JP2023069564A - 溶接観察装置、溶接観察システム、溶接観察方法、およびプログラム - Google Patents

溶接観察装置、溶接観察システム、溶接観察方法、およびプログラム Download PDF

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Kazuki Kasano
知 浅井
Satoru Asai
陽輔 荻野
Yosuke OGINO
智一 佐野
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Abstract

【課題】アーク溶接の溶融部位における溶接欠陥を高精度に検知すること。【解決手段】溶接観察装置は、アーク溶接における溶融部位を観察する溶接観察装置24であって、溶融部位において発生した気泡を検出する気泡検出部303と、アーク溶接における所定の移動距離を有する解析区間毎に、気泡検出部303によって検出された気泡の積算数を算出する積算数算出部306と、解析区間毎の積算数に基づいて、溶接欠陥の発生を検知する溶接欠陥検知部307とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、溶接観察装置、溶接観察システム、溶接観察方法、およびプログラムに関する。
従来、溶接方法として、アーク溶接が多く利用されている。このようなアーク溶接では、溶接欠陥(例えば、母材の溶け残りによる融合不良、空気やガスを巻き込むことによるブローホール等)が生じると、溶接部位の破壊や強度低下の要因となるため、溶接部位の溶融状態を観察して、このような溶接欠陥の発生を抑制することが望ましい。
例えば、下記特許文献1には、高画素CCDカメラで撮像された溶融部の画像から、溶接部のビード幅を検出し、該ビード幅が所定のビード幅を超えた場合、ビード幅の異常として検出する技術が開示されている。
特開2008-246536号公報
しかしながら、従来の技術では、溶融部位の画像から溶接欠陥の発生時に特有の事象を捉えることができず、よって、アーク溶接の溶融部位における溶接欠陥を高精度に検知することができなかった。
一実施形態に係る溶接観察装置は、アーク溶接における溶融部位を観察する溶接観察装置であって、溶融部位において発生した気泡を検出する気泡検出部と、アーク溶接における所定の移動距離を有する解析区間毎に、気泡検出部によって検出された気泡の積算数を算出する積算数算出部と、解析区間毎の積算数に基づいて、溶接欠陥の発生を検知する溶接欠陥検知部とを備える。
一実施形態によれば、アーク溶接の溶融部位における溶接欠陥を高精度に検知することができる。
一実施形態に係る溶接システムの構成を示す図 一実施形態に係る溶接トーチが備えるノズルの概略構成図 一実施形態に係る溶接観察装置の機能構成を示すブロック図 一実施形態に係る溶接観察装置による事前設定処理の手順の一例を示すフローチャート 一実施形態に係る溶接観察装置による溶接欠陥検知処理の手順の一例を示すフローチャート 一実施例に係る試験体の構成を示す図 一実施例に係る試験体におけるZnリッチプライマーの塗布個所を示す図 一実施例に係る撮像装置による溶融部位の観察方法を示す図 一実施例に係る溶接観察装置が表示する設定画面一例を示す図 一実施例に係る溶接観察装置が表示する検知結果画面の一例を示す図 一実施例に係る溶接観察装置が表示する検知結果画面の一例を示す図 一実施例に係る溶接観察装置において用いられる解析区間の概念図 一実施例における気泡の検出数とブローホールの発生数との関係を示すグラフ 一実施例に係る溶接観察装置によって算出された相関係数の一例を示すグラフ
以下、図面を参照して、一実施形態について説明する。なお、以降の説明では、便宜上、Z軸方向を上下方向とし、X軸正方向を、溶接トーチ11の進行方向とする。
〔溶接システム1の構成〕
図1は、一実施形態に係る溶接システム1の構成を示す図である。図1に示すように、溶接システム1は、溶接装置10および溶接観察システム20を備える。
(溶接装置10の構成)
溶接装置10は、2つの母材30A,30Bをガスシールドメタルアーク溶接によって繋ぎ合わせる装置である。溶接装置10は、溶接トーチ11、溶接ワイヤ12、電源装置13、シールドガス供給装置14、およびワイヤ送給装置15を備える。
シールドガス供給装置14は、シールドガスを、溶接トーチ11に供給する装置である。シールドガスは、溶接トーチ11が備えるノズル11Aの先端から溶融部位に噴射されることにより、溶融部位を覆い、大気が溶融部位に侵入することを防ぐ。シールドガスには、CO2ガス、または、アルゴンガスとCO2ガスとの混合ガスが用いられる。
ワイヤ送給装置15は、溶接ワイヤ12を、溶接トーチ11に自動的に送給する装置である。溶接ワイヤ12としては、ソリッドワイヤ、フラックス入りワイヤ等を用いることができる。
電源装置13は、溶接ワイヤ12と母材30A,30Bとの間にアークを発生させるための溶接電流を、溶接ワイヤ12に供給する装置である。電源装置13は、一方の電極が2つの母材30A,30Bの一方または双方と接続され、他方の電極が溶接トーチ11に備えられたコンタクトチップ11B(図2参照)に接続される。
溶接トーチ11は、ノズル11Aを有しており、ワイヤ送給装置15から供給された溶接ワイヤ12を、ノズル11Aの先端から溶融部位へ送給する。また、溶接トーチ11は、シールドガス供給装置14から供給されたシールドガスを、ノズル11Aの先端から溶融部位に向けて噴射する。また、溶接トーチ11は、電源装置13から供給された溶接電流を、ノズル11Aの先端から溶融部位へ送給される溶接ワイヤ12に供給することにより、溶接ワイヤ12と母材30A,30Bとの間にアーク32(図2参照)を発生させる。また、溶接トーチ11は、ロボットアーム等の移動手段(図示省略)によって、2つの母材30A,30Bの接合部30C上を移動することにより、接合部30Cを直線状に溶接可能となっている。接合部30Cは、母材30Aの端面と母材30Bの端面とが突き合わされた部分である。なお、ノズル11Aの具体的な構成については図2を用いて後述する。
(ノズル11Aの構成)
図2は、一実施形態に係る溶接トーチ11が備えるノズル11Aの概略構成図である。図2に示すようにノズル11Aの筒内部には、コンタクトチップ11Bおよびガス供給路11Cが設けられている。
コンタクトチップ11Bは、金属製且つ筒状の部材である。コンタクトチップ11Bには、例えば、銅素材が用いられる。ワイヤ送給装置15から送給された溶接ワイヤ12は、コンタクトチップ11Bの筒内部を貫通して、コンタクトチップ11Bの先端から、溶融部位へ送給される。コンタクトチップ11Bは、電源装置13の他方の電極と接続されており、これにより、電源装置13から供給された溶接電流を、溶接ワイヤ12に供給することができる。
ガス供給路11Cは、コンタクトチップ11Bの周囲に設けられている。シールドガス供給装置14から供給されたシールドガスは、ガス供給路11Cを通って、ノズル11Aの先端から、溶融部位へ噴射される。
このように構成された溶接装置10では、溶接トーチ11が、2つの母材30A,30Bの接合部30C上を、当該接合部30Cに沿って、当該接合部30Cの延在する方向(図中矢印A方向,X軸正方向)に移動する。この際、電源装置13からコンタクトチップ11Bを介して溶接ワイヤ12に溶接電流が供給されることにより、溶接ワイヤ12と母材30A,30Bとの間にアーク32が発生する。そして、アーク32の発する高熱により、溶接ワイヤ12および母材30A,30Bが溶融し、溶融した溶接ワイヤ12および母材30A,30Bからなる溶融金属によって、アーク32の直下を中心とする溶融池34が形成される。そして、接合部30Cに沿って、溶融金属が冷却されて凝固することにより、ビード36が形成される。これにより、2つの母材30A,30Bが溶接される。
(溶接観察システム20の構成)
図1に示すように、溶接観察システム20は、撮像装置21、通信ケーブル23、および溶接観察装置24を備える。
撮像装置21は、「撮像手段」の一例であり、少なくともアーク32の直下を含む溶融部位の画像(以下、「溶融部位画像」と示す)を撮像する。図1に示すように、撮像装置21は、光学フィルタ21Aおよび撮像部21Bを有する。なお、本実施形態では、アーク32の発光領域(すなわち、溶接ワイヤ12と母材30A,30Bとの接合部30Cと間に発生したアーク32が点弧される範囲)の直下の領域を、「アークの直下」と定義している。
光学フィルタ21Aは、撮像部21Bのレンズ面を覆うように設けられる。光学フィルタ21Aは、特定の波長帯域の光を透過させる。特定の波長帯域の光とは、アーク32の直下の状態を容易に判別することが可能な溶融部位画像を撮像するために好適な波長帯域の光である。
撮像部21Bは、アーク32の直下を撮像方向として設置され、光学フィルタ21Aを透過した特定の波長帯域の光を受光することにより、アーク32の直下の状態(例えば、アーク光の状態、溶融池34の状態等)を容易に判別することが可能な溶融部位画像を撮像する。例えば、撮像部21Bは、レンズ、センサ(例えば、CCDセンサ、CMOSセンサ等)、画像処理プロセッサ等を備えて構成される。本実施形態では、撮像部21Bは、溶融部位画像として、動画を撮像する。但し、これに限らず、撮像部21Bは、溶融部位画像として、静止画を連続的に撮像してもよい。
なお、本実施形態では、光学フィルタ21Aとして、中心透過波長を含む半値全幅(FWHM:Full Width at Half Maximum)が10nm以下であるものを用いることができる。特に、本実施形態では、光学フィルタ21Aとして、中心透過波長が、680nm,720nm,750nm,830nm,840nm,850nm,960nm,970nm,1300nm,1310nm,1320nmのいずれかであるものを用いることができる。これらの中心透過波長は、本発明の発明者らによって見出された好適なものである。
このように、特定の中心透過波長を有する光学フィルタ21Aを用いることにより、撮像装置21は、単に溶融部位画像を撮像するだけで(すなわち、外部光を照射したり、複数の撮像装置を設けたり、特別な画像処理を行ったりすることなく)、溶融部位におけるアーク32の直下の溶融状態を容易に判別可能な、溶融部位画像を撮像できる。
また、本実施形態では、撮像装置21の好適な配置位置として、撮像装置21を溶接トーチ11の移動方向における前方(図中X軸正方向)または後方(図中X軸負方向)に配置することを定めている。図1は、撮像装置21を溶接トーチ11の移動方向における前方(図中X軸正方向)に配置する例を表している。また、本実施形態では、撮像装置21による溶融部位に対する上方からの好適な撮像角度θとして、40°~50°の範囲内とすることを定めている。撮像角度θは、溶接トーチ11が平面上を移動すると仮定した場合において、当該平面に対する上方からの俯角である。この撮像角度θも、本発明の発明者らによって見出された好適なものである。例えば、撮像角度θが50°を超える場合、アーク32の直下部分が溶接トーチ11によって遮られてしまう虞がある。また、例えば、撮像角度θが40°未満の場合、アーク32の直下部分が母材30A,30B等によって遮られてしまい、アーク32の直下部分を観察できなくなる虞がある。
なお、撮像装置21は、溶接トーチ11とともに移動するように構成されてもよい。この場合、撮像装置21は、溶接トーチ11が移動した場合であっても、撮像方向が変更されることなく、溶融部位に対する撮像角度θを40°~50°の範囲内に維持することができる。
または、撮像装置21は、溶接トーチ11とともに移動しないように構成されてもよい。この場合、撮像装置21は、溶接トーチ11が移動した場合であっても、溶融部位に対する撮像角度θを40°~50°の範囲内に維持することができる場合、撮像方向が固定された状態のままであってもよい。
一方、撮像装置21は、溶接トーチ11が移動した場合に、溶融部に対する撮像角度θを40°~50°の範囲内に維持することができなくなる場合、任意の撮像方向変更手段によって撮像方向が自動的に変更されることにより、溶融部に対する撮像角度θを40°~50°の範囲内に維持することが可能であってもよい。この場合、撮像方向変更手段は、例えば、撮像装置21の位置と溶接トーチ11の位置とに基づいて、所定の算出式や所定の変換テーブル等を用いて、撮像角度θを算出するようにしてもよい。
通信ケーブル23は、撮像部21Bと溶接観察装置24とを接続する。撮像部21Bによって撮像された溶融部位画像の画像データは、通信ケーブル23を介して、溶接観察装置24へ送信される。なお、撮像部21Bは、無線通信により、画像データを溶接観察装置24へ送信するようにしてもよい。
溶接観察装置24は、撮像部21Bから取得した溶融部位画像に対する各種処理を行う。例えば、溶接観察装置24は、撮像部21Bから取得した溶融部位画像を記憶したり、撮像部21Bから取得した溶融部位画像を表示したりすることができる。また、溶接観察装置24は、撮像部21Bから取得した溶融部位画像に基づいて、溶接欠陥の発生を検知することができる。溶接観察装置24としては、例えば、PC(Personal Computer)、サーバ装置等が用いられる。
〔溶接観察装置24の機能構成〕
図3は、一実施形態に係る溶接観察装置24の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、溶接観察装置24は、画像取得部301、ユーザ入力受付部302、気泡検出部303、相関係数算出部304、解析区間設定部305、積算数算出部306、溶接欠陥検知部307、および検知結果出力部308を備える。
画像取得部301は、撮像部21Bによって撮像された溶融部位画像を取得する。例えば、画像取得部301は、溶接が行われているときに撮像部21Bによって撮像された、少なくともアーク32の直下が写し出されている、複数のフレーム画像からなる動画を、溶融部位画像として取得する。
ユーザ入力受付部302は、溶融部位画像における気泡の発生している気泡発生部分画像911のユーザの入力を受け付ける。例えば、ユーザ入力受付部302は、試験的な溶接が行われたときに画像取得部301によって取得された溶融部位画像を再生表示する画像表示部910を含む設定画面900(図9参照)をディスプレイ表示して、画像表示部910に表示された溶融部位画像において、気泡の発生している気泡発生部分画像911のユーザの入力を受け付ける。例えば、ユーザは、溶融部位画像におけるアーク32の直下の溶融池34の画像範囲内に写し出されている白点画像を気泡として検出し、当該白点画像を含む一部の画像領域を、気泡の発生している気泡発生部分画像911として入力する。なお、白点画像とは、比較的高輝度であるために、白黒画像においてより白く写し出される点状の画像である。そして、ユーザ入力受付部302は、入力を受け付けた気泡発生部分画像911を、溶接観察装置24が備えるメモリに記憶する。
気泡検出部303は、画像取得部301によって取得された溶融部位画像において、アーク32の直下の溶融池34内の気泡を検出する。本実施例では、気泡検出部303は、ユーザ入力受付部302が入力を受け付けた気泡発生部分画像911を用いた画像認識処理を行うことにより、溶融部位画像から気泡を検出する。すなわち、気泡検出部303は、公知の画像認識処理によって、溶融部位画像から気泡発生部分画像911との一致度が高い画像領域を検出した場合、気泡を検出したと判断する。
相関係数算出部304は、解析区間の長さの複数の候補値毎に、気泡検出部303による気泡の検出数と、実際に発生した溶接欠陥(ブローホール)の発生数との相関性を示す相関係数を算出する。「解析区間」とは、アーク溶接における所定の移動距離を有する区間を意味する。
解析区間設定部305は、好適な解析区間の長さを設定する。例えば、解析区間設定部305は、相関係数算出部304によって算出された解析区間の長さの複数の候補値毎の相関係数に基づいて、解析区間の長さの複数の候補値の中から、好適な解析区間の長さを設定する。例えば、解析区間設定部305は、解析区間の長さの複数の候補値毎の相関係数をグラフ表示する相関係数表示部930を含む設定画面900(図9参照)をディスプレイ表示して、当該設定画面900においてユーザによって複数の候補値の中から選択された一の候補値を、好適な解析区間の長さとして設定する。但し、これに限らず、例えば、解析区間設定部305は、複数の候補値の中から、所定の条件に合致する一の候補値を選択し、当該一の候補値を好適な解析区間の長さとして自動的に設定してもよい。
積算数算出部306は、画像取得部301によって取得された溶融部位画像における、解析区間設定部305によって設定された解析区間毎に、気泡検出部303によって検出された気泡の積算数を算出する。
溶接欠陥検知部307は、積算数算出部306によって算出された、解析区間毎の気泡の積算数に基づいて、溶接欠陥の発生を検知する。例えば、溶接欠陥検知部307は、積算数算出部306によって算出された積算数が所定の閾値を超えた解析区間について、その解析区間において溶接欠陥(ブローホール)が発生したと判断する。
検知結果出力部308は、溶接欠陥検知部307による溶接欠陥の発生の検知結果を出力する。本実施形態では、一例として、溶接欠陥検知部307による溶接欠陥の発生の検知結果を含む検知結果画面1000(図10および図11参照)をディスプレイ表示する。特に、本実施形態では、一例として、検知結果画面1000は、現在の溶接位置の溶融部位画像をリアルタイム表示する画像表示部1010と、現在の溶接位置をスライダ1021によって示す溶接位置表示部1020と、解析区間毎の気泡発生回数をグラフ表示する気泡発生回数表示部1030と、溶結欠陥の発生の有無(すなわち、総合判定結果)を示す判定結果表示部1040と、を含む。なお、検知結果出力部308による検知結果の出力方法は、如何なる出力方法によるものであってもよい。例えば、検知結果出力部308による検知結果の出力方法としては、外部装置への送信、ディスプレイ表示、警告音出力、記憶装置への書き込み等が挙げられる。
なお、溶接観察装置24は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成されている。上記した溶接観察装置24の各機能は、例えば、溶接観察装置24において、ROMに記憶されているプログラムを、CPUが実行することによって実現される。
〔溶接観察装置24による事前設定処理の手順の一例〕
図4は、一実施形態に係る溶接観察装置24による事前設定処理の手順の一例を示すフローチャートである。「事前設定処理」とは、試験的な溶接を行ったときの溶融部位画像を用いて、気泡発生部分画像911と好適な解析区間の長さとを予め設定しておく処理である。
まず、画像取得部301が、試験的に溶接を行ったときに、撮像部21Bによって撮像された溶接部位画像を取得する(ステップS401)。
次に、ユーザ入力受付部302が、ステップS401で取得された溶融部位画像を再生表示する画像表示部910を含む設定画面900(図9参照)をディスプレイ表示する(ステップS402)。そして、ユーザ入力受付部302が、ステップS402でディスプレイ表示された設定画面900の画像表示部910に表示された溶融部位画像において、気泡の発生している気泡発生部分画像911のユーザの入力を受け付ける(ステップS403)。
次に、相関係数算出部304が、解析区間の長さの複数の候補値毎に、気泡検出部303による気泡の検出数と、実際に発生した溶接欠陥(ブローホール)の発生数との相関性を示す相関係数を算出する(ステップS404)。
そして、解析区間設定部305が、ステップS404で算出された解析区間の長さの複数の候補値毎の相関係数を、ステップS402でディスプレイ表示された設定画面900の相関係数表示部930にグラフ表示する(ステップS405)。
さらに、解析区間設定部305が、設定画面900の相関係数表示部930に表示された複数の候補値の中からユーザによって選択された一の候補値を、好適な解析区間の長さとして設定する(ステップS406)。その後、溶接観察装置24は、図4に示す一連の処理を終了する。
〔溶接観察装置24による溶接欠陥検知処理の手順の一例〕
図5は、一実施形態に係る溶接観察装置24による溶接欠陥検知処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、画像取得部301が、本番の溶接が行われたときに、撮像部21Bによって撮像された溶接部位画像の取得を開始する(ステップS501)。
次に、検知結果出力部308が、検知結果画面1000をディスプレイ表示して(ステップS502)、当該検知結果画面1000の画像表示部1010において、画像取得部301によって取得された溶融部位画像のリアルタイム表示を開始する(ステップS503)。
また、気泡検出部303が、画像取得部301によって取得された溶融部位画像における、アーク32の直下の溶融池34の画像範囲内からの気泡の検出を開始する(ステップS504)。
そして、積算数算出部306が、現在の解析区間(図4のステップS406で設定された好適な長さを有する解析区間)の溶接が終了すると、当該解析区間において気泡検出部303によって検出された気泡の積算数を算出する(ステップS505)。
さらに、溶接欠陥検知部307が、ステップS505で算出された積算数が所定の閾値を超えたか否かを判断する(ステップS506)。
ステップS506において、積算数が所定の閾値を超えたと判断された場合(ステップS506:Yes)、検知結果出力部308が、溶接欠陥の発生有りを検知結果画面1000の判定結果表示部1040に表示する(ステップS509)。その後、溶接観察装置24は、図5に示す一連の処理を終了する。なお、溶接欠陥の発生有りと判断された場合、溶接観察装置24は、アラームを通知したり、溶接を停止させたりしてもよい。
一方、ステップS506において、積算数が所定の閾値を超えていないと判断された場合(ステップS506:Yes)、検知結果出力部308が、溶接欠陥の発生無しを検知結果画面1000の判定結果表示部1040に表示する(ステップS507)。
そして、溶接観察装置24は、溶接が終端位置まで終了したか否かを判断する(ステップS508)。
ステップS508において、溶接が終端位置まで終了したと判断された場合(ステップS508:Yes)、溶接観察装置24は、図5に示す一連の処理を終了する。
一方、ステップS508において、溶接が終端位置まで終了していないと判断された場合(ステップS508:No)、溶接観察装置24は、ステップS504へ処理を戻し、次の解析区間の処理を行う。
〔実施例〕
以下、図6~図14を参照して、一実施形態に係る溶接システム1の一実施例を説明する。この一実施例では、実施形態で説明した溶接システム1を用いて、溶接装置10が、2つの母材30A,30Bの溶接を行い、その際、撮像装置21が、溶融部位画像(動画)を撮像することにより、溶接部位を観察した。そして、溶接観察装置24によって、溶融部位画像に基づいて溶接欠陥(融合不良)が正しく検知されるかを検証した。
(試験体の構成)
図6は、一実施例に係る試験体600の構成を示す図である。図7は、一実施例に係る試験体600におけるZnリッチプライマー30Pの塗布個所を示す図である。
図6に示すように、試験体600は、水平な平板状の母材30Aと、垂直な平板状の母材30Bとが溶接されるものである。具体的には、図6に示すように、母材30AのY軸方向における中央部に対し、母材30Bが垂直に起立した状態で、当該母材30Bの下縁部が母材30Aに溶接される。この際、母材30Aと母材30Bとの接合部に沿ってX軸方向に延在する、ビード36が形成される。なお、図6および図7に示すように、母材30A,30Bはいずれも、長手方向の幅が300mmであり、短手方向の幅が100mmであり、厚さが12mmである。
また、図7に示すように、母材30Aの表面(母材30Bとの接合面)には、X軸方向における100~200mmの区間に、Znリッチプライマー30Pが塗布されている。また、図7に示すように、母材30Bの下端面(母材30Aとの接合面)には、X軸方向における100~200mmの区間に、Znリッチプライマー30Pが塗布されている。これにより、試験体600は、母材30Aと母材30Bとの接合部のX軸方向における100~200mmの区間において、Znリッチプライマー30Pに起因するブローホールが発生し易くなっている。
なお、本実施例に用いた各種溶接条件は以下のとおりである。
材質 :SM490A
接続形状 :フィレット接続
溶接ワイヤ :YGW-12(φ1.2mm)
電源モード :DC パルス無しモード
電流 :300A
電圧 :30V
シールドガス:Ar+20%CO2
溶接速度 :5mm/s
突出し長 :20mm
(観察方法)
図8は、一実施例に係る撮像装置21による溶融部位の観察方法を示す図である。図8に示すように、本実施例では、撮像装置21の好適な配置位置として、撮像装置21を溶接トーチ11の移動方向における前方(図中X軸正方向)に配置する。また、本実施例では、撮像装置21による溶融部位に対する上方からの撮像角度θを、好適な撮像角度θの範囲内である45°とする。
なお、本実施例に用いた各種観察条件は以下のとおりである。
カメラ :InGaAsカメラ
光学フィルタ :バンドパスフィルタ(中心透過波長:1320nm)
NDフィルタ :10
露光時間 :100ms
フレームレート:100Hz
(設定画面900の一例)
図9は、一実施例に係る溶接観察装置24が表示する設定画面900の一例を示す図である。図9に示す設定画面900は、ユーザ入力受付部302によってディスプレイ表示されるものである。図9に示すように、設定画面900は、画像表示部910、検知結果表示部920、および相関係数表示部930を含む。
画像表示部910は、試験的な溶接が行われたときに撮像された溶融部位画像を再生表示する。また、画像表示部910は、当該画像表示部910に表示されている溶融部位画像において、気泡の発生している気泡発生部分画像911のユーザの入力を受け付ける。
検知結果表示部920は、溶接欠陥発生位置表示部921と、気泡検出位置表示部922とを有する。溶接欠陥発生位置表示部921は、実際に発生した溶接欠陥(ブローホール)の位置を表示する。気泡検出位置表示部922は、溶融部位画像において気泡検出部303によって検出された気泡の位置を表示する。また、検知結果表示部920は、スライダ923が、溶接欠陥発生位置表示部921と、気泡検出位置表示部922とに重ねて表示される。スライダ923は、画像表示部910に表示されている溶融部位画像に対応する溶接位置を示す。すなわち、スライダ923は、溶融部位画像が再生されるにつれて、表示位置が右方向に変化する。
図9に示す例では、検知結果表示部920には、図6~図8に示した各種条件による試験体600の溶接結果が示されている。図9の溶接欠陥発生位置表示部921に示されているように、試験体600における母材30Aと母材30Bとの接合部のX軸方向における100~200mmの区間において、Znリッチプライマー30Pを塗布したことにより、Znリッチプライマー30Pに起因するブローホールが多発していることが示されている。なお、このブローホールは、ビード36の内部に形成されているため、外観からは目視できないものであり、本実施例ではX線RT(Radiographic Testing)検査を用いてブローホールの検出を行っている。なお、溶接欠陥発生位置表示部921に表示されている溶接欠陥発生位置データは、X線画像から手入力で検出されたものであってもよく、X線画像から自動で検出されたものであってもよい。後者の場合、溶接欠陥発生位置データは、溶接観察装置24が自動で検出してもよく、外部装置が自動で検出してもよい。また、図9の気泡検出位置表示部922に示されているように、試験体600における母材30Aと母材30Bとの接合部のX軸方向における100~200mmの区間において、アーク32の直下の溶融池34内から多数の気泡が検出されていることが示されている。このことから、本実施例では、ブローホールの多発した区間において、アーク32の直下の溶融池34内から多数の気泡が検出されることが認められた。また、図9に示す例では、スライダ923が、ブローホールと気泡との双方が検出された位置に位置合わせされている。これにより、ユーザは、画像表示部910において、ブローホールの発生との関係性の高い気泡発生部分画像911を設定することができ、よって、溶接欠陥(ブローホール)の発生検知精度を高めることができる。
相関係数表示部930は、解析区間の長さの複数の候補値毎の相関係数をグラフ表示する。「相関係数」は、溶融部位画像において気泡検出部303によって検出された気泡の検出数と、実際に発生した溶接欠陥(ブローホール)の発生数との相関性を示すものである。図9に示す例では、相関係数表示部930には、6つの候補値(「1mm」、「5mm」、「10mm」、「20mm」、「40mm」、「80mm」)の各々の相関係数がグラフ表示されている。ユーザは、この相関係数表示部930に表示されている各候補値の相関係数を参考にして、複数の候補値の中から、好適な解析区間の長さとして設定する一の候補値を選択することができる。
例えば、図9において相関係数表示部930に表示されているグラフでは、3つの候補値(「20mm」、「40mm」、「80mm」)において、相関係数が「0.8」以上となっており、すなわち、溶接欠陥(ブローホール)の発生検知精度が高いことが示されている。この場合、ユーザは、図9において相関係数表示部930に表示されているグラフを参考にして、好適な解析区間の長さとして、「20mm」、「40mm」、または「80mm」を選択することが好ましい。
(検知結果画面1000の一例)
図10および図11は、一実施例に係る溶接観察装置24が表示する検知結果画面1000の一例を示す図である。図10および図11に示す検知結果画面1000は、溶接観察装置24が溶接欠陥検知処理(図5参照)を行っているときに、検知結果出力部308によってディスプレイ表示されるものである。図10および図11に示すように、検知結果画面1000は、画像表示部1010、溶接位置表示部1020、気泡発生回数表示部1030、および判定結果表示部1040を含む。
画像表示部1010は、現在の溶接位置の溶融部位画像をリアルタイム表示する。溶接位置表示部1020は、現在の溶接位置をスライダ1021によって示す。気泡発生回数表示部1030は、現在の溶接位置をスライダ1031によって示すとともに、解析区間毎の気泡発生回数をグラフ表示する。判定結果表示部1040は、溶結欠陥の発生の有無(すなわち、総合判定結果)を示す。
例えば、図10に示す検知結果画面1000は、気泡発生回数表示部1030において、気泡の積算数が所定の閾値THを超えていないことが示されている。このため、図10に示す検知結果画面1000は、判定結果表示部1040において、溶結欠陥の発生無しが表示されている。
一方、図11に示す検知結果画面1000は、気泡発生回数表示部1030において、気泡の積算数が所定の閾値THを超えたことが示されている。このため、図11に示す検知結果画面1000は、判定結果表示部1040において、溶結欠陥の発生有りが表示されている。
なお、図11に示す判定結果は、設定画面900(図9参照)においてユーザが予め設定した解析区間の長さを、相関係数が高い「20mm」とした場合に得られたものである。よって、図11に示す判定結果は、溶結欠陥が発生した可能性が極めて高いことを示すものであり、すなわち、溶結欠陥の発生を高精度に検出した結果を示すものである。
(解析区間の定義)
図12は、一実施例に係る溶接観察装置24において用いられる解析区間の概念図である。図12に示すように、一実施形態に係る溶接システム1では、母材30A,30Bの溶接を行う際に、溶接ワイヤ12がX軸正方向に移動する。これにより、一実施形態に係る溶接システム1では、母材30A,30BをX軸方向に沿って接合する。ここで、図12に示すように、一実施形態に係る溶接観察装置24では、溶接ワイヤ12のX軸正方向への所定の移動距離を「解析区間」と定義している。なお、溶接観察装置24は、溶接ワイヤ12がX軸正方向に1mm移動する毎に、溶接ワイヤ12の現在位置から所定の長さ(すなわち、設定画面900において設定された解析区間の長さ)手前の位置までの区間を解析区間とし、当該解析区間において気泡検出部303によって検出された気泡の積算数を算出する。例えば、所定の長さを「20mm」とした場合、最初に0~20mmの区間を解析区間とし、次に1~21mmの区間を解析区間とする、次に2~22mmの区間を解析区間とする、といった具合である。そして、一実施形態に係る溶接観察装置24は、解析区間毎に、溶接部位画像から検出された気泡の積算数を算出し、当該積算数に基づいて溶結欠陥の発生の有無を判断しているのである。これにより、一実施形態に係る溶接観察装置24は、溶結欠陥の発生を高精度に検出することができる。特に、一実施形態に係る溶接観察装置24は、解析区間の長さを、気泡の検出数とブローホールの発生数との相関係数が高くなる好適な値に設定することができる。これにより、一実施形態に係る溶接観察装置24は、溶結欠陥の発生をより高精度に検出することができる。
(相関係数の算出例)
図13は、一実施例における気泡の検出数とブローホールの発生数との関係を示すグラフである。図13(a)は、解析区間を1mmとした場合の気泡の検出数(横軸)とブローホールの発生数(縦軸)との関係を示すグラフである。図13(b)は、解析区間を5mmとした場合の気泡の検出数(横軸)とブローホールの発生数(縦軸)との関係を示すグラフである。図13(c)は、解析区間を10mmとした場合の気泡の検出数(横軸)とブローホールの発生数(縦軸)との関係を示すグラフである。図13(d)は、解析区間を20mmとした場合の気泡の検出数(横軸)とブローホールの発生数(縦軸)との関係を示すグラフである。図13(e)は、解析区間を40mmとした場合の気泡の検出数(横軸)とブローホールの発生数(縦軸)との関係を示すグラフである。図13(f)は、解析区間を80mmとした場合の溶接位置と気泡の検出数との関係を示すグラフである。
図14は、一実施例に係る溶接観察装置24によって算出された相関係数の一例を示すグラフである。図14に示す相関係数は、溶接観察装置24が備える相関係数算出部304によって、図13(a)~(f)の各グラフに基づいて、例えば公知の相関係数の算出式を用いることにより算出される。
〔効果〕
以上説明したように、一実施形態に係る溶接観察装置24は、アーク溶接における溶融部位を観察する溶接観察装置24であって、溶融部位において発生した気泡を検出する気泡検出部303と、アーク溶接における所定の移動距離を有する解析区間毎に、気泡検出部303によって検出された気泡の積算数を算出する積算数算出部306と、解析区間毎の積算数に基づいて、溶接欠陥の発生を検知する溶接欠陥検知部307とを備える。
これにより、一実施形態に係る溶接観察装置24は、解析区間毎の気泡の発生頻度に応じて溶接欠陥の発生を解析区間毎に検知することができるため、例えば、気泡の発生の急激な増加を早期に捉えることができる。したがって、一実施形態に係る溶接観察装置24によれば、アーク溶接の溶融部位における溶接欠陥を高精度に検知することができる。
また、一実施形態に係る溶接観察装置24は、好適な解析区間の長さを設定する解析区間設定部305をさらに備える。
これにより、一実施形態に係る溶接観察装置24は、解析区間の長さを適切な長さに設定することができるため、例えば、気泡の発生の急激な増加を積算数に確実に反映することができる。したがって、一実施形態に係る溶接観察装置24によれば、解析区間毎の気泡の積算数に基づいて、溶接欠陥の発生を高精度に検知することができる。
また、一実施形態に係る溶接観察装置24は、解析区間の長さの複数の候補値毎に、積算数と溶接欠陥の発生数との相関性を示す相関係数を算出する相関係数算出部304をさらに備え、解析区間設定部305は、複数の候補値毎の相関係数に基づいて、複数の候補値の中から、好適な解析区間の長さを設定する。
これにより、一実施形態に係る溶接観察装置24は、解析区間の長さを相関係数に基づいて適切な長さに設定することができる。したがって、一実施形態に係る溶接観察装置24によれば、気泡の積算数と溶接欠陥の発生との相関性を高めることができ、よって、解析区間毎の気泡の積算数に基づいて、溶接欠陥の発生を高精度に検知することができる。
また、一実施形態に係る溶接観察装置24において、解析区間設定部305は、複数の候補値毎の相関係数をユーザに呈示して、複数の候補値の中から、好適な解析区間の長さをユーザに設定させる。
これにより、一実施形態に係る溶接観察装置24は、解析区間の長さを相関係数に基づいて適切な長さにユーザが任意に設定することができる。したがって、一実施形態に係る溶接観察装置24によれば、気泡の積算数と溶接欠陥の発生との相関性を高めることができ、よって、解析区間毎の気泡の積算数に基づいて、溶接欠陥の発生を高精度に検知することができる。
また、一実施形態に係る溶接観察装置24は、溶融部位の画像における気泡の発生している気泡発生部分画像911のユーザの入力を受け付けるユーザ入力受付部302をさらに備え、気泡検出部303は、溶融部位の画像に対して気泡発生部分画像911を用いた画像認識処理を行うことにより、溶融部位の画像から気泡を検出する。
これにより、一実施形態に係る溶接観察装置24は、溶接欠陥の発生との相関性が高い気泡発生部分画像911をユーザに入力させることができる。このため、一実施形態に係る溶接観察装置24によれば、気泡の積算数と溶接欠陥の発生との相関性を高めることができ、よって、解析区間毎の気泡の積算数に基づいて、溶接欠陥の発生を高精度に検知することができる。
また、一実施形態に係る溶接観察装置24は、溶接欠陥検知部307による溶接欠陥の発生の検知結果を出力する検知結果出力部308をさらに備える。
これにより、一実施形態に係る溶接観察装置24は、溶接欠陥の発生を関係者に早期に通知することができ、溶接欠陥の発生に対する対応(例えば、溶接の中止、最実施等)を早期に実施できるようにすることができる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
1 溶接システム
10 溶接装置
11 溶接トーチ
11A ノズル
11B コンタクトチップ
11C ガス供給路
12 溶接ワイヤ
13 電源装置
14 シールドガス供給装置
15 ワイヤ送給装置
20 溶接観察システム
21 撮像装置(撮像手段)
21A 光学フィルタ
21B 撮像部
23 通信ケーブル
24 溶接観察装置
30A 母材
30B 母材
30C 接合部
30P Znリッチプライマー
32 アーク
34 溶融池
36 ビード
301 画像取得部
302 ユーザ入力受付部
303 気泡検出部
304 相関係数算出部
305 解析区間設定部
306 積算数算出部
307 溶接欠陥検知部
308 検知結果出力部
900 設定画面
910 画像表示部
911 気泡発生部分画像
920 検知結果表示部
921 溶接欠陥発生位置表示部
922 気泡検出位置表示部
923 スライダ
930 相関係数表示部
1000 検知結果画面
1010 画像表示部
1020 溶接位置表示部
1030 気泡発生回数表示部
1040 判定結果表示部

Claims (9)

  1. アーク溶接における溶融部位を観察する溶接観察装置であって、
    前記溶融部位において発生した気泡を検出する気泡検出部と、
    前記アーク溶接における所定の移動距離を有する解析区間毎に、前記気泡検出部によって検出された前記気泡の積算数を算出する積算数算出部と、
    前記解析区間毎の前記積算数に基づいて、溶接欠陥の発生を検知する溶接欠陥検知部と
    を備えることを特徴とする溶接観察装置。
  2. 好適な前記解析区間の長さを設定する解析区間設定部
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の溶接観察装置。
  3. 前記解析区間の長さの複数の候補値毎に、前記積算数と溶接欠陥の発生数との相関性を示す相関係数を算出する相関係数算出部をさらに備え、
    前記解析区間設定部は、
    前記複数の候補値毎の相関係数に基づいて、前記複数の候補値の中から、好適な前記解析区間の長さを設定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の溶接観察装置。
  4. 前記解析区間設定部は、
    前記複数の候補値毎の相関係数をユーザに呈示して、前記複数の候補値の中から、好適な前記解析区間の長さをユーザに設定させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の溶接観察装置。
  5. 前記溶融部位の画像における前記気泡の発生している気泡発生部分画像のユーザの入力を受け付けるユーザ入力受付部をさらに備え、
    前記気泡検出部は、
    前記溶融部位の画像に対して前記気泡発生部分画像を用いた画像認識処理を行うことにより、前記溶融部位の画像から前記気泡を検出する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の溶接観察装置。
  6. 前記溶接欠陥検知部による前記溶接欠陥の発生の検知結果を出力する検知結果出力部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の溶接観察装置。
  7. 前記溶融部位の画像を撮像する撮像手段と、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の溶接観察装置と
    を備えることを特徴とする溶接観察システム。
  8. アーク溶接における溶融部位を観察する溶接観察方法であって、
    前記溶融部位において発生した気泡を検出する気泡検出工程と、
    前記アーク溶接における所定の移動距離を有する解析区間毎に、前記気泡検出工程において検出された前記気泡の積算数を算出する積算数算出工程と、
    前記解析区間毎の前記積算数に基づいて、溶接欠陥の発生を検知する溶接欠陥検知工程と
    を含むことを特徴とする溶接観察方法。
  9. アーク溶接における溶融部位を観察する溶接観察に用いられるプログラムであって、
    コンピュータを、
    前記溶融部位において発生した気泡を検出する気泡検出部、
    前記アーク溶接における所定の移動距離を有する解析区間毎に、前記気泡検出部によって検出された前記気泡の積算数を算出する積算数算出部、および、
    前記解析区間毎の前記積算数に基づいて、溶接欠陥の発生を検知する溶接欠陥検知部
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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