JP2023070918A - ロール表面検査装置及びロール研削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロール表面に広がる微細変化を含む表面検査を行う。【解決手段】本発明は、回転台に設置されたロールを回転砥石で研削するロール研削装置に設けられるロール表面検査装置であり、回転砥石に対してロールの軸方向と直交する方向において延長線上に配置され、回転するロール表面を撮影するカメラと、カメラの撮影範囲を含むロール表面を照射する照明装置とを有し、回転砥石をロールに対して移動させるロール研削装置の移動装置によって回転砥石の移動と一緒に移動可能に設けられる検査ユニットと、研削中にカメラから出力される撮影画像を用いて、研削によるロール表面粗さの差異がうねり状に発生することで生じるロール表面の模様を検出する制御装置と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ロール表面検査技術及びロール研削技術に関する。
ロールの表面は、被圧延物や被搬送物への品質に影響するため、特許文献1,2に記載のように、表面検査が行われ、凹凸や欠損を取り除くため表面研削が行われる。
特許第6337125号 特開2006-208347号公報
ロール表面の研削は、回転するロールに対して砥石を接触させ、軸方向に砥石を移動させる。これにより、ロール表面全体を研削する。
一方で、研削することによってロール表面に微細変化が生じることが知られている。ロール表面の微細変化は、ロール表面粗さの差異がうねり状に発生することで「模様」として検出され、代表的な模様として、チャタマーク(ビビリ)、送りマーク、斜行マークなどがある。
砥石とロール間の相対変位と、表面粗さとの間には、相関関係があり、このような微細変化が生じる原因は、ロール表面と接触する砥石との間の振動や砥石の接触状態が挙げられる。例えば、回転するロールに対して砥石又は研削装置自体が振動したり、砥石を軸方向に移動させる際の移動機構が振動したりする。また、研削装置でロールを回転可能に保持するが、その保持精度が不十分であるために回転軸に対してロール表面がうねることによる振動や、ロールと砥石の回転数比の共振現象による振動も考えられる。
また、ロール周面に対して砥石の接触面が平行になっていないなど砥石の当て方が不十分である場合や、砥石自体のかどが尖りすぎていたり目詰まりを起こしていたりすると、研削時に微細変化として模様が生じることが考えられる。
微細変化は、従来、研削後に作業員が目視で確認していたが、作業員の技量や経験、照明の当て方、見る角度、周囲の明るさなどの作業環境、体調などによって見え方が異なり、また、見落としなどのヒューマンエラーも生じる可能性がある。このため、人手による定量的な検査が難しい課題があった。特に、目視での確認は、回転するロールに作業員が近づいて行わなければならず、作業員の安全確保対策も必要となる。
そこで、ロール表面に模様として現れる微細変化を検出する表面検査を自動化できれば、作業員の安全性を担保しつつ、評価バラツキを抑制した表面検査を行うことができるが、従来の表面検査手法では、ロール表面に広がる微細変化(模様)を捉えることが難しい課題があった。
従来の表面検査手法として、例えば、特許文献1,2に記載のレーザー反射光を利用したものがあるが、これは検出面積が極めて小さい。つまり、局所的にレーザー光をロール表面に照射しているため、疵等の欠損の検出精度は高いが、上述のように微細変化(模様)は、研削によってロール表面に広がりをもって発生するため、局所的に狭い領域だけの検出では難しく、ロール表面においてある程度の大きさを有する領域で検出しなければ、微細変化を捉えることが難しい。
このように、微細変化を捉えるには、「点」ではなく「面」で捉える必要があり、従来のレーザー反射光を利用した表面検査手法を用いて微細変化(模様)を捉えようとすると、局所的にレーザー光を照射して得られる「点」としてのデータを、ある程度の大きさの領域全体で取得しなければならず、そのデータ量が膨大となってしまう。また、ロール表面に広がる微細変化を捉えるには、点として取得した膨大なデータを繋ぎ合わせてある程度の大きさの領域「面」として解析しなければならない。したがって、実用レベルの運用が難しい。
また、ロール表面の検査では、ロール全体をムラ無く一様に、かつ漏れなく表面全体を捉えることも必要であり、従来のレーザー反射光を利用した検査手法を適用すると、非常に大変な検査となってしまう。
本発明の目的は、ロール表面に広がる微細変化を含む表面検査を行うことができるロール表面検査装置を提供することにある。
また、他の側面として、ロール表面検査装置の検査結果をロール研削装置にフィードバックして精度良く研削を行うことができるロール研削方法を提供することを目的とする。
(1)本発明のロール表面検査装置は、回転台に設置されたロールを回転砥石で研削するロール研削装置に設けられる。ロール表面検査装置は、回転砥石に対してロールの軸方向と直交する方向において延長線上に配置され、回転するロール表面を撮影するカメラと、カメラの撮影範囲を含むロール表面を照射する照明装置と、を有し、回転砥石をロールに対して移動させる該ロール研削装置の移動装置によって回転砥石の移動と一緒に移動可能に設けられる検査ユニットと、研削中にカメラから出力される撮影画像を用いて、研削によるロール表面粗さの差異がうねり状に発生することで生じるロール表面の模様を検出する制御装置と、を備える。
(2)上記(1)において、上記検査ユニットは、回転砥石で研削されながら回転するロール表面がカメラの撮影範囲に差し掛かる手前で、研削に対して供給された水又は研削液をロール表面から除去する水切り部材をさらに備えるように構成することができる。
(3)上記(2)において、上記水切り部材は、ロール表面に接触して上記水又は研削液をロール表面から除去する接触型水切り部材、又は、ロール表面に対して空気を吹き付けて上記水又は研削液をロール表面から除去する非接触型水切り部材を用いることができる。
(4)上記(1)から(3)において、上記検査ユニットは、回転砥石の少なくとも一部を覆うカバー部材と連結するように構成し、ロールの上方に配置されるようにすることができる。このとき、カメラのレンズがロールの中心軸に向かうように設けることができ、照明装置が、中心軸に向かうレンズに対して撮影範囲を照らす位置関係で固定配置されるように構成することができる。
(5)上記(4)において、上記検査ユニットは、ロールの軸方向と直交する方向への回転砥石の移動に対し、カメラのレンズがロールの中心軸に向かうように検査ユニットを相対移動させる検査ユニット移動装置を備えるように構成することができる。
(6)本発明のロール表面検査装置が設けられたロール研削装置でロールを研削する方法は、以下のステップを含む。ここで、ロール表面検査装置は、ロール研削装置の回転砥石に対してロールの軸方向と直交する方向において延長線上に配置され、回転するロール表面を撮影するカメラと、カメラの撮影範囲を含むロール表面を照射する照明装置とを有し、回転砥石をロールに対して移動させるロール研削装置の移動装置によって回転砥石の移動と一緒に移動可能に設けられる検査ユニットと、カメラから出力される撮影画像を用いて、研削によるロール表面粗さの差異がうねり状に発生することで生じるロール表面の模様を検出する制御装置とを備える。そして、本方法は、回転砥石でロール表面を研削中に、カメラでロール表面を撮影し、上記模様を検出するステップと、ロール表面検査装置で検出された模様に基づいて、回転砥石とロール表面との相対位置を制御するステップと、を含む。
本発明は、カメラが回転砥石に対してロールの軸方向と直交する方向において延長線上に配置され、回転砥石を移動させるロール研削装置の移動装置によって回転砥石の移動と一緒に移動可能に設けられるため、研削中のロール表面の研削位置を的確に捉えて撮影することができる。
そして、撮影画像から研削によるロール表面粗さの差異がうねり状に発生することで生じるロール表面の模様を撮影画像から検出するので、検査品質のバラツキを抑制して検査精度を向上させることができ、かつ作業員がロール研削装置に近づく必要がないため、検査作業の安全性が確保される。
第1実施形態のロール表面検査装置及びロール表面検査装置が設置されたロール研削装置の構成図である。 第1実施形態のロール表面検査装置の構成及び撮影画像から検出される模様の一例を示す図である。 第1実施形態のロール表面検査を含むロール研削方法のフローチャートである。
以下、実施形態につき、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1から図3は、第1実施形態のロール表面検査装置付きロール研削装置を説明するための図である。ロールは、鉄鋼用圧延ロールや製紙用ロールなどを含むことができ、ロールの形状等は特に問わず、本装置によるロール表面検査及び研削に適用することができる。
図1は、ロール表面検査装置100及びロール表面検査装置100が設置されたロール研削装置10の構成図である。
本実施形態のロール研削装置10は、基台8上に、ロール回転駆動装置1が設けられ、支柱としての回転受け台1aとの間に研削対象(検査対象)のロールRが設置される。ロールRは、その長手方向(軸方向)が、基台8と平行となるようにロール回転駆動装置1及び回転受け台1aとの間に設置される。
また、基台8には、ロールRの長手方向左右に往復移動可能な第1移動装置2が設けられている。第1移動装置2には、ロールRの軸方向と直交する方向に進退可能な第2移動装置3が設けられている。これにより、ロールRの表面に接触して研削を行う回転砥石5は、第1移動装置2によってロールRの長手方向に沿って移動でき、ロールRの表面に対して(ロールRの回転軸に対して直交する方向に)進退移動が可能となる。
回転砥石5は、所定幅の砥石面を有する円盤状の砥石であり、回転砥石駆動装置4によって回転駆動する。また、回転砥石5は、カバー部材6が設けられ、砥石面を含む一部だけを残し、回転砥石5の少なくとも一部を覆っている。
ロール回転駆動装置1に設置されたロールRに対し、第1移動装置2で回転砥石5をロールRの軸方向端部に移動させ、さらに、第2移動装置3でロールRに近づけて回転砥石5の砥面をロールRの表面に接触させる。そして、ロール回転駆動装置1及び回転砥石駆動装置4でロールR及び回転砥石5をそれぞれ回転駆動させることで、ロールRの表面を研削する。
ロール研削装置10は、ロール研削制御装置7によって制御されるNC加工機であり、ロール研削制御装置7は、ロール回転駆動装置1、第1移動装置2、第2移動装置3及び回転砥石駆動装置4の各駆動制御を行う。ロール研削制御装置7は、ロールRの回転速度及び回転砥石5の回転速度を制御して研削スピードを制御するとともに、第2移動装置3をロールRの表面に対して進退させ、回転砥石5の砥面とロールRの表面間の相対位置を可変に制御する。なお、本実施形態のロール研削装置10は、特許文献2に記載のような公知の研削装置を適用することができる。
そして、本実施形態のロール表面検査装置100が、ロール研削装置10に取り付けられる。図1及び図2を参照し、ロール表面検査装置100について詳細に説明する。
ロール表面検査装置100は、カメラ110、照明装置120、水切り部材130及びロール表面検査装置140を含んで構成され、カメラ110、照明装置120及び水切り部材130がユニット化されて、ロール研削装置10に取り付けられている。
具体的には、図1及び図2に示すように、回転砥石5のカバー部材6に柱部材101が固定され、鉛直方向に延びている。柱部材101の端部には、取付部材102が設けられ、柱部材101からロールRの上方に延設されている。取付部材102は、カメラ110、照明装置120及び水切り部材130が取り付けられる検査ユニット取付部103が設けられており、検査ユニット取付部103の下方に位置するロールRに向けて、カメラ110、照明装置120、及び水切り部材130がロールRの上方に検査ユニットとして取り付けられている。
このように構成することで、検査ユニットが、回転砥石5をロールRへ移動させるロール研削装置10の移動装置(第1移動装置2及び第2移動装置3)によって回転砥石5の移動と一緒に軸方向及び軸方向に直交する方向に移動可能に設けることができる。
カメラ110は、図1に示すように、回転砥石5に対してロールRの軸方向と直交する方向において延長線上に配置され、回転するロールRの表面を撮影する。つまり、カメラ110は、回転砥石5と接触した面(周面)が、回転するロールRによって撮影範囲に連続して入ってくる位置に設置され、撮影範囲が回転砥石5と接触した面を含む所定の大きさの撮影領域となる。また、カメラ110のレンズ111は、ロールRの中心軸(回転軸の中心)に向かうように設けられている。
照明装置120は、カメラ110の撮影範囲を含むロール表面を照射する。例えば、LED照明装置などで構成することができる。なお、照明装置120は、図2に示すように、ロールRの中心軸に向かうレンズ111に対して撮影範囲を照らす位置関係で固定配置されている。
本実施形態の検査ユニットはさらに、水切り部材130を備えており、回転砥石5で研削されながら回転するロールRの表面がカメラ110の撮影範囲に差し掛かる手前で、研削に対して供給された水又は研削液をロールRの表面から除去する。これにより、研削中であっても水滴等の影響を低減させてカメラ110でロールRの表面を撮影することができる。特に、検査、すなわち、撮影のために、作業員が手作業でロールRの表面の水切り作業を行う必要がないため、水切り作業はもちろんのこと、表面検査のために研削作業を止める必要がなく、研削及び表面検査の作業効率が向上する。
なお、水切り部材130は、回転するロールRの表面に接触して水又は研削液をロールRの表面から取り除くことができればよく、例えば、ロールRの表面への疵等を考慮して、少なくてもロールRの表面に接触する部分は、樹脂等の比較的柔らかい材質を適用するように構成することができる。
次に、図2を参照して、研削によって生じるロール表面の微細変化について説明する。上述のように、ロールRの表面粗さの差異がうねり状に発生することで「模様」として浮かび上がり、代表的な模様として、撮影画像Aのチャタマーク(ビビリ)、撮影画像Bの送りマーク、撮影画像C,Dの斜行マークなどがある。また、撮影画像Eは、ロールRの表面に形成された疵等を示している。
このような「模様」は、ロールRの表面に対して局所的ではなく、ロールRの周方向に、又は/及びロールRの軸方向に、広がりを持って生じる。本実施形態では、カメラ110で、砥石が接触した周面を捉え、かつ撮影範囲が所定の大きさとなるように、撮影画像を取得する。これにより、ロールRの表面に広がりを持って形成される「模様」を的確に捉えることができる。
特に、カメラ110が回転砥石5に対してロールRの軸方向と直交する方向において延長線上に配置され、回転砥石5を移動させるロール研削装置10の移動装置によって回転砥石5の移動と一緒に移動可能に設けられるため、ロールRの径の大小に関係なく、研削中のロール表面の研削位置を的確に捉えて撮影することができる。
したがって、ロール表面検査を自動化することができ、検査品質のバラツキを抑制して検査精度を向上させることができる。そして、作業員による作業が低減されることから表面検査自体の効率化を図ることができ、かつ作業員がロール研削装置10に近づく必要がないため、検査作業の安全性が確保される。
一方で、本実施形態のロール表面検査装置100は、ロールRの表面研削中に表面検査をリアルタイムに行うことができ、この検査結果をロール研削装置10にフィードバックして、ロール研削装置10での研削制御に利用することができる。
例えば、砥石とロール間の相対変位と、表面粗さとの間には、相関関係があるので、検出された「模様」に対し、回転砥石5の砥面とロールRの表面間の相対位置を制御し、「模様」が出なくなるまで、又は「模様」が出ないように、リアルタイムにロールRの表面を撮影しながら相対位置を微調整することができる。このようにロール表面検査装置100で検出された「模様」をロール研削制御装置7に出力し、検査結果に基づくフィードバック制御を行うことができる。
例えば、図2で示した各「模様」に応じて、予め回転砥石5の砥面とロールRの表面間の相対位置をどのように制御するかを設定しておくことができる。ロール研削制御装置7は、検出された「模様」に対し、例えば、ロールRの表面に対して回転砥石5をより近づける位置に移動させ、ロールR又は回転砥石5の回転数を増減させるなどの制御を行う。この研削制御に対してさらにリアルタイムで検査結果を取得し、「模様」の変化に応じた細やかな制御を行うことで、逐一、ロールRの表面粗さの差異を確認しながら、研削を進めることができる。
また、研削制御は、作業員が手動で行うこともできる。本実施形態では、研削中のロールRの表面に生じる「模様」をリアルタイムに取得することができる。そこで、「模様」
が消えるように、作業員が回転砥石5の砥面とロールRの表面間の相対位置を、ロール研削制御装置7を介して調整することができる。
図3は、本実施形態のロール表面検査を含むロール研削方法のフローチャートである。
まず、作業員は、ロール研削装置10にロールRをセットし、ロール研削制御装置7を操作して、回転砥石5を研削開始位置まで移動させ、回転砥石5をロールRの表面に接触させる。ロール研削制御装置7は、作業員によって入力された、または予め入力された、ロールRの回転速度、回転砥石5の回転速度などの制御情報に基づいて、研削を開始する(S101)。
ロール表面検査装置100は、ロール研削制御装置7による研削開始に伴い、照明装置120で照射された領域の撮影をカメラ110で開始する(S102)。カメラ110で撮影された撮影画像は、ロール表面検査制御装置140に連続して入力され、ロール表面検査制御装置140が撮影画像内に含まれる「模様」検出を行う(S103)。「模様」検出は、物体認識や物体検知などの画像処理技術を適用することができ、例えば、明部と暗部の境界を認識し、模様として区画される領域を「模様」として識別することができる。なお、「模様」検出の画像処理技術については、適宜、公知の手法を適用することができる。また、画像認識のAIアルゴリズムを用いた学習モデルを構築し、各「模様」を学習させて「模様」検出を行うように構成してもよい。
ロール表面検査制御装置140は、「模様」検出処理の結果、「模様」ありと判定された場合(S104のYES)、ロール研削制御装置7に検出結果を出力する。そして、ロール研削制御装置7は、上述のようにロール表面検査装置100で検出された模様に基づいて、回転砥石5とロールRの表面との相対位置を変位させて研削を続行する(S105)。
このように本実施形態では、回転砥石5でロールRの表面を研削中に、カメラ110でロールRの表面を撮影し、研削によるロール表面粗さの差異がうねり状に発生することで生じるロール表面の模様をリアルタイムで検出する。そして、ロール表面検査装置100で検出された上記模様に基づいて、リアルタイムに、回転砥石5とロールRの表面との相対位置を変位させるフィードバック制御を行う。
本実施形態によれば、回転砥石5の砥面に対応するロールRの表面領域をリアルタイムで監視することで、「模様」検出⇒研削フィードバック制御⇒「模様」検出を行い、回転砥石5によって生じる表面粗さの差異をリアルタイムに低減させることができる。これにより、ロールの研削及び表面検査の作業効率を向上させることができる。
ロール研削制御装置7は、研削制御において研削終了位置まで回転砥石5の送り制御を行い(S106のNO、S107)。研削終了位置まで回転砥石5の送り制御を行った後、研削終了と判断し、研削を終了する(S106のYES,S108)。
研削終了は、ロール表面検査装置100による最終検査を行う(S109)。ロール表面検査制御装置140は、ロール研削制御装置7に表面検査制御情報を出力し、ロールRを所定の回転速度で回転させ、回転砥石5(カバー部材6)の所定の速度で軸方向に移動させながら、ロールRの表面全体を撮影する(S110,S111)。なお、回転砥石5は、ロールRの表面と接触しない位置に離間している。
ロール表面検査制御装置140は、ロールRの表面全体を撮影した後、「模様」検出処理を行う(S112)。このとき、ロール表面検査制御装置140は、ロールRの表面全体における検出された「模様」位置情報を生成することができる。例えば、図2に示すように、ロールRの周面を連続して撮影し、周面連続撮影をロールRの軸方向にさらに連続して行うので、ロールRの表面全体を把握することができる。そこで、ロールRの表面全体に対して検出された「模様」の位置(座標情報)をマッピングし、「模様」位置のマッピング情報としてロール研削制御装置7に出力することができる。
ロール表面検査制御装置140は、ステップS112において、「模様」が検出されなければ、検査結果OKと判定し(S113のYES)、最終検査を終了する(S114)。一方、ステップS112において、「模様」が検出された場合、検査結果NGと判定し(S113のNO)、生成した「模様」位置のマッピング情報をロール研削制御装置7に出力する。ロール研削制御装置7は、マッピング情報に基づいてロールRの表面全体における「模様」位置に、回転砥石5を移動させ、研削を行うことができる(S115)。このときの研削においてもリアルタイムに研削箇所を撮影して「模様」を検出しながら、フィードバック制御による研削を行うことができる。研削終了後(S108)、再度最終検査工程に進む(S109)。
このように、ロールRの表面全体を撮影して、「模様」が検出された箇所をマッピングすることで、「模様」が検出された箇所(領域)のみを研削することができ、研削作業を効率良く行うことができる。
以上、本実施形態について説明したが、ロール表面検査装置100のロール表面検査制御装置140は、ロール研削制御装置7と別体で構成する態様の他に、ロール研削制御装置7及びロール表面検査制御装置140を一体的に構成し、例えば、ロール研削制御装置7の機能として、ロール表面検査装置100の制御装置が含まれるように構成することもできる。
また、本実施形態のロール表面検査装置100は、ロール研削装置10に対して後付け可能であり、既存のロール研削装置10に対する個別のロール表面検査装置100として提供することもできる。
また、水切り部材130の一例として、ロールRの表面に接触する態様を一例に説明したが、ロールRの表面に接触しない非接触型の水切り部材(水切り機構)を備えるように構成することもできる。例えば、非接触の水切り部材として、エアコンプレッサーに接続されるエアーノズルを適用し、ロール表面に対して幅広のエアーカーテンを吹き付けることで、撮影範囲に差し掛かる手前で水又は研削液を除去することができる。
また、図3で示した最終検査は、回転砥石5がロールRの表面と接触しない位置で離間した状態で行われる。このため、検査ユニット(カメラ110、照明装置120、及び水切り部材130)は、第2移動装置3によって回転砥石5が移動しても、カメラ110のレンズ111の向きが、ロールRの中心軸(回転軸の中心)を常に捉えることができるよう、当該検査ユニットを相対移動させる検査ユニット移動装置(不図示)を備えることができる。具体的には、第2移動装置3によって回転砥石5がロール表面に近づく方向、又は遠ざかる方向に移動に合わせて、検査ユニット(取付部材102又は検査ユニット取付部103)をその逆方向に移動させる。
このように、回転砥石5(又は回転砥石5に連結される柱部材101)に対して、カメラ110、照明装置120、及び水切り部材130が固定される検査ユニット取付部103が、ロール表面に近づく方向、又は遠ざかる方向に水平移動可能な移動装置を設けることで、回転砥石5がロール表面に非接触の状態でロール表面検査を行う場合や、研削中の回転砥石5のロール表面に近づく方向、又は遠ざかる方向への移動においても、カメラ110のレンズ111の向きが、ロールRの中心軸(回転軸の中心)を常に捉えることができる。
また、本実施形態の研削中のロール表面検査処理は、中研削や仕上げ研削などの研削工程で行うことができる。ロール研削装置10での研削工程は、主に、粗研削、中研削、仕上げ研削に分けることができ、粗研削では、ロール表面検査処理を行わず研削のみを行うことができる。このように研削中のロール表面検査処理は、研削する状況や目的に合わせて、適用することができる。
10 ロール研削装置
1 ロール回転駆動装置
1a 回転受け台
2 第1移動装置
3 第2移動装置
4 回転砥石駆動装置
5 回転砥石
6 カバー部材
7 ロール研削制御装置
100 ロール表面検査装置
101 柱部材
102 取付部材
103 検査ユニット取付部
110 カメラ
111 レンズ(レンズ鏡筒)
120 照明装置
130 水切り部材
R ロール

Claims (6)

  1. 回転台に設置されたロールを回転砥石で研削するロール研削装置に設けられるロール表面検査装置であって、
    前記回転砥石に対してロールの軸方向と直交する方向において延長線上に配置され、回転するロール表面を撮影するカメラと、前記カメラの撮影範囲を含むロール表面を照射する照明装置と、を有し、前記回転砥石をロールに対して移動させる前記ロール研削装置の移動装置によって前記回転砥石の移動と一緒に移動可能に設けられる検査ユニットと、
    研削中に前記カメラから出力される撮影画像を用いて、研削によるロール表面粗さの差異がうねり状に発生することで生じるロール表面の模様を検出する制御装置と、
    を備えることを特徴とするロール表面検査装置。
  2. 前記検査ユニットは、前記回転砥石で研削されながら回転するロール表面が前記カメラの撮影範囲に差し掛かる手前で、研削に対して供給された水又は研削液をロール表面から除去する水切り部材をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のロール表面検査装置。
  3. 前記水切り部材は、ロール表面に接触して前記水又は研削液をロール表面から除去する接触型水切り部材、又は、ロール表面に対して空気を吹き付けて前記水又は研削液をロール表面から除去する非接触型水切り部材であることを特徴とする請求項2に記載のロール表面検査装置。
  4. 前記検査ユニットは、前記回転砥石の少なくとも一部を覆うカバー部材と連結してロールの上方に配置され、
    前記カメラのレンズがロールの中心軸に向かうように設けられているとともに、前記照明装置が、中心軸に向かう前記レンズに対して前記撮影範囲を照らす位置関係で固定配置されていること特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のロール表面検査装置。
  5. 前記検査ユニットは、ロールの軸方向と直交する方向への前記回転砥石の移動に対し、前記カメラのレンズがロールの中心軸に向かうように前記検査ユニットを相対移動させる検査ユニット移動装置を備えることを特徴とする請求項4に記載のロール表面検査装置。
  6. ロール表面検査装置が設けられたロール研削装置でロールを研削する方法であって、
    前記ロール表面検査装置は、
    前記ロール研削装置の回転砥石に対してロールの軸方向と直交する方向において延長線上に配置され、回転するロール表面を撮影するカメラと、前記カメラの撮影範囲を含むロール表面を照射する照明装置とを有し、前記回転砥石をロールに対して移動させる前記ロール研削装置の移動装置によって前記回転砥石の移動と一緒に移動可能に設けられる検査ユニットと、
    前記カメラから出力される撮影画像を用いて、研削によるロール表面粗さの差異がうねり状に発生することで生じるロール表面の模様を検出する制御装置と、を備え、
    前記回転砥石でロール表面を研削中に、前記カメラでロール表面を撮影し、前記模様を検出するステップと、
    前記ロール表面検査装置で検出された前記模様に基づいて、前記回転砥石とロール表面との相対位置を制御するステップと、
    を含むことを特徴とする研削方法。
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