JP2023073141A - 原稿搬送装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原稿搬送装置においてピックアップローラーが外部の衝撃により原稿トレイ上に落下しても、原稿セット時の妨げにならないようにする。【解決手段】原稿トレイ上にセットされた原稿に対し、原稿上方の待機位置からピックアップローラーを下降させて原稿に当接させて原稿を繰り出す原稿搬送装置であって、ピックアップローラーが待機位置から下降したことを検知する下降検知手段と、原稿搬送の指示を受け付ける受付手段とを備えており、受付手段により原稿搬送の指示を受け付けていない状態で(ステップS11でNO)、下降検知センサーを兼ねた原稿検知センサーにより前記ピックアップローラーの下降が検知された場合には(ステップS17でYES)、ピックアップローラーを待機位置まで上昇させる(ステップS18)。【選択図】図8

Description

本発明は、原稿搬送装置および当該原稿搬送装置を備えた画像形成装置に関する。
シートスルー方式の画像読取装置では、原稿搬送装置の原稿トレイ上に載置された原稿束の上面にピックアップローラーを接触させて1枚ずつ原稿を繰り出して搬送方向下流側へと搬送し、当該搬送経路途中に配された画像読取部を通過する際に原稿画像を読み取るように構成されている。
原稿トレイ上に原稿が載置されていないときは、次の原稿セットの妨げにならないようにピックアップローラーを上昇させて所定位置(待機位置)に待機させるようにしている。
図9は、従来の原稿搬送装置の構成の一例を示す断面図である。
ピックアップローラー802とその後段の給紙ローラー803が、ピックホルダー804に軸支されている。給紙ローラー803は、不図示の駆動源により回転駆動され、ピックアップローラー802は、給紙ローラー803の回転軸805の回転力がタイミングベルトや歯車などの駆動伝達機構を介して伝達されて従動回転する。
また、ピックホルダー804は、給紙ローラー803の回転軸805を中心に上下方向に揺動可能に支持される。
回転軸805とピックホルダー804は、不図示のトルクリミッターにより連結されて、回転軸805が回転すると、その回転方向において一定の回転トルクをピックホルダー804に付与できるように構成される。
すなわち、図10(a)に示すように、給紙ローラー803をP1方向に回転させることにより、ピックホルダー804がP2方向に揺動し、ピックアップローラー802が待機位置まで上昇する。
また、図10(b)に示すように、給紙ローラー803をQ1方向(原稿の搬送時の回転方向)に回転させることにより、ピックホルダー804がQ2方向に揺動し、ピックアップローラー802が、原稿束の最上面に当接するまで下降した後、ピックアップローラー802を回転させて原稿搬送を開始する。
通常、ピックアップローラー802を待機位置まで上昇させた後(図10(a))、その状態(待機状態)を維持するためのロック機構(待機状態維持機構)を設けられている。
図11は、図9においてY軸方向の奥手側から見たときの上記ロック機構およびピックホルダー804周辺部の様子を示す図である。
同図に示すように、ロック機構は、原稿搬送装置800のハウジング810の天板部の裏面に設けられた支軸812に係止レバー811が揺動可能に軸支され、その下端に設けられたフック状の係合部8111が、ピックホルダー804に設けられた係合突起804aに係合してなり、ピックホルダー804が待機位置から下方に落下しないように構成されている。
係止レバー811は、圧縮バネ813などの付勢部材により、F11方向に付勢されている。但し、原稿搬送を開始する際に、ピックアップローラー802を下降させるべく、給紙ローラー803を矢印Q1方向に回転させてピックホルダー804にQ2方向に揺動させる回転トルクを付与したとき、上記係止レバー811が、圧縮バネ813の付勢力に抗して左側に揺動して、ロック状態がスムーズに解除できるようにするため、圧縮バネ813の付勢力は、極めて小さい値に設定されていた。
このような事情の下で、ピックアップローラー802が待機位置にあるとき、原稿搬送装置800に外部から大きな衝撃、例えば、原稿束の端を揃えるため原稿束の下端部を原稿搬送装置800(図9)のハウジング810上面に何回も当接させるような動作を行うと、その衝撃により係止レバー811と係合突起804aとのロック状態が解除され、ピックアップローラー802が下降して原稿トレイ801上面に当接する場合があった。
このような事態が生じると、次の原稿束を原稿トレイ801にセットすることができず大変不便である。
そこで、例えば、特許文献1には、上記圧縮バネ813に、より付勢力の大きな圧縮バネを採用してロックの保持力(以下、「ロック保持力」という。)を強化して、原稿束を揃える際の衝撃程度では容易に係止レバー811によるロック状態が解除されないようにすると共に、原稿搬送を開始する際に当該ロックを解除するための特別な解除機構を設けるようにしている。
図12(a)は、図11の紙面奥手方向(図9の正面側)から見たときのピックホルダー804の先端部分の様子を示す図である。同図に示すように、ハウジング810の裏面の、ピックアップローラー802の上方に位置する部分に、下面にテーパー面814aが形成された係合突部814を設けると共に、ピックアップローラー802の回転軸806に、円盤部821の周面に突部822を設けたカム部材820を取着しておき、ピックホルダー804を下方に揺動させるべく、給紙ローラー803(図10(b))をQ1方向に回転させると、ピックアップローラー802の回転軸806およびカム部材820も追随してQ1方向に回転させ、やがてその突部822が、係合部814のテーパー面814aに当接して(図12(b))、テーパー作用によりF12方向にピックホルダー804を押し下げようとする比較的強い力(ロック解除力)が作用する。
図11に戻り、係止レバー811の係合部8111の係合突起804aとの接触面8112は、テーパー状になっているため、上記のようにカム部材820によるカム作用により、ピックホルダー804が強い力で押し下げられると、係止レバー811が圧縮バネ813の付勢力に抗して図11のF13方向に押し戻され、その結果、ロック状態が解除されて、ピックアップローラー802が下方に落下する。
特開2020-63147号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、圧縮バネ813による付勢力を増大させてロック保持力を強化し、カム作用によりピックホルダー804を下方に押しつける強い力を発生させて、ロックを解除させる構成によると、ロック解除時に下方へ勢いよくピックホルダー804が落下してピックアップローラー802が原稿束に強く当接するため、比較的大きな衝突音が発生し、操作者に不快感を抱かせるおそれがあり、この観点からあまり望ましいとは言えない。
そこで、本開示は、ピックアップローラーの待機位置で維持するロック保持力を特に強化しなくて、原稿搬送装置に外的な衝撃が加わってピックアップローラーが落下したとしても原稿のセットが困難になる事態を回避することができる原稿搬送装置および当該原稿搬送装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本開示に係る原稿搬送装置は、原稿トレイ上にセットされた原稿に対し、原稿上方の待機位置からピックアップローラーを下降させて原稿に当接させて原稿を繰り出して搬送する原稿搬送装置であって、前記ピックアップローラーが前記待機位置から下降したことを検知する下降検知手段と、原稿搬送の指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段により原稿搬送の指示を受け付けてから全原稿の搬送が終了するまでの間以外のときに、前記下降検知手段により前記ピックアップローラーの下降が検知された場合に前記ピックアップローラーを前記待機位置まで復帰させる復帰手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本開示の一態様では、前記原稿トレイに原稿がセットされたことを検知する原稿検知手段を備え、前記原稿検知手段は、原稿の搬送方向下流側の端縁が当接して検知レバーを揺動させることにより原稿を検知する構成であり、前記ピックアップローラーが下降する際に、当該ピックアップローラーの軸体の一部、もしくは当該ピックアップローラーを回転可能に支持する支持体に設けられた当接部が、前記検知レバーに設けられた被当接部に当接して、前記検知レバーを揺動させることにより、前記原稿検知手段が前記下降検知手段としても機能する。
また、本開示の一態様は、前記復帰手段は、前記受付手段により原稿搬送の指示を受け付けてから全原稿の搬送が完了するまでの間以外のときに、前記下降検知手段により前記ピックアップローラーの下降が検知されると、直ちに前記ピックアップローラーを前記待機位置に復帰させる。
また、本開示の一態様は、前記復帰手段は、ピックアップローラーを回転可能に支持する支持体を、当該ピックアップローラーより原稿搬送方向下流側に隣接して配設された給送ローラーの回転軸を支軸として上下方向に揺動可能に保持すると共に、前記給送ローラーの回転軸と前記支持体はトルクリミッターを介して連結されてなり、前記給送ローラーを駆動源により原稿を搬送する方向と反対の方向に回転させて、前記支持体にピックアップローラーが上昇する方向に回転トルクを付加することにより、前記ピックアップローラーを待機位置に復帰させる。
また、本開示の別の態様では、原稿画像を読み取る読取部と、前記読取部に原稿を搬送する原稿搬送部と、読取部で読み取った原稿画像に基づき画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置であって、前記原稿搬送部として、上記いずれかの態様に係る原稿搬送装置を用いたことを特徴とする。
本開示に係る原稿搬送装置によれば、原稿搬送指示の受付けをしてから全原稿の搬送が終了するまでの間以外のときに、万一外部から衝撃などを受けてピックアップローラーが降下したとしても、当該降下を降下検知手段により検知して、復帰手段によりピックアップローラーを待機位置に復帰させるので、次に原稿トレイに原稿をセットする際の妨げにならない。
その結果、ピックアップローラーを待機位置で維持させるロック保持力を特に強化する必要もなくなり、特許文献1のようにカム機構などを使用して当該ロックを強い力で強制的に解除させる構成も不要となるため、原稿搬送時にピックアップローラーが原稿に当接するときに大きな衝突音が生じないようにすることができる。
本開示に係る画像形成装置の外観斜視図である。 上記画像形成装置における原稿搬送部の構成を示す断面図である。 上記原稿搬送部における原稿操出部の要部の構成を示す斜視図である。 (a)は、上記原稿搬送部におけるピックアップローラーを待機位置でロックするロック機構の構成を示す図であり、(b)は、当該ロック機構が解除される様子を説明するための図である。 上記原稿搬送部における原稿検知センサーと、ピックアップローラーを含む原稿操出部との位置関係を示す斜視図である。 (a)、(b)は、原稿検知センサーがピックアップローラーの下降を検知するための下降検知センサーとしても機能する構成を説明するための図である。 原稿搬送部と画像形成部の制御部の構成を示すブロック図である。 原稿搬送部の制御部による原稿搬送制御の手順を示すフローチャートである。 従来の原稿搬送装置の概略を示す断面図である。 (a)、(b)は上記従来の原稿搬送装置におけるピックアップローラー上下動の様子を示す図である。 従来の原稿搬送装置においてピックアップローラーを待機位置で維持するためのロック機構の構成を説明するための図である。 (a)、(b)は、特許文献1に開示されているカム機構を利用したロック解除の構成を示す図である。
以下、本開示に係る原稿読取装置を備える画像形成装置の実施の形態について、スキャナー、複写機、およびプリンターの機能を併せ持つ複合機(multi-function peripheral:以下、「MFP」という。)を例にして、図面に基づき説明する。
(1)MFP100の外観
図1は、本実施の形態に係るMFP100の外観を示す正面斜視図であり、同図では、MFP100を正面側から見たときの左右方向をX軸方向、上下方向をZ軸方向、X軸とZ軸の双方に直交する奥行方向をY軸方向で示している。
同図に示すように、MFP100は、スキャナー110とプリンター120とを備える。MFP100は、いわゆる胴内排紙型の構成をしており、スキャナー110とプリンター120との隙間(胴内空間)DSPには排紙トレイ46が設置されており、胴内空間DSPの、装置右側奥に存する排紙口45から排紙されたシートを収容する構成になっている。
スキャナー110は、画像読取部60の上方に自動原稿搬送部(auto document feeder:以下、「ADF」という。)50を配してなり、当該ADF50によって搬送されてきた原稿画像や、プラテンガラス62(図2参照)に載置された原稿画像を読み取って画像データを得る。
プリンター120は、記録シート上に画像を形成する画像形成部10と、上記画像形成部10に記録シートを給紙する給紙部20とを含む。
画像形成部10は、電子写真方式により上記スキャナー110により原稿画像を読み取って得られた画像データ、もしくは、ネットワークを介して外部端末から受信した印刷ジョブにおける画像データに基づき、給紙部20の給紙トレイ11aもしくは11bから給紙された記録シート上にトナー画像を形成し、これを定着部30(図7参照)で熱定着した後、排紙口45から排紙トレイ46上に排出する。
(2)スキャナーの構成
図2は、スキャナー110の構成を説明するための断面図である。
スキャナー110は、固定光学系の一つであるシートスルー方式と移動光学系の一つであるスキャナーヘッド移動方式の両方で原稿画像の読み取りが可能なように構成されている。
ここで、シートスルー方式は、原稿読取素子(スキャナーヘッド)を静止させた状態で、原稿を移動させて読み取る方式である。スキャナーヘッド移動方式は、プラテンガラスに載置された原稿の下方を原稿読取素子を移動させて原稿画像を読み取る方式である。
なお、以下では、ADF50における原稿搬送方向における上流側、下流側を、それぞれ単に「上流側」、「下流側」という。
本実施の形態においては、図2に示すようにスキャナー110は、シートスルー方式により原稿の第1面と第2面を1回の通紙で読み取ることができるように、画像読取部60側の第1読取位置R11に設置された表面読取用の第1原稿読取素子63と、それより下流側であってADF50内部の第2読取位置R12に設置された裏面読取用の第2原稿読取素子65とを備えている。
本実施の形態では、第1原稿読取素子63と第2原稿読取素子65として、CIS(コンタクトイメージセンサー)が用いられている。CISは、ラインセンサーの一種で、特に一定距離に焦点を合わせた固定焦点レンズと、光源を併せて搭載した一体型の光学センサーであり、装置のコンパクト化が可能である。
もっとも、第1原稿読取素子63、第2原稿読取素子65として他の光学読取素子が採用されてもよい。特に、第1原稿読取素子63は、発光源とミラーを具備したキャリッジをプラテンガラス62の下方に沿って移動させて、原稿からの反射光を折り返しミラーを介してラインセンサーのセンサー面で結像させて画像信号に変換する、いわゆるミラースキャン方式の構成であっても構わない。この場合には、シートスルー方式の読取時において当該キャリッジを第1読取位置R11に停止させておくことになる。
ADF50の原稿給紙トレイ51上にセットされた原稿束(不図示)は、側方ガイド板51aにより、当該原稿の幅方向のセンターがADF50の搬送路の幅方向のセンターとほぼ一致した状態となるように揃えられる(センター基準搬送)。
原稿給紙トレイ51上にセットされた原稿束の最上位の原稿が、ピックアップローラー52と、給紙ローラー53と捌きローラー536とによって分離されて、レジストローラー対54まで搬送される。
捌きローラー536には、トルクリミッターが取着され、記録シートに対して搬送方向とは一定の逆向きの力を与えている。そして、原稿は、回転駆動される給紙ローラー53とトルクリミッターの装着された捌きローラー536とが互いに圧接してなる分離ニップを通過することにより、1枚だけに捌かれた後、下流側のレジストローラー対54へと搬送される。
レジストローラー対54は、ADF50の原稿搬送制御部200(図7参照)から指示されたタイミングで記録シートを下流側に送り出すものである。
レジストローラー対54は、原稿の先端が到着した時点では停止しており、レジストローラー対54のニップ部の上流側手前で原稿にループが形成されて、先端部の傾きが矯正された後、所定のタイミングで回転して、原稿を送り出すことによりスキュー補正が実行される。
そして、スキュー補正された原稿は、その下流側に配置された搬送ローラー対55まで搬送される。搬送ローラー対55は、第1読取位置R11におけるコンタクトガラス61の上流側直前に配置されている。
レジストローラー対54から送り出された原稿は、搬送ローラー対55を経て、第1読取位置R11におけるコンタクトガラス61の上方を通過するように送り出される。
これにより原稿の表面の画像が、第1原稿読取素子63によって読み取られる。
そして、コンタクトガラス61上を通過した原稿は、搬送ローラー対56を経て、その下流側の第2読取位置R12にある第2原稿読取素子65の下方を通過して、原稿の裏面の画像が、第2原稿読取素子65によって読み取られる。
第2読取位置R12を通過した原稿は、排紙ローラー対57を介して原稿排紙トレイ58上に排出される。
なお、第1原稿読取素子63、第2原稿読取素子65のそれぞれに対向して原稿押え部材631、651が配設されており、第1、第2読取位置R11、R12において通過する原稿と第1原稿読取素子63、第2原稿読取素子65の読取面との距離が一定になるようにしている。
また、上記では、原稿の両面(第1面と第2面)を読み取る両面読み取りジョブの場合を説明したが、原稿の第1面のみを読み取る片面読み取りジョブでは、第1原稿読取素子63のみが用いられる。
ADF50は、図2におけるY軸方向奥手側のヒンジ(不図示)を介して上方に開放できるようになっており、スキャナーヘッド移動方式で原稿画像を読み取る際には、画像読取部60のプラテンガラス62上に原稿を載置して、第1原稿読取素子63を、駆動モーター64を駆動源とする移動機構(不図示)により、X軸方向に移動させながら原稿画像を読み取るようになっている。第1原稿読取素子63の移動機構として、例えば、ワイヤー駆動機構やボールネジ機構などを利用することができる。
(3)原稿操出部の構成
次に、ADF50における原稿操出部520の構成について説明する。
図3は、原稿操出部520の要部の構成を示す斜視図である。
同図に示すように、原稿操出部520は、ピックアップローラー52、給紙ローラー53、ピックアップローラー52と給紙ローラー53を軸支するピックホルダー524(ピックアップローラー支持体)、ピックアップローラー52と給紙ローラー53を回転駆動させる駆動機構等を含み、原稿給紙トレイ51の原稿束を最上位のものから1枚ずつ繰り出して、下流側の搬送路に送出する。
ピックアップローラー52と給紙ローラー53は、それらの回転軸521、531が平行な状態で、ピックホルダー524に軸支されている。
駆動モーターMpの回転駆動力は、タイミングベルトや複数の歯車を含む第1駆動力伝達部522を介して、電磁クラッチ523の歯車5231に伝達される。
歯車5231の回転力は、電磁クラッチ523の操作により、歯車5231と同軸上に配された歯車5232に伝達・非伝達が切り換えられるようになっている。
歯車5232は、給紙ローラー53の回転軸531に取着された歯車533に噛合する。
一方、給紙ローラー53の回転軸531の、ピックホルダー524の内側部分には、歯車534が取着されており、歯車534の回転力が、3つの歯車からなる第2駆動力伝達部535を介してピックアップローラー52の回転軸521に取着された歯車528(図6(a)参照)に伝達され、ピックアップローラー52が給紙ローラー53に従動回転するようになっている。
なお、給紙ローラー53とピックアップローラー52が同じ周速で同じ方向に回転するよう第2駆動力伝達部535の歯車の数とそれらの歯数が設定されている。
第2駆動力伝達部535は、このように複数の歯車を配列することに限らず、例えばタイミングベルトを用いて、給紙ローラー53の回転軸531の回転力をピックアップローラー52に伝達するようにしても構わない。
ピックホルダー524は、給紙ローラー53の回転軸531に、上下方向に揺動可能に軸支されていると共に、給紙ローラー53の回転軸531とピックホルダー524とはトルクリミッター532を介して連結されており、回転軸531の回転に応じて、その回転方向と同じ方向に当該トルクリミッター532に設定された制限トルク以下の回転トルクをピックホルダー524に付与して、ピックホルダー524を回転軸531周りに上下方向(図4(a)のP2、Q2方向)に揺動させて、ピックアップローラー52を昇降駆動することができるようになっている。
また、図3のY軸方向奥手側のピックホルダー524におけるピックアップローラー52に近い部分には、ピックホルダー524を待機位置で維持するためのロック機構(係止機構)527が設けられている。
図4(a)は、ピックアップローラー52が待機位置にある状態におけるピックホルダー524とロック機構527の関係を図3のE方向(すなわち-Y方向)から見たときの図である。
ロック機構527は、ADF50のハウジング510の下面に形成された支軸510aにY軸に直交する面内で揺動可能に軸支された係止レバー525と、係止レバー525を図の右方向に付勢する圧縮バネ526とを含む。
係止レバー525の下端部には鉤部5251が形成されており、鉤部5251の先端部には下側テーパー面5251aおよび上側テーパー面5251b(図4(b))が形成されている。
一方、ピックホルダー524の上記係止レバー525の鉤部5251に係合する位置には、係合突起5241が形成される。
図4(a)における待機状態においては、係合突起5241が、係止レバー525の鉤部5251に係合して、待機状態が維持される。
また、原稿給紙トレイ51に原稿束がセットされ、原稿搬送を開始する際には、給紙ローラー53の回転軸531を図4(a)のQ1方向に回転させることにより、トルクリミッター532を介して、トルクリミッター532の制限トルク以下の回転トルクがピックホルダー524にQ2方向に揺動させるように作用する。
このとき図4(b)に示すように係合突起5241から、鉤部5251の上側テーパー面5251bに対し下方F1方向に押し下げるように力が作用する。
上側テーパー面5251bは、鉤部5251の押圧力に対して左方向に揺動して逃げる方向に若干傾斜しているおり、テーパー作用により、圧縮バネ526の付勢力に抗して係止レバー525をF2方向に押し戻して、上側テーパー面5251bとの係合突起5241とのロック状態が解除されて、ピックホルダー524がQ2方向に揺動し、ピックアップローラー52が原稿の最上面に当接して、原稿搬送の準備が整う。
なお、圧縮バネ526の付勢力は、上記テーパー作用によりロック機構527のロックが解除できる程度に弱く設定されており、特許文献1のカム機構のように強くピックホルダー524を押し上げるような力を作用させる必要がないので、ピックアップローラー52が原稿上面に着地するときの当接音は抑制される。
全ての原稿の搬送が、完了すると給紙ローラー53の回転軸531は、P1方向(図4(a))に回転され、トルクリミッター532を介して、所定の回転トルクでピックホルダー524を上方に揺動させる。
すると、係合突起5241の上端部が係止レバー525の鉤部5251の下側テーパー面5251aに当接し、テーパー作用により、係止レバー525を左方向に押し戻すようにして揺動させ、上側テーパー面5251bに到達したときに、係止レバー525が元の位置に復帰し、係合突起5241と係合して、ピックホルダー524を待機状態でロックされる。
後述するように、本開示によれば、外部から衝撃が加えられて、仮に係止レバー525と係合突起5241との係合状態が解除されてピックアップローラー52が下降したとしても、下降検知センサーにより当該ピックアップローラー52の下降が検知され、すみやかに待機状態に復帰させるように構成しているので、圧縮バネ526による係止レバー525の付勢力は、外部から衝撃が加えられていない状態で待機状態を維持できる程度の弱い付勢力で構わず、特許文献1ほど強力な付勢力は不要である。
(4)下降検知センサー
本実施の形態では、製造コストの低減化を図るため、原稿は原稿給紙トレイ51上にセットされたことを検知する原稿検知センサーが下降検知センサーを兼ねるように構成している。
図5は、原稿検知センサー90の構成、および当該原稿検知センサー90と原稿操出部520のピックアップローラー52などの主要部品との位置関係を説明するための斜視図である。
同図に示すように原稿検知センサー90は、ピックアップローラー52よりやや上方であってピックアップローラー52の回転軸521と平行に伸びるロッド部材91と、ロッド部材91の一端部に取着された原稿検知レバー92と、ロッド部材91の他端部に取着された遮光板93と、遮光板93による遮光状態によりオン・オフ信号を発生する光電センサー94とを含む。
この光電センサー94として、本実施の形態では透過型の光電センサー(フォトインタラプター)を使用しているが、反射型の光電センサーや、その他の公知の非接触型センサーでも構わない。また、場合によっては、リミットスイッチなどの接触型のスイッチング要素の使用も可能である。
ロッド部材91は、ADF50のハウジング510の天板部の内壁面に形成された軸受部材511a(図6(a)参照)に、原稿検知レバー92、遮光板93が一体として揺動可能なように軸支されている。
一方、原稿検知レバー92の下端部は、原稿給紙トレイ51の上面に当接もしくは、原稿給紙トレイ51の上面に原稿搬送方向に沿って形成されたスリット溝(不図示)に、少し入り込んで、原稿がたとえ1枚であっても確実に原稿検知レバー92に当接してB方向(図5)に揺動できるようになっている。
操作者が、原稿給紙トレイ51に原稿をセットすると、その先端部が原稿検知レバー92に当接してB方向に揺動させ、ロッド部材91を介して遮光板93も同じB方向に揺動するため、遮光板93が光電センサー94の検出光Lを遮断しなくなり、光電センサー94の受光素子からその旨の信号(オン信号)が発生られる。
また、この原稿検知センサー90の原稿検知レバー92には、当接突起921が設けられており、ピックアップローラー52が下降すると、当接突起921がピックアップローラー52のボス5211に当接して原稿検知レバー92が揺動するように構成されている。
図6(a)、(b)は、このときの様子を説明するための原稿操出部520の断面図であり、両図とも便宜上、ピックアップローラー52のボス5211部分で切断した状態で示している。
図6(a)は、ピックホルダー524が待機位置にあるときの様子を示している。
同図に示すように原稿検知レバー92の当接突起921の上側斜面部がボス5211に当接した状態となっている。この状態では、遮光板93は、光電センサー94の検出光Lを遮断したままである。
ところが、外部からの衝撃などによりロック機構527ロック機構527によるロック状態が解除されると、ボス5211がC方向に落下し(図6(b))、当接突起921とボス5211との当接点921aを介して、原稿検知レバー92にB方向に回転させようとするトルクが発生し、原稿検知レバー92が当該方向に揺動し、遮光板93も追随して揺動するため、光電センサー94はオンの信号を発する。
このようにして原稿検知センサー90が、ピックホルダー524が下降するのを検知する下降検知センサーを兼ねており、原稿搬送部の制御部(以下、「原稿搬送制御部」という。)は両者の検知信号を使い分けて、ADF50における原稿搬送制御を実行する。
(5)原稿搬送制御部
図7は、原稿搬送制御部200と、これの制御対象とを示すブロック図であり、同図では、プリンター120および画像読取部60との関係についても示されている。
原稿給紙トレイ51上に載置された原稿の搬送動作は、原稿搬送制御部200によって制御される。
原稿搬送制御部200は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203および不揮発性メモリー204およびタイマー205を含む。
ROM202には、原稿の搬送動作の実行するための制御プログラムなどが格納されている。
RAM203は、揮発性のメモリーであって、CPU201におけるプログラム実行時のワークエリアとなる。
不揮発性メモリー204は、例えば、EEPROM(登録商標)などであって、CPU201のデータ保存エリアとなる。
タイマー205は、CPU201からの指示に応じて、所定時間ごとにカウントアップを行うことにより計時するものであって、その計時結果は、例えば、原稿を繰り出すタイミングの決定などに用いられる。
CPU201は、ROM202に格納されている制御プログラムを実行することにより原稿検知センサー90からの検知信号や、プリンター120の制御部70を介して操作者による操作パネル71からの原稿搬送を含むジョブの実行指示を受けて、ピックアップローラー駆動部180、レジストローラー駆動部181、搬送ローラー駆動部182、排紙ローラー駆動部183、電磁クラッチ523を制御して、円滑な原稿搬送処理を実行する。この原稿搬送処理には、ピックアップローラー52の上下動を制御する処理も含まれる。
ピックアップローラー駆動部180は、モーターMpを駆動源としているが(図3参照)、各駆動部181~183等は、それぞれ駆動源として別個のモーターを配してもよいし、共通のモーターの回転力をタイミングベルトや歯車などの動力伝達部で伝達し、個別に停止させるために電磁クラッチなどを介するようにしても構わない。
プリンター120の制御部は、原稿搬送制御部200と通信して、原稿搬送のタイミングに従って画像読取部60での画像読取動作を制御し、それによって得られた画像データに基づき画像形成部10、給紙部20、定着部30を制御して円滑な画像形成処理を実行させる。
(6)原稿搬送処理の内容
以下、本実施の形態に係る、原稿搬送制御部200における原稿搬送処理について、図8のフローチャートに基づき説明する。
なお、本実施の形態では、原稿搬送処理は、例えば、プリンター120の制御部70における不図示のメインルーチンのサブルーチンとして、制御部70からの命令を受けて繰り返し実行されるものとする。
まず、操作パネル71もしくはネットワークを介して接続された外部端末を介して、操作者から原稿を搬送する旨の指示(原稿搬送指示)を受け付けたか否かを判定する(ステップS11)。
なお、本実施の形態における「原稿搬送指示」は、原稿スキャンジョブのほか、コピージョブ、ファクシミリ送信ジョブなどおよそADF50による原稿搬送を伴うジョブのいずれかのジョブの実行指示を意味しており、これらの指示を受け付けると、例えば、原稿搬送制御部200のRAM203内にその旨を示すフラグ(以下、「原稿搬送指示フラグ」という。)を設定し、当該原稿搬送指示フラグの状態を参照することにより、上記ステップS11の判定を行うことができる。
原稿搬送指示が受け付けられていると(ステップS11でYES)、次に、原稿検知センサー90がONとなっているか否かを判定する(ステップS12)。
操作者から、原稿搬送指示を受け付け(ステップS11でYES)、かつ、原稿検知センサー90がONであることは(ステップS12でYES)、ピックアップローラー52が下降したためでなく、操作者が原稿給紙トレイ51に原稿をセットしたからであると判断されるので、給紙ローラー53の回転軸531をQ1方向(図4(a))に回転させて、ロック機構527によるロックを解除し(図4(b))、ピックアップローラー52を下降させて、原稿束の最上面に当接させる(ステップS13)。
そして、ピックアップローラー駆動部180、レジストローラー駆動部181、搬送ローラー駆動部182、排紙ローラー駆動部183、電磁クラッチ523を制御して、タイマー205で計時しながら原稿を1枚ずつタイミングを取りながら間欠的に搬送する。
この間欠搬送を実行するため、本実施の形態では、原稿を1枚送る繰り出す毎にピックアップローラー52を一旦待機位置に復帰させて電磁クラッチ523を切るようにしている。
ピックアップローラー52が常時原稿に接していると、電磁クラッチ523を切ったときにピックアップローラー52や第2駆動力伝達部535などの回転体の慣性により、余分に原稿を送りだしてしまい、正確に間欠搬送できず、場合によっては二重搬送などのトラブルが生じるおそれもあるからである。
そして、ステップS15で原稿検知センサー90がOFFになったか否かを判定する。
上述のように原稿を1枚繰り出す度に、ピックアップローラー52を待機位置に復帰させる構成では、原稿検知センサー90がOFFになると(ステップS15でYES)、すでに原稿給紙トレイ51上の原稿が全部搬送されていると判断できるので、原稿搬送を停止して(ステップS16)、原稿搬送処理を終了すると共に、RAM203内の原稿搬送指示フラグを解除し、不図示のメインルーチンにリターンする。
ステップS15で「NO」と判断された場合には、全原稿の搬送が完了していないので、ステップS14に戻って、残りの原稿搬送を継続する。
一方、ステップS11において原稿搬送指示の受付けがされていないと判定された場合には(ステップS11でNO)、次に、原稿検知センサー90がONとなっているか否かを判定する(ステップS17)。
通常、操作者は、原稿給紙トレイ51に原稿束を載置してから原稿搬送開始の指示を行うので、原稿搬送指示の受付けがなされておらずに原稿検知センサー90がONになっているということは(ステップS11でNO、かつステップS17でYES)、原稿搬送ジョブを実行していない間に、原稿検知センサー90が、ピックアップローラー52の下降を検出する下降検出センサーとして機能していると判断し、給紙ローラー53をP1方向に回転させてピックアップローラー52を待機位置に復帰させ(ステップS18)、メインルーチンにリターンする。
ステップS17で、原稿検知センサー90がONでなければ(ステップS17でNO)、ピックアップローラー52が下降していないので、そのままステップS11に戻って、再び原稿読取装置指示の受け付けの有無を判断する。なお、ステップS11に戻らずにメインルーチンにリターンするようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、原稿搬送指示を受け付けて全原稿の搬送が完了するまでの間を除いた期間(すなわち、現在原稿搬送中ではなく次の原稿搬送指示を待っている搬送待機状態のとき)に、ピックアップローラー52が、万一外部から衝撃などを受けて操作者の意図に反して下降した場合には、それを検知してピックアップローラー52を待機位置に復帰させることができ、操作者が次に原稿を原稿給紙トレイ51にセットする際の妨げにならない。
そのため、ピックアップローラー52を待機位置でロックさせるためのロック保持力(本実施の形態では、ロック機構527における圧縮バネ526の付勢力)をそれほど大きくする必要がなくなり、原稿搬送時に特許文献1のようにカム機構により強制的にロック状態を解除して下降させるような構成が必要でなくなるので、ピックアップローラー52が原稿に当接する際の衝撃音が可及的に抑制され得る。
しかも、ロックを強制的に解除するための特別なカム機構などを設ける必要がないと共に、従来からあった原稿検知センサー90をほぼそのままでピックアップローラーの下降検知センサーとして兼用できるので、コストダウンにも資する。
<変形例>
以上、本開示の実施の形態に係る原稿搬送装置および当該原稿搬送装置を搭載した画像形成装置について説明したが、本発明の内容は上記実施の形態のみに限定されず、以下のような変形例を実施することができる。
(1)上記実施の形態では、原稿検知センサーをピックアップローラー52の下降を検知するための下降検知センサーと兼用したが、原稿検知センサーとは別に下降検知専用のセンサーを設けてもよい。
例えば、ピックホルダー524に遮光板を設けて、ピックアップローラー52が待機位置にあるとき、当該遮光板が検出光を遮断するような位置に、光電センサー94とは別個の光電センサーを配しておき、当該光電センサーがONになるとピックアップローラー52が降下したと判断するようにしてもよい。
(2)次の原稿読取指示を待機している状態(搬送待機状態)で、ピックアップローラー52の降下が検知されたときは、直ちに(できれば、ピックアップローラー52が原稿給紙トレイ51に当接するまでに)これを上昇させて即座に待機位置に復帰させることが望ましい。多少とも原稿給紙トレイ51との当接音の発生を事前に避けるのがより望ましいからである。
(3)上記実施の形態では、1回の通紙で原稿の両面の画像を読み取ることができるように、第1原稿読取素子63と第2原稿読取素子65とを設けているが、原稿の片面のみを読み取る原稿読取装置にあっては、必ずしも双方の原稿読取素子を備えることは必要ではない。
(4)上記実施の形態では、トルクリミッター532は、双方向の回転に対して回転トルクをピックホルダー524に付加するものを用いたが、一方方向(例えば、図4(a)におけるP1方向には第1制限トルクまで回転トルクを発生すると共にQ1方向には空回転する第1トルクリミッターと、反対にQ1方向には第2制限トルクまで回転トルクを発生し、P1方向には空回転する第2トルクリミッターとを組み合わせて使用するようにしてもよい。このようにすれば第1制限トルクと第2制限トルクを異ならせて、ピックホルダー524の上下動のそれぞれに最適な回転トルクの付与が可能となる。
(5)上記実施の形態では、原稿検知センサー90の原稿検知レバー92に当接突起921(被当接部)を設けて、ピックアップローラー52が下降したとき、ピックアップローラー52のボス5211が当接部として上記当接突起921に当接して、原稿検知レバー92を揺動させることにより、原稿検知センサー90をピックアップローラー52の下降検知センサーとしても利用できるようにした。
しかしながら、当接突起921に当接する当接部としては、上記ボス5211に限定されず、ピックアップローラー52の軸体の一部であれば、どの部材であってもよい(例えば、回転軸521やフランジなど。もっとも、ピックアップローラー52自体を当接部材とするのは、ピックアップローラー52表面を傷つけるおそれがあるので避けるのが望ましい)。
また、例えば、ピックホルダー524に突起を設けて当接部材とし、これを原稿検知レバー92の当接突起921に当接させて、ピックホルダー524の下降と共に原稿検知レバー92がB方向に揺動するように構成しても構わない。
(6)上記実施の形態では、鉤状の係止レバー525をロック機構527として利用して、ピックアップローラー52を待機位置でロックさせるようにしたが、給紙ローラー53を逆回転させてトルクリミッターを介してピックホルダー524を下降する方向に回転トルクを付加したときに、当該ロック状態が解除される構成であれば、上記構成に限定されない。
例えば、板バネに係合突起5241と係合するような凹部を設けて、当該凹部に係合突起5241が入り込んだとき、ロック状態が維持されるように構成することも可能である。
(7)上記実施の形態の図8の原稿搬送制御のフローチャートについて、原稿を1枚ずつ繰り出す度に、一旦ピックアップローラー52を待機位置に復帰させるように構成し、原稿検知センサー90で原稿を検知しなくなったときに全原稿の搬送が完了したと判断したが(ステップS15でYES)、必ずしも原稿を1枚ずつ繰り出す度に待機位置に復帰させなくてもよい。
この場合、原稿搬送指示フラグが設定されている間は、原稿検知センサー90がONになってもピックアップローラー52を待機位置に復帰させる制御は禁止され(すなわち、原稿搬送制御部200は、原稿検知センサー90の検知信号を下降検知センサーの検知信号としては受け付けない。)、原稿検知センサー90がOFFになったときに、全原稿の搬送処理が完了したと判断して、原稿搬送指示フラグを解除し、その後に原稿検知センサー90がONになったときには、原稿搬送ジョブを実行しない待機期間中にピックアップローラー52が下降したと判断して、ピックアップローラー52を待機位置に復帰させる。
(8)上記実施の形態では、原稿搬送装置が設けられた画像形成装置としてMFPを例に説明したが、これに限定されるものではなく、ファクシミリ等の画像形成装置や専用の画像読取装置にも適用できる。
また、画像形成装置は、カラー画像のみならずモノクロ画像を形成する画像形成装置でもよく、また、画像電子写真方式のものに限らず、他の例えばインクジェットプリンターであってもよい。
<補足>
以上、本開示に係る原稿搬送装置および原稿搬送装置を備えた画像形成装置について、実施の形態および変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態および変形例に限定されるものではない。上記実施の形態および変形例に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態および変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
本開示は、ピックアップローラーの下降動作時の静音性と原稿セット時の利便性に優れた原稿搬送装置および当該原稿搬送装置を備えた画像形成装置として適用可能である。
10 画像形成部
20 給紙部
30 定着部
50 ADF(原稿搬送装置)
51 原稿給紙トレイ
52 ピックアップローラー
53 給紙ローラー
54 レジストローラー対
58 原稿排紙トレイ
60 画像読取部
71 操作パネル
90 原稿検知センサー(下降検知センサー)
92 原稿検知レバー
93 遮光板
94 光電センサー
100 MFP
110 スキャナー
120 プリンター
200 原稿搬送制御部
520 原稿操出部
5211 ボス
522 駆動力伝達部
523 電磁クラッチ
524 ピックホルダー
525 係止レバー
526 圧縮バネ
527 ロック機構
532 トルクリミッター

Claims (5)

  1. 原稿トレイ上にセットされた原稿に対し、原稿上方の待機位置からピックアップローラーを下降させて原稿に当接させて原稿を繰り出して搬送する原稿搬送装置であって、
    前記ピックアップローラーが前記待機位置から下降したことを検知する下降検知手段と、
    原稿搬送の指示を受け付ける受付手段と、
    前記受付手段により原稿搬送の指示を受け付けてから全原稿の搬送が終了するまでの間以外のときに、前記下降検知手段により前記ピックアップローラーの下降が検知された場合に前記ピックアップローラーを前記待機位置まで復帰させる復帰手段と、
    を備えたことを特徴とする原稿搬送装置。
  2. 前記原稿トレイに原稿がセットされたことを検知する原稿検知手段を備え、
    前記原稿検知手段は、原稿の搬送方向下流側の端縁が当接して検知レバーを揺動させることにより原稿を検知する構成であり、
    前記ピックアップローラーが下降する際に、当該ピックアップローラーの軸体の一部、もしくは当該ピックアップローラーを回転可能に支持する支持体に設けられた当接部が、前記検知レバーに設けられた被当接部に当接して、前記検知レバーを揺動させることにより、前記原稿検知手段が前記下降検知手段としても機能する
    ことを構成することを特徴とする請求項1に記載の原稿搬送装置。
  3. 前記復帰手段は、前記受付手段により原稿搬送の指示を受け付けてから全原稿の搬送が完了するまでの間以外のときに、前記下降検知手段により前記ピックアップローラーの下降が検知されると、直ちに前記ピックアップローラーを前記待機位置に復帰させる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の原稿搬送装置。
  4. 前記復帰手段は、
    ピックアップローラーを回転可能に支持する支持体を、当該ピックアップローラーより原稿搬送方向下流側に隣接して配設された給送ローラーの回転軸を支軸として上下方向に揺動可能に保持すると共に、前記給送ローラーの回転軸と前記支持体はトルクリミッターを介して連結されてなり、
    前記給送ローラーを駆動源により原稿を搬送する方向と反対の方向に回転させて、前記支持体にピックアップローラーが上昇する方向に回転トルクを付加することにより、前記ピックアップローラーを待機位置に復帰させる
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の原稿搬送装置。
  5. 原稿画像を読み取る読取部と、前記読取部に原稿を搬送する原稿搬送部と、読取部で読み取った原稿画像に基づき画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置であって、
    前記原稿搬送部として、請求項1から4までのいずれか1項に記載の原稿搬送装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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