JP2023070940A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの始動性が確保されたハイブリッド車両の制御装置を提供することを課題とする。【解決手段】エンジンから車輪までの動力伝達経路上に順に設けられた、モータ、クラッチ、トルクコンバータ、及び変速機と、前記エンジンを始動させるスタータとを備えたハイブリッド車両の制御装置において、前記モータが停止した状態で前記エンジンの始動要求がある場合に、前記クラッチを解放状態で前記スタータにより前記エンジンを始動すると共に前記モータを始動してから、前記クラッチを解放状態から係合状態に切り替えるスタータ始動制御を実行する始動制御部と、前記スタータ始動制御の実行中に、前記解放状態で前記エンジンのスロットル開度を始動用開度に制御し、前記係合状態で前記エンジンの回転数が目標アイドル回転数を維持するように前記スロットル開度を制御するスロットル制御部と、を備えたハイブリッド車両の制御装置。【選択図】図4
Description
本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関する。
エンジンから車輪までの動力伝達経路上に順に設けられた、モータ、クラッチ、トルクコンバータ、及び変速機と、エンジンを始動させるスタータとを備えたハイブリッド車両の制御装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
モータが停止した状態でエンジンの始動が要求される場合がある。このような場合に制御装置は、クラッチを解放状態でスタータによりエンジンを始動すると共にモータを始動してから、クラッチを解放状態から係合状態に切り替える場合がある。クラッチが解放状態から係合状態に切り替わると、エンジンとトルクコンバータ及び変速機とが締結され、エンジンへの負荷が増大する。これにより、エンジンの回転が不安定となってエンジンの始動性が低下するおそれがある。
そこで本発明は、エンジンの始動性が確保されたハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的は、エンジンから車輪までの動力伝達経路上に順に設けられた、モータ、クラッチ、トルクコンバータ、及び変速機と、前記エンジンを始動させるスタータとを備えたハイブリッド車両の制御装置において、前記モータが停止した状態で前記エンジンの始動要求がある場合に、前記クラッチを解放状態で前記スタータにより前記エンジンを始動すると共に前記モータを始動してから、前記クラッチを解放状態から係合状態に切り替えるスタータ始動制御を実行する始動制御部と、前記スタータ始動制御の実行中に、前記解放状態で前記エンジンのスロットル開度を始動用開度に制御し、前記係合状態で前記エンジンの回転数が目標アイドル回転数を維持するように前記スロットル開度を制御するスロットル制御部と、を備えたハイブリッド車両の制御装置によって達成できる。
本発明によれば、エンジンの始動性が確保されたハイブリッド車両の制御装置を提供できる。
[ハイブリッド車両の概略構成]
図1は、ハイブリッド車両1の概略構成図である。ハイブリッド車両1には、エンジン10から車輪13までの動力伝達経路に、K0クラッチ14、モータ15、トルクコンバータ18、及び変速機19が順に設けられている。エンジン10及びモータ15は、ハイブリッド車両1の走行用駆動源として搭載されている。エンジン10は、例えばV型6気筒ガソリンエンジンであるが気筒数はこれに限定されず、直列型のガソリンエンジンであってもよいし、ディーゼルエンジンであってもよい。エンジン10には、エンジン10をクランキングして始動させるためのスタータ23が設けられている。K0クラッチ14、モータ15、トルクコンバータ18、及び変速機19は、変速ユニット11内に設けられている。変速ユニット11と左右の車輪13とは、ディファレンシャル12を介して駆動連結されている。
図1は、ハイブリッド車両1の概略構成図である。ハイブリッド車両1には、エンジン10から車輪13までの動力伝達経路に、K0クラッチ14、モータ15、トルクコンバータ18、及び変速機19が順に設けられている。エンジン10及びモータ15は、ハイブリッド車両1の走行用駆動源として搭載されている。エンジン10は、例えばV型6気筒ガソリンエンジンであるが気筒数はこれに限定されず、直列型のガソリンエンジンであってもよいし、ディーゼルエンジンであってもよい。エンジン10には、エンジン10をクランキングして始動させるためのスタータ23が設けられている。K0クラッチ14、モータ15、トルクコンバータ18、及び変速機19は、変速ユニット11内に設けられている。変速ユニット11と左右の車輪13とは、ディファレンシャル12を介して駆動連結されている。
K0クラッチ14は、同動力伝達経路上のエンジン10とモータ15との間に設けられている。K0クラッチ14は、解放状態から油圧の供給を受けて係合状態となって、エンジン10とモータ15との動力伝達を接続する。K0クラッチ14は、油圧供給の停止に応じて解放状態となって、エンジン10とモータ15との動力伝達を遮断する。係合状態とは、K0クラッチ14の両係合要素が連結しエンジン10とモータ15が同じ回転数となっている状態である。解放状態とは、K0クラッチ14の両係合要素が離れた状態である。
モータ15は、インバータ17を介してバッテリ16に接続されている。モータ15は、バッテリ16からの給電に応じて車両の駆動力を発生するモータとして機能し、更にエンジン10や車輪13からの動力伝達に応じてバッテリ16に充電する電力を発電する発電機としても機能する。モータ15とバッテリ16との間で授受される電力は、インバータ17により調整されている。
インバータ17は、後述するECU100によって制御され、バッテリ16からの直流電圧を交流電圧に変換し、またはモータ15からの交流電圧を直流電圧に変換する。モータ15がトルクを出力する力行運転の場合、インバータ17はバッテリ16の直流電圧を交流電圧に変換してモータ15に供給される電力を調整する。モータ15が発電する回生運転の場合、インバータ17はモータ15からの交流電圧を直流電圧に変換してバッテリ16に供給される電力を調整する。
トルクコンバータ18は、トルク増幅機能を有した流体継ぎ手である。変速機19は、ギア段の切替えにより変速比を多段階に切替える有段式の自動変速機であるが、これに限定されず無段式の自動変速機であってもよい。変速機19は、動力伝達経路上のモータ15と車輪13の間に設けられている。トルクコンバータ18を介して、モータ15と変速機19とが連結されている。トルクコンバータ18には、油圧の供給を受けて係合状態となってモータ15と変速機19とを直結するロックアップクラッチ20が設けられている。
変速ユニット11には、更にオイルポンプ21と油圧制御機構22とが設けられている。オイルポンプ21で発生した油圧は、油圧制御機構22を介して、K0クラッチ14、トルクコンバータ18、変速機19、及びロックアップクラッチ20にそれぞれ供給されている。油圧制御機構22には、K0クラッチ14、トルクコンバータ18、変速機19、及びロックアップクラッチ20のそれぞれの油圧回路と、それらの作動油圧を制御するための各種の油圧制御弁と、が設けられている。
ハイブリッド車両1には、同車両の制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)100が設けられている。ECU100は、車両の走行制御に係る各種演算処理を行う演算処理回路と、制御用のプログラムやデータが記憶されたメモリと、を備える電子制御ユニットである。ECU100は、ハイブリッド車両の制御装置の一例であり、詳しくは後述する始動制御部及びスロットル制御部を機能的に実現する。
ECU100は、エンジン10及びモータ15の駆動を制御する。具体的にはECU100は、エンジン10のスロットル開度、点火時期、燃料噴射量を制御することにより、エンジン10のトルクや回転数を制御する。ECU100は、インバータ17を制御してモータ15とバッテリ16との間での電力の授受量を調整することで、モータ15の回転数やトルクを制御する。またECU100は、油圧制御機構22の制御を通じて、K0クラッチ14やロックアップクラッチ20、変速機19の駆動制御を行う。
ECU100には、イグニッションスイッチ71、クランク角センサ72、モータ回転数センサ73、アクセル開度センサ74、及びエアフローメータ75からの信号が入力される。クランク角センサ72は、エンジン10のクランクシャフトの回転速度を検出する。モータ回転数センサ73は、モータ15の出力軸の回転速度を検出する。アクセル開度センサ74は、運転者のアクセルペダルの踏込量であるアクセルペダル開度を検出する。エアフローメータ75は、エンジン10の吸入空気量を検出する。
ECU100は、モータモード及びハイブリッドモードの何れかの走行モードでハイブリッド車両を走行させる。モータモードでは、ECU100はK0クラッチ14を解放し、モータ15の動力により走行する。ハイブリッドモードでは、ECU100はK0クラッチ14を係合状態に切り替えて少なくともエンジン10の動力により走行する。尚、ハイブリッドモードには、エンジン10のみの動力で走行するモード、モータ15を力行運転させてエンジン10及びモータ15の双方を動力源として走行するモードを含む。
走行モードの切り替えは、車速やアクセル開度から求められた車両の要求駆動力と、バッテリ16の充電状態などに基づいて行われる。例えば、要求駆動力が比較的小さくバッテリ16の蓄電残量を示すSOC(State Of Charge)が比較的高い場合には、燃費を向上させるためにエンジン10を停止したモータモードが選択される。要求駆動力が比較的大きい場合やバッテリ16のSOCが比較的低い場合には、エンジン10が駆動したハイブリッドモードが選択される。
[エンジンの概略構成]
図2は、エンジン10の概略構成図である。エンジン10は、気筒30、ピストン31、コネクティングロッド32、クランク軸33、吸気通路35、吸気バルブ36、排気通路37、及び排気バルブ38を有している。図2には、エンジン10が有する複数の気筒30のうちの一つのみが表示されている。気筒30では混合気の燃焼が行われる。ピストン31は、各気筒30に往復動可能に収容され、エンジン10の出力軸であるクランク軸33にコネクティングロッド32を介して連結されている。コネクティングロッド32及びクランク軸33は、ピストン31の往復運動をクランク軸33の回転運動に変換する。
図2は、エンジン10の概略構成図である。エンジン10は、気筒30、ピストン31、コネクティングロッド32、クランク軸33、吸気通路35、吸気バルブ36、排気通路37、及び排気バルブ38を有している。図2には、エンジン10が有する複数の気筒30のうちの一つのみが表示されている。気筒30では混合気の燃焼が行われる。ピストン31は、各気筒30に往復動可能に収容され、エンジン10の出力軸であるクランク軸33にコネクティングロッド32を介して連結されている。コネクティングロッド32及びクランク軸33は、ピストン31の往復運動をクランク軸33の回転運動に変換する。
吸気通路35は、各気筒30の吸気ポート35pに吸気バルブ36を介して接続されている。排気通路37は、各気筒30の排気ポート37pに排気バルブ38を介して接続されている。吸気通路35には、上述したエアフローメータ75、及び吸入空気量を調整するスロットル弁40が設けられている。排気通路37には排気浄化用の触媒43が設けられている。
気筒30には筒内噴射弁41dが設けられている。筒内噴射弁41dは気筒30内に直接燃料を噴射する。吸気通路35には、吸気ポート35pに向けて燃料を噴射するポート噴射弁41pが設けられている。各気筒30には、吸気通路35を通じて導入された吸気と筒内噴射弁41d及びポート噴射弁41pが噴射した燃料との混合気を火花放電により点火する点火装置42が設けられている。尚、筒内噴射弁41d及びポート噴射弁41pの少なくとも一方が設けられていればよい。
[スタータ始動制御]
このように構成されたエンジン10には、モータ15が停止した状態で始動が要求される場合がある。例えばイグニッションスイッチ71がオフからオンに切り替えられた場合である。このような場合にECU100は、スタータ23によりエンジン10を始動させるスタータ始動制御を実行する。スタータ始動制御では、ECU100はK0クラッチ14が解放状態でスタータ23によりエンジン10を始動すると共にモータ15も始動し、その後にK0クラッチ14を解放状態から係合状態へと切り替える。これにより、エンジン10を動力源として走行が可能となる。スタータ始動制御は、始動制御部が実行する処理の一例である。
このように構成されたエンジン10には、モータ15が停止した状態で始動が要求される場合がある。例えばイグニッションスイッチ71がオフからオンに切り替えられた場合である。このような場合にECU100は、スタータ23によりエンジン10を始動させるスタータ始動制御を実行する。スタータ始動制御では、ECU100はK0クラッチ14が解放状態でスタータ23によりエンジン10を始動すると共にモータ15も始動し、その後にK0クラッチ14を解放状態から係合状態へと切り替える。これにより、エンジン10を動力源として走行が可能となる。スタータ始動制御は、始動制御部が実行する処理の一例である。
次に、本実施例のスタータ始動制御について説明する前に、比較例でのスタータ始動制御について説明する。図3は、比較例でのスタータ始動制御を示したタイミングチャートである。図3には、スタータ23の状態、エンジン回転数[rpm]、モータ回転数[rpm]、K0クラッチ14の状態、及びスロットル開度を示している。尚、モータ回転数は一点鎖線で示しており、その他は実線で示している。
エンジン回転数及びモータ回転数が0でありK0クラッチ14は解放状態でエンジン10の始動要求があると、時刻t0でスロットル開度が始動用開度αに制御される。始動用開度αは、エンジン始動時に設定されるスロットル開度であり、固定値である。ここで、K0クラッチ14が解放状態ではエンジン10はトルクコンバータ18や変速機19の負荷は受けない。始動用開度αは、このような状態でのエンジン10の負荷を考慮して設定された開度であり、必要以上にエンジン回転数が上昇しないように吸入空気量を制限している開度である。始動用開度αは、K0クラッチ14が解放状態でのエンジン10の始動性を確保することができるように実験や解析によって定められている。
その後の時刻t1でスタータ23が駆動し、エンジン10の回転数が上昇してエンジン10で燃焼が開始され自立運転が開始される。時刻t2でスタータ23が停止し、時刻t3でモータ15が始動する。尚、モータ15が始動するタイミングは、エンジン10が自立運転開始後に限定されない。
エンジン10及びモータ15の双方が駆動した状態である時刻t4で、K0クラッチ14が係合する。K0クラッチ14が係合すると、エンジン10の回転に対して、K0クラッチ14及びモータ15を介してトルクコンバータ18及び変速機19の負荷が加わる。ここでスロットル開度が始動用開度αのままK0クラッチ14が係合すると、エンジン10のトルクが不足して回転が不安定となるおそれがある。始動用開度αは、上述したようにK0クラッチ14が解放状態でエンジン10の負荷を考慮して設定されており、K0クラッチ14が係合状態でのエンジン10の負荷を考慮して設定されていないからである。これにより比較例ではエンジンストールが生じ、エンジン10の始動性が低下している。特に低温環境下では、トルクコンバータ18や変速機19の潤滑油の粘度が高くなり、これらの回転抵抗が常温環境下よりも増大しやすい。更に、K0クラッチ14が解放状態であっても、これらの回転抵抗の増大によりモータ15の回転数をエンジン10の回転数にまで上昇させることができないおそれもある。このような状況下でK0クラッチ14が係合した際には、上記のようなエンジンストールが生じやすい。
図4は、本実施例のスタータ始動制御の一例を示したタイミングチャートである。図4には、図3と同様にスタータ23の状態、エンジン回転数[rpm]、モータ回転数[rpm]、K0クラッチ14の状態、及びスロットル開度を示している。比較例と同様に時刻t0でスロットル開度が始動用開度αに制御され、時刻t1でスタータ23が駆動し、エンジン10の燃焼が開始され時刻t2でスタータ23が停止し、時刻t3でモータ15が始動する。
時刻t4でK0クラッチ14が係合すると、本実施例ではエンジン回転数が目標アイドル回転数を維持するように、エンジン回転数と目標アイドル回転数との偏差に応じてスロットル開度がフィードバック制御される。詳細には、エンジン回転数が目標アイドル回転数よりも低下している場合には、その回転数の低下分である偏差に応じてスロットル開度が増大する側に制御される。エンジン回転数が目標アイドル回転数を上回った場合には、その回転数の上回った分である偏差に応じてスロットル開度が低下する側に制御される。
従って、K0クラッチ14の係合直後は、エンジン10の負荷が増大してエンジン回転数が目標アイドル回転数に対して低下するが、その偏差が解消されるようにスロットル開度が増大する。この結果、スロットル開度が始動用開度αよりも増大し、エンジン10のトルクが増大して、エンジン回転数が目標アイドル回転数に維持される。また、例えばK0クラッチ14の係合後にエンジン10の燃焼熱によりトルクコンバータ18等の潤滑油の粘度が徐々に低下し、この結果エンジン10への負荷が低下する場合がある。この場合にはエンジン回転数が目標アイドル回転数を上回る場合があるが、フィードバック制御によりその偏差が解消されるようにスロットル開度が低下する。このようにして、エンジン回転数は目標アイドル回転数に維持され、エンジン10の始動性が確保されている。
[ECUが実行するスロットル制御]
図5は、ECU100が実行するスロットル制御の一例を示したフローチャートである。本制御は、イグニッションがオンの状態で所定の周期ごとに繰り返し実行される。ECU100は、上述したスタータ始動制御中であるか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1でNoの場合には、本制御を終了する。ステップS1でYesの場合には、ECU100はK0クラッチ14が係合状態であるか否かを判定する(ステップS2)。例えばエンジン回転数とモータ回転数との差分が略ゼロであるとみなすことができる所定値以下の場合に、K0クラッチ14は係合状態であるものと判定される。ステップS2でNoの場合には、ECU100はスロットル開度を始動用開度αに制御する(ステップS3)。ステップS2でYesの場合には、ECU100はエンジン回転数が目標アイドル回転数を維持するようにスロットル開度をフィードバック制御する(ステップS4)。ステップS3及びS4の処理は、スロットル制御部が実行する処理の一例である。このようにして、エンジン10の始動性が確保されている。
図5は、ECU100が実行するスロットル制御の一例を示したフローチャートである。本制御は、イグニッションがオンの状態で所定の周期ごとに繰り返し実行される。ECU100は、上述したスタータ始動制御中であるか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1でNoの場合には、本制御を終了する。ステップS1でYesの場合には、ECU100はK0クラッチ14が係合状態であるか否かを判定する(ステップS2)。例えばエンジン回転数とモータ回転数との差分が略ゼロであるとみなすことができる所定値以下の場合に、K0クラッチ14は係合状態であるものと判定される。ステップS2でNoの場合には、ECU100はスロットル開度を始動用開度αに制御する(ステップS3)。ステップS2でYesの場合には、ECU100はエンジン回転数が目標アイドル回転数を維持するようにスロットル開度をフィードバック制御する(ステップS4)。ステップS3及びS4の処理は、スロットル制御部が実行する処理の一例である。このようにして、エンジン10の始動性が確保されている。
上記実施例では、K0クラッチ14の係合状態でスロットル開度をフィードバック制御するがこれに限定されず、フィードフォワード制御を実行してもよい。例えば予め実験等により、エンジン回転数を目標アイドル回転数に維持することができる、K0クラッチ14の係合前後でのスロットル開度の増量分を算出しておき、ECU100のメモリに記憶させておく。次にスタータ始動制御の際に、K0クラッチ14の係合と共にスロットル開度を、始動用開度αに算出された増量分を加算した開度に制御してもよい。上記実施例では、始動用開度αは固定値であるが、これに限定されず、エンジン回転数以外のパラメータ、例えばエンジン10の冷却水温度に応じて変化する変動値であってもよい。
上記実施例では、単一のECU100によりハイブリッド車両を制御する場合を例示したが、これに限定されず、例えばエンジン10を制御するエンジンECU、モータ15を制御するモータECU、K0クラッチ14を制御するクラッチECU等の複数のECUによって、上述した制御を実行してもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 エンジン
14 K0クラッチ
15 モータ
100 ECU(始動制御部、スロットル制御部)
14 K0クラッチ
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100 ECU(始動制御部、スロットル制御部)
Claims (1)
- エンジンから車輪までの動力伝達経路上に順に設けられた、モータ、クラッチ、トルクコンバータ、及び変速機と、前記エンジンを始動させるスタータとを備えたハイブリッド車両の制御装置において、
前記モータが停止した状態で前記エンジンの始動要求がある場合に、前記クラッチを解放状態で前記スタータにより前記エンジンを始動すると共に前記モータを始動してから、前記クラッチを解放状態から係合状態に切り替えるスタータ始動制御を実行する始動制御部と、
前記スタータ始動制御の実行中に、前記解放状態で前記エンジンのスロットル開度を始動用開度に制御し、前記係合状態で前記エンジンの回転数が目標アイドル回転数を維持するように前記スロットル開度を制御するスロットル制御部と、を備えたハイブリッド車両の制御装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240320 |