JP2023079296A - 積層体の製造方法、熱交換器の製造方法、積層体、及び熱交換器 - Google Patents

積層体の製造方法、熱交換器の製造方法、積層体、及び熱交換器 Download PDF

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Abstract

【課題】積層型マイクロ流路熱交換器に適用される積層体を形成するときに、作業の困難性、コストの上昇を回避する。【解決手段】積層体の製造方法は、それぞれの厚さが最小板厚dminから最大板厚dmaxの範囲でばらつく、流路が形成されたN枚(Nは3以上の整数)の伝熱板を積層し、積層方向に沿った側面に前記流路に連通する孔部を形成し、前記側面に前記孔部に連通するフランジ付きパイプが接合可能な積層体を製造する方法である。上記の方法は、条件Bで特定され第2積層領域を形成するn2枚の前記伝熱板を積層する工程と、条件Aで特定され第1積層領域を形成するn1枚の前記伝熱板を前記第2積層領域に積層する工程と、条件Cで特定され第3積層領域を形成するn3枚の前記伝熱板を前記第1積層領域に積層する工程と、前記第2積層領域と前記第1積層領域と前記第3積層領域とを拡散接合により接合する工程とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、熱交換器に適用することができる積層体を製造する方法、熱交換器の製造方法、積層体、及び熱交換器に関する。
熱交換器の1つに、積層型マイクロ流路熱交換器がある。積層型マイクロ流路熱交換器は、例えば、高温流体流路が形成された伝熱板と、低温流体流路が形成された伝熱板とを交互に積層して形成される。それぞれの伝熱板は、拡散接合によって一体化される(例えば、特許文献1参照)。
積層型マイクロ流路熱交換器には、高温流体と低温流体とを流入出させるために、その積層体の側面に、高温流体流路または低温流体流路に連通する孔部が形成される場合がある。この孔部は、例えば、拡散接合前に、複数の伝熱板のそれぞれの側部に予め切り欠きが設けられ、この切り欠きが拡散接合によって積層方向に繋がることにより形成される。また、積層体の側面には、孔部に連通する継手体、例えば、フランジ付きのパイプが接合される。
特許第6056928号公報
しかしながら、積層される伝熱板の厚さは誤差(公差)があり、それぞれの厚さにばらつきがある。このような伝熱板を積層して形成された積層体は、その高さにおいては、伝熱板1枚当たりにおける板厚の誤差が累積され、積層枚数が多数になるほど、その高さの寸法誤差が大きくなりやすい。同様に、積層体の側面に形成される孔部においても、積層枚数が多数になるほど積層方向における寸法誤差が大きくなりやすい。
例えば、比較的厚めの伝熱板が多数含まれた積層体と、比較的薄めの伝熱板が多数含まれた積層体とでは、同じ枚数の伝熱板が用いられたとしても、切り欠きを繋げて形成した孔部の高さが同じになるとは限らない。これにより、継手体を積層体の側面に接合しようとしても、厚めの伝熱板が積層に多数含まれた積層体の場合には、フランジ径よりも切り欠きを繋げて形成した孔部の高さが大きくなる場合がある。この結果、孔部をフランジで覆うことができず継手体と積層体との気密性が保たれなくなり、継手体を積層体に接合する作業に困難性をもたらす。また、これらを解決する手法として、個々の積層体に適合した継手体を個別に準備する手法が考えられる。しかし、この方法では継手体を複数準備することが必要となり、コストの上昇を招いてしまう。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、積層型マイクロ流路熱交換器に適用される積層体を形成するときに、その側面に継手体を接合する場合の作業の困難性、コストの上昇を回避できる積層体の製造方法、熱交換器の製造方法、積層体、及び熱交換器を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層体の製造方法は、それぞれの厚さが最小板厚dminから最大板厚dmaxの範囲でばらつく、流路が形成されたN枚(Nは3以上の整数)の伝熱板を積層し、積層方向に沿った側面に前記流路に連通する孔部を形成し、前記側面に前記孔部に連通するフランジ付きパイプが接合可能な積層体を製造する方法である。
上記の方法は、
条件Bで特定され第2積層領域を形成するn枚の前記伝熱板を積層する工程と、
条件Aで特定され第1積層領域を形成するn枚の前記伝熱板を前記第2積層領域に積層する工程と、
条件Cで特定され第3積層領域を形成するn枚の前記伝熱板を前記第1積層領域に積層する工程と、
前記第2積層領域と前記第1積層領域と前記第3積層領域とを拡散接合により接合する工程とを含む。
上記条件Bは、
前記第2積層領域と前記第3積層領域とに含まれる前記伝熱板の枚数の合計n(nは2以上の整数)を、前記最小板厚dminに前記Nを乗じた第1値から前記フランジ付きパイプのパイプ部の内径を減じた第2値をさらに前記最小板厚dminで除した第3値の小数点以下を切り捨てた値とし、n(nは1以上の整数)をnより小さい整数とする条件である。
上記条件Aは、
前記第1積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)を前記第1値から前記最小板厚dminに前記nを乗じた値を減じた第4値を前記最小板厚dminで除した値とする条件である。
上記条件Cは、
前記第3積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)をn-nとする条件である。
このような積層体の製造方法によれば、積層体の側面に継手体(フランジ付きパイプ)を接合する場合の作業の困難性、コストの上昇を回避できる。
上記の積層体の製造方法においては、
前記積層方向に対し直交し前記側面に沿った第1方向における前記孔部の幅Wが前記パイプ部の内径よりも大きい第5値に設定され、
前記幅Wを横方向の長さとする1組の対辺と、前記最大板厚dmaxに前記Nを乗じた第6値から、前記最大板厚dmaxに前記合計枚数nを乗じた値を減じた第7値を縦方向の長さとする1組の対辺とからなる仮想矩形を想定した場合、
前記仮想矩形の下辺及び左辺に、前記パイプ部の内径を直径とする円を接触させたとき、前記円の中心点から前記仮想矩形の右辺と上辺との交点までの距離Dの2倍を前記フランジ付きパイプのフランジ部の外径よりも小さくしてもよい。
このような積層体の製造方法によれば、積層体の側面に継手体(フランジ付きパイプ)を接合する場合の作業の困難性、コストの上昇をより回避できる。
上記の積層体の製造方法においては、前記第1値を前記積層方向における前記フランジ部の外径以上にしてもよい。
このような積層体の製造方法によれば、積層体の側面に継手体(フランジ付きパイプ)を接合する場合の作業の困難性、コストの上昇をより回避できる。
上記の積層体の製造方法においては、前記拡散接合の前に、前記複数の伝熱板は、床板と天井板との間に積層され、前記拡散接合によって、前記床板、前記複数の伝熱板、及び前記天井板が前記積層方向に接合され、前記床板、前記複数の伝熱板、及び前記天井板の前記積層方向における高さを前記フランジ部の外径よりも大きくしてもよい。
このような積層体の製造方法によれば、積層体の側面に継手体(フランジ付きパイプ)を接合する場合の作業の困難性、コストの上昇をより回避できる。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る熱交換器の製造方法は、それぞれの厚さが最小板厚dminから最大板厚dmaxの範囲でばらつく、流路が形成されたN枚(Nは3以上の整数)の伝熱板を積層し、積層方向に沿った側面に前記流路に連通する孔部を形成した積層体を有し、前記側面に前記孔部に連通するフランジ付きパイプが接合される熱交換器を製造する方法である。
上記の方法は、
条件Bで特定され第2積層領域を形成するn枚の前記伝熱板を積層する工程と、
条件Aで特定され第1積層領域を形成するn枚の前記伝熱板を前記第2積層領域に積層する工程と、
条件Cで特定され第3積層領域を形成するn枚の前記伝熱板を前記第1積層領域に積層する工程と、
前記第2積層領域と前記第1積層領域と前記第3積層領域とを拡散接合により接合する工程と、
前記拡散接合によって形成された前記積層体の前記側面に前記フランジ付きパイプを接合する工程と
を含む。
上記条件Bは、
前記第2積層領域と前記第3積層領域とに含まれる前記伝熱板の枚数の合計n(nは2以上の整数)を、前記最小板厚dminに前記Nを乗じた第1値から前記フランジ付きパイプのパイプ部の内径を減じた第2値をさらに前記最小板厚dminで除した第3値の小数点以下を切り捨てた値とし、n(nは1以上の整数)をnより小さい整数とする条件である。
上記条件Aは、
前記第1積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)を前記第1値から前記最小板厚dminに前記nを乗じた値を減じた第4値を前記最小板厚dminで除した値とする条件である。
上記条件Cは、
前記第3積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)をn-nとする条件である。
このような熱交換器の製造方法によれば、熱交換器に含まれる積層体の側面に継手体(フランジ付きパイプ)を接合する場合の作業の困難性、コストの上昇を回避できる。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層体は、それぞれの厚さが最小板厚dminから最大板厚dmaxの範囲でばらつく、流路が形成されたN枚(Nは3以上の整数)の伝熱板が積層され、積層方向に沿った側面に前記流路に連通する孔部が形成され、前記側面に前記孔部に連通するフランジ付きパイプが接合可能な積層体である。
上記の積層体は、
前記側面は、前記積層方向において、前記孔部が形成される第1積層領域と、前記第1積層領域を挟む、第2積層領域及び第3積層領域とを有し、
前記第2積層領域と前記第1積層領域と前記第3積層領域とは、拡散接合により接合され、
前記第2積層領域は、条件Bで特定されたn枚の前記伝熱板によって形成され、
前記第1積層領域は、条件Aで特定されたn枚の前記伝熱板によって形成され、
前記第3積層領域は、条件Cで特定されたn枚の前記伝熱板によって形成される。
上記条件Bは、
前記第2積層領域と前記第3積層領域とに含まれる前記伝熱板の枚数の合計n(nは2以上の整数)を、前記最小板厚dminに前記Nを乗じた第1値から前記フランジ付きパイプのパイプ部の内径を減じた第2値をさらに前記最小板厚dminで除した第3値の小数点以下を切り捨てた値とし、n(nは1以上の整数)をnより小さい整数とする条件である。
上記条件Aは、
前記第1積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)を前記第1値から前記最小板厚dminに前記nを乗じた値を減じた第4値を前記最小板厚dminで除した値とする条件である。
上記条件Cは、
前記第3積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)をn-nとする条件である。
このような積層体によれば、積層体の側面に継手体(フランジ付きパイプ)を接合する場合の作業の困難性、コストの上昇を回避できる。
上記の積層体においては、
前記積層方向に対し直交し前記側面に沿った第1方向における前記孔部の幅Wは、前記パイプ部の内径よりも大きく前記側面の前記第1方向における幅よりも小さい第5値であり、
前記フランジ付きパイプのフランジ部の外径は、
前記最大板厚dmaxに前記Nを乗じた第6値を前記第2積層領域、前記第1積層領域、及び前記第3積層領域の前記積層方向における高さHmaxとしたものであり、
前記幅Wを横方向の長さとする1組の対辺と、前記高さHmaxから、前記最大板厚dmaxに前記合計枚数nを乗じた値を減じた第7値を縦方向の長さとする1組の対辺とからなる仮想矩形の下辺及び左辺に、前記パイプ部の内径を直径とする円を接触させたとき、前記円の中心点から前記仮想矩形の右辺と上辺との交点までの距離Dの2倍よりも大きくてもよい。
このような積層体によれば、積層体の側面に継手体(フランジ付きパイプ)を接合する場合の作業の困難性、コストの上昇をより回避できる。
上記の積層体においては、前記第1値は前記積層方向における前記フランジ部の外径以上であってもよい。
このような積層体によれば、積層体の側面に継手体(フランジ付きパイプ)を接合する場合の作業の困難性、コストの上昇をより回避できる。
上記の積層体においては、前記積層方向において、前記複数の伝熱板は、床板と天井板との間で前記床板と前記天井板とに接合され、
前記床板、前記複数の伝熱板、及び前記天井板の前記積層方向における高さは、前記フランジ部の外径よりも大きくてもよい。
このような積層体によれば、積層体の側面に継手体(フランジ付きパイプ)を接合する場合の作業の困難性、コストの上昇をより回避できる。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る熱交換器は、それぞれの厚さが最小板厚dminから最大板厚dmaxの範囲でばらつく、流路が形成されたN枚(Nは3以上の整数)の伝熱板が積層され、積層方向に沿った側面に前記流路に連通する孔部が形成され、前記側面に前記孔部に連通するフランジ付きパイプが接合された熱交換器である。
前記側面は、前記積層方向において、前記孔部が形成される第1積層領域と、前記第1積層領域を挟む、第2積層領域及び第3積層領域とを有し、
前記第2積層領域と前記第1積層領域と前記第3積層領域とは、拡散接合により接合され、
前記第2積層領域は、条件Bで特定されたn枚の前記伝熱板によって形成され、
前記第1積層領域は、条件Aで特定されたn枚の前記伝熱板によって形成され、
前記第3積層領域は、条件Cで特定されたn枚の前記伝熱板によって形成される。
上記条件Bは、
前記第2積層領域と前記第3積層領域とに含まれる前記伝熱板の枚数の合計n(nは2以上の整数)を、前記最小板厚dminに前記Nを乗じた第1値から前記フランジ付きパイプのパイプ部の内径を減じた第2値をさらに前記最小板厚dminで除した第3値の小数点以下を切り捨てた値とし、n(nは1以上の整数)をnより小さい整数とする条件である。
上記条件Aは、
前記第1積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)を前記第1値から前記最小板厚dminに前記nを乗じた値を減じた第4値を前記最小板厚dminで除した値とする条件である。
上記条件Cは、
前記第3積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)をn-nとする条件である。
このような熱交換器によれば、熱交換器に含まれる積層体の側面に継手体(フランジ付きパイプ)を接合する場合の作業の困難性、コストの上昇を回避できる。
以上述べたように、本発明によれば、積層型マイクロ流路熱交換器に適用される積層体を形成するときに、その側面に継手体(フランジ付きパイプ)を接合する場合の作業の困難性、コストの上昇を回避できる積層体の製造方法、熱交換器の製造方法、積層体、及び熱交換器が提供される。
本実施形態に係る積層体を示す模式的斜視図である。 本実施形態に係る熱交換器を示す模式的斜視図である。 積層体の第1積層領域に含まれる伝熱板の模式的斜視図である。 積層体の第2及び第3積層領域に含まれる伝熱板の模式的斜視図である。 積層体の床板及び天井板を形成する金属板の模式的斜視図である。 仮想矩形と、この仮想矩形にパイプを重ねあわせた図である。 図(a)は、第1積層領域、第2積層領域及び第3積層領域に含まれる伝熱板が最大板厚の伝熱板で形成された積層体を示す模式的側面図である。図(b)は、第1積層領域、第2積層領域及び第3積層領域に含まれる伝熱板が最小板厚の伝熱板で形成された積層体を示す模式的側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。各図面には、XYZ軸座標が導入される場合がある。同一の部材または同一の機能を有する部材には同一の符号を付す場合があり、その部材を説明した後には適宜説明を省略する場合がある。また、以下に示す数値は例示であり、この例に限らない。
図1は、本実施形態に係る積層体を示す模式的斜視図である。図1に示す積層体1は、例えば、積層型マイクロ流路熱交換器に適用される。積層体1は、略直方体形状をしている。図1では、天井板4の側を上側、床板3の側を下側とする。
積層体1は、主面1u(上面)と、主面1uとは反対側の主面1d(下面)と、主面1uと主面1dとをつなぐ側面1wとを有する。積層体1は、4つの側面1wを有する。それぞれの側面1wは、第1積層領域1aと、第2積層領域1bと、第3積層領域1cとを有する。第1積層領域1aには、孔部2ha~2hdが形成される。積層方向(Z軸方向)において、第1積層領域1aは、第2積層領域1bと第3積層領域1cとによって挟まれる。主面1dから主面1uに向かって、第2積層領域1b、第1積層領域1a、第3積層領域1cの順に並ぶ。
第1積層領域1a、第2積層領域1b、及び第3積層領域1cのそれぞれは、流路が形成された伝熱板が積層方向に積層されることよって形成される。例えば、第1積層領域1aにおいては、積層方向に伝熱板21Aと伝熱板21Bとが交互に積層される。第2積層領域1bにおいては、積層方向に伝熱板22Aと伝熱板22Bとが交互に積層される。第3積層領域1cにおいては、積層方向に伝熱板23Aと伝熱板23Bとが交互に積層される。第1積層領域1aは、伝熱板21Aと伝熱板21Bとの合計枚数が後述する条件Aで特定されたn枚の伝熱板を含む。第2積層領域1bは、伝熱板22Aと伝熱板22Bとの合計枚数が後述する条件Bで特定されたn枚の伝熱板を含む。第3積層領域1cは、伝熱板23Aと伝熱板23Bとの合計枚数が後述する条件Cで特定されたn枚の伝熱板を含む。ここで、第1積層領域1aに含まれる伝熱板21Aと伝熱板21Bとを総称して第1伝熱板とも言う。また、第2積層領域1bに含まれる伝熱板22Aと伝熱板22Bとを総称して第2伝熱板とも言う。また、第3積層領域1cに含まれる伝熱板23Aと伝熱板23Bとを総称して第3伝熱板とも言う。
第1積層領域1a、第2積層領域1b、及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板(伝熱板21A、21B、22A、22B、23A、23B)の全枚数は、N枚(Nは3以上の整数)である。伝熱板の全枚数Nは熱交換器に要求される熱交換能力や流量などに応じて予め決定される。N枚の伝熱板のそれぞれの厚さは、最小板厚dminから最大板厚dmaxの範囲でばらついている。例えば、伝熱板の標準厚さがdであり、公差が±5%、つまりdの95%から105%の範囲で伝熱板の厚さ(板厚)がばらついている。第2積層領域1bに含まれる伝熱板22A、22Bと、第1積層領域1aに含まれる伝熱板21A、21Bと、第3積層領域1cに含まれる伝熱板23A、23Bとは、それぞれ拡散接合により接合される。拡散接合としては、固相接合、熱間圧接、冷間圧接等があげられる。
また、積層体1においては、積層方向に沿った側面1wに孔部2ha~2hdが形成される。例えば、図1手前の右側の側面1wには、矩形状の孔部2haが形成され、図1手前の左側の側面1wには、矩形状の孔部2hbが形成される。矩形状の孔部は、孔部2haの反対側に位置する側面1wにも孔部2hcとして形成され、孔部2hbの反対側に位置する側面1wに孔部2hdとして形成される。これら4つの孔部2ha~2hdは、第1積層領域1aに形成されている。孔部2ha~2hdのそれぞれの横方向(積層方向に直交し、側面1wに沿った方向)の幅は、側面1wの横方向の幅よりも小さい。
例えば、孔部2haと、この孔部2haの反対側に設けられた孔部2hcとは、伝熱板21B、22B、23Bのそれぞれに設けられた流路に連通する(後述)。また、孔部2hbと、この孔部2hbの反対側に設けられた孔部2hdとは、伝熱板21A、22A、23Aのそれぞれに設けられた流路に連通する(後述)。
また、積層体1においては、積層方向において、第1積層領域1aと第2積層領域1bと第3積層領域1cとを合わせたN枚の伝熱板(伝熱板21A、21B、22A、22B、23A、23B)の下側に床板3が設けられ、N枚の伝熱板の上側に天井板4が設けられる。すなわち、複数の伝熱板21A、21B、22A、22B、23A、23Bは、床板3と天井板4との間に設けられる。
床板3は、積層方向に積層された複数(例えば、2枚以上6枚以下、7枚以上でもよい。図1では3枚)の金属板3aを含む。天井板は、図中の積層方向に積層された複数(例えば、2枚以上6枚以下、7枚以上でもよい。図1では3枚)の金属板4aを含む。複数の金属板3aのそれぞれ、及び複数の金属板4aのそれぞれは、積層方向において拡散接合によって接合される。また、床板3と、床板3の上側の第2積層領域1bに含まれる伝熱板とは拡散接合によって接合され、天井板4と、天井板4の側の第3積層領域1cに含まれる伝熱板とは拡散接合によって接合される。すなわち、積層体1に含まれる、全ての伝熱板と全ての金属板とが積層方向において拡散接合によって接合されている。なお、床板3及び天井板4のそれぞれは、複数の金属板に限らず、1つの金属板で形成してもよい。また、拡散接合後、積層方向に並ぶ破線(複数の金属板と伝熱板それぞれの境界を示す破線)は消滅することがある。本実施形態において床板3および天井板4は必須ではないが、それらのいずれか一方または両方を備えていてもよい。
図2は、本実施形態に係る熱交換器を示す模式的斜視図である。積層体1は、例えば、図2に示す熱交換器10(積層型マイクロ流路熱交換器)として適用される。積層体1の4つの側面1wのそれぞれには、図示しない配管を熱交換器10に接続する際の継手体となるフランジ付きパイプが接合可能である。図2には、積層体1の4つの側面1wのそれぞれに、フランジ付きパイプ100A~100D(以下、単にパイプ100A~100Dと呼ぶ場合がある)が、例えば、ロウ付けによって接合された後の状態が示されている。
パイプ100A~100Dのそれぞれは、例えば、パイプ100Aにて例示されるように、孔2haに連通するパイプ部101と、パイプ部101に接続され側面1wに接合されるフランジ部102とを備える。例えば、高温の流体が積層体1のパイプ100Bから流入すると、この流体は、積層体1を経由し、パイプ100Dから流出する。一方、低温の流体がパイプ100Cから流入すると、この流体は、積層体1を経由し、パイプ100Aから流出する。
積層体1に含まれる、伝熱板と金属板とを説明する。図3(a)、(b)は、積層体の第1積層領域に含まれる伝熱板の模式的斜視図である。図3(a)には、積層体1の第1積層領域1aに含まれる伝熱板21Aが示され、図3(b)には、積層体1の第1積層領域1aに含まれる伝熱板21Bが示される。
図3(a)に示す伝熱板21Aは、所定の厚さを有し平面形状が矩形状の金属板で形成される。伝熱板21Aには、その4辺のそれぞれに、貫通孔26に連通する切欠部211Aと、貫通孔27に連通する切欠部212Aと、貫通孔28に連通する切欠部213Aと、貫通孔29に連通する切欠部214Aとが設けられている。また、伝熱板21Aにおいては、積層体1の主面1uの側の主面に、熱交換部であって高温流体の流路を形成する溝255と、複数の溝250と、溝256とが設けられている。複数の溝250のそれぞれは、溝255と溝256とに連通する。溝255、250、256は、伝熱板21Aの主面に、例えば、ハーフエッチングにより形成される。
複数の溝250は、X軸方向に沿って形成される。溝255、256は、Y軸方向に沿って形成される。溝255の一端は、貫通孔27と連通する。溝256は、その一端が貫通孔29と連通する。すなわち、Y軸方向の両端部に設けられる貫通孔27と貫通孔29との間には、貫通孔27と貫通孔29との間を連通する、複数の溝250と、溝255と、溝256とが形成されている。
図3(b)に示す伝熱板21Bは、所定の厚さを有し平面形状が伝熱板21Aと同じ矩形状の金属板で形成される。伝熱板21Bには、その4辺のそれぞれに、貫通孔26に連通する切欠部211Bと、貫通孔27に連通する切欠部212Bと、貫通孔28に連通する切欠部213Bと、貫通孔29に連通する切欠部214Bとが設けられている。また、伝熱板21Bにおいては、積層体1の主面1uの側の主面に、熱交換部であって低温流体の流路を形成する溝251が設けられている。溝251は、伝熱板21Bの主面に、例えば、ハーフエッチングにより形成される。複数の溝251は、X軸方向に沿って形成される。溝251は、その一端が貫通孔26と連通し、他端は、貫通孔28と連通する。
すなわち、X軸方向の両端部に設けられる貫通孔26と貫通孔28との間には、貫通孔26と貫通孔28との間を連通する複数の溝251が形成されている。
積層体1の第1積層領域1aにおいては、伝熱板21Aと伝熱板21Bとが積層方向において交互に接合されることから、切欠部211Aと切欠部211Bとが積層方向に交互に繋がる。これにより、孔部2haが形成される。また、切欠部212Aと切欠部212Bとが積層方向に交互に繋がることで、孔部2hbが形成される。また、切欠部213Aと切欠部213Bとが積層方向に交互に繋がることで孔部2hcが形成される。また、切欠部214Aと切欠部214Bとが積層方向に交互に繋がることで孔部2hdが形成される。
図4(a)、(b)は、積層体の第2積層領域及び第3積層領域に含まれる伝熱板の模式的斜視図である。図4(a)には、積層体1の第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板22A、23Aが示され、図4(b)には、積層体1の第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板22B、23Bが示される。伝熱板22A、23Aのそれぞれの形状は同じであり、伝熱板22B、23Bのそれぞれの形状は同じである。以下には、伝熱板22A、22Bについて詳細に説明する。
図4(a)に示す伝熱板22Aは、所定の厚さを有し平面形状が伝熱板21Aと同じ矩形状の金属板で形成される。伝熱板22Aには、その4辺のそれぞれの内側に、貫通孔26と、貫通孔27と、貫通孔28と、貫通孔29とが設けられている。また、伝熱板22Aにおいては、積層体1の主面1uの側の主面に、熱交換部であって高温流体の流路を形成する溝255と、複数の溝250と、溝256とが設けられている。複数の溝250のそれぞれは、溝255と溝256とに連通する。溝255、250、256は、伝熱板21Aの主面に、例えば、ハーフエッチングにより形成される。
複数の溝250は、X軸方向に沿って形成される。溝255、256は、Y軸方向に沿って形成される。溝255の一端は、貫通孔27と連通する。溝256は、その一端が貫通孔29と連通する。すなわち、Y軸方向の両端部に設けられる貫通孔27と貫通孔29との間には、貫通孔27と貫通孔29との間を連通する、複数の溝250と、溝255と、溝256とが形成されている。
図4(b)に示す伝熱板22Bは、所定の厚さを有し平面形状が伝熱板21Aと同じ矩形状の金属板で形成される。
伝熱板22Bには、その4辺のそれぞれの内側に、貫通孔26と、貫通孔27と、貫通孔28と、貫通孔29とが設けられている。また、伝熱板22Bにおいては、積層体1の主面1uの側の主面に、熱交換部であって低温流体の流路を形成する溝251が設けられている。溝251は、伝熱板22Bの主面に、例えば、ハーフエッチングにより形成される。複数の溝251は、X軸方向に沿って形成される。溝251は、その一端が貫通孔26と連通し、他端は、貫通孔28と連通する。すなわち、X軸方向の両端部に設けられる貫通孔26と貫通孔28との間には、貫通孔26と貫通孔28との間を連通する複数の溝251が形成されている。
本実施形態での溝、貫通孔を形成する処理は、エッチング処理のほか、レーザ加工、精密プレス加工、切削加工などで行うことが可能である。また、該処理として、3Dプリンターのような積層造形技術も用いることができる。
図5(a)、(b)は、積層体の床板及び天井板を形成する金属板の模式的斜視図である。ここで、図5(a)には、床板を形成する金属板3aが示され、図5(b)には、天井板を形成する金属板4aが示される。
図5(a)に示す金属板3aは、床板3を形成する金属板である。金属板3aは、所定の厚さを有し平面形状が伝熱板21Aと同じ矩形状の金属板で形成される。床板3を形成する金属板3aの厚さは、伝熱板22A、22B、21A、21B、23A、23Bの厚さと同じでもよく、同じでなくてもい。また、図5(b)に示す金属板4aは、天井板4を形成する金属板である。金属板4aは、所定の厚さを有し平面形状が伝熱板21Aと同じ矩形状の金属板で形成される。天井板4を形成する金属板4aの厚さは、伝熱板22A、22B、21A、21B、23A、23Bの厚さと同じでもよく、同じでなくてもい。
複数の金属板3aが積層方向に積層され、この上に伝熱板22Aと伝熱板22Bとが交互に積層され、この上に伝熱板21Aと伝熱板21Bとが交互に積層され、この上に伝熱板23Aと伝熱板23Bとが交互に積層され、この上に複数の金属板4aが積層されて、それぞれの金属板同士、伝熱板同士、及び、金属板と伝熱板とが拡散接合により接合されて、図1に示す積層体1が形成される。
積層体1では、伝熱板22A、22B、21A、21B、23A、23Bのそれぞれに形成された貫通孔26と、伝熱板22A、22B、21A、21B、23A、23Bのそれぞれに形成された貫通孔27と、伝熱板22A、22B、21A、21B、23A、23Bのそれぞれに形成された貫通孔28と、伝熱板22A、22B、21A、21B、23A、23Bのそれぞれに形成された貫通孔29とが積層方向において繋がり、積層体1の内部に積層方向に延びる4つの空間が形成される。これら4つの空間は、図2において、積層体1内の空間260、270、280、290として示されている。
図2に示された4つの空間260、270、280、290において、Y軸方向に並ぶ2つの空間のうちの一方の空間270は、孔部2hbに繋がり、他方の空間290は、孔部2hdに繋がる。また、これらY軸方向に並ぶ2つの空間270、290は、溝250、255、256に連通する。また、この4つの空間において、X軸方向に並ぶ2つの空間260、280のうちの一方の空間260は、孔部2haと繋がり、他方の空間280は、孔部2hcと繋がる。また、これらX軸方向に並ぶ2つの空間260、280は、溝251に連通する。なお、伝熱板21A、21B、22A、22B、23A、23B及び金属板3a、4aは、ステンレス等の同じ板厚の材料で形成される。また、それぞれの材料には異種の金属が含まれてもよい。
ここで、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれるN枚の伝熱板の厚さには誤差(公差)がある。このような伝熱板を使用して積層体を形成すると、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cのそれぞれの厚さを足し合わせた高さには伝熱板1枚当たりにおける板厚の誤差が累積され、積層体の高さが積層体ごとにばらつく。同様に、積層体の側面に形成される孔部の高さも、伝熱板1枚当たりにおける板厚の誤差が累積され、積層体ごとにばらつく。これは、孔部が積層体を形成した後に切削等の手法によって形成されるのでなく、複数の伝熱板に予め形成された切欠部を積層方向に繋ぐことによって形成されるためである。特に、積層体の積層枚数が多くなるほど、孔部の高さのばらつきが大きくなる。
例えば、比較的厚めの伝熱板が多数含まれた積層体では、孔部の高さが比較的高く、比較的薄めの伝熱板が多数含まれた積層体では、孔部の高さが比較的低い。これにより、フランジ付パイプを積層体の側面に接合する際、積層体が前者の場合であると、フランジ部によって完全に孔部を覆うことができない現象が起き、この結果、フランジ付パイプと積層体との気密性が保たれなくなる事態が起き得る。これを解決する手法として、個々の積層体に適合したフランジ付パイプを個別に準備する手法が考えられる。しかし、この方法では、個々の積層体に適合した複数種のフランジ付パイプを準備することが必要となり、コストの上昇を招いてしまう。
本実施形態では、上記に掲げられた、気密性が保たれなくなる状況、及び複数種のフランジ付パイプを準備することによるコストの上昇を抑えるために、フランジ付パイプの寸法に応じて、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cのそれぞれに含まれる伝熱板の枚数を予め算出する。なお、前述したとおり伝熱板の全枚数Nは熱交換器に要求される熱交換能力や流量などに応じて予め決定される。
例えば、複数の金属板3aを積層方向に積層し、この複数の金属板3aの上側に第2積層領域1bを形成するn枚の第2伝熱板(伝熱板22A、22B)を積層し、第2積層領域1bの上側に第1積層領域1aを形成するn枚の第1伝熱板(伝熱板21A,21B)を積層し、第1積層領域1aの上側に第3積層領域1cを形成するn枚の第3伝熱板(伝熱板23A、23B)を積層し、第3積層領域1cの上側に複数の金属板4aを積層方向に積層する。そして、複数の金属板3aと、第2積層領域1bに含まれるn枚の伝熱板と、第1積層領域1aに含まれるn枚の伝熱板と、第3積層領域1cに含まれるn枚の伝熱板と、複数の金属板4aとを拡散接合により接合する。ここで、第2積層領域1bにおいては、伝熱板22Aと伝熱板22Bとが交互に積層され、第1積層領域1aにおいては、伝熱板21Aと伝熱板21Bとが交互に積層され、第3積層領域1cにおいては、伝熱板23Aと伝熱板23Bとが交互に積層される。
この際、拡散接合が行われる前に、第2積層領域1bに含まれる、伝熱板22Aと伝熱板22Bとの合計枚数n枚は、下記の条件Bで特定され、第1積層領域1aに含まれる、伝熱板21Aと伝熱板21Bとの合計枚数n枚は、下記の条件Aで特定され、第3積層領域1cに含まれる、伝熱板23Aと伝熱板23Bとの合計枚数n枚は、下記の条件Cで特定される。
以下、拡散接合前に、第1積層領域1aを形成する伝熱板の枚数(n枚)、第2積層領域1bを形成する伝熱板の枚数(n枚)、第3積層領域1cを形成する伝熱板の枚数(n枚)のそれぞれを決定する方法について説明する。なお、以下では、パイプ100Aを用いて説明するが、パイプ100B~100Dのそれぞれを用いた場合にも以下の方法が適用される。まず、条件A~Cのうち、条件Bから説明し、続いて、条件C、条件Aの順で説明する。
(条件B)
条件Bは、以下の条件である。
例えば、第2積層領域1bと第3積層領域1cとに含まれる伝熱板(伝熱板22A、22B、23A、23B)の合計枚数をn(nは2以上の整数)枚と置く。また、最小板厚dminに、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板の合計枚数N枚(Nは3以上の整数)を乗じた値を第1値とする。そして、第1値からフランジ付きパイプのパイプ部101の内径を減じた値を第2値とする。
ここで、n枚は、第2値を最小板厚dminで除した第3値から小数点以下を切り捨てた値とする。そして、第2積層領域1bに含まれる伝熱板(伝熱板22A、22B)の枚数は、第2積層領域1bと第3積層領域1cとに含まれる伝熱板合計枚数nより小さいn(nは1以上の整数)とする。第1値、第2値、n及びnを数式で表すと、以下のようになる。
第1値=(最小板厚dmin)×N
第2値=第1値-(パイプ部101の内径)
n=第3値=(第2値/(最小板厚dmin))の小数点以下を切り捨てた値
<n、(n>1)
例えば、伝熱板の標準厚さが0.300mmであり、最小板厚dminが0.285mm、最大板厚dmaxが0.315mmの範囲でばらついているとする。また、パイプ100Aのパイプ部101の外径が22.22mm、内径が20.22mmであるとする。ここで、N枚を仮に141枚として予め与える。
第1値は、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板の全てが最小板厚dminで形成されているときの第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cのそれぞれの厚さを足し合わせた高さHminに相当する。従って、
第1値=高さHmin=0.285mm×141枚=40.185mm、となる。
次に、第2値は、第1値(高さHmin)からパイプ部101の内径を差し引いた値に相当する。従って、
第2値=40.185mm-20.22mm=19.965mm、となる。
第2値は、第2積層領域1bの厚さと第3積層領域1cの厚さとの合計厚さに近似する値である。
従って、この第2値を最小板厚dminで割り、さらに小数点以下を切り捨てることにより、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板の合計枚数nが求まる。従って、第3値は、第2値を最小板厚dminで割り、さらに小数点以下を切り捨てた値とすると、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板の枚数nは、
第3値=n=(19.965mm/0.285mm)の小数点以下を切り捨てた値=70枚、となる。
ここで、パイプ100Aについては、パイプ100Aの中心が第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cのそれぞれの厚さを足し合わせた高さのおよそ半分の高さに位置させると想定する。従って、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板のそれぞれの枚数は、合計枚数の70枚の半分に振り分けられるとする。従って、第2積層領域1bに含まれる伝熱板の枚数nは、n<nの条件を満たす35枚に決定される。
(条件C)
条件Cは、以下の条件である。
第3積層領域1cに含まれる伝熱板(伝熱板23A、23B)の枚数n(nは1以上の整数)は、n-nとする。nを数式で表すと、以下のようになる。
=n-n、(nは1以上の整数)
条件Bによって、第2積層領域1bに含まれる伝熱板の枚数nが35枚とされたので、第3積層領域1cに含まれる伝熱板の枚数nは、n=n-nの条件から35枚に決定される。
(条件A)
条件Aは、以下の条件である。
例えば、第4値を第1値から最小板厚dminにnを乗じた値を減じた値とする。そして、第1積層領域1aに含まれる伝熱板(伝熱板21A、21B)の枚数n(nは1以上の整数)は、第4値を最小板厚dminで除した値とする。第4値及びnを数式で表すと、以下のようになる。
第4値=第1値-((最小板厚dmin)×n)
=第4値/(最小板厚dmin)、(nは1以上の整数)
第4値は、第1値から最小板厚dminにnを乗じた値を減じた値、すなわち、高さHminから、第2積層領域1bの厚さと第3積層領域1cの厚さとの合計厚さを差し引いた値である。従って、
第4値=40.185mm-(0.285mm×70枚)=20.235mm
同時に、この第4値は、積層体1が最小板厚dminの伝熱板で形成された場合の孔部2haの積層方向における高さに相当する。そして、第4値を最小板厚dminで割った値は、積層体1が最小板厚dminの伝熱板で形成された場合の第1積層領域1aに含まれる伝熱板の枚数nに相当する。従って、枚数nは、
=20.235mm/0.285mm=71枚、として決定される。
また、孔部2haの高さに対応する第4値(20.235mm)がパイプ部101の内径20.22mmよりも大きくなることから、積層方向においては、パイプ部101の内部が孔部2haによって塞がれなくなる。
次に、孔部2haの幅Wによっても、パイプ部101の内部が塞がらないように、幅Wがパイプ部101の内径よりも大きい第5値に設定される。ここで、幅Wとは、積層方向に直交し側面1wに沿った第1方向(Y軸方向)における幅である。この幅Wは、伝熱板21A、21Bのそれぞれに形成された切欠部211A、211BのY軸方向における幅に対応する。例えば、第5値は、パイプ部101の内径20.22mmよりも大きい20.4mmに設定される。
次に、孔部2haの幅Wを横方向の長さとする1組の対辺と、最大板厚dmaxにN枚を乗じた第6値から、最大板厚dmaxに合計枚数nを乗じた値を減じた第7値を縦方向の長さとする1組の対辺とからなる仮想矩形を想定する。第6値及び第7値の数式は、以下のようになる。
第6値=(最大板厚dmax)×N枚
第7値=第6値-(最大板厚dmax)×n枚
図6に仮想矩形と、この仮想矩形にパイプ100Aを重ねあわせた図を示す。
第6値は、最大板厚dmaxの伝熱板を用いた場合の第1積層領域1aの厚さと第2積層領域1bの厚さと第3積層領域1cとの合計厚さに相当する。換言すれば、この合計厚さは、最大板厚dmaxの伝熱板を用いた場合の第1積層領域1a、第2積層領域1b、及び第3積層領域1cのそれぞれの厚さを足し合わせた高さ(Hmax)に相当する。また、第7値は、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれるN枚の伝熱板の全てが最大板厚dmaxで形成された場合の孔部2haの高さに相当する。
例えば、幅Wは、20.4mmに設定されている。
第6値は、第6値=0.315mm×141枚=44.415mm、となり、第7値は、第7値=44.415mm-(0.315mm×70枚)=22.365mm、となる。
図6では、仮想矩形の下辺をx軸、左辺をy軸とする2次元座標を導入し、x軸とy軸との交点を0点とする。そして、仮想矩形の下辺(x軸)及び左辺(y軸)にパイプ部101の内径と同心状の円を接触させる。次に、この円の中心点A(x、y)から仮想矩形の右辺と上辺との交点B(x、y)までの距離Dを求め、この距離Dの2倍の値をパイプ100Aのフランジ部102の外径よりも小さく設定する。
例えば、x、yは、ともにパイプ部101の内径の半分であることから、20.22mm/2によって、10.11mmとなる。xは、幅Wであることから、20.4mmになる。yは、第7値であることから、22.365mmとなる。
これにより、距離Dは、((x-x+(y-y)の平方根として求まり、その値は、16.002(小数点以下、3桁まで表示)となる。従って、フランジ部102の半径が距離Dよりも、例えば、2mm大きければ、すなわち、フランジ部102の外径が36mmであるパイプ100Aを用いれば、第1積層領域1aに含まれる伝熱板が全て最大板厚dmaxで形成されたとしても、孔部2haは、パイプ100Aのフランジ部102によって確実に塞がれることになる。
なお、本実施形態においては、フランジ部102の外形は円である必要はなく、フランジ部102の外形が円以外の形状(例えば矩形(四角形)、六角形、八角形等の多角形)のフランジ付きパイプを用いてよい。この場合、フランジ部102は、円の外径に対応する外形寸法(中心点Aを通過する外形寸法)が最小となる最小外形と、最大となる最大外形とを有する。このような場合、距離Dの2倍の値がフランジ部102の最小外形よりも小さく設定される。これにより、孔部2haは、フランジ部102によって確実に塞がれる。
また、本実施形態においては、フランジ部102の平面形状は矩形でもよい。この場合、フランジ部102は、矩形の対角線方向において、その外形寸法が最大となる。このような場合、距離Dの2倍の値がフランジ部102の最大外形よりも小さく設定される。このような場合でも、孔部2haは、フランジ部102によって確実に塞がれる。以下、フランジ部102の平面形状が円であるとして説明する。
図7(a)は、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板が最大板厚dmaxの伝熱板で形成された積層体を示す模式的側面図である。図7(b)は、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板が最小板厚dminの伝熱板で形成された積層体を示す模式的側面図である。図7(a)、(b)のそれぞれにおいて、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板の枚数は同じである。また、図7(a)、(b)には、パイプ100Aを積層体の側面1wに重ね合わせた状態が示されている。
図7(a)に示すように、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板の全てが最大板厚dmaxの伝熱板で形成されたとしても、パイプ100Aのフランジ部102の外径は、図6に示された距離Dの2倍の値よりも大きい。従って、孔部2haはパイプ100Aのフランジ部102によって確実に塞がれることになる。
また、図7(b)に示すように、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板の全てが最小板厚dmimの伝熱板で形成されたとしても、孔部2haの高さは、孔部2haはパイプ100Aのパイプ部101の内径よりも大きくなる。これにより、パイプ部101の内部が孔部2haによって塞がれなくなり、孔部2haとパイプ部101の内部との段差が抑えられて、流路抵抗の増加が抑えられる。
また、本実施形態によれば、個々の積層体の高さ(第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cのそれぞれの厚さを足し合わせた高さ)に適合したフランジ付パイプを個別に準備する必要はなく、コストの上昇が抑えられる。
このように、本実施形態では、拡散接合が行われる前に、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cのそれぞれの枚数が決定される。その後、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる複数(N枚)の伝熱板が床板3を形成する金属板3aと天井板4を形成する金属板4aとの間に積層され、複数の伝熱板のそれぞれ及び複数の金属板のそれぞれが拡散接合によって積層方向に接合される(図1)。
次に、積層体1のそれぞれの側面1wに孔部2haに連通するパイプ100A、孔部2hbに連通するパイプ100B、孔部2hcに連通するパイプ100C、及び孔部2hdに連通するパイプ100Dがロウ付けによって接合される。ロウ付けは、側面1wとフランジ部102との間で行われる。
ここで、第1積層領域1a、第2積層領域1b及び第3積層領域1cに含まれる伝熱板の全枚数Nについては、伝熱板の全てが最小板厚dmimであったとしても、高さHminよりも大きい外径(フランジ部102の外形が円以外の場合には、最大外形寸法)のフランジ部102を持ったパイプ100A~100Dが用いられる。特に、床板3及び天井板4を積層体1に含ませることにより、積層体1の積層方向における高さ(床板3、第1積層領域1a、第2積層領域1b、第3積層領域1c及び天井板4のそれぞれの高さを足し合わせた)がフランジ部102の外径(フランジ部102の外形が円以外の場合には、最大外形寸法)よりもより確実に大きく設定できる。また、積層体1の側面1wの幅(積層方向と直交する方向で側面1wに沿った方向(第1方向)の幅)は、フランジ部102の外径(フランジ部102の外径が円以外の場合には、最大外形寸法)よりも広く設定される。
これにより、パイプ100A~100Dのそれぞれのフランジ部102が積層体1からはみ出なくなくなり、熱交換器10の外観が良好になる。また、熱交換器10を板金のスタンドに固定する際、フランジ部102が積層体1からはみ出ないことから、フランジ部102がスタンドに接触しないことになる。これにより、熱交換器10をスタンドに固定する際、フランジ部102による固定への干渉を防止できる。
このように、以上説明した方法によって、図1に示す積層体1、図2に示す積層体1を含む熱交換器10が形成される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。各実施形態は、独立の形態とは限らず、技術的に可能な限り複合することができる。
1…積層体
1a…第1積層領域
1b…第2積層領域
1c…第3積層領域
1u…主面
1d…主面
1w…側面
2ha、2hb、2hc、2hd…孔部
3…床板
3a…金属板
4…天井板
4a…金属板
10…熱交換器
21A、21B、22A、22B、23A、23B…伝熱板
26、27、28、29…貫通孔
100A、100B、100C、100D…フランジ付きパイプ(パイプ)
101…パイプ部
102…フランジ部
211A、211B、212A、212B、213A、213B、214A、214B…切欠部
250、251、255、256…溝
260、270、280、290…空間

Claims (10)

  1. それぞれの厚さが最小板厚dminから最大板厚dmaxの範囲でばらつく、流路が形成されたN枚(Nは3以上の整数)の伝熱板を積層し、積層方向に沿った側面に前記流路に連通する孔部を形成し、前記側面に前記孔部に連通するフランジ付きパイプが接合可能な積層体を製造する方法において、
    条件Bで特定され第2積層領域を形成するn枚の前記伝熱板を積層する工程と、
    条件Aで特定され第1積層領域を形成するn枚の前記伝熱板を前記第2積層領域に積層する工程と、
    条件Cで特定され第3積層領域を形成するn枚の前記伝熱板を前記第1積層領域に積層する工程と、
    前記第2積層領域と前記第1積層領域と前記第3積層領域とを拡散接合により接合する工程とを含み、
    上記条件Bは、
    前記第2積層領域と前記第3積層領域とに含まれる前記伝熱板の枚数の合計n(nは2以上の整数)を、前記最小板厚dminに前記Nを乗じた第1値から前記フランジ付きパイプのパイプ部の内径を減じた第2値をさらに前記最小板厚dminで除した第3値の小数点以下を切り捨てた値とし、n(nは1以上の整数)をnより小さい整数とする条件であり、
    上記条件Aは、
    前記第1積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)を前記第1値から前記最小板厚dminに前記nを乗じた値を減じた第4値を前記最小板厚dminで除した値とする条件であり、
    上記条件Cは、
    前記第3積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)をn-nとする条件である
    積層体の製造方法。
  2. 請求項1に記載された積層体の製造方法であって、
    前記積層方向に対し直交し前記側面に沿った第1方向における前記孔部の幅Wが前記パイプ部の内径よりも大きい第5値に設定され、
    前記幅Wを横方向の長さとする1組の対辺と、前記最大板厚dmaxに前記Nを乗じた第6値から、前記最大板厚dmaxに前記合計枚数nを乗じた値を減じた第7値を縦方向の長さとする1組の対辺とからなる仮想矩形を想定した場合、
    前記仮想矩形の下辺及び左辺に、前記パイプ部の内径を直径とする円を接触させたとき、前記円の中心点から前記仮想矩形の右辺と上辺との交点までの距離Dの2倍を前記フランジ付きパイプのフランジ部の外径よりも小さくする
    積層体の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載された積層体の製造方法であって、
    前記第1値を前記積層方向における前記フランジ部の外径以上にする
    積層体の製造方法。
  4. 請求項1~3のいずれか1つに記載された積層体の製造方法であって、
    前記拡散接合の前に、前記複数の伝熱板は、床板と天井板との間に積層され、
    前記拡散接合によって、前記床板、前記複数の伝熱板、及び前記天井板が前記積層方向に接合され、
    前記床板、前記複数の伝熱板、及び前記天井板の前記積層方向における高さを前記フランジ部の外径よりも大きくする
    積層体の製造方法。
  5. それぞれの厚さが最小板厚dminから最大板厚dmaxの範囲でばらつく、流路が形成されたN枚(Nは3以上の整数)の伝熱板を積層し、積層方向に沿った側面に前記流路に連通する孔部を形成した積層体を有し、前記側面に前記孔部に連通するフランジ付きパイプが接合される熱交換器を製造する方法において、
    条件Bで特定され第2積層領域を形成するn枚の前記伝熱板を積層する工程と、
    条件Aで特定され第1積層領域を形成するn枚の前記伝熱板を前記第2積層領域に積層する工程と、
    条件Cで特定され第3積層領域を形成するn枚の前記伝熱板を前記第1積層領域に積層する工程と、
    前記第2積層領域と前記第1積層領域と前記第3積層領域とを拡散接合により接合する工程と、
    前記拡散接合によって形成された前記積層体の前記側面に前記フランジ付きパイプを接合する工程と
    を含み、
    上記条件Bは、
    前記第2積層領域と前記第3積層領域とに含まれる前記伝熱板の枚数の合計n(nは2以上の整数)を、前記最小板厚dminに前記Nを乗じた第1値から前記フランジ付きパイプのパイプ部の内径を減じた第2値をさらに前記最小板厚dminで除した第3値の小数点以下を切り捨てた値とし、n(nは1以上の整数)をnより小さい整数とする条件であり、
    上記条件Aは、
    前記第1積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)を前記第1値から前記最小板厚dminに前記nを乗じた値を減じた第4値を前記最小板厚dminで除した値とする条件であり、
    上記条件Cは、
    前記第3積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)をn-nとする条件である
    熱交換器の製造方法。
  6. それぞれの厚さが最小板厚dminから最大板厚dmaxの範囲でばらつく、流路が形成されたN枚(Nは3以上の整数)の伝熱板が積層され、積層方向に沿った側面に前記流路に連通する孔部が形成され、前記側面に前記孔部に連通するフランジ付きパイプが接合可能な積層体において、
    前記側面は、前記積層方向において、前記孔部が形成される第1積層領域と、前記第1積層領域を挟む、第2積層領域及び第3積層領域とを有し、
    前記第2積層領域と前記第1積層領域と前記第3積層領域とは、拡散接合により接合され、
    前記第2積層領域は、条件Bで特定されたn枚の前記伝熱板によって形成され、
    前記第1積層領域は、条件Aで特定されたn枚の前記伝熱板によって形成され、
    前記第3積層領域は、条件Cで特定されたn枚の前記伝熱板によって形成され、
    上記条件Bは、
    前記第2積層領域と前記第3積層領域とに含まれる前記伝熱板の枚数の合計n(nは2以上の整数)を、前記最小板厚dminに前記Nを乗じた第1値から前記フランジ付きパイプのパイプ部の内径を減じた第2値をさらに前記最小板厚dminで除した第3値の小数点以下を切り捨てた値とし、n(nは1以上の整数)をnより小さい整数とする条件であり、
    上記条件Aは、
    前記第1積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)を前記第1値から前記最小板厚dminに前記nを乗じた値を減じた第4値を前記最小板厚dminで除した値とする条件であり、
    上記条件Cは、
    前記第3積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)をn-nとする条件である
    積層体。
  7. 請求項6に記載された積層体であって、
    前記積層方向に対し直交し前記側面に沿った第1方向における前記孔部の幅Wは、前記パイプ部の内径よりも大きく前記側面の前記第1方向における幅よりも小さい第5値であり、
    前記フランジ付きパイプのフランジ部の外径は、
    前記最大板厚dmaxに前記Nを乗じた第6値を前記第2積層領域、前記第1積層領域、及び前記第3積層領域の前記積層方向における高さHmaxとしたものであり、
    前記幅Wを横方向の長さとする1組の対辺と、前記高さHmaxから、前記最大板厚dmaxに前記合計枚数nを乗じた値を減じた第7値を縦方向の長さとする1組の対辺とからなる仮想矩形の下辺及び左辺に、前記パイプ部の内径を直径とする円を接触させたとき、前記円の中心点から前記仮想矩形の右辺と上辺との交点までの距離Dの2倍よりも大きい
    積層体。
  8. 請求項6または7に記載された積層体であって、
    前記第1値は前記積層方向における前記フランジ部の外径以上である
    積層体。
  9. 請求項5~8のいずれか1つに記載された積層体であって、
    前記積層方向において、前記複数の伝熱板は、床板と天井板との間で前記床板と前記天井板とに接合され、
    前記床板、前記複数の伝熱板、及び前記天井板の前記積層方向における高さは、前記フランジ部の外径よりも大きい
    積層体。
  10. それぞれの厚さが最小板厚dminから最大板厚dmaxの範囲でばらつく、流路が形成されたN枚(Nは3以上の整数)の伝熱板が積層され、積層方向に沿った側面に前記流路に連通する孔部が形成され、前記側面に前記孔部に連通するフランジ付きパイプが接合された熱交換器において、
    前記側面は、前記積層方向において、前記孔部が形成される第1積層領域と、前記第1積層領域を挟む、第2積層領域及び第3積層領域とを有し、
    前記第2積層領域と前記第1積層領域と前記第3積層領域とは、拡散接合により接合され、
    前記第2積層領域は、条件Bで特定されたn枚の前記伝熱板によって形成され、
    前記第1積層領域は、条件Aで特定されたn枚の前記伝熱板によって形成され、
    前記第3積層領域は、条件Cで特定されたn枚の前記伝熱板によって形成され、
    上記条件Bは、
    前記第2積層領域と前記第3積層領域とに含まれる前記伝熱板の枚数の合計n(nは2以上の整数)を、前記最小板厚dminに前記Nを乗じた第1値から前記フランジ付きパイプのパイプ部の内径を減じた第2値をさらに前記最小板厚dminで除した第3値の小数点以下を切り捨てた値とし、n(nは1以上の整数)をnより小さい整数とする条件であり、
    上記条件Aは、
    前記第1積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)を前記第1値から前記最小板厚dminに前記nを乗じた値を減じた第4値を前記最小板厚dminで除した値とする条件であり、
    上記条件Cは、
    前記第3積層領域に含まれる前記伝熱板の枚数n(nは1以上の整数)をn-nとする条件である
    熱交換器。
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