JP2023070662A - 水硬性組成物用起泡剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】同じ比重の水硬性組成物であっても水硬性組成物中の気泡径を大きくさせることで、水硬性組成物硬化体の強度を高めることができる、水硬性組成物用起泡剤組成物、気泡含有水硬性組成物及びその製造方法を提供する。【解決手段】下記(A1)成分、任意に下記(A2)成分、及び下記(B)成分を含有し、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A2)]が0.8以上1以下である、水硬性組成物用起泡剤組成物。(A1)成分:炭素数8以上10以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上(A2)成分:(A1)成分以外の界面活性剤から選ばれる1種以上(B)成分:炭素数6以上10以下の一価アルコール【選択図】なし

Description

本発明は、水硬性組成物用起泡剤組成物、気泡含有水硬性組成物及びその製造方法に関する。
セメントや石膏を硬化剤とする水硬性組成物に気泡を導入して軽量化することが行われている。通常は、起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて得た泡沫と水硬性組成物、あるいは、細骨材や各種の混和材料とを混合することで軽量化された気泡含有水硬性組成物が製造される。
特許文献1には、2つのカバーシートの間に配置された硬化石膏芯を含み、前記硬化石膏芯は、少なくとも水、スタッコ、及び発泡体から形成された石膏結晶マトリックスを含み、前記発泡体は、少なくとも1つのアルキルサルフェート、少なくとも1つのアルキルエーテルサルフェート、またはそれらの任意の組み合わせを含む起泡剤、及び脂肪族アルコールから形成される、石膏ボードが開示されている。そして、実施例には、起泡剤として40:60の比率のアルキルエーテルサルフェート及びアルキルサルフェートの形態、脂肪族アルコールとして1-デカノールを用いたこと、得られたボードの芯の空隙サイズが算術平均で245μmであること、が開示されている。
特許文献2には、セッコウおよび水と組合わせて、式H(CHOSO のアルキルサルフェートを含んでなる界面活性剤組成物を含有するセッコウ組成物であって、前記式中、nは6~16であり、アルキルサルフェート組成物中の炭素原子の平均数nは10~11であり、Mは1価のカチオンである組成物が開示されている。そして、実施例では界面活性剤組成物の評価として、水と混合しミキサーで攪拌後に形成された起泡量を測定している。
特表2018-535909号公報 特表2004-529050号公報
セメントや石膏を硬化剤とする気泡含有水硬性組成物の硬化体は、気泡を含有することにより比重を低下させ軽量化できるが、一方で、軽量化により強度が低下する。強度低下の抑制には気泡径を大きくすることが考えられるが、既存の技術では気泡径を大きくすることに限界があった。そのため、気泡含有水硬性組成物の硬化体の気泡径を大きくする技術を確立し、軽量化と強度の両立する技術が求められる。
本発明は、気泡を含有する同じ比重の水硬性組成物であっても水硬性組成物中の気泡径を大きくさせることで、水硬性組成物硬化体の強度を高めることができる、水硬性組成物用起泡剤組成物、気泡含有水硬性組成物及びその製造方法を提供する。
本発明は、下記(A1)成分、任意に下記(A2)成分、及び下記(B)成分を含有し、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A2)]が0.8以上1以下である、水硬性組成物用起泡剤組成物に関する。
(A1)成分:炭素数8以上10以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上
(A2)成分:(A1)成分以外の界面活性剤から選ばれる1種以上
(B)成分:炭素数6以上10以下の一価アルコール
また本発明は、水硬性粉体、水、前記(A1)成分、任意に前記(A2)成分、及び前記(B)成分を含有し、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A2)]が0.8以上1以下である、気泡含有水硬性組成物に関する。
また本発明は、次の工程1及び工程2を含む、気泡含有水硬性組成物の製造方法に関する。
<工程1>
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて泡沫を得る工程。
<工程2>
工程1で得られた泡沫と、水硬性粉体及び水とを含有する水硬性組成物とを混合する工程。
本発明によれば、気泡を含有する同じ比重の水硬性組成物であっても水硬性組成物中の気泡径を大きくさせることで、水硬性組成物硬化体の強度を高めることができる、水硬性組成物用起泡剤組成物、気泡含有水硬性組成物及びその製造方法が提供される。
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物が、水硬性組成物中の気泡径を大きくさせることで、水硬性組成物硬化体の強度を高めることができる理由は必ずしも定かではないが以下のように推定される。
従来、例えば特許文献2に開示されている様に、水硬性組成物用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させた際の水系での泡性能を調整することで、水硬性組成物中での気泡サイズ等の制御が行われてきた。
本発明者らは、水系での泡性能だけでなく、水硬性組成物中での泡性能にも着目し、水硬性組成物の比重が同じである場合、水硬性組成物中の気泡径を大きくさせることで、水硬性組成物の強度を高めることができることを発見した。
本発明者らは、水系での泡性能のみを制御する従来の方法の場合、水硬性組成物中に一定の泡量を導入するために、起泡性、泡安定性等の一定レベルの泡性能を満たす必要があり、それに伴い水硬性組成物中で気泡が安定化して、合一が進まず、気泡径を大きくできない課題があることを見出した。
そこで、本発明者らは、水系での泡性能の中でも特に起泡性と、水硬性組成物中の泡合一速度を制御することで前述の課題を解決できることを見出した。
より具体的には、(A1)成分として、短鎖のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステルと、(B)成分として、短鎖の一価アルコールを組み合わせることで前述の課題を解決する。
水中で、(A1)成分はミセルを形成し、(B)成分は、水との親和性が低く(A1)成分により形成されたミセルに取り込まれつつ、(B)成分がミセルの気液界面に対して素早く吸着することで表面張力を下げる。これによって、水系での起泡性を飛躍的に向上させることができる。一方で(A1)成分、(B)成分は、炭素鎖長が短いことから泡安定性には乏しく、水硬性組成物中では、泡の合一を促進させることで、気泡径を大きくさせることができ、水系での起泡性と水硬性組成物中での泡合一性の両立が実現できたものと推定される。
なお、本発明は、上記の発現機構に限定されるものではない。
[水硬性組成物用起泡剤組成物]
<(A1)成分>
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物は、(A1)成分として、炭素数8以上10以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上を含有する。
(A1)成分は、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、炭素数8以上、そして、10以下であり、好ましくは10のアルキル基又はアルケニル基、好ましくはアルキル基を有する。
(A1)成分の塩は、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及び有機アンモニウム塩から選ばれる1種以上が挙げられる。
(A1)成分は、具体的には、オクチル硫酸エステル、デシル硫酸エステル、2-エチルヘキシル硫酸エステル、2-プロピルへプチル硫酸エステル、及びこれらの塩から選ばれる1種以上が挙げられ、水硬性組成物中の気泡大径化、及び水硬性組成物への添加量低減の観点から、好ましくはオクチル硫酸エステル、デシル硫酸エステル、及びこれらの塩から選ばれる1種以上、より好ましくはデシル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上の化合物を含有することが好ましい。これらの化合物は、特定の気泡径を得る際に添加量を低減することができる。デシル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上の化合物は、(A1)成分中、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が更に好ましく、97質量%以上がより更に好ましく、そして、100質量%以下が好ましく、実質的に100質量%がより好ましい。また、(A1)成分は、水硬性組成物でより大きな気泡径を得る観点から、オクチル硫酸エステル、2-エチルヘキシル硫酸エステル、デシル硫酸エステル、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物を含有することが好ましい。オクチル硫酸エステル、2-エチルヘキシル硫酸エステル、デシル硫酸エステル、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物は、(A1)成分中、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、そして、100質量%以下が好ましく、実質的に100質量%がより好ましい。
(A1)成分として、オクチル硫酸エステル、2-エチルヘキシル硫酸エステルなどの炭素数8のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上(以下、C8ASという)、並びにデシル硫酸エステルなどの炭素数10のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上(以下、C10ASという)を含有する場合、(A1)成分中のC8ASの含有量とC10ASの含有量との質量比(C8AS/C10AS)は、水硬性組成物でより大きな気泡径を得る観点から、好ましくは0.4以上、より好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.8以上、そして、好ましくは1.6以下、より好ましくは1.4以下、更に好ましくは1.2以下である。
<(A2)成分>
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物は、任意に(A2)成分として、(A1)成分以外の界面活性剤から選ばれる1種以上を含有してよい。
(A2)成分としては、(A1)成分以外のアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上が挙げられる。(A2)成分は、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤から選ばれる1種以上を含有することが好ましく、(A1)成分以外のアルキル又はアルケニル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上(以下、(A21)成分という)、炭素数8以上16以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上(以下、(A22)成分という)、並びにグリコシド型ノニオン界面活性剤(以下、(A23)成分という)から選ばれる1種以上を含有することがより好ましい。アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤の合計の含有量、好ましくは(A21)成分、(A22)成分、及び(A23)成分の合計の含有量は、(A2)成分中、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、そして、100質量%以下が好ましく、実質的に100質量%がより好ましい。
(A1)成分以外のアニオン界面活性剤としては、アルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルスルホン酸、アルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル(但し、(A1)成分は除く)、オレフィンスルホン酸、アルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル、アルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上が挙げられる。
これらアニオン界面活性剤の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及び有機アンモニウム塩から選ばれる1種以上が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、アルキルモノグリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンモノアルキル又はアルケニルエーテル、アルキルグリコシド又はアルキルポリグリコシド(グリコシド型ノニオン界面活性剤)、ソルビタン系ノニオン界面活性剤、脂肪族アルカノールアミド、脂肪酸モノグリセライド、及び蔗糖脂肪酸エステルから選ばれる1種以上が挙げられる。(A2)成分としてノニオン界面活性剤を含有する場合、これらの中でも、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、グリコシド型ノニオン界面活性剤を含有することが好ましい。(A2)成分としてノニオン界面活性剤を含有する場合、グリコシド型ノニオン性界面活性剤の含有量は、(A2)成分中、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、そして、100質量%以下が好ましく、実質的に100質量%がより好ましい。
カチオン界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ベンザルコニム塩、ベンゼトニウム塩、イミダゾリウム塩、及びピリジニウム塩から選ばれる1種以上が挙げられる。塩としてはハロゲン塩が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、及びアルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインから選ばれる1種以上が挙げられる。
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物は、水硬性組成物への添加量低減の観点から、(A2)成分として、(A1)成分以外のアルキル又はアルケニル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上(以下、(A21)成分という)を含有してよい。(A2)成分として(A21)成分を含有する場合、(A21)成分の含有量は、(A2)成分中、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、そして、100質量%以下が好ましく、実質的に100質量%が更に好ましい。
(A21)成分は、水硬性組成物への添加量低減の観点から、好ましくは炭素数12以上、そして、好ましくは18以下、より好ましくは16以下のアルキル基又はアルケニル基、好ましくはアルキル基を有する。
(A21)成分の塩は、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及び有機アンモニウム塩から選ばれる1種以上が挙げられる。
(A21)成分は、具体的には、ラウリル硫酸エステル、トリデシル硫酸エステル、ミリスチル硫酸エステル、セチル硫酸エステル、ステアリル硫酸エステル、オレイル硫酸エステル、及びこれらの塩から選ばれる1種以上が挙げられ、水への溶解性の観点から、好ましくはラウリル硫酸エステル、トリデシル硫酸エステル、ミリスチル硫酸エステル、及びこれらの塩から選ばれる1種以上である。
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物は、水硬性組成物への添加量低減の観点から、(A2)成分として、炭素数8以上16以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上(以下、(A22)成分という)を含有してよい。(A2)成分として(A22)成分を含有する場合、(A22)成分の含有量は、(A2)成分中、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、そして、100質量%以下が好ましく、実質的に100質量%が更に好ましい。
(A22)成分は、水硬性組成物への添加量低減の観点から、好ましくは炭素数8以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上、そして、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、更に好ましくは14以下のアルキル基又はアルケニル基、好ましくはアルキル基を有する。
(A22)成分のオキシアルキレン基は、オキシエチレン基又はオキシプロピレン基であり、好ましくはオキシエチレン基であり、オキシアルキレン基の平均付加モル数は、水への溶解性の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、そして、水硬性組成物への添加量低減の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは4以下である。
(A22)成分の塩は、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及び有機アンモニウム塩から選ばれる1種以上が挙げられる。
(A22)成分は、具体的には、ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンセチルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸エステル、ポリオキシプロピレンオクチルエーテル硫酸エステル、ポリオキシプロピレンデシルエーテル硫酸エステル、ポリオキシプロピレンラウリルエーテル硫酸エステル、ポリオキシプロピレントリデシルエーテル硫酸エステル、ポリオキシプロピレンミリスチルエーテル硫酸エステル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル硫酸エステル、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンオクチルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリデシルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンミリスチルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンステアリルエーテル硫酸エステル、及びこれらの塩から選ばれる1種以上が挙げられ、発泡性の観点から、好ましくはポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸エステル、ポリオキシプロピレンデシルエーテル硫酸エステル、ポリオキシプロピレンラウリルエーテル硫酸エステル、ポリオキシプロピレンミリスチルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンミリスチルエーテル硫酸エステル、及びこれらの塩から選ばれる1種以上である。
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物は、水硬性組成物への添加量低減の観点から、(A2)成分として、グリコシド型ノニオン界面活性剤(以下、(A23)成分という)を含有してよい。(A2)成分として(A23)成分を含有する場合、(A23)成分の含有量は、(A2)成分中、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、そして、100質量%以下が好ましく、実質的に100質量%が更に好ましい。
グリコシド型ノニオン界面活性剤は、下記一般式(a23)で表される化合物がより好ましい。
1a-(OR2a (a23)
〔式中、R1aは炭素数8以上、好ましくは10以上、そして、16以下、好ましくは14以下の直鎖アルキル基である。R2aは炭素数2以上4以下のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基、より好ましくはエチレン基である。Gは還元糖に由来する残基である。xは平均値0以上6以下の数である。yは平均値1以上10以下、好ましくは5以下、より好ましくは2以下の数を示す。〕
一般式(a23)の化合物において、Gは還元糖に由来する残基である。Gの原料の還元糖は、アルドースとケトースの何れであっても良い。また、Gの原料の還元糖は、炭素数3のトリオース、炭素数4のテトロース、炭素数5のペントース、炭素数6のヘキソースが挙げられる。アルドースは、具体的には、アピオース、アラビノース、ガラクトース、グルコース、リキソース、マンノース、ガロース、アルドース、イドース、タロース、キシロースが挙げられる。また、ケトースは、具体的には、フラクトースが挙げられる。本発明のGの原料の還元糖は、好ましくは炭素数5のアルドースであるアルドペントース又は炭素数6のアルドースであるアルドヘキソースであり、より好ましくはグルコースである。
<(B)成分>
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物は、(B)成分として、炭素数6以上10以下の一価アルコールを含有する。
(B)成分の炭素数は、速泡性と泡安定性の観点から、6以上、そして、10以下、好ましくは8である。
(B)成分は、速泡性と泡安定性の観点から、直鎖又は分岐鎖の炭化水素基、好ましくは直鎖又は分岐鎖のアルキル基、より好ましくは直鎖のアルキル基を有する一価アルコールである。
(B)成分は、具体的には、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、2-エチルヘキサノール、及び2-プロピルヘプタノールから選ばれる1種以上が挙げられ、発泡性の観点から、好ましくはオクタノール、及びデカノールから選ばれる1種以上、より好ましくはオクタノールを含有することが好ましい。オクタノール、及びデカノールから選ばれる1種以上の含有量は、(B)成分中、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、そして、100質量%以下が好ましく、実質的に100質量%が更に好ましい。また、オクタノールの含有量は、(B)成分中、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、そして、100質量%以下が好ましく、実質的に100質量%が更に好ましい。
<組成等>
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物は、(A1)成分を、添加量を低減できる観点から、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上、そして、流動性等の添加の作業性の観点から、好ましくは80質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは40質量%以下、より更に好ましくは30質量%以下含有する。
本発明において、(A1)成分の質量に関する規定は、ナトリウム塩に換算した値を用いるものとする。
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物は、(A2)成分を含有する場合、(A2)成分を、発泡性の観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは1.2質量%以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは3質量%以下、より更に好ましくは2質量%以下含有する。
本発明において、(A2)成分に含まれるアニオン界面活性剤の質量は、ナトリウム塩に換算した値を用いるものとする。また(A2)成分に含まれるカチオン界面活性剤の質量は、塩化物塩に換算した値を用いるものとする。
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物は、(B)成分を、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び臭気低減の観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下含有する。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物において、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A2)]は、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、0.8以上、好ましくは0.85以上、より好ましくは0.9以上、更に好ましくは0.95以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、1以下である。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物において、(B)成分の含有量と、(A1)成分の含有量との質量比(B)/(A1)は、水硬性組成物硬化体の比重を小さくする観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.05以上、そして、水硬性組成物中の気泡径の均一化の観点から、好ましくは0.30以下、より好ましくは0.20以下、更に好ましくは0.10以下である。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物において、(B)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(B)/[(A1)+(A2)]は、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.03以上、より更に好ましくは0.05以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び臭気低減の観点から、好ましくは0.30以下、より好ましくは0.25以下、更に好ましくは0.15以下、より更に好ましくは0.10以下である。
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物は、(A21)成分を含有する場合、(A21)成分を、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは0.9質量%以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは3質量%以下、より更に好ましくは2.5質量%以下、より更に好ましくは1.5質量%以下含有する。
本発明において、(A21)成分の質量に関する規定は、ナトリウム塩に換算した値を用いるものとする。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物において、(A21)成分を含有する場合、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A21)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A21)]は、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、0.8以上、好ましくは0.85以上、より好ましくは0.9以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、1以下、好ましくは0.95以下である。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物において、(A21)成分を含有する場合、(B)成分の含有量と、(A1)成分及び(A21)成分の合計含有量との質量比(B)/[(A1)+(A21)]は、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.03以上、より更に好ましくは0.05以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び臭気低減の観点から、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.25以下、更に好ましくは0.15以下、より更に好ましくは0.10以下である。
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物は、(A22)成分を含有する場合、(A22)成分を、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは1.25質量%以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは6質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは3質量%以下、より更に好ましくは2質量%以下含有する。
本発明において、(A22)成分の質量に関する規定は、ナトリウム塩に換算した値を用いるものとする。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物において、(A22)成分を含有する場合、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A22)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A22)]は、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、0.8以上、好ましくは0.85以上、より好ましくは0.9以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、1以下、好ましくは0.95以下である。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物において、(A22)成分を含有する場合、(B)成分の含有量と、(A1)成分及び(A22)成分の合計含有量との質量比(B)/[(A1)+(A22)]は、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.03以上、より更に好ましくは0.05以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び臭気低減の観点から、好ましくは0.30以下、より好ましくは0.25以下、更に好ましくは0.15以下、より更に好ましくは0.10以下である。
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物は、(A23)成分を含有する場合、(A23)成分を、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは1.25質量%以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは6質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは3質量%以下、より更に好ましくは2質量%以下含有する。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物において、(A23)成分を含有する場合、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A23)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A23)]は、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、0.8以上、好ましくは0.85以上、より好ましくは0.9以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、1以下、好ましくは0.96以下である。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物において、(A23)成分を含有する場合、(B)成分の含有量と、(A1)成分及び(A23)成分の合計含有量との質量比(B)/[(A1)+(A23)]は、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.03以上、より更に好ましくは0.045以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び臭気低減の観点から、好ましくは0.30以下、より好ましくは0.25以下、更に好ましくは0.15以下、より更に好ましくは0.10以下である。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物は、水を含有してよい。本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物は、水を、好ましくは10質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは40質量%以上、そして、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下含有する。(A1)成分、任意に(A2)成分、(B)成分、及び水を含有する水硬性組成物用気泡剤組成物では、(A1)成分、(A2)成分、及び(B)成分の合計の含有量は、発泡性の観点から好ましくは10質量%以上、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上、そして、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは40質量%以下とすることができる。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物は、任意に、増粘剤、キレート剤、重金属捕捉剤、防錆剤、防腐剤、着色剤、香料、消泡剤、溶剤、分散剤、凝集剤、水溶性ポリマー、などを含有することができる。これらは、(A1)成分、(A2)成分、及び(B)成分に該当しないものが用いられる。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物は、(A1)成分、(A2)成分、(B)成分、及び任意成分を混合することで得られる。混合の際には溶液粘度を低減するために適宜加熱してもよい。
本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物が対象とする用途としては、石膏スラリー、軽量ミルク(気泡ミルク、エアミルク)、軽量モルタル(気泡モルタル、エアーモルタル)、軽量コンクリート(気泡コンクリート、エアーコンクリート)、裏込め充填材、中込め充填材、建築用コンクリートブロック、ALC(軽量気泡コンクリート)、グラウト材、セラミックス多孔体、レンガ、耐火物、軽量盛土、ポンプ圧送用モルタルなどの気泡を含有する水硬性組成物が挙げられる。これらの気泡を含有する水硬性組成物において、気泡の混合による、軽量化、強度向上、流動性向上、断熱性、耐熱性、粘性付与、流動性制御、といった機能の付与が期待される。
これらの気泡を含有する水硬性組成物の中で、本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物は、石膏スラリー用として好適である。
[気泡含有水硬性組成物、及びその製造方法]
気泡を含有する水硬性組成物の製造方法は、本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物を発泡させ、泡沫として水硬性物質に配合して配合・軽量化する方法が均一な気泡が連行する事から好ましい。本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物又はそれを水で希釈した混合液として、直接セメントや石膏を水硬性物質としたペースト、スラリー、モルタル、コンクリートに練り込んでもよい。本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物を水硬性組成物に添加する方法については限定するものではなく、また本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物又はそれを水で希釈した混合液を泡沫化させる方法についても限定するものではない。
本発明は、水硬性粉体、水、前記(A1)成分、任意に前記(A2)成分、及び前記(B)成分を含有し、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A2)]が0.8以上1以下である、気泡含有水硬性組成物を提供する。
本発明の気泡含有水硬性組成物は、本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物で記載した事項を適宜適用することができる。
(A1)成分、(A2)成分、及び(B)成分は、本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物で記載した態様と同じである。
水硬性粉体とは、水和反応により硬化する物性を有する粉体のことであり、セメント、石膏等が挙げられ、石膏が好ましい。
セメントとしては、普通ポルトランドセメント、ビーライトセメント、中庸熱セメント、早強セメント、超早強セメント、耐硫酸セメント等が挙げられ、これらに高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフューム、石粉(炭酸カルシウム粉末)等が添加された高炉スラグセメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等でもよい。
本発明の気泡含有水硬性組成物は、水/水硬性粉体比が、スラリー流動性の観点から、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは40質量%以上、より更に好ましくは60質量%以上、そして、硬化体強度の観点から、好ましくは100質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは80質量%以下である。
ここで、水/水硬性粉体比は、水硬性組成物中の水と水硬性粉体の質量百分率(質量%)であり、水/水硬性粉体×100で算出される。水/水硬性粉体比は、水和反応により硬化する物性を有する粉体の量に基づいて算出される。水和反応により硬化する物性を有する粉体が、高強度混和材を含有する場合、高強度混和材の量も水硬性粉体の量に算入する。水硬性粉体に関する、水硬性組成物の他の量的関係についても同様である。
本発明の気泡含有水硬性組成物は、(A1)成分を、水硬性粉体100質量部に対して、硬化体比重低減の観点から、好ましくは0.005質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上、更に好ましくは0.015質量部以上、そして、硬化体強度の観点から、好ましくは0.1質量部以下、より好ましくは0.08質量部以下、更に好ましくは0.06質量部以下含有する。
本発明の気泡含有水硬性組成物は、(A2)成分を含有する場合、(A2)成分を、水硬性粉体100質量部に対して、硬化体比重低減の観点から、好ましくは0.0005質量部以上、より好ましくは0.0015質量部以上、更に好ましくは0.0015質量部以上、そして、硬化体強度の観点から、好ましくは0.015質量部以下、より好ましくは0.010質量部以下、更に好ましくは0.005質量部以下含有する。
本発明の気泡含有水硬性組成物は、(B)成分を、水硬性粉体100質量部に対して、硬化体比重低減の観点から、好ましくは0.0001質量部以上、より好ましくは0.0005質量部以上、更に好ましくは0.001質量部以上、より更に好ましくは0.0015質量部以上、より更に好ましくは0.002質量部以上、より更に好ましくは0.003質量部以上、そして、硬化体強度の観点から、好ましくは0.020質量部以下、より好ましくは0.015質量部以下、更に好ましくは0.010質量部以下、より更に好ましくは0.005質量部以下含有する。
本発明の気泡含有水硬性組成物において、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A2)]は、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、0.8以上、好ましくは0.85以上、より好ましくは0.9以上、更に好ましくは0.95以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、1以下である。
本発明の気泡含有水硬性組成物において、(B)成分の含有量と、(A1)成分の含有量との質量比(B)/(A1)は、水硬性組成物硬化体の比重を小さくする観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.05以上、そして、水硬性組成物中の気泡径の均一化の観点から、好ましくは0.30以下、より好ましくは0.20以下、更に好ましくは0.10以下である。
本発明の気泡含有水硬性組成物において、(B)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(B)/[(A1)+(A2)]は、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.03以上、より更に好ましくは0.05以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び臭気低減の観点から、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.25以下、更に好ましくは0.15以下、より更に好ましくは0.10以下である。
本発明の気泡含有水硬性組成物は、(A2)成分として(A21)成分を含有する場合、(A21)成分を、水硬性粉体100質量部に対して、硬化体比重低減の観点から、好ましくは0.0001質量部以上、好ましくは0.0005質量部以上、より好ましくは0.0010質量部以上、そして、硬化体強度の観点から、好ましくは0.015質量部以下、より好ましくは0.010質量部以下、更に好ましくは0.005質量部以下含有する。
本発明の気泡含有水硬性組成物において、(A2)成分として(A21)成分を含有する場合、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A21)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A21)]は、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、0.8以上、好ましくは0.85以上、より好ましくは0.9以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、1以下、好ましくは0.95以下である。
本発明の気泡含有水硬性組成物において、(A2)成分として(A21)成分を含有する場合、(B)成分の含有量と、(A1)成分及び(A21)成分の合計含有量との質量比(B)/[(A1)+(A21)]は、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.03以上、より更に好ましくは0.05以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び臭気低減の観点から、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.25以下、更に好ましくは0.15以下、より更に好ましくは0.10以下である。
本発明の気泡含有水硬性組成物は、(A2)成分として(A22)成分を含有する場合、(A22)成分を、水硬性粉体100質量部に対して、硬化体比重低減の観点から、好ましくは0.0005質量部以上、より好ましくは0.0010質量部以上、更に好ましくは0.0015質量部以上、そして、硬化体強度の観点から、好ましくは0.015質量部以下、より好ましくは0.010質量部以下、更に好ましくは0.005質量部以下含有する。
本発明の気泡含有水硬性組成物において、(A2)成分として(A22)成分を含有する場合、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A22)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A22)]は、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、0.8以上、好ましくは0.85以上、より好ましくは0.9以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、1以下、好ましくは0.95以下である。
本発明の気泡含有水硬性組成物において、(A2)成分として(A22)成分を含有する場合、(B)成分の含有量と、(A1)成分及び(A22)成分の合計含有量との質量比(B)/[(A1)+(A22)]は、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.03以上、より更に好ましくは0.05以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び臭気低減の観点から、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.25以下、更に好ましくは0.15以下、より更に好ましくは0.10以下である。
本発明の気泡含有水硬性組成物は、(A2)成分として(A23)成分を含有する場合、(A23)成分を、水硬性粉体100質量部に対して、硬化体比重低減の観点から、好ましくは0.0005質量部以上、より好ましくは0.0010質量部以上、更に好ましくは0.0015質量部以上、そして、硬化体強度の観点から、好ましくは0.015質量部以下、より好ましくは0.010質量部以下、更に好ましくは0.005質量部以下含有する。
本発明の気泡含有水硬性組成物において、(A2)成分として(A23)成分を含有する場合、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A23)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A23)]は、水硬性組成物中の気泡大径化の観点から、0.8以上、好ましくは0.85以上、より好ましくは0.9以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、1以下、好ましくは0.96以下である。
本発明の気泡含有水硬性組成物において、(A2)成分として(A23)成分を含有する場合、(B)成分の含有量と、(A1)成分及び(A23)成分の合計含有量との質量比(B)/[(A1)+(A23)]は、水硬性組成物中の気泡大径化及び発泡性の観点から、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.03以上、より更に好ましくは0.045以上、そして、水硬性組成物中の気泡大径化及び臭気低減の観点から、好ましくは0.30以下、より好ましくは0.25以下、更に好ましくは0.15以下、より更に好ましくは0.10以下である。
本発明の気泡含有水硬性組成物は、細骨材及び/又は粗骨材を含有することができる。また本発明の気泡含有水硬性組成物は、当業界で公知の混和剤や混和材を含有することができる。
本発明の気泡含有水硬性組成物の比重は、強度の観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.4以上、更に好ましくは0.5以上、そして、取り扱い性の観点から、好ましくは0.9以下、より好ましくは0.8以下、更に好ましくは0.7以下である。
本発明の気泡含有水硬性組成物は気泡を含有する。本発明の気泡含有水硬性組成物の硬化体の平均気泡径は、硬化体強度向上の観点から、好ましくは1250μm以下、より好ましくは1000μm以下、更に好ましくは800μm以下、より更に好ましくは700μm以下、より更に好ましくは650μm以下、より更に好ましくは600μm以下である。
平均気泡径は、気泡含有水硬性組成物の硬化体を作製し、その硬化体を任意に切り出して断面を作成し、その断面をデジタルマイクロスコープで観察して、任意に100個の気泡断面の直径を測定し、それらの値の平均値(算術平均)から算出する。なお気泡断面の直径の測定は、気泡断面が円の場合は直径を、気泡断面が楕円の場合は、長軸を、気泡断面が不定形の場合は、最長部分を直径とする。
本発明の気泡含有水硬性組成物は、本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物を用いて製造することができる。
すなわち、本発明は、次の工程1及び工程2を含む、気泡含有水硬性組成物の製造方法を提供する。
<工程1>
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて泡沫を得る工程。
<工程2>
工程1で得られた泡沫と、水硬性粉体及び水とを含有する水硬性組成物とを混合する工程。
この製造方法により本発明の気泡含有水硬性組成物を調製できる。
本発明の気泡含有水硬性組成物の製造方法は、本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物、及び本発明の気泡含有水硬性組成物で記載した態様を適宜適用することができる。
本発明の気泡含有水硬性組成物の製造方法において、本発明の気泡含有水硬性組成物で述べた各成分の含有量及びそれらの質量比は、各成分の含有量を混合量に置き換えて適宜適用することができる。
工程1では、前記液体組成物の発泡倍率は、水硬性組成物の用途などにもよるが、経済性の観点から、好ましくは5倍以上、より好ましくは7倍以上、更に好ましくは10倍以上、そして、混錬性の観点から、好ましくは30倍以下、より好ましくは25倍以下、更に好ましくは20倍以下である。
工程2では、水硬性組成物の用途などにもよるが、泡沫を、水硬性組成物に対して、硬化体軽量化の観点から、好ましくは50体積%以上、より好ましくは100体積%以上、更に好ましくは150体積%以上、そして、硬化体強度の観点から、好ましくは400体積%以下、より好ましくは300体積%以下、更に好ましくは200体積%以下、混合する。この製造方法では、工程1及び/又は工程2で、当業界で公知の混和剤や混和材を混合することができる。
[気泡含有石膏スラリー、及びその製造方法]
本発明の気泡含有水硬性組成物において、水硬性粉体は石膏が好ましい。本発明では、水硬性粉体が石膏である気泡含有水硬性組成物を、気泡含有石膏スラリーともいう。
すなわち本発明は、石膏、水、前記(A1)成分、任意に前記(A2)成分、及び前記(B)成分を含有し、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A2)]が0.8以上1以下である、気泡含有石膏スラリーを提供する。
本発明の気泡含有石膏スラリーは、石膏ボード用として好適である。
本発明の気泡含有石膏スラリーは、本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物、本発明の気泡含有水硬性組成物、及び本発明の気泡含有水硬性組成物の製造方法で記載した事項を適宜適用することができる。
(A1)成分、(A2)成分、及び(B)成分は、本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物で記載した態様と同じである。
本発明の気泡含有石膏スラリーにおいて、本発明の気泡含有水硬性組成物で述べた各成分の含有量及びそれらの質量比は、水硬性粉体を石膏に置き換えて適宜適用することができる。
本発明の気泡含有石膏スラリーにおいて、比重、及び平均気泡径の範囲は、本発明の気泡含有水硬性組成物で記載した範囲と同じである。
石膏は、高品質の中和石膏、リン酸の副産物であるリン酸石膏、火力発電で発生する排煙脱硫石膏、さまざまな不純物や粘土を含む天然石膏、それらの混合物などのいずれの石膏も用いることが出来る。
石膏が含む粘土は、層状構造をもった含水珪酸塩鉱物(以降、粘土鉱物と呼ぶ)を主体としたものであり、この粘土中に微粒の鉱物として含まれる粘土鉱物としては、カオリン鉱物(カオリナイト、ディッカイト及びナクライト)、蛇紋石(リザーダイト、アンチゴライト、クリソタイル)、雲母粘土鉱物(イライト、セリサイト、海緑石、セラドナイト)、クロライト、バーミキュライト、スメクタイト(モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト)が挙げられる。
石膏は、無水石膏、半水石膏、二水石膏などがある。原料石膏としては、天然石膏または中和石膏もしくは副産石膏などの化学石膏を単独で、あるいはそれらの二種以上を混合したものが使用できる。主な化学石膏としてはリン酸石膏、フッ酸石膏、チタン石膏または排煙脱硫石膏などが例示される。また、原料石膏には、リサイクル石膏を含んでもよい。リサイクル石膏は、石膏ボードメーカーで自家発生する廃石膏ボード、新築時及び解体時に発生する廃石膏ボード等から回収されるリサイクル石膏であればいずれでも良い。本発明はこれらのいずれの原料石膏に対しても好適に用いることができ、また種々の割合でブレンドされたものに対しても優れた効果が得られる。
本発明の気泡含有石膏スラリーは、石膏ボード用等に使用される添加剤を含有することができる。そのような添加剤としては汎用減水剤、消泡剤、整泡剤、硬化調整剤、撥水剤、接着剤、遅延剤などがあり、更に強化繊維としてガラス繊維、炭素繊維、古紙、バージンパルプ等を添加する、或いは、軽量骨材であるパーライト、発泡スチール等とともに石膏ボードを作製することも行なわれる。
本発明の気泡含有石膏スラリーは、本発明の水硬性組成物用気泡剤組成物を用いて製造することができる。
すなわち、本発明は、次の工程1及び工程2を含む、気泡含有石膏スラリーの製造方法を提供する。
<工程1>
本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて泡沫を得る工程。
<工程2>
工程1で得られた泡沫と、石膏及び水とを含有する石膏スラリーとを混合する工程。
この製造方法により本発明の気泡含有石膏スラリーを調製できる。
本発明の気泡含有石膏スラリーの製造方法は、本発明の水硬性組成物用起泡剤組成物、本発明の気泡含有水硬性組成物及びその製造方法、並びに本発明の気泡含有石膏スラリーで記載した態様を適宜適用することができる。
本発明の気泡含有水硬性組成物の製造方法において、本発明の気泡含有水硬性組成物で述べた各成分の含有量及びそれらの質量比は、水硬性粉体を石膏に置き換え、更に各成分の含有量を混合量に置き換えて適宜適用することができる。混合に用いる泡沫及び石膏スラリーの温度は、それぞれ15℃以上40℃以下が好ましい。
工程1、工程2は、本発明の気泡含有水硬性組成物の製造方法に準じて行うことができる。
実施例、比較例で用いた成分を以下に示す。
(A1)成分
・C10AS:デシル硫酸エステルナトリウム
・C8AS:オクチル硫酸エステルナトリウム
・s-C8AS:2-エチルヘキシル硫酸エステルナトリウム
(A2)成分
・C12AS:ラウリル硫酸エステルナトリウム、(A21)成分
・C13AS:アルキル硫酸エステルナトリウム(炭素数12/14/16=63.5/23.5/13.0)、(A21)成分
・AES:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、製品名「エマールD-3-D」、花王(株)製、(A22)成分
・AG:アルキルポリグリコシド(ラウリルグリコシド)、製品名「マイドール12」花王(株)製、(A23)成分
(B)成分
・C8OH:オクタノール、製品名「カルコール0898」花王(株)製
・C6OH:ヘキサノール、富士フィルム和光純薬(株)製
・C10OH:デカノール、製品名「カルコール1098」花王(株)製
・s-C8OH:2-エチルヘキサノール、富士フィルム和光純薬(株)製(B’)成分((B)成分の比較成分)
・C12OH:ラウリルアルコール、製品名「カルコール2098」花王(株)製
(1)水硬性組成物用起泡剤組成物の調製
表1~3に示す水硬性組成物用起泡剤組成物を以下の方法により調製した。50mLスクリュー管に合計30gとなるよう各原料を所定の割合で加え、撹拌子を用いて1000rpmで3時間撹拌した。溶液粘度が高く撹拌効率が悪い場合は、適宜40℃の加温を行った。
(2)石膏スラリーの調製
調製した表1~3の水硬性組成物用起泡剤組成物と水とを1対99の質量比で混合し、水硬性組成物用起泡剤組成物の濃度が1.0質量%(100倍希釈)の水溶液を調製した、調製した水溶液25gを1Lディスポカップ中に加え、フラット6枚パドル翼(FP-50、アズワン(株)製)を用いて、2000rpm(EUROSTAR 200 control、IKAジャパン(株)製)で60秒間撹拌し、泡沫を得た。なお、表1では、得られる石膏スラリーの硬化体の比重をおよそ0.5とするために、水硬性組成物用起泡剤組成物の水溶液の濃度を1.0質量%に代えて表1中で示す濃度に変更した。
500mLディスポカップに焼き石膏200g、二水石膏2g、水150g、減水剤(マイテイ150、花王(株)製)0.8gを加え、ハンドミキサー(MK-H4、パナソニック(株)製)を用いてメモリ3で20秒間撹拌し、泡沫投入前の石膏スラリーを調製した。
1Lディスポカップ中で調製した泡沫25gに、調製した前記石膏スラリーを全量投入し、1Lディスポカップ中で前記フラット6枚パドル翼を用いて、1500rpmで30秒間混錬し、気泡を含有する石膏スラリーを得た。なお石膏スラリーの水/石膏比は75質量%であった。混練に用いた泡沫と石膏スラリーの温度はいずれも20℃で行った。
(3)石膏中の平均気泡径の測定
得られた気泡を含有する石膏スラリーを、直径5cm、高さ10cmの円柱供試体用の型枠(プラモールド、(株)ニフコ製)に流し込み、1時間以上室温で静置した。
円柱供試体用の型枠から硬化した石膏スラリーを脱型し、60℃の恒温槽で24時間静置して乾燥した後、高さ5cmの部分に切れ込みを入れて、硬化体の断面を作成した。その断面をデジタルマイクロスコープで観察して、任意に100個の気泡断面の直径を測定し、それらの値の算術平均から平均気泡径を算出した。なお気泡断面の直径の測定は、気泡断面が円の場合は直径を、気泡断面が楕円の場合は、長軸を、気泡断面が不定形の場合は、最長部分を直径とする。結果を表1~3に示す。
また得られた石膏スラリーの硬化体の比重を表1に示す。また得られた表2~3の石膏スラリーの硬化体の比重は0.28~0.72であった。
(4)石膏強度の測定
(3)で得られた表1の石膏スラリーの硬化体を、40℃の恒温槽で2時間静置したあと、直ちに強度試験機(CONCRETO2000X、(株)島津製作所)を用いて分速1mmの圧縮速度で圧縮強度を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2023070662000001
表1の結果より、石膏スラリーの硬化体の比重が同じ程度である場合、石膏スラリーの硬化体中の平均気泡径を大きくさせることで、石膏スラリーの硬化体の強度を高められることが分かる。
Figure 2023070662000002
Figure 2023070662000003

Claims (17)

  1. 下記(A1)成分、任意に下記(A2)成分、及び下記(B)成分を含有し、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A2)]が0.8以上1以下である、水硬性組成物用起泡剤組成物。
    (A1)成分:炭素数8以上10以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上
    (A2)成分:(A1)成分以外の界面活性剤から選ばれる1種以上
    (B)成分:炭素数6以上10以下の一価アルコール
  2. (A1)成分を、15質量%以上80質量%以下含有する、請求項1に記載の水硬性組成物用起泡剤組成物。
  3. (A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A2)]が0.9以上1以下である、請求項1又は2に記載の水硬性組成物用起泡剤組成物。
  4. (B)成分の含有量と、(A1)成分の含有量との質量比(B)/(A1)が0.01以上0.3以下である、請求項1~3の何れか1項に記載の水硬性組成物用起泡剤組成物。
  5. (B)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(B)/[(A1)+(A2)]が0.005以上0.3以下である、請求項1~4の何れか1項に記載の水硬性組成物用起泡剤組成物。
  6. (A2)成分が、(A1)成分以外のアルキル又はアルケニル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上(以下、(A21)成分という)、炭素数8以上16以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上(以下、(A22)成分という)、並びにグリコシド型ノニオン界面活性剤(以下、(A23)成分という)から選ばれる1種以上である、請求項1~5の何れか1項に記載の水硬性組成物用起泡剤組成物。
  7. (A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A21)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A21)]が0.8以上1以下である、請求項6に記載の水硬性組成物用起泡剤組成物。
  8. (B)成分の含有量と、(A1)成分及び(A21)成分の合計含有量との質量比(B)/[(A1)+(A21)]が0.005以上0.3以下である、請求項6又は7に記載の水硬性組成物用起泡剤組成物。
  9. (A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A22)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A22)]が0.8以上1以下である、請求項6~8の何れか1項に記載の水硬性組成物用起泡剤組成物。
  10. (B)成分の含有量と、(A1)成分及び(A22)成分の合計含有量との質量比(B)/[(A1)+(A22)]が0.005以上0.3以下である、請求項6~9の何れか1項に記載の水硬性組成物用起泡剤組成物。
  11. (A22)成分の含有量が6質量%以下である、請求項6~10の何れか1項に記載の水硬性組成物用起泡剤組成物。
  12. 石膏スラリー用である、請求項1~11の何れか1項に記載の水硬性組成物用起泡剤組成物。
  13. 水硬性粉体、水、下記(A1)成分、任意に下記(A2)成分、及び下記(B)成分を含有し、(A1)成分の含有量と、(A1)成分及び(A2)成分の合計含有量との質量比(A1)/[(A1)+(A2)]が0.8以上1以下である、気泡含有水硬性組成物。
    (A1)成分:炭素数8以上10以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、及びその塩から選ばれる1種以上
    (A2)成分:(A1)成分以外の界面活性剤から選ばれる1種以上
    (B)成分:炭素数6以上10以下の一価アルコール
  14. 水硬性粉体が石膏である、請求項13に記載の気泡含有水硬性組成物。
  15. 気泡含有水硬性組成物の硬化体の平均気泡径が200μm以上800μm以下である、請求項13又は14に記載の気泡含有水硬性組成物。
  16. 次の工程1及び工程2を含む、気泡含有水硬性組成物の製造方法。
    <工程1>
    請求項1~11の何れか1項に記載の水硬性組成物用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて泡沫を得る工程。
    <工程2>
    工程1で得られた泡沫と、水硬性粉体及び水とを含有する水硬性組成物とを混合する工程。
  17. 水硬性粉体が石膏である、請求項16に記載の気泡含有水硬性組成物の製造方法。
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