JP2023081085A - 走行装置及び走行装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】走行装置が路面の段差を安定して乗り上げることが可能な技術を提供する。【解決手段】走行装置は、走行装置の周囲のマップを取得する取得部と、マップにおける走行装置の位置を推定する推定部と、走行装置が走行する路面の段差を検知する検知部と、検知部が段差を検知したときのマップにおける走行装置の位置に基づいて、マップにおける段差に関する段差情報を作成し、マップに段差情報を付加する付加部と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、走行装置及び走行装置の制御方法に関する。
近年、路面を自律的に走行する自走式走行装置などが開発されている。自走式走行装置は、路面の段差を乗り上げて走行することが可能である。特許文献1には、段差を乗り越えて走行することが可能な無人搬送車が開示されている。自走式走行装置が路面の段差を乗り上げて走行することを補助するための補助車輪(キャスター)を自走式走行装置に設けることが行われている。
走行装置が路面の段差を安定して乗り上げることが要望されている。本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、走行装置が路面の段差を安定して乗り上げることが可能な技術を提供することである。
本発明の一観点に係る走行装置は、
前記走行装置の周囲のマップを取得する取得部と、
前記マップにおける前記走行装置の位置を推定する推定部と、
前記走行装置が走行する路面の段差を検知する検知部と、
前記検知部が前記段差を検知したときの前記マップにおける前記走行装置の位置に基づいて、前記マップにおける前記段差に関する段差情報を作成し、前記マップに前記段差情報を付加する付加部と、
を備える走行装置である。
前記走行装置の周囲のマップを取得する取得部と、
前記マップにおける前記走行装置の位置を推定する推定部と、
前記走行装置が走行する路面の段差を検知する検知部と、
前記検知部が前記段差を検知したときの前記マップにおける前記走行装置の位置に基づいて、前記マップにおける前記段差に関する段差情報を作成し、前記マップに前記段差情報を付加する付加部と、
を備える走行装置である。
検知部が路面の段差を検知したときのマップにおける走行装置の位置に基づいて、マップにおける路面の段差に関する段差情報を作成し、マップに段差情報を付加する。マップに段差情報が付加されているため、走行装置は、段差情報に基づいて、路面の段差に乗り上げるのに適した走行状態で路面の段差に乗り上げることができる。これにより、走行装置は、路面の段差に安定して乗り上げることが可能となる。
前記段差情報は、前記マップにおける前記段差の位置を示す段差座標を含んでもよい。前記段差情報は、前記マップにおける前記段差の位置から所定距離離れた位置を示す第1所定座標を含んでもよい。前記段差情報は、前記走行装置が前記段差に向かって進む方向と反対方向に向かって前記マップにおける前記段差の位置から所定距離離れた位置を示す第2所定座標を含んでもよい。前記段差情報は、前記マップにおける前記段差の位置を示す複数の段差座標を有する領域を含んでもよい。
前記段差情報は、前記走行装置の前記段差への進入角度を含み、前記付加部は、前記検知部が前記段差を検知したときの前記マップにおける前記走行装置の向きに基づいて、前記進入角度を決定してもよい。
走行装置は、前記走行装置の前記段差の乗り上げを補助する補助車輪を備え、前記検知部は、前記補助車輪が前記段差に乗り上げることにより前記段差を検知してもよい。前記検知部は、対象物の高さを検出するセンサを有し、前記検知部は、前記路面の高さに基づいて前記段差を検知してもよい。前記検知部は、前記段差の高さを計測し、前記段差情報は、前記段差の高さを含んでもよい。
本発明の一観点に係る走行装置の制御方法は、
前記走行装置の周囲のマップを取得する取得ステップと、
前記マップにおける前記走行装置の位置を推定する推定ステップと、
前記走行装置が走行する路面の段差を検知する検知ステップと、
前記検知ステップによって前記段差が検知されたときの前記マップにおける前記走行装置の位置に基づいて、前記マップにおける前記段差に関する段差情報を作成し、前記マップに前記段差情報を付加する付加ステップと、
を備える走行装置の制御方法である。
前記走行装置の周囲のマップを取得する取得ステップと、
前記マップにおける前記走行装置の位置を推定する推定ステップと、
前記走行装置が走行する路面の段差を検知する検知ステップと、
前記検知ステップによって前記段差が検知されたときの前記マップにおける前記走行装置の位置に基づいて、前記マップにおける前記段差に関する段差情報を作成し、前記マップに前記段差情報を付加する付加ステップと、
を備える走行装置の制御方法である。
本発明によれば、走行装置が路面の段差を安定して乗り上げることが可能な技術を提供することができる。
以下、実施形態について図を参照しながら説明する。以下に示す実施形態は、本願の一態様であり、本願の権利範囲を限定するものではない。
<適用例>
本発明が適用される場面の一例について説明する。
<適用例>
本発明が適用される場面の一例について説明する。
<第1実施形態>
<モバイルロボットの全体構成>
図1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。モバイルロボット1は、自走式の無人走行車としての機能を有する装置(自走式走行装置)又は自走式の無人搬送車としての機能を有する装置(自走式搬送装置)である。モバイルロボット1は、本体部2と、統合制御部11と、通信部12と、2次元スキャナ13と、計測センサ14と、走行動作決定部15と、走行制御部16と、走行部17と、乗り上げ検知部18と、記憶部19とを備えている。
<モバイルロボットの全体構成>
図1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。モバイルロボット1は、自走式の無人走行車としての機能を有する装置(自走式走行装置)又は自走式の無人搬送車としての機能を有する装置(自走式搬送装置)である。モバイルロボット1は、本体部2と、統合制御部11と、通信部12と、2次元スキャナ13と、計測センサ14と、走行動作決定部15と、走行制御部16と、走行部17と、乗り上げ検知部18と、記憶部19とを備えている。
上位装置200は、モバイルロボット1と通信可能であり、管理するシステムにおける所定のモバイルロボット1に走行指示や搬送指示を出す。上位装置200は、記憶装置201及び入力装置202等を備える。記憶装置201は、各種の情報及びデータを記憶する。入力装置202は、各種の情報及びデータの入力を受け付ける。上位装置200は、サーバ、ワークステーション、パーソナルコンピュータ等で構成されていてもよい。
統合制御部11は、モバイルロボット1の全体的な制御や、上位装置200との間の通信の管理などのモバイルロボット1における統合的な制御を実行する。また、統合制御部11は、モバイルロボット1の周囲のマップ(地図データ)の作成とモバイルロボット1の自己位置推定とを同時に若しくは個別に実行する。例えば、統合制御部11は、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術により、マップの作成及びマップに
おける自己位置を推定してもよい。統合制御部11は、例えば、CPUなどのプロセッサ、RAM、不揮発性の記憶装置(例えばROM、フラッシュメモリなど)などを有するコンピュータにより構成してもよい。コンピュータの形態は問わない。統合制御部11が提供する機能の全部又は一部をASICやFPGAのような回路で構成してもよい。
おける自己位置を推定してもよい。統合制御部11は、例えば、CPUなどのプロセッサ、RAM、不揮発性の記憶装置(例えばROM、フラッシュメモリなど)などを有するコンピュータにより構成してもよい。コンピュータの形態は問わない。統合制御部11が提供する機能の全部又は一部をASICやFPGAのような回路で構成してもよい。
通信部12は、上位装置200との間の通信を実行する通信インターフェースである。統合制御部11は、通信部12を介して上位装置200からの指示を受け付け、その指示内容に応じて走行部17を制御して、モバイルロボット1を移動(走行)する。2次元スキャナ13は、モバイルロボット1の周囲に位置する物体を2次元座標上の位置(x,y)の点群データとして検出する。2次元スキャナ13は、例えば、LiDAR(Light Detecting And Ranging)であってもよい。又は、3次元座標上の位置(x、y、z)が計
測可能である、3次元スキャナがモバイルロボット1に搭載されてもよい。
測可能である、3次元スキャナがモバイルロボット1に搭載されてもよい。
計測センサ14は、モバイルロボット1の姿勢を推定するための計測データを出力する。計測センサ14は、加速度センサ、ジャイロセンサ(角速度センサ)又はIMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測センサ)である。計測センサ14は、加速度センサ及
びジャイロセンサ(角速度センサ)を組み合わせたセンサユニットであってもよい。IMUは、例えば、3軸加速度センサと、3軸ジャイロセンサとを有し、三次元の角速度と加速度を計測することができる。
びジャイロセンサ(角速度センサ)を組み合わせたセンサユニットであってもよい。IMUは、例えば、3軸加速度センサと、3軸ジャイロセンサとを有し、三次元の角速度と加速度を計測することができる。
図2は、統合制御部11の構成を示す図である。統合制御部11は、モバイルロボット1が走行する周囲のマップを取得するマップ取得部111と、マップにおけるモバイルロボット1の位置を推定する推定部112と、マップにおける路面の段差に関する段差情報を作成し、マップに段差情報を付加する付加部113と、を有する。
マップ取得部111は、モバイルロボット1の周囲で検出された障害物に基づいて、モバイルロボット1の周囲のマップを作成する。具体的には、マップ取得部111は、2次元スキャナ13によって検出された点群データと、計測センサ14、右側エンコーダ28及び左側エンコーダ29が出力する計測データとに基づいて、モバイルロボット1の位置に対応したマップを作成する。マップ取得部111は、モバイルロボット1の周囲のマップを逐次作成する。マップ取得部111は、モバイルロボット1の周囲のマップを作成することにより、モバイルロボット1の周囲のマップを取得する。また、マップ取得部111は、上位装置200からモバイルロボット1の周囲のマップを取得してもよい。マップ取得部111は、作成したマップ又は上位装置200から取得したマップを記憶部19に記憶する。記憶部19は、統合制御部11が処理を行うために必要なデータを記憶する。記憶部19は、RAM、不揮発性の記憶装置などであってもよい。
推定部112は、計測センサ14、右側エンコーダ28及び左側エンコーダ29が出力する計測データに基づいて、マップにおけるモバイルロボット1の位置を推定する。マップにおけるモバイルロボット1の位置は、例えば、直交座標系における座標(Xn,Yn)である。付加部113は、マップにおける路面の段差に関する段差情報を作成し、マップに段差情報を付加する。
走行動作決定部15は、走行部17の動作を決定し、走行部17の動作に関する動作情報を作成する。走行制御部16は、動作情報に基づいて、走行部17の動作を制御する。走行動作決定部15を省略して、統合制御部11が、走行部17の動作を決定し、動作情報を作成してもよい。走行制御部16を省略して、統合制御部11が、走行部17の動作を制御してもよい。また、統合制御部11は、動作情報に基づいて、走行部17の動作を制御してもよい。統合制御部11と走行動作決定部15とが一体であってもよい。統合制御部11と走行制御部16とが一体であってもよい。走行動作決定部15と走行制御部16とが一体であってもよい。統合制御部11と走行動作決定部15と走行制御部16とが一体であってもよい。
走行部17は、路面を走行する。走行部17が路面を走行することにより、モバイルロボット1が路面を走行する。走行部17は、複数の駆動車輪(回転体)21を有し、複数の駆動車輪21の正逆回転を制御して走行可能である。駆動車輪21は、タイヤを有する。走行制御部16は、統合制御部11からの走行指示信号に基づいて、右側モータ駆動部24及び左側モータ駆動部25を制御する。右側モータ駆動部24が、右側モータ26の駆動を制御することで、モバイルロボット1の右側に配置された駆動車輪21を回転する。左側モータ駆動部25が、左側モータ27の駆動を制御することで、モバイルロボット1の左側に配置された駆動車輪21が回転する。走行部17は、右側モータ26の回転角
を計測する右側エンコーダ28と、左側モータ27の回転角を計測する左側エンコーダ29と、を有する。右側エンコーダ28及び左側エンコーダ29が計測するデータは、統合制御部11及び走行制御部16に送られる。統合制御部11又は走行制御部16は、右側エンコーダ28及び左側エンコーダ29が計測するデータに基づいて、モバイルロボット1の走行距離や旋回角度を算出する。
を計測する右側エンコーダ28と、左側モータ27の回転角を計測する左側エンコーダ29と、を有する。右側エンコーダ28及び左側エンコーダ29が計測するデータは、統合制御部11及び走行制御部16に送られる。統合制御部11又は走行制御部16は、右側エンコーダ28及び左側エンコーダ29が計測するデータに基づいて、モバイルロボット1の走行距離や旋回角度を算出する。
走行部17は、複数の補助車輪22と、複数の補助車輪23とを有する。補助車輪22,23は、タイヤを有する。図3は、モバイルロボット1の上面図であり、駆動車輪21、補助車輪22,23、右側モータ26及び左側モータ27の配置を示している。図3の矢印方向R1は、モバイルロボット1の前進方向を示している。補助車輪22は、モバイルロボット1の本体(筐体)の前側部分に設けられた車輪である。補助車輪23は、モバイルロボット1の本体の後側部分に設けられた車輪である。補助車輪22,23は、例えば、キャスターである。駆動車輪21の直径は、補助車輪22,23のそれぞれの直径よりも大きい。駆動車輪21のサスペンションは、補助車輪22が乗り上げ可能な最大高の段差に乗り上げた状態でも、駆動車輪21が路面に接触することが可能なストロークとすることが好ましい。
図3では、二つの補助車輪22がモバイルロボット1に設けられているが、補助車輪22の個数は二つに限定されない。一つの補助車輪22がモバイルロボット1に設けられてもよいし、3つ以上の補助車輪22がモバイルロボット1に設けられてもよい。図3では、二つの補助車輪23がモバイルロボット1に設けられているが、補助車輪23の個数は二つに限定されない。一つの補助車輪23がモバイルロボット1に設けられてもよいし、3つ以上の補助車輪23がモバイルロボット1に設けられてもよい。
図4(A)~図4(C)は、補助車輪22の一例を示す模式図である。補助車輪22は、モバイルロボット1の走行中における路面の段差の乗り上げを補助する補助機構を有する。路面の段差は、路面よりも高い位置にある。補助車輪22は、本体部221と、メイン車輪(第1車輪)222と、サブ車輪(第2車輪)223と、取り付け部材224とを有する。本体部2の底面に対して取り付け部材224を介して補助車輪22が取り付けられる。本体部221は、メイン車輪222を支持する支持部225と、サブ車輪223を支持する支持部226と、メイン車輪222とサブ車輪223とを繋ぐアーム部227とを有する。メイン車輪222は、支持部225に設けられた回転軸を中心に回転する。サブ車輪223は、支持部226に設けられた回転軸を中心に回転する。図4(A)~図4(C)に示すように、モバイルロボット1が前進走行し、メイン車輪222が路面の段差に当接すると、路面の段差によりメイン車輪222が押し返される力をサブ車輪223が路面を押す力に変換して、補助車輪22が路面の段差を乗り上げる。
乗り上げ検知部18は、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げたことを検知する。詳細には、乗り上げ検知部18は、補助車輪22が路面の段差に乗り上げたことを検知する。図4(A)及び図4(B)に示すように、補助車輪22が路面の段差を乗り上げる前と補助車輪22が路面の段差を乗り上げた後では、サブ車輪223と取り付け部材224との間の距離D1が異なる。モバイルロボット1又は補助車輪22に、リミットスイッチ又は近接スイッチを設けてもよい。リミットスイッチ又は近接スイッチが、サブ車輪223と取り付け部材224との間の距離D1の変化を検知し、信号を乗り上げ検知部18に送ってもよい。また、補助車輪22が路面の段差を乗り上げる前と補助車輪22が路面の段差を乗り上げた後では、本体部221とアーム部227との間の距離が異なる。リミットスイッチ又は近接スイッチが、本体部221とアーム部227との間の距離の変化を検知し、信号を乗り上げ検知部18に送ってもよい。乗り上げ検知部18は、リミットスイッチ又は近接スイッチから信号を受け取ることで、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げたことを検知する。このようにして、乗り上げ検知部18は、路面の段差を検知
する。
する。
乗り上げ検知部18は、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げたことを示す検知信号(第1検知信号)を統合制御部11に送る。統合制御部11は、乗り上げ検知部18から第1検知信号を受け取る。統合制御部11は、乗り上げ検知部18から第1検知信号を受け取ったときのマップにおけるモバイルロボット1の位置に基づいて、路面の段差に関する段差情報を作成する。このように、統合制御部11は、乗り上げ検知部18が段差を検知したときのマップにおけるモバイルロボット1の位置に基づいて、段差情報を作成する。
統合制御部11は、マップにおける路面の段差の位置を示す座標として、乗り上げ検知部18から第1検知信号を受け取ったときのマップにおけるモバイルロボット1の位置を示す座標を設定してもよい。段差情報は、マップにおける路面の段差の位置を示す座標(以下、段差座標と表記する。)を含んでもよい。段差座標は、直交座標系における座標(Xn,Yn)である。段差情報は、一つの段差座標を含んでもよいし、複数の段差座標を含んでもよい。
統合制御部11は、マップと段差情報とを対応付けて、記憶部19に記憶する。例えば、統合制御部11は、マップに対して段差座標を付加(設定)してもよい。統合制御部11は、マップ及び段差情報を上位装置200に送ってもよい。上位装置200は、マップと段差情報とを対応付けて記憶装置201に記憶する。例えば、上位装置200は、マップに対して段差座標を付加してもよい。
図5は、統合制御部11がマップを作成する処理の流れを示すフローチャートである。モバイルロボット1が上位装置200からマップ作成の指示を受け付けることにより、点群データ及び計測データの収集が開始され、作業者の操作に基づいてモバイルロボット1が走行を開始し、図5に示すフローチャートの処理が開始されてもよい。作業者は、モバイルロボット1と通信可能な端末装置及び情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ)等の外部装置を用いて、モバイルロボット1に対して走行開始の操作を行ってもよい。
モバイルロボット1が走行を開始すると、統合制御部11は、2次元スキャナ13から点群データを取得し、計測センサ14から計測データを取得し、点群データ及び計測データを記憶する(S1)。統合制御部11は、点群データ及び計測データを統合制御部11の記憶部に記憶してもよいし、点群データ及び計測データを記憶部19に記憶してもよい。なお、統合制御部11は、点群データ及び計測データを逐次取得する。
モバイルロボット1がマップ作成の完了の指示を受け付けた場合(S2;YES)、S3の処理に進む。モバイルロボット1が上位装置200からマップ作成の完了の指示を受け付けてもよい。作業者が、外部装置を用いて、モバイルロボット1にマップ作成の完了の指示を行い、モバイルロボット1がマップ作成の完了の指示を受け付けてもよい。統合制御部11は、マップを作成し、マップを記憶部19に記憶する(S3)。
モバイルロボット1がマップ作成の完了の指示を受け付けていない場合(S2;NO)、S4の処理に進む。モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げたことを乗り上げ検知部18が検知した場合(S4;YES)、S5の処理に進む。モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げたことを乗り上げ検知部18が検知していない場合(S4;NO)、S1の処理に進む。統合制御部11は、マップ及び段差情報を作成し、マップ及び段差情報を記憶部19に記憶する(S5)。
統合制御部11は、マップの作成中に段差情報を作成し、マップと段差情報とを逐次対応付けて記憶部19に記憶してもよい。すなわち、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げる毎に、統合制御部11は、マップと段差情報とを対応付けて記憶部19に記憶してもよい。また、統合制御部11は、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げたタイミング(例えば、時刻)を記憶しておき、マップ作成の完了の指示を受け付けた後に、マップと段差情報とを対応付けて記憶部19に記憶してもよい。
段差情報は、段差座標と、モバイルロボット1又は本体部2の路面の段差への進入角度(θ)を含んでもよい。段差情報に含まれる進入角度(θ)は、第1進入角度の一例である。例えば、進入角度(θ)は、モバイルロボット1の中心線と路面の段差の辺とがなす角度である。統合制御部11は、自己位置推定の結果により、モバイルロボット1の向き(θ)を算出する。統合制御部11は、乗り上げ検知部18から第1検知信号を受け取ったときのモバイルロボット1の向き(θ)に基づいて、進入角度(θ)を決定してもよい。統合制御部11は、乗り上げ検知部18から第1検知信号を受け取ったときのマップにおけるモバイルロボット1の位置及び向き(θ)に基づいて、段差情報を作成する。
モバイルロボット1の耐久性や安定性に基づいて、段差情報に含まれる進入角度(θ)に対して許容値を設定してもよい。モバイルロボット1の耐久性として、例えば、駆動車輪21、補助車輪22,23の破損やモバイルロボット1の本体(筐体)の破損等が挙げられる。モバイルロボット1の安定性として、モバイルロボット1が転倒せずに走行すること等が挙げられる。
段差情報は、マップにおける路面の段差の位置から所定距離離れた位置を示す座標(以下、「第1所定座標」と表記する。)を含んでもよい。第1所定座標は、直交座標系における座標(Xm,Ym)であってもよい。マップにおける路面の段差の位置から所定距離離れた位置は、マップにおける路面の段差の近傍位置であってもよい。統合制御部11は、段差座標を含む段差情報を作成することに替えて、第1所定座標を含む段差情報を作成してもよい。段差情報は、段差座標と、第1所定座標とを含んでもよい。段差情報は、段差座標と、第1所定座標と、進入角度(θ)とを含んでもよい。段差情報は、第1所定座標と、進入角度(θ)とを含んでもよい。
段差情報は、モバイルロボット1が路面の段差に向かって進む方向と反対方向に向かってマップにおける路面の段差の位置から所定距離離れた位置を示す座標(以下、「第2所定座標」と表記する。)を含んでもよい。統合制御部11は、段差座標を含む段差情報を作成することに替えて、第2所定座標を含む段差情報を作成してもよい。第2所定座標は、直交座標系における座標(Xl,Yl)であってもよい。段差情報は、段差座標と、第2所定座標とを含んでもよい。段差情報は、段差座標と、第2所定座標と、進入角度(θ)とを含んでもよい。段差情報は、第1所定座標と、第2所定座標と、進入角度(θ)とを含んでもよい。
モバイルロボット1が路面の段差の位置から所定距離離れた位置に到達したタイミングで、モバイルロボット1の走行状態が段差走行状態に移行することで、モバイルロボット1が路面の段差をより安定して乗り上げることが可能となる。統合制御部11が、段差座標、第1所定座標、第2所定座標、及び、進入角度(θ)のうちの少なくとも一つを含む段差情報を作成してもよい。上位装置200が、段差座標、第1所定座標、第2所定座標、及び、進入角度(θ)のうちの少なくとも一つを含む段差情報を作成してもよい。
走行動作決定部15は、段差情報に基づいて、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げるときの走行部17の動作を決定する。また、走行動作決定部15は、段差情報に基づいて、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げるときの走行部17の動作に関する
動作情報を生成してもよい。モバイルロボット1が路面の段差を安定して乗り上げることができるように、走行動作決定部15は、走行部17の動作を決定する。走行部17の動作に関する動作情報は、右側モータ26の駆動の制御及び左側モータ27の駆動の制御に関する情報が含まれる。右側モータ26の駆動の制御は、右側モータ26の回転速度、トルク、ギヤ比等の変更、調整等である。左側モータ27の駆動の制御は、左側モータ27の回転速度、トルク、ギヤ比等の変更、調整等である。
動作情報を生成してもよい。モバイルロボット1が路面の段差を安定して乗り上げることができるように、走行動作決定部15は、走行部17の動作を決定する。走行部17の動作に関する動作情報は、右側モータ26の駆動の制御及び左側モータ27の駆動の制御に関する情報が含まれる。右側モータ26の駆動の制御は、右側モータ26の回転速度、トルク、ギヤ比等の変更、調整等である。左側モータ27の駆動の制御は、左側モータ27の回転速度、トルク、ギヤ比等の変更、調整等である。
走行制御部16は、走行部17の動作に関する動作情報に基づいて、走行部17の動作を制御して、モバイルロボット1の向き(θ)を調整してもよい。走行制御部16は、段差座標に含まれる進入角度(θ)に基づいて、走行部17の動作を制御して、モバイルロボット1の向き(θ)を調整してもよい。走行部17の動作には、モバイルロボット1の旋回や超信地旋回が含まれる。超信地旋回は、モバイルロボット1の中心が動かない状態の円運動である。走行制御部16は、走行中におけるモバイルロボット1の進入角度(θ)と段差情報に含まれる進入角度(θ)とが一致又は近似するように、走行部17の動作を制御して、モバイルロボット1の向き(θ)を調整してもよい。走行中におけるモバイルロボット1の進入角度(θ)と段差情報に含まれる進入角度(θ)とが一致又は近似することで、モバイルロボット1が路面の段差をより安定して乗り上げることが可能となる。
モバイルロボット1は、起動を開始した後、マップを取得する。上位装置200又は作業者からの指示に従ってマップを取得してもよい。モバイルロボット1は、マップを作成している間に段差情報を作成してもよいし、マップを取得した後に段差情報を作成してもよい。モバイルロボット1は、マップを上位装置200に送ってもよい。モバイルロボット1は、段差情報を上位装置200に送ってもよい。モバイルロボット1は、段差情報が付加されたマップを上位装置200に送ってもよい。
<制御システムの全体構成>
図6は、第1実施形態に係る制御システムの一例を示す模式図である。図6では、上位装置200は、複数のモバイルロボット1(1A,1B)を管理している。上位装置200が管理するモバイルロボット1の台数は任意に設定することが可能であり、図6に示すモバイルロボット1の台数に限定されない。上位装置200は、モバイルロボット1A,1Bと通信可能である。上位装置200は、複数のモバイルロボット1の一つ(例えば、モバイルロボット1A)からマップを取得して、他のモバイルロボット1(例えば、モバイルロボット1B)にマップを送ってもよい。上位装置200は、複数のモバイルロボット1の一つ(例えば、モバイルロボット1A)から更新後のマップを取得して、他のモバイルロボット1(例えば、モバイルロボット1B)に更新後のマップを送ってもよい。上位装置200は、複数のモバイルロボット1のうちの一つ以上を選択し、選択した一つ以上のモバイルロボット1に更新後のマップを送ってもよい。
図6は、第1実施形態に係る制御システムの一例を示す模式図である。図6では、上位装置200は、複数のモバイルロボット1(1A,1B)を管理している。上位装置200が管理するモバイルロボット1の台数は任意に設定することが可能であり、図6に示すモバイルロボット1の台数に限定されない。上位装置200は、モバイルロボット1A,1Bと通信可能である。上位装置200は、複数のモバイルロボット1の一つ(例えば、モバイルロボット1A)からマップを取得して、他のモバイルロボット1(例えば、モバイルロボット1B)にマップを送ってもよい。上位装置200は、複数のモバイルロボット1の一つ(例えば、モバイルロボット1A)から更新後のマップを取得して、他のモバイルロボット1(例えば、モバイルロボット1B)に更新後のマップを送ってもよい。上位装置200は、複数のモバイルロボット1のうちの一つ以上を選択し、選択した一つ以上のモバイルロボット1に更新後のマップを送ってもよい。
上位装置200は、モバイルロボット1Aから段差情報を取得して、モバイルロボット1Bに段差情報を送ってもよい。この場合、モバイルロボット1Bは、記憶部19に記憶されているマップに上位装置200から取得した段差情報を付加することで、マップを更新してもよい。
上位装置200が、記憶装置201にマップを記憶することでマップを管理し、モバイルロボット1から段差情報を取得するごとにマップを更新して、更新後のマップをモバイルロボット1に送るようにしてもよい。例えば、上位装置200は、モバイルロボット1Aから段差情報を取得した場合、マップに段差情報を付加することでマップを更新する。上位装置200は、更新後のマップをモバイルロボット1Bに送る。
モバイルロボット1は、上位装置200から更新後のマップを受け取った場合、更新後のマップを記憶部19に記憶する。複数のモバイルロボット1の間で、マップや更新後のマップを共有することが可能である。例えば、モバイルロボット1Aが検知した路面の段差の段差情報について、モバイルロボット1Aとモバイルロボット1Bとの間で共有することができる。
上位装置200は、段差情報に基づいて、走行部17の動作を決定し、走行部17の動作に関する動作情報を生成してもよい。上位装置200は、複数のモバイルロボット1に走行部17の動作に関する動作情報を送ってもよい。上位装置200は、複数のモバイルロボット1のうちの一つ以上を選択し、選択した一つ以上のモバイルロボット1に走行部17の動作に関する動作情報を送ってもよい。モバイルロボット1は、上位装置200から走行部17の動作に関する動作情報を受け取った場合、走行部17の動作に関する動作情報を記憶部19に記憶する。
モバイルロボット1は、マップを取得した後、上位装置200又は作業者からの指示を受けて、所定場所に移動するため又は所定エリアを巡回するために走行を開始し、路面を走行する。モバイルロボット1は、走行経路を作成して走行を行う。統合制御部11が走行経路を作成してもよい。上位装置200が走行経路をモバイルロボット1に送ってもよい。走行経路は、モバイルロボット1が第1所定場所から第2所定場所に移動するための経路であってもよい。走行経路は、モバイルロボット1が所定エリアを巡回走行するための経路であってもよい。
図7は、モバイルロボット1の動作の一例を示すフローチャートである。モバイルロボット1が上位装置200から走行開始の指示を受け付けることにより、モバイルロボット1が走行を開始し、図7に示すフローチャートの処理が開始されてもよい。作業者が、外部装置を用いて、モバイルロボット1に走行開始の指示を行うことにより、モバイルロボット1が走行を開始し、図7に示すフローチャートの処理が開始されてもよい。モバイルロボット1に対して所定場所へ移動する指示が行われてもよいし、モバイルロボット1に対して所定エリアを巡回走行する指示が行われてもよい。
走行制御部16が、走行部17を制御することで、モバイルロボット1が走行する(S11)。統合制御部11は、モバイルロボット1が段差情報に含まれる座標に到達したか否かを判定する(S12)。具体的には、統合制御部11は、モバイルロボット1の位置が段差座標、第1所定座標又は第2所定座標に対応する位置に到達したか否かを判定する。モバイルロボット1が段差情報に含まれる座標に到達した場合(S12;YES)、S13の処理に進む。統合制御部11は、モバイルロボット1が段差情報に含まれる座標に到達したことを示す通知を走行制御部16に送る。走行制御部16は、走行部17の動作に関する動作情報に基づいて、走行部17の動作を制御することで、モバイルロボット1が段差走行を行う(S13)。
走行制御部16は、モバイルロボット1の位置が段差座標、第1所定座標又は第2所定座標に対応する位置に到達するタイミングで、走行部17が路面の段差の乗り上げ動作を実行するように走行部17を制御する。すなわち、走行制御部16は、走行部17の走行状態を通常走行から段差走行に切り替えて、走行部17の動作を制御する。これにより、モバイルロボット1の走行状態が段差走行状態に移行し、モバイルロボット1が段差走行を行い、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げる。例えば、モバイルロボット1は、路面の段差の手前で一時停止し、路面の段差をゆっくり乗り上げるようにしてもよい。モバイルロボット1にワークが積載されていない場合、モバイルロボット1は、走行速度を上げて路面の段差に乗り上げるようにしてもよい。なお、モバイルロボット1が路面の段差の乗り上げ動作を実行している間、モバイルロボット1は障害物を回避する動作を実
行しない。モバイルロボット1は、障害物が退去するまで一時停止し、障害物が退去した後、モバイルロボット1は路面の段差の乗り上げ動作を実行する。
行しない。モバイルロボット1は、障害物が退去するまで一時停止し、障害物が退去した後、モバイルロボット1は路面の段差の乗り上げ動作を実行する。
モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げた場合、モバイルロボット1が通常走行を行う(S14)。走行制御部16は、走行部17の走行状態を段差走行状態から通常走行状態に切り替えて、走行部17の動作を制御する。これにより、モバイルロボット1の走行状態が通常走行状態に移行し、モバイルロボット1が通常走行を行う。走行制御部16は、モバイルロボット1の走行状態が段差走行状態に移行してから所定時間経過後、走行部17の走行状態を段差走行状態から通常走行状態に切り替えて、走行部17の動作を制御してもよい。
モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げたか否かを、統合制御部11が判定してもよい。統合制御部11は、計測センサ14から計測データを取得し、計測データの変化に基づいて、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げたか否かを判定してもよい。統合制御部11は、駆動車輪21が路面の段差に乗り上げた場合、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げたと判定してもよい。モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げた場合、統合制御部11は、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げたことを示す通知を走行制御部16に送ってもよい。
統合制御部11は、モバイルロボット1の走行を終了するか否かを判定する(S15)。モバイルロボット1の走行を終了する場合(S15;YES)、図7に示すフローチャートの処理が終了する。モバイルロボット1が所定場所に到達した場合、統合制御部11は、モバイルロボット1の走行を終了することを決定してもよい。モバイルロボット1が上位装置200から走行停止の指示を受け取った場合、統合制御部11は、モバイルロボット1の走行を終了することを決定してもよい。外部装置から走行停止の指示を受け取った場合、統合制御部11は、モバイルロボット1の走行を終了することを決定してもよい。モバイルロボット1の走行を終了しない場合(S15;NO)、S11の処理に進む。
図8は、段差情報が付加されたマップの一例を示す図である。図8に示す領域400は、モバイルロボット1が路面の段差を乗り上げることにより進入可能な領域であり、路面の段差を含む領域である。ただし、領域400はマップには設定されないため、点線で示している。マップには、領域400の外周部分に複数の座標が付加されている。モバイルロボット1は、マップを参照して走行を行い、マップに付加された段差座標を認識することで、路面の段差を把握することができる。モバイルロボット1が段差座標に到達する場合、走行制御部16は、走行部17の走行状態を通常走行から段差走行に切り替えて、走行部17の動作を制御する。段差座標は、マップにおける路面の段差の位置を示す座標である。したがって、モバイルロボット1が路面の段差に到達するタイミングで、モバイルロボット1の走行状態が段差走行状態に移行する。そのため、モバイルロボット1は、路面の段差に乗り上げるのに適した走行状態で路面の段差に乗り上げることができる。モバイルロボット1は、路面の段差に安定して乗り上げることが可能となる。
モバイルロボット1が第1所定座標又は第2所定座標に到達する場合、走行制御部16は、走行部17の走行状態を通常走行から段差走行に切り替えて、走行部17の動作を制御する。第1所定座標は、マップにおける路面の段差の位置から所定距離離れた位置を示す座標である。第2段差座標は、モバイルロボット1が路面の段差に向かって進む方向と反対方向に向かってマップにおける路面の段差の位置から所定距離離れた位置を示す座標である。したがって、モバイルロボット1が路面の段差に到達する前のタイミングで、モバイルロボット1の走行状態が段差走行状態に移行する。モバイルロボット1の走行状態が段差走行状態に移行する時間が十分にあるため、モバイルロボット1は、路面の段差に乗り上げるのにより適した走行状態で路面の段差に乗り上げることができる。モバイルロ
ボット1は、路面の段差により安定して乗り上げることが可能となる。
ボット1は、路面の段差により安定して乗り上げることが可能となる。
図9(A)及び図9(B)は、段差座標を補間する処理の一例を示す図である。統合制御部11が、モバイルロボット1の周囲のマップを取得した後に、段差座標を補間する処理を実行する。図9(A)及び図9(B)には、領域410を含むマップの一部が示されている。領域410は、モバイルロボット1が路面の段差を乗り上げることにより進入可能な領域であり、路面の段差を含む領域である。図9(A)では、マップに二つの段差座標が付加されている。また、図9(A)では、マップに対して段差座標における進入角度(θ)も付加されている。なお、図9(A)及び図9(B)に示す白抜き矢印は、段差座標における進入角度(θ)を表現したイメージ図形である。
統合制御部11は、複数の段差座標を選択する。図9(A)に示す例では、統合制御部11は、領域410と重なる二つの段差座標を選択する。統合制御部11は、選択された二つの段差座標の間の補間を行う。統合制御部11は、選択された二つの段差座標の間の直線補間を行ってもよい。図9(B)に示すように、統合制御部11は、選択された二つの段差座標の間の直線補間を行うことで、選択された二つの段差座標の間に複数の段差座標を作成する。統合制御部11は、選択された二つの段差座標における進入角度(θ)に基づいて、選択された二つの段差座標の間に作成された複数の段差座標における進入角度(θ)を決定する。統合制御部11は、選択された二つの段差座標における進入角度(θ)と、選択された二つの段差座標の間に作成された複数の段差座標における進入角度(θ)とを同じ角度にしてもよい。
統合制御部11は、選択された二つの段差座標と、選択された二つの段差座標の間に作成された複数の段差座標とを有する乗り上げ可能領域411をマップに付加する。統合制御部11は、作成された複数の段差座標における進入角度(θ)をマップに付加する。このように、統合制御部11は、複数の段差座標を有する乗り上げ可能領域411と、複数の段差座標における進入角度(θ)とを含む段差情報を作成し、段差情報をマップに付加する。統合制御部11は、複数の段差座標を有する乗り上げ可能領域411を含む段差情報を作成し、段差情報をマップに付加してもよい。モバイルロボット1は、マップに付加された乗り上げ可能領域411を参照して、領域410に対して乗り上げ動作を実行する。
図10(A)及び図10(B)は、段差座標を補間する処理の一例を示す図である。統合制御部11が、モバイルロボット1の周囲のマップを取得した後に、段差座標を補間する処理を実行する。図10(A)及び図10(B)には、領域420を含むマップの一部が示されている。領域420は、モバイルロボット1が路面の段差を乗り上げることにより進入可能な領域であり、路面の段差を含む領域である。図10(A)では、マップに4つの段差座標が付加されている。また、図10(A)では、マップに対して段差座標における進入角度(θ)も付加されている。なお、図10(A)及び図10(B)に示す白抜き矢印は、段差座標における進入角度(θ)を表現したイメージ図形である。
統合制御部11は、複数の段差座標を選択する。図10(A)に示す例では、統合制御部11は、領域420と重なる4つの段差座標を選択する。統合制御部11は、選択された4つの段差座標の間の補間を行う。統合制御部11は、選択された4つの段差座標の間のスプライン補間を行ってもよい。図10(B)に示すように、統合制御部11は、選択された4つの段差座標の間のスプライン補間を行うことで、選択された4つの段差座標の間に複数の段差座標を作成する。統合制御部11は、選択された4つの段差座標と、選択された4つの段差座標の間に作成された複数の段差座標とを有する乗り上げ可能領域421をマップに付加する。このように、統合制御部11は、複数の段差座標を有する乗り上げ可能領域421と、複数の段差座標における進入角度(θ)とを含む段差情報を作成し
、段差情報をマップに付加する。統合制御部11は、複数の段差座標を有する乗り上げ可能領域421を含む段差情報を作成し、段差情報をマップに付加してもよい。
、段差情報をマップに付加する。統合制御部11は、複数の段差座標を有する乗り上げ可能領域421を含む段差情報を作成し、段差情報をマップに付加してもよい。
作成された段差座標における進入角度(θ)によって示される方向が領域420の法線方向と一致するように、段差座標の進入角度(θ)が設定される。これにより、モバイルロボット1の向きを領域420の辺に直交する方向に向けて、モバイルロボット1が領域420における路面の段差に安定して乗り上げることができる。モバイルロボット1は、マップに付加された乗り上げ可能領域421を参照して、領域420に対して乗り上げ動作を実行する。
統合制御部11が段差座標を補間する処理を行うことにより、マップが更新される。統合制御部11は、マップを記憶部19から取り出してマップを更新し、更新後のマップを記憶部19に記憶してもよい。統合制御部11は、記憶部19に記憶されているマップを更新してもよい。
統合制御部11がマップを取得した後、モバイルロボット1が実際に稼働し、路面を走行している際に、乗り上げ検知部18が路面の段差を検知した場合、統合制御部11は、段差情報を作成して、マップの更新処理を行ってもよい。統合制御部11は、マップを記憶部19から取り出し、マップに段差情報を付加することで、マップを更新してもよい。統合制御部11は、更新後のマップを記憶部19に記憶する。統合制御部11は、記憶部19に記憶されているマップに段差情報を付加することで、マップを更新してもよい。
上位装置200が段差座標を補間する処理を行ってもよい。上位装置200が段差座標を補間する処理を行った場合、上位装置200は、更新後のマップをモバイルロボット1に送る。作業者が、外部装置を用いて段差座標を補間する処理を行ってもよい。また、作業者は、上記以外の他の方法により、マップに対して段差座標を補間してもよい。作業者は、更新したマップをモバイルロボット1及び上位装置200の少なくとも一方に外部装置を用いて送ってもよい。上位装置200は、外部装置から更新後のマップを取得した場合、更新後のマップをモバイルロボット1に送る。モバイルロボット1が上位装置200及び外部装置の少なくとも一方から更新後のマップを取得した場合、統合制御部11は、記憶部19に更新後のマップを記憶する。
図11(A)及び図11(B)は、マップの一例を示す図である。図11(A)には、通行禁止ライン430が設定されたマップが示されている。図11(A)において、「S」で示すポイント431は、走行経路のスタート場所(開始ポイント)を示し、「G」で示すマーク432は、走行経路のゴール場所(終了ポイント)を示している。通行禁止ライン430は、モバイルロボット1の通行が禁止されているラインであり、路面の段差と重なるように通行禁止ライン430を設定している。図11(A)では、段差座標(X,Y)が通行禁止ライン430上の一つのポイントに設定されている。なお、図11(A)に示す白抜き矢印は、段差座標(X,Y)における進入角度(θ)を表現したイメージ図形である。
例えば、モバイルロボット1が路面の特定の段差を通過する必要がある場合、以下の条件をモバイルロボット1に設定してもよい。
・通行禁止ライン430の通行を禁止する。
・通行禁止ライン430上に設定した段差座標は通行可能である。
上記の条件をモバイルロボット1に設定することで、モバイルロボット1は、図11(A)に示す走行経路を走行し、路面の特定の段差を通過する。すなわち、モバイルロボット1は、路面の特定の段差に対して乗り上げ動作を実行する。
・通行禁止ライン430の通行を禁止する。
・通行禁止ライン430上に設定した段差座標は通行可能である。
上記の条件をモバイルロボット1に設定することで、モバイルロボット1は、図11(A)に示す走行経路を走行し、路面の特定の段差を通過する。すなわち、モバイルロボット1は、路面の特定の段差に対して乗り上げ動作を実行する。
路面の直線の段差としては、ケーブルカバー、部屋の敷居等が挙げられる。段差座標(X,Y)及び進入角度(θ)に対して直線状の通行禁止ライン430を設定する場合、通行禁止ライン430は、段差座標(X,Y)を通る直線であって、かつ、進入角度(θ)+90degの直線となる。上位装置200が、段差情報及び通行禁止ライン430が設定されたマップをモバイルロボット1に送ってもよい。上位装置200が、段差情報と、通行禁止ライン430の設定に関する情報とをモバイルロボット1に送ってもよい。統合制御部11が、記憶部19に記憶されているマップに段差情報及び通行禁止ライン430を設定してもよい。作業者が、外部装置を用いてモバイルロボット1にアクセスし、記憶部19に記憶されているマップに段差情報及び通行禁止ライン430を設定してもよい。
通行禁止ライン430又は壁面で囲われた領域を分断するように、通行禁止ライン430及び段差座標をマップに設定することが可能な場合のみ、通行禁止ライン430の設定を有効としてもよい。このような条件が成立しない場合、通行禁止ライン430の設定をできないようにしてもよい。作業者が、外部装置を用いてモバイルロボット1にアクセスし、記憶部19に記憶されているマップの編集作業を行う際、外部装置の表示画面に通行禁止ライン430の設定ができない旨の注意喚起の表示をしてもよい。
図11(B)は、マップの一例を示す図である。図11(B)には、通行禁止エリア433が設定されたマップが示されている。図11(B)では、図11(A)に示す通行禁止ライン430よりも幅が広い通行禁止エリア433がマップに設定されている。モバイルロボット1の自己位置推定の誤差を鑑みて、幅が広い通行禁止エリア433をマップに設定してもよい。図11(B)における他の構成要素については、図11(A)に示す構成要素と同様である。
段差座標(X,Y)及び進入角度(θ)に対して通行禁止エリア433を設定する場合、通行禁止エリア433は、段差座標(X,Y)を通る帯状のエリアであって、かつ、進入角度(θ)+90degのエリアとなる。上位装置200が、段差情報及び通行禁止エリア433が設定されたマップをモバイルロボット1に送ってもよい。上位装置200が、段差情報と、通行禁止エリア433の設定に関する情報とをモバイルロボット1に送ってもよい。統合制御部11が、記憶部19に記憶されているマップに段差情報及び通行禁止エリア433を設定してもよい。
通行禁止エリア433については、モバイルロボット1の製品仕様に応じて、余裕度を付加した幅Dが、マップの段差座標の指定によって、自動的に設定されてもよい。通行禁止エリア433は、段差座標を基準として正負両側に設ける。例えば、下記の式1に基づいて、通行禁止エリア433の幅Dを設定してもよい。
D=([モバイルロボット1の停止精度バラつき]+α)×2・・・(式1)
D=([モバイルロボット1の停止精度バラつき]+α)×2・・・(式1)
通行禁止エリア433又は壁面で囲われた領域を分断するように、通行禁止エリア433及び段差座標をマップに設定することが可能な場合のみ、通行禁止エリア433の設定を有効としてもよい。このような条件が成立しない場合、通行禁止エリア433の設定をできないようにしてもよい。作業者が、外部装置を用いてモバイルロボット1にアクセスし、記憶部19に記憶されているマップの編集作業を行う際、外部装置の表示画面に通行禁止エリア433の設定ができない旨の注意喚起の表示をしてもよい。
マップに通行禁止ライン430や通行禁止エリア433を設定することで、モバイルロボット1が路面の段差の乗り上げ動作を実行するときにモバイルロボット1が同一点を通る。モバイルロボット1が路面の段差の乗り上げ動作を実行するときにモバイルロボット1が同一点を通ることで、以下のようなメリットがある。(1)路面の段差の面取り等の措置が必要な場合、路面の段差の面取り等の措置を局所に限定することができる。(2)
モバイルロボット1が稼働する工場内のルールを統一することができる。(3)モバイルロボット1が路面の段差に乗り上がる箇所が明確になり、安全性が向上する。
モバイルロボット1が稼働する工場内のルールを統一することができる。(3)モバイルロボット1が路面の段差に乗り上がる箇所が明確になり、安全性が向上する。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素については、第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1,第2実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第2実施形態について説明する。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素については、第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1,第2実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
<モバイルロボットの全体構成>
図12は、第2実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第2実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、距離計測装置181を備える。具体的には、乗り上げ検知部18が、距離計測装置181を有する。図12では、統合制御部11、乗り上げ検知部18及び補助車輪22以外の構成要素についての図示を省略している。
図12は、第2実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第2実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、距離計測装置181を備える。具体的には、乗り上げ検知部18が、距離計測装置181を有する。図12では、統合制御部11、乗り上げ検知部18及び補助車輪22以外の構成要素についての図示を省略している。
距離計測装置181は、対象物までの距離を計測し、対象物の高さを検出するセンサである。距離計測装置181は、レーザー光を用いた計測装置であってもよいし、非レーザー光を用いた計測装置であってもよい。距離計測装置181は、変位センサであってもよい。距離計測装置181は、LED等の拡散光源を用いて、対象物までの距離を計測してもよい。距離計測装置181は、マイクロ波、ミリ波等を対象物に照射することにより、距離計測装置181から対象物までの距離を計測してもよい。距離計測装置181によって路面の高さが検出され、路面の高さが閾値以上になった場合、乗り上げ検知部18は、路面の段差を検知し、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げたことを示す検知信号(第1検知信号)を統合制御部11に送る。
乗り上げ検知部18は、下記の式2に基づいて、路面の段差の高さ(G)を計測する。
路面の段差の高さ(G)=距離計測装置181から路面までの距離(D2)-距離計測装置181から路面の段差までの距離(D3)・・・(式2)
乗り上げ検知部18は、路面の段差の高さ(G)に関するデータを統合制御部11に送る。
路面の段差の高さ(G)=距離計測装置181から路面までの距離(D2)-距離計測装置181から路面の段差までの距離(D3)・・・(式2)
乗り上げ検知部18は、路面の段差の高さ(G)に関するデータを統合制御部11に送る。
統合制御部11は、段差座標と、路面の段差の高さ(G)とを含む段差情報を作成する。走行動作決定部15は、段差座標及び路面の段差の高さ(G)を含む段差情報に基づいて、走行部17の動作を決定し、走行部17の動作に関する動作情報を生成する。路面の段差の高低に応じて、走行部17の動作が決定されるため、モバイルロボット1が路面の段差をより安定して乗り上げることが可能となる。
統合制御部11が、段差座標、第1所定座標、第2所定座標、進入角度(θ)、及び、路面の段差の高さ(G)のうちの少なくとも一つを含む段差情報を作成してもよい。上位装置200が、段差座標、第1所定座標、第2所定座標、進入角度(θ)、及び、路面の段差の高さ(G)のうちの少なくとも一つを含む段差情報を作成してもよい。
<第3実施形態>
第3実施形態について説明する。第3実施形態において、第1,第2実施形態と同一の構成要素については、第1,第2実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第3実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第3実施形態について説明する。第3実施形態において、第1,第2実施形態と同一の構成要素については、第1,第2実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第3実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
<モバイルロボットの全体構成>
図13は、第3実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第3実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構
成要素に加えて、乗り上げ状態取得装置31を備える。図13では、統合制御部11、走行動作決定部15、乗り上げ検知部18、補助車輪22及び乗り上げ状態取得装置31以外の構成要素についての図示を省略している。乗り上げ状態取得装置31は、モバイルロボット1の路面の段差に対する乗り上げの変化をアナログ値で把握する。乗り上げ状態取得装置31は、例えば、角度エンコーダ又は1軸傾斜センサである。
図13は、第3実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第3実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構
成要素に加えて、乗り上げ状態取得装置31を備える。図13では、統合制御部11、走行動作決定部15、乗り上げ検知部18、補助車輪22及び乗り上げ状態取得装置31以外の構成要素についての図示を省略している。乗り上げ状態取得装置31は、モバイルロボット1の路面の段差に対する乗り上げの変化をアナログ値で把握する。乗り上げ状態取得装置31は、例えば、角度エンコーダ又は1軸傾斜センサである。
図14は、補助車輪22における乗り上げ状態取得装置31の配置の一例を示す図である。乗り上げ状態取得装置31として角度エンコーダを用いる場合、支持部225に設けられた回転軸の近傍に乗り上げ状態取得装置31を配置する。乗り上げ状態取得装置31は、支持部225に設けられた回転軸の角度を計測し、支持部225に設けられた回転軸の角度に関する角度情報を走行動作決定部15に送る。
走行動作決定部15は、支持部225に設けられた回転軸の角度に基づいて、走行部17の動作を決定し、走行部17の動作に関する動作情報を生成する。走行動作決定部15は、支持部225に設けられた回転軸の角度に応じて、走行部17の動作を決定する。すなわち、走行動作決定部15は、路面の段差に対するモバイルロボット1の乗り上げ動作中の状態に応じて、走行部17の動作を決定する。したがって、モバイルロボット1が路面の段差をより安定して乗り上げることが可能となる。例えば、右側モータ26のトルク及び左側モータ27のトルクを制御する場合、メイン車輪222が路面の段差に接触すると右側モータ26のトルク及び左側モータ27のトルクを上げる。この場合、サブ車輪223は路面の段差に接触した状態である。その後、サブ車輪223が路面の段差から離間すると右側モータ26のトルク及び左側モータ27のトルクを下げる。
乗り上げ状態取得装置31として1軸傾斜センサを用いる場合、支持部225に設けられた回転軸と支持部226に設けられた回転軸とを通る仮想直線L1の傾斜量を計測可能な位置に乗り上げ状態取得装置31を配置する。乗り上げ状態取得装置31は、仮想直線L1の傾斜量を計測し、仮想直線L1の傾斜量に関する傾斜情報を走行動作決定部15に送る。
走行動作決定部15は、仮想直線L1の傾斜量に基づいて、走行部17の動作を決定し、走行部17の動作に関する動作情報を生成する。走行動作決定部15は、仮想直線L1の傾斜量に応じて、走行部17の動作を決定する。すなわち、走行動作決定部15は、路面の段差に対するモバイルロボット1の乗り上げ動作中の状態に応じて、走行部17の動作を決定する。したがって、モバイルロボット1が路面の段差をより安定して乗り上げることが可能となる。
<第4実施形態>
第4実施形態について説明する。第4実施形態において、第1~第3実施形態と同一の構成要素については、第1~第3実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第4実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第4実施形態について説明する。第4実施形態において、第1~第3実施形態と同一の構成要素については、第1~第3実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第4実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
<モバイルロボットの全体構成>
図15は、第4実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第4実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、対象物を計測する2次元形状計測装置32を備える。図15では、統合制御部11、乗り上げ検知部18、補助車輪22及び2次元形状計測装置32以外の構成要素についての図示を省略している。
図15は、第4実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第4実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、対象物を計測する2次元形状計測装置32を備える。図15では、統合制御部11、乗り上げ検知部18、補助車輪22及び2次元形状計測装置32以外の構成要素についての図示を省略している。
2次元形状計測装置32は、対象物の2次元形状を計測する計測センサである。2次元形状計測装置32は、例えば、2次元変位センサ又はレーザスキャナである。2次元形状
計測装置32は、本体部2に設けられている。2次元形状計測装置32は、対象物の2次元形状を計測し、対象物の2次元形状データ(計測データ)を出力する。2次元形状計測装置32から出力される2次元形状データは、乗り上げ検知部18に送られる。
計測装置32は、本体部2に設けられている。2次元形状計測装置32は、対象物の2次元形状を計測し、対象物の2次元形状データ(計測データ)を出力する。2次元形状計測装置32から出力される2次元形状データは、乗り上げ検知部18に送られる。
乗り上げ検知部18は、2次元形状データを取得し、2次元形状データに基づいて、モバイルロボット1の前方における路面の段差を検知する。2次元形状計測装置32の計測範囲は、モバイルロボット1の前方に設定されている。したがって、2次元形状計測装置32は、補助車輪22よりも前方に位置する路面の段差を検知することができる。すなわち、乗り上げ検知部18は、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げる前に、補助車輪22よりも前方に位置する路面の段差を検知することができる。
乗り上げ検知部18は、モバイルロボット1の前方における路面の段差を検知したことを示す検知信号(第2検知信号)を統合制御部11に送る。また、乗り上げ検知部18は、2次元形状データに基づいて、補助車輪22から路面の段差までの距離(D4)を計測する。乗り上げ検知部18は、補助車輪22から路面の段差までの距離(D4)に関するデータを統合制御部11に送る。統合制御部11は、第2検知信号及び補助車輪22から路面の段差までの距離(D4)に関するデータを受け取る。
統合制御部11は、補助車輪22から路面の段差までの距離(D4)に基づいて、走行制御部16に対して、走行速度の調整指示信号を送る。走行制御部16は、走行速度の調整指示信号に基づいて、走行部17の動作を制御し、走行部17の走行速度を調整する。例えば、走行制御部16は、走行部17の走行速度が減速するように、走行部17の動作を制御してもよい。モバイルロボット1の前方における路面の段差を検知したタイミングで、走行部17の走行速度を調整することで、走行部17が路面の段差をより安定して乗り上げることが可能となる。したがって、モバイルロボット1が路面の段差をより安定して乗り上げることが可能となる。
乗り上げ検知部18は、第2検知信号及び補助車輪22から路面の段差までの距離(D4)に関するデータを走行制御部16に送ってもよい。走行制御部16は、第2検知信号及び補助車輪22から路面の段差までの距離(D4)に関するデータを受け取る。走行制御部16は、補助車輪22から路面の段差までの距離(D4)に基づいて、走行部17の動作を制御し、モバイルロボット1の走行速度を調整してもよい。モバイルロボット1の前方における路面の段差を検知したタイミングで、モバイルロボット1の走行速度を調整することで、モバイルロボット1が路面の段差をより安定して乗り上げることが可能となる。
乗り上げ検知部18は、路面の段差の2次元形状データを解析して、モバイルロボット1の路面の段差に対する乗り上げの可否を判定してもよい。例えば、路面の段差に対して規定の面取りが行われておらず、モバイルロボット1が路面の段差を安定して乗り上げることができない場合、路面の段差に対するモバイルロボット1の乗り上げが不可であるとしてもよい。例えば、路面の段差が高く、モバイルロボット1が路面の段差を乗り上げることができない場合、路面の段差に対するモバイルロボット1の乗り上げが不可であるとしてもよい。路面の段差に対するモバイルロボット1の乗り上げが不可である場合、乗り上げ検知部18は、モバイルロボット1が路面の段差を乗り上げることが不可又は困難であることを示す信号を統合制御部11に送る。この場合、モバイルロボット1は、路面の段差の乗り上げが不可であることを示す通知を上位装置200に送り、走行を停止する。モバイルロボット1が走行を停止した場合、作業者がモバイルロボット1の移動を行ってもよい。また、モバイルロボット1は、走行を停止せずに、路面の段差の異なる箇所に対して乗り上げ動作を実行してもよい。
路面の段差に対するモバイルロボット1の乗り上げが可能である場合、乗り上げ検知部18は、モバイルロボット1が路面の段差を乗り上げることが可能であることを示す信号を統合制御部11に送る。この場合、モバイルロボット1は路面の段差の乗り上げ動作を実行する。
モバイルロボット1の走行中、2次元形状計測装置32は計測を行ってもよい。また、モバイルロボット1の走行中の一定期間において、2次元形状計測装置32は計測を行ってもよい。モバイルロボット1が段差情報に含まれる第1所定座標又は第2所定座標に到達した場合、2次元形状計測装置32は計測を開始してもよい。この場合、統合制御部11から2次元形状計測装置32に計測開始の指示信号が送られ、2次元形状計測装置32は計測を開始する。モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げた場合、2次元形状計測装置32は計測を停止する。2次元形状計測装置32の計測時間を短くすることで、消費電力を抑制することができる。
<第5実施形態>
第5実施形態について説明する。第5実施形態において、第1~第4実施形態と同一の構成要素については、第1~第4実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第5実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。図16は、モバイルロボット1を上面図であり、駆動車輪21、補助車輪22,23、右側モータ26、左側モータ27及び2次元形状計測装置32A,32Bの配置を示している。モバイルロボット1は、2個の2次元形状計測装置32(32A,32B)を備えている。2次元形状計測装置32A及び2次元形状計測装置32Bは、モバイルロボット1に対して平行に配置されている。図16に示す領域440は、モバイルロボット1が路面の段差を乗り上げることにより進入可能な領域であり、路面の段差を含む領域である。
第5実施形態について説明する。第5実施形態において、第1~第4実施形態と同一の構成要素については、第1~第4実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第5実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。図16は、モバイルロボット1を上面図であり、駆動車輪21、補助車輪22,23、右側モータ26、左側モータ27及び2次元形状計測装置32A,32Bの配置を示している。モバイルロボット1は、2個の2次元形状計測装置32(32A,32B)を備えている。2次元形状計測装置32A及び2次元形状計測装置32Bは、モバイルロボット1に対して平行に配置されている。図16に示す領域440は、モバイルロボット1が路面の段差を乗り上げることにより進入可能な領域であり、路面の段差を含む領域である。
統合制御部11は、2次元形状計測装置32A,32Bから出力される路面の段差の2次元形状データ(計測データ)を取得する。統合制御部11は、乗り上げ検知部18を介して路面の段差の2次元形状データを取得してもよい。統合制御部11は、2次元形状計測装置32A,32Bから路面の段差の2次元形状データを取得してもよい。
図17(A)には、2次元形状計測装置32A,32Bから出力される路面の段差の2次元形状データが示されている。図17(B)は、2次元形状計測装置32Aの模式図である。図17(A)及び図17(B)には、奥行き方向(d)及び走査方向(w)が示されている。図17(A)では、2次元形状計測装置32Aから出力される路面の段差の2次元形状データを太線440Aで示し、2次元形状計測装置32Bから出力される路面の段差の2次元形状データを太線440Bで示している。
図16に示すように、2次元形状計測装置32Aと2次元形状計測装置32Bとの間の距離を距離Lとする場合、進入角度(θ)は、下記の式3で算出することができる。
tanθ=Δw/L・・・(式3)
Δwは、走査方向(w)における2次元形状計測装置32Aから出力される路面の段差の2次元形状データと2次元形状計測装置32Bから出力される路面の段差の2次元形状データとの差分である。したがって、モバイルロボット1が“90[deg]-arctan(Δw/L)”に相当する角度分の超信地旋回を行うことで、進入角度(θ)が90degと同じになる又は近似する。進入角度(θ)が90degに近いほど、モバイルロボット1は路面の段差を安定して乗り上げることが可能となる。
tanθ=Δw/L・・・(式3)
Δwは、走査方向(w)における2次元形状計測装置32Aから出力される路面の段差の2次元形状データと2次元形状計測装置32Bから出力される路面の段差の2次元形状データとの差分である。したがって、モバイルロボット1が“90[deg]-arctan(Δw/L)”に相当する角度分の超信地旋回を行うことで、進入角度(θ)が90degと同じになる又は近似する。進入角度(θ)が90degに近いほど、モバイルロボット1は路面の段差を安定して乗り上げることが可能となる。
統合制御部11は、2次元形状計測装置32A,32Bが出力する路面の段差の2次元形状データを取得し、路面の段差の2次元形状データに基づいて進入角度(θ)を算出(決定)する。走行制御部16は、算出した進入角度(θ)と段差情報に含まれる進入角度
(θ)とが一致又は近似するように、走行部17の動作を制御して、モバイルロボット1の向き(θ)を調整してもよい。これにより、モバイルロボット1は路面の段差をより安定して乗り上げることが可能となる。算出した進入角度(θ)は、第2進入角度の一例である。統合制御部11は、算出した進入角度(θ)を用いて段差情報を作成してもよい。
(θ)とが一致又は近似するように、走行部17の動作を制御して、モバイルロボット1の向き(θ)を調整してもよい。これにより、モバイルロボット1は路面の段差をより安定して乗り上げることが可能となる。算出した進入角度(θ)は、第2進入角度の一例である。統合制御部11は、算出した進入角度(θ)を用いて段差情報を作成してもよい。
<変形例>
第5実施形態の変形例について説明する。図18は、モバイルロボット1を上面図であり、駆動車輪21、補助車輪22,23、右側モータ26、左側モータ27及び撮像装置33の配置を示している。モバイルロボット1は、撮像装置33を備えている。撮像装置33は、路面の段差を撮像して撮像画像を生成するカメラである。撮像装置33は、所定のフレームレートで路面の段差を撮像し、逐次、画像データを生成する。撮像装置33が生成した画像データは、統合制御部11に送られる。撮像装置33は、レンズ等の光学系と、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子とを有する。
第5実施形態の変形例について説明する。図18は、モバイルロボット1を上面図であり、駆動車輪21、補助車輪22,23、右側モータ26、左側モータ27及び撮像装置33の配置を示している。モバイルロボット1は、撮像装置33を備えている。撮像装置33は、路面の段差を撮像して撮像画像を生成するカメラである。撮像装置33は、所定のフレームレートで路面の段差を撮像し、逐次、画像データを生成する。撮像装置33が生成した画像データは、統合制御部11に送られる。撮像装置33は、レンズ等の光学系と、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子とを有する。
図18に示す領域450は、モバイルロボット1が路面の段差を乗り上げることにより進入可能な領域であり、路面の段差を含む領域である。領域450の端面、すなわち、路面の段差の端面に、特定の模様及び色を有するライン451が施されている。撮像装置33は、路面の段差を撮像して、路面の段差の画像データを作成する。詳細には、撮像装置33は、路面の段差の端面に施された模様及び色を撮像し、路面の段差の端面に施された模様及び色を含む画像データを作成する。統合制御部11は、路面の段差の端面に施された模様及び色を含む画像データを解析することにより、進入角度(θ)を決定する。走行制御部16は、決定した進入角度(θ)と段差情報に含まれる進入角度(θ)とが一致又は近似するように、走行部17の動作を制御して、モバイルロボット1の向き(θ)を調整してもよい。これにより、モバイルロボット1は路面の段差をより安定して乗り上げることが可能となる。決定した進入角度(θ)は、第3進入角度の一例である。統合制御部11は、決定した進入角度(θ)を用いて段差情報を作成してもよい。
図19は、撮像装置33が、領域450及びライン451を撮像して作成した画像データの一例を示す図である。画像データは、領域450及びライン451の画像を含んでいる。例えば、撮像装置33がモバイルロボット1に対して水平に設置されている場合、画像データに含まれるライン451が水平になるように、走行制御部16が走行部17を制御することで、モバイルロボット1が旋回してもよい。
<第6実施形態>
第6実施形態について説明する。第6実施形態において、第1~第5実施形態と同一の構成要素については、第1~第5実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第6実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第6実施形態について説明する。第6実施形態において、第1~第5実施形態と同一の構成要素については、第1~第5実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第6実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
<モバイルロボットの状態表示>
モバイルロボット1の路面の段差の乗り上げ動作(以下、「乗り上げ動作」とも表記する。)の実行中におけるモバイルロボット1の状態表示について説明する。モバイルロボット1が乗り上げ動作を実行する場合、通常の走行に比べてモバイルロボット1の転倒やモバイルロボット1に搭載された製品や部品等のワークの落下のリスクが大きくなる。そのため、モバイルロボット1に作業者が接近しないように、モバイルロボット1が乗り上げ動作に遷移するよりも前にモバイルロボット1の状態表示が行われることが好ましい。
モバイルロボット1の路面の段差の乗り上げ動作(以下、「乗り上げ動作」とも表記する。)の実行中におけるモバイルロボット1の状態表示について説明する。モバイルロボット1が乗り上げ動作を実行する場合、通常の走行に比べてモバイルロボット1の転倒やモバイルロボット1に搭載された製品や部品等のワークの落下のリスクが大きくなる。そのため、モバイルロボット1に作業者が接近しないように、モバイルロボット1が乗り上げ動作に遷移するよりも前にモバイルロボット1の状態表示が行われることが好ましい。
<モバイルロボットの状態表示の第1の例>
図20は、第6実施形態に係るモバイルロボット1の斜視図である。図20に示すように、本体部2にLED等のインジケータ30を設けてもよい。走行部17が路面の段差の
乗り上げ動作を実行しているときに、インジケータ30が点灯することで、走行部17が路面の段差の乗り上げ動作を実行していることを報知する。これにより、モバイルロボット1の周囲の作業者に対して、モバイルロボット1の乗り上げ動作が実行中であることを知らせることができる。また、走行部17の動作状態に応じて、インジケータ30の点灯状態を切り替えるようにしてもよい。走行部17が通常走行状態となり、モバイルロボット1が通常走行する場合、インジケータ30が常時点灯してもよい。走行部17が段差走行状態となり、モバイルロボット1が乗り上げ動作を実行する場合、インジケータ30が点滅してもよい。また、モバイルロボット1に音声出力装置を設けてもよい。走行部17が路面の段差の乗り上げ動作を実行しているときに、音声出力装置が音声を出力することで、走行部17が路面の段差の乗り上げ動作を実行していることを報知する。これにより、モバイルロボット1の周囲の作業者に対して、モバイルロボット1の乗り上げ動作が実行中であることを知らせることができる。
図20は、第6実施形態に係るモバイルロボット1の斜視図である。図20に示すように、本体部2にLED等のインジケータ30を設けてもよい。走行部17が路面の段差の
乗り上げ動作を実行しているときに、インジケータ30が点灯することで、走行部17が路面の段差の乗り上げ動作を実行していることを報知する。これにより、モバイルロボット1の周囲の作業者に対して、モバイルロボット1の乗り上げ動作が実行中であることを知らせることができる。また、走行部17の動作状態に応じて、インジケータ30の点灯状態を切り替えるようにしてもよい。走行部17が通常走行状態となり、モバイルロボット1が通常走行する場合、インジケータ30が常時点灯してもよい。走行部17が段差走行状態となり、モバイルロボット1が乗り上げ動作を実行する場合、インジケータ30が点滅してもよい。また、モバイルロボット1に音声出力装置を設けてもよい。走行部17が路面の段差の乗り上げ動作を実行しているときに、音声出力装置が音声を出力することで、走行部17が路面の段差の乗り上げ動作を実行していることを報知する。これにより、モバイルロボット1の周囲の作業者に対して、モバイルロボット1の乗り上げ動作が実行中であることを知らせることができる。
<モバイルロボットの状態表示の第2の例>
補助車輪22をモバイルロボット1の本体(筐体)の後側部分に設け、補助車輪23を前側部分に設けるようにしてもよい。走行部17が後退走行を実行し、モバイルロボット1が後退走行することで、モバイルロボット1が路面の段差を乗り上げる。モバイルロボット1の周囲の作業者に対して、モバイルロボット1が後退走行していることを視認させることで、モバイルロボット1の乗り上げ動作が実行中であることを知らせることができる。例えば、モバイルロボット1が後退走行している際には、作業者はモバイルロボット1に近寄らないという工場内のルールを設定するようにしてもよい。
補助車輪22をモバイルロボット1の本体(筐体)の後側部分に設け、補助車輪23を前側部分に設けるようにしてもよい。走行部17が後退走行を実行し、モバイルロボット1が後退走行することで、モバイルロボット1が路面の段差を乗り上げる。モバイルロボット1の周囲の作業者に対して、モバイルロボット1が後退走行していることを視認させることで、モバイルロボット1の乗り上げ動作が実行中であることを知らせることができる。例えば、モバイルロボット1が後退走行している際には、作業者はモバイルロボット1に近寄らないという工場内のルールを設定するようにしてもよい。
<第7実施形態>
第7実施形態について説明する。第7実施形態において、第1~第6実施形態と同一の構成要素については、第1~第6実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第7実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第7実施形態について説明する。第7実施形態において、第1~第6実施形態と同一の構成要素については、第1~第6実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第7実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
<モバイルロボットの全体構成>
図21は、第7実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第7実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、質量計測装置41及び積載部42を備えている。積載部42にワークを積載することが可能である。ワークは、例えば、最終製品、中間製品、半製品、部品、材料等である。積載部42は、ワークを把持する機構を有してもよい。質量計測装置41は、質量計又はロードセルを有し、積載部42に積載されたワークの質量を計測する。質量計測装置41は、本体部2の上面に配置され、積載部42は、質量計測装置41の上に配置されている。質量計測装置41及び積載部42は、本体部2の上部に配置されてもよい。モバイルロボット1から質量計測装置41に電力が供給されてもよい。
図21は、第7実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第7実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、質量計測装置41及び積載部42を備えている。積載部42にワークを積載することが可能である。ワークは、例えば、最終製品、中間製品、半製品、部品、材料等である。積載部42は、ワークを把持する機構を有してもよい。質量計測装置41は、質量計又はロードセルを有し、積載部42に積載されたワークの質量を計測する。質量計測装置41は、本体部2の上面に配置され、積載部42は、質量計測装置41の上に配置されている。質量計測装置41及び積載部42は、本体部2の上部に配置されてもよい。モバイルロボット1から質量計測装置41に電力が供給されてもよい。
上位装置200は、モバイルロボット1にワークの搬送指示を送る。モバイルロボット1は、ワークを搬送するために、ワークの搬送指示に基づき走行を開始する。質量計測装置41は、積載部42に積載されたワークの質量を計測し、ワークの質量の計測データを統合制御部11に送る。統合制御部11は、ワークの質量の計測データに基づいて、ワークの質量とワークの質量に関する閾値とを比較する。ワークの質量に関する閾値は、記憶部19に記憶されている。統合制御部11は、ワークの質量がワークの質量に関する閾値未満である場合、モバイルロボット1の乗り上げ動作が可能であることを決定する。この場合、走行部17が路面の段差の乗り上げ動作を実行するように、統合制御部11が走行部17を制御することで、モバイルロボット1は、路面の段差の乗り上げ動作を実行する。統合制御部11は、ワークの質量がワークの質量に関する閾値以上である場合、モバイルロボット1の乗り上げ動作が不可であることを決定する。この場合、走行部17が路面の段差の乗り上げ動作を実行しないように、統合制御部11が走行部17を制御すること
で、モバイルロボット1は、路面の段差の乗り上げ動作を実行しない。統合制御部11は、モバイルロボット1の乗り上げ動作が不可であることを示す通知を上位装置200に送ってもよい。
で、モバイルロボット1は、路面の段差の乗り上げ動作を実行しない。統合制御部11は、モバイルロボット1の乗り上げ動作が不可であることを示す通知を上位装置200に送ってもよい。
統合制御部11は、マップ及び走行経路を参照して、走行経路が路面の段差を通過する経路を含むか否かを判定する。走行経路が路面の段差を通過する経路を含む場合、統合制御部11は、路面の段差を迂回する走行経路を作成する。路面の段差を迂回する走行経路は、モバイルロボット1が第1所定場所から第2所定場所に移動するための経路であって、モバイルロボット1が路面の段差を走行しない経路であってもよい。上位装置200が路面の段差を迂回する走行経路をモバイルロボット1に送ってもよい。モバイルロボット1は、走行を開始し、段差を迂回する走行経路を走行する。路面の段差を迂回する走行経路がない場合、統合制御部11は、路面の段差を迂回する走行経路がないことを示す通知を上位装置200に送る。モバイルロボット1は待機して、上位装置200からの指示を待つ。
<変形例>
第7実施形態の変形例について説明する。上位装置200は、モバイルロボット1にワークの搬送指示及びワークの質量を送る。モバイルロボット1は、ワークの搬送指示及びワークの質量を受け取る。統合制御部11は、上位装置200から受け取ったワークの質量とワークの質量に関する閾値とを比較する。統合制御部11は、ワークの質量がワークの質量に関する閾値未満である場合、モバイルロボット1の乗り上げ動作が可能であることを決定する。統合制御部11は、ワークの質量がワークの質量に関する閾値以上である場合、モバイルロボット1の乗り上げ動作が不可であることを決定する。この場合、モバイルロボット1は、路面の段差の乗り上げ動作を実行しない。統合制御部11は、モバイルロボット1の乗り上げ動作が不可であることを示す通知を上位装置200に送ってもよい。
第7実施形態の変形例について説明する。上位装置200は、モバイルロボット1にワークの搬送指示及びワークの質量を送る。モバイルロボット1は、ワークの搬送指示及びワークの質量を受け取る。統合制御部11は、上位装置200から受け取ったワークの質量とワークの質量に関する閾値とを比較する。統合制御部11は、ワークの質量がワークの質量に関する閾値未満である場合、モバイルロボット1の乗り上げ動作が可能であることを決定する。統合制御部11は、ワークの質量がワークの質量に関する閾値以上である場合、モバイルロボット1の乗り上げ動作が不可であることを決定する。この場合、モバイルロボット1は、路面の段差の乗り上げ動作を実行しない。統合制御部11は、モバイルロボット1の乗り上げ動作が不可であることを示す通知を上位装置200に送ってもよい。
上位装置200は、モバイルロボット1にワークの搬送指示及びモバイルロボット1の乗り上げ動作の禁止指示を送ってもよい。モバイルロボット1は、ワークの搬送指示及びモバイルロボット1の乗り上げ動作の禁止指示を受け取る。この場合、モバイルロボット1は、路面の段差の乗り上げ動作を実行しない。
統合制御部11は、路面の段差を迂回する走行経路を作成する。上位装置200が路面の段差を迂回する走行経路をモバイルロボット1に送ってもよい。モバイルロボット1は、走行を開始し、段差を迂回する走行経路を走行する。路面の段差を迂回する走行経路がない場合、統合制御部11は、路面の段差を迂回する走行経路がないことを示す通知を上位装置200に送る。モバイルロボット1は待機して、上位装置200からの指示を待つ。第7実施形態の変形例では、モバイルロボット1はワークの質量を計測しないため、質量計測装置41の設置を省略することが可能である。
<第8実施形態>
第8実施形態について説明する。第8実施形態において、第1~第7実施形態と同一の構成要素については、第1~第7実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第8実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第8実施形態について説明する。第8実施形態において、第1~第7実施形態と同一の構成要素については、第1~第7実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第8実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
<モバイルロボットの全体構成>
図22は、第8実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第8実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、ジンバル制御部51、ジンバル部52及び積載部53を備えている。積載部53にワークを積載することが可能である。積載部53は、ワークを把持する機構を
有してもよい。
図22は、第8実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第8実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、ジンバル制御部51、ジンバル部52及び積載部53を備えている。積載部53にワークを積載することが可能である。積載部53は、ワークを把持する機構を
有してもよい。
ジンバル制御部51及びジンバル部52は、本体部2の上面に配置され、積載部53は、ジンバル部52の上に配置されている。ジンバル制御部51、ジンバル部52及び積載部53は、本体部2の上部に配置されてもよい。ジンバル制御部51は、本体部2の内部に配置されてもよい。モバイルロボット1からジンバル制御部51及びジンバル部52に電力が供給されてもよい。
ジンバル制御部51は、例えば、CPUなどのプロセッサ、RAM、不揮発性の記憶装置(例えばROM、フラッシュメモリなど)などを有するコンピュータにより構成してもよい。コンピュータの形態は問わない。ジンバル制御部51が提供する機能の全部又は一部をASICやFPGAのような回路で構成してもよい。ジンバル制御部51は、ジンバル部52の動作を制御する。ジンバル制御部51は、動作制御部の一例である。統合制御部11とジンバル制御部51とが一体であってもよい。ジンバル部52は、積載部53の傾きを調整する機構(ジンバル機構)である。ジンバル部52は、調整部の一例である。
モバイルロボット1の乗り上げ動作の実行時には、本体部2が傾くことに伴い、積載部53が傾く。積載部53が傾くと、積載部53に積載されたワークがズレたり、積載部53に積載されたワークがモバイルロボット1から落下したりする可能性がある。二つの補助車輪22が路面の段差に乗り上げる場合、積載部53における傾きはピッチ方向の傾きが主となる。そこで、モバイルロボット1が、ピッチ軸の傾きを補正可能な単軸のジンバル部52を備える。モバイルロボット1の乗り上げ動作の実行中において、積載部53の傾きを調整する。これにより、モバイルロボット1の乗り上げ動作の実行中における積載部53の傾きを補正して、本体部2の傾きを補完することが可能となる。したがって、モバイルロボット1の乗り上げ動作の実行中に、積載部53に積載されたワークがずれたり、積載部53に積載されたワークがモバイルロボット1から落下したりすることを抑止することが可能となる。
図23及び図24は、ジンバル制御部51、ジンバル部52及び積載部53の構成を示す図である。ジンバル制御部51は、傾斜データ取得部511と、目標角度格納部512と、差分計算部513と、演算部514と、制御係数格納部515と、判定部516と、モータ駆動部517とを有する。ジンバル部52は、支持機構(ステータ)521、モータ部522、回転軸523及び支持部524等を有する。支持機構521は、モータ部522及び回転軸523を支持する。支持部524は、回転軸523に取り付けられており、積載部53を支持する。モータ部522は、各種のモータを有する。モータ部522が、回転軸523を回転させることにより、積載部53の傾きを調整する。
図23に示すように、積載部53に傾斜計測装置54を設けてもよいし、図24に示すように、支持機構521に傾斜計測装置54を設けてもよい。傾斜計測装置54は、ピッチ角を計測し、ピッチ角を含む傾斜データを傾斜データ取得部511に送る。例えば、傾斜計測装置54は、1軸傾斜センサである。積載部53に傾斜計測装置54を設ける場合、傾斜計測装置54は、モバイルロボット1の乗り上げ動作の実行中における積載部53のピッチ角を計測する。すなわち、傾斜計測装置54は、走行部17が路面の段差の乗り上げ動作を実行しているときの積載部53のピッチ角を計測する。支持機構521に傾斜計測装置54を設ける場合、傾斜計測装置54は、モバイルロボット1の乗り上げ動作の実行中における本体部2のピッチ角を計測する。すなわち、傾斜計測装置54は、走行部17が路面の段差の乗り上げ動作を実行しているときの本体部2のピッチ角を計測する。
傾斜データ取得部511は、傾斜計測装置54からピッチ角を含む傾斜データを取得し、差分計算部513にピッチ角を含む傾斜データを送る。傾斜データの送信レート(周波
数)が非常に高い傾斜計測装置54を用いる場合、傾斜データ取得部511が傾斜データを平均化して周波数を落とすことにより、差分計算部513のデータ受信負荷を減らしてもよい。
数)が非常に高い傾斜計測装置54を用いる場合、傾斜データ取得部511が傾斜データを平均化して周波数を落とすことにより、差分計算部513のデータ受信負荷を減らしてもよい。
目標角度格納部512は、目標ピッチ角を格納する。目標ピッチ角は、積載部53が水平になるように設定されてもよいし、積載部53が水平に対して傾斜するように設定されてもよい。ワークの特性によっては、ワークを傾斜した状態で積載部53に積載することが好ましい場合がある。
差分計算部513は、傾斜データのピッチ角と目標ピッチ角との差分を計算し、差分データを演算部514に送る。演算部514は、PIDゲイン(制御係数)と、差分データとに基づいて、モータ部522における各種のモータの駆動トルクを演算し、モータ駆動部517にトルク指令を送る。制御係数格納部515は、PIDゲインを格納する。
判定部516は、統合制御部11から制御信号を受信したか否かを判定する。統合制御部11は、モバイルロボット1が段差情報に含まれる座標に到達した場合、判定部516に第1制御信号を送る。第1制御信号は、ジンバル部52の動作を開始するための開始信号である。判定部516は、統合制御部11から第1制御信号を受信した場合、ジンバル部52の動作の開始信号を生成して、演算部514にジンバル部52の動作の開始信号を送る。統合制御部11は、モバイルロボット1が路面の段差に乗り上げた場合、判定部516に第2制御信号を送る。第2制御信号は、ジンバル部52の動作を停止するための停止信号である。判定部516は、統合制御部11から第2制御信号を受信した場合、ジンバル部52の動作の停止信号を生成して、演算部514にジンバル部52の動作の停止信号を送る。
演算部514は、ジンバル部52の動作の開始信号を受け取った場合、モータ駆動部517にトルク指令を送るようにしてもよい。また、演算部514は、ジンバル部52の動作の開始信号を受け取った場合、モバイルロボット1からジンバル部52への電力の供給を開始すると共に、モータ駆動部517にトルク指令を送るようにしてもよい。モータ駆動部517は、演算部514から受け取ったトルク指令に基づいて、モータ制御信号を生成して、モータ部522の駆動を制御する。
演算部514は、ジンバル部52の動作の停止信号を受け取った場合、ジンバル部52の動作を停止すると共に、モバイルロボット1からジンバル部52への電力の供給を遮断してもよい。このように、ジンバル部52は、走行部17が段差の乗り上げ動作を実行している間、積載部53の傾きを調整する。モバイルロボット1の乗り上げ動作の実行中に、ジンバル部52の動作を行うことにより、モバイルロボット1の消費電力を抑制することができる。
図25は、ジンバル制御部51、ジンバル部52及び積載部53の構成図である。図23では、積載部53に傾斜計測装置54を設け、図24では、支持機構521に傾斜計測装置54を設けている。図23及び図24に示す構成例に限定されず、図25に示すように、傾斜計測装置54の設置を省略してもよい。
図25では、計測センサ14として、IMU又は3軸ジャイロセンサを用いる。計測センサ14は、ピッチ角を計測し、ピッチ角を含む傾斜データを傾斜データ取得部511に送る。計測センサ14は、モバイルロボット1の乗り上げ動作の実行中における本体部2のピッチ角を計測する。すなわち、計測センサ14は、走行部17が路面の段差の乗り上げ動作を実行しているときの本体部2のピッチ角を計測する。傾斜データ取得部511は、計測センサ14からピッチ角を含む傾斜データを取得し、差分計算部513にピッチ角
を含む傾斜データを送る。図25に示す他の構成要素については、図23及び図24に示す構成要素と同様である。傾斜計測装置54の設置を省略することにより、モバイルロボット1のコストを抑制することができる。
を含む傾斜データを送る。図25に示す他の構成要素については、図23及び図24に示す構成要素と同様である。傾斜計測装置54の設置を省略することにより、モバイルロボット1のコストを抑制することができる。
<第9実施形態>
第9実施形態について説明する。第9実施形態において、第1~第8実施形態と同一の構成要素については、第1~第8実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第9実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。図26は、第9実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第9実施形態に係るモバイルロボット1は、第8実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、計測部55を備えている。
第9実施形態について説明する。第9実施形態において、第1~第8実施形態と同一の構成要素については、第1~第8実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第9実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。図26は、第9実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第9実施形態に係るモバイルロボット1は、第8実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、計測部55を備えている。
ジンバル制御部51及びジンバル部52は、本体部2の上面に配置され、計測部55は、ジンバル部52の上に配置されている。積載部53は、計測部55の上に配置されている。ジンバル制御部51、ジンバル部52、積載部53及び計測部55は、本体部2の上部に配置されてもよい。ジンバル制御部51は、本体部2の内部に配置されてもよい。モバイルロボット1からジンバル制御部51、ジンバル部52及び計測部55に電力が供給されてもよい。
図27は、計測部55の上面図である。図27に示す計測部55の一例では、計測部55の上面に荷重センサ56A~56Dが配置されている。荷重センサ56(56A~56D)の個数は、図27に示す例に限定されず、計測部55の上面に3つの荷重センサ56を配置してもよいし、計測部55の上面に5つ以上の荷重センサ56を配置してもよい。
荷重センサ56Aは、荷重センサ56Aに加わる荷重(F1)を計測する。荷重センサ56Bは、荷重センサ56Bに加わる荷重(F2)を計測する。荷重センサ56Cは、荷重センサ56Cに加わる荷重(F3)を計測する。荷重センサ56Dは、荷重センサ56Dに加わる荷重(F4)を計測する。荷重センサ56A~56Dによって計測された荷重データは、ジンバル制御部51に送られる。ジンバル制御部51は、荷重センサ56A~56Dによって計測された荷重データを取得する。
演算部514は、荷重センサ56A~56Dの荷重データに基づいて、積載部53に積載されたワークの質量を計測する。演算部514は、荷重センサ56A~56Dの荷重データに基づいて、積載部53に積載されたワークの重心位置(荷重重心位置)を算出(計測)する。計測部55が、荷重センサ56A~56Dの荷重データに基づいて、積載部53に積載されたワークの質量を計測し、計測したワークの質量を演算部514に送ってもよい。計測部55が、荷重センサ56A~56Dの荷重データに基づいて、積載部53に積載されたワークの重心位置を算出し、算出したワークの重心位置を演算部514に送ってもよい。
図27には、平面視(上面視)で、計測部55の前後方向の中心線CL1、計測部55の左右方向の中心線CL2、及び、中心線CL1と中心線CL2との交点P1が示されている。交点P1を通る直線L2上に荷重センサ56A,56Dが設置されている。交点P1を通る直線L3上に荷重センサ56B,56Cが設置されている。計測部55の上面における荷重センサ56A~56Dの設置位置は、図27に示す各位置に限定されない。荷重センサ56Aの設置位置の座標[X1,Y1]、荷重センサ56Bの設置位置の座標[X2,Y2]、荷重センサ56Cの設置位置の座標[X3,Y3]及び荷重センサ56Dの設置位置の座標[X4,Y4]の原点は、交点P1であってもよい。
図27には、交点P1から荷重センサ56Aの設置位置までの距離E1と、交点P1か
ら荷重センサ56Bの設置位置までの距離E2と、交点P1から荷重センサ56Cの設置位置までの距離E3と、交点P1から荷重センサ56Dの設置位置までの距離E4とが示されている。距離E1~E4が同じであってもよいし、距離E1~E4がそれぞれ異なってもよい。距離E1~E4のうちの二つ(例えば、距離E1,E2)が同じであり、距離E1~E4のうちの他の二つ(例えば、距離E3,E4)が同じであってもよい(この場合、距離E1≠距離E3とする)。距離E1~E4のうちの三つ(例えば、距離E1,E2,E3)が同じであってもよい(この場合、距離E1≠距離E4とする)。
ら荷重センサ56Bの設置位置までの距離E2と、交点P1から荷重センサ56Cの設置位置までの距離E3と、交点P1から荷重センサ56Dの設置位置までの距離E4とが示されている。距離E1~E4が同じであってもよいし、距離E1~E4がそれぞれ異なってもよい。距離E1~E4のうちの二つ(例えば、距離E1,E2)が同じであり、距離E1~E4のうちの他の二つ(例えば、距離E3,E4)が同じであってもよい(この場合、距離E1≠距離E3とする)。距離E1~E4のうちの三つ(例えば、距離E1,E2,E3)が同じであってもよい(この場合、距離E1≠距離E4とする)。
演算部514は、計測部55における中心線CL1と中心線CL2との交点P1を原点とするXY座標を用いて、積載部53に積載されたワークの重心位置(重心の座標)を算出してもよい。演算部514は、下記の(式4)に基づいて、ジンバル部52のX軸方向の重心(Xg)を算出し、下記の(式5)に基づいて、ジンバル部52のY軸方向の重心(Yg)を算出することにより、積載部53に積載されたワークの重心位置(Xg,Yg)を算出する。
積載部53に積載されたワークの重心位置(Xg)=(F1×X1+F2×X2+F3×X3+F4×X4)/(F1+F2+F3+F4)・・・(式4)
積載部53に積載されたワークの重心位置(Yg)=(F1×Y1+F2×Y2+F3×Y3+F4×Y4)/(F1+F2+F3+F4)・・・(式5)
F1~F4:荷重センサ56A~56Dに加わる荷重
X1,Y1:荷重センサ56Aの設置位置の座標
X2,Y2:荷重センサ56Bの設置位置の座標
X3,Y3:荷重センサ56Cの設置位置の座標
X4,Y4:荷重センサ56Bの設置位置の座標
積載部53に積載されたワークの重心位置(Xg)=(F1×X1+F2×X2+F3×X3+F4×X4)/(F1+F2+F3+F4)・・・(式4)
積載部53に積載されたワークの重心位置(Yg)=(F1×Y1+F2×Y2+F3×Y3+F4×Y4)/(F1+F2+F3+F4)・・・(式5)
F1~F4:荷重センサ56A~56Dに加わる荷重
X1,Y1:荷重センサ56Aの設置位置の座標
X2,Y2:荷重センサ56Bの設置位置の座標
X3,Y3:荷重センサ56Cの設置位置の座標
X4,Y4:荷重センサ56Bの設置位置の座標
演算部514は、積載部53に積載されたワークの質量及び積載部53に積載されたワークの重心位置の少なくとも一方に基づいて、PIDゲインを調整する。演算部514は、調整後のPIDゲインと、差分データとに基づいて、モータ部522における各種のモータの駆動トルクを演算し、モータ駆動部517にトルク指令を送る。演算部514は、調整後のPIDゲインを制御係数格納部515に格納してもよい。
計測部55は、荷重センサ56A~56Dに替えて、質量計又はロードセルを有し、積載部53に積載されたワークの質量を計測してもよい。演算部514は、積載部53に積載されたワークの質量に基づいて、PIDゲインを調整してもよい。
<変形例>
第9実施形態の変形例について説明する。上位装置200は、モバイルロボット1にワークの搬送指示、ワークの質量及びワークの重心位置を送る。モバイルロボット1は、ワークの搬送指示、ワークの質量及びワークの重心位置を受け取る。演算部514は、上位装置200から受け取ったワークの質量及び上位装置200から受け取ったワークの重心位置の少なくとも一方に基づいて、PIDゲインを調整する。演算部514は、調整後のPIDゲインと、差分データとに基づいて、モータ部522における各種のモータの駆動トルクを演算し、モータ駆動部517にトルク指令を送る。演算部514は、調整後のPIDゲインを制御係数格納部515に格納してもよい。
第9実施形態の変形例について説明する。上位装置200は、モバイルロボット1にワークの搬送指示、ワークの質量及びワークの重心位置を送る。モバイルロボット1は、ワークの搬送指示、ワークの質量及びワークの重心位置を受け取る。演算部514は、上位装置200から受け取ったワークの質量及び上位装置200から受け取ったワークの重心位置の少なくとも一方に基づいて、PIDゲインを調整する。演算部514は、調整後のPIDゲインと、差分データとに基づいて、モータ部522における各種のモータの駆動トルクを演算し、モータ駆動部517にトルク指令を送る。演算部514は、調整後のPIDゲインを制御係数格納部515に格納してもよい。
上記で説明した各処理は、コンピュータが実行する方法として捉えてもよい。また、上記で説明した各処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを、ネットワークを通じて、又は、非一時的にデータを保持するコンピュータ読取可能な記録媒体等からコンピュータに提供してもよい。
<付記>
走行装置(1)であって、
前記走行装置(1)の周囲のマップを取得する取得部(111)と、
前記マップにおける前記走行装置の位置を推定する推定部(112)と、
前記走行装置(1)が走行する路面の段差を検知する検知部(18)と、
前記検知部(18)が前記段差を検知したときの前記マップにおける前記走行装置(1)の位置に基づいて、前記マップにおける前記段差に関する段差情報を作成し、前記マップに前記段差情報を付加する付加部(113)と、
を備える走行装置(1)。
走行装置(1)であって、
前記走行装置(1)の周囲のマップを取得する取得部(111)と、
前記マップにおける前記走行装置の位置を推定する推定部(112)と、
前記走行装置(1)が走行する路面の段差を検知する検知部(18)と、
前記検知部(18)が前記段差を検知したときの前記マップにおける前記走行装置(1)の位置に基づいて、前記マップにおける前記段差に関する段差情報を作成し、前記マップに前記段差情報を付加する付加部(113)と、
を備える走行装置(1)。
1:モバイルロボット
11;統合制御部
12;通信部
13;2次元スキャナ
14;計測センサ
15;走行動作決定部
16;走行制御部
17;走行部
18;乗り上げ検知部
19;記憶部
21;駆動車輪
22,23;補助車輪
30;インジケータ
31;乗り上げ状態取得装置
32;2次元形状計測装置
33;撮像装置
41;質量計測装置
42,53;積載部
51;ジンバル制御部
52;ジンバル部
54;傾斜計測装置
200;上位装置
11;統合制御部
12;通信部
13;2次元スキャナ
14;計測センサ
15;走行動作決定部
16;走行制御部
17;走行部
18;乗り上げ検知部
19;記憶部
21;駆動車輪
22,23;補助車輪
30;インジケータ
31;乗り上げ状態取得装置
32;2次元形状計測装置
33;撮像装置
41;質量計測装置
42,53;積載部
51;ジンバル制御部
52;ジンバル部
54;傾斜計測装置
200;上位装置
Claims (10)
- 走行装置であって、
前記走行装置の周囲のマップを取得する取得部と、
前記マップにおける前記走行装置の位置を推定する推定部と、
前記走行装置が走行する路面の段差を検知する検知部と、
前記検知部が前記段差を検知したときの前記マップにおける前記走行装置の位置に基づいて、前記マップにおける前記段差に関する段差情報を作成し、前記マップに前記段差情報を付加する付加部と、
を備える走行装置。 - 前記段差情報は、前記マップにおける前記段差の位置を示す段差座標を含む、
請求項1に記載の走行装置。 - 前記段差情報は、前記マップにおける前記段差の位置から所定距離離れた位置を示す第1所定座標を含む、
請求項1又は2に記載の走行装置。 - 前記段差情報は、前記走行装置が前記段差に向かって進む方向と反対方向に向かって前記マップにおける前記段差の位置から所定距離離れた位置を示す第2所定座標を含む、
請求項1又は2に記載の走行装置。 - 前記段差情報は、前記マップにおける前記段差の位置を示す複数の段差座標を有する領域を含む、
請求項1から4の何れか一項に記載の走行装置。 - 前記段差情報は、前記走行装置の前記段差への進入角度を含み、
前記付加部は、前記検知部が前記段差を検知したときの前記マップにおける前記走行装置の向きに基づいて、前記進入角度を決定する、
請求項2から4の何れか一項に記載の走行装置。 - 前記走行装置の前記段差の乗り上げを補助する補助車輪を備え、
前記検知部は、前記補助車輪が前記段差に乗り上げることにより前記段差を検知する、
請求項1から6の何れか一項に記載の走行装置。 - 前記検知部は、対象物の高さを検出するセンサを有し、
前記検知部は、前記路面の高さに基づいて前記段差を検知する、
請求項1から7の何れか一項に記載の走行装置。 - 前記検知部は、前記段差の高さを計測し、
前記段差情報は、前記段差の高さを含む、
請求項8に記載の走行装置。 - 走行装置の制御方法であって、
前記走行装置の周囲のマップを取得する取得ステップと、
前記マップにおける前記走行装置の位置を推定する推定ステップと、
前記走行装置が走行する路面の段差を検知する検知ステップと、
前記検知ステップによって前記段差が検知されたときの前記マップにおける前記走行装置の位置に基づいて、前記マップにおける前記段差に関する段差情報を作成し、前記マップに前記段差情報を付加する付加ステップと、
を備える走行装置の制御方法。
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JP2021194782A Pending JP2023081085A (ja) | 2021-11-30 | 2021-11-30 | 走行装置及び走行装置の制御方法 |
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JP (1) | JP2023081085A (ja) |
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2021
- 2021-11-30 JP JP2021194782A patent/JP2023081085A/ja active Pending
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