JP2024006668A - シール構造および往復動ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】Vパッキンの使用個数を低減することができるシール構造を提供する。【解決手段】シール構造体100は、内周面21aに当接するように配置された円環状の雌アダプタ110と、雌アダプタ110に隣接して配置された円環状のVパッキン120と、Vパッキン120に隣接して配置された円環状の雄アダプタ130と、を備える。Vパッキン120と雌アダプタ110とは、いずれも樹脂材料を主成分として形成されており、雄アダプタ130と雌アダプタ110とが、軸方向においてVパッキン120を挟持した状態において、雌アダプタ110のVパッキン120を向く端部は、プランジャ43の径よりも小さい内径と、シリンダ部21の内部空間の径よりも大きい外径と、を有する。【選択図】図2

Description

本開示は、シール構造および往復動ポンプに関する。
特許文献1は、プランジャがシリンダ内を往復動する往復動ポンプを開示している。この往復動ポンプには、シリンダ内に配置されて、プランジャに液密に摺接するシール手段が設けられている。シール手段は、軸線方向に積層された円環状のVパッキンと、Vパッキンを両側から挟む円環状の雄アダプタ及び雌アダプタと、を備える。Vパッキンは、プランジャに液密に摺接する。オスダプタ及び雌アダプタの内周面は、プランジャの外周面との間にプランジャが挿通する隙間を有する。
特開2018-96292号公報
従来のシール構造では、雄アダプタと雌アダプタとによって挟み込まれたVパッキンがプランジャに液密に摺接されることで、シリンダとプランジャとの間がシールされている。このような構造では、一般に、柔軟性のある材料によってVパッキンが形成されており、ポンプの圧力をより高圧化する場合には、Vパッキンを複数重ねることによって、耐圧強度が高められている。この場合、部品点数の増加がコスト増に繋がり得る。
本開示は、Vパッキンの使用個数を低減することができるシール構造を提供することを目的とする。
一例のシール構造は、円柱状の内部空間を形成する空間形成部材(21)と内部空間内を軸方向に往復動する円柱状の往復動部材(40)との間に配置されるシール構造であって、内部空間に配置された円環状の雌アダプタ(110)と、雌アダプタ(110)に隣接して配置された円環状の少なくとも一つのVパッキン(120)と、少なくとも一つのVパッキン(120)に隣接して配置された円環状の雄アダプタ(130)と、を備え、少なくとも一つのVパッキン(120)は、雌アダプタ(110)に隣接する側面に凸部(125)を有し、雄アダプタ(130)に隣接する側面に凹部(126)を有する、断面V字状をなし、雄アダプタ(130)は、少なくとも一つのVパッキン(120)に隣接する側面に凹部(126)に当接する凸部(135)を有し、雌アダプタ(110)は、少なくとも一つのVパッキン(120)に隣接する側面に凸部(125)に当接する凹部(115)を有し、少なくとも一つのVパッキン(120)と雌アダプタ(110)とは、いずれも樹脂材料を主成分として形成されており、雄アダプタ(130)と雌アダプタ(110)とは、軸方向において少なくとも一つのVパッキン(120)を挟持しており、雄アダプタ(130)と雌アダプタ(110)とが、軸方向において少なくとも一つのVパッキン(120)を挟持した状態において、少なくとも一つのVパッキン(120)の雄アダプタ(130)を向く端部は、往復動部材の径よりも小さい内径と、内部空間の径よりも大きい外径と、を有し、雌アダプタ(110)の少なくとも一つのVパッキン(120)を向く端部は、往復動部材(40)の径よりも小さい内径と、内部空間の径よりも大きい外径と、を有する。
一例の往復動ポンプは、円柱状の内部空間を画成する内周面(21a)を有するシリンダ部(21)と、シリンダ部(21)の内部空間内を軸方向に往復動する円柱状のプランジャ(43)と、を備える、往復動ポンプであって、内周面(21a)に当接するように配置された円環状の雌アダプタ(110)と、雌アダプタ(110)に隣接して配置された円環状の少なくとも一つのVパッキン(120)と、少なくとも一つのVパッキン(120)に隣接して配置された円環状の雄アダプタ(130)と、を備え、少なくとも一つのVパッキン(120)は、雌アダプタ(110)に隣接する側面に凸部(125)を有し、雄アダプタ(130)に隣接する側面に凹部(126)を有する、断面V字状をなし、雄アダプタ(130)は、少なくとも一つのVパッキン(120)に隣接する側面に凹部(126)に当接する凸部(135)を有し、雌アダプタ(110)は、少なくとも一つのVパッキン(120)に隣接する側面に凸部(125)に当接する凹部(115)を有し、少なくとも一つのVパッキン(120)と雌アダプタ(110)とは、いずれも樹脂材料を主成分として形成されており、雄アダプタ(130)と雌アダプタ(110)とは、軸方向において少なくとも一つのVパッキン(120)を挟持しており、雄アダプタ(130)と雌アダプタ(110)とが、軸方向において少なくとも一つのVパッキン(120)を挟持した状態において、少なくとも一つのVパッキン(120)の雄アダプタ(130)を向く端部は、プランジャの径よりも小さい内径と、内部空間の径よりも大きい外径と、を有し、雌アダプタ(110)の少なくとも一つのVパッキン(120)を向く端部は、プランジャの径よりも小さい内径と、内部空間の径よりも大きい外径と、を有する。
上記シール構造及び往復動ポンプでは、少なくとも一つのVパッキン(120)の端部が往復動部材(40)を構成するプランジャ(43)の径よりも小さい内径と、空間形成部材であるシリンダ部(21の)内部空間の径よりも大きい外径と、を有しているため、Vパッキン(120)の端部がプランジャ(43)及び内部空間を画成する内周面(21a)に対する締め代として機能する。すなわち、Vパッキン(120)は、シリンダ部(21)とプランジャ(43)との間をシールする。さらに、雌アダプタ(110)の端部がプランジャ(43)の径よりも小さい内径と、内周面(21a)の径よりも大きい外径と、を有しているため、雌アダプタ(110)の端部もプランジャ(43)及び内部空間を画成する内周面(21a)に対する締め代として機能する。すなわち、雌アダプタ(110)は、シリンダ部(21)とプランジャ(43)との間をシールする。このように、従来、Vパッキンの位置決め、挟持等に利用されていた雌アダプタ(110)にもシールの機能を持たせることにより、Vパッキン(120)の使用個数を低減させることができる。
一例において、雌アダプタ(110)の少なくとも一つのVパッキン(120)を向く端部は、無負荷状態において、往復動部材(40)の径よりも大きい内径を有してもよい。この構成では、雄アダプタ(130)と雌アダプタ(110)とによってVパッキン(120)が挟持された状態において、Vパッキン(120)によって雌アダプタ(110)が相対的に押圧されることにより、雌アダプタ(110)の凹部(115)が押し広げられる。これにより、雌アダプタ(110)の凹部(115)の先端が締め代として機能する。
一例において、雌アダプタ(110)の少なくとも一つのVパッキン(120)を向く端部は、無負荷状態において、往復動部材(40)の径よりも小さい内径を有してもよい。この構成では、Vパッキン(120)によって雌アダプタ(110)が相対的に押圧されていない状態でも、雌アダプタ(110)の凹部(115)の先端が締め代として機能するため、雌アダプタ(110)を往復動部材(40)に対して確実に摺接させることができる。
一例において、少なくとも一つのVパッキン(120)の断面視における凸部(125)を形成する2辺のなす角度(θ2)は、雌アダプタ(110)の断面における凹部(115)を形成する2辺のなす角度(θ1)よりも大きくてもよい。この構成では、雄アダプタ(130)と雌アダプタ(110)とによってVパッキン(120)が挟持された状態において、Vパッキン(120)の凸部(125)によって雌アダプタ(110)の凹部(115)を容易に押し広げることができる。
一例において、少なくとも一つのVパッキン(120)と雌アダプタ(110)とは、同質材料によって形成されていてもよい。この場合、少なくとも一つのVパッキン(120)と雌アダプタ(110)とは、成分の50%以上が共通していてもよい。この構成では、雄アダプタ(130)と雌アダプタ(110)とによってVパッキン(120)が挟持された状態において、Vパッキン(120)と雌アダプタ(110)とが一体的に振る舞うことにより耐圧強度が増加する。
本開示のシール構造によれば、Vパッキンの使用個数を低減することができる。
一例の往復動ポンプを示す断面図である。 図1の往復動ポンプを示す拡大断面図である。 一例のシール構造を説明するための分解断面図である。 他の例のシール構造を説明するための分解断面図である。
以下、一例の往復動ポンプについて、添付図面を参照しながら説明する。本明細書では、一例の往復動ポンプとして、往復動部材を構成するプランジャが水平方向に3列並設された、いわゆる横型3連プランジャポンプについて説明する。なお、以下の説明において、「上」、「下」は、往復動ポンプが水平面に載置された状態を基準として定義され、「前」、「後」は、往復動部材の軸方向を基準として、ポンプ室側が前、クランクケース側が後として定義されている。
図1は、往復動ポンプを構成する3つのプランジャポンプのうちの1つを示す断面図である。一例の往復動ポンプ1では、図1に示すポンプ構成が左右方向(図の紙面に垂直な方向)に3つ並設されている。図2は、図1の部分拡大図である。図1に示すように、往復動ポンプ1は、往復動部材40がシリンダ部内を往復動することによって、シリンダ部の先端に設けられたポンプ室でポンプ作用を行う。
往復動ポンプ1は、クランクケース10と、第1マニホールド20と、第2マニホールド30とを有している。クランクケース10、第1マニホールド20及び第2マニホールド30は、クランクケース10に対して第1マニホールド20を介して第2マニホールド30が複数の締結手段(例えばボルト等)により固定されることによって、一体に連結されている。なお、図1及び図2において、一点鎖線で示される往復動部材40の軸線よりの上側部分には、往復動部材40が前進して上死点に位置した状態が示され、軸線よりも下側部分には、往復動部材40が後退して下死点に位置した状態が示されている。
クランクケース10は中空に構成されている。クランクケース10内には、クランク軸12、クランク軸12に回転可能に連結されたコンロッド13、コンロッド13にプランジャロッド41を回転可能に連結するピストンピン15等が配置され、これらにより、往復動部材40を軸線に沿って往復駆動させる駆動部が構成されている。なお、プランジャロッド41は、往復動部材40の後半分を構成している。
クランクケース10は、シリンダ部11を含む。シリンダ部11は、円筒状をなしており、クランク軸12の軸方向に直交する軸方向を有する。シリンダ部11の内側には、ピストンピン15と、コンロッド13の先端とが配置され得る。
クランクケース10内には、駆動部の潤滑・冷却用のオイルが充填されている。シリンダ部11の第1マニホールド20側の端部には、クランクケース10内のオイルの漏出を防止するためのオイルシール16が配置されている。オイルシール16は、往復動部材40を構成するプランジャロッド41の外周面に液密に摺接する。そして、クランク軸12が回転することによってコンロッド13及びピストンピン15を介して、往復動部材40が前後方向に往復動する。
第1マニホールド20は、クランクケース10の前端に配置されている。また、第2マニホールド30は、第1マニホールド20の前端に配置されている。第1マニホールド20は、シリンダ部11と中心軸を共通にするシリンダ部21を有している。シリンダ部21は、第1マニホールド20を前後方向に貫通している。シリンダ部21内には、往復動部材40の前半側を構成するプランジャ43が配置されている。プランジャ43は、クランク軸12の回転に伴い、シリンダ部21内を前後方向に往復動する。
図2に示すように、シリンダ部21の内周面21aには、軸心に向かって突出する円環状の段部22が形成されている。図示例の段部22は、断面視において、軸方向に垂直な前面22aと、後方に向かって拡径する後面22bとを有する。シリンダ部21において、段部22の後方には、円環状のUパッキン23が配置されている。Uパッキン23は、シリンダ部21の内周面21aとプランジャ43の外周面43aとの間をシールしている。
シリンダ部21の前端には、第2マニホールド30に接続される連通管25が設けられている。連通管25は、例えば金属等よって円筒状に形成されている。連通管25は、所定の長さだけシリンダ部21から前方に突出するようにシリンダ部21に嵌合されている。図示例では、シリンダ部21の前端において、径方向の外側に凹む段部21bが形成されている。また、連通管25の前後方向の中央には、径方向の外側に突出する円環状の段部25aが形成されている。シリンダ部21の前側から連通管25がシリンダ部21内に嵌入されると、連通管25の段部25aとシリンダ部21の段部21bとが互いに当接することで、連通管25の位置決めがなされる。これにより、連通管25の後端から段部22までの距離が定まる。また、第1マニホールド20から前方に突出する連通管25の距離が定まる。連通管25の後端には、Oリング25bが設けられている。連通管25の外周とシリンダ部21の内周との間は、このOリング25bによってシールされている。
連通管25と段部22との間には、シール構造体(シール構造)100が配置されている。シール構造体100は、段部22の前側において、シリンダ部21の内周面21aとプランジャ43の外周面43aとの間をシールしている。シール構造体100は、Uパッキン23よりも高い耐圧性を有する。
また、第1マニホールド20は、例えば水等の使用液体を導入するための吸入口28を有する。吸入口28は、第2マニホールド30に形成された流路31に連通する。図示例の吸入口28は、シリンダ部21よりも下側に位置している。
第2マニホールド30は、ポンプ室32を有する。図示例において、ポンプ室32には、第1マニホールド20から前方に突出した連通管25が嵌入されている。すなわち、連通管25が第2マニホールド30内と第1マニホールド20内とに跨って収容されていることで、第2マニホールド30と第1マニホールド20とは、連通管25を介して接続されている。連通管25の前端には、Oリング25cが設けられている。連通管25の外周とポンプ室32の内周との間は、このOリング25cによってシールされている。
第2マニホールド30の流路31は、第1マニホールド20の吸入口28に連通するとともに、第2マニホールド30に形成された吐出口38にも連通する。すなわち、流路31は、吸入口28と吐出口38とを接続している。また、流路31は、吸入口28から吐出口38までの間の位置でポンプ室32にも連通している。図示例の流路31は、第2マニホールド30の下部において後方に開口しており、当該開口31aによって吸入口28に連通している。また、流路31は、上下方向に延在しており、上下方向の中央に形成された開口31bにおいてポンプ室32に連通し、上部に形成された開口31cおいて吐出口38に連通している。
流路31内には、吸水用の弁組立体50と吐出用の弁組立体70とが収容されている。一例の弁組立体50は、筒状の弁座51と、弁座51をシールする弁52と、弁52を弁座51に向けて付勢する付勢部材(圧縮コイルばね)53と、付勢部材53及び弁52を収容する収容体55と、を含む。弁組立体50は、弁52がポンプ室32に連通する開口31bと吸入口に連通する開口31aとの間に位置するように流路内に配置される。
また、一例の弁組立体70は、筒状の弁座71と、弁座71をシールする弁72と、弁72を弁座71に向けて付勢する付勢部材(圧縮コイルばね)73と、付勢部材73及び弁72を収容する収容体75と、を含む。弁組立体70は、弁72がポンプ室32に連通する開口31bと吐出口38に連通する開口31cとの間に位置するように流路内に配置される。
シール構造体100についてさらに説明する。シール構造体100は、円柱状の内部空間を形成するシリンダ部(空間形成部材)21と内部空間内を往復動する円柱状のプランジャ43(往復動部材)との間に配置されることにより、シール構造を構成する。なお、図示例においては、シリンダ部21の内周面21aと、シリンダ部21に形成された段部22の前面22aと、連通管25の後面25dとによって円柱状の内部空間が画成されている。
図3は、一例のシール構造体を示す分解断面図である。図3に示すように、シール構造体100は、雌アダプタ110と、Vパッキン120と、雄アダプタ130とを含む。雌アダプタ110は、円環状を呈しており、内部空間に配置されている。雌アダプタ110は、内周面111と、外周面112と、後面113と、前面114とを有しており、Vパッキン120に隣接する前面114(側面)に凹部115を有する。
内周面111は、シリンダ部21に挿通されるプランジャ43の外周面43aに対向する面である。外力が作用しない無負荷状態(自然状態)において、内周面111は、雌アダプタ110の軸心に対して平行な面である。外周面112は、内周面111と反対側の面であり、内部空間を画成する内周面21aに対向する面である。無負荷状態において、外周面112は、雌アダプタ110の軸心に対して平行な面である。後面113は、雌アダプタ110の後端を構成する面であり、段部22の前面に対向する面である。無負荷状態において、後面113は、雌アダプタ110の軸心に対して垂直な面である。
前面114は、後面113と反対側の面であり、隣接するVパッキン120に面している。前面114は、断面視において後側に凹んだ凹部(V溝)115を有する。一例において、凹部115は、外周面112から軸心に向かって後方に傾斜する外側傾斜面115aと、内周面111から軸心と逆方向に向かって後方に傾斜する内側傾斜面115bと、を含む。外側傾斜面115aと内側傾斜面115bとは、R形状の底部115cによって接続されている。断面視では、外側傾斜面115a、内側傾斜面115b及び底部115cによって、V字状の縁部が形成される。
Vパッキン120は、円環状を呈しており、内部空間内において雌アダプタ110に隣接して配置されている。Vパッキン120は、少なくとも一つ配置されている。図示例では、Vパッキン120が一つ配置されている例を示しているが、Vパッキン120は二つ以上配置されてもよい。Vパッキン120は、内周面121と、外周面122と、後面123と、前面124とを有するしており、雌アダプタ110に隣接する後面123(側面)に凸部125を有し、雄アダプタ130に隣接する前面124(側面)に凹部126を有する、断面V字状をなしている。
内周面121は、シリンダ部21に挿通されるプランジャ43の外周面43aに対向する面である。無負荷状態において、内周面121は、前方に向かって僅かに縮径するようにVパッキン120の軸心に対して傾斜した面である。外周面122は、内周面121と反対側の面であり、内部空間を画成する内周面21aに対向する面である。無負荷状態において、外周面43aは、前方に向かって僅かに拡径するようにVパッキン120の軸心に対して傾斜した面である。
後面123は、Vパッキン120の後端を構成する面であり、雌アダプタ110の前面の凹部115に嵌合する面である。後面123は、断面視において後側に突出した環状の凸部125を有する。一例において、凸部125は、外周面122から軸心に向かって後方に傾斜する外側傾斜面125aと、内周面121から軸心と逆方向に向かって後方に傾斜する内側傾斜面125bと、を含む。外側傾斜面125aと内側傾斜面125bとは、R形状の頂部125cによって接続されている。断面視では、外側傾斜面125a、内側傾斜面125b及び頂部125cによって、V字状の縁部が形成される。
前面124は、後面123と反対側の面である。図示例のようにVパッキン120が一つのみ配置される場合、前面124は隣接する雄アダプタ130に面している。前面124は、断面視において後側に凹んだ凹部126(V溝)を有する。一例において、凹部126は、外周面122から軸心に向かって後方に傾斜する外側傾斜面126aと、内周面121から軸心と逆方向に向かって後方に傾斜する内側傾斜面126bと、を含む。外側傾斜面126aと内側傾斜面126bとは、R形状の底部126cによって接続されている。断面視では、外側傾斜面126a、内側傾斜面126b及び底部126cによって、V字状の縁部が形成される。
雄アダプタ130は、円環状を呈しており、内部空間内においてVパッキン120に隣接して配置されている。複数のVパッキン120が配置されている場合、雄アダプタ130は、雌アダプタ110から最も離れたVパッキン120に隣接して配置される。雄アダプタ130は、内周面131と、外周面132と、後面133と、前面134とを有しており、Vパッキン120に隣接する後面133(側面)に凸部135を有する。
内周面131は、シリンダ部21に挿通されるプランジャ43の外周面43aに対向する面である。内周面131は、雄アダプタ130の軸心に対して平行な面である。外周面132は、内周面131と反対側の面であり、内部空間を画成する内周面21aに対向する面である。外周面132は、雄アダプタ130の軸心に対して平行な面である。後面133は、雄アダプタ130の後端を構成する面であり、Vパッキン120の前面124の凹部126に嵌合する面である。
後面133は、断面視において後側に突出した環状の凸部135を有する。一例において、凸部135は、外周面132から軸心に向かって後方に傾斜する外側傾斜面135aと、内周面131から軸心と逆方向に向かって後方に傾斜する内側傾斜面135bと、を含む。外側傾斜面135aと内側傾斜面135bとは、R形状の頂部135cによって接続されている。断面視では、外側傾斜面135a、内側傾斜面135b及び頂部135cによって、V字状の縁部が形成される。前面134は、後面133と反対側の面である。前面134は、雄アダプタ130の軸心に対して垂直な面である。
雄アダプタ130は、例えばポリアセタール(POM)によって形成されていてよい。また、雄アダプタ130を形成する材料としては、寸法変化の少ない樹脂材料以外にも、真鍮、ステンレス鋼等の金属材料によって形成されていてもよい。また、Vパッキン120と雌アダプタ110とは、同質材料によって形成されていてもよい。同質材料とは、互いに押圧した場合に、一方のみが過度に変形しない程度に機械的性質が一致している材料であってよい。また、同質材料とは、材料を置き換えたとしても、シール構造を維持するうえで支障がない程度に強度、剛性等が実質的に同じ材料であってもよい。例えば、Vパッキン120と雌アダプタ110とは、成分の50%以上が共通していてもよい。一例において、Vパッキン120と雌アダプタ110とは、同じ材料によって形成されていてもよい。例えば、Vパッキン120及び雌アダプタ110は、いずれも樹脂材料を主成分として形成されていてよい。Vパッキン120及び雌アダプタ110を形成する材料は、高い耐圧強度、耐高温性、耐摩耗性及び柔軟性を有し、吸水、温度等による寸法変化の小さい材料であってよい。このような材料としては、一例として、充填剤入りフッ素樹脂が挙げられる。また、このような材料としては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂等のスーパーエンジニアリングプラスチックが挙げられる。
無負荷状態において、雌アダプタ110の内周面111の直径R1(雌アダプタ110の内径)は、プランジャ43の外径よりも大きい。また、無負荷状態において、雌アダプタ110の外周面の直径R2(雌アダプタ110の外径)は、内部空間を画成するシリンダ部21の内径と同じであってよいし、僅かに小さくてもよい。
無負荷状態において、Vパッキン120の内周面121の後端の直径R3は、プランジャ43の外径よりも大きい。無負荷状態において、Vパッキン120の内周面121の前端の直径R4は、プランジャ43の外径よりも小さい。無負荷状態において、Vパッキン120の外周面122の後端の直径R5は、内部空間を画成するシリンダ部21の内径と同じであってよいし、僅かに小さくてもよい。無負荷状態において、Vパッキン120の外周面122の前端の直径R6は、内部空間を画成するシリンダ部21の内径よりも大きくてよい。
雄アダプタ130の内周面131の直径R7は、プランジャ43の外径よりも大きい。雄アダプタ130の外周面132の直径R8は、内部空間を画成するシリンダ部21の内径と同じであってよいし、僅かに小さくてもよい。
また、一例において、雌アダプタ110の厚みL1は、Vパッキン120の厚みL2よりも大きい。なお、雌アダプタ110の厚みL1とは、前面114と後面113との最短距離であってよい。すなわち、図示例における雌アダプタ110の厚みL1は、凹部115の底部115cから後面113までの軸方向に沿った距離であってよい。また、Vパッキン120の厚みL2とは、前面124と後面123との最短距離であってよい。すなわち、図示例におけるVパッキン120の厚みL2は、例えば、凹部126の外側傾斜面126aから凸部125の外側傾斜面125aまでの最短距離であってよい。なお、図示例においては、雌アダプタ110の凹部115の底部115cから後面113までの軸方向に沿った厚みL1は、Vパッキン120の凹部126の底部126cから凸部125の頂部125cまでの軸方向に沿った距離L3よりも大きい。
雌アダプタ110の凹部115を構成する外側傾斜面115aと内側傾斜面115bとの開き角度θ1は、Vパッキン120の凸部125を構成する外側傾斜面125aと内側傾斜面125bとの開き角度θ2よりも小さい。また、Vパッキン120の凹部126を構成する外側傾斜面126aと内側傾斜面126bとの開き角度θ3は、Vパッキン120の開き角度θ2よりも小さい。また、Vパッキン120の開き角度θ3は、雄アダプタ130の凸部135を構成する外側傾斜面135aと内側傾斜面135bとの開き角度θ4よりも小さい。一例において、雌アダプタ110の凹部115の開き角度θ1とVパッキン120の凹部126の開き角度θ3とは同じであってよい。また、Vパッキン120の凸部125の開き角度θ2と雄アダプタ130の凸部135の開き角度θ4とは同じであってよい。
シール構造体100は、軸方向において、連通管25と段部22とによって挟持されている。これにより、雄アダプタ130と雌アダプタ110とは、軸方向においてVパッキン120を挟持している。雄アダプタ130と雌アダプタ110とが、軸方向においてVパッキン120を挟持した状態において、雌アダプタ110の凹部115は、Vパッキン120の凸部125によって僅かに押し広げられる。これにより、雌アダプタ110の内周面111の前端の直径は、プランジャ43が配置されていないとすると、プランジャ43の直径よりも小さくなる。また、雌アダプタ110の外周面112の前端の直径は、雌アダプタ110がシリンダ部21内に配置されていないとすると、シリンダ部21の直径(内径)よりも大きくなる。すなわち、シリンダ部21の内部空間内において、雄アダプタ130と雌アダプタ110とがVパッキン120を挟持した状態では、雌アダプタ110の凹部115の先端におけるプランジャ43の直径よりも小さい直径を有する部分(内径側部分)が、プランジャ43に対する締め代として機能し、シリンダ部21の直径よりも大きい直径を有する部分(外径側部分)が、シリンダ部21に対する締め代として機能している。
なお、Vパッキン120の凹部126の先端は、無負荷状態においても、プランジャ43の径よりも小さい内径と、シリンダ部21の径よりも大きい外径と、を有しており、プランジャ43及びシリンダ部21に対する締め代として機能している。雄アダプタ130と雌アダプタ110とがVパッキン120を挟持した状態においては、Vパッキン120の凹部126は、雄アダプタ130によってさらに押し広げられてもよい。
上記の往復動ポンプ1では、クランク軸12が回転することによって、コンロッド13、ピストンピン15を介してクランク軸12に連結された往復動部材40が往復動する。吸水工程においては、プランジャ43が駆動部側へ向かい後退移動することによってポンプ室32が負圧となる。ポンプ室32が負圧となることによって、吸水用の弁組立体50は開となり、吐出用の弁組立体70は閉となる。これにより、使用液体は、吸入口28及び弁組立体50を通してポンプ室32へ吸入される。一方、吐出工程においては、プランジャ43がポンプ室32側へ前進移動することによりポンプ室32が加圧される。ポンプ室32の加圧によって、吸水用の弁組立体50は閉となり、吐出用の弁組立体70は開となる。これにより、ポンプ室32の使用液体は弁組立体70を通して吐出口38へ吐出される。
以上説明のとおり、一例のシール構造体100(シール構造)を含む往復動ポンプ1は、円柱状の内部空間を画成する内周面21aを有するシリンダ部21と、シリンダ部21の内部空間内を軸方向に往復動する円柱状のプランジャ43と、を備える。シール構造体100は、内周面21aに当接するように配置された円環状の雌アダプタ110と、雌アダプタ110に隣接して配置された円環状の少なくとも一つのVパッキン120と、Vパッキン120に隣接して配置された円環状の雄アダプタ130と、を備える。Vパッキン120は、雌アダプタ110に隣接する側面である後面123に凸部125を有し、雄アダプタ130に隣接する側面である前面124に凹部126を有する、断面V字状をなす。雄アダプタ130は、Vパッキン120に隣接する側面である後面133に凸部135を有し、雌アダプタ110は、Vパッキン120に隣接する側面である前面114に凹部115を有する。Vパッキン120と雌アダプタ110とは、いずれも樹脂材料を主成分として形成されており、雄アダプタ130と雌アダプタ110とは、軸方向において少なくとも一つのVパッキン120を挟持しており、雄アダプタ130と雌アダプタ110とが、軸方向においてVパッキン120を挟持した状態において、Vパッキン120の雄アダプタ130を向く端部は、プランジャ43の径よりも小さい内径と、シリンダ部21の内部空間の径よりも大きい外径と、を有し、雌アダプタ110のVパッキン120を向く端部は、プランジャ43の径よりも小さい内径と、シリンダ部21の内部空間の径よりも大きい外径と、を有する。
上記往復動ポンプ1では、Vパッキン120の端部がプランジャ43の径よりも小さい内径と、シリンダ部21の内部空間の径よりも大きい外径と、を有しているため、Vパッキン120の端部がプランジャ43及び内部空間を画成する内周面21aに対する締め代として機能する。さらに、雌アダプタ110の端部がプランジャ43の径よりも小さい内径と、内部空間の径よりも大きい外径と、を有しているため、雌アダプタ110の端部もプランジャ43及び内部空間を画成する内周面21aに対する締め代として機能する。このように、従来、Vパッキン120の位置決め、挟持等に利用されていた雌アダプタ110にもシールの機能を持たせることにより、Vパッキン120の使用個数を低減させることができる。したがって、製造コストの増加を抑制することができる。
また、シール構造に使用されるVパッキン120の数量が低減することにより、Vパッキン120が重ねられることによって生じる公差のバラツキを抑制できる。この場合、寸法の調整に使用される部品が不要となり得る。
また、従来の雌アダプタ110は、一般に金属によって形成されているため、プランジャと接触することにより、プランジャ表面を損傷することが考えられる。例示した雌アダプタ110は、樹脂材料によって形成されているため、プランジャ表面を傷つけることなく、プランジャとシリンダ部との間をシールすることができる。
また、雌アダプタ110及びVパッキン120においては、その厚さが耐圧強度に影響を与えている。一例のシール構造体100では、雌アダプタ110の厚みL1がVパッキン120の厚みL2よりも大きく形成されているため、図示例のように一つの雌アダプタ110と一つのVパッキン120とを含む構成であっても、Vパッキン120を2つ含む従来型のシール構造に比べて高い耐圧強度を有し得る。
一例において、雌アダプタ110のVパッキン120を向く端部は、無負荷状態において、プランジャ43の径よりも大きい内径を有してもよい。この構成では、雄アダプタ130と雌アダプタ110とによってVパッキン120が挟持された状態において、Vパッキン120によって雌アダプタ110が相対的に押圧されることにより、雌アダプタ110の凹部が押し広げられる。これにより、雌アダプタ110の凹部の先端が締め代として機能する。図示例では、雌アダプタ110の内周面111及び外周面112が軸方向に平行となっているため、雌アダプタ110を安価に製造できる。
一例において、Vパッキン120の断面視における凸部125を形成する2辺のなす角度θ2は、雌アダプタ110の断面視における凹部115を形成する2辺のなす角度θ1よりも大きくてもよい。この構成では、雄アダプタ130と雌アダプタ110とによってVパッキン120が挟持された状態において、Vパッキン120の凸部125によって雌アダプタ110の凹部115を容易に押し広げることができる。
一例において、少なくとも一つのVパッキン120と雌アダプタ110とは、同質材料によって形成されていてもよい。この場合、少なくとも一つのVパッキン120と雌アダプタ110とは、成分の50%以上が共通していてもよい。この構成では、雄アダプタ130と雌アダプタ110とによってVパッキン120が挟持された状態において、Vパッキン120と雌アダプタ110とが圧接されたような状態になり一体的に振る舞うことにより耐圧強度が増加する。
図4は、他の例に係るシール構造を示す分解断面図である。図4に示すシール構造体200は、図3に示すシール構造を構成する雌アダプタ110に代えて雌アダプタ210を有する。雄アダプタ130及びVパッキン120は、図3の構成と同様である。
雌アダプタ210は、内周面211と、外周面212と、後面213と、前面214とを有しており、Vパッキン120に隣接する前面214(側面)に凹部215を有する。内周面211は、シリンダ部21に挿通されるプランジャ43の外周面43aに対向する面である。無負荷状態において、内周面211は、前方に向かって僅かに縮径するように軸心に対して傾斜した面である。外周面212は、内周面211と反対側の面であり、内部空間を画成する内周面21aに対向する面である。無負荷状態において、外周面212は、前方に向かって僅かに拡径するように軸心に対して傾斜した面である。後面213は、雌アダプタ210の後端を構成する面であり、段部22の前面22aに対向する面である。無負荷状態において、後面213は、雌アダプタ210の軸心に対して垂直な面である。前面214は、後面213と反対側の面であり、隣接するVパッキン120に面している。前面214は、断面視において後側に凹んだ凹部215(V溝)を有する。一例において、凹部215は、外周面212から軸心に向かって後方に傾斜する外側傾斜面215aと、内周面211から軸心と逆方向に向かって後方に傾斜する内側傾斜面215bと、を含む。外側傾斜面215aと内側傾斜面215bとは、R形状の底部215cによって接続されている。
無負荷状態において、雌アダプタ210の内周面211の後端の直径R9は、プランジャ43の外径よりも大きい。無負荷状態において、雌アダプタ210の内周面211の前端の直径R10は、プランジャ43の外径よりも小さい。無負荷状態において、雌アダプタ210の外周面212の後端の直径R11は、内部空間を画成するシリンダ部21の内径と同じであってよいし、僅かに小さくてもよい。無負荷状態において、雌アダプタ210の外周面212の前端の直径R12は、内部空間を画成するシリンダ部21の内径よりも大きい。雌アダプタ210の凹部215を構成する外側傾斜面215aと内側傾斜面215bとの開き角度θ5は、Vパッキン120の凸部125の開き角度θ2よりも小さい。
以上のように、図4の例では、雌アダプタ210のVパッキン120を向く端部は、無負荷状態において、往復動部材の径よりも小さい内径を有する。この構成では、Vパッキン120によって雌アダプタ210が相対的に押圧されていない状態でも、雌アダプタ210の凹部215の先端が締め代として機能するため、雌アダプタ210をプランジャ43に対して確実に摺接させることができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の具体的形態は上記の例に限定されない。例えば、本開示のシール構造が適用される対象は、ポンプ室に隣接したシリンダ内だけでなく、他の部分に配置されたシリンダ内であってもよい。
本開示に例示される実施形態は以下のように記載され得る。
[形態1]
円柱状の内部空間を形成する空間形成部材と前記内部空間内を軸方向に往復動する円柱状の往復動部材との間に配置されるシール構造であって、
前記内部空間に配置された円環状の雌アダプタと、
前記雌アダプタに隣接して配置された円環状の少なくとも一つのVパッキンと、
前記少なくとも一つのVパッキンに隣接して配置された円環状の雄アダプタと、を備え、
前記少なくとも一つのVパッキンは、前記雌アダプタに隣接する側面に凸部を有し、前記雄アダプタに隣接する側面に凹部を有する、断面V字状をなし、
前記雄アダプタは、前記少なくとも一つのVパッキンに隣接する側面に前記凹部に当接する凸部を有し、
前記雌アダプタは、前記少なくとも一つのVパッキンに隣接する側面に前記凸部に当接する凹部を有し、
前記少なくとも一つのVパッキンと前記雌アダプタとは、いずれも樹脂材料を主成分として形成されており、
前記雄アダプタと前記雌アダプタとは、前記軸方向において前記少なくとも一つのVパッキンを挟持しており、
前記雄アダプタと前記雌アダプタとが前記軸方向において前記少なくとも一つのVパッキンを挟持した状態において、前記少なくとも一つのVパッキンの前記雄アダプタを向く端部は、前記往復動部材の径よりも小さい内径と、前記内部空間の径よりも大きい外径と、を有し、前記雌アダプタの前記少なくとも一つのVパッキンを向く端部は、前記往復動部材の径よりも小さい内径と、前記内部空間の径よりも大きい外径と、を有する、シール構造。
[形態2]
前記雌アダプタの前記少なくとも一つのVパッキンを向く端部は、無負荷状態において、前記往復動部材の径よりも大きい内径を有する、形態1に記載のシール構造。
[形態3]
前記雌アダプタの前記少なくとも一つのVパッキンを向く端部は、無負荷状態において、前記往復動部材の径よりも小さい内径を有する、形態1に記載のシール構造。
[形態4]
前記少なくとも一つのVパッキンの断面視における前記凸部を形成する2辺のなす角度は、前記雌アダプタの断面における前記凹部を形成する2辺のなす角度よりも大きい、形態1~3のいずれかに記載のシール構造。
[形態5]
前記少なくとも一つのVパッキンと前記雌アダプタとは、同質材料によって形成されている、形態1~4のいずれかに記載のシール構造。
[形態6]
前記少なくとも一つのVパッキンと前記雌アダプタとは、成分の50%以上が共通している、形態1~5のいずれかに記載のシール構造。
1…往復動ポンプ、21…シリンダ部(空間形成部材)、40…往復動部材、100…シール構造体(シール構造)、110…雌アダプタ、115…凹部、120…Vパッキン、125…凸部、126…凹部、130…雄アダプタ、135…凸部。

Claims (7)

  1. 円柱状の内部空間を形成する空間形成部材(21)と前記内部空間内を軸方向に往復動する円柱状の往復動部材(40)との間に配置されるシール構造であって、
    前記内部空間に配置された円環状の雌アダプタ(110)と、
    前記雌アダプタ(110)に隣接して配置された円環状の少なくとも一つのVパッキン(120)と、
    前記少なくとも一つのVパッキン(120)に隣接して配置された円環状の雄アダプタ(130)と、を備え、
    前記少なくとも一つのVパッキン(120)は、前記雌アダプタ(110)に隣接する側面に凸部(125)を有し、前記雄アダプタ(130)に隣接する側面に凹部(126)を有する、断面V字状をなし、
    前記雄アダプタ(130)は、前記少なくとも一つのVパッキン(120)に隣接する側面に前記凹部(126)に当接する凸部(135)を有し、
    前記雌アダプタ(110)は、前記少なくとも一つのVパッキン(120)に隣接する側面に前記凸部(125)に当接する凹部(115)を有し、
    前記少なくとも一つのVパッキン(120)と前記雌アダプタ(110)とは、いずれも樹脂材料を主成分として形成されており、
    前記雄アダプタ(130)と前記雌アダプタ(110)とは、前記軸方向において前記少なくとも一つのVパッキン(120)を挟持しており、
    前記雄アダプタ(130)と前記雌アダプタ(110)とが前記軸方向において前記少なくとも一つのVパッキン(120)を挟持した状態において、前記少なくとも一つのVパッキン(120)の前記雄アダプタ(130)を向く端部は、前記往復動部材の径よりも小さい内径と、前記内部空間の径よりも大きい外径と、を有し、前記雌アダプタ(110)の前記少なくとも一つのVパッキン(120)を向く端部は、前記往復動部材(40)の径よりも小さい内径と、前記内部空間の径よりも大きい外径と、を有する、シール構造。
  2. 前記雌アダプタ(110)の前記少なくとも一つのVパッキン(120)を向く端部は、無負荷状態において、前記往復動部材(40)の径よりも大きい内径を有する、請求項1に記載のシール構造。
  3. 前記雌アダプタ(110)の前記少なくとも一つのVパッキン(120)を向く端部は、無負荷状態において、前記往復動部材(40)の径よりも小さい内径を有する、請求項1に記載のシール構造。
  4. 前記少なくとも一つのVパッキン(120)の断面視における前記凸部(125)を形成する2辺のなす角度(θ2)は、前記雌アダプタ(110)の断面における前記凹部(115)を形成する2辺のなす角度(θ1)よりも大きい、請求項1に記載のシール構造。
  5. 前記少なくとも一つのVパッキン(120)と前記雌アダプタ(110)とは、同質材料によって形成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のシール構造。
  6. 前記少なくとも一つのVパッキン(120)と前記雌アダプタ(110)とは、成分の50%以上が共通している、請求項1~4のいずれか一項に記載のシール構造。
  7. 円柱状の内部空間を画成する内周面(21a)を有するシリンダ部(21)と、
    前記シリンダ部(21)の前記内部空間内を軸方向に往復動する円柱状のプランジャ(43)と、を備える、往復動ポンプであって、
    前記内周面(21a)に当接するように配置された円環状の雌アダプタ(110)と、
    前記雌アダプタ(110)に隣接して配置された円環状の少なくとも一つのVパッキン(120)と、
    前記少なくとも一つのVパッキン(120)に隣接して配置された円環状の雄アダプタ(130)と、を備え、
    前記少なくとも一つのVパッキン(120)は、前記雌アダプタ(110)に隣接する側面に凸部(125)を有し、前記雄アダプタ(130)に隣接する側面に凹部(126)を有する、断面V字状をなし、
    前記雄アダプタ(130)は、前記少なくとも一つのVパッキン(120)に隣接する側面に前記凹部(126)に当接する凸部(135)を有し、
    前記雌アダプタ(110)は、前記少なくとも一つのVパッキン(120)に隣接する側面に前記凸部(125)に当接する凹部(115)を有し、
    前記少なくとも一つのVパッキン(120)と前記雌アダプタ(110)とは、いずれも樹脂材料を主成分として形成されており、
    前記雄アダプタ(130)と前記雌アダプタ(110)とは、前記軸方向において前記少なくとも一つのVパッキン(120)を挟持しており、
    前記雄アダプタ(130)と前記雌アダプタ(110)とが前記軸方向において前記少なくとも一つのVパッキン(120)を挟持した状態において、前記少なくとも一つのVパッキン(120)の前記雄アダプタ(130)を向く端部は、前記プランジャの径よりも小さい内径と、前記内部空間の径よりも大きい外径と、を有し、前記雌アダプタ(110)の前記少なくとも一つのVパッキン(120)を向く端部は、前記プランジャの径よりも小さい内径と、前記内部空間の径よりも大きい外径と、を有する、往復動ポンプ。
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