固体(2.40g)として提供した。この材料をそのまま、次のステップで使用した。
ステップ4. メチル2-(2-メトキシピリジン-4-イル)プロパノエート(C18)の合成。
メタノール(25mL)中のC17(先行するステップから;2.40g、13.0mmol以下)および硫酸(2.5mL)の混合物を60℃で16時間にわたって撹拌した。次いで、反応混合物を真空で濃縮し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、C18を無色の油状物として得た。収量:1.56g、7.99mmol、2ステップで61%。LCMS m/z 196.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.10 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 6.81 (dd, J = 5.4, 1.5 Hz, 1H), 6.67 (br
s, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.67 (s, 3H), 3.66 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 1.47 (d, J = 7.2
Hz, 3H).
メタノール(25mL)中のC17(先行するステップから;2.40g、13.0mmol以下)および硫酸(2.5mL)の混合物を60℃で16時間にわたって撹拌した。次いで、反応混合物を真空で濃縮し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、C18を無色の油状物として得た。収量:1.56g、7.99mmol、2ステップで61%。LCMS m/z 196.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.10 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 6.81 (dd, J = 5.4, 1.5 Hz, 1H), 6.67 (br
s, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.67 (s, 3H), 3.66 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 1.47 (d, J = 7.2
Hz, 3H).
ステップ5. メチル2-フルオロ-2-(2-メトキシピリジン-4-イル)プロパノエート(C19)の合成。
テトラヒドロフラン(13mL)中のC18(500mg、2.56mmol)の-78℃溶液に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1M溶液3.33mL、3.33mmol)を添加した。反応混合物を-78℃で30分間にわたって撹拌した後に、テトラヒドロフラン(2mL)中のN-(ベンゼンスルホニル)-N-フルオロベンゼンスルホンアミド(969mg、3.07mmol)の溶液を添加した。反応混合物を-10℃で3時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し;シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から10%酢酸エチル)により、C19を黄色油として得た。収量:400mg、1.88mmol、73%。LCMS m/z 214.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.18 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.00 (dd, J = 5.5, 1.6 Hz, 1H), 6.88 (br
d, J = 1.5 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.78 (s, 3H), 1.89 (d, JHF = 22.3
Hz, 3H).
テトラヒドロフラン(13mL)中のC18(500mg、2.56mmol)の-78℃溶液に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1M溶液3.33mL、3.33mmol)を添加した。反応混合物を-78℃で30分間にわたって撹拌した後に、テトラヒドロフラン(2mL)中のN-(ベンゼンスルホニル)-N-フルオロベンゼンスルホンアミド(969mg、3.07mmol)の溶液を添加した。反応混合物を-10℃で3時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し;シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から10%酢酸エチル)により、C19を黄色油として得た。収量:400mg、1.88mmol、73%。LCMS m/z 214.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.18 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.00 (dd, J = 5.5, 1.6 Hz, 1H), 6.88 (br
d, J = 1.5 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.78 (s, 3H), 1.89 (d, JHF = 22.3
Hz, 3H).
ステップ6. 2-フルオロ-2-(2-メトキシピリジン-4-イル)プロパン酸(P10)の合成。
テトラヒドロフラン(10mL)および水(2mL)の混合物中のC19(400mg、1.88mmol)および水酸化リチウム(89.9mg、3.75mmol)の溶液を45℃で4時間にわたって撹拌した。次いで、反応混合物を真空で濃縮し、水(12mL)で希釈し、3M塩酸を添加することによりpH6に調節した。得られた混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、P10を黄色油として提供した。収量:300mg、1.51mmol、80%。LCMS m/z 200.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.9 - 9.4 (br s, 1H), 8.21 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 5.6,
1.6 Hz, 1H), 6.95 (br s, 1H), 3.95 (s, 3H), 1.92 (d, JHF = 22.2 Hz,
3H).
テトラヒドロフラン(10mL)および水(2mL)の混合物中のC19(400mg、1.88mmol)および水酸化リチウム(89.9mg、3.75mmol)の溶液を45℃で4時間にわたって撹拌した。次いで、反応混合物を真空で濃縮し、水(12mL)で希釈し、3M塩酸を添加することによりpH6に調節した。得られた混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、P10を黄色油として提供した。収量:300mg、1.51mmol、80%。LCMS m/z 200.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.9 - 9.4 (br s, 1H), 8.21 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 5.6,
1.6 Hz, 1H), 6.95 (br s, 1H), 3.95 (s, 3H), 1.92 (d, JHF = 22.2 Hz,
3H).
調製例P11
2-[3-(ジフルオロメトキシ)-5-メトキシフェニル]プロパン酸(P11)
2-[3-(ジフルオロメトキシ)-5-メトキシフェニル]プロパン酸(P11)
水酸化カリウム水溶液(20%溶液;60.9g、217mmol)および[ブロモ(ジフルオロ)メチル](トリメチル)シラン(11.3mL、72.7mmol)を、ジクロロメタン(50mL)中の3-メトキシ-5-メチルフェノール(5.00g、36.2mmol)の0℃溶液に順次に添加した。反応混合物を0℃で4.5時間にわたって撹拌した後に、これを水(50mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から5%酢酸エチル)により精製して、C20を無色の油状物として得た。収量:6.27g、33.3mmol、92%。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 6.76 (t, JHF = 74.4 Hz, 1H),
6.60 (br s, 1H), 6.53 (br s, 1H), 6.49 - 6.46 (m, 1H), 3.76 (s, 3H), 2.30 (s,
3H).
ステップ2. 1-(ブロモメチル)-3-(ジフルオロメトキシ)-5-メトキシベンゼン(C21)の合成。
テトラクロロメタン(90mL)中のC20(3.00g、15.9mmol)、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル(262mg、1.60mmol)、およびN-ブロモスクシンイミド(2.84g、15.9mmol)の混合物を80℃で8時間にわたって撹拌した。真空で濃縮して、C21を黄色油として提供した。収量:4.0g、15mmol、94%。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4), 生成物ピークのみ, 特徴的ピーク: δ 6.84 (s, 1H),
6.77 (s, 1H), 6.63 - 6.60 (m, 1H), 4.50 (s, 2H), 3.81 (s, 3H).
テトラクロロメタン(90mL)中のC20(3.00g、15.9mmol)、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル(262mg、1.60mmol)、およびN-ブロモスクシンイミド(2.84g、15.9mmol)の混合物を80℃で8時間にわたって撹拌した。真空で濃縮して、C21を黄色油として提供した。収量:4.0g、15mmol、94%。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4), 生成物ピークのみ, 特徴的ピーク: δ 6.84 (s, 1H),
6.77 (s, 1H), 6.63 - 6.60 (m, 1H), 4.50 (s, 2H), 3.81 (s, 3H).
ステップ3. [3-(ジフルオロメトキシ)-5-メトキシフェニル]アセトニトリル(C22)の合成。
アセトニトリル(150mL)中のC21(4.0g、15mmol)の溶液に、炭酸カリウム(3.11g、22.5mmol)およびトリメチルシリルシアニド(2.2g、22mmol)を順次に添加した。得られた混合物を80℃で16時間にわたって撹拌し、その時点で、LCMS分析は、C22の存在を指し示した:LCMS m/z 214.1 [M+H]+.反応混合物を減圧下で濃縮し、水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から30%酢酸エチル)を使用して精製して、C22を黄色油として得た。収量:1.20g、5.63mmol、38%。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 6.84 (t, JHF = 73.9 Hz, 1H),
6.81 (br s, 1H), 6.73 (br s, 1H), 6.68 - 6.66 (m, 1H), 3.89 (s, 2H), 3.82 (s,
3H).
アセトニトリル(150mL)中のC21(4.0g、15mmol)の溶液に、炭酸カリウム(3.11g、22.5mmol)およびトリメチルシリルシアニド(2.2g、22mmol)を順次に添加した。得られた混合物を80℃で16時間にわたって撹拌し、その時点で、LCMS分析は、C22の存在を指し示した:LCMS m/z 214.1 [M+H]+.反応混合物を減圧下で濃縮し、水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から30%酢酸エチル)を使用して精製して、C22を黄色油として得た。収量:1.20g、5.63mmol、38%。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 6.84 (t, JHF = 73.9 Hz, 1H),
6.81 (br s, 1H), 6.73 (br s, 1H), 6.68 - 6.66 (m, 1H), 3.89 (s, 2H), 3.82 (s,
3H).
ステップ4. 2-[3-(ジフルオロメトキシ)-5-メトキシフェニル]プロパンニトリル(C23)の合成。
C22(3.00g、14.1mmol)の、C23への変換を、調製例P10においてC15からのC16の合成について記述されている手順を使用して行った。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から5%酢酸エチル)は、C23を黄色油として提供した。収量:1.00g、4.40mmol、31%。LCMS m/z 228.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 6.85 (t, JHF = 73.9 Hz, 1H),
6.84 - 6.82 (m, 1H), 6.77 - 6.74 (m, 1H), 6.69 - 6.66 (m, 1H), 4.11 (q, J = 7.2
Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 1.60 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
C22(3.00g、14.1mmol)の、C23への変換を、調製例P10においてC15からのC16の合成について記述されている手順を使用して行った。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から5%酢酸エチル)は、C23を黄色油として提供した。収量:1.00g、4.40mmol、31%。LCMS m/z 228.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 6.85 (t, JHF = 73.9 Hz, 1H),
6.84 - 6.82 (m, 1H), 6.77 - 6.74 (m, 1H), 6.69 - 6.66 (m, 1H), 4.11 (q, J = 7.2
Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 1.60 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
ステップ5. エチル2-[3-(ジフルオロメトキシ)-5-メトキシフェニル]プロパノエート(C24)の合成。
塩化チオニル(5.3mL、73mmol)を、エタノール(40mL)中のC23(900mg、3.96mmol)の0℃溶液に滴下方式にて添加した。反応混合物を85℃で16時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から6%酢酸エチル)は、C24(700mg、2.55mmol、64%)を黄色油として提供した。収量:700mg、2.55mmol、64%。LCMS m/z 275.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 6.80 (t, JHF = 74.2 Hz, 1H),
6.74 - 6.71 (m, 1H), 6.65 (br s, 1H), 6.59 (dd, J = 2.2, 2.2 Hz, 1H), 4.19 -
4.05 (m, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.72 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 1.44 (d, J = 7.2 Hz, 3H),
1.20 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
塩化チオニル(5.3mL、73mmol)を、エタノール(40mL)中のC23(900mg、3.96mmol)の0℃溶液に滴下方式にて添加した。反応混合物を85℃で16時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から6%酢酸エチル)は、C24(700mg、2.55mmol、64%)を黄色油として提供した。収量:700mg、2.55mmol、64%。LCMS m/z 275.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 6.80 (t, JHF = 74.2 Hz, 1H),
6.74 - 6.71 (m, 1H), 6.65 (br s, 1H), 6.59 (dd, J = 2.2, 2.2 Hz, 1H), 4.19 -
4.05 (m, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.72 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 1.44 (d, J = 7.2 Hz, 3H),
1.20 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
ステップ6. 2-[3-(ジフルオロメトキシ)-5-メトキシフェニル]プロパン酸(P11)の合成。
テトラヒドロフラン(30mL)中のC24(700mg、2.55mmol)の溶液に、水(10mL)中の水酸化リチウム一水和物(535mg、12.8mmol)の溶液を添加した。反応混合物を25℃で16時間にわたって撹拌した後に、これを真空で濃縮し、水(20mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×25mL)で洗浄した。これらの有機層を廃棄した。水層を、2M塩酸を使用して、およそ2のpHに調節し;次いで、これをジクロロメタン(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、P11を黄色油として得た。収量:628mg、2.55mmol、定量的。LCMS m/z 247.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 6.79 (t, JHF = 74.2 Hz, 1H),
6.77 - 6.73 (m, 1H), 6.69 - 6.66 (m, 1H), 6.59 (dd, J = 2.2, 2.2 Hz, 1H), 3.79
(s, 3H), 3.69 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 1.44 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
テトラヒドロフラン(30mL)中のC24(700mg、2.55mmol)の溶液に、水(10mL)中の水酸化リチウム一水和物(535mg、12.8mmol)の溶液を添加した。反応混合物を25℃で16時間にわたって撹拌した後に、これを真空で濃縮し、水(20mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×25mL)で洗浄した。これらの有機層を廃棄した。水層を、2M塩酸を使用して、およそ2のpHに調節し;次いで、これをジクロロメタン(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、P11を黄色油として得た。収量:628mg、2.55mmol、定量的。LCMS m/z 247.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 6.79 (t, JHF = 74.2 Hz, 1H),
6.77 - 6.73 (m, 1H), 6.69 - 6.66 (m, 1H), 6.59 (dd, J = 2.2, 2.2 Hz, 1H), 3.79
(s, 3H), 3.69 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 1.44 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
調製例P12
2-[5-フルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)ピリジン-4-イル]プロパン酸(P12)
2-[5-フルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)ピリジン-4-イル]プロパン酸(P12)
5-フルオロ-4-ヨード-2-メトキシピリジン(3.45g、13.6mmol)とジエチルプロパンジオエート(3.28g、20.5mmol)との反応を、調製例P5においてC5からのC6の合成について記述されている方法を使用して行った。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から15%酢酸エチル)を使用して精製して、C25を無色の油状物として得た。収量:2.80g、9.82mmol、72%。LCMS m/z 286.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.00 (br s, 1H), 6.84 (br d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.87 (s, 1H), 4.30 -
4.21 (m, 4H), 3.90 (s, 3H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 6H).
ステップ2. ジエチル(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)(メチル)プロパンジオエート(C26)の合成。
アセトニトリル(100mL)中のC25(2.80g、9.82mmol)の溶液に、炭酸カリウム(4.07g、29.4mmol)を添加し、続いて、ヨードメタン(2.09g、14.7mmol)を滴下添加した。反応混合物を25℃で2日間撹拌し、その後すぐに、LCMS分析は、C26への変換を指し示した:LCMS m/z 300.1 [M+H]+.反応混合物を水(1L)に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×100mL)で抽出し;合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、C26を黄色油として提供した。収量:2.25g、7.52mmol、77%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.95 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.30 - 4.22 (m,
4H), 3.90 (s, 3H), 1.81 (s, 3H), 1.27 (t, J = 7.1 Hz, 6H).
アセトニトリル(100mL)中のC25(2.80g、9.82mmol)の溶液に、炭酸カリウム(4.07g、29.4mmol)を添加し、続いて、ヨードメタン(2.09g、14.7mmol)を滴下添加した。反応混合物を25℃で2日間撹拌し、その後すぐに、LCMS分析は、C26への変換を指し示した:LCMS m/z 300.1 [M+H]+.反応混合物を水(1L)に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×100mL)で抽出し;合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、C26を黄色油として提供した。収量:2.25g、7.52mmol、77%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.95 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.30 - 4.22 (m,
4H), 3.90 (s, 3H), 1.81 (s, 3H), 1.27 (t, J = 7.1 Hz, 6H).
ステップ3. ジエチル(5-フルオロ-2-ヒドロキシピリジン-4-イル)(メチル)プロパンジオエート(C27)の合成。
ヨウ化トリメチルシリル(7.52g、37.6mmol)を、アセトニトリル(100mL)中のC26(2.25g、7.52mmol)の溶液に滴下方式にて添加し、反応混合物を100℃で4時間にわたって撹拌し、その時点で、LCMS分析は、C27への変換を指し示した:LCMS m/z 286.1 [M+H]+.反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)に注ぎ入れ、得られた混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を亜ジチオン酸ナトリウム水溶液(200mL)で洗浄し、濾過し、真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から15%メタノール)により精製して、C27を白色の固体として提供した。収量:685mg、2.40mmol、32%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.29 - 7.26 (m, 1H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
6.43 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.35 - 4.19 (m, 4H), 1.80 (s, 3H), 1.27 (t, J = 7.1
Hz, 6H).
ヨウ化トリメチルシリル(7.52g、37.6mmol)を、アセトニトリル(100mL)中のC26(2.25g、7.52mmol)の溶液に滴下方式にて添加し、反応混合物を100℃で4時間にわたって撹拌し、その時点で、LCMS分析は、C27への変換を指し示した:LCMS m/z 286.1 [M+H]+.反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)に注ぎ入れ、得られた混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を亜ジチオン酸ナトリウム水溶液(200mL)で洗浄し、濾過し、真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から15%メタノール)により精製して、C27を白色の固体として提供した。収量:685mg、2.40mmol、32%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.29 - 7.26 (m, 1H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
6.43 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.35 - 4.19 (m, 4H), 1.80 (s, 3H), 1.27 (t, J = 7.1
Hz, 6H).
ステップ4. ジエチル[5-フルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)ピリジン-4-イル](メチル)プロパンジオエート(C28)の合成。
ニトロメタン(20mL)中の1-トリフルオロメチル-1,2-ベンズヨードキソール-3-(1H)-オン(759mg、2.40mmol)およびC27(685mg、2.40mmol)の溶液を100℃で16時間にわたって撹拌した。溶媒を真空で除去した後に、残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から20%酢酸エチル)により精製して、C28を無色の油状物として得た。収量:283mg、0.801mmol、33%。LCMS m/z 354.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.13 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.34 - 4.22 (m,
4H), 1.85 (s, 3H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 6H).
ニトロメタン(20mL)中の1-トリフルオロメチル-1,2-ベンズヨードキソール-3-(1H)-オン(759mg、2.40mmol)およびC27(685mg、2.40mmol)の溶液を100℃で16時間にわたって撹拌した。溶媒を真空で除去した後に、残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から20%酢酸エチル)により精製して、C28を無色の油状物として得た。収量:283mg、0.801mmol、33%。LCMS m/z 354.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.13 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.34 - 4.22 (m,
4H), 1.85 (s, 3H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 6H).
ステップ5. 2-[5-フルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)ピリジン-4-イル]プロパン酸(P12)の合成。
テトラヒドロフラン(10mL)中のC28(300mg、0.849mmol)の溶液に、水(3mL)中の水酸化リチウム(102mg、4.26mmol)の溶液を25℃で添加した。反応混合物を25℃で16時間にわたって撹拌した後に、これを、C28(50mg、0.14mmol)を使用して行われた同様の反応と合わせ、水(100mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×50mL)で洗浄した。これらの有機層を廃棄した。水層を、5M塩酸を添加することによりpH5に調節し、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出し;合わせたジクロロメタン層を真空で濃縮して、P12を白色の固体として提供した。合わせた収量:230mg、0.909mmol、92%。LCMS m/z 254.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.17 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 4.8
Hz, 1H), 4.05 (q, J = 7.3 Hz, 1H), 1.53 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
テトラヒドロフラン(10mL)中のC28(300mg、0.849mmol)の溶液に、水(3mL)中の水酸化リチウム(102mg、4.26mmol)の溶液を25℃で添加した。反応混合物を25℃で16時間にわたって撹拌した後に、これを、C28(50mg、0.14mmol)を使用して行われた同様の反応と合わせ、水(100mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×50mL)で洗浄した。これらの有機層を廃棄した。水層を、5M塩酸を添加することによりpH5に調節し、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出し;合わせたジクロロメタン層を真空で濃縮して、P12を白色の固体として提供した。合わせた収量:230mg、0.909mmol、92%。LCMS m/z 254.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.17 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 4.8
Hz, 1H), 4.05 (q, J = 7.3 Hz, 1H), 1.53 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
調製例P13
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-5-フルオロピリジン-4-イル]プロパン酸(P13)
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-5-フルオロピリジン-4-イル]プロパン酸(P13)
硫酸(0.2mL)を、メタノール(20mL)中のP6(1.80g、9.04mmol)の溶液に添加し、反応混合物を70℃で12時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを減圧下で濃縮した。残渣を、pHが8に達するまで、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)で処理し、次いで、これを酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、C29を無色の油状物として提供した。収量:1.85g、8.68mmol、96%。LCMS m/z 214.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.94 (br s, 1H), 6.65 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 3.93 (q, J = 7.3 Hz,
1H), 3.89 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 1.49 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
ステップ2. メチル2-(5-フルオロ-2-ヒドロキシピリジン-4-イル)プロパノエート(C30)の合成。
アセトニトリル(10mL)中のC29(700mg、3.28mmol)およびヨウ化トリメチルシリル(1.97g、9.85mmol)の溶液を80℃で4時間にわたって撹拌した。反応混合物を真空で濃縮した後に、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)を使用して精製して、C30を淡褐色油として得た。収量:550mg、2.76mmol、84%。LCMS m/z 200.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.99 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 3.99 (q, J =
7.2 Hz, 1H), 3.75 (s, 3H), 1.58 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
アセトニトリル(10mL)中のC29(700mg、3.28mmol)およびヨウ化トリメチルシリル(1.97g、9.85mmol)の溶液を80℃で4時間にわたって撹拌した。反応混合物を真空で濃縮した後に、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)を使用して精製して、C30を淡褐色油として得た。収量:550mg、2.76mmol、84%。LCMS m/z 200.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.99 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 3.99 (q, J =
7.2 Hz, 1H), 3.75 (s, 3H), 1.58 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
ステップ3. メチル2-[2-(ジフルオロメトキシ)-5-フルオロピリジン-4-イル]プロパノエート(C31)の合成。
アセトニトリル(10.0mL)中のC30(580mg、2.91mmol)およびナトリウムクロロ(ジフルオロ)アセテート(888mg、5.82mmol)の混合物を100℃で12時間にわたって撹拌した。次いで、反応混合物を真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から30%酢酸エチル)に掛けて、C31を無色の油状物として提供した。収量:550mg、2.21mmol、76%。LCMS m/z 250.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.99 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.36 (t, JHF = 72.9 Hz, 1H),
6.86 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 3.99 (q, J = 7.3 Hz, 1H), 3.72 (s, 3H), 1.53 (d, J =
7.3 Hz, 3H).
アセトニトリル(10.0mL)中のC30(580mg、2.91mmol)およびナトリウムクロロ(ジフルオロ)アセテート(888mg、5.82mmol)の混合物を100℃で12時間にわたって撹拌した。次いで、反応混合物を真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から30%酢酸エチル)に掛けて、C31を無色の油状物として提供した。収量:550mg、2.21mmol、76%。LCMS m/z 250.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.99 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.36 (t, JHF = 72.9 Hz, 1H),
6.86 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 3.99 (q, J = 7.3 Hz, 1H), 3.72 (s, 3H), 1.53 (d, J =
7.3 Hz, 3H).
ステップ4. 2-[2-(ジフルオロメトキシ)-5-フルオロピリジン-4-イル]プロパン酸(P13)の合成。
水(5mL)中の水酸化リチウム一水和物(455mg、10.8mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(10mL)中のC31(1.00g、4.01mmol)の溶液に添加した。反応混合物を25℃で10時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを減圧下で濃縮し、水性残渣をジクロロメタン(3×10mL)で洗浄した。次いで、水層を、1M塩酸を添加することによりpH7に調節し、得られた混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル層を真空で濃縮して、P13を無色の油状物として提供した。収量:830mg、3.53mmol、88%。LCMS m/z 236.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.99 (br s, 1H), 7.35 (t, JHF = 72.8 Hz, 1H), 6.86 (d, J
= 4.8 Hz, 1H), 3.98 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 1.52 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
水(5mL)中の水酸化リチウム一水和物(455mg、10.8mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(10mL)中のC31(1.00g、4.01mmol)の溶液に添加した。反応混合物を25℃で10時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを減圧下で濃縮し、水性残渣をジクロロメタン(3×10mL)で洗浄した。次いで、水層を、1M塩酸を添加することによりpH7に調節し、得られた混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル層を真空で濃縮して、P13を無色の油状物として提供した。収量:830mg、3.53mmol、88%。LCMS m/z 236.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.99 (br s, 1H), 7.35 (t, JHF = 72.8 Hz, 1H), 6.86 (d, J
= 4.8 Hz, 1H), 3.98 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 1.52 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
調製例P14
2-[2-(ジメチルアミノ)-5-フルオロピリジン-4-イル]プロパン酸(P14)
2-[2-(ジメチルアミノ)-5-フルオロピリジン-4-イル]プロパン酸(P14)
リチウムジイソプロピルアミド(テトラヒドロフラン中2M溶液;50.5mL、101mmol)を、テトラヒドロフラン(200mL)中の2-クロロ-5-フルオロ-4-メチルピリジン(4.90g、33.7mmol)の-78℃溶液に添加した。反応混合物を-50℃で1時間にわたって撹拌した後に、これを-78℃に冷却し、テトラヒドロフラン(30mL)中の二炭酸ジ-tert-ブチル(8.51mL、37.0mmol)の溶液を添加した。次いで、反応混合物を-30℃に加温し、2時間にわたって撹拌し、水(100mL)で希釈した。得られた混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し;合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から10%酢酸エチル)は、C32を油状物として提供した。収量:4.90g、19.9mmol、59%。LCMS m/z 246.1 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.21 (br s, 1H), 7.29 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 3.59 (s, 2H), 1.46 (s,
9H).
ステップ2. tert-ブチル2-(2-クロロ-5-フルオロピリジン-4-イル)プロパノエート(C33)の合成。
C32(4.60g、18.7mmol)の、C33への変換を、調製例P10においてC15からのC16の合成について記述されている方法を使用して行った。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配 石油エーテル中0%から20%酢酸エチル)は、C33を油状物として提供した。収量:4.40g、16.9mmol、90%。LCMS m/z 262.1 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.19 (br s, 1H), 7.28 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 3.87 (q, J = 7.3 Hz,
1H), 1.48 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 1.42 (s, 9H).
C32(4.60g、18.7mmol)の、C33への変換を、調製例P10においてC15からのC16の合成について記述されている方法を使用して行った。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配 石油エーテル中0%から20%酢酸エチル)は、C33を油状物として提供した。収量:4.40g、16.9mmol、90%。LCMS m/z 262.1 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.19 (br s, 1H), 7.28 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 3.87 (q, J = 7.3 Hz,
1H), 1.48 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 1.42 (s, 9H).
ステップ3. 2-[2-(ジメチルアミノ)-5-フルオロピリジン-4-イル]プロパン酸(P14)の合成。
トルエン(100mL)中のC33(3.00g、11.6mmol)、ジメチルアミン(テトラヒドロフラン中2M溶液;8.66mL、17.3mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.06g、1.16mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos;1.08g、2.31mmol)、およびナトリウムtert-ブトキシド(3.33g、34.7mmol)の混合物を100℃で16時間にわたって撹拌した。反応混合物を真空で濃縮した後に、これを水で希釈し、ジクロロメタン(3×30mL)で洗浄した。次いで、水層を、5M塩酸を添加することによりpH5に調節し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)により、P14を灰色の固体として得た。収量:700mg、3.30mmol、28%。LCMS m/z 213.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.87 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.57 (d, J = 4.9
Hz, 1H), 3.90 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.04 (s, 6H), 1.48 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
トルエン(100mL)中のC33(3.00g、11.6mmol)、ジメチルアミン(テトラヒドロフラン中2M溶液;8.66mL、17.3mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.06g、1.16mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos;1.08g、2.31mmol)、およびナトリウムtert-ブトキシド(3.33g、34.7mmol)の混合物を100℃で16時間にわたって撹拌した。反応混合物を真空で濃縮した後に、これを水で希釈し、ジクロロメタン(3×30mL)で洗浄した。次いで、水層を、5M塩酸を添加することによりpH5に調節し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)により、P14を灰色の固体として得た。収量:700mg、3.30mmol、28%。LCMS m/z 213.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.87 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.57 (d, J = 4.9
Hz, 1H), 3.90 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.04 (s, 6H), 1.48 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
調製例P15
リチウム2-(5-クロロ-2-メトキシピリミジン-4-イル)プロパノエート(P15)
リチウム2-(5-クロロ-2-メトキシピリミジン-4-イル)プロパノエート(P15)
水素化ナトリウム(鉱油中60%分散体;1.31g、33mmol)を、テトラヒドロフラン(40mL)中のジメチルメチルプロパンジオエート(4.78g、32.7mmol)の0℃溶液にゆっくりと添加した。反応混合物を0℃で30分間にわたって撹拌し、その後すぐに、テトラヒドロフラン(10mL)中の2,4,5-トリクロロピリミジン(5.00g、27.3mmol)の溶液を0℃で滴下添加した。撹拌を0℃で30分間にわたって継続し、その時点で、反応混合物を25℃にゆっくりと加温し、その温度で30分間にわたって撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)の添加後に、混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次に洗浄し、次いで、2,4,5-トリクロロピリミジン(500mg、2.73mmol)を使用して行われた同様の反応からの有機層と合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、温度を40℃未満に保ちながら真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中10%から13%酢酸エチル)は、C34を無色の油状物として提供した。合わせた収量:6.82g、23.3mmol、78%。LCMS m/z 293.0 (ジクロロ同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.74 (s, 1H), 3.79 (s, 6H), 1.90 (s, 3H).
ステップ2. ジメチル(5-クロロ-2-メトキシピリミジン-4-イル)(メチル)プロパンジオエート(C35)の合成。
メタノール中のナトリウムメトキシドの溶液(30%溶液;4.66g、26mmol)を、メタノール(120mL)中のC34(6.32g、21.6mmol)の溶液に滴下添加した。反応混合物を25℃で2時間にわたって撹拌した後に、これを、温度を40℃未満に保ちながら真空で濃縮し、水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機層を、C34(500mg、1.71mmol)を使用して行われた同様の反応からのものと合わせ、水および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中11%から15%酢酸エチル)により、C35を無色の油状物として得た。合わせた収量:4.00g、13.9mmol、60%。LCMS m/z 289.0 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.53 (s, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.79 (s, 6H),
1.88 (s, 3H).
メタノール中のナトリウムメトキシドの溶液(30%溶液;4.66g、26mmol)を、メタノール(120mL)中のC34(6.32g、21.6mmol)の溶液に滴下添加した。反応混合物を25℃で2時間にわたって撹拌した後に、これを、温度を40℃未満に保ちながら真空で濃縮し、水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機層を、C34(500mg、1.71mmol)を使用して行われた同様の反応からのものと合わせ、水および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中11%から15%酢酸エチル)により、C35を無色の油状物として得た。合わせた収量:4.00g、13.9mmol、60%。LCMS m/z 289.0 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.53 (s, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.79 (s, 6H),
1.88 (s, 3H).
ステップ3. リチウム2-(5-クロロ-2-メトキシピリミジン-4-イル)プロパノエート(P15)の合成。
水(20mL)中の水酸化リチウム一水和物(1.65g、39.3mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(60mL)中のC35(3.78g、13.1mmol)の溶液に滴下添加した。反応混合物を35℃で3時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを真空で濃縮した。得られた水性混合物をジクロロメタンで洗浄し、次いで、逆相クロマトグラフィー(カラム:C18;勾配:水中0%から10%アセトニトリル)により精製して、P15を白色の固体として提供した。収量:1.87g、8.40mmol、64%。LCMS m/z 217.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.37 (s, 1H), 4.05 (q, J = 7.2 Hz, 1H),
4.00 (s, 3H), 1.55 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
水(20mL)中の水酸化リチウム一水和物(1.65g、39.3mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(60mL)中のC35(3.78g、13.1mmol)の溶液に滴下添加した。反応混合物を35℃で3時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを真空で濃縮した。得られた水性混合物をジクロロメタンで洗浄し、次いで、逆相クロマトグラフィー(カラム:C18;勾配:水中0%から10%アセトニトリル)により精製して、P15を白色の固体として提供した。収量:1.87g、8.40mmol、64%。LCMS m/z 217.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.37 (s, 1H), 4.05 (q, J = 7.2 Hz, 1H),
4.00 (s, 3H), 1.55 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
調製例P16
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-6-メトキシピリジン-4-イル]プロパン酸(P16)
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-6-メトキシピリジン-4-イル]プロパン酸(P16)
メチル2-ヒドロキシ-6-メトキシピリジン-4-カルボキシレート(900mg、4.91mmol)を、調製例P5において5-ヨードピリジン-2-オールからのC5の合成について記述されている方法を使用して、C36に変換した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から8%酢酸エチル)は、C36を無色の油状物として提供した。収量:720mg、3.09mmol、63%。LCMS m/z 234.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.39 (t, JHF = 73.0 Hz, 1H), 7.10 (br s, 1H), 7.00 (br
s, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.93 (s, 3H).
ステップ2. 2-(ジフルオロメトキシ)-6-メトキシピリジン-4-カルボン酸(C37)の合成。
調製例P11においてC24からのP11の合成について記述されている方法を使用して、C36(1.10g、4.72mmol)を加水分解して、C37を白色の固体として得た。収量:980mg、4.47mmol、95%。LCMS m/z 220.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.41 (t, JHF = 72.8 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 1.1 Hz, 1H),
7.05 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H).
調製例P11においてC24からのP11の合成について記述されている方法を使用して、C36(1.10g、4.72mmol)を加水分解して、C37を白色の固体として得た。収量:980mg、4.47mmol、95%。LCMS m/z 220.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.41 (t, JHF = 72.8 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 1.1 Hz, 1H),
7.05 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H).
ステップ3. メチル[2-(ジフルオロメトキシ)-6-メトキシピリジン-4-イル]アセテート(C38)の合成。
塩化チオニル(6.49mL、89.0mmol)中のC37(980mg、4.47mmol)の溶液を70℃で2.5時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを減圧下で濃縮した。得られた塩化アシルを、テトラヒドロフラン(8mL)およびアセトニトリル(8mL)の混合物に溶解した後に、これを0℃に冷却し、新たに蒸留したトリエチルアミン(0.87mL、6.2mmol)、続いて、(ジアゾメチル)(トリメチル)シラン(ジエチルエーテル中2M溶液;3.35mL、6.70mmol)で処理した。反応混合物を0℃で8時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これをジエチルエーテル(25mL)で希釈し、10%クエン酸水溶液(5mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(25mL)で順次に洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製のジアゾケトンを提供した。この材料を超音波浴内でメタノール(10mL)に懸濁し;トリエチルアミン(1.86mL、13.3mmol)中の安息香酸銀(512mg、2.24mmol)の溶液を室温で徐々に添加し、その間、反応混合物を超音波処理した。30分後に、揮発物を真空で除去し、残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から10%酢酸エチル)を使用して精製して、C38を無色の油状物として提供した。収量:340mg、1.38mmol、31%。LCMS m/z 248.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.40 (t, JHF = 73.4 Hz, 1H), 6.45 (br s, 1H), 6.40 (br
s, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.71 (s, 3H), 3.57 (s, 2H).
塩化チオニル(6.49mL、89.0mmol)中のC37(980mg、4.47mmol)の溶液を70℃で2.5時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを減圧下で濃縮した。得られた塩化アシルを、テトラヒドロフラン(8mL)およびアセトニトリル(8mL)の混合物に溶解した後に、これを0℃に冷却し、新たに蒸留したトリエチルアミン(0.87mL、6.2mmol)、続いて、(ジアゾメチル)(トリメチル)シラン(ジエチルエーテル中2M溶液;3.35mL、6.70mmol)で処理した。反応混合物を0℃で8時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これをジエチルエーテル(25mL)で希釈し、10%クエン酸水溶液(5mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)、および飽和塩化ナトリウム水溶液(25mL)で順次に洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製のジアゾケトンを提供した。この材料を超音波浴内でメタノール(10mL)に懸濁し;トリエチルアミン(1.86mL、13.3mmol)中の安息香酸銀(512mg、2.24mmol)の溶液を室温で徐々に添加し、その間、反応混合物を超音波処理した。30分後に、揮発物を真空で除去し、残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から10%酢酸エチル)を使用して精製して、C38を無色の油状物として提供した。収量:340mg、1.38mmol、31%。LCMS m/z 248.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.40 (t, JHF = 73.4 Hz, 1H), 6.45 (br s, 1H), 6.40 (br
s, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.71 (s, 3H), 3.57 (s, 2H).
ステップ4. メチル2-[2-(ジフルオロメトキシ)-6-メトキシピリジン-4-イル]プロパノエート(C39)の合成。
テトラヒドロフラン(20mL)中のC38(230mg、0.930mmol)の-78℃溶液に、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中2M溶液;0.56mL、1.1mmol)を添加し、反応混合物を-78℃で1時間にわたって撹拌した。次いで、ヨードメタン(57.9μL、0.93mmol)を添加し、撹拌を-78℃で2時間にわたって継続した。飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)の添加後に、混合物を、C38(100mg、0.405mmol)を使用して行われた同様の反応と合わせ、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し;シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から4%酢酸エチル)により、C39を無色の油状物として得た。合わせた収量:150mg、0.574mmol、43%。LCMS m/z 262.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.51 (t, JHF = 73.3 Hz, 1H),
6.50 (br d, J = 1 Hz, 1H), 6.43 (br d, J = 1 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.78 (q, J
= 7.2 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 1.44 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
テトラヒドロフラン(20mL)中のC38(230mg、0.930mmol)の-78℃溶液に、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中2M溶液;0.56mL、1.1mmol)を添加し、反応混合物を-78℃で1時間にわたって撹拌した。次いで、ヨードメタン(57.9μL、0.93mmol)を添加し、撹拌を-78℃で2時間にわたって継続した。飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)の添加後に、混合物を、C38(100mg、0.405mmol)を使用して行われた同様の反応と合わせ、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し;シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から4%酢酸エチル)により、C39を無色の油状物として得た。合わせた収量:150mg、0.574mmol、43%。LCMS m/z 262.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.51 (t, JHF = 73.3 Hz, 1H),
6.50 (br d, J = 1 Hz, 1H), 6.43 (br d, J = 1 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.78 (q, J
= 7.2 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 1.44 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
ステップ5. 2-[2-(ジフルオロメトキシ)-6-メトキシピリジン-4-イル]プロパン酸(P16)の合成。
C39(130mg、0.498mmol)の加水分解を、調製例P12においてC28からのP12の合成について記述されている方法を使用して行って、P16を無色の油状物として提供した。収量:101mg、0.409mmol、82%。LCMS m/z 248.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.51 (t, JHF = 73.3 Hz, 1H),
6.53 (br d, J = 1.1 Hz, 1H), 6.46 (br d, J = 1.1 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.72
(q, J = 7.1 Hz, 1H), 1.44 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
C39(130mg、0.498mmol)の加水分解を、調製例P12においてC28からのP12の合成について記述されている方法を使用して行って、P16を無色の油状物として提供した。収量:101mg、0.409mmol、82%。LCMS m/z 248.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.51 (t, JHF = 73.3 Hz, 1H),
6.53 (br d, J = 1.1 Hz, 1H), 6.46 (br d, J = 1.1 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.72
(q, J = 7.1 Hz, 1H), 1.44 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
調製例P17およびP18
tert-ブチル7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P17)およびジ-tert-ブチル7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1,1’-ジカルボキシレート(P18)
tert-ブチル7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P17)およびジ-tert-ブチル7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1,1’-ジカルボキシレート(P18)
水(5.0L)および塩酸(5.0M;3.3L、16.5mol)中の2-クロロ-6-メチルピリジン-3-アミン(400g、2.80mol)の0℃混合物に、水(800mL)中の亜硝酸ナトリウム(290g、4.20mol)の溶液を、内部反応温度を5℃未満に維持する速度で、滴下方式にて添加した。反応混合物を氷冷下で30分間にわたって撹拌し、次いで、-5℃に冷却し、その後すぐに、tert-ブチルメチルエーテル(3.0L)を添加し、続いて、水(800mL)中のヨウ化カリウム(929g、5.60mol)の溶液を滴下添加し、その間、内部反応温度を10℃未満に維持した。次いで、反応混合物を25℃にゆっくりと加温させ、撹拌を25℃で16時間にわたって継続した。pHを、2M水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより、9に調節した後に、混合物を酢酸エチル(3×2.0L)で抽出し;合わせた有機層を、亜硫酸ナトリウム水溶液で2回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から5%酢酸エチル)により精製して、C40を白色の固体として得た。収量:610g、2.41mol、86%。LCMS m/z 253.9 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.13 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 7.9
Hz, 1H), 2.44 (s, 3H).
ステップ2. 1-ベンジル-3-[(トリメチルシリル)エチニル]ピロリジン-3-オール(C41)の合成。
テトラヒドロフラン中のn-ブチルリチウムの溶液(2.5M;3.75L、9.4mol)を、テトラヒドロフラン(4.0L)中のエチニル(トリメチル)シラン(1.01kg、10.3mol)の-78℃溶液に滴下方式にて添加した。反応混合物を-78℃で1時間にわたって撹拌し、その後すぐに、テトラヒドロフラン(1.5L)中の1-ベンジルピロリジン-3-オン(1.50kg、8.56mol)の溶液を滴下添加した。添加の完了後に、反応混合物を20℃に加温し、20℃で16時間にわたって撹拌し、続いて、塩化アンモニウム水溶液に注ぎ入れた。得られた混合物を酢酸エチル(2×2.0L)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、C41を黄色油として提供した。収量:2.25kg、8.23mol、96%。LCMS m/z 274.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.37 - 7.28 (m, 4H), 7.28 - 7.22 (m, 1H),
3.66 (AB四重線, JAB =
12.7 Hz, ΔνAB = 12.2 Hz, 2H), 2.89 - 2.77 (m, 3H), 2.65 (ddd, J = 9.4, 7.9, 5.5
Hz, 1H), 2.30 - 2.21 (m, 1H), 2.12 - 2.03 (m, 1H), 0.14 (s, 9H).
テトラヒドロフラン中のn-ブチルリチウムの溶液(2.5M;3.75L、9.4mol)を、テトラヒドロフラン(4.0L)中のエチニル(トリメチル)シラン(1.01kg、10.3mol)の-78℃溶液に滴下方式にて添加した。反応混合物を-78℃で1時間にわたって撹拌し、その後すぐに、テトラヒドロフラン(1.5L)中の1-ベンジルピロリジン-3-オン(1.50kg、8.56mol)の溶液を滴下添加した。添加の完了後に、反応混合物を20℃に加温し、20℃で16時間にわたって撹拌し、続いて、塩化アンモニウム水溶液に注ぎ入れた。得られた混合物を酢酸エチル(2×2.0L)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、C41を黄色油として提供した。収量:2.25kg、8.23mol、96%。LCMS m/z 274.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.37 - 7.28 (m, 4H), 7.28 - 7.22 (m, 1H),
3.66 (AB四重線, JAB =
12.7 Hz, ΔνAB = 12.2 Hz, 2H), 2.89 - 2.77 (m, 3H), 2.65 (ddd, J = 9.4, 7.9, 5.5
Hz, 1H), 2.30 - 2.21 (m, 1H), 2.12 - 2.03 (m, 1H), 0.14 (s, 9H).
ステップ3. 1-ベンジル-3-エチニルピロリジン-3-オール(C42)の合成。
メタノール(10L)中のC41(2.77kg、10.1mol)および炭酸カリウム(2.80kg、20.3mol)の混合物を25℃で3時間にわたって撹拌し、その後すぐに、反応混合物を濾過し、濾液を真空で濃縮した。残渣を酢酸エチル(10L)で希釈した後に、これを濾過した。この濾液を減圧下で濃縮して、C42を黒色油(2.30kg)として得た。この材料をそのまま、次のステップに持ち込んだ。LCMS m/z 202.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4), 特徴的ピーク: δ 7.37 - 7.28 (m, 4H), 7.28 - 7.22 (m, 1H), 3.66 (AB四重線, JAB = 12.7 Hz, ΔνAB =
12.7 Hz, 2H), 2.89 - 2.78 (m, 3H), 2.65 (ddd, J = 9.4, 7.9, 5.7 Hz, 1H), 2.27
(ddd, J = 13.3, 7.9, 6.8 Hz, 1H), 2.14 - 2.04 (m, 1H).
メタノール(10L)中のC41(2.77kg、10.1mol)および炭酸カリウム(2.80kg、20.3mol)の混合物を25℃で3時間にわたって撹拌し、その後すぐに、反応混合物を濾過し、濾液を真空で濃縮した。残渣を酢酸エチル(10L)で希釈した後に、これを濾過した。この濾液を減圧下で濃縮して、C42を黒色油(2.30kg)として得た。この材料をそのまま、次のステップに持ち込んだ。LCMS m/z 202.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4), 特徴的ピーク: δ 7.37 - 7.28 (m, 4H), 7.28 - 7.22 (m, 1H), 3.66 (AB四重線, JAB = 12.7 Hz, ΔνAB =
12.7 Hz, 2H), 2.89 - 2.78 (m, 3H), 2.65 (ddd, J = 9.4, 7.9, 5.7 Hz, 1H), 2.27
(ddd, J = 13.3, 7.9, 6.8 Hz, 1H), 2.14 - 2.04 (m, 1H).
ステップ4. 1-ベンジル-3-エチニルピロリジン-3-イルアセテート(C43)の合成。
ジクロロメタン(10L)中のC42(先行するステップから;2.30kg、10.1mol以下)およびトリエチルアミン(3.17L、22.7mol)の0℃溶液に、塩化アセチル(1.35kg、17.2mol)を滴下方式にて添加した。次いで、反応混合物を25℃で30分間にわたって撹拌し、その後すぐに、水(10L)を添加した。得られた混合物をジクロロメタン(2×3.0L)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、C43を褐色油(2.82kg)として提供した。この材料の一部を次のステップで使用した。LCMS m/z 244.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.38 - 7.23 (m, 5H), 3.65 (s, 2H), 3.05
(s, 2H), 3.03 (s, 1H), 2.77 (ddd, J = 9.5, 7.4, 6.1 Hz, 1H), 2.66 (ddd, J =
9.5, 7.4, 6.5 Hz, 1H), 2.46 (ddd, J = 13.6, 7.4, 6.1 Hz, 1H), 2.40 - 2.31 (m,
1H), 2.02 (s, 3H).
ジクロロメタン(10L)中のC42(先行するステップから;2.30kg、10.1mol以下)およびトリエチルアミン(3.17L、22.7mol)の0℃溶液に、塩化アセチル(1.35kg、17.2mol)を滴下方式にて添加した。次いで、反応混合物を25℃で30分間にわたって撹拌し、その後すぐに、水(10L)を添加した。得られた混合物をジクロロメタン(2×3.0L)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、C43を褐色油(2.82kg)として提供した。この材料の一部を次のステップで使用した。LCMS m/z 244.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.38 - 7.23 (m, 5H), 3.65 (s, 2H), 3.05
(s, 2H), 3.03 (s, 1H), 2.77 (ddd, J = 9.5, 7.4, 6.1 Hz, 1H), 2.66 (ddd, J =
9.5, 7.4, 6.5 Hz, 1H), 2.46 (ddd, J = 13.6, 7.4, 6.1 Hz, 1H), 2.40 - 2.31 (m,
1H), 2.02 (s, 3H).
ステップ5. 1-ベンジル-3-エチニル-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピロリジン-3-アミン(C44)の合成。
テトラヒドロフラン(6.0L)中のC43(先行するステップから;1.20kg、4.30mol以下)、1-(4-メトキシフェニル)メタンアミン(1.35kg、9.84mmol)、および塩化銅(I)(48.8g、0.493mol)の混合物を真空下で脱気し、次いで、窒素でパージし;この排気-パージサイクルを合計3回行った。次いで、反応混合物を還流状態で45分間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを真空で濃縮した。この材料を、C43(先行するステップから;3つの反応で900gのC43を用いた、3.2mol以下)を使用して行われた3つの同様の反応からのものと合わせ、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から50%酢酸エチル)により精製して、C44を褐色油として提供した。合わせた収量:620g、1.93mol、3ステップで26%。LCMS m/z 321.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.36 - 7.21 (m, 7H), 6.85 (br d, J = 8.7
Hz, 2H), 3.81 - 3.69 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.65 (AB四重線, JAB = 12.7 Hz, ΔνAB = 9.9 Hz, 2H), 2.88 (s, 1H), 2.82 -
2.67 (m, 2H), 2.79 (AB四重線, JAB
= 9.8 Hz, ΔνAB = 37.8 Hz, 2H), 2.27 (ddd, J = 13.4, 7.7, 6.0 Hz, 1H), 2.09 - 2.01
(m, 1H).
テトラヒドロフラン(6.0L)中のC43(先行するステップから;1.20kg、4.30mol以下)、1-(4-メトキシフェニル)メタンアミン(1.35kg、9.84mmol)、および塩化銅(I)(48.8g、0.493mol)の混合物を真空下で脱気し、次いで、窒素でパージし;この排気-パージサイクルを合計3回行った。次いで、反応混合物を還流状態で45分間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを真空で濃縮した。この材料を、C43(先行するステップから;3つの反応で900gのC43を用いた、3.2mol以下)を使用して行われた3つの同様の反応からのものと合わせ、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から50%酢酸エチル)により精製して、C44を褐色油として提供した。合わせた収量:620g、1.93mol、3ステップで26%。LCMS m/z 321.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.36 - 7.21 (m, 7H), 6.85 (br d, J = 8.7
Hz, 2H), 3.81 - 3.69 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.65 (AB四重線, JAB = 12.7 Hz, ΔνAB = 9.9 Hz, 2H), 2.88 (s, 1H), 2.82 -
2.67 (m, 2H), 2.79 (AB四重線, JAB
= 9.8 Hz, ΔνAB = 37.8 Hz, 2H), 2.27 (ddd, J = 13.4, 7.7, 6.0 Hz, 1H), 2.09 - 2.01
(m, 1H).
ステップ6. 1-ベンジル-3-[(2-クロロ-6-メチルピリジン-3-イル)エチニル]-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピロリジン-3-アミン(C45)の合成。
トリエチルアミン(2.0L)中のC44(426g、1.33mol)、C40(303g、1.20mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(46.6g、66.4mmol)、およびヨウ化銅(I)(12.6g、66.2mmol)の混合物を真空下で脱気し、次いで、窒素でパージし;この排気-パージサイクルを合計3回行った。反応混合物を還流状態で16時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを濾過し;濾液を真空で濃縮し、C40(12.17g、48.0mmol;146g、0.576mol)を使用して行われた2つの同様の反応からの材料と合わせた。得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中20%から50%酢酸エチル)により精製して、C45を黒色油として得た。合わせた収量:420g、0.942mol、52%。LCMS m/z 446.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.80 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.39 - 7.20 (m,
8H), 6.86 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 3.87 (AB四重線, JAB = 12.0 Hz, ΔνAB = 29.6 Hz, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.70
(AB四重線, JAB = 13.0
Hz, ΔνAB = 9.3 Hz, 2H), 3.00 (d, AB四重線の成分, J = 9.9 Hz, 1H), 2.87 - 2.77 (m, 3H), 2.51 (s, 3H), 2.44 - 2.33
(m, 1H), 2.21 - 2.10 (m, 1H).
トリエチルアミン(2.0L)中のC44(426g、1.33mol)、C40(303g、1.20mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(46.6g、66.4mmol)、およびヨウ化銅(I)(12.6g、66.2mmol)の混合物を真空下で脱気し、次いで、窒素でパージし;この排気-パージサイクルを合計3回行った。反応混合物を還流状態で16時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを濾過し;濾液を真空で濃縮し、C40(12.17g、48.0mmol;146g、0.576mol)を使用して行われた2つの同様の反応からの材料と合わせた。得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中20%から50%酢酸エチル)により精製して、C45を黒色油として得た。合わせた収量:420g、0.942mol、52%。LCMS m/z 446.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.80 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.39 - 7.20 (m,
8H), 6.86 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 3.87 (AB四重線, JAB = 12.0 Hz, ΔνAB = 29.6 Hz, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.70
(AB四重線, JAB = 13.0
Hz, ΔνAB = 9.3 Hz, 2H), 3.00 (d, AB四重線の成分, J = 9.9 Hz, 1H), 2.87 - 2.77 (m, 3H), 2.51 (s, 3H), 2.44 - 2.33
(m, 1H), 2.21 - 2.10 (m, 1H).
ステップ7. 1-ベンジル-3-[2-(2-クロロ-6-メチルピリジン-3-イル)エチル]-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピロリジン-3-アミン(C46)の合成。
メタノール(400mL)中のC45(40.0g、89.7mmol)および酸化白金(IV)(4.09g、18.0mmol)の混合物を25℃で3時間にわたって水素化した(60psi)。次いで、反応混合物を濾過し、濾液を真空で濃縮して、C46を黒色油として提供した。収量:40.5g、定量的と推定。LCMS m/z 450.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4), 特徴的ピーク: δ 7.61 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.38 - 7.23 (m, 7H), 7.17 (d, J = 7.7 Hz,
1H), 6.88 (br d, J = 8.7 Hz, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.64 (AB四重線, JAB = 12.0 Hz, ΔνAB =
21.6 Hz, 2H), 3.64 (s, 2H), 2.46 (s, 3H).
メタノール(400mL)中のC45(40.0g、89.7mmol)および酸化白金(IV)(4.09g、18.0mmol)の混合物を25℃で3時間にわたって水素化した(60psi)。次いで、反応混合物を濾過し、濾液を真空で濃縮して、C46を黒色油として提供した。収量:40.5g、定量的と推定。LCMS m/z 450.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4), 特徴的ピーク: δ 7.61 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.38 - 7.23 (m, 7H), 7.17 (d, J = 7.7 Hz,
1H), 6.88 (br d, J = 8.7 Hz, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.64 (AB四重線, JAB = 12.0 Hz, ΔνAB =
21.6 Hz, 2H), 3.64 (s, 2H), 2.46 (s, 3H).
ステップ8. 1’-ベンジル-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン](C47)の合成。
1,4-ジオキサン(4.0L)中のC46(400g、0.89mol)、酢酸パラジウム(II)(9.97g、44.4mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos;41.5g、88.9mmol)およびナトリウムtert-ブトキシド(170g、1.77mol)の混合物を90℃で10時間にわたって撹拌し、その後すぐに、反応混合物を濾過し、濾液を真空で濃縮した。残渣を酢酸エチル(2L)と水(2L)との間で分配した後に、水層を酢酸エチル(1L)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から10%酢酸エチル)に掛けて、C47を白色の固体として得た。収量:195g、0.472mol、53%。LCMS m/z 414.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.38 - 7.21 (m, 5H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
7.17 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.03 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 8.2 Hz, 2H),
6.32 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 5.07 - 4.92 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.54 (br AB四重線, JAB = 13 Hz, ΔνAB = 40
Hz, 2H), 2.95 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 2.92 - 2.83 (m, 1H), 2.83 - 2.73 (m, 1H),
2.73 - 2.63 (m, 1H), 2.43 - 2.31 (m, 1H), 2.29 - 2.08 (m, 2H), 2.23 (s, 3H),
2.03 - 1.73 (m, 3H).
1,4-ジオキサン(4.0L)中のC46(400g、0.89mol)、酢酸パラジウム(II)(9.97g、44.4mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos;41.5g、88.9mmol)およびナトリウムtert-ブトキシド(170g、1.77mol)の混合物を90℃で10時間にわたって撹拌し、その後すぐに、反応混合物を濾過し、濾液を真空で濃縮した。残渣を酢酸エチル(2L)と水(2L)との間で分配した後に、水層を酢酸エチル(1L)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から10%酢酸エチル)に掛けて、C47を白色の固体として得た。収量:195g、0.472mol、53%。LCMS m/z 414.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.38 - 7.21 (m, 5H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
7.17 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.03 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 8.2 Hz, 2H),
6.32 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 5.07 - 4.92 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.54 (br AB四重線, JAB = 13 Hz, ΔνAB = 40
Hz, 2H), 2.95 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 2.92 - 2.83 (m, 1H), 2.83 - 2.73 (m, 1H),
2.73 - 2.63 (m, 1H), 2.43 - 2.31 (m, 1H), 2.29 - 2.08 (m, 2H), 2.23 (s, 3H),
2.03 - 1.73 (m, 3H).
ステップ9. 1’-ベンジル-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン](C48)の合成。
ジクロロメタン(1.5L)中のC47(190g、0.459mol)の0℃溶液に、トリフルオロ酢酸(523g、4.59mol)を添加し、反応混合物を25℃で3時間にわたって撹拌した。次いで、これを真空で濃縮し;残渣を酢酸エチル(1.5L)で希釈し、飽和炭酸ナトリウム水溶液(1.0L)で洗浄し、この水層を酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)により精製して、C48を褐色油(179g)として得た。この材料をそのまま、次のステップに進行させた。LCMS m/z 294.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.1 - 8.3 (br s, 1H), 7.41 - 7.35 (m, 2H), 7.35 - 7.28 (m, 2H),
7.28 - 7.22 (m, 2H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 6.35 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 3.72
(s, 2H), 2.96 - 2.85 (m, 1H), 2.80 - 2.62 (m, 5H), 2.42 (s, 3H), 2.05 (ddd, J =
13.1, 8.1, 5.0 Hz, 1H), 1.98 - 1.81 (m, 3H).
ジクロロメタン(1.5L)中のC47(190g、0.459mol)の0℃溶液に、トリフルオロ酢酸(523g、4.59mol)を添加し、反応混合物を25℃で3時間にわたって撹拌した。次いで、これを真空で濃縮し;残渣を酢酸エチル(1.5L)で希釈し、飽和炭酸ナトリウム水溶液(1.0L)で洗浄し、この水層を酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)により精製して、C48を褐色油(179g)として得た。この材料をそのまま、次のステップに進行させた。LCMS m/z 294.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.1 - 8.3 (br s, 1H), 7.41 - 7.35 (m, 2H), 7.35 - 7.28 (m, 2H),
7.28 - 7.22 (m, 2H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 6.35 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 3.72
(s, 2H), 2.96 - 2.85 (m, 1H), 2.80 - 2.62 (m, 5H), 2.42 (s, 3H), 2.05 (ddd, J =
13.1, 8.1, 5.0 Hz, 1H), 1.98 - 1.81 (m, 3H).
ステップ10. tert-ブチル7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P17)およびジ-tert-ブチル7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1,1’-ジカルボキシレート(P18)の合成。
メタノール(2.0L)および酢酸エチル(2.0L)中のC48(先行するステップから;179g、0.459mol以下)、二炭酸ジ-tert-ブチル(199.7g、915mmol)、および水酸化パラジウム(17.9g、127mmol)の混合物を55psiおよび25℃で18時間にわたって水素化した。次いで、反応混合物を、珪藻土のパッドを通して濾過し、濾液を真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:酢酸エチル中0%から50%ジクロロメタン)は、P17およびP18、両方を白色の固体として提供した。
P17-収量:101g、0.333mol、2ステップで73%。LCMS m/z 304.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.20 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.44 (d, J = 7.4
Hz, 1H), 3.62 - 3.44 (m, 2H), 3.37 - 3.3 (m, 2H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
2.84 - 2.66 (m, 2H), 2.27 (s, 3H), 2.05 - 1.92 (m, 2H), 1.92 - 1.76 (m, 2H),
[1.48 (s)および1.46 (s), 合計9H].
P18-収量:21.3g、52.8mmol、2ステップで12%。LCMS m/z 404.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.49 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.02 (br d, J =
7.7 Hz, 1H), [3.85 (d, J = 11.3 Hz)および3.75 (d, J = 11.2 Hz), 合計1H], 3.62 - 3.47 (m, 2H), 3.40 - 3.24 (m, 1H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 2.89 - 2.73 (m, 2H), 2.54 - 2.27 (m, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.13 -
1.82 (m, 3H), 1.46 (s, 9H), [1.43 (s)および1.43 (s), 合計9H].
メタノール(2.0L)および酢酸エチル(2.0L)中のC48(先行するステップから;179g、0.459mol以下)、二炭酸ジ-tert-ブチル(199.7g、915mmol)、および水酸化パラジウム(17.9g、127mmol)の混合物を55psiおよび25℃で18時間にわたって水素化した。次いで、反応混合物を、珪藻土のパッドを通して濾過し、濾液を真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:酢酸エチル中0%から50%ジクロロメタン)は、P17およびP18、両方を白色の固体として提供した。
P17-収量:101g、0.333mol、2ステップで73%。LCMS m/z 304.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.20 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.44 (d, J = 7.4
Hz, 1H), 3.62 - 3.44 (m, 2H), 3.37 - 3.3 (m, 2H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
2.84 - 2.66 (m, 2H), 2.27 (s, 3H), 2.05 - 1.92 (m, 2H), 1.92 - 1.76 (m, 2H),
[1.48 (s)および1.46 (s), 合計9H].
P18-収量:21.3g、52.8mmol、2ステップで12%。LCMS m/z 404.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.49 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.02 (br d, J =
7.7 Hz, 1H), [3.85 (d, J = 11.3 Hz)および3.75 (d, J = 11.2 Hz), 合計1H], 3.62 - 3.47 (m, 2H), 3.40 - 3.24 (m, 1H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 2.89 - 2.73 (m, 2H), 2.54 - 2.27 (m, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.13 -
1.82 (m, 3H), 1.46 (s, 9H), [1.43 (s)および1.43 (s), 合計9H].
調製例P19およびP20
tert-ブチル(2S)-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P19)およびtert-ブチル(2R)-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P20)
tert-ブチル(2S)-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P19)およびtert-ブチル(2R)-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P20)
P19-収量:1.60g、5.27mmol、35%。保持時間:3.75分[分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralpak IB、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:0.2%(メタノール中7Mアンモニア)を含有するエタノール;勾配:B5%を1分間にわたって、次いで、8分かけてB5%から60%へ;流速:3.0mL/分;背圧:120バール]。
P20-収量:1.50g、4.94mmol、32%。保持時間:3.96分(P19で使用されたものと同一の分析条件)。
指し示されている絶対立体化学は、下記のP23の代替調製例(#1)における、このバッチのP19の、P23への変換に基づいて割り当てられた。P23の絶対配置は、14の合成におけるその使用により確立され、14は、単結晶X線結晶学により分析された(以下を参照されたい)。
調製例P21
ジ-tert-ブチル6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1,1’-ジカルボキシレート(P21)
ジ-tert-ブチル6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1,1’-ジカルボキシレート(P21)
NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.51 (br s, 1H), [3.89 (d, J = 11.0 Hz)および3.73 (d, J = 11.0 Hz), 合計1H], 3.65 - 3.51 (m, 1H), 3.46 (d, J =
11.0 Hz, 1H), 3.38 - 3.26 (m, 1H), [2.87 - 2.56 (m)および2.15 - 1.70 (m), 合計6H],
2.57 (s, 3H), [1.46 (s)および1.45
(s), 合計18H].
調製例P22
tert-ブチル6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P22)
tert-ブチル6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P22)
- 3.3 (m, 2H, 推定; 水ピークにより大部分が不明確), 2.85 - 2.67 (m, 2H), 2.37
(s, 3H), 2.06 - 1.92 (m, 2H), 1.92 - 1.75 (m, 2H), [1.47 (s)および1.46 (s), 合計9H].
調製例P23およびP24
tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P23)およびtert-ブチル(2R)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P24)
tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P23)およびtert-ブチル(2R)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P24)
指し示されている絶対立体化学は、このバッチのP23の、P28への(調製例P28を参照されたい)、次いで、実施例14への変換を基に割り当てられ;14の絶対立体化学は、単結晶X線分析により確立された(以下を参照されたい)。
P23、黄色油として単離し、これは静置すると固化した-合わせた収量:9.37g、24.5mmol、43%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.37 (s, 1H), 7.02 - 6.96 (m, 1H), [3.55 -
3.40 (m), 3.36 - 3.26 (m, 推定; 水ピークにより一部不明確),および3.24 - 3.13 (m), 合計4H],
2.75 - 2.55 (m, 2H), 2.31 (s, 3H), 1.95 - 1.78 (m, 2H), 1.76 - 1.60 (m, 2H),
[1.40 (s)および1.38 (s), 合計9H].
保持時間:4.01分[分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ-H、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:0.2%(メタノール中7Mアンモニア)を含有するメタノール;勾配:B5%を1分間にわたって、次いで、8分かけてB5%から60%へ;流速:3.0mL/分;背圧:120バール]。
P24-合わせた収量:11.8g、これはエタノールを含有した;修正推定値:28.4mmol、50%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6), 特徴的ピーク: δ 7.37 (s, 1H), 7.01 - 6.96 (m, 1H), 2.75 - 2.55 (m, 2H), 2.31 (s,
3H), 1.95 - 1.78 (m, 2H), 1.76 - 1.60 (m, 2H), [1.40 (s)および1.38 (s), 合計9H].保持時間:4.32分(P23で使用されたものと同一の分析条件)。
P23、黄色油として単離し、これは静置すると固化した-合わせた収量:9.37g、24.5mmol、43%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.37 (s, 1H), 7.02 - 6.96 (m, 1H), [3.55 -
3.40 (m), 3.36 - 3.26 (m, 推定; 水ピークにより一部不明確),および3.24 - 3.13 (m), 合計4H],
2.75 - 2.55 (m, 2H), 2.31 (s, 3H), 1.95 - 1.78 (m, 2H), 1.76 - 1.60 (m, 2H),
[1.40 (s)および1.38 (s), 合計9H].
保持時間:4.01分[分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ-H、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:0.2%(メタノール中7Mアンモニア)を含有するメタノール;勾配:B5%を1分間にわたって、次いで、8分かけてB5%から60%へ;流速:3.0mL/分;背圧:120バール]。
P24-合わせた収量:11.8g、これはエタノールを含有した;修正推定値:28.4mmol、50%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6), 特徴的ピーク: δ 7.37 (s, 1H), 7.01 - 6.96 (m, 1H), 2.75 - 2.55 (m, 2H), 2.31 (s,
3H), 1.95 - 1.78 (m, 2H), 1.76 - 1.60 (m, 2H), [1.40 (s)および1.38 (s), 合計9H].保持時間:4.32分(P23で使用されたものと同一の分析条件)。
P23の代替調製例(#1)
tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P23)
tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P23)
3.25 (m, 2H), 2.81 - 2.66 (m, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.01 - 1.74 (m, 4H), 1.48 -
1.43 (br s, 9H).
P23のこの試料の絶対立体化学は、調製例P23およびP24からの試料との比較により、指し示される通りに割り当てられた:
P23の代替調製例(#1)からのP23の保持時間:4.08分
P23およびP24のラセミ混合物の保持時間:4.07および4.36分。
調製例P23およびP24からのP23の保持時間:4.01分
調製例P23およびP24からのP24の保持時間:4.32分
これらの4つの分析は、同じ分析方法:[カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ-H、4.6×100mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:0.2%(メタノール中7Mアンモニア)を含有するメタノール;勾配:B5%を1分間にわたって、次いで、8分かけてB5%から60%へ;流速:3.0mL/分]を使用して実行した。
P23の代替調製例(#1)からのP23の保持時間:4.08分
P23およびP24のラセミ混合物の保持時間:4.07および4.36分。
調製例P23およびP24からのP23の保持時間:4.01分
調製例P23およびP24からのP24の保持時間:4.32分
これらの4つの分析は、同じ分析方法:[カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ-H、4.6×100mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:0.2%(メタノール中7Mアンモニア)を含有するメタノール;勾配:B5%を1分間にわたって、次いで、8分かけてB5%から60%へ;流速:3.0mL/分]を使用して実行した。
P23の代替調製例(#2)
tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P23)
tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P23)
ナトリウムビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリド溶液(70%;1.05kg、2.5当量)を、トルエン(2.5L)中の2-クロロ-6-メチルピリジン-3-カルボン酸(250g、1.46mol)の-5℃から5℃溶液に添加した。反応混合物を-5℃から5℃で19時間にわたって撹拌した後に、これを、水(1.25L)中の水酸化ナトリウム(145.7g、3.642mol、2.50当量)の溶液で処理し、その間、内部温度を0℃から10℃未満に維持した。次いで、得られた混合物を25℃に加温し;15分後に、水層をプロパン-2-イルアセテート(2×1.25L)で抽出した。これらの2つの抽出物をトルエン層と合わせ、シリカゲル(125g)を通して濾過した。濾過ケーキをプロパン-2-イルアセテート(125mL)ですすぎ、合わせた濾液を40℃から45℃の温度で8体積まで濃縮して、C49をトルエン中溶液(1.602kg、重量で11.2%C49)として得た;この溶液のバルクを次のステップで使用した。推定収量:179.4g、1.138mol、78%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.81 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 7.7
Hz, 1H), 5.48 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.43 (s, 3H).
ステップ2. (2-クロロ-6-メチルピリジン-3-イル)メチルメタンスルホネート(C50)の合成。
トリエチルアミン(134.2g、1.326mol)を、トルエン中のC49の溶液(先行するステップから;1.537kg、11.2%C49を含有、172.1g、1.09mol)に添加した。溶液を-5℃から5℃に冷却し、次いで、内部温度を-5℃から5℃に維持しながら、メタンスルホニルクロリド(128.5g、1.122mol)で滴下方式にて処理した。反応混合物をこの温度で2時間にわたって撹拌した後に、トリエチルアミン(22.7g、0.224mol)を再び添加し、続いて、メタンスルホニルクロリド(25.7g、0.224mol)を滴下添加した。撹拌を-5℃から5℃で1時間にわたって継続し、その後すぐに、反応混合物を水(805mL)で処理し、その間、内部温度を25℃未満に維持し、次いで、25℃で15分間にわたって撹拌した。有機層を水(805mL)で洗浄し、濃縮して、C50をトルエン中溶液(861g)として提供した。この溶液をそのまま、次のステップで使用した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.92 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 7.7
Hz, 1H), 5.30 (s, 2H), 3.29 (s, 3H), 2.48 (s, 3H).
トリエチルアミン(134.2g、1.326mol)を、トルエン中のC49の溶液(先行するステップから;1.537kg、11.2%C49を含有、172.1g、1.09mol)に添加した。溶液を-5℃から5℃に冷却し、次いで、内部温度を-5℃から5℃に維持しながら、メタンスルホニルクロリド(128.5g、1.122mol)で滴下方式にて処理した。反応混合物をこの温度で2時間にわたって撹拌した後に、トリエチルアミン(22.7g、0.224mol)を再び添加し、続いて、メタンスルホニルクロリド(25.7g、0.224mol)を滴下添加した。撹拌を-5℃から5℃で1時間にわたって継続し、その後すぐに、反応混合物を水(805mL)で処理し、その間、内部温度を25℃未満に維持し、次いで、25℃で15分間にわたって撹拌した。有機層を水(805mL)で洗浄し、濃縮して、C50をトルエン中溶液(861g)として提供した。この溶液をそのまま、次のステップで使用した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.92 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 7.7
Hz, 1H), 5.30 (s, 2H), 3.29 (s, 3H), 2.48 (s, 3H).
ステップ3. 2-クロロ-3-(ヨードメチル)-6-メチルピリジン(C51)の合成。
ヨウ化ナトリウム(230g、1.53mol)を25℃でアセトン(1.13kg)に溶解し;この溶液に、トルエン中のC50の溶液(先行するステップから;861g、1.09mol以下のC50)を添加した。反応混合物を25℃で1時間にわたって撹拌した後に、水(1.45L)中のメタ亜硫酸水素ナトリウム(57.86g、0.3044mol)の溶液を添加し、撹拌を30分間にわたって継続した。有機層を分離し、トルエン(417mL)で希釈し、5体積まで濃縮して、C51をトルエン中溶液(1.110kg、重量で22.93%C51)として提供した。この溶液をそのまま、次のステップで使用した。推定収量:254.5g、0.9514mol、2ステップで87%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 7.8
Hz, 1H), 4.55 (s, 2H), 2.41 (s, 3H).
ヨウ化ナトリウム(230g、1.53mol)を25℃でアセトン(1.13kg)に溶解し;この溶液に、トルエン中のC50の溶液(先行するステップから;861g、1.09mol以下のC50)を添加した。反応混合物を25℃で1時間にわたって撹拌した後に、水(1.45L)中のメタ亜硫酸水素ナトリウム(57.86g、0.3044mol)の溶液を添加し、撹拌を30分間にわたって継続した。有機層を分離し、トルエン(417mL)で希釈し、5体積まで濃縮して、C51をトルエン中溶液(1.110kg、重量で22.93%C51)として提供した。この溶液をそのまま、次のステップで使用した。推定収量:254.5g、0.9514mol、2ステップで87%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 7.8
Hz, 1H), 4.55 (s, 2H), 2.41 (s, 3H).
ステップ4. [(2-クロロ-6-メチルピリジン-3-イル)メチル](トリフェニル)ホスホニウムヨージド(C52)の合成。
トルエン中のC51の溶液(先行するステップから;1.110kg、重量で22.93%C51、254.5g、0.9514mol)をアセトニトリル(1.29L)で希釈し、トリフェニルホスフィン(262g、0.999mol)で処理した。反応混合物を25℃で4時間にわたって撹拌した後に、これを10℃に冷却し、その温度で16時間にわたって撹拌し、濾過した。濾過ケーキをトルエン(255mL)で洗浄し、45℃で4時間にわたって乾燥させて、C52を固体として得た。収量:412.6g、0.7788mol、4ステップで56%。純度:HPLCによると99.7%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.97 - 7.90 (m, 3H), 7.80 - 7.71 (m, 8H),
7.71 - 7.66 (m, 4H), 7.44 (dd, J = 7.8, 2.4 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 7.8 Hz, 1H),
5.15 (d, JHP = 15.0 Hz, 2H), 2.40 (d, J = 2.4 Hz, 3H).
トルエン中のC51の溶液(先行するステップから;1.110kg、重量で22.93%C51、254.5g、0.9514mol)をアセトニトリル(1.29L)で希釈し、トリフェニルホスフィン(262g、0.999mol)で処理した。反応混合物を25℃で4時間にわたって撹拌した後に、これを10℃に冷却し、その温度で16時間にわたって撹拌し、濾過した。濾過ケーキをトルエン(255mL)で洗浄し、45℃で4時間にわたって乾燥させて、C52を固体として得た。収量:412.6g、0.7788mol、4ステップで56%。純度:HPLCによると99.7%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.97 - 7.90 (m, 3H), 7.80 - 7.71 (m, 8H),
7.71 - 7.66 (m, 4H), 7.44 (dd, J = 7.8, 2.4 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 7.8 Hz, 1H),
5.15 (d, JHP = 15.0 Hz, 2H), 2.40 (d, J = 2.4 Hz, 3H).
ステップ5. ジエチル1-ベンジルピロリジン-3,3-ジカルボキシレート(C53)の合成。
テトラヒドロフラン(4.20L)中のエチル1-ベンジルピロリジン-3-カルボキシレート(700g、3.00mol)の溶液を、リチウムジイソプロピルアミドの-80℃から-70℃溶液(2.0M、2.40L、4.80mol)に5時間かけて滴下方式にて添加した。撹拌を-80℃から-70℃で2時間にわたって継続し、その後すぐに、クロロギ酸エチル(423.5g、3.90mol)を3時間かけて添加し、その間、反応温度を-80℃から-70℃に維持した。反応混合物を-80℃から-70℃で2時間にわたって撹拌した後に、温度を-50℃から-40℃に調節し、反応を、テトラヒドロフラン(1.40L)中の酢酸(288g、4.80mol)の溶液を添加することによりクエンチし、その間、温度を-50℃から-40℃に保った。得られた混合物を15℃から25℃に加温し、水(3.50L)と2-メチルテトラヒドロフラン(7.0L)との間で分配した。この混合物を15℃から25℃で30分間にわたって撹拌した後に、水層を2-メチルテトラヒドロフラン(7.0L)で抽出し、合わせた有機層を水(4.2L)中の酢酸(288g、4.80mol)の溶液で、次いで、硫酸ナトリウムの水溶液(10%;2×3.50kg)で洗浄した。有機層を、温度を50℃未満に保ちながら、2から3体積まで真空で濃縮した。エタノール(4.90L、7体積)を添加し、溶液を、再び、温度を50℃未満に保ちながら、2から3体積まで真空で濃縮した。このエタノール添加/濃縮を合計3回行い、最終ラウンドで、2.80Lのエタノールを用い、続いて、4から5体積まで濃縮した。これは、C53をエタノール中溶液(3.148kg、重量で24.23%C53)として提供した。この溶液の一部を次のステップで使用した。推定収量:762.8g、2.498mol、83%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.35 - 7.20 (m, 5H), 4.12 (q, J = 7.1 Hz,
4H), 3.57 (s, 2H), 2.90 (s, 2H), 2.55 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.29 (t, J = 6.8 Hz,
2H), 1.14 (t, J = 7.1 Hz, 6H).
テトラヒドロフラン(4.20L)中のエチル1-ベンジルピロリジン-3-カルボキシレート(700g、3.00mol)の溶液を、リチウムジイソプロピルアミドの-80℃から-70℃溶液(2.0M、2.40L、4.80mol)に5時間かけて滴下方式にて添加した。撹拌を-80℃から-70℃で2時間にわたって継続し、その後すぐに、クロロギ酸エチル(423.5g、3.90mol)を3時間かけて添加し、その間、反応温度を-80℃から-70℃に維持した。反応混合物を-80℃から-70℃で2時間にわたって撹拌した後に、温度を-50℃から-40℃に調節し、反応を、テトラヒドロフラン(1.40L)中の酢酸(288g、4.80mol)の溶液を添加することによりクエンチし、その間、温度を-50℃から-40℃に保った。得られた混合物を15℃から25℃に加温し、水(3.50L)と2-メチルテトラヒドロフラン(7.0L)との間で分配した。この混合物を15℃から25℃で30分間にわたって撹拌した後に、水層を2-メチルテトラヒドロフラン(7.0L)で抽出し、合わせた有機層を水(4.2L)中の酢酸(288g、4.80mol)の溶液で、次いで、硫酸ナトリウムの水溶液(10%;2×3.50kg)で洗浄した。有機層を、温度を50℃未満に保ちながら、2から3体積まで真空で濃縮した。エタノール(4.90L、7体積)を添加し、溶液を、再び、温度を50℃未満に保ちながら、2から3体積まで真空で濃縮した。このエタノール添加/濃縮を合計3回行い、最終ラウンドで、2.80Lのエタノールを用い、続いて、4から5体積まで濃縮した。これは、C53をエタノール中溶液(3.148kg、重量で24.23%C53)として提供した。この溶液の一部を次のステップで使用した。推定収量:762.8g、2.498mol、83%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.35 - 7.20 (m, 5H), 4.12 (q, J = 7.1 Hz,
4H), 3.57 (s, 2H), 2.90 (s, 2H), 2.55 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.29 (t, J = 6.8 Hz,
2H), 1.14 (t, J = 7.1 Hz, 6H).
ステップ6. ジエチルピロリジン-3,3-ジカルボキシレート、L-酒石酸塩(C54)の合成。
エタノール(720mL、6体積)を、エタノール中のC53(120g、0.393mol)の溶液(先行するステップから;およそ500mL)に添加した。炭素上の湿潤パラジウム(10%;12g)の添加後に、反応容器を排気し、アルゴンを3回装入し、次いで、排気し、水素を3回装入した。次いで、水素化を、40から50psiおよび40℃から50℃で24時間にわたって行った。得られた混合物を、珪藻土(50g)を通して濾過し;濾過ケーキをエタノール(240mL、2体積)で洗浄し、合わせた濾液を、温度を45℃以下に保ちながら、2.5から3.5体積まで真空で濃縮した。この溶液を、水(85mL、0.7体積)およびエタノール(465mL)中のL-酒石酸(76.7g、0.511mol)の40℃から50℃溶液に2時間かけて添加した。混合物を40℃から50℃で1時間にわたって撹拌した後に、C54の種(0.4g;以下を参照されたい)を45℃で添加した。混合物を6時間かけて10℃に冷却し、次いで、10℃で4時間にわたって撹拌し;濾過して、濾過ケーキを提供し、これをエタノール(2体積)で洗浄し、40℃で20時間にわたって乾燥させて、C54を固体として得た。収量:127.4g、0.3487mol、89%。HPLC純度:99.1%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.16 (q, J = 7.1 Hz, 4H), 4.03 (s, 2H),
3.49 (s, 2H), 3.08 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.32 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 1.18 (t, J =
7.1 Hz, 6H).
上記で使用した種材料は、冷却すると固体C54が直接形成された、C54の同じ合成の別の実行から取得した。
エタノール(720mL、6体積)を、エタノール中のC53(120g、0.393mol)の溶液(先行するステップから;およそ500mL)に添加した。炭素上の湿潤パラジウム(10%;12g)の添加後に、反応容器を排気し、アルゴンを3回装入し、次いで、排気し、水素を3回装入した。次いで、水素化を、40から50psiおよび40℃から50℃で24時間にわたって行った。得られた混合物を、珪藻土(50g)を通して濾過し;濾過ケーキをエタノール(240mL、2体積)で洗浄し、合わせた濾液を、温度を45℃以下に保ちながら、2.5から3.5体積まで真空で濃縮した。この溶液を、水(85mL、0.7体積)およびエタノール(465mL)中のL-酒石酸(76.7g、0.511mol)の40℃から50℃溶液に2時間かけて添加した。混合物を40℃から50℃で1時間にわたって撹拌した後に、C54の種(0.4g;以下を参照されたい)を45℃で添加した。混合物を6時間かけて10℃に冷却し、次いで、10℃で4時間にわたって撹拌し;濾過して、濾過ケーキを提供し、これをエタノール(2体積)で洗浄し、40℃で20時間にわたって乾燥させて、C54を固体として得た。収量:127.4g、0.3487mol、89%。HPLC純度:99.1%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.16 (q, J = 7.1 Hz, 4H), 4.03 (s, 2H),
3.49 (s, 2H), 3.08 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.32 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 1.18 (t, J =
7.1 Hz, 6H).
上記で使用した種材料は、冷却すると固体C54が直接形成された、C54の同じ合成の別の実行から取得した。
ステップ7. 1-tert-ブチル3,3-ジエチルピロリジン-1,3,3-トリカルボキシレート(C55)の合成。
二炭酸ジ-tert-ブチル(19.7g、90.3mmol)を、ジクロロメタン(881mL、10体積)中のC54(88.12g、0.2412mol)およびトリエチルアミン(73.33g、0.7247mol)の20℃から30℃混合物に滴下方式にて添加した。周期的HPLC分析後に、追加の二炭酸ジ-tert-ブチル(19.2g、88.0mmolおよび19.3g、88.4mmol)を滴下添加した。反応混合物を20℃から30℃で18時間にわたって撹拌した後に、pHを、塩酸(1M;309g)を添加することにより7に調節し、撹拌を15分間にわたって継続した。有機層を硫酸ナトリウム水溶液(10%;485.30g)と共に20℃から30℃で15分間にわたって撹拌し、次いで、有機層を1から2体積まで真空で濃縮し、その間、温度を40℃未満に維持した。ジメチルスルホキシド(71.7g)を添加して、C55をジメチルスルホキシド中溶液(154.2g、重量で48.9%C55)として得た。この材料のバルクを次のステップに進行させた。推定収量:75.4g、0.239mol、99%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.16 (q, J = 7.1 Hz, 4H), 3.67 (br s, 2H),
3.34 - 3.26 (m, 2H), 2.37 - 2.28 (m, 2H), 1.39 (s, 9H), 1.17 (br t, J = 7.1 Hz,
6H).
二炭酸ジ-tert-ブチル(19.7g、90.3mmol)を、ジクロロメタン(881mL、10体積)中のC54(88.12g、0.2412mol)およびトリエチルアミン(73.33g、0.7247mol)の20℃から30℃混合物に滴下方式にて添加した。周期的HPLC分析後に、追加の二炭酸ジ-tert-ブチル(19.2g、88.0mmolおよび19.3g、88.4mmol)を滴下添加した。反応混合物を20℃から30℃で18時間にわたって撹拌した後に、pHを、塩酸(1M;309g)を添加することにより7に調節し、撹拌を15分間にわたって継続した。有機層を硫酸ナトリウム水溶液(10%;485.30g)と共に20℃から30℃で15分間にわたって撹拌し、次いで、有機層を1から2体積まで真空で濃縮し、その間、温度を40℃未満に維持した。ジメチルスルホキシド(71.7g)を添加して、C55をジメチルスルホキシド中溶液(154.2g、重量で48.9%C55)として得た。この材料のバルクを次のステップに進行させた。推定収量:75.4g、0.239mol、99%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.16 (q, J = 7.1 Hz, 4H), 3.67 (br s, 2H),
3.34 - 3.26 (m, 2H), 2.37 - 2.28 (m, 2H), 1.39 (s, 9H), 1.17 (br t, J = 7.1 Hz,
6H).
ステップ8. (3R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(エトキシカルボニル)ピロリジン-3-カルボン酸(C56)の合成。
ECS-エステラーゼ03酵素[バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、大腸菌(Escherichia coli)からの組換え体、(EC3.1.1.1);0.540g]を、リン酸緩衝液(0.1M;pH=6.92、580mL、8.2体積)に20℃から30℃で添加した。ジメチルスルホキシド中のC55(72.2g、0.229mol)の溶液(先行するステップから;およそ148g)を添加し;追加のジメチルスルホキシド(9mL)を使用して、最初の容器をすすぎ、これも反応混合物に添加した。最初の反応pHは7.08であり;20℃から30℃で1時間にわたって撹拌した後に、pHは6.58に減少した。pH自動滴定装置を使用して、24時間かけて水酸化ナトリウム水溶液(2M;121mL、0.242mol)を添加することにより、pHを7.5に維持した。塩酸(6M;52mL、0.312mol)を添加して、pHを2.39にし;次いで、酢酸エチル(435mL、6.0体積)を添加し、混合物を20℃から30℃で30分間にわたって撹拌した。珪藻土(18.0g)を通して濾過して、濾過ケーキを提供し、これを酢酸エチル(2×75mL)ですすいだ。合わせた濾液を20℃から30℃で30分間にわたって撹拌し、次いで、水層を酢酸エチル(217mL、3.0体積)と共に30分間にわたって撹拌した。合わせた有機層を、30分間にわたって撹拌することにより、水(360mL、5.0体積)で2回洗浄した。得られた溶液を、温度を40℃未満に維持しながら、1から2体積まで真空で濃縮し、次いで、トルエン(360mL)で希釈し;この濃縮/希釈手順を合計3回行って、C56をトルエン中溶液(418.3g、重量で15.67%C56)として提供した。推定収量:65.6g、0.228mol、定量的。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.99 (v br s, 1H), 4.22 (q, J = 7.1 Hz, 2H), [3.88 (br s)および3.83 (br s), 合計2H], 3.51 - 3.38 (m, 2H), 2.41 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 1.44 (s, 9H),
1.26 (br t, J = 7 Hz, 3H).
ECS-エステラーゼ03酵素[バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、大腸菌(Escherichia coli)からの組換え体、(EC3.1.1.1);0.540g]を、リン酸緩衝液(0.1M;pH=6.92、580mL、8.2体積)に20℃から30℃で添加した。ジメチルスルホキシド中のC55(72.2g、0.229mol)の溶液(先行するステップから;およそ148g)を添加し;追加のジメチルスルホキシド(9mL)を使用して、最初の容器をすすぎ、これも反応混合物に添加した。最初の反応pHは7.08であり;20℃から30℃で1時間にわたって撹拌した後に、pHは6.58に減少した。pH自動滴定装置を使用して、24時間かけて水酸化ナトリウム水溶液(2M;121mL、0.242mol)を添加することにより、pHを7.5に維持した。塩酸(6M;52mL、0.312mol)を添加して、pHを2.39にし;次いで、酢酸エチル(435mL、6.0体積)を添加し、混合物を20℃から30℃で30分間にわたって撹拌した。珪藻土(18.0g)を通して濾過して、濾過ケーキを提供し、これを酢酸エチル(2×75mL)ですすいだ。合わせた濾液を20℃から30℃で30分間にわたって撹拌し、次いで、水層を酢酸エチル(217mL、3.0体積)と共に30分間にわたって撹拌した。合わせた有機層を、30分間にわたって撹拌することにより、水(360mL、5.0体積)で2回洗浄した。得られた溶液を、温度を40℃未満に維持しながら、1から2体積まで真空で濃縮し、次いで、トルエン(360mL)で希釈し;この濃縮/希釈手順を合計3回行って、C56をトルエン中溶液(418.3g、重量で15.67%C56)として提供した。推定収量:65.6g、0.228mol、定量的。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.99 (v br s, 1H), 4.22 (q, J = 7.1 Hz, 2H), [3.88 (br s)および3.83 (br s), 合計2H], 3.51 - 3.38 (m, 2H), 2.41 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 1.44 (s, 9H),
1.26 (br t, J = 7 Hz, 3H).
ステップ9. 1-tert-ブチル3-エチル(3S)-3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}ピロリジン-1,3-ジカルボキシレート(C57)の合成。
トルエン(170mL、1.2体積)を、トルエン中のC56の溶液(3.8体積、重量で28.9%のC56を含有、146.4g、0.5096mol)に添加し;溶液を80℃から90℃に加熱した。これに、トルエン(732mL、5体積)中のトリエチルアミン(77.4g、0.765mol)およびジフェニルホスホルアジデート(140.3g、0.5098mol)の混合物を2時間かけてゆっくりと添加した。反応混合物を80℃から90℃で3時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを50℃に冷却し、2時間かけて、トルエン(290mL、2体積)中のベンジルアルコール(55.12g、0.5097mol)の溶液で滴下処理した。反応混合物を100℃で16時間にわたって撹拌した後に、これを15℃から25℃に冷却し、30分間にわたって撹拌することにより、トルエン(1.46L、10体積)と水(2.20L、15体積)との間で分配した。有機層を炭酸カリウム水溶液(10%;3×1.46L)および水(2×750mL)で順次に洗浄した。次いで、これを1から2体積まで真空で濃縮し、その間、温度を50℃未満に維持し、テトラヒドロフラン(1.0L)で希釈し;この濃縮/希釈手順を合計3回行い、その後すぐに、混合物を、温度を50℃未満に維持しながら、4から5体積まで真空で濃縮した。これによりC57をテトラヒドロフラン中溶液(595.8g、重量で19.14%C57)として得た。推定収量:114g、0.290mol、57%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.40 - 7.28 (m, 5H), 5.25 (v br s, 1H), 5.10 (br s, 2H), 4.28 -
4.12 (m, 2H), 3.91 - 3.76 (m, 1H), 3.71 - 3.38 (m, 3H), 2.54 - 2.15 (m, 2H),
1.45 (s, 9H), 1.27 - 1.16 (m, 3H).
トルエン(170mL、1.2体積)を、トルエン中のC56の溶液(3.8体積、重量で28.9%のC56を含有、146.4g、0.5096mol)に添加し;溶液を80℃から90℃に加熱した。これに、トルエン(732mL、5体積)中のトリエチルアミン(77.4g、0.765mol)およびジフェニルホスホルアジデート(140.3g、0.5098mol)の混合物を2時間かけてゆっくりと添加した。反応混合物を80℃から90℃で3時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを50℃に冷却し、2時間かけて、トルエン(290mL、2体積)中のベンジルアルコール(55.12g、0.5097mol)の溶液で滴下処理した。反応混合物を100℃で16時間にわたって撹拌した後に、これを15℃から25℃に冷却し、30分間にわたって撹拌することにより、トルエン(1.46L、10体積)と水(2.20L、15体積)との間で分配した。有機層を炭酸カリウム水溶液(10%;3×1.46L)および水(2×750mL)で順次に洗浄した。次いで、これを1から2体積まで真空で濃縮し、その間、温度を50℃未満に維持し、テトラヒドロフラン(1.0L)で希釈し;この濃縮/希釈手順を合計3回行い、その後すぐに、混合物を、温度を50℃未満に維持しながら、4から5体積まで真空で濃縮した。これによりC57をテトラヒドロフラン中溶液(595.8g、重量で19.14%C57)として得た。推定収量:114g、0.290mol、57%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.40 - 7.28 (m, 5H), 5.25 (v br s, 1H), 5.10 (br s, 2H), 4.28 -
4.12 (m, 2H), 3.91 - 3.76 (m, 1H), 3.71 - 3.38 (m, 3H), 2.54 - 2.15 (m, 2H),
1.45 (s, 9H), 1.27 - 1.16 (m, 3H).
ステップ10. tert-ブチル(3S)-3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(C58)の合成。
テトラヒドロフラン中の水素化ホウ素リチウムの溶液(2M;511mL、1.02mol)を、テトラヒドロフラン中のC57の0℃から10℃溶液(835.6g、重量で19.20%C57を含有、160.4g、0.4087mol)に2時間かけて添加した。反応混合物を0℃から10℃で15時間にわたって撹拌した後に、これを-5℃から5℃に冷却し、7のpHまで、塩酸(0.5M;2.08L、1.04mol、13体積)で滴下方式にて処理した。次いで、混合物を20℃から30℃に加温し、酢酸エチル(1.60L、10体積)で希釈し、10分間にわたって撹拌し、その後すぐに、有機層を、温度を50℃以下に維持しながら、2から3体積まで真空で濃縮した。得られた混合物をアセトニトリル(880mL)で希釈し、温度を50℃以下に維持しながら、2から3体積まで真空で濃縮し;この希釈/濃縮手順を合計3回行った。次いで、混合物を40℃から50℃に加熱し、1時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを4時間かけて15℃から25℃に冷却した。水(164mL)を15℃から25℃で2時間かけて滴下添加し、混合物を15℃から25℃で12時間にわたって撹拌した。得られた固体を濾過によって収集し、50℃以下の温度で40時間にわたって真空で乾燥させて、C58を固体として得た。収量:123.2g、0.3516mol、86%。HPLC純度:99.8%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.40 - 7.27 (m, 5H), 4.99 (s, 2H), 4.93
(t, J = 5.8 Hz, 1H), 3.58 - 3.45 (m, 3H), 3.31 - 3.21 (m, 3H), 2.10 - 1.85 (m,
2H), 1.38 (s, 9H).
テトラヒドロフラン中の水素化ホウ素リチウムの溶液(2M;511mL、1.02mol)を、テトラヒドロフラン中のC57の0℃から10℃溶液(835.6g、重量で19.20%C57を含有、160.4g、0.4087mol)に2時間かけて添加した。反応混合物を0℃から10℃で15時間にわたって撹拌した後に、これを-5℃から5℃に冷却し、7のpHまで、塩酸(0.5M;2.08L、1.04mol、13体積)で滴下方式にて処理した。次いで、混合物を20℃から30℃に加温し、酢酸エチル(1.60L、10体積)で希釈し、10分間にわたって撹拌し、その後すぐに、有機層を、温度を50℃以下に維持しながら、2から3体積まで真空で濃縮した。得られた混合物をアセトニトリル(880mL)で希釈し、温度を50℃以下に維持しながら、2から3体積まで真空で濃縮し;この希釈/濃縮手順を合計3回行った。次いで、混合物を40℃から50℃に加熱し、1時間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを4時間かけて15℃から25℃に冷却した。水(164mL)を15℃から25℃で2時間かけて滴下添加し、混合物を15℃から25℃で12時間にわたって撹拌した。得られた固体を濾過によって収集し、50℃以下の温度で40時間にわたって真空で乾燥させて、C58を固体として得た。収量:123.2g、0.3516mol、86%。HPLC純度:99.8%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.40 - 7.27 (m, 5H), 4.99 (s, 2H), 4.93
(t, J = 5.8 Hz, 1H), 3.58 - 3.45 (m, 3H), 3.31 - 3.21 (m, 3H), 2.10 - 1.85 (m,
2H), 1.38 (s, 9H).
ステップ11. tert-ブチル(3S)-3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-ホルミルピロリジン-1-カルボキシレート(C59)の合成。
ジクロロメタン(2.02L)中のC58(125g、0.357mol)およびジメチルスルホキシド(144.5g、1.849mol)の溶液を35℃から45℃で2時間にわたって撹拌し;カールフィッシャー分析は、0.029%の水含有率を指し示した。溶液を35℃から45℃で3から4体積まで真空で濃縮し、次いで、ジクロロメタン(1.80L)で希釈した。別のカールフィッシャー分析は、0.034%の水含有率を明らかにした。溶液を35℃から45℃で6から7体積まで真空で濃縮し、その後すぐに、トリエチルアミン(112.3g、1.110mol)を20℃から30℃で添加し、反応混合物を-5℃から0℃に冷却し、その温度で15分間にわたって撹拌した。三酸化硫黄ピリジン錯体(141.3g、0.8878mol)を2時間かけて少しずつ添加し;次いで、撹拌を-5℃から0℃で16時間にわたって継続し、その時点で、反応混合物を35℃から45℃に加温し、2から3体積まで濃縮した。混合物を20℃から30℃に冷却した後に、これを酢酸エチル(945mL)と水(675mL)との間で分配し、水層を酢酸エチル(675mL)で抽出した。合わせた有機層を塩酸(1M;675mL)、水(675mL)、および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(675mL)で順次に洗浄し、次いで、30℃から40℃で濃縮乾固して、C59を油状物として提供した。収量:118.7g、0.3407mol、95%。HPLC純度:91.2%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.59 (s, 1H), 7.42 - 7.29 (m, 5H), 5.39 (br s, 1H), 5.12 (s, 2H),
3.85 - 3.70 (m, 1H), 3.63 - 3.43 (m, 3H), 2.44 - 2.04 (m, 2H), 1.45 (s, 9H).
ジクロロメタン(2.02L)中のC58(125g、0.357mol)およびジメチルスルホキシド(144.5g、1.849mol)の溶液を35℃から45℃で2時間にわたって撹拌し;カールフィッシャー分析は、0.029%の水含有率を指し示した。溶液を35℃から45℃で3から4体積まで真空で濃縮し、次いで、ジクロロメタン(1.80L)で希釈した。別のカールフィッシャー分析は、0.034%の水含有率を明らかにした。溶液を35℃から45℃で6から7体積まで真空で濃縮し、その後すぐに、トリエチルアミン(112.3g、1.110mol)を20℃から30℃で添加し、反応混合物を-5℃から0℃に冷却し、その温度で15分間にわたって撹拌した。三酸化硫黄ピリジン錯体(141.3g、0.8878mol)を2時間かけて少しずつ添加し;次いで、撹拌を-5℃から0℃で16時間にわたって継続し、その時点で、反応混合物を35℃から45℃に加温し、2から3体積まで濃縮した。混合物を20℃から30℃に冷却した後に、これを酢酸エチル(945mL)と水(675mL)との間で分配し、水層を酢酸エチル(675mL)で抽出した。合わせた有機層を塩酸(1M;675mL)、水(675mL)、および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(675mL)で順次に洗浄し、次いで、30℃から40℃で濃縮乾固して、C59を油状物として提供した。収量:118.7g、0.3407mol、95%。HPLC純度:91.2%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.59 (s, 1H), 7.42 - 7.29 (m, 5H), 5.39 (br s, 1H), 5.12 (s, 2H),
3.85 - 3.70 (m, 1H), 3.63 - 3.43 (m, 3H), 2.44 - 2.04 (m, 2H), 1.45 (s, 9H).
ステップ12. tert-ブチル(3R)-3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-[(E)-2-(2-クロロ-6-メチルピリジン-3-イル)エテニル]ピロリジン-1-カルボキシレート(C60)およびtert-ブチル(3R)-3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-[(Z)-2-(2-クロロ-6-メチルピリジン-3-イル)エテニル]ピロリジン-1-カルボキシレート(C61)の合成。
ジメチルスルホキシド(2.40L、10体積)中のC59(237.1g、0.6805mol)およびC52(393.6g、0.7429mol)の混合物を炭酸カリウム(188.7g、1.365mol)で処理し、60℃で2時間にわたって加熱した。次いで、プロパン-2-イルアセテート(1.54L、6.5体積)、水(6.40L、27体積)、および硫酸ナトリウム水溶液(10%;710mL、3.0体積)を添加し、混合物を25℃で20分間にわたって撹拌した。有機層を、分離前に20分間にわたって各混合物を撹拌することにより、硫酸ナトリウム水溶液(10%;1.30L、5.5体積)で3回洗浄した。次いで、これを同じ方式で、炭酸水素ナトリウム水溶液(7%;1.30L、5.5体積)で洗浄し、50℃以下の温度で1から2体積まで真空で濃縮した。プロパン-2-イルアセテート(1.06L)を添加し、混合物を50℃以下の温度で1から2体積まで真空で濃縮した。プロパン-2-イルアセテート(480mL)を添加し、続いて、メチルシクロヘキサン(1.66L)を20℃から30℃で滴下添加した。得られた混合物を20℃から30℃で1時間にわたって撹拌した後に、これを-15℃から-5℃に冷却し、その温度で16時間にわたって撹拌した。スラリーの濾過を-15℃から-5℃で行い、濾過ケーキを、-15℃から-5℃で、プロパン-2-イルアセテートおよびメチルシクロヘキサンの混合物(比3:7、710mL)で洗浄した。合わせた濾液を真空で濃縮し、メチルシクロヘキサン(20体積)で希釈し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:メチルシクロヘキサン中14%から25%酢酸エチル)に掛けて、C60およびC61の混合物を油状物として得た。この材料は、1H NMR分析により、3から4つの異性体/回転異性体からなると判定された。収量:268.1g、0.5680mol、83%。HPLC純度:99.7%以上。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6), 特徴的ピーク: δ [8.00 (d, J = 7.9 Hz)および7.59 (d, J = 7.6 Hz), 合計1H], [7.85 (s)および7.41
(s), 合計1H], [7.38 - 7.25 (m),
7.22 (br d, J = 7.2 Hz),および7.16
(d, J = 7.7 Hz), 合計6H], [6.62
(d, AB四重線の成分, J = 16.1 Hz)および6.34 (d, J = 12.3 Hz), 合計1H], [6.49 (br d, AB四重線の成分, J = 16.0 Hz), 5.88 (d, J = 12.3 Hz),および5.87 (d, J = 12.3 Hz), 合計1H], [5.04 (AB四重線, JAB = 12.7 Hz, ΔνAB = 16.4 Hz), 4.74 (d, AB四重線の成分, J = 12.4 Hz),および4.70 - 4.62 (m), 合計2H], 3.83 - 3.68 (m, 1H), 3.32 - 3.16 (m, 3H), [2.43 (s)および2.36 (s), 合計3H], 2.27 - 2.12 (m, 1H), 2.00 - 1.85 (m, 1H), [1.40 (s), 1.39 (s),
1.37 (s),および1.34 (s), 合計9H].
ジメチルスルホキシド(2.40L、10体積)中のC59(237.1g、0.6805mol)およびC52(393.6g、0.7429mol)の混合物を炭酸カリウム(188.7g、1.365mol)で処理し、60℃で2時間にわたって加熱した。次いで、プロパン-2-イルアセテート(1.54L、6.5体積)、水(6.40L、27体積)、および硫酸ナトリウム水溶液(10%;710mL、3.0体積)を添加し、混合物を25℃で20分間にわたって撹拌した。有機層を、分離前に20分間にわたって各混合物を撹拌することにより、硫酸ナトリウム水溶液(10%;1.30L、5.5体積)で3回洗浄した。次いで、これを同じ方式で、炭酸水素ナトリウム水溶液(7%;1.30L、5.5体積)で洗浄し、50℃以下の温度で1から2体積まで真空で濃縮した。プロパン-2-イルアセテート(1.06L)を添加し、混合物を50℃以下の温度で1から2体積まで真空で濃縮した。プロパン-2-イルアセテート(480mL)を添加し、続いて、メチルシクロヘキサン(1.66L)を20℃から30℃で滴下添加した。得られた混合物を20℃から30℃で1時間にわたって撹拌した後に、これを-15℃から-5℃に冷却し、その温度で16時間にわたって撹拌した。スラリーの濾過を-15℃から-5℃で行い、濾過ケーキを、-15℃から-5℃で、プロパン-2-イルアセテートおよびメチルシクロヘキサンの混合物(比3:7、710mL)で洗浄した。合わせた濾液を真空で濃縮し、メチルシクロヘキサン(20体積)で希釈し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:メチルシクロヘキサン中14%から25%酢酸エチル)に掛けて、C60およびC61の混合物を油状物として得た。この材料は、1H NMR分析により、3から4つの異性体/回転異性体からなると判定された。収量:268.1g、0.5680mol、83%。HPLC純度:99.7%以上。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6), 特徴的ピーク: δ [8.00 (d, J = 7.9 Hz)および7.59 (d, J = 7.6 Hz), 合計1H], [7.85 (s)および7.41
(s), 合計1H], [7.38 - 7.25 (m),
7.22 (br d, J = 7.2 Hz),および7.16
(d, J = 7.7 Hz), 合計6H], [6.62
(d, AB四重線の成分, J = 16.1 Hz)および6.34 (d, J = 12.3 Hz), 合計1H], [6.49 (br d, AB四重線の成分, J = 16.0 Hz), 5.88 (d, J = 12.3 Hz),および5.87 (d, J = 12.3 Hz), 合計1H], [5.04 (AB四重線, JAB = 12.7 Hz, ΔνAB = 16.4 Hz), 4.74 (d, AB四重線の成分, J = 12.4 Hz),および4.70 - 4.62 (m), 合計2H], 3.83 - 3.68 (m, 1H), 3.32 - 3.16 (m, 3H), [2.43 (s)および2.36 (s), 合計3H], 2.27 - 2.12 (m, 1H), 2.00 - 1.85 (m, 1H), [1.40 (s), 1.39 (s),
1.37 (s),および1.34 (s), 合計9H].
ステップ13. tert-ブチル(3S)-3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-[2-(2-クロロ-6-メチルピリジン-3-イル)エチル]ピロリジン-1-カルボキシレート(C62)の合成。
メタノール(1.98L)中のC60およびC61(283.0g、0.5996mol)ならびにアルミナ上のロジウム(5%;14.15g)の混合物を含有する、反応容器を排気し、アルゴンを3回装入し、次いで、排気し、水素を3回装入した。次いで、水素化を、30から40psiおよび20℃から25℃で40時間にわたって行った。反応混合物を、珪藻土(424g)を通して濾過した後に、濾過ケーキをメタノール(5体積)で洗浄し;合わせた濾液を35℃から45℃で、真空で濃縮した。得られた材料をトルエン(5体積)で処理し、50℃から60℃で、真空で濃縮し;このトルエン添加/濃縮手順を合計3回行って、C62を提供した。収量:254.4g、0.5367mol、90%。HPLC純度:97.1%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.41 - 7.28 (m, 6H), 6.99 (br d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.06 (s, 2H),
4.91 - 4.79 (m, 1H), 3.62 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.57 - 3.36 (m, 2H), 3.36 -
3.26 (m, 1H), 2.74 - 2.55 (m, 2H), 2.48 (s, 3H), [2.48 - 2.40 (m), 2.39 - 2.07
(m)および2.05 - 1.82 (m), 合計4H], 1.45 (br s, 9H).
メタノール(1.98L)中のC60およびC61(283.0g、0.5996mol)ならびにアルミナ上のロジウム(5%;14.15g)の混合物を含有する、反応容器を排気し、アルゴンを3回装入し、次いで、排気し、水素を3回装入した。次いで、水素化を、30から40psiおよび20℃から25℃で40時間にわたって行った。反応混合物を、珪藻土(424g)を通して濾過した後に、濾過ケーキをメタノール(5体積)で洗浄し;合わせた濾液を35℃から45℃で、真空で濃縮した。得られた材料をトルエン(5体積)で処理し、50℃から60℃で、真空で濃縮し;このトルエン添加/濃縮手順を合計3回行って、C62を提供した。収量:254.4g、0.5367mol、90%。HPLC純度:97.1%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.41 - 7.28 (m, 6H), 6.99 (br d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.06 (s, 2H),
4.91 - 4.79 (m, 1H), 3.62 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.57 - 3.36 (m, 2H), 3.36 -
3.26 (m, 1H), 2.74 - 2.55 (m, 2H), 2.48 (s, 3H), [2.48 - 2.40 (m), 2.39 - 2.07
(m)および2.05 - 1.82 (m), 合計4H], 1.45 (br s, 9H).
ステップ14. tert-ブチル(2S)-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P19)の合成。
トルエン中のC62の溶液(947.73g、重量で19%C62を含有、180g、0.380mol)をトルエン(1.17L、6.5体積)で希釈し、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos;35.44g、75.95mmol)およびリン酸カリウム(145.1g、0.6836mol)で順次に処理した。得られた混合物を窒素で3回パージし、その後すぐに、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(34.78g、37.98mmol)を添加し、さらに3ラウンドの窒素でのパージを行った。反応混合物を75℃から85℃で24時間にわたって撹拌した。リン酸カリウム(16.2g、0.117mol)を添加し、撹拌を75℃から85℃でさらに16時間にわたって継続した。反応混合物を20℃から30℃に冷却した後に、カリウムtert-ブトキシド(76.7g、0.684mol)を添加し、反応混合物を75℃から85℃で2時間にわたって撹拌した。次いで、これを冷却し、水(2.25L)と酢酸エチル(2.25L)との間で分配し;20℃から30℃で30分間にわたって撹拌した後に、混合物を、珪藻土(180g)を通して濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(1.80L)で洗浄した。合わせた濾液の有機層を水(2×2.25L)および硫酸ナトリウム水溶液(10%;2.25L)で順次に洗浄し、次いで、クエン酸水溶液(0.5M;1.072kg、1.4当量)で3回抽出した。合わせたクエン酸層を酢酸エチル(2×1.07L)で洗浄し、次いで、20℃から30℃で水酸化ナトリウム水溶液(30%;596g)を添加することによりpH7に調節した。水層を酢酸エチル(3×1.07L)で抽出し、続いて、これらの3つの有機層を合わせて、P19を酢酸エチル中溶液(3.218kg、重量で2.7%P19)として提供した;この材料のバルクを次のステップに進行させた。推定収量:86.9g、0.286mol、75%。HPLC純度:98.9%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.11 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.41 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 4.90 (br s,
1H), 3.59 - 3.43 (m, 2H), [3.40 (d, AB四重線の成分, J = 11.1 Hz)および3.36
- 3.25 (m), 合計2H], 2.80 - 2.65
(m, 2H), 2.31 (s, 3H), 2.00 - 1.75 (m, 4H), [1.45 (s)および1.44 (s), 合計9H].
トルエン中のC62の溶液(947.73g、重量で19%C62を含有、180g、0.380mol)をトルエン(1.17L、6.5体積)で希釈し、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos;35.44g、75.95mmol)およびリン酸カリウム(145.1g、0.6836mol)で順次に処理した。得られた混合物を窒素で3回パージし、その後すぐに、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(34.78g、37.98mmol)を添加し、さらに3ラウンドの窒素でのパージを行った。反応混合物を75℃から85℃で24時間にわたって撹拌した。リン酸カリウム(16.2g、0.117mol)を添加し、撹拌を75℃から85℃でさらに16時間にわたって継続した。反応混合物を20℃から30℃に冷却した後に、カリウムtert-ブトキシド(76.7g、0.684mol)を添加し、反応混合物を75℃から85℃で2時間にわたって撹拌した。次いで、これを冷却し、水(2.25L)と酢酸エチル(2.25L)との間で分配し;20℃から30℃で30分間にわたって撹拌した後に、混合物を、珪藻土(180g)を通して濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(1.80L)で洗浄した。合わせた濾液の有機層を水(2×2.25L)および硫酸ナトリウム水溶液(10%;2.25L)で順次に洗浄し、次いで、クエン酸水溶液(0.5M;1.072kg、1.4当量)で3回抽出した。合わせたクエン酸層を酢酸エチル(2×1.07L)で洗浄し、次いで、20℃から30℃で水酸化ナトリウム水溶液(30%;596g)を添加することによりpH7に調節した。水層を酢酸エチル(3×1.07L)で抽出し、続いて、これらの3つの有機層を合わせて、P19を酢酸エチル中溶液(3.218kg、重量で2.7%P19)として提供した;この材料のバルクを次のステップに進行させた。推定収量:86.9g、0.286mol、75%。HPLC純度:98.9%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.11 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.41 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 4.90 (br s,
1H), 3.59 - 3.43 (m, 2H), [3.40 (d, AB四重線の成分, J = 11.1 Hz)および3.36
- 3.25 (m), 合計2H], 2.80 - 2.65
(m, 2H), 2.31 (s, 3H), 2.00 - 1.75 (m, 4H), [1.45 (s)および1.44 (s), 合計9H].
ステップ15. tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P23)の合成。
1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(45.60g、0.1595mol)を、酢酸エチル中のP19の0℃から5℃溶液(先行するステップから;2986g、2.7%P19を含有、80.6g、0.266mol)に添加した。反応混合物を0℃から5℃で1時間にわたって撹拌した後に、これを、亜硫酸ナトリウム水溶液(10%;203g)および水(456mL)を添加することによりクエンチし、得られた混合物を10℃から20℃で20分間にわたって撹拌した。水層を、10℃から20℃で20分間にわたって撹拌することにより、酢酸エチル(415mL、5.1体積)で2回抽出し;次いで、合わせた有機層を20分間にわたって硫酸ナトリウム水溶液(10%;456g)と共に撹拌した。有機層を50℃未満で1から2体積まで真空で濃縮し、続いて、メタノール(480mL、6体積)で希釈した。この濃縮/希釈手順を合計3回行い、最終溶液を、50℃未満で、5から6体積まで真空で濃縮した。得られた溶液を15℃から25℃に冷却し、水(415mL)を15℃から25℃で2時間かけてゆっくりと添加し、次いで、撹拌を15℃から25℃で14時間にわたって行った。濾過して、濾過ケーキを提供し、これをメタノールおよび水の混合物(1:1、2×200mL)で洗浄し、次いで、45℃で48時間にわたって真空下で乾燥させて、P23を固体として得た。収量:99.50g、0.2603mol、98%。HPLC純度:99.7%。LCMS m/z 384.1 (臭素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ 7.37 (s, 1H), 7.03 - 6.97 (m,
1H), 3.55 - 3.43 (m, 1H), 3.3 - 3.25 (m, 1H, 推定; 水ピークにより一部不明確),
3.24 - 3.13 (m, 2H), 2.75 - 2.55 (m, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.95 - 1.77 (m, 2H),
1.76 - 1.59 (m, 2H), [1.40 (s)および1.38 (s), 合計9H].
1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(45.60g、0.1595mol)を、酢酸エチル中のP19の0℃から5℃溶液(先行するステップから;2986g、2.7%P19を含有、80.6g、0.266mol)に添加した。反応混合物を0℃から5℃で1時間にわたって撹拌した後に、これを、亜硫酸ナトリウム水溶液(10%;203g)および水(456mL)を添加することによりクエンチし、得られた混合物を10℃から20℃で20分間にわたって撹拌した。水層を、10℃から20℃で20分間にわたって撹拌することにより、酢酸エチル(415mL、5.1体積)で2回抽出し;次いで、合わせた有機層を20分間にわたって硫酸ナトリウム水溶液(10%;456g)と共に撹拌した。有機層を50℃未満で1から2体積まで真空で濃縮し、続いて、メタノール(480mL、6体積)で希釈した。この濃縮/希釈手順を合計3回行い、最終溶液を、50℃未満で、5から6体積まで真空で濃縮した。得られた溶液を15℃から25℃に冷却し、水(415mL)を15℃から25℃で2時間かけてゆっくりと添加し、次いで、撹拌を15℃から25℃で14時間にわたって行った。濾過して、濾過ケーキを提供し、これをメタノールおよび水の混合物(1:1、2×200mL)で洗浄し、次いで、45℃で48時間にわたって真空下で乾燥させて、P23を固体として得た。収量:99.50g、0.2603mol、98%。HPLC純度:99.7%。LCMS m/z 384.1 (臭素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ 7.37 (s, 1H), 7.03 - 6.97 (m,
1H), 3.55 - 3.43 (m, 1H), 3.3 - 3.25 (m, 1H, 推定; 水ピークにより一部不明確),
3.24 - 3.13 (m, 2H), 2.75 - 2.55 (m, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.95 - 1.77 (m, 2H),
1.76 - 1.59 (m, 2H), [1.40 (s)および1.38 (s), 合計9H].
結晶性P23についての粉末X線回折(PXRD)データの獲得
P23の試料[上記の代替調製例(#2)のステップ15において記述されている通りに調製した]を、粉末X線回折(PXRD)分析に送り、結晶性材料であることを見出した。
P23の試料[上記の代替調製例(#2)のステップ15において記述されている通りに調製した]を、粉末X線回折(PXRD)分析に送り、結晶性材料であることを見出した。
銅(Cu)放射線源が装備されたBruker AXS D8エンデバー回折計を用いて、粉末X線回折分析を実行した。発散スリットを15mm連続照明に設定した。回折される放射線を、PSD-リンクスアイ検出器によって検出し、その際、検出器PSD開口部を4.123度に設定した。X線管電圧およびアンペア数は、それぞれ、40kVおよび40mAに設定した。加えて、エネルギー分散型検出器、ニッケルフィルターを使用した。データは、0.0100度のステップ幅および1.0秒のステップ時間を使用し、3.0から40.0度2シータまでのCu波長で、シータ-シータゴニオメーターに収集した。散乱防止スクリーンを1.5mmの固定距離に設定した。試料は、それらをシリコン低バックグラウンド試料ホルダーに入れ、収集中に15回転/分で回転させることによって調製した。データはBruker DIFFRAC Plusソフトウェアを使用して収集し、分析はEVA diffract plusソフトウェアによって実施した。PXRDデータファイルは、ピーク検索前には加工しなかった。EVAソフトウェアにおけるピーク検索アルゴリズムを使用して、1を閾値として選択されたピークを使用して、予備的なピーク割り当てを行った。妥当性を確実にするために、調整を手動で行い、自動割り当ての出力を視覚的に確認し、ピーク位置をピーク最大値に調整した。3%以上の相対強度を持つピークを概して選択した。典型的には、分離されなかったまたはノイズと一致するピークは選択しなかった。USPにおいて述べられているPXRDからのピーク位置に関連する典型的な誤差は、最大+/-0.2°2-シータである(USP-941)。
1つの代表的な回折パターンはP23の結晶形態について観察され、図3に提供する。結晶性P23の試料からのPXRDの、3.0%以上の相対強度を持つ、度2θおよび相対強度で表現される回折ピークのリストを、下記の表X-P23に示す。
一部の実施形態では、本発明は、tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートまたはその塩である化合物を提供する。一部の実施形態では、本発明は、tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートである化合物を提供する。一部のさらなる実施形態では、本発明は、tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートの結晶形態を提供する。一部のさらなる実施形態では、tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートの結晶形態は、表X-P23に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも1個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。
一部の実施形態では、tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートの結晶形態は、表X-P23に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも2個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートの結晶形態は、表X-P23に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも3個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートの結晶形態は、表X-P23に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも4個の(例えば、4、5、6、7、8、9、または10個の)特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、tert-ブチル(2S)-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートの結晶形態は、実質的に図3に示されている通りの粉末X線回折パターンを示す。
調製例P25
ジ-tert-ブチル7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1,1’-ジカルボキシレート(P25)
ジ-tert-ブチル7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1,1’-ジカルボキシレート(P25)
N,N-ジメチルホルムアミド(500mL)中のP21(15.0g、31.1mmol)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(10.4g、77.6mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(2.27g、3.10mmol)、およびリン酸カリウム(19.8g、93.3mmol)の混合物を95℃で16時間にわたって撹拌し、その後すぐに、反応混合物を濾過し;濾液を水(4L)に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×800mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。残渣を、P21(5.00g、10.4mmol)を使用して行われた同様の反応の生成物と合わせた後に、これをシリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から20%酢酸エチル)により精製して、C63を白色の固体として得た。合わせた収量:17.1g、38.9mmol、94%。LCMS m/z 430.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.46 (br s, 1H), 6.83 (dd, J = 17.4, 11.1 Hz, 1H), 5.59 (br d, J =
17.4 Hz, 1H), 5.37 - 5.24 (m, 1H), [3.90 (d, J = 11.0 Hz)および3.72 (d, J = 11.0 Hz), 合計1H], 3.64 - 3.41 (m, 2H), 3.38 - 3.24 (m,
1H), [2.86 - 2.64 (m), 2.62 - 2.39 (m),および2.16 - 1.72 (m), 合計9H],
1.45 (s, 18H).
ステップ2. ジ-tert-ブチル6-ホルミル-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1,1’-ジカルボキシレート(C64)の合成。
ジクロロメタン(200mL)中のC63(17.0g、39.6mmol)の溶液を-78℃に冷却し、青色が持続するまで、オゾン富化酸素流を導入した。さらに5分後に、青色が消失するまで、乾燥窒素流を反応混合物に吹き込み、その後すぐに、トリフェニルホスフィン(20.7g、78.9mmol)を添加した。得られた混合物を25℃に加温し、2時間にわたって撹拌し、その時点で、LCMS分析は、C64の存在を指し示した:LCMS m/z 454.3 [M+Na+].反応混合物を真空で濃縮した後に、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から50%酢酸エチル)を使用して精製して、C64を無色のゴム状物として提供した。収量:9.98g、23.1mmol、58%。
ジクロロメタン(200mL)中のC63(17.0g、39.6mmol)の溶液を-78℃に冷却し、青色が持続するまで、オゾン富化酸素流を導入した。さらに5分後に、青色が消失するまで、乾燥窒素流を反応混合物に吹き込み、その後すぐに、トリフェニルホスフィン(20.7g、78.9mmol)を添加した。得られた混合物を25℃に加温し、2時間にわたって撹拌し、その時点で、LCMS分析は、C64の存在を指し示した:LCMS m/z 454.3 [M+Na+].反応混合物を真空で濃縮した後に、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から50%酢酸エチル)を使用して精製して、C64を無色のゴム状物として提供した。収量:9.98g、23.1mmol、58%。
ステップ3. ジ-tert-ブチル7-メチル-6-[(2-メチルヒドラジニリデン)メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1,1’-ジカルボキシレート(C65)の合成。
メタノール(50mL)中のメチルヒドラジン硫酸塩(3.20g、22.2mmol)およびトリエチルアミン(7.78mL、55.8mmol)の溶液を25℃で5分間にわたって撹拌し、その後すぐに、メタノール(20mL)中のC64(7.98g、18.5mmol)の溶液を添加した。反応混合物を25℃で1時間にわたって撹拌した後に、沈殿物を濾過によって収集して、C65を白色の固体として得た。収量:7.60g、16.5mmol、89%。LCMS m/z 460.3 [M+H]+.
メタノール(50mL)中のメチルヒドラジン硫酸塩(3.20g、22.2mmol)およびトリエチルアミン(7.78mL、55.8mmol)の溶液を25℃で5分間にわたって撹拌し、その後すぐに、メタノール(20mL)中のC64(7.98g、18.5mmol)の溶液を添加した。反応混合物を25℃で1時間にわたって撹拌した後に、沈殿物を濾過によって収集して、C65を白色の固体として得た。収量:7.60g、16.5mmol、89%。LCMS m/z 460.3 [M+H]+.
ステップ4. ジ-tert-ブチル7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1,1’-ジカルボキシレート(P25)の合成。
2,2,2-トリフルオロエタノール(35mL)およびジクロロメタン(35mL)の混合物中のC65(6.70g、14.6mmol)の溶液に、アゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル(4.36g、18.9mmol)、続いて、[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン(33.2g、77.2mmol)を添加した。反応混合物を25℃で30分間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(300mL)に注ぎ入れ、ジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し;シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から20%エタノール)は、P25を白色の固体として提供した。収量:2.10g、4.32mmol、30%。LCMS m/z 508.3 [M+Na+]. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.11 (s, 1H), 4.44 (s, 3H), [3.93 (d, J =
11.3 Hz)および3.86 (d, J = 11.1
Hz), 合計1H], 3.68 - 3.56 (m,
1H), 3.56 - 3.46 (m, 1H), 3.46 - 3.3 (m, 1H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
2.92 - 2.81 (m, 2H), 2.73 (s, 3H), [2.69 - 2.58 (m)および2.58 - 2.47 (m), 合計1H],
2.15 - 1.88 (m, 3H), 1.48 (br s, 18H).
2,2,2-トリフルオロエタノール(35mL)およびジクロロメタン(35mL)の混合物中のC65(6.70g、14.6mmol)の溶液に、アゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル(4.36g、18.9mmol)、続いて、[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン(33.2g、77.2mmol)を添加した。反応混合物を25℃で30分間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(300mL)に注ぎ入れ、ジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し;シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から20%エタノール)は、P25を白色の固体として提供した。収量:2.10g、4.32mmol、30%。LCMS m/z 508.3 [M+Na+]. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.11 (s, 1H), 4.44 (s, 3H), [3.93 (d, J =
11.3 Hz)および3.86 (d, J = 11.1
Hz), 合計1H], 3.68 - 3.56 (m,
1H), 3.56 - 3.46 (m, 1H), 3.46 - 3.3 (m, 1H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
2.92 - 2.81 (m, 2H), 2.73 (s, 3H), [2.69 - 2.58 (m)および2.58 - 2.47 (m), 合計1H],
2.15 - 1.88 (m, 3H), 1.48 (br s, 18H).
調製例P26
(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P26)
(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P26)
P25(2.37g、4.88mmol)の、その構成要素のジアステレオマーへの分離を、超臨界流体クロマトグラフィー{カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ-H、21.2×250mm、5μm;移動相 9:1 二酸化炭素/[0.2%(メタノール中7Mアンモニア)を含有するメタノール];流速:80mL/分;背圧:120バール}を使用して行った。第1に溶離するジアステレオマーをC66として指定し、第2に溶離するジアステレオマーをC67として指定した。
C66を固体として単離した。収量:1.01g、2.08mmol、43%。保持時間:2.68分[分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ-H、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:0.2%(メタノール中7Mアンモニア)を含有するメタノール;勾配:B5%を1.0分間にわたって、次いで、8.0分かけてB5%から60%へ;流速:3.0mL/分;背圧:120バール]。
C67を油状物として単離した。収量:1.00g、2.06mmol、42%。保持時間:3.33分(C66で使用されたものと同一の分析条件)。
絶対立体化学の割り当てについては、以下を参照されたい。
ステップ2. (2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P26)の合成。
ジクロロメタン(1.0mL)および1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オール(1.0mL)の混合物中のC67(150mg、0.309mmol)の溶液を、1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;0.309mL、1.24mmol)で処理した。反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌した後に、LCMS分析は、P26への変換を指し示した:LCMS m/z 286.3 [M+H]+.反応混合物を真空で濃縮して、P26を固体として得た。収量:105mg、0.293mmol、95%。
ジクロロメタン(1.0mL)および1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オール(1.0mL)の混合物中のC67(150mg、0.309mmol)の溶液を、1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;0.309mL、1.24mmol)で処理した。反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌した後に、LCMS分析は、P26への変換を指し示した:LCMS m/z 286.3 [M+H]+.反応混合物を真空で濃縮して、P26を固体として得た。収量:105mg、0.293mmol、95%。
指し示されている絶対立体化学は、次の方式で確立された。このバッチのP26を使用して、実施例3および4の代替合成において3および4を調製した。それらのバッチの3および4と公知の絶対立体化学の前駆体から調製された同じ化合物(実施例3および4を参照)との間の相関は、実施例3および4の代替合成において提供される。
P26の代替調製例
(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P26)
(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P26)
1,4-ジオキサン(10mL)中の4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン(299mg、1.18mmol)、P23(300mg、0.785mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(32.0mg、39.2μmol)、およびオーブン乾燥酢酸カリウム(308mg、3.14mmol)の混合物を、これに窒素を5分間にわたって吹き込むことにより脱気した。次いで、反応バイアルを密封し、アルミニウムブロック内で、100℃で2時間にわたって加熱し、その後すぐに、これを室温に冷却させた。5-ブロモ-2-メチル-2H-テトラゾール(134mg、0.822mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(27.5mg、39.2μmol)、および炭酸ナトリウムの脱気水溶液(2.0M;0.981mL、1.96mmol)を添加し、反応混合物を、窒素を5分間にわたって吹き込んで再び脱気した。次いで、これを90℃で18時間にわたって撹拌し、室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、珪藻土を通して濾過した。濾液の有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し;LCMS分析は、C68の存在を指し示した:LCMS m/z 386.3 [M+H]+.シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中20%から50%酢酸エチル)は、C68を薄黄色油として提供した。収量:280mg、0.726mmol、92%。このバッチのC68を、下記の実施例3および4において使用した。
ステップ2. (2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P26)の合成。
C68(185mg、0.480mmol)、および2-プロパノール中の塩化水素の溶液(1.25M;1.9mL、2.4mmol)の混合物を、1時間にわたって50℃に加熱した。反応混合物を真空で濃縮して、P26を固体として提供し、これをさらに精製せずに使用した。収量:170mg、0.47mmol、98%。
C68(185mg、0.480mmol)、および2-プロパノール中の塩化水素の溶液(1.25M;1.9mL、2.4mmol)の混合物を、1時間にわたって50℃に加熱した。反応混合物を真空で濃縮して、P26を固体として提供し、これをさらに精製せずに使用した。収量:170mg、0.47mmol、98%。
調製例P27
[(2S)-1’-(tert-ブトキシカルボニル)-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-6-イル]ボロン酸(P27)
[(2S)-1’-(tert-ブトキシカルボニル)-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-6-イル]ボロン酸(P27)
3H), 2.12 - 1.83 (m, 4H), [1.47 (s)および1.46 (s), 合計9H].
調製例P28
(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P28)
(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P28)
窒素を、1,4-ジオキサン(20mL)中のオーブン乾燥酢酸カリウム(2.07g、21.1mmol)、P23(調製例P23およびP24からの材料;2.02g、5.28mmol)、5,5,5’,5’-テトラメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナン(1.79g、7.92mmol)、および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(216mg、0.264mmol)の混合物に、5分間にわたって吹き込んだ。次いで、反応混合物を105℃のアルミニウムブロック内で2時間にわたって加熱し、その後すぐに、これを室温に冷却させ、次いで、2-ブロモピリミジン(840mg、5.28mmol)、追加の[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(216mg、0.264mmol)、および炭酸ナトリウム水溶液(2.0M;7.93mL、15.9mmol)で処理した。この反応混合物を窒素でスパージした後に、これを18時間にわたって100℃に加熱し、その時点で、LCMS分析は、C69への変換を指し示した:LCMS m/z 382.4 [M+H]+.反応混合物を冷却し、塩化アンモニウム水溶液と酢酸エチルとの間で分配し、次いで、混合物全体を、珪藻土のパッドを通して濾過した。フィルターパッドを水および酢酸エチルの両方ですすぎ、合わせた濾液の水層を酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。すべての有機層を合わせた後に、それらを水(100mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次に洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。残渣(2.9g)を酢酸エチル(10mL)に溶解し、SiliaMetSチオール(SiliCycle、R51030B;2g)で処理し;得られた混合物を還流状態で10分間にわたって加熱し、次いで、室温に冷却した。珪藻土のパッドを通して濾過して、濾液を提供し、これを減圧下で濃縮して、C69を褐色のゴム状物(2g)として得た。この材料をさらに精製せずに次のステップで用いた。
ステップ2. (2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P28)の合成。
塩化水素の溶液を、塩化アセチル(1.50mL、21.1mmol)を2-プロパノール(4mL)にゆっくりと添加することによって調製した。別個のフラスコ内で、C69(先行するステップから;2g;5.28mmol以下)を、プロパン-2-イルアセテート(15mL)および2-プロパノール(15mL)の混合物に溶解した;これには50℃での加熱を必要とした。溶液が得られたら、塩化水素溶液をこれにゆっくりと添加し、反応混合物を50℃で2時間にわたって加熱した。次いで、これを、撹拌しながら室温にゆっくりと冷却させ;撹拌を室温で18時間にわたって継続した。得られた固体を窒素下で真空濾過によって収集し、P28を吸湿性固体として提供した。収量:750mg、2.12mmol、2ステップで40%。LCMS m/z 282.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.91 (d, J = 4.9 Hz, 2H), 8.58 (s, 1H),
7.43 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.76 - 3.66 (m, 1H), 3.66 - 3.52 (m, 2H), 3.46 (d, AB四重線の成分, J = 12.5 Hz, 1H), 3.12 - 2.95 (m,
2H), 2.90 (s, 3H), 2.49 - 2.38 (m, 1H), 2.37 - 2.25 (m, 1H), 2.24 - 2.06 (m,
2H).
塩化水素の溶液を、塩化アセチル(1.50mL、21.1mmol)を2-プロパノール(4mL)にゆっくりと添加することによって調製した。別個のフラスコ内で、C69(先行するステップから;2g;5.28mmol以下)を、プロパン-2-イルアセテート(15mL)および2-プロパノール(15mL)の混合物に溶解した;これには50℃での加熱を必要とした。溶液が得られたら、塩化水素溶液をこれにゆっくりと添加し、反応混合物を50℃で2時間にわたって加熱した。次いで、これを、撹拌しながら室温にゆっくりと冷却させ;撹拌を室温で18時間にわたって継続した。得られた固体を窒素下で真空濾過によって収集し、P28を吸湿性固体として提供した。収量:750mg、2.12mmol、2ステップで40%。LCMS m/z 282.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.91 (d, J = 4.9 Hz, 2H), 8.58 (s, 1H),
7.43 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.76 - 3.66 (m, 1H), 3.66 - 3.52 (m, 2H), 3.46 (d, AB四重線の成分, J = 12.5 Hz, 1H), 3.12 - 2.95 (m,
2H), 2.90 (s, 3H), 2.49 - 2.38 (m, 1H), 2.37 - 2.25 (m, 1H), 2.24 - 2.06 (m,
2H).
指し示されている絶対立体化学は、このロットのP28の、実施例14への変換を基に割り当てられ;14の絶対立体化学は、単結晶X線分析により確立された(下記の実施例14を参照されたい)。
調製例P29
tert-ブチル4,7-ジメチル-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P29)
tert-ブチル4,7-ジメチル-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P29)
tert-ブチル3-オキソピロリジン-1-カルボキシレート(500mg、2.70mmol)、およびメタノール中のアンモニアの溶液(7M;3.9mL、27mmol)の混合物を、室温で30分間にわたって撹拌した。次いで、これに、メタノール中の4,4,5,5-テトラメチル-2-(プロパ-2-エン-1-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(907mg、5.40mmol)の溶液を滴下方式にて添加し、反応混合物を室温で18時間にわたって撹拌した。揮発物を真空で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)に掛けて、C70を提供した。収量:200mg、0.884mmol、33%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.91 - 5.76 (m, 1H), 5.20 (m, 1H), 5.15 (br d, J = 11 Hz, 1H), 3.53
- 3.38 (m, 2H), 3.32 - 3.08 (m, 2H), 2.28 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 1.89 - 1.79 (m,
1H), 1.73 - 1.63 (m, 1H), 1.46 (s, 9H).
ステップ2. tert-ブチル3-[(3-クロロ-6-メチルピリジン-2-イル)アミノ]-3-(プロパ-2-エン-1-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(C71)の合成。
1,4-ジオキサン(8mL)中の2,3-ジクロロ-6-メチルピリジン(100mg、0.617mmol)、C70(168mg、0.742mmol)、酢酸パラジウム(II)(6.93mg、30.9μmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos;28.8mg、61.7μmol)、およびナトリウムtert-ブトキシド(119mg、1.24mmol)の混合物を含有するバイアルを窒素でスパージし、密封し、80℃で終夜加熱した。LCMS分析は、C71への変換を指し示し:LCMS m/z 352.3 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+、その後すぐに、反応混合物を室温に冷却し、水とジクロロメタンとの間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%から50%酢酸エチル)に掛けて、C71を油状物として提供し、これは静置すると固化した。収量:121mg、0.344mmol、56%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.29 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.42 - 6.34 (m, 1H), 5.82 - 5.68 (m, 1H),
5.11 - 5.03 (m, 1H), 5.03 - 4.93 (m, 1H), 3.79 - 3.69 (m, 1H), [3.62 (d, AB四重線の成分, J = 11.6 Hz), 3.56 (d, AB四重線の成分, J = 11.4 Hz),および3.54 - 3.36 (m), 合計3H], 2.95 - 2.83 (m, 1H), 2.76 - 2.63 (m, 1H), 2.45 - 2.28 (m, 1H),
2.34 (s, 3H), 2.08 - 1.96 (m, 1H), 1.50 - 1.41 (br s, 9H).
1,4-ジオキサン(8mL)中の2,3-ジクロロ-6-メチルピリジン(100mg、0.617mmol)、C70(168mg、0.742mmol)、酢酸パラジウム(II)(6.93mg、30.9μmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos;28.8mg、61.7μmol)、およびナトリウムtert-ブトキシド(119mg、1.24mmol)の混合物を含有するバイアルを窒素でスパージし、密封し、80℃で終夜加熱した。LCMS分析は、C71への変換を指し示し:LCMS m/z 352.3 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+、その後すぐに、反応混合物を室温に冷却し、水とジクロロメタンとの間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%から50%酢酸エチル)に掛けて、C71を油状物として提供し、これは静置すると固化した。収量:121mg、0.344mmol、56%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.29 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.42 - 6.34 (m, 1H), 5.82 - 5.68 (m, 1H),
5.11 - 5.03 (m, 1H), 5.03 - 4.93 (m, 1H), 3.79 - 3.69 (m, 1H), [3.62 (d, AB四重線の成分, J = 11.6 Hz), 3.56 (d, AB四重線の成分, J = 11.4 Hz),および3.54 - 3.36 (m), 合計3H], 2.95 - 2.83 (m, 1H), 2.76 - 2.63 (m, 1H), 2.45 - 2.28 (m, 1H),
2.34 (s, 3H), 2.08 - 1.96 (m, 1H), 1.50 - 1.41 (br s, 9H).
ステップ3. tert-ブチル4,7-ジメチル-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P29)の合成。
N,N-ジメチルホルムアミド(1.0mL)中のC71(40mg、0.11mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(5.20mg、5.68μmol)、N-シクロヘキシル-N-メチルシクロヘキサンアミン(111mg、0.568mmol)、およびトリ-tert-ブチルホスフィン(1.15mg、5.68μmol)の混合物を脱気し、次いで、80℃で2時間にわたって加熱した。加熱を120℃に上昇させ、反応混合物をその温度に3日間維持した。LCMS分析は、P29への変換を指し示した:LCMS m/z 316.3 [M+H]+.反応混合物を室温に冷却した後に、これを酢酸エチルと水との間で分配し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し;シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%から100%酢酸エチル)により、P29を得た。収量:30mg、95μmol、86%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d), 特徴的ピーク: δ 7.13 (d, J = 7.5
Hz, 1H), 6.40 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.27 (br s, 1H), 5.06 - 4.99 (br s, 1H),
3.58 - 3.40 (m, 3H), 3.31 - 3.21 (m, 1H), 2.31 (s, 3H), [1.96 (s)および1.96 (s), 合計3H], [1.46 (s)および1.44
(s), 合計9H].
N,N-ジメチルホルムアミド(1.0mL)中のC71(40mg、0.11mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(5.20mg、5.68μmol)、N-シクロヘキシル-N-メチルシクロヘキサンアミン(111mg、0.568mmol)、およびトリ-tert-ブチルホスフィン(1.15mg、5.68μmol)の混合物を脱気し、次いで、80℃で2時間にわたって加熱した。加熱を120℃に上昇させ、反応混合物をその温度に3日間維持した。LCMS分析は、P29への変換を指し示した:LCMS m/z 316.3 [M+H]+.反応混合物を室温に冷却した後に、これを酢酸エチルと水との間で分配し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し;シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%から100%酢酸エチル)により、P29を得た。収量:30mg、95μmol、86%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d), 特徴的ピーク: δ 7.13 (d, J = 7.5
Hz, 1H), 6.40 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.27 (br s, 1H), 5.06 - 4.99 (br s, 1H),
3.58 - 3.40 (m, 3H), 3.31 - 3.21 (m, 1H), 2.31 (s, 3H), [1.96 (s)および1.96 (s), 合計3H], [1.46 (s)および1.44
(s), 合計9H].
調製例P30
tert-ブチル1-ベンジル-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P30)
tert-ブチル1-ベンジル-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P30)
C43の、C72への変換を、1-(4-メトキシフェニル)メタンアミンの代わりに1-フェニルメタンアミンを利用することにより、調製例P17およびP18においてC43からのC47の合成について記述されている方法を使用して行った。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)は、C72を提供した。C72を提供する環化ステップについての収量:580mg、1.51mmol、69%。
ステップ2. tert-ブチル1-ベンジル-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(P30)の合成。
メタノール(20mL)中のC72(550mg、1.43mmol)、炭素上のパラジウム(50mg、0.143mmol)、および二炭酸ジ-tert-ブチル(376mg、1.72mmol)の混合物を75psiで終夜水素化した。反応混合物を、珪藻土を通して濾過し、濾液を真空で濃縮し;シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%から100%酢酸エチル)により、P30を白色の半固体として得た。収量:482mg、1.22mmol、85%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.29 - 7.07 (m, 6H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
6.39 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.15 - 4.99 (m, 1H), 4.97 - 4.78 (m, 1H), 3.58 - 3.19
(m, 4H), 2.87 - 2.71 (m, 2H), 2.31 - 2.16 (m, 1H), 2.24 (s, 3H), 2.07 - 1.95
(m, 1H), 1.92 - 1.79 (m, 1H), 1.75 - 1.63 (m, 1H), [1.45 (s)および1.43 (s), 合計9H].
メタノール(20mL)中のC72(550mg、1.43mmol)、炭素上のパラジウム(50mg、0.143mmol)、および二炭酸ジ-tert-ブチル(376mg、1.72mmol)の混合物を75psiで終夜水素化した。反応混合物を、珪藻土を通して濾過し、濾液を真空で濃縮し;シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%から100%酢酸エチル)により、P30を白色の半固体として得た。収量:482mg、1.22mmol、85%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.29 - 7.07 (m, 6H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
6.39 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.15 - 4.99 (m, 1H), 4.97 - 4.78 (m, 1H), 3.58 - 3.19
(m, 4H), 2.87 - 2.71 (m, 2H), 2.31 - 2.16 (m, 1H), 2.24 (s, 3H), 2.07 - 1.95
(m, 1H), 1.92 - 1.79 (m, 1H), 1.75 - 1.63 (m, 1H), [1.45 (s)および1.43 (s), 合計9H].
調製例P31
6-[5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン](P31)
6-[5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン](P31)
1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(532mg、1.86mmol)を、ジクロロメタン(16mL)中のC72(1.19g、3.10mmol)の0℃溶液に少しずつ添加した。1時間後のLCMS分析は、C73への変換を指し示した:LCMS m/z 462.2 (臭素同位体パターンが観察された) [M+H]+.反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次に洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%から50%酢酸エチル)により、C73を油状物として得た。収量:980mg、2.12mmol、68%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.32 - 7.12 (m, 11H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
5.03 (AB四重線, JAB = 16.3
Hz, ΔνAB = 26.6 Hz, 2H), 3.54 (AB四重線, JAB = 13.1 Hz, ΔνAB = 41.8 Hz, 2H), 2.93 (d, J = 10.2
Hz, 1H), 2.88 (ddd, J = 8.5, 8.5, 3.4 Hz, 1H), 2.84 - 2.75 (m, 1H), 2.74 - 2.65
(m, 1H), 2.40 - 2.32 (m, 1H), 2.29 (s, 3H), 2.19 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 2.12 (ddd,
J = 13.4, 8.3, 8.3 Hz, 1H), 1.99 (ddd, J = 13.7, 8.8, 5.2 Hz, 1H), 1.93 - 1.85
(m, 1H), 1.81 (ddd, J = 13.4, 7.3, 3.5 Hz, 1H).
ステップ2. 1,1’-ジベンジル-7-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン](C74)の合成。
反応バイアルに、1,4-ジオキサン(5mL)中の4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン(148mg、0.583mmol)、C73(180mg、0.389mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(31.8mg、38.9μmol)、およびオーブン乾燥酢酸カリウム(153mg、1.56mmol)を装入した。窒素を反応混合物に5分間にわたって吹き込み、その後すぐに、バイアルを密封し、アルミニウムブロック内で、100℃で2時間にわたって加熱した。LCMS分析は、C74の存在を指し示した:LCMS m/z 510.4 [M+H]+.反応混合物を室温に冷却した後に、これを酢酸エチルで希釈し、珪藻土のパッドを通して濾過した。濾液を真空で濃縮して、C74を提供し、これをそのまま、次のステップで使用した。
反応バイアルに、1,4-ジオキサン(5mL)中の4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン(148mg、0.583mmol)、C73(180mg、0.389mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(31.8mg、38.9μmol)、およびオーブン乾燥酢酸カリウム(153mg、1.56mmol)を装入した。窒素を反応混合物に5分間にわたって吹き込み、その後すぐに、バイアルを密封し、アルミニウムブロック内で、100℃で2時間にわたって加熱した。LCMS分析は、C74の存在を指し示した:LCMS m/z 510.4 [M+H]+.反応混合物を室温に冷却した後に、これを酢酸エチルで希釈し、珪藻土のパッドを通して濾過した。濾液を真空で濃縮して、C74を提供し、これをそのまま、次のステップで使用した。
ステップ3. 1,1’-ジベンジル-6-[5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン](C75)の合成。
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(5.24mg、7.46μmol)、リン酸カリウムの水溶液(2.0M;0.466mL、0.932mmol)、および3-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール(P33;79.1mg、0.373mmol)を、テトラヒドロフラン(5mL)中のC74(先行するステップから;0.389mmol以下)の溶液に添加した。反応混合物を窒素でスパージした後に、反応容器を密封し、アルミニウムブロック内で、70℃で1時間にわたって加熱した。次いで、温度を100℃に上昇させ、加熱を終夜継続した。3-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール(P33;79.1mg、0.373mmol)を再び添加し、加熱をさらに6時間にわたって行い、その後すぐに、反応混合物を冷却し、酢酸エチルと水との間で分配した。水層を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%から100%酢酸エチル)は、C75を提供した。収量:105mg、0.204mmol、2ステップで52%。LCMS m/z 515.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.69 (s, 1H), 7.33 - 7.19 (m, 9H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
7.18 - 7.12 (m, 1H), 6.85 (t, JHF = 52.6 Hz, 1H), 5.14 (AB四重線, JAB = 16.3 Hz, ΔνAB =
17.6 Hz, 2H), 4.05 (s, 3H), 3.54 (AB四重線, JAB = 13.0 Hz, ΔνAB = 38.8 Hz, 2H), 2.97 (d, J = 10.2
Hz, 1H), 2.93 - 2.81 (m, 2H), 2.81 - 2.72 (m, 1H), 2.53 (s, 3H), 2.41 - 2.32
(m, 1H), 2.22 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 2.15 (ddd, J = 13.5, 8.3, 8.2 Hz, 1H), 2.06
- 1.97 (m, 1H), 1.96 - 1.88 (m, 1H), 1.84 (ddd, J = 13.4, 7.3, 3.4 Hz, 1H).
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(5.24mg、7.46μmol)、リン酸カリウムの水溶液(2.0M;0.466mL、0.932mmol)、および3-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール(P33;79.1mg、0.373mmol)を、テトラヒドロフラン(5mL)中のC74(先行するステップから;0.389mmol以下)の溶液に添加した。反応混合物を窒素でスパージした後に、反応容器を密封し、アルミニウムブロック内で、70℃で1時間にわたって加熱した。次いで、温度を100℃に上昇させ、加熱を終夜継続した。3-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール(P33;79.1mg、0.373mmol)を再び添加し、加熱をさらに6時間にわたって行い、その後すぐに、反応混合物を冷却し、酢酸エチルと水との間で分配した。水層を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%から100%酢酸エチル)は、C75を提供した。収量:105mg、0.204mmol、2ステップで52%。LCMS m/z 515.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.69 (s, 1H), 7.33 - 7.19 (m, 9H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
7.18 - 7.12 (m, 1H), 6.85 (t, JHF = 52.6 Hz, 1H), 5.14 (AB四重線, JAB = 16.3 Hz, ΔνAB =
17.6 Hz, 2H), 4.05 (s, 3H), 3.54 (AB四重線, JAB = 13.0 Hz, ΔνAB = 38.8 Hz, 2H), 2.97 (d, J = 10.2
Hz, 1H), 2.93 - 2.81 (m, 2H), 2.81 - 2.72 (m, 1H), 2.53 (s, 3H), 2.41 - 2.32
(m, 1H), 2.22 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 2.15 (ddd, J = 13.5, 8.3, 8.2 Hz, 1H), 2.06
- 1.97 (m, 1H), 1.96 - 1.88 (m, 1H), 1.84 (ddd, J = 13.4, 7.3, 3.4 Hz, 1H).
ステップ4. 6-[5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン](P31)の合成。
炭素上のパラジウム(10%、水で湿潤;20mg)を、1滴のギ酸を含有するメタノール(5mL)中のC75(105mg、0.204mmol)の溶液に添加し、得られた混合物を室温および70psiで終夜水素化した。濾過後に、濾液を真空で濃縮して、P31を薄黄色の固体として提供した。収量:63mg、0.19mmol、93%。LCMS m/z 335.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.20 (s, 1H), 6.86 (t, JHF = 52.4 Hz, 1H), 4.10 (s, 3H),
3.78 - 3.51 (m, 3H), 3.41 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.99 - 2.85 (m, 2H), 2.83 (s,
3H), 2.29 - 2.19 (m, 2H), 2.19 - 2.01 (m, 2H).
炭素上のパラジウム(10%、水で湿潤;20mg)を、1滴のギ酸を含有するメタノール(5mL)中のC75(105mg、0.204mmol)の溶液に添加し、得られた混合物を室温および70psiで終夜水素化した。濾過後に、濾液を真空で濃縮して、P31を薄黄色の固体として提供した。収量:63mg、0.19mmol、93%。LCMS m/z 335.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.20 (s, 1H), 6.86 (t, JHF = 52.4 Hz, 1H), 4.10 (s, 3H),
3.78 - 3.51 (m, 3H), 3.41 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.99 - 2.85 (m, 2H), 2.83 (s,
3H), 2.29 - 2.19 (m, 2H), 2.19 - 2.01 (m, 2H).
調製例P32
(2S)-6-[5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P32)
(2S)-6-[5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P32)
P26の代替調製例においてP23からのC68の合成について記述されている方法を使用し、P23(220mg、0.575mmol)および3-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール(P33;128mg、0.604mmol)を使用して、C76を調製した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中20%から50%酢酸エチル)により、C76を白色の固体として得た。収量:110mg、0.253mmol、44%。LCMS m/z 435.4 [M+H]+.
ステップ2. (2S)-6-[5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P32)の合成。
2-プロパノール中の塩化水素の溶液(1.25M、1.0mL、1.2mmol)中のC76(110mg、0.253mmol)の混合物を50℃で1時間にわたって加熱した。LCMS分析は、P32の形成を指し示した:LCMS m/z 335.3 [M+H]+.真空で濃縮して、P32を固体として得た。収量:74mg、0.182mmol、72%。
2-プロパノール中の塩化水素の溶液(1.25M、1.0mL、1.2mmol)中のC76(110mg、0.253mmol)の混合物を50℃で1時間にわたって加熱した。LCMS分析は、P32の形成を指し示した:LCMS m/z 335.3 [M+H]+.真空で濃縮して、P32を固体として得た。収量:74mg、0.182mmol、72%。
調製例P33
3-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール(P33)
3-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール(P33)
4.01 (s, 3H).
(実施例1および2)
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1(1)および(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2(2)
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1(1)および(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2(2)
1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4.0M;0.587mL、2.35mmol)を、ジクロロメタン(1mL)および1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オール(1mL)の混合物中のP25(285mg、0.587mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌した後に、LCMS分析は、C77の存在を指し示した:LCMS m/z 286.3 [M+H]+.揮発物を真空で除去して、C77を白色の固体として得た。収量:210mg、0.586mmol、定量的。
ステップ2. (2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1(1)および(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2(2)の合成。
アセトニトリル(1mL)中のP2(65.7mg、0.305mmol)の溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸ピリジニウム(140mg、0.611mmol)を添加し、混合物を、これが溶液になるまで撹拌した。1,1’-カルボニルジイミダゾール(49.4mg、0.305mmol)を一度に添加し、反応混合物を室温で45分間にわたって撹拌し、その後すぐに、アセトニトリル(2mL)中のC77(104mg、0.290mmol)の溶液を導入した。反応混合物を室温で3時間にわたって撹拌した後に、これを塩化アンモニウム水溶液で希釈し、得られた混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中20%から100%酢酸エチル)により、1および2の混合物を白色の固体(105mg)、LCMS m/z 483.3 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+として得た。ジアステレオマーの分離を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:Chiral Technologies Chiralpak IB、21×250mm、5μm;移動相 85:15 二酸化炭素/(メタノール中0.2%水酸化アンモニウム);流速:75mL/分;背圧:200バール]により行い;第1に溶離するジアステレオマーを1{(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1}として、第2に溶離するジアステレオマーを2{(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2}として指定した。
1-収量:7.2mg、15μmol、5%。LCMS m/z 483.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [8.15 (s)および8.14 (s), 合計1H],
[7.87 (s)および7.83 (s), 合計1H], [6.81 (s)および6.75 (s), 合計1H],
[4.39 (s)および4.39 (s), 合計3H], [4.31 (q, J = 6.8 Hz)および4.22 (q, J = 6.9 Hz), 合計1H], 3.90 (s, 3H), [3.9 - 3.81 (m)および3.76 - 3.52 (m), 合計3H], [3.48 (d, AB四重線の成分, J = 12.3 Hz)および3.35
(d, J = 10.7 Hz), 合計1H], [2.93
- 2.72 (m)および2.6 - 2.46 (m), 合計2H], [2.60 (s)および2.58 (s), 合計3H],
2.16 - 1.84 (m, 3H), 1.80 - 1.72 (m, 1H), [1.43 (d, J = 6.8 Hz)および1.42 (d, J = 6.9 Hz), 合計3H].保持時間:2.32分[分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralpak IB、4.6×100mm、5μm;移動相 3:2 二酸化炭素/(メタノール中0.2%水酸化アンモニウム);流速:1.5mL/分;背圧:120バール]。
2-収量:7.9mg、16μmol、6%。LCMS m/z 483.2 [M+H]+.保持時間:2.53分(1で使用されたものと同一の分析条件)。
アセトニトリル(1mL)中のP2(65.7mg、0.305mmol)の溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸ピリジニウム(140mg、0.611mmol)を添加し、混合物を、これが溶液になるまで撹拌した。1,1’-カルボニルジイミダゾール(49.4mg、0.305mmol)を一度に添加し、反応混合物を室温で45分間にわたって撹拌し、その後すぐに、アセトニトリル(2mL)中のC77(104mg、0.290mmol)の溶液を導入した。反応混合物を室温で3時間にわたって撹拌した後に、これを塩化アンモニウム水溶液で希釈し、得られた混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中20%から100%酢酸エチル)により、1および2の混合物を白色の固体(105mg)、LCMS m/z 483.3 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+として得た。ジアステレオマーの分離を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:Chiral Technologies Chiralpak IB、21×250mm、5μm;移動相 85:15 二酸化炭素/(メタノール中0.2%水酸化アンモニウム);流速:75mL/分;背圧:200バール]により行い;第1に溶離するジアステレオマーを1{(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1}として、第2に溶離するジアステレオマーを2{(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2}として指定した。
1-収量:7.2mg、15μmol、5%。LCMS m/z 483.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [8.15 (s)および8.14 (s), 合計1H],
[7.87 (s)および7.83 (s), 合計1H], [6.81 (s)および6.75 (s), 合計1H],
[4.39 (s)および4.39 (s), 合計3H], [4.31 (q, J = 6.8 Hz)および4.22 (q, J = 6.9 Hz), 合計1H], 3.90 (s, 3H), [3.9 - 3.81 (m)および3.76 - 3.52 (m), 合計3H], [3.48 (d, AB四重線の成分, J = 12.3 Hz)および3.35
(d, J = 10.7 Hz), 合計1H], [2.93
- 2.72 (m)および2.6 - 2.46 (m), 合計2H], [2.60 (s)および2.58 (s), 合計3H],
2.16 - 1.84 (m, 3H), 1.80 - 1.72 (m, 1H), [1.43 (d, J = 6.8 Hz)および1.42 (d, J = 6.9 Hz), 合計3H].保持時間:2.32分[分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralpak IB、4.6×100mm、5μm;移動相 3:2 二酸化炭素/(メタノール中0.2%水酸化アンモニウム);流速:1.5mL/分;背圧:120バール]。
2-収量:7.9mg、16μmol、6%。LCMS m/z 483.2 [M+H]+.保持時間:2.53分(1で使用されたものと同一の分析条件)。
(実施例3および4)
2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1(3)および2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2(4)
2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1(3)および2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2(4)
3-収量:3.1mg、6.7μmol、5%。LCMS m/z 464.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [7.86 (s)および7.85 (s), 合計1H],
[6.65 (s)および6.61 (s), 合計1H], [4.39 (s)および4.39 (s), 合計3H],
[4.05 (q, J = 7.0 Hz), 4.01 - 3.89 (m), 3.88 - 3.55 (m), 3.59 (s),および3.53 (s), 合計5H], [3.98 (s)および3.96
(s), 合計3H], 2.95 - 2.75 (m,
2H), [2.60 (s), 2.58 (s),および2.55
(s), 合計6H], 2.19 - 1.71 (m,
4H), [1.46 (d, J = 7.1 Hz)および1.44
(d, J = 7.1 Hz), 合計3H].保持時間:2.47分[分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralpak IA、4.6×100mm、5μm;移動相:65:35 二酸化炭素/(0.5%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:1.5mL/分;背圧:120バール]。
4-収量:3.6mg、7.8μmol、6%。LCMS m/z 486.3 [M+Na+].保持時間:2.92分(3で使用されたものと同一の分析条件)。
実施例3および4の代替合成
2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1(3)および2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2(4)
2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1(3)および2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2(4)
3-収量:30mg、65μmol、22%。LCMS m/z 464.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [7.86 (s)および7.84 (s), 合計1H],
[6.65 (s)および6.61 (s), 合計1H], [4.39 (s)および4.39 (s), 合計3H],
[4.04 (q, J = 7.0 Hz), 4.00 - 3.89 (m), 3.88 - 3.60 (m), 3.59 (s),および3.53 (s), 合計5H], [3.97 (s)および3.96
(s), 合計3H], [2.94 - 2.74 (m)および2.67 - 2.59 (m), 合計2H], [2.60 (s), 2.58 (s),および2.55 (s), 合計6H],
[2.16 - 2.06 (m)および2.06 - 1.71
(m), 合計4H], [1.46 (d, J = 7.1
Hz)および1.44 (d, J = 7.1 Hz), 合計3H].保持時間:4.92分(分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:0.2%プロパン-2-アミンを含有する2-プロパノール;勾配:B5%を1.00分間にわたって、次いで、8.00分かけてB5%から60%へ;流速:3.0mL/分;背圧:120バール)。
4-収量:30mg、65μmol、22%。LCMS m/z 464.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.85 (s, 1H), [6.62 (s)および6.59 (s), 合計1H], [4.40 (s)および4.39
(s), 合計3H], [4.04 (q, J = 7.1
Hz), 3.98 - 3.85 (m), 3.77 - 3.60 (m), 3.58 (d, AB四重線の成分, J = 10.6 Hz),および3.55
- 3.48 (m), 合計5H], [3.96 (s)および3.91 (s), 合計3H], 2.92 - 2.76 (m, 2H), [2.59 (s), 2.57 (s), 2.56 (s),および2.37 (s), 合計6H], [2.21 - 2.09 (m), 2.08 - 2.01 (m),および2.01 - 1.78 (m), 合計4H],
[1.47 (d, J = 6.9 Hz)および1.42
(d, J = 7.0 Hz), 合計3H].保持時間:5.05分(3で使用されたものと同一の分析条件)。
3および4としての2つのジアステレオマーの割り当ては、この第1に溶離する鏡像異性体(3)の1H NMRスペクトルと上記の実施例3および4からの3の試料との類似性を基に行った。このバッチの3でのクロマトグラフィー保持時間と上記の実施例3および4からの生成物との比較により、さらなる裏付けを提供した:
実施例3および4の代替合成からの3の保持時間:2.28分
実施例3および4からの3の保持時間:2.46分
実施例3および4からの4の保持時間:2.91分
これらの分析は、同じ分析方法:[カラム:Chiral Technologies Chiralpak IA、4.6×100mm、5μm;移動相:65:35 二酸化炭素/(0.5%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:1.5mL/分;背圧:120バール]を使用して実行した。
実施例3および4の代替合成からの3の保持時間:2.28分
実施例3および4からの3の保持時間:2.46分
実施例3および4からの4の保持時間:2.91分
これらの分析は、同じ分析方法:[カラム:Chiral Technologies Chiralpak IA、4.6×100mm、5μm;移動相:65:35 二酸化炭素/(0.5%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:1.5mL/分;背圧:120バール]を使用して実行した。
これらの2つの実験からのそれぞれの実施例の生物学的活性(Ki)も、与えられた割り当てと一致していた(表2においてまとめられている個々のバッチからのデータ):
実施例3および4からの実施例3:0.36nM
実施例3および4の代替合成からの実施例3:1.2nM
実施例3および4からの実施例4:25nM
実施例3および4の代替合成からの実施例4:34nM
実施例3および4からの実施例3:0.36nM
実施例3および4の代替合成からの実施例3:1.2nM
実施例3および4からの実施例4:25nM
実施例3および4の代替合成からの実施例4:34nM
(実施例5および6)
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1(5)および2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2(6)
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1(5)および2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2(6)
5-収量:10mg、21μmol、15%。LCMS m/z 481.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [8.82 (d, J = 4.9 Hz)および8.81 (d, J = 4.9 Hz), 合計2H], [8.19 (d, J = 2.5 Hz)および8.12 (d, J = 2.5 Hz), 合計1H], 7.88 - 7.76 (m, 2H), [7.52 (t, JHF
= 73.2 Hz)および7.43 (t, JHF
= 73.1 Hz), 合計1H], [7.31 (t, J
= 4.9 Hz)および7.31 (t, J = 4.9
Hz), 合計1H], [6.96 (d, J = 8.5
Hz)および6.89 (d, J = 8.5 Hz), 合計1H], [4.07 (q, J = 6.9 Hz), 4.03 - 3.91
(m), 3.74 - 3.63 (m), 3.60 (d, AB四重線の成分, J = 12.1 Hz), 3.58 - 3.51 (m), 3.44 (d, J = 12.4 Hz)および3.40 (d, J = 10.6 Hz), 合計5H], 2.92 - 2.77 (m, 2H), [2.58 (s)および2.54 (s), 合計3H], [2.22 - 2.10 (m), 2.08 - 1.93 (m)および1.93 - 1.77 (m), 合計4H],
[1.46 (d, J = 6.9 Hz)および1.42
(d, J = 6.9 Hz), 合計3H].保持時間:7.12分(分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralpak AY-H;4.6×250mm;移動相:95:5:0.1 エタノール/アセトニトリル/ジエチルアミン;流速:0.6mL/分)。
6-収量:9.8mg、20μmol、14%。LCMS m/z 481.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [8.81 (d, J = 4.9 Hz)および8.80 (d, J = 4.9 Hz), 合計2H], [8.21 (d, J = 2.5 Hz)および8.16 (d, J = 2.5 Hz), 合計1H], 7.90 - 7.78 (m, 2H), [7.54 (t, JHF
= 73.2 Hz)および7.53 (t, JHF
= 73.2 Hz), 合計1H], [7.31 (t, J
= 4.9 Hz)および7.30 (t, J = 4.9
Hz), 合計1H], [6.98 (d, J = 8.5
Hz)および6.96 (d, J = 8.5 Hz), 合計1H], [4.08 (q, J = 6.9 Hz)および4.00 (q, J = 6.9 Hz), 合計1H], [3.95 - 3.87 (m), 3.78 - 3.54 (m),
3.51 (AB四重線, JAB =
12.3 Hz, ΔνAB = 33.2 Hz),および3.39
(d, J = 10.7 Hz), 合計4H], [2.94
- 2.71 (m)および2.62 - 2.49 (m), 合計2H], [2.57 (s)および2.54 (s), 合計3H],
[2.16 - 2.04 (m)および2.02 - 1.84
(m), 合計3H], 1.78 - 1.70 (m,
1H), [1.45 (d, J = 7.0 Hz)および1.42
(d, J = 7.0 Hz), 合計3H].保持時間:10.66分(5で使用されたものと同一の分析条件)。
(実施例7および8)
1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オン、DIAST-1(7)および1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オン、DIAST-2(8)
1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オン、DIAST-1(7)および1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オン、DIAST-2(8)
7-収量:250mg、0.519mmol、37%。LCMS m/z 482.4 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [8.80 (d, J = 4.9 Hz)および8.79 (d, J = 4.9 Hz), 合計2H], [7.83 (s)および7.75 (s), 合計1H],
7.68 - 7.62 (m, 2H), [7.54 (d, AB四重線の成分, J = 8.1 Hz)および7.49
(d, AB四重線の成分, J = 8.1 Hz), 合計2H], [7.28 (t, J = 4.9 Hz)および7.28 (t, J = 4.9 Hz), 合計1H], [4.10 (q, J = 6.9 Hz)および4.00 (q, J = 6.9 Hz), 合計1H], [3.92 - 3.83 (m)および3.71 (ddd, J = 12.5, 8.5, 6.2 Hz), 合計1H], [3.62 - 3.46 (m), 3.46 (d, AB四重線の成分, J = 12.3 Hz),および3.26 (d, J = 10.7 Hz), 合計3H], [2.91 - 2.75 (m), 2.68 - 2.58 (m),および2.35 - 2.25 (m), 合計2H], [2.56 (s)および2.53
(s), 合計3H], [2.13 - 1.99 (m)および1.99 - 1.81 (m), 合計3H], 1.66 - 1.58 (m, 1H), [1.45 (d, J = 6.9 Hz)および1.42 (d, J = 6.9 Hz), 合計3H].保持時間:4.28分[カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ、4.6×250mm、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:0.2%(メタノール中7Mアンモニア)を含有するメタノール;勾配:B5%を1.0分間にわたって、次いで、8.0分かけてB5%から60%へ;流速:3.0mL/分;背圧:120バール]。
8-収量:260mg、0.540mmol、38%。LCMS m/z 482.4 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [8.80 (d, J = 4.9 Hz)および8.79 (d, J = 4.9 Hz), 合計2H], [7.82 (s)および7.81 (s), 合計1H],
[7.64 (d, AB四重線の成分, J = 8.1 Hz)および7.57 (d, AB四重線の成分, J = 8.2 Hz), 合計2H],
[7.52 (d, AB四重線の成分, J = 8.1 Hz)および7.47 (d, AB四重線の成分, J = 8.2 Hz), 合計2H],
[7.29 (t, J = 4.9 Hz)および7.28
(t, J = 4.9 Hz), 合計1H], [4.09
(q, J = 6.9 Hz)および4.03 (q, J =
6.9 Hz), 合計1H], [3.96 - 3.87
(m)および3.46 - 3.37 (m), 合計1H], [3.73 - 3.63 (m), 3.52 (AB四重線, JAB = 12.3 Hz, ΔνAB =
62.6 Hz),および3.27 (d, J = 10.6
Hz), 合計3H]. 2.90 - 2.71 (m,
2H), [2.57 (s)および2.53 (s), 合計3H], [2.15 - 2.05 (m), 2.04 - 1.90 (m),および1.89 - 1.70 (m), 合計4H], [1.45 (d, J = 6.9 Hz)および1.43 (d, J = 6.9 Hz), 合計3H].保持時間:4.74分(7で使用されたものと同一の分析条件)。
(実施例9、10、11、および12)
1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-1(9)、1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-2(10)、1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-3(11)、および1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-4(12)
1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-1(9)、1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-2(10)、1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-3(11)、および1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-4(12)
トリフルオロ酢酸(0.5mL)を、ジクロロメタン(3mL)中のP29(30mg、95μmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で1時間にわたって撹拌した。真空での濃縮による揮発物の除去後に、残渣を酢酸エチルおよびヘプタンと2回共蒸発させ、次いで、ジクロロメタン(5mL)に溶解した。この溶液に、トリエチルアミン(13.3μL、95.4μmol)、(4-フルオロフェニル)酢酸(14.7mg、95.4μmol)、およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU;36.2mg、95.2μmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間にわたって撹拌した後に、これを真空で濃縮し、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)により精製して、C78をオフホワイト色の粉末として得た。収量:34mg、定量的。LCMS m/z 352.2 [M+H]+.
ステップ2. 1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-1(9)、1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-2(10)、1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-3(11)、および1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-4(12)の合成。
メタノール(3mL)中のC78(22mg、63μmol)の溶液を炭素上のパラジウム(10%;5mg)で処理し、50psiで終夜水素化した。次いで、反応混合物を濾過し、真空で濃縮し、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ-H、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール;勾配:B3%から5%;流速:75mL/分;背圧:200バール)に掛けて、4つのジアステレオマーを分離した。第1に溶離するジアステレオマーを9{1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-1}として、第2に溶離するジアステレオマーを10{1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-2}として、第3に溶離するジアステレオマーを11{1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-3}として、第4に溶離するジアステレオマーを12{1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-4}として指定した。
9-収量:1.2mg、3.4μmol、5%。LCMS m/z 354.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.31 - 7.21 (m, 2H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
7.21 - 7.16 (m, 1H), 7.05 - 6.94 (m, 2H), [6.48 (d, J = 7.5 Hz)および6.47 (d, J = 7.5 Hz), 合計1H], [3.77 - 3.52 (m)および3.44 (d, AB四重線の成分, J = 12.1 Hz), 合計4H],
[3.62 (s)および3.39 (s), 合計2H], [2.90 - 2.77 (m)および2.61 - 2.48 (m), 合計1H], 2.33 (s, 3H), 2.13 - 2.03 (m, 1H), 2.02 - 1.94 (m, 1H), 1.89 -
1.74 (m, 1H), [1.33 (d, J = 6.7 Hz)および1.28 (d, J = 6.7 Hz), 合計3H].保持時間:2.77分(分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ-H、4.6×100mm、5μm;移動相:85:15 二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:1.5mL/分;背圧:120バール)。
10-収量:1.3mg、3.7μmol、6%。LCMS m/z 354.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.30 - 7.19 (m, 3H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
7.06 - 6.98 (m, 2H), [6.48 (d, J = 7.4 Hz)および6.47 (d, J = 7.4 Hz), 合計1H], [3.75 - 3.55 (m)および3.50 - 3.40 (m), 合計6H],
2.95 - 2.82 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), [2.13 - 1.79 (m)および1.74 - 1.66 (m, 推定; 水ピークにより一部不明確), 合計4H], 1.36 - 1.30 (m, 3H).保持時間:2.92分(9で使用されたものと同一の分析条件)。
11-収量:1.3mg、3.7μmol、6%。LCMS m/z 354.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.29 - 7.21 (m, 2H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
7.21 - 7.15 (m, 1H), 7.05 - 6.93 (m, 2H), [6.48 (d, J = 7.5 Hz)および6.47 (d, J = 7.5 Hz), 合計1H], [3.74 - 3.52 (m)および3.45 (d, AB四重線の成分, J = 12.0 Hz), 合計4H],
[3.62 (s)および3.39 (s), 合計2H], [2.90 - 2.78 (m)および2.61 - 2.49 (m), 合計1H], [2.33 (s)および2.32
(s), 合計3H], 2.10 - 2.04 (m,
1H), 2.00 - 1.94 (m, 1H), 1.88 - 1.74 (m, 1H), [1.32 (d, J = 6.7 Hz)および1.28 (d, J = 6.7 Hz), 合計3H].保持時間:3.48分(9で使用されたものと同一の分析条件)。
12-収量:2.1mg、5.9μmol、9%。LCMS m/z 354.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.29 - 7.20 (m, 3H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
7.06 - 6.98 (m, 2H), [6.48 (d, J = 7.4 Hz)および6.46 (d, J = 7.4 Hz), 合計1H], [3.74 - 3.55 (m)および3.50 - 3.40 (m), 合計6H],
2.95 - 2.82 (m, 1H), 2.32 (s, 3H), [2.12 - 1.78 (m)および1.74 - 1.66 (m, 推定; 水ピークにより一部不明確), 合計4H], 1.36 - 1.30 (m, 3H).保持時間:4.14分(9で使用されたものと同一の分析条件)。
1H NMRデータの比較により、9および11は、相互に鏡像異性体である。同様に、10および12は、一対の鏡像異性体を構成する。
メタノール(3mL)中のC78(22mg、63μmol)の溶液を炭素上のパラジウム(10%;5mg)で処理し、50psiで終夜水素化した。次いで、反応混合物を濾過し、真空で濃縮し、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ-H、5μm;移動相A:二酸化炭素;移動相B:0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール;勾配:B3%から5%;流速:75mL/分;背圧:200バール)に掛けて、4つのジアステレオマーを分離した。第1に溶離するジアステレオマーを9{1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-1}として、第2に溶離するジアステレオマーを10{1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-2}として、第3に溶離するジアステレオマーを11{1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-3}として、第4に溶離するジアステレオマーを12{1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-4}として指定した。
9-収量:1.2mg、3.4μmol、5%。LCMS m/z 354.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.31 - 7.21 (m, 2H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
7.21 - 7.16 (m, 1H), 7.05 - 6.94 (m, 2H), [6.48 (d, J = 7.5 Hz)および6.47 (d, J = 7.5 Hz), 合計1H], [3.77 - 3.52 (m)および3.44 (d, AB四重線の成分, J = 12.1 Hz), 合計4H],
[3.62 (s)および3.39 (s), 合計2H], [2.90 - 2.77 (m)および2.61 - 2.48 (m), 合計1H], 2.33 (s, 3H), 2.13 - 2.03 (m, 1H), 2.02 - 1.94 (m, 1H), 1.89 -
1.74 (m, 1H), [1.33 (d, J = 6.7 Hz)および1.28 (d, J = 6.7 Hz), 合計3H].保持時間:2.77分(分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ-H、4.6×100mm、5μm;移動相:85:15 二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:1.5mL/分;背圧:120バール)。
10-収量:1.3mg、3.7μmol、6%。LCMS m/z 354.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.30 - 7.19 (m, 3H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
7.06 - 6.98 (m, 2H), [6.48 (d, J = 7.4 Hz)および6.47 (d, J = 7.4 Hz), 合計1H], [3.75 - 3.55 (m)および3.50 - 3.40 (m), 合計6H],
2.95 - 2.82 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), [2.13 - 1.79 (m)および1.74 - 1.66 (m, 推定; 水ピークにより一部不明確), 合計4H], 1.36 - 1.30 (m, 3H).保持時間:2.92分(9で使用されたものと同一の分析条件)。
11-収量:1.3mg、3.7μmol、6%。LCMS m/z 354.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.29 - 7.21 (m, 2H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
7.21 - 7.15 (m, 1H), 7.05 - 6.93 (m, 2H), [6.48 (d, J = 7.5 Hz)および6.47 (d, J = 7.5 Hz), 合計1H], [3.74 - 3.52 (m)および3.45 (d, AB四重線の成分, J = 12.0 Hz), 合計4H],
[3.62 (s)および3.39 (s), 合計2H], [2.90 - 2.78 (m)および2.61 - 2.49 (m), 合計1H], [2.33 (s)および2.32
(s), 合計3H], 2.10 - 2.04 (m,
1H), 2.00 - 1.94 (m, 1H), 1.88 - 1.74 (m, 1H), [1.32 (d, J = 6.7 Hz)および1.28 (d, J = 6.7 Hz), 合計3H].保持時間:3.48分(9で使用されたものと同一の分析条件)。
12-収量:2.1mg、5.9μmol、9%。LCMS m/z 354.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.29 - 7.20 (m, 3H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確),
7.06 - 6.98 (m, 2H), [6.48 (d, J = 7.4 Hz)および6.46 (d, J = 7.4 Hz), 合計1H], [3.74 - 3.55 (m)および3.50 - 3.40 (m), 合計6H],
2.95 - 2.82 (m, 1H), 2.32 (s, 3H), [2.12 - 1.78 (m)および1.74 - 1.66 (m, 推定; 水ピークにより一部不明確), 合計4H], 1.36 - 1.30 (m, 3H).保持時間:4.14分(9で使用されたものと同一の分析条件)。
1H NMRデータの比較により、9および11は、相互に鏡像異性体である。同様に、10および12は、一対の鏡像異性体を構成する。
(実施例13)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(13)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(13)
アセトニトリル(3mL)中のP7(36.4mg、0.183mmol)の溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸ピリジニウム(88.0mg、0.384mmol)、続いて、1,1’-カルボニルジイミダゾール(31.1mg、0.192mmol)を添加した。この混合物を室温で45分間にわたって撹拌した後に、アセトニトリル(3mL)中溶液として、上記からの脱保護された材料の一部(73mg、0.18mmol以下)を添加し、反応混合物を室温で終夜撹拌した。次いで、これをジクロロメタンと希塩化アンモニウム水溶液との間で分配し;有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)、続いて、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:Chiral Technologies Chiralpak IA、21×250mm、5μm;移動相:7:3 二酸化炭素/(メタノール中0.5%水酸化アンモニウム);流速:75mL/分;背圧:120バール]は、(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(13)を提供した。収量:13.6mg、29.1μmol、およそ16%。LCMS m/z 489.3 [M+Na+].保持時間:2.6分[分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralpak IA、4.6×100mm、5μm;移動相:65:35 二酸化炭素/(0.5%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:1.5mL/分;背圧:120バール]。
(実施例14)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(14)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(14)
指し示されている絶対立体化学は、このロットの結晶化から誘導された14に対して行われた単結晶X線構造解析を基に割り当てられた(以下を参照されたい)。
収量:670mg、1.45mmol、68%。LCMS m/z 463.4 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [8.81 (d, J = 4.9 Hz)および8.80 (d, J = 4.9 Hz), 合計2H], [7.99 (d, J = 1.6 Hz)および7.98 (d, J = 1.7 Hz), 合計1H], [7.84 (s)および7.81 (s), 合計1H],
[7.30 (t, J = 4.9 Hz)および7.29
(t, J = 4.9 Hz), 合計1H], [6.78
(d, J = 4.9 Hz)および6.73 (d, J =
4.9 Hz), 合計1H], [4.27 (q, J =
6.9 Hz)および4.19 (q, J = 6.9 Hz),
合計1H], [3.93 - 3.83 (m)および3.76 - 3.67 (m), 合計1H], [3.88 (s)および3.88
(s), 合計3H], [3.67 - 3.57 (m),
3.53 (AB四重線, JAB =
12.3 Hz, ΔνAB = 34.7 Hz),および3.39
(d, AB四重線の成分, J = 10.6 Hz), 合計3H], [2.94 - 2.72 (m)および2.63 - 2.54 (m), 合計2H], [2.57 (s)および2.55
(s), 合計3H], 2.15 - 1.83 (m,
3H), 1.83 - 1.74 (m, 1H), [1.45 (d, J = 6.8 Hz)および1.43 (d, J = 6.8 Hz), 合計3H].
酢酸エチルおよびヘプタンの3:2混合物からの再結晶は、99.1%のジアステレオマー過剰率を有する材料を提供し;アセトニトリルからのさらなる再結晶により、X線構造の決定に使用する単結晶を得た。
収量:670mg、1.45mmol、68%。LCMS m/z 463.4 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [8.81 (d, J = 4.9 Hz)および8.80 (d, J = 4.9 Hz), 合計2H], [7.99 (d, J = 1.6 Hz)および7.98 (d, J = 1.7 Hz), 合計1H], [7.84 (s)および7.81 (s), 合計1H],
[7.30 (t, J = 4.9 Hz)および7.29
(t, J = 4.9 Hz), 合計1H], [6.78
(d, J = 4.9 Hz)および6.73 (d, J =
4.9 Hz), 合計1H], [4.27 (q, J =
6.9 Hz)および4.19 (q, J = 6.9 Hz),
合計1H], [3.93 - 3.83 (m)および3.76 - 3.67 (m), 合計1H], [3.88 (s)および3.88
(s), 合計3H], [3.67 - 3.57 (m),
3.53 (AB四重線, JAB =
12.3 Hz, ΔνAB = 34.7 Hz),および3.39
(d, AB四重線の成分, J = 10.6 Hz), 合計3H], [2.94 - 2.72 (m)および2.63 - 2.54 (m), 合計2H], [2.57 (s)および2.55
(s), 合計3H], 2.15 - 1.83 (m,
3H), 1.83 - 1.74 (m, 1H), [1.45 (d, J = 6.8 Hz)および1.43 (d, J = 6.8 Hz), 合計3H].
酢酸エチルおよびヘプタンの3:2混合物からの再結晶は、99.1%のジアステレオマー過剰率を有する材料を提供し;アセトニトリルからのさらなる再結晶により、X線構造の決定に使用する単結晶を得た。
14の単結晶X線構造の決定
単結晶X線分析
データ収集を、Bruker D8 Quest回折計で室温で実施した。データ収集は、オメガおよびファイスキャンからなった。
単結晶X線分析
データ収集を、Bruker D8 Quest回折計で室温で実施した。データ収集は、オメガおよびファイスキャンからなった。
三斜晶系クラス群P1において、SHELXソフトウェアスイートを使用して、固有の位相により構造を解いた。その後、全行列最小二乗法により構造を精密化した。すべての非水素原子を見つけ出し、異方性変位パラメーターを使用して精密化した。
窒素に配置された水素原子をフーリエの差分布から見つけ出し、制限された距離で精密化した。残存する水素原子を算出された位置に置き、それらの担体原子に乗せた。最終的な精密化は、すべての水素原子での等方性変位パラメーターを含んだ。
尤度法(Hooft、2008)を使用しての絶対構造の分析を、PLATON(Spek)を使用して実施した。結果は、絶対構造が正確に割り当てられていることを指し示している。この方法は、構造が正確に割り当てられている確率が100%であることを算出する。Hooftパラメーターは、(10)のesd(推定標準偏差)で0.05として報告され、Parsonパラメーターは、(10)のesdで0.04として報告される。
最終的なR指数は4.5%であった。最終的な差フーリエは、電子密度の欠けまたは誤配置がないことを明らかにした。
関連結晶、データ収集、および精密化情報を表Aにまとめる。原子座標、結合距離、結合角度、および変位パラメーターを表B~Dに列挙する。
ソフトウェアおよび参照文献
SHELXTL, Version 5.1, Bruker AXS, 1997.
PLATON, A. L. Spek, J. Appl. Cryst. 2003,
36, 7-13.
MERCURY, C. F. Macrae, P. R. Edington, P.
McCabe, E. Pidcock, G. P. Shields, R. Taylor, M. TowlerおよびJ. van de Streek, J. Appl. Cryst. 2006, 39, 453-457.
OLEX2, O. V. Dolomanov, L. J. Bourhis, R.
J. Gildea, J. A. K. HowardおよびH. Puschmann, J. Appl.
Cryst. 2009, 42, 339-341.
R. W. W. Hooft, L. H. StraverおよびA. L. Spek, J. Appl. Cryst. 2008, 41, 96-103.
H. D. Flack, Acta Cryst. 1983, A39,
867-881.
ソフトウェアおよび参照文献
SHELXTL, Version 5.1, Bruker AXS, 1997.
PLATON, A. L. Spek, J. Appl. Cryst. 2003,
36, 7-13.
MERCURY, C. F. Macrae, P. R. Edington, P.
McCabe, E. Pidcock, G. P. Shields, R. Taylor, M. TowlerおよびJ. van de Streek, J. Appl. Cryst. 2006, 39, 453-457.
OLEX2, O. V. Dolomanov, L. J. Bourhis, R.
J. Gildea, J. A. K. HowardおよびH. Puschmann, J. Appl.
Cryst. 2009, 42, 339-341.
R. W. W. Hooft, L. H. StraverおよびA. L. Spek, J. Appl. Cryst. 2008, 41, 96-103.
H. D. Flack, Acta Cryst. 1983, A39,
867-881.
故に、化合物実施例14の絶対立体化学を単結晶X線結晶学により決定した。図1は、結晶性化合物実施例14:(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンの得られた単結晶X線構造(ORTEP図面)である。
一部の実施形態では、本発明は、(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンの結晶形態を提供する。一部のさらなる実施形態では、(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンの結晶形態は、実施例14において記述されている(または調製される通りの)ものである。
実施例14の代替合成
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(14)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(14)
ジ(1-アダマンチル)-n-ブチルホスフィン(cataCXium(登録商標)A;2.21g、6.16mmol)、続いて、酢酸パラジウム(II)(0.461mg、2.05mmol)を、2-メチルテトラヒドロフラン(170mL)に添加し;触媒混合物を、各操作間に10から20分間にわたってアルゴンでスパージした。混合物を還流状態で1時間にわたって加熱し、次いで、50℃以下に冷却した。
別個の反応器内で、P23(質量で98.2%;80.0g、205mmol)、5,5,5’,5’-テトラメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボリナン(60.3g、267mmol)、酢酸カリウム(質量で97%;62.4g、617mmol)、および水(2.37mL、132mmol)を、2-メチルテトラヒドロフラン(220mL)に添加した。反応器の側面を2-メチルテトラヒドロフラン(100mL)ですすぎ、得られた混合物をおよそ1時間にわたってアルゴンでスパージした。次いで、触媒混合物を2分未満かけてカニューレにより添加し、反応混合物を1℃/分の速度で還流状態まで加熱した。還流状態で4時間後、これを10℃に冷却し、終夜、その温度に維持し、15分かけて、水酸化ナトリウム水溶液(1.0M;410mL、410mmol)で迅速に滴下処理した。添加中に、内部温度を17℃未満に維持した。得られた混合物を20℃に加温し、tert-ブチルメチルエーテル(180mL)で希釈し、5分間にわたってよく混合し、その後すぐに、水層はpH10であることが確認された。有機層に、水酸化ナトリウム水溶液(1.0M;480mL、480mmol)を4分かけて4回で添加し;5分間にわたって撹拌した後に、有機層を分離し、水酸化ナトリウム水溶液(1.0M;480mL、480mmol)で同様に抽出した。合わせた水酸化ナトリウム抽出物を、トルエン(240mL)と混合し、温度を30℃未満に維持する速度で、塩酸(12.2M;62.3mL、760mmol)で少量ずつ処理した。得られた混合物のpHは14であり;追加の塩酸(12.2M;34mL、415mmol)を添加して、pHを10に調節した。混合物を5分間にわたって撹拌した後に、水層をトルエン(2×240mL)で抽出し、トルエン層を合わせて、C79をトルエン中溶液として得た。この材料のバルクを次のステップで使用した。推定収量:73.2g(定量的NMRにより)、176mmol、収率86%、トルエン中溶液として。
ステップ2. tert-ブチル(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(C69)の合成。
トルエン中のC79の溶液(先行するステップから;509mL、C79を72.7g、175mmol含有)に、水酸化ナトリウム水溶液(1M;530mL、530mmol)、続いて、2-ブロモピリミジン(39.0g、245mmol)を添加した。得られた混合物を30分間にわたってアルゴンでスパージし、その後すぐに、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(キサントホス;1.27g、2.19mmol)および酢酸パラジウム(II)(394mg、1.76mmol)を添加した。反応混合物を50℃で3.5時間にわたって加熱した後に、これを20℃に冷却し、終夜撹拌し、濾過した。濾過ケーキをトルエン(150mL)ですすぎ、合わせた濾液の有機層を、5分間にわたって撹拌すること、次いで、混合物を30分間にわたって静置することにより、水で洗浄し;混合物中の固体を有機層と共に保持し、これを100mバールおよび60℃で短行程蒸留に掛けた。混合物を、およそ275mLが残留するまで蒸留し、その後すぐに、これを1℃/分の速度で20℃に冷却した。混合物を30分間にわたって撹拌し、この間、固体が確認された後に、ヘプタン(727mL)を30分かけてゆっくりと滴下添加した。得られた溶液を10分間にわたって撹拌し、1℃/分の速度で60℃に加熱し、60℃で90分間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを1℃/分の速度で20℃に冷却し、3日間撹拌した。濾過し、続いて、固体ケーキを濾液で2回、ヘプタン(220mL)で1回すすいで、C69を固体として提供した。収量:63.85g、167.4mmol、96%。HPLC純度:99.4%。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 8.80 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 7.90 (s, 1H),
7.27 (t, J = 4.8 Hz, 1H), [7.25 (br s)および7.24 (br s), 合計1H],
3.56 - 3.49 (m, 1H), 3.37 - 3.30 (m, 1H), 3.28 - 3.21 (m, 2H), 2.80 - 2.73 (m,
1H), 2.73 - 2.65 (m, 1H), 2.59 (s, 3H), 1.99 - 1.84 (m, 2H), 1.82 - 1.69 (m,
2H), [1.41 (s)および1.39 (s), 合計9H].
トルエン中のC79の溶液(先行するステップから;509mL、C79を72.7g、175mmol含有)に、水酸化ナトリウム水溶液(1M;530mL、530mmol)、続いて、2-ブロモピリミジン(39.0g、245mmol)を添加した。得られた混合物を30分間にわたってアルゴンでスパージし、その後すぐに、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(キサントホス;1.27g、2.19mmol)および酢酸パラジウム(II)(394mg、1.76mmol)を添加した。反応混合物を50℃で3.5時間にわたって加熱した後に、これを20℃に冷却し、終夜撹拌し、濾過した。濾過ケーキをトルエン(150mL)ですすぎ、合わせた濾液の有機層を、5分間にわたって撹拌すること、次いで、混合物を30分間にわたって静置することにより、水で洗浄し;混合物中の固体を有機層と共に保持し、これを100mバールおよび60℃で短行程蒸留に掛けた。混合物を、およそ275mLが残留するまで蒸留し、その後すぐに、これを1℃/分の速度で20℃に冷却した。混合物を30分間にわたって撹拌し、この間、固体が確認された後に、ヘプタン(727mL)を30分かけてゆっくりと滴下添加した。得られた溶液を10分間にわたって撹拌し、1℃/分の速度で60℃に加熱し、60℃で90分間にわたって撹拌し、その後すぐに、これを1℃/分の速度で20℃に冷却し、3日間撹拌した。濾過し、続いて、固体ケーキを濾液で2回、ヘプタン(220mL)で1回すすいで、C69を固体として提供した。収量:63.85g、167.4mmol、96%。HPLC純度:99.4%。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 8.80 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 7.90 (s, 1H),
7.27 (t, J = 4.8 Hz, 1H), [7.25 (br s)および7.24 (br s), 合計1H],
3.56 - 3.49 (m, 1H), 3.37 - 3.30 (m, 1H), 3.28 - 3.21 (m, 2H), 2.80 - 2.73 (m,
1H), 2.73 - 2.65 (m, 1H), 2.59 (s, 3H), 1.99 - 1.84 (m, 2H), 1.82 - 1.69 (m,
2H), [1.41 (s)および1.39 (s), 合計9H].
結晶性C69についての粉末X線回折(PXRD)データの獲得
C69の試料(上記のステップ2において記述されている通りに調製した)を、粉末X線回折(PXRD)分析に送り、結晶性材料であることを見出した。
C69の試料(上記のステップ2において記述されている通りに調製した)を、粉末X線回折(PXRD)分析に送り、結晶性材料であることを見出した。
銅(Cu)放射線源が装備されたBruker AXS D8エンデバー回折計を用いて、粉末X線回折分析を実行した。発散スリットを15mm連続照明に設定した。回折される放射線を、PSD-リンクスアイ検出器によって検出し、その際、検出器PSD開口部を4.123度に設定した。X線管電圧およびアンペア数は、それぞれ、40kVおよび40mAに設定した。加えて、エネルギー分散型検出器、ニッケルフィルターを使用した。データは、0.0100度のステップ幅および1.0秒のステップ時間を使用し、3.0から40.0度2シータまでのCu波長で、シータ-シータゴニオメーターに収集した。散乱防止スクリーンを1.5mmの固定距離に設定した。試料は、それらをシリコン低バックグラウンド試料ホルダーに入れ、収集中に15回転/分で回転させることによって調製した。データをBruker DIFFRAC Plusソフトウェアを使用して収集し、分析はEVA diffract plusソフトウェアによって実施した。PXRDデータファイルは、ピーク検索前には加工しなかった。EVAソフトウェアにおけるピーク検索アルゴリズムを使用して、1を閾値として選択されたピークを使用して、予備的なピーク割り当てを行った。妥当性を確実にするために、調整を手動で行い;自動割り当ての出力を視覚的に確認し、ピーク位置をピーク最大値に調整した。3%以上の相対強度を持つピークを概して選択した。典型的には、分離されなかったまたはノイズと一致するピークは選択しなかった。USPにおいて述べられているPXRDからのピーク位置に関連する典型的な誤差は、最大+/-0.2°2-シータである(USP-941)。
1つの代表的な回折パターンはC69の結晶形態について観察され、図4に提供する。結晶性C69の試料からのPXRDの、3.0%以上の相対強度を持つ、度2θおよび相対強度で表現される回折ピークのリストを、下記の表X-C69に示す。
一部の実施形態では、本発明は、tert-ブチル(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートまたはその塩である化合物を提供する。一部の実施形態では、本発明は、tert-ブチル(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートである化合物を提供する。一部のさらなる実施形態では、本発明は、tert-ブチル(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートの結晶形態を提供する。一部のさらなる実施形態では、tert-ブチル(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートの結晶形態は、表X-C69に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも1個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。
一部の実施形態では、tert-ブチル(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートの結晶形態は、表X-C69に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも2個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、tert-ブチル(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートの結晶形態は、表X-C69に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも3個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、tert-ブチル(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートの結晶形態は、表X-C69に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも4個の(例えば、4、5、6、7、8、9、または10個の)特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、tert-ブチル(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレートの結晶形態は、実質的に図4に示されている通りの粉末X線回折パターンを示す。
ステップ3. (2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン](P28、遊離塩基)の合成。
水(100mL)および2-プロパノール(150mL)中のC69(質量で96%;50.0g、126mmol)の溶液を、水(150mL)および濃硫酸(14.5mL、272mmol)の80℃混合物に10分かけて添加した。反応混合物を80℃で4時間にわたって撹拌した後に、これを25℃に冷却し、次いで、120℃および大気圧で短行程蒸留に掛けた。混合物をおよそ200mLの体積まで蒸留したら、温度を50℃に低下させ、活性炭(DarcoG-60;10g)を添加し、撹拌を50℃で1.5時間にわたって継続した。次いで、混合物を25℃に冷却し、10μmフィルターを使用して濾過した。濾過ケーキを水(100mL)ですすぎ、合わせた濾液を2-プロパノール(20mL)で希釈し;pH0.86の得られた混合物を混濁点まで塩基性化し、次いで、これを、6M水酸化ナトリウム水溶液(およそ75mL)を添加することにより清澄化した。得られたpHは9.32であった。混合物を、9.6から9.7のpHまで、追加の6M水酸化ナトリウム水溶液(およそ20滴)で滴下処理し、その時点で、混濁は持続した。撹拌を45分間にわたって継続し、その後すぐに、追加の6M水酸化ナトリウム水溶液(合計およそ80mLまで、480mmol)を添加し、撹拌を20℃で30分間にわたって継続した。次いで、混合物を1℃/分の速度で50℃に加熱し、1.5時間にわたって撹拌し、1℃/分の速度で20℃に冷却した。1.5時間にわたって撹拌した後に、混合物を濾過し;濾過ケーキを水酸化ナトリウム水溶液(1M;100mL、100mmol)ですすぎ、50℃で、真空で終夜乾燥させて、P28、遊離塩基を提供した。収量:30.87g、定量的NMRにより98.1%P28、108mmol、86%。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 8.79 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 7.88 (s, 1H),
7.25 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 7.01 (s, 1H), 2.99 (ddd, J = 11.0, 8.4, 6.4 Hz, 1H),
2.79 (ddd, J = 10.9, 8.6, 5.6 Hz, 1H), 2.75 - 2.68 (m, 3H), 2.61 (d, J = 11.3
Hz, 1H), 2.58 (s, 3H), 1.80 - 1.68 (m, 3H), 1.65 (ddd, J = 12.7, 8.6, 6.4 Hz,
1H).
水(100mL)および2-プロパノール(150mL)中のC69(質量で96%;50.0g、126mmol)の溶液を、水(150mL)および濃硫酸(14.5mL、272mmol)の80℃混合物に10分かけて添加した。反応混合物を80℃で4時間にわたって撹拌した後に、これを25℃に冷却し、次いで、120℃および大気圧で短行程蒸留に掛けた。混合物をおよそ200mLの体積まで蒸留したら、温度を50℃に低下させ、活性炭(DarcoG-60;10g)を添加し、撹拌を50℃で1.5時間にわたって継続した。次いで、混合物を25℃に冷却し、10μmフィルターを使用して濾過した。濾過ケーキを水(100mL)ですすぎ、合わせた濾液を2-プロパノール(20mL)で希釈し;pH0.86の得られた混合物を混濁点まで塩基性化し、次いで、これを、6M水酸化ナトリウム水溶液(およそ75mL)を添加することにより清澄化した。得られたpHは9.32であった。混合物を、9.6から9.7のpHまで、追加の6M水酸化ナトリウム水溶液(およそ20滴)で滴下処理し、その時点で、混濁は持続した。撹拌を45分間にわたって継続し、その後すぐに、追加の6M水酸化ナトリウム水溶液(合計およそ80mLまで、480mmol)を添加し、撹拌を20℃で30分間にわたって継続した。次いで、混合物を1℃/分の速度で50℃に加熱し、1.5時間にわたって撹拌し、1℃/分の速度で20℃に冷却した。1.5時間にわたって撹拌した後に、混合物を濾過し;濾過ケーキを水酸化ナトリウム水溶液(1M;100mL、100mmol)ですすぎ、50℃で、真空で終夜乾燥させて、P28、遊離塩基を提供した。収量:30.87g、定量的NMRにより98.1%P28、108mmol、86%。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 8.79 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 7.88 (s, 1H),
7.25 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 7.01 (s, 1H), 2.99 (ddd, J = 11.0, 8.4, 6.4 Hz, 1H),
2.79 (ddd, J = 10.9, 8.6, 5.6 Hz, 1H), 2.75 - 2.68 (m, 3H), 2.61 (d, J = 11.3
Hz, 1H), 2.58 (s, 3H), 1.80 - 1.68 (m, 3H), 1.65 (ddd, J = 12.7, 8.6, 6.4 Hz,
1H).
結晶性P28についての粉末X線回折(PXRD)データの獲得
P28の試料(上記のステップ3において記述されている通りに調製した)を、粉末X線回折(PXRD)分析に送り、結晶性材料であることを見出した。
P28の試料(上記のステップ3において記述されている通りに調製した)を、粉末X線回折(PXRD)分析に送り、結晶性材料であることを見出した。
銅(Cu)放射線源が装備されたBruker AXS D8エンデバー回折計を用いて、粉末X線回折分析を行った。発散スリットを15mm連続照明に設定した。回折される放射線を、PSD-リンクスアイ検出器によって検出し、その際、検出器PSD開口部を4.123度に設定した。X線管電圧およびアンペア数は、それぞれ40kVおよび40mAに設定した。加えて、エネルギー分散型検出器、ニッケルフィルターを使用した。データは、0.0100度のステップ幅および1.0秒のステップ時間を使用し、3.0から40.0度2シータまでのCu波長で、シータ-シータゴニオメーターに収集した。散乱防止スクリーンを1.5mmの固定距離に設定した。試料は、それらをシリコン低バックグラウンド試料ホルダーに入れ、収集中に15回転/分で回転させることによって調製した。データをBruker DIFFRAC Plusソフトウェアを使用して収集し、分析はEVA diffract plusソフトウェアによって実施した。PXRDデータファイルは、ピーク検索前には加工しなかった。EVAソフトウェアにおけるピーク検索アルゴリズムを使用して、1を閾値として選択されたピークを使用して、予備的なピーク割り当てを行った。妥当性を確実にするために、調整を手動で行い;自動割り当ての出力を視覚的に確認し、ピーク位置をピーク最大値に調整した。3%以上の相対強度を持つピークを概して選択した。典型的には、分離されなかったまたはノイズと一致するピークは選択しなかった。USPにおいて述べられているPXRDからのピーク位置に関連する典型的な誤差は、最大+/-0.2°2-シータである(USP-941)。
1つの代表的な回折パターンはP28の結晶形態について観察され、図5に提供する。結晶性P28の試料からのPXRDの、3.0%以上の相対強度を持つ、度2θおよび相対強度で表現される回折ピークのリストを、下記の表X-P28に示す。
一部の実施形態では、本発明は、(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]またはその塩である化合物を提供する。一部の実施形態では、本発明は、(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]である化合物を提供する。一部のさらなる実施形態では、本発明は、(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]の結晶形態を提供する。一部のさらなる実施形態では、(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]の結晶形態は、表X-P28に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも1個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。
一部の実施形態では、(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]の結晶形態は、表X-P28に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも2個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]の結晶形態は、表X-P28に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも3個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]の結晶形態は、表X-P28に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも4個の(例えば、4、5、6、7、8、9、または10個の)特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]の結晶形態は、実質的に図5に示されている通りの粉末X線回折パターンを示す。
ステップ4. (2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(14)の合成。
2-メチルテトラヒドロフラン(200mL)中のP7(19.1g、95.9mmol)のスラリーを、P28、遊離塩基(質量で98.1%、25g、87.2mmol)、続いて、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(19mL、110mmol)で処理した。2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスフィナン2,4,6-トリオキシド(酢酸エチル中重量で50%溶液;65mL、110mmol)を、内部反応温度を30℃未満に維持する速度で、15分かけて添加した。反応混合物を100分間にわたって撹拌した後に、炭酸水素ナトリウム水溶液(1.14M;250mL、285mmol)を添加し{注意:ガス発生}、撹拌を20℃で10分間にわたって継続した。得られた混合物を40℃に加熱し、30分間にわたって撹拌し、再び、炭酸水素ナトリウム水溶液(1.14M;125mL、142mmol)で処理した。この混合物を80分間にわたって撹拌した後に、水(75mL)を添加し、撹拌を10分間にわたって継続した。有機層を、混合物が5体積に低減するまで、60℃および500mバールで蒸留に掛けた。2-メチルテトラヒドロフラン(125mL)を添加し、温度を45℃から50℃に調節し、混合物を、珪藻土を通して濾過した。追加の2-メチルテトラヒドロフラン(50mL)を使用して、フィルターパッドをすすぎ、合わせた濾液を60℃および500mバールでおよそ3体積まで蒸留した。加熱を、反応器の底部における固体が放出されるまで80℃に上昇させ、次いで、50℃に減少させた。得られた材料を、50℃で15分かけてヘプタン(250mL)で処理し、50℃で90分間にわたって撹拌した。次いで、これを1℃/分の速度で20℃に冷却し、3日間撹拌し、その後すぐに、これを、ヘプタン中10mol%2-メチルテトラヒドロフランを添加することにより600mLの体積まで希釈した。濾過して、濾過ケーキを提供し、これをヘプタン(75mL)ですすぎ、50℃で、真空で終夜乾燥させて、(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(14)を固体として得た。収量:29.63g、64.06mmol、73%。HPLC純度:100%。LCMS m/z 463.3 [M+H]+. 1H NMR (600 MHz, DMSO-d6)
δ [8.81 (d, J = 4.8 Hz)および8.80 (d, J = 4.7 Hz), 合計2H], [8.12 (s)および8.10 (s), 合計1H],
[7.90 (s)および7.87 (s), 合計1H], [7.33 (s)および7.23 (s), 合計1H],
7.30 - 7.26 (m, 1H), [6.75 (d, J = 4.8 Hz)および6.69 (d, J = 4.8 Hz), 合計1H], [4.15 (q, J = 6.9 Hz)および4.10 (q, J = 6.9 Hz), 合計1H], [3.83 (s)および3.82
(s), 合計3H], [3.78 - 3.71 (m),
3.61 - 3.49 (m), 3.47 - 3.41 (m), 3.42 (d, J = 11.2 Hz), 3.32 - 3.28 (m, 推定; 水ピークにより一部不明確),および3.25 (d, J =
10.4 Hz), 合計4H], [2.80 - 2.65
(m)および2.5 - 2.43 (m, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 合計2H], [2.59 (s)および2.57 (s), 合計3H], [2.03 - 1.94 (m)および1.87 - 1.72 (m), 合計3H],
1.67 - 1.60 (m, 1H), 1.36 - 1.30 (m, 3H).
2-メチルテトラヒドロフラン(200mL)中のP7(19.1g、95.9mmol)のスラリーを、P28、遊離塩基(質量で98.1%、25g、87.2mmol)、続いて、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(19mL、110mmol)で処理した。2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスフィナン2,4,6-トリオキシド(酢酸エチル中重量で50%溶液;65mL、110mmol)を、内部反応温度を30℃未満に維持する速度で、15分かけて添加した。反応混合物を100分間にわたって撹拌した後に、炭酸水素ナトリウム水溶液(1.14M;250mL、285mmol)を添加し{注意:ガス発生}、撹拌を20℃で10分間にわたって継続した。得られた混合物を40℃に加熱し、30分間にわたって撹拌し、再び、炭酸水素ナトリウム水溶液(1.14M;125mL、142mmol)で処理した。この混合物を80分間にわたって撹拌した後に、水(75mL)を添加し、撹拌を10分間にわたって継続した。有機層を、混合物が5体積に低減するまで、60℃および500mバールで蒸留に掛けた。2-メチルテトラヒドロフラン(125mL)を添加し、温度を45℃から50℃に調節し、混合物を、珪藻土を通して濾過した。追加の2-メチルテトラヒドロフラン(50mL)を使用して、フィルターパッドをすすぎ、合わせた濾液を60℃および500mバールでおよそ3体積まで蒸留した。加熱を、反応器の底部における固体が放出されるまで80℃に上昇させ、次いで、50℃に減少させた。得られた材料を、50℃で15分かけてヘプタン(250mL)で処理し、50℃で90分間にわたって撹拌した。次いで、これを1℃/分の速度で20℃に冷却し、3日間撹拌し、その後すぐに、これを、ヘプタン中10mol%2-メチルテトラヒドロフランを添加することにより600mLの体積まで希釈した。濾過して、濾過ケーキを提供し、これをヘプタン(75mL)ですすぎ、50℃で、真空で終夜乾燥させて、(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(14)を固体として得た。収量:29.63g、64.06mmol、73%。HPLC純度:100%。LCMS m/z 463.3 [M+H]+. 1H NMR (600 MHz, DMSO-d6)
δ [8.81 (d, J = 4.8 Hz)および8.80 (d, J = 4.7 Hz), 合計2H], [8.12 (s)および8.10 (s), 合計1H],
[7.90 (s)および7.87 (s), 合計1H], [7.33 (s)および7.23 (s), 合計1H],
7.30 - 7.26 (m, 1H), [6.75 (d, J = 4.8 Hz)および6.69 (d, J = 4.8 Hz), 合計1H], [4.15 (q, J = 6.9 Hz)および4.10 (q, J = 6.9 Hz), 合計1H], [3.83 (s)および3.82
(s), 合計3H], [3.78 - 3.71 (m),
3.61 - 3.49 (m), 3.47 - 3.41 (m), 3.42 (d, J = 11.2 Hz), 3.32 - 3.28 (m, 推定; 水ピークにより一部不明確),および3.25 (d, J =
10.4 Hz), 合計4H], [2.80 - 2.65
(m)および2.5 - 2.43 (m, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 合計2H], [2.59 (s)および2.57 (s), 合計3H], [2.03 - 1.94 (m)および1.87 - 1.72 (m), 合計3H],
1.67 - 1.60 (m, 1H), 1.36 - 1.30 (m, 3H).
結晶性実施例14についての粉末X線回折(PXRD)データの獲得
実施例14の試料(ステップ4において、珪藻土に通す濾過部分が、SiliaMetS(登録商標)チオールによる混合物の処理、続いて、濾過によって置きかえられていることを除いて、実質的にこの代替合成方法において記述されている通りに調製した。SiliaMetS(登録商標)チオール:Silicycle Inc.、製品番号R51030B)を粉砕し、粉末X線回折(PXRD)分析に送り、結晶性材料であることを見出した(形態Iとして指定した)。
実施例14の試料(ステップ4において、珪藻土に通す濾過部分が、SiliaMetS(登録商標)チオールによる混合物の処理、続いて、濾過によって置きかえられていることを除いて、実質的にこの代替合成方法において記述されている通りに調製した。SiliaMetS(登録商標)チオール:Silicycle Inc.、製品番号R51030B)を粉砕し、粉末X線回折(PXRD)分析に送り、結晶性材料であることを見出した(形態Iとして指定した)。
銅(Cu)放射線源が装備されたBruker AXS D8エンデバー回折計を用いて、粉末X線回折分析を実行した。発散スリットを15mm連続照明に設定した。回折される放射線を、PSD-リンクスアイ検出器によって検出し、その際、検出器PSD開口部を4.123度に設定した。X線管電圧およびアンペア数は、それぞれ40kVおよび40mAに設定した。加えて、エネルギー分散型検出器、ニッケルフィルターを使用した。データは、0.0100度のステップ幅および1.0秒のステップ時間を使用し、3.0から40.0度2シータまでのCu波長で、シータ-シータゴニオメーターに収集した。散乱防止スクリーンを1.5mmの固定距離に設定した。試料は、それらをシリコン低バックグラウンド試料ホルダーに入れ、収集中に15回転/分で回転させることによって調製した。データをBruker DIFFRAC Plusソフトウェアを使用して収集し、分析はEVA diffract plusソフトウェアによって実施した。PXRDデータファイルは、ピーク検索前には加工しなかった。EVAソフトウェアにおけるピーク検索アルゴリズムを使用して、1を閾値として選択されたピークを使用して、予備的なピーク割り当てを行った。妥当性を確実にするために、調整を手動で行い;自動割り当ての出力を視覚的に確認し、ピーク位置をピーク最大値に調整した。3%以上の相対強度を持つピークを概して選択した。典型的には、分離されなかったまたはノイズと一致するピークは選択しなかった。USPにおいて述べられているPXRDからのピーク位置に関連する典型的な誤差は、最大+/-0.2°2-シータである(USP-941)。
1つの代表的な回折パターンは実施例14の形態Iについて観察され、図1に提供する。結晶性実施例14の試料からのPXRDの、3.0%以上の相対強度を持つ、度2θおよび相対強度で表現される回折ピークのリストを、下記の表X1に示す。
一部の実施形態では、本発明は、(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンの結晶形態を提供する。一部のさらなる実施形態では、本発明は、形態Iとして指定される(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンの結晶形態を提供する。
一部の実施形態では、(実施例14の)形態Iは、8.7±0.2°;11.1±0.2°;および13.3±0.2°におけるものから選択される、2θに関して、少なくとも1個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、形態Iは、8.7±0.2°における、2θに関して、少なくとも1個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、形態Iは、11.1±0.2°における、2θに関して、少なくとも1個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、形態Iは、13.3±0.2°における、2θに関して、少なくとも1個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、形態Iは、8.7±0.2°;11.1±0.2°;および13.3±0.2°におけるものから選択される、2θに関して、少なくとも2個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、形態Iは、8.7±0.2°;および11.1±0.2におけるものから選択される、2θに関して、2個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、形態Iは、8.7±0.2°;11.1±0.2°;および13.3±0.2°におけるものから選択される、2θに関して、少なくとも3個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。
一部の実施形態では、形態Iは、8.7±0.2°;11.1±0.2°;および26.0±0.2におけるものから選択される、2θに関して、少なくとも2個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、形態Iは、8.7±0.2°;および26.0±0.2°におけるものから選択される、2θに関して、少なくとも2個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、形態Iは、11.1±0.2°;および26.0±0.2°におけるものから選択される、2θに関して、少なくとも2個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、形態Iは、8.7±0.2°;11.1±0.2°;および26.0±0.2°におけるものから選択される、2θに関して、少なくとも3個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。
一部の実施形態では、形態Iは、表X1に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも2個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、形態Iは、表X1に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも3個の特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。一部の実施形態では、形態Iは、表X1に列挙されているもののように、2θに関して、少なくとも4個の(例えば、4、5、6、7、8、9、または10個の)特徴的ピークを含む粉末X線回折パターンを示す。
一部の実施形態では、形態Iは、実質的に図1に示されている通りの粉末X線回折パターンを示す。
(実施例15)
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(15)
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(15)
1,4-ジオキサン(12mL)中の4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン(249mg、0.981mmol)、P23(250mg、0.654mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(26.7mg、32.7μmol)、およびオーブン乾燥酢酸カリウム(257mg、2.62mmol)の混合物を、これに窒素を5分間にわたって吹き込むことにより脱気した。反応バイアルを密封した後に、これをアルミニウムブロック内で2時間にわたって100℃に加熱し、次いで、室温に冷却させた。次いで、2-ブロモピリミジン(109mg、0.686mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(22.9mg、32.6μmol)、および炭酸ナトリウム脱気水溶液(2.0M;0.817mL、1.63mmol)を反応混合物に添加し、これを90℃で18時間にわたって加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、珪藻土を通して濾過した。濾液の有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し;シリカゲル上でのクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン中20%、次いで、50%、次いで、100%酢酸エチル)は、C69を白色の固体として提供した。収量:55.0mg、0.144mmol、22%。LCMS m/z 382.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.76 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 7.92 (s, 1H), 7.11 (t, J = 4.9 Hz, 1H),
5.37 (br s, 1H), 3.62 - 3.26 (m, 4H), 2.88 - 2.76 (m, 2H), 2.68 (s, 3H), 2.06 -
1.77 (m, 4H), 1.46 (br s, 9H).
ステップ2. (2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(P28)の合成。
1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4.0M;0.144mL、0.576mmol)を、ジクロロメタン(0.5mL)および1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オール(0.5mL)の混合物中のC69(55.0mg、0.144mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌し、その後すぐに、LCMS分析は、P28への変換を指し示した:LCMS m/z 282.3 [M+H]+.反応混合物を真空で濃縮して、P28を黄色のゴム状物として提供した。収量:50mg、0.141mmol、98%。
1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4.0M;0.144mL、0.576mmol)を、ジクロロメタン(0.5mL)および1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オール(0.5mL)の混合物中のC69(55.0mg、0.144mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌し、その後すぐに、LCMS分析は、P28への変換を指し示した:LCMS m/z 282.3 [M+H]+.反応混合物を真空で濃縮して、P28を黄色のゴム状物として提供した。収量:50mg、0.141mmol、98%。
ステップ3. (2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(15)の合成。
トリフルオロメタンスルホン酸ピリジニウム(35.6mg、0.155mmol)を、アセトニトリル(1mL)中のP2(16.7mg、77.4μmol)の溶液に添加した。得られた溶液を1,1’-カルボニルジイミダゾール(12.6mg、77.7μmol)で一度に処理し、反応混合物を室温で45分間にわたって撹拌した。次いで、アセトニトリル(2mL)中のP28(25.0mg、70.6μmol)の溶液を一度に添加し、撹拌を室温で3時間にわたって継続し、その後すぐに、反応混合物を塩化アンモニウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中20%から100%酢酸エチル)、続いて、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ-H、21×250mm、5μm;移動相 9:1 二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:75mL/分;背圧:150バール)により精製して、(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(15)を得た。収量:5.9mg、12μmol、17%。LCMS m/z 479.3 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [8.81 (d, J = 5.0 Hz)および8.81 (d, J = 5.0 Hz), 合計2H], [8.15 (s)および8.14 (s), 合計1H],
[7.85 (s)および7.81 (s), 合計1H], [7.31 (t, J = 4.9 Hz)および7.30 (t, J = 4.9 Hz), 合計1H], [6.81 (s)および6.76 (s), 合計1H],
[4.32 (q, J = 7.0 Hz)および4.23
(q, J = 6.9 Hz), 合計1H], 3.91
(br s, 3H), [3.9 - 3.83 (m)および3.76
- 3.52 (m), 合計3H], [3.49 (d, J
= 12.2 Hz)および3.38 - 3.3 (m, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 合計1H], [2.93 -
2.72 (m)および2.56 - 2.47 (m), 合計2H], [2.57 (s)および2.56 (s), 合計3H],
[2.16 - 2.07 (m)および2.05 - 1.84
(m), 合計3H], 1.80 - 1.73 (m,
1H), [1.43 (d, J = 6.9 Hz)および1.42
(d, J = 6.9 Hz), 合計3H].
トリフルオロメタンスルホン酸ピリジニウム(35.6mg、0.155mmol)を、アセトニトリル(1mL)中のP2(16.7mg、77.4μmol)の溶液に添加した。得られた溶液を1,1’-カルボニルジイミダゾール(12.6mg、77.7μmol)で一度に処理し、反応混合物を室温で45分間にわたって撹拌した。次いで、アセトニトリル(2mL)中のP28(25.0mg、70.6μmol)の溶液を一度に添加し、撹拌を室温で3時間にわたって継続し、その後すぐに、反応混合物を塩化アンモニウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中20%から100%酢酸エチル)、続いて、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ-H、21×250mm、5μm;移動相 9:1 二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:75mL/分;背圧:150バール)により精製して、(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(15)を得た。収量:5.9mg、12μmol、17%。LCMS m/z 479.3 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [8.81 (d, J = 5.0 Hz)および8.81 (d, J = 5.0 Hz), 合計2H], [8.15 (s)および8.14 (s), 合計1H],
[7.85 (s)および7.81 (s), 合計1H], [7.31 (t, J = 4.9 Hz)および7.30 (t, J = 4.9 Hz), 合計1H], [6.81 (s)および6.76 (s), 合計1H],
[4.32 (q, J = 7.0 Hz)および4.23
(q, J = 6.9 Hz), 合計1H], 3.91
(br s, 3H), [3.9 - 3.83 (m)および3.76
- 3.52 (m), 合計3H], [3.49 (d, J
= 12.2 Hz)および3.38 - 3.3 (m, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 合計1H], [2.93 -
2.72 (m)および2.56 - 2.47 (m), 合計2H], [2.57 (s)および2.56 (s), 合計3H],
[2.16 - 2.07 (m)および2.05 - 1.84
(m), 合計3H], 1.80 - 1.73 (m,
1H), [1.43 (d, J = 6.9 Hz)および1.42
(d, J = 6.9 Hz), 合計3H].
代替ステップ3. X線結晶構造決定のための(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(15)の合成。
トリフルオロメタンスルホン酸ピリジニウム(112mg、0.487mmol)を、アセトニトリル(3mL)中のP2(調製例P2およびP3からの材料;50.0mg、0.232mmol)の溶液に添加した。得られた溶液を1,1’-カルボニルジイミダゾール(39.5mg、0.244mmol)で一度に処理し、反応混合物を室温で30分間にわたって撹拌した。次いで、P28(82.1mg、0.232mmol)の溶液を一度に添加し;1時間後に、1滴の水を添加して、溶液を提供した。反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌した後に、LCMS分析は、15への変換を指し示した:LCMS m/z 479.3 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+.次いで、反応混合物を酢酸エチルと炭酸水素ナトリウム水溶液との間で分配し;有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次に洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)により、(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(15)を固体として得た。収量:102mg、0.213mmol、92%。
トリフルオロメタンスルホン酸ピリジニウム(112mg、0.487mmol)を、アセトニトリル(3mL)中のP2(調製例P2およびP3からの材料;50.0mg、0.232mmol)の溶液に添加した。得られた溶液を1,1’-カルボニルジイミダゾール(39.5mg、0.244mmol)で一度に処理し、反応混合物を室温で30分間にわたって撹拌した。次いで、P28(82.1mg、0.232mmol)の溶液を一度に添加し;1時間後に、1滴の水を添加して、溶液を提供した。反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌した後に、LCMS分析は、15への変換を指し示した:LCMS m/z 479.3 (塩素同位体パターンが観察された) [M+H]+.次いで、反応混合物を酢酸エチルと炭酸水素ナトリウム水溶液との間で分配し;有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次に洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)により、(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン(15)を固体として得た。収量:102mg、0.213mmol、92%。
この材料を、熱の印加によって、ヘプタン中の10%酢酸エチルの混合物(およそ12mL)に溶解した。溶液を冷却させ、次いで、室温で3日間、一部封止して静置した。得られた固体は、X線構造決定のための結晶を提供した(以下を参照されたい)。
15の単結晶X線構造の決定
単結晶X線分析
データ収集を、Bruker D8 Venture回折計で室温で実施した。データ収集は、オメガおよびファイスキャンからなった。マイクロサイズおよびマルチドメイン型の使用した結晶性材料は、0.90~0.94Å分解能領域を超えるシータ回折を生成した。
単結晶X線分析
データ収集を、Bruker D8 Venture回折計で室温で実施した。データ収集は、オメガおよびファイスキャンからなった。マイクロサイズおよびマルチドメイン型の使用した結晶性材料は、0.90~0.94Å分解能領域を超えるシータ回折を生成した。
三斜晶系クラス空間群P1において、SHELXソフトウェアスイートを使用して、固有の位相により構造を解いた。その後、全行列最小二乗法により構造を精密化した。すべての非水素原子を見つけ出し、異方性変位パラメーターを使用して精密化した。窒素に配置された水素原子をフーリエの差分布から見つけ出し、制限された距離で精密化した。残存する水素原子を算出された位置に置き、それらの担体原子に乗せた。最終的な精密化は、すべての水素原子での等方性変位パラメーターを含んだ。
尤度法(Hooft、2008)を使用しての絶対構造の分析を、PLATON(Spek)を使用して実施した。結果は、絶対構造が正確に割り当てられていることを指し示している。この方法は、構造が正確に割り当てられている確率が100.0%であることを算出する。Hooftパラメーターは、(3)のesd(推定標準偏差)で0.04として報告され、Parsonパラメーターは、(3)のesdで0.05として報告される。
最終的なR指数は6.9%であった。最終的な差フーリエは、電子密度の欠けまたは誤配置がないことを明らかにした。
関連結晶、データ収集、および精密化情報を表Eにまとめる。原子座標、結合距離、および変位パラメーターを表F~Hに列挙する。
ソフトウェアおよび参照文献
14の単結晶X線構造の決定について上記で提供されているリストを参照されたい。
14の単結晶X線構造の決定について上記で提供されているリストを参照されたい。
故に、化合物実施例15の絶対立体化学を単結晶X線結晶学により決定した。図2は、結晶性化合物実施例15:(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンの得られた単結晶X線構造(ORTEP図面)である。
一部の実施形態では、本発明は、(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンの結晶形態を提供する。一部のさらなる実施形態では、(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンの結晶形態は、実施例15において記述されている(または調製される通りの)ものである。
(実施例16および17)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1(16)および(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2(17)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1(16)および(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2(17)
1,4-ジオキサン(3mL)中のP22(100mg、0.262mmol)、1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(109mg、0.524mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(10.7mg、13.1μmol)、および炭酸ナトリウム水溶液(2.0M;0.33mL、0.66mmol)の混合物を窒素でスパージした。反応バイアルを密封し、80℃に終夜加熱し、その後すぐに、LCMS分析は、C80への変換を指し示した:LCMS m/z 384.3 [M+H]+.反応混合物を室温に冷却した後に、これを酢酸エチルと水との間で分配し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%から100%酢酸エチル)により精製して、C80を固体として得た。収量:93mg、0.24mmol、92%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d), 特徴的ピーク: δ 7.52 (s, 1H),
7.36 (s, 1H), 7.19 (s, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.62 - 3.26 (m, 4H), 2.85 - 2.68 (m,
2H), 2.41 (s, 3H), [1.47 (s)および1.45
(s), 合計9H].
ステップ2. 7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、ビス(トリフルオロ酢酸)塩(C81)の合成。
トリフルオロ酢酸(1.0mL)を、ジクロロメタン(3mL)中のC80(92mg、0.24mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌した。次いで、これを真空で濃縮し、残渣を酢酸エチル/ヘプタンと2回共蒸発させて、C81をゴム状物として得た。収量:128mg、定量的と推定。LCMS m/z 284.2 [M+H]+.
トリフルオロ酢酸(1.0mL)を、ジクロロメタン(3mL)中のC80(92mg、0.24mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌した。次いで、これを真空で濃縮し、残渣を酢酸エチル/ヘプタンと2回共蒸発させて、C81をゴム状物として得た。収量:128mg、定量的と推定。LCMS m/z 284.2 [M+H]+.
ステップ3. (2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1(16)および(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2(17)の合成。
アセトニトリル(1mL)中のP7(23.9mg、0.120mmol)の溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸ピリジニウム(57.8mg、0.252mmol)、続いて、1,1’-カルボニルジイミダゾール(20.4mg、0.126mmol)を添加した。反応混合物を室温で45分間にわたって撹拌した後に、アセトニトリル中のC81(34.0mg、66.5μmol)の溶液を添加し、撹拌を室温で終夜継続した。この時点でのLCMS分析は、カップリング生成物の存在を指し示した:LCMS m/z 465.3 [M+H]+.次いで、反応混合物をジクロロメタンと希塩化アンモニウム水溶液との間で分配し;有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)による精製の後に、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Lux Cellulose-1、21×250mm、5μm;移動相:4:1 二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:75mL/分;背圧:120バール]を続けた。第1に溶離するジアステレオマーを16{(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1}として、第2に溶離するジアステレオマーを17{(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2}として指定した。
16-収量:7.3mg、15.7μmol、24%。LCMS m/z 465.5 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [7.99 (d, J = 1.6 Hz)および7.97 (d, J = 1.7 Hz), 合計1H], [7.67 (s)および7.67 (s), 合計1H],
7.55 - 7.52 (m, 1H), [7.29 (s)および7.27 (s), 合計1H],
[6.78 (d, J = 4.9 Hz)および6.72
(d, J = 4.9 Hz), 合計1H], [4.27
(q, J = 6.9 Hz)および4.18 (q, J =
6.9 Hz), 合計1H], [3.92 (s)および3.92 (s), 合計3H], [3.88 (s)および3.88
(s), 合計3H], [3.88 - 3.83 (m),
3.75 - 3.56 (m),および3.54 (d, AB四重線の成分, J = 12.1 Hz), 合計3H], [3.45 (d, AB四重線の成分, J = 12.3 Hz)および3.36
(d, J = 10.6 Hz), 合計1H], [2.89
- 2.70 (m)および2.59 - 2.49 (m), 合計2H], [2.37 (s)および2.34 (s), 合計3H],
2.13 - 1.81 (m, 3H), 1.80 - 1.71 (m, 1H), 1.47 - 1.40 (m, 3H).保持時間:3.71分[分析条件。カラム:Phenomenex Lux Cellulose-1、4.6×100mm、5μm;移動相:3:1 二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:1.5mL/分;背圧:200バール]。
17-収量:6.2mg、13.3μmol、20%。LCMS m/z 466.6 [M+H]+.保持時間:4.64分(16で使用されたものと同一の分析条件)。
アセトニトリル(1mL)中のP7(23.9mg、0.120mmol)の溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸ピリジニウム(57.8mg、0.252mmol)、続いて、1,1’-カルボニルジイミダゾール(20.4mg、0.126mmol)を添加した。反応混合物を室温で45分間にわたって撹拌した後に、アセトニトリル中のC81(34.0mg、66.5μmol)の溶液を添加し、撹拌を室温で終夜継続した。この時点でのLCMS分析は、カップリング生成物の存在を指し示した:LCMS m/z 465.3 [M+H]+.次いで、反応混合物をジクロロメタンと希塩化アンモニウム水溶液との間で分配し;有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)による精製の後に、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Lux Cellulose-1、21×250mm、5μm;移動相:4:1 二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:75mL/分;背圧:120バール]を続けた。第1に溶離するジアステレオマーを16{(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1}として、第2に溶離するジアステレオマーを17{(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2}として指定した。
16-収量:7.3mg、15.7μmol、24%。LCMS m/z 465.5 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [7.99 (d, J = 1.6 Hz)および7.97 (d, J = 1.7 Hz), 合計1H], [7.67 (s)および7.67 (s), 合計1H],
7.55 - 7.52 (m, 1H), [7.29 (s)および7.27 (s), 合計1H],
[6.78 (d, J = 4.9 Hz)および6.72
(d, J = 4.9 Hz), 合計1H], [4.27
(q, J = 6.9 Hz)および4.18 (q, J =
6.9 Hz), 合計1H], [3.92 (s)および3.92 (s), 合計3H], [3.88 (s)および3.88
(s), 合計3H], [3.88 - 3.83 (m),
3.75 - 3.56 (m),および3.54 (d, AB四重線の成分, J = 12.1 Hz), 合計3H], [3.45 (d, AB四重線の成分, J = 12.3 Hz)および3.36
(d, J = 10.6 Hz), 合計1H], [2.89
- 2.70 (m)および2.59 - 2.49 (m), 合計2H], [2.37 (s)および2.34 (s), 合計3H],
2.13 - 1.81 (m, 3H), 1.80 - 1.71 (m, 1H), 1.47 - 1.40 (m, 3H).保持時間:3.71分[分析条件。カラム:Phenomenex Lux Cellulose-1、4.6×100mm、5μm;移動相:3:1 二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:1.5mL/分;背圧:200バール]。
17-収量:6.2mg、13.3μmol、20%。LCMS m/z 466.6 [M+H]+.保持時間:4.64分(16で使用されたものと同一の分析条件)。
(実施例18)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-{(2S)-7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル}プロパン-1-オン(18)
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-{(2S)-7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル}プロパン-1-オン(18)
メタノール-d4(10mL)中の4,6-ジクロロピリミジン-2-アミン(500mg、3.05mmol)の溶液に、炭素上のパラジウム(100mg)およびトリエチルアミン(1.3mL、9.3mmol)を添加した。反応混合物を重水素ガス下で6時間にわたって20℃で撹拌し、その後すぐに、これを濾過して、触媒を除去した。収集された触媒をメタノール(2×10mL)で洗浄した後に、合わせた濾液を真空で濃縮し、次いで、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から80%酢酸エチル)に掛けて、C82を白色の固体として得た。収量:210mg、2.16mmol、71%。LCMS m/z 98.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ 6.60 - 6.52 (br s, 2H), 6.53
(s, 1H).
ステップ2. 2-クロロ(4,6-2H2)ピリミジン(C83)の合成。
中間体C82(210mg、2.16mmol)を0℃で濃塩酸(0.7mL)に少量ずつ添加し、得られた混合物を均質になるまで撹拌した。次いで、溶液を約-15℃に冷却し、その後すぐに、水(0.5mL)中の亜硝酸ナトリウム(298mg、4.32mmol)の冷溶液を1時間かけて滴下添加し、その間、反応温度を-15℃から-10℃の間に維持した。反応混合物を1時間にわたって撹拌し、温度を約-5℃まで上昇させ;次いで、これを、30%水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより7のpHまで慎重に中和し、その間、反応温度を0℃未満に維持した。得られた混合物をジエチルエーテル(3×5mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、C83を白色の固体として得た。収量:115mg、0.987mmol、46%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.60 (s, 1H).
中間体C82(210mg、2.16mmol)を0℃で濃塩酸(0.7mL)に少量ずつ添加し、得られた混合物を均質になるまで撹拌した。次いで、溶液を約-15℃に冷却し、その後すぐに、水(0.5mL)中の亜硝酸ナトリウム(298mg、4.32mmol)の冷溶液を1時間かけて滴下添加し、その間、反応温度を-15℃から-10℃の間に維持した。反応混合物を1時間にわたって撹拌し、温度を約-5℃まで上昇させ;次いで、これを、30%水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより7のpHまで慎重に中和し、その間、反応温度を0℃未満に維持した。得られた混合物をジエチルエーテル(3×5mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、C83を白色の固体として得た。収量:115mg、0.987mmol、46%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.60 (s, 1H).
ステップ3. tert-ブチル(2S)-7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-カルボキシレート(C84)の合成。
テトラヒドロフラン(5mL)中のC83(40mg、0.34mmol)、P27(119mg、0.34mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(SPhos;5.6mg、14μmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(SPhos Pd G2;4.9mg、6.8μmol)、および水酸化リチウム水溶液(2M;0.4mL、0.8mmol)の混合物を3分間にわたって窒素でパージし、その後すぐに、反応混合物を60℃で4時間にわたって撹拌した。次いで、これを真空で濃縮し;残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から50%酢酸エチル)を使用して精製して、C84を黄色の固体として提供した。収量:116mg、0.302mmol、89%。LCMS m/z 384.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ [8.04 (s)および8.01
(s), 合計1H], 7.14 (s, 1H), 3.67
- 3.30 (m, 4H), 2.92 - 2.76 (m, 2H), [2.74 (s)および2.73 (s), 合計3H],
2.12 - 1.79 (m, 4H), [1.47 (s)および1.46 (s), 合計9H].
テトラヒドロフラン(5mL)中のC83(40mg、0.34mmol)、P27(119mg、0.34mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(SPhos;5.6mg、14μmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(SPhos Pd G2;4.9mg、6.8μmol)、および水酸化リチウム水溶液(2M;0.4mL、0.8mmol)の混合物を3分間にわたって窒素でパージし、その後すぐに、反応混合物を60℃で4時間にわたって撹拌した。次いで、これを真空で濃縮し;残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中0%から50%酢酸エチル)を使用して精製して、C84を黄色の固体として提供した。収量:116mg、0.302mmol、89%。LCMS m/z 384.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ [8.04 (s)および8.01
(s), 合計1H], 7.14 (s, 1H), 3.67
- 3.30 (m, 4H), 2.92 - 2.76 (m, 2H), [2.74 (s)および2.73 (s), 合計3H],
2.12 - 1.79 (m, 4H), [1.47 (s)および1.46 (s), 合計9H].
ステップ4. (2S)-7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]、二塩酸塩(C85)の合成。
1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;3mL)を、ジクロロメタン(3mL)中のC84(116mg、0.302mmol)の溶液に添加し、反応混合物を20℃で2時間にわたって撹拌した。真空で濃縮して、C85を黄色の固体として得た。収量:108mg、0.303mmol、定量的。LCMS m/z 284.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ 10.09 - 9.93 (br s, 1H), 9.82
- 9.67 (br s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 3.50 - 3.34 (m,
2H), 3.34 - 3.27 (m, 2H), 3.01 - 2.84 (m, 2H), 2.82 (s, 3H), 2.26 - 2.07 (m,
3H), 1.99 - 1.87 (m, 1H).
1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;3mL)を、ジクロロメタン(3mL)中のC84(116mg、0.302mmol)の溶液に添加し、反応混合物を20℃で2時間にわたって撹拌した。真空で濃縮して、C85を黄色の固体として得た。収量:108mg、0.303mmol、定量的。LCMS m/z 284.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ 10.09 - 9.93 (br s, 1H), 9.82
- 9.67 (br s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 3.50 - 3.34 (m,
2H), 3.34 - 3.27 (m, 2H), 3.01 - 2.84 (m, 2H), 2.82 (s, 3H), 2.26 - 2.07 (m,
3H), 1.99 - 1.87 (m, 1H).
ステップ5. (2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-{(2S)-7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル}プロパン-1-オン(18)の合成。
ジクロロメタン(10mL)中のC85(80mg、0.22mmol)、P7(45mg、0.23mmol)、フルオロ-N,N,N’,N’-ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(BTFFH;85mg、0.27mmol)、およびピリジン(71mg、0.890mmol)の溶液を25℃で16時間にわたって撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)に注ぎ入れた後に、これを酢酸エチル(2×20mL)で抽出し;合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)により、(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-{(2S)-7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル}プロパン-1-オン(18)を白色の固体として得た。収量:27mg、58μmol、26%。LCMS m/z 465.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [8.00 (d, J = 1.7 Hz)および7.98 (d, J = 1.7 Hz), 合計1H], [7.85 (s)および7.82 (s), 合計1H],
[7.31 (s)および7.30 (s), 合計1H], [6.78 (d, J = 4.9 Hz)および6.73 (d, J = 4.9 Hz), 合計1H], [4.28 (q, J = 6.9 Hz)および4.20 (q, J = 6.9 Hz), 合計1H], [3.93 - 3.85 (m), 3.77 - 3.67 (m),
3.67 - 3.57 (m), 3.53 (AB四重線, JAB
= 12.2 Hz, ΔνAB = 35.5 Hz),および3.39
(d, J = 10.6 Hz), 合計4H], [3.89
(s)および3.88 (s), 合計3H], [2.95 - 2.75 (m)および2.64 - 2.55 (m), 合計2H], [2.58 (s)および2.55
(s), 合計3H], [2.16 - 2.06 (m)および2.05 - 1.85 (m), 合計3H], 1.84 - 1.75 (m, 1H), [1.45 (d, J = 6.9 Hz)および1.44 (d, J = 6.9 Hz), 合計3H].
ジクロロメタン(10mL)中のC85(80mg、0.22mmol)、P7(45mg、0.23mmol)、フルオロ-N,N,N’,N’-ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(BTFFH;85mg、0.27mmol)、およびピリジン(71mg、0.890mmol)の溶液を25℃で16時間にわたって撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)に注ぎ入れた後に、これを酢酸エチル(2×20mL)で抽出し;合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)により、(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-{(2S)-7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル}プロパン-1-オン(18)を白色の固体として得た。収量:27mg、58μmol、26%。LCMS m/z 465.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ [8.00 (d, J = 1.7 Hz)および7.98 (d, J = 1.7 Hz), 合計1H], [7.85 (s)および7.82 (s), 合計1H],
[7.31 (s)および7.30 (s), 合計1H], [6.78 (d, J = 4.9 Hz)および6.73 (d, J = 4.9 Hz), 合計1H], [4.28 (q, J = 6.9 Hz)および4.20 (q, J = 6.9 Hz), 合計1H], [3.93 - 3.85 (m), 3.77 - 3.67 (m),
3.67 - 3.57 (m), 3.53 (AB四重線, JAB
= 12.2 Hz, ΔνAB = 35.5 Hz),および3.39
(d, J = 10.6 Hz), 合計4H], [3.89
(s)および3.88 (s), 合計3H], [2.95 - 2.75 (m)および2.64 - 2.55 (m), 合計2H], [2.58 (s)および2.55
(s), 合計3H], [2.16 - 2.06 (m)および2.05 - 1.85 (m), 合計3H], 1.84 - 1.75 (m, 1H), [1.45 (d, J = 6.9 Hz)および1.44 (d, J = 6.9 Hz), 合計3H].
(実施例19および20)
2-(4-フルオロフェニル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]エタン-1-オン、ENT-1(19)および2-(4-フルオロフェニル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]エタン-1-オン、ENT-2(20)
2-(4-フルオロフェニル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]エタン-1-オン、ENT-1(19)および2-(4-フルオロフェニル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]エタン-1-オン、ENT-2(20)
トリフルオロ酢酸(319mg、2.80mmol)を、ジクロロメタン(4mL)中のP30(110.0mg、0.280mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌した。次いで、これを真空で濃縮し、酢酸エチルと数回共蒸発させ、ジクロロメタン(4mL)に溶解した。得られた溶液をトリエチルアミン(84.9mg、0.839mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU;117mg、0.308mmol)、および(4-フルオロフェニル)酢酸(43.1mg、0.280mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。真空での溶媒の除去後に、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)を使用して精製して、C86を薄黄褐色の固体として得た。収量:120mg、0.279mmol、定量的。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ [7.31 - 7.13 (m), 7.13 - 7.06 (m),および7.05 - 6.91 (m), 合計10H],
6.44 - 6.38 (m, 1H), 5.11 - 4.97 (m, 1H), [4.88 (d, AB四重線の成分, J = 16.8 Hz)および4.77
(d, AB四重線の成分, J = 16.7 Hz), 合計1H], [3.71 - 3.60 (m), 3.59 - 3.37 (m),および3.33 - 3.24 (m), 合計6H], [2.83 - 2.69 (m)および2.62 - 2.51 (m), 合計2H],
2.35 - 2.17 (m, 1H), [2.24 (s)および2.23 (s), 合計3H],
2.01 - 1.68 (m, 3H).
ステップ2. 1-(1-ベンジル-6-ブロモ-7-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン(C87)の合成。
1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(47.9mg、0.168mmol)を、ジクロロメタン(5mL)中のC86(120mg、0.279mmol)の0℃溶液に少しずつ数回で添加した。反応混合物を室温に加温させ;30分後に、C87がLCMS分析により観察された:LCMS m/z 508.3 (臭素同位体パターンが観察された) [M+H]+.1時間後に、反応混合物を真空で濃縮し、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%から100%酢酸エチル)に掛けて、C87を提供した。収量:65.0mg、0.128mmol、46%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ [7.35 - 7.17 (m), 7.16 - 7.06 (m),および7.05 - 6.91 (m), 合計10H],
[4.98 (d, AB四重線の成分, J = 16.7
Hz)および4.98 (d, AB四重線の成分, J = 16.8 Hz), 合計1H], [4.80 (d, AB四重線の成分, J = 16.8 Hz)および4.72
(d, AB四重線の成分, J = 16.7 Hz), 合計1H], [3.72 - 3.62 (m), 3.58 - 3.43 (m),および3.33 - 3.24 (m), 合計6H], [2.85 - 2.69 (m)および2.62 - 2.48 (m), 合計2H],
2.38 - 2.15 (m, 1H), [2.34 (s)および2.32 (s), 合計3H],
2.01 - 1.70 (m, 3H).
1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(47.9mg、0.168mmol)を、ジクロロメタン(5mL)中のC86(120mg、0.279mmol)の0℃溶液に少しずつ数回で添加した。反応混合物を室温に加温させ;30分後に、C87がLCMS分析により観察された:LCMS m/z 508.3 (臭素同位体パターンが観察された) [M+H]+.1時間後に、反応混合物を真空で濃縮し、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%から100%酢酸エチル)に掛けて、C87を提供した。収量:65.0mg、0.128mmol、46%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ [7.35 - 7.17 (m), 7.16 - 7.06 (m),および7.05 - 6.91 (m), 合計10H],
[4.98 (d, AB四重線の成分, J = 16.7
Hz)および4.98 (d, AB四重線の成分, J = 16.8 Hz), 合計1H], [4.80 (d, AB四重線の成分, J = 16.8 Hz)および4.72
(d, AB四重線の成分, J = 16.7 Hz), 合計1H], [3.72 - 3.62 (m), 3.58 - 3.43 (m),および3.33 - 3.24 (m), 合計6H], [2.85 - 2.69 (m)および2.62 - 2.48 (m), 合計2H],
2.38 - 2.15 (m, 1H), [2.34 (s)および2.32 (s), 合計3H],
2.01 - 1.70 (m, 3H).
ステップ3. 1-[1-ベンジル-7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン(C88)の合成。
反応バイアルに、C87(65.0mg、0.128mmol)、1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(33.1mg、0.159mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(5.20mg、6.37μmol)、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M;0.127mL、0.254mmol)、および1,4-ジオキサン(3mL)を装入した。バイアルを窒素でパージした後に、これを密封し、90℃で終夜加熱し、その後すぐに、LCMS分析は、C88への変換を指し示した:LCMS m/z 510.4 [M+H]+.次いで、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルと塩化アンモニウム水溶液との間で分配した。水層を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)は、C88を固体として提供した。収量:65.0mg、0.128mmol、定量的。
反応バイアルに、C87(65.0mg、0.128mmol)、1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(33.1mg、0.159mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(5.20mg、6.37μmol)、炭酸ナトリウム水溶液(2.0M;0.127mL、0.254mmol)、および1,4-ジオキサン(3mL)を装入した。バイアルを窒素でパージした後に、これを密封し、90℃で終夜加熱し、その後すぐに、LCMS分析は、C88への変換を指し示した:LCMS m/z 510.4 [M+H]+.次いで、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルと塩化アンモニウム水溶液との間で分配した。水層を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中0%から10%メタノール)は、C88を固体として提供した。収量:65.0mg、0.128mmol、定量的。
ステップ4. 2-(4-フルオロフェニル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]エタン-1-オン、ENT-1(19)および2-(4-フルオロフェニル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]エタン-1-オン、ENT-2(20)の合成。
ジクロロメタン中の三臭化ホウ素の溶液(1.0M;0.765mL、0.765mmol)を、ジクロロメタン(3mL)中のC88(65.0mg、0.128mmol)の-78℃溶液に添加し、その後すぐに、反応混合物を室温に加温させ、15時間にわたって撹拌した。次いで、これをメタノール(0.5mL)で処理し、真空で濃縮した。構成要素の鏡像異性体の分離を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:Chiral Technologies Chiralpak AS-H、21×250mm、5μm;移動相:83:7 二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:75mL/分;背圧:200バール]を使用して行った。第1に溶離するジアステレオマーを19{2-(4-フルオロフェニル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]エタン-1-オン、ENT-1}として、第2に溶離するジアステレオマーを20{2-(4-フルオロフェニル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]エタン-1-オン、ENT-2}として指定した。
19-収量:3.8mg、9.1μmol、7%。LCMS m/z 442.5 [M+Na+].保持時間:2.88分[分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralpak AS-H、4.6×100mm、5μm;移動相:4:1 二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:1.5mL/分;背圧:200バール]。
20-収量:2.0mg、4.8μmol、4%。LCMS m/z 442.5 [M+Na+].保持時間:4.01分(19で使用されたものと同一の分析条件)。
ジクロロメタン中の三臭化ホウ素の溶液(1.0M;0.765mL、0.765mmol)を、ジクロロメタン(3mL)中のC88(65.0mg、0.128mmol)の-78℃溶液に添加し、その後すぐに、反応混合物を室温に加温させ、15時間にわたって撹拌した。次いで、これをメタノール(0.5mL)で処理し、真空で濃縮した。構成要素の鏡像異性体の分離を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:Chiral Technologies Chiralpak AS-H、21×250mm、5μm;移動相:83:7 二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:75mL/分;背圧:200バール]を使用して行った。第1に溶離するジアステレオマーを19{2-(4-フルオロフェニル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]エタン-1-オン、ENT-1}として、第2に溶離するジアステレオマーを20{2-(4-フルオロフェニル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]エタン-1-オン、ENT-2}として指定した。
19-収量:3.8mg、9.1μmol、7%。LCMS m/z 442.5 [M+Na+].保持時間:2.88分[分析条件。カラム:Chiral Technologies Chiralpak AS-H、4.6×100mm、5μm;移動相:4:1 二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);流速:1.5mL/分;背圧:200バール]。
20-収量:2.0mg、4.8μmol、4%。LCMS m/z 442.5 [M+Na+].保持時間:4.01分(19で使用されたものと同一の分析条件)。
(実施例AA)
hMC4Rを使用するインビトロ結合親和性アッセイ
α-メラニン細胞刺激ホルモン受容体(hMC4R)における試験化合物の結合親和性を、放射性リガンド競合結合アッセイを使用して評価した。hMC4Rを安定に発現する組換えチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(PerkinElmer #ES-191-C)を競合結合に使用した。hMC4R膜を、ダルベッコ改変必須培地およびハムF-12培地(DMEM/F12)、10%熱不活化ウシ胎児血清(FBS)、0.4mg/mLのジェネティシンおよび2mM L-グルタミン中で増殖させた。細胞膜を集め、アッセイを実施するまで凍結した。
hMC4Rを使用するインビトロ結合親和性アッセイ
α-メラニン細胞刺激ホルモン受容体(hMC4R)における試験化合物の結合親和性を、放射性リガンド競合結合アッセイを使用して評価した。hMC4Rを安定に発現する組換えチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(PerkinElmer #ES-191-C)を競合結合に使用した。hMC4R膜を、ダルベッコ改変必須培地およびハムF-12培地(DMEM/F12)、10%熱不活化ウシ胎児血清(FBS)、0.4mg/mLのジェネティシンおよび2mM L-グルタミン中で増殖させた。細胞膜を集め、アッセイを実施するまで凍結した。
化合物を、30mMの濃度まで100%ジメチルスルホキシド(DMSO)中に可溶化した。半対数希釈を使用する10点中間希釈系列を、0.03mMの最高濃度で100%DMSO中に作製した。系列希釈した化合物を、96ウェルCostar3363プレートに1μL/ウェルとしてスポットした。アッセイにおける最終化合物範囲は、1%の最終DMSO濃度で、300nMから0.01nMであった。2mM(2μM最終)アルファ-メラニン細胞刺激ホルモン(α-MSH-Tocris #2584)1μLを含有する対照ウェルを非特異的結合ウェルに添加し、総結合対照ウェルについては100%DMSO1μLとした。これに続いて、アッセイ緩衝液[25mM HEPES、5mM MgCl2、2.5mM CaCl2、150mM NaCl、完全EDTA不含プロテアーゼ阻害剤錠剤(Thermo Scientific #11873580001)および0.25%BSA]80μLを添加した。[125I]-(Nle4、D-Phe7)-α-MSH(PerkinElmer #NEX3520)10μLを、最終濃度の10倍の0.5nMですべてのウェルに添加した。使用した放射性リガンド濃度は、2.59nMの平衡解離定数(Kd)未満であった。各実験に使用した放射性リガンドの正確な濃度は、液体シンチレーション計数により決定し、必要に応じて調整した。
凍結したhMC4R細胞膜を解凍し、ダウンスホモジナイズした。ホモジネートを、1ウェルあたり2μgの濃度までアッセイ緩衝液に再懸濁した。競合結合反応を、試験化合物および[125I]-(Nle4、D-Phe7)-α-MSHを含有するアッセイ準備プレートへのMC4R膜溶液10μLの添加により開始した。プレートを室温で2時間にわたってインキュベートした。次いで、アッセイ試料を、フィルタープレートハーベスター(PerkinElmer)を使用して、Unifilter-96 GF/B PEIコートフィルタープレートを通して迅速に濾過し、氷冷洗浄緩衝液[25mM (4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、1mM MgCl2、2.5mM CaCl2、および500mM NaCl]ですすいだ。フィルタープレートを室温で終夜乾燥させた。次いで、プレートを、底部を密封し、その後、50μL/ウェルのUltima Gold XRシンチレーション流体(PerkinElmer 6013111)を添加した。次いで、プレートを、上部を密封し、室温で60分間にわたってインキュベートし、次いで、存在する放射能の量を、Microbeta Trilux(PerkinElmer #2450-0060)での液体シンチレーション計数により決定した。
生データ(1分あたりのカウントとして表現される)を、アクティビティベース(IDBSデータ管理ソフトウェア)を使用して分析した。化合物の各濃度におけるパーセントの効果を、各アッセイプレート上の阻害されていないウェル(総結合対照)および完全に阻害されたウェル(非特異的結合対照)での値に基づいて、アクティビティベースにより算出した。50%阻害のために必要とされる濃度(IC50)値を、4パラメーターロジスティックモデルを使用して、これらのデータから決定した。次いで、リガンドおよび受容体の相互作用の阻害剤についての平衡解離定数(Ki)値を、Cheng-Prusoff式:Ki=IC50/(1+([L]/Kd))を使用して、IC50値から算出したが、ここで、[L]は実験で使用した放射性リガンドの濃度であり、Kdは放射性リガンドの親和性(別個の飽和実験で決定した)である。
(実施例BB)
機能的インビトロMC4Rアンタゴニスト効力アッセイ
試験化合物での機能的インビトロアンタゴニスト効力を、ヒトメラノコルチン-4受容体(MC4R)を安定に発現するチャイニーズハムスター卵巣(CHO-)細胞における細胞内環状アデノシン一リン酸(cAMP)レベルをモニターすることにより決定した。アゴニスト活性化に続いて、ヒトMC4Rは、Gタンパク質複合体と会合して、Gαサブユニットに、結合GDPをGTPへと交換させ、続いて、Gα-GTP複合体の解離が起こる。活性化したGαサブユニットは、下流エフェクターと共役して、細胞内のセカンドメッセンジャーまたはcAMPのレベルを調節することができる。それにより、細胞内cAMPレベルの決定によって薬理学的特徴付けが可能となる。細胞内cAMPレベルは、CisBioからの均質時間分解蛍光(HTRF)技術を利用する均質アッセイを使用して定量する。方法は、細胞により産生される天然のcAMPとアクセプター色素、d2で標識されているcAMPとの間の競合イムノアッセイである。次いで、2つの実体は、クリプテートで標識されているモノクローナル抗cAMP抗体への結合について競合する。特異的シグナルは、細胞におけるcAMPの濃度に反比例する。
機能的インビトロMC4Rアンタゴニスト効力アッセイ
試験化合物での機能的インビトロアンタゴニスト効力を、ヒトメラノコルチン-4受容体(MC4R)を安定に発現するチャイニーズハムスター卵巣(CHO-)細胞における細胞内環状アデノシン一リン酸(cAMP)レベルをモニターすることにより決定した。アゴニスト活性化に続いて、ヒトMC4Rは、Gタンパク質複合体と会合して、Gαサブユニットに、結合GDPをGTPへと交換させ、続いて、Gα-GTP複合体の解離が起こる。活性化したGαサブユニットは、下流エフェクターと共役して、細胞内のセカンドメッセンジャーまたはcAMPのレベルを調節することができる。それにより、細胞内cAMPレベルの決定によって薬理学的特徴付けが可能となる。細胞内cAMPレベルは、CisBioからの均質時間分解蛍光(HTRF)技術を利用する均質アッセイを使用して定量する。方法は、細胞により産生される天然のcAMPとアクセプター色素、d2で標識されているcAMPとの間の競合イムノアッセイである。次いで、2つの実体は、クリプテートで標識されているモノクローナル抗cAMP抗体への結合について競合する。特異的シグナルは、細胞におけるcAMPの濃度に反比例する。
試験化合物を、100%ジメチルスルホキシド(DMSO)中で30mMまで可溶化し、貯蔵した。3分の1の162倍系列希釈を使用する11点希釈系列を、800μMの最高濃度で100%DMSO中に作製した。系列希釈した化合物を、各濃度において2連の点を用いて、40nL/ウェルで384ウェルプレート(Greiner、Cat No.781280)にスポットし、次いで、HBSS、20mM HEPES(Invitrogen)、0.1%BSA、および250μM IBMX(Sigma Aldrich)を含有するアッセイ緩衝液40μLで1000分の1に希釈して、2×最終アッセイ濃度(FAC)で中間プレートを作製した。アッセイにおける最終化合物濃度範囲は、0.1%の最終DMSO濃度で、400nMから4pMであった。
Gs共役ヒトMC4R受容体を安定に発現する、社内で産生したCHO-細胞を、10%熱不活化FBS、1×ペニシリン/ストレプトマイシン、1mM Glutamax(Invitrogen)を含有するハムF-12 50μL/ウェル中、384ウェルアッセイプレート(Corning、Cat No.3570)内に、1ウェルあたり2,500細胞の密度でプレーティングし、micro-clime蓋(Labcyte、Cat No.LLS-0310)を用いて37℃(O295%:CO25%)で終夜インキュベートした。アッセイ当日、紙タオル上でプレートを穏やかにたたき、吸い取ることによって、培地をアッセイプレートから除去し、アッセイ緩衝液(HBSS、20mM HEPES、0.1%BSA、250μM IBMX)および0.1%DMSO中の2×アンタゴニスト化合物5μLに取り換えた。細胞を、37℃(O295%:CO25%)で30分間にわたって化合物と共にインキュベートし、その後、EC80アゴニスト刺激(200nM α-メラニン細胞刺激ホルモン、αMSH、Bachem)5μLを添加し、さらに30分間のインキュベーションを37℃(O295%:CO25%)で行った。細胞内cAMPレベルを、Cisbioのプロトコールに従って定量した(D2 5uL、次いで、クリプテート5uL。室温で1~2時間にわたってインキュベートした)。試料をエンビジョンプレートリーダー(PerkinElmer Life and Analytical Sciences;励起、320nm;発光、665nm/620nm)で測定した。
データを、各ウェルでの620および665nmにおける蛍光強度の比を使用して分析し、cAMP標準曲線から外挿して、データを各ウェルについてnM cAMPとして表現した。次いで、nM cAMPとして表現されたデータを、アクティビティベース(IDBS)を使用して対照ウェルに対して正規化した。ゼロパーセントの効果(ZPE)を、EC80アゴニスト刺激(200nM αMSH)から生成されるcAMPのnMとして定義した。アンタゴニスト対照化合物の非存在下で、100パーセントの効果(HPE)を、アッセイ緩衝液/ビヒクルのみから生成されるcAMPのnMとして定義した。各化合物についての濃度および%効果値を、4パラメーターロジスティック用量応答式を使用してアクティビティベースによりプロットし、50%阻害のために必要とされる濃度(IC50)を決定した。次いで、平衡解離定数(Kb)値を、Leff-Dougall式:Kb=[IC50]/((2+([A]/[EC50])n)1/n-1)に従って算出したが、ここで、Aは、実験で使用したチャレンジされたアゴニストの濃度(200nM)であり、n=傾斜である。
表2は、実施例1~201での生物学的活性(Ki値は、実施例AAを参照されたい;Kb値は、実施例BBを参照されたい)および化合物名を列挙する。
本出願全体を通して、種々の刊行物が参照される。これらの刊行物の開示は、あらゆる目的のための参照によりその全体が本出願に組み込まれる。
本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、本発明において種々の修正および変形が為され得ることが、当業者には明らかであろう。本発明の他の実施形態は、本明細書の考察および本明細書において開示される発明の実践から、当業者に明らかであろう。本明細書および例は、例示的なものにすぎないとみなされ、本発明の真の範囲および趣旨は、下記の特許請求の範囲によって指し示されることが意図されている。
Claims (17)
- 式Iの化合物:
R1は、H、ハロゲン、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、4から7員のヘテロシクロアルキル、フェニルまたはR1aであり、ここで、C3~6シクロアルキルおよび4から7員のヘテロシクロアルキルのそれぞれは、1、2、3または4個の独立に選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよく、フェニルは、1、2、3または4個の独立に選択されるRBで置換されていてもよく、ここで、各RBは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたはRB1であるか、または、2個の隣接するRBは、それらが結合したフェニルの2個の環形成原子と一緒になって、縮合した5または6員のヘテロアリールを形成し、そのそれぞれは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく;
R1aは、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい5または6員のヘテロアリールであり、ここで、各RAは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキル、-N(C1~4アルキル)2、RA1または(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、または、2個の隣接するRAは、それらが結合した5または6員のヘテロアリールの2個の環形成原子と一緒になって、縮合ベンゼン環または縮合した5もしくは6員のヘテロアリールまたは縮合した5もしくは6員のヘテロシクロアルキルまたは縮合した5もしくは6員のシクロアルキルを形成し、そのそれぞれは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
RA1は、5もしくは6員のヘテロアリールまたは5もしくは6員のヘテロシクロアルキルであり、そのそれぞれは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
RB1は、5または6員のヘテロアリールであり、そのそれぞれは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
X1は、C(RX)2であり、ここで、各RXは、独立に、HまたはC1~4アルキルであり、
R2およびR3のそれぞれは、独立に、H、ハロゲン、C1~4アルキル、C1~4ヒドロキシアルキル、C1~4ハロアルキル、(C1~4アルコキシ)-C1~4アルキル-、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキルであり、ここで、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれは、ハロゲン、-OH、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、
または、R2およびR3は、それらが結合した炭素原子と一緒になって、ハロゲン、-OH、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、C3~6シクロアルキルを形成し、
Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のそれぞれは、独立に、CR4またはNであり、ただし、Y1、Y2、Y3、Y4およびY5のうちの3個以下がNであり、
各R4は、独立に、H、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-N(C1~2アルキル)2、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれは、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい]を含む医薬組成物。 - R1が、R1aであり、
R1aが、1、2、3または4個の独立に選択されるRAで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、C3~4シクロアルキルまたは(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-であり、ここで、C1~4アルキル、C3~4シクロアルキルおよび(C3~4シクロアルキル)-C1~4アルキル-のそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいか、または、2個の隣接するRAが、それらが結合した6員のヘテロアリールの2個の環原子と一緒になって、縮合ベンゼン環または縮合した5もしくは6員のヘテロアリールを形成し、そのそれぞれが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシおよびC1~4ハロアルコキシからそれぞれ独立に選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい化合物または薬学的に許容できる塩を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の医薬組成物。 - R1aが、1、2または3個の独立に選択されるRAで置換されていてもよいピリミジニルであり、ここで、各RAが、ハロゲン、-OH、-CN、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシまたはC3~4シクロアルキルである化合物または薬学的に許容できる塩を含む、請求項5に記載の医薬組成物。
- R1aが、ピリミジン-2-イルである化合物または薬学的に許容できる塩を含む、請求項6に記載の医薬組成物。
- X1が、CH2である化合物または薬学的に許容できる塩を含む、請求項1から3および5から7のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- R2およびR3のそれぞれが、独立に、H、FまたはC1~4アルキルである化合物または薬学的に許容できる塩を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- R2が、メチルであり、R3が、Hである化合物または薬学的に許容できる塩を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- Y3が、Nであり、Y1、Y2、Y4およびY5のそれぞれが、独立に、CR4である化合物または薬学的に許容できる塩を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 各R4が、独立に、H、ハロゲンまたはC1~2アルコキシである化合物または薬学的に許容できる塩を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- (2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1;
2-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1;
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-2;
1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン-1-オン、DIAST-1;
1-(4,7-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル)-2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-オン、DIAST-1;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-クロロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン;
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[7-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オン、DIAST-1;および
(2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-{(2S)-7-メチル-6-[(4,6-2H2)ピリミジン-2-イル]-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル}プロパン-1-オン
から選択される化合物または薬学的に許容できる塩を含む、請求項1に記載の医薬組成物。 - (2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンである化合物または薬学的に許容できる塩を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
- (2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)-1-[(2S)-7-メチル-6-(ピリミジン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-スピロ[1,8-ナフチリジン-2,3’-ピロリジン]-1’-イル]プロパン-1-オンの結晶形態である化合物を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
- ヒトにおいて、MC4R関連状態、疾患または障害を処置するための、請求項1から15のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- ヒトにおいて、状態、疾患または障害を処置するための医薬組成物であって、状態、疾患または障害が、悪液質[例えば、慢性疾病に関連する悪液質、例を挙げると、がんに関連する悪液質、後天性免疫不全症候群(AIDS)に関連する悪液質、心不全に関連する悪液質、例えばうっ血性心不全(CHF)に関連する悪液質、慢性腎臓疾患(CKD)に関連する悪液質;慢性疾病の処置に関連する悪液質、例を挙げると、がんの処置に関連する悪液質または心不全(例えばCHF)の処置に関連する悪液質を含む];食欲不振または神経性食欲不振症(例えば、高齢者の食欲不振、化学療法および/または放射線療法に関連する食欲不振);悪心;嘔吐;体重減少(例えば、不随意の体重減少);発育障害;サルコペニア;筋消耗;筋衰弱;虚弱;骨粗鬆症;骨障害(例えば、骨量減少);疼痛;神経因性疼痛;不安神経症(例えば、心的外傷後ストレス障害またはPTSD);うつ病;高血圧;栄養不良;肥満(例えば、慢性肥満から生じるサルコペニア);性的機能不全;および炎症性疾患(例えば、食欲不振または悪液質またはサルコペニアまたは筋消耗に関連する炎症性疾患)から選択される請求項1から15のいずれか一項に記載の医薬組成物。
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2022
- 2022-12-01 JP JP2022192694A patent/JP2023084111A/ja active Pending
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