JP2023084095A - 熱処理設備及び熱処理方法 - Google Patents

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洋介 森
Yosuke Mori
建太 林
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【課題】真空浸炭しその後に窒化する一連の熱処理を被処理品に施すことが可能で、且つ窒化の制御がばらつく問題を解決することができる熱処理設備を提供する。【解決手段】熱処理設備1は、バッチ式の浸炭チャンバ12-1,12-2及び窒化チャンバ13を有し、浸炭チャンバ12-1,12-2で被処理品Wを浸炭処理し、浸炭処理後の被処理品Wを窒化チャンバ13で窒化処理する。窒化チャンバ13における雰囲気制御手段は、雰囲気ガス中のアンモニア濃度を検出するアンモニアセンサ182と雰囲気ガス中のアンモニア濃度を制御する制御部186とを備えている。制御部186は、アンモニアを含有する導入ガスを予め定められた条件で窒化チャンバ13内に導入し、雰囲気ガス中のアンモニア濃度を上昇させるアンモニア濃度上昇処理と、センサで検出されたアンモニア濃度をフィードバックして導入ガスの流量を調整する目標濃度維持処理と、を実行する。【選択図】 図4

Description

この発明は被処理品に浸炭窒化処理を行う熱処理設備及びこれを用いた熱処理方法に関する。
鋼材等の金属材において、表面の硬化等、特性の向上を図る表面処理として、金属材の表層部にC原子を導入する浸炭処理が実施されている。従来、浸炭処理の手法としてガス浸炭が用いられていたが、浸炭時間が長い等の問題があり、近年ではガス浸炭に比べて省エネルギー及び省人化の点で有利な真空浸炭が広く採用されている。
また、表層部にC原子とともにN原子を導入する浸炭窒化処理が行われる場合もある。浸炭窒化処理では、先ず表層部にC原子を導入する浸炭処理が実施され、続いて表層部にN原子を導入する窒化処理が実施される。このような浸炭窒化処理は、耐摩耗性等の特性を向上されるのに有効とされている。例えば、真空浸炭に続いて窒化を行う熱処理設備としては、下記特許文献に記載されたものが開示されている。
浸炭処理に続いて行われる窒化処理では、雰囲気中に含まれるアンモニアが、鋼材表面において、下記式(1)のように分解して、N原子が金属材の表層部に導入される。ここで、[N]は、金属材に取り込まれたN原子を意味する。
NH3→[N]+3/2H2 ・・・式(1)
そして窒化の制御は、下記式(2)で示す炉内の窒化ポテンシャルKNを制御することによって主に行われる。ここでPNH3は炉内のアンモニア分圧を意味し、PH2は炉内の水素分圧を意味する。
N=PNH3/PH2 3/2 ・・・式(2)
しかしながら真空浸炭処理を行う熱処理設備では、浸炭に続いて行う窒化の制御を安定させることが難しい問題があった。
特開平6-174377号公報 特開2015-17790号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、真空浸炭しその後に窒化する一連の熱処理を被処理品に施すことが可能で、且つ窒化の制御がばらつく問題を解決することができる熱処理設備及び熱処理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは真空浸炭に続いて行われる窒化の制御にばらつきが生じる原因を究明するなかで、以下のような知見を得た。
(1)同一の炉内で浸炭処理に続いて窒化処理を実施した場合、残留アセチレンの影響で窒化制御が不安定化する。
(2)窒化処理において、窒化ポテンシャルKNを用いて炉内雰囲気を制御した場合、分母の水素濃度(上記式(2)参照)が低いとき(特に窒化処理の初期段階)、KN制御が不安定化する。
(3)表層部に導入されるN原子の濃度は圧力に影響され、圧力が低い程N原子の吸収量が低下する。このため浸炭処理を真空下で行った場合でも、その後の窒化処理については真空浸炭の圧力(例えば2000Pa以下)よりも高圧で行うことが有効である。
本発明はこのような知見に基づいてなされたものである。
而してこの発明の第1の局面の熱処理設備は次のように規定される。即ち、
(A)搬送軌道に沿って配置されたバッチ式の浸炭チャンバ及び窒化チャンバと、
(B)被処理品を収容しヒータにて保温する保温チャンバと、前記浸炭チャンバ若しくは窒化チャンバと前記保温チャンバとの間で前記被処理品を受渡しする受渡しチャンバとを備え、前記浸炭チャンバ及び窒化チャンバとは分離して独立に構成された搬送ユニットと、
を有し、前記浸炭チャンバで前記被処理品を浸炭処理するとともに、前記搬送ユニットを走行させて、前記浸炭チャンバから受け取った浸炭処理後の前記被処理品を前記保温チャンバで保温して前記窒化チャンバまで搬送し、前記窒化チャンバで窒化処理を行う熱処理設備であって、
前記窒化チャンバにおける雰囲気制御手段として、前記窒化チャンバにおける雰囲気ガス中のアンモニア濃度を検出するアンモニアセンサと、前記雰囲気ガス中のアンモニア濃度を制御する制御部と、を備え、
前記制御部が、
アンモニアを含有する導入ガスを予め定められた条件で前記窒化チャンバ内に導入し、前記雰囲気ガス中のアンモニア濃度を上昇させるアンモニア濃度上昇処理と、
目標アンモニア濃度を維持すべく前記アンモニアセンサで検出されたアンモニア濃度をフィードバックして前記導入ガスの流量を調整する目標濃度維持処理と、を実行する。
このように規定された第1の局面の熱処理設備によれば、浸炭処理を行う処理室と窒化処理を行う処理室が完全に分離されるため、残留アセチレンによる影響を回避しつつ、浸炭と窒化を一連の処理として行うことができる。
また、窒化チャンバにおける雰囲気制御が水素濃度に依存せず実行されるため、水素濃度が低いことに起因する雰囲気制御の不安定化を回避できる。また、前述の不安定化を回避するためには水素ガスの導入を考慮する必要があり設備構成が複雑となるが、本熱処理設備によれば雰囲気制御のための水素供給ラインを必要としない簡便な構成とすることができる。
またこの発明の熱処理設備では、窒化処理開始時に予め定められた条件で導入ガスを窒化チャンバ内に導入し、雰囲気ガス中のアンモニア濃度を上昇させるアンモニア濃度上昇処理を実行する。このようにすることで、雰囲気ガス中のアンモニア濃度を早期に目標とする濃度に近づけることができる。特に下記第3の局面のように炉内の雰囲気ガスを炉外に取り出しアンモニア濃度を測定する場合はタイムラグが生じるため、フィードバック制御でアンモニアを急速導入することは難しく、アンモニアセンサで検出されたアンモニア濃度に基づかない上記アンモニア濃度上昇処理が有効である。
この発明の第2の局面は次のように規定される。即ち、
第1の局面で規定の熱処理設備において、前記窒化チャンバ内に窒素ガス及びアンモニアガスが導入可能に配設されており、前記導入ガス中のアンモニア濃度が変更可能とされている。
窒化処理のために炉内に導入される導入ガスはアンモニアガス単独であってもよいが、窒素ガスとの混合ガスであってもよい。そして導入される混合ガス中のアンモニア濃度を変更可能とすれば、例えばアンモニア濃度上昇処理において混合ガス中のアンモニア濃度を時間経過に伴って減少させることで、目標アンモニア濃度に対するオーバーシュートを抑制することができる。
この発明の第3の局面は次のように規定される。即ち、
第1又は第2の局面で規定の熱処理設備において、前記窒化チャンバに接続され、チャンバ内の雰囲気ガスを取り出し排ガス管路に導くガス抽出ラインを有し、
前記ガス抽出ライン上に前記アンモニアセンサが設けられている。
アンモニアセンサを直接窒化チャンバ内に差し込んで雰囲気ガス中のアンモニア濃度を検出することも可能であるが、この場合にはセンサが常時高温に晒されることからセンサ寿命が短くなってしまう。第3の局面で規定の熱処理設備では、窒化チャンバ内の雰囲気ガスを取り出し排ガス管路に導くガス抽出ラインを設け、このガス抽出ライン上に前記アンモニアセンサを設けることで、センサが常時高温に晒されるのを防止することができる。
またこの発明の熱処理設備では、前記浸炭チャンバに接続され、炉内の雰囲気ガスを真空ポンプにより炉外に排気する排気ラインと、前記窒化チャンバに接続され、炉内の圧力を窒化処理圧力に維持する圧力調整ラインと、を備えておくことができる(第4の局面)。ここで窒化処理圧力は、表層部におけるN原子濃度向上の観点から、0.1atm以上であり、好ましくは0.8atm以上、5atm以下の範囲である。
またこの発明の熱処理設備では、前記窒化チャンバを複数備え、前記窒化チャンバ毎に前記ガス抽出ライン及び前記アンモニアセンサを設けることができる(第5の局面)。
また、この発明の第6の局面の熱処理方法は次のように規定される。即ち、
(A)搬送軌道に沿って配置されたバッチ式の浸炭チャンバ及び窒化チャンバと、
(B)被処理品を収容しヒータにて保温する保温チャンバと、前記浸炭チャンバ若しくは窒化チャンバと前記保温チャンバとの間で前記被処理品を受渡しする受渡しチャンバとを備え、前記浸炭チャンバ及び窒化チャンバとは分離して独立に構成された搬送ユニットと、
を有し、前記窒化チャンバにおける雰囲気制御手段として、前記窒化チャンバにおける雰囲気ガス中のアンモニア濃度を検出するアンモニアセンサと、前記雰囲気ガス中のアンモニア濃度を制御する制御部と、を備えた熱処理設備を用い、
前記浸炭チャンバで減圧下、浸炭ガスを供給して前記被処理品を真空浸炭処理する工程と、
前記搬送ユニットを走行させて、前記浸炭チャンバから受け取った浸炭処理後の前記被処理品を前記保温チャンバで保温して前記窒化チャンバまで搬送する工程と、
前記窒化チャンバで窒化処理圧力の圧力下、アンモニアを含有する導入ガスを供給して前記被処理品を窒化処理する工程と、
を含む。
このように規定される第6の局面に規定の熱処理方法によれば、浸炭処理を行う処理室と窒化処理を行う処理室が完全に分離されるため、残留アセチレンによる影響を回避しつつ、浸炭と窒化を一連の処理として行うことができる。
また、窒化チャンバにおける雰囲気制御が水素濃度に依存せず実行されるため、水素濃度が低いことに起因する雰囲気制御の不安定化を回避できる。
この発明の第7の局面は次のように規定される。即ち、
第6の局面で規定の熱処理方法において、前記窒化処理する工程における雰囲気制御で、前記導入ガスを予め定められた条件で前記窒化チャンバ内に導入し、前記雰囲気ガス中のアンモニア濃度を上昇させるアンモニア濃度上昇処理を実行し、その後、目標アンモニア濃度を維持すべく前記アンモニアセンサで検出された濃度をフィードバックして前記導入ガスの流量を調整する目標濃度維持処理を実行する。
このようにすることで、雰囲気ガス中のアンモニア濃度を早期に目標濃度に近づけることができる。
本発明の第1実施形態の熱処理設備の全体構成を示した図である。 同実施形態における浸炭チャンバ及び搬送ユニットの内部構造を示した断面図である。 同浸炭チャンバ及び搬送ユニットの平面図である。 浸炭チャンバ及び窒化チャンバに接続されている各種ガスの供給ライン、排気ライン等を示した図である。 図2のV-V断面図である。 同実施形態における受渡し機構の動作説明図である。 同実施形態における熱処理の各工程を被処理品に対するヒートパターン及び圧力パターンとともに示した図である。 窒化チャンバ内の雰囲気制御についての一例を示した図である。 窒化チャンバ内の雰囲気制御についての図8とは異なる例を示した図である。 本発明の第2実施形態の要部を示した図である。 同実施形態における窒化処理の動作説明図である。 図11に続く窒化処理の動作説明図である。 図12に続く窒化処理の動作説明図である。 同実施形態の窒化チャンバにリリーフ弁を設けた変形例である。
次に本発明の実施形態を以下に詳しく説明する。
図7は、本発明の第1実施形態における熱処理の各工程を、被処理品Wに対するヒートパターン及び圧力パターンとともに示したものである。
同図に示しているように、ここでは被処理品Wに対し浸炭処理し、更に窒化処理と焼入れ処理とを行う。具体的には、工程K1で被処理品Wを浸炭温度である930℃まで昇温して均熱し、930℃の温度の下で被処理品Wに対する真空浸炭処理、詳しくは減圧下での浸炭とその後の拡散とを行う。その後、工程K2では被処理品Wを850℃まで冷却し、850℃で保温する。
次の工程K3では圧力を所定の窒化処理圧力まで加圧し、850℃の温度の下で窒化処理を行う。温度850℃はこの実施形態では焼入れ温度でもあり、工程K4で被処理品Wの温度を850℃に維持した後、工程K5で被処理品Wを焼入れ温度から急冷し焼入れを行う。
図1は本実施形態の熱処理設備1の概略全体構成を示している。同図において、10は図中左右方向に直線状に延設された搬送軌道たるレールで、このレール10に沿って複数のバッチ式の処理チャンバ(ここでは浸炭チャンバ12-1,12-2、窒化チャンバ13及び焼入れチャンバ14)が、後述の開口部44(図2参照)を同方向である図中上方に向けた状態で直線状に一列に配置されている。
この実施形態において、浸炭チャンバ12-1,12-2は被処理品Wに対し所定の温度(例えば930℃)の下で浸炭処理を行う。また窒化チャンバ13は、その後において被処理品Wに対し所定の温度(例えば850℃)の下で窒化処理を行う。
図1中右端側には装入テーブル16が設けられており、上流工程からの被処理品Wが先ずこの装入テーブル16上に載置される。装入テーブル16上に載置された被処理品Wは、浸炭チャンバ12-1,12-2によって浸炭処理され、その後に窒化チャンバ13によって窒化処理される。更にその後に焼入れチャンバ14にて焼入れ処理され、その後に図中左端側且つ焼入れチャンバ14の図中下側位置の抽出テーブル18へと排出され、引続いて下流工程へと抽出される。
この実施形態の熱処理設備1は、上記の浸炭チャンバ12-1,12-2,窒化チャンバ13,焼入れチャンバ14に加えて、レール10上を走行する搬送ユニット20を有している。搬送ユニット20は、装入テーブル16上の被処理品Wを受け取ってレール10上を走行し、浸炭チャンバ12-1,12-2の何れかに被処理品Wを装入する。
或いはこれら浸炭チャンバ12-1,12-2において浸炭処理された後の被処理品Wを、それら浸炭チャンバ12-1,12-2から受け取ってレール10上を走行し、窒化チャンバ13に装入してそこで窒化処理せしめる。
また搬送ユニット20は、窒化チャンバ13から窒化処理後の被処理品Wを受け取ってレール10上を走行し、これを焼入れチャンバ14へと渡してそこで焼入れ処理せしめる。
図2に、浸炭チャンバ12-1及び搬送ユニット20の内部構造が示してある。
同図に示しているように浸炭チャンバ12-1は、有底の円筒状の炉殻22と、その内部に配置された断熱材24とを有している。断熱材24は有底の円筒状の断熱壁25を構成している。そしてその断熱壁25は内側に処理室26を形成している。
この浸炭チャンバ12-1には吸引口32,33が設けられている。吸引口32には後述する第1排気ライン162が接続され、吸引口33には第2排気ライン166が接続されている(図4参照)。尚、この吸引口33には窒素導入ライン146も接続されており、吸引口33はチャンバ内に昇圧用の窒素ガスを導入する際のガス供給口でもある。
浸炭チャンバ12-1にはまた、その内部に浸炭ガスを供給するための供給口34が設けられている。供給口34から供給された浸炭ガスは、一旦ヘッダー36へと導かれ、更にこのヘッダー36に続く分岐管37及び分岐管37に設けられたノズル38から浸炭チャンバ12-1内部、詳しくは断熱壁25内側の処理室26へと導入される。尚、ここでは分岐管37に1つのノズル38が設けられているが、複数のノズル38を設けておいても良い。
断熱壁25には、処理室26内で供給された窒素ガスを撹拌させて対流させ、被処理品Wの昇温期においてその昇温を促進する対流加熱用のファン39と、これを回転させるモータ40とが設けられている。また断熱壁25には、モータ40を熱から保護するための水冷パネル41がモータ40近傍に設けられている。
浸炭チャンバ12-1には、開口部44を開閉する引戸式の扉42が設けられている。扉42はシリンダ46によってフランジ48内面を摺動し、閉状態で開口部44をゴムパッキンを介して気密にシールする。この扉42には板状の断熱材55が一体移動する状態に設けられており、この断熱材55によって円筒状の断熱壁25の開口部52が閉鎖される。
浸炭チャンバ12-1においては、扉42の内面側にも、開口部44を気密にシールするゴムパッキンを熱から保護するための水冷パネル51が設けられている。
以上浸炭チャンバ12-1についての構造を説明したが、他の浸炭チャンバ12-2や窒化チャンバ13も基本的に同様の構造である。このため浸炭チャンバ12-2や窒化チャンバ13の内部構造において、浸炭チャンバ12-1と同様の部分については符号のみを示して詳しい説明は省略する。
但し、窒化チャンバ13は、炉内(チャンバ内)と連通する排出口170及び取出口176を更に備えている(図4参照)。窒化チャンバ13の排出口170には後述する圧力調整ライン172が接続され、また取出口176にはサンプリングライン177が接続されている。
図4は、浸炭チャンバ12-1,12-2及び窒化チャンバ13に接続されている各種ガスの供給ライン、排気ライン等を示した図である。
同図に示すように、浸炭チャンバ12-1,12-2の各供給口34には、それぞれ浸炭ガスとしてのアセチレンガスと窒素ガスをチャンバ内に供給するための第1供給ライン149が接続されている。第1供給ライン149は、ガス流量を制御するマスフローコントローラ150と開閉弁151,152を含んで構成されている。第1供給ライン149は上流側が分岐管149aと149bとに分かれており、分岐管149aが窒素ガス供給源153から延びる配管153aに接続され、分岐管149bがアセチレンガス供給源154から延びる配管154aに接続されている。このように構成された第1供給ライン149により、浸炭チャンバ12-1,12-2においては、窒素ガスとアセチレンガスがチャンバ内に供給可能とされている。
一方、窒化チャンバ13の供給口34には、窒化ガスとしてのアンモニアガスを供給するための第2供給ライン156が接続されている。第2供給ライン156は、ガス流量を制御するマスフローコントローラ157と開閉弁158を含んで構成され、第2供給ライン156の上流側はアンモニアガス供給源160から延びる配管160aに接続されている。また窒化チャンバ13の供給口34には、配管159を介して窒素ガスも供給可能とされている。よって、窒化チャンバ13内には窒素ガス及びアンモニアガスが導入可能とされている。
また、浸炭チャンバ12-1,12-2及び窒化チャンバ13には、上記供給ライン149,156とは別に、窒素導入ライン146が接続されている。窒素導入ライン146は、その一端がチャンバの供給口33に接続され、他端が窒素ガス供給源153から延びる配管153aに接続されており、その流路上には開閉弁147が設けられている。窒素導入ライン146は、減圧状態のチャンバ内部を昇圧させる際の窒素ガス導入に用いられる。
浸炭チャンバ12-1,12-2及び窒化チャンバ13の各吸引口32は、それぞれチャンバ内部のガスを排気するための第1排気ライン162に接続されている。第1排気ライン162は、真空ポンプ163と各チャンバに対応する開閉弁164とを含んで構成されており、開閉弁164の開閉によって、各処理チャンバと真空ポンプ163とが連通及び連通遮断されるようになっている。本例においては、処理チャンバと真空ポンプ167と連通させることで、チャンバの内部が所定の減圧状態(例えば1500Pa)に維持される。
更に浸炭チャンバ12-1,12-2及び窒化チャンバ13の各吸引口33(吸引口33は窒素ガス導入の際のガス供給口でもある)は、それぞれチャンバ内部のガスを排気するための第2排気ライン166に接続されている。第2排気ライン166は、真空ポンプ167と各チャンバに対応する開閉弁168とを含んで構成されており、開閉弁168の開閉によって、各処理チャンバと真空ポンプ167とが連通及び連通遮断されるようになっている。本例においては、処理チャンバと真空ポンプ167と連通させることで、チャンバの内部が大気圧から所定の減圧状態にまで一気に減圧される。
窒化チャンバ13においては、窒化処理中のチャンバ内の圧力を大気圧近傍に維持するための圧力調整ライン172が排出口170に接続されている。圧力調整ライン172は圧力調整弁173と開閉弁174を含んで構成されており、圧力調整弁173にてチャンバ内が大気圧近傍、詳しくは大気圧よりも僅かに高い圧力(例えば105kPa)に調整される。
また窒化チャンバ13の取出口176には、チャンバ内の雰囲気ガスを炉外に取り出すためのサンプリングライン177の一端が接続されている。サンプリングライン177はポンプ178と開閉弁179を含んで構成されている。サンプリングライン177の他端側には分析計180が設けられており、ポンプ178によって窒化チャンバ13内から取り出された雰囲気ガスは分析計180に供給される。
分析計180はサンプリングライン177を通じて供給された雰囲気ガス中の元素濃度を分析する。分析計180はアンモニア濃度を検出するアンモニアセンサ182と、水素濃度を検出する水素センサ184とを備え、サンプリングライン177を通じて取り出された雰囲気ガス中のアンモニア濃度及び水素濃度が検出される。そしてそれぞれ検出濃度に対応した信号が制御部186へ出力される。ここで水素濃度の検出は、設備の安全対策の一環として行っており、雰囲気制御目的では用いていない。
アンモニアセンサ182としては、たとえば、NDIR(非分散型赤外線式ガスセンサ)などを用いることができる。また、水素センサ184としては、たとえば、気体熱伝導式センサなどを用いることができる。
本例では、これらセンサの寿命を考慮して、サンプリングライン177を通じて供給されるガスが室温(25℃)程度となる位置に、分析計180が設けられている。
なお、サンプリングライン177を通じて取り出された雰囲気ガスは、分析計180の下流側に延びる分析計排気ライン190を通じて排ガス管路192に送られる。この実施形態では、サンプリングライン177及び分析計排気ライン190がガス抽出ラインを成している。
排ガス管路192ではこのガス抽出ラインを通じて取り出された雰囲気ガスのほか、第1排気ライン162、第2排気ライン166及び圧力調整ライン172から送られてきたガスが合流し、それらが燃焼排気される。
制御部186は、熱処理設備1における各種動作を制御する。窒化チャンバ13内の雰囲気制御においては、窒素ガス供給用の開閉弁152とマスフローコントローラ150およびアンモニアガス供給用の開閉弁158とマスフローコントローラ157に信号を送信して、窒化チャンバ13内に導入する窒素ガス及びアンモニアガスの流量を制御する。
そして制御部186は、予め定められた条件でアンモニアを含有する導入ガスを窒化チャンバ13内に導入し、雰囲気ガス中のアンモニア濃度を上昇させるアンモニア濃度上昇処理と、アンモニアセンサ182で検出されたアンモニア濃度をフィードバックして導入ガスの流量(導入量)を調整し、雰囲気ガス中のアンモニア濃度を目標濃度に近づける目標濃度維持処理を実行する。
図8は、窒化チャンバ13内の雰囲気制御についての一例を示している。図8(A)の例では、減圧状態の窒化チャンバ13内に被処理品Wが装入された後、チャンバ内に窒素ガスを導入してチャンバ内を所定圧力まで上昇させ(昇圧制御)、その後に、窒化のためのアンモニアガスを導入する。アンモニアガス導入開始時は、チャンバ内のアンモニアガス濃度を目標濃度(例えば0.5体積%)に対する50%~150%の範囲(例えば0.4体積%)にまで上昇させるため、アンモニアガスを(例えば1000L/hで15分といった条件で)定量制御する。定量制御終了後のより望ましいチャンバ内アンモニア濃度は、目標濃度に対する70%~90%の範囲である。この定量制御動作が、上記制御部186が実行するアンモニア濃度上昇処理に相当する。この定量制御ではアンモニアセンサ182で検出された濃度のフィードバックは行わない。できるだけ短時間で所定のアンモニア濃度域(目標濃度に対する50%~150%の範囲)に近づけるためである。
なお上記定量制御は、アンモニアガスを予め定められた条件(流量や時間等)でチャンバ内に導入する制御であればよく、図8(A)で示すように一定流量のアンモニアガスをチャンバ内に導入する場合のほか、図8(B)で示すように、定量制御の終盤において導入するアンモニアガスの流量を徐々に減らすようにしてもよい。このようにすることでアンモニア濃度のオーバーシュートを抑制することができる。
定量制御動作が終了した後は、チャンバ内のアンモニア濃度を目標濃度(例えば0.5体積%)で維持すべく、アンモニアセンサ182で検出されたアンモニア濃度をフィードバックして、アンモニアガスの流量(導入量)を調整するフィードバック制御(PID制御)を行う。フィードバック制御の条件は一定である必要はなく、例えば、目標濃度にいち早く到達することが求められるフィードバック制御開始時と、目標濃度に到達した後の安定期とで、P、I、Dの各要素の設定値を適宜変更することができる。このフィードバック制御動作が、上記制御部186が実行する目標濃度維持処理に相当する。
なお、上記の目標とするチャンバ内のアンモニア濃度は、鋼種やユーザが求める仕様(硬さ)によって変わるため適宜設定すればよい。具体的には、事前評価を行い、要求硬さを満たすアンモニア濃度を調べておけばよい。
図9は、図8の例とは異なる窒化チャンバ13内の雰囲気制御について示している。上記図8の例は、窒素ガス導入による昇圧制御の後に、アンモニアガスを導入する例であったが、図9で示すように、昇圧制御の際に窒素ガスとともにアンモニアガスを導入することも可能である。このようにすることで、より短時間で雰囲気ガスを所定のアンモニア濃度域に近づけることができる。この例の場合、昇圧制御動作および定量制御動作が、上記制御部186が実行するアンモニア濃度上昇処理に相当する。
また昇圧制御時に導入するアンモニアガスの比率を更に高めて、昇圧制御において、チャンバ内のアンモニアガス濃度を目標濃度(例えば0.5体積%)に対する50%~150%の範囲(例えば0.4体積%)まで上昇させた場合には、定量制御を省略してフィードバック制御に移行することもできる。
以上のようにこの実施形態では、サンプリングライン177、分析計180(アンモニアセンサ182を含む)、制御部186、開閉弁152,158及びマスフローコントローラ150,157が窒化チャンバ13における雰囲気制御手段を成している。
一方、図1に示す焼入れチャンバ14は、内部に油冷槽を有し、搬送ユニット20にて装入された窒化処理後の被処理品Wを油冷槽に浸漬して急冷し、焼入れを行う。
この焼入れチャンバ14は、浸炭チャンバ12-1,12-2、窒化チャンバ13と同じ側、即ち図1中上側に開口部44を有するとともに、その反対側(図中下側)にも開口部44を有し、それら開口部44が引戸式の扉42にて開閉されるようになっている。図1中46は、その扉42を開閉動作させるシリンダである。
図2において、搬送ユニット20は、レール10上を走行する走行台車90を有しており、更に走行台車90上において、後述の保温チャンバ56を受渡しチャンバ54とともにレール10と直交方向である図2中左右方向に進退移動し、受渡しチャンバ54及び保温チャンバ56を浸炭チャンバ12-1,12-2及び窒化チャンバ13に対して連結及び連結解除させる連結台車92を有している。
94は、その連結台車92を図2中左右方向に微小ストローク進退移動させるシリンダで、保温チャンバ56及び受渡しチャンバ54は、このシリンダ94によりローラ96の転動を伴って図2中左右方向に進退移動せしめられる。
この実施形態では、これら連結台車92,ローラ96,シリンダ94等が進退移動手段を成している。
搬送ユニット20は、浸炭チャンバ12-1,12-2,窒化チャンバ13側の前部に受渡しチャンバ54を、反対側の後部に、図7の工程K2、K4で被処理品Wを保温するための保温チャンバ56を有している。
受渡しチャンバ54は、耐圧性の角筒状の筒壁58を有しており、その内部に被処理品Wを収容する収容室60を形成している。この収容室60には受渡し機構62が設けられている。
受渡し機構62は、浸炭チャンバ12-1、12-2と後部の保温チャンバ56との間で被処理品Wを受渡しするもので、図6に示しているようにフォーク部62Aと水平スライド部材62B,62Cとを有しており、それらを水平方向にスライドさせることによりフォーク部62Aにて被処理品Wを受渡しする。
この受渡しチャンバ54には吸引口63が設けられており、この吸引口63が、図3に示す真空ポンプ64に対して吸引管66Aを通じて接続され、受渡しチャンバ54の内部が真空ポンプ64により真空吸引されるようになっている。
吸引管66上には電磁弁から成る開閉弁68Aが設けられており、開閉弁68Aの開閉によって、吸引口63と真空ポンプ64とが連通及び連通遮断されるようになっている。
受渡しチャンバ54にはまた、図3に示しているように供給口70が設けられており、この供給口70を通じて窒素ガスが受渡しチャンバ54内に供給されるようになっている。
受渡しチャンバ54は、その前端即ち図2中左端が扉を有しない開口部72とされている。受渡しチャンバ54にはこの開口部72周りに偏平な枠状パッキン74が設けられている。
受渡しチャンバ54は、この枠状パッキン74を浸炭チャンバ12-1,12-2及び窒化チャンバ13の外面に気密に接触させる状態に、浸炭チャンバ12-1,12-2,窒化チャンバ13側への前進移動により、それら浸炭チャンバ12-1,12-2,窒化チャンバ13にドッキングされる。
他方、後者の保温チャンバ56は有底円筒状をなす炉殻76の内部に断熱材78を有しており、その断熱材78が断熱壁80を構成している。
断熱壁80は内側に収容室82を形成しており、そこに被処理品Wを収容するようになっている。
収容室82には架台84が設けられている。収容室82内の被処理品Wは、その架台84上に載置されて支持される。
この保温チャンバ56には、図5に示しているようにその内部を真空吸引するための吸引口86が設けられており、この吸引口86が、図3に示すように上記の真空ポンプ64に対して吸引管66Bを通じ接続されている。
この吸引管66B上には電磁バルブから成る開閉弁68Bが設けられており、開閉弁68Bの開閉動作によって吸引口86と真空ポンプ64とが連通及び連通遮断されるようになっている。
保温チャンバ56は、断熱壁80の内部に、被処理品Wを保温するためのヒータ120が設けられている。そして保温チャンバ56には、図2に示すように、断熱壁80の上部の開口104及び下部の開口106を開閉する断熱材製の扉110,112が設けられており、それらがシリンダ114,116にて開閉動作せしめられる。
保温チャンバ56にはまた、図5で示すように、冷却ガスとして窒素ガスを内部に供給する供給口88が炉殻76に設けられている。
またその内部には、供給された窒素ガスを水冷パイプ間に通すことで、熱交換により温度低下させる熱交換器98と、これにより冷却された窒素ガスを撹拌し、保温チャンバ56内で循環させる冷却ファン100と、これを回転させるモータ102とを有しており、それらが被処理品Wに対するガス冷却装置を構成している。
このガス冷却装置では、冷却ファン100の回転により、温度低下した窒素ガスが断熱壁80の下部の開口106を通じ上向きに流れて被処理品Wに当り、これを冷却した後断熱壁80の上部の開口104より流出し、再び熱交換器98を通過してそこで温度低下せしめられる。そしてそのような循環流れを生じつつ被処理品Wを冷却処理する。
即ちこの実施形態では、保温チャンバ56に、被処理品Wを保温する保温機能と併せて冷却機能も備えられている。
図2に示しているように、保温チャンバ56と受渡しチャンバ54との間、詳しくは保温チャンバ56の受渡しチャンバ54側の端部には開口部122が設けられており、この開口部122が、シリンダ124によってフランジ126内面を摺動する扉128によって開閉されるようになっている。
前記の浸炭チャンバ12-1におけるのと同様、この保温チャンバ56の扉128にもまた、断熱壁80の開口部129を開閉する板状の断熱材130が一体移動する状態に設けられており、また開口部122を気密にシールするゴムパッキンを熱から保護するための水冷パネル132が扉128に設けられている。
次に本実施形態における一連の熱処理について説明する。図1の装入テーブル16上の被処理品Wを搬送ユニット20が受け取って搬送し、これを浸炭チャンバ12-1,12-2の何れかに装入する。
被処理品Wを受け取った浸炭チャンバ12-1,12-2の何れかは、その内部で被処理品Wに対する浸炭処理を行う。
搬送ユニット20は、その後浸炭処理された被処理品Wを浸炭チャンバ12-1,12-2の何れかから取り出して、これを保温チャンバ56で保温した上で、被処理品Wを窒化チャンバ13に装入する。
これを受けた窒化チャンバ13は、その被処理品Wに対し窒化処理を行う。
その窒化処理が終ると、搬送ユニット20が窒化チャンバ13から窒化後の被処理品Wを取り出して、これを焼入れチャンバ14へと渡す。
窒化後の被処理品Wを受けた焼入れチャンバ14は、これを内部の油冷槽に浸漬して急冷し、焼入れを施す。
そして焼入れ後の被処理品Wが、焼入れチャンバ14から抽出テーブル18上へと排出される。
以下に上記の一連の熱処理の要部の詳細を具体的に説明する。尚、以下の説明では浸炭処理を浸炭チャンバ12-1で行うものとする。
先ず搬送ユニット20は、受渡しチャンバ54において受渡し機構62により装入テーブル16上の被処理品Wを受け取り、これを受渡しチャンバ54内に収容する。
その後搬送ユニット20は何れかの浸炭チャンバ、ここでは例えば浸炭チャンバ12-1の位置まで移動し、被処理品Wを搬送する。
その後搬送ユニット20は、シリンダ94により受渡しチャンバ54を後部の保温チャンバ56とともに浸炭チャンバ12-2側に微小距離前進移動させて、受渡しチャンバ54の先端の枠状パッキン74を浸炭チャンバ12-1の外面に密着させる状態に、浸炭チャンバ12-1に対しドッキングさせる。
そして保温チャンバ56との間の扉128を閉鎖した状態で、真空ポンプ64により吸引口63を通じて受渡しチャンバ54内部が真空吸引され、受渡しチャンバ54内部が浸炭チャンバ12-1と同程度の真空圧まで減圧される。
受渡しチャンバ54内の圧力が浸炭チャンバ12-1内の圧力と同程度の真空圧となったところで、浸炭チャンバ12-1の扉42を開いて、受渡しチャンバ54内の被処理品Wを受渡し機構62により浸炭チャンバ12-1内の処理室26に装入し、架台30上にセットする。
被処理品Wが浸炭チャンバ12-1内に装入されると、被処理品Wの加熱が開始され、浸炭温度である930℃まで昇温せしめられる。
その際に昇温を促進するため、浸炭チャンバ12-1内に窒素ガスが供給口34から供給されるとともに、対流加熱ファン39が回転せしめられて、その対流加熱ファン39による対流加熱とヒータ28による輻射熱とによって、被処理品Wが速やかに浸炭温度の930℃まで昇温せしめられる。
被処理品Wが浸炭温度の930℃まで昇温したところで、浸炭チャンバ12-1内部の窒素ガスが吸引口33を通じて真空排気され、浸炭チャンバ12-1内部が設定された真空圧(1500Pa)に減圧される。
その後、供給口34を通じこの浸炭チャンバ12-1への導入ガスが窒素ガスから浸炭ガスへと切り替えられ、被処理品Wに対する浸炭が行われる。この際浸炭チャンバ12-1に導入される浸炭ガス(アセチレンガス)は、予めシミュレーションによって決定されたガス量で、決められた時間通りに導入される。
その後に浸炭ガスの供給を停止した状態で引続き被処理品Wが930℃の温度に保持され、被処理品Wに侵入したC原子の拡散処理が行われる。
このようにして被処理品Wに対する浸炭処理を終えたところで、一旦浸炭チャンバ12-1から離れていた搬送ユニット20を再び浸炭チャンバ12-1に向けて前進移動させ、受渡しチャンバ54を浸炭チャンバ12-1に対しドッキングさせる。
そして受渡しチャンバ54と保温チャンバ56との間の扉128を開いた状態で、受渡しチャンバ54の内部と保温チャンバ56の内部とを真空ポンプ64により真空吸引し、それらを真空圧とする。
その後に浸炭チャンバ12-1の扉42を開いて、浸炭チャンバ12-1内の浸炭処理後の被処理品Wを受渡しチャンバ54内に移動させ、引続いてこれを受渡しチャンバ54から保温チャンバ56へと移動させて、被処理品Wを保温チャンバ56内に収容する。
被処理品Wを保温チャンバ56内に収容したところで、扉128を閉じ、その後保温チャンバ56内においてヒータ120にて被処理品Wを目的の温度(850℃)で保温する。尚、目的の温度(850℃)にまで被処理品Wの温度を低下させるためにガス冷却装置を働かせて強制的に冷却することも可能である。
搬送ユニット20は、被処理品Wに対する保温を、浸炭チャンバ12-1から離れて移動する間も行い、受け渡しチャンバ54内の圧力と窒化チャンバ13内の圧力が同程度の真空圧となったところで、目的とする温度で保温した被処理品Wを、今度は窒化チャンバ13に受渡しチャンバ54を通じて装入する。
窒化チャンバ13に装入された被処理品Wは、その後窒化温度である850℃に保持されながら窒化チャンバ13内部で窒化処理される。
詳しくは、窒化チャンバ13における扉42(図2参照)を閉じた状態で、被処理品Wが、ヒータ28による加熱にて窒化温度850℃に保温される。一方、供給口33を通じて窒素ガスが処理室26内に導入されて、例えば図8(A)で示すように、処理室26内が昇圧(復圧)される。復圧後は供給口34を通じてアンモニアを含む導入ガス(窒化ガス)が導入され、以降は圧力調整ライン172によって所定の窒化処理圧力(ここでは大気圧より僅かに高い105kPa)に維持される。
窒化処理のために処理室26内に導入される導入ガスは、前述したように、例えば図8(A)で示す定量制御およびフィードバック制御によりその流量が調整される。
窒化処理が終了したところで、窒化チャンバ13内部のガスが吸引口33を通じて真空排気され、窒化チャンバ13内部が受渡しチャンバ54内の圧力と同程度の真空圧になったところで、受渡しチャンバ54を窒化チャンバ13にドッキングさせる。そして窒化処理された被処理品Wを、窒化チャンバ13から取り出し、保温チャンバ56内に収容し、目的の温度(850℃)で保温する。
次に搬送ユニット20は図1中左方向に移動して、窒化処理した被処理品Wを焼入れチャンバ14の前まで持ち来し、続いてこれを焼入れチャンバ14へと装入する。
このとき搬送ユニット20においては、受渡しチャンバ54を焼入れチャンバ14に対してドッキングさせた後、扉128を閉じた状態の下で先ず受渡しチャンバ54内を真空吸引し、続いて受渡しチャンバ54内に供給口70を通じ窒素ガスを供給し、内部を大気圧状態とする。
続いて保温チャンバ56内部の真空吸引を停止した上で、その内部に供給口88を通じ窒素ガスを供給し、その内部を大気圧状態とする。その状態で扉128及び焼入れチャンバ14側の扉42を開いて、保温チャンバ56内の浸炭窒化後の被処理品Wを、受渡しチャンバ54を経由して焼入れチャンバ14内に装入する。
尚、ここでは保温チャンバ56から焼入れチャンバ14への被処理品Wの受渡しを、大気圧下で行う場合を示したが、これ以外の所定圧力下(例えば真空状態のまま)で被処理品Wの受渡しを実施することも可能である。
被処理品Wを受け取った焼入れチャンバ14は、これを内部に備えてある油冷槽に浸漬させて急冷し、焼入れを行う。
焼入れされた被処理品Wは、その後焼入れチャンバ14の、レール10とは反対側の開口部44を通じて図1中下側の抽出テーブル18へと排出される。
そして抽出テーブル18上に排出された被処理品Wが、続いて下流工程へと引き取られて行く。
以上のように構成された本実施形態の熱処理設備1によれば、浸炭処理を行う浸炭チャンバ12-1,12-2と窒化処理を行う窒化チャンバ13が完全に分離されるため、残留アセチレンによる影響を回避しつつ、浸炭と窒化を一連の処理として行うことができる。
本実施形態の熱処理設備1では、窒化処理における雰囲気制御手段が、雰囲気ガス中のアンモニア濃度を検出するアンモニアセンサ182と、雰囲気ガス中のアンモニア濃度を制御する制御部186とを含んで構成されて、窒化チャンバ13における雰囲気制御が水素濃度に依存せず実行されるため、水素濃度が低いことに起因する雰囲気制御の不安定化を回避できる。
本実施形態の熱処理設備1では、窒化処理開始時に予め定められた条件で導入ガスを窒化チャンバ13内に導入し、雰囲気ガス中のアンモニア濃度を上昇させるアンモニア濃度上昇処理としての定量制御を実行する。このようにすることで、雰囲気ガス中のアンモニア濃度を早期に目標とする濃度に近づけることができる。
また本実施形態の熱処理設備1は、窒化チャンバ13内に窒素ガス及びアンモニアガスが導入可能に配設されており、マスフローコントローラ150,157を介して窒化チャンバ13内に導入される混合ガス(導入ガス)中のアンモニア濃度が変更可能とされている。例えばアンモニア濃度上昇処理において導入ガス中のアンモニア濃度を時間経過に伴って減少させることで目標アンモニア濃度に対するオーバーシュートを抑制することができる。
また本実施形態の熱処理設備1は、窒化チャンバ13内の雰囲気ガスを取り出し排ガス管路192に導くガス抽出ライン(サンプリングライン177、分析計排気ライン190)を設けて、ガス抽出ライン上にアンモニアセンサ182及び水素センサ184を設けることで、これらセンサが常時高温に晒されるのを防止してセンサ寿命を高めることができる。
本実施形態の熱処理設備1は、浸炭チャンバ12-1,12-2に内部の雰囲気ガスを炉外に排気する排気ライン162,166が接続され、窒化チャンバ13に炉内の圧力を大気圧近傍に維持する圧力調整ライン172が接続されている。このため、浸炭チャンバ12-1,12-2にて真空浸炭が、また窒化チャンバ13にて大気圧付近での窒化が実施可能であり、これら真空浸炭及び窒化をそれぞれの処理チャンバにて同時に行うことができる。
次に本発明の第2実施形態の熱処理設備について説明する。
浸炭処理に続いて窒化処理を行う熱処理設備にあっては、窒化処理時間の短縮化も課題のひとつとされている。窒化の表面反応速度は処理圧力の大きさに依存するため、窒化処理時間の短縮化には窒化処理圧力を高めることが有効である。
上記第1実施形態の熱処理設備1は大気圧近傍の圧力で窒化処理を行った例であったが、本実施形態の熱処理設備1Bは、大気圧近傍の窒化処理圧力(105kPa)に加えて、これよりも高圧の窒化処理圧力(140kPa)での安定的な処理を可能とするものである。
本実施形態の熱処理装置1Bは、上記実施形態の熱処理装置1と同様に、浸炭チャンバ12-1,12-2、窒化チャンバ13、焼入れチャンバ14及びレール10上を走行する搬送ユニット20を有するものであるが、窒化チャンバ13に接続される排気ライン、圧力調整ライン等の構成が異なっている。尚、本実施形態の熱処理装置1Bの構成において、上記実施形態の熱処理装置1と同様の部分については符号のみを示して詳しい説明は省略する。
図10は、窒化チャンバ13に接続されている各種ガスの供給ライン、排気ライン等を示した図である。同図で示すように、窒化チャンバ13の吸引口33には、真空ポンプ167と、吸引口33からのガスを真空ポンプ167に導く主管路169と、主管路169上に設けられた開閉弁168と、を含む第2排気ライン166Bが接続されている。
そして本例では、この第2排気ライン166Bに、開閉弁168を含む主管路169の一部を回避してガスを流通させるバイパス流路としてのスロー排気ライン200が設けられている。
このスロー排気ライン200は、管路201と開閉弁202とで構成され、開閉弁168を含む主管路169をガスが流通する場合に比べて、ガス流量が少なくなるように口径等が小さく設定されている。本例では、窒化チャンバ13から高圧の窒化ガスを排気する際、一時的にスロー排気ライン200を経由させることで、真空ポンプ167に向かって流れ込む高圧ガスの流量を抑えて真空ポンプ167の負荷を軽減し、真空ポンプ167が停止してしまう等の設備トラブルを回避することができる。
また本実施形態における窒化チャンバ13では、窒化処理中のチャンバ内の圧力を所定の窒化処理圧力に維持するための圧力調整ラインとして、第1の圧力調整ライン172と第2の圧力調整ライン172Bとを備えている。
第1の圧力調整ライン172は、圧力調整弁173と開閉弁174を含んで構成されており、圧力調整弁173にてチャンバ内が大気圧近傍、詳しくは大気圧よりも僅かに高い圧力(105kPa)に調整制御される。他方、第2の圧力調整ライン172Bは、圧力調整弁173Bと開閉弁174Bを含んで構成されており、圧力調整弁173Bにてチャンバ内が更に高い圧力(140kPa)に調整制御される。
本例によれば、異なる窒化処理圧力に切り替えて窒化処理する場合であっても、圧力調整弁自体の調整を必要とせず、開閉弁174及び174Bの開閉動作により所望の圧力調整ラインを選択すればよく、窒化処理条件の変更に伴う切り替え作業を容易化することができる。
図11~図13に基づいて熱処理設備1Bを用いた高圧の窒化処理圧力(140kPa)での窒化処理について説明する。
浸炭処理された被処理品Wが、受渡しチャンバ54(図1参照)を通じて減圧状態の窒化チャンバ13に装入されると、図11で示すように、供給口33を通じて窒素ガスが炉内(処理室26)に導入されて、処理室26内が昇圧(復圧)される。
復圧後は、図12で示すように、第2供給ライン156を通じてアンモニアを含む窒化ガスが導入される。ここで本例では、2つ圧力調整ラインのうち、高圧用の第2の圧力調整ライン172Bが選択されており、以降は炉内が第2の圧力調整ライン172Bによって所定の窒化処理圧力(ここでは140kPa)に調整制御される。
ここで、窒化処理のために炉内に導入されるアンモニアを含む窒化ガスは、前述の定量制御およびフィードバック制御によりその流量が調整される。
窒化処理が終了し窒化ガスの供給が停止されると、窒化チャンバ13内部のガスが吸引口33及び第2排気ライン166Bを通じて排気される。ここで高圧のガスを排気するにあたって、図13(A)で示すように、先ず排気用の流路としてスロー排気ライン200が選択され(この場合、開閉弁202が開、開閉弁168が閉である)、炉内が略大気圧になるまではゆっくりと減圧排気が行われ、その後、図13(B)で示すように、吸引口33から真空ポンプ167までのガス流路が主管路169に切替えられて(この場合、開閉弁202が閉、開閉弁168が開である)、チャンバの内部が大気圧から所定の減圧状態にまで一気に減圧される。そして所定の減圧状態に達した後は、第1排気ライン162に切替えられて、その減圧状態が維持される。そして、窒化処理された被処理品Wは、受渡しチャンバ54(図1参照)を通じて減圧状態の窒化チャンバ13から取り出される。
以上のように本実施形態の熱処理設備1Bによれば、窒化チャンバ13が、それぞれ異なる圧力に調整可能な複数の圧力調整ライン172,172Bを備えており、いずれかの圧力調整ラインを選択することにより、1つの窒化チャンバで窒化処理圧力を容易に変化させることができ、これにより窒化処理時間の調整を行うことができる。
また本実施形態の熱処理設備1Bによれば、チャンバ内のガスを排気するための第2排気ライン166Bに、真空ポンプ167に向かって流れ込むガスの流量を少なく規制するスロー排気ライン200が設けられており、高圧下の窒化ガスの排気に際して、一時的にスロー排気ライン200を経由させることで真空ポンプ167の負荷を軽減し、真空ポンプ167が停止してしまう等の設備トラブルを回避することができる。
尚、本実施形態における窒化チャンバ13では、図14で示すように、窒化チャンバ13及びその周辺機器の耐圧を考慮した逆止弁付きのリリーフ弁205を設けておくことができる。かかるリリーフ弁205は窒化チャンバ13のガス排出口206に接続されており、リリーフ弁205からのリリーフガスは、排気ライン207を通じて排ガス管路192に送られ燃焼排気される。このようにすれば、仮に高圧での窒化処理中に圧力調整弁173Bに不具合が生じ、炉内圧力が上昇した場合であっても、リリーフ弁205の作動圧以上の圧力についてはリリーフ弁205を通じて炉外に逃がされるため、窒化チャンバ13及びその周辺機器が耐圧以上に加圧されることを防ぐことができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。例えば、浸炭ガスはアセチレンガスに代えて、エチレンガス等の他のアセチレン系ガスを使用しても良い。また本発明の熱処理設備が備える浸炭チャンバ及び窒化チャンバの数は適宜変更可能であり、窒化チャンバを複数設けておくことも可能である。この場合は、窒化チャンバ毎にガス抽出ライン及びアンモニアセンサを設けておけば良い。また、大気圧窒化と、大気圧よりも更に高い圧力での高圧窒化の両方を行う場合は、上記第2実施形態のように1つの窒化チャンバで炉内圧力を変化させて大気圧窒化と高圧窒化を行うことができるほか、予め専用の大気圧窒化用処理チャンバ及び高圧窒化用処理チャンバをそれぞれ設けておくことも可能である。
1,1B 熱処理装置
10 レール
12-1,12-2 浸炭チャンバ
13 窒化チャンバ
14 焼入れチャンバ
20 搬送ユニット
28 ヒータ
54 受渡しチャンバ
56 保温チャンバ
162 第1排気ライン
163,167 真空ポンプ
166,166B 第2排気ライン
172,172B 圧力調整ライン
177 サンプリングライン(ガス抽出ライン)
182 アンモニアセンサ
184 水素センサ
190 分析計排気ライン(ガス抽出ライン)
192 排ガス管路
W 被処理品

Claims (7)

  1. (A)搬送軌道に沿って配置されたバッチ式の浸炭チャンバ及び窒化チャンバと、
    (B)被処理品を収容しヒータにて保温する保温チャンバと、前記浸炭チャンバ若しくは窒化チャンバと前記保温チャンバとの間で前記被処理品を受渡しする受渡しチャンバとを備え、前記浸炭チャンバ及び窒化チャンバとは分離して独立に構成された搬送ユニットと、
    を有し、前記浸炭チャンバで前記被処理品を浸炭処理するとともに、前記搬送ユニットを走行させて、前記浸炭チャンバから受け取った浸炭処理後の前記被処理品を前記保温チャンバで保温して前記窒化チャンバまで搬送し、前記窒化チャンバで窒化処理を行う熱処理設備であって、
    前記窒化チャンバにおける雰囲気制御手段として、前記窒化チャンバにおける雰囲気ガス中のアンモニア濃度を検出するアンモニアセンサと、前記雰囲気ガス中のアンモニア濃度を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部が、
    アンモニアを含有する導入ガスを予め定められた条件で前記窒化チャンバ内に導入し、前記雰囲気ガス中のアンモニア濃度を上昇させるアンモニア濃度上昇処理と、
    目標アンモニア濃度を維持すべく前記アンモニアセンサで検出されたアンモニア濃度をフィードバックして前記導入ガスの流量を調整する目標濃度維持処理と、を実行することを特徴とする熱処理設備。
  2. 前記窒化チャンバ内に窒素ガス及びアンモニアガスが導入可能に配設されており、前記導入ガス中のアンモニア濃度が変更可能とされていることを特徴とする、請求項1に記載の熱処理設備
  3. 前記窒化チャンバに接続され、チャンバ内の雰囲気ガスを取り出し排ガス管路に導くガス抽出ラインを有し、
    前記ガス抽出ライン上に前記アンモニアセンサが設けられていることを特徴とする請求項1,2の何れかに記載の熱処理設備。
  4. 前記浸炭チャンバに接続され、炉内の雰囲気ガスを真空ポンプにより炉外に排気する排気ラインと、
    前記窒化チャンバに接続され、炉内の圧力を窒化処理圧力に維持する圧力調整ラインと、
    を備えていることを特徴とする請求項1,2の何れかに記載の熱処理設備。
  5. 前記窒化チャンバを複数備え、前記窒化チャンバ毎に前記ガス抽出ライン及び前記アンモニアセンサが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の熱処理設備。
  6. (A)搬送軌道に沿って配置されたバッチ式の浸炭チャンバ及び窒化チャンバと、
    (B)被処理品を収容しヒータにて保温する保温チャンバと、前記浸炭チャンバ若しくは窒化チャンバと前記保温チャンバとの間で前記被処理品を受渡しする受渡しチャンバとを備え、前記浸炭チャンバ及び窒化チャンバとは分離して独立に構成された搬送ユニットと、
    を有し、前記窒化チャンバにおける雰囲気制御手段として、前記窒化チャンバにおける雰囲気ガス中のアンモニア濃度を検出するアンモニアセンサと、前記雰囲気ガス中のアンモニア濃度を制御する制御部と、を備えた熱処理設備を用い、
    前記浸炭チャンバで減圧下、浸炭ガスを供給して前記被処理品を真空浸炭処理する工程と、
    前記搬送ユニットを走行させて、前記浸炭チャンバから受け取った浸炭処理後の前記被処理品を前記保温チャンバで保温して前記窒化チャンバまで搬送する工程と、
    前記窒化チャンバで窒化処理圧力の圧力下、アンモニアを含有する導入ガスを供給して前記被処理品を窒化処理する工程と、
    を含むことを特徴とする熱処理方法。
  7. 前記窒化処理する工程において、前記導入ガスを予め定められた条件で前記窒化チャンバ内に導入し、前記雰囲気ガス中のアンモニア濃度を上昇させるアンモニア濃度上昇処理を実行し、その後、目標アンモニア濃度を維持すべく前記アンモニアセンサで検出された濃度をフィードバックして前記導入ガスの流量を調整する目標濃度維持処理を実行することを特徴とする、請求項6に記載の熱処理方法。
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