JP2023071482A - 車両用油圧システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両に対する配置スペースや搭載重量の低減を図ることが可能な、車両用油圧システムを提供すること。【解決手段】第1油圧ポンプ80が発生する油圧により駆動する第1油圧駆動装置60と、前記第1油圧駆動装置60とは異なる作用をする油圧駆動装置であって、第2油圧ポンプ120が発生する油圧により駆動する第2油圧駆動装置100と、前記第1油圧ポンプ80及び前記第2油圧ポンプ120の共通の動力源となる単一のモータ130と、を備えた車両用油圧システム40である。【選択図】図3

Description

本発明は、鞍乗り型車両等の各種車両に搭載するのに好適な、車両用油圧システムに関する。
自動二輪車や自動三輪車等に代表される鞍乗り型車両等の、各種車両には、複数の油圧駆動装置を備えた車両用油圧システムが搭載されている、車種がある。複数の油圧駆動装置は、それぞれの油圧ポンプが発生する油圧により、駆動する。各油圧ポンプは、それぞれのモータによって駆動されている。このような複数の油圧駆動装置を備えた車両用油圧システムは、例えば特許文献1によって知られている。
特許文献1で知られている車両用油圧システムは、自動二輪車の油圧式のブレーキに加わる油圧を制御するABS(アンチロックブレーキシステム)と、自動二輪車の車高を調整する車高調整機構の、両方を備えている。これらのABSと車高調整機構とは、互いに異なる作用をする油圧駆動装置の一種である。
特許第6021561号公報
特許文献1で知られている車両用油圧システムは、互いに異なる作用をするABSと車高調性機構とで、油圧ポンプやモータ等の重複した装備を有している。その他の車両に搭載されている車両用油圧システムでも同様である。近年、車両に搭載される装備が増える傾向にある。このため、車両に重複した装備を配置するスペースや重量配分といった、各種の設計要素を十分に配慮することが、求められている。
本発明は、車両に対する配置スペースや搭載重量の低減を図ることが可能な、車両用油圧システムを提供することを課題とする。
本発明者等は、例えば特許文献1に開示されているように、互いに異なる作用をする2つの油圧駆動装置を備えた車両用油圧システムでは、単一のモータを連続回転させることによって、この単一のモータを共通の動力源とし得ることを、新たに知見した。その結果、車両に対する配置スペースや搭載重量の低減を図ることが可能な、車両用油圧システムを提供することが可能になることを知見した。本発明は、これらの知見に基づいて完成させた。
本開示によれば、第1油圧ポンプが発生する油圧により駆動する第1油圧駆動装置と、前記第1油圧駆動装置とは異なる作用をする油圧駆動装置であって、第2油圧ポンプが発生する油圧により駆動する第2油圧駆動装置と、前記第1油圧ポンプ及び前記第2油圧ポンプの共通の動力源となる単一のモータと、を備えた車両用油圧システムが提供される。
本発明では、車両に対する配置スペースや搭載重量の低減を図ることが可能な、車両用油圧システムを提供することができる。
実施例1による車両用油圧システムを搭載した自動二輪車の側面図である。 図1に示される油圧緩衝器及び油圧ジャッキの説明図である。 図1に示される車両用油圧システムの油圧回路図である。 図3に示される制御装置の制御フローチャートである。 実施例2による車両用油圧システムの油圧回路図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、添付図に示した形態は本発明の一例であり、本発明は当該形態に限定されない。
<実施例1>
図1~図4を参照しつつ、実施例1の車両用油圧システム40及びこの車両用油圧システム40を搭載した自動二輪車10(鞍乗り型車両10)について説明する。
図1に示されるように、車両用油圧システム40は、鞍乗り型車両等の各種車両に搭載される。例えば、この車両用油圧システム40は、乗員が跨がって乗車する鞍乗り型車両の一種である、自動二輪車10に搭載される。
自動二輪車10は、車体11と、この車体11の中央下部に支持されたエンジン12と、車体11の前部に設けられた左右のフロントフォーク13(一方のみを示す)と、これらのフロントフォーク13に支持された前輪14と、フロントフォーク13に連結された操舵ハンドル15と、車体11の上部中央に設けられた乗員用シート16と、を有している。さらに自動二輪車10は、車体11の後部から後方へ向かって延びて上下方向にスイング可能なリンク機構やスイングアーム等に代表される車輪支持機構17と、この車輪支持機構17に支持された後輪18と、車体11と車輪支持機構17との間に架け渡された油圧緩衝器20と、を有している。この油圧緩衝器20は、リヤクッションとして用いられる。
図2に示されるように、油圧緩衝器20は、ピストンロッド21と、このピストンロッド21の一端部21aに設けられているピストン22と、このピストン22を往復運動可能に収納しているダンパチューブ23と、このダンパチューブ23とピストンロッド21とを相反する方向へ付勢する懸架用バネ24と、を備えている。ダンパチューブ23の内部は、ピストン22によって、2つの油室25,26に区画されている。
閉鎖されているダンパチューブ23の一端部23aには、第1支持部27が設けられている。この第1支持部27は、車体11(図1参照)にスイング可能に支持されている。ピストンロッド21の他端部21bには、第2支持部28が設けられている。この第2支持部28は、車輪支持機構17(図1参照)にスイング可能に支持されている。
油圧緩衝器20には、懸架用バネ24を伸縮方向Arに調整するジャッキ部30が組み付けられている。このジャッキ部30は、ジャッキハウジング31及びプランジャ32を備えている。これらのジャッキハウジング31及びプランジャ32は、懸架用バネ24に対し、リテーナ29とは反対側に位置している。圧縮コイルばね製の懸架用バネ24の両端は、ピストンロッド21の他端部21bに設けられているリテーナ29と、ジャッキ部30のプランジャ32と、によって支持されている。
ジャッキハウジング31は、ダンパチューブ23の外周面を囲う筒状の部材であって、懸架用バネ24が配置されている側のみが開放されている。ダンパチューブ23の外周面とジャッキハウジング31との間は、シールされている。ジャッキハウジング31の内部33のことを、「ジャッキ室33」という。
プランジャ32は、ダンパチューブ23の外周面に進退可能に嵌合された環状の部材であって、ジャッキ室33に進退可能に保持されている。このプランジャ32は、懸架用バネ24を押している。プランジャ32とジャッキ室33との間は、密閉されている。ジャッキ室33は、プランジャ32を進出方向へ押し出し可能なオイルを充填している。ジャッキ室33内のオイルの油圧を調整することによって、プランジャ32が進退する。この結果、プランジャ32によって、懸架用バネ24を伸縮方向Arに調整することが可能である。
次に、図3を参照しつつ、前記車両用油圧システム40について詳しく説明する。
この車両用油圧システム40は、第1油圧駆動装置60及び第1油圧ポンプ80を有する第1油圧回路50と、第2油圧駆動装置100及び第2油圧ポンプ120を有する第2油圧回路90と、第1油圧ポンプ80及び第2油圧ポンプ120の共通の動力源となる単一のモータ130(電動モータ130)と、を備えている。第1油圧回路50と第2油圧回路90とは、互いに分離し且つ独立している。第1油圧駆動装置60は、第1油圧ポンプ80が発生する油圧により駆動する。第2油圧駆動装置100は、第2油圧ポンプ120が発生する油圧により駆動する。
第2油圧駆動装置100は、第1油圧駆動装置60とは異なる作用をする油圧駆動装置である。つまり、第1油圧駆動装置60と第2油圧駆動装置100とは、互いに異なる動作モード(異なる駆動の形態、異なる種類)を有する。一例を挙げると、第1油圧駆動装置60は、自動二輪車10(図1参照)に備えることが可能な油圧ブレーキによって構成される。また、第2油圧駆動装置100は、自動二輪車10の車高を調整する油圧ジャッキによって構成される。
油圧ブレーキから成る第1油圧駆動装置60は、図1に示される前輪14と後輪18の少なくとも一方の車輪(例えば前輪14)に制動力を付与する(第1動作モードを有する)。油圧ジャッキから成る第2油圧駆動装置100は、自動二輪車10の車高を調整する(第2動作モードを有する)。このように、第1油圧駆動装置60と第2油圧駆動装置100とは、互いに異なる動作モードを有する。以下、第1油圧駆動装置60のことを「油圧ブレーキ60」、第2油圧駆動装置100のことを「油圧ジャッキ100」と、適宜言い換えることがある。
上述のように、第1油圧回路50に備えた第1油圧駆動装置60と、第2油圧回路90に備えた第2油圧駆動装置100とは、互いに異なる動作モードを有している。しかし、第1油圧回路50と第2油圧回路90とが、互いに分離し且つ独立している。このため、第1油圧回路50及び第2油圧回路90は、互いに油圧動作が干渉することなく、より適切に作動することができる。
先ず、第1油圧回路50について説明する。
この第1油圧回路50は、例えば前輪14(図1参照)を制動するブレーキ回路であって、操舵ハンドル15に設けられているブレーキレバー等のブレーキ操作部材51と、このブレーキ操作部材51の操作に応じてオイルの油圧(作動液の液圧)を発生するマスタシリンダ52と、このマスタシリンダ52が発生した油圧によって前輪14にブレーキ圧を付与する車輪ブレーキ53とを備えている。この車輪ブレーキ53は、前輪14に設けられているブレーキディスク54と、このブレーキディスク54にブレーキ圧を付与するブレーキキャリパ55と、によって構成されている。ブレーキ操作部材51の操作に応じてマスタシリンダ52から発生された油圧(ブレーキ油圧)が、ブレーキキャリパ55に付与されることによって、ブレーキディスク54にブレーキ圧を付与することができる。
さらに、第1油圧回路50は、車輪ブレーキ53のブレーキ圧を調整可能な第1油圧駆動装置60、つまり、アンチロックブレーキシステム60(ABS60)を備えている。このABS60は、前輪14の制動時に、前輪14のスリップ(ロック状態)を回避するために、スリップ率が所望のスリップ率となるように、ブレーキキャリパ55に付与されるブレーキ圧を制御する。この結果、ABS60は、ブレーキ圧を下げるように調整するとともに、ブレーキ圧を保持する(ブレーキ圧の上げ過ぎの防止する)ように調整することが可能である。このABS60は、ブレーキ圧を上げるように調整することも可能である。
第1油圧駆動装置60は、後述する第1制御部141によって制御される。この第1油圧駆動装置60は、オイルを一時的に貯留するリザーバ61(第1リザーバ61)と、前記マスタシリンダ52とブレーキキャリパ55との間に設けられる入口制御弁62(第1入口制御弁62)と、ブレーキキャリパ55と第1リザーバ61との間に設けられる出口制御弁63(第1出口制御弁63)と、第1入口制御弁62に対して並列に接続される逆止弁64と、を備えている。第1リザーバ61は、例えば密閉容器によって構成される。
第1入口制御弁62は、第1制御部141から制御信号を受けていない通常時に開いている、常開型の電磁弁によって構成され、マスタシリンダ52からブレーキキャリパ55までの第1ブレーキ油圧路71に介在している。この第1入口制御弁62は、通常時に、マスタシリンダ52からブレーキキャリパ55にブレーキ油圧の付与を許容する。この第1入口制御弁62は、前輪14がロックしそうになったとき、第1制御部141の制御信号を受けて、開放状態から閉塞状態に変化し、ブレーキキャリパ55にかかるブレーキ油圧を遮断する。
第1出口制御弁63は、第1制御部141から制御信号を受けていない通常時に閉じている、常閉型の電磁弁によって構成され、ブレーキキャリパ55から第1リザーバ61までの第2ブレーキ油圧路72に介在している。この第1出口制御弁63は、前輪14がロックしそうになったとき、第1制御部141の制御信号を受けて、閉塞状態から開放状態に変化し、ブレーキキャリパ55にかかるブレーキ油圧を第1リザーバ61に逃がす。
逆止弁64は、第1ブレーキ油圧路71に対し、第1入口制御弁62とは並列に接続されており、ブレーキキャリパ55からマスタシリンダ52への方向にのみ、ブレーキ油圧の流れを許容している。このため、第1入口制御弁62が閉塞状態であっても、ブレーキ操作部材51の操作力が解除された場合には、ブレーキキャリパ55からマスタシリンダ52へのオイルの流れを許容することができる。
第1油圧回路50に備えている第1油圧ポンプ80は、第1リザーバ61からマスタシリンダ52までの第3ブレーキ油圧路73に介在している。この第1油圧ポンプ80は、第1リザーバ61に一時的に貯留されているオイルを吸入し、マスタシリンダ52側へ吐出することにより、第3ブレーキ油圧路73及び第1ブレーキ油圧路71を介して、ブレーキキャリパ55へ吐出することが可能である。
この第1油圧ポンプ80は、吸引口に吸入弁81(第1吸入弁81)を有するとともに、吐出口に吐出弁82(第1吐出弁82)を有している。第1吸入弁81は、第1リザーバ61側から第1油圧ポンプ80へのオイルの流入のみ許容する、逆流防止弁の構成である。第1吐出弁82は、第1油圧ポンプ80からマスタシリンダ52側へのオイルの流れのみを許容する、逆流防止弁の構成である。なお、第1吸入弁81及び第1吐出弁82は、第1油圧ポンプ80に対して一体に組み込まれた構成と、分離した構成のどちらであってもよい。
次に、第2油圧回路90について説明する。
この第2油圧回路90は、自動二輪車10の車高を調整するジャッキ回路であって、上述のように第2油圧駆動装置100を備えている。この第2油圧駆動装置100は、自動二輪車10の車高を調整する油圧ジャッキの構成である。第2油圧駆動装置100によって、後輪18の中心に対する乗員用シート16の高さを調整することができる。この第2油圧駆動装置100(油圧ジャッキ100)は、前記油圧緩衝器20に組み付けられている前述のジャッキ部30と、このジャッキ部30の油圧を制御する油圧制御部110と、を備えている。
油圧制御部110は、後述する第2制御部142によって制御される。この油圧制御部110は、オイルを貯留するリザーバ111(第2リザーバ111)と、この第2リザーバ111とジャッキ室33との間に互いに並列に接続されている3つのジャッキ油圧路112~114と、を備える。
第2リザーバ111は、例えば大気に開放されている開放式容器によって、構成されている。第1ジャッキ油圧路112は、第2リザーバ111からジャッキ室33へオイルを供給するオイル供給路の構成であって、第2油圧ポンプ120が介在している。第2ジャッキ油圧路113は、ジャッキ室33から第2リザーバ111へオイルを戻すオイル戻し路の構成である。第3ジャッキ油圧路114は、過大な油圧を第2リザーバ111へ逃がすオイル圧逃し路の構成である。
さらに油圧制御部110は、第1ジャッキ油圧路112に設けられる入口制御弁115(第2入口制御弁115)と、第2ジャッキ油圧路113に設けられる出口制御弁116(第2出口制御弁116)と、第3ジャッキ油圧路114に設けられる圧力弁117と、を備える。
第2入口制御弁115は、第2制御部142から制御信号を受けていない通常時に閉じている常閉型の電磁弁によって構成されており、第1ジャッキ油圧路112のなかの、第2リザーバ111と第2油圧ポンプ120の吸引口との間に介在している。この第2入口制御弁115は、自動二輪車10の車高を上げるときに第2制御部142の制御信号を受けて、閉塞状態から開放状態に変化し、第2リザーバ111からジャッキ室33へのジャッキ油圧の付与を許容する。
第2出口制御弁116は、第2制御部142から制御信号を受けていない通常時に閉じている常閉型の電磁弁によって構成されており、第2ジャッキ油圧路113に介在している。この第2出口制御弁116は、自動二輪車10の車高を下げるときに第2制御部142の制御信号を受けて、閉塞状態から開放状態に変化し、ジャッキ室33のジャッキ油圧を第2リザーバ111に戻す。
圧力弁117は、ジャッキ室33及び第3ジャッキ油圧路114内に発生した過大な油圧を逃がす。圧力弁117によって、第2油圧ポンプ120の吐出側にかかる過大な油圧を、第2リザーバ111へ逃がすことにより、第2油圧ポンプ120を保護することができる。
第2油圧ポンプ120は、第2リザーバ111に貯留されているオイルを吸入し、ジャッキ室33へ吐出することが可能である。この第2油圧ポンプ120は、吸引口に吸入弁121(第2吸入弁121)を有するとともに。吐出口に吐出弁122(第2吐出弁122)を有する。第2吸入弁121は、第2リザーバ111から第2油圧ポンプ120へのオイルの流入のみ許容する、逆流防止弁の構成である。第2吐出弁122は、第2油圧ポンプ120からジャッキ室33側へのオイルの流れのみを許容する、逆流防止弁の構成である。なお、第2吸入弁121及び第2吐出弁122は、第2油圧ポンプ120に対して一体に組み込まれた構成と、分離した構成のどちらであってもよい。
第1油圧ポンプ80及び第2油圧ポンプ120は、例えばプランジャポンプによって構成される。プランジャポンプからなる各ポンプ80,120の吸引口には、吸引用の負圧が間欠的に発生する。しかし、油圧ブレーキ60と油圧ジャッキ100とでは、動作モードが互いに異なる。このため、油圧ブレーキ60の作動中には、油圧ジャッキ100が停止している場合もある。
これに対し、モータ130は、第1油圧ポンプ80及び第2油圧ポンプ120の共通の動力源であるから、各ポンプ80,120の両方を同時に駆動することが可能なように、一方向へ連続して回転する。これらのポンプ80,120のなかの、一方のポンプ120(第2油圧ポンプ120)のみが負荷を駆動中の場合には、他方のポンプ80(第1油圧ポンプ80)は負荷の無い、いわゆる空回り状態となる。この結果、空回り状態のポンプ80の吸引口に発生する吸引用の負圧(ポンプ吸引負圧)が発生する。
油圧ブレーキ60の第1リザーバ61は、密閉容器である。第1油圧ポンプ80のポンプ吸引負圧が大きくなった場合に、このポンプ吸引負圧が第1油圧回路50のブレーキ油圧に影響を及ぼさないように、第1吸入弁81の第1基準負圧Sp1は大きく設定されている。このため、第1油圧回路50による安定したブレーキ作用を、十分に維持することができる。
一方、油圧ジャッキ100の第2リザーバ111は、大気に開放されている開放式容器である。第2油圧ポンプ120のポンプ吸引負圧によって、開放式の第2リザーバ111からオイルを容易に吸引できるように、第2吸入弁121の第2基準負圧Sp2は小さく設定されている。このため、第2油圧回路90による安定したジャッキ作用を、十分に維持することができる。
第1基準負圧Sp1と第2基準負圧Sp2の関係をまとめると、次の通りである。
油圧ブレーキ60は、ブレーキキャリパ55に接続されてオイルを貯留する第1リザーバ61を備える。第1リザーバ61から第1油圧ポンプ80によってオイルが吸引される油路73(第3ブレーキ油圧路73)には、第1リザーバ61から第1油圧ポンプ80へのオイルの流入のみを許容する第1吸入弁81が介在している。
油圧ジャッキ100は、オイルを貯留する第2リザーバ111を備える。第2リザーバ111から第2油圧ポンプ120の吸引口へオイルが流れる油路112(第1ジャッキ油圧路112)には、第2リザーバ111から第2油圧ポンプ120へのオイルの流入のみを許容する第2吸入弁121が介在している。
第1油圧ポンプ80の吸引によって、第1吸入弁81が開放する基準負圧Sp1(第1基準負圧Sp1)は、第2油圧ポンプ120の吸引によって、第2吸入弁121が開放する基準負圧Sp2(第2基準負圧Sp2)よりも、大きく設定されている。このため、第1油圧回路50による安定したブレーキ作用と、第2油圧回路90による安定したジャッキ作用の、両方を十分に維持することができる。
ここで、上述した圧力弁117が開放する基準圧力P1(開弁圧P1)の設定値について、説明する。第2油圧回路90は、第2油圧ポンプ120を保護する圧力弁117を備えている。油圧ジャッキ100によって、自動二輪車10の車高を最大値まで上げるのに必要な、ジャッキ室33の油圧P2を、「最大油圧P2」という。この最大油圧P2は、油圧ジャッキ100を駆動するための最大ジャッキ圧力P2に相当する。第2油圧ポンプ120が発生する吐出圧の最大値を、「最大吐出圧はP3」という。
前記圧力弁117の開弁圧P1は、油圧ジャッキ100を駆動するための最大ジャッキ圧力P2よりも大きく、且つ、第2油圧ポンプ120の最大吐出圧P3よりも小さく設定されている(P2<P1<P3)。このため、第3ジャッキ油圧路114やジャッキ室33のジャッキ油圧が、最大ジャッキ圧力P2を超えて過大になったときには、過大なジャッキ油圧を第2リザーバ111に逃がすことができる。この結果、第2油圧ポンプ120には過大な負荷がかからないので、第2油圧ポンプ120を保護することができる。なお、第2油圧ポンプ120の最大吐出圧P3は、より具体的には第2吐出弁122の出口圧力である。
次に、車両用油圧システム40の制御系統について説明する。
図3に示されるように、車両用油圧システム40は、第1油圧駆動装置60、第2油圧駆動装置100及びモータ130を制御する制御装置140を備えている。この制御装置140は、例えば車速センサ151、車輪速度センサ152、車高調整入力部153、移動量センサ154等の各種入力部材から信号を受けて、予め設定されている各種の制御を実行するとともに、制御状況を表示部155によって表示する。
車速センサ151は、自動二輪車10の走行速度を検出可能である。車輪速度センサ152は、前輪14または後輪18の回転速度を検出可能である。
車高調整入力部153は、自動二輪車10の車高の調整量を入力するものであって、例えば運転者が操作可能なタッチパネル等のユーザインターフェースによって構成される。車高調整入力部153の一例を挙げると、表示部分に高、中、低の3段階の目標車高が表示されることにより、運転者が目標車高を選択可能な構成であり、選択した信号が第2制御部142へ送られる。第2制御部142は、目標車高に対応する目標移動量だけ、懸架用バネ24を伸縮方向に調整するように、油圧ジャッキ100を制御する。
移動量センサ154は、ジャッキハウジング31に対するプランジャ32の移動量、つまりジャッキ部30の伸縮量(懸架用バネ24の調整量)を検出する検出部である。
制御装置140は、第1油圧駆動装置60及びモータ130を制御する第1制御部141と、第2油圧駆動装置100及びモータ130を制御する第2制御部142と、を備えている。つまり、第1制御部141及び第2制御部142は、単一の制御装置140に集約されている。このため、第1制御部141及び第2制御部142を別々の構成とする場合に比べて、制御装置140全体の小型化を図ることができる。
第1制御部141と第2制御部142とは、それぞれの制御を同時に実行する構成である。第1制御部141が第1油圧駆動装置60(ABS60)を制御するときには、第2制御部142は第2油圧駆動装置100(油圧ジャッキ100)を同時に制御、つまり並列制御をするとともに、互いに関連する信号を連絡し合う。このため、第1油圧駆動装置60と第2油圧駆動装置100とを、より迅速に実行することができる。
さらに、制御装置140は、第1制御部141の制御信号を受けて第1入口制御弁62及び第1出口制御弁63を駆動する第1弁駆動部143と、第2制御部142の制御信号を受けて第2入口制御弁115及び第2出口制御弁116を駆動する第2弁駆動部144と、第1制御部141及び第2制御部142の制御信号を受けてモータ130を駆動するモータ駆動部145と、を備えている。
次に、図3を参照しつつ、図4に基づいて、制御装置140による制御を説明する。制御装置140は、例えばマイクロコンピュータによって構成される。マイクロコンピュータによって構成した制御装置140の、具体的な制御の一例を説明すると、次の通りである。
図4は、制御装置140の制御フローチャートであって、制御装置140の一連の制御のなかの、第1油圧駆動装置60、第2油圧駆動装置100及びモータ130の作動制御の処理を実行するサブルーチンを示している。このサブルーチンは、例えば所定の条件による割込処理や、時分割処置によって実行する。
制御装置140は制御を開始すると、先ずステップS01では、第1制御部141から、油圧ジャッキ100を下降させる要求(ABS制御からのジャッキダウン要求)が無いか、否かを判断する。第1制御部141は、例えば、油圧ブレーキ60のブレーキ制御が車高ダウンを必要としたときに、ABS制御からのジャッキダウン要求を発する。
このステップS01において、ジャッキダウン要求が無いと判断した場合には、次のステップS02へ進む。ステップS01において、ジャッキダウン要求が有ると判断した場合には、ステップS05へ進んで、油圧ジャッキ100を下げるジャッキダウン制御を実行した後に、サブルーチンを終了する。従って、ジャッキダウン要求が有ったときには、油圧ジャッキ100は車高の下降を開始する。また、ジャッキダウン要求が続いている間、油圧ジャッキ100は車高の下降状態を維持する。
例えば、第2制御部142が油圧ジャッキ100の作動を制御しているときに、第1制御部141が、油圧ブレーキ60のブレーキ制御を開始する開始条件を満足したと判断したときには(ステップS01)、第2制御部142は、油圧ジャッキ100を下降させる制御をする(ステップS05)。
ステップS02では、ABS60が停止中であるか否かを判断する。このステップS02は、第1制御部141からのABS停止信号の有無によって判断することができる。ステップS02において、ABS60が停止した、または停止中であると判断した場合には、次のステップS03へ進む。ステップS02において、ABS60が作動している(停止中では無い)と判断した場合には、ステップS06へ進んで、油圧ジャッキ100を停止させるジャッキ停止制御を実行した後に、サブルーチンを終了する。従って、ABS60が作動を開始したときには、油圧ジャッキ100は停止する。また、ABS60が作動中であるときには、油圧ジャッキ100は停止状態を維持する。
ステップS03では、車高調整入力部153から、油圧ジャッキ100を制御する要求(ジャッキ制御指令)が有ったか否かを判断する。このステップS03において、制御する要求が有ったと判断した場合には、次のステップS04へ進む。ステップS03において、油圧ジャッキ100を制御する要求が無いと判断した場合には、ステップS06へ進んで、油圧ジャッキ100を停止させるジャッキ停止制御を実行した後に、サブルーチンを終了する。従って、車高調整入力部153からジャッキ制御指令が有るまで、油圧ジャッキ100は車高の停止状態を維持する。
ステップS04では、車高調整入力部153からの要求が、油圧ジャッキ100を上げる要求(ジャッキアップ指令)であるか否かを判断する。このステップS04において、上げる要求であると判断した場合には、次のステップS07へ進んで、油圧ジャッキ100を上げるジャッキアップ制御を実行した後に、このサブルーチンを終了する。従って、ジャッキアップ要求が有ったときには、油圧ジャッキ100は車高の上昇を開始する。また、ジャッキアップ要求が続いている間、油圧ジャッキ100は車高の上昇状態を維持する。
一方、ステップS04において、車高調整入力部153からの要求が、下げる要求であると判断をした場合には、ステップS05へ進み、油圧ジャッキ100を下げるジャッキダウン制御を実行した後に、このサブルーチンを終了する。従って、ジャッキダウン要求が有ったときには、油圧ジャッキ100は車高の下降を開始する。また、ジャッキダウン要求が続いている間、油圧ジャッキ100は車高の下降状態を維持する。
次に、図3を参照しつつ、車両用油圧システム40の作動について説明する。
例えば、自動二輪車10の図示せぬメインスイッチがオン(on)状態にあるときには、車両用油圧システム40が作動しているので、第1制御部141も第2制御部142も作動することができ、ABSも車高も(ABS60及び油圧ジャッキ100も)制御可能である。
ABS60及び油圧ジャッキ100は、図3に示される停止状態(通常状態)にある。このため、第1制御部141は、第2制御部142へABS停止信号を発している(停止モード)。同様に、第2制御部142は、第1制御部141へジャッキ停止信号を発している。
通常、第1リザーバ61は、オイルを一時的に貯留するものであり、ABS60の停止状態ではオイルが入っていない。このため、第1油圧ポンプ80は第1リザーバ61からオイルを吸引することなく、空回りをするだけである。第1油圧ポンプ80の回転によるブレーキ油圧は、ブレーキキャリパ55へ付与されない。ABS60の停止状態では、第1入口制御弁62は開いた状態にあり、第1出口制御弁63は閉じた状態にある。ブレーキ操作部材51を操作しない限り、マスタシリンダ52からブレーキキャリパ55へ、ブレーキ油圧が付与されない。
一方、第2リザーバ111には、ジャッキ油圧を高めるためのオイルが貯留されている。しかし、油圧ジャッキ100は、第2入口制御弁115及び第2出口制御弁116が、共に閉じている。第2油圧ポンプ120は、第2リザーバ111からオイルを吸引することなく、空回りをするだけである。第2リザーバ111内のオイルは、ジャッキ室33へ流れない。ジャッキ室33のオイルは、第2リザーバ111へ流れない。ジャッキ室33のジャッキ油圧が変化しないので、自動二輪車10の車高は維持される。例えば、自動二輪車10の車高は最下位にある。このように、第2油圧回路90はジャッキ停止状態を維持している。
第1制御部141がABS停止信号を維持している状態において、自動二輪車10の停車中、走行中にかかわらず、運転者が車高調整入力部153を操作することにより、第2制御部142は、ジャッキアップ制御を実行する(図4のステップS01~S04、S07参照)。つまり第2制御部142は、車高調整入力部153の操作信号に従って、第2入口制御弁115のみを開放させる。第2油圧ポンプ120は、第2リザーバ111からオイルを吸引することが可能になり、ジャッキ油圧をジャッキ部30へ付与する。この結果、油圧緩衝器20は伸長して、自動二輪車10の車高を上げる。第2制御部142は第1制御部141へ、ジャッキアップ信号を発している。なお、第1制御部141はABS停止信号を維持しており、第2制御部142による油圧ジャッキ100の制御に、影響を及ぼさない。
その後、車高が設定値まで上がったことを、移動量センサ154が検出すると、検出信号を第2制御部142へ発する。第2制御部142は、ジャッキ維持制御を実行する(図4のステップS01~S03、S06参照)。つまり第2制御部142は、第2入口制御弁115を閉鎖する。この結果、油圧緩衝器20の伸長作動が停止するので、車高は維持される。第2制御部142は第1制御部141へ、ジャッキ維持信号を発している。
その後、第1制御部141がABS停止信号を維持している状態において、車高を下げるように運転者が車高調整入力部153を操作することにより、第2制御部142は、車高調整入力部153の信号に従って、ジャッキダウン制御を実行する(図4のステップS01~S05参照)。つまり第2制御部142は、第2出口制御弁116のみを開放させる。この結果、ジャッキ部30から第2リザーバ111へオイルが戻るので、ジャッキ油圧が下がる。油圧緩衝器20は退縮して、車高を下げる。第2制御部142は第1制御部141へ、ジャッキダウン信号を発している。
自動二輪車10の走行中に、ブレーキ操作部材51を操作すると、マスタシリンダ52が発生したブレーキ油圧は、第1ブレーキ油圧路71及び第1入口制御弁62を経由して、ブレーキキャリパ55に付与される。マスタシリンダ52が発生したブレーキ油圧のみによって、前輪14を制動することができる。
この場合には、ABS60が停止中なので、第1制御部141は、第2制御部142へABS停止信号を発している(図4のステップS01~S02が、共にYESの判断)。このため、第2制御部142による油圧ジャッキ100の制御に、影響を及ぼすことはない。
前輪14の制動中に、第1制御部141は、前輪14のスリップ(ロック状態)を回避する必要があると判断した場合には、ブレーキ油圧を下げるように減圧制御信号を発する(ABS減圧モード)。第1入口制御弁62は、減圧制御信号を受けて閉鎖状態に切り替わる。第1出口制御弁63は、減圧制御信号を受けて開放状態に切り替わる。この結果、ブレーキキャリパ55内のブレーキ油圧は、第1リザーバ61へ逃げる。これで、ブレーキキャリパ55内のブレーキ油圧が減圧されるので、前輪14のスリップ(ロック状態)を回避することができる。第1入口制御弁62が閉鎖しているので、第1油圧ポンプ80の回転によるブレーキ油圧は、ブレーキキャリパ55へ付与されない。
また、第1制御部141は、前輪14の制動中に、ブレーキキャリパ55に付与される現在のブレーキ油圧を増圧する必要があると判断した場合には、ブレーキ油圧を増圧するように増圧制御信号を発する(ABS増圧モード)。第1入口制御弁62は、増圧制御信号を受けて開く。第1出口制御弁63は、増圧制御信号を受けて閉じる。この結果、ブレーキキャリパ55内のブレーキ油圧は、増圧する。
また、第1制御部141は、前輪14の制動中に、ブレーキキャリパ55に付与される現在のブレーキ油圧を保持する必要があると判断した場合には、ブレーキ油圧を保持するように保持制御信号を発する(ABS保持モード)。
例えば、第1制御部141は、次の場合に上述の保持制御信号を発する。つまり、現在の制動状態では、マスタシリンダ52からブレーキキャリパ55へ付与される、ブレーキ油圧が過大であると判断した場合である。
ABS保持モードでは、第1入口制御弁62及び第1出口制御弁63は、保持制御信号を受けて、共に閉じた状態になる。マスタシリンダ52が発生するブレーキ油圧は、ブレーキキャリパ55へ付与されない。また、第1油圧ポンプ80は空回りをするだけである。第1油圧ポンプ80の回転によるブレーキ油圧は、ブレーキキャリパ55へ付与されない。この結果、ブレーキキャリパ55内のブレーキ油圧は保持される。
上述のように、ABS60がABS減圧モード、ABS増圧モード、ABS保持モードのいずれかの場合には、第1制御部141は、第2制御部142へABS作動信号を発している(図4のステップS02がNOの判断)。このため、第2制御部142は、第2入口制御弁115及び第2出口制御弁116を、図3に示される閉鎖状態とすることによって、油圧ジャッキ100を停止させる(図4のステップS06参照)。この結果、油圧緩衝器20は現状の進退位置で停止し、自動二輪車10の車高を現状で維持する。
一方、第1制御部141が、第2制御部142へABS制御からのジャッキダウン要求信号を発した場合(図4のステップS01がNOの判断)には、第2制御部142は第2入口制御弁115を閉じるとともに、第2出口制御弁116を開く。この結果、油圧ジャッキ100は自動二輪車10の車高を下降させる。「ABS制御からのジャッキダウン要求」とは、第1制御部141が自動二輪車10の車高を下降させるものであればよく、例えば、ABS60がABS減圧モード、ABS増圧モード、ABS保持モードのいずれかの場合であってもよい。
第1制御部141が、減圧モード、ABS増圧モード、ABS保持モードのいずれかであると判断する基準は、例えば車輪速度センサ152によって検出された前輪14の回転速度の、減速変化率の閾値による。
第1制御部141と第2制御部142との関係をまとめると、次の通りである。
第1制御部141が油圧ブレーキ60の作動を制御しているときには(ステップS02)、第2制御部142は油圧ジャッキ100を停止状態に制御する(ステップS06)構成である。油圧ブレーキ60(ABS60)の作動中には、油圧ジャッキ100が停止するので、自動二輪車10の走行安定性を、より高めることができる。
さらには、第2制御部142が油圧ジャッキ100の作動を制御しているときに、第1制御部141が、油圧ブレーキ60のブレーキ制御を開始する開始条件を満足したと判断したときには(ステップS01またはステップS02)、第2制御部142は、油圧ジャッキ100の作動を停止(ステップS06)、または、油圧ジャッキ100を下降させる制御(ステップS05)をする構成である。
このため、油圧ブレーキ60のブレーキ制御を開始するときには、油圧ジャッキ100の作動を停止することができる。自動二輪車10の走行安定性を、より高めることができる。
または、油圧ブレーキ60のブレーキ制御が車高ダウンを必要と判断したときには、油圧ジャッキ100を下降させることができる。自動二輪車10の車高が下がるので、この自動二輪車10の重心が下がる。自動二輪車10の走行安定性を、より高めることができる。しかも、自動二輪車10の後部の浮き上がり現象を抑制することができる。ブレーキ制御時に、自動二輪車10が制動しながら走行する距離(制動距離)を短くすることができる。
以上の実施例1の説明をまとめると、次の通りである。
図3に示されるように、車両用油圧システム40は、第1油圧ポンプ80が発生する油圧により駆動する第1油圧駆動装置60と、この第1油圧駆動装置60とは異なる作用をする油圧駆動装置であって、第2油圧ポンプ120が発生する油圧により駆動する第2油圧駆動装置100と、第1油圧ポンプ80及び第2油圧ポンプ120の共通の動力源となる単一のモータ130と、を備えている。
このように互いに異なる作用をする2つの油圧駆動装置60,100を備えた車両用油圧システム40では、単一のモータ130を回転させることによって、この単一のモータ130を共通の動力源とし得る。このため、自動二輪車10(車両10)に対する配置スペースや搭載重量の低減を図ることが可能な、車両用油圧システム40を提供することができる。
さらには、第1油圧駆動装置60は、自動二輪車10(車両10)に備えることが可能な油圧ブレーキによって構成されている。第2油圧駆動装置100は、自動二輪車10の車高を調整する油圧ジャッキによって構成されている。
油圧ブレーキ60(ABS60)は、自動二輪車10を制動することによって、緊急に減速したときに、車輪ブレーキ53に加わる油圧を制御するという、特殊な状況で用いられる。一方、油圧ジャッキ100は、自動二輪車10の走行時における、ハンドリング特性や乗り心地特性を調整するときに用いられる。つまり、一方の油圧ブレーキ60が緊急制動の動作モードを有するのに対し、他方の油圧ジャッキ100は通常走行の動作モードを有する。油圧ブレーキ60と油圧ジャッキ100とでは、互いに全く異なる動作モードを有する(異なる作用をする)ことになる。
第1油圧ポンプ80は、車輪ブレーキ53に加わる油圧を制御するときだけ作動すればよい。第2油圧ポンプ120は、油圧ジャッキ100を調整するときだけ作動すればよい。このため、各油圧ポンプ80,120は、互いに異なるタイミングで作動すればよい。各油圧ポンプ80,120に働く負荷のタイミングも異なる。その分、両方の油圧ポンプ80,120を駆動する単一のモータ130の負荷は、同じタイミングで駆動する場合に比べて、大幅に小さくてすむ。モータ130の小型化を図ることができる。自動二輪車10に搭載する車両用油圧システム40の重量を、低減することができる。
しかも、単一のモータ130によって、両方の油圧ポンプ80,120を同時に連続して駆動しても、互いに全く異なる作用をする油圧ブレーキ60及び油圧ジャッキ100の各機能に影響を及ぼすことはない。両方の油圧ポンプ80,120を駆動するモータ130の個数を、削減することによって、車両用油圧システム40の小型化を図ることができる。自動二輪車10の狭い配置スペースに対して、車両用油圧システム40を容易に配置することができる。
さらには、油圧制御部110は、オイルを貯留するリザーバ111(第2リザーバ111)と、このリザーバ111からジャッキ部30へオイルを供給する第1ジャッキ油圧路112と、ジャッキ部30からリザーバ111へオイルを戻す第2ジャッキ油圧路113と、第1ジャッキ油圧路112に第2油圧ポンプ120と共に設けられる入口制御弁115(第2入口制御弁115)と、第2ジャッキ油圧路113に設けられる出口制御弁116(第2出口制御弁116)と、を備えている。
このため、第2油圧ポンプ120が、リザーバ111からジャッキ部30へオイルを連続して供給しても、入口制御弁115及び出口制御弁116によって、第1ジャッキ油圧路112と第2ジャッキ油圧路113とを切り替えることにより、オイルの供給と戻しを容易に切り替えることができる。
さらには、車両用油圧システム40は、第1油圧ポンプ80の吐出側と、第2油圧ポンプ120の吐出側との、少なくとも一方(例えば、第2油圧ポンプ120の吐出側)にかかる過大な油圧を逃がす圧力弁117を有している。このため、圧力弁117によって、第1油圧ポンプ80と第2油圧ポンプ120との、少なくとも一方を、過大な油圧から保護することができる。
<実施例2>
次に、図5を参照しつつ実施例2の車両用油圧システム240について説明する。
図5は、実施例2の車両用油圧システム240の油圧回路図であり、実施例1の車両用油圧システム40を説明する図3に対応させて表している。
実施例2の車両用油圧システム240は、油圧制御部110の第1ジャッキ油圧路112から、実施例1の第2入口制御弁115を廃止したことを特徴とする。その他の基本的な構成については、実施例1の車両用油圧システム40と共通する。実施例1の車両用油圧システム40と共通する部分については、符号を流用すると共に、詳細な説明を省略する。
実施例2では、油圧制御部110は、オイルを貯留するリザーバ111(第2リザーバ111)と、このリザーバ111からジャッキ部30へオイルを供給する第1ジャッキ油圧路112と、ジャッキ部30からリザーバ111へオイルを戻す第2ジャッキ油圧路113と、第2ジャッキ油圧路113に設けられる出口制御弁116(第2出口制御弁116)と、を備える。第1ジャッキ油圧路112には、制御弁を設けることなく、第2油圧ポンプ120のみが設けられている。
このように、第1ジャッキ油圧路112には、制御弁が設けられていない。第2油圧ポンプ120が、リザーバ111からジャッキ部30へオイルを、ABS制御によるモータ制御により供給することになるので、ジャッキ部30へ余分なオイルが供給され得る。しかし、出口制御弁116によって、第2ジャッキ油圧路113を断続的に開閉することにより、余分に供給されたオイルを、リザーバ111へ戻すことができる。また、出口制御弁116によって、第2ジャッキ油圧路113を開放することにより、リザーバ111へオイルを戻すことができる。このため、出口制御弁116のみによって、ジャッキ部30へのオイルの供給と戻しとを、容易に切り替えることができる。第1ジャッキ油圧路112に制御弁を設けないので、車両用油圧システム240のコストダウンを図ることができる。
その他の作用、効果は、上記実施例1の車両用油圧システム40の作用、効果と同じである。
なお、本発明による車両用油圧システム40,240は、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、上記実施例に限定されるものではない。
例えば、第1入口制御弁62、第1出口制御弁63、第2入口制御弁115及び第2出口制御弁116は、単に開閉するだけの電磁弁の構成に限定されるものではない。例えば、制御装置140の制御信号に従って開度が変化する弁であってもよい。
また、第1油圧ポンプ80及び第2油圧ポンプ120は、プランジャポンプの構成に限定されるものではなく、例えばトロコイドポンプの構成であってもよい。
また、第1油圧ポンプ80、第2油圧ポンプ120及びモータ130は、一体化したユニットの構成であってもよい。
また、圧力弁117は、第1油圧回路50に有して第1油圧ポンプ80を保護するものと、第2油圧回路90に有して第2油圧ポンプ120を保護するものとの、少なくとも一方を有していればよい。
また、図4に示されるステップS01において、第1制御部141から、油圧ジャッキ100を下降させる要求が有ると判断した場合には、ステップS05ではなく、ステップS06へ進んで、油圧ジャッキ100を停止するジャッキ停止制御を実行してもよい。
また、図4に示されるステップS02において、ABS60が作動したと判断した場合には、ステップS06ではなく、ステップS05へ進んで、油圧ジャッキ100を下げるジャッキダウン制御を実行してもよい。
また、車両用油圧システム40,240は、第1制御部141が油圧ブレーキ60の作動を制御しているときに、第2制御部142が油圧ジャッキ100を停止または下降させることなく、そのまま同時に作動を制御する構成を含むことは、任意である。
また、車両用油圧システム40,240は、自動二輪車の前輪用油圧ブレーキと後輪用油圧ブレーキとの、2チャンネルの油圧ブレーキを備えた車両用油圧システムを、活用して構成することができる。
本発明の車両用油圧システム40,240は、鞍乗り型車両に搭載するのに好適である。
10 車両(鞍乗り型車両、自動二輪車)
40 車両用油圧システム
50 第1油圧回路
55 ブレーキキャリパ
60 第1油圧駆動装置(油圧ブレーキ、ABS)
61 第1リザーバ
62 第1入口制御弁
63 第1出口制御弁
80 第1油圧ポンプ
81 第1吸入弁
90 第2油圧回路
100 第2油圧駆動装置(油圧ジャッキ)
110 油圧制御部
112 第1ジャッキ油圧路
113 第2ジャッキ油圧路
115 第2入口制御弁
116 第2出口制御弁
117 圧力弁
120 第2油圧ポンプ
121 第2吸入弁
130 モータ
140 制御装置
141 第1制御部
142 第2制御部
240 車両用油圧システム
P1 圧力弁の開弁圧
P2 油圧ジャッキを駆動するための最大ジャッキ圧力(ジャッキ室の最大油圧)
P3 第2油圧ポンプの最大吐出圧
Sp1 第1吸入弁が開放する基準負圧
Sp2 第2吸入弁が開放する基準負圧

Claims (12)

  1. 第1油圧ポンプが発生する油圧により駆動する第1油圧駆動装置と、
    前記第1油圧駆動装置とは異なる作用をする油圧駆動装置であって、第2油圧ポンプが発生する油圧により駆動する第2油圧駆動装置と、
    前記第1油圧ポンプ及び前記第2油圧ポンプの共通の動力源となる単一のモータと、
    を備えた車両用油圧システム。
  2. 前記第1油圧ポンプ及び前記第1油圧駆動装置を有する第1油圧回路と、前記第2油圧ポンプ及び前記第2油圧駆動装置を有する第2油圧回路とが、互いに分離し且つ独立している、ことを特徴とする請求項1に記載の車両用油圧システム。
  3. 前記第1油圧ポンプの吐出側と、前記第2油圧ポンプの吐出側との、少なくとも一方にかかる過大な油圧を逃がす圧力弁を、更に有している、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用油圧システム。
  4. 前記第1油圧駆動装置は、車両に備えることが可能な油圧ブレーキによって構成され、
    前記第2油圧駆動装置は、前記車両の車高を調整する油圧ジャッキによって構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載の車両用油圧システム。
  5. 前記第1油圧駆動装置は、車両に備えることが可能な油圧ブレーキによって構成され、
    前記第2油圧駆動装置は、前記車両の車高を調整する油圧ジャッキによって構成され、
    前記油圧ジャッキは、ジャッキ部と、前記ジャッキ部の油圧を制御する油圧制御部と、を備え、
    前記油圧制御部は、オイルを貯留するリザーバと、前記リザーバから前記ジャッキ部へオイルを供給する第1ジャッキ油圧路と、前記ジャッキ部から前記リザーバへオイルを戻す第2ジャッキ油圧路と、前記第1ジャッキ油圧路に前記第2油圧ポンプと共に設けられる入口制御弁と、前記第2ジャッキ油圧路に設けられる出口制御弁と、を備えている、ことを特徴とする請求項2に記載の車両用油圧システム。
  6. 前記第1油圧駆動装置は、車両に備えることが可能な油圧ブレーキによって構成され、
    前記第2油圧駆動装置は、前記車両の車高を調整する油圧ジャッキによって構成され、
    前記油圧ジャッキは、ジャッキ部と、前記ジャッキ部の油圧を制御する油圧制御部と、を備え、
    前記油圧制御部は、オイルを貯留するリザーバと、前記リザーバから前記ジャッキ部へオイルを供給する第1ジャッキ油圧路と、前記ジャッキ部から前記リザーバへオイルを戻す第2ジャッキ油圧路と、前記第2ジャッキ油圧路に設けられる出口制御弁と、を備え、
    前記第1ジャッキ油圧路には、制御弁を設けることなく、前記第2油圧ポンプのみが設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の車両用油圧システム。
  7. 前記第1油圧駆動装置は、車両に備えることが可能な油圧ブレーキによって構成され、
    前記第2油圧駆動装置は、前記車両の車高を調整する油圧ジャッキによって構成され、
    前記油圧ブレーキは、ブレーキキャリパに接続されてオイルを貯留する第1リザーバを備え、
    前記第1リザーバから前記第1油圧ポンプによってオイルが吸引される油路には、前記第1リザーバから前記第1油圧ポンプへのオイルの流入のみを許容する第1吸入弁が介在しており、
    前記油圧ジャッキは、オイルを貯留する第2リザーバを備え、
    前記第2リザーバから前記第2油圧ポンプの吸引口へオイルが流れる油路には、前記第2リザーバから前記第2油圧ポンプへのオイルの流入のみを許容する第2吸入弁が介在しており、
    前記第1油圧ポンプの吸引によって、前記第1吸入弁が開放する基準負圧は、前記第2油圧ポンプの吸引によって、前記第2吸入弁が開放する基準負圧よりも、大きく設定されている、ことを特徴とする請求項2に記載の車両用油圧システム。
  8. 前記油圧ジャッキを有している前記第2油圧回路は、前記第2油圧ポンプを保護する圧力弁を備え、
    前記圧力弁の開弁圧は、前記油圧ジャッキを駆動するための最大ジャッキ圧力よりも大きく、且つ、前記第2油圧ポンプの最大吐出圧よりも小さく設定されている、ことを特徴とする請求項4~7のいずれか1項に記載の車両用油圧システム。
  9. 前記第1油圧駆動装置を制御する第1制御部と、前記第2油圧駆動装置を制御する第2制御部とを、更に備え、
    前記第1制御部及び前記第2制御部は、単一の制御装置に集約されている、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の車両用油圧システム。
  10. 前記油圧ブレーキを制御する第1制御部と、前記油圧ジャッキを制御する第2制御部とを、更に備え、
    前記第1制御部と前記第2制御部とは、それぞれの制御を同時に実行する構成である、ことを特徴とする請求項4~7のいずれか1項に記載の車両用油圧システム。
  11. 前記第1制御部が前記油圧ブレーキの作動を制御しているときには、前記第2制御部は前記油圧ジャッキを停止状態に制御する構成である、ことを特徴とする請求項10に記載の車両用油圧システム。
  12. 前記第2制御部が前記油圧ジャッキの作動を制御しているときに、前記第1制御部が、前記油圧ブレーキのブレーキ制御を開始する開始条件を満足したと判断したときには、前記第2制御部は、前記油圧ジャッキの作動を停止または前記油圧ジャッキを下降させる制御をする構成である、ことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の車両用油圧システム。
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