JP2023073198A - 車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動運転レベル4以上において、乗員の覚醒状態に応じて、不安を低減して、適切な速度設定を可能とする車両制御装置を提供する。【解決手段】車両10の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態とを切替え制御する制御部70を備える車両制御装置であって、車両の乗員の状況を検出する検出部45を備え、制御部は、第2自動運転状態において、検出部の検出結果から、乗員のうち、運転者が睡眠状態となったと判定した場合、第2自動運転状態における第2車速を、第1自動運転状態における第1車速よりも高くする、あるいは、第1車速と同等にする、あるいは、第1車速よりも低く、かつ現在の第2車速よりも高くする加速制御を実行する。【選択図】図2

Description

本開示は、車両制御装置に関するものである。
車両制御装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の車両制御装置(運転交代制御装置)では、自動運転可能エリアから手動運転エリアに移行する際に、運転交代をする前に、切替え区間を設けて、運転負荷(例えば速度)を下げるようにしている。これにより、自動運転から手動運転への運転交代にあたって、運転者の不安を軽減するようにしている。
国際公開第2017/154396号
自動運転では、周辺監視義務の伴わない自動運転レベル3~レベル5の区分けが想定されている。更に、自動運転レベル4、レベル5では、運転者の睡眠(仮眠)が許可される想定となっている。
自動運転レベル4以上では、周辺監視義務を伴わないことから、自動運転中であっても、設定車速が相対的に高い側に変更されると、運転者は不安を感じる可能性がある。一方、自動運転中に運転者が寝ている場合では、車速設定が相対的に高い側に変更されたとしても、不安を感じることはない。尚、同乗者についても同様である。
本開示の目的は、上記問題に鑑み、自動運転レベル4以上において、乗員の覚醒状態に応じて、不安を低減して、適切な速度設定を可能とする車両制御装置を提供することにある。加えて、本開示の他の目的は、自動運転レベル4以上において、適切な速度設定、あるいは適切な車間距離の設定を可能とする車両制御装置を提供することにある。本開示の他の目的は、自動運転レベル3以上において、適切な速度設定、あるいは適切な車間距離の設定を可能とする車両制御装置を提供することにある。
本開示は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
第1の開示では、車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態とを切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
車両の乗員の状況を検出する検出部(45)を備え、
制御部は、第2自動運転状態において、検出部の検出結果から、乗員のうち、運転者が睡眠状態となったと判定した場合、第2自動運転状態における第2車速を、
第1自動運転状態における第1車速よりも高くする、
あるいは、第1車速と同等にする、
あるいは、第1車速よりも低く、かつ現在の第2車速よりも高くする加速制御を実行する。
第1の開示によれば、第2自動運転状態において、運転者が睡眠状態となったと判定した場合に、加速制御を実行するので、運転者に不安を与えることなく、制限速度内で車速を高い側に変更設定することができる。
自動運転中においては、乗員の覚醒状態に加えて、走行中の周辺状況、あるいはセカンドタスクの実施状況に応じても適切な車速の設定が望まれる。
第2の開示では、車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態とを切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
車両の乗員の状況を検出する検出部(45)と、
車両の周辺環境を検知する自律センサ(40)と、を備え、
制御部は、第2自動運転状態において、検出部の検出結果から、乗員が覚醒状態であると判定した場合、自律センサによって得られる周辺環境、あるいは、検出部によって得られる第2自動運転状態にて許可される乗員のセカンドタスクの実施状況に応じて、第2自動運転状態における車速を変化させる。
第2の開示によれば、乗員の覚醒状態に加えて、走行中の周辺環境、あるいは乗員のセカンドタスクの実施状況に応じて、第2自動運転状態における車速を変更することで、乗員は、不安なく、ゆったりと周辺の景色を眺めることができる。
第3の開示では、車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3の第3自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
制御部は、第2自動運転状態における設定車速の加減速幅を、第3自動運転状態における設定車速の加減速幅よりも広くする。
第3の開示によれば、第3自動運転状態に対して第2自動運転状態において、設定車速の加減速幅を広くすることで、臨機応変に設定速度を変更することが可能となり、スムーズな走行が可能となる。
第4の開示では、車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3の第3自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
制御部は、第2自動運転状態と第3自動運転状態とで、設定車速が同一であっても、第2自動運転状態と第3自動運転状態とで、自車両と他車両との車間距離が異なるように設定する。
第4の開示によれば、第3自動運転状態に対して第2自動運転状態の方が、臨機応変に車間距離を変更することが可能となり、スムーズな走行が可能となる。
第5の開示では、車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の低自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3以上の高自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
制御部は、
低自動運転状態から高自動運転状態に移行した後に、高自動運転状態にて走行する道路にて設定される第2最高速度となるように車速を上げると共に、
高自動運転状態から低自動運転状態に移行する前段階で、低自動運転状態にて走行する道路にて設定される第1最高速度以下となるように車速を下げる。
第5の開示によれば、高自動運転状態で走行する道路の制限速度に合わせて、車速が上げられるので、より速い速度での走行が可能となる。また、高自動運転状態から再び低自動運転状態に移行する際は、事前に車速が低自動運転状態に対応した道路の制限速度に下げられるので、スムーズに移行することが可能となる。
第6の開示では、車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の低自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3以上の高自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
自動運転に関する情報を報知する報知部(105)を備え、
制御部は、低自動運転状態から高自動運転状態に移行すると、低自動運転状態における車速での走行を継続し、継続した車速が高自動運転状態で走行する道路にて設定される最高速度よりも低い場合は、最高速度を報知部によって、運転者に対して報知し、運転者による加速許可があると、最高速度となるように車速を上げる。
第6の開示によれば、高自動運転状態の可能エリアでの最高速度が運転者に報知され、運転者による加速許可があると加速するようにしているので、運転者が認識したうえでの速度変更(加速)が実施されることになり、運転者が不安を覚えることがなく、より速い速度での走行が可能となる。
第7の開示では、車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の低自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3以上の高自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
制御部は、高自動運転状態を可能とする高自動エリアにおいて、低自動運転状態の場合に対して、制限速度の超過が可能な超過可能車線が存在すると、超過可能車線への車線変更を試みる。
第7の開示によれば、車線変更が可能であると、車速を上げることが可能となり、より速い速度での走行が可能となる。
第8の開示では、車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の低自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3以上の高自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
自動運転に関する情報を報知する報知部(105)を備え、
制御部は、高自動運転状態を可能とする高自動エリアにおいて、走行環境に伴う速度規制が実施されていると、規制速度を報知部によって、運転者に対して報知し、運転者による減速許可があると、規制速度に減速する。
第8の開示によれば、走行環境により速度規制があると、規制速度が報知部によって運転者に対して報知され、運転者による減速許可があると、規制速度に至るように減速するので、減速に伴う後続車両への急接近が発生することを抑制することができる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
車両制御装置の全体構成を示す構成図である。 第1実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第1実施形態における自動運転制御の内容を示すフローチャート(前)である。 第1実施形態における自動運転制御の内容を示すフローチャート(後)である。 第2実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第2実施形態における自動運転制御の内容を示すフローチャート(後)である。 第3実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第3実施形態における自動運転制御の内容を示すフローチャート(中)である。 第3実施形態における自動運転制御の内容を示すフローチャート(後)である。 第4実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第4実施形態における自動運転制御の内容を示すフローチャート(後)である。 第5実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第5実施形態における自動運転制御の内容を示すフローチャート(後)である。 第6実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第7実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第8実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第9実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第10実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第11実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第12実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第13実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第14実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第15実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第16実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第17実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第17実施形態の変形例における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第18実施形態における自動運転制御の内容を示す説明図である。 第18実施形態の変形例における自動運転制御の内容を示す説明図である。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態の車両制御装置100について、図1~図4を参照しながら説明する。車両制御装置100は、車両10の自動運転にかかる制御を実行する装置であり、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく(自動運転レベル3以上)睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態とを切替え制御する。車両制御装置100は、ロケータ30、周辺監視センサ40、車内カメラ45、車載通信器50、操作デバイス60、制御部70、および車両制御ECU80等が、通信バス90を介して接続されることで形成されている。
また、車両制御装置100には、車両用報知装置101が設けられている。車両用報知装置101は、後述する複数の表示デバイス(各種ディスプレイ110~130)を用いて、例えば、車速、エンジン回転数、トランスミッションのシフト位置、更には、ナビゲーションシステム(ここでは、ロケータ30)によるナビゲーション情報等の車両走行情報を画像等によってドライバ(運転者)に報知(表示)する。あるいは、車両用報知装置101は、オーディオ装置140を用いて、上記車両走行情報を音声によってドライバに報知する。更に、車両用報知装置101は、上記の自動運転が実行される際に、自動運転に関する情報をドライバに報知する。車両用報知装置101は、報知部105、およびHCU(Human Machine Interface Control Unit)160等を備えている。
車両用報知装置101は、通信バス90等を介して、ロケータ30、周辺監視センサ40、車内カメラ45、車載通信器50、制御部70、および車両制御ECU80と、接続されている。また、車両用報知装置101は、操作デバイス60と接続されている。
まず、車両制御装置100の構成について説明する。
ロケータ30は、ナビゲーションシステムを形成するものであり、複数の取得情報を組み合わせる複合測位により、自車位置情報(位置情報)等を生成する。ロケータ30は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機31、慣性センサ32、高精度地図データベース(以下、「地図DB」)33、およびロケータECU34等を備えている。
GNSS受信機31は、複数の測位衛星からの測位信号を受信する。
慣性センサ32は、車両10に作用する慣性力を検出するセンサである。慣性センサ32は、例えばジャイロセンサおよび加速度センサを備える。
地図DB33は、不揮発性メモリであって、リンクデータ、ノードデータ、道路形状、構造物等の地図データを格納している。地図データは、道路形状および構造物の特徴点の点群からなる3次元地図であってもよい。尚、3次元地図は、REM(Road Experience Management)によって撮像画像をもとに生成されたものであってもよい。また、地図データには、交通規制情報、道路工事情報、気象情報、および信号情報等が含まれていてもよい。地図DB33に格納された地図データは、後述の車載通信器50にて受信される最新の情報に基づいて、定期的または随時に更新される。
ロケータECU34は、プロセッサ、メモリ、入出力インターフェース、およびこれらを接続するバス等を備えたマイクロコンピュータを主体として含む構成である。ロケータECU34は、GNSS受信機31で受信する測位信号、慣性センサ32の計測結果、および地図DB33の地図データを組み合わせることにより、車両10の位置(以下、自車位置)を逐次測位する。
自車位置は、例えば緯度経度の座標で表される構成とすればよい。尚、自車位置の測位には、車両10に搭載された車載センサ81(車速センサ等)から逐次出力される信号から求めた走行距離を用いる構成としてもよい。地図データとして、道路形状および構造物の特徴点の点群からなる3次元地図を用いる場合、ロケータECU34は、GNSS受信機31を用いずに、この3次元地図と、周辺監視センサ40での検出結果とを用いて、自車位置を特定する構成としてもよい。
周辺監視センサ40は、車両10の周辺環境を監視(検知)する自律センサである。周辺監視センサ40は、車両10の周囲の検出範囲から、例えば、歩行者、サイクリスト、人間以外の動物、および他車両(前方車、後続車)等の移動物体、また、路上の落下物、ガードレール、縁石、道路標識、また、道路種別(一般道路、高速道路、アウトバーン等)、車線、車線幅、走行区画線、中央分離帯等の路面表示、更に、道路脇の構造物等の静止物体、景勝地、トンネル、および天候情報などを検出可能である。周辺監視センサ40は、景勝地については、ロケータ30の地図DB33を用いて、検知するようにしてもよい。
周辺監視センサ40は、車両10の周囲の物体を検出した検出情報を、通信バス90を通じて、制御部70に提供する。周辺監視センサ40は、物体検出のための検出構成として、例えば、カメラ41、およびミリ波レーダ42等を有している。
カメラ41は、フロントカメラおよびリアカメラを有している。フロントカメラは、車両10の前方範囲(前方エリア)を撮影した撮像データ、および撮像データの解析結果の少なくとも一方を、検出情報として出力する。同様に、リアカメラは、車両10の後方範囲(後方エリア)を撮影した撮像データ、および撮像データの解析結果の少なくとも一方を、検出情報として出力する。
ミリ波レーダ42は、例えば、車両10の前後の各バンパーに互いに間隔を開けて複数配置されている。ミリ波レーダ42は、ミリ波または準ミリ波を、車両10の前方範囲、前側方範囲、後方範囲および後側方範囲等へ向けて照射する。ミリ波レーダ42は、移動物体および静止物体等で反射された反射波を受信する処理により、検出情報を生成する。尚、地物の特徴点の点群を検出するLiDAR(Light Detection and Ranging/Laser Imaging Detection and Ranging)、超音波の反射波を受信するソナー等の他の検出構成が、周辺監視センサ40に含まれていてもよい。
車内カメラ45は、乗員(ドライバおよび同乗者)の状況を検出する検出部である。乗員の状況は、乗員の覚醒あるいは睡眠の状態、乗員の視線方向、乗員の着座位置、乗員の姿勢(行動)等を含む。
車内カメラ45は、例えば、CCDカメラ、CMOSカメラ、あるいは赤外線カメラ等が使用されて、車両10の天井部前方に設けられている。車内カメラ45は、乗員の顔、上半身等の画像を取得し、取得した画像データを、通信バス90を通じて、制御部70(第2自動運転ECU70B)に提供する。
車載通信器50は、車両10に搭載される通信モジュールである。車載通信器50は、LTE(Long Term Evolution)および5G等の通信規格に沿ったV2N(Vehicle to cellular Network)通信の機能を少なくとも有しており、車両10の周囲の基地局等との間で電波を送受信する。車載通信器50は、路車間(Vehicle to roadside Infrastructure,以下「V2I」)通信、および車車間(Vehicle to Vehicle,以下「V2V」)通信等の機能を更に有していてもよい。車載通信器50は、V2N通信により、クラウドと車載システムとの連携(Cloud to Car)を可能にする。車載通信器50の搭載により、車両10は、インターネットに接続可能なコネクテッドカーとなる。
車載通信器50は、例えば、VICS(Vehicle information and communication System 登録商標)を用いることによって、FM多重放送や道路に設けられたビーコンから、道路上の渋滞状況や交通規制等の道路交通情報を取得する。
また、車載通信器50は、例えば、DCM(Data Communication Module)、あるいは車車間通信を用いることによって、所定のセンタ基地局を介して、あるいは車車間で、複数の前方車、および後続車との通信を行う。そして、車載通信器50は、車両10の前方側、および後方側を走行する他車両の車速、位置、更には自動運転の実行状況等の情報を入手する。
車載通信器50は、VICSやDCMに基づく他車両の情報(周辺情報)を制御部70、およびHCU160等に提供する。
操作デバイス60は、ドライバ等によるユーザ操作を受け付ける入力部である。操作デバイス60には、例えば自動運転機能の各レベルの開始および停止に関連するユーザ操作等が入力される。操作デバイス60には、例えば、ステアリングホイールのスポーク部に設けられたステアスイッチ、ステアリングコラム部に設けられた操作レバー、ドライバの発話内容を認識する音声入力装置、およびセンタインフォメーションディスプレイ130におけるタッチ操作用のアイコン(スイッチ)等が含まれる。操作デバイス60で入力された入力信号は、HCU160を介して制御部70に出力される。尚、操作デバイス60の入力項目として、後述するセカンドタスクの要求有無を含む。
制御部70は、第1自動運転ECU70A、および第2自動運転ECU70Bを有している。第1自動運転ECU70A、および第2自動運転ECU70Bは、それぞれメモリ70A1、70B1、プロセッサ70A2、70B2、入出力インターフェース、およびこれらを接続するバス等を備えたコンピュータを主体として含む構成である。第1自動運転ECU70A、および第2自動運転ECU70Bは、車両10の走行を部分的または実質全て制御する自動走行制御を実行可能なECUである。
第1自動運転ECU70Aは、ドライバの運転操作を部分的に代行する部分的自動運転機能(第1自動運転状態)を備えている。一例として、米国自動車技術会の規定する自動運転レベルにおいて、第1自動運転ECU70Aは、手動または周辺監視義務を伴うレベル2以下の部分的な自動走行制御(運転支援)を可能にする。
第1自動運転ECU70Aは、メモリ70A1に記憶された運転支援プログラムが、複数の命令をプロセッサ70A2に実行させることで、上記の運転支援を実現する複数の機能部を構築する。
第1自動運転ECU70Aは、周辺監視センサ40から取得する検出情報に基づき、車両10の周囲の走行環境を認識する。一例として、第1自動運転ECU70Aは、車両10が現在走行する車線(以下、現在車線)の左右の区画線または道路端の相対位置および形状を示す情報(車線情報)を、解析済みの検出情報として生成する。加えて、第1自動運転ECU70Aは、現在車線にて車両10に先行する前方車(他車両)の有無と、前方車が有る場合のその位置および速度と、を示す情報(前方車情報)を、解析済みの検出情報として生成する。
第1自動運転ECU70Aは、前方車情報に基づいて、目標速度での車両10の定速走行、または先行車への追従走行を実現するACC(Adaptive Cruise Control)制御を実行する。第1自動運転ECU70Aは、車線情報に基づいて、車両10の車線内走行を維持するLTA(Lane Tracing Assist)制御を実行する。具体的には、第1自動運転ECU70Aは、加減速または舵角の制御指令を生成し、後述する車両制御ECU80へと逐次提供する。ACC制御が縦方向制御の一例であり、LTA制御が横方向制御の一例である。
第1自動運転ECU70Aは、ACC制御およびLTA制御の両方を実行することで、レベル2以下の自動運転を実現する。尚、第1自動運転ECU70Aは、ACC制御およびLTA制御のいずれか一方を実行することで、レベル1の自動運転を実現可能であってもよい。
一方、第2自動運転ECU70Bは、ドライバの運転操作を代行可能な自動運転機能(第2自動運転状態)を備えている。第2自動運転ECU70Bは、上記の自動運転レベルにおいて、レベル3以上の自動走行制御(自動運転)を可能にする。すなわち、第2自動運転ECU70Bは、周辺監視の中断がドライバに許可される(周辺監視義務のない)自動運転を実施可能にする。換言すると、第2自動運転ECU70Bは、セカンドタスクが許可される自動運転を実施可能にする。
セカンドタスクとは、ドライバに対して許可される運転以外の行為であって、予め規定された特定行為である。セカンドタスクとしては、例えば、自動運転レベル3以上におけるスマートフォンの操作、センタインフォメーションディスプレイ130における映画鑑賞、読書、他の乗員との会話等、更には、自動運転レベル4以上における睡眠(仮眠)等が挙げられる。つまり、第2自動運転ECU70Bは、自動運転レベル4以上においては、走行中であっても、ドライバの睡眠(仮眠)を実施可能にする(許容する)。
第2自動運転ECU70Bは、メモリ70B1に記憶された自動運転プログラムが、複数の命令をプロセッサ70B2に実行させることで、上記の自動運転を実現する複数の機能部を構築する。
第2自動運転ECU70Bは、ロケータECU34から取得する自車位置および地図データ、周辺監視センサ40から取得する検出情報(周辺環境)、車載通信器50から取得する通信情報等に基づき、車両10の周囲の走行環境を認識する。例えば、第2自動運転ECU70Bは、車両10の現在車線の位置、現在車線の形状、並びに車両10周辺の移動体(他車両)の相対位置および相対速度、渋滞状況等を認識する。
加えて、第2自動運転ECU70Bは、車両10の走行地域における手動運転エリア(MDエリア)および自動運転エリア(ADエリア)の判別、ADエリアにおける非ST区間およびST区間の判別を行い、その認識結果を後述のHCU160に逐次提供する。
MDエリアは、自動運転が禁止されるエリアである。換言すれば、MDエリアは、車両10の縦方向制御、横方向制御および周辺監視の全てをドライバが実行すると規定されたエリアである。例えば、MDエリアは、走行路が一般道路であるエリアとされる。
ADエリアは、自動運転が許可されるエリアである。換言すれば、ADエリアは、縦方向(前後方向)制御、横方向(幅方向)制御および周辺監視のうち1つ以上を、車両10が代替可能なエリアである。例えば、ADエリアは、走行路が高速道路または自動車専用道路であるエリアとされる。
ADエリアは、レベル2以下の自動運転が可能な非ST区間と、レベル3以上の自動運転が可能なST区間とに区分される。尚、本実施形態において、レベル1の自動運転が許可される非ST区間と、レベル2の自動運転が許可される非ST区間は、同等であるとする。
ST区間は、例えば、渋滞が発生している走行区間(渋滞区間)であるとされる。また、ST区間は、例えば、高精度地図が整備された走行区間であるとされる。後述のHCU160は、車両10の走行速度が判定速度以下となる範囲内である状態が所定期間継続している場合に、ST区間であると判断する。または、HCU160は、自車位置と、VICS等によって車載通信器50から得られる渋滞情報とを用いてST区間であるか否かを判断してもよい。更には、HCU160は、車両10の走行速度(渋滞走行区間条件)に加えて、走行道路が2車線以上である、車両10の周囲(同一車線、および隣の車線)に他車両がいる、走行道路に中央分離帯がある、また、高精度地図データを保有している等の条件をもって、ST区間であるか否かを判断してもよい。
尚、第2自動運転ECU70Bは、渋滞区間に加えて、車両10の周辺環境に関して渋滞以外の特定の条件が成立する区間(高速道路で渋滞を伴わない定速走行、追従走行、LTA(レーンキープ走行))等の可能な区間をST区間としてもよい。
第2自動運転ECU70Bは、車内カメラ45による画像データから乗員(ドライバ、および同乗者)が覚醒状態にあるか、睡眠状態にあるかを検出する。第2自動運転ECU70Bは、各乗員の顔画像から、例えば、瞼が所定時間以上連続して閉じていると、その乗員は、睡眠状態にあると判定する。また、第2自動運転ECU70Bは、車内カメラ45による画像データから、各乗員の視線方向、着座位置、姿勢(セカンドタスクの実行有無)等を把握する。そして、第2自動運転ECU70Bは、上記のように乗員の状況を把握して、自動運転レベル4以上での第2自動運転状態における制御を行う(詳細後述)。
以上の第1自動運転ECU70A、および第2自動運転ECU70Bを含んで構成される自動運転システムにより、車両10においてレベル2以下、およびレベル3以上の自動運転が少なくとも実行可能となる。尚、レベル4は、特定条件下(例えば、限定地域等)における完全自動運転であり、レベル5は、常に自動運転が実施される完全自動運転である。
車両制御ECU80は、車両10の加減速制御、および操舵制御を行う電子制御装置である。車両制御ECU80としては、加減速制御を行うパワーユニット制御ECUおよびブレーキECU、更に、操舵制御を行う操舵ECU等がある。車両制御ECU80は、車両10に搭載された車速センサ、舵角センサ等の各センサから出力される検出信号を取得し、電子制御スロットル、ブレーキアクチュエータ、EPS(Electric Power Steering)モータ等の各走行制御デバイスへ制御信号を出力する。車両制御ECU80は、車両10の制御指示を第1自動運転ECU70A、または第2自動運転ECU70Bから取得することで、当該制御指示に従う自動走行を実現するように、各走行制御デバイスを制御する。
また、車両制御ECU80は、ドライバによる運転部材の運転操作情報を検出する車載センサ81と接続されている。車載センサ81は、例えば、アクセルペダルの踏込量を検出するペダルセンサ、およびステアリングの操舵量を検出するステアセンサ等を含んでいる。加えて、車載センサ81は、車両10の走行速度を検出する車速センサ、走行駆動部(エンジンや走行モータ等)の作動回転数を検出する回転センサ、およびトランスミッションのシフト位置を検出するシフトセンサ等も含んでいる。車両制御ECU80は、検出されたこれら運転操作情報、車両作動情報等を、HCU160へと逐次提供する。
次に、車両用報知装置101の構成について説明する。車両用報知装置101は、報知部105、およびHCU(Human Machine Interface Control Unit)160等を備えている。
報知部105は、自動運転に関する情報を乗員(主にドライバ)に報知するものであり、複数の表示デバイス、およびオーディオ装置140を有している。複数の表示デバイスは、ヘッドアップディスプレイ(以下、HUD)110、メータディスプレイ120、およびセンタインフォメーションディスプレイ(以下、CID)130等を含んでいる。複数の表示デバイスには、電子ミラーシステムの各ディスプレイEML(左方表示)、EMR(右方表示)が更に含まれていてもよい。HUD110、メータディスプレイ120、およびCID130は、静止画または動画等の画像コンテンツを、視覚情報としてドライバに提示する表示部である。画像コンテンツは、例えば、走行道路(走行レーン)、車両10、および他車両等の画像が使用される。他車両には、車両10の横、および前方を走行する前方車、車両10の後方を走行する後続車等が含まれる。
HUD110は、HCU160から取得する制御信号および映像データに基づき、ドライバ前方に結像される画像の光を、車両10のフロントウィンドシールド等に規定された投影領域に投影する。フロントウィンドシールドにて車室内側に反射された画像の光は、運転席に着座するドライバによって知覚される。こうしてHUD110は、投影領域よりも前方の空間中に虚像を表示させる。ドライバは、HUD110によって表示される画角内の虚像を、車両10の前景と重ねて視認する。
メータディスプレイ120、およびCID130は、例えば、液晶ディスプレイまたはOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等を主体とする構成である。メータディスプレイ120、およびCID130は、HCU160から取得する制御信号および映像データに基づき、種々の画像を表示画面に表示させる。メータディスプレイ120は、例えば、運転席の正面に設置されたメイン表示部である。CID130は、ドライバの前方において車幅方向の中央領域に設けられたサブ表示部である。例えば、CID130は、インストルメントパネルにおけるセンタクラスタの上方に設置されている。CID130は、タッチパネルの機能を有しており、例えばドライバ等による表示画面へのタッチ操作、およびスワイプ操作等を検出する。
本実施形態では、表示部(ドライバへの報知手段)として、メータディスプレイ120(メイン表示部)を使用した場合を例にして説明する。
オーディオ装置140は、車室内に設置された複数のスピーカを有している。オーディオ装置140は、HCU160から取得する制御信号および音声データに基づき、報知音または音声メッセージ等を、聴覚情報としてドライバに提示する。すなわち、オーディオ装置140は、視覚情報と異なる態様の情報を提示可能な情報提示デバイスである。
HCU160は、上記のロケータ30、周辺監視センサ40、車内カメラ45、車載通信器50、第1自動運転ECU70A、第2自動運転ECU70B、および車両制御ECU80等が取得した情報に基づき、メータディスプレイ120、オーディオ装置140による報知の制御を行う(詳細後述)。HCU160は、メモリ161、プロセッサ162、入出力インターフェース、およびこれらを接続するバス等を備えたコンピュータを主体として含む構成である。
メモリ161は、コンピュータにより読み取り可能なプログラムおよびデータ等を非一時的に格納または記憶する、例えば半導体メモリ、磁気媒体および光学媒体等のうち、少なくとも一種類の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)である。メモリ161は、後述の提示制御プログラム等、プロセッサ162によって実行される種々のプログラムを格納している。
プロセッサ162は、演算処理のためのハードウエアである。プロセッサ162は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、およびRISC(Reduced Instruction Set Computer)-CPU等のうち、少なくとも一種類をコアとして含む。
プロセッサ162は、メモリ161に格納された提示制御プログラムに含まれる複数の命令を、実行する。これによりHCU160は、ドライバへの提示制御ための機能部を、複数構築する。このようにHCU160では、メモリ161に格納された提示制御プログラムが複数の命令をプロセッサ162に実行させることで、複数の機能部が構築される。
HCU160は、第1自動運転ECU70A、または第2自動運転ECU70Bから、走行環境の認識結果を取得する。HCU160は、取得した認識結果に基づいて、車両10の周辺状態を把握する。具体的には、HCU160は、ADエリアへの接近、ADエリアへの進入、ST区間(渋滞区間、高速区間等)への接近およびST区間への進入等を把握する。HCU160は、第1自動運転ECU70A、または第2自動運転ECU70Bから取得した認識結果に代えて、ロケータECU34や周辺監視センサ40等から直接取得した情報に基づいて周辺状態を把握してもよい。
HCU160は、車両10がMDエリアを走行している場合に、自動運転を許可できないと判断する。一方で、HCU160は、ADエリアを走行している場合に、レベル2以上の自動運転を許可できると判断する。更に、HCU160は、ADエリアのうち非ST区間を走行している場合に、レベル2以下の自動運転を許可できると判定し、ST区間を走行している場合には、レベル3以上の自動運転を許可できると判定する。
HCU160は、車両10の周辺環境、乗員(ドライバ、同乗者)の状態、および現在許可されている自動運転レベル、および操作デバイス60への入力情報等に基づいて、実際に実行する自動運転レベルを判断する。即ち、HCU160は、現在許可されている自動運転レベルの開始指示が入力情報として取得された場合に、自動運転に関するコンテンツの提示を制御する。具体的には、HCU160は、各種情報に基づき各表示デバイス(各種ディスプレイ110、120、130)に提示させるコンテンツを選定する。
HCU160は、各表示デバイスに提供する制御信号および映像データと、オーディオ装置140に提供する制御信号および音声データとを生成する。HCU160は、生成した制御信号および各データを各表示デバイス、オーディオ装置140へと出力することで、各表示デバイス、オーディオ装置140にて情報の報知を実施する。
車両用報知装置101を含む車両制御装置100の構成は、以上のようになっており、以下、図2~図4を加えて、本実施形態の作動および作用効果について説明する。尚、以下の第2実施形態以降の車両制御装置100における構成も、基本的に本実施形態(第1実施形態、図1)と同一である。
本実施形態では、図2に示すように、走行道路は、例えば、高速道路であり、自動運転レベル2以下(以下、自動運転レベル2)に対応した道路(第1道路)から、自動運転レベル3以上(ここでは、自動運転レベル4)が可能な道路(第2道路)に、更には、自動運転レベル2に対応した道路(第1道路)に移行する場合を例にしている。ここでは、自動運転レベル2に対応した道路の制限速度(第1制限速度)は、例えば、100km/h、自動運転レベル4に対応した道路の制限速度(第2制限速度)は、例えば、120km/hとなっている。自動運転レベル2に対応した道路での車速は、本開示の第1車速に対応し、また、自動運転レベル4に対応した道路での車速は、本開示の第2車速に対応する。
以下、図3、図4に示すフローチャートを用いて、制御部70が行う自動運転にかかる制御の内容、およびHCU160が行う報知にかかる制御内容を説明する。
車両10は、図2中の左側の自動運転レベル2に対応した道路を、自動運転レベル2にて、例えば、車速100km/hで運転制御されている。制御部70は、ステップS100(図2中の1)で、ロケータ30、周辺監視センサ40、および車載通信器50等の各種情報から、この先、周辺監視義務がなく、ドライバの睡眠が可能となる自動運転レベル4が可能な道路を、走行予定となるか否かを判定する。制御部70は、ステップS100で肯定判定すると、ステップS102に移行し、否定判定すると本制御を終了する。
ステップS102(図2中の1)では、制御部70は、HCU160に対して予告報知の指示を行う。HCU160は、ドライバに対して、例えば、メータディスプレイ120、あるいはオーディオ装置140を用いて、自動運転レベル4への予告報知を行う。報知形態は、画像(文字)あるいは音声であり、報知内容としては、例えば、「この先、自動運転レベル4に移行します。」とすることができる。
更に、ステップS102では、HCU160は、ドライバに対して、自動運転レベル4に伴って、車速を100km/hから80km/hに変更する旨を、画像や音声で報知する。報知内容としては、例えば、「この先、車速を100km/hから80km/hに変更します。」とすることができる。
次に、ステップS104(図2中の2)で、制御部70は、周辺監視義務のない自動運転レベル4が可能な道路を走行中か否かを判定する。制御部70は、ステップS104で肯定判定するとステップS106に移行し、否定判定するとステップS102に戻る。
ステップS106(図2中の2)では、制御部70は、ドライバによる自動運転レベル4を開始するためのトリガ、つまり操作デバイス60を用いた自動運転レベル4開始に関する入力があったか否かを判定する。制御部70は、ステップS106で否定判定するとステップS106を繰り返し、肯定判定するとステップS108に移行する。
ステップS108(図2中の2)では、制御部70は、ドライバによりセカンドタスク(スマートフォンの操作、映画鑑賞等)を行う旨の回答(入力指示)があったか否かを判定する。制御部70は、ステップS108で肯定判定するとステップS110に移行し、否定判定(周辺監視義務を継続)するとステップS112に移行する。
ステップS110(図2中の3)では、制御部70は、減速制御(100km/h→80km/hへの変更)を行うと共に、HCU160に対して、ドライバへの減速制御報知の指示を行う。減速制御報知内容としては、例えば、「減速開始します。」、「走行速度を100km/hから80km/hに変更します。」とすることができる。
一方、ステップS112(図2中の3)では、制御部70は、ドライバがセカンドタスクを要望していないことから、車速(100km/h)をそのまま維持する(図2中の2点鎖線)。ステップS112の後は、制御部70は、ステップS114を飛び越えて、ステップS116に移行する。
次に、ステップS114(図2中の4)では、制御部70は、減速が完了したか(車速が減速設定値80km/hに到達したか)を判定し、肯定判定するとステップS116に移行し、否定判定するとステップS114を繰り返す。
ステップS116(図2中の4)では、制御部70は、HCU160に指示を出して、ドライバに対して、周辺監視義務のない自動運転レベル4が可能となった旨を報知させる。報知内容としては、例えば、「自動運転レベル4に移行しました。ここから、セカンドタスクが可能です。睡眠が可能です。」とすることができる。
次に、ステップS118(図2中の5)では、制御部70は、自動運転レベル4において、車内カメラ45による乗員の画像データから、乗員のうち、ドライバが睡眠状態になったか否かを判定し、肯定判定すると、ステップS120に移行し、否定判定すると、ステップS118を繰り返す。
ステップS120(図2中の5)では、制御部70は、自動運転レベル4における第2車速は、自動運転レベル2における第1車速よりも低いか否かを判定し、肯定判定するとステップS122に移行し、否定判定すると、ステップS120を繰り返す。
つまり、制御部70は、ステップS118、およびステップS120で共に肯定判定すると、ステップS122(図2中の5)にて、加速制御を実行する。
加速制御の内容は、自動運転レベル4における第2車速を、(1)自動運転レベル2における第1車速よりも高くする(120km/h)、あるいは、(2)第1車速と同等にする(100km/h)、あるいは、(3)第1車速よりも低く、且つ現在の第2車速よりも高くする(90km/h程度)、という内容である。
そして、ステップS124(図2中の6)で、制御部70は、周辺監視義務がなく、ドライバの睡眠が可能となる自動運転レベル4から、周辺監視義務のある自動運転レベル2への変更が予想されたか否かを判定する。制御部70は、肯定判定するとステップS126に移行し、否定判定するとステップS124を繰り返す。
ステップS126(図2中の6)では、制御部70は、HCU160に対して、ドライバへの報知指示を行う。HCU160は、ドライバに対して周辺監視義務を促す報知を行うと共に、運転交代のための報知を行う。周辺監視義務を促す報知内容としては、例えば、「自動運転レベル2へ移行します。周辺監視が必要となります。」とすることができる。また、運転交代のための報知内容としては、「自動運転レベル2への対応をしてください。」とすることができる。
次に、ステップS130(図2中の7)で、制御部70は、周辺監視義務のある自動運転レベル2の道路を走行中か否かを判定する。制御部70は、肯定判定するとステップS132に移行し、否定判定するとステップS126、ステップS130を繰り返す。
そして、ステップS132(図2中の7)では、制御部70は、ステップS122で実行した加速制御によって設定した車速を、自動運転レベル2の道路における制限速度以下となるように維持する。例えば、加速制御にて車速を120km/hとした場合は、100km/hにする。また、加速制御にて車速を100km/hとした場合は、100km/hに維持する。また、加速制御にて車速を90km/hとした場合は、90km/hを維持する。
以上のように、本実施形態では、第2自動運転状態において、ドライバが睡眠状態となったと判定した場合に、更に、第1車速よりも低い車速で走行していた場合に、加速制御を実行するので、運転者に不安を与えることなく、制限速度内で車速を高い側に変更設定することが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態を図5、図6に示す。第2実施形態では、図5に示すように、上記第1実施形態に対して、制御部70は、第1減速制御を実行するようにしたものである。
図6に示す第2実施形態のフローチャートは、上記第1実施形態で説明したフローチャート(図3、図4)に対して、ステップS128を追加し、ステップS132をステップS134に変更したものである。ステップS100~S116は、図3と同じであり、第2実施形態の説明用としては省略し、図6のみとしている。
制御部70は、ステップS100~ステップS120の後に、ステップS122(図5中の5)にて、加速制御を実行した後に、ステップS124(図5中の6)で、周辺監視義務がなく、ドライバの睡眠が可能となる自動運転レベル4から、周辺監視義務のある自動運転レベル2への変更が予想されたか否かを判定する。
ステップS124で肯定判定をすると、制御部70は、ステップS126(図5中の6)で、HCU160に対して、ドライバへの報知指示を行う。HCU160は、ドライバに対して周辺監視義務を促す報知を行うと共に、運転交代のための報知を行う。
そして、ステップS128(図5中の6)で、制御部70は、第1減速制御を実行する。第1減速制御は、加速制御を実行した後に、第1自動運転状態に移行する際には、第2自動運転状態を開始する前の第1車速(例えば、100km/h)よりも低い車速(例えば、80km/h)へと変化させる制御である。
そして、制御部70は、ステップS130で、自動運転レベル2の道路を走行中であることを判定すると、ステップS134(図5中の7)で、第1減速制御によって、減速された車速を維持する。
これにより、第1減速制御を実行すること(第2車速を低下させること)で、自動運転レベル4から自動運転レベル2に移行する際の運転交代を安全に行うことができ、ドライバの不安を低減することができる。
(第1、第2実施形態の変形例)
上記第1、第2実施形態に対して、制御部70は、車内カメラ45(検出部)の検出結果から、乗員としてドライバ以外の同乗者が存在すると判定した場合で、同乗者の少なくとも1名が覚醒状態であると判定した場合には、加速制御の実行を禁止するようにするとよい。
この場合は、図2、図5に対して、自動運転レベル4に向けて減速された車速(例えば、80km/h)が、維持されて、次の自動運転レベル2に継続されることになる。
これにより、ドライバが睡眠状態であっても、覚醒状態の同乗者がいる場合に、加速制御を禁止することで、覚醒状態の同乗者に対して、加速に伴う不安を与えることがなくなる。
(第3実施形態)
第3実施形態を図7~図9に示す。第3実施形態では、図7に示すように、上記第1実施形態に対して、制御部70は、第1減速制御に代えて第2減速制御を実行するようにしたものである。
図8、図9に示す第3実施形態のフローチャートは、上記第1実施形態で説明したフローチャート(図3、図4)に対して、ステップS123a~ステップS123eを追加し、ステップS132をステップS136に変更したものである。ステップS100~S116は、図3と同じであり、第3実施形態の説明用としては省略し、図8、図9としている。
制御部70は、ステップS122(図7中の5)にて、加速制御を実行した後に、ステップS123a(図7中の5a)で、車内カメラ45による乗員の画像データから、乗員のうち、少なくとも1名が覚醒状態であるか否かを判定する。
制御部70は、ステップS123aで肯定判定すると、更に、ステップS123e(図7中の5a)にて、第2減速制御を実行する。第2減速制御は、上記のように加速制御の後に、乗員の覚醒状態があると、車速を、所定の車速(例えば、100km/h)に減速する制御である。
そして、ステップS124、ステップS126、ステップS130の後に、制御部70は、ステップS136(図7中の7)にて、自動運転レベル2における車速を、第2減速制御にて設定した所定の車速に維持する。
これにより、第2減速制御を実行すること(第2車速を低下させること)で、覚醒状態の乗員は、ゆったりと周辺の景色を見ることができるようになる。
(第4実施形態)
第4実施形態を図10、図11に示す。第4実施形態では、図10に示すように、上記第3実施形態に対して、制御部70は、加速制御を実行した後に、乗員のうち、ドライバおよび少なくとも1名の同乗者が覚醒状態であると判定した場合に、報知部105によって、ドライバに対して、加速制御後の車速を所定の車速に減速する第2減速制御を実施するか否かを選択させるための報知を行うようにしたものである。
図11に示す第4実施形態のフローチャートは、上記第3実施形態で説明したフローチャート(図8、図9)に対して、ステップS123a~ステップS123eをステップS123b~ステップS123dに変更したものである。ステップS100~S122は、図8と同じであり、第4実施形態の説明用としては省略し、図11としている。
制御部70は、ステップS122(図10中の5)にて、加速制御を実行した後に、ステップS123b(図10中の5a)で、車内カメラ45による乗員の画像データから、乗員のうち、ドライバおよび少なくとも1名の同乗者が覚醒状態であるか否かを判定する。
制御部70は、ステップS123bで肯定判定すると、ステップS123c(図10中の5a)にて、報知部105によって、ドライバに対して第2減速制御を実施するか否かを選択するための報知を行うように、HCU160に指示する。
そして、制御部70は、ステップS123dで、ドライバが操作デバイス60によって、第2減速制御を実施することを選択したと判定すると、ステップS123eにて第2減速制御を実行する。
そして、ステップS124、ステップS126、ステップS130の後に、制御部70は、ステップS136(図10中の7)にて、自動運転レベル2における車速を、第2減速制御にて設定した所定の車速に維持する。
これにより、加速制御の後に、ドライバおよび少なくとも1名の同乗者が覚醒状態にあると、ドライバに対して第2減速制御の実施を選択させて、第2減速制御を実施するので、ドライバは同乗者に対する配慮ができ、また、覚醒状態の同乗者は、ゆったりと周辺の景色を見ることができるようになる。
(第5実施形態)
第5実施形態を図12、図13に示す。第5実施形態では、図12に示すように、制御部70は、第2自動運転状態において、車内カメラ45の検出結果から、乗員が覚醒状態であると判定した場合、周辺環境、あるいは、乗員のセカンドタスクの実施状況に応じて、第2自動運転状態における車速を変化させるようにしたものである。
図13に示す第5実施形態のフローチャートは、上記第1実施形態で説明したフローチャート(図3、図4)に対して、ステップS118~ステップS122をステップS119a~ステップS119bに変更し、ステップS132をステップS138に変更したものである。ステップS100~S116は、図3と同じであり、第5実施形態の説明用としては省略し、図13としている。
制御部70は、ステップS100~ステップS116の後に(第2自動運転状態において)、ステップS119a(図12中の5a)にて、車内カメラ45による乗員の画像データから、乗員が覚醒状態であるか否かを判定する。
制御部70は、ステップS119aで肯定判定すると、ステップS119b(図12中の5a)で、周辺監視センサ40によって得られる周辺環境、あるいは車内カメラ45によって得られる第2自動運転状態にて許可される乗員のセカンドタスクの実施状況に応じて、第2自動運転状態における車速を変化(加速および減速)させる。
車速を変化させるにあたって、制御部70は、例えば、周辺環境として、絶景地では減速し、絶景地以外では加速する。絶景地以外というのは、ドライブ中に周辺の景色として眺めるには適さない場所であり、例えば、トンネル内、あるいは道路脇に防音壁が連続して設けられたエリア等である。あるいは、車速を変化させるにあたって、制御部70は、乗員のセカンドタスクが終了した時点で、減速する。尚、図12では、減速の後に、即、加速するような表示をしているが、これは、模式的に表示したものであって、減速後に減速した車速が所定時間、継続される場合も当然あり得る。
そして、制御部70は、ステップS124、ステップS126の後に、ステップS130で、自動運転レベル2の道路を走行中であることを判定すると、ステップS138にて、減速された車速での走行を維持する。
これにより、乗員の覚醒状態に加えて、走行中の周辺環境、あるいは乗員のセカンドタスクの実施状況に応じて、第2自動運転状態における車速を変更することで、乗員は、不安なく、ゆったりと周辺の景色を眺めることができる。
つまり、絶景地では、減速されることで、周辺の景色が見やすくなり、絶景地以外では、景色を眺める必要はなく、加速することでそのエリアを通過することができる。また、乗員のセカンドタスクが終了した時点で、減速することで、乗員は、ゆったりと周辺の景色を眺めることができる。
(第6実施形態)
第6実施形態を図14に示す。第6実施形態では、図14に示すように、制御部70は、自動運転レベル4の第2自動運転状態における設定車速の加減速幅を、自動運転レベル3の第3自動運転状態における設定車速の加減速幅よりも広くするようにしたものである。
加減速幅は、自動運転レベル3、4における設定車速の下限車速と、上限車速との幅(差)である。例えば、自動運転レベル3における加減速幅を、下限車速80km/h~上限車速100km/h(差が20km/h)としたときに、例えば、自動運転レベル4における加減速幅は、下限車速70km/h~上限車速120km/h(差が50km/h)としている。自動運転レベル4における下限車速は、自動運転レベル3における下限車速より低く、自動運転レベル4における上限車速は、自動運転レベル3における上限車速より高い。
これにより、自動運転レベル3に対して自動運転レベル4において、設定車速の加減速幅を広くすることで、加速、減速の度合いを大きく設定することができ、臨機応変に設定速度を変更することが可能となるので、スムーズな走行が可能となる。
(第7実施形態)
第7実施形態を図15に示す。第7実施形態では、図15に示すように、制御部70は、車内カメラ45(検出部)の検出結果から、乗員の状況が覚醒状態であるか睡眠状態であるかに応じて、自動運転レベル4(第2自動運転状態)における加減速幅を調整するようにしたものである。
具体的には、制御部70は、乗員が睡眠状態にあると、自動運転レベル4における加減速幅を狭くする方向に変更する。尚、自動運転レベル4における変更後の加減速幅は、自動運転レベル3における加減速幅よりも広い。
これにより、自動運転レベル4において、乗員が睡眠状態にあるときは、加減速の度合いが抑えられるので、車両10の揺れを抑制することができ、乗員の睡眠を妨げないようにすることができる。
(第8実施形態)
第8実施形態を図16に示す。自動運転レベル4(第2自動運転状態)においては、乗員に対してセカンドタスクが許可される。第8実施形態では、図16に示すように、制御部70は、車内カメラ45(検出部)によって得られる乗員のセカンドタスクの実施状況に応じて、自動運転レベル4における加減速幅を調整するようにしたものである。
具体的には、制御部70は、乗員がセカンドタスクを実施中であると、自動運転レベル4における加減速幅を狭くする方向に変更する。尚、自動運転レベル4における変更後の加減速幅は、自動運転レベル3における加減速幅よりも広い。
これにより、自動運転レベル4において、乗員がセカンドタスクを実施中であるときは、加減速の度合いが抑えられるので、車両10の揺れを抑制することができ、乗員のセカンドタスクを妨げないようにすることができる。
(第9実施形態)
第9実施形態を図17に示す。第9実施形態では、図17に示すように、制御部70は、自動運転レベル4(第2自動運転状態)において、カーブ路を走行する場合に、乗員の状況が覚醒状態であるか睡眠状態であるかに応じて、加減速幅を調整するようにしたものである。
具体的には、制御部70は、自動運転レベル4において、カーブ路を走行する場合に、乗員が睡眠状態にあると、加減速幅を狭くする方向に変更する。尚、自動運転レベル4における変更後の加減速幅は、自動運転レベル3における加減速幅よりも広い。
これにより、自動運転レベル4において、カーブ路を走行する際に、乗員が睡眠状態にあるときは、遠心力による横方向の加速度の度合いが抑えられるので、車両10の揺れを抑制することができ、乗員の睡眠を妨げないようにすることができる。
(第10実施形態)
第10実施形態を図18に示す。第10実施形態では、図18に示すように、制御部70は、自動運転レベル4(第2自動運転状態)と自動運転レベル3(第3自動運転状態)とで、設定車速が同一であっても、自動運転レベル4と自動運転レベル3とで、自車両と他車両との車間距離が異なるように設定する。車間距離は、先行車両と自車両との車間距離、および後続車と自車両との車間距離との両者を含む。
具体的には、制御部70は、自動運転レベル4における車間距離を、自動運転レベル3における間距離よりも広くなるように設定する。制御部70は、一時的に減速することで、先行車両との車間距離を広くし、また、一時的に増速することで、後続車両との車間距離を広くする。
これにより、自動運転レベル3に対して自動運転レベル4において、臨機応変に車間距離を変更することが可能となり、スムーズな走行が可能となる。
(第11実施形態)
第11実施形態を図19に示す。第11実施形態では、図19に示すように、制御部70は、車内カメラ45(検出部)の検出結果から、乗員の状況が覚醒状態であるか睡眠状態であるかに応じて、自動運転レベル4(第2自動運転状態)における車間距離が異なるように設定する。
具体的には、制御部70は、乗員の状況が睡眠状態であると、覚醒状態の場合に比べて車間距離が狭くなるように設定する。
これにより、車間距離を狭くすることで、先行車両によって、走行時の空気抵抗を下げることができるので、燃費を向上させることができる。このとき、乗員は睡眠状態にあるので、車間距離が狭くなっても気にならない(気がつかない)。
(第12実施形態)
第12実施形態を図20に示す。第12実施形態では、図20に示すように、制御部70は、乗員を睡眠状態から覚醒状態へと促すときに、覚醒状態を促すよりも前段階で、車間距離を広くする側へ設定する。
乗員を睡眠状態から覚醒状態へと促す場合というのは、例えば、ロケータ30による目的地案内が実施されており目的地に近づいた場合、緊急事態が発生した場合、あるいは自動運転レベル2以下への切替えにおいて運転交代が必要な場合等が挙げられる。この場合、制御部70からの指示により、HCU160は、例えば、オーディオ装置140の音声によって、乗員に対して覚醒を促す。
上記のような乗員に対する覚醒を促す前段階で、制御部70は、車間距離を今までよりも広くなるように設定するのである。
これにより、乗員が覚醒したときには、車間距離が広げられており、乗員が不安を感じることがない。
(第13実施形態)
第13実施形態を図21に示す。第13実施形態では、図21に示すように、制御部70は、乗員を覚醒状態から睡眠状態へと促すときに、睡眠状態を促した後の段階で、車間距離を狭くなる側へ設定する。尚、制御部70は、車内カメラ45によって、乗員の睡眠状態を確認した後に、車間距離を狭くなる側へ設定する。
これにより、車間距離を狭くすることで、先行車両によって、走行時の空気抵抗を下げることができるので、燃費を向上させることができる。このとき、乗員は睡眠状態にあるので、車間距離が狭くなっても気にならない(気がつかない)。
(第14実施形態)
第14実施形態を図22に示す。第14実施形態では、図22に示すように、制御部70は、一般道において自動運転レベル4(第2自動運転状態)で走行するときに、ロケータ30(カーナビゲーション装置)による案内経路での分岐点が複数連続する場合には、自動運転レベル4における設定車速の上限値を低い側となる所定車速に制限する。
具体的には、複数連続する分岐点は、例えば、右左折交差点であり、制御部70は、右左折交差点が複数連続する場合、1つ目の交差点を曲がった後の設定車速を所定車速に制限する。
ロケータ30においては、例えば、案内経路において、進行方向を変える必要のある交差点が2つ続くと(近いと)、まとめて1つの情報として出力する。本実施形態では、この情報をトリガにして、1つ目の交差点を曲がった後の設定車速を所定車速に制限する。
これにより、1つ目の交差点を曲がった後の加速を緩やかにすることができるので、続く交差点において、乗員に対する乗り心地を妨げることがない。
(第15実施形態)
第15実施形態を図23に示す。第15実施形態では、図23に示すように、制御部70は、自動運転レベル2以下(低自動運転状態)から自動運転レベル3以上(高自動運転状態であり自動運転レベル3、およびレベル4)に移行した後に、自動運転レベル3以上にて走行する道路にて設定される第2最高速度となるように車速を上げる。更に、制御部70は、自動運転レベル3以上から自動運転レベル2以下に移行する前段階で、自動運転レベル2以下にて走行する道路にて設定される第1最高速度以下となるように車速を下げる。
ここでは、自動運転レベル2以下に対応した道路(エリア)での制限速度(第1最高速度)は、例えば、100km/hであり、自動運転レベル3以上に対応した道路(可能エリア)での制限速度(第2最高速度)は、例えば、120km/hとなっている。自動運転レベル2以下では、車両10は、例えば、100km/hで走行している。
制御部70は、自動運転レベル3以上の可能エリアが近づくと、自動運転レベル3以上への移行に関する予告報知を行う。更に、制御部70は、自動運転レベル3以上の可能エリアに入って、ドライバから、操作デバイス60を用いた自動運転レベル3以上の開始に関する許可入力(レベル3以上の開始トリガ)を確認する。すると、制御部70は、例えば、車速100km/hを、車速120km/hとなるように、加速を開始し、車速が120km/hに到達すると、この車速を維持する。
更に、制御部70は、自動運転レベル2以下のエリアが近づくと、自動運転レベル2以下に移行する前段階で、車速を120km/hから、100km/h以下となるように下げる(減速)。そして、制御部70は、自動運転レベル2以下での運転交代のための報知を行い、ドライバへの運転交代を行う。車両10は、減速した車速(100km/h)にて、自動運転レベル2以下のエリアを走行する。
例えば、自動運転レベル2以下において、車速100km/hにて定速走行をしていた場合に、自動運転レベル3以上において、車速100km/hのまま継続走行されることが考えられる。しかしながら、本実施形態では、自動運転レベル3以上に対応した道路の制限速度に合わせて、車速が上げられるので、より速い速度での走行が可能となる。
また、自動運転レベル3以上から再び自動運転レベル2以下に移行する際は、事前に車速が自動運転レベル2以下に対応した道路の制限速度に下げられるので、スムーズに移行することが可能となる。
(第16実施形態)
第16実施形態を図24に示す。第16実施形態では、図24に示すように、上記第15実施形態に対して、制御部70は、自動運転レベル2以下(低自動運転状態)から自動運転レベル3以上(高自動運転状態であり自動運転レベル3、およびレベル4)に移行すると、一旦、自動運転レベル2以下における車速での走行を継続する。そして、制御部70は、継続した車速が自動運転レベル3以上で走行する道路にて設定される最高速度よりも低い場合は、この最高速度を報知部105によって、ドライバに対して報知し、ドライバによる加速許可があると、最高速度となるように車速を上げる。
ここでは、上記第15実施形態と同様に、自動運転レベル2以下に対応した道路(エリア)での制限速度は、例えば、100km/hであり、自動運転レベル3以上に対応した道路(可能エリア)での制限速度(最高速度)は、例えば、120km/hとなっている。
尚、制御部70は、上記第15実施形態と同様に、自動運転レベル3以上から自動運転レベル2以下に移行する前段階で、自動運転レベル2以下にて走行する道路にて設定される制限速度以下となるように車速を下げる。
本実施形態では、自動運転レベル3以上の可能エリアでの最高速度(120km/h)がドライバに報知され、ドライバによる加速許可があると加速するようにしているので、ドライバが認識したうえでの速度変更(加速)が実施されることになり、ドライバが不安を覚えることがなく、より速い速度での走行が可能となる。
(第17実施形態)
第17実施形態を図25に示す。第17実施形態では、図25に示すように、制御部70は、自動運転レベル3以上(高自動運転状態)を可能とする可能エリア(高自動エリア)において、自動運転レベル2以下(低自動運転状態)の場合に対して、制限速度の超過が可能な超過可能車線が存在すると、超過可能車線への車線変更を試みる。
ここでは、自動運転レベル2以下に対応した道路(エリア)での制限速度は、例えば、100km/hである。また、自動運転レベル3以上に対応した道路(可能エリア)は、車両10の進行方向に対して左側2つが走行車線、右側が追い越し車線となっている。走行車線の制限速度は、例えば、100km/hであり、また、追い越し車線の制限速度は、例えば、120km/hである。自動運転レベル2以下では、車両10は、例えば、100km/hで走行している。
制御部70は、自動運転レベル2以下のエリアから、自動運転レベル3以上の可能エリアの制限速度100km/hの走行車線に入ると、制限速度120km/hの追い越し車線への車線変更を行う。尚、追い越し車線での他車両の走行状況によっては、車両10は、車線変更ができない場合もある。
そして、車線変更が可能であった場合に、制御部70は、車速100km/hを、車速120km/hとなるように、加速を開始し、車速が120km/hに到達すると、この車速を維持する。
尚、制御部70は、上記第15実施形態と同様に、自動運転レベル2以下のエリアが近づくと、自動運転レベル2以下に移行する前段階で、車速を120km/hから、100km/h以下となるように下げる(減速)。そして、制御部70は、自動運転レベル2以下での運転交代のための報知を行い、ドライバへの運転交代を行う。車両10は、減速した車速(100km/h)にて、自動運転レベル2以下のエリアを走行する。
本実施形態では、自動運転レベル3以上を可能とする可能エリアにおいて、自動運転レベル2以下の場合に対して、制限速度の超過が可能な追い越し車線(超過可能車線)が存在すると、追い越し車線への車線変更を試みる。これにより、車線変更が可能であると、車速を上げることが可能となり、より速い速度での走行が可能となる。
(第17実施形態の変形例)
第17実施形態の変形例を図26に示す。第17実施形態の変形例では、図26に示すように、上記第17実施形態に対して、更に、制御部70は、追い越し車線への進入が可能であると、車線変更を報知部105によって、ドライバに対して報知し、ドライバによる車線変更許可(トリガ)があると車線変更を行う。制御部70は、追い越し車線での他車両の走行状況、つまり、車線変更するための空きスペースが追い越し車線にあるか否かを判定して、スペースがある場合にドライバに報知し、車線変更許可をとってから車線変更を行うのである。
これにより、追い越し車線への車線変更を確実に行うことができ、より速い速度での走行が可能となる。
(第18実施形態)
第18実施形態を図27に示す。第18実施形態では、図27に示すように、制御部70は、自動運転レベル3以上(高自動運転状態)を可能とする可能エリア(高自動エリア)において、走行環境に伴う速度規制が実施されていると、規制速度を報知部105によって、ドライバに対して報知し、ドライバによる減速許可があると、規制速度に減速する。
速度規制は、走行環境として、例えば、天候(雨、風、霧、雪、路面凍結等)、地震、更には、工事、交通事故等によって、本来の制限速度が低い側に規制されるものであって、図27では、自動運転レベル3以上の可能エリアにおいて、本来の制限速度120km/hが、規制速度50km/hに規制されている例を示している。
このとき、制御部70は、規制速度50km/hに減速する際の減速時速度変化率を、例えば、上記第15~17実施形態のように、加速を想定した際の加速時速度変化率よりも小さく(変化の勾配を緩やかに)設定する。
尚、制御部70は、自動運転レベル2以下のエリアが近づくと、自動運転レベル2以下での運転交代のための報知を行い、ドライバへの運転交代を行う。そして、自動運転レベル2以下に移行すると、自動運転レベル2以下のエリアにおける制限速度まで、車速を上げる。
上記のような規制速度の報知、およびドライバによる減速許可なしに、規制速度に減速させると、例えば、自動運転していない後続車両(50km/h規制に気づいていない後続車両)との車速差が大きくなって(急接近となって)、危険度が増す。
しかしながら、本実施形態では、天候等により速度規制があると、規制速度が報知部105によってドライバに対して報知され、ドライバによる減速許可があると、規制速度に至るように減速するので、減速に伴う後続車両への急接近が発生することを抑制することができる。
更に、減速時速度変化率を、加速を想定した際の加速時速度変化率よりも小さく設定するようにしているので、更に、後続車両との急接近を抑制することができる。また、ドライバに発生する減速時の加速度を和らげることができる。
(第18実施形態の変形例)
第18実施形態の変形例を図28に示す。第18実施形態の変形例では、図28に示すように、上記第18実施形態に対して、更に、制御部70は、規制速度を報知部105によってドライバに報知した後、所定時間が経過しても減速許可がないと、減速許可のない状態で規制速度への減速を強制的に実行する。
これにより、ドライバが規制速度を見落としており、減速許可を出さなかったとしても、規制速度への変更が強制実施されるので、規制速度を守った安全な運転が可能となる。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、報知部105をメータディスプレイ120、およびオーディオ装置140としたが、これに限定されることなく、他のHUD110、あるいはCID130を報知部105としてもよい。CID130を報知部105として使用すると、自動運転に関する表示と、自動運転に切替える操作(タッチ操作)とが、CID130にて実現できる。
また、CID130が、例えば複数のCIDから形成されて、メータディスプレイ120、および複数のCIDが、インストルメントパネル上で横一列に配置されるピラートゥーピラータイプの報知部105としてもよい。
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、1つの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、更に請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
本開示に記載の制御部70、HCU160およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つないしは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ、およびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。
あるいは、本開示に記載の制御部70、HCU160およびその手法は、1つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。
もしくは、本開示に記載の制御部70、HCU160およびその手法は、1つないしは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと、1つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合せにより構成された1つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。
また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
ここで、本実施形態に記載されるフローチャート、あるいはフローチャートの処理は、複数のセクション(あるいはステップと言及される)から構成され、各セクションは、たとえば、S100と表現される。更に、各セクションは、複数のサブセクションに分割されることができる、一方、複数のセクションが合わさって1つのセクションにすることも可能である。また、このように構成される各セクションは、デバイス、モジュール、ミーンズとして言及されることができる。
(付記)
この明細書には、以下に列挙する複数の技術的思想1~28と、それらの複数の組み合わせが開示されている。
(技術的思想1)
車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態とを切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
車両の乗員の状況を検出する検出部(45)を備え、
制御部は、第2自動運転状態において、検出部の検出結果から、乗員のうち、運転者が睡眠状態となったと判定した場合、第2自動運転状態における第2車速を、
第1自動運転状態における第1車速よりも高くする、
あるいは、第1車速と同等にする、
あるいは、第1車速よりも低く、かつ現在の第2車速よりも高くする加速制御を実行する車両制御装置。
(技術的思想2)
制御部は、第2自動運転状態において、運転者が睡眠状態となり、かつ第1車速よりも低い車速で走行していた場合に、加速制御を実行する技術的思想1に記載の車両制御装置。
(技術的思想3)
制御部は、加速制御を実行した後に、第1自動運転状態に移行する際には、第2自動運転状態を開始する前の第1車速よりも低い車速へと変化させる第1減速制御を実行する技術的思想1または技術的思想2に記載の車両制御装置。
(技術的思想4)
制御部は、検出部の検出結果から、乗員のうち、同乗者が存在すると判定した場合で、且つ、同乗者の少なくとも1名が覚醒状態であると判定した場合には、加速制御の実行を禁止する技術的思想1~技術的思想3のいずれか1つに記載の車両制御装置。
(技術的思想5)
制御部は、加速制御を実行した後に、検出部の検出結果から、乗員のうち、少なくとも1名が覚醒状態であると判定した場合に、加速制御後の車速を所定の車速に減速する第2減速制御を実行する技術的思想1~技術的思想3のいずれか1つに記載の車両制御装置。
(技術的思想6)
自動運転に関する情報を報知する報知部(105)を備え、
制御部は、加速制御を実行した後に、検出部の検出結果から、乗員のうち、運転者および少なくとも1名の同乗者が覚醒状態であると判定した場合に、報知部によって、運転者に対して、加速制御後の車速を所定の車速に減速する第2減速制御を実施するか否かを選択させるための報知を行う技術的思想1~技術的思想3のいずれか1つに記載の車両制御装置。
(技術的思想7)
車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態とを切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
車両の乗員の状況を検出する検出部(45)と、
車両の周辺環境を検知する自律センサ(40)と、を備え、
制御部は、第2自動運転状態において、検出部の検出結果から、乗員が覚醒状態であると判定した場合、自律センサによって得られる周辺環境、あるいは、検出部によって得られる第2自動運転状態にて許可される乗員のセカンドタスクの実施状況に応じて、第2自動運転状態における車速を変化させる車両制御装置。
(技術的思想8)
制御部は、車速を変化させるにあたって、周辺環境として、絶景地では減速し、絶景地以外では加速する技術的思想7に記載の車両制御装置。
(技術的思想9)
制御部は、車速を変化させるにあたって、乗員のセカンドタスクが終了した後に、減速する技術的思想7に記載の車両制御装置。
(技術的思想10)
車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3の第3自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
制御部は、第2自動運転状態における設定車速の加減速幅を、第3自動運転状態における設定車速の加減速幅よりも広くする車両制御装置。
(技術的思想11)
車両の乗員の状況を検出する検出部(45)を備え、
制御部は、検出部の検出結果から、乗員の状況が覚醒状態であるか睡眠状態であるかに応じて、第2自動運転状態における加減速幅を調整する技術的思想10に記載の車両制御装置。
(技術的思想12)
車両の乗員の状況を検出する検出部(45)を備え、
制御部は、検出部によって得られる第2自動運転状態にて許可される乗員のセカンドタスクの実施状況に応じて、第2自動運転状態における加減速幅を調整する技術的思想10に記載の車両制御装置。
(技術的思想13)
車両の乗員の状況を検出する検出部(45)を備え、
制御部は、第2自動運転状態において、カーブ路を走行する場合に、乗員の状況が覚醒状態であるか睡眠状態であるかに応じて、加減速幅を調整する技術的思想10に記載の車両制御装置。
(技術的思想14)
車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3の第3自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
制御部は、第2自動運転状態と第3自動運転状態とで、設定車速が同一であっても、第2自動運転状態と第3自動運転状態とで、自車両と他車両との車間距離が異なるように設定する車両制御装置。
(技術的思想15)
制御部は、第2自動運転状態における車間距離を、第3自動運転状態における車間距離よりも広く設定する技術的思想14に記載の車両制御装置。
(技術的思想16)
車両の乗員の状況を検出する検出部(45)を備え、
制御部は、検出部の検出結果から、乗員の状況が覚醒状態であるか睡眠状態であるかに応じて、第2自動運転状態における車間距離が異なるように設定する技術的思想14に記載の車両制御装置。
(技術的思想17)
制御部は、乗員の状況が睡眠状態であると、覚醒状態の場合に比べて車間距離が狭くなるように設定する技術的思想16に記載の車両制御装置。
(技術的思想18)
制御部は、乗員を睡眠状態から覚醒状態へと促すときに、覚醒状態を促すよりも階で、車間距離を広くする側へ設定する技術的思想16に記載の車両制御装置。
(技術的思想19)
制御部は、乗員を覚醒状態から睡眠状態へと促すときに、睡眠状態を促した後の段階で、車間距離を狭くなる側へ設定する技術的思想16に記載の車両制御装置。
(技術的思想20)
制御部は、一般道において第2自動運転状態で走行するときに、カーナビゲーション装置による案内経路での分岐点が複数連続する場合には、第2自動運転状態における設定車速の上限値を低い側となる所定車速に制限する技術的思想10~技術的思想19のいずれか1つに記載の車両制御装置。
(技術的思想21)
分岐点は、右左折交差点であり、
制御部は、右左折交差点が複数連続する場合、1つ目の交差点を曲がった後の設定車速を所定車速に制限する技術的思想20に記載の車両制御装置。
(技術的思想22)
車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の低自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3以上の高自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
制御部は、
低自動運転状態から高自動運転状態に移行した後に、高自動運転状態にて走行する道路にて設定される第2最高速度となるように車速を上げると共に、
高自動運転状態から低自動運転状態に移行する前段階で、低自動運転状態にて走行する道路にて設定される第1最高速度以下となるように車速を下げる車両制御装置。
(技術的思想23)
車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の低自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3以上の高自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
自動運転に関する情報を報知する報知部(105)を備え、
制御部は、低自動運転状態から高自動運転状態に移行すると、低自動運転状態における車速での走行を継続し、継続した車速が高自動運転状態で走行する道路にて設定される最高速度よりも低い場合は、最高速度を報知部によって、運転者に対して報知し、運転者による加速許可があると、最高速度となるように車速を上げる車両制御装置。
(技術的思想24)
車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の低自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3以上の高自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
制御部は、高自動運転状態を可能とする高自動エリアにおいて、低自動運転状態の場合に対して、制限速度の超過が可能な超過可能車線が存在すると、超過可能車線への車線変更を試みる車両制御装置。
(技術的思想25)
自動運転に関する情報を報知する報知部(105)を備え、
制御部は、超過可能車線への進入が可能であると、車線変更を報知部によって、運転者に対して報知し、運転者による車線変更許可があると車線変更を行う技術的思想24に記載の車両制御装置。
(技術的思想26)
車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の低自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3以上の高自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
自動運転に関する情報を報知する報知部(105)を備え、
制御部は、高自動運転状態を可能とする高自動エリアにおいて、走行環境に伴う速度規制が実施されていると、規制速度を報知部によって、運転者に対して報知し、運転者による減速許可があると、規制速度に減速する車両制御装置。
(技術的思想27)
制御部は、規制速度に減速する際の減速時速度変化率を、加速を想定した際の加速時速度変化率よりも小さく設定する技術的思想26に記載の車両制御装置。
(技術的思想28)
制御部は、規制速度を報知部によって運転者に報知した後、所定時間が経過しても減速許可がないと、減速許可のない状態で規制速度への減速を強制的に実行する技術的思想26または技術的思想27に記載の車両制御装置。
10 車両
40 周辺監視センサ(自律センサ)
45 車内カメラ(検出部)
70 制御部
100 車両制御装置
101 車両用報知装置
105 報知部

Claims (28)

  1. 車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態とを切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
    前記車両の乗員の状況を検出する検出部(45)を備え、
    前記制御部は、前記第2自動運転状態において、前記検出部の検出結果から、前記乗員のうち、運転者が睡眠状態となったと判定した場合、前記第2自動運転状態における第2車速を、
    前記第1自動運転状態における第1車速よりも高くする、
    あるいは、前記第1車速と同等にする、
    あるいは、前記第1車速よりも低く、かつ現在の前記第2車速よりも高くする加速制御を実行する車両制御装置。
  2. 前記制御部は、前記第2自動運転状態において、前記運転者が前記睡眠状態となり、かつ前記第1車速よりも低い車速で走行していた場合に、前記加速制御を実行する請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記制御部は、前記加速制御を実行した後に、前記第1自動運転状態に移行する際には、前記第2自動運転状態を開始する前の前記第1車速よりも低い車速へと変化させる第1減速制御を実行する請求項1または請求項2に記載の車両制御装置。
  4. 前記制御部は、前記検出部の検出結果から、前記乗員のうち、同乗者が存在すると判定した場合で、且つ、前記同乗者の少なくとも1名が覚醒状態であると判定した場合には、前記加速制御の実行を禁止する請求項1または請求項2に記載の車両制御装置。
  5. 前記制御部は、前記加速制御を実行した後に、前記検出部の検出結果から、前記乗員のうち、少なくとも1名が覚醒状態であると判定した場合に、前記加速制御後の車速を所定の車速に減速する第2減速制御を実行する請求項1または請求項2に記載の車両制御装置。
  6. 前記自動運転に関する情報を報知する報知部(105)を備え、
    前記制御部は、前記加速制御を実行した後に、前記検出部の検出結果から、前記乗員のうち、前記運転者および少なくとも1名の同乗者が覚醒状態であると判定した場合に、前記報知部によって、前記運転者に対して、前記加速制御後の車速を所定の車速に減速する第2減速制御を実施するか否かを選択させるための報知を行う請求項1または請求項2に記載の車両制御装置。
  7. 車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態とを切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
    前記車両の乗員の状況を検出する検出部(45)と、
    前記車両の周辺環境を検知する自律センサ(40)と、を備え、
    前記制御部は、前記第2自動運転状態において、前記検出部の検出結果から、前記乗員が覚醒状態であると判定した場合、前記自律センサによって得られる前記周辺環境、あるいは、前記検出部によって得られる前記第2自動運転状態にて許可される前記乗員のセカンドタスクの実施状況に応じて、前記第2自動運転状態における車速を変化させる車両制御装置。
  8. 前記制御部は、前記車速を変化させるにあたって、前記周辺環境として、絶景地では減速し、前記絶景地以外では加速する請求項7に記載の車両制御装置。
  9. 前記制御部は、前記車速を変化させるにあたって、前記乗員の前記セカンドタスクが終了した後に、減速する請求項7に記載の車両制御装置。
  10. 車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3の第3自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
    前記制御部は、前記第2自動運転状態における設定車速の加減速幅を、前記第3自動運転状態における前記設定車速の前記加減速幅よりも広くする車両制御装置。
  11. 前記車両の乗員の状況を検出する検出部(45)を備え、
    前記制御部は、前記検出部の検出結果から、前記乗員の状況が覚醒状態であるか睡眠状態であるかに応じて、前記第2自動運転状態における前記加減速幅を調整する請求項10に記載の車両制御装置。
  12. 前記車両の乗員の状況を検出する検出部(45)を備え、
    前記制御部は、前記検出部によって得られる前記第2自動運転状態にて許可される前記乗員のセカンドタスクの実施状況に応じて、前記第2自動運転状態における前記加減速幅を調整する請求項10に記載の車両制御装置。
  13. 前記車両の乗員の状況を検出する検出部(45)を備え、
    前記制御部は、前記第2自動運転状態において、カーブ路を走行する場合に、前記乗員の状況が覚醒状態であるか睡眠状態であるかに応じて、前記加減速幅を調整する請求項10に記載の車両制御装置。
  14. 車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の第1自動運転状態と、周辺監視義務がなく睡眠が許容される自動運転レベル4以上の第2自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3の第3自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
    前記制御部は、前記第2自動運転状態と前記第3自動運転状態とで、設定車速が同一であっても、前記第2自動運転状態と前記第3自動運転状態とで、自車両と他車両との車間距離が異なるように設定する車両制御装置。
  15. 前記制御部は、前記第2自動運転状態における前記車間距離を、前記第3自動運転状態における前記車間距離よりも広く設定する請求項14に記載の車両制御装置。
  16. 前記車両の乗員の状況を検出する検出部(45)を備え、
    前記制御部は、前記検出部の検出結果から、前記乗員の状況が覚醒状態であるか睡眠状態であるかに応じて、前記第2自動運転状態における前記車間距離が異なるように設定する請求項14に記載の車両制御装置。
  17. 前記制御部は、前記乗員の状況が前記睡眠状態であると、前記覚醒状態の場合に比べて前記車間距離が狭くなるように設定する請求項16に記載の車両制御装置。
  18. 前記制御部は、前記乗員を前記睡眠状態から前記覚醒状態へと促すときに、前記覚醒状態を促すよりも前段階で、前記車間距離を広くする側へ設定する請求項16に記載の車両制御装置。
  19. 前記制御部は、前記乗員を前記覚醒状態から前記睡眠状態へと促すときに、前記睡眠状態を促した後の段階で、前記車間距離を狭くなる側へ設定する請求項16に記載の車両制御装置。
  20. 前記制御部は、一般道において前記第2自動運転状態で走行するときに、カーナビゲーション装置による案内経路での分岐点が複数連続する場合には、前記第2自動運転状態における前記設定車速の上限値を低い側となる所定車速に制限する請求項10または請求項14に記載の車両制御装置。
  21. 前記分岐点は、右左折交差点であり、
    前記制御部は、前記右左折交差点が複数連続する場合、1つ目の交差点を曲がった後の前記設定車速を前記所定車速に制限する請求項20に記載の車両制御装置。
  22. 車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の低自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3以上の高自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
    前記制御部は、
    前記低自動運転状態から前記高自動運転状態に移行した後に、前記高自動運転状態にて走行する道路にて設定される第2最高速度となるように車速を上げると共に、
    前記高自動運転状態から前記低自動運転状態に移行する前段階で、前記低自動運転状態にて走行する道路にて設定される第1最高速度以下となるように前記車速を下げる車両制御装置。
  23. 車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の低自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3以上の高自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
    前記自動運転に関する情報を報知する報知部(105)を備え、
    前記制御部は、前記低自動運転状態から前記高自動運転状態に移行すると、前記低自動運転状態における車速での走行を継続し、継続した前記車速が前記高自動運転状態で走行する道路にて設定される最高速度よりも低い場合は、前記最高速度を前記報知部によって、運転者に対して報知し、前記運転者による加速許可があると、前記最高速度となるように前記車速を上げる車両制御装置。
  24. 車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の低自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3以上の高自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
    前記制御部は、前記高自動運転状態を可能とする高自動エリアにおいて、前記低自動運転状態の場合に対して、制限速度の超過が可能な超過可能車線が存在すると、前記超過可能車線への車線変更を試みる車両制御装置。
  25. 前記自動運転に関する情報を報知する報知部(105)を備え、
    前記制御部は、前記超過可能車線への進入が可能であると、前記車線変更を前記報知部によって、運転者に対して報知し、前記運転者による車線変更許可があると前記車線変更を行う請求項24に記載の車両制御装置。
  26. 車両(10)の自動運転を実行するにあたって、走行する道路に応じて、手動または周辺監視義務を伴う自動運転レベル2以下の低自動運転状態と、周辺監視義務のない自動運転レベル3以上の高自動運転状態と、を切替え制御する制御部(70)を備える車両制御装置であって、
    前記自動運転に関する情報を報知する報知部(105)を備え、
    前記制御部は、前記高自動運転状態を可能とする高自動エリアにおいて、走行環境に伴う速度規制が実施されていると、規制速度を前記報知部によって、運転者に対して報知し、前記運転者による減速許可があると、前記規制速度に減速する車両制御装置。
  27. 前記制御部は、前記規制速度に減速する際の減速時速度変化率を、加速を想定した際の加速時速度変化率よりも小さく設定する請求項26に記載の車両制御装置。
  28. 前記制御部は、前記規制速度を前記報知部によって前記運転者に報知した後、所定時間が経過しても前記減速許可がないと、前記減速許可のない状態で前記規制速度への減速を強制的に実行する請求項26または請求項27に記載の車両制御装置。
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