JP2023070776A - 往復動ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】漏水の発生を抑制した往復動ポンプを提供する。【解決手段】往復動ポンプは、ポンプ室11を有するマニホールド10と、マニホールド10内に収容される弁組立体50と、弁組立体50を位置決めする位置決め機構60と、を備え、マニホールド10は、弁組立体50が収容される筒状空間15と、筒状空間15の軸方向の端部となる開口15cと、を含み、位置決め機構60は、マニホールド10の開口15cを閉塞する蓋体61と、筒状空間15の内周面に密着する封止部材66cを有し、蓋体61の内側面に固定された状態で弁組立体50を筒状空間15の開口15cと逆側に押圧するプラグ65と、を含む。【選択図】図2
Description
本発明は、往復動ポンプに関する。
特許文献1には、往復動ポンプが開示されている。このポンプは、挿入口を有する弁室が形成されたマニホールドと、弁室内に挿入口から挿入された弁組立体と、弁室の挿入口に嵌入され弁組立体に当接されたアダプタと、アダプタを弁組立体に向けて押圧するようにマニホールドの挿入口側に固定された蓋体と、を備えている。アダプタは、弁室の内周に密着する封止部材(Oリング)を有しており、弁室内の流体が外部に漏洩することを防止している。蓋体に押圧されたアダプタは、バネを介して弁組立体を押圧しており、弁組立体は弁室内において挿入口と逆側に押し付けられている。
上記のような往復動ポンプでは、プランジャの往復動に伴って弁室内の圧力が変動し、この圧力変動によって弁組立体が開閉動作する。一方で、弁組立体を押圧するアダプタは、圧力変動の影響を受けて往復動し得る。すなわち、アダプタは、弁室内が加圧されることにより蓋体側に移動し、弁室内が負圧となることにより蓋体と逆側に移動し得る。アダプタが往復動を繰り返した場合、アダプタに設けられた封止部材の劣化が進行し、漏水が発生し易くなる。
本発明は、漏水の発生を抑制できる往復動ポンプを提供することを目的とする。
一例の往復動ポンプは、往復動部材(40)がシリンダ部(21)内を往復動することによって、シリンダ部(21)の先端に設けられたポンプ室(11)でポンプ作用を行う。この往復動ポンプは、ポンプ室(11)を有するマニホールド(10)と、マニホールド(10)内に収容される弁組立体(50)と、弁組立体(50)を位置決めする位置決め機構(60)と、を備え、マニホールド(10)は、弁組立体(50)が収容される筒状空間(15)と、筒状空間(15)の軸方向の端部となる開口(15c)と、を含み、位置決め機構(60)は、マニホールド(10)の開口(15c)を閉塞する蓋体(61)と、筒状空間(15)の内周面に密着する封止部材(66c)を有し、蓋体(61)の内側面に固定された状態で弁組立体(50)を筒状空間(15)の開口(15c)と逆側に押圧するプラグ(65)と、を含む。
上記の往復動ポンプでは、封止部材(66c)を有するプラグ(65)が蓋体(61)に固定されているため、ポンプ室(11)内の圧力変動によるプラグ(65)の往復動が抑制される。したがって、プラグ(65)に設けられた封止部材(66c)の劣化が抑制されるので、漏水の発生も抑制される。
一例において、プラグ(65)は、開口(15c)が形成された端面(15e)と蓋体(61)との間に位置する鍔状部分(67)を有してもよい。この構成では、プラグ(65)と蓋体(61)との接触する面積を鍔状部分(67)の面積の分だけ増大させることが可能となる。
一例において、蓋体(61)の内側面には凹部(63)が形成されており、鍔状部分(67)は、凹部(63)内に収容されていてよい。この構成では、蓋体(61)と開口(15c)が形成された端面(15e)との接触位置と、蓋体(61)とプラグ(65)との接触位置とが凹部(63)の厚さ分だけずれることになる。
一例において、鍔状部分(67)の周縁には、凹部(63)の底面との間に空間を形成するための切欠状部(67a)が形成されていてよい。この構成では、蓋体(61)とプラグ(65)との間にグリスが塗布された場合に、蓋体(61)とプラグ(65)との間からはみ出したグリスが切欠状部(67a)に滞留しやすい。
一例において、蓋体(61)には、厚さ方向に蓋体(61)を貫通する貫通孔(63a)が形成されており、プラグ(65)は、蓋体(61)の外側から貫通孔(63a)に挿入される締結部材(64)によって蓋体(61)に固定されていてよい。この構成では、締結部材(64)が使用流体に接触することが抑制される。
このように本発明の一形態によれば、漏水の発生を抑制した往復動ポンプを提供することができる。
以下、一例の往復動ポンプについて、添付図面を参照しながら説明する。本明細書では、一例の往復動ポンプとして、往復動部材を構成するプランジャが水平方向に3列並設された、いわゆる横型3連プランジャポンプについて説明する。なお、以下の説明において、「上」、「下」は、往復動ポンプが水平面に載置された状態を基準として定義され、「前」、「後」は、往復動部材の軸方向を基準として、ポンプ室側が前、クランクケース側が後として定義されている。
図1は、往復動ポンプを構成する3つのプランジャポンプのうちの1つを示す断面図である。一例の往復動ポンプ1では、図1に示すポンプ構成が左右方向(図の紙面に垂直な方向)に3つ並設されている。図2は、図1の部分拡大図である。図1に示すように、往復動ポンプ1は、往復動部材40がシリンダ部内を往復動することによって、シリンダ部の先端に設けられたポンプ室でポンプ作用を行う。
往復動ポンプ1は、ポンプ室11を有する第1マニホールド10と、ポンプ室11に連通するシリンダ部21を有し、第1マニホールド10に連結された第2マニホールド20と、第2マニホールド20に連結されたクランクケース30と、により外形が構成されている。第1マニホールド10、第2マニホールド20及びクランクケース30は、クランクケース30に対して第2マニホールド20を介して第1マニホールド10が複数の締結手段(例えばボルト等)により固定されることによって、一体に連結されている。図示例では、第1マニホールド10が吐出マニホールドであり、第2マニホールド20が吸水マニホールドである。なお、図1及び図2において軸線Lより上側部分には、往復動部材40が前進して上死点に位置した状態が示され、軸線Lより下側部分には、往復動部材40が後退して下死点に位置した状態が示されている。
クランクケース30は中空に構成されている。クランクケース30内には、クランク軸32、クランク軸32に回転可能に連結されたコンロッド33、コンロッド33にプランジャロッド41を回転可能に連結するピストンピン35等が配置され、これらにより、往復動部材40を軸線Lに沿って往復駆動させる駆動部が構成されている。クランクケース30は、シリンダ部21と中心軸を共通にするシリンダ部31を含む。シリンダ部31は、円筒状をなしており、クランク軸32の軸方向に直交する軸方向を有する。シリンダ部31の内側には、ピストンピン35と、コンロッド33の先端とが配置され得る。
クランクケース30内には、駆動部の潤滑・冷却用のオイルが充填されている。シリンダ部31の第2マニホールド20側の端部には、クランクケース30内のオイルの漏出を防止するためのオイルシール36が配置されている。オイルシール36は、往復動部材40を構成するプランジャロッド41の外周面に液密に摺接する。そして、クランク軸32が回転することによってコンロッド33及びピストンピン35を介して、往復動部材40が前後方向に往復動するようになっている。
クランクケース30に当接する第2マニホールド20には、例えば水等の使用液体をポンプ室11に導入するための吸入口22が設けられ、第2マニホールド20に当接する第1マニホールド10には、ポンプ室11内で圧縮された使用液体を吐出するための吐出口12(図2参照)が設けられる。吸入口22とポンプ室11とを連通する流路には、吸入弁として弁組立体50が設けられ、ポンプ室11と吐出口12とを連通する流路には、吐出弁としての弁組立体70が設けられる。
第1マニホールド10と第2マニホールド20とは、連通管23を介して接続されている。図示例では、連通管23のクランクケース30側にコイルバネ24が配置され、このコイルバネ24のクランクケース30側に高圧シール25が配置されている。すなわち、コイルバネ24は、連通管23と高圧シール25との間に配置されており、連通管23と高圧シール25とを軸方向に沿って互いに逆向きに押圧している。
高圧シール25は、往復動部材40の前半側を構成するプランジャ43との間を使用液体が伝ってポンプ室11からクランクケース30側へ漏出するのを防止するためのものであり、第2マニホールド20内に収容される。
なお、第2マニホールド20のシリンダ部21内において、高圧シール25よりもクランクケース30側に離れた位置には、高圧シール25よりもシール圧の低い低圧シール26が配置されている。低圧シール26は、プランジャ43と摺接してシリンダ部21内を液密にシールする。
連通管23は、例えば金属等よって円筒状に形成されている。連通管23の外径は、高圧シール25の外径と略同一とされる。連通管23は、第1マニホールド10内と第2マニホールド20内とに跨って収容されている。
連通管23は、その内周面とプランジャ43の外周面との間にプランジャ43が挿通される隙間を有する。第1マニホールド10と連通管23の外周面との間には、Oリング27(図2参照)が配置される。第2マニホールド20と連通管23の外周面との間には、Oリング28(図2参照)が配置される。これらのOリング27,28は、連通管23の外周面を伝って使用液体が漏出するのを防止する。
図2に示すように、第1マニホールド10内には吸水用の弁組立体50と吐出用の弁組立体70とが収容されている。また、第1マニホールド10には吸水用の弁組立体50を位置決めする位置決め機構60と吐出用の弁組立体70を位置決めする位置決め機構80とが設けられている。
第1マニホールド10は、弁組立体50が収容される第1筒状空間15を含む。第1筒状空間15は、例えばピストンの軸方向に沿った略円筒状の空間であってよい。第1筒状空間15の軸方向の一端は、第2マニホールド20の吸入口22に連通する開口15aとなっている。第1筒状空間15の側壁には、第1マニホールド10内のポンプ室11に連通する開口15bが設けられている。また、第1筒状空間15の軸方向の他端は、位置決め機構60が設けられる開口15cとなっている。弁組立体50は、ポンプ室11に連通する開口15bと吸入口22に連通する開口15aとの間に設けられ、吸水弁として機能する。
一例の弁組立体50は、筒状の弁座51と、弁座51をシールする弁52と、弁52を弁座51に向けて付勢する付勢部材(圧縮コイルばね)53と、付勢部材53及び弁52を収容する収容体55と、を含む。弁座51は、流入側の開口51aと、流出側の開口51bとを有する。流入側の開口51aの外周には、例えばOリング51cが設けられている。弁座51は、流入側の開口51aが吸入口22側を向くように第1筒状空間15内に配置されており、Oリング51cは、第1筒状空間15の内周と弁座の外周との間をシールする。
弁座51の流出側の外周には外方に突出する鍔51dが形成されている。図示例では、第1筒状空間15の吸入口22側の開口に段部15dが形成されており、この段部15dに対して弁座51の鍔51dが係止されている。
弁座51の流出側の開口51bは、弁52によってシールされる部分である。弁52は、弁座51の流出側の開口51bの形状に対応する当接面を有している。当接面が弁座51の流出側の開口51bに当接することによって、弁座51の流出側の開口51bが弁52によってシールされる。収容体55は、例えば略円筒状を有しており、内側に付勢部材53及び弁52を収容する。収容体55の周壁55aには、使用流体を流通させるための開口(スリット等)が設けられていてよい。弁組立体50は、収容体55内に付勢部材53及び弁52が収容された状態で、弁座51の流出側の開口51bが収容体55の流入端に圧入されることで組み立てられる。
位置決め機構60は、蓋体61と、プラグ65とを含む。蓋体61は、第1マニホールド10の開口15cを閉塞する部材である。一例の蓋体61は、略板状をなしており、蓋体61を第1マニホールド10に固定するためのボルト62が挿通される貫通孔61aを含む。蓋体61が第1マニホールド10に固定されている状態では、蓋体61の内側面は第1マニホールド10の開口15cが形成された端面15eに当接されている。端面15eには、蓋体61の貫通孔61aに対応する位置にボルト62のためのボルト孔15e1が設けられている。
蓋体61の内側面には凹部63が形成されている。凹部63は、第1筒状空間15の軸方向から見たときに、円形状をなしている。凹部63の直径は、第1筒状空間15の直径よりも大きくなっている。例えば、第1筒状空間15の軸線は、凹部63の中心を通っていてもよい。
また、蓋体61には、厚さ方向に蓋体61を貫通する貫通孔63aが形成されている。この貫通孔63aには、蓋体61にプラグ65を固定するためのボルト64が挿通される。図示例の貫通孔63aは、蓋体61に形成された凹部63の中心を通るように形成されている。
プラグ65は、蓋体61の外側から貫通孔63aに挿入されるボルト(締結部材)64によって蓋体61に固定されている。プラグ65は、蓋体61の内側面に固定された状態で、弁組立体50を第1筒状空間15の開口15cと逆側に押圧する。図示例のプラグ65は、有底筒状をなす筒状部分66と、筒状部分66の底部側の端部から径方向の外側に突出する円環状の鍔状部分67と、を有している。筒状部分66の外径は第1筒状空間15の内径と略同一であり、筒状部分66は第1筒状空間15内に挿入されている。筒状部分66の底部66aの中央には、蓋体61の貫通孔63aに挿入されるボルト64が螺合されるボルト孔66bが設けられている。ボルト孔66bは、筒状部分66の底部66aを貫通していない。ボルト孔66bの深さは、特に限定されない。
鍔状部分67の外径は、第1筒状空間15の直径よりも大きく、蓋体61の凹部63の直径よりも小さい。また、鍔状部分67の厚さは、蓋体61の凹部63の深さと略同一であってよい。鍔状部分67は、蓋体61の凹部63内に収容されており、開口15cが形成される端面15eと蓋体61との間に位置している。
鍔状部分67の周縁には、凹部63の底面との間に空間を形成するための切欠状部67aが形成されている。切欠状部67aは、鍔状部分67の周縁の全周にわたって形成されている。一例の切欠状部67aは、鍔状部分67の周縁の角を切り欠いた形状となっている。すなわち、切欠状部67aによって形成される、鍔状部分67と凹部63の底面との間に空間は、断面三角形状の円環状の空間となる。
プラグ65は、第1筒状空間15の内周面に密着する封止部材66cを有する。一例において、プラグ65の筒状部分66の外周面には、周方向に溝が形成されており、当該溝に封止部材66cとしてのOリングが設けられている。筒状部分66が第1筒状空間15に挿入された状態では、このOリングによってプラグ65と第1筒状空間15との間がシールされる。
一例のプラグ65は、付勢部材68を介して弁組立体50を押圧している。例えば、付勢部材68は、圧縮コイルバネであってよい。付勢部材68は、プラグ65の筒状部分66の内部空間に収容された状態で、弁組立体50の収容体55に当接し、弁組立体50を第1筒状空間15の開口15cと逆側に押圧する。
また、第1マニホールド10は、吐出用の弁組立体70が収容される第2筒状空間16を含む。第2筒状空間16は、例えば略円筒状の空間であってよい。第2筒状空間16の軸方向は、ピストンの軸方向に交差(直交)している。第2筒状空間16の軸方向の一端の開口16aは、ポンプ室11に連通している。第2筒状空間16の側壁には、吐出口12に連通する開口16bが設けられている。また、第2筒状空間16の軸方向の他端は、位置決め機構80が設けられる開口16cとなっている。弁組立体70は、ポンプ室11に連通する開口16aと吐出口12に連通する開口16bとの間に設けられ、吐出弁として機能する。
一例の弁組立体70は、弁組立体50と同様の構成を有しており、筒状の弁座71と、弁座71をシールする弁72と、弁72を弁座71に向けて付勢する付勢部材(圧縮コイルばね)73と、付勢部材73及び弁72を収容する収容体75と、を含む。弁座71、弁72、付勢部材73及び収容体75は、弁組立体50を構成する弁座51、弁52、付勢部材53及び収容体55とそれぞれ同様の構造となっていてよい。
弁組立体70は、弁座71がポンプ室11側を向くように第2筒状空間16内に配置されている。図示例では、第2筒状空間16のポンプ室11側の開口16aに段部16dが形成されており、この段部16dに対して弁座71の鍔71dが係止されている。弁座71のOリング71cは、ポンプ室11から第2筒状空間16に連通する流路の内周と弁座71の外周との間をシールする。
位置決め機構80は、位置決め機構60と同様の構成を有しており、蓋体81と、プラグ85とを含む。蓋体81及びプラグ85は、位置決め機構60を構成する蓋体61及びプラグ65と同じ構造を有していてよい。蓋体81は、第1マニホールド10の開口16cを閉塞する。一例の蓋体81は、略板状をなしており、蓋体81を第1マニホールド10に固定するためのボルト82が挿通される貫通孔81aを含む。蓋体81が第1マニホールド10に固定されている状態では、蓋体81の内側面は第1マニホールド10の開口16cが形成された端面16eに当接されている。端面16eには、蓋体81の貫通孔81aに対応する位置にボルト82のためのボルト孔16e1が設けられている。
蓋体81に固定されたプラグ85の筒状部分86は、蓋体81が第1マニホールド10に固定された状態において、第2筒状空間16に挿入されている。筒状部分86が第2筒状空間16に挿入された状態では、筒状部分86に設けられた封止部材(Oリング)86cによってプラグ85と第2筒状空間16との間がシールされる。
一例のプラグ85は、圧縮コイルバネといった付勢部材88を介して弁組立体70を押圧している。付勢部材88は、プラグ85の筒状部分86における内部空間に収容された状態で、弁組立体70の収容体75に当接し、弁組立体70を第2筒状空間16の開口16cと逆側に押圧する。
以上説明のとおり、一例の往復動ポンプ1は、往復動部材40がシリンダ部21内を往復動することによって、シリンダ部21の先端に設けられたポンプ室11でポンプ作用を行う。この往復動ポンプ1は、ポンプ室11を有する第1マニホールド10と、第1マニホールド10内に収容される弁組立体50と、弁組立体50を位置決めする位置決め機構60と、を備える。第1マニホールド10は、弁組立体50が収容される第1筒状空間15と、第1筒状空間15の軸方向の端部となる開口15cと、を含み、位置決め機構60は、第1マニホールド10の開口15cを閉塞する蓋体61と、第1筒状空間15の内周面に密着する封止部材66cを有し、蓋体61の内側面に固定された状態で弁組立体50を第1筒状空間15の開口15cと逆側に押圧するプラグ65と、を含む。
上記の往復動ポンプ1では、クランク軸32が回転することによって、コンロッド33、ピストンピン35を介してクランク軸32に連結された往復動部材40が往復動する。吸水工程においては、往復動部材40が駆動部側へ向かい後退移動することによってポンプ室11が負圧となる。ポンプ室11が負圧となることによって、吸水用の弁組立体50は開となり、吐出用の弁組立体70は閉となる。これにより、使用液体は、吸入口22及び弁組立体50を通してポンプ室11へ吸入される。一方、吐出工程においては、往復動部材40がポンプ室11側へ前進移動することによりポンプ室11が加圧される。ポンプ室11の加圧によって、吸水用の弁組立体50は閉となり、吐出用の弁組立体70は開となる。これにより、ポンプ室11の使用液体は弁組立体70を通して吐出口12へ吐出される。
このような往復動ポンプにおいて、プラグ65が蓋体61に固定されていない場合を考えてみる。例えば、図示例では、蓋体61の凹部63の深さとプラグ65の鍔状部分67の厚さが同じになるように製造されるが、凹部63内においては、鍔状部分67との間に公差上の間隙が軸方向に形成され得る。この場合、往復動部材40の往復動に伴ってポンプ室11内の圧力が変動すると、弁組立体50を押圧するプラグ65は、圧力変動の影響を受けて第1筒状空間15内で軸方向に往復動(振動)し得る。すなわち、プラグ65は、ポンプ室11内が加圧されることにより蓋体61側に移動し、ポンプ室11内が負圧となることにより蓋体61と逆側に移動し得る。プラグ65が往復動を繰り返した場合、プラグ65に設けられた封止部材66cが第1筒状空間15の内周面と摺擦されることにより、封止部材66cの劣化が進行し、漏水が発生し易くなる。
本実施形態に係る往復動ポンプ1では、封止部材66cを有するプラグ65が蓋体61に固定されているため、ポンプ室11内の圧力変動によるプラグ65の往復動が抑制される。したがって、プラグ65に設けられた封止部材66cの劣化が抑制されるので、漏水の発生も抑制される。なお、吐出用の弁組立体70を位置決めする位置決め機構80においても、上記と同様の作用により、プラグ85に設けられた封止部材86cの劣化が抑制されるので、漏水の発生が抑制される。
一例において、プラグ65は、開口15cが形成されている端面15eと蓋体61との間に位置する鍔状部分67を有している。この構成では、プラグ65と蓋体61との接触する面積を鍔状部分67の面積の分だけ増大させることが可能となる。これにより、ポンプ室11内が加圧された際に蓋体61がプラグ65から受ける圧力を小さくすることができる。
一例において、蓋体61の内側面には凹部63が形成されており、鍔状部分67は、凹部63内に収容されていてよい。この構成では、蓋体61と端面15eとの接触位置と、蓋体61とプラグ65との接触位置とが凹部63の深さ分だけ軸方向に沿ってずれることになる。この構成では、蓋体61とプラグ65との間にグリスが塗布された場合に、蓋体61とプラグ65との間からはみ出したグリスが。蓋体61と端面15eとの接触位置まで移動し難い。したがって、グリスが蓋体61の外部に漏洩することが抑制される。
一例において、鍔状部分67の周縁には、凹部63の底面との間に空間(グリスポケット)を形成するための切欠状部67aが形成されている。この構成では、蓋体61とプラグ65との間にグリスが塗布された場合に、蓋体61とプラグ65との間からはみ出したグリスが切欠状部67aに滞留しやすい。したがって、グリスが蓋体61の外部に漏洩することが抑制される。
一例において、蓋体61には、厚さ方向に蓋体61を貫通する貫通孔63aが形成されており、プラグ65は、蓋体61の外側から貫通孔63aに挿入されるボルト64(締結部材)によって蓋体61に固定されている。この構成では、ボルト64が使用流体に接触することが抑制される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の具体的形態は上記の例に限定されない。
例えば、プラグ65が付勢部材68を介して弁組立体50を押圧している例を示したが、プラグ65は付勢部材等の間接部材を介さずに弁組立体50を直接押圧してもよい。
1…往復動ポンプ、10…第1マニホールド、11…ポンプ室、15…第1筒状空間(筒状空間)、15c…開口、20…第2マニホールド、21…シリンダ部、30…クランクケース、40…往復動部材、50,70…弁組立体、60,80…位置決め機構、61,81…蓋体、65,85…プラグ。
Claims (5)
- 往復動部材(40)がシリンダ部(21)内を往復動することによって、前記シリンダ部(21)の先端に設けられたポンプ室(11)でポンプ作用を行う往復動ポンプであって、
前記ポンプ室(11)を有するマニホールド(10)と、
前記マニホールド(10)内に収容される弁組立体(50)と、
前記弁組立体(50)を位置決めする位置決め機構(60)と、を備え、
前記マニホールド(10)は、前記弁組立体(50)が収容される筒状空間(15)と、前記筒状空間(15)の軸方向の端部となる開口(15c)と、を含み、
前記位置決め機構(60)は、
前記マニホールド(10)の前記開口(15c)を閉塞する蓋体(61)と、
前記筒状空間(15)の内周面に密着する封止部材(66c)を有し、前記蓋体(61)の内側面に固定された状態で前記弁組立体(50)を前記筒状空間(15)の前記開口(15c)と逆側に押圧するプラグ(65)と、を含む、往復動ポンプ。 - 前記プラグ(65)は、前記開口(15c)が形成された端面(15e)と前記蓋体(61)との間に位置する鍔状部分(67)を有する、請求項1に記載の往復動ポンプ。
- 前記蓋体(61)の内側面には凹部(63)が形成されており、
前記鍔状部分(67)は、前記凹部(63)内に収容されている、請求項2に記載の往復動ポンプ。 - 前記鍔状部分(67)の周縁には、前記凹部(63)の底面との間に空間を形成するための切欠状部(67a)が形成されている、請求項3に記載の往復動ポンプ。
- 前記蓋体(61)には、厚さ方向に前記蓋体(61)を貫通する貫通孔(63a)が形成されており、
前記プラグ(65)は、前記蓋体(61)の外側から前記貫通孔(63a)に挿入される締結部材(64)によって前記蓋体(61)に固定されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の往復動ポンプ。
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JP2021183069A JP2023070776A (ja) | 2021-11-10 | 2021-11-10 | 往復動ポンプ |
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Family Applications (1)
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