JP2023071285A - 回転電機のロータ、及び回転電機 - Google Patents

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Kohei Fujita
謙太 清水
Kenta Shimizu
渉 牧志
Wataru Makishi
智則 佐々木
Tomonori Sasaki
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Abstract

【課題】接着剤に限らず、ロータコアからの永久磁石の飛散が抑制できる構成を備える回転電機のロータ、及び回転電機を提供すること。【解決手段】ロータコア60と、複数の永久磁石70と、ロータコア60よりも透磁率が高い軟磁性材料により形成された磁化部材80と、を備えた回転電機のロータ50である。ロータコア60は、ロータコア60の外面60aよりも径方向Bの内側に配置された空隙62を含む磁束誘導部90を有している。磁束誘導部90は、径方向Bにおいてロータコア60の最外周に設けられている。磁束誘導部90は、q軸上に設けられている。磁化部材80は、磁束誘導部90に隣り合うようにロータコア60に配置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、回転電機のロータ、及び回転電機に関する。
表面磁石型のロータは、ロータコアと、ロータコアの外側面に設けられた複数の永久磁石とを備えている。ロータコアからの永久磁石の飛散を抑制するため、全ての永久磁石は、例えば特許文献1に開示されるように接着剤によりロータコアの外側面に固定されている。
特開2003-224944号公報
ところで、接着剤に限らず、ロータコアからの永久磁石の飛散を抑制できる構成が新しく検討されている。
上記課題を解決する回転電機のロータは、軟磁性材料により形成されたロータコアと、前記ロータコアの外面に設けられた複数の永久磁石と、前記ロータコアよりも透磁率が高い軟磁性材料により形成された磁化部材と、を備えた回転電機のロータであって、前記ロータコアの軸線に直交する方向を径方向とし、前記ロータコアの軸線を中心として描く円が延びる方向を周方向とし、前記ロータコアの軸線と前記永久磁石の磁気中心とを通過する仮想線をd軸とし、当該d軸に対して電気的に直交する仮想線をq軸とすると、前記ロータコアは、前記ロータコアの外面に開口した切り欠き溝からなる磁束誘導部、又は前記ロータコアの外面よりも前記径方向の内側に配置された空隙を含む磁束誘導部を有しており、前記磁束誘導部は、前記径方向において前記ロータコアの最外周に設けられるとともに、前記q軸上に設けられており、前記磁化部材は、前記磁束誘導部に隣り合うように前記ロータコアに配置されている。
上記構成によれば、永久磁石によってロータコアが磁化する。このため、全ての永久磁石はロータコアに引きつけられている。
切り欠き溝の磁気抵抗又は空隙の磁気抵抗は、ロータコアの磁気抵抗よりも大きい。このため、周方向において隣り合う二つの永久磁石の間に発生する磁束は、磁束誘導部によりロータコアの内側へ誘導されやすくなる。詳しくは、周方向において隣り合う二つの永久磁石の一つからロータコアの内側に向けて延びる磁束は、磁束誘導部によって、磁束誘導部を迂回するように誘導される。磁束誘導部を迂回した磁束は、周方向において隣り合う二つの永久磁石の残りの一つに向けて延びる。磁化部材は磁束誘導部に隣り合っている。すなわち、磁化部材は、磁束誘導部によりロータコアの内側に誘導された磁束の経路上に配置されている。このため、磁束誘導部を迂回した磁束が磁化部材を通過することにより磁化部材が磁化される。磁化された磁化部材により永久磁石がロータコアに引きつけられている。ロータコア及び磁化部材の磁化により永久磁石がロータコアの外面に吸着されている。よって、ロータコアからの永久磁石の飛散が抑制される。したがって、接着剤に限らず、ロータコアからの永久磁石の飛散が抑制できる構成を提供できる。
上記課題を解決する回転電機のロータは、軟磁性材料により形成されたロータコアと、前記ロータコアの外面に設けられた複数の永久磁石と、硬磁性材料により形成された磁化部材と、を備えた回転電機のロータであって、前記ロータコアの軸線に直交する方向を径方向とし、前記ロータコアの軸線を中心として描く円が延びる方向を周方向とし、前記ロータコアの軸線と前記永久磁石の中心とを通過する仮想線をd軸とし、当該d軸に対して電気角で90°回転した位置に延びる仮想線をq軸とすると、前記ロータコアは、前記ロータコアの外面に開口した切り欠き溝、又は前記ロータコアの外面よりも前記径方向の内側に配置された空隙を含む磁束誘導部を有しており、前記磁束誘導部は、前記径方向において前記ロータコアの最外周に設けられるとともに、前記q軸上に設けられており、前記磁化部材は、前記磁束誘導部に隣り合うように前記ロータコアに配置されており、前記永久磁石を前記ロータコアの外面に吸着させるように着磁されている。
上記構成によれば、永久磁石によってロータコアが磁化する。このため、全ての永久磁石はロータコアに引きつけられている。また、磁化部材により永久磁石がロータコアに引きつけられている。
切り欠き溝の磁気抵抗又は空隙の磁気抵抗は、ロータコアの磁気抵抗よりも大きい。このため、周方向において隣り合う二つの永久磁石の間に発生する磁束は、磁束誘導部によりロータコアの内側へ誘導されやすくなる。詳しくは、周方向において隣り合う二つの永久磁石の一つからロータコアの内側に向けて延びる磁束は、磁束誘導部によって、磁束誘導部を迂回するように誘導される。磁束誘導部を迂回した磁束は、周方向において隣り合う二つの永久磁石の残りの一つに向けて延びる。磁化部材は磁束誘導部に隣り合っている。すなわち、磁化部材は、磁束誘導部によりロータコアの内側に誘導された磁束の経路上に配置されている。磁束誘導部により誘導された磁束は、着磁された磁化部材に引きつけられる。磁束誘導部により誘導された磁束により磁化部材と永久磁石との間の磁束密度が増加する。よって、磁化部材により永久磁石がロータコアにより強く引きつけられている。ロータコアの磁化、及び磁化部材によるロータコアへの永久磁石の引きつけにより永久磁石がロータコアの外面に吸着されている。よって、ロータコアからの永久磁石の飛散が抑制される。したがって、接着剤に限らず、ロータコアからの永久磁石の飛散が抑制できる構成を提供できる。
上記回転電機のロータにおいて、前記磁束誘導部は、前記空隙と、前記ロータコアにおける前記空隙と前記ロータコアの外面との間の部分である肉厚部と、を有しており、前記肉厚部の厚さは、前記周方向において隣り合う前記永久磁石の間に発生する磁束により磁気飽和する厚さであるとよい。
上記構成によれば、周方向において隣り合う二つの永久磁石に発生する磁束は、ロータコアの肉厚部を通過しにくくなるため、ロータコアの内側に向けてより誘導されやすくなる。よって、磁化部材により永久磁石をロータコアにより引きつけやすくなる。
上記回転電機のロータにおいて、前記空隙を区画する内面は、交差する二つの交差面を含み、前記周方向において隣り合う前記永久磁石の一つを第1永久磁石とし、残りを第2永久磁石とし、前記二つの交差面の一つを第1交差面とし、残りを第2交差面とすると、前記第1交差面を仮想的に延長した延長面は、前記第1永久磁石に対して交差しており、前記第2交差面を仮想的に延長した延長面は、前記第2永久磁石に対して交差しており、前記二つの交差面は、前記ロータコアの外面から前記ロータコアの内側に向かうにつれて互いに近づくように延びているとよい。
上記構成によれば、周方向において隣り合う二つの永久磁石の間の磁束は、二つの交差面に沿ってロータコアの内側へ誘導されやすくなる。よって、磁化部材により永久磁石をロータコアにより引きつけやすくなる。
上記回転電機のロータにおいて、前記磁化部材は、前記空隙を挟み込むように前記ロータコアに配置されており、前記空隙を挟み込む前記磁化部材の一つを第1磁化部材とし、残りを第2磁化部材とし、前記肉厚部を第1肉厚部とすると、前記第1磁化部材は、前記第1交差面に直交する方向で当該第1交差面に隣り合っており、前記第2磁化部材は、前記第2交差面に直交する方向で当該第2交差面に隣り合っており、前記ロータコアは、前記第1磁化部材と前記第1交差面との間に第2肉厚部を有するとともに、前記第2磁化部材と前記第2交差面との間に第3肉厚部を有しており、前記第1交差面に直交する方向における前記第2肉厚部の厚さは、前記第1肉厚部の厚さよりも薄くなっており、前記第2交差面に直交する方向における前記第3肉厚部の厚さは、前記第1肉厚部の厚さよりも薄いとよい。
上記構成によれば、周方向において隣り合う永久磁石の間で発生する磁束は、第1肉厚部を通過しにくい。磁束誘導部よりもロータコアの内側に誘導された磁束は、空隙と第1磁化部材との間に設けられた第2肉厚部、及び空隙と第2磁化部材との間に設けられた第3肉厚部を通過しにくい。換言すると、磁束誘導部よりもロータコアの内側に誘導された磁束は、第1磁化部材及び第2磁化部材に誘導されやすくなる。よって、第1磁化部材により第1永久磁石がロータコアに引きつけられやすくなる。また、第2磁化部材により第2永久磁石がロータコアに引きつけられやすくなる。したがって、ロータコアからの永久磁石の飛散がより抑制される。
上記回転電機のロータにおいて、前記径方向において、前記磁束誘導部に対して一つの前記磁化部材が隣り合っているとよい。
上記構成によれば、1つの磁化部材により二つの永久磁石をロータコアに引きつけることができる。よって、全ての永久磁石をロータコアに引きつけるために使用する磁化部材の数を可能な限り少なくできるため、ロータの部品点数を少なくできる。
上記課題を解決する回転電機は、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の回転電機のロータを備えている。
この発明によれば、接着剤の厚さのばらつきによるロータの回転のぶれを抑制できる。
回転電機の概略構成を示す断面図である。 回転電機のロータの第1実施形態を示す斜視図である。 回転電機のロータの第1実施形態における正面図である。 回転電機のロータの第2実施形態における正面図である。 回転電機のロータの変更例における正面図である。 回転電機のロータの変更例における正面図である。
[第1実施形態]
以下、回転電機のロータ、及び回転電機を具体化した第1実施形態を図1~図3にしたがって説明する。
<回転電機の構成>
図1に示すように、回転電機10は、ハウジング20と、ステータ30と、回転軸40と、ロータ50とを備えている。ステータ30は、ハウジング20の内面に固定されている。回転軸40は、ステータ30を貫通している。回転軸40は、図示しない軸受によりハウジング20に回転可能に支持されている。ロータ50は、回転軸40に設けられている。ロータ50は、ステータ30の内側に配置されている。回転電機10において、ステータ30に通電されると回転磁界が発生する。回転電機10において、ステータ30の回転磁界に起因してロータ50が回転することにより回転軸40が回転する。
<ロータの構成>
図2に示すように、ロータ50は、円筒状のロータコア60と、ロータコア60の外面60aに設けられた四つの永久磁石70と、8つの磁化部材80とを備えている。ロータ50は、表面磁石型のロータである。以下の説明において、ロータコア60の軸線mが延びる方向を軸方向Aとし、ロータコア60の軸線mに直交する方向を径方向Bとする。ロータコア60の軸線mを中心として描く円が延びる方向を周方向Cとする。ロータコア60の軸線mが延びる方向にロータ50を見ることを正面視とする。後に詳述するが、四つの永久磁石70は、ロータコア60及び磁化部材80の磁化によりロータコア60の外面60aに吸着されている。このため、四つの永久磁石70は、接着剤を用いることなくロータコア60の外面60aに固定されている。なお、四つの永久磁石70は、ロータコア60の外面60aに磁化部材80により吸着されているが、接着剤を用いることは問題ない。
<永久磁石の構成と配置>
四つの永久磁石70は、周方向Cに湾曲した板状である。四つの永久磁石70は、周方向Cに等間隔おきに配置されている。四つの永久磁石70の各々は、周方向Cの両端に端71を有している。端71の長辺は、軸方向Aに延びている。したがって、周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の各々は、周方向Cに対向する端71を有している。周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70において、対向する端71の間には、空間Fが形成されている。
図3に示すように、四つの永久磁石70は、径方向Bに着磁されている。四つの永久磁石70のうち二つは、径方向Bの一方面側がN極となり、他方面側がS極となるように着磁されている。四つの永久磁石70のうち残りの二つは、径方向Bの一方面側がS極となり、他方面側がN極となるように着磁されている。四つの永久磁石70の各々は、着磁方向の異なる永久磁石70により周方向Cに挟まれるように配置されている。本実施形態のロータ50は、いわゆる2極対のロータである。ロータ50において、ロータコア60の軸線mと永久磁石70の磁気中心Mcを通過する仮想線をd軸とする。ロータ50において、d軸に対して電気的に直交する仮想線をq軸とする。ロータ50は、2極対のロータであるため、機械角で見たとき、d軸とq軸とが交わる角度は、45°である。このため、図3に記載されるd軸とq軸とが交わる角度は、45°となっている。機械角で見たときのd軸とq軸とが交わる角度は、電気角で見たときのd軸とq軸とが交わる角度を、極対数で割った値となる。なお、1つの永久磁石70に対して1つのd軸が定まり、当該d軸に対して1つのq軸が定まる。図3には、四つの永久磁石70の記載があるが、一例としてq軸とd軸とを1つずつ記載している。
<ロータコアの構成>
図2に示すように、ロータコア60の外面60aは、周方向Cに湾曲する円筒面である。ロータコア60には、回転軸40が嵌め込まれる貫通孔61と、四つの空隙62とが形成されている。ロータコア60は、貫通孔61の区画する内周面を有する。また、ロータコア60は、四つの空隙62の各々を区画する内面を有する。四つの空隙62は、ロータコア60を軸方向Aに貫通している。四つの空隙62は、ロータコア60の外面60aよりも径方向Bの内側に配置されている。
ロータコア60は、軟磁性材料により形成されている。ロータコア60は、例えば、純鉄や、ケイ素鋼、ニッケルにより形成されている。純鉄の透磁率は、6.3×10-2[H/m]である。ケイ素鋼の透磁率は、5.0×10-2[H/m]である。ニッケルの透磁率は、1.26×10-4~7.54×10-4[H/m]である。本実施形態では、ロータコア60は、純鉄により形成されている。なお、ロータコア60は、複数の積層鋼板が軸方向Aに積層されることにより構成されている。ロータコア60は、複数の積層鋼板が積層されたものに限らず、単一の部材により構成されていてもよい。
図3に示すように、四つの空隙62は、周方向Cにおいて等間隔おきに配置されている。四つの空隙62の各々は、径方向Bにおいて空間Fと隣り合うように配置されている。四つの空隙62の各々は、q軸上に設けられている。
空隙62は、ロータコア60の軸線mに直交するように切断したときの断面が三角形となっている。つまり、空隙62は、正面視三角形状である。正面視において、四つの空隙62の三角形の一つの頂点は、ロータコア60の貫通孔61に向いている。
ロータコア60は、四つの空隙62の各々を区画する3つの内面を有する。3つの内面を第1交差面62a、第2交差面62b、及び第3交差面62cとする。正面視において、第1交差面62aと第2交差面62bは、ロータコア60の外面60aからロータコア60の内側に向かうにつれて互いに近づくように延びている。第1交差面62aと第2交差面62bとは交差している。第1交差面62a及び第2交差面62bは、空隙62を区画する内面に含まれる交差する二つの交差面の一例である。正面視において、第3交差面62cは、第1交差面62aと第2交差面62bとを接続するように延びている。
周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の一方には、正面視において第1交差面62aをロータコア60の外面60aに向けて仮想的に延長した延長面E1が交差しており、他方には、正面視において第2交差面62bをロータコア60の外面60aに向けて仮想的に延長した延長面E2が交差している。
第1交差面62aの延長面E1が交差する永久磁石70は、周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の一つである第1永久磁石の一例である。第2交差面62bの延長面E2が交差する永久磁石70は、周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の残りである第2永久磁石の一例である。
ロータコア60は、肉厚部としての第1肉厚部63を有する。第1肉厚部63は、第3交差面62cとロータコア60の外面60aとの間の部分である。第1肉厚部63は、空隙62とロータコア60の外面60aとの間の部分である。第1肉厚部63は、q軸上に設けられている。第1肉厚部63は、ロータコア60の軸方向Aの全体に亘って存在する。第1肉厚部63は、径方向Bにおいて空間Fと隣り合っている。周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の間には、磁束Mが発生する。詳しくは、周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の一つにおける内面からロータコア60の内側に向けて発生した磁束Mは、残りの一つにおける内面に向けて延びる。
正面視において、第3交差面62cに直交する方向における第1肉厚部63の寸法を厚さとする。第1肉厚部63の厚さは、磁束Mにより第1肉厚部63が磁気飽和する厚さである。すなわち、第1肉厚部63の厚さは、周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の一つにおける内面から発生した磁束Mが、図3の矢印で示すように、空隙62を迂回してロータコア60の内側を通過した後、残りの一つにおける内面に向かいやすくなる厚さである。
ロータコア60は、ロータコア60に設けられた空隙62と、当該空隙62と径方向Bで並ぶ第1肉厚部63とを有する磁束誘導部90を有している。磁束誘導部90は、空隙62を含んでいる。磁束誘導部90は、q軸上に設けられている。磁束誘導部90は、径方向Bにおいてロータコア60の最外周に設けられている。ロータコア60の最外周とは、ロータコア60の外面60aからロータコア60の内側の所定範囲を含む部分である。所定範囲は、例えば、周方向Cにおいて隣り合う永久磁石70の間に磁束Mの経路が形成される範囲である。なお、第1肉厚部63の厚さは、径方向Bにおける第1肉厚部63の寸法であってもよい。
<磁化部材の構成と配置>
図2及び図3に示すように、8つの磁化部材80は、長板状をなしている。8つの磁化部材80は、一つの空隙62に対して二つの磁化部材80が隣り合うようにロータコア60に配置されている。8つの磁化部材80は、磁束誘導部90に隣り合うようにロータコア60に配置されている。8つの磁化部材80の各々は、ロータコア60の内部を軸方向Aに貫通するようにロータコア60に埋め込まれている。
磁化部材80は、軟磁性材料により形成されている。磁化部材80を形成する軟磁性材料は、例えば、パーマロイや、ナノパーム、鉄コバルト合金である。パーマロイの透磁率は、1.0×10-2[H/m]である。ナノパームの透磁率は、1.0×10-1[H/m]である。鉄コバルト合金の透磁率は、2.3×10-2[H/m]である。本実施形態では、磁化部材80は、パーマロイにより形成されている。磁化部材80は、ロータコア60よりも透磁率が高い軟磁性材料により形成されている。
以下、磁化部材80の配置について説明するが、正面視において一つの空隙62に対して隣り合う二つの磁化部材80の配置について説明する。残り3つの空隙62の各々に対して隣り合う二つの磁化部材80の配置についての説明は、同じ説明となるため詳細な説明を割愛する。
図3に示すように、正面視において一つの空隙62に対して隣り合う二つの磁化部材80は、周方向Cにおいて当該空隙62を挟み込むように配置されている。一つの空隙62を挟み込む二つの磁化部材80の一つを第1磁化部材81とし、残りを第2磁化部材82とする。
第1磁化部材81は、正面視において第1交差面62aに直交する方向で当該第1交差面62aに隣り合っている。第1磁化部材81は、第1交差面62aに接触しないように配置されている。第1磁化部材81をロータコア60の軸線mに直交するように切断したときの断面の形状は、第1交差面62aに直交する方向に長辺が延びる長方形状である。換言すると、正面視において、第1磁化部材81の長辺は、第1交差面62aに直交する方向に延びている。第1磁化部材81は、径方向Bにおいて第1永久磁石としての永久磁石70と当該第1磁化部材81の一部が対向するように配置されている。正面視において、空隙62とロータコア60の外面60aとの間の最短の距離が、第1磁化部材81とロータコア60の外面60aとの間の最短の距離よりも小さい。
第2磁化部材82は、第2交差面62bに直交する方向で当該第2交差面62bに隣り合っている。第2磁化部材82は、第2交差面62bに接触しないように配置されている。第2磁化部材82をロータコア60の軸線mに直交する方向で切断したときの断面の形状は、第2交差面62bに直交する方向に長辺が延びる長方形状である。第2磁化部材82は、径方向Bにおいて第2永久磁石としての永久磁石70と当該第2磁化部材82の一部が対向するように配置されている。正面視において、空隙62とロータコア60の外面60aとの間の最短の距離は、第2磁化部材82とロータコア60の外面60aとの間の最短の距離よりも小さい。
ロータコア60は、第1磁化部材81と第1交差面62aとの間に第2肉厚部64を有している。第2肉厚部64は、ロータコア60の軸方向Aの全体に亘って存在する。正面視において、第1交差面62aに直交する方向への第2肉厚部64の寸法を厚さとする。第2肉厚部64の厚さは、第1肉厚部63の厚さよりも薄い。すなわち、第2肉厚部64の厚さは、空隙62を迂回してロータコア60の内側を通過する磁束Mにより磁気飽和する厚さである。第2肉厚部64の厚さは、空隙62を迂回してロータコア60の内側を通過する磁束Mが第2肉厚部64よりも第1磁化部材81を通過しやすくなる厚さである。
ロータコア60は、第2磁化部材82と第2交差面62bとの間に第3肉厚部65を有している。第3肉厚部65は、ロータコア60の軸方向Aの全体に亘って存在する。正面視において、第2交差面62bに直交する方向への第3肉厚部65の寸法を厚さとする。第3肉厚部65の厚さは、第1肉厚部63の厚さよりも薄い。すなわち、第3肉厚部65の厚さは、空隙62を迂回してロータコア60を通過する磁束Mにより磁気飽和する厚さである。第3肉厚部65の厚さは、空隙62を迂回してロータコア60の内側を通過する磁束Mが第3肉厚部65よりも第2磁化部材82を通過しやすくなる厚さである。換言すると、ロータコア60において、空隙62と磁化部材80との間の部分の厚さは、空隙62を迂回する磁束Mが磁化部材80を通過しやすくなる厚さである。
換言すると、第2肉厚部64の厚さ及び第3肉厚部65厚さは、空隙62と磁化部材80との間を通過する磁束Mを当該磁化部材80に誘導しやすくなる厚さである。
<本実施形態の作用>
本実施形態の作用を説明する。
ロータコア60の外面60aは、四つの永久磁石70が設けられることにより磁化する。永久磁石70におけるロータコア60と対向する部分がN極に着磁されている場合、ロータコア60における当該永久磁石70と対向する部分はS極に磁化する。永久磁石70におけるロータコア60と対向する部分がS極に着磁されている場合、ロータコア60における当該永久磁石70と対向する部分はN極に磁化する。このため、全ての永久磁石70は、ロータコア60に引きつけられている。
空隙62の磁気抵抗は、ロータコア60の磁気抵抗よりも大きい。このため、周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の間に発生する磁束Mは、磁束誘導部90によりロータコア60の内側へ誘導されやすくなる。詳しくは、周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の一つからロータコア60の内側に向けて延びる磁束Mは、磁束誘導部90によって、磁束誘導部90を迂回するように誘導される。磁束誘導部90を迂回した磁束Mは、周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の残りの一つに向けて延びる。磁化部材80は磁束誘導部90に隣り合っている。すなわち、磁化部材80は、磁束誘導部90によりロータコア60の内側に誘導された磁束Mの経路上に配置されている。このため、磁束誘導部90を迂回した磁束Mが磁化部材80を通過することにより磁化部材80が磁化される。具体的には、磁化部材80は、磁束Mが入る側がS極となり、且つ磁束Mが出る側がN極となるように磁化する。磁化された磁化部材80により永久磁石70がロータコア60に引きつけられている。
<本実施形態の効果>
本実施形態の効果を説明する。
(1-1)ロータコア60及び磁化部材80の磁化により永久磁石70がロータコア60の外面60aに吸着されている。よって、ロータコア60からの永久磁石70の飛散が抑制される。したがって、接着剤に限らず、ロータコア60からの永久磁石70の飛散が抑制できる構成を提供できる。
(1-2)周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70に発生する磁束Mは、ロータコア60の第1肉厚部63を通過しにくくなるため、ロータコア60の内側に向けてより誘導されやすくなる。このため、磁化部材80が磁化されやすくなる。よって、磁化部材80により永久磁石70をロータコア60により引きつけやすくなる。
(1-3)磁束Mは、第1交差面62a及び第2交差面62bに沿ってロータコア60の内側へ誘導されやすくなる。このため、磁化部材80が磁化されやすくなる。よって、磁化部材80により永久磁石70をロータコア60により引きつけやすくなる。
(1-4)磁束Mは、第1肉厚部63を通過しにくい。磁束誘導部90よりもロータコア60の内側に誘導された磁束Mは、空隙62と第1磁化部材81との間に設けられた第2肉厚部64、及び空隙62と第2磁化部材82との間に設けられた第3肉厚部65を通過しにくい。換言すると、磁束誘導部90よりもロータコア60の内側に誘導された磁束Mは、第1磁化部材81及び第2磁化部材82に誘導されやすくなる。よって、第1磁化部材81により第1永久磁石がロータコア60に引きつけられやすくなる。また、第2磁化部材82により第2永久磁石がロータコア60に引きつけられやすくなる。したがって、ロータコア60からの永久磁石70の飛散がより抑制される。
(1-5)本実施形態では、接着剤を用いずに四つの永久磁石70がロータコア60の外面60aに固定されている。このため、永久磁石70とロータコア60との間において接着剤の厚さのばらつきが生じない。したがって、接着剤の厚さのばらつきによるロータ50の回転のぶれを抑制できる。
(1-6)ロータ50において、永久磁石70の飛散を防止するために全ての永久磁石70の周囲を非磁性の保護管により覆うことが考えられる。当該保護管を用いた場合、ロータ50をステータ30の内側に設けるために、保護管の厚さを考慮してロータ50とステータ30との間の距離を大きくする必要がある。しかし、ロータ50とステータ30との間の距離が大きくなると、ステータ30の回転磁界がロータ50に伝わりにくくなる。このため、回転電機10において、ロータ50のトルクが低下する虞がある。
その点、本実施形態では、ロータコア60の磁化だけでなく、磁化部材80の磁化により永久磁石70がロータコア60の外面60aに吸着されている。このため、全ての永久磁石70がロータコア60に十分に吸着されるため、保護管を用いなくても永久磁石70の飛散を防止できる。よって、永久磁石70の飛散を防止しつつ、回転電機10におけるロータ50のトルクの低下を抑制できる。
また、保護管が金属製である場合、ステータ30の回転磁界が保護管に吸収されることにより保護管にて渦電流損が発生する虞がある。しかし、本実施形態のロータ50では、保護管を用いる必要がない。よって、渦電流損に起因した回転電機10の動力損失をなくすことができ、且つ渦電流損に起因したロータ50の過熱も抑制できる。
(1-7)ロータ50は、磁化部材80を利用して永久磁石70をロータコア60の外面60aに引きつけるように構成されている。このため、磁化部材80が設けられていない従来の構成と比較して、永久磁石70に交差して径方向Bに延びる磁束が多くなる。よって、従来の構成と比較して永久磁石70の磁束密度が増加することに起因して、回転電機10におけるロータ50のトルク増加を実現できる。
[第2実施形態]
以下、回転電機のロータを具体化した第2実施形態を図4にしたがって説明する。なお、本実施形態の第1実施形態との主な相違点は、磁化部材の数及び配置が変更されている点である。主な相違点について詳述し、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、詳細な説明を割愛する。
図4に示すように、ロータ50は、四つの磁化部材80を備えている。四つの磁化部材80は、ロータコア60の径方向Bにおいて一つの空隙62に対して一つの磁化部材80が隣り合うように配置されている。
空隙62において、正面視において第1交差面62aと第2交差面62bとが交差する位置を位置P1とする。磁化部材80は、ロータコア60の径方向において位置P1と隣り合うように配置されている。磁化部材80は、空隙62の位置P1に接触しないように配置されている。磁化部材80をロータコア60の軸線mに直交するように切断したときの断面の形状は、径方向Bに長辺が延びる長方形状である。
ロータコア60において、磁化部材80と空隙62の位置P1との間の距離は、当該空隙62を迂回してロータコア60の内側を通過する磁束Mにより磁気飽和する距離である。すなわち、磁化部材80と空隙62の位置P1との間の距離は、当該空隙62よりもロータコア60の内側を通過する磁束Mを当該磁化部材80に誘導しやすくする距離である。
<本実施形態の作用及び効果>
本実施形態の作用及び効果を説明する。
(2-1)周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の間に発生する磁束Mは、第1交差面62a及び第2交差面62bに沿って磁化部材80へ誘導されやすくなる。誘導された磁束Mが磁化部材80を通過することにより磁化部材80が磁化される。具体的には、磁化部材80は、磁束が入る側がS極となり、且つ磁束が出る側がN極となるように磁化する。よって、磁化部材80により永久磁石70をロータコア60に引きつけやすくなる。
また、一つの磁化部材80により二つの永久磁石70をロータコア60に引き付けることができる。よって、全ての永久磁石70をロータコア60に引き付けるために使用する磁化部材80の数を可能な限り少なくできるため、ロータ50の部品点数が少なくなる。
[変更例]
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施できる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。
○ 磁化部材80がロータコア60よりも透磁率が高い軟磁性材料により形成されていれば、磁化部材80を形成する軟磁性材料及びロータコア60を形成する軟磁性材料を適宜変更してもよい。
○ 磁化部材80は、軟磁性材料により形成されていたが、硬磁性材料により形成されていてもよい。硬磁性材料により形成された磁化部材80は、例えば、ネオジム磁石や、フェライト磁石、アルニコ磁石である。この場合、磁化部材80は、ロータコア60の外面60aに設けられた永久磁石70をロータコア60の外面60aに吸着されるように着磁されている。このように変更した構成によれば、磁化部材80により永久磁石70がロータコア60に引きつけられている。空隙62の磁気抵抗は、ロータコア60の磁気抵抗よりも大きい。このため、周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の間に発生する磁束Mは、磁束誘導部90によりロータコア60の内側へ誘導されやすくなる。詳しくは、周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の一つからロータコア60の内側に向けて延びる磁束Mは、磁束誘導部90によって、磁束誘導部90を迂回するように誘導される。磁束誘導部90を迂回した磁束Mは、周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の残りの一つに向けて延びる。磁化部材80は磁束誘導部90に隣り合っている。すなわち、磁化部材80は、磁束誘導部90によりロータコア60の内側に誘導された磁束Mの経路上に配置されている。磁束誘導部90により誘導された磁束Mは、着磁された磁化部材80に引きつけられる。磁束誘導部90により誘導された磁束Mにより磁化部材80と永久磁石70との間の磁束密度が増加する。よって、磁化部材80により永久磁石70がロータコア60により強く引きつけられている。ロータコア60の磁化、及び磁化部材80によるロータコア60への永久磁石70の引きつけにより永久磁石70がロータコア60の外面60aに吸着されている。よって、ロータコア60からの永久磁石70の飛散が抑制される。したがって、接着剤に限らず、ロータコア60からの永久磁石70の飛散が抑制できる構成を提供できる。
○ 磁化部材80の配置を以下のように変更してもよい。
図5に示すように、周方向Cにおいて隣り合う空隙62の間に磁化部材80を配置してもよい。すなわち、磁化部材80は、周方向Cにおいて空隙62と隣り合うように配置してもよい。磁化部材80は、径方向Bにおいて一つの永久磁石70に当該磁化部材80の全てが対向するように配置されている。このように変更する場合であっても、隣り合う空隙62と磁化部材80との間の距離Dは、磁束Mが磁化部材80に誘導しやすくなる距離とする。
○ 磁化部材80は、空隙62に隣り合うように配置されていたが、例えば第1肉厚部63に隣り合うように配置されてもよい。磁化部材80は、磁束誘導部90に隣り合っていれば適宜配置を変更してもよい。
○ 第2肉厚部64を割愛してもよい。すなわち、第1磁化部材81が空隙62の第1交差面62aに露出するように変更してもよい。
○ 第3肉厚部65を割愛してもよい。すなわち、第2磁化部材82が空隙62の第2交差面62bに露出するように変更してもよい。
○ 空隙62を軸線mに直交するように切断したときの断面の形状は、台形状をなしていてもよい。すなわち、第1交差面62aと第2交差面62bとが交差していなくてもよい。また、空隙62を軸線mに直交するように切断したときの断面の形状は、半円状であってもよい。すなわち、空隙62を区画する内面が、第1交差面62a及び第2交差面62bを有していなくてもよい。なお、空隙62を軸線mに直交するように切断したときの断面の形状は、適宜変更してもよい。
○ 空隙62は、ロータコア60を軸方向Aに貫通していなくてもよい。
○ 上記各実施形態において、四つの空隙62が採用されていたが、例えば、二つの空隙62を採用してもよい。このように変更する場合、二つの空隙62は、径方向Bにおいて互いに反対側に配置されていればよい。すなわち、二つの空隙62の各々に隣り合う磁化部材80により全ての永久磁石70がロータコア60に引きつけられるように変更すればよい。
○ 磁束誘導部90は、空隙62と、第1肉厚部63とを有していたが、これに限らない。例えば、以下のように変更してもよい。
図6に示すように、磁束誘導部90は、ロータコア60の外面60aに開口した切り欠き溝67で構成されていてもよい。切り欠き溝67は、q軸上に設けられている。切り欠き溝67は、ロータコア60の最外周に設けられている。切り欠き溝67は、軸方向Aにおいてロータコア60の全長に亘って設けられている。正面視において、切り欠き溝67は、ロータコア60の軸線mに向かうほど近接する二つの交差面を有している。なお、切り欠き溝67は、軸方向Aにおけるロータコア60の一部に設けられていてもよい。正面視において、切り欠き溝67の形状は適宜変更してもよい。
○ 磁束誘導部90は、周方向Cにおいて隣り合う永久磁石70の間の磁束Mをロータコア60の内側に誘導できればよいため、空隙62を2つ以上含んでいてもよい。同様に、磁束誘導部90は、上述した切り欠き溝67を複数含んでいてもよい。
○ 磁化部材80は、ロータコア60を軸方向Aに貫通するようにロータコア60に埋め込まれていたが、これに限らない。磁化部材80は、ロータコア60の軸方向Aの一部に存在するようにロータコア60に埋め込まれていればよい。磁化部材80は、空隙62と隣り合っていれば軸方向Aの長さについては適宜変更してもよい。
○ 磁化部材80を軸線mに直交するように切断したときの断面の形状は、適宜変更してもよい。すなわち、磁化部材80は、長板状をなしていなくてもよく、形状は適宜変更してもよい。
○ 四つの永久磁石70を備えるロータ50を具体化して説明したが、ロータ50は、六つの永久磁石70を備えていてもよい。ロータ50は、八つ以上の永久磁石70を備えていてもよい。ただし、ロータ50が備える永久磁石70の数は、偶数である。
○ 周方向Cにおいて隣り合う二つの永久磁石70の端71は、互いに接触していてもよい。
10…回転電機、20…ハウジング、50…ロータ、60…ロータコア、60a…外面、61…貫通孔、62…空隙、62a…第1交差面、62b…第2交差面、62c…第3交差面、63…第1肉厚部、64…第2肉厚部、65…第3肉厚部、67…切り欠き溝、70…永久磁石、80…磁化部材、81…第1磁化部材、82…第2磁化部材、90…磁束誘導部、B…径方向、C…周方向、m…ロータコアの軸線、E1,E2…延長面、M…磁束、Mc…磁気中心。

Claims (7)

  1. 軟磁性材料により形成されたロータコアと、
    前記ロータコアの外面に設けられた複数の永久磁石と、
    前記ロータコアよりも透磁率が高い軟磁性材料により形成された磁化部材と、を備えた回転電機のロータであって、
    前記ロータコアの軸線に直交する方向を径方向とし、前記ロータコアの軸線を中心として描く円が延びる方向を周方向とし、前記ロータコアの軸線と前記永久磁石の磁気中心とを通過する仮想線をd軸とし、当該d軸に対して電気的に直交する仮想線をq軸とすると、
    前記ロータコアは、前記ロータコアの外面に開口した切り欠き溝からなる磁束誘導部、又は前記ロータコアの外面よりも前記径方向の内側に配置された空隙を含む磁束誘導部を有しており、
    前記磁束誘導部は、前記径方向において前記ロータコアの最外周に設けられるとともに、前記q軸上に設けられており、
    前記磁化部材は、前記磁束誘導部に隣り合うように前記ロータコアに配置されている
    回転電機のロータ。
  2. 軟磁性材料により形成されたロータコアと、
    前記ロータコアの外面に設けられた複数の永久磁石と、
    硬磁性材料により形成された磁化部材と、を備えた回転電機のロータであって、
    前記ロータコアの軸線に直交する方向を径方向とし、前記ロータコアの軸線を中心として描く円が延びる方向を周方向とし、前記ロータコアの軸線と前記永久磁石の磁気中心とを通過する仮想線をd軸とし、当該d軸に対して電気的に直交する仮想線をq軸とすると、
    前記ロータコアは、前記ロータコアの外面に開口した切り欠き溝からなる磁束誘導部、又は前記ロータコアの外面よりも前記径方向の内側に配置された空隙を含む磁束誘導部を有しており、
    前記磁束誘導部は、前記径方向において前記ロータコアの最外周に設けられるとともに、前記q軸上に設けられており、
    前記磁化部材は、前記磁束誘導部に隣り合うように前記ロータコアに配置されており、前記永久磁石を前記ロータコアの外面に吸着させるように着磁されている
    回転電機のロータ。
  3. 前記磁束誘導部は、
    前記空隙と、
    前記ロータコアにおける前記空隙と前記ロータコアの外面との間の部分である肉厚部と、を有しており、
    前記肉厚部の厚さは、前記周方向において隣り合う前記永久磁石の間に発生する磁束により磁気飽和する厚さである
    請求項1又は請求項2に記載の回転電機のロータ。
  4. 前記空隙を区画する内面は、交差する二つの交差面を含み、
    前記周方向において隣り合う前記永久磁石の一つを第1永久磁石とし、残りを第2永久磁石とし、前記二つの交差面の一つを第1交差面とし、残りを第2交差面とすると、
    前記第1交差面を仮想的に延長した延長面は、前記第1永久磁石に対して交差しており、
    前記第2交差面を仮想的に延長した延長面は、前記第2永久磁石に対して交差しており、
    前記二つの交差面は、前記ロータコアの外面から前記ロータコアの内側に向かうにつれて互いに近づくように延びている
    請求項3に記載の回転電機のロータ。
  5. 前記磁化部材は、前記空隙を挟み込むように前記ロータコアに配置されており、
    前記空隙を挟み込む前記磁化部材の一つを第1磁化部材とし、残りを第2磁化部材とし、前記肉厚部を第1肉厚部とすると、
    前記第1磁化部材は、前記第1交差面に直交する方向で当該第1交差面に隣り合っており、
    前記第2磁化部材は、前記第2交差面に直交する方向で当該第2交差面に隣り合っており、
    前記ロータコアは、前記第1磁化部材と前記第1交差面との間に第2肉厚部を有するとともに、前記第2磁化部材と前記第2交差面との間に第3肉厚部を有しており、
    前記第1交差面に直交する方向における前記第2肉厚部の厚さは、前記第1肉厚部の厚さよりも薄くなっており、
    前記第2交差面に直交する方向における前記第3肉厚部の厚さは、前記第1肉厚部の厚さよりも薄い
    請求項4に記載の回転電機のロータ。
  6. 前記径方向において、前記磁束誘導部に対して一つの前記磁化部材が隣り合っている
    請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の回転電機のロータ。
  7. 請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の回転電機のロータを備えた回転電機。
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