JP2023068381A - オキサリプラチン誘発性末梢神経障害バイオマーカー - Google Patents

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敦 坂井
Atsushi Sakai
秀典 鈴木
Shusuke Suzuki
岳史 山田
Takeshi Yamada
基世 丸山
Motoyo Maruyama
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Abstract

【課題】オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後を予測する又は診断するためのバイオマーカーを提供することを課題とする。【解決手段】長鎖ノンコーディングRNAを含む、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害のバイオマーカーを提供する。また、このバイオマーカーを用いた予後を予測する方法及びキットを提供する。【選択図】なし

Description

本開示は、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害バイオマーカーに関する。
オキサリプラチンは広く使用されている代表的な抗癌剤である。オキサリプラチンによる抗悪性腫瘍治療を受けるヒト癌患者においては、殆ど全例において、末梢神経障害がおこることが知られており、問題となることが多い。また、末梢神経障害を軽減するための薬剤開発が行われてきた。
オキサリプラチンの重大な副反応として、末梢神経症状が第一に挙げられ、末梢神経症状が起きた場合には、減量、休薬、中止等の適切な処置を行うことが求められている。オキサリプラチンによる末梢神経障害は、投与直後から見られる急性神経障害と、累積投与量が増加することに伴って発現する慢性神経障害とに大別される。特に、オキサリプラチンの投与を終了後、1年間経っても末梢神経障害が継続する患者がいることが知られている。このような遷延化(慢性化)患者について、オキサリプラチンによる治療継続の判断は重要事項である。
特許文献1は、抗癌剤に起因する末梢性神経障害性疼痛の予防及び/又は治療剤を開示している。この文献は、トロンボモジュリンのような薬剤の投与により、オキサリプラチンの末梢性神経障害性疼痛を治療すること又は予防することに主として注目している。
特許文献2は、化学療法誘発性神経障害性疼痛の予防及び/又は治療における使用のためのGPR132阻害剤を記載している。この文献もやはりGPR132阻害剤によりオキサリプラチンの末梢性神経障害性疼痛を治療すること又は予防することに主として注目している。
非特許文献1は、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害バイオマーカーに関するこれまでの知見を網羅的に解説した総説である。これまでに報告のある予測バイオマーカーとして、同文献では、生理機能検査(神経伝導速度や筋電図など)やゲノム検査(一塩基多型など)、神経イメージング(MRIや超音波など)が記載されている。また、血液バイオマーカーとしては、複数のタンパク質が挙げられている。しかしながら、いずれも主に神経障害のグレードに対するものであり、有用性が乏しいものも多く、慢性化のリスク評価ではない。また、同文献には非コードRNAに注目したバイオマーカーに関連する記載はない。
つまり、オキサリプラチンによる末梢神経障害の予防と対策が重要とされているものの、現段階での具体的な対策としては、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合は減量、休薬することが推奨されているのみであり、指標となる手段はなく、より正確なオキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予測手段が求められている。
特開2018-095652号(特許第6427284号) 特表2019-529461号
Roser Velasco et.al., J. Pers. Med. 2021, 11, 669.
特定の実施形態において、本開示は、従来の問題点を少なくとも部分的に解決するために、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後を予測する又は診断するためのバイオマーカー、予後を予測する方法、及び/又はキットを提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題解決のために鋭意研究を重ね、オキサリプラチンによる治療初期段階で、神経障害が残りやすいか、残りにくいかを判別するためのバイオマーカーを探索した。長鎖非コードRNA(lncRNA:long non-coding RNA)の一部は、転写や翻訳、エピジェネティクスの制御などを介して、細胞の分化や個体発生、がんなどの各種疾患など、生体の多様なプロセスに関与することが知られているが、大部分のlncRNAの役割は知られていなかった。今回前記課題を解決するために、特定のlncRNAをオキサリプラチン誘発性末梢神経障害バイオマーカーとして同定し、これらを特定の実施形態として包含する本発明を完成した。
本開示は、以下の実施形態を包含する。
[1] 1以上の長鎖ノンコーディングRNAを含む、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後判定のためのバイオマーカー。
[2] 前記1以上の長鎖ノンコーディングRNAが、LOC105374297(配列番号1)、LOC105371430(配列番号2)、LOC105370489(配列番号3)、LOC730234(配列番号4)、LINC02198(配列番号5)、LINC02186(配列番号6)、DIRC1(配列番号7)、LINC01925(配列番号8)、FAM85B(配列番号9)、ETNK1-DT (配列番号10)、LOC284191(配列番号11)、LOC105371855(配列番号12)、LINC00976(配列番号13)、LINC01657(配列番号14)、LINC01703(配列番号15)、LOC105378269(配列番号16)、LOC101928797(配列番号17)、LINC02271(配列番号18)、MANCR(配列番号19)、LINC01801(配列番号20)、LINC01689(配列番号21)、LOC105374516(配列番号22)、LINC01658(配列番号23)及びLINC02411(配列番号24)からなる群より選択される、実施形態1に記載のバイオマーカー。
[3] 被験体のオキサリプラチンによる治療前の生体試料と治療中又は治療後の生体試料とにおける、前記1以上の長鎖ノンコーディングRNAの量を比較し、治療中又は治療後の生体試料において前記1以上の長鎖ノンコーディングRNAが増大している場合には、末梢性神経障害性疼痛が遷延しないと判断するための、実施形態1又は2に記載のバイオマーカー。
[4] 実施形態1~3のいずれかに記載のバイオマーカーを検出するための試薬を含む、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後診断キット。
[5] オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体から取得された生体試料サンプルについて、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後の判定を補助するための方法であって、以下の工程
1) 前記オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体から取得された生体試料サンプルについて、1以上の長鎖ノンコーディングRNAの量を決定するステップ、
2) 前記量を参照と比較するステップ、
を含み、
前記参照がオキサリプラチン治療前の同一被験体から得られた生体試料サンプルについての長鎖ノンコーディングRNAの量に基づくオキサリプラチン治療前同一被験体参照であり、
前記オキサリプラチン治療前同一被験体参照と比較して、前記量が増大していることを、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が良好であることの指標とする、前記方法。
[6] オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体から取得された生体試料サンプルについて、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後の判定を補助するための方法であって、以下の工程
1) 前記オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体から取得された生体試料サンプルについて、1以上の長鎖ノンコーディングRNAの量を決定するステップ、
2) 前記量を参照と比較するステップ、
を含み、
前記参照が、結果的にオキサリプラチン誘発性末梢神経障害が遷延したことが確認された遷延群の被験体集団について、オキサリプラチン治療中又は治療後の該被験体集団から予め取得されていた生体試料サンプルの長鎖ノンコーディングRNA量に基づき決定される遷延群参照であり、
前記遷延群参照と比較して、前記量が増大していることを、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が良好であることの指標とする、前記方法。
[7] オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体から取得された生体試料サンプルについて、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後の判定を補助するための方法であって、以下の工程、
1) 前記オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体から取得された生体試料サンプルについて、1以上の長鎖ノンコーディングRNAの量を決定するステップ、
2) 前記量を第1参照と比較するステップ、及び
3) 前記量を第2参照と比較するステップ、
を含み、
前記第1参照がオキサリプラチン治療前の同一被験体から得られた生体試料サンプルについての長鎖ノンコーディングRNAの量に基づくオキサリプラチン治療前同一被験体参照であり、
前記第2参照が遷延群の被験体集団の平均増加率参照であり、前記第2参照は治療前に得られた遷延群の被験体集団の生体試料に含まれる長鎖ノンコーディングRNAの量とオキサリプラチン治療中又は治療後に得られた遷延群の被験体集団の生体試料に含まれる長鎖ノンコーディングRNAの量とを比較して決定された、遷延群の被験体集団の平均増加率に基づくものであり、
i)被験体からオキサリプラチン治療中又は治療後に得られた生体試料に含まれる1以上の長鎖ノンコーディングRNAの量が、前記第1参照と比較して増大しており、
かつ、
ii)被験体のオキサリプラチン治療中又は治療後に得られた生体試料に含まれる長鎖ノンコーディングRNAの量と、前記第2参照の遷延群の被験体集団の平均増加率よりも、前記i)の増大の比率が有意に大きい場合に、
オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が良好であることの指標とする、前記方法。
[8] 前記1以上の長鎖ノンコーディングRNAが、LOC105374297(配列番号1)、LOC105371430(配列番号2)、LOC105370489(配列番号3)、LOC730234(配列番号4)、LINC02198(配列番号5)、LINC02186(配列番号6)、DIRC1(配列番号7)、LINC01925(配列番号8)、FAM85B(配列番号9)、ETNK1-DT (配列番号10)、LOC284191(配列番号11)、LOC105371855(配列番号12)、LINC00976(配列番号13)、LINC01657(配列番号14)、LINC01703(配列番号15)、LOC105378269(配列番号16)、LOC101928797(配列番号17)、LINC02271(配列番号18)、MANCR(配列番号19)、LINC01801(配列番号20)、LINC01689(配列番号21)、LOC105374516(配列番号22)、LINC01658(配列番号23)及びLINC02411(配列番号24)からなる群より選択される、実施形態5~7のいずれかに記載の方法。
本開示の効果としてオキサリプラチンを用いた治療における末梢神経障害の予後を予測し得る。これは、オキサリプラチン投薬の継続判断や薬物切替などの治療法選択に活用し得る。
非処置対照と比較した、オキサリプラチン処置細胞からの細胞外RNA放出の変化を示す。 lncRNAの細胞外放出量のオキサリプラチン用量依存性を示すデータの一部抜粋を示す。 非処置対照細胞についての、細胞外放出lncRNAと血中lncRNAの量を比較した結果を示す。オキサリプラチンにより放出増加した一次感覚神経に選択的なlncRNAをプロットした。 治療開始後約3ヶ月における神経障害遷延群と回復群とにおけるそれぞれの血中lncRNA量を示す。同一被験体における治療前の量を100%とした(参照)。 治療開始後約3ヶ月における神経障害遷延群と回復群とにおけるそれぞれの血中lncRNA量を示す。同一被験体における治療前の量を100%とした(参照)。 治療開始後約3ヶ月における神経障害遷延群と回復群とにおけるそれぞれの血中lncRNA量を示す。同一被験体における治療前の量を100%とした(参照)。 治療開始後約3ヶ月における神経障害遷延群と回復群とにおけるそれぞれの血中lncRNA量を示す。同一被験体における治療前の量を100%とした(参照)。 治療開始後約3ヶ月における神経障害遷延群と回復群とにおけるそれぞれの血中lncRNA量を示す。同一被験体における治療前の量を100%とした(参照)。 治療開始後約3ヶ月における神経障害遷延群と回復群とにおけるそれぞれの血中lncRNA量を示す。同一被験体における治療前の量を100%とした(参照)。 治療開始後約3ヶ月における神経障害遷延群と回復群とにおけるそれぞれの血中lncRNA量を示す。同一被験体における治療前の量を100%とした(参照)。 治療開始後約3ヶ月における神経障害遷延群と回復群とにおけるそれぞれの血中lncRNA量を示す。同一被験体における治療前の量を100%とした(参照)。 治療開始後約3ヶ月における神経障害遷延群と回復群とにおけるそれぞれの血中lncRNA量を示す。治療前の被験体群における平均値を100%とした(参照)。 治療開始後約3ヶ月における神経障害遷延群と回復群とにおけるそれぞれの血中lncRNA量を示す。治療前の被験体群における平均値を100%とした(参照)。
ある実施形態において、本開示は、1以上の長鎖ノンコーディングRNAを含む、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後判定のためのバイオマーカーを提供する。ある実施形態において、前記1以上の長鎖ノンコーディングRNAは、LOC105374297(配列番号1)、LOC105371430(配列番号2)、LOC105370489(配列番号3)、LOC730234(配列番号4)、LINC02198(配列番号5)、LINC02186(配列番号6)、DIRC1(配列番号7)、LINC01925(配列番号8)、FAM85B(配列番号9)、ETNK1-DT (配列番号10)、LOC284191(配列番号11)、LOC105371855(配列番号12)、LINC00976(配列番号13)、LINC01657(配列番号14)、LINC01703(配列番号15)、LOC105378269(配列番号16)、LOC101928797(配列番号17)、LINC02271(配列番号18)、MANCR(配列番号19)、LINC01801(配列番号20)、LINC01689(配列番号21)、LOC105374516(配列番号22)、LINC01658(配列番号23)及びLINC02411(配列番号24)からなる群より選択され得る。別の実施形態において、本開示のlncRNAから、LOC105374297(配列番号1)、LOC105371430(配列番号2)、LOC105370489(配列番号3)、LOC730234(配列番号4)、LINC02198(配列番号5)、LINC02186(配列番号6)、DIRC1(配列番号7)、LINC01925(配列番号8)、FAM85B(配列番号9)、ETNK1-DT (配列番号10)、LOC284191(配列番号11)、LOC105371855(配列番号12)、LINC00976(配列番号13)、LINC01657(配列番号14)、LINC01703(配列番号15)、LOC105378269(配列番号16)、LOC101928797(配列番号17)、LINC02271(配列番号18)、MANCR(配列番号19)、LINC01801(配列番号20)、LINC01689(配列番号21)、LOC105374516(配列番号22)、LINC01658(配列番号23)及びLINC02411(配列番号24)の1以上が除かれ得る。
ある実施形態において本開示のバイオマーカーは、被験体(被験者)のオキサリプラチンでの治療前の生体試料と治療中又は治療後の生体試料とにおける、前記1以上の長鎖ノンコーディングRNAの量を比較し、治療中又は治療後の生体試料において前記1以上の長鎖ノンコーディングRNAが増えていた場合には、末梢性神経障害性疼痛が慢性化しない(遷延化しない)と判断するために用いることができる。
本明細書において「lncRNA(long non-coding RNA)」は、特に断らない限り、タンパク質へと翻訳されない、200ヌクレオチド以上の長さを有する転写産物をいうものとする。lncRNAに関し、例えば理化学研究所の研究者を中心に確立されたコンソーシアムとしてFANTOM (Functional Annotation of the Mouse/Mammalian Genome)がある。またlncRNAのデータベースとしてはRNAcentral、LNCipedia、lncATLAS等がある。lncRNA、例えばヒトでのlncRNAの配列情報や識別番号等の情報は公知のデータベース、例えばNCBI (URL:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/)から取得しうる。
ある実施形態において、「生体試料(生体試料サンプル)」は、生体に由来する試料である限り特に限定する必要はなく、被験体に由来する種々の生体試料を用いることができる。生体試料として、生体から直接採取した試料、これを洗浄又は破砕した試料などを用いることができ、体液、がん組織切片などが例示される。好ましくは体液が用いられる。「体液サンプル(体液試料)」は、ヒトの体液、例えば血漿、全血、血清、リンパ液又は細胞外小胞を含むその他の体液のサンプルでありうる。ある実施形態において、体液サンプルは血漿サンプルである。ある実施形態において、生体試料サンプルはオキサリプラチンによる治療を受けている被験体から取得し得る。別の実施形態において、生体試料サンプルはオキサリプラチンによる治療を受けることを予定している被験体から取得し得る。別の実施形態において、生体試料サンプルはオキサリプラチンによる治療を過去に受けたが現在は治療を中断している被験体から取得し得る。別の実施形態において、生体試料サンプルはオキサリプラチンによる治療を開始した後に中断し、その後、再開している被験体から取得し得る。別の実施形態において、生体試料サンプルはオキサリプラチンによる治療が完了した被験体から取得し得る。
ある実施形態において、測定試料は、血漿サンプルについて、遠心分離により細胞等を除き、次いで市販のキットを使用するなどして細胞外小胞を沈殿させ、その後、市販のRNA抽出キットを使用するなどして、RNAを抽出し、調製することができる。かかる試料をRNA配列解析に供することができる。また、定量PCR(qPCR)を用いることにより、細胞外RNA放出量を定量し得る。
ある実施形態において「参照」という用語は、オキサリプラチン治療を受ける前の被験体から得られる生体試料サンプルの細胞外RNA量に基づき定められる値をいう。例えば参照は、特定のlncRNAについて、検査被検体の血漿サンプルに見いだされる、閾値より高い値がオキサリプラチン治療に対する回復の指標となり、一方、本質的に同じ又は低い値が遷延の指標となる、lncRNAの閾値(例えば、量又は量の比)である。ある実施形態において、閾値は、評価することを予定している被験体のオキサリプラチン治療前の生体試料サンプル中lncRNAレベルを例えば100%などと設定しうる。
ある実施形態において、参照は、オキサリプラチン治療前の被験体から得られた生体試料サンプルについてのlncRNAの量(例えば定量PCRでの測定量)に基づくものであり得る。ここで、本開示はオキサリプラチン治療により誘発される末梢神経障害の回復又は遷延に関するものであるため、本明細書では特に断らない限り、「被験体」とは、オキサリプラチン治療を受けている被験体、オキサリプラチンによる治療を受けることを予定している被験体、オキサリプラチンによる治療を過去に受けたが現在は治療を中断している被験体、オキサリプラチンによる治療を開始した後に中断しその後再開している被験体、又はオキサリプラチンによる治療が完了した被験体であり得る。被験体は典型的にはヒト被験体である。また、オキサリプラチン治療前とは、オキサリプラチンの投与をまだ受けていないことをいい、すなわちオキサリプラチン治療を受ける前をいう。治療中とは、オキサリプラチンの投与による治療を受けていることをいい、すなわちオキサリプラチン治療を受けていることをいう。治療後とは、オキサリプラチンの投与による治療を受け、オキサリプラチン治療による治療を終了していることをいう。
末梢神経障害の評価は、自他覚症状を基準に重症度を評価する必要があるとされている。NRS(Numeric Rating Scale)は、痛みを「0:痛みなし」から「10:これ以上ない痛み(これまで経験した強い痛み)」までの11段階に分け、痛みの程度を数字で選択して患者が自己評価する(日本緩和医療学会 緩和医療ガイドライン委員会編集:がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2014年版, 金原出版株式会社)。神経障害質問票(FACT/GOG NTX Ver.4.0)では、感覚的、機能的な症状に対し、様々な症状について5段階で患者が自己評価する(Functional Assessment of Chronic Illness Therapy(FACIT)http://www.facit.org/)。例えばNRSで高い数値(不快感が高い)でも神経障害質問票では生活への支障がほとんどないと評価される患者もおり、末梢神経障害の重症度を計るためには複数のスケールを用いた多面的な評価が必要である。
また、Common Terminology Criteria for Adverse Events (CTCAE)version 4.01のように患者が日常生活の中でどの程度の制限を受けているかを聴取し、その程度を末梢性運動ニューロパチー及び末梢性感覚ニューロパチーで医師が評価する方法もある。
ある実施形態において、参照はオキサリプラチン治療前の被験体からの生体試料サンプルのlncRNA量に基づくものであり、該参照を、オキサリプラチン治療を開始した後の同一被験体から得られる本開示のlncRNAの生体試料中量と比較し得る。この場合、オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体の生体試料サンプル中に見いだされる少なくとも1つの本開示のlncRNAの値が参照よりも有意に高い値であれば、それはオキサリプラチン誘発性末梢神経障害の回復の指標となり得る。本明細書において回復とは、オキサリプラチン治療終了から1年以内の末梢神経障害からの回復を言う。また回復とは症状が消失している又はほとんど消失していることを言う。どのような値が有意に高いかは統計学的手法により決定され得る。例えば、結果的にオキサリプラチン誘発性末梢神経障害が回復したことが確認された回復群の被験体からなる集団について、オキサリプラチン治療を受けていたときの該被験体集団から予め取得されていた生体試料サンプルのlncRNA量に基づき、回復群のlncRNA量の平均値又は中央値を決定することができる。そして、回復群のlncRNA量の平均値又は中央値から1標準偏差以内又は2標準偏差以内の差異、及びそれら以上の値を、「有意に高い」値とすることができる。また、例えば結果的にオキサリプラチン誘発性末梢神経障害が遷延したことが確認された遷延群の被験体からなる集団について、オキサリプラチン治療を受けていたときの該被験体集団から予め取得されていた生体試料サンプルのlncRNA量に基づき、遷延群のlncRNA量の平均値又は中央値を決定することができ、これを、オキサリプラチン治療前の遷延群のlncRNA量の平均値又は中央値と比較することができる。そして遷延群のオキサリプラチン治療中又は治療後lncRNA量が、治療前lncRNA量よりも若干増大していたとしても、そのような増大は「有意ではない」ものとすることができる。また、オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体の生体試料サンプル中に見いだされる少なくとも1つの本開示のlncRNAの値が参照と比較して変化していない又は低下している場合は、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害が遷延するリスクの指標となり得る。本明細書において遷延とは末梢神経障害が治療終了から1年後も遷延することをいう。便宜上、このような参照を本明細書において、「オキサリプラチン治療前参照」又は「オキサリプラチン治療前同一被験体参照」ということがある。すなわち、特に断らない限り、本明細書においてオキサリプラチン治療前参照は、評価対象の被験体と同一の被験体であってオキサリプラチン治療前に得られた生体試料サンプルにおけるlncRNA量に基づく。
別の実施形態において、参照は、結果的にオキサリプラチン誘発性末梢神経障害が遷延したことが確認された遷延群の被験体又は該被験体からなる集団について、オキサリプラチン治療を受けていたときの該被験体又は被験体集団から予め取得されていた生体試料サンプルのlncRNA量に基づき決定することができる。遷延群の被験体又は被験体集団は、例えばn=1、n≧5、n≧10、n≧50、n≧100であり得る。そして該参照を、オキサリプラチン治療を開始した後の別の被験体(すなわち該参照を定めるための各被験体とは異なる被験体)から得られる本開示のlncRNAの生体試料中量と比較し得る。この場合、オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体の生体試料サンプル中に見いだされる少なくとも1つの本開示のlncRNAの値が参照よりも有意に高い値であれば、それはオキサリプラチン誘発性末梢神経障害の回復の指標となり得る。どのような値が有意に高いかは統計学的手法により決定され得る。また、オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体の生体試料サンプル中に見いだされる少なくとも1つの本開示のlncRNAの値が参照と比較して実質的に同じ又は低下している場合は、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害が遷延するリスクの指標となり得る。ここで、どのような値が、実質的に同じであるかは統計学的手法により決定することができ、例えば参照の中央値からの1標準偏差以内の差異を実質的に同じとし得る。便宜上、このような参照を本明細書において、「遷延群参照」ということがある。また、特に断らない限り、本明細書において遷延群参照は、評価対象の被験体とは異なる被験体又は被験体集団についてのオキサリプラチン治療中に得られた生体試料サンプルにおけるlncRNA量に基づく。
別の実施形態において、参照は、結果的にオキサリプラチン誘発性末梢神経障害が遷延したことが確認された遷延群の被験体集団の平均増加率に基づく参照であり得る。該参照は治療前に得られた遷延群の被験体集団の生体試料に含まれる長鎖ノンコーディングRNAの量とオキサリプラチン治療中又は治療後に得られた遷延群の被験体集団の生体試料に含まれる長鎖ノンコーディングRNAの量とを比較して決定されうる。便宜上、このような参照のことを第2参照ということがある。また、これと区別するために、同一被験体参照を第1参照ということがある。ある実施形態において、i)オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体の生体試料サンプル中に見いだされる少なくとも1つの本開示のlncRNAの値が第1参照よりも増大しており(すなわち有意に高い値であり)、かつ、ii)被験体のオキサリプラチン治療中又は治療後に得られた生体試料に含まれる前記少なくとも1つの本開示のlncRNAの量のi)における増大比率が、前記第2参照の遷延群の被験体集団の平均増加率よりも大きい場合(すなわち有意に大きい場合)に、これをオキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が良好であることの指標とすることができる。逆に、例えばあるオキサリプラチン治療被験体について、オキサリプラチン治療中又は治療後のlncRNA値が第1参照よりも増大しているが、当該増大が、第2参照である遷延群の被験体集団の平均増加率と比較して同程度の増加率にとどまる場合、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が不良であることの指標としうる。どの程度の増加率が、同程度の増加率に該当するかは統計学的手法により決定し得る。例えば、結果的にオキサリプラチン誘発性末梢神経障害が遷延したことが確認された遷延群の被験体集団について、オキサリプラチン治療を受けていたときの該被験体集団から予め取得されていた生体試料サンプルのlncRNA量に基づき、遷延群のlncRNA量の平均増加率を決定することができる。そして、遷延群のlncRNA量の平均増加率から1標準偏差以内又は2標準偏差以内の値を、「同程度の増加率」とし得る。
本明細書において「比較」とは、lncRNAの測定値が、参照と実質的に同一であるか、又は参照と差があるかを判定することを指す。例えばlncRNAの値は、測定される差が統計学的に有意である場合に、参照と差があるとみなすことができる。差に統計学的有意性がない場合、lncRNAの値と参照は実質的に同じである。このような比較に基づき、被験体が、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害から回復する可能性が高いか又は遷延する可能性が高いと評価することができる(あるいはそのような評価を補助することができる)。なお、ここでいう評価とは、特に断らない限り、医師の判断行為を含まないものとする。オキサリプラチン誘発性末梢神経障害から回復又は遷延に関し、本明細書において用いる判定、決定、検出、検査、判断などの用語についても同様に、特に断らない限り、医師の判断行為を含まないものとする。本明細書において、特に断らない限り、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後に関し、医師の判断行為が含まれる又は介在する場合は、「診断」との用語を用いる。
ある実施形態においてlncRNAの測定値は、内部標準により補正することができる。ある実施形態においてlncRNAの測定値は、特定のlncRNAにより正規化することができる。ある実施形態においてlncRNAの測定値は、全lncRNAの平均値により補正することができる。別の実施形態において内部標準での補正は行わない。別の実施形態においてlncRNAでの正規化は行わない。別の実施形態では全lncRNAの平均値により補正を行わない。
ある実施形態において、オキサリプラチン治療としては、オキサリプラチンを用いた癌治療が挙げられる。ある実施形態において、癌としては、結腸直腸癌、大腸癌、例えば治癒切除不能な進行性又は再発性の結腸直腸癌又は大腸癌、術後の結腸癌(術後補助化学療法によるもの)、膵癌、例えば治癒切除不能な膵癌、胃癌、及び小腸癌が挙げられるがこれに限らない。
ある実施形態において、本開示は、オキサリプラチン治療を受けている又は受けることを予定している被験体から取得された生体試料サンプルについて、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害から回復するか又はオキサリプラチン誘発性末梢神経障害が遷延するか予後を予測する方法、又は該予測を補助する方法を提供する。
ある実施形態ではこの予測方法は、オキサリプラチン治療を受けることを予定している被験体から取得された生体試料サンプルについて、本開示に係るlncRNAの量を決定し、これをオキサリプラチン治療前参照とする工程を含む。次いで、同一被験体についてオキサリプラチン治療を開始し、治療中の該被験体から取得された生体試料サンプルについて、本開示に係るlncRNAの量を決定し、これをオキサリプラチン治療前参照と比較する工程を含む。オキサリプラチン治療前参照と比較して、被験体lncRNA量が有意に増大している場合は、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が良好であると判定、評価、又は予測し得る。本願明細書において特に断らない限り、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が良好とは、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害が治療終了後1年以内に回復することをいう。また、予後が良好であることを予測する、とはオキサリプラチン誘発性末梢神経障害が治療終了後1年以内に回復する可能性が高いことを予測することをいう。また、オキサリプラチン治療前参照と比較して、被験体lncRNA量が実質的に変化していない又は低下している場合は、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が不良であると判定、評価、又は予測し得る。本願明細書において特に断らない限り、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が不良であるとは、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害が治療終了後1年以上遷延することを言う。また、予後が不良であることを予測するとは、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害が治療終了後1年以上遷延する可能性が高いことを予測することをいう。
別の実施形態では、この予測方法は、本開示に係るlncRNAについての遷延群参照を予め決定するか、又は既に決定された遷延群参照の値を取得し、オキサリプラチン治療を受けている被験体から取得された生体試料サンプルについて、本開示に係るlncRNAの量を決定し、これを遷延群参照と比較する工程を含む。遷延群参照と比較して、被験体lncRNA量が有意に増大している場合は、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が良好であると判定、評価、又は予測し得る。また、遷延群参照と比較して、被験体lncRNA量が実質的に同じである又は低下している場合は、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が不良であると判定、評価、又は予測し得る。
ある実施形態において本開示のlncRNAとしては、LOC105374297(配列番号1)、LOC105371430(配列番号2)、LOC105370489(配列番号3)、LOC730234(配列番号4)、LINC02198(配列番号5)、LINC02186(配列番号6)、DIRC1(配列番号7)、LINC01925(配列番号8)、FAM85B(配列番号9)、ETNK1-DT (配列番号10)、LOC284191(配列番号11)、LOC105371855(配列番号12)、LINC00976(配列番号13)、LINC01657(配列番号14)、LINC01703(配列番号15)、LOC105378269(配列番号16)、LOC101928797(配列番号17)、LINC02271(配列番号18)、MANCR(配列番号19)、LINC01801(配列番号20)、LINC01689(配列番号21)、LOC105374516(配列番号22)、LINC01658(配列番号23)及びLINC02411(配列番号24)が挙げられるがこれに限らない。これらのlncRNAのいずれか1種、2種、3種、4種、5種、6種、7種、8種、9種、10種、11種、12種、13種、14種、15種、16種、17種、18種、19種、20種、21種、22種、23種又は24種の組み合わせを測定してもよく、或いは全24種を測定してもよい。ある実施形態では、これらの1以上のlncRNAによりオキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後を予測し得る。
配列番号1~24で表される遺伝子の名称と、それぞれ対応する本明細書で用いるIDを以下の表にまとめた。
Figure 2023068381000001
ある実施形態において、lncRNAの量は、定量PCRにより決定することができる。定量PCRは、リアルタイムPCRとも言い、試料中の核酸分子を定量するための周知の手法であり、市販のキットや慣用の装置などにより行うことができる。qPCRでは、反応後の生成物濃度を検出する従来のPCRと異なり、反応生成物をリアルタイムで検出する。反応中の生成物濃度は通常、蛍光を用いて検出及び定量する。
通常のPCR法では、試料は、標的核酸、標的の特定領域に相補的な一対のオリゴヌクレオチドプライマー(以下、プライマーともいう)、耐熱性ポリメラーゼ、及びデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)を含む。標的核酸は、試料の加熱温度を連続的に変化させる所定のサイクルを繰り返すことによって増幅される。サイクルは通常、変性ステップ、アニーリングステップ及び伸長ステップから構成され、それぞれ設定温度が異なる。変性ステップは、例えば約90~95℃である。このステップでは二本鎖核酸(DNA)が一本鎖へと変性される。アニーリングは例えば約45~65℃で行われ、プライマーが標的核酸と複合体形成する。伸長ステップは例えば約68~72℃で行われ、耐熱性ポリメラーゼが、プライマー-標的核酸複合体に作用し、伸長反応を行う。このとき、標的核酸を鋳型とする新しい二本鎖核酸が生成する。通常、この3ステップが約20~50回繰り返される。非特異的色素を用いる場合は、プライマーダイマーに起因するシグナルを低減するために約80℃での蛍光測定ステップが数秒設けられることもある。蛍光検出にはインタカレーション色素(SYBR Green等)や蛍光プローブが使用可能である。さらに、TaqMan法やデジタルPCRを使用することもできる。
ある実施形態では、適当なプライマーを設計して、本開示のlncRNAをqPCRにより測定し得る。別の実施形態では、市販のlncRNAアッセイキットを使用してもよい。ある実施形態においてプライマーは市販のアッセイキットに付属するプライマーであり得る。本開示のlncRNAを検出するためのプライマーの表を以下に示す。これらは例示であって、対象配列が増幅される限り、これらの機能的同等物や別の配列も使用し得る。
Figure 2023068381000002
qPCRでは、dsDNA蛍光色素の添加は通常通りに行われる。次いで、反応をqPCR装置で行い、各サイクルの後、蛍光の強度が光検出器で測定される。1以上の特定の波長で各試料を照射し、励起されたフルオロフォアによって発せられる蛍光を検出する。qPCRでは、標的核酸が短い場合などは、伸長ステップを省略することもできる。これはアニーリング温度から変性温度までサーマルサイクラーの温度を上昇させる過程で、伸長反応が完了するからである。
qPCRでは、蛍光強度を対数表示したサイクル数に対してプロットして核酸を定量しうる。蛍光検出の閾値は、バックグラウンドノイズの3~5倍の標準偏差に設定しうる。閾値を超えたサイクル数を定量サイクル(Ct)と言う。濃度既知のサンプルから希釈系列を作成し、それらを鋳型にqPCRを行い検量線を作成しうる。各希釈のCtから、線形回帰により傾斜を求め増幅効率を算出しうる。
遺伝子発現を定量するには、標的遺伝子からのRNA又はDNAのCtを、ハウスキーピング遺伝子のRNA又はDNAのCtから差し引いて、異なるサンプル間でのRNAの量と質の変動について、正規化することができる。このような正規化手法はΔCt法と呼ばれる。さらに、検量線を使用せず、内部標準(内在性コントロール)でサンプル間の補正をするΔΔCt法(比較Ct法とも言う)が知られている。これは、基準サンプルと比較して、未知サンプルが何サイクル先に、あるいは何サイクル後に閾値に達するかを検出し、相対的定量を行う方法である。内在性コントロールと比較した場合の閾値に達するサイクル数の違いから、未知サンプルを相対的に定量しうる。ある実施形態において、qPCRはΔΔCt法により行うことができる。なお、本明細書では、定量PCR(qPCR)という場合、絶対的定量のみならず、相対的定量もこの用語に含まれるものとする。
qPCRをlncRNAについて行う場合、まず逆転写酵素(RT)を用いてDNAを合成しうる。また、qPCR前に予備的な増幅を任意に行うことができる。次いで、予備増殖した又はしていないサンプルをqPCRに供することができる。こうした工程を全て行うキットも市販されており、本開示に使用可能である。
ある実施形態において、本開示は、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後診断キットを提供する。このキットは、1以上の本開示のlncRNA、即ち本開示のオキサリプラチン誘発性末梢神経障害のバイオマーカーを検出する試薬を含み得る。lncRNAを検出する試薬としては、本開示のlncRNA(或いはlncRNAから逆転写酵素により生成された産物)を増幅しうるプライマー対(標識されたものを含む)や、本開示のlncRNAと特異的にハイブリダイズ可能なプローブが挙げられるがこれに限らない。特定の実施形態では、本開示のlncRNAと特異的にハイブリダイズ可能なプローブをマイクロアレイに積載して使用し得る。本開示のキットはかかるマイクロアレイをも包含し得る。キットはさらに、逆転写酵素や、予備的増幅のための試薬をさらに含みうる。キットは、内部標準や参照についての試薬も含みうる。ある実施形態において、本開示のキットは配列番号1~24のいずれか1以上のlncRNAを検出するためのプライマー対を含み得る。プライマー対は、逆転写酵素により配列番号1~24から生じたDNAを標的とするものであり得る。ある実施形態において、本開示のキットは使用説明書を含みうる。使用説明書は、本開示のオキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後を予測する方法の操作手順の記載を含み得る。
大腸癌に対する主要な抗癌薬であるオキサリプラチンによって必発する末梢神経障害は用量規定毒性であるが、治療中断及び終了後も一部の患者で障害が長期に持続することがある。そのため、末梢神経障害の予後予測は患者のQOL低下を防ぐ上で極めて重要となる。多くの長鎖非コードRNA(lncRNA:long non-coding RNA)の発現は組織特異性が高く、種類が豊富であるため、感覚神経の状態を反映した特異的な血中バイオマーカーとなり得る。
本願発明者らは、一次感覚神経培養細胞にオキサリプラチン刺激を実施し、細胞外放出が変化するlncRNAを網羅的に測定し、一次感覚神経特異的な発現が期待されるlncRNAを複数同定した。本開示に係るlncRNA群はオキサリプラチン治療終了後に神経障害が回復する患者群において、治療中又は治療後の血中量が増加したが、神経障害が長期化した患者群では血中量が変化しなかった。すなわち、オキサリプラチン治療中又は治療後の患者血中のおける本lncRNAの測定が、末梢神経障害の予後予測バイオマーカーとして、癌治療におけるオキサリプラチンの投与量や期間、他薬物への切り替えなどを末梢神経障害の点から考慮することが可能となり、癌患者における治療後の長期的なQOL低下を抑制する上で極めて有用となることが期待される。
オキサリプラチンは、抗悪性腫瘍治療剤として効果が高く、投薬終了後に神経障害が残りにくい患者には、継続して投与していくことが望ましい。しかし、オキサリプラチン投与終了後も副反応が継続する患者には、別の抗悪性腫瘍剤の投与を検討したほうが良いと考えらえる。そのため、本開示に係るバイオマーカーは、患者のQOLのうえで、極めて重要なバイオマーカーとなるものと考えられる。
ある実施形態において、本開示はオキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後を予測し得る。別の実施形態において本開示はオキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後の診断を補助し得る。別の実施形態において、本開示はオキサリプラチン誘発性末梢神経障害の回復を予測しうる。被験体がオキサリプラチン誘発性末梢神経障害から回復すると予測される場合は、オキサリプラチン治療を継続することができるか、又は継続する判断を補助することができる。別の実施形態において、本開示はオキサリプラチン誘発性末梢神経障害の遷延を予測しうる。被験体がオキサリプラチン誘発性末梢神経障害について遷延すると予測される場合は、オキサリプラチン治療を中断するか、投与量(投薬量)を低減するか、投与頻度を下げるか、治療を中止するか、別の治療薬に切り替えることができるか、又はこうした判断を補助することができる。なお、治療レジメンが複数の薬剤を含む併用療法である場合、別の治療薬への切り替えとは、オキサリプラチンのみ休薬する態様を包含するものとする。かかる判断により、長引くオキサリプラチン誘発性末梢神経障害を回避し得る。
オキサリプラチンを用いたがん治療では、手、足や口唇周辺部の感覚以上又は知覚不全、咽頭喉頭の絞扼感といった末梢神経症状があらわれるので、観察等を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うことが求められている。そのため、オキサリプラチン治療を継続するか否かは治療開始から各サイクル開始前に判断しており、投与前には必ず血液検査が行われており、これらの血液検体のサンプルと、オキサリプラチン投与開始前のサンプルを用いて、本開示の方法を実施できる。したがってある実施形態において、オキサリプラチン治療を継続するか否かの見直しは、例えばオキサリプラチン治療を6サイクル(6クール)行った時点での採血サンプルに基づき行うことができる。6サイクル目で本開示の方法により予後良好と判定された場合にはオキサリプラチン治療を続行してもよく(続行することを推奨してもよく)、予後不良と判定された場合にはオキサリプラチン治療を中断又は休薬してもよい(中断又は休薬を推奨してもよい)。休薬後にオキサリプラチン治療を再導入した場合についても同様に、本開示の予測方法を、例えば再導入の6サイクル目に、適用し得る。
以下の実施例により本開示をさらに例証する。ただしこれらの実施例はあくまで例証が目的であり、何ら本開示を限定するものではない。特に断らない限り、試薬は市販のものをさらに精製することなく使用した。また合成プライマーはユーロフィンジェノミクス社より受託製造されたものを用いた。
lncRNAではヒト特異的な遺伝子が多いことから、ヒト検体を用いた解析を行う必要がある。血中において感覚神経由来のlncRNAを網羅的かつ定量的に測定することは極めて困難であるため、まずヒトiPS細胞から分化誘導した一次感覚神経を用い、オキサリプラチンにより放出が変化するlncRNAを網羅的に同定した上で(実施例1)、オキサリプラチン治療を受けたヒト患者血中において当該lncRNAの発現と感覚神経障害の慢性化との関連を検討した(実施例2)。
[実施例1]
(1)ヒトiPS細胞の一次感覚神経への分化誘導
6種の異なるヒト由来のiPS細胞株を用いて、一次感覚神経への分化誘導を行った。分化誘導法は先行報告(Young et al., Molecular Therapy vol22, 1530-1543, 2014)を改変して、以下の分化誘導培地を用いて行った。
・分化誘導0~4日:ノックアウトDMEM (20% ノックアウト血清置換、1× 非必須アミノ酸溶液、1× Glutamax(商標)、10 μM β-メルカプトエタノール、3 μM LDN193189、3 μM SB431542、3 μM CHIR99021)
・分化誘導5~9日:ノックアウトDMEM (20% ノックアウト血清置換、1× 非必須アミノ酸溶液、1× Glutamax、10 μM β-メルカプトエタノール、1 μM LDN193189、10 μM SB431542、10 μM CHIR99021、10 μM DAPT、10 μM SU5402)
・分化誘導10~15日:ノックアウトDMEM (10% ウシ胎児血清、10 ng/ml BDNF、10 ng/ml GDNF、10 ng/ml NGF、10 ng/ml NT-3、200 μM アスコルビン酸)
・分化誘導16日以降:Neurobasal (商標)Plus Medium (B27 Plus Supplement、N2 Supplement、10 ng/ml BDNF、10 ng/ml GDNF、10 ng/ml NGF、10 ng/ml NT-3、200 μM アスコルビン酸)
但し、分化誘導14日に1 mg/ml マイトマイシンCを2時間処理した。なお、定法では分化誘導16日以降に使用される第4培地は通常、ウシ胎児血清を含むが、血清にもRNAが含まれるため、ここでは無血清の培地とした。
(2)分化誘導した一次感覚神経の確認
分化誘導した細胞の形態を倒立顕微鏡により経時的に観察した。分化誘導21日以降から神経突起の伸長が観察され、少なくとも42日目まで認められた。また、誘導した細胞株6種全てで同等の形態が分化誘導後42日で観察された。また、定量PCRにより、分化誘導後に各種一次感覚神経のマーカー遺伝子の発現が誘導されることを確認した。なお、定量PCRはそれぞれの一次感覚神経マーカーに特異的なプライマー、及びPower SYBR Green Master Mix (Thermo Fisher Scientific社)を使用し、QuantStudio 3リアルタイムPCRシステム(Thermo Fisher Scientific社)で解析することにより行った。
次にCa2+イメージングを行った。イメージング剤はFlou-8 AM(AAT Bioquest社)を使用した。TRPA1は一次求心性侵害受容線維終末に発現が多くみられ、痛みに関係するチャネルとして知られている。アリルイソチオシアネート(AITC)での刺激前後の細胞のカルシウムイオンイメージング及びTRPA1アゴニストであるAITCでの刺激により、分化誘導細胞においてTRPA1が機能していることを確認した。
(3)細胞外RNAの網羅解析
次に、分化誘導後42日目からオキサリプラチン(ヤクルト社)を0.1 μg/mlで処置し、分化誘導細胞を7日間刺激した。培養上清を回収し、4,700rpm、30分での遠心分離により細胞等を除去した上で、Total Exosome Isolation Reagent (from cell culture media)(Thermo Fisher Scientific社)により細胞外小胞を分離した。ナノ粒子解析システムNanoSight(マルバーン社)を使用し、細胞外小胞のナノ粒子の粒径(nm)分布を確認した。分離した細胞外小胞からRNAiso Plus (Takara Bio社)を用いてtotal RNAを精製し、RNAシーケンスにより含有RNAを網羅的に解析した。RNAシーケンスはTaKaRa Smart-Seq Stranded KitによりcDNAライブラリーを作製し、NovaSeq装置(イルミナ社)により配列決定した。得られた配列データをイルミナ社のBaseSpace Sequence Hubにおいて、RNAseq AlignmentとRNAseq Differential Expressionにより解析した。非処置対照(横軸)と比較した、オキサリプラチン処置細胞からの細胞外RNA放出の変化(縦軸)を図1に示す。白抜きの丸は有意ではなく、黒塗りの丸が有意であった遺伝子である。図1より、オキサリプラチン処置により有意に2倍以上の変化を示す270の遺伝子が特定された。これは全RNAであり、lncRNAやmRNA等を含む。
次に、オキサリプラチン処置により有意に2倍以上の発現変化が認められた270の遺伝子のうち、lncRNAとされる遺伝子99種に着目し、そこから、さらにデータベースにおいて一次感覚神経が存在する後根神経節以外の臓器での発現が低い、もしくは認められていないlncRNAを抽出して定量的PCRにより測定可能なものを39遺伝子(うちオキサリプラチンにより放出増加したもの26、減少したもの13)を抽出した。
抽出したlncRNAに以下のIDを割り振った。遺伝子の配列は公知のデータベース(例えばNCBI)にて入手可能である。
Figure 2023068381000003
なお、h_lnc5、h_lnc12、h_lnc21、h_lnc23、h_lnc24、h_lnc25、及びh_lnc26は定量PCRにより特異的な検出が困難であった。そのため、これらは以降の解析から除いてある。
(4)遺伝子の発現量と細胞外放出量との関連性
測定した細胞外RNAの放出元となる細胞の中に発現するRNAをRNAシーケンスにより網羅的に測定し、細胞内外での量的相関を解析した。全遺伝子をプロットしたところ、対照群、オキサリプラチン処置群共に線形相関は見られなかった。また、上記(3)で抽出したlncRNAのみをプロットしても線形相関は見られなかった。
(5)lncRNA放出のオキサリプラチン用量依存性
次に、細胞外放出が変化したlncRNAの一部に関して、放出量のオキサリプラチン用量依存性を解析した。上記(3)の細胞外RNAの網羅解析のようにRNAを抽出した後、iScript Select cDNA Synthesis kit(Bio-Rad社)により逆転写し、上記(2)のように定量PCRによりlncRNA量を測定した。プライマーはユーロフィン社に受託合成し、試薬はキットに付属のものを使用し、溶解や遠心分離などの条件も使用説明書のプロトコールどおりであった。着目したlncRNAの細胞外放出量の用量依存性の一部を図2に示す。その結果、多くのlncRNAで用量依存性が確認された。特にlncRNA_1、lncRNA_3、lncRNA_4、lncRNA_6、lncRNA_9、lncRNA_13、lncRNA_14、lncRNA_15、lncRNA_19、lncRNA_30、及びlncRNA_31では放出が用量依存的に増大した。
(6)ヒト血漿中lncRNA含有量の解析
次に、ヒト血漿から細胞外小胞をTotal Exosome Isolation kit (from plasma)(Thermo Fisher Scientific社)により抽出し、上記(5)の細胞外RNAの解析のようにRNAを抽出、定量PCRによりlncRNA量を測定した。具体的には、ヒト被験体からの採血後、試料を血漿にして凍結保存した。400μlの血漿を細胞外小胞の抽出に供した。血漿を溶解し、再遠心を行い、次いでTotal Exosome Isolation Kit (Invitrogen)に含まれるプロテアーゼによる処理を行った。次いで、同kitに含まれる試薬を用いて細胞外小胞を沈殿させた。その後、RNA抽出を行い、逆転写し、定量的PCRを行った。プライマーはユーロフィン社に受託合成し、試薬はキットに付属のものを使用し、溶解や遠心分離などの条件も使用説明書のプロトコールどおりであった。
血漿中のlncRNA含有量と培養細胞からのlncRNA放出量を比較するために健常ヒトプール血漿中のlncRNA含有量と培養細胞からのlncRNA放出量の相関を解析したところ、有意な相関が見られたことから、血漿中のlncRNA含有量は一次感覚神経からの放出をある程度反映していると考えられた。より詳細に分析するために、一次感覚神経からの放出が上昇したlncRNAと減少したlncRNAについて別々に相関関係を調べたところ、発現上昇したlncRNAにおいて血漿量と放出量との間により強い相関性が見られた(図3)のに対し、発現減少したlncRNAでは弱い相関性であった。
[実施例2]
(7)オキサリプラチン治療患者における解析
次に、本発明者らにより見出されたlncRNAの、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後バイオマーカーとしての有効性を検証するために、実際のオキサリプラチン治療患者におけるlncRNA量を解析した。具体的には、大腸癌治療のガイドラインでオキサリプラチン(オキサリプラチン点滴静注)での治療が推奨される患者を対象にして、オキサリプラチン治療開始前と、治療開始後2ヶ月毎、治療終了6ヶ月後、1年後、1年半後、2年後に採血を行い、当該患者の血漿中のlncRNAの含有量を測定した。また、当該採血を行った際には、National Cancer Institute - Common Toxicity Criteriaに基づいた神経学および疼痛評価の記録から、末梢神経障害が消失したか、末梢神経障害が残存(遷延)したかの診断を行った。尚、オキサリプラチンは、患者により、投与量、投与方法が異なり、A法では、1日投与13日休薬を1サイクル、B法では、1日投与20日休薬を1サイクルとなる。オキサリプラチン投与終了後1年以内に末梢神経障害が消失したと医師が診断した患者においては、当該lncRNAの発現は投与前に比べて投与中にだいたい4サイクル目から増加していた。図4-1、図4-2、図4-3、図4-4、図4-5、図4-6、図4-7及び図4-8は、治療開始後約3ヶ月(約6サイクル)におけるサンプルでの同一被験体における治療前の量を100%とした結果である。一方で、1年以上障害が残存(遷延)した患者群では治療中又は治療後の血漿中lncRNA含有量の上昇が見られなかった(図4-1、図4-2、図4-3、図4-4、図4-5、図4-6、図4-7及び図4-8)。なお、図4-1のh_lnc3、図4-2のh_lnc6、図4-3のh_lnc9、図4-7のh_lnc27、図4-8のh_lnc29など、遷延群であっても、治療前に比べて治療中又は治療後の血漿中lncRNA含有量の上昇がみられる場合もあるが、それらの場合であっても、遷延群の血漿中lncRNA含有量の上昇率は、回復群よりも少ない。つまり、患者の治療中又は治療後の血漿中lncRNA含有量の上昇率が、遷延群集団の平均上昇率よりも大きければ、その患者は回復群である。特に、遷延群の血漿中lncRNA含有量の上昇率が有意ではないと言える場合において、患者の治療中又は治療後の血漿中lncRNA含有量の上昇率が、遷延群集団の平均上昇率よりも有意に大きければ、その患者は回復群である。特定の理論に拘束されることを望むものではないが、培養細胞で放出量が増大するlncRNAについては、被験体の一次感覚神経でも該lncRNAが放出されていると考えられる一方で、培養細胞で放出量が低減するlncRNAについては、患者の血漿サンプルにおいて必ずしも被験体の一次感覚神経からのlncRNA放出の低減のみが測定されているのではなく他の臓器や細胞由来のlncRNAも測定に反映されている可能性があると考えられる。この場合、培養細胞で放出量が増大するlncRNAを、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後を予測するバイオマーカーとして使用することが好ましいと考えられる。なお、細胞実験で放出量が変化しなかったlncRNAは、血漿中でもオキサリプラチンによって量が変化することはなかった。
図5-1、図5-2は、治療開始後約3ヶ月(約6サイクル)におけるサンプルでの被験体群における治療前の平均量を100%とした結果である。オキサリプラチン投与終了後1年以内に末梢神経障害が消失した患者においては、当該lncRNAの発現は投与前に比べて投与中にだいたい4サイクル目から増加した一方で、1年以上障害が残存(遷延)した患者群では治療中の血漿中lncRNA含有量の上昇が見られなかった(図5-1、図5-2)。参照を治療開始前の患者群の平均量としても同様の結果であった。
これらの結果から、本発明者らにより見出されたlncRNAを、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後を予測するバイオマーカーとして使用し得る。
本開示により、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後を予測し、治療法を変更することによりオキサリプラチン誘発性末梢神経障害の遷延を回避し得る。また、本開示により、より適切にオキサリプラチンを用いた癌治療を行うことができる。
参考文献
Young et al., Molecular Therapy vol22, 1530-1543, 2014
本明細書において、特許出願、文献及び製造業者のマニュアルを含む多数の文書が引用されている。これらの文書の開示は、本開示の特許性に関連するとはみなされないが、その全体を参照により本明細書に組み入れることとする。より詳細には、全ての参照文書を、各個の文書が参照により組み入れられると具体的かつ個別に示されている場合と同様に、参照により本明細書に組み入れることとする。
lncRNAの配列情報について
配列番号1 h_lnc1 LOC105374297
atacgcttgtgatcaagggcctggtctcccctcaagacacggtcacagatcagaggccacaccatcctagcagtggagcaggaccagctgggacagggtccttctgtgacacctgctgcatcaccaggctgggtgaacggacacaattgccagaactcacagaatagaagtatcagcaccgaaacctcacaggaaaaatgaagacattttctttctcttctgagtaactgaaataaaatctggcctctgtgaaaccctggaaataccacgaccctcaactagaaacaccaataccagctcctccgcgagtttccagctccacaacctaagacatcagaggcagcattggttcctcacgtagagtccagctccgggaccctcatatttgaaccgcagggccatctcatccctggatctccagctgcaccacactcaaattagaacaacatcagttcctccccaggtctccacctgcacagccctcgaaagggaatgtcagctcctccccgggtctccagctgtagggccctaaaactagaacatcagcttctccccaagtcttcagctgcgtgaccctcaatctagaacatcagttcctctacaggtctgcagctgcaagaccctcaatct

配列番号2 h_lnc2 LOC105371430
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配列番号3 h_lnc3 LOC105370489
gtggtccgccccacccccagcaccccggcagaaaccgcaccccacttcccatagccacgttcttccccagaccttaccctgcccaagaggttgtcctgaagtaatgtctgctgcagcactggggccacctcctccaagctcaacatgtggcaaagttcatttttaacgtgctggattttccgatgaaagcctgaaacctgcacatctgaagatgccttcgccatgatgcaatggatgccaaacacgacatacacccttgggacggtgacctcagccatctgcaacaaggctctcagaaccagtcctttgactataaaaaaagcagcagctttcactaaccaagcatctttaatccaagccaaattacagaactctctaacttagaggtgatcgtccatacggcagatcattacaacatgaaaaacgtaagctaagatgttgaacacagccagaactgaaaataaaagagctttctaaaacaaaaaaaaaaaaaaaa

配列番号4 h_lnc4 LOC730234
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配列番号5 h_lnc6 LINC02198
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配列番号6 h_lnc7 LINC02186
tgaatagcagggcttggtctaaaaatatctcctccactgacataccacatgggttgatattcctgctgtcagaggcacaccttgaaattaaggtgtcttcctacaaaaagtcttgttgttaagttcagacactgtctgagatgaggtatttataattcctgccccaaatttggctataagcttcaagaatactgggacctggcttgtttactgaagcatctctagagccacaacaatgggtgaaacaccatggacagttagcaaatatttgctaagcaaatgaaagactacacgacaagagcaaaagaagtgcaggaatgggcccatgctcatggaattcactggtcttaccatgttcgtcatgatgctgaagcagctggcttcatagaatattgtaacagccctttgaagactcaattacagcaccagctaagtagtaataccttggagggctggggcaagtttctccagaaggctgaatatgctctgaattagtatccaatatatggtgctatttctcccctagccgggattcacagatccaggaatcaacggggtggaaatgggagtggcaccagtcaccatcacccctagcgacccactagcaaaatgtttttttcctgttcttgagactttatgctttgctggcctagaggtcttagttccagagggaagaatgctgccaccagaagacaaaacaatgatttcactgagctggaagttaagactgccaccccgccacttggggctcttcatgcctttgagtcaacaggctaagagaggaagagaaggaaggaatagccaatgatcagtaactgtgcagagccaggatcaaaaactcaaatgcccacaggggccaggtaataaagcaagtaaatgaaggcaaaaaaaaaaaaaaaa

配列番号7 h_lnc8 DIRC1
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配列番号8 h_lnc9 LINC01925
gggcgcgtggccgaggtccgaggagggcccggaggtctggccgaggtccgaggaggggcccggaggtctggccgaggtccgaggaggggcccggaggtctggccgaggtccgaggaggggcccggaggtctggccgaggtccgaggaggggcccggaggtctggccgaggtccgaggaggggtccggaggtctggccgaggtccgaggagggcccggaggtctggccgaggtccgaggagggcccggaggtctggccgaggtgataatagttaagcctagagccatgagaggcctgtgctccgtgggacaggaggctaagagcggaacagggcccactgttggatgctactgatcaccagactgtggcctttatacacatcaacttgcttcatctccaccagaacaaatgaatgacaaaacccgatgaaagacaaagccagagtaaatcccttctcatctatgtcacggcaaaagatatagtaacagcaaaaacaagctc

配列番号9 h_lnc10 FAM85B
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配列番号10 h_lnc11 ETNK1-DT
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配列番号11 h_lnc13 LOC284191
actttcggatgagggaagcagatagcccaccagcgagcacagggacgtgccagatttcgctcttgtcgcccaggctggagtgcaacggtatgatctcatgtcacggcaacctccgcctcccaggttcaagcaattctcccgcctcagcctcccgagtagctgggactacaggtgcctgccaccaagctcagctaatttttgtatctttagtagagacggggtttcactatgctggccaggctcgtctcgaactcctgacctcaagtgatccgcgcgcctcggcctcccaaagtgctgggattacaggcgtgagccaccacgtctggccttcttgtccgtttatttattcattcaacaaatattcatgaaatgtatgttgtaagctgaatactttgccaggctccgaggaccagtcaggcactttgatgccttcaagcagcctaggacctagaggtttcaatgcctctgctttcctatttataaatgggcagactggacctgaagtcctgaaggctcacccgcctggaagccacctctcctctggagttctgatgacgctgcagaagcctgggaaaataacaagaaagctctatttacagaaaaacaccagctaaaaaatgtagaaggaatctaaaaggtatcgaaagttaccaccttgcaagtggaatattggttttggccaaagatgctaaaatgatcaacagaagggtcgtcctttctgttgggaaccaggatgctcacaaggcattgcccacaagggacactaattgcaaaagggacagtgtgcctccacaggggaacagctggtgtcaccatcttaacaagggatctgacagcatcaccgtggggggagaaagccaacatcatgcacctccaggagctctcagaggttggaggaacacgtgaaccaacaccaggaggatacagcccgagagatcagccatgggacatttcacaagaccacggccaagtctcttcacaaagtcaacgtcaaacacaccaaacaaaggaaaaaaagataaaagagaagaaaaagagcaaaagggaagggactgctctagccaaaaaaggactacacagatacaatgaccggatgtaatatgtgacccccagagggataccgattcaaaagatgcagccatggaaaatgtcttataagcaccagggccatttaaatgtggactagatgtcagatggtcttattgaactatgattgactttcttagatgtgatcatgacagtctatgtgagagaatgtccattttcttaggaggtgccttgtggacacacttaggactgcagtgtcgggatgtctgcaaattgccttcagggtctcagccagaaggcaggcaggaagagacagagatggatggagccatgcagacaccaaggtgaagagctactgaatcttggtggagggtccctgagtcttcattataattttaactttcttgaagttttgaagttttcataataaaaagttaggagggaaacattttaaagtagagaaactagatcttcccacagaacactggggacccttattattattattttaaaccctgctctttgctttttcaaagtgagttttgctaaaataatggtatctagcatttctgagaaattagcacaaatgtacagctacattagcaacaggaaattcagcacatctgagtcatctatgtaaatggcaataatgaaaatgagggctttcgctgcatgtctaagaaatgtcctcttttggagactcttccttttgttttacacccagaactgtctcagaggaggttcaacagcagggcctcaagggaccaggagtaggtggcagacatgagggagctcaaagagaccacagcacctgcagggatgtgggtctttagggccaaaataccacggacatgctagtgcagagtggaaccatctccctgggaaatattgatcaacaggccagtgttgcctttcttcaaacaatttaacttaaggagctcatgcccctcaaggtgacaaagacggtaaaatgtgaattaaatgagcagatgttacgtgtttagaacagtgccctaagttttccctgttgttactcccaatgatcactgtaggagttcatttcaaaagctaagaactgtccggcaggctatactaaatggaaaaggtggcatgctaaacagcaaccttgatctgtataagccagcagttgtgtt

配列番号12 h_lnc14 LOC105371855
gaggcaactgcctggccagtgtggaggcagctttagtccctgggaccgtttctgtgcccaaggagagggagggcaggggaaggatggaatttcatctagagtagcaggtcctggttgcctggtaaattatgcatcaggactgggctagccactgcctccgttttctctgggctcctgagataacctccacctgcctctagattctgtgccagctgatcgttatctatctcatcaactcttgttccatcaggaaactgcatcttggattctgggtcaacatcatccccacggtggatccattggtgagagcaataatgaagcaggtttgccaccaggctcccaaagaagtgggaacactgactgcaaagggcacaatctgattggatgaaaagcgaggcctcagaagcattggcacgtgtccgcgaagagcctagctggagagacccagacacatgcaaatggccttctgagttcattcttgatggagaggagctggaagaatccactaaggacaaattgccctgtggatttagtaagagatctgtatatagtggagccccctgaggctggcttgttaaagtagtatcttctgcttccctgacagcaaattcgtgtgcactgtttactgggaaataattatggttttcggcactggcaaatggagtcctatttctaatgggagacagtggttggcaaacatgaaaccctgagtttccctctgagtctgagctgtgaactgaagtcgatgacattgacaagtctactggaatatcatctctcagagcagaatgcatgaatgatgcaggagggttataggatgaattcactgatgatcttggagatattggtctgccagaaataaagtagtcaagagaattttgagaactgtttaaatagtctttccagtatccttcagaatcatgggtgccaggcctatgttccacagaaatacaatcactccatacattttcagcattgacaccaacctcttgtctgggctcggatttggtgtcccacgaaagagggctctttttcgcattttcactgccacctctgtccttctctgtagcagattccctatcaggcagcccggggtcttgggacaacctttgcccagcagaaggccgctctgttgctggctccattgcattgcttattctcaatgagccatgactgggctcacttcttcttgaagaatgacctctgcaattttcagcattttcttcaaaatttttatttttggcctgaggggtcgatgtccccccaaatctacttcttttgtgatgggaaggagaacagggtgagcgcacaccaacccacagacattcttcagactgggtttcctcttcagtgtcatcgctttctcttctgctgttcaatgacaaaatggaataaaagtcttcatctcggaacctaaatgatgcctttcttggccctcctacagtggtgggtgtgagtggtggccccgagaactcactcaatacttgaggactattttttccttggaaggcctgggacagggctggatgcagctcactctgggaaggagcactcgggtctccttttttggctctatcaggggcgttctcagtcattggctgtgacgatgggaccaagtttcttctctcttgatttggcctcttcagcttagtgttacacatcaggccttcttgttgaactacttgatctgcattgagaaaagacacatttatcgttccagtaaaagggcccatggatgaaaggcctctagcaccaagtgcaaaattgccctttaaatgcaacagacaagacctagagaagaaaacagacacggtcaaaatggctggaggtacaagaggagcagagcccagcaggcttcattttactgccccgtattctcctttgtacccctgtggtcctagggaaatggggggaccctgaggatacagattctttctgcagaagctcccggaagactggcccagccccagccagtcaggactgatgatgcgcaaacctcacactaaatactggcttttgttccatacgtactgaaagggaaaaccaccactctgggaatgacttctacaaaaaccaccagccctttctcatccacgttcattcaatgtacatttatgacaccctgcctcccacgcagctttacaagaacttaagagaagtataacatgtcttggcagatcaggaggaaggctataggagctggcgcccggggaacactggggattttggtcatgtttactatttagtgaaaataaaaattataaatcgctcatgaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa

配列番号13 h_lnc15 LINC00976
gcgcttcttgctgccaacatgtgaagaaagacgtgtttgcttccccttccaccatgattgtaaaatcaacaaggaaggcgatgagcacagcagtgtgaagcaatgacaaggatgccctaagctctatgaaactgcgagataaacatctaccaggttgatatcatatcactcaaaagcaaaatttattcctcaggtctcttcacagcgtggcgcctgggttccaaggggaatcatcccaagagagaaccagggagaaactgtatccacctgcaagatctaacatcagaagtcatatagaacaccattccctactcttagctaaggaagtcacagagatctgactcccttccttcaagggagggaaccatagactctacttgtgggactggctgggttctgatagaatatggacatatgacttcagccatttttggaaattatactgtgccacaccttaacgtgtcagaagacgaggacactgtcataactttcagtcaattgctcaaaccaaatatcaaagtattatcctgaa

配列番号14 h_lnc16 LINC01657
agtggggctagagttgcctccccaggaggggctggaggtcagggcctggtgggctctgcaggcttatcagttcagcacaacgtgctcctgcattcaagaaacagggcatggggctgctcactggcactggaggccgaaagaaggtgagggcaagtgagatgcagggacctcttctcacagctgtgctgacaagcacaaaaaggagccccccacgtccacaccaggaaaggggggatggtgcacaagatccagcaggaactttggagtcacactgacgtgggttcaaatcccagctctgccgctgagcaactgtgagatcttggcaaatgtttaactttcctgatcctctattgactcatatgctaaatgtgacttagaatgcttgtgtcgtaagactggcgtgagataaagtacggcaagtgggaaacacaaagcctgtgcacgtgaggccctcaacagaaaaagctgaattgctgtgtactggtagcctcctttctcttaccaggaagcccacgcctctggctaaaccctcaggctcacttgcccaccattaccaggtgcctgtctcccttgcctgtcttcccttgactcggggaacttcacctgctttccttccctagaaggccccagcgcccaccttgcttgctgtccttcaaatcaaacaacctgccctttcttctaaaaaggctttactgttatcactaaagggaaacaaaaaggtgcaactaaaactagccttccttaagcctgggcccaagt

配列番号15 h_lnc17 LINC01703
acgcccaccgggtccgcccccacgcggccgcctgcacagggggttccagccacccgcgctctcccaggtttgccgaccttacgggcccttctccgccagccctggctgggtcacccccacgacccgggactcccccgccgttccctcccgggctgcctgcagtgaggtccgctcctgaggcctcagcctcgccgggggtagggccctctcccgccgtcgccgcagctcctttccgtcccggggcctggggggcaccgtcccacgggtgagggccgcctccagcgcctggcccagccatgcgaacgcctggagcccgcgagctgcagctgcggccctgaaggtgccgcatatcctgccgagtgggtgaagcgtggcactttggaaaacaaatcgggtgatccgcccacctcggcctcccaaagtgctggaattacaggcatgaaccacggtgcccggctgacacaaggaactttctatgaggtcctaggaatgaaggaaaacaggcaataaggcaagaatcgctgtcgaaggagtctgcgccacctgctcgcacagctcacttgtgccttctgagcctgctggagcccagtgtacatatgccgtctccgcgtgattagagattgctgctgcacgtgcccaatcccgtggcggggctggaacacaaacggggtggtgttccagctgcaaccatgcagatgaagactataccctaggagatggaggaacaacagacaagaaagaaacctgggttcctgaata

配列番号16 h_lnc18 LOC105378269
ctcttggctccggggcccgcagccgtcggggcccggaagggctccccggggcgttccctcaggagcggtggccagggctgatggggcgtgtacgacgcgggaccccgagcccggcagcagccaagtatggcaaggaccagcgcgagcatctccccactgcggccggggacggcgtggggtgggagccgacccgggacatccaggtgggatcggccaccgctcaggcgctgtcccaggcgaacgccgccaggggcaggctcagcaccgcccaggccgccggctcgccccctcgccctaaggacacagtgtgggctgttgcaggtcctcctgaccaggacgcgacttccctgaggcggaggaggagctgaggacgaacaaggactgggctgggtccagctggtgggcgtagggctggccagtgccttggcctttaacctgcagcgtcctgggtctctttggcccagccagtcgtgaggactgtggcccaggatgctgccgaacagtgagggtgcccattgtggactggaatccagctagctattcctcattcgagaccccatagaaccccacaaacatgattggggttgacatggattttgaatattaaagttacatgagatttctgaaaaaaaaaaaaaaaaaa

配列番号17 h_lnc19 LOC101928797
gctaccttaccctgaggacttggacattccagcgtatcgcagaaccggaattcagctcccattgcccacaacagtgcttccctgcctcagtttcatagaaatgatcccttcgtaactcagcagctcatatacagtgataaagtatcaagtccatcgttttcccaaatcaagagcaatgcatcccacacaaatgggcaagaattgcagctgacagaggaatctccctatctttgaaccttcaggattttgcagtgatgtcaaggtttacacccatgtcttcactcccaaaatttggatttgagcctcagatctactatttactaactctatgatctttgacaaatcactcgaattcctgatgccttaagaatccttttgttcctgagcagagtgacacagtctcctgcagttgaggatcattgatctagagcattgattacaacggaaggcgtctaaaggatgaggcaaaagtgaaagccagattatggttgtatgtttttcctgtaagccaccacaaaccttttgtgcaatgagataggtgatgaataaagcatggatgaatccacgcattagatgagtatgtgaagtggatatggagagcacataagaaccaagagcagacagagccctaaggaaagacctggctgacctgccggaaggaaaataggtattaggaatcctgaaaaccatacttcagaggattatgtatcaagaaagttggggtctaggtgagagtcttgtgatttggttgaattaaaattaatgcagcacttccagccctgcagtcattcaggagtccccaacttactaccagtgggagccaggttgagaacacacagacctcccagccagctgtctctgtatctacagagttgaactggacttagtttttgtatgatatctcttgaatgaacaaacttggatattatggggaaaaactatgttttgattttataaatgttgttattgataggtgacagggaggtaataactgcttattagcatttaatgtgtctgatcattcaattaatcttgtagaaattactcttagactttcaacaacatgtaactataagcacatatcatttgtttcaatttaatacagtggctgaaaaggatatctaagaattgtttgtacctctgggcatatcttagtgagagacttctcatagcatttgtttaaaccttatgaaaactgtatttagtcatggactgacatgaattgttcattggattcattagggattatatctaagataagatttattgcatttataataaaatgtgtgaatgaagaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa

配列番号18 h_lnc20 LINC02271
attatgtaatatgcctcaggcagtggcagaaacctaggctgaaataaccagcactacttgccaaacactttagaaagattatgtttcttctccattacagaagtggaacatatggttcaggaatttaccctaaaggcaaactacagaggttaagcatgtgatgcaggggccaaaattgtgagttcaaatgccaacatgtttacttactaacttcatgacctcacaaacttgcttcaactttctgtaactttgtctgcttatctataaaacaatacgtacctcaacgtctggttaaaagtttcaattggcataatatatataaagctcttagaagactgcctggaacagtttgcagcaagatcctcccaggaaagtgaagcggagaaaatggaggtagaaactattctcctcattaaactacctgccctctgtaatgtagctcttctgtgctgcagaaattgatactacacaagaaaagaaatgatgggagaatagtgaagaagagaagaactggccag

配列番号19 h_lnc22 MANCR
atgatgttggaggatacctgtgcatctcatgctgtggttacagcatcaattgtgatgaatataggatactgagtccctcctagaaatgacttcaggaacttcaccccccaactccacaatctgggaatggcagacagattcagcaccaggagaacatcacataaaggacaagtgtgtatgtttaaaaatggcaagtttcggcctggcatggtggctcacgtctataatcccagcactttgggaggctgagtctaagtgtacagtgcttgtaaagtctgcagtagcatacagtaatgtccaaggctttcacatccactcaccactcgctcactgacccagccagagcaacttccagtcctgaaagctgcattcatgactcaatcaccacaattgcaatcaaaagacggctttagttggaacctggaacgtgctaatcctgtcaggcagcctgtgattctggaagtgaaggaacaaaaaaaaaaaaaaaaagggaaaatttcacataaaatttccatatgaggaagaagatggaaacttttgtgttgtgcgttcagtaaaacgggcactttcttaagcaggtggcaaagaaagcctgagaatccggcctgactttttcatttcagaaccctgcatttcccacacagaggagatagagcacagccattgcatggtagatccagcttgctctcacagccattgtgcaaataaacatacatgtggcaaggcagtgcagttttcagttgttaaaagttctgtcat

配列番号20 h_lnc27 LINC01801
gtcagcagcactgggtcagccggtgaacgggtgtgcagcgtcctcagcgccgcagcagtcagcacctgtgggtgctctagctctttccctcggggtcaccggaggcagagcctcccctacgcggagtagaggagcagctcacatggcagccgccacagaggacaccagatcatgccaacacccccacaactcctgcccgcctgcaggcagctctgggctcaggacaccgcctgcaagaacctttatagcgcagctctccaaaccttggaggcgaggacattctatgtgcccgccctggaaaggcctgaacctataacatctgggctgtgatggtttctgaggtggacaccaggaccaacacttgtcagcatggcacaatcaggcatttctcttctaagtaggatgtgcagccaaaaactcagctgtctgtgagctgtcttctcccaggaacgaggacataagatgtacatcaggttttgatattagagtaatactggccttatagaatgagttacgaaaagttgcccctttctccactttctgaaagagtttgtgtaacacaggtctgaactgcacagatccacttacatgtggattttcttccactgcggcctctcctgagacagcaagaccaacccctccttttcatcctcctcctcctcctcagcctactcaacatgaaaatgacaaggatgaaacctttatgatgatccactcatccattttcttttctctagcttattgtgaacatcttaggct

配列番号21 h_lnc28 LINC01689
ggccatttctcatggaaaatcaggaaaagagaatgaaacattaattttcatgttgagttattacagacatcagcagtatggaccaagcacccatgagataacgagtcctgaactgggcaccaagagagggtcacagatataaagagtttgccttgagtctcagatgaaactttgaatattggacatttgagttgatgctggaacaagttaagagttttgaagactatgggatagaatgactatattcaacactgaaagaacgaagacaatggctcttccagaggaagaaagattatcctgtcctggctatcttgtctattaccaacattccaggatgaagaaatatggtgatacactcaggccactggaatggcctccagtacagcagtgaataccagtggaatgcaacttcttttgctttagaagacaagctcttagcaatgtcaagtttccaggtacgaccgagagatattcaacatattataatttccactaagatgggaaacatttcctaggggttatttctctttgacagcagagaagtatccaagttattctagataataaagcaaagttttcctcaagtcctgtattatatgagactgctgtttctgaaaattatagtcccacagcaacctacgaagtttagagatcaatatttgatttttctatcttgctaaatattcttcaaatcaagtattagttgtccctgtcactcagcatgaagaaaaactgtgttaaagaggacctggagaagta

配列番号22 h_lnc29 LOC105374516
tattgtcagagaatatgacacatagcaaaggtaatattcaaagtcatctgacaagcattgggcaggatgatgtccaacattaatgctctgctactcatctagccactgaccctggtcactcaatattcaagacttaatgaatggaaagtggaagatgcattttgccttccttttgcttttgaggtgagactccgagttctcaaagaaaatcaaggcatatggctgggcatctcttttagcatccttgaacagtctgtaatggcccaaatgtacttcaagaatgcagcaattgaaaacaagtcacccggagcacacagactagagtctctgtgggccaccatgcatgaggacattcaagcagccttatggagcagtttacatggagaaaaactaaggcctcctgccaacagccagcaccaactggccatataaatgaactaccttgatcatgaatgcagactctctaaagcctttacatggatgcaacctcatgagagacccctgtccagaagaacacaattaagctcctgaattcctgacccacagaagagctgtgagatactaaatgcctattgttgttttaagccactaaattttgaggtaatttattatgtggtaatagataactaagacatgagtatacactaaccctaaaataatctcaaaatcccttcatgttgtccaggtagtaccattaaatgtgacctgcatgttcaaaaaaaaaaaaaaa

配列番号23 h_lnc30 LINC01658
ctgtgctgagtttttcgaaggtcagagcagattgaacctttgtgctttcatttttcctgattttgatttttcttatggggatccacttttcctgcattcgaggtgacttgaagaagccttccaaaaagcgtgtgaaaagggagccctactctactaccatgttacaggtgacttcattgagcccaatcaatgaaattttgagaagatacagcctgtacaccaaccagcattggaggcatcatggcttctggagaaagaagatacagccacaagaagcctctgaggagcctccagctcacaaggacagaggaggtggagagaggccagtcaacgcgagggtggtgcgggtggcccctctgaggcctggttttgctctttgtgggtacgctgtacaagacatctctaaagaagacactgtatatgacatctgtaatgaggatgctgtagacatctctgatgaggacactgtagatatctctaatgaggcttctgtacatgacatctctaatgaggctgctgtatgtgacatctctaacgatgccgtaaacatctctaatgaggctgctgtacgtgacatctctaatgacgctgtagacatctgtaatgaggctgctgtacatgacatctctaatgaggacactatagaagacatttcttatgaggacactgtatacgacatcactaatgaggatgctgtacgatacctctgtaaaaaagatgctaccaaggagccattgacactggagaatgatttgattgtggagagcatgtctgatgacgaggattttgcagcttaaagggagctcccggggtgagtgatggaggcgggatcggaccctggcagtttgacggcaacacctgtgttcctctgcactgggccgtggatgacattacacaccttggtgagaatcaggaattgaggctaatcacatctgaaattgagctcgctcactggacaggatagactgggcgcccaggcctcaagggcttatgatttcttctcgggtttgaaacatgcccccagatgagcaagacggggctgccacattgacggagcagctgcgggacacacccaagaaacctcctggagaacacaggggacattcacggctggaggcttcatctatggccgggggcttcatccatgagctggggacttcatccatgggctggggacttcatccatgactggggacctcatccacgtctggagacttcatccgcgactgggggcttcatccatgggctgggggattcatccacgggctgggggcttcatccatcactgggggcttcatccacgggctgggggcttcatccatgactgggggcttcatccacgggctgggggcttcatccatgggctgggggcttcatccatgactgggggcttcatccacgggctgggggcttcatccatgactggggacttcatccacgactggagacttcatccataggctgggggcttcatctacagctggagacttcatccacagcaggggcttcatccttggttggtttgcctgatctgtatctgagccacagatacagattattaaacagataataatttta

配列番号24 h_lnc31 LINC02411
aggtcagaccaggaagacagaggccaaacccagcatcacactttgacctgcccgggaacacagtggctcctgggaaataaccactaaagtcttgaaatgtcttgagtgattggaggacctttatttttcacgcctgatgccttatgctgatgagatgactcagcaggggatggccaggccagaaagaccaaaactgtatcctgaggtttgagtttctgagccaggtgatgtcatcctccagcttggccggcctctttctgggagcctctggtgtgaaagagagcagatttattaaaaatcatcaacttcaaattatttggatggaaacattgccaaatcatagagatgtttgctaccacccgcacaccaagcagctgggtaactagaagtgcaggatcagcttattcacctccgaaagcctgcatgcaaccactgaggccgcctctattttttacatagttctacttggtgtatgtaaccccacagagaaacctggaagaatgcatgaaacctagtaaggcaaccagcacatgcaacagaatgaaccgtttctttccatctgaatgcctaaatgtggactctgatcctttctaccaagtcctaagtttgggaaaagaggacaaggacaggggctctgtcccatatcataatgtgcttgtgaatggctaaaattacaatgctgagataagtgtgtgtaataaaataattgcaccccgaattgaa

配列番号25~72 プライマー

Claims (8)

  1. 1以上の長鎖ノンコーディングRNAを含む、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後判定のためのバイオマーカー。
  2. 前記1以上の長鎖ノンコーディングRNAが、LOC105374297(配列番号1)、LOC105371430(配列番号2)、LOC105370489(配列番号3)、LOC730234(配列番号4)、LINC02198(配列番号5)、LINC02186(配列番号6)、DIRC1(配列番号7)、LINC01925(配列番号8)、FAM85B(配列番号9)、ETNK1-DT (配列番号10)、LOC284191(配列番号11)、LOC105371855(配列番号12)、LINC00976(配列番号13)、LINC01657(配列番号14)、LINC01703(配列番号15)、LOC105378269(配列番号16)、LOC101928797(配列番号17)、LINC02271(配列番号18)、MANCR(配列番号19)、LINC01801(配列番号20)、LINC01689(配列番号21)、LOC105374516(配列番号22)、LINC01658(配列番号23)及びLINC02411(配列番号24)からなる群より選択される、請求項1に記載のバイオマーカー。
  3. 被験体のオキサリプラチンによる治療前の生体試料と治療中又は治療後の生体試料とにおける、前記1以上の長鎖ノンコーディングRNAの量を比較し、治療中又は治療後の生体試料において前記1以上の長鎖ノンコーディングRNAが増大している場合には、末梢性神経障害性疼痛が遷延しないと判断するための、請求項1又は2に記載のバイオマーカー。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のバイオマーカーを検出するための試薬を含む、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後診断キット。
  5. オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体から取得された生体試料サンプルについて、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後の判定を補助するための方法であって、以下の工程
    1) 前記オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体から取得された生体試料サンプルについて、1以上の長鎖ノンコーディングRNAの量を決定するステップ、
    2) 前記量を参照と比較するステップ、
    を含み、
    前記参照がオキサリプラチン治療前の同一被験体から得られた生体試料サンプルについての長鎖ノンコーディングRNAの量に基づくオキサリプラチン治療前同一被験体参照であり、
    前記オキサリプラチン治療前同一被験体参照と比較して、前記量が増大していることを、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が良好であることの指標とする、前記方法。
  6. オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体から取得された生体試料サンプルについて、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後の判定を補助するための方法であって、以下の工程
    1) 前記オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体から取得された生体試料サンプルについて、1以上の長鎖ノンコーディングRNAの量を決定するステップ、
    2) 前記量を参照と比較するステップ、
    を含み、
    前記参照が、結果的にオキサリプラチン誘発性末梢神経障害が遷延したことが確認された遷延群の被験体集団について、オキサリプラチン治療中又は治療後の該被験体集団から予め取得されていた生体試料サンプルの長鎖ノンコーディングRNA量に基づき決定される遷延群参照であり、
    前記遷延群参照と比較して、前記量が増大していることを、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が良好であることの指標とする、前記方法。
  7. オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体から取得された生体試料サンプルについて、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後の判定を補助するための方法であって、以下の工程、
    1) 前記オキサリプラチン治療中又は治療後の被験体から取得された生体試料サンプルについて、1以上の長鎖ノンコーディングRNAの量を決定するステップ、
    2) 前記量を第1参照と比較するステップ、及び
    3) 前記量を第2参照と比較するステップ、
    を含み、
    前記第1参照がオキサリプラチン治療前の同一被験体から得られた生体試料サンプルについての長鎖ノンコーディングRNAの量に基づくオキサリプラチン治療前同一被験体参照であり、
    前記第2参照が遷延群の被験体集団の平均増加率参照であり、前記第2参照は治療前に得られた遷延群の被験体集団の生体試料に含まれる長鎖ノンコーディングRNAの量とオキサリプラチン治療中又は治療後に得られた遷延群の被験体集団の生体試料に含まれる長鎖ノンコーディングRNAの量とを比較して決定された、遷延群の被験体集団の平均増加率に基づくものであり、
    i)被験体からオキサリプラチン治療中又は治療後に得られた生体試料に含まれる1以上の長鎖ノンコーディングRNAの量が、前記第1参照と比較して増大しており、
    かつ、
    ii)被験体のオキサリプラチン治療中又は治療後に得られた生体試料に含まれる長鎖ノンコーディングRNAの量と、前記第2参照の遷延群の被験体集団の平均増加率よりも、前記i)の増大の比率が有意に大きい場合に、
    オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後が良好であることの指標とする、前記方法。
  8. 前記1以上の長鎖ノンコーディングRNAが、LOC105374297(配列番号1)、LOC105371430(配列番号2)、LOC105370489(配列番号3)、LOC730234(配列番号4)、LINC02198(配列番号5)、LINC02186(配列番号6)、DIRC1(配列番号7)、LINC01925(配列番号8)、FAM85B(配列番号9)、ETNK1-DT (配列番号10)、LOC284191(配列番号11)、LOC105371855(配列番号12)、LINC00976(配列番号13)、LINC01657(配列番号14)、LINC01703(配列番号15)、LOC105378269(配列番号16)、LOC101928797(配列番号17)、LINC02271(配列番号18)、MANCR(配列番号19)、LINC01801(配列番号20)、LINC01689(配列番号21)、LOC105374516(配列番号22)、LINC01658(配列番号23)及びLINC02411(配列番号24)からなる群より選択される、請求項5~7のいずれか1項に記載の方法。
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