JP2016085033A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い熱交換性能を有する熱交換器及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 薄板を隣接する薄板の孔と孔とが互いに連通するように順次積層し、積層方向に貫通する複数の流路が形成された薄板積層体を有する熱交換器であって、前記複数の流路は、第1の伝熱媒体が流れる複数の第1の流路からなる第1の流路群と、第2の伝熱媒体が流れる複数の第2の流路からなる第2の流路群とを含み、二次元投影平面視野において薄板の孔の相対的な位置および形状の少なくとも一方を変えて薄板を積層させることにより、前記薄板積層体において少なくとも2つの異なる方向に熱移動を生じるように第1の流路4と第2の流路5とが互いに隣り合って近接配置されている。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、温度差のある流体間で熱交換するためのマイクロチャネルを有する熱交換器及びその製造方法に関する。
近年、半導体素子の高集積化による発熱密度の増大、及び、携帯電話に代表される電子機器の小型化に対応するため、小型で高い熱交換性能を有する放熱機器の開発が求められている。また、地球温暖化防止の観点から、従来排熱として廃棄されていた低温の熱源からも、効率良くエネルギーを回収しようという機運が高まっている。そのために異方性多孔質材料を用いた、特許文献1に示されるマイクロチャネル熱交換器が提案されている。
この熱交換器では、孔径と孔方向をそろえた材料を用いることで、圧力損失を低減し、孔径や流路幅のバラツキ等の制御を可能にしている。また、高温流体と低温流体の流路を近接させて積層し、かつ流体を対向させて流しているので、高い熱交換効率を実現している。
しかしながら、全ての高温流体の流路と低温流体の流路が隣り合う構成は困難であるため、流体と多孔質材料間の熱伝達率が高く、かつ多孔質材料の熱伝導率が低い場合には、フィン孔率が低下してしまうという問題があった。また、封止板を用いて高温・低温流体を分配するため、圧力損失の増加、製造性の低下、及び、コスト増を招いていた。
特許文献2に示される積層型流路要素では、流れと直交する方向に流路を積層すると共に、入口から熱交換部分までは高温・低温流路を互いに近づく方向に配置し、また、熱交換部分から出口までは高温・低温流路を互いに離れる方向に配置することで、高温流路と低温流路が流れと垂直な1方向で互いに隣り合う構造を有しており、また、流路分配用の封止板を必要としない構成となっている。
しかしながら、高温・低温流体は1方向にしか隣接しないことから熱交換性能は制限されると共に、また、入口・出口部分の流路の開口率は50%以下であることから圧力損失の増加は避けられない。
特開2010−216736号公報 特開2009−30870号公報 特開2008−147240号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、高い熱交換性能を有する熱交換器及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る熱交換器は、複数の孔を有する熱伝導性の薄板を隣接する薄板の孔と孔とが互いに連通するように順次積層していくことにより、積層方向の両端で開口し、積層方向に貫通する複数の流路が形成された薄板積層体を有する熱交換器であって、前記複数の流路は、第1の伝熱媒体が流れる複数の第1の流路からなる第1の流路群と、第2の伝熱媒体が流れる複数の第2の流路からなる第2の流路群とを含み、二次元投影平面視野において前記薄板の孔の相対的な位置および形状の少なくとも一方を変えて薄板を積層させることにより、前記薄板積層体において少なくとも2つの異なる方向に熱移動を生じるように前記第1の流路群に属する第1の流路と前記第2の流路群に属する第2の流路とが互いに隣り合って配置されている、ことを特徴とする。
本発明に係る熱交換器の製造方法は、(a)複数の孔を有する先頭のセグメント薄板を作製し、(b)前記先頭のセグメント薄板の複数の孔に1対1に対応する複数の孔を有し、これら複数の孔のうちの少なくとも1つが前記先頭のセグメント薄板の孔の位置に対して二次元投影平面視野において漸次変位した複数の後続のセグメント薄板をさらに順次作製し、(c)前記先頭のセグメント薄板から始めて前記後続のセグメント薄板を順次積み重ねていき、これにより複数のセグメント薄板が積層された薄板積層体アッセンブリを形成し、(d)前記薄板積層体において隣接するセグメント薄板同士を接合手段で接合し、これにより前記薄板積層体アッセンブリを一体化して薄板積層体とし、前記薄板積層体において前記複数のセグメント薄板の孔が三次元に連続し、かつ両端で開口する複数の熱交換流路が形成され、(e)前記複数の熱交換流路を第1の伝熱媒体が流れる第1の流路群に属する第1の流路と第2の伝熱媒体が流れる第2の流路群に属する第2の流路とに区分し、前記薄板積層体において少なくとも2つの異なる方向に熱移動を生じるように前記第1の流路群に属する第1の流路と前記第2の流路群に属する第2の流路とを互いに隣り合わせて配置する、ことを特徴とする。
(a)は第1の実施形態に係る熱交換器を模式的に示す内部透視斜視図、(b)〜(k)は(a)の熱交換器の各部位での流路断面を示す断面模式図。 (a)(b)は熱交換器の製造方法を説明するための図。 (a)は第1の実施形態に係る熱交換器の変形例を示す内部透視斜視図、(b)〜(k)は(a)の熱交換器の各部位での流路断面を示す断面模式図。 (a)は第2の実施形態に係る熱交換器を模式的に示す内部透視斜視図、(b)〜(m)は(a)の熱交換器の各部位での流路断面を示す断面模式図。 第4の実施形態に係る熱交換器の一部を拡大して示す拡大斜視図。 (a)は第5の実施形態に係る熱交換器の入口側を模式的に示す斜視図、(b)は流体の流速分布と温度分布を模式的に示す分布図。 (a)は第6の実施形態に係る熱交換器の入口側を模式的に示す斜視図、(b)は流体の流速分布と温度分布を模式的に示す分布図。
本発明の好ましい実施の形態を以下に説明する。
(1)本実施形態の熱交換器は、複数の孔を有する熱伝導性の薄板を隣接する薄板の孔と孔とが互いに連通するように順次積層していくことにより、積層方向の両端で開口し、積層方向に貫通する複数の流路が形成された薄板積層体を有する熱交換器であって、前記複数の流路は、第1の伝熱媒体が流れる複数の第1の流路からなる第1の流路群と、第2の伝熱媒体が流れる複数の第2の流路からなる第2の流路群とを含み、二次元投影平面視野において前記薄板の孔の相対的な位置および形状の少なくとも一方を変えて薄板を積層させることにより、前記薄板積層体において少なくとも2つの異なる方向に熱移動を生じるように前記第1の流路群に属する第1の流路と前記第2の流路群に属する第2の流路とが互いに隣り合って配置されている。
本実施形態では、二次元投影平面視野において薄板の孔の相対的な位置を変えて(孔を位置ずれさせて)薄板を積層し、第1の流路と第2の流路とを互いに隣り合わせて近接配置し、薄板積層体において2つの異なる方向に、すなわち一方側からは第1の流路群を通って第1の伝熱媒体を一方向に流し、これに対向する他方側からは第2の流路群を通って第2の伝熱媒体を前記一方向に対向する対向方向に流す(図1、図3)。
また、本実施形態では、二次元投影平面視野において薄板の孔の相対的な形状を変えて(流路の断面形状を変更し、及び/又は流路を分岐させた後に合流させて)薄板を積層し、第1の流路と第2の流路とを互いに隣り合わせて近接配置し、薄板積層体において2つの異なる方向に、すなわち一方側からは第1の流路群を通って第1の伝熱媒体を一方向に流し、これに対向する他方側からは第2の流路群を通って第2の伝熱媒体を前記一方向に対向する対向方向に流す(図4)。
上述のように本実施形態では、第1の流路群に属する第1の流路と第2の流路群に属する第2の流路とを互いに隣り合わせて配置しているので、第1の流路と第2の流路とが接近し、第1の流路から第2の流路までの相互間距離が短くなる。その結果、熱交換率が向上し、例えば高温領域のほうから第1の流路群に通流させる第1の伝熱媒体と低温領域のほうから第2の流路群に通流させる第2の伝熱媒体との間で高効率な熱移動が生じ、熱交換率の高い熱交換器となる。
(2)上記(1)において、薄板積層体が、銅、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、チタンおよびチタン合金からなる群のうちから選択される1種または2種以上の金属または合金からなることが好ましい。これらの金属または合金は、熱伝導性が良好であるばかりでなく、拡散接合法などを利用して薄板同士をその融点よりかなり低い温度域で接合して一体化した薄板積層体を作製できるという製造上の利点がある。
(3)上記(1)または(2)のいずれか1において、第1の流路群に通流されるために高温領域に存在する第1の伝熱媒体が薄板積層体に伝熱しうるように複数の薄板が相互に熱的に接続され、かつ、第2の流路群に通流されるために高温領域よりも温度の低い低温領域に存在する第2の伝熱媒体が薄板積層体に伝熱しうるように複数の薄板が相互に熱的に接続されていることが好ましい。
本実施形態によれば、積層した複数の薄板同士を拡散接合法などを利用して隙間無く密着接合させ、液体-固体間の熱伝導ばかりでなく、固体-固体間の熱伝導性を高めているので、全体としての熱交換率が高い熱交換器が得られる。
(4)上記(3)において、前記高温領域および前記低温領域の少なくとも一部が複数の孔を有する異形の薄板の積層により形成されると共に、前記薄板の複数の孔により形成される前記複数の流路が前記高温領域と前記低温領域の各々の流入側と流出側を空間的に接続することができる。
本実施形態では、高温領域および低温領域の流入側の各々にマニホールドやヘッダ等を介して第1及び第2の伝熱媒体が供給されると、複数の流路を通って高温領域および低温領域の流出側の各々に到達して薄板積層体から出て行く間に、第1及び第2の伝熱媒体間で有効に熱交換がなされる。
本実施形態によれば、温・冷2流体が熱交換領域で隣接するための空間を、入口・出口部分で空けておく必要が無く、入口以前、及び、出口以降の流路に対して、熱交換器の開口率を大きくとることができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1において、前記流路を横切る横断面において、前記高温領域と前記低温領域の境界部分の長さの合計が、前記流路の外周長さの1/2以上とすることができる。
本実施形態によれば、高温領域と低温領域の境界部分の長さの合計を流路の外周長さの1/2以上とすることで、伝熱媒体から薄板積層体への熱伝達率を増大させ、熱交換率をさらに向上させることができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1において、前記流路の断面の平均周囲長をLとし、平均面積をSとした場合に、式D=4*S/Lで与えられる相当直径Dが10mm以下とすることができる。
本実施形態では、流路の相当直径Dが10mm以下の微細な流路(マイクロチャネル)を有するマイクロチャネル型熱交換器を対象とすることを明らかにしている。このような微細な流路を有するマイクロチャネル型熱交換器では、マイクロチャネル内での流路抵抗が大きくなるので、熱交換器の開口率をできるだけ大きくとり、マイクロチャネルの入口部分および出口部分で生じる圧力損失をできるだけ小さく抑えるようにする必要がある。
(7)本実施形態の熱交換器の製造方法は、(a)複数の孔を有する先頭のセグメント薄板を作製し、(b)前記先頭のセグメント薄板の複数の孔に1対1に対応する複数の孔を有し、これら複数の孔のうちの少なくとも1つが前記先頭のセグメント薄板の孔の位置に対して二次元投影平面視野において漸次変位した複数の後続のセグメント薄板をさらに順次作製し、(c)前記先頭のセグメント薄板から始めて前記後続のセグメント薄板を順次積み重ねていき、これにより複数のセグメント薄板が積層された薄板積層体アッセンブリを形成し、(d)前記薄板積層体において隣接するセグメント薄板同士を接合手段で接合し、これにより前記薄板積層体アッセンブリを一体化して薄板積層体とし、前記薄板積層体において前記複数のセグメント薄板の孔が三次元に連続し、かつ両端で開口する複数の熱交換流路が形成され、(e)前記複数の熱交換流路を第1の伝熱媒体が流れる第1の流路群に属する第1の流路と第2の伝熱媒体が流れる第2の流路群に属する第2の流路とに区分し、前記薄板積層体において少なくとも2つの異なる方向に熱移動を生じるように前記第1の流路群に属する第1の流路と前記第2の流路群に属する第2の流路とを互いに隣り合わせて配置する。
本実施形態によれば、複数の第1の流路と複数の第2の流路とを互いに隣り合わせて配置しているので、第1の流路と第2の流路とが接近し、第1の流路から第2の流路までの相互間距離が短くなる。その結果、熱交換率が向上し、例えば高温領域のほうから第1の流路群に通流させる第1の伝熱媒体と低温領域のほうから第2の流路群に通流させる第2の伝熱媒体との間で高効率な熱移動が生じ、熱交換率の高い熱交換器となる。
以下、添付の図面を参照して本発明を実施するために好ましい種々の形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1を参照して第1の実施形態の熱交換器を説明する。
本実施形態の熱交換器1は、熱交換を行う第1及び第2の流路4,5が形成された薄板積層体10と、薄板積層体10の両端面にそれぞれ取り付けられた図示しない複数のマニホールドと、第1の流路4に連通する第1のマニホールドに第1の伝熱媒体を供給する図示しない第1の伝熱媒体供給源と、第2の流路5に連通する第2のマニホールドに第2の伝熱媒体を供給する図示しない第2の伝熱媒体供給源と、を有している。
薄板積層体10は、X軸方向に延び出す直方体からなり、内部に複数の流路4,5が形成されている。これらの流路4,5は、薄板積層体10の長手軸(X軸)にほぼ沿って延び出し、薄板積層体の両端面2,3にて開口する貫通孔であり、図示しない入側マニホールドから供給される第1又は第2の伝熱媒体が通流するようになっている。
薄板積層体は、本実施形態の直方体以外に円柱、半円柱、長円柱、楕円柱、三角柱、六角柱、八角柱など様々な形状とすることができる。また、薄板積層体の熱交換用流路は、円形状、半円形状、矩形状等の様々な断面形状とすることができる。本実施形態では流路4,5の断面形状を円形状にしている。流路の断面形状が円形状の場合、その直径は1μm以上10mm以下にすることが望ましい。流路の直径が1μm未満の場合は、製作が困難になると共に、圧力損失が顕著に増大してしまう。一方、流路の直径が10mmを超えると、伝熱媒体と接する表面積が不足して、熱交換性能が低下する。
薄板積層体10の一方側の端面2は、入口面21と出口面22との2つの矩形領域に分割されている。入口面21には9つの第1の流路4が開口している。出口面22には9つの第2の流路5が開口している。入口面21には図示しない第1の入側マニホールドを経由して図示しない第1の伝熱媒体供給源から第1の伝熱媒体が所望の圧力で供給されるようになっている。出口面22からは図示しない第2の出側マニホールドに第1の流路4を流れる第1の伝熱媒体と熱交換した後の第2の伝熱媒体が排出されるようになっている。
薄板積層体10の他方側の端面3は、出口面31と入口面32との2つの矩形領域に分割されている。入口面32には9つの第2の流路5が開口している。出口面31には9つの第1の流路4が開口している。入口面32には図示しない第2の入側マニホールドを経由して図示しない第2の伝熱媒体供給源から第2の伝熱媒体が所望の圧力で供給されるようになっている。出口面31からは図示しない第1の出側マニホールドに第2の流路5を流れる第2の伝熱媒体と熱交換した後の第1の伝熱媒体が排出されるようになっている。
次に、薄板積層体の製作に用いる材料を説明する。
薄板積層体を構成するセグメント薄板の材料には、銅、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、チタンおよびチタン合金からなる群のうちから選択される1種または2種以上の金属または合金を用いることが好ましい。とくに高い熱伝導率が要求される熱交換器では、銅、鉄、アルミニウムおよびこれらの合金を用いることが好ましい。また、熱交換器に耐衝撃性や耐腐食性が要求される場合には、ステンレス鋼やチタン及びチタン合金が好ましい。
次に、図2を参照して薄板積層体の製作方法を説明する。
先ず銅の薄板を用いて複数の孔を有する先頭のセグメント薄板m1を作製する。この先頭セグメント薄板m1を基準として、複数の孔のうちの少なくとも1つが先頭セグメント薄板m1の孔の位置に対して二次元投影平面視野において漸次変位した複数枚の後続のセグメント薄板m2,m3,m4〜mnを順次作製する。これらの後続のセグメント薄板m2,m3,m4〜mnは、先頭セグメント薄板m1の複数の孔に1対1に対応する複数の孔を有するものである。
孔の形成方法として、特許文献3に記載された方法や、エッチングや、エレクトロフォーミングなどの化学処理プロセスや、ドリルによる切削加工や、プレス加工、放電加工、レーザー加工などの機械加工プロセスが用いられる。ここで、孔は、以下に述べる種々の形状のセグメント薄板m1〜mnのほぼ全ての部位に設けられ、セグメント薄板m1〜mnの位置を正確に合わせて積層することにより、熱交換器としての貫通流路が形成される。積層方法は、拡散接合、ろう付け、接着等の公知の手法を用いることができる。
図2の(a)に示すように、先頭のセグメント薄板m1から始めて後続のセグメント薄板m2,m3,m4〜mnを順次積み重ねていき、これにより複数のセグメント薄板が積層された薄板積層体アッセンブリを形成する。セグメント薄板m1〜mnの積み重ねにおいて、温・冷の2流体が流れ方向に対して2方向で隣接するよう、前述の区間とは異なる方向に層間の孔の位置を徐々にずらして積層する。次の区間においては、各層間の孔をずらさず、1方向に揃うように積層するが、これが高温流体と低温流体間の熱交換性能が最も高い区間となる。その次には、流れ方向に垂直に1方向のみで隣接するよう、層間の項の位置を徐々にずらして積層する。その次には、温・冷2流体の各流路がそれぞれ集合するよう、層間の孔の位置を徐々にずらして積層する。
このようにして積み重ねた薄板積層体アッセンブリを拡散炉内に装入し、真空または不活性ガス雰囲気下で所定温度域に昇温し、セグメント薄板m1〜mnの相互間を拡散接合する。これにより図2の(b)に示すように、薄板積層体アッセンブリが一体化された薄板積層体10が得られる。得られた薄板積層体10において、複数のセグメント薄板の孔が三次元に連続し、両端面にてそれぞれ開口する複数の流路4,5が形成される。これらの流路は、異なる複数の方向に熱移動を生じるように第1の流路群に属する第1の流路4と第2の流路群に属する第2の流路5とが互いに隣り合っている。
次に、図1の(a)と(b)〜(k)を参照して第1及び第2の流路の配置とその相対位置の変化について説明する。
薄板積層体10は、面1b〜1kで区分される5つの異なる流路区間A〜Eを有している。すなわち、鉛直方向ずらし区間A、水平方向ずらし区間B、鉛直・水平隣接区間C、水平方向ずらし区間Dおよび鉛直方向ずらし区間Eの5つである。これらの区間A〜Eでは以下に述べるように流路の配置が漸次変更されていることから、端面1b,1kおよび断面1c〜1jの各々において図1の(b)〜(k)に示すように流路の配置が異なっている。
面1bから面1dまでに規定される鉛直方向ずらし区間Aにおいて、先ず端面1bでは、図1の(b)に示すように図中にて上半分の矩形領域である入口面21に9つの第1の流路4が縦3列×横3列の配列状態で開口している。また、図中にて下半分の矩形領域である出口面22に9つの第2の流路5が縦3列×横3列の配列状態で開口している。さらに、縦3列×横3列の第1の流路4のグループと縦3列×横3列の第2の流路5のグループとは相対位置がほぼ半ピッチ分だけY軸方向にシフトしている。
断面1cでは、図1の(c)に示すように図中にて上半分の矩形領域(投影領域)にあった第1の流路4のうちの3つが下半分の矩形領域(投影領域)に配置される一方で、図中にて下半分の矩形領域(投影領域)にあった第2の流路5のうちの3つが上半分の矩形領域(投影領域)に配置されている。さらに、9つの第1の流路4のグループが図中にて左半分の領域に偏在する一方で、9つの第2の流路5のグループが図中にて右半分の領域に偏在している。
断面1dでは、図1の(d)に示すように図中にて中央から上下対称に9つの第1の流路4のグループが配置される一方で、図中にて中央から上下対称に9つの第2の流路5のグループが配置される。9つの第1の流路4のグループと9つの第2の流路5のグループとは水平方向(Y方向)のみ隣接して配置される。但し、第1及び第2の流路4,5を合わせたグループ全体としては縦6列×横3列の配置となっている。
面1dから面1fまでに規定される水平方向ずらし区間Bにおいて、図1の(d)(e)(f)に示すように、縦6列×横3列の流路4,5のうちの上段列と下段列とを水平方向(−Y方向)に、中段列を逆の水平方向(+Y方向)にそれぞれ位置ずれさせている。
面1fから面1gまでに規定される鉛直・水平隣接区間Cにおいて、図1の(g)に示すように、9つの第1の流路4のグループと9つの第2の流路5のグループとは鉛直方向(Z方向)で隣接して配置されるとともに、水平方向(Y方向)でも隣接して配置されている。
面1gから面1iまでに規定される水平方向ずらし区間Dにおいて、図1の(g)(h)に示すように、縦6列×横3列の流路4,5のうちの上段列と下段列とを水平方向(−Y方向)に、中段列を逆の水平方向(+Y方向)にそれぞれ位置ずれさせている。これにより、図1の(i)に示すように、水平方向(Y軸方向)に位置ずれなく、第1及び第2の流路4,5を合わせたグループ全体としては縦6列×横3列に整列された配置となっている。
面1iから面1kまでに規定される鉛直方向ずらし区間Eにおいて、図1の(j)に示すように全体として上述した図1の(c)と同じ配置になり、この配置を経て端面3では図1の(k)に示すように全体として上述した図1の(b)と同じ配置に戻る。
上述のように、熱交換器の入口部分で分割されている温・冷2つの流体の複数の流路4,5は、任意方向の貫通流路を介して流れと垂直方向に2方向以上で隣接する。両流体の流通方向は、自由に選択することが可能であるが、熱交換性能を上げるためには、一般的には図のような向流型が望ましい。なお、温・冷各流体の径や流路数は異なっていてもよい。
本実施形態の作用と効果を説明する。
本実施形態においては、二次元投影平面視野において薄板の孔の相対的な位置を変えて(孔を位置ずれさせて)薄板を積層し、第1の流路と第2の流路とを互いに隣り合わせて近接配置し、薄板積層体において2つの異なる方向に、すなわち一方側からは第1の流路群を通って第1の伝熱媒体を一方向に流し、これに対向する他方側からは第2の流路群を通って第2の伝熱媒体を一方向に対向する対向方向に流す。
本実施形態では、第1の流路群に属する第1の流路と第2の流路群に属する第2の流路とを互いに隣り合わせて配置しているので、第1の流路と第2の流路とが接近し、第1の流路から第2の流路までの相互間距離が短くなる。このため、熱交換率が向上し、例えば高温領域のほうから第1の流路群に通流させる第1の伝熱媒体と低温領域のほうから第2の流路群に通流させる第2の伝熱媒体との間で高効率な熱移動が生じ、熱交換率が向上する。
本実施形態によれば、1方向のみに温・冷流体が接する場合と比べて、流体・固体間の熱伝達率が高く、固体の熱抵抗が大きく、流れ方向に垂直な流路断面の大きさと比較して流路間の距離が短い場合に熱交換性能の向上が見込まれる。例えば、2方向で高温・低温流体が隣接する場合には、1方向のみの場合と比較して、伝熱面積が最大2倍になるため、熱交換量も最大2倍になる。
(第2の実施形態)
次に図3を参照して第2の実施形態の熱交換器を説明する。なお、本実施形態が上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態の熱交換器1Aでは、薄板積層体10Aにおける第1及び第2の流路4,5の断面形状を矩形にしている。
本実施形態によれば、流路4,5の断面形状を矩形にすることにより、上記実施形態の断面形状が円形の流路よりも伝熱媒体との接触面積が増加するので、さらに熱交換効率が向上する。
また、本実施形態では、薄板積層体10Aの材質をチタンにしている。
本実施形態によれば、薄板積層体をチタンで作製することにより、上記実施形態の銅で作製した薄板積層体と比べて耐食性が向上し、メンテナンスコストが抑えられ、熱交換器の寿命が延長されることが期待できる。
(第3の実施形態)
次に図4を参照して第3の実施形態の熱交換器を説明する。なお、本実施形態が上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態の熱交換器1Bでは、薄板積層体10Bにおける第1及び第2の流路4,5の断面形状を一部の区間で変えている。図4の(a)と(b)〜(m)を参照して第1及び第2の流路4,5の配置とその断面形状の変化について説明する。
薄板積層体10Bは、面1b〜1mで区分される5つの異なる流路区間A〜Eを有している。すなわち、流路断面変形区間A、水平方向ずらし区間B、鉛直・水平隣接区間C、水平方向ずらし区間Dおよび流路断面変形区間Eの5つである。これらの区間A〜Eでは以下に述べるように流路の断面形状が漸次変更されていることから、端面1b,1mおよび断面1c〜1lの各々において図4の(b)〜(k)に示すように流路の配置が異なっている。
面1bから面1eまで規定される流路断面変形区間Aにおいて、図4の(b),(c)に示すように流路の断面形状が矩形状から細長い三角形状に、図4の(c),(d)に示すように細長い三角形状から幅狭の長方形状に、図4の(d),(e)に示すように幅狭の長方形状から小正方形状にそれぞれ流路の断面形状が変わっている。
区間Aの最初の区間1b〜1cでは、図4の(b),(c)に示すように上段3つの矩形状流路4と下段3つの矩形状流路5との2段×3列の配置と形状から、3つの細長の逆三角形状流路4と3つの細長の三角形状流路5とが互い違いに横並びに並ぶ配置と形状に変わっている。より詳しくは、逆三角形状流路4の頂部が2つの三角形状流路5の間に入り込むとともに、三角形状流路5の頂部が2つの逆三角形状流路4の間に入り込み、全体として三角形状の流路が横並びとなる配置と形状に変わっている。
区間Aの次の区間1c〜1dでは、図4の(c),(d)に示すように6つの三角形状流路が横並びとなる配置と形状から、6つの幅狭の長方形状流路が横並びとなる配置と形状に変わっている。より詳しくは、3つの幅狭の長方形状流路4と3つの幅狭の長方形状流路5とが交互に横並びに配置されている。
区間Aのさらに次の区間1d〜1eでは、図4の(d),(e)に示すように幅狭の長方形状流路4,5の横6列の配置と形状から、小正方形状流路4,5の縦横6列ずつの配置と形状に変わっている。
面1eから面1gまで規定される水平方向ずらし区間Bにおいて、図4の(e),(f),(g)に示すように縦横6列ずつの小正方形状流路4,5のうちの1段目、3段目、5段目がそれぞれ図中にて水平方向の左側に、2段目、4段目、6段目がそれぞれ図中にて水平方向の右側に位置がずれている(Y方向のシフト)。
面1gから面1hまで規定される鉛直・水平隣接区間Cにおいて、図4の(h)に示すように、縦横6列ずつの小正方形状の流路4と流路5とが隣接して配置されている。
面1gから面1iまでに規定される水平方向ずらし区間Dにおいて、上記区間Bと同様に、縦横6列ずつの小正方形状流路4,5のうちの1段目、3段目、5段目がそれぞれ図中にて水平方向の右側に、2段目、4段目、6段目がそれぞれ図中にて水平方向の左側に位置がずれている(Y方向のシフト)。
面1jから面1mまで規定される流路断面変形区間Eにおいて、上記区間Aと同様に、図4の(j),(k),(l),(m)に示すように小正方形状→長方形状→三角形状→矩形状に形状が変わるとともに、縦横6列ずつ→横6列→上段3列下段3列のように配置も変わる。
本実施形態の作用と効果を説明する。
本実施形態においては、二次元投影平面視野において薄板の孔の相対的な形状を変えて(流路の断面形状を変更し、及び/又は流路を分岐させた後に合流させて)薄板を積層し、第1の流路と第2の流路とを互いに隣り合わせて近接配置し、薄板積層体において2つの異なる方向に、すなわち一方側からは第1の流路群を通って第1の伝熱媒体を一方向に流し、これに対向する他方側からは第2の流路群を通って第2の伝熱媒体を前記一方向に対向する対向方向に流す。
本実施形態では、異種の流体が混合領域で隣接するための空間を、入口・出口部分で空けておく必要が無く、入口以前、及び、出口以降の流路に対して、熱交換器の開口率を大きくとることができ、入口・出口部分での圧力損失の増加を防ぐと同時に、装置全体を小型化することができる。また、高温流体と低温流体が混合部分手前でそれぞれ互いに2方向以上で隣り合う構造を有することにより、混合に至るまでの距離を短くすることができる。
(第4の実施形態)
次に図5を参照して第4の実施形態の熱交換器を説明する。なお、本実施形態が上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態の熱交換器1Cでは、薄板積層体の流路4,5の適所に矩形開口7を持つリブ6を取り付けて、流路4,5の径D1を部分的に小径D2に狭くしている。なお、径D1とD2との比率は、圧力損失などのプロセス条件に応じて決めることができる。
本実施形態によれば、隣り合う積層間で孔の径や形状を変更することで任意のリブ付き流路を容易に形成させることが可能である。特に、図5に示す2次元的な凹凸であれば、積層する薄型部材の孔の径を突起部の部分のみ縮小させるだけで作製することが可能である。
ちなみに、流れ方向に垂直に流路を積層する方法では、リブ6を形成する場合に各層に三次元的な加工を施す必要があるが、本実施形態では隣り合うセグメント薄板間で孔の径や形状を変更することでリブ付き流路を容易に作製することができる。
(第5の実施形態)
次に図6を参照して第5の実施形態の熱交換器を説明する。なお、本実施形態が上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態の熱交換器1dでは、流路の適所に口径調整リブ6a,6b,6cを取り付け、開口率分布を調整している。口径調整リブ6a,6b,6cの取り付け位置として、例えば伝熱媒体の入口側において薄板積層体の端面2(又は3)が適している。
本実施形態の作用を説明する。
図6の(b)に示すように、流速・温度分布曲線P1において、熱交換器の中央部の流速ベクトル8が周縁部の流速ベクトル9よりも大きくなる。このため、中央部の温度が周縁部よりも高くなりやすく、熱が中央部に蓄積されやすい。熱交換器入口部分の流速・温度に分布がある場合、熱交換器内部の各流路の流量・温度が不均一となり、圧力損失の増加、熱交換性能の低下が引き起こされる。
しかし、本実施形態では、口径調整リブ6a,6b,6cの取り付けにより、リブ6a,6b,6cにより狭められた流路(縮径流路)7,7a,7b,7cから入口部分で想定される流速・温度分布に対応して入口付近の層の孔径に分布を付けることで、各流路を流れる流量・温度のバラツキを抑えることができる。
(第6の実施形態)
次に図7を参照して第6の実施形態の熱交換器を説明する。なお、本実施形態が上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。
微細な流路を有するマイクロチャネル型熱交換器では、マイクロチャネル内での流路抵抗が大きくなるので、熱交換器の開口率をできるだけ大きくとり、マイクロチャネルの入口部分および出口部分で生じる圧力損失をできるだけ小さく抑えるようにする必要がある。
本実施形態の熱交換器1Eでは、流路の適所に流路長調整リブ61,62を取り付け、一部の流路の長さを延長するようにしている。すなわち、端面2,3に第1の流路長調整リブ61をそれぞれ取り付け、ほぼ中央に位置する流路71の長さを周辺の他の流路4,5よりも長くしている。さらに、端面2,3に第2の流路長調整リブ62をそれぞれ取り付け、中央に位置する流路72の長さを周辺の他の流路71よりもさらに長くしている。
本実施形態の作用を説明する。
図7の(b)に示すように、流速・温度分布曲線P2において、熱交換バンドル中央部の流速ベクトル8が周縁部の流速ベクトル9よりも大きくなる。このため、中央部の温度が周縁部よりも高くなりやすく、熱が中央部に蓄積されやすい。熱交換器入口部分の流速・温度に分布がある場合、熱交換器内部の各流路の流量・温度が不均一となり、圧力損失の増加、熱交換性能の低下が引き起こされる。
しかし、本実施形態では、端面2,3に第1の流路長調整リブ61をそれぞれ取り付け、ほぼ中央に位置する流路71の長さを周辺の他の流路4,5よりも長くし、さらに、端面2,3に第2の流路長調整リブ62をそれぞれ取り付け、中央に位置する流路72の長さを周辺の他の流路71よりもさらに長くしているので、各流路を流れる流量・温度のバラツキを抑えることができる。
本発明の熱交換器は、動作中に発熱して昇温する各種の機器や装置を冷却するための冷却器に用いることができる。とくに小型・薄型の電子機器類を冷却するためのマイクロチャネルを備えた冷却器として本発明の熱交換器を様々な分野で幅広く利用できる可能性がある。
また、本発明の熱交換器は、各種の機器や装置から排出される排熱を有効利用することが可能であり、排熱利用の効率化を図ることができる。
さらに、本発明の熱交換器は、バイオマスなどの新エネルギー利用技術の高性能化に利用することも可能である。
1,1A,1B,1C,1D,1E…熱交換器、
1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h,1i,1j,1k,1l,1m…面、
A,B,C,D,E…区間、
10,10A,10B…薄板積層体、
2,3…端面、21,32…入口面、22,31…出口面、
4…第1の流路、5…第2の流路、
6,6a,6b,6c…口径調整リブ、
7,7a,7b,7c…リブで狭められた縮径流路、
61,62…流路長調整リブ、
71,72…リブで延長された延長流路、
P1,P2…流速・温度分布曲線、
m1,m2〜mm〜mn…セグメント薄板。
本発明の実施形態は、温度差のある流体間で熱交換するためのマイクロチャネルを有する熱交換器に関する。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、高い熱交換性能を有する熱交換器を提供することを目的とする。
本発明に係る熱交換器は、複数の孔を有する熱伝導性の薄板を隣接する薄板の孔と孔とが互いに連通するように順次積層していくことにより、積層方向の両端で開口し、積層方向に貫通する複数の流路が形成された薄板積層体を有する熱交換器であって、前記複数の流路は、第1の伝熱媒体が流れる複数の第1の流路からなる第1の流路群と、第2の伝熱媒体が流れる複数の第2の流路からなる第2の流路群とを含み、二次元投影平面視野において前記薄板の孔の相対的な位置および形状の少なくとも一方を、漸次変えて薄板を積層させる構造を含み、前記薄板積層体において少なくとも2つの異なる方向熱移動を生じるように前記第1の流路群に属する第1の流路と前記第2の流路群に属する第2の流路とが少なくとも2つの異なる方向で互いに隣り合って配置され、前記第1の流路群に通流されるために高温領域に存在する前記第1の伝熱媒体が前記薄板積層体に伝熱しうるように前記複数の薄板が相互に熱的に接続され、かつ、前記第2の流通群に通流されるために前記高温領域よりも温度の低い低温領域に存在する前記第2の伝熱媒体が前記薄板積層体に伝熱しうるように前記複数の薄板が相互に熱的に接続されている、ことを特徴とする。

Claims (7)

  1. 複数の孔を有する熱伝導性の薄板を隣接する薄板の孔と孔とが互いに連通するように順次積層していくことにより、積層方向の両端で開口し、積層方向に貫通する複数の流路が形成された薄板積層体を有する熱交換器であって、
    前記複数の流路は、第1の伝熱媒体が流れる複数の第1の流路からなる第1の流路群と、第2の伝熱媒体が流れる複数の第2の流路からなる第2の流路群とを含み、
    二次元投影平面視野において前記薄板の孔の相対的な位置および形状の少なくとも一方を変えて薄板を積層させることにより、前記薄板積層体において少なくとも2つの異なる方向に熱移動を生じるように前記第1の流路群に属する第1の流路と前記第2の流路群に属する第2の流路とが互いに隣り合って配置されている、ことを特徴とする熱交換器。
  2. 前記薄板積層体が、銅、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、チタンおよびチタン合金からなる群のうちから選択される1種または2種以上の金属または合金からなることを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  3. 前記第1の流路群に通流されるために高温領域に存在する前記第1の伝熱媒体が前記薄板積層体に伝熱しうるように前記複数の薄板が相互に熱的に接続され、かつ、前記第2の流路群に通流されるために前記高温領域よりも温度の低い低温領域に存在する前記第2の伝熱媒体が前記薄板積層体に伝熱しうるように前記複数の薄板が相互に熱的に接続されていることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項記載の熱交換器。
  4. 前記高温領域および前記低温領域の少なくとも一部が複数の孔を有する異形の薄板の積層により形成されると共に、前記薄板の複数の孔により形成される前記複数の流路が前記高温領域と前記低温領域の各々の流入側と流出側を空間的に接続することを特徴とする請求項3記載の熱交換器。
  5. 前記流路を横切る横断面において、前記高温領域と前記低温領域の境界部分の長さの合計が、前記流路の外周長さの1/2以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の熱交換器。
  6. 前記流路の断面の平均周囲長をLとし、平均面積をSとした場合に、式D=4*S/Lで与えられる相当直径Dが10mm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の熱交換器。
  7. (a)複数の孔を有する先頭のセグメント薄板を作製し、
    (b)前記先頭のセグメント薄板の複数の孔に1対1に対応する複数の孔を有し、これら複数の孔のうちの少なくとも1つが前記先頭のセグメント薄板の孔の位置に対して二次元投影平面視野において漸次変位した複数の後続のセグメント薄板をさらに順次作製し、
    (c)前記先頭のセグメント薄板から始めて前記後続のセグメント薄板を順次積み重ねていき、これにより複数のセグメント薄板が積層された薄板積層体アッセンブリを形成し、
    (d)前記薄板積層体において隣接するセグメント薄板同士を接合手段で接合し、これにより前記薄板積層体アッセンブリを一体化して薄板積層体とし、前記薄板積層体において前記複数のセグメント薄板の孔が三次元に連続し、かつ両端で開口する複数の熱交換流路が形成され、
    (e)前記複数の熱交換流路を第1の伝熱媒体が流れる第1の流路群に属する第1の流路と第2の伝熱媒体が流れる第2の流路群に属する第2の流路とに区分し、前記薄板積層体において少なくとも2つの異なる方向に熱移動を生じるように前記第1の流路群に属する第1の流路と前記第2の流路群に属する第2の流路とを互いに隣り合わせて配置する、ことを特徴とする熱交換器の製造方法。
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