JP2023097190A - 走行装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】走行装置が路面の斜面を適切に走行することが可能な技術を提供する。
【解決手段】路面を走行可能な走行装置は、本体部と、複数の回転体を有し、複数の回転体の正逆回転を制御する走行部と、走行装置の前後方向の直交方向における本体部の第1側面に設けられた第1センサであって、走行装置の前後方向に沿って路面を走査することで路面の2次元形状に関する第1データを出力する第1センサと、本体部の第1側面の反対側の第2側面に設けられた第2センサであって、走行装置の前後方向に沿って路面を走査することで路面の2次元形状に関する第2データを出力する第2センサと、第1データ及び第2データに基づいて、路面の斜面を検出し、かつ、斜面に対する走行部の動作を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】路面を走行可能な走行装置は、本体部と、複数の回転体を有し、複数の回転体の正逆回転を制御する走行部と、走行装置の前後方向の直交方向における本体部の第1側面に設けられた第1センサであって、走行装置の前後方向に沿って路面を走査することで路面の2次元形状に関する第1データを出力する第1センサと、本体部の第1側面の反対側の第2側面に設けられた第2センサであって、走行装置の前後方向に沿って路面を走査することで路面の2次元形状に関する第2データを出力する第2センサと、第1データ及び第2データに基づいて、路面の斜面を検出し、かつ、斜面に対する走行部の動作を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、走行装置に関する。
近年、路面を自律的に走行する自走式走行装置などが開発されている。自走式走行装置は、路面の斜面(坂路)を走行することが可能である。特許文献1には、傾斜面における搬送車の傾きを検出する技術が開示されている。
モバイルロボットなどの走行装置が路面の斜面を適切に走行することが要望されている。本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、走行装置が路面の斜面を適切に走行することが可能な技術を提供することである。
本発明の一観点に係る走行装置は、路面を走行可能な走行装置であって、本体部と、複数の回転体を有し、前記複数の回転体の正逆回転を制御する走行部と、前記走行装置の前後方向の直交方向における前記本体部の第1側面に設けられた第1センサであって、前記走行装置の前後方向に沿って前記路面を走査することで前記路面の2次元形状に関する第1データを出力する第1センサと、前記本体部の前記第1側面の反対側の第2側面に設けられた第2センサであって、前記走行装置の前後方向に沿って前記路面を走査することで前記路面の2次元形状に関する第2データを出力する第2センサと、前記第1データ及び前記第2データに基づいて、前記路面の斜面を検出し、かつ、前記斜面に対する前記走行部の動作を制御する制御部と、を備える走行装置である。
第1センサが、走行装置の前後方向に沿って路面を走査することで路面の2次元形状に関する第1データを出力し、第21センサが、走行装置の前後方向に沿って路面を走査することで路面の2次元形状に関する第2データを出力する。第1センサから出力される第1データ及び第2センサから出力される第2データに基づいて、路面の斜面を検出することができる。そのため、路面の斜面を検出すると共に、斜面に対する走行部の動作を制御することができる。これにより、複数の回転部からの駆動力が路面の斜面に均等に伝わり、モバイルロボット1が路面の斜面を適切に走行することが可能となり、走行装置の転倒などを抑止することができる。
前記制御部は、前記第1データと前記第2データとの差分が閾値以下になるように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面に進入する際の前記走行装置の向きを調整してもよい。
前記制御部は、前記第1データと前記第2データとの差分が閾値以下になるように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面から離脱する際の前記走行装置の向きを調整してもよい。
前記制御部は、前記第1データと前記第2データとの差分が閾値以下になるように、前
記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整してもよい。
記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整してもよい。
前記第1データは、前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データと、前記走行装置の前方後方の前記路面の2次元形状データとを含み、前記第2データは、前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データと、前記走行装置の前方後方の前記路面の2次元形状データとを含み、前記制御部は、前記第1データに含まれる前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データと前記第2データに含まれる前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データとの差分が前記閾値以下になるように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整し、又は、前記第1データに含まれる前記走行装置の後方の前記路面の2次元形状データと前記第2データに含まれる前記走行装置の後方の前記路面の2次元形状データとの差分が前記閾値以下になるように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整してもよい。
走行装置は、ワークを積載可能な積載部と、荷重を計測する荷重センサを有し、前記荷重センサによって計測された荷重データに基づいて、前記積載部に積載された前記ワークの重心位置を計測する計測部と、を備え、前記制御部は、前記ワークの重心位置に基づいて前記ワークの偏心状態を取得し、前記ワークの偏心状態に基づいて規定量を求め、前記第1データと前記第2データとの差分が前記規定量と一致又は近似するように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面に進入する際の前記走行装置の向きを調整してもよい。
前記制御部は、前記第1データと前記第2データとの差分が前記規定量と一致又は近似するように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を離脱する際の前記走行装置の向きを調整してもよい。
前記制御部は、前記第1データと前記第2データとの差分が前記規定量と一致又は近似するように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整してもよい。
前記第1データは、前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データと、前記走行装置の前方後方の前記路面の2次元形状データとを含み、前記第2データは、前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データと、前記走行装置の前方後方の前記路面の2次元形状データとを含み、前記制御部は、前記第1データに含まれる前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データと前記第2データに含まれる前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データとの差分が前記規定量と一致又は近似するように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整し、又は、前記第1データに含まれる前記走行装置の後方の前記路面の2次元形状データと前記第2データに含まれる前記走行装置の後方の前記路面の2次元形状データとの差分が前記規定量と一致又は近似するように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整してもよい。
前記制御部は、前記第1データ及び前記第2データの少なくとも一方に基づいて、前記走行装置から前記路面の平面と前記斜面との境界部分までの距離、前記斜面の傾斜角度、及び、前記境界部分の形状を取得し、前記走行装置から前記境界部分までの距離、前記傾斜角度、及び、前記境界部分の形状の少なくとも一つに基づいて、前記走行部の動作を制御してもよい。
走行装置は、ワークを積載可能な積載部と、前記積載部に積載された前記ワークの質量
を計測する質量計測部と、を備え、前記制御部は、前記ワークの質量が質量に関する閾値未満である場合、前記走行装置が前記斜面を走行することを許可してもよい。
を計測する質量計測部と、を備え、前記制御部は、前記ワークの質量が質量に関する閾値未満である場合、前記走行装置が前記斜面を走行することを許可してもよい。
走行装置は、走行指示装置から前記走行装置の教示走行における走行指示を受け付け、前記走行指示に基づいて前記走行部の動作を制御する走行指示部を備え、前記走行指示部は、前記走行指示に基づいて前記斜面に対する前記走行部の動作を制御する際、前記走行指示の少なくとも一部を変更して前記走行部の動作を制御してもよい。
走行装置は、前記路面の第1平面、前記第1平面と連続する所定斜面、及び、前記所定斜面と連続する第2平面の順に前記走行装置が走行した場合に、前記第1平面における天井の第1高さと、前記第2平面における前記天井の第2高さとを計測する計測装置を備え、前記制御部は、前記所定斜面の距離を取得し、前記第1データ及び前記第2データの少なくとも一方に基づいて前記所定斜面の傾斜角度を計測し、前記所定斜面の距離及び前記所定斜面の傾斜角度に基づいて前記第2平面の高さを算出し、前記第1高さと、前記第2高さ及び前記第2平面の高さの合計高さとの差分が高さ閾値よりも大きい場合、外部装置に通知を行ってもよい。
前記斜面の距離に関する距離データが付加されたマップを記憶する記憶部を備え、前記制御部は、前記第1データ及び前記第2データの少なくとも一方に基づいて前記斜面の傾斜角度を計測し、前記斜面の距離と、前記斜面の距離とに基づいて、前記斜面の走行における消費電力を算出してもよい。
走行装置は、ワークを積載可能な積載部と、前記積載部の傾きを調整する調整部と、を備えてもよい。走行装置は、前記調整部の動作を制御する動作制御部を備え、前記制御部は、前記第1データ及び前記第2データの少なくとも一方に基づいて、前記斜面の傾斜角度を取得し、前記動作制御部は、前記傾斜角度に基づいて、前記調整部の動作を制御してもよい。
本発明によれば、走行装置が路面の斜面を適切に走行することが可能な技術を提供することができる。
以下、実施形態について図を参照しながら説明する。以下に示す実施形態は、本願の一態様であり、本願の権利範囲を限定するものではない。
<適用例>
本発明が適用される場面の一例について説明する。
<適用例>
本発明が適用される場面の一例について説明する。
<第1実施形態>
<モバイルロボットの全体構成>
図1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。モバイルロボット1は、自走式の無人走行車としての機能を有する装置(自走式走行装置)又は自走式の無人搬送車としての機能を有する装置(自走式搬送装置)である。モバイルロボット1は、本体部2と、統合制御部11と、通信部12と、2次元スキャナ13と、計測センサ14と、記憶部15と、走行制御部16と、走行部17と、を備えている。また、モバイルロボット1は、2次元形状計測装置18A,18Bと、受信部19と、を備えている。
<モバイルロボットの全体構成>
図1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。モバイルロボット1は、自走式の無人走行車としての機能を有する装置(自走式走行装置)又は自走式の無人搬送車としての機能を有する装置(自走式搬送装置)である。モバイルロボット1は、本体部2と、統合制御部11と、通信部12と、2次元スキャナ13と、計測センサ14と、記憶部15と、走行制御部16と、走行部17と、を備えている。また、モバイルロボット1は、2次元形状計測装置18A,18Bと、受信部19と、を備えている。
上位装置200は、モバイルロボット1と通信可能であり、管理するシステムにおける所定のモバイルロボット1に走行指示や搬送指示を出す。上位装置200は、記憶装置201及び入力装置202等を備える。記憶装置201は、各種の情報及びデータを記憶する。入力装置202は、各種の情報及びデータの入力を受け付ける。上位装置200は、サーバ、ワークステーション、パーソナルコンピュータ等で構成されていてもよい。
統合制御部11は、モバイルロボット1の全体的な制御や、上位装置200との間の通信の管理などのモバイルロボット1における統合的な制御を実行する。また、統合制御部
11は、モバイルロボット1の周囲のマップ(地図データ)の作成とモバイルロボット1の自己位置推定とを同時に若しくは個別に実行する。例えば、統合制御部11は、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術により、マップの作成及びマップに
おける自己位置を推定してもよい。統合制御部11は、例えば、CPUなどのプロセッサ、RAM、不揮発性の記憶装置(例えばROM、フラッシュメモリなど)などを有するコンピュータにより構成してもよい。コンピュータの形態は問わない。統合制御部11が提供する機能の全部又は一部をASICやFPGAのような回路で構成してもよい。
11は、モバイルロボット1の周囲のマップ(地図データ)の作成とモバイルロボット1の自己位置推定とを同時に若しくは個別に実行する。例えば、統合制御部11は、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術により、マップの作成及びマップに
おける自己位置を推定してもよい。統合制御部11は、例えば、CPUなどのプロセッサ、RAM、不揮発性の記憶装置(例えばROM、フラッシュメモリなど)などを有するコンピュータにより構成してもよい。コンピュータの形態は問わない。統合制御部11が提供する機能の全部又は一部をASICやFPGAのような回路で構成してもよい。
通信部12は、上位装置200との間の通信を実行する通信インターフェースである。統合制御部11は、通信部12を介して上位装置200からの指示を受け付け、その指示内容に応じて走行部17を制御して、モバイルロボット1を移動(走行)する。2次元スキャナ13は、モバイルロボット1の周囲に位置する物体を2次元座標上の位置(x,y)の点群データとして検出する。2次元スキャナ13は、例えば、LiDAR(Light Detecting And Ranging)であってもよい。又は、3次元座標上の位置(x、y、z)が計
測可能である、3次元スキャナがモバイルロボット1に搭載されてもよい。
測可能である、3次元スキャナがモバイルロボット1に搭載されてもよい。
計測センサ14は、モバイルロボット1の姿勢を推定するための計測データを出力する。計測センサ14は、加速度センサ、ジャイロセンサ(角速度センサ)又はIMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測センサ)である。計測センサ14は、加速度センサ及
びジャイロセンサ(角速度センサ)を組み合わせたセンサユニットであってもよい。IMUは、例えば、3軸加速度センサと、3軸ジャイロセンサとを有し、三次元の角速度と加速度を計測することができる。記憶部15は、統合制御部11が処理を行うために必要なデータを記憶する。記憶部15は、RAM、不揮発性の記憶装置などであってもよい。
びジャイロセンサ(角速度センサ)を組み合わせたセンサユニットであってもよい。IMUは、例えば、3軸加速度センサと、3軸ジャイロセンサとを有し、三次元の角速度と加速度を計測することができる。記憶部15は、統合制御部11が処理を行うために必要なデータを記憶する。記憶部15は、RAM、不揮発性の記憶装置などであってもよい。
走行制御部16は、統合制御部11からの指示信号に基づいて、走行部17の動作を制御する。走行制御部16は、例えば、CPUなどのプロセッサ、RAM、不揮発性の記憶装置などを有するコンピュータにより構成してもよい。統合制御部11は、走行制御部16を介して、走行部17の動作を制御してもよい。走行制御部16を省略して、統合制御部11が、走行部17の動作を制御してもよい。統合制御部11と走行制御部16とが一体であってもよい。
走行部17は、路面を走行する。走行部17が路面を走行することにより、モバイルロボット1が路面を走行する。走行部17は、複数の駆動車輪(回転体)31を有し、本体部2の右側に配置された駆動車輪31(以下、「右側の駆動車輪31」とも表記する。)及び本体部2の左側に配置された駆動車輪31(以下、「左側の駆動車輪31」とも表記する。)の正逆回転を制御して走行可能である。駆動車輪31は、タイヤを有する。走行部17は、複数の補助車輪32を有する。補助車輪32は、タイヤを有する。補助車輪32は、モバイルロボット1の走行中における路面の走行を補助する。
走行部17は、右側モータ駆動部33、左側モータ駆動部34、右側モータ35、左側モータ36、右側エンコーダ37及び左側エンコーダ38を有する。走行制御部16は、統合制御部11からの走行指示信号に基づいて、右側モータ駆動部33及び左側モータ駆動部34を制御する。右側モータ駆動部33が、右側モータ35の駆動を制御することで、右側の駆動車輪31が回転する。左側モータ駆動部34が、左側モータ36の駆動を制御することで、左側の駆動車輪31が回転する。走行部17は、右側モータ35の回転角を計測する右側エンコーダ37と、左側モータ36の回転角を計測する左側エンコーダ38と、を有する。右側エンコーダ37及び左側エンコーダ38が計測するデータは、統合制御部11及び走行制御部16に送られる。統合制御部11又は走行制御部16は、右側エンコーダ37及び左側エンコーダ38が計測するデータに基づいて、モバイルロボット1の走行距離や旋回角度を算出する。
図2は、モバイルロボット1の上面図であり、2次元形状計測装置18A,18B、駆動車輪31、補助車輪32、右側モータ35及び左側モータ36の配置を示している。図3は、モバイルロボット1の側面図である。図2、図3の矢印方向R1は、モバイルロボット1の前後方向を示している。2次元形状計測装置18A,18Bは、モバイルロボット1が走行する路面の2次元形状を点群データとして検出する。路面は、平面及び斜面を有する。2次元形状計測装置18A,18Bは、例えば、LiDAR(Light Detecting And Ranging)であってもよい。2次元形状計測装置18A,18Bは、本体部2の上部
に配置されている。
に配置されている。
2次元形状計測装置18Aは、モバイルロボット1の前後方向の直交方向における本体部2の第1側面に設けられている。2次元形状計測装置18Aは、モバイルロボット1の前後方向に沿って路面を走査することで路面の2次元形状に関する2次元形状データ(第1データ)を出力するセンサである。2次元形状計測装置18Aは、第1センサの一例である。2次元形状計測装置18Bは、モバイルロボット1の前後方向の直交方向における本体部2の第2側面に設けられている。本体部2の第2側面は、本体部2の第1側面の反対側面である。2次元形状計測装置18Bは、モバイルロボット1の前後方向に沿って路面を走査することで路面の2次元形状に関する2次元形状データ(第2データ)を出力するセンサである。2次元形状計測装置18Bは、第2センサの一例である。2次元形状計測装置18A,18Bは、路面の形状を測定可能なように本体部2に対して下向きに設けられている。
受信部19は、2次元形状計測装置18A,18Bによって計測された2次元形状データを受信し、2次元形状データを統合制御部11に送る。統合制御部11は、2次元形状計測装置18Aによって計測された2次元形状データと、2次元形状計測装置18Bによって計測された2次元形状データと、に基づいて、路面の斜面を検出し、かつ、路面の斜面に対する走行部17の動作を制御する。
図4は、統合制御部11の構成を示す図である。統合制御部11は、マップ取得部111と、推定部112と、検出部113と、付加部114と、走行動作決定部115と、を有する。マップ取得部111は、モバイルロボット1が走行する周囲のマップを取得する。推定部112は、マップにおけるモバイルロボット1の位置を推定する。検出部113は、路面の斜面を検出し、路面の斜面の傾斜角度を計測する。付加部114は、マップにおける路面の斜面に関する斜面情報を作成し、マップに斜面情報を付加する。走行動作決定部115は、路面の斜面に対する走行部17の動作を決定する。
マップ取得部111は、モバイルロボット1の周囲で検出された障害物に基づいて、モバイルロボット1の周囲のマップを作成する。具体的には、マップ取得部111は、2次元スキャナ13によって検出された点群データと、計測センサ14、右側エンコーダ37及び左側エンコーダ38が出力する計測データとに基づいて、モバイルロボット1の位置に対応したマップを作成する。マップ取得部111は、モバイルロボット1の走行中に点群データ及び計測データを取得するごとに、モバイルロボット1の周囲のマップを逐次作成する。マップ取得部111は、モバイルロボット1の周囲のマップを作成することにより、モバイルロボット1の周囲のマップを取得する。また、マップ取得部111は、上位装置200からモバイルロボット1の周囲のマップを取得してもよい。マップ取得部111は、作成したマップ又は上位装置200から取得したマップを記憶部15に記憶する。
推定部112は、計測センサ14、右側エンコーダ37及び左側エンコーダ38が出力する計測データに基づいて、マップにおけるモバイルロボット1の位置を推定する。マップにおけるモバイルロボット1の位置は、例えば、直交座標系における座標(Xn,Yn
,θn)である。
,θn)である。
検出部113は、2次元形状計測装置18Aによって計測された2次元形状データと、2次元形状計測装置18Bによって計測された2次元形状データと、に基づいて、路面の斜面を検出する。検出部113は、2次元形状計測装置18Aによって計測された2次元形状データと、2次元形状計測装置18Bによって計測された2次元形状データと、に基づいて、路面の斜面の傾斜角度を計測する。検出部113は、2次元形状計測装置18Aによって計測された2次元形状データに基づいて、路面の斜面の傾斜角度を計測してもよい。検出部113は、2次元形状計測装置18Bによって計測された2次元形状データに基づいて、路面の斜面の傾斜角度を計測してもよい。
付加部114は、マップにおける路面の斜面に関する斜面情報を作成する。付加部114は、検出部113が路面の斜面を検出したときのマップにおけるモバイルロボット1の位置に基づいて、斜面情報を作成する。付加部114は、マップにおける路面の斜面の位置を示す座標として、検出部113が路面の斜面を検出したときのマップにおけるモバイルロボット1の位置を示す座標を設定してもよい。斜面情報は、マップにおける路面の斜面の位置を示す座標(以下、「斜面座標」とも表記する。)を含んでもよい。斜面座標は、例えば、直交座標系における座標(Xn,Yn,θn)である。斜面情報は、一つの斜面座標を含んでもよいし、複数の斜面座標を含んでもよい。付加部114は、マップに斜面情報を付加する。
走行動作決定部115は、路面の斜面における走行部17の動作を決定し、走行部17の動作に関する動作情報を生成する。走行部17の動作に関する動作情報は、モバイルロボット1の向き(θ)に関する情報を含む。走行部17の動作に関する動作情報は、右側モータ35の駆動の制御及び左側モータ36の駆動の制御に関する情報を含む。右側モータ35の駆動の制御は、右側モータ35の回転速度、トルク、ギヤ比等の変更、調整等である。左側モータ36の駆動の制御は、左側モータ36の回転速度、トルク、ギヤ比等の変更、調整等である。統合制御部11は、走行部17の動作に関する動作情報に基づいて、走行部17の動作を制御して、モバイルロボット1の向き(θ)を調整してもよい。走行部17の動作には、モバイルロボット1の通常旋回や超信地旋回が含まれる。モバイルロボット1の通常旋回は、右側の駆動車輪31及び左側の駆動車輪31が正回転し、かつ、右側の駆動車輪31の回転速度と左側の駆動車輪31の回転速度とが異なる。モバイルロボット1の超信地旋回は、モバイルロボット1の中心が動かない状態の旋回運動である。モバイルロボット1の超信地旋回は、右側の駆動車輪31と左側の駆動車輪31とが互いに逆回転し、かつ、右側の駆動車輪31の回転速度と左側の駆動車輪31の回転速度とが同一である。
図5は、モバイルロボット1が路面を走行している状態を示す図である。図5の白抜き矢印は、モバイルロボット1の進行方向を示している。図5の(1)、(2)、(5)、(6)及び(9)には、モバイルロボット1が路面の平面を走行している状態が示されている。路面の平面は、例えば、水平面と平行な面である。図5の(3)、(4)、(7)及び(8)には、モバイルロボット1が路面の斜面(坂路)を走行している状態が示されている。路面の斜面は、路面の平面に対して傾斜している面である。図5の(3)及び(4)には、モバイルロボット1が路面の斜面を上っている状態が示され、図5の(7)及び(8)には、モバイルロボット1が路面の斜面を下っている状態が示されている。
図6(A)~図6(C)は、2次元形状計測装置18A,18Bによって計測された2次元形状データのイメージ図である。図6(A)は、図5の(1)、(3)、(5)、(7)及び(9)に示すモバイルロボット1の状態において、2次元形状計測装置18A,18Bによって計測された2次元形状データのイメージ図である。図6(B)は、図5の
(2)及び(8)に示すモバイルロボット1の状態において、2次元形状計測装置18A,18Bによって計測された2次元形状データのイメージ図である。図6(C)は、図5の(4)及び(6)に示すモバイルロボット1の状態において、2次元形状計測装置18A,18Bによって計測された2次元形状データのイメージ図である。
(2)及び(8)に示すモバイルロボット1の状態において、2次元形状計測装置18A,18Bによって計測された2次元形状データのイメージ図である。図6(C)は、図5の(4)及び(6)に示すモバイルロボット1の状態において、2次元形状計測装置18A,18Bによって計測された2次元形状データのイメージ図である。
図6(A)~図6(C)において、2次元形状計測装置18Aによって計測された2次元形状データをデータDT1と示し、2次元形状計測装置18Bによって計測された2次元形状データをデータDT2と示している。図6(A)~図6(C)の横軸は、2次元形状計測装置18A,18Bの走査方向(w)を示している。なお、図6(A)~図6(C)では、2次元形状計測装置18Aによって計測された2次元形状データ(データDT1)と、2次元形状計測装置18Bによって計測された2次元形状データ(データDT2)とを、奥行方向(d)でオフセットしている。
図5の(1)、(3)、(5)、(7)及び(9)に示すモバイルロボット1の状態において、2次元形状計測装置18A,18Bによって路面の平面が計測されるため、図6(A)のデータDT1及びデータDT2は、平面データである。図5の(2)及び(8)に示すモバイルロボット1の状態において、2次元形状計測装置18A,18Bによって路面の平面及び斜面が計測されるため、図6(B)のデータDT1及びデータDT2は、平面データ及び斜面データを含む。図5の(4)及び(6)に示すモバイルロボット1の状態において、2次元形状計測装置18A,18Bによって路面の平面及び斜面が計測されるため、図6(C)のデータDT1及びデータDT2は、平面データ及び斜面データを含む。
図6(B)及び図6(C)に示すように、データDT1とデータDT2との間で差分(Δw)が発生している。図7及び図8を参照して、データDT1とデータDT2との間に発生する差分について説明する。図7は、路面の平面を走行するモバイルロボット1の上面図である。図7には、路面の平面と斜面との境界線L1が示されている。また、図7には、境界線L1に直交し、かつ、路面の平面に沿った直線L2が示されている。図7の白抜き矢印は、モバイルロボット1の進行方向を示している。平面視で、モバイルロボット1の前後方向R1における本体部2の中心線CL1が、直線L2に対して傾いている場合、2次元形状計測装置18Aから路面の斜面までの距離D1と、2次元形状計測装置18Aから路面の斜面までの距離D2とが異なる。そのため、データDT1とデータDT2との間に差分が発生する。
図8は、路面の斜面を走行するモバイルロボット1の上面図である。図8には、路面の平面と斜面との境界線L3が示されている。また、図8には、境界線L3に直交し、かつ、路面の斜面に沿った直線L4が示されている。図8の白抜き矢印は、モバイルロボット1の進行方向を示している。平面視で、モバイルロボット1の前後方向R1における本体部2の中心線CL1が、直線L4に対して傾いている場合、2次元形状計測装置18Aから路面の斜面までの距離D3と、2次元形状計測装置18Aから路面の斜面までの距離D4とが異なる。そのため、データDT1とデータDT2との間に差分が発生する。
モバイルロボット1が路面の平面から斜面に切り替わる部分(路面の平面と斜面との境界部分)に到着したときに、モバイルロボット1が路面の斜面に対して真っ直ぐに進入可能となるように、走行部17の動作が制御される。統合制御部11は、データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下になるように、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の斜面に進入する際のモバイルロボット1の向きを調整する。閾値は、設計、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。
モバイルロボット1が通常旋回や超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きが調整される。これにより、路面の平面と斜面との境界線に直交し、かつ、路面の平面に沿った直線と、モバイルロボット1の前後方向における本体部2の中心線とが平行又は略平行となり、モバイルロボット1が路面の斜面に対して真っ直ぐに進入可能となる。路面の斜面に対するモバイルロボット1の進入角度(θ)を調整し、モバイルロボット1が路面の斜面に対して真っ直ぐに進入可能となる。モバイルロボット1が路面の斜面に進入する際、右側の駆動車輪31及び左側の駆動車輪31からの駆動力が路面の斜面に均等に伝わり、モバイルロボット1が路面の斜面を適切に走行することが可能となる。したがって、モバイルロボット1が路面の斜面に対して安定して進入することができ、モバイルロボット1の転倒などを抑止することができる。
モバイルロボット1が路面の斜面から平面に切り替わる部分(路面の平面と斜面との境界部分)に到着したときに、モバイルロボット1が路面の平面に対して真っ直ぐに進入可能となるように、走行部17の動作が制御される。統合制御部11は、データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下になるように、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の平面に進入する際のモバイルロボット1の向きを調整する。閾値は、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。
モバイルロボット1が通常旋回や超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きが調整される。これにより、路面の平面と斜面との境界線に直交し、かつ、路面の斜面に沿った直線と、モバイルロボット1の前後方向における本体部2の中心線とが平行又は略平行となり、モバイルロボット1が路面の斜面から平面に対して真っ直ぐに進入可能となる。路面の斜面に対するモバイルロボット1の離脱角度を調整することで、モバイルロボット1が路面の斜面から平面に対して真っ直ぐに進入可能となる。すなわち、モバイルロボット1が路面の斜面から真っ直ぐに離脱可能となる。モバイルロボット1が路面の斜面から離脱する際、右側の駆動車輪31及び左側の駆動車輪31からの駆動力が路面の斜面に均等に伝わり、モバイルロボット1が路面の斜面を適切に走行することが可能となる。したがって、モバイルロボット1が路面の斜面から安定して離脱することができ、モバイルロボット1の転倒などを抑止することができる。
統合制御部11は、モバイルロボット1が路面の斜面に進入する際のモバイルロボット1の向きの調整、及び、モバイルロボット1が路面の斜面から離脱する際のモバイルロボット1の向きの調整、の少なくとも一方を行う。
図9は、モバイルロボット1の動作の一例を示すフローチャートである。モバイルロボット1が上位装置200から走行開始の指示を受け付けることにより、モバイルロボット1が走行を開始し、図9に示すフローチャートの処理が開始されてもよい。作業者が、外部装置を用いて、モバイルロボット1に走行開始の指示を行うことにより、モバイルロボット1が走行を開始し、図9に示すフローチャートの処理が開始されてもよい。モバイルロボット1に対して所定場所へ移動する指示が行われてもよいし、モバイルロボット1に対して所定エリアを巡回走行する指示が行われてもよい。例えば、図5の(1)に示す状態で、モバイルロボット1の走行が開始される。
モバイルロボット1が、坂路の進入位置(開始位置)に到着する(S1)。例えば、坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって上り方向に傾斜している場合、モバイルロボット1が坂路の進入位置に到着した状態は、図5の(2)に示す状態である。坂路の進入位置は、本体部2の一部が坂路に進入している位置であってもよいし、駆動車輪31が坂路に進入している位置であってもよいし、又は、本体部2の一部が坂路に進入する直前の位置であってもよい。坂路の進入位置は、路面の平面の所定位置であって、路面の平面と斜面との境界部分(以下、「路面境界部分」とも表記する。)の近傍位置であってもよ
い。
い。
データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下になるように、モバイルロボット1が通常旋回又は超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きを調整する(S2)。統合制御部11は、データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下になるように、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の斜面に進入する際のモバイルロボット1の向きを調整する。データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下である場合(S3;YES)、S4に進む。データDT1とデータDT2との間の差分が閾値よりも大きい場合(S3;NO)、S2に進む。モバイルロボット1が坂路に対して真っ直ぐに進入する(S4)。
モバイルロボット1が坂路の直進走行を継続し、モバイルロボット1が坂路の終了位置(離脱位置)に到着する(S5)。例えば、坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって上り方向に傾斜している場合、モバイルロボット1が坂路の直進走行を継続している状態は、図5の(3)に示す状態である。モバイルロボット1が坂路を上っている間、モバイルロボット1が直進走行するように走行部17が制御される。例えば、坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって上り方向に傾斜している場合、モバイルロボット1が坂路の終了位置に到着した状態は、図5の(4)に示す状態である。坂路の終了位置は、本体部2の一部が坂路から離脱する位置であってもよいし、駆動車輪31が坂路から離脱する位置であってもよいし、又は、本体部2の一部が路面の平面に進入する直前の位置であってもよい。坂路の終了位置は、坂路の所定位置であって、路面境界部分の近傍位置であってもよい。
データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下になるように、モバイルロボット1が通常旋回又は超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きを調整する(S6)。統合制御部11は、データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下になるように、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の平面に進入する際のモバイルロボット1の向きを調整する。統合制御部11は、路面の斜面の傾斜角度に応じて、モバイルロボット1が通常旋回を行うか又はモバイルロボット1が超信地旋回を行うかを決定してもよい。モバイルロボット1が路面の斜面で超信地旋回を行うことにより、モバイルロボット1が路面の斜面を滑る可能性がある場合、モバイルロボット1は通常旋回を行うようにしてもよい。なお、坂路の入口の境界線(路面の平面と斜面との境界線)と、坂路の出口の境界線(路面の平面と斜面との境界線)とが平行である場合、モバイルロボット1の向きを微小調整するようにしてもよい。データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下である場合(S7;YES)、S8に進む。データDT1とデータDT2との間の差分が閾値よりも大きい場合(S7;NO)、S6に進む。
モバイルロボット1が坂路から真っ直ぐに離脱し、路面の平面に進入する(S8)。すなわち、モバイルロボット1が路面の平面に対して真っ直ぐに進入する。モバイルロボット1が路面の平面に進入した後、統合制御部11は、マップにおけるモバイルロボット1の位置を推定する。モバイルロボット1は、路面の平面を走行し、坂路の進入位置(開始位置)に到着する(S9)。モバイルロボット1が路面の平面を走行している状態は、例えば、図5の(5)に示す状態である。例えば、坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって下り方向に傾斜している場合、モバイルロボット1が坂路の進入位置に到着した状態は、図5の(6)に示す状態である。
データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下になるように、モバイルロボット1が通常旋回又は超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きを調整する(S10)。データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下である場合(S11;YES)、S12に進む。データDT1とデータDT2との間の差分が閾値よりも大きい場合(
S11;NO)、S10に進む。モバイルロボット1が坂路に対して真っ直ぐに進入する(S12)。
S11;NO)、S10に進む。モバイルロボット1が坂路に対して真っ直ぐに進入する(S12)。
モバイルロボット1が坂路の直進走行を継続し、モバイルロボット1が坂路の終了位置に到着する(S13)。例えば、坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって下り方向に傾斜している場合、モバイルロボット1が坂路の直進走行を継続している状態は、図5の(7)に示す状態である。例えば、坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって下り方向に傾斜している場合、モバイルロボット1が坂路の終了位置に到着した状態は、図5の(8)に示す状態である。
データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下になるように、モバイルロボット1が通常旋回又は超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きを調整する(S14)。なお、坂路の入口の境界線(路面の平面と斜面との境界線)と、坂路の出口の境界線(路面の平面と斜面との境界線)とが平行である場合、モバイルロボット1の向きを微小調整するようにしてもよい。データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下である場合(S15;YES)、S16に進む。データDT1とデータDT2との間の差分が閾値よりも大きい場合(S15;NO)、S14に進む。
モバイルロボット1が坂路から真っ直ぐに離脱し、路面の平面に進入する(S16)。すなわち、モバイルロボット1が路面の平面に対して真っ直ぐに進入する。モバイルロボット1が路面の平面に進入した後、統合制御部11は、マップにおけるモバイルロボット1の位置を推定する。モバイルロボット1は、路面の平面を走行する(S17)。モバイルロボット1が路面の平面を走行している状態は、例えば、図5の(9)に示す状態である。モバイルロボット1は、通常の自律走行を行い、所定場所に到着した場合、走行を終了する。また、モバイルロボット1は、上位装置200又は外部装置から走行終了の指示を受け付けた場合、走行を終了する。
図10は、モバイルロボット1が路面の平面に進入した後において、統合制御部11がマップにおけるモバイルロボット1の位置を推定する場合の説明図である。図10の白抜き矢印は、モバイルロボット1の進行方向を示している。図10では、モバイルロボット1が坂路を真っ直ぐに上る方向をX’軸とし、X’軸に直交する方向をY’軸としている。図10には、坂路の進入位置(X’a,Y’a)及び坂路の終了位置(X’a+ΔX’,Y’a)が示されている。なお、坂路の進入位置(X’a,Y’a)及び坂路の終了位置(X’a+ΔX’,Y’a)は、マップにおけるモバイルロボット1の位置座標(Xn,Yn)とは異なる。平面基準の2次元座標系において、モバイルロボット1が坂路を真っ直ぐに上ったときの坂路の進入位置と坂路の終了位置との差分がΔX’である場合、坂路の終了位置(X’a+ΔX’,Y’a)で自己位置推定が実施される。すなわち、統合制御部11は、坂路の終了位置(X’a+ΔX’,Y’a)でモバイルロボット1の位置を推定する。
なお、モバイルロボット1が坂路を走行している間、モバイルロボット1は障害物を回避する動作を実行しない。モバイルロボット1は、障害物が退去するまで走行を一時停止し、走行を停止していることを上位装置2に対して通知する。障害物が退去した後、モバイルロボット1は坂路の走行を再開する。
<変形例>
第1実施形態の変形例について説明する。図11は、路面を走行しているモバイルロボット1の模式図である。モバイルロボット1は、撮像装置39を備えている。撮像装置39は、路面を撮像して撮像画像を生成するカメラである。撮像装置39は、所定のフレームレートで路面を撮像し、逐次、画像データを生成する。撮像装置39が生成した画像デ
ータは、統合制御部11に送られる。撮像装置39は、レンズ等の光学系と、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子とを有する。図11の白抜き矢印は、モバイルロボット1の進行方向を示している。
第1実施形態の変形例について説明する。図11は、路面を走行しているモバイルロボット1の模式図である。モバイルロボット1は、撮像装置39を備えている。撮像装置39は、路面を撮像して撮像画像を生成するカメラである。撮像装置39は、所定のフレームレートで路面を撮像し、逐次、画像データを生成する。撮像装置39が生成した画像デ
ータは、統合制御部11に送られる。撮像装置39は、レンズ等の光学系と、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子とを有する。図11の白抜き矢印は、モバイルロボット1の進行方向を示している。
図11に示すように、坂路の開始位置及び坂路の終了位置に、特定の模様及び色を有するライン40が施されている。撮像装置39は、路面を撮像して、坂路の画像データを作成する。詳細には、撮像装置39は、坂路の開始位置及び坂路の終了位置に施された模様及び色を撮像し、坂路の開始位置及び坂路の終了位置に施された模様及び色を含む画像データを作成する。統合制御部11は、坂路の開始位置及び坂路の終了位置に施された模様及び色を含む画像データを解析することにより、坂路に対するモバイルロボット1の進入角度を決定する。統合制御部11は、決定した進入角度に基づいて、走行部17の動作を制御して、モバイルロボット1の向きを調整してもよい。また、統合制御部11は、坂路の開始位置及び坂路の終了位置に施された模様及び色を含む画像データを解析することにより、坂路に対するモバイルロボット1の離脱角度を決定する。統合制御部11は、決定した離脱角度に基づいて、走行部17の動作を制御して、モバイルロボット1の向きを調整してもよい。
図12は、撮像装置39が、坂路及びライン40を撮像して作成した画像データの一例を示す図である。画像データは、坂路及びライン40の画像を含んでいる。例えば、撮像装置39がモバイルロボット1に対して水平に設置されている場合、画像データに含まれるライン40が水平になるように、統合制御部11が走行部17の動作を制御することで、モバイルロボット1が通常旋回してもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素については、第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1,第2実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第2実施形態について説明する。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素については、第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1,第2実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第2実施形態では、モバイルロボット1が路面の斜面に対して真っ直ぐに走行するための構成及び方法について説明する。図13は、路面の斜面を走行しているモバイルロボット1の模式図である。図14は、路面の斜面を走行するモバイルロボット1の上面図である。図13及び図14の白抜き矢印は、モバイルロボット1の進行方向を示している。図14には、モバイルロボット1の前方における路面の平面と斜面との境界線L5が示され、モバイルロボット1の後方における路面の平面と斜面との境界線L6が示されている。2次元形状計測装置18A,18Bの測定範囲が境界線L5,L6に達している。
第2実施形態では、モバイルロボット1の前方における路面境界部分に2次元形状計測装置18A,18Bの測定範囲が達するように、2次元形状計測装置18A,18Bがモバイルロボット1に設けられている。モバイルロボット1が路面の斜面を走行している期間の少なくとも一部の期間において、統合制御部11は、2次元形状計測装置18Aによって計測された2次元形状データと、2次元形状計測装置18Bによって計測された2次元形状データと、に基づいて、路面の斜面に対する走行部17の動作を制御する。
モバイルロボット1が路面の斜面を走行している期間の少なくとも一部の期間において、モバイルロボット1が路面の斜面に対して真っ直ぐに走行可能となるように、走行部17の動作が制御される。統合制御部11は、モバイルロボット1の前方の路面境界部分の2次元形状データに基づいて、路面の斜面に対する走行部17の動作を制御する。すなわち、統合制御部11は、データDT1に含まれるモバイルロボット1の前方の路面の2次元形状データとデータDT2に含まれるモバイルロボット1の前方の路面の2次元形状デ
ータとの間の差分が閾値以下になるように、走行部17の動作を制御する。統合制御部11は、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の斜面を走行する際のモバイルロボット1の向きを調整する。閾値は、設計、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。
ータとの間の差分が閾値以下になるように、走行部17の動作を制御する。統合制御部11は、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の斜面を走行する際のモバイルロボット1の向きを調整する。閾値は、設計、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。
モバイルロボット1が通常旋回や超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きが調整される。これにより、路面の平面と斜面との境界線に直交し、かつ、路面の斜面に沿った直線と、モバイルロボット1の前後方向における本体部2の中心線とが平行又は略平行となり、モバイルロボット1が路面の斜面を真っ直ぐに走行可能となる。路面の斜面に対するモバイルロボット1の走行角度を調整することで、モバイルロボット1が路面の斜面を真っ直ぐに走行することが可能となる。モバイルロボット1が路面の斜面を真っ直ぐに走行することで、右側の駆動車輪31及び左側の駆動車輪31からの駆動力が路面の斜面に均等に伝わり、モバイルロボット1が路面の斜面を適切に走行することが可能となる。したがって、モバイルロボット1が路面の斜面を安定して走行することができ、モバイルロボット1の転倒などを抑止することができる。
統合制御部11は、モバイルロボット1が路面の斜面に進入する際のモバイルロボット1の向きの調整、モバイルロボット1が路面の斜面を走行している間のモバイルロボット1の向きの調整、及び、モバイルロボット1が路面の斜面から離脱する際のモバイルロボット1の向きの調整、の少なくとも一つを行う。
図15は、モバイルロボット1の動作の一例を示すフローチャートである。図15に示すフローチャートの処理は、モバイルロボット1が路面の斜面に対して真っ直ぐに進入した状態から開始される。モバイルロボット1が坂路の直進走行を継続する(S21)。モバイルロボット1が坂路の終了位置に到着していない場合(S22;NO)。S23に進む。データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下である場合(S23;YES)、S21に進む。データDT1とデータDT2との間の差分が閾値よりも大きい場合(S23;NO)、S24に進む。
データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下になるように、モバイルロボット1が通常旋回又は超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きを調整する(S24)。統合制御部11は、データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下になるように、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の斜面を走行する際のモバイルロボット1の向きを調整する。統合制御部11は、路面の斜面の傾斜角度に応じて、モバイルロボット1が通常旋回を行うか又はモバイルロボット1が超信地旋回を行うかを決定してもよい。モバイルロボット1が路面の斜面で超信地旋回を行うことにより、モバイルロボット1が路面の斜面を滑る可能性がある場合、モバイルロボット1は通常旋回を行うようにしてもよい。
モバイルロボット1が坂路の終了位置に到着した場合(S22;YES)、データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下になるように、モバイルロボット1が通常旋回又は超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きを調整する(S25)。統合制御部11は、路面の斜面の傾斜角度に応じて、モバイルロボット1が通常旋回を行うか又はモバイルロボット1が超信地旋回を行うかを決定してもよい。データDT1とデータDT2との間の差分が閾値以下である場合(S26;YES)、S27に進む。データDT1とデータDT2との間の差分が閾値よりも大きい場合(S26;NO)、S25に進む。
モバイルロボット1が坂路から真っ直ぐに離脱し、路面の平面に進入する(S27)。すなわち、モバイルロボット1が路面の平面に対して真っ直ぐに進入する。モバイルロボ
ット1が路面の平面に進入した後、統合制御部11は、マップにおけるモバイルロボット1の位置を推定する。モバイルロボット1は、路面の平面を走行する(S28)。モバイルロボット1は、通常の自律走行を行い、所定場所に到着した場合、走行を終了する。また、モバイルロボット1は、上位装置200又は外部装置から走行終了の指示を受け付けた場合、走行を終了する。
ット1が路面の平面に進入した後、統合制御部11は、マップにおけるモバイルロボット1の位置を推定する。モバイルロボット1は、路面の平面を走行する(S28)。モバイルロボット1は、通常の自律走行を行い、所定場所に到着した場合、走行を終了する。また、モバイルロボット1は、上位装置200又は外部装置から走行終了の指示を受け付けた場合、走行を終了する。
<第3実施形態>
第3実施形態について説明する。第3実施形態において、第1,第2実施形態と同一の構成要素については、第1,第2実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第3実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第3実施形態について説明する。第3実施形態において、第1,第2実施形態と同一の構成要素については、第1,第2実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第3実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第3実施形態では、モバイルロボット1が路面の斜面に対して真っ直ぐに走行するための構成及び方法について説明する。第3実施形態では、モバイルロボット1の前方及び後方の路面境界部分に2次元形状計測装置18A,18Bの測定範囲が達するように、2次元形状計測装置18A,18Bがモバイルロボット1に設けられている。モバイルロボット1が路面の斜面を走行している期間の少なくとも一部の期間において、統合制御部11は、2次元形状計測装置18Aによって計測された2次元形状データと、2次元形状計測装置18Bによって計測された2次元形状データと、に基づいて、路面の斜面に対する走行部17の動作を制御する。
図16は、2次元形状計測装置18A,18Bによって計測された2次元形状データのイメージ図である。図16において、2次元形状計測装置18Aによって計測された2次元形状データをデータDT1と示し、2次元形状計測装置18Bによって計測された2次元形状データをデータDT2と示している。図16の横軸は、2次元形状計測装置18A,18Bの走査方向(w)を示している。なお、図16では、2次元形状計測装置18Aによって計測された2次元形状データ(データDT1)と、2次元形状計測装置18Bによって計測された2次元形状データ(データDT2)とを、奥行方向(d)でオフセットしている。
図16に示すように、データDT1とデータDT2との間で差分(Δw_1)が発生し、データDT1とデータDT2との間で差分(Δw_2)が発生している。差分(Δw_1)は、モバイルロボット1の後方の路面境界部分の2次元形状データの差分である。差分(Δw_2)は、モバイルロボット1の前方の路面境界部分の2次元形状データの差分である。坂路の入口の境界線(路面の平面と斜面との境界線)と、坂路の出口の境界線(路面の平面と斜面との境界線)とが平行である場合、差分(Δw_1)=差分(Δw_2)が成立する。
モバイルロボット1が路面の斜面を走行している期間の少なくとも一部の期間において、モバイルロボット1が路面の斜面に対して真っ直ぐに走行可能となるように、走行部17の動作が制御される。統合制御部11は、モバイルロボット1の前方又は後方の路面境界部分の2次元形状データに基づいて、路面の斜面に対する走行部17の動作を制御する。統合制御部11は、データDT1に含まれるモバイルロボット1の前方の路面の2次元形状データとデータDT2に含まれるモバイルロボット1の前方の路面の2次元形状データとの間の差分が閾値以下になるように、走行部17の動作を制御する。統合制御部11は、データDT1に含まれるモバイルロボット1の後方の路面の2次元形状データとデータDT2に含まれるモバイルロボット1の後方の路面の2次元形状データとの間の差分が閾値以下になるように、走行部17の動作を制御する。統合制御部11は、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の斜面を走行する際のモバイルロボット1の向きを調整する。これにより、第2実施形態よりも更にモバイルロボット1が路面の斜面(坂路)に対して適切に走行することが可能となる。したがって、第2実施形態よりも更に
モバイルロボット1が路面の斜面を安定して走行することができ、モバイルロボット1の転倒などを抑止することができる。
モバイルロボット1が路面の斜面を安定して走行することができ、モバイルロボット1の転倒などを抑止することができる。
下記の方法1~方法4の何れかを用いて、モバイルロボット1の前方の路面境界部分の2次元形状データ(以下、「前方側2次元形状データ」とも表記する。)、又は、モバイルロボット1の後方の路面境界部分の2次元形状データ(以下、「後方側2次元形状データ」とも表記する。)、が選択されてもよい。
(方法1)
人などの移動する障害物によってモバイルロボット1の前方を遮られ、前方側2次元形状データを用いることができない場合、統合制御部11は、後方側2次元形状データを選択してもよい。また、障害物によってモバイルロボット1の後方を遮られ、後方側2次元形状データを用いることができない場合、統合制御部11は、前方側2次元形状データを選択してもよい。例えば、モバイルロボット1の前方及び後方の一方が遮られやすいなどのモバイルロボット1の運用環境に応じて、統合制御部11は、前方側2次元形状データ又は後方側2次元形状データを選択してもよい。
人などの移動する障害物によってモバイルロボット1の前方を遮られ、前方側2次元形状データを用いることができない場合、統合制御部11は、後方側2次元形状データを選択してもよい。また、障害物によってモバイルロボット1の後方を遮られ、後方側2次元形状データを用いることができない場合、統合制御部11は、前方側2次元形状データを選択してもよい。例えば、モバイルロボット1の前方及び後方の一方が遮られやすいなどのモバイルロボット1の運用環境に応じて、統合制御部11は、前方側2次元形状データ又は後方側2次元形状データを選択してもよい。
(方法2)
距離の近い方が計測精度を担保しやすい場合、モバイルロボット1から路面境界部分までの距離に応じて、統合制御部11は、前方側2次元形状データ又は後方側2次元形状データを選択してもよい。モバイルロボット1の前方の路面境界部分(以下、「第1特徴部分」とも表記する。)よりもモバイルロボット1の後方の路面境界部分(以下、「第2特徴部分」とも表記する。)の方がモバイルロボットに近い場合、統合制御部11は、後方側2次元形状データを選択してもよい。第2特徴部分よりも第1特徴部分の方がモバイルロボットに近い場合、統合制御部11は、前方側2次元形状データを選択してもよい。図17は、路面の斜面を走行しているモバイルロボット1の模式図である。図17には、モバイルロボット1から第1特徴部分までの距離(距離A)と、モバイルロボット1から第2特徴部分までの距離(距離B)とが示されている。図17の白抜き矢印は、モバイルロボット1の進行方向を示している。
距離の近い方が計測精度を担保しやすい場合、モバイルロボット1から路面境界部分までの距離に応じて、統合制御部11は、前方側2次元形状データ又は後方側2次元形状データを選択してもよい。モバイルロボット1の前方の路面境界部分(以下、「第1特徴部分」とも表記する。)よりもモバイルロボット1の後方の路面境界部分(以下、「第2特徴部分」とも表記する。)の方がモバイルロボットに近い場合、統合制御部11は、後方側2次元形状データを選択してもよい。第2特徴部分よりも第1特徴部分の方がモバイルロボットに近い場合、統合制御部11は、前方側2次元形状データを選択してもよい。図17は、路面の斜面を走行しているモバイルロボット1の模式図である。図17には、モバイルロボット1から第1特徴部分までの距離(距離A)と、モバイルロボット1から第2特徴部分までの距離(距離B)とが示されている。図17の白抜き矢印は、モバイルロボット1の進行方向を示している。
(方法3)
第1特徴部分及び第2特徴部分に重み付けを設定してもよい。距離Aと、距離Bと、第1特徴部分に対して設定した重み付け(重み付けA)と、第2特徴部分に設定した重み付け(重み付けB)と、に基づいて、統合制御部11は、前方側2次元形状データ又は後方側2次元形状データを選択してもよい。距離Aに重み付けAを乗算した値が、距離Bに重み付けBを乗算した値よりも小さい場合、統合制御部11は、前方側2次元形状データを選択する。距離Aに重み付けAを乗算した値が、距離Bに重み付けBを乗算した値よりも大きい場合、統合制御部11は、後方側2次元形状データを選択する。
第1特徴部分及び第2特徴部分に重み付けを設定してもよい。距離Aと、距離Bと、第1特徴部分に対して設定した重み付け(重み付けA)と、第2特徴部分に設定した重み付け(重み付けB)と、に基づいて、統合制御部11は、前方側2次元形状データ又は後方側2次元形状データを選択してもよい。距離Aに重み付けAを乗算した値が、距離Bに重み付けBを乗算した値よりも小さい場合、統合制御部11は、前方側2次元形状データを選択する。距離Aに重み付けAを乗算した値が、距離Bに重み付けBを乗算した値よりも大きい場合、統合制御部11は、後方側2次元形状データを選択する。
(方法4)
第1特徴部分及び第2特徴部分のうち視認しやすい方を選択することにより、統合制御部11は、前方側2次元形状データ又は後方側2次元形状データを選択してもよい。坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって上り方向に傾斜している場合、モバイルロボット1が坂路を走行している間においては、モバイルロボット1から第2特徴部分を視認しやすい。坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって上り方向に傾斜している場合、統合制御部11は、後方側2次元形状データを選択してもよい。坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって下り方向に傾斜している場合、モバイルロボット1が坂路を走行している間においては、モバイルロボット1から第1特徴部分を視認しやすい。坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって下り方向に傾斜している場合、統合制御部11は、前方側2次元形状データを選択してもよい。
第1特徴部分及び第2特徴部分のうち視認しやすい方を選択することにより、統合制御部11は、前方側2次元形状データ又は後方側2次元形状データを選択してもよい。坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって上り方向に傾斜している場合、モバイルロボット1が坂路を走行している間においては、モバイルロボット1から第2特徴部分を視認しやすい。坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって上り方向に傾斜している場合、統合制御部11は、後方側2次元形状データを選択してもよい。坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって下り方向に傾斜している場合、モバイルロボット1が坂路を走行している間においては、モバイルロボット1から第1特徴部分を視認しやすい。坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって下り方向に傾斜している場合、統合制御部11は、前方側2次元形状データを選択してもよい。
<第4実施形態>
第4実施形態について説明する。第4実施形態において、第1~第3実施形態と同一の構成要素については、第1~第3実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第4実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第4実施形態について説明する。第4実施形態において、第1~第3実施形態と同一の構成要素については、第1~第3実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第4実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
図18は、路面を走行しているモバイルロボット1の模式図である。図19は、2次元形状計測装置18A,18Bによって計測された2次元形状データのイメージ図である。図19において、2次元形状計測装置18Aによって計測された2次元形状データをデータDT1と示し、2次元形状計測装置18Bによって計測された2次元形状データをデータDT2と示している。図19の横軸は、2次元形状計測装置18A,18Bの走査方向(w)を示している。なお、図19では、2次元形状計測装置18Aによって計測された2次元形状データ(データDT1)と、2次元形状計測装置18Bによって計測された2次元形状データ(データDT2)とを、奥行方向(d)でオフセットしている。なお、図19には、モバイルロボット1が坂路に対して正対している状態で計測された2次元形状データが示されている。図18及び図19に示す距離(D5)は、モバイルロボット1から路面境界部分までの距離である。図18及び図19に示す角度(φ)は、路面の斜面の傾斜角度(路面の平面に対する傾き角度)である。
統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、モバイルロボット1から路面境界部分までの距離を計測する。統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、モバイルロボット1からモバイルロボット1の前方の路面境界部分までの距離を計測してもよい。統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、モバイルロボット1からモバイルロボット1の後方の路面境界部分までの距離を計測してもよい。
統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、路面の斜面の傾斜角度を計測する。統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、モバイルロボット1の前方の路面の斜面の傾斜角度を計測してもよい。統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、モバイルロボット1の後方の路面の斜面の傾斜角度を計測してもよい。
統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、路面境界部分の形状を計測する。統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、モバイルロボット1の前方の路面境界部分の形状を計測してもよい。統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、モバイルロボット1の後方の路面境界部分の形状を計測してもよい。統合制御部11は、モバイルロボット1の前方の路面境界部分の形状に基づいて、坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって上り方向に傾斜しているか、又は、坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって下り方向に傾斜しているか、を決定してもよい。
統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、モバイルロボット1から路面境界部分までの距離、路面の斜面の傾斜角度、及び、路面境界部分の形状を取得することが可能である。統合制御部11は、モバイルロボット1から路面境界部分までの距離、路面の斜面の傾斜角度、及び、路面境界部分の形状を記憶部15に記憶してもよい。
統合制御部11は、モバイルロボット1が下記の動作を行うように、走行部17の動作を制御してもよい。モバイルロボット1が坂路の進入位置に到着した場合、モバイルロボット1の走行速度を下げる。モバイルロボット1が坂路の進入位置に到着した場合、モバ
イルロボット1が停止及び減速の少なくとも一方を行い、モバイルロボット1が路面境界部分をゆっくり通過する。モバイルロボット1が坂路の進入位置に到着した場合、右側モータ35のトルク及び左側モータ36のトルクを下げる。モバイルロボット1が坂路に進入する際の本体部2の振動やモバイルロボット1に積載されたワークの振動を抑制することができる。
イルロボット1が停止及び減速の少なくとも一方を行い、モバイルロボット1が路面境界部分をゆっくり通過する。モバイルロボット1が坂路の進入位置に到着した場合、右側モータ35のトルク及び左側モータ36のトルクを下げる。モバイルロボット1が坂路に進入する際の本体部2の振動やモバイルロボット1に積載されたワークの振動を抑制することができる。
モバイルロボット1が坂路を走行している間、モバイルロボット1の走行速度を下げる。モバイルロボット1が坂路を走行している間、右側モータ35のトルク及び左側モータ36のトルクを下げる。これにより、モバイルロボット1が坂路を走行している間の本体部2の振動やモバイルロボット1に積載されたワークの振動を抑制することができる。
モバイルロボット1が坂路の終了位置に到着した場合、モバイルロボット1の走行速度を下げる。モバイルロボット1が坂路の終了位置に到着した場合、右側モータ35のトルク及び左側モータ36のトルクを下げる。これにより、モバイルロボット1が坂路から離脱する際の本体部2の振動やモバイルロボット1に積載されたワークの振動を抑制することができる。
モバイルロボット1が坂路の進入位置に到着し、かつ、坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって上り方向に傾斜している場合、右側モータ35のトルク及び左側モータ36のトルクを上げる。モバイルロボット1が坂路の進入位置に到着し、かつ、坂路がモバイルロボット1の進行方向に向かって下り方向に傾斜している場合、右側モータ35のトルク及び左側モータ36のトルクを下げる。
統合制御部11は、モバイルロボット1から路面境界部分までの距離、路面の斜面の傾斜角度、及び、路面境界部分の形状の少なくとも一つに基づいて、走行部17の動作を制御してもよい。具体的には、統合制御部11は、モバイルロボット1から路面境界部分までの距離、路面の斜面の傾斜角度、及び、路面境界部分の形状の少なくとも一つに基づいて、モバイルロボット1の走行速度、右側モータ35のトルク、左側モータ36のトルク、制御ゲインの少なくとも一つを制御してもよい。
<第5実施形態>
第5実施形態について説明する。第5実施形態において、第1~第4実施形態と同一の構成要素については、第1~第4実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第5実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第5実施形態について説明する。第5実施形態において、第1~第4実施形態と同一の構成要素については、第1~第4実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第5実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
図20は、第5実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第5実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、検知部41及び積載部42を備える。図20では、統合制御部11、2次元形状計測装置18A,18B、受信部19、駆動車輪31、検知部41及び積載部42以外の構成要素についての図示を省略している。
積載部42にワークを積載することが可能である。ワークは、例えば、最終製品、中間製品、半製品、部品、材料等である。積載部42は、ワークを把持する機構を有してもよい。検知部41及び積載部42は、本体部2の上面に配置されてもよいし、本体部2の上部に配置されてもよい。モバイルロボット1から検知部41に電力が供給されてもよい。検知部41は、積載部42に積載されたワークを検出する。検知部41は、積載部42にワークが積載されているか否かを検出する。検知部41は、リミットスイッチ、近接スイッチ、光電センサ、変位センサ及び2次元形状計測センサの少なくとも一つを有する。統
合制御部11は、ワークの有無に基づいて、モバイルロボット1の走行速度、右側モータ35のトルク、左側モータ36のトルク、制御ゲインの少なくとも一つを制御してもよい
。
合制御部11は、ワークの有無に基づいて、モバイルロボット1の走行速度、右側モータ35のトルク、左側モータ36のトルク、制御ゲインの少なくとも一つを制御してもよい
。
検知部41は、質量計又はロードセルを有してもよい。検知部41は、積載部42に積載されたワークの質量を計測してもよい。検知部41は、質量計測部の一例である。上位装置200は、モバイルロボット1にワークの搬送指示を送る。モバイルロボット1は、ワークを搬送するために、ワークの搬送指示に基づき走行を開始する。検知部41は、積載部42に積載されたワークの質量を計測し、ワークの質量の計測データを統合制御部11に送る。統合制御部11は、ワークの質量の計測データに基づいて、ワークの質量とワークの質量に関する閾値とを比較する。ワークの質量に関する閾値は、記憶部15に記憶されている。
上位装置200は、モバイルロボット1にワークの搬送指示及びワークの質量を含む質量データを送ってもよい。統合制御部11は、質量データに含まれるワークの質量とワークの質量に関する閾値とを比較してもよい。
統合制御部11は、ワークの質量がワークの質量に関する閾値未満である場合、モバイルロボット1が坂路を走行することが可能であることを決定し、モバイルロボット1が坂路を走行することを許可する。モバイルロボット1は、走行を開始又は継続し、坂路の進入位置に到着した場合、坂路を走行する。統合制御部11は、ワークの質量がワークの質量に関する閾値以上である場合、モバイルロボット1が坂路を走行することが不可であることを決定し、モバイルロボット1が坂路を走行することを禁止する。この場合、モバイルロボット1が坂路を走行しないように、統合制御部11が走行部17の動作を制御する。統合制御部11は、モバイルロボット1の坂路走行が不可であることを示す通知を上位装置200に送ってもよい。
検知部41は、積載部42に積載されたワークの高さを計測してもよい。上位装置200は、モバイルロボット1にワークの搬送指示を送る。モバイルロボット1は、ワークを搬送するために、ワークの搬送指示に基づき走行を開始する。検知部41は、積載部42に積載されたワークの高さを計測し、ワークの高さの計測データを統合制御部11に送る。統合制御部11は、ワークの高さの計測データに基づいて、ワークの高さとワークの高さに関する閾値とを比較する。ワークの高さに関する閾値は、記憶部15に記憶されている。
上位装置200は、モバイルロボット1にワークの搬送指示及びワークの高さを含む高さデータを送ってもよい。統合制御部11は、高さデータに含まれるワークの高さとワークの高さに関する閾値とを比較してもよい。
統合制御部11は、ワークの高さがワークの高さに関する閾値未満である場合、モバイルロボット1が坂路を走行することが可能であることを決定する。モバイルロボット1は、走行を開始又は継続し、坂路の進入位置に到着した場合、坂路を走行する。統合制御部11は、ワークの高さがワークの高さに関する閾値以上である場合、モバイルロボット1が坂路を走行することが不可であることを決定する。この場合、モバイルロボット1が坂路を走行しないように、統合制御部11が走行部17の動作を制御する。統合制御部11は、モバイルロボット1の坂路走行が不可であることを示す通知を上位装置200に送ってもよい。
<第6実施形態>
第6実施形態について説明する。第6実施形態において、第1~第5実施形態と同一の構成要素については、第1~第5実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第6実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第6実施形態について説明する。第6実施形態において、第1~第5実施形態と同一の構成要素については、第1~第5実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第6実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
<モバイルロボットの全体構成>
図21は、第6実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第6実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、指示受信部51及び走行指示部52を備えている。教示者は、手動走行指示装置300を用いて、モバイルロボット1の走行の教示を行うことが可能である。モバイルロボット1と手動走行指示装置300とを無線又は有線により接続することが可能である。モバイルロボット1の走行の教示において、教示者は、手動走行指示装置300を用いて、モバイルロボット1の前進、後進、旋回などの走行操作や、速度制限をマニュアルで決定する。教示者による手動走行指示装置300の操作に応じて、モバイルロボット1の走行が行われ、モバイルロボット1は周囲のマップを取得する。以下では、教示者が手動走行指示装置300を用いてモバイルロボット1を操作することによりモバイルロボット1が走行することを、「モバイルロボット1の教示走行」とも表記する。また、以下では、モバイルロボット1が自律的に走行することを、「モバイルロボット1の自律走行」とも表記する。
図21は、第6実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第6実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、指示受信部51及び走行指示部52を備えている。教示者は、手動走行指示装置300を用いて、モバイルロボット1の走行の教示を行うことが可能である。モバイルロボット1と手動走行指示装置300とを無線又は有線により接続することが可能である。モバイルロボット1の走行の教示において、教示者は、手動走行指示装置300を用いて、モバイルロボット1の前進、後進、旋回などの走行操作や、速度制限をマニュアルで決定する。教示者による手動走行指示装置300の操作に応じて、モバイルロボット1の走行が行われ、モバイルロボット1は周囲のマップを取得する。以下では、教示者が手動走行指示装置300を用いてモバイルロボット1を操作することによりモバイルロボット1が走行することを、「モバイルロボット1の教示走行」とも表記する。また、以下では、モバイルロボット1が自律的に走行することを、「モバイルロボット1の自律走行」とも表記する。
例えば、モバイルロボット1の坂路走行の教示において、モバイルロボット1が急激に旋回したり、モバイルロボット1の速度が速すぎたりすると、モバイルロボット1が転倒する可能性がある。第6実施形態では、モバイルロボット1の教示走行において、手動走行指示装置300からの走行指示の一部を無効化して、モバイルロボット1が自律的に走行するための構成及び方法について説明する。
手動走行指示装置300は、ジョイスティック、コントローラ、外部端末装置又は情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ)である。指示受信部51は、手動走行指示装置300から走行指示を受信する。走行指示は、モバイルロボット1の前進、後進、旋回及び走行速度の指示を含む。走行指示部52は、指示受信部51から走行指示を受け取る。このように、走行指示部52は、手動走行指示装置300からモバイルロボット1の教示走行における走行指示を受け付ける。走行指示部52は、受付部の一例である。走行指示部52は、例えば、CPUなどのプロセッサ、RAM、不揮発性の記憶装置などを有するコンピュータにより構成してもよい。走行指示部52は、統合制御部11から各種のデータ及び情報を受け取る。
走行指示部52は、指示受信部51から受け取った走行指示に基づいて、走行制御部16を介して、走行部17の動作を制御する。走行制御部16は、走行指示部52からの指示信号に基づいて、走行部17の動作を制御する。走行制御部16を省略して、走行指示部52が、走行部17の動作を制御してもよい。走行制御部16と走行指示部52とが一体であってもよい。統合制御部11、走行制御部16及び走行指示部52が一体であってもよい。
モバイルロボット1の教示走行におけるモバイルロボット1の動作の一例について説明する。教示者が、手動走行指示装置300を用いて、モバイルロボット1に走行開始の指示を行うことにより、モバイルロボット1が走行を開始する。走行指示部52は、手動走行指示装置300から受け付けた走行指示に基づいて路面の斜面に対する走行部17の動作を制御する際、走行指示の少なくとも一部を変更して走行部17の動作を制御する。例えば、モバイルロボット1が、坂路の進入位置に到着した場合、走行指示部52は、走行指示の少なくとも一部を変更し、変更後の走行指示に基づいて、走行部17の動作を制御する。走行指示部52は、統合制御部11から受け取った各種のデータ及び情報に基づいて、走行指示を変更する。
モバイルロボット1が坂路に対して真っ直ぐに進入可能となるように、走行指示部52
は、走行指示を変更してもよい。モバイルロボット1が坂路に対して所定の走行速度で進入可能となるように、走行指示部52は、走行指示を変更してもよい。モバイルロボット1が坂路に進入する際の所定の走行速度は、設計、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。走行指示部52は、路面の斜面の傾斜角度に応じて、モバイルロボット1が坂路に進入する際の所定の走行速度を決定してもよい。
は、走行指示を変更してもよい。モバイルロボット1が坂路に対して所定の走行速度で進入可能となるように、走行指示部52は、走行指示を変更してもよい。モバイルロボット1が坂路に進入する際の所定の走行速度は、設計、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。走行指示部52は、路面の斜面の傾斜角度に応じて、モバイルロボット1が坂路に進入する際の所定の走行速度を決定してもよい。
モバイルロボット1が坂路を走行している場合、走行指示部52は、走行指示を変更し、変更後の走行指示に基づいて、走行部17の動作を制御する。走行指示部52は、統合制御部11から受け取った各種のデータ及び情報に基づいて、走行指示を変更する。モバイルロボット1が坂路に対して真っ直ぐに走行可能となるように、走行指示部52は、走行指示を変更してもよい。モバイルロボット1が坂路に対して所定の走行速度で走行可能となるように、走行指示部52は、走行指示を変更してもよい。
モバイルロボット1が、坂路の終了位置に到着した場合、走行指示部52は、走行指示を変更し、変更後の走行指示に基づいて、走行部17の動作を制御する。走行指示部52は、統合制御部11から受け取った各種のデータ及び情報に基づいて、走行指示を変更する。モバイルロボット1が坂路から真っ直ぐに離脱可能となるように、走行指示部52は、走行指示を変更してもよい。モバイルロボット1が坂路から所定の走行速度で離脱可能となるように、走行指示部52は、走行指示を変更してもよい。モバイルロボット1が坂路から離脱する際の所定の走行速度は、設計、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。走行指示部52は、路面の斜面の傾斜角度に応じて、モバイルロボット1が坂路から離脱する際の所定の走行速度を決定してもよい。
モバイルロボット1が路面の平面を走行している場合、走行指示部52は、指示受信部51から受け取った走行指示に基づいて、走行部17の動作を制御する。走行指示部52は、走行指示に含まれる前進及び後進の指示を有効とし、走行指示に含まれる旋回及び走行速度の指示を無効としてもよい。すなわち、走行指示部52は、走行指示に含まれる前進及び後進の指示については変更せずに、走行指示に含まれる旋回及び走行速度の指示を変更してもよい。
<第7実施形態>
第7実施形態について説明する。第7実施形態において、第1~第6実施形態と同一の構成要素については、第1~第6実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第7実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第7実施形態について説明する。第7実施形態において、第1~第6実施形態と同一の構成要素については、第1~第6実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第7実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第7実施形態では、第6実施形態で説明したモバイルロボット1の教示走行で取得されたマップの一例について説明する。モバイルロボット1の教示走行において、モバイルロボット1が、坂路に対して真っ直ぐに進入し、坂路に対して真っ直ぐに走行し、かつ、坂路から真っ直ぐに離脱した状態で、マップが取得される。第1実施形態と同様に、統合制御部11は、坂路の終了位置でモバイルロボット1の位置を推定する。
図22は、モバイルロボット1の教示走行で取得された坂路を含むマップの一例を示す図である。図10に示したように、3次元データにおける坂路の距離はΔX’である。統合制御部11は、駆動車輪31の直径と、右側エンコーダ37及び左側エンコーダ38が出力する計測データとに基づいて、坂路の距離(ΔX’)を計測してもよい。統合制御部11は、マップに対して坂路の距離(ΔX’)に関する距離データを付加することで、マップを2次元データとして管理することが可能である。
図23は、モバイルロボット1の教示走行で取得された坂路を含むマップの一例を示す図である。統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、路面の斜面の傾斜角度を計測する。統合制御部11は、路面の斜面の傾斜角度が閾値以上である場合、路面の斜面を進入禁止エリアに設定してもよい。路面の斜面の傾斜角度に関する閾値は、設計、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。路面の斜面の傾斜角度に関する閾値は、モバイルロボット1にワークが搭載されているか否かに基づいて決定されてもよい。路面の斜面の傾斜角度に関する閾値は、ワークの質量、耐久性、ワークを把持する機器などに基づいて決定されてもよい。また、上位装置200や外部装置からの指示に応じて、統合制御部11は、記憶部15に記憶された路面の斜面の傾斜角度に関する閾値を変更してもよい。
<第8実施形態>
第8実施形態について説明する。第8実施形態において、第1~第7実施形態と同一の構成要素については、第1~第7実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第8実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。第8実施形態は、モバイルロボット1の運用中におけるモバイルロボット1の自律走行及びモバイルロボット1の教示走行の何れにおいても適用することが可能である。
第8実施形態について説明する。第8実施形態において、第1~第7実施形態と同一の構成要素については、第1~第7実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第8実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。第8実施形態は、モバイルロボット1の運用中におけるモバイルロボット1の自律走行及びモバイルロボット1の教示走行の何れにおいても適用することが可能である。
<モバイルロボットの全体構成>
図24は、第8実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第8実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、距離計測装置61を備えている。距離計測装置61は、先端部分から光線を出力し、距離計測装置61から対象物までの距離を計測する。距離計測装置61の先端部分が鉛直方向上向きとなるように、本体部2の上面に距離計測装置61が配置されている。
図24は、第8実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第8実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、距離計測装置61を備えている。距離計測装置61は、先端部分から光線を出力し、距離計測装置61から対象物までの距離を計測する。距離計測装置61の先端部分が鉛直方向上向きとなるように、本体部2の上面に距離計測装置61が配置されている。
距離計測装置61は、レーザー光を用いた計測装置であってもよいし、非レーザー光を用いた計測装置であってもよい。距離計測装置61は、変位センサであってもよい。距離計測装置61は、LED等の拡散光源を用いて、対象物までの距離を計測してもよい。距離計測装置61は、マイクロ波、ミリ波等を対象物に照射することにより、距離計測装置61から対象物までの距離を計測してもよい。例えば、モバイルロボット1が、天井を有する構内を走行する場合、距離計測装置61は、天井までの距離を計測し、計測結果に基づいて、天井の高さを高さデータとして計測する。距離計測装置61は、高さデータを統合制御部11に送る。統合制御部11は、高さデータを距離計測装置61から取得する。また、天井を基準とせず、モバイルロボット1の機体自身の高低変化を検知することで、同様の機能を実現してもよい。
図25は、路面を走行しているモバイルロボット1の模式図である。図25の白抜き矢印は、モバイルロボット1の進行方向を示している。天井面は、平面、無視できる程度の凸凹を有する面、又は、モバイルロボット1がある程度走行することで平均化が可能な面を有する。モバイルロボット1は、路面の平面(第1平面)、路面の平面(第1平面)と連続する路面の斜面(所定斜面)、路面の斜面(所定斜面)と連続する路面の平面(第2平面)の順に走行する。距離計測装置61は、路面の平面(第1平面)における天井の高さ(h1)を高さデータとして計測する。距離計測装置61は、路面の平面(第2平面)における天井の高さ(h2)を高さデータとして計測する。
統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、路面の斜面の傾斜角度を計測する。モバイルロボット1が坂路に進入する前の位置(例えば、路面の平面(1)の任意の位置)又はモバイルロボット1が坂路から離脱した後の位置(例えば、路面の平面(2)の任意の位置)で、統合制御部11は、路面の斜面の傾斜角度
を計測する。統合制御部11は、駆動車輪31の直径と、右側エンコーダ37及び左側エンコーダ38が出力する計測データとに基づいて、坂路の距離(ΔX’)を計測する。統合制御部11は、モバイルロボット1が坂路に進入してから坂路を離脱するまでの間に取得した計測データに基づいて、坂路の距離(ΔX’)を取得してもよい。統合制御部11は、マップから坂路の距離(ΔX’)を取得してもよい。
を計測する。統合制御部11は、駆動車輪31の直径と、右側エンコーダ37及び左側エンコーダ38が出力する計測データとに基づいて、坂路の距離(ΔX’)を計測する。統合制御部11は、モバイルロボット1が坂路に進入してから坂路を離脱するまでの間に取得した計測データに基づいて、坂路の距離(ΔX’)を取得してもよい。統合制御部11は、マップから坂路の距離(ΔX’)を取得してもよい。
モバイルロボット1が坂路に進入する前の位置(例えば、路面の平面(第1平面)の任意の位置)で、統合制御部11は、距離計測装置61から高さ(h1)の高さデータ(第1高さデータ)を取得する。モバイルロボット1が坂路から離脱した後の位置(例えば、路面の平面(第2平面)の任意の位置)で、統合制御部11は、距離計測装置61から高さ(h2)の高さデータ(第2高さデータ)を取得する。統合制御部11は、下記の(式1)に基づいて、高さ(h3)の高さを算出する。高さ(h3)は、路面の平面(第2平面)の高さである。
高さ(h3)=高さ(h2)+ΔX’×sinφ ・・・(式1)
上記の(式1)のΔX’は、坂路の距離(ΔX’)である。
上記の(式1)のφは、路面の斜面の傾斜角度である。
高さ(h3)=高さ(h2)+ΔX’×sinφ ・・・(式1)
上記の(式1)のΔX’は、坂路の距離(ΔX’)である。
上記の(式1)のφは、路面の斜面の傾斜角度である。
統合制御部11は、高さ(h1)と、高さ(h2)及び高さ(h3)の合計高さとの差分が高さ閾値以下であるか否かを判定する。高さ閾値は、設計、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。高さ(h1)と合計高さとの差分が高さ閾値以下である場合、統合制御部11は、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1の走行を継続する。高さ(h1)と合計高さとの差分が高さ閾値よりも大きい場合、データDT1及びデータDT2の信頼性が低い可能性がある。高さ(h1)と合計高さとの差分が高さ閾値よりも大きい場合、統合制御部11は、上位装置200に所定の通知を送る。所定の通知は、高さ(h1)と合計高さとの差分が高さ閾値よりも大きいことを示すメッセージを含む。統合制御部11は、上位装置200に所定の通知を送った後、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1の走行を停止してもよい。モバイルロボット1が走行を停止した場合、作業者又は教示者がモバイルロボット1の移動を行ってもよい。
<第9実施形態>
第9実施形態について説明する。第9実施形態において、第1~第8実施形態と同一の構成要素については、第1~第8実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第9実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第9実施形態について説明する。第9実施形態において、第1~第8実施形態と同一の構成要素については、第1~第8実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第9実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
図26は、路面を走行しているモバイルロボット1の模式図である。図26に示すように、路面の平面(1)の所定位置に設備401が設置され、路面の平面(2)の所定位置に設備402が設置されている。設備401、402は、同一の機能を有しており、例えば、モバイルロボット1の充電ドッグ、ワークの受け渡し機器などである。モバイルロボット1は、目的地として設備401又は設備402を選択することが可能である。モバイルロボット1が同一距離を走行する場合、モバイルロボット1の消費電力は、(1)上り斜面の走行、(2)平面の走行、(3)下り斜面の走行、の順で低くなると考えられる。そのため、目的地までの単純距離ではなく、目的地に到着するまでの消費電力に基づいて、複数の目的地のうちの一つを選択することが好ましい。
統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、路面の斜面の傾斜角度を計測する。統合制御部11は、マップから坂路の距離(ΔX’)を取得してもよい。統合制御部11は、路面の斜面の傾斜角度と、坂路の距離(ΔX’)とに基づいて、路面の斜面の走行における消費電力を算出する。また、統合制御部11は、他の方法により、路面の斜面の走行における消費電力を取得してもよい。統合制御部11は
、上位装置200から路面の斜面の走行における消費電力を取得してもよい。
、上位装置200から路面の斜面の走行における消費電力を取得してもよい。
統合制御部11は、モバイルロボット1が現在位置から設備401の位置まで走行するのに要する消費電力(以下、「第1消費電力」と表記する)を算出する。統合制御部11は、モバイルロボット1が現在位置から設備402の位置まで走行するのに要する消費電力(以下、「第2消費電力」と表記する)を算出する。統合制御部11は、第1消費電力と第2消費電力とを比較し、消費電力が少ない方の目的地を選択する。第1消費電力が第2消費電力よりも少ない場合、統合制御部11は、目的地として設備401を選択する。第2消費電力が第1消費電力よりも少ない場合、統合制御部11は、目的地として設備402を選択する。
<第10実施形態>
第10実施形態について説明する。第10実施形態において、第1~第9実施形態と同一の構成要素については、第1~第9実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第10実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第10実施形態について説明する。第10実施形態において、第1~第9実施形態と同一の構成要素については、第1~第9実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第10実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
<制御システムの全体構成>
図27は、第10実施形態に係る制御システムの一例を示す模式図である。図27では、上位装置200は、複数のモバイルロボット1(1A,1B,1C)を管理している。上位装置200が管理するモバイルロボット1の台数は任意に設定することが可能であり、図27に示すモバイルロボット1の台数に限定されない。上位装置200は、モバイルロボット1A,1B,1Cと通信可能である。上位装置200は、複数のモバイルロボット1の一つ(例えば、モバイルロボット1A)からマップを取得して、他のモバイルロボット1(例えば、モバイルロボット1B)にマップを送ってもよい。
図27は、第10実施形態に係る制御システムの一例を示す模式図である。図27では、上位装置200は、複数のモバイルロボット1(1A,1B,1C)を管理している。上位装置200が管理するモバイルロボット1の台数は任意に設定することが可能であり、図27に示すモバイルロボット1の台数に限定されない。上位装置200は、モバイルロボット1A,1B,1Cと通信可能である。上位装置200は、複数のモバイルロボット1の一つ(例えば、モバイルロボット1A)からマップを取得して、他のモバイルロボット1(例えば、モバイルロボット1B)にマップを送ってもよい。
モバイルロボット1A,1B,1Cは、斜面情報及び坂路の距離(ΔX’)の距離データが付加されたマップを上位装置200に送ってもよい。上位装置200は、斜面情報及び坂路の距離(ΔX’)の距離データが付加されたマップをモバイルロボット1A,1B,1Cに送ってもよい。上位装置200は、複数のモバイルロボット1の一つ(例えば、モバイルロボット1A)から斜面情報及び坂路の距離(ΔX’)を取得して、他のモバイルロボット1(例えば、モバイルロボット1B)に斜面情報及び坂路の距離(ΔX’)を送ってもよい。この場合、他のモバイルロボット1(例えば、モバイルロボット1B)は、記憶部15に記憶されているマップに上位装置200から取得した斜面情報及び坂路の距離(ΔX’)の距離データを付加することで、マップを更新してもよい。
図28(A)~図28(D)は、複数のモバイルロボット1の運用の一例を示す図である。図28(A)~図28(D)は、図28(A)~図28(D)の白抜き矢印は、モバイルロボット1の進行方向を示している。図28(A)に示す運用例について説明する。モバイルロボット1Aが坂路を走行中の場合、モバイルロボット1B,1Cの同じ坂路への進入を禁止する。モバイルロボット1Aが坂路に進入した場合、上位装置200は、モバイルロボット1B,1Cに対して同じ坂路の進入を禁止する指令を送り、モバイルロボット1B,1Cは、坂路に進入せずに待機する。モバイルロボット1Aが坂路から離脱した場合、上位装置200は、モバイルロボット1B,1Cに対して坂路の進入を許可する指令を送る。このように、複数のモバイルロボット1の一つが、坂路を走行中の場合、他のモバイルロボット1の同じ坂路への進入を禁止する。
図28(B)に示す運用例について説明する。坂路の横幅に応じて、モバイルロボット1A,1Bが同じ坂路を走行することを許可する。上位装置2は、モバイルロボット1の横幅及び坂路の横幅に基づいて、モバイルロボット1が並走して走行可能な台数を決定する。モバイルロボット1がモバイルロボット1の外形よりも大きな構造物を搭載している
場合、上位装置2は、モバイルロボット1に搭載された構造物の横幅及び坂路の横幅に基づいて、モバイルロボット1が並走して走行可能な台数を決定する。
場合、上位装置2は、モバイルロボット1に搭載された構造物の横幅及び坂路の横幅に基づいて、モバイルロボット1が並走して走行可能な台数を決定する。
図28(C)に示す運用例について説明する。モバイルロボット1A,1Bが同じ坂路を走行することを許可する。モバイルロボット1Aが先行して走行し、モバイルロボット1Bがモバイルロボット1Aの後ろを追走している場合、モバイルロボット1Aは、前方の路面境界部分を利用し、モバイルロボット1Bは、後方の路面境界部分を利用する。モバイルロボット1Aの統合制御部11は、モバイルロボット1Aの前方の路面境界部分の2次元形状データに基づいて、路面の斜面に対する走行部17の動作を制御する。モバイルロボット1Bの統合制御部11は、モバイルロボット1Bの後方の路面境界部分の2次元形状データに基づいて、路面の斜面に対する走行部17の動作を制御する。図28(B)に示す運用例と図28(C)に示す運用例とを組み合わせてもよい。例えば、2台のモバイルロボット1が並走することが可能な坂路の場合、4台のモバイルロボット1が同じ坂路を走行することが可能となる。
図28(D)に示す運用例について説明する。モバイルロボット1A,1B,1Cが同じ坂路を走行することを許可する。図28(D)では、モバイルロボット1Aが先行して走行し、モバイルロボット1Bがモバイルロボット1Aの後ろを追走し、モバイルロボット1Cがモバイルロボット1Bの後ろを追走している。後続のモバイルロボット1が先行のモバイルロボット1を追走することを容易にするために、複数のモバイルロボット1の後部に特徴的な形状を有する構造物を取り付けてもよい。先行のモバイルロボット1の構造物は、後続のモバイルロボット1の2次元形状計測装置18A,18Bによって検知及び計測することが可能である。
<第11実施形態>
第11実施形態について説明する。第11実施形態において、第1~第10実施形態と同一の構成要素については、第1~第10実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第11実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第11実施形態について説明する。第11実施形態において、第1~第10実施形態と同一の構成要素については、第1~第10実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第11実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
<モバイルロボットの全体構成>
図29は、第11実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第11実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、計測部71及び積載部72を備える。図29では、統合制御部11、2次元形状計測装置18A,18B、受信部19、駆動車輪31、計測部71及び積載部72以外の構成要素についての図示を省略している。
図29は、第11実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第11実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、計測部71及び積載部72を備える。図29では、統合制御部11、2次元形状計測装置18A,18B、受信部19、駆動車輪31、計測部71及び積載部72以外の構成要素についての図示を省略している。
計測部71は、本体部2の上面に配置されている。積載部72にワークを積載することが可能である。積載部72は、ワークを把持する機構を有してもよい。積載部72は、計測部71の上に配置されている。計測部71及び積載部72は、本体部2の上部に配置されてもよい。モバイルロボット1から計測部71に電力が供給されてもよい。
図30は、計測部71の上面図である。図30に示す計測部71の一例では、計測部71の上面に荷重センサ73A~73Dが配置されている。荷重センサ73(73A~73D)の個数は、図30に示す例に限定されず、計測部71の上面に3つの荷重センサ73を配置してもよいし、計測部71の上面に5つ以上の荷重センサ73を配置してもよい。
荷重センサ73Aは、荷重センサ73Aに加わる荷重(F1)を計測する。荷重センサ73Bは、荷重センサ73Bに加わる荷重(F2)を計測する。荷重センサ73Cは、荷重センサ73Cに加わる荷重(F3)を計測する。荷重センサ73Dは、荷重センサ73Dに加わる荷重(F4)を計測する。荷重センサ73A~73Dによって計測された荷重
データは、統合制御部11に送られる。統合制御部11は、荷重センサ73A~73Dによって計測された荷重データを取得する。
データは、統合制御部11に送られる。統合制御部11は、荷重センサ73A~73Dによって計測された荷重データを取得する。
統合制御部11は、荷重センサ73A~73Dの荷重データに基づいて、積載部72に積載されたワークの質量を計測する。統合制御部11は、荷重センサ73A~73Dの荷重データに基づいて、積載部72に積載されたワークの重心位置(荷重重心位置)を算出(計測)する。計測部71が、荷重センサ73A~73Dの荷重データに基づいて、積載部72に積載されたワークの質量を計測し、計測したワークの質量を統合制御部11に送ってもよい。計測部71が、荷重センサ73A~73Dの荷重データに基づいて、積載部72に積載されたワークの重心位置を算出し、算出したワークの重心位置を統合制御部11に送ってもよい。
図30には、平面視(上面視)で、計測部71の前後方向の中心線CL2、計測部71の左右方向の中心線CL3、及び、中心線CL2と中心線CL3との交点P1が示されている。交点P1を通る直線L7上に荷重センサ73A,73Dが設置されている。交点P1を通る直線L8上に荷重センサ73B,73Cが設置されている。計測部71の上面における荷重センサ73A~73Dの設置位置は、図30に示す各位置に限定されない。荷重センサ73Aの設置位置の座標[X1,Y1]、荷重センサ73Bの設置位置の座標[X2,Y2]、荷重センサ73Cの設置位置の座標[X3,Y3]及び荷重センサ73Dの設置位置の座標[X4,Y4]の原点は、交点P1であってもよい。
図30には、交点P1から荷重センサ73Aの設置位置までの距離E1と、交点P1から荷重センサ73Bの設置位置までの距離E2と、交点P1から荷重センサ73Cの設置位置までの距離E3と、交点P1から荷重センサ73Dの設置位置までの距離E4とが示されている。距離E1~E4が同じであってもよいし、距離E1~E4がそれぞれ異なってもよい。距離E1~E4のうちの二つ(例えば、距離E1,E2)が同じであり、距離E1~E4のうちの他の二つ(例えば、距離E3,E4)が同じであってもよい(この場合、距離E1≠距離E3とする)。距離E1~E4のうちの三つ(例えば、距離E1,E2,E3)が同じであってもよい(この場合、距離E1≠距離E4とする)。
統合制御部11は、計測部71における中心線CL2と中心線CL3との交点P1を原点とするXY座標を用いて、積載部72に積載されたワークの重心位置(重心の座標)を算出する。統合制御部11は、下記の(式2)に基づいて、積載部72に積載されたワークのX軸方向の重心(Xg)を算出し、下記の(式3)に基づいて、積載部72に積載されたワークのY軸方向の重心(Yg)を算出することにより、積載部72に積載されたワークの重心位置(Xg,Yg)を算出する。
積載部72に積載されたワークの重心位置(Xg)=(F1×X1+F2×X2+F3×X3+F4×X4)/(F1+F2+F3+F4)・・・(式2)
積載部72に積載されたワークの重心位置(Yg)=(F1×Y1+F2×Y2+F3×Y3+F4×Y4)/(F1+F2+F3+F4)・・・(式3)
F1~F4:荷重センサ73A~73Dに加わる荷重
X1,Y1:荷重センサ73Aの設置位置の座標
X2,Y2:荷重センサ73Bの設置位置の座標
X3,Y3:荷重センサ73Cの設置位置の座標
X4,Y4:荷重センサ73Bの設置位置の座標
積載部72に積載されたワークの重心位置(Xg)=(F1×X1+F2×X2+F3×X3+F4×X4)/(F1+F2+F3+F4)・・・(式2)
積載部72に積載されたワークの重心位置(Yg)=(F1×Y1+F2×Y2+F3×Y3+F4×Y4)/(F1+F2+F3+F4)・・・(式3)
F1~F4:荷重センサ73A~73Dに加わる荷重
X1,Y1:荷重センサ73Aの設置位置の座標
X2,Y2:荷重センサ73Bの設置位置の座標
X3,Y3:荷重センサ73Cの設置位置の座標
X4,Y4:荷重センサ73Bの設置位置の座標
上位装置200は、モバイルロボット1にワークの搬送指示を送る。モバイルロボット1は、ワークの搬送指示を受け取り、ワークの搬送指示に基づき走行を開始する。上位装置200は、モバイルロボット1にワークの搬送指示及びワークの重心位置を送ってもよい。モバイルロボット1は、ワークの搬送指示及びワークの重心位置を受け取り、ワーク
の搬送指示に基づき走行を開始する。上位装置200からモバイルロボット1にワークの重心位置が送られ、統合制御部11がワークの重心位置を算出しない場合、計測部71の設置を省略することが可能である。
の搬送指示に基づき走行を開始する。上位装置200からモバイルロボット1にワークの重心位置が送られ、統合制御部11がワークの重心位置を算出しない場合、計測部71の設置を省略することが可能である。
統合制御部11は、積載部72に積載されたワークの重心位置の偏心状態を取得する。統合制御部11は、算出したワークの重心位置を用いてもよいし、上位装置200から取得したワークの重心位置を用いてもよい。ワークの重心位置の偏心状態は、ワークの重心位置とモバイルロボット1の重心位置とのずれ量であってもよい。また、ワークの重心位置の偏心状態は、ワークの重心位置とモバイルロボット1の中心位置とのずれ量であってもよい。モバイルロボット1の重心位置及びモバイルロボット1の中心位置は、記憶部15に記憶されている。
統合制御部11は、ワークの重心位置の偏心状態に基づいて、路面の斜面に対するモバイルロボット1の進入角度と、路面の斜面に対するモバイルロボット1の走行角度と、路面の斜面に対するモバイルロボット1の離脱角度とを取得する。ワークの重心位置の偏心状態と、路面の斜面に対するモバイルロボット1の進入角度との関係は、関係式やマップとして設計、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。ワークの重心位置の偏心状態と、路面の斜面に対するモバイルロボット1の走行角度との関係は、関係式やマップとして設計、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。ワークの重心位置の偏心状態と、路面の斜面に対するモバイルロボット1の離脱角度との関係は、関係式やマップとして設計、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。統合制御部11は、関係式やマップを用いて、ワークの重心位置の偏心状態に基づいて、路面の斜面に対するモバイルロボット1の進入角度、走行角度及び離脱角度を算出してもよい。
統合制御部11は、路面の斜面に対するモバイルロボット1の進入角度を、変換情報(例えば、数式又はマップ)を用いて、Δwの規定量(以下、「第1規定量」とも表記する。)に変換して、第1規定量を取得する。統合制御部11は、路面の斜面に対するモバイルロボット1の走行角度を、変換情報(例えば、数式又はマップ)を用いて、Δwの規定量(以下、「第2規定量」とも表記する。)に変換し、第2規定量を取得する。統合制御部11は、路面の斜面に対するモバイルロボット1の離脱角度を、変換情報(例えば、数式又はマップ)を用いて、Δwの規定量(以下、「第3規定量」とも表記する。)に変換して、第3規定量を取得する。変換情報は、設計、実験又はシミュレーションによって予め求められており、記憶部15に記憶されている。
モバイルロボット1が坂路の進入位置に到着したときに、モバイルロボット1が所定の角度を維持した状態で路面の斜面に進入可能となるように、走行部17の動作が制御される。統合制御部11は、データDT1とデータDT2との間の差分が第1規定量と一致又は近似するように、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の斜面に進入する際のモバイルロボット1の向きを調整する。
モバイルロボット1が通常旋回や超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きが調整される。これにより、路面の平面と斜面との境界線に直交し、かつ、路面の平面に沿った直線と、モバイルロボット1の前後方向における本体部2の中心線とが成す角度が所定の角度になり、モバイルロボット1が所定の角度を維持した状態で路面の斜面に進入可能となる。ワークの重心位置が偏心している場合、路面の斜面に対するモバイルロボット1の進入角度を調整することで、モバイルロボット1が所定の角度を維持した状態で路面の斜面に進入可能となる。モバイルロボット1が路面の斜面に進入する際、右側の駆動車輪31及び左側の駆動車輪31からの駆動力が路面の斜面に均等に伝わり、モバイルロ
ボット1が路面の斜面を適切に走行することが可能となる。したがって、モバイルロボット1が路面の斜面に対して安定して進入することができ、モバイルロボット1の転倒などを抑止することができる。
ボット1が路面の斜面を適切に走行することが可能となる。したがって、モバイルロボット1が路面の斜面に対して安定して進入することができ、モバイルロボット1の転倒などを抑止することができる。
モバイルロボット1が路面の斜面を走行している期間の少なくとも一部の期間において、モバイルロボット1が所定の角度を維持した状態となるように、走行部17の動作が制御される。統合制御部11は、データDT1とデータDT2との間の差分が第2規定量と一致又は近似するように、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の斜面を走行する際のモバイルロボット1の向きを調整する。
モバイルロボット1が通常旋回や超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きが調整される。これにより、路面の平面と斜面との境界線に直交し、かつ、路面の斜面に沿った直線と、モバイルロボット1の前後方向における本体部2の中心線とが成す角度が所定の角度になり、モバイルロボット1が所定の角度を維持した状態で路面の斜面を走行することが可能となる。モバイルロボット1が所定の角度を維持した状態で路面の斜面を走行することで、右側の駆動車輪31及び左側の駆動車輪31からの駆動力が路面の斜面に均等に伝わり、モバイルロボット1が路面の斜面を適切に走行することが可能となる。したがって、モバイルロボット1が路面の斜面を安定して走行することができ、モバイルロボット1の転倒などを抑止することができる。
モバイルロボット1が坂路の終了位置に到着したときに、モバイルロボット1が所定の角度を維持した状態で路面の斜面から離脱可能となるように、走行部17の動作が制御される。統合制御部11は、データDT1とデータDT2との間の差分が第3規定量と一致又は近似するように、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の斜面から離脱する際のモバイルロボット1の向きを調整する。
モバイルロボット1が通常旋回や超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きが調整される。これにより、路面の平面と斜面との境界線に直交し、かつ、路面の平面に沿った直線と、モバイルロボット1の前後方向における本体部2の中心線とが成す角度が所定の角度になり、モバイルロボット1が所定の角度を維持した状態で路面の斜面から離脱可能となる。ワークの重心位置が偏心している場合、路面の斜面に対するモバイルロボット1の離脱角度を調整することで、モバイルロボット1が所定の角度を維持した状態で路面の斜面から離脱可能となる。モバイルロボット1が路面の斜面から離脱する際、右側の駆動車輪31及び左側の駆動車輪31からの駆動力が路面の斜面に均等に伝わり、モバイルロボット1が路面の斜面を適切に走行することが可能となる。したがって、モバイルロボット1が路面の斜面から安定して離脱することができ、モバイルロボット1の転倒などを抑止することができる。
統合制御部11は、モバイルロボット1が路面の斜面に進入する際のモバイルロボット1の向きの調整、モバイルロボット1が路面の斜面を走行している間のモバイルロボット1の向きの調整、及び、モバイルロボット1が路面の斜面から離脱する際のモバイルロボット1の向きの調整、の少なくとも一つを行う。
図31は、モバイルロボット1の動作の一例を示すフローチャートである。モバイルロボット1が上位装置200から走行開始の指示を受け付けることにより、モバイルロボット1が走行を開始し、図31に示すフローチャートの処理が開始されてもよい。作業者が、外部装置を用いて、モバイルロボット1に走行開始の指示を行うことにより、モバイルロボット1が走行を開始し、図31に示すフローチャートの処理が開始されてもよい。モバイルロボット1に対して所定場所へ移動する指示が行われてもよい。モバイルロボット1にはワークが積載されている。
モバイルロボット1が、坂路の進入位置に到着する(S31)。統合制御部11は、積載部72に積載されたワークの重心位置の偏心状態を取得する(S32)。統合制御部11は、ワークの重心位置の偏心状態に基づいて、路面の斜面に対するモバイルロボット1の進入角度と、路面の斜面に対するモバイルロボット1の走行角度と、路面の斜面に対するモバイルロボット1の離脱角度とを取得する(S33)。統合制御部11は、路面の斜面に対するモバイルロボット1の進入角度、走行角度及び離脱角度を、第1規定量、第2規定量及び第3規定量に変換し、第1規定量、第2規定量及び第3規定量を取得する(S34)。
データDT1とデータDT2との間の差分が第1規定量と一致又は近似するように、モバイルロボット1が通常旋回又は超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きを調整する(S35)。統合制御部11は、データDT1とデータDT2との間の差分が第1規定量と一致又は近似するように、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の斜面に進入する際のモバイルロボット1の向きを調整する。データDT1とデータDT2との間の差分が第1規定量と一致又は近似する場合(S36;YES)、S37に進む。データDT1とデータDT2との間の差分が第1規定量と一致しない、かつ、データDT1とデータDT2との間の差分が第1規定量と近似しない場合(S36;NO)、S35に進む。モバイルロボット1が所定の角度を維持した状態で坂路に進入する(S37)。
モバイルロボット1が所定の角度を維持した状態で坂路の走行を継続する(S38)。モバイルロボット1が坂路の終了位置に到着していない場合(S39;NO)、S40に進む。データDT1とデータDT2との間の差分が第2規定量と一致又は近似する場合(S40;YES)、S38に進む。データDT1とデータDT2との間の差分が第2規定量と一致しない、かつ、データDT1とデータDT2との間の差分が第2規定量と近似しない場合(S40;NO)、S41に進む。
データDT1とデータDT2との間の差分が第2規定量と一致又は近似するように、モバイルロボット1が通常旋回又は超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きを調整する(S41)。統合制御部11は、データDT1とデータDT2との間の差分が第2規定量と一致又は近似するように、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の斜面を走行する際のモバイルロボット1の向きを調整する。統合制御部11は、路面の斜面の傾斜角度に応じて、モバイルロボット1が通常旋回を行うか又はモバイルロボット1が超信地旋回を行うかを決定してもよい。
モバイルロボット1が坂路の終了位置に到着した場合(S39;YES)、S42に進む。データDT1とデータDT2との間の差分が第3規定量と一致又は近似するように、モバイルロボット1が通常旋回又は超信地旋回を行うことで、モバイルロボット1の向きを調整する(S42)。統合制御部11は、データDT1とデータDT2との間の差分が第3規定量と一致又は近似するように、走行部17の動作を制御してモバイルロボット1が路面の斜面から離脱する際のモバイルロボット1の向きを調整する。統合制御部11は、路面の斜面の傾斜角度に応じて、モバイルロボット1が通常旋回を行うか又はモバイルロボット1が超信地旋回を行うかを決定してもよい。
モバイルロボット1が所定の角度を維持した状態で坂路から離脱する(S43)。すなわち、モバイルロボット1は、所定の角度を維持した状態で路面の平面に進入する。統合制御部11は、マップにおけるモバイルロボット1の位置を推定する。モバイルロボット1は、通常の自律走行を行い、所定場所に到着した場合、走行を終了する。また、モバイルロボット1は、上位装置200又は外部装置から走行終了の指示を受け付けた場合、走
行を終了する。
行を終了する。
統合制御部11は、路面の斜面に対するモバイルロボット1の進入角度、路面の斜面に対するモバイルロボット1の走行角度、及び、路面の斜面に対するモバイルロボット1の離脱角度の一つを、変換情報(例えば、数式又はマップ)を用いて、Δwの規定量に変換して、Δwの規定量を取得してもよい。統合制御部11は、第1規定量、第2規定量及び第3規定量に替えて、Δwの規定量を用いてもよい。
<第12実施形態>
第12実施形態について説明する。第12実施形態において、第1~第11実施形態と同一の構成要素については、第1~第11実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第12実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
第12実施形態について説明する。第12実施形態において、第1~第11実施形態と同一の構成要素については、第1~第11実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1~第12実施形態に係るモバイルロボット1を適宜組み合わせてもよい。
<モバイルロボットの全体構成>
図32は、第12実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第12実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、ジンバル制御部81、ジンバル部82及び積載部83を備える。積載部83にワークを積載することが可能である。積載部83は、ワークを把持する機構を有してもよい。図32では、統合制御部11、2次元形状計測装置18A,18B、受信部19、駆動車輪31、ジンバル制御部81、ジンバル部82及び積載部83以外の構成要素についての図示を省略している。
図32は、第12実施形態に係るモバイルロボット1の構成を示すブロック図である。第12実施形態に係るモバイルロボット1は、第1実施形態に係るモバイルロボット1の各構成要素に加えて、ジンバル制御部81、ジンバル部82及び積載部83を備える。積載部83にワークを積載することが可能である。積載部83は、ワークを把持する機構を有してもよい。図32では、統合制御部11、2次元形状計測装置18A,18B、受信部19、駆動車輪31、ジンバル制御部81、ジンバル部82及び積載部83以外の構成要素についての図示を省略している。
ジンバル制御部81は、本体部2の内部に配置されている。ジンバル部82は、本体部2の上面に配置され、積載部83は、ジンバル部82の上に配置されている。ジンバル制御部81は、本体部2の上面に配置されてもよい。ジンバル制御部81、ジンバル部82及び積載部83は、本体部2の上部に配置されてもよい。モバイルロボット1からジンバル制御部81及びジンバル部82に電力が供給されてもよい。
ジンバル制御部81は、例えば、CPUなどのプロセッサ、RAM、不揮発性の記憶装置(例えばROM、フラッシュメモリなど)などを有するコンピュータにより構成してもよい。ジンバル制御部81が提供する機能の全部又は一部をASICやFPGAのような回路で構成してもよい。ジンバル制御部81は、ジンバル部82の動作を制御する。ジンバル制御部81は、動作制御部の一例である。統合制御部11とジンバル制御部81とが一体であってもよい。ジンバル部82は、積載部83の傾きを調整する機構(ジンバル機構)である。ジンバル部82は、調整部の一例である。
モバイルロボット1が坂路を走行する場合、本体部2が傾くことに伴い、積載部83が傾く。積載部83が傾くと、積載部83に積載されたワークがズレたり、積載部83に積載されたワークがモバイルロボット1から落下したりする可能性がある。モバイルロボット1が坂路を真っ直ぐ走行する場合、積載部83における傾きはピッチ方向の傾きが主となる。そこで、モバイルロボット1が、ピッチ軸の傾きを補正可能な単軸のジンバル部82を備える。モバイルロボット1の坂路の走行中において、積載部83の傾きを調整する。これにより、モバイルロボット1の坂路の走行中における積載部83の傾きを補正して、本体部2の傾きを補完することが可能となる。したがって、モバイルロボット1の坂路の走行中に、積載部83に積載されたワークがずれたり、積載部83に積載されたワークがモバイルロボット1から落下したりすることを抑止することが可能となる。
図33は、ジンバル制御部81、ジンバル部82及び積載部83の構成を示す図である。ジンバル制御部81は、傾斜データ取得部811と、目標角度格納部812と、差分計算部813と、演算部814と、制御係数格納部815と、判定部816と、モータ駆動
部817とを有する。ジンバル部82は、支持機構(ステータ)821、モータ部822、回転軸823及び支持部824等を有する。支持機構821は、モータ部822及び回転軸823を支持する。支持部824は、回転軸823に取り付けられており、積載部83を支持する。モータ部822は、各種のモータを有する。モータ部822が、回転軸823を回転させることにより、積載部83の傾きを調整する。
部817とを有する。ジンバル部82は、支持機構(ステータ)821、モータ部822、回転軸823及び支持部824等を有する。支持機構821は、モータ部822及び回転軸823を支持する。支持部824は、回転軸823に取り付けられており、積載部83を支持する。モータ部822は、各種のモータを有する。モータ部822が、回転軸823を回転させることにより、積載部83の傾きを調整する。
統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、路面の斜面の傾斜角度をピッチ角として計測し、ピッチ角を含む傾斜データを傾斜データ取得部811に送る。傾斜データ取得部811は、統合制御部11からピッチ角を含む傾斜データを取得し、差分計算部813にピッチ角を含む傾斜データを送る。
目標角度格納部812は、目標ピッチ角を格納する。目標ピッチ角は、積載部83が水平になるように設定されてもよいし、積載部83が水平に対して傾斜するように設定されてもよい。ワークの特性によっては、ワークを傾斜した状態で積載部83に積載することが好ましい場合がある。
差分計算部813は、傾斜データのピッチ角と目標ピッチ角との差分を計算し、差分データを演算部814に送る。演算部814は、PIDゲイン(制御係数)と、差分データとに基づいて、モータ部822における各種のモータの駆動トルクを演算し、モータ駆動部817にトルク指令を送る。制御係数格納部815は、PIDゲインを格納する。
判定部816は、統合制御部11から制御信号を受信したか否かを判定する。統合制御部11は、データDT1及びデータDT2の少なくとも一方に基づいて、路面の斜面を検出した場合、判定部816に第1制御信号を送ってもよい。また、統合制御部11は、モバイルロボット1が坂路の進入位置に到着した場合、判定部816に第1制御信号を送ってもよい。第1制御信号は、ジンバル部82の動作を開始するための開始信号である。判定部816は、統合制御部11から第1制御信号を受信した場合、ジンバル部82の動作の開始信号を生成して、演算部814にジンバル部82の動作の開始信号を送る。統合制御部11は、モバイルロボット1が坂路から離脱した場合、判定部816に第2制御信号を送る。第2制御信号は、ジンバル部82の動作を停止するための停止信号である。判定部816は、統合制御部11から第2制御信号を受信した場合、ジンバル部82の動作の停止信号を生成して、演算部814にジンバル部82の動作の停止信号を送る。
演算部814は、ジンバル部82の動作の開始信号を受け取った場合、モータ駆動部817にトルク指令を送るようにしてもよい。また、演算部814は、ジンバル部82の動作の開始信号を受け取った場合、モバイルロボット1からジンバル部82への電力の供給を開始すると共に、モータ駆動部817にトルク指令を送るようにしてもよい。モータ駆動部817は、演算部814から受け取ったトルク指令に基づいて、モータ制御信号を生成して、モータ部822の駆動を制御する。
演算部814は、ジンバル部82の動作の停止信号を受け取った場合、ジンバル部82の動作を停止すると共に、モバイルロボット1からジンバル部82への電力の供給を遮断してもよい。このように、ジンバル部82は、モバイルロボット1が坂路を走行している間、積載部83の傾きを調整する。モバイルロボット1の坂路の走行中に、ジンバル部82の動作を行うことにより、モバイルロボット1の消費電力を抑制することができる。
上記で説明した各処理は、コンピュータが実行する方法として捉えてもよい。また、上記で説明した各処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを、ネットワークを通じて、又は、非一時的にデータを保持するコンピュータ読取可能な記録媒体等からコンピュータに提供してもよい。
<付記>
路面を走行可能な走行装置(1)であって、
本体部(2)と、
複数の回転体(31)を有し、前記複数の回転体の正逆回転を制御する走行部(17)と、
前記走行装置(1)の前後方向の直交方向における前記本体部(2)の第1側面に設けられた第1センサ(18A)であって、前記走行装置(1)の前後方向に沿って前記路面を走査することで前記路面の2次元形状に関する第1データを出力する第1センサ(18A)と、
前記本体部(2)の前記第1側面の反対側の第2側面に設けられた第2センサ(18B)であって、前記走行装置(1)の前後方向に沿って前記路面を走査することで前記路面の2次元形状に関する第2データを出力する第2センサ(18B)と、
前記第1データ及び前記第2データに基づいて、前記路面の斜面を検出し、かつ、前記斜面に対する前記走行部(17)の動作を制御する制御部(11)と、
を備える走行装置(1)。
路面を走行可能な走行装置(1)であって、
本体部(2)と、
複数の回転体(31)を有し、前記複数の回転体の正逆回転を制御する走行部(17)と、
前記走行装置(1)の前後方向の直交方向における前記本体部(2)の第1側面に設けられた第1センサ(18A)であって、前記走行装置(1)の前後方向に沿って前記路面を走査することで前記路面の2次元形状に関する第1データを出力する第1センサ(18A)と、
前記本体部(2)の前記第1側面の反対側の第2側面に設けられた第2センサ(18B)であって、前記走行装置(1)の前後方向に沿って前記路面を走査することで前記路面の2次元形状に関する第2データを出力する第2センサ(18B)と、
前記第1データ及び前記第2データに基づいて、前記路面の斜面を検出し、かつ、前記斜面に対する前記走行部(17)の動作を制御する制御部(11)と、
を備える走行装置(1)。
1:モバイルロボット
2;本体部
11;統合制御部
12;通信部
13;2次元スキャナ
14;計測センサ
15;記憶部
16;走行制御部
17;走行部
18A,18B;2次元形状計測装置
19;受信部
31;駆動車輪
32;補助車輪
200;上位装置
2;本体部
11;統合制御部
12;通信部
13;2次元スキャナ
14;計測センサ
15;記憶部
16;走行制御部
17;走行部
18A,18B;2次元形状計測装置
19;受信部
31;駆動車輪
32;補助車輪
200;上位装置
Claims (16)
- 路面を走行可能な走行装置であって、
本体部と、
複数の回転体を有し、前記複数の回転体の正逆回転を制御する走行部と、
前記走行装置の前後方向の直交方向における前記本体部の第1側面に設けられた第1センサであって、前記走行装置の前後方向に沿って前記路面を走査することで前記路面の2次元形状に関する第1データを出力する第1センサと、
前記本体部の前記第1側面の反対側の第2側面に設けられた第2センサであって、前記走行装置の前後方向に沿って前記路面を走査することで前記路面の2次元形状に関する第2データを出力する第2センサと、
前記第1データ及び前記第2データに基づいて、前記路面の斜面を検出し、かつ、前記斜面に対する前記走行部の動作を制御する制御部と、
を備える走行装置。 - 前記制御部は、前記第1データと前記第2データとの差分が閾値以下になるように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面に進入する際の前記走行装置の向きを調整する、
請求項1に記載の走行装置。 - 前記制御部は、前記第1データと前記第2データとの差分が閾値以下になるように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面から離脱する際の前記走行装置の向きを調整する、
請求項1又は2に記載の走行装置。 - 前記制御部は、前記第1データと前記第2データとの差分が閾値以下になるように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整する、
請求項1から3の何れか一項に記載の走行装置。 - 前記第1データは、前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データと、前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データとを含み、
前記第2データは、前記走行装置の後方の前記路面の2次元形状データと、前記走行装置の後方の前記路面の2次元形状データとを含み、
前記制御部は、
前記第1データに含まれる前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データと前記第2データに含まれる前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データとの差分が前記閾値以下になるように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整し、
又は、
前記第1データに含まれる前記走行装置の後方の前記路面の2次元形状データと前記第2データに含まれる前記走行装置の後方の前記路面の2次元形状データとの差分が前記閾値以下になるように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整する、
請求項4に記載の走行装置。 - ワークを積載可能な積載部と、
荷重を計測する荷重センサを有し、前記荷重センサによって計測された荷重データに基づいて、前記積載部に積載された前記ワークの重心位置を計測する計測部と、
を備え、
前記制御部は、前記ワークの重心位置に基づいて前記ワークの偏心状態を取得し、前記ワークの偏心状態に基づいて規定量を求め、前記第1データと前記第2データとの差分が前記規定量と一致又は近似するように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面に進入する際の前記走行装置の向きを調整する、
請求項1に記載の走行装置。 - 前記制御部は、前記第1データと前記第2データとの差分が前記規定量と一致又は近似するように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を離脱する際の前記走行装置の向きを調整する、
請求項6に記載の走行装置。 - 前記制御部は、前記第1データと前記第2データとの差分が前記規定量と一致又は近似するように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整する、
請求項6又は7に記載の走行装置。 - 前記第1データは、前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データと、前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データとを含み、
前記第2データは、前記走行装置の後方の前記路面の2次元形状データと、前記走行装置の後方の前記路面の2次元形状データとを含み、
前記制御部は、
前記第1データに含まれる前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データと前記第2データに含まれる前記走行装置の前方の前記路面の2次元形状データとの差分が前記規定量と一致又は近似するように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整し、
又は、
前記第1データに含まれる前記走行装置の後方の前記路面の2次元形状データと前記第2データに含まれる前記走行装置の後方の前記路面の2次元形状データとの差分が前記規定量と一致又は近似するように、前記走行部の動作を制御して前記走行装置が前記斜面を走行する際の前記走行装置の向きを調整する、
請求項8に記載の走行装置。 - 前記制御部は、前記第1データ及び前記第2データの少なくとも一方に基づいて、前記走行装置から前記路面の平面と前記斜面との境界部分までの距離、前記斜面の傾斜角度、及び、前記境界部分の形状を取得し、前記走行装置から前記境界部分までの距離、前記傾斜角度、及び、前記境界部分の形状の少なくとも一つに基づいて、前記走行部の動作を制御する、
請求項1から9の何れか一項に記載の走行装置。 - ワークを積載可能な積載部と、
前記積載部に積載された前記ワークの質量を計測する質量計測部と、
を備え、
前記制御部は、前記ワークの質量が質量に関する閾値未満である場合、前記走行装置が前記斜面を走行することを許可する、
請求項1から10の何れか一項に記載の走行装置。 - 走行指示装置から前記走行装置の教示走行における走行指示を受け付け、前記走行指示に基づいて前記走行部の動作を制御する走行指示部を備え、
前記走行指示部は、前記走行指示に基づいて前記斜面に対する前記走行部の動作を制御する際、前記走行指示の少なくとも一部を変更して前記走行部の動作を制御する、
請求項1から11の何れか一項に記載の走行装置。 - 前記路面の第1平面、前記第1平面と連続する所定斜面、及び、前記所定斜面と連続する第2平面の順に前記走行装置が走行した場合に、前記第1平面における天井の第1高さと、前記第2平面における前記天井の第2高さとを計測する計測装置を備え、
前記制御部は、前記所定斜面の距離を取得し、前記第1データ及び前記第2データの少なくとも一方に基づいて前記所定斜面の傾斜角度を計測し、前記所定斜面の距離及び前記所定斜面の傾斜角度に基づいて前記第2平面の高さを算出し、前記第1高さと、前記第2高さ及び前記第2平面の高さの合計高さとの差分が高さ閾値よりも大きい場合、外部装置に通知を行う、
請求項1から12の何れか一項に記載の走行装置。 - 前記斜面の距離に関する距離データが付加されたマップを記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記第1データ及び前記第2データの少なくとも一方に基づいて前記斜面の傾斜角度を計測し、前記斜面の距離と、前記斜面の距離とに基づいて、前記斜面の走行における消費電力を算出する、
請求項1から13の何れか一項に記載の走行装置。 - ワークを積載可能な積載部と、
前記積載部の傾きを調整する調整部と、
を備える、
請求項1から14の何れか一項に記載の走行装置。 - 前記調整部の動作を制御する動作制御部を備え、
前記制御部は、前記第1データ及び前記第2データの少なくとも一方に基づいて、前記斜面の傾斜角度を取得し、
前記動作制御部は、前記傾斜角度に基づいて、前記調整部の動作を制御する、
請求項15に記載の走行装置。
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