JP2023070598A - 入力ペン - Google Patents

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Abstract

【課題】先端開口孔から突出する先端入力部が、真っ直ぐな状態(直線状態)で、軸筒の軸中心線と平行した状態を保つことができる多機能ペンを提供する。【解決手段】軸筒2内に複数のリフィルが収容されて、うち一本は電磁誘導式タッチペンリフィルであり、各リフィル9がガイド筒11によって軸筒2の軸方向に移動可能に支持されると共に、軸筒2に対するガイド筒11の相対回転操作を受けて、軸筒内に固定された円筒カム15によって、リフィル9の先端入力部9aが、軸筒の口先部6に設けた開口孔6aから選択的に突出される。口先部6の開口孔6aを、軸筒の軸中心線から偏心した位置に形成することで、開口孔6aから先端入力部9aが突出された状態のリフィル9は、直線状態が維持される。【選択図】図2

Description

この発明は、軸筒内に複数のリフィルを収容し、リフィルの先端部を選択的に軸先から突出させる回転繰出式の入力ペンに関する。
軸筒内に複数のリフィルを収容し、所定の繰出し操作により、軸筒の先端部から選択的に先端入力部を突出させる構造の多機能ペンが提供されている(特許文献1)。
この特許文献1に示された多機能ペンによると、軸筒内に収容される各リフィルの後端部に、ノック棒が配置される。そして、何れか一つのノック棒を前方に動作させて、選択的に一つのリフィルの先端部を、先軸の先端側に形成された先端開口から突出させることができる。
特開2019-101488号公報
ところで、特許文献1に記載された繰出方式では、リフィルを直線動作によって繰り出すため、特にリフィル収納時のノック衝撃により、電磁誘導方式による入力に用いられる電磁誘導リフィルでは、内部の電気系が断線することが生じうることがあるため、電磁誘導リフィルに伝わる衝撃を緩和する必要がある。
そこで、本発明は、軸筒の軸方向に電磁誘導リフィルが移動可能な多機能ペンにおいて電磁誘導リフィルに伝わる衝撃の緩和を提供することを目的とする。
前記した課題を解決するためになされたこの発明に係る多機能ペンは、軸筒内に少なくとも一本が電磁誘導タッチペンを備えた複数のリフィルが収容されて、各リフィルがガイド筒によって軸筒の軸方向に移動可能に支持されると共に、軸筒に対する前記ガイド筒の相対回転操作を受けて、軸筒内に固定された円筒カムによって、一つの前記リフィルの先端入力部が前記軸筒の先端に設けた開口孔から選択的に突出される多機能ペンであって、前記開口孔を、前記軸筒の軸中心線から偏心した位置に形成することで、前記開口孔から先端入力部が突出された状態の前記リフィルが、直線状態を維持することを特徴とする。
この場合、好ましい実施の形態においては、前記各リフィルの後端部には前記円筒カムに摺接して、リフィルを軸筒の軸方向に移動させる摺動コマが連結され、前記軸筒内に固定された円筒カムは、周方向に沿って円弧状に形成されたカム平坦部と、前記カム平坦部の両端側から前方に尖形するように形成された左右一対のカム斜面と、前記一対のカム斜面の先端が繋がる所定幅のカム頂部を有し、前記リフィルに連結された摺動コマが、前記カム頂部に当接することにより、前記リフィルの先端入力部が前記先軸の開口孔から突出され、この状態において、他のリフィルに連結された摺動コマは、前記カム平坦部に位置する構成が採用される。
そして、前記先軸における軸筒の軸方向に直交する断面形状は、非正円形状を構成していることが望ましい。
さらに、軸筒は先軸および後軸により構成され、前記先軸に対して後軸が軸継手を介して連結されることで前記軸筒が構成され、前記先軸と軸継手のいずれか一方には、軸方向に沿って位置合わせ開口が形成されると共に、前記先軸と軸継手のいずれか他方には、前記位置合わせ開口に対して軸方向に挿入される凸状部が形成され、前記先軸内において、前記位置合わせ開口に対して凸状部が挿入されることで、前記口先部材と軸継手との間で、互いに軸回転方向の位置合わせ機構を形成していることが望ましい。
加えて、電磁誘導リフィルの後端には、耐衝撃性を有する変形部材を装着することが望ましい。
前記したこの発明に係る多機能ペンによると、軸筒内に収容された複数本のリフィルは、手動により回転操作を受けるガイド筒によって、それぞれ軸方向に移動可能に支持される。そして、ガイド筒が回転運動を受けることで、軸筒内に固定された円筒カムとの相互作用により、一つのリフィルの先端入力部が、軸筒の先端に設けた開口孔から順次選択的に突出される。したがって、特に電磁誘導式の入力ペンの出没動作において、入力ペンへの衝撃の緩和に寄与することができる。
また、軸筒の先端の開口孔は軸筒の軸中心線から偏心した位置に形成されており、これにより、開口孔から先端入力部が突出される前記リフィルは、軸筒内でほぼ直線状態(真っ直ぐな状態)を維持することができる。その場合、特に電磁誘導式の入力ペンの出没において、軸筒の軸心に対して曲がった姿勢で突出する従来の多機能ペンのような内部回路への損傷問題を解消することができる。
加えて、リフィルの先端入力部を突出させる円筒カムには、前方に尖形するように形成された左右一対のカム斜面が施されているので、ガイド筒の回転操作が左右いずれの方向であっても、先端入力部の交換操作を行うことができる。
それ故、軸筒内に複数のリフィルが収容されたこの種の多機能ペンにおいて、必要とするリフィルの選択を迅速に行うことが可能となる。
この発明に係る多機能ペンの外観構成を示した斜視図である。 同じく多機能ペンの全体構成を示し、(A)は正面図、(B)は中央断面図である。 図2におけるa-a線より矢印方向に見た拡大断面図である。 先軸を取り外してリフィル(リフィル)が交換可能な状態を示した斜視図である。 先軸と後軸を取り除き電磁誘導リフィルを繰り出した状態を示し、(A)は表面側から見た斜視図、(B)は裏面側から見た斜視図である。 図1に示す多機能ペンを部品単位に分解した展開斜視図である。 変形部材の斜視図(A)、正面図(B)及び(B)のVIII-VIII断面図(C)である。 先軸の単品構成を示し、(A)は先端部側から見た斜視図、(B)は左側面図、(C)は平面図、(D)は正面図、(E)は底面図、(F)は中央断面図、(G)は天地を反転して後端部側から見た斜視図、(H)は右側面図である。 後軸の単品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は中央断面図、(D)は右側面図である。 円筒カムの単品構成を示し、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)は中央断面図、(D)は底面図である。 円筒カムの単品構成を示し、(E)は斜視図、(F)は左側面図、(G)は右側面図である。 後軸に円筒カムを装着しようとする状態を示し、(A)は正面図、(B)は中央断面図、(C)は斜視図、(D)軸方向から見た拡大した側面図である。 ガイド筒の単品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は上面図、(C)は正面図、(D)は中央断面図である。 軸継手の単品構成を示し、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)は中央断面図、(D)は斜視図である。 操作体の単品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は中央断面図である。
この発明に係る多機能ペンについて、各図の実施の形態に基づいて説明する。
なお、以下に示す各図においては、同一部分を同一符号で示しているが、一部の図面においては紙面の都合で代表的な部分に符号を付けて、その詳細については、各部品単位で示したそれぞれの図面に付けた符号を引用して説明する場合もある。
この多機能ペン1は、図1および図2に全体構成で示したとおり、外郭を構成する軸筒2は、先軸3および後軸4により構成され、先軸3と後軸4とは軸継手5を介して直線状に連結されている。そして、先軸3の前端に位置する口先部6からリフィルとしての電磁誘導リフィル9の先端入力部9a及びホールペンリフィルのボールペン筆記部(図示省略)が、突出するように構成されている。
また、後軸4の後端部には操作体7が、後軸4に対して回動可能に取り付けられており、この操作体7を回動操作することにより、口先部6から突出される先端入力部9aやボールペン筆記部が選択可能になされる。そして、後軸4と操作体7の境界部分において、ワイヤークリップ8の基端部が後軸4の後端部に取り付けられている。
前記軸筒2内には、図4にも示されているようにリフィルとして、1本の電磁誘導リフィル9と2本のボールペンリフィル(図示省略)が軸筒2の軸線に平行となるように収容されている。これら3本のリフィルは、後軸4の後端側に軸回転が可能に配置されたガイド筒11において、それぞれ軸方向に移動可能に保持されている。
すなわちガイド筒11には、前記した3本のリフィルの後端部がそれぞれ挿入される後述するガイド孔11aが形成されて、このガイド孔11a内には図5~図6にも示されているように摺動コマ12が収容されている。
この摺動コマ12は、ガイド筒11の前端部に装着されたスプリング受け14との間に配置されたそれぞれのコイルスプリング13によって、前記ガイド孔11aの内底部に向かって付勢されている。そして、摺動コマ12の前端部に突出するようにして形成された小突起12a(図2参照)がリフィルの後端部に嵌合させるている。なお、電磁誘導リフィル9の場合はリフィル後端部に変形部材70を介して嵌合されることで、電磁誘導リフィル9が摺動コマ12によって保持されている。
したがって、電磁誘導リフィル9やボールペンリフィル(図示省略)などのリフィルを交換しようとする時には、図4に示すように先軸3を軸継手5から引き抜いて、後軸ユニットU2から分離し、この状態で、交換しようとするリフィルを手前に引く操作を行う。これにより、摺動コマ12はガイド筒11内を前進し、コイルスプリング13が最も圧縮された状態で、電磁誘導リフィル9の後端部が、摺動コマ12の小突起12aから外れる。そこで、新たなリフィルを挿入することで、リフィルの後端部が摺動コマ12の小突起12aに嵌合し、これにより新たなリフィルは、摺動コマ12によって再び保持される。
この実施の形態においては、電磁誘導リフィル9を交換しようとする時には、図4に基づいて説明したように、後軸ユニットU2から先軸3を、軸方向に沿って引き抜くことで行われる。また、先軸3を後軸ユニットU2に装着する場合には、先軸3を後軸ユニットU2に向かって、軸方向押し込むことで、先軸3は後軸ユニットU2側の軸継手5に対して、軸方向に嵌合(いわゆるグズ嵌合)されて取り付けられる。
図2に示すようにガイド筒11の後端部側には、後述する軸体11cが形成されており、この軸体11cの端部に、前記した操作体7が装着される。したがって操作体7を回動操作することで、前記ガイド筒11は3本のリフィルを装着したまま、軸回転されるように構成されている。
図2、図5に示すように、前記したガイド筒11の後半部を取り囲むようにして、円筒カム15が後軸4内に取り付けられている。
円筒カム15の詳細な構成については、円筒カム15を単品構成で示した図11Aおよび図11Bに基づいて後で説明するが、前記した操作体7を回動操作することで、ガイド筒11が回動し、これに伴い摺動コマ12に形成された凸部12b(図2、図5参照)が、円筒カム15の後述するカム斜面15bに沿ってせり上がり、これにより、摺動コマ12は前進する。
前進する摺動コマ12が取り付けられた電磁誘導リフィル9の先端入力部9aは、図1および図2に示すように口先部6の開口孔6aより突出され、筆記が可能な状態となる。
以下、前記した多機能ペン1を構成する各部材について、部品単位で示した図面に基づいて個々に説明する。
電磁誘導リフィル9は、樹脂製の収容筒を備え、この収容筒の先端側には、棒状のフェライトコア(図示せず)が内蔵され、フェライトコアの先端に、たとえばポリアセタールのような合成樹脂製の先端入力部9aが装着されている。また、フェライトコアの周囲には電磁誘導コイル(図示せず)が外挿されている。さらに、収容筒の内部空間におけるフェライトコアよりも後端側には、電磁誘導コイルと電気的に接続された静電容量可変のコンデンサ(図示せず)と静電容量固定のコンデンサ(図示せず)と共振周波数を微調整するための各種受動素子(図示せず)が収容されている。なお、電磁誘導リフィル9は変形部材70に対して着脱可能とされており、先端入力部9aが摩耗したり、内蔵する電子機器類が故障したりした際には、容易に新品と交換することができる。また、変形部材70も摺動コマ12と着脱可能としており、変形部材70が強い応力により座屈などの変形をした場合でも新たな変形部材70と交換することができる。
図7(A)は、変形部材70の斜視図、図7(B)は、変形例における変形部材70の正面図、図7(C)は、図7(B)のVIII-VIII断面図である。
図7に示すように、変形部材70は、薄肉部72を径方向に貫通する貫通部76が複数形成されている。この貫通部76は、図7(B)に示すように、正面視にて略楕円形を呈している。
以上のように、図7に示す変形例における変形部材70は、貫通部76を形成することで、薄肉部72の軸線方向への柔軟性を構造的に高めることで電磁誘導リフィル9にかかる耐衝撃性を向上させることができる。
図8は、先軸3の単品構成を示している。この先軸3は好ましくは電磁誘導リフィル9の動作に影響を及ぼさない<例えばABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)など合成樹脂等の強い磁性を有しない素材により円筒状に形成される。そして、先軸3の外側の円筒面には軸方向に沿った浅い切り込み溝3bが、軸回りの数か所において、それぞれ集中するようにして施されている。この先軸3は多機能ペン1を把持したときに、滑り止めとして機能するものとなる。
口先部6の前端部にはすでに説明したとおり、先端入力部9aが突出する開口孔6aが形成されている。さらにこの口先部6は、図8の(D)に示すように、口先部6の先端部に形成された開口孔6aが、軸筒2の軸中心線から偏心した位置に形成されている。この実施の形態における口先部6は、前記した構成を備えるために、一般的に用いられる円錐型形状を採用せずに、口先部6における軸筒2の軸方向に直交する断面形状は、非正円形状を構成するものとなる。
これにより、先端入力部9aが開口孔6aから突出される電磁誘導リフィル9を、軸筒2内において、リフィル全体を曲げること無く真っ直ぐな状態(直線状態)にすることができる。
先軸3の内面の後方側には円弧状に湾曲した凸状部6d形成されている。そして、凸状部6dの円弧状の内周面には、軸方向に沿って、3本のリブ6eが形成されている。前記凸状部6dは、後述する軸継手5に形成した位置合わせ開口5bとの間で、軸回転方向の位置合わせ機構を形成するものである。
また、前記3本のリブ6eは、軸回転方向の位置合わせがなされていないまま、口先部6に軸継手5を当接させた場合に、軸継手5の一部が、口先部6に形成した凸状部6dの円弧状内周面に乗り上げた状態で組み付けられるのを阻止する作用を果たすものとなる。
図9は、後軸4の単品構成を示している。この後軸4は、例えばアルミニウムを素材として、プレス成形により正六角筒状に成形されている。その前端部は開口され、後端部には折り曲げ加工により、端面4aが形成されている。そして、前記端面4aから軸方向に沿って一対の切欠き部4bが形成されており、この一対の切欠き部4bが前記したワイヤークリップ8の一対の基端部の挿通孔として利用される。
また、前記端面4aの中央部は開口されて、後述する尾栓継手16に施された雄ねじ16aなどの挿通孔4cを構成している。
この後軸4の前端部開口側からは、次に説明する円筒カム15、ガイド筒11、軸継手5が順次挿入されることで、図4に示した後軸ユニットU2が構成される。以下、これらの各部材について、順に説明する。
図10および図11は、円筒カム15の単品構成を示している。この円筒カム15は、POM(ポリアセタール)などの樹脂素材により構成されており、図10の(A)に示すように、前半部15Aは円筒状に形成されてカム形成部を構成し、後半部15Bは小径に形成されて円筒カムの取り付けおよび軸受け孔等を構成している。
前半部15Aには、周方向に沿って円弧状に形成されたカム平坦部15aが形成されている。また、カム平坦部15aの両端側から前方に尖形するように形成された左右一対のカム斜面15bを有する。この一対のカム斜面15bは、それぞれ軸方向に沿って左右が対称となる円弧状に形成されており、その先端は、所定幅を有するカム頂部15cの両端にそれぞれ繋がっている。
なお、カム頂部15cは、選択されたリフィル(ボールペンリフィル)9に連結された摺動コマ12の凸部12b(図5参照)が当接する部位であるため、図に示すように、安定性向上のために緩やかな凹状に形成されている。
また、この実施の形態においては、カム平坦部15aとカム斜面15bとの境界部分には、一対の凹み部15dが形成されており、この凹み部15dには、選択されない他の2本のリフィルに連結された摺動コマ12の凸部12bが、それぞれ位置するように構成される。したがって、前記一対の凹み部15dに、それぞれ摺動コマ12の凸部12bが嵌る際に、程よいクリック感を得ることができるものとなる。
円筒カム15の後半部15Bは、小径部15eを構成しており、この小径部15eには、上下に向かって一対の係止凸部15fが形成されている。この小径部15eと係止凸部15fを利用して、円環状に形成された金属製の尾栓継手16(図6、図12参照)が取り付けられる。この尾栓継手16は円筒カム15およびワイヤークリップ8の基端部を、後軸4の後部内に機械的に取り付けるために利用される。
そして、図10の(C)に示されているように、小径部15e内には軸孔15gが形成されており、この軸孔15gにはガイド筒15の軸体11cが挿通されて、ガイド筒15を回動可能に支持する機能を果たす。
さらに、カム平坦部15aと小径部15eとの間の円筒面には、軸方向に沿って4本のリブ15hが平行状態に形成されている。これら各リブ15hは、円筒カム15を後軸4内に挿入固定するに際して、正六角筒状に形成された後軸4の内角部の4か所にそれぞれ接することで、後軸4に対する円筒カム15の軸回転方向の動き(遊び)を規制するものとなる。
図12は、円筒カム15を後軸4内に挿入固定する状態を示している。円筒カム15を後軸4内に挿入するにあたっては、円筒カム15の小径部15eに、尾栓継手16が挿入される。前記したとおり円筒カム15の小径部15eには、一対の係止凸部15fが形成されている。尾栓継手16は、一対の係止凸部15fによって回り止めされた状態で、小径部15eに装着される。
そして、正六角筒状に形成された後軸4に形成された一対の切欠き部4bに挟まれた面4d〔(図12(C)参照〕の裏面側に、円筒カム15のカム頂部15cが内接するようにして、後軸4内に円筒カム15を挿入する。
なお、図12(B)に示すように尾栓継手16には、雄ねじ16aが施されている。
図12に示した状態で、後軸4に形成された一対の切欠き部4bに対して、U字状に成形されたワイヤークリップ8の左右の基端部を挿入し、そのまま円筒カム15を後軸4内の後部に向かって押し込むと、円筒カム15の小径部15e、尾栓継手16の雄ねじ16aが、後軸4の雄ねじ挿通孔4cから突出される。
この状態で、後軸4の後部に突出した尾栓継手16の雄ねじ16aに対して、端面に鍔が付いたリング状の尾栓17(図6参照)をねじ込むことで、円筒カム15とワイヤークリップ8が、後軸4の後部に取り付けられる。
なお、図3は後軸4の後部に取り付けられた円筒カム15とワイヤークリップ8を含む主要部について、その取り付け状態を断面図で示している。
図13は、ガイド筒11の単品構成を示している。このガイド筒11については、先にその一部について説明をしているが、このガイド筒11は全体がPC(ポリカーボネート)などの透明樹脂素材により構成されている。そして、前半部には3本の電磁誘導リフィル9のそれぞれの後端部が挿入されるガイド孔11aが、軸回りに等間隔にかつ互いに平行に形成されている。
そして、各ガイド孔11aの長手方向に沿って、ガイド筒11の側面に連通するようにスリット11bが、ガイド孔11aごとに形成されている。このスリット11bには、ガイド孔11a内に収容された摺動コマ12の凸部12b(図2、図5参照)が外側に向かって位置している。そして、摺動コマ12の凸部12bは、前記した円筒カム15のカム斜面15b等に接して、ガイド孔11a内を移動できるように構成されている。これにより、前記電磁誘導リフィル9を前進移動させるように作用する。
ガイド筒11の各ガイド孔11a内において、前記摺動コマ12の前側には、コイルスプリング13が収容されて、ガイド筒11の前端部に装着されたスプリング受け14によって、各コイルスプリング13の前端部が係止される。
これにより、すでに説明したとおり、摺動コマ12の前端部に突出するようにして形成された小突起12a(図2参照)が、電磁誘導リフィル9のインク収用管の後端部に嵌合されることで、電磁誘導リフィル9が摺動コマ12によって保持され、各電磁誘導リフィル9をコイルスプリング13によって後退する方向に付勢している。
前記ガイド筒11の後半部には、円柱状を構成する小径の軸体11が形成されており、軸体11の後端部には軸方向に沿って短小な溝部11dが形成されている。加えて、前記溝部11dに沿うようにして、外径が軸方向に沿って凹凸状態にされた嵌合部11eが形成されている。
前記軸体11は、後軸4の後端部内に取り付けられた円筒カム15の軸孔15gに内接して、ガイド筒11を軸回転可能に支持するものであり、また、前記溝部11dと嵌合部11eは、多機能ペン1を組み上げた状態において、後軸4から突出して操作体7を取り付けるために用いられる。
図14は、軸継手5の単品構成を示している。この軸継手5も前記した口先部6と同様にABSなどの樹脂素材により形成されて、後軸4の前端部に取り付けられる。
すなわち、前記した円筒カム15、ガイド筒11を後軸4内に挿入した後に、最後に軸継手5が後軸4の前端部に取り付けられる。
この軸継手5は、全体が円筒形を構成し、その長手方向のほぼ中央部には、大径部5aが形成されている。この大径部5aの前半部(図14の左側)が、前記した先軸3の後端部に挿入されて、先軸3の前端部に挿入された口先部6との間で、軸回転方向の位置合わせが行われる。
このために、軸継手5の前端部には、円筒体の側面の一部を切り欠いた形態の比較的幅の広い位置合わせ開口5bが形成されている。この位置合わせ開口5bに対して、先軸3の前端部に装着された口先部6の凸状部6dが入り込むようにして、互いに位置合わせすることで、口先部6と軸継手5との間の軸回転方向の位置合わせがなされる。
軸継手5における幅の広い位置合わせ開口5bと、前記した大径部5aとの間には円筒部5cが形成されており、円筒部5cの一部には幅の広い位置合わせ開口5bに連続して幅の狭いスリット5dが形成されている。
前記円筒部5cには、薄肉状の素材により円筒状に形成された嵌合スリーブ22(図4、図5、図14参照)が取り付けられ、この嵌合スリーブ22を介して図4に示すように、先軸3の後端部が嵌合される。
このために、嵌合スリーブ22は損傷し易く、交換が必要となる場合が生ずる。そこで、円筒部5cに形成されたスリット5dは、嵌合スリーブ22の交換時に、円筒部5cの外径を縮小し、取り外しし易くするために設けられている。
軸継手5における後半部側は、後軸4への嵌合部5eが形成されており、これは外面が正六角柱状に構成されている。この嵌合部5eは正六角筒状に形成された前記した後軸4の前端開口内に挿入嵌合されることで、後軸4の前端部に軸継手5が取り付けられる。
後軸4への軸継手5の嵌合の際には、軸継手5に形成された位置合わせ開口5bの位置が、後軸4に先に取り付けたワイヤークリップ8の反対側になるように位置合わせした上で、嵌合させることが必要である。
前記した位置合わせをして、後軸4に軸継手5を取り付けることで、軸継手5に形成された位置合わせ開口5bに対して、先軸3の前端部に装着された口先部6の凸状部6dが入り込み、これにより、口先部6と軸継手5との間の軸回転方向の位置合わせを行うことができる。
この位置合わせは、図4に示したように先軸3を後軸ユニットU2に装着する際にも行なわれ、これにより、筆記部として選択された電磁誘導リフィル9の先端入力部9aは、軸筒の軸中心線から偏心した位置に形成された口先部6の開口孔6aから、真っ直ぐな状態を維持した状態で突出させることができる。
前記したように、後軸4に軸継手5を取り付けると、後軸4内に収容されたガイド筒11は後軸4に押されて、軸体11cに形成された溝部11dと、嵌合部11eが、後軸4の後部に突出する。この軸体11cに形成された溝部11dと嵌合部11eを利用して、操作体7が、後軸4の後端部に取り付けられる。
図15は、操作体7の単品構成を示している。この操作体7には、後端部側に向かって外径を小さくするつまみ部7aが形成され、その後端部には、周に沿った3か所に塗色が施された凹部、すなわちマーカー凹部7bが施されている。このマーカー凹部7bには、好ましくは多機能ペン1に装着される電磁誘導リフィル9の各インク色(例えば、赤、緑、黒)に対応した塗色が施される。
一方、操作体7の軸心には、内径を段状に狭くした装着穴7cが形成され、この装着穴7cの最奥には、軸方向に沿って内径が凹凸状にされた嵌合部7dと、軸方向に突出するリブ7eが施されている。
前記した操作体7は、後軸4の後部に突出したガイド筒11の軸体11cに、その装着穴7cを押し込むことで取り付けられる。
この時、後軸4の後部に突出している円筒カム15の小径部15eには、好ましくはOリング18(図2、図6参照)が装着され、操作体7の装着穴7c内にはボール19(図2、図6参照)が挿入される。
そして、ガイド筒11の軸体11cに形成された溝部11dに、操作体7の装着穴7cに施されたリブ7eを一致させて、この状態で操作体7を軸体11cに向かって押し込む操作を行う。この押し込み操作により、操作体7の凹凸状の嵌合部7dが、軸体11c側の凹凸状の嵌合部11eに嵌合して結合される。
これにより、操作体7の回動操作に伴い、後軸4内のガイド筒11に回動動作を与えることができる。
また、軸体11cの溝部11dに、操作体7の装着穴7cに施されたリブ7eが一致するように装着されるので、ワイヤークリップ8側に位置するマーカー凹部7dに対応したインク色の先端入力部9aが、口先部6の開口孔6aから突出するように連係させることができる。
以上のとおり構成された多機能ペンによると、操作体7の回動操作により、軸筒2内のガイド筒11が回動し、ガイド筒11の回動に伴って、軸筒2内に固定された円筒カム15のカム斜面15bに沿って、摺動コマ12が前進移動する。これにより、摺動コマ12に連結されたリフィル9は前進して、先端入力部9aが口先部6の開口孔6aから突出して、筆記が可能な状態となる。
操作体7のさらなる回動操作により、リフィル9はスプリング13の付勢力を受けて後退し、新たに選択された隣接するリフィル9が前記と同様に前進して、筆記が可能となる状態が繰り返される。
この場合、口先部6の開口孔6aは、軸筒の軸中心線から偏心した位置に形成されており、これにより、開口孔6aから先端入力部9aが突出されるリフィル9は、軸筒内でほぼ直線状態(真っ直ぐな状態)を維持することができる。したがって、先端入力部9aが、軸筒の軸心に対して曲がった姿勢で突出する従来の多機能ペンの見栄えの悪い問題点を解消することができる。
加えて、リフィル9の先端入力部9aを突出させる円筒カム15には、前方に尖形するように形成された左右一対のカム斜面15bが施されているので、操作体7の回転操作が左右いずれの方向であっても、先端入力部9aの出没操作を行うことができる。
それ故、軸筒内に3本以上のリフィル9が収容されたこの種の多機能ペンにおいて、必要とするリフィルの選択を迅速に行うことが可能となるなど、前記した発明の効果の欄に記載した作用効果を奏する多機能ペンが提供される。
なお、前記した実施の形態における軸継手5側と、口先部6側との間で構成される軸回転方向の位置合わせ機構は、軸継手5側に位置合わせ開口5bを形成し、口先部6側に前記位置合わせ開口5bに挿入される凸状部6dが形成されている。
しかし、位置合わせ開口5bと凸状部6dとを交互に入れ替えて、口先部6側に位置合わせ開口5bに相当する機構を施し、軸継手5側に凸状部6dに相当する機構を施す構成としても、同様の作用効果を奏する位置合わせ機構を実現させることができる。
1 多機能ペン
2 軸筒
3 先軸
4 後軸
5 軸継手
6 口先部
6a 開口孔
6d 凸状部
7 操作体
8 ワイヤークリップ
9 リフィル(電磁誘導リフィル)
9a 先端入力部
11 ガイド筒
11a ガイド孔
11c 軸体
12 摺動コマ
12a 小突起
12b 凸部
13 コイルスプリング
15 円筒カム
15a カム平坦部
15b カム斜面
15c カム頂部
16 尾栓継手
17 尾栓
70 変形部材
U2 後軸ユニット

Claims (4)

  1. 軸筒内に少なくとも一本が電磁誘導タッチペンを備えた複数のリフィルが収容されて、各リフィルがガイド筒によって軸筒の軸方向に移動可能に支持されると共に、軸筒に対する前記ガイド筒の相対回転操作を受けて、軸筒内に固定された円筒カムによって、一つの前記リフィルの先端入力部が前記軸筒の口先部材に設けた開口孔から選択的に突出された多機能ペンであって、
    前記口先部材の開口孔を、前記軸筒の軸中心線から偏心した位置に形成することで、前記開口孔から先端入力部が突出された状態の前記リフィルが、直線状態を維持することを特徴とする多機能ペン。
  2. 前記各リフィルの後端部には前記円筒カムに摺接して、リフィルを軸筒の軸方向に移動させる摺動コマが連結され、
    前記軸筒内に固定された円筒カムは、周方向に沿って円弧状に形成されたカム平坦部と、前記カム平坦部の両端側から前方に尖形するように形成された左右一対のカム斜面と、前記一対のカム斜面の先端が繋がる所定幅のカム頂部を有し、
    前記リフィルに連結された摺動コマが、前記カム頂部に当接することにより、前記リフィルの先端入力部が前記口先部材の開口孔から突出され、この状態において、他のリフィルに連結された摺動コマは、前記カム平坦部に位置していることを特徴とする請求項1に記載の多機能ペン。
  3. 前記口先部材における前記軸筒の軸方向に直交する断面形状が、非正円形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の多機能ペン。
  4. 前記軸筒は先軸および後軸により構成され、前記口先部材は、前記先軸の前端部に取り付けられると共に、前記先軸に対して後軸が軸継手を介して連結されることで前記軸筒が構成され、
    前記口先部材と軸継手のいずれか一方には、軸方向に沿って位置合わせ開口が形成されると共に、前記口先部材と軸継手のいずれか他方には、前記位置合わせ開口に対して軸方向に挿入される凸状部が形成され、
    前記先軸内において、前記位置合わせ開口に対して凸状部が挿入されることで、前記口先部材と軸継手との間で、互いに軸回転方向の位置合わせ機構を形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の多機能ペン。
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