JP2023070160A - 澱粉含有乾燥汚れの除去方法 - Google Patents

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JP2023070160A JP2022176845A JP2022176845A JP2023070160A JP 2023070160 A JP2023070160 A JP 2023070160A JP 2022176845 A JP2022176845 A JP 2022176845A JP 2022176845 A JP2022176845 A JP 2022176845A JP 2023070160 A JP2023070160 A JP 2023070160A
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Abstract

【課題】食器等の物品に付着した、澱粉を含有する乾燥した汚れの除去効果に優れた除去方法を提供する。【解決手段】(a)(a1)炭素数3以上14以下の脂肪族アルコール、及び(a2)炭素数4以上15以下のジヒドロキシ化合物から選ばれるヒドロキシ化合物、(b)界面活性剤〔但し(a)を除く〕、(c)アミラーゼ、並びに水を含有する水性組成物を、物品に固着した澱粉を含む乾燥汚れに接触させ、外力の負荷により前記汚れを除去する、澱粉含有乾燥汚れの除去方法。【選択図】なし

Description

本発明は、澱粉含有乾燥汚れの除去方法に関する。
食器などの硬質物品に付着する汚れとして、澱粉汚れ、たんぱく質汚れ、油脂汚れ、これらの複合汚れなどがある。一般家庭での食器の洗浄方法として、例えば、スポンジなどの可撓性の多孔質部材に洗浄液を担持させて食器を擦り洗いする方法、食器洗浄機を用いて洗浄する方法などが挙げられる。
一方、食器用の洗浄剤に、アルコール、例えばモノオールやジオールのような溶剤として機能する化合物や、アミラーゼのような酵素を利用することも知られている。
特許文献1には、(a)界面活性剤を0.5質量%以上11質量%以下、(b)酵素を酵素たんぱく質として0.1ppm以上1000ppm以下、(c)水溶性溶剤及び水を含有し、(a)として(a1)非イオン界面活性剤を含有し、(a)の含有量と(a1)の含有量との質量比である(a1)/(a)が0.5以上1.0以下である、泡塗布用液体洗浄剤組成物が開示されている。
また、特許文献2には、(a)アルキル基の炭素数が5以上18以下のスルホコハク酸アルキルエステル又はその塩を0.01質量%以上5.0質量%以下、(b)半極性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤を0.01質量%以上5.0質量%以下、(c)酵素をタンパク質として0.1ppm以上1000ppm以下、並びに水を含有し、(a)/(b)の質量比が0.01以上100以下である、食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物が開示されている。
また、特許文献3には、(1)所定のホウ素化合物、(2)所定のポリヒドロキシ化合物、(3)カルシウムイオン、(4)水、並びに(5)所定のα-アミラーゼ酵素を所定条件で含む水性の液体型又はゲル型の洗剤組成物が開示されている。
また、特許文献4には、少なくとも500の分子量を有し、アルキレンオキシド部分を含む疎水性ポリマーを含む発泡手洗い食器洗剤組成物としての使用に好適な組成物であって、ただし該組成物が該組成物の5重量%を超えるビルダーを含まないことを条件とする組成物、更に、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオールなどのソルバトロープ(solvatrope)含む組成物が開示されている。
また、特許文献5には、デンプン汚れが付着した対象物に(a)分子量150以下の多価アルコールから選ばれる1種以上の化合物を0.1質量%以上10質量%以下含有する処理液を接触させた後、当該対象物を30分超放置してからデンプン汚れを除去する、デンプン汚れの除去方法が開示されている。
特開2020-100693号公報 特開2019-182911号公報 特開2006-257435号公報 特表2004-525225号公報 特開2021-80377号公報
近年、生活様式の変化に伴い、例えば、家庭での食生活も、家族が揃って食事をとるスタイルから、個々が異なる時間に食事をとるスタイルも増えている。その場合、各自の食事毎に食器を洗浄するより、例えば一日分の汚れた食器をまとめて洗浄することが効率的であるため、使用後の食器をシンクなどに溜めておき、時間があるときに洗浄するなどの生活習慣が広まっている。
しかし、そのような方法で放置された食器は、水や洗浄液に浸漬されていればよいが、そうでない場合は、汚れが乾燥などにより強固に食器に付着する現象が起こり、洗浄するために強い機械力を必要とする。例えば、食器などに付着した澱粉汚れは、乾燥に伴い固化が進み非常に除去しにくい汚れとなる。そのため、より高い洗浄効果を得るには、例えば、洗浄剤を希釈した洗浄液に乾燥した澱粉汚れが付着した物品を漬け置きした後に擦り洗いするなど、煩雑な操作が必要なることが多い。特に酵素を利用する場合には酵素反応を促進させる目的から、酵素を含む処理液に浸け置きしてから洗浄するのが有効であることは当業者の技術常識となっている。
本発明は、食器等の物品に付着した、澱粉を含有する乾燥した汚れの除去効果により優れた除去方法を提供する。
より具体的には、除去が困難な澱粉を含有する乾燥した汚れを、より短時間で除去できる除去方法を提供する。
本発明は、(a)(a1)炭素数3以上14以下の脂肪族アルコール〔以下(a1)成分という〕、及び(a2)炭素数4以上15以下のジヒドロキシ化合物〔以下(a2)成分という〕から選ばれるヒドロキシ化合物〔以下(a)成分という〕、(b)界面活性剤〔但し(a)成分を除く〕〔以下(b)成分という〕、(c)アミラーゼ〔以下(c)成分という〕、並びに水を含有する水性組成物を、物品に固着した澱粉を含む乾燥汚れ(以下澱粉含有乾燥汚れという)に接触させ、外力の負荷により前記汚れを除去する、澱粉含有乾燥汚れの除去方法に関する。
本発明は、(a)成分、(b)成分、(c)成分、及び水を含有する水性組成物を、物品に固着した澱粉を含む乾燥汚れに接触させ、可撓性材料により擦り洗いをする、澱粉含有乾燥汚れの除去方法を含む。
本発明によれば、食器等の物品に付着した、澱粉を含有する乾燥した汚れの除去効果により優れた除去方法が提供される。
より具体的には、除去が困難な澱粉を含有する乾燥した汚れを、より短時間で除去できる除去方法が提供される。本発明の除去方法では、澱粉含有乾燥汚れに対して短時間で高い洗浄力が得られるため、いわゆるスピード洗浄が可能となる。
本発明では、(a)成分、(b)成分、(c)成分、及び水を含有する本発明の水性組成物を、物品に固着した澱粉含有乾燥汚れに接触させ、接触箇所への外力の負荷、例えば、可撓性材料を用いた擦り洗いや水流の適用などにより、前記汚れを除去する。本発明は、(a)成分が(c)成分の酵素反応を促進させる働きを利用し、(b)成分との組み合わせにより、澱粉含有乾燥汚れ内部への(c)成分の浸透と分解を促進することで、乾燥した澱粉含有汚れが脆弱化され、外力の負荷により短時間で容易に除去できるものである。まず、本発明の水性組成物について説明する。
(a)成分は、(a1)炭素数3以上14以下の脂肪族アルコール〔以下(a1)成分という〕、及び(a2)炭素数4以上15以下のジヒドロキシ化合物〔以下(a2)成分という〕から選ばれるヒドロキシ化合物である。
本発明は、(a)成分が(c)成分のアミラーゼの活性を促進することを見いだしたものである。本発明では、(a)成分と(b)成分と(c)成分とを組み合わせることにより、(c)成分の活性促進効果と(b)成分を用いることによる洗浄効果とが、より効果的に発現して、強固な澱粉含有乾燥汚れを速やかに除去できるものと推察される。本発明の(a)成分は、アミラーゼ活性促進剤の有効成分として用いることができる。
(a1)成分の炭素数は、3以上、好ましくは5以上、そして、好ましくは13以下、より好ましくは11以下である。
(a1)成分としては、直鎖の炭化水素基を有するアルコール、分岐鎖の炭化水素基を有するアルコールが挙げられる。
(a1)成分は、水酸基の酸素原子以外にヘテロ原子を含まないことが好ましい。
(a1)成分としては、下記一般式(a1)で表される化合物が挙げられる。
-OH (a1)
〔式中、Rは、炭素数3以上14以下の炭化水素基である。〕
式(a1)中のRの炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基が挙げられる。アルキル基、アルケニル基などの炭化水素基は、直鎖、分岐鎖が挙げられる。Rの炭素数は3以上、好ましくは5以上、そして、好ましくは13以下、より好ましくは11以下である。
(a1)成分としては、炭素数5以上13以下の脂肪族アルコールが挙げられる。
(a1)成分としては、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、デカノール、ドデカノールが挙げられる。
(a2)成分の炭素数は、4以上、好ましくは5以上、そして、15以下、好ましくは13以下である。
(a2)成分は、水酸基の酸素原子以外にヘテロ原子を含んでいてもよい。
(a2)成分としては、下記一般式(a2-1)で表される化合物及び一般式(a2-2)で表される化合物から選ばれる化合物が挙げられる。
HO-R-OH (a2-1)
〔式中、Rは、炭素数4以上15以下の二価の炭化水素基である。〕
Figure 2023070160000001
〔式中、Xは炭素数1以上12以下の炭化水素基である。〕
式(a2-1)中のRの炭素数は、好ましくは4以上、より好ましくは5以上、そして、好ましくは15以下、より好ましくは13以下である。Rの二価の炭化水素基としては、アルキレン基が挙げられる。
式(a2-2)中のXの炭化水素基は、炭素数が、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、そして、好ましくは12以下、より好ましくは10以下である。Xの炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基が挙げられる。この炭化水素基は、分岐鎖の炭化水素基であってよい。
(a2)成分としては、炭素数5以上13以下のジヒドロキシ化合物が挙げられる。
(a2)成分としては、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル、グリセリンモノイソデシルエーテル、グリセリンモノ2-プロピルヘプチルエーテルが挙げられる。
本発明の水性組成物は、(a)成分として、(a2)成分を含有することが好ましく、一般式(a2-2)で表される化合物を含有することがより好ましく、グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル、グリセリンモノイソデシルエーテル、及びグリセリンモノ2-プロピルヘプチルエーテルから選ばれる化合物を含有することが更に好ましい。
本発明の水性組成物は、(a)成分を、例えば100ppm以上、更に150ppm以上、そして、3000ppm以下、更に1000ppm以下含有することができる。
(b)成分は、界面活性剤〔但し(a)成分を除く〕である。
(b)成分としては、(b1)陰イオン界面活性剤〔但し(a)成分を除く〕〔以下(b1)成分という〕、及び(b2)両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤が挙げられる。
(b1)成分としては、アルキルスルホコハク酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル又はその塩、アルキル硫酸エステル塩、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級脂肪酸又はその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸又はその塩、N-アシルアミノ酸又はその塩、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などを挙げることができる。陰イオン界面活性剤がアルキル基又はアルケニル基を有する場合、アルキル基又はアルケニル基は、炭素数8以上、更に12以上、そして18以下、更に14以下であってよい。また、陰イオン界面活性剤がポリオキシアルキレン基を有する場合、ポリオキシアルキレン基は、オキシアルキレン基の平均付加モル数が、例えば0.1以上、更に0.4以上、そして、4以下、更に2以下であってよい。オキシアルキレン基は、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が挙げられる。陰イオン界面活性剤の塩は、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩が挙げられる。
本発明の水性組成物は、(b1)成分として、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル又はその塩、更にポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩を含有することが好ましい。また、本発明の水性組成物が(b1)成分として、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル又はその塩、更にポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩を含有する場合、更に(b1)成分としてアルキルスルホコハク酸エステル又はその塩を含有することも好ましい。
(b2)成分の両性界面活性剤としては、N-アルカノイル(アルカノイル基は例えばラウロイル基又はミリスチロイル基、以下のアルカノイル基も同様)アミノプロピル-N,N-ジメチルアミンオキシド、N-長鎖アルキル(長鎖アルキル基は例えばラウリル基又はミリスチル基、以下の長鎖アルキル基も同様)-N,N-ジメチルアミンオキシド、N-アルカノイルアミノプロピル-N,N-ジメチル-N-カルボキシメチルアンモニウムベタイン、N-長鎖アルキル-N,N-ジメチル-N-カルボキシメチルアンモニウムベタイン、N-長鎖アルキル-N,N-ジメチル-N-スルホプロピルアンモニウムスルホベタイン、N-長鎖アルキル-N,N-ジメチル-N-(2-ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホベタイン、N-アルカノイルアミノプロピル-N,N-ジメチル-N-スルホプロピルアンモニウムスルホベタイン、N-アルカノイルアミノプロピル-N,N-ジメチル-N-(2-ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホベタインなどを挙げることができる。本発明の水性組成物は、(b2)成分として、N-長鎖アルキル-N,N-ジメチル-N-(2-ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホベタインを含有することが好ましい。
本発明の水性組成物は、(b)成分として、(b1)成分、及び(b2)成分を含有することが好ましい。本発明の水性組成物が(b)成分として、(b1)成分、及び(b2)成分を含有する場合、(b1)成分の含有量と(b2)成分の含有量との質量比である(b1)/(b2)は、澱粉汚れと油脂汚れが複合して存在する場合、油脂汚れに対する洗浄力の観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.8以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは3以下である。
本発明の水性組成物は、(b)成分を、例えば3500ppm以上、更に5000ppm以上、そして、8000ppm以下、更に6000ppm以下含有することができる。
本発明の水性組成物は、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比である(a)/(b)が、好ましくは0.02以上、そして、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.20以下、更に好ましくは0.15以下である。
(c)成分は、アミラーゼである。アミラーゼとしては、バチルス ズブチリス マーバーグ(Bacillus subtilis Marburg)、バチルス ズブチリス ナットウ(Bacillus subtilis natto)、バチルス アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス セレウス(Bacillus cereus)、バチルス マセランス(Bacillus macerans)、シュードモナス シュツッツェリ(Pseudomonas stutzeri)、クレブシェラ アエリゲネス(Klebusiella aerogenes)等の細菌、ストレプトマイセス グリセウス(Streptomyces griseus)等の放線菌、アスペルギウス オリザエ(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)等のカビ類、イネ科及びマメ科植物の種子、ヒト及びブタ等の動物の消化腺等多くの生物から得られているものを使用することができる。本発明に用いるアミラーゼは、前記微生物又はそれらの変異株、又はこれらの酵素若しくはその変異体をコードするDNA配列を有する組換えベクターで形質転換された宿主細胞等を、同化性の炭素源、窒素源その他の必須栄養素を含む培地に接種し、常法に従い培養し、一般の酵素の採取及び精製方法に準じて得ることができる。このようにして得られる酵素液はそのまま用いることもできるが、更に公知の方法により精製、結晶化、粉末製剤化又は液体製剤化したものを用いることができる。本発明に用いるアミラーゼは、α-アミラーゼが好ましい。使用できる市販のアミラーゼとしては、商標名ラピダーゼ(ギストブロカーズ社製)、商標名ターマミル、デュラミル及びステインザイム(ノボザイムズジャパン(株)製)、Amplify(ノボザイムズ社製)、商標名プラスターST及びプラスターOxAm(ジェネンコア・インターナショナル社製)を挙げることができる。
本発明の水性組成物は、(c)成分を、酵素タンパク質として、例えば0.1ppm以上、更に1ppm以上、が洗浄力の観点から好ましく、そして、1000ppm以下、更に500ppm以下が経済性の点から好ましい。なお、(c)成分の酵素たんぱく質は、バイオラッド社製のプロテインアッセイキットII(カタログ番号500-0002)を用い、標準アッセイ法に従って、キットに添付されたウシ血清アルブミンを標準たんぱく質として定量することができる。以下、(c)成分の含有量は、特記しない限り、酵素タンパク質としての量である。
本発明の水性組成物は、(a)成分の含有量と(c)成分の含有量との質量比である(a)/(c)が、好ましくは70以上、より好ましくは80以上、そして、好ましくは1200以下、より好ましくは500以下である。
本発明の水性組成物は、(a)~(c)成分以外の任意成分を含有することができる。任意成分としては、溶剤、ハイドロトロープ剤、分散剤、pH調整剤、増粘剤、粘度調整剤、香料、着色剤、酸化防止剤、防腐剤、抑泡剤、漂白剤、漂白活性化剤などの成分を配合することができる。
本発明の水性組成物は水を含有する。水は、本発明の水性組成物の残部で用いられる。
次に本発明の除去方法について説明する。
本発明の除去方法では、(a)成分、(b)成分、(c)成分、及び水を含有する水性組成物を、物品に固着した澱粉含有乾燥汚れに接触させ、外力の負荷により前記汚れを除去する。外力の負荷は、例えば、可撓性材料を用いた擦り洗い、水流の適用、これらの組み合わせなどにより行うことができる。本発明では、外力を、少なくとも、可撓性材料を用いた擦り洗いにより負荷することが好ましい。また、本発明では、水流は、加圧水、例えば、食器洗浄機内の回転式ノズルから噴射されるから高圧シャワー水であってよい。
本発明の除去方法の対象とする物品は、例えば、食器、台所周りの硬質物品などが挙げられる。
食器としては、具体的には、例えば
(i)皿、椀等のいわゆる食器、
(ii)タッパー、瓶等の保存容器、
(iii)包丁やまな板、鍋、フライパン、魚焼きグリル等の調理器具、
(iv)フードプロセッサー、ミキサー等の調理家電等
の食材が接触する部材や器具が挙げられる。本発明では、これらを便宜上「食器」とする。
また、台所周りの硬質物品は、台所の周辺で使用される物品であり、具体的には、例えば、
(1)冷蔵庫、食器棚などの食品、食器、調理器具の保存場所、
(2)排水溝、調理台、レンジフード、シンク、ガスレンジ、電子レンジなどの食品の調理場所、及び
(3)前記保存場所や前記調理場所の周辺の床や壁等
である。本発明では、これらを便宜上「台所周りの硬質物品」とする。
食器等の物品の材質は、プラスチック(シリコーン樹脂などを含む)、金属、陶器、木、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
特開2021-80377号公報には、澱粉を含む汚れが付着した対象物を容易に除去できる澱粉汚れの除去方法が開示されている。この方法は、澱粉汚れが付着した対象物に処理液を接触させた後、当該対象物を30分以上放置することで、澱粉の乾燥を抑制し、乾燥による澱粉の固着を防止することで、例えば濯ぎ処理を行わなくても、容易に澱粉汚れを除去できるものである。
前述の通り、本発明は、(a)成分が(c)成分のアミラーゼの酵素反応を促進させる効果を有するという新たな知見に基づき、(a)成分、(c)成分を(b)成分とともに用いることで、すでに乾燥が進行した澱粉含有汚れを、例えば処理浴への浸漬や、澱粉の乾燥前に処理液を塗布しなくとも、短時間で素早く容易に除去できる澱粉含有乾燥汚れの除去方法である。
本発明の水性組成物を澱粉含有乾燥汚れに接触させる方法は限定されないが、塗布、浸漬などの方法が挙げられる。塗布は、本発明の水性組成物を含侵させた可撓性材料を接触させる、本発明の水性組成物を刷毛塗りする、などの方法で行うことができる。本発明の水性組成物を含浸させた可撓性材料を接触させる場合は、併せて擦り洗いをすることができる。例えば、水を含んだスポンジなどの可撓性材料に本発明の水性組成物を付着させ該組成物を保持させて、手で数回揉みながら泡立てて、食器を擦り洗いすることができる。
また、本発明の除去方法では、本発明の水性組成物を、噴霧して澱粉含有乾燥汚れに接触させることができる。噴霧は、トリガースプレーヤーを用いて行うことが好ましい。
本発明の除去方法で用いる水性組成物は、澱粉含有乾燥汚れとの接触時間が短くても、可撓性材料による擦り洗いや水流の適用などの外力の負荷により容易に澱粉含有乾燥汚れを除去することができる。本発明では、本発明の水性組成物の接触と可撓性材料による擦り洗いが同時に行われてもよい。本発明では、本発明の水性組成物を含侵させた可撓性材料により澱粉含有乾燥汚れを擦り洗いする、すなわち、本発明の水性組成物を含侵させた可撓性材料により、本発明の水性組成物を澱粉含有乾燥汚れに接触させながら擦り洗いをすることができる。
また、本発明では、可撓性材料による擦り洗いと水流の適用が同時に行われてもよい。
本発明では、本発明の水性組成物を澱粉含有乾燥汚れに接触させた後、例えば、300秒未満、更に60秒以内、更に30秒以内に外力を負荷する、例えば、可撓性材料により擦り洗いをする、水流を適用する、又はこれらを組み合わせて行うことができる。本発明では、このような短時間の接触で強固な澱粉含有乾燥汚れを除去するができる。これは、一般的に行われているつけ置き時こと間に比べて非常に短い。本発明の水性組成物を接触後、一定時間放置する場合は、放置時間の下限値は、例えば、1秒以上とすることができる。
本発明で用いる可撓性材料としては、布、スポンジ、紙から選ばれる材料が挙げられる。具体的な除去方法としては、例えば、可撓性材料に本発明の水性組成物を付着させ該水性組成物を保持させて、可撓性材料中で水を含ませて希釈し、手で数回揉みながら泡立てて、食器をこすり洗いする。可撓性材料に保持させる水性組成物の量は、300g/m以上、更に1,000g/m以上、そして50,000g/m以下、更に20,000g/m以下が好ましい。
本発明の除去方法で、外力を負荷、例えば可撓性材料により擦り洗いをした物品は、水ですすぐことが好ましい。
スライドガラスにミートソースを塗布(厚さ600μm)した後、50℃で24時間乾燥させた。表1~3の水性組成物2.0gをスポンジ片(W57.5mm×D37.5mm×H35mm)に含浸し、十分に泡立てた。汚れを塗布したスライドガラスとスポンジを、汚れとスポンジの水性組成物とが接触するように、学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業株式会社製、型番AB-301)に固定し、10秒間、こすり洗いを行った(ストローク長:50mm、速度:50mm/s)。洗瓶を用いて水で10秒すすいだ後、洗浄前後のスライドガラスの質量より洗浄率を算出(N=2)した。結果を表1~3に示す。なお、表1~3の水性組成物の残部は水であり、予め所定濃度の濃厚原液を調製し、3.5°DHの水で希釈して調製した。また、水性組成物は、水酸化ナトリウムまたは塩酸でpHを7に調整した。また、表中では、(a’)成分を(a)成分として質量比などを示した。なお、実施例1-1から1-7、及び比較例1-1から1~4における(a)成分及び(a’)成分の含有量は、(a)成分及び(a’)成分の単位分子あたりの効果を比較できるように、便宜的にモル量で等しく合わせている。実施例の2-1から2-16も(a)成分の含有量は、等モル量で統一している。
Figure 2023070160000002
Figure 2023070160000003
Figure 2023070160000004
表中の成分は以下のものである。(c)成分の濃度は酵素タンパク質としての量に基づく。
GEEH:グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル
GEID:グリセリンモノイソデシルエーテル
GEPH:グリセリンモノ2-プロピルヘプチルエーテル
(b1-1):アルキル鎖が炭素数12の天然アルコール1モルに、プロピレンオキシドを0.6モル付加したのち、三酸化イオウにより硫酸化し、水酸化ナトリウムで中和した(水で10%希釈したもののpHが11になるまで中和した)もの。
(b1-2):スルホコハク酸ジ(2-プロピルヘプチル)エステルナトリウム
(b2-1):ラウリルヒドロキシスルホベタイン(花王株式会社、アンヒトール20HD)
アミラーゼ:Amplify Prime 100L(ノボザイムズ社)

Claims (13)

  1. (a)(a1)炭素数3以上14以下の脂肪族アルコール〔以下(a1)成分という〕、及び(a2)炭素数4以上15以下のジヒドロキシ化合物〔以下(a2)成分という〕から選ばれるヒドロキシ化合物〔以下(a)成分という〕、(b)界面活性剤〔但し(a)成分を除く〕〔以下(b)成分という〕、(c)アミラーゼ〔以下(c)成分という〕、並びに水を含有する水性組成物を、物品に固着した澱粉を含む乾燥汚れ(以下澱粉含有乾燥汚れという)に接触させ、外力の負荷により前記汚れを除去する、澱粉含有乾燥汚れの除去方法。
  2. 外力を、可撓性材料を用いた擦り洗いにより負荷する、請求項1に記載の澱粉含有乾燥汚れの除去方法。
  3. 水性組成物を含侵させた可撓性材料により澱粉含有乾燥汚れを擦り洗いする、請求項2に記載の澱粉含有乾燥汚れの除去方法。
  4. 可撓性材料が、布、スポンジ、紙から選ばれる材料である、請求項2又は3に記載の澱粉含有乾燥汚れの除去方法。
  5. 水性組成物を澱粉含有乾燥汚れに接触させた後、300秒未満に、外力を負荷する、請求項1~4の何れか1項に記載の澱粉含有乾燥汚れの除去方法。
  6. 水性組成物における(a)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比である(a)/(b)が、0.02以上0.5以下である、請求項1~5の何れか1項に記載の澱粉含有乾燥汚れの除去方法。
  7. (a1)成分が、炭素数5以上13以下の脂肪族アルコールである、請求項1~6の何れか1項に記載の澱粉含有乾燥汚れの除去方法。
  8. (a2)成分が、炭素数5以上13以下のジヒドロキシ化合物である、請求項1~7の何れか1項に記載の澱粉含有乾燥汚れの除去方法。
  9. 水性組成物における(a)成分の含有量と(c)成分の含有量との質量比である(a)/(c)が、70以上1200以下である、請求項1~8の何れか1項に記載の澱粉含有乾燥汚れの除去方法。
  10. (b)成分が、(b1)陰イオン界面活性剤〔但し(a)成分を除く〕〔以下(b1)成分という〕、及び(b2)両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤である、請求項1~9の何れか1項に記載の澱粉含有乾燥汚れの除去方法。
  11. (b1)成分が、アルキル基の炭素数が8以上13以下であるアルキルスルホコハク酸エステル又はその塩である、請求項10に記載の澱粉含有乾燥汚れの除去方法。
  12. 水性組成物を、噴霧して澱粉含有乾燥汚れに接触させる、請求項1~11の何れか1項に記載の澱粉含有乾燥汚れの除去方法。
  13. (a)(a1)1つの水酸基を有する総炭素数3以上14以下のモノヒドロキシ化合物、及び(a2)2つの水酸基を有する総炭素数4以上15以下のジヒドロキシ化合物から選ばれるヒドロキシ化合物を有効成分とする、アミラーゼ活性促進剤。
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