JP2023067338A - 部品実装機および部品実装方法 - Google Patents

部品実装機および部品実装方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023067338A
JP2023067338A JP2021178470A JP2021178470A JP2023067338A JP 2023067338 A JP2023067338 A JP 2023067338A JP 2021178470 A JP2021178470 A JP 2021178470A JP 2021178470 A JP2021178470 A JP 2021178470A JP 2023067338 A JP2023067338 A JP 2023067338A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
conveyor
head
board
gripper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021178470A
Other languages
English (en)
Inventor
怜子 近江
Reiko Omi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP2021178470A priority Critical patent/JP2023067338A/ja
Publication of JP2023067338A publication Critical patent/JP2023067338A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)

Abstract

【課題】コンベアから作業位置への基板の搬入を簡便な構成で実行可能とする。【解決手段】搬入コンベア211から作業位置Poへの搬入は、基板Bを把持するグリッパ8によって実行される。特にこのグリッパ8はヘッドユニット5によって支持されており、搬入コンベア211から作業位置Poへの基板Bの移送は、ヘッドユニット5の移動によって実行される。つまり、部品Eを実装するために必須となるヘッドユニット5が、搬入コンベア211から作業位置Poへの基板Bの搬入に併用されており、グリッパ8を駆動する機構を追加する必要がない。【選択図】図4

Description

この発明は、作業位置で支持される基板に対して部品を実装する技術に関し、特に作業位置へ基板を搬入する技術に関する。
部品実装機では、作業位置に支持される基板に対して部品が実装される。かかる部品実装機では、コンベアが装置外部から受け取った基板を、コンベアから作業位置へ搬入する必要がある。従来では、作業位置への基板の搬入は、作業位置の近傍に設けたストッパやセンサを用いが実行されていた。前者の場合には、搬送される基板にストッパを突き当てることで基板を作業位置に停止させ、後者の場合には、作業位置に接近する基板をセンサにより検知した結果に基づき基板の搬送を制御することで基板を作業位置に停止させる。前者のストッパを用いた方法では、特許文献1でも指摘されているように、基板とストッパとの衝突時に基板に衝撃が加わる。そのため、基板が作業位置から落下してしまう場合があった。また、後者のセンサを用いた方法では、基板を的確に作業位置に停止させるために多数のセンサが必要となり、コストが増大してしまう場合があった。
これに対して、特許文献1では、コンベアから作業位置(実装位置)へ基板を搬送するための搬送ユニットが設けられている。この搬送ユニットは、前側から基板に当接する前側当接部材と、後側から基板に当接する後側当接部材とで基板を挟みつつ、これら前側および後側当接部材を移動させることで、基板を作業位置に搬送する。
特開2008-10664号公報
ただし、上記の特許文献1では、基板を挟むための2個の当接部材を駆動するための駆動機構が設けられている。このような駆動機構の追加は、装置構成の複雑化やコストアップの要因となりうる。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、コンベアから作業位置への基板の搬入を簡便な構成で実行可能とすることを目的とする。
本発明に係る部品実装機は、基板搬送方向に基板を搬送する第1コンベアと、基板搬送方向において第1コンベアの下流側に配置されて、所定の作業位置に基板を支持する基板支持部と、部品を供給する部品供給部と、部品供給部によって供給された部品を基板支持部に支持される基板に移載することで、部品を基板に実装するヘッドユニットと、ヘッドユニットによって支持されて、基板を保持する基板保持部と、第1コンベア上で停止する基板を基板保持部に保持させてからヘッドユニットを移動させることで、基板を作業位置に移送する移送動作を実行する制御部とを備える。
本発明に係る部品実装方法は、第1コンベアが基板搬送方向に搬送する基板を停止させる工程と、ヘッドユニットにより支持される基板保持部が第1コンベア上に停止する基板を保持してからヘッドユニットが移動することで、基板搬送方向において第1コンベアの下流側に位置する作業位置に基板を移送する工程と、部品供給部により供給された部品を作業位置に支持される基板にヘッドユニットが移載することで、部品を基板に実装する工程とを備える。
このように構成された本発明(部品実装機および部品実装方法)では、ヘッドユニットが作業位置に支持される基板に部品を移載することで、部品が基板に実装される。また、コンベア(第1コンベア)から作業位置への搬入は、基板を保持する基板保持部によって実行される。特にこの基板保持部はヘッドユニットによって支持されており、コンベアから作業位置への基板の移送は、ヘッドユニットの移動によって実行される。つまり、部品を実装するために必須となるヘッドユニットが、コンベアから作業位置への基板の搬入に併用されており、基板保持部を駆動する機構を追加する必要がない。こうして、コンベアから作業位置への基板の搬入を簡便な構成で実行することが可能となっている。
また、第1コンベアに支持される基板を検知する基板センサを有し、制御部は、基板センサが基板を検知すると、ヘッドユニットを移動させることで基板保持部を第1コンベアに支持される基板に向けて移動させて、移送動作を開始するように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、第1コンベアが外部から基板を受け取って、基板センサがこの基板を検知したのをきっかけに、作業位置への基板の搬入を開始できる。こうして、第1コンベアが基板を受け取ったタイミングに応じて、作業位置への基板の搬入を速やかに実行することができる。
また、基板保持部は、基板を把持するグリッパであり、制御部は、第1コンベア上で停止する基板をグリッパに把持させてからヘッドユニットを移動させることで、移送動作を実行するように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、グリッパによって基板をしっかりと把持しつつ、作業位置への基板の搬入を確実に実行できる。
また、グリッパは、基板に当接する当接部を有し、制御部は、第1コンベア上で停止する基板にグリッパの当接部を当接させてから、基板をグリッパに把持させるように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、当接部を基板に当接させて基板に対してグリッパを位置決めしつつグリッパによって基板を把持できる。したがって、グリッパによって基板をしっかりと把持しつつ、作業位置への基板の搬入を確実に実行できる。
また、グリッパは、上把持部材と、上把持部材に下側から対向する下把持部材とを有し、上把持部材と下把持部材とで鉛直方向から基板を把持するように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、グリッパの上把持部材と下把持部材によって基板をしっかりと把持しつつ、作業位置への基板の搬入を確実に実行できる。
また、制御部は、上把持部材を基板の上面に間隔を空けて対向させるとともに下把持部材を基板の下面に間隔を空けて対向させる対向動作と、対向動作の後に上把持部材を下降させて基板の上面に当接させる上側当接動作と、上側当接動作の後に下把持部材を上昇させて基板の下面に当接させる下側当接動作とをグリッパに実行させることで、グリッパに基板を把持させるように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、上側当接動作によって上把持部材が上側から基板に当接する際には、第1コンベアが下側から基板を支持している。したがって、上把持部材の基板への当接に伴って基板の位置が変動するのを抑えることができる。さらに、下側当接動作によって下把持部材が下側から基板に当接する際には、上把持部材が上側から基板に当接している。したがって、下把持部材の基板への当接に伴って基板の位置が変動するのを抑えることができる。こうして、上把持部材および下把持部材の当接に伴う基板の位置の変動を抑えつつ、グリッパによって基板をしっかりと把持することができる。
また、上把持部材は上接触部材を有し、上接触部材で基板の上面に接触し、下把持部材は下接触部材を有し、下接触部材で基板の下面に接触し、上接触部材および下接触部材は、シリコーン樹脂あるいはゴムであるように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、シリコーン樹脂あるいはゴムといった大きな弾性を有する素材によって、上把持部材および下把持部材が基板に接触する。したがって、グリッパの把持によって基板に損傷が生じるのを抑えることができる。
また、上接触部材は下側へ突出する上面接触凸部を有し、上面接触凸部で基板の上面に接触し、下接触部材は上側へ突出する下面接触凸部を有し、下面接触凸部で基板の下面に接触するように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、基板は上下両側から凸部によって挟まれた状態でグリッパによって把持される。したがって、グリッパによって基板をしっかりと把持することができる。
また、グリッパは、鉛直方向に延設されて上把持部材および下把持部材を支持する支持シャフトを有し、上把持部材および下把持部材の少なくとも一方が支持シャフトに対して鉛直方向にスライド可能であるように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、支持シャフトによって支持された上把持部材および下把持部材によって基板をしっかりと把持することができる。
また、ヘッドユニットは、複数の実装ヘッドを有し、実装ヘッドは、吸着ノズルが着脱可能に装着される装着部を有し、装着部に装着された吸着ノズルに負圧を供給することで吸着ノズルに部品を吸着し、グリッパは、実装ヘッドの装着部に着脱可能な被装着部を有し、実装ヘッドは、被装着部によって装着部に装着されたグリッパに負圧を供給することで、上把持部材と下把持部材とを近接させて上把持部材と下把持部材との間に基板を挟むように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、吸着ノズルの代わりにグリッパを実装ヘッドに取り付けるといった簡単な動作を行うだけで、グリッパによる基板の把持が実行可能となる。
また、基板保持部は、基板を吸着する吸着ヘッドであり、制御部は、第1コンベア上で停止する基板を吸着ヘッドに吸着させてからヘッドユニットを移動させることで、移送動作を実行するように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、吸着ヘッドによって基板をしっかりと吸着しつつ、作業位置への基板の搬入を確実に実行できる。
また、吸着ヘッドは、接触部材を有し、接触部材で基板の上面に接触し、接触部材は、シリコーン樹脂あるいはゴムであるように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、シリコーン樹脂あるいはゴムといった大きな弾性を有する素材によって、吸着ヘッドが基板に接触する。したがって、吸着ヘッドの吸着によって基板に損傷が生じるのを抑えることができる。
また、ヘッドユニットは、複数の実装ヘッドを有し、実装ヘッドは、吸着ノズルが着脱可能に装着される装着部を有し、装着部に装着された吸着ノズルに負圧を供給することで吸着ノズルに部品を吸着し、吸着ヘッドは、実装ヘッドの装着部に着脱可能な被装着部を有し、実装ヘッドは、被装着部によって装着部に装着された吸着ヘッドに負圧を供給することで、吸着ヘッドによって基板を吸着するように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、吸着ノズルの代わりに吸着ヘッドを実装ヘッドに取り付けるといった簡単な動作を行うだけで、吸着ヘッドによる基板の吸着が実行可能となる。
また、基板搬送方向において基板支持部の下流側に配置されて、基板搬送方向に基板を搬送する第2コンベアをさらに備え、制御部は、基板支持部の作業位置に支持される基板を基板保持部に保持させてからヘッドユニットを移動させることで、基板を第2コンベアの上に移送するように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、部品を実装するために必須となるヘッドユニットが、作業位置からコンベア(第2コンベア)への基板の搬出に併用されており、基板保持部を駆動する機構を追加する必要がない。したがって、作業位置からコンベアへの基板の搬出を簡便な構成で実行することが可能となっている。
また、基板搬送方向において基板支持部の下流側に配置されて、基板搬送方向に基板を搬送する第2コンベアをさらに備え、制御部は、基板支持部の作業位置に支持される基板を基板保持部に保持させてからヘッドユニットを移動させることで、基板が基板支持部と第2コンベアとを跨ぐように基板を基板支持部と第2コンベアとの上に載置してから、基板搬送方向の上流側から下流側へ基板保持部によって基板を押すことで基板を第2コンベアの上に移送するアシスト動作を実行するように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、基板搬送方向において基板の寸法が大きく、第2コンベアに基板が収まらない場合でも、基板を搬出することができる。
また、制御部は、アシスト動作と並行して第2コンベアに基板搬送方向の下流側へ基板を搬送させ、基板保持部によって基板を押すのに要する力の減少を確認するとアシスト動作を停止させるように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、基板のほとんどあるいは全部が第2コンベアに移動して、アシスト動作に要する力が減少したタイミングで、アシスト動作を停止することができる。
以上のように、本発明によれば、コンベアから作業位置への基板の搬入を簡便な構成で実行することが可能となっている。
本発明に係る部品実装機の一例の構成を模式的に示す平面図。 図1の部品実装機の一部を模式的に示す正面図。 図1の部品実装機が備える電気的構成を示すブロック図。 実装ヘッドに装着されたグリッパの構成および動作を模式的に示す図。 作業位置に搬入した基板に部品を実装して当該基板を作業位置から搬出する動作の一例を示すフローチャート。 図5のステップS101で実行される基板搬入動作の一例を示すフローチャート。 図6の基板搬入動作の詳細を模式的に示す図。 図6の基板搬入動作の詳細を模式的に示す図。 図5のステップS111で実行される基板搬出動作の一例を示すフローチャート。 図8の基板搬出動作の詳細を模式的に示す図。 図8の基板搬出動作の詳細を模式的に示す図。 実装ヘッドに装着された吸着ヘッドの構成を模式的に示す図。 図5のステップS101で実行される基板搬入動作の変形例を示すフローチャート。 図11の基板搬入動作の詳細を模式的に示す図。 図5のステップS111で実行される基板搬出動作の変形例を示すフローチャート。 図13の基板搬出動作の詳細を模式的に示す図。 基板搬入動作の別の変形例を示すフローチャート。 基板搬出動作の別の変形例を示すフローチャート。 図16の基板搬入動作の詳細を模式的に示す図。
図1は本発明に係る部品実装機の一例の構成を模式的に示す平面図であり、図2は図1の部品実装機の一部を模式的に示す正面図であり、図3は図1の部品実装機が備える電気的構成を示すブロック図である。図1、図2および以下の図では、水平方向であるX方向、X方向に直交する水平方向であるY方向および鉛直方向であるZ方向を適宜示す。
図3に示すように、部品実装機1は、装置全体を統括的に制御するコントローラ100を備える。コントローラ100は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)で構成されたプロセッサである演算処理部110を有する。さらに、コントローラ100は、駆動制御部120、負圧制御部130、クランプ制御部140、撮像制御部150およびセンサ制御部160を有し、各制御部120、130、140、150、160が演算処理部110の指令に基づく制御を実行させることで、後述する動作が実行される。これら各制御部120、130、140、150、160は、例えば集積回路等を搭載した電子基板によって構成される。
また、部品実装機1は、UI(User Interface)190を備える。UI190は、例えばタッチパネルディスプレイによって構成され、演算処理部110は、部品実装機1の稼働状況をUI190に表示したり、UI190に入力された作業者からの指示を演算処理部110に送信したりする。これによって、演算処理部110は、作業者の指示に応じた指令を各制御部120、130、140、150、160に送信し、この指示に応じた動作が実行される。
図1に示すように、部品実装機1は、X方向(基板搬送方向)の上流側から基板Bを搬入する基板搬入部21と、所定の作業位置Po(図1の基板Bの位置)に基板Bを支持する基板支持部22と、X方向の下流側へ基板Bを搬出する基板搬出部23とを備える。これら基板搬入部21、基板支持部22および基板搬出部23は、この順番でX方向に配列されている。
基板搬入部21は、X方向に並列に配列された一対の搬入コンベア211を有する。各搬入コンベア211はX方向に平行に配置されたベルトコンベアである。Y方向において、これら搬入コンベア211の間隔は基板Bの幅に応じて可変となっている。各搬入コンベア211は搬入モータMci(図3)に接続されており、駆動制御部120が搬送指令を搬入モータMciに出力すると、搬入モータMciが各搬入コンベア211を回転させて、各搬入コンベア211上の基板BがX方向に搬送される。なお、基板搬入部21に対しては、基板Bを検知するための基板検知位置Pdが設けられている。この基板検知位置Pdでの基板Bの検知の詳細は後述する。
基板搬出部23は、X方向に並列に配列された一対の搬出コンベア231を有する。各搬出コンベア231はX方向に平行に配置されたベルトコンベアである。Y方向において、これら搬出コンベア231の間隔は基板Bの幅に応じて可変となっている。各搬出コンベア231は搬出モータMco(図3)に接続されており、駆動制御部120が搬送指令を搬出モータMcoに出力すると、搬出モータMcoが各搬出コンベア231を回転させて、各搬出コンベア231上の基板BがX方向に搬送される。
X方向において、基板支持部22は、基板搬入部21と基板搬出部23との間に配置されている。この基板支持部22は、X方向に並列に配列された一対の支持レール221を有する。Y方向において、これら支持レール221の間隔は基板Bに応じて可変となっている。各支持レール221はX方向に平行に延設され、各支持レール221の上面は水平である。そして、各支持レール221はその上面に載置された基板Bを下側から支持する。さらに、基板支持部22は、各支持レール221に設けられたクランパ222を有する。各クランパ222は、各支持レール221によって作業位置Poに支持された基板Bをクランプすることで、作業位置Poに基板Bを固定する。各クランパ222による基板Bの固定と、当該固定の解除とは、演算処理部110からの指令に応じてクランプ制御部140が各クランパ222を制御することで実行される。
かかる部品実装機1では、基板搬入部21が部品実装機1の外側から受け取った基板BをX方向に搬送し、この基板Bが基板支持部22に移送されて作業位置Poに固定される。さらに、基板搬出部23は、基板支持部22から移送されてきた基板Bを部品実装機1の外側に送り出す。なお、基板搬入部21から基板支持部22への基板Bの移送および基板支持部22から基板搬出部23への基板Bの移送は、後に詳述する。
基板支持部22のY方向の両側それぞれでは2つの部品供給部3がX方向に並んでおり、各部品供給部3では、複数のテープフィーダ4がX方向に並ぶ。各テープフィーダ4は、基板支持部22側の先端に部品供給位置40を有し、部品供給位置40に部品Eを供給する。具体的には、複数のテープフィーダ4に対応して複数の部品供給リールが配列されており、各部品供給リールは、所定のピッチで配列された複数の部品Eを収納する。そして、テープフィーダ4は対応する部品供給リールから引き出された部品供給テープを部品供給位置40へ当該ピッチで間欠的に搬送することで、部品供給テープに収納された部品Eを部品供給位置40に供給する。部品Eは、例えば集積回路、トランジスタあるいはコンデンサ等である。こうして、部品供給部3では、複数の部品供給位置40がX方向に並び、各部品供給位置40に部品Eが供給される。
また、部品実装機1は、部品供給位置40に供給された部品Eを、作業位置Poの基板Bに実装するヘッドユニット5と、ヘッドユニット5をX方向およびY方向に駆動するXY駆動機構6とを備える。XY駆動機構6は、Y方向に平行に延設された一対のY軸レール61と、Y方向に平行に延設されたY軸ボールネジ62と、Y軸ボールネジ62を回転駆動するY軸モータMyとを有する。さらに、XY駆動機構6は、X方向に平行に延設されたX軸レール63と、X方向に平行に延設されたX軸ボールネジ64と、X軸ボールネジ64を回転駆動するX軸モータMxとを有する。X軸ボールネジ64およびX軸モータMxはX軸レール63に取り付けられ、X軸レール63と一体的に移動する。X軸レール63は、一対のY軸レール61によってY方向に移動可能に支持され、Y軸ボールネジ62のナットに固定されている。また、ヘッドユニット5は、X軸レール63によってX方向に移動可能に支持され、X軸ボールネジ64のナットに固定されている。したがって、駆動制御部120は、Y軸モータMyによりY軸ボールネジ62を回転させることでヘッドユニット5をY方向に移動させ、X軸モータMxによってX軸ボールネジ64を回転させることでヘッドユニット5をX方向に移動させることができる。
ヘッドユニット5は、X方向に配列された複数の実装ヘッド51を有し、各実装ヘッド51の下端には吸着ノズルNが着脱可能に装着されている。また、ヘッドユニット5には、実装ヘッド51をZ方向に駆動するZ軸モータMzと、実装ヘッド51をR方向に回転駆動するR軸モータMrとが取り付けられている。ここで、R方向は、Z方向に平行な回転軸を中心とする回転方向である。部品実装機1は、各実装ヘッド51の内部の流路に連通する負圧発生部71を有し、負圧制御部130からの指令に応じて負圧発生部71が発生した負圧が、実装ヘッド51内の流路を介して当該実装ヘッド51に装着された吸着ノズルNに供給される。ヘッドユニット5は、吸着ノズルNに供給された負圧によって吸着ノズルNに部品Eを吸着することで、部品供給位置40から基板Bへの部品Eの移載を実行する。なお、負圧発生部71としては、例えば負圧ポンプや、エジェクタを使用することができる。
また、部品実装機1は、ヘッドユニット5に取り付けられて、ヘッドユニット5と一体的に移動する基板認識カメラ72を有する。基板認識カメラ72は、作業位置Poに支持される基板Bに上側から対向し、撮像制御部150からの指令に応じて基板Bを撮像する。特に、撮像制御部150は、基板Bに付されたフィデューシャルマークBmを基板認識カメラ72により撮像することで基板画像を取得し、演算処理部110は、撮像制御部150から受信した基板画像に基づき基板Bの位置を認識する。
さらに、部品実装機1は、ヘッドユニット5に取り付けられて、ヘッドユニット5と一体的に移動する距離センサ73を有する。距離センサ73は、作業位置Poに支持される基板Bに上側から対向し、当該基板Bまでの距離を測定して、センサ制御部160に送信する。また、演算処理部110は、センサ制御部160から受信した距離センサ73の測定結果に基づき、基板Bの高さを認識する。
また、実装ヘッド51の下端には、吸着ノズルNに代えて、基板Bを把持するグリッパ8を装着することができる。図4は実装ヘッドに装着されたグリッパの構成および動作を模式的に示す図である。グリッパ8は、上顎部材81と、上顎部材81に下側から対向する下顎部材82とを有する。
上顎部材81は、X方向に延設された上顎フレーム811と、上顎フレーム811の下面に取り付けられた接触部材812とを有する。接触部材812には凹凸形状が設けられ、下側に突出する複数の凸部812aがX方向に配列されている。なお、凸部812aの配列方向はX方向に限られず、Y方向でも構わない。この接触部材812は、シリコーン樹脂あるいはゴムで構成されている。
下顎部材82は、水平に延設さえた下顎フレーム821と、下顎フレーム821の上面に取り付けられた接触部材822とを有する。接触部材822には凹凸形状が設けられ、上側に突出する複数の凸部822aがX方向に配列されている。なお、凸部822aの配列方向はX方向に限られず、Y方向でも構わない。この接触部材822は、シリコーン樹脂あるいはゴムで構成されている。
また、グリッパ8は、上顎フレーム811から下側に突出するガイドシャフト831を有する。このガイドシャフト831はZ方向に平行に延設されている。さらに、グリッパ8は、下顎フレーム821から上側に突出する当接部材84を有する。この当接部材84はZ方向に平行に延設されている。また、当接部材84の上面では、ガイド孔832が開口する。ガイド孔832は、当接部材84および下顎フレーム821の内部でZ方向に平行に延設されており、ガイドシャフト831が上側からガイド孔832に嵌入されている。つまり、Z方向において、ガイドシャフト831はガイド孔832に対してスライド可能であり、上顎部材81と下顎部材82との間隔が可変になっている。
さらに、グリッパ8は、Z方向に平行に延設された補強シャフト85を有する。補強シャフト85は、ガイドシャフト831に対して接触部材812の反対側であって、当接部材84に対して接触部材822の反対側に配置されている。上顎フレーム811にはZ方向に平行に延設された貫通孔851が設けられ、補強シャフト85は上顎フレーム811の貫通孔851に挿入され、補強シャフト85の下端は下顎フレーム821に固定されている。この補強シャフト85は、下顎部材82に対して上顎部材81をZ方向へスライド可能に支持する。
また、グリッパ8は、上顎フレーム811の上面から上側に突出した突出部86を有し、突出部86の上端には、水平方向に突き出たフランジ861が設けられている。このフランジ861の上面では、吸引流路87が開口しており、吸引流路87は、突出部86、上顎フレーム811およびガイドシャフト831の内部を介して、ガイド孔832に連通する。
これに対して、実装ヘッド51は、Z方向に平行に延設されたヘッドシャフト511と、ヘッドシャフト511の下端から下側に突出する一対の板バネ512とを有する。X方向において互いに対向する一対の板バネ512の間に下側からフランジ861を押し込むと、一対の板バネ512を押し広げつつフランジ861がこれらの間に進入する。これによって、フランジ861が一対の板バネ512に係合して、グリッパ8が実装ヘッド51に装着される。また、一対の板バネ512の間からフランジ861を下側に引き抜くと、一対の板バネ512の間を押し広げつつフランジ861がこれらの間から退避する。これによって、フランジ861が一対の板バネ512から離脱して、グリッパ8が実装ヘッド51から取り外される。なお、上記の吸着ノズルNも同様に一対の板バネ512に対して係合・離脱することで、実装ヘッド51に着脱される。
実装ヘッド51に装着されたグリッパ8の吸引流路87は、当該実装ヘッド51の内部の流路に連通する。したがって、負圧発生部71が実装ヘッド51の流路に供給した負圧は、吸引流路87を介してガイド孔832に供給される。このガイド孔832内の負圧によって、上顎部材81と下顎部材82とが近接して、図4の「近接状態」に示す動作が実行される。一方、負圧発生部71が負圧の供給を解除すると、上顎部材81と下顎部材82とが離間して、図4の「離間状態」に示す動作が実行される。
図5は作業位置に搬入した基板に部品を実装して当該基板を作業位置から搬出する動作の一例を示すフローチャートである。図5のフローチャートは、演算処理部110の制御によって実行される。
ステップS101では、基板搬入動作が実行される。図6は図5のステップS101で実行される基板搬入動作の一例を示すフローチャートであり、図7Aおよび図7Bは図6の基板搬入動作の詳細を模式的に示す図である。ステップS201では、X軸モータMxおよびY軸モータMyがヘッドユニット5を駆動することで、基板搬入部21に対して設定された基板検知位置Pd(図2)に距離センサ73を対向させる。この基板検知位置Pdは、X方向において搬入コンベア211の両端の間に位置し、Y方向において一対の搬入コンベア211の間に位置する。そして、基板搬入部21の搬入コンベア211によってX方向に搬送される基板Bが基板検知位置Pdに到達したのを距離センサ73が検知すると(ステップS202で「YES」)、X軸モータMx、Y軸モータMy、Z軸モータMzおよびR軸モータMrがヘッドユニット5を駆動することで、グリッパ8の当接部材84を基板Bに当接させる(ステップS203)。
具体的には、搬入コンベア211は、基板Bが基板検知位置Pdに到達した後に基板Bを停止させる。一方、当接部材84は、搬入コンベア211上で停止する基板Bに対して、X方向の下流側から間隔を空けて対向した後に、X方向の上流側に進んで基板Bに当接する(ステップS203)。これによって、当接部材84がX方向における基板Bの下流端に当接する。この際、例えば、ヘッドユニット5を駆動するX軸モータMxの負荷の増加に基づき、当接部材84と基板Bとの当接を確認することで、当接部材84を基板Bに当接させることができる。あるいは、基板Bが基板検知位置Pdに到達してから搬入コンベア211が基板Bを搬送した距離を搬入モータMciのエンコーダの出力により確認することで基板Bの停止位置を求めて、この停止位置に当接部材84を移動させることで、当接部材84を基板Bに当接させることができる。
なお、当接部材84が基板Bに当接した状態において、上顎部材81は基板Bの上面に上側から間隔を空けて対向し、下顎部材82は基板Bの下面に下側から間隔を空けて対向する。また、グリッパ8の吸引流路87に負圧は供給されておらず、上顎部材81と下顎部材82とは離間している(離間状態)。
ステップS204では、Z軸モータMzがグリッパ8を下降させることで、上顎部材81の接触部材812を基板Bの上面に当接させる。この際、接触部材812は、複数の凸部812aによって基板Bの上面に当接する。
ステップS205では、負圧発生部71がグリッパ8の吸引流路87に負圧を供給して、下顎部材82を上昇させることで、下顎部材82の接触部材822を基板Bの下面に当接させる。この際、接触部材822は、複数の凸部822aによって基板Bの下面に当接する。
これらステップS204、S205によって、基板Bが上顎部材81および下顎部材82によってZ方向から把持されると、Z軸モータMzがグリッパ8を上昇させる(ステップS206)。これによって、基板Bはグリッパ8に伴って上昇して、基板搬入部21の搬入コンベア211から上側へ離間する。
ステップS207では、X軸モータMxがヘッドユニット5をX方向に移動させることで、作業位置Poに対して基板Bを上側から対向させる。ステップS208では、Z軸モータMzがグリッパ8を下降させることで、基板支持部22に設けられた作業位置Poに基板Bを載置する。これによって、作業位置Poに位置する基板Bが基板支持部22の一対の支持レール221によって支持される。そして、ステップS209で、クランパ222が基板Bをクランプすることで、基板Bが作業位置Poに固定される。
ステップS210では、負圧発生部71が吸引流路87への負圧の供給を停止して下顎部材82を下降させるとともに、Z軸モータMzが上顎部材81を上昇させる。これによって、下顎部材82が基板Bの下面から下側に離間するとともに、上顎部材81が基板Bの上面から上側に離間して、上顎部材81および下顎部材82による基板Bの把持が解除される。
なお、ステップS209の基板Bのクランプと、ステップS210のグリッパ8による把持の解除との順序はここの例に限られない。したがって、グリッパ8による把持を解除してから基板Bをクランプしてもよい。
図5に戻って説明を続ける。こうしてステップS101の基板搬入動作によって作業位置Poに基板Bが搬入されると、ステップS102の基板認識が実行される。つまり、X軸モータMxおよびY軸モータMyがヘッドユニット5を駆動することで、基板BのフィデューシャルマークBmに対して基板認識カメラ72を上側から対向させる。そして、基板認識カメラ72がフィデューシャルマークBmを撮像することで基板画像を取得し、演算処理部110が基板画像に基づき基板Bの位置を認識する。
ステップS103では、X軸モータMxおよびY軸モータMyがヘッドユニット5を駆動することで、部品供給位置40に上側から吸着ノズルNを対向させる。ステップS104では、Z軸モータMzが吸着ノズルNを下降させて、部品供給位置40に供給された部品Eに吸着ノズルNを当接させ、ステップS105では、負圧発生部71が吸着ノズルNに負圧を供給することで、吸着ノズルNによって部品Eを吸着する。そして、ステップS106では、Z軸モータMzが吸着ノズルNを上昇させる。こうして、吸着ノズルNによって部品供給位置40から部品Eがピックアップされる。
ステップS107では、X軸モータMxおよびY軸モータMyがヘッドユニット5を駆動することで、基板Bの実装位置に対して上側から吸着ノズルNを対向させ、ステップS108ではZ軸モータMzが吸着ノズルNを下降させる。これによって、吸着ノズルNに吸着された部品Eが基板Bの実装位置に当接する。そして、ステップS109では、負圧発生部71が吸着ノズルNへの負圧の供給を解除し、部品Eが吸着ノズルNから離脱して基板Bの実装位置に載置される。この際、吸着ノズルNから部品Eを確実に離脱させるために、吸着ノズルNに正圧を供給してもよい。
こうして、基板Bの実装位置に部品Eが実装されると、基板Bに設けられた全ての実装位置への部品Eの実装が完了したかが確認される(ステップS110)。部品Eが未実装の実装位置がある場合(ステップS110で「NO」の場合)には、ステップS103~S109が実行される。一方、全ての実装位置への部品Eの実装が完了した場合(ステップS110で「YES」の場合)には、ステップS111の基板搬出動作が実行される。
図8は図5のステップS111で実行される基板搬出動作の一例を示すフローチャートであり、図9Aおよび図9Bは図8の基板搬出動作の詳細を模式的に示す図である。ステップS301では、X軸モータMx、Y軸モータMy、Z軸モータMzおよびR軸モータMrがヘッドユニット5を駆動することで、グリッパ8の当接部材84を作業位置Poに位置する基板Bに当接させる(ステップS301)。
具体的には、上記のステップS203と同様の手順を実行することで、X方向における基板Bの下流端に当接部材84を当接させる。これによって、上顎部材81は基板Bの上面に上側から間隔を空けて対向し、下顎部材82は基板Bの下面に下側から間隔を空けて対向する。また、グリッパ8の吸引流路87に負圧は供給されておらず、上顎部材81と下顎部材82とは離間している(離間状態)。
ステップS302では、Z軸モータMzがグリッパ8を下降させることで、上顎部材81の接触部材812を基板Bの上面に当接させる。この際、接触部材812は、複数の凸部812aによって基板Bの上面に当接する。
ステップS303では、負圧発生部71がグリッパ8の吸引流路87に負圧を供給して、下顎部材82を上昇させることで、下顎部材82の接触部材822を基板Bの下面に当接させる。この際、接触部材822は、複数の凸部822aによって基板Bの下面に当接する。
これらステップS302、S303によって、基板Bが上顎部材81および下顎部材82によってZ方向から把持されると、クランパ222が基板Bのクランプを解除する(ステップS304)。なお、基板Bのクランプを解除するタイミングはこの例に限られず、例えばステップS301の前に基板Bのクランプを解除してもよい。
こうして、クランプが解除された基板Bをグリッパ8が把持した状態において、Z軸モータMzがグリッパ8を上昇させる(ステップS305)。基板Bは、このグリッパ8に伴って上昇して、基板支持部22の支持レール221から上側へ離間する。
ステップS306では、X軸モータMxがヘッドユニット5をX方向に移動させることで、基板搬出部23に対して基板Bを上側から対向させる。ステップS307では、Z軸モータMzがグリッパ8を下降させることで、基板搬出部23に基板Bを載置する。これによって、基板Bが基板搬出部23の一対の搬出コンベア231によって支持される。
ステップS308では、負圧発生部71が吸引流路87への負圧の供給を停止して下顎部材82を下降させるとともに、Z軸モータMzが上顎部材81を上昇させる。これによって、下顎部材82が基板Bの下面から下側に離間するとともに、上顎部材81が基板Bの上面から上側に離間して、上顎部材81および下顎部材82による基板Bの把持が解除される。こうして基板支持部22から基板搬出部23に移送されてきた基板Bは、基板搬出部23によって部品実装機1の外側に搬送される(ステップS309)。
以上に説明する実施形態では、ヘッドユニット5が作業位置Poに支持される基板Bに部品Eを移載することで、部品Eが基板Bに実装される(ステップS103~S110)。また、搬入コンベア211(第1コンベア)から作業位置Poへの搬入は、基板Bを把持するグリッパ8(基板保持部)によって実行される(ステップS203~S208)。特にこのグリッパ8はヘッドユニット5によって支持されており、搬入コンベア211から作業位置Poへの基板Bの移送は、ヘッドユニット5の移動によって実行される(ステップS207)。つまり、部品Eを実装するために必須となるヘッドユニット5が、搬入コンベア211から作業位置Poへの基板Bの搬入に併用されており、グリッパ8を駆動する機構を追加する必要がない。こうして、搬入コンベア211から作業位置Poへの基板Bの搬入を簡便な構成で実行することが可能となっている。
上記の実施形態では、さらに次の効果を奏することもできる。つまり、作業位置Poへの基板Bの移送は、例えば基板Bの搬送位置をセンサによって検出しつつベルトコンベアによる基板Bの搬送位置を制御することで実行することができる。ただし、かかる方法では、作業位置Poの近傍にセンサを設ける必要がある。これに対して、上記の実施形態は、このようなセンサを作業位置Poの近傍に設ける必要がなく、コスト的に有利である。
あるいは、作業位置Poへの基板Bの移送は、例えば作業位置Poに設けたストッパに。ベルトコンベアにより搬送させる基板Bを衝突させることで実行することができる。ただし、かかる方法では、ストッパへの衝突に伴う衝撃により基板Bが落下する可能性がある。これに対して、上記の実施形態では、ストッパは用いられておらず、基板Bの落下の発生を抑えることができる。
また、搬入コンベア211に支持される基板Bを検知する距離センサ73(基板センサ)が設けられており、コントローラ100は、距離センサ73が基板Bを検知すると、ヘッドユニット5を移動させることでグリッパ8を搬入コンベア211に支持される基板Bに向けて移動させて(ステップS203)、搬入コンベア211から作業位置Poに基板Bを移送する移送動作(ステップS204~S208)を開始する。かかる構成では、搬入コンベア211が外部から基板Bを受け取って、距離センサ73がこの基板Bを検知したのをきっかけに(ステップS202でYES)、作業位置Poへの基板Bの搬入を開始できる(ステップS204~S208)。こうして、搬入コンベア211が基板Bを受け取ったタイミングに応じて、作業位置Poへの基板Bの搬入を速やかに実行することができる。
また、コントローラ100は、搬入コンベア211上で停止する基板Bをグリッパ8に把持させてからヘッドユニット5を移動させることで(ステップS204~S208)、移送動作を実行する。かかる構成では、グリッパ8によって基板Bをしっかりと把持しつつ、作業位置Poへの基板Bの搬入を確実に実行できる。
また、グリッパ8は、基板Bに当接する当接部材84(当接部)を有し、コントローラ100は、搬入コンベア211上で停止する基板Bにグリッパ8の当接部材84を当接させてから(ステップS203)、基板Bをグリッパ8に把持させる(ステップS204、S205)。かかる構成では、当接部材84を基板Bに当接させて基板Bに対してグリッパ8を位置決めしつつグリッパ8によって基板Bを把持できる。したがって、グリッパ8によって基板Bをしっかりと把持しつつ、作業位置Poへの基板Bの搬入を確実に実行できる。
また、グリッパ8は、上顎部材81(上把持部材)と、上顎部材81に下側から対向する下顎部材82(下把持部材)とを有し、上顎部材81と下顎部材82とでZ方向から基板Bを把持する。かかる構成では、グリッパ8の上顎部材81と下顎部材82とによって基板Bをしっかりと把持しつつ、作業位置Poへの基板Bの搬入を確実に実行できる。
また、コントローラ100は、上顎部材81を基板Bの上面に間隔を空けて対向させるとともに下顎部材82を基板Bの下面に間隔を空けて対向させる対向動作(ステップS203)と、対向動作の後に上顎部材81を下降させて基板Bの上面に当接させる上側当接動作(ステップS204)と、上側当接動作の後に下顎部材82を上昇させて基板Bの下面に当接させる下側当接動作(ステップS205)とをグリッパ8に実行させることで、グリッパ8に基板Bを把持させる。かかる構成では、ステップS204(上側当接動作)によって上顎部材81が上側から基板Bに当接する際には、搬入コンベア211が下側から基板Bを支持している。したがって、上顎部材81の基板Bへの当接に伴って基板Bの位置が変動するのを抑えることができる。さらに、ステップS205(下側当接動作)によって下顎部材82が下側から基板Bに当接する際には、上顎部材81が上側から基板Bに当接している。したがって、下顎部材82の基板Bへの当接に伴って基板Bの位置が変動するのを抑えることができる。こうして、上顎部材81および下顎部材82の当接に伴う基板Bの位置の変動を抑えつつ、グリッパ8によって基板Bをしっかりと把持することができる。
また、上顎部材81は接触部材812(上接触部材)を有し、接触部材812で基板Bの上面に接触し、下顎部材82は接触部材822(下接触部材)を有し、接触部材822で基板Bの下面に接触する。そして、接触部材812および接触部材822は、シリコーン樹脂あるいはゴムである。かかる構成では、シリコーン樹脂あるいはゴムといった大きな弾性を有する素材(接触部材812および接触部材822)によって、上顎部材81および下顎部材82が基板Bに接触する。したがって、グリッパ8の把持によって基板Bに損傷が生じるのを抑えることができる。
また、上顎部材81の接触部材812は下側へ突出する凸部812a(上面接触凸部)を有し、凸部812aで基板Bの上面に接触し、下顎部材82の接触部材822は上側へ突出する凸部822a(下面接触凸部)を有し、凸部822aで基板Bの下面に接触する。かかる構成では、基板Bは上下両側から凸部812a、822aによって挟まれた状態でグリッパ8によって把持される。したがって、グリッパ8によって基板Bをしっかりと把持することができる。
また、グリッパ8は、Z方向に延設されて上顎部材81および下顎部材82を支持する補強シャフト85(支持シャフト)を有し、上顎部材81が補強シャフト85に対してZ方向にスライド可能である。かかる構成では、補強シャフト85によって支持された上顎部材81および下顎部材82によって基板Bをしっかりと把持することができる。
また、ヘッドユニット5は、複数の実装ヘッド51を有し、実装ヘッド51は、吸着ノズルNが着脱可能に装着される一対の板バネ512(装着部)を有する。そして、実装ヘッド51は、一対の板バネ512に装着された吸着ノズルNに負圧を供給することで吸着ノズルNに部品Eを吸着する。また、グリッパ8は、実装ヘッド51の一対の板バネ512に着脱可能なフランジ861(被装着部)を有し、実装ヘッド51は、フランジ861によって一対の板バネ512に装着されたグリッパ8に負圧を供給することで、上顎部材81と下顎部材82とを近接させて上顎部材81と下顎部材82との間に基板Bを挟む。かかる構成では、吸着ノズルNの代わりにグリッパ8を実装ヘッド51に取り付けるといった簡単な動作を行うだけで、グリッパ8による基板Bの把持が実行可能となる。
また、X方向において基板支持部22の下流側に配置されて、X方向に基板Bを搬送する一対の搬出コンベア231(第2コンベア)が具備されている。そして、コントローラ100は、基板支持部22の作業位置Poに支持される基板Bをグリッパ8に把持させてからヘッドユニット5を移動させることで、基板Bを搬出コンベア231の上に移送する(ステップS301~S308)。かかる構成では、部品Eを実装するために必須となるヘッドユニット5が、作業位置Poから搬出コンベア231(第2コンベア)への基板Bの搬出に併用されており、グリッパ8を駆動する機構を追加する必要がない。したがって、作業位置Poから搬出コンベア231への基板Bの搬出を簡便な構成で実行することが可能となっている。
ところで、基板搬入部21から基板支持部22への基板Bの移送や、基板支持部22から基板搬出部23への基板Bの移送のために基板Bを保持する具体的機構は上記のグリッパ8に限られず、次の吸着ヘッド9であってもよい。
図10は実装ヘッドに装着された吸着ヘッドの構成を模式的に示す図である。吸着ヘッド9は、Z方向に延設されたボディ91と、ボディ91の下端に設けられた接触部材92とを有する。底面視において接触部材92の中央には吸着開口921が設けられ、接触部材92が基板Bの上面に接触すると、吸着開口921が基板Bの上面に対向する。この接触部材92は、シリコーン樹脂あるいはゴムで構成される。また、吸着ヘッド9は、ボディ91の上端に設けられたフランジ93を有する。このフランジ93の上面では吸引流路94が開口しており、吸引流路94は、フランジ93、ボディ91および接触部材92の内部を介して、吸着開口921に連通する。
ヘッドシャフト511の一対の板バネ512の間に下側からフランジ93を押し込むと、一対の板バネ512を押し広げつつフランジ93がこれらの間に進入する。これによって、フランジ93が一対の板バネ512に係合して、吸着ヘッド9が実装ヘッド51に装着される。また、一対の板バネ512の間からフランジ93を下側に引き抜くと、一対の板バネ512の間を押し広げつつフランジ93がこれらの間から退避する。これによって、フランジ93が一対の板バネ512から離脱して、吸着ヘッド9が実装ヘッド51から取り外される。
実装ヘッド51に装着された吸着ヘッド9の吸引流路94は、当該実装ヘッド51の内部の流路に連通する。したがって、負圧発生部71が実装ヘッド51の流路に供給した負圧は、吸引流路94を介して吸着開口921に供給される。この吸着開口921への負圧によって、基板Bが吸着ヘッド9に吸着される。このような吸着ヘッド9を用いた場合、上述の基板搬入動作および基板搬出動作を次のように実行することができる。
図11は図5のステップS101で実行される基板搬入動作の変形例を示すフローチャートであり、図12は図11の基板搬入動作の詳細を模式的に示す図である。ステップS401では、X軸モータMxおよびY軸モータMyがヘッドユニット5を駆動することで、基板搬入部21に対して設定された基板検知位置Pd(図2)に距離センサ73を対向させる。そして、基板搬入部21の搬入コンベア211によってX方向に搬送される基板Bが基板検知位置Pdに到達したのを距離センサ73が検知すると(ステップS402で「YES」)、吸着ヘッド9によって基板Bを吸着する位置(吸着位置)を認識する(ステップS403)。
具体的には、搬入コンベア211は、基板Bが基板検知位置Pdに到達した後に基板Bを停止させる。そして、演算処理部110は、基板Bが基板検知位置Pdに到達してから搬入コンベア211が基板Bを搬送した距離を搬入モータMciのエンコーダの出力により確認すること基板Bの停止位置を求めて、この停止位置に基づき吸着位置を認識する。あるいは、基板認識カメラ72によって基板Bを撮像した画像に基づき吸着位置を認識してもよい。
ステップS404では、X軸モータMx、Y軸モータMy、Z軸モータMzおよびR軸モータMrがヘッドユニット5を駆動することで、吸着ヘッド9の接触部材92を、ステップS403で認識した吸着位置に移動させる。これによって、吸着ヘッド9の接触部材92が基板Bの上面に接触する。
ステップS405では、負圧発生部71が吸着ヘッド9の吸着開口921に負圧を供給する。これによって、基板Bが吸着ヘッド9に吸着される。ステップS406では、Z軸モータMzが吸着ヘッド9を上昇させる。これによって、基板Bは吸着ヘッド9に伴って上昇して、基板搬入部21の搬入コンベア211から上側へ離間する。
ステップS407では、X軸モータMxがヘッドユニット5をX方向に移動させることで、作業位置Poに対して基板Bを上側から対向させる。ステップS408では、Z軸モータMzが吸着ヘッド9を下降させることで、基板支持部22に設けられた作業位置Poに基板Bを載置する。これによって、作業位置Poに位置する基板Bが基板支持部22の一対の支持レール221によって支持される。そして、ステップS409では、クランパ222が基板Bをクランプすることで、基板Bが作業位置Poに固定される。ステップS410では、負圧発生部71が吸着開口921への負圧の供給を停止する。これによって、吸着ヘッド9による基板Bの吸着が解除される。
なお、ステップS409の基板Bのクランプと、ステップS410の吸着ヘッド9による吸着の解除との順序はここの例に限られない。したがって、吸着ヘッド9による吸着を解除してから基板Bをクランプしてもよい。
図13は図5のステップS111で実行される基板搬出動作の変形例を示すフローチャートであり、図14は図13の基板搬出動作の詳細を模式的に示す図である。ステップS501では、演算処理部110は、作業位置Poに位置する基板Bのうち、吸着ヘッド9の吸着に適した位置(吸着位置)を認識する。例えば、基板認識カメラ72によって基板Bを撮像した画像に基づき、基板Bの上面のうち部品Eが実装されていない平坦な領域が吸着位置として認識される。
ステップS502では、X軸モータMx、Y軸モータMy、Z軸モータMzおよびR軸モータMrがヘッドユニット5を駆動することで、吸着ヘッド9の接触部材92を、ステップS501で認識した吸着位置に移動させる。これによって、吸着ヘッド9の接触部材92が基板Bの上面に接触する。
ステップS503では、負圧発生部71が吸着ヘッド9の吸着開口921に負圧を供給する。これによって、基板Bが吸着ヘッド9に吸着される。また、ステップS504では、基板Bのクランプが解除される。なお、基板Bのクランプを解除するタイミングはこの例に限られず、例えばステップS501の前に基板Bのクランプを解除してもよい。
こうして、クランプが解除された基板Bを吸着ヘッド9が吸着した状態において、Z軸モータMzが吸着ヘッド9を上昇させる(ステップS505)。基板Bは、この吸着ヘッド9に伴って上昇して、基板支持部22の支持レール221から上側へ離間する。
ステップS506では、X軸モータMxがヘッドユニット5をX方向に移動させることで、基板搬出部23に対して基板Bを上側から対向させる。ステップS507では、Z軸モータMzが吸着ヘッド9を下降させることで、基板搬出部23に基板Bを載置する。これによって、基板Bが基板搬出部23の一対の搬出コンベア231によって支持される。
ステップS508では、負圧発生部71が吸着開口921への負圧の供給を停止する。これによって、吸着ヘッド9による基板Bの吸着が解除される。こうして基板支持部22から基板搬出部23に移送されてきた基板Bは、基板搬出部23によって部品実装機1の外側に搬送される(ステップS509)。
以上に説明する実施形態では、ヘッドユニット5が作業位置Poに支持される基板Bに部品Eを移載することで、部品Eが基板に実装される(ステップS103~S110)。また、搬入コンベア211(第1コンベア)から作業位置Poへの搬入は、基板Bを吸着する吸着ヘッド9(基板保持部)によって実行される(ステップS403~S408)。特にこの吸着ヘッド9はヘッドユニット5によって支持されており、搬入コンベア211から作業位置Poへの基板Bの移送は、ヘッドユニット5の移動によって実行される(ステップS407)。つまり、部品Eを実装するために必須となるヘッドユニット5が、搬入コンベア211から作業位置Poへの基板Bの搬入に併用されており、吸着ヘッド9を駆動する機構を追加する必要がない。こうして、搬入コンベア211から作業位置Poへの基板Bの搬入を簡便な構成で実行することが可能となっている。
また、X方向において基板支持部22の下流側に配置されて、X方向に基板Bを搬送する一対の搬出コンベア231(第2コンベア)が具備されている。そして、コントローラ100は、基板支持部22の作業位置Poに支持される基板Bを吸着ヘッド9に吸着させてからヘッドユニット5を移動させることで、基板Bを搬出コンベア231の上に移送する(ステップS501~S508)。かかる構成では、部品Eを実装するために必須となるヘッドユニット5が、作業位置Poから搬出コンベア231(第2コンベア)への基板Bの搬出に併用されており、吸着ヘッド9を駆動する機構を追加する必要がない。したがって、作業位置Poから搬出コンベア231への基板Bの搬出を簡便な構成で実行することが可能となっている。
また、コントローラ100は、搬入コンベア211上で停止する基板Bを吸着ヘッド9に吸着させてからヘッドユニット5を移動させることで、移送動作を実行する(ステップS405~S408)。かかる構成では、吸着ヘッド9によって基板Bをしっかりと吸着しつつ、作業位置Poへの基板Bの搬入を確実に実行できる。
また、吸着ヘッド9は、接触部材92を有し、接触部材92で基板Bの上面に接触する。そして、接触部材92は、シリコーン樹脂あるいはゴムである。かかる構成では、シリコーン樹脂あるいはゴムといった大きな弾性を有する素材(接触部材92)によって、吸着ヘッド9が基板Bに接触する。したがって、吸着ヘッド9の吸着によって基板Bに損傷が生じるのを抑えることができる。
また、吸着ヘッド9は、実装ヘッド51の一対の板バネ512(装着部)に着脱可能なフランジ93(被装着部)を有し、実装ヘッド51は、フランジ93によって一対の板バネ512に装着された吸着ヘッド9に負圧を供給することで、吸着ヘッド9によって基板Bを吸着する。かかる構成では、吸着ノズルNの代わりに吸着ヘッド9を実装ヘッド51に取り付けるといった簡単な動作を行うだけで、吸着ヘッド9による基板Bの吸着が実行可能となる。
以上に説明したように本実施形態では、部品実装機1が本発明の「部品実装機」の一例に相当し、コントローラ100が本発明の「制御部」の一例に相当し、搬入コンベア211が本発明の「第1コンベア」の一例に相当し、基板支持部22が本発明の「基板支持部」の一例に相当し、搬出コンベア231が本発明の「第2コンベア」の一例に相当し、部品供給部3が本発明の「部品供給部」の一例に相当し、ヘッドユニット5が本発明の「ヘッドユニット」の一例に相当し、実装ヘッド51が本発明の「実装ヘッド」の一例に相当し、一対の板バネ512が本発明の「装着部」の一例に相当し、距離センサ73が本発明の「基板センサ」の一例に相当し、グリッパ8が本発明の「基板保持部」および「グリッパ」の一例に相当し、上顎部材81が本発明の「上把持部材」の一例に相当し、接触部材812が本発明の「上接触部材」の一例に相当し、凸部812aが本発明の「上面接触凸部」の一例に相当し、下顎部材82が本発明の「下把持部材」の一例に相当し、接触部材822が本発明の「下接触部材」の一例に相当し、凸部822aが本発明の「下面接触凸部」の一例に相当し、当接部材84が本発明の「当接部」の一例に相当し、補強シャフト85が本発明の「支持シャフト」の一例に相当し、フランジ861が本発明の「被装着部」の一例に相当し、吸着ヘッド9が本発明の「基板保持部」および「吸着ヘッド」の一例に相当し、接触部材92が本発明の「接触部材」の一例に相当し、フランジ93が本発明の「被装着部」の一例に相当し、基板Bが本発明の「基板」の一例に相当し、部品Eが本発明の「部品」の一例に相当し、吸着ノズルNが本発明の「吸着ノズル」の一例に相当し、作業位置Poが本発明の「作業位置」の一例に相当し、X方向が本発明の「基板搬送方向」の一例に相当し、Z方向が本発明の「鉛直方向」の一例に相当する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、基板搬入動作を図15に示すように変形してもよい。ここで、図15は基板搬入動作の別の変形例を示すフローチャートである。ここでは、上記の基板搬入動作との差異部分を主に説明することとし、共通部分については相当符号を付して適宜説明を省略する。
図15のステップS601では、演算処理部110は、X軸モータMxによってヘッドユニット5を基板搬入部21から基板搬出部23までの全域に渡ってX方向に移動させつつ、距離センサ73(基板センサ)の検出結果を監視することで、部品実装機1内に残存する基板Bの有無を確認する。そして、演算処理部110は、部品実装機1内に基板Bが存在すると判断すると(ステップS602で「YES」)、部品実装機1からの基板Bの除去を求める指示をUI190によって作業者に報知する(ステップS603)。これによって、前回の部品実装の終了時に、基板Bが誤って部品実装機1から搬出されずに部品実装機1内に残存した場合には、この基板Bを除去してから今回の部品実装を開始することができる。
また、演算処理部110は、部品実装機1内に基板Bが存在しない判断すると(ステップS602で「NO」)、上述と同様にして、基板検知位置Pdに距離センサ73を対向させる(ステップS201)。そして、距離センサ73が基板Bを検知すると(ステップS202で「YES」)、ステップS203~S210が実行される。
また、距離センサ73が基板Bを検知しない場合には、ステップS604で所定時間が経過したか否かが判断される。所定時間が経過していない場合(ステップS604で「NO」の場合)には、ステップS202に戻る。一方、所定時間を経過しても、距離センサ73が基板Bを検知しない場合(ステップS604で「YES」の場合)には、演算処理部110は、部品実装機1への基板Bの搬送にエラーが生じた旨をUI190によって作業者に報知する(ステップS605)。
あるいは、基板搬出動作を図16および図17に示すように変形してもよい。図16は基板搬出動作の別の変形例を示すフローチャートであり、図17は図16の基板搬入動作の詳細を模式的に示す図である。
図16の変形例では、演算処理部110は、ステップS306のヘッドユニット5の移動による基板Bの搬送先である搬出コンベア231に、当該基板Bが収まるか否かを判断する(ステップS701)。例えば、X方向において基板Bの長さが搬出コンベア231の長さ以下である場合には、基板Bが収まると判断され、X方向において基板Bの長さが搬出コンベア231の長さより長い場合には、基板Bが収まらない判断される。そして、基板Bが収まる場合(ステップS701で「YES」の場合)には、上述と同様にステップS307、S308が実行される。
一方、基板Bが収まらない場合(ステップS701で「NO」の場合)には、グリッパ8は、X方向において支持レール221と搬出コンベア231とを跨ぐように基板Bをこれらに載置して(ステップS702)、基板Bの把持を解除する(ステップS703)。続いて、演算処理部110は、X方向への基板Bの搬送を搬出コンベア231に開始させるとともに、搬出コンベア231の搬送をグリッパ8にアシストさせる。
具体的には、演算処理部110は、X軸モータMxによってヘッドユニット5を駆動することで、X方向の上流側からグリッパ8の当接部材84を、基板Bの端(X方向の上流側の端)に当接させてから、さらにグリッパ8をX方向へ移動させる。これによって、搬出コンベア231がX方向に搬送する力とグリッパ8がX方向に押圧する力(アシスト力)とが基板Bに加わり、基板BがX方向に移動する。なお、アシストの実行時におけるグリッパ8の向きは、基板Bの把持の実行時におけるグリッパ8の向きと逆である。かかるグリッパ8の向きの変更は、R軸モータMrによってグリッパ8を回転させることが実行できる。
ステップS705では、演算処理部110は、X軸モータMxが出力する力、すなわちアシスト力が所定値未満に減少したかを確認する。支持レール221から搬出コンベア231へ基板Bが移動するのに伴って、アシスト力が所定値未満に減少すると(ステップS705で「YES」)、グリッパ8によるアシストを終了する(ステップS706)。そして、アシスト終了後は、搬出コンベア231によって基板BがX方向に搬送される。
かかる基板搬出動作では、コントローラ100は、基板支持部22の作業位置Poに支持される基板Bをグリッパ8に保持させてからヘッドユニット5を移動させることで、基板Bが基板搬出部23と搬出コンベア231とを跨ぐように基板Bをこれらの上に載置する(ステップS702)。続いて、コントローラ100は、X方向の上流側から下流側へグリッパ8によって基板Bを押すことで基板Bを搬出コンベア231の上に移送するアシスト動作を実行する(ステップS704)。かかる構成では、X方向において基板Bの寸法が大きく、搬出コンベア231に基板Bが収まらない場合でも、基板Bを搬出することができる。
また、コントローラ100は、アシスト動作と並行して搬出コンベア231にX方向の下流側へ基板Bを搬送させる(ステップS704)。そして、コントローラ100は、グリッパ8によって基板Bを押すのに要する力の減少を確認すると(ステップS705で「YES」)、アシスト動作を停止させる(ステップS706)。かかる構成では、基板Bのほとんどあるいは全部が搬出コンベア231に移動して、アシスト動作に要する力が減少したタイミングで、アシスト動作を停止することができる。
また、搬入コンベア211から支持レール221への移送や、支持レール221から搬出コンベア231への移送を、基板Bを上昇させて行う必要は必ずしもない。そこで、ステップS206あるいはステップS305といったグリッパ8を上昇させるステップを省略して、基板Bを搬入コンベア211から支持レール221に引きずって移送してもよいし、基板Bを支持レール221から搬出コンベア231に引きずって移送してもよい。
また、グリッパ8によって基板Bを把持する際に、当接部材84を基板Bに当接させる必要は必ずしもない。
また、上顎部材81が補強シャフト85に対してスライド可能であり、下顎部材82が補強シャフト85に固定されていた。しかしながら、上顎部材81が補強シャフト85に固定され、下顎部材82が補強シャフト85にスライド可能であってもよい。あるいは、上顎部材81および下顎部材82の両方が補強シャフト85に対してスライド可能であってもよい。
また、実装ヘッド51にグリッパ8あるいは吸着ヘッド9を着脱する作業は、機械および作業者のいずれによって実行されてもよい。機械で行う場合には、吸着ノズルNを実装ヘッド51に着脱する公知の機構を、グリッパ8あるいは吸着ヘッド9の実装ヘッド51への着脱に転用すればよい。
1…部品実装機
100…コントローラ(制御部)
211…搬入コンベア(第1コンベア)
22…基板支持部
231…搬出コンベア(第2コンベア)
3…部品供給部
5…ヘッドユニット
51…実装ヘッド
512…板バネ(装着部)
73…距離センサ(基板センサ)
8…グリッパ(基板保持部)
81…上顎部材(上把持部材)
812…接触部材(上接触部材)
812a…凸部(上面接触凸部)
82…下顎部材(下把持部材)
822…接触部材(下接触部材)
822a…凸部(下面接触凸部)
84…当接部材(当接部)
85…補強シャフト(支持シャフト)
861…フランジ(被装着部)
9…吸着ヘッド(基板保持部)
92…接触部材
93…フランジ(被装着部)
B…基板
E…部品
N…吸着ノズル
Po…作業位置
X…X方向(基板搬送方向)
Z…Z方向(鉛直方向)」

Claims (17)

  1. 基板搬送方向に基板を搬送する第1コンベアと、
    前記基板搬送方向において前記第1コンベアの下流側に配置されて、所定の作業位置に前記基板を支持する基板支持部と、
    部品を供給する部品供給部と、
    前記部品供給部によって供給された前記部品を前記基板支持部に支持される前記基板に移載することで、前記部品を前記基板に実装するヘッドユニットと、
    前記ヘッドユニットによって支持されて、前記基板を保持する基板保持部と、
    前記第1コンベア上で停止する前記基板を前記基板保持部に保持させてから前記ヘッドユニットを移動させることで、前記基板を前記作業位置に移送する移送動作を実行する制御部と
    を備えた部品実装機。
  2. 前記第1コンベアに支持される前記基板を検知する基板センサを有し、
    前記制御部は、前記基板センサが前記基板を検知すると、前記ヘッドユニットを移動させることで前記基板保持部を前記第1コンベアに支持される前記基板に向けて移動させて、前記移送動作を開始する請求項1に記載の部品実装機。
  3. 前記基板保持部は、前記基板を把持するグリッパであり、
    前記制御部は、前記第1コンベア上で停止する前記基板を前記グリッパに把持させてから前記ヘッドユニットを移動させることで、前記移送動作を実行する請求項1または2に記載の部品実装機。
  4. 前記グリッパは、前記基板に当接する当接部を有し、
    前記制御部は、前記第1コンベア上で停止する前記基板に前記グリッパの前記当接部を当接させてから、前記基板を前記グリッパに把持させる請求項3に記載の部品実装機。
  5. 前記グリッパは、上把持部材と、前記上把持部材に下側から対向する下把持部材とを有し、前記上把持部材と前記下把持部材とで鉛直方向から前記基板を把持する請求項3または4に記載の部品実装機。
  6. 前記制御部は、前記上把持部材を前記基板の上面に間隔を空けて対向させるとともに前記下把持部材を前記基板の下面に間隔を空けて対向させる対向動作と、前記対向動作の後に前記上把持部材を下降させて前記基板の上面に当接させる上側当接動作と、前記上側当接動作の後に前記下把持部材を上昇させて前記基板の下面に当接させる下側当接動作とを前記グリッパに実行させることで、前記グリッパに前記基板を把持させる請求項5に記載の部品実装機。
  7. 前記上把持部材は上接触部材を有し、前記上接触部材で前記基板の上面に接触し、
    前記下把持部材は下接触部材を有し、前記下接触部材で前記基板の下面に接触し、
    前記上接触部材および前記下接触部材は、シリコーン樹脂あるいはゴムである請求項5または6に記載の部品実装機。
  8. 前記上接触部材は下側へ突出する上面接触凸部を有し、前記上面接触凸部で前記基板の上面に接触し、
    前記下接触部材は上側へ突出する下面接触凸部を有し、前記下面接触凸部で前記基板の下面に接触する請求項7に記載の部品実装機。
  9. 前記グリッパは、前記鉛直方向に延設されて前記上把持部材および前記下把持部材を支持する支持シャフトを有し、前記上把持部材および前記下把持部材の少なくとも一方が前記支持シャフトに対して前記鉛直方向にスライド可能である請求項5ないし8のいずれか一項に記載の部品実装機。
  10. 前記ヘッドユニットは、複数の実装ヘッドを有し、
    前記実装ヘッドは、吸着ノズルが着脱可能に装着される装着部を有し、前記装着部に装着された前記吸着ノズルに負圧を供給することで前記吸着ノズルに前記部品を吸着し、
    前記グリッパは、前記実装ヘッドの前記装着部に着脱可能な被装着部を有し、
    前記実装ヘッドは、前記被装着部によって前記装着部に装着された前記グリッパに負圧を供給することで、前記上把持部材と前記下把持部材とを近接させて前記上把持部材と前記下把持部材との間に前記基板を挟む請求項5ないし9のいずれか一項に記載の部品実装機。
  11. 前記基板保持部は、前記基板を吸着する吸着ヘッドであり、
    前記制御部は、前記第1コンベア上で停止する前記基板を前記吸着ヘッドに吸着させてから前記ヘッドユニットを移動させることで、前記移送動作を実行する請求項1または2に記載の部品実装機。
  12. 前記吸着ヘッドは、接触部材を有し、前記接触部材で前記基板の上面に接触し、
    前記接触部材は、シリコーン樹脂あるいはゴムである請求項11に記載の部品実装機。
  13. 前記ヘッドユニットは、複数の実装ヘッドを有し、
    前記実装ヘッドは、吸着ノズルが着脱可能に装着される装着部を有し、前記装着部に装着された前記吸着ノズルに負圧を供給することで前記吸着ノズルに前記部品を吸着し、
    前記吸着ヘッドは、前記実装ヘッドの前記装着部に着脱可能な被装着部を有し、
    前記実装ヘッドは、前記被装着部によって前記装着部に装着された前記吸着ヘッドに負圧を供給することで、前記吸着ヘッドによって前記基板を吸着する請求項11または12に記載の部品実装機。
  14. 前記基板搬送方向において前記基板支持部の下流側に配置されて、前記基板搬送方向に前記基板を搬送する第2コンベアをさらに備え、
    前記制御部は、前記基板支持部の前記作業位置に支持される前記基板を前記基板保持部に保持させてから前記ヘッドユニットを移動させることで、前記基板を前記第2コンベアの上に移送する請求項1ないし13のいずれか一項に記載の部品実装機。
  15. 前記基板搬送方向において前記基板支持部の下流側に配置されて、前記基板搬送方向に前記基板を搬送する第2コンベアをさらに備え、
    前記制御部は、前記基板支持部の前記作業位置に支持される前記基板を前記基板保持部に保持させてから前記ヘッドユニットを移動させることで、前記基板が前記基板支持部と前記第2コンベアとを跨ぐように前記基板を前記基板支持部と前記第2コンベアとの上に載置してから、前記基板搬送方向の上流側から下流側へ前記基板保持部によって前記基板を押すことで前記基板を前記第2コンベアの上に移送するアシスト動作を実行する請求項1ないし13のいずれか一項に記載の部品実装機。
  16. 前記制御部は、前記アシスト動作と並行して前記第2コンベアに前記基板搬送方向の下流側へ前記基板を搬送させ、前記基板保持部によって前記基板を押すのに要する力の減少を確認すると前記アシスト動作を停止させる請求項15に記載の部品実装機。
  17. 第1コンベアが基板搬送方向に搬送する基板を停止させる工程と、
    ヘッドユニットにより支持される基板保持部が前記第1コンベア上に停止する前記基板を保持してから前記ヘッドユニットが移動することで、前記基板搬送方向において前記第1コンベアの下流側に位置する作業位置に前記基板を移送する工程と、
    部品供給部により供給された部品を前記作業位置に支持される前記基板に前記ヘッドユニットが移載することで、前記部品を前記基板に実装する工程と
    を備えた部品実装方法。
JP2021178470A 2021-11-01 2021-11-01 部品実装機および部品実装方法 Pending JP2023067338A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021178470A JP2023067338A (ja) 2021-11-01 2021-11-01 部品実装機および部品実装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021178470A JP2023067338A (ja) 2021-11-01 2021-11-01 部品実装機および部品実装方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023067338A true JP2023067338A (ja) 2023-05-16

Family

ID=86326300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021178470A Pending JP2023067338A (ja) 2021-11-01 2021-11-01 部品実装機および部品実装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023067338A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9394128B2 (en) Transfer method, holding apparatus, and transfer system
JP6280817B2 (ja) 部品装着装置
JP4866231B2 (ja) バックアップピンの回収方法、バックアップピンの供給方法、作業用治具、基板支持装置、表面実装機、クリーム半田印刷装置、及び基板検査装置
JP6021374B2 (ja) 部品実装装置及び部品実装方法
JP2017103334A (ja) 部品実装機
CN107073716B (zh) 搬运方法及搬运装置
JP6207758B2 (ja) 部品実装装置、表面実装機、及び吸着高さ位置の検出方法
JP7220308B2 (ja) 対基板作業機
KR101759633B1 (ko) 부품 실장 장치, 부품 실장 방법
JP6132654B2 (ja) 表面実装機
JP6053572B2 (ja) 実装装置及び実装方法
JP2023067338A (ja) 部品実装機および部品実装方法
CN109691257B (zh) 元件安装机
JP7116195B2 (ja) 搬送装置
CN112789959B (zh) 作业机
JP4340957B2 (ja) 部品装着方法
JP6626750B2 (ja) 搬送装置
WO2015097732A1 (ja) 対基板作業装置
WO2015029210A1 (ja) 部品実装装置、その制御方法および部品実装装置用プログラム
CN110192444B (zh) 元件安装装置及基板的保持方法
WO2022130444A1 (ja) 部品実装機およびクランプ制御方法
WO2023067700A1 (ja) 基板のクランプ方法、作業装置及び作業システム
JP7133041B2 (ja) 搬送装置
WO2018061151A1 (ja) 部品実装装置
CN110063095B (zh) 元件安装机

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240529