JP2023066435A - 車両用表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】意匠性の向上を図ることができる車両用表示装置を提供する。【解決手段】車両用表示装置1は、上部表示領域30uを車両のアイポイントと対向させて配置される画像表示装置と、コンバイナ5と、画像表示装置の下部表示領域を収容しており、かつ開口部を有する収容部と、下部表示領域をコンバイナに向けて反射する反射部材と、を備える。アイポイントから見た場合に、コンバイナに映った開口部の像である第一の像63は、上部表示領域と重なっており、かつ第一の像の境界線は上部表示領域との間に第一の幅Wd1の隙間G1,G2を有し、アイポイントから見た場合に、第一の像は、コンバイナに映った下部表示領域の像である第二の像36と重なっており、かつ第一の像の境界線は第二の像との間に第二の幅Wd2の隙間G3,G4を有し、上部表示領域の形状および下部表示領域の形状は、第一の幅と第二の幅とを同様とする形状である。【選択図】図8
Description
本発明は、車両用表示装置に関する。
従来、コンバイナを有する車両用表示装置がある。特許文献1には、表示光を出射する表示装置本体と、該表示装置本体の上部に固定されて表示装置本体から出射される表示光が投影されるコンバイナと、を備えた車両用表示装置が開示されている。特許文献1の車両用表示装置では、表示光は、ハウジングの開口部の表ガラスを介してハウジングの外部へ出射され、コンバイナの表示領域へ照射される。
インストルメントパネル等の壁面に形成された開口部を介して表示装置からコンバイナに向けて表示光を投影する場合、コンバイナには、表示装置の画像表示領域、および画像表示領域を囲む開口部が映ることになる。ここで、コンバイナに映った開口部の形状と画像表示領域の形状とが調和していないと、意匠性の低下を招くこととなる。
本発明の目的は、意匠性の向上を図ることができる車両用表示装置を提供することである。
本発明の車両用表示装置は、画像を表示する上部表示領域および下部表示領域を有し、前記上部表示領域を車両のアイポイントと対向させて配置される画像表示装置と、前記上部表示領域に対して前記アイポイントの側に配置されたコンバイナと、前記下部表示領域を収容しており、かつ上方に向く開口部を有し、前記開口部が前記画像表示装置に対して前記アイポイントの側に位置している収容部と、前記上部表示領域を上方から覆うフード部と、前記収容部の内部に配置され、かつ前記開口部を介して前記コンバイナと対向しており、前記下部表示領域を前記コンバイナに向けて反射する反射部材と、を備え、前記コンバイナは、前記反射部材によって反射された前記下部表示領域、および前記開口部をそれぞれ前記アイポイントに向けて反射し、前記アイポイントから見た場合に、前記コンバイナに映った前記開口部の像である第一の像は、前記上部表示領域と重なっており、かつ前記第一の像の境界線は、画像横方向において前記上部表示領域との間に第一の幅の隙間を有し、前記アイポイントから見た場合に、前記第一の像は、前記コンバイナに映った前記下部表示領域の像である第二の像と重なっており、かつ前記第一の像の境界線は、画像横方向において前記第二の像との間に第二の幅の隙間を有し、前記上部表示領域の形状および前記下部表示領域の形状は、前記第一の幅と前記第二の幅とを同様とする形状であることを特徴とする。
本発明に係る車両用表示装置において、コンバイナに映った開口部の像である第一の像は、画像表示装置の上部表示領域と重なり、かつ下部表示領域の像である第二の像と重なる。第一の像の境界線は、上部表示領域との間に第一の幅の隙間を有し、第二の像との間に第二の幅の隙間を有する。上部表示領域の形状および下部表示領域の形状は、第一の幅と第二の幅とを同様とする形状である。本発明に係る車両用表示装置によれば、上部表示領域および第二の像の形状と、第一の像の形状とを調和させ、意匠性の向上を図ることができる。
以下に、本発明の実施形態に係る車両用表示装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1から図8を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、車両用表示装置に関する。図1は、実施形態に係る車両用表示装置の概略構成図、図2は、実施形態に係るマスク部材の正面図、図3は、実施形態に係る画像表示装置の断面図、図4は、実施形態に係るマスク部材の部分拡大図、図5は、実施形態に係るフード部および収容部の平面図、図6は、実施形態に係る車両用表示装置の正面図、図7は、実施形態に係る車両用表示装置の虚像表示の光路を示す図、図8は、実施形態のコンバイナに映る像を示す図である。図3には、図2のIII-III断面が示されている。
図1から図8を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、車両用表示装置に関する。図1は、実施形態に係る車両用表示装置の概略構成図、図2は、実施形態に係るマスク部材の正面図、図3は、実施形態に係る画像表示装置の断面図、図4は、実施形態に係るマスク部材の部分拡大図、図5は、実施形態に係るフード部および収容部の平面図、図6は、実施形態に係る車両用表示装置の正面図、図7は、実施形態に係る車両用表示装置の虚像表示の光路を示す図、図8は、実施形態のコンバイナに映る像を示す図である。図3には、図2のIII-III断面が示されている。
図1に示すように、車両用表示装置1は、筐体2、画像表示装置3、反射部材4、およびコンバイナ5を有する。車両用表示装置1は、自動車等の車両100に搭載される。本実施形態の車両用表示装置1は、コンバイナ5によってドライバの前方に虚像を表示させるメータ装置である。例示された車両用表示装置1は、インストルメントパネル120に配置されている。本実施形態の車両用表示装置1は、車両100のアイポイントEPに対して実像および虚像を表示するように構成されている。より詳しくは、車両用表示装置1は、画像表示装置3の上部に表示される画像を実像としてドライバに視認させ、かつ画像表示装置3の下部に表示される画像を虚像としてドライバに視認させる。なお、アイポイントEPは、ドライバの目の位置として予め想定された位置、またはドライバの実際の目の位置である。
筐体2は、収容部6およびフード部7を有する。収容部6およびフード部7は、一体であってもよく、別の部材であってもよい。収容部6は、インストルメントパネル120に収容される。収容部6は、箱形状を有しており、かつ遮光性を有する。収容部6は、開口部61が形成されたインパネ面60を有する。インパネ面60および開口部61は、収容部6の上部に位置しており、上方を向いている。開口部61には、透明なカバー62が配置されている。カバー62の形状は、収容部6の内方に向けて湾曲した湾曲形状である。カバー62は、外光を遮光壁に向けて反射するように形成されている。例えば、カバー62は、ウインドシールド110を透過した外光をフード部7の壁面又はアイポイント以外の方向に向けて反射する。
以下の説明において、車両前後方向Xにおける前側を「前側X1」と称し、車両前後方向Xにおける後側を「後側X2」と称する。また、車両上下方向Zにおける上側を「上側Z1」と称し、車両上下方向Zにおける下側を「下側Z2」と称する。車両用表示装置1によって表示される画像の画像縦方向GVは、車両上下方向Zに対応している。
画像表示装置3は、画像を表示する装置であり、例えば、TFT-LCD(Thin Film Transistor-Liquid Crystal Display)等の液晶表示装置である。画像表示装置3は、バックライトユニットを有しており、バックライトユニットの光によって表示光を出力する。画像表示装置3は、上部表示領域30uおよび下部表示領域30dを有する。上部表示領域30uおよび下部表示領域30dは、表示光を出力する発光領域である。上部表示領域30uは、画像表示装置3の表示面30における上側Z1に位置している。下部表示領域30dは、表示面30における下側Z2に位置している。
画像表示装置3は、上部表示領域30uをアイポイントEPと対向させて配置される。画像表示装置3は、例えば、筐体2に固定され、筐体2によって保持される。図1に示すように、収容部6は、下部表示領域30dを収容して画像表示装置3を保持する。画像表示装置3は、収容部6における前側X1の端部に配置され、かつ表示面30を後側X2に向けている。上部表示領域30uは、収容部6から上方に向けて突出している。
図2および図3に示すように、画像表示装置3の前には、マスク部材31が配置されている。マスク部材31は、表示面30に配置されており、表示面30の全体を覆っている。マスク部材31は、表示面30に上部表示領域30uおよび下部表示領域30dを形成する。図3に示すように、マスク部材31は、透明なシート32および印刷層33を有する。シート32は、例えば、ポリカーボネート等の樹脂で成型される。印刷層33は、シート32に対する印刷によって形成される。印刷層33は、上部透過領域33u、下部透過領域33d、遮光領域33b、およびグラデーション領域33gを有する。
上部透過領域33uおよび下部透過領域33dは、表示面30に表示される画像の表示光を透過させる領域である。例示された二つの透過領域33u,33dは、スモーク色のインクによって形成される。なお、透過領域33u,33dは、無色透明であってもよい。この場合、例えば、透過領域33u,33dを除く領域に印刷層33が形成される。
遮光領域33bは、遮光性のインクによって形成される。遮光領域33bは、例えば、黒色や濃色の領域であり、表示光を遮る。グラデーション領域33gは、透過領域33u,33dと遮光領域33bとの境界部分に形成される。グラデーション領域33gは、遮光領域33bから透過領域33u,33dへ近づくに従って表示光の透過率が徐々に大きくなるように形成される。グラデーション領域33gは、例えば、図4に示すように多数のドットによる網点印刷で形成される。
図2に示すように、上部表示領域30uの形状は、台形である。上部表示領域30uの形状は、後述する第一の像63の形状に応じて定められている。第一の像63は、コンバイナ5に映った開口部61の像である。上部表示領域30uは、上側Z1へ向かうに従って画像横方向GHの長さが小さくなる。画像横方向GHは、上部表示領域30uおよび下部表示領域30dに表示される画像の横方向である。画像横方向GHは、例えば、車幅方向に沿っている。上部表示領域30uは、第一側辺34a、第二側辺34b、上辺34u、および下辺34dを有する。
上辺34uは、上部表示領域30uにおける上側Z1の境界線である。下辺34dは、上部表示領域30uにおける下側Z2の境界線である。例示された上辺34uおよび下辺34dは、画像横方向GHに沿って直線的に延在している。
第一側辺34aは、アイポイントEPから見た場合の上部表示領域30uの左側の境界線である。第二側辺34bは、アイポイントEPから見た場合の上部表示領域30uの右側の境界線である。第一側辺34aおよび第二側辺34bは、それぞれ車両上下方向Zに対して傾斜している。より詳しくは、第一側辺34aおよび第二側辺34bは、上側Z1へ向かうに従って互いに近づくように傾斜している。例示された第一側辺34aおよび第二側辺34bは、直線的に延在している。
図2に示すように、下部表示領域30dの形状は、台形である。下部表示領域30dの形状は、第一の像63の形状に応じて定められている。下部表示領域30dは、上側Z1へ向かうに従って画像横方向GHの長さが小さくなる。下部表示領域30dは、第一側辺35a、第二側辺35b、上辺35u、および下辺35dを有する。
上辺35uは、下部表示領域30dにおける上側Z1の境界線である。下辺35dは、下部表示領域30dにおける下側Z2の境界線である。例示された上辺35uおよび下辺35dは、画像横方向GHに沿って直線的に延在している。
第一側辺35aは、アイポイントEPから見た場合の下部表示領域30dの左側の境界線である。第二側辺35bは、アイポイントEPから見た場合の下部表示領域30dの右側の境界線である。第一側辺35aおよび第二側辺35bは、それぞれ画像縦方向GVに対して傾斜している。より詳しくは、第一側辺35aおよび第二側辺35bは、上側Z1へ向かうに従って互いに近づくように傾斜している。例示された第一側辺35aおよび第二側辺35bは、直線的に延在している。上部表示領域30uと下部表示領域30dとの間には、隙間が設けられている。
図5に示すように、本実施形態の開口部61の形状は、台形である。画像横方向GHにおける開口部61の幅は、後側X2へ向かうに従って狭くなる。開口部61は、頂辺61u、底辺61d、第一斜辺61a、および第二斜辺61bを有する。頂辺61uは、開口部61における後側X2の境界線である。底辺61dは、開口部61における前側X1の境界線である。
第一斜辺61aおよび第二斜辺61bは、開口部61における画像横方向GHの境界線である。第一斜辺61aおよび第二斜辺61bは、画像横方向GHにおいて互いに対向している。第一斜辺61aおよび第二斜辺61bは、車両前後方向Xに対して傾斜している。より詳しくは、第一斜辺61aおよび第二斜辺61bは、後側X2へ向かうに従って互いに近づくように傾斜している。
図6に示すように、フード部7は、収容部6に対して上側Z1に配置されている。正面視におけるフード部7の形状は、台形である。画像横方向GHにおけるフード部7の長さは、上側Z1へ向かうに従って小さくなる。上部表示領域30uは、収容部6から上側Z1に向けて突出しており、かつフード部7によって上側Z1から覆われている。
図1に示すように、コンバイナ5は、上部表示領域30uに対してアイポイントEPの側に配置されている。例示されたコンバイナ5は、図示しないケース部材によって保持されている。コンバイナ5は、例えば、ハーフミラーで構成される。コンバイナ5は、上部表示領域30uに表示された画像の表示光をアイポイントEPの側に向けて透過させることができる。コンバイナ5は、アイポイントEPと対向する反射面5aを有する。正面視におけるコンバイナ5の形状は、フード部7の形状と同様の台形である。コンバイナ5は、収容部6のインパネ面60および開口部61をアイポイントEPに向けて反射する。つまり、ドライバは、インパネ面60と開口部61をコンバイナ5への映り込みにより視認することができる。
図6には、コンバイナ5に映った開口部61の像である第一の像63が示されている。第一の像63は、第一斜辺63a、第二斜辺63b、頂辺63u、および底辺63dを有する。第一斜辺63a、第二斜辺63b、頂辺63u、および底辺63dは、開口部61の第一斜辺61a、第二斜辺61b、頂辺61u、および底辺61dの像である。第一斜辺63aは、第一の像63におけるアイポイントEPから見て左側の境界線である。第二斜辺63bは、第一の像63におけるアイポイントEPから見て右側の境界線である。第一の像63の第一斜辺63aおよび第二斜辺63bは、上側Z1へ向かうに従って互いに近づくように、画像縦方向GVに対して傾斜している。
上部表示領域30uは、第一の像63と重なって視認される。言い換えると、上部表示領域30uの形状は、第一の像63と上部表示領域30uとが重なるように定められている。例示された第一の像63は、上部表示領域30uの全体と重なっている。つまり、開口部61の位置および大きさは、上部表示領域30uおよびその周囲の遮光領域33bが第一の像63と重なるように定められている。
第一の像63の形状は、フード部7の形状と相似の形状、または類似の形状である。第一の像63の側方には、テルテール71が表示される。テルテール71は、フード部7に実像として表示されてもよく、虚像として表示されてもよい。
図6に示すように、上部表示領域30uは、正面視において第一の像63の下部と重なっている。本実施形態の上部表示領域30uの形状は、第一側辺34aが第一の像63の第一斜辺63aと平行となり、かつ第二側辺34bが第一の像63の第二斜辺63bと平行となる形状である。更に、上辺34uは第一の像63の頂辺63uと平行であり、下辺34dは第一の像63の底辺63dと平行である。
第一の像63の境界線は、画像横方向GHにおいて上部表示領域30uとの間に第一の幅Wd1の隙間G1,G2を有する。隙間G1は、第一斜辺63aと第一側辺34aとの間の画像横方向GHの隙間である。隙間G2は、第二斜辺63bと第二側辺34bとの間の画像横方向GHの隙間である。すわなち、アイポイントEPから見た場合に、隙間G1は上部表示領域30uの左側に位置し、隙間G2は上部表示領域30uの右側に位置する。上部表示領域30uの位置および形状は、左右の隙間G1,G2が等しくなるように定められている。なお、隙間G1の第一の幅Wd1と隙間G2の第一の幅Wd1とが等しくなるのは、例えば、アイポイントEPがアイレンジの中央に位置する場合である。
図7に示すように、反射部材4は、収容部6の内部に配置され、かつ開口部61を介してコンバイナ5の反射面5aと対向している。反射部材4は、収容部6における後側X2の端部に配置されており、下部表示領域30dと対向している。反射部材4は、下部表示領域30dをコンバイナ5に向けて反射する。反射部材4は、フード部7の先端と開口部61の頂辺61uを直線で結んだ位置よりも後側X2に配置されており、開口部61から入射した太陽光が反射部材4に直接当たらない配置となっている。コンバイナ5の反射面5aは、下部表示領域30dの像をアイポイントEPに向けて反射する。アイポイントEPで視認される虚像Viは、反射面5aよりも前側X1の位置で結像する。虚像Viは、下部表示領域30dの虚像であり、下部表示領域30dに表示された画像を含んでいる。
図8に示すように、フード部7は、アイポイントEPから見てステアリングホイール130よりも上側に位置している。図8には、コンバイナ5に映った下部表示領域30dの像である第二の像36が示されている。ドライバは、第二の像36を虚像Viとして視認する。第二の像36は、第一側辺36a、第二側辺36b、上辺36u、および下辺36dを有する。第一側辺36a、第二側辺36b、上辺36u、および下辺36dは、下部表示領域30dの第一側辺35a、第二側辺35b、上辺35u、および下辺35dの像である。
第一側辺36aは、第二の像36におけるアイポイントEPから見て左側の境界線である。第二側辺36bは、第二の像36におけるアイポイントEPから見て右側の境界線である。上辺36uは、第二の像36における上側Z1の境界線である。下辺36dは、第二の像36における下側Z2の境界線である。第一側辺36aおよび第二側辺36bは、上側Z1へ向かうに従って互いに近づくように、画像縦方向GVに対して傾斜している。
下部表示領域30dは、表示光を出力する発光領域である。下部表示領域30dでは、画像を表示していない黒色部分であっても、バックライトユニットの光がわずかに透過する。このため、第二の像36は、周囲と比較して明るくなる。つまり、ユーザは、第二の像36の輪郭を視認することができる。同様に、上部表示領域30uでは、画像を表示していない黒色部分であっても、バックライトユニットの光がわずかに透過する。このため、上部表示領域30uは、周囲と比較して明るくなる。つまり、ユーザは、上部表示領域30uの輪郭を視認することができる。
アイポイントEPから見た場合に、第一の像63は、第二の像36と重なる。第二の像36の全体は、アイポイントEPから見て第一の像63と重なっている。第二の像36の第一側辺36aは、第一の像63の第一斜辺63aと平行である。第二側辺36bは、第二斜辺63bと平行である。また、上辺36uおよび下辺36dは、頂辺63uおよび底辺63dとそれぞれ平行である。
第一の像63の境界線は、画像横方向GHにおいて第二の像36との間に第二の幅Wd2の隙間G3,G4を有する。隙間G3は、第一の像63の第一斜辺63aと第二の像36の第一側辺36aとの間の画像横方向GHの隙間である。隙間G4は、第二斜辺63bと第二側辺36bとの間の画像横方向GHの隙間である。すなわち、アイポイントEPから見た場合に、隙間G3は第二の像36の左側に位置し、隙間G4は第二の像36の右側に位置する。本実施形態の車両用表示装置1は、第二の像36の左右の隙間G3,G4が等しくなるように構成されている。なお、なお、隙間G3の幅Wd2と隙間G4の幅Wd2とが等しくなるのは、例えば、アイポイントEPがアイレンジの中央に位置する場合である。
図8に示すように、第二の像36は、上部表示領域30uに対して上側Z1に位置する。例示された第二の像36は、下側Z2の一部が上部表示領域30uと重なっている。つまり、上部表示領域30uの実像に対して、虚像Viの一部が重ねて表示される。第二の像36は、車両100の走行速度を示す速度画像40を含む。
本実施形態の車両用表示装置1では、第一の幅Wd1と第二の幅Wd2とが同様の値を有する。例えば、アイポイントEPから見て左側に位置する隙間G1および隙間G3は、画像横方向GHの幅が等しい。つまり、第二の像36の上端から上部表示領域30uの下端まで、等幅で連続した隙間G3,G1が形成されている。また、右側に位置する隙間G2,G4は、画像横方向GHの幅が等しい。つまり、第二の像36の上端から上部表示領域30uの下端まで、等幅で連続した隙間G4,G2が形成されている。本実施形態の車両用表示装置1は、以下に説明するように、意匠性を向上させることができる。
比較例として、開口部、上部表示領域および下部表示領域が何れも矩形であり、かつ上部表示領域および下部表示領域の幅が同じ幅である構成について検討する。比較例では、上部表示領域の実像に対して下部表示領域の虚像の幅が小さくなる。この場合、アイポイントEPから見た場合の三者の形状が調和せず、ユーザに違和感を与えてしまう。例えば、隙間G1,G2,G3,G4の幅が一様とならずに意匠性が低下する。これに対して、本実施形態の車両用表示装置1では、隙間G1,G3が一様な幅を有し、かつ隙間G2,G4が一様な幅を有する。その結果、第一の像63の形状に対して、第二の像36の形状および上部表示領域30uの形状が調和する。よって、ドライバが違和感を覚えにくく、車両用表示装置1の意匠性が向上する。
第一の像63の境界線は、画像縦方向GVにおいて上部表示領域30uとの間に隙間G11を有する。隙間G11は、第一の像63の底辺63dと上部表示領域30uの下辺34dとの間の隙間である。また、第一の像63は、画像縦方向GVにおいて第二の像36との間に隙間G12を有する。隙間G12は、第一の像63の頂辺63uと第二の像36の上辺36uとの間の隙間である。隙間G12の幅の大きさは、第一の幅Wd1および第二の幅Wd2と同様の大きさであってもよい。隙間G11の幅の大きさは、第一の幅Wd1および第二の幅Wd2と同様の大きさであってもよい。
また、本実施形態の車両用表示装置1では、一枚のフラットなマスク部材31によって上部表示領域30uおよび下部表示領域30dが形成される。このような構成により、収容部6の内部の構造が映り込みにくい。比較例として、上部表示領域30uおよび下部表示領域30dに対応する開口が設けられたマスク部材について検討する。比較例のマスク部材では、収容部6の内部に入った外光によって開口部分の段差面が照らされることがある。その結果、段差面がコンバイナ5に映り込み、アイポイントEPから視認されてしまうことがある。これに対して、本実施形態の車両用表示装置1では、マスク部材31が段差面を有していないため、映り込みが生じにくい。
なお、収容部6は、マスク部材31を保持する保持構造を有しているが、この保持構造は、映り込みが生じない位置に配置されている。言い換えると、保持構造は、アイポイントEPから視認不能な位置でマスク部材31を保持している。
本実施形態のマスク部材31には、グラデーション領域33gが設けられている。これにより、上部表示領域30uと隙間G1,G2との境界部がぼかされて目立ち難くなる。また、第二の像36と隙間G3,G4との境界部がぼかされて目立ち難くなる。よって、本実施形態のマスク部材31は、車両用表示装置1の意匠性を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態の車両用表示装置1は、画像表示装置3と、コンバイナ5と、収容部6と、フード部7と、反射部材4と、を有する。画像表示装置3は、画像を表示する上部表示領域30uおよび下部表示領域30dを有し、上部表示領域30uを車両100のアイポイントEPと対向させて配置されている。コンバイナ5は、上部表示領域30uに対してアイポイントEPの側に配置されている。収容部6は、下部表示領域30dを収容しており、かつ上方に向く開口部61を有する。開口部61は、画像表示装置3に対してアイポイントEPの側に位置している。
フード部7は、上部表示領域30uを上方から覆う。反射部材4は、収容部6の内部に配置され、かつ開口部61を介してコンバイナ5と対向している。コンバイナ5は、下部表示領域30dをコンバイナ5に向けて反射する。コンバイナ5は、反射部材4によって反射された下部表示領域30d、および開口部61をそれぞれアイポイントEPに向けて反射する。
アイポイントEPから見た場合に、コンバイナ5に映った開口部61の像である第一の像63は、上部表示領域30uと重なっている。第一の像63の境界線は、画像横方向GHにおいて上部表示領域30uとの間に第一の幅Wd1の隙間G1,G2を有する。アイポイントEPから見た場合に、第一の像63は、コンバイナ5に映った下部表示領域30dの像である第二の像36と重なっている。第一の像63の境界線は、画像横方向GHにおいて第二の像36との間に第二の幅Wd2の隙間G3,G4を有する。上部表示領域30uの形状および下部表示領域30dの形状は、第一の幅Wd1と第二の幅Wd2とを同様とする形状である。よって、本実施形態の車両用表示装置1は、上部表示領域30uおよび第二の像36の形状と、第一の像63の形状とを調和させ、意匠性の向上を図ることができる。
本実施形態の車両用表示装置1は、マスク部材31を有する。マスク部材31は、画像表示装置3の表示面30に配置され、上部表示領域30uおよび下部表示領域30dを形成する。マスク部材31は、上部透過領域33u、下部透過領域33d、および遮光領域33bを有する。上部透過領域33uは、上部表示領域30uを形成する透光性の領域である。下部透過領域33dは、下部表示領域30dを形成する透光性の領域である。遮光領域33bは、上部透過領域33uおよび下部透過領域33dを囲む遮光性の領域である。マスク部材31によれば、コンバイナ5に映り込んでしまうような段差面をなくすことが可能である。
[実施形態の第1変形例]
実施形態の第1変形例について説明する。図9は、実施形態の第1変形例に係るコンバイナに映る像を示す図、図10は、実施形態の第1変形例に係るマスク部材の正面図である。実施形態の第1変形例において、上記実施形態と異なる点は、例えば、第一の像63の形状、上部表示領域30uの形状、および第二の像36の形状である。
実施形態の第1変形例について説明する。図9は、実施形態の第1変形例に係るコンバイナに映る像を示す図、図10は、実施形態の第1変形例に係るマスク部材の正面図である。実施形態の第1変形例において、上記実施形態と異なる点は、例えば、第一の像63の形状、上部表示領域30uの形状、および第二の像36の形状である。
図9に示すように、実施形態の第1変形例に係るメータ表示部および第一の像63は、六角形状を有する。メータ表示部および第一の像63の形状は、二つの台形の底辺同士をつなげて形成される形状でもある。第一の像63は、六角形状の開口部61がコンバイナ5に映った像である。第一の像63は、第一斜辺63e、第二斜辺63f、第三斜辺63g、第四斜辺63h、頂辺63u、および底辺63dを有する。
第一斜辺63eおよび第二斜辺63fは、アイポイントEPから見た場合の第一の像63の左側の境界線である。第一斜辺63eは、第二斜辺63fに対して上側Z1に位置している。第三斜辺63gおよび第四斜辺36hは、アイポイントEPから見た場合の第一の像63の右側の境界線である。第三斜辺63gは、第四斜辺36hに対して上側Z1に位置している。
第一斜辺63eおよび第三斜辺63gは、画像横方向GHにおいて互いに対向している。第一斜辺63eおよび第三斜辺63gは、上側Z1へ向かうに従って互いに近づくように、画像縦方向GVに対して傾斜している。例示された第一斜辺63eおよび第三斜辺63gは、直線的に延在している。
第二斜辺63fおよび第四斜辺36hは、画像横方向GHにおいて互いに対向している。第二斜辺63fおよび第四斜辺36hは、下側Z2へ向かうに従って互いに近づくように、画像縦方向GVに対して傾斜している。例示された第二斜辺63fおよび第四斜辺36hは、直線的に延在している。頂辺63uおよび底辺63dは、それぞれ画像横方向GHに沿って直線的に延在している。頂辺63uの長さおよび底辺63dの長さは、等しくてもよい。
図10に示すように、実施形態の第1変形例に係る上部表示領域30uの形状は、台形を上下逆にした形状である。上辺34uおよび下辺34dは、それぞれ画像横方向GHに沿って直線的に延在している。上辺34uの長さは、下辺34dの長さよりも大きい。第一側辺34aおよび第二側辺34bは、画像横方向GHにおいて互いに対向している。第一側辺34aおよび第二側辺34bは、下側Z2へ向かうに従って互いに近づくように、画像縦方向GVに対して傾斜している。
実施形態の第1変形例に係る下部表示領域30dの形状は、略台形である。図10に示すように、下部表示領域30dは、第一斜辺35e、第二斜辺35f、第三斜辺35g、第四斜辺35h、上辺35u、および下辺35dを有する。
第一斜辺35eおよび第二斜辺35fは、アイポイントEPから見た下部表示領域30dにおける左側の境界線である。第一斜辺35eは、第二斜辺35fに対して上側Z1に位置している。第三斜辺35gおよび第四斜辺35hは、アイポイントEPから見た下部表示領域30dにおける右側の境界線である。第三斜辺35gは、第四斜辺35hに対して上側Z1に位置している。
第一斜辺35eおよび第三斜辺35gは、画像横方向GHにおいて互いに対向している。第一斜辺35eおよび第三斜辺35gは、上側Z1へ向かうに従って互いに近づくように、画像縦方向GVに対して傾斜している。例示された第一斜辺35eおよび第三斜辺35gは、直線的に延在している。
第二斜辺35fおよび第四斜辺35hは、下側Z2へ向かうに従って互いに近づくように、画像縦方向GVに対して傾斜している。例示された第二斜辺35fおよび第四斜辺35hは、直線的に延在している。上辺35uおよび下辺35dは、それぞれ画像横方向GHに沿って直線的に延在している。上部表示領域30uおよび下部表示領域30dの周りには、グラデーション領域33gが設けられている。
図9には、コンバイナ5に映った下部表示領域30dの像である第二の像36が示されている。第二の像36は、第一斜辺36e、第二斜辺36f、第三斜辺36g、第四斜辺36h、上辺36u、および下辺36dを有する。第一斜辺36e、第二斜辺36f、第三斜辺36g、第四斜辺36h、上辺36u、および下辺36dは、下部表示領域30dの第一斜辺35e、第二斜辺35f、第三斜辺35g、第四斜辺35h、上辺35u、および下辺35dの像である。
第一斜辺36eおよび第二斜辺36fは、アイポイントEPから見た場合の第二の像36の左側の境界線である。第三斜辺36gおよび第四斜辺36hは、アイポイントEPから見た場合の第二の像36の右側の境界線である。第一斜辺36eおよび第三斜辺36gは、上側Z1へ向かうに従って互いに近づくように、画像縦方向GVに対して傾斜している。第二斜辺36fおよび第四斜辺36hは、下側Z2へ向かうに従って互いに近づくように、画像縦方向GVに対して傾斜している。上辺36uおよび下辺36dは、画像横方向GHに沿って直線的に延在している。
上記実施形態と同様に、第一の像63は、第二の像36と重なっている。また、第一の像63の境界線は、画像横方向GHにおいて第二の像36との間に第二の幅Wd2の隙間G3,G4を有する。より詳しくは、隙間G3は、第一の像63の第一斜辺63eおよび第二斜辺63fと、第二の像36の第一斜辺36eおよび第二斜辺36fとの間に形成される。二つの第一斜辺36e,63eは平行であり、二つの第二斜辺36f,63fは平行である。
隙間G4は、第一の像63の第三斜辺63gおよび第四斜辺63hと、第二の像36の第三斜辺36gおよび第四斜辺36hとの間に形成される。二つの第三斜辺36g,63gは平行であり、二つの第四斜辺36h,63hは平行である。下部表示領域30dの位置および形状は、左右の隙間G3,G4が等しくなるように定められている。なお、隙間G3の第二の幅Wd2と隙間G4の第二の幅Wd2とが等しくなるのは、例えば、アイポイントEPがアイレンジの中央に位置する場合である。
第一の像63は、上部表示領域30uと重なっている。また、第一の像63の境界線は、画像横方向GHにおいて上部表示領域30uとの間に第一の幅Wd1の隙間G1,G2を有する。隙間G1は、第一の像63の第二斜辺63fと、上部表示領域30uの第一側辺34aとの間に形成される。隙間G2は、第一の像63の第四斜辺63hと、上部表示領域30uの第二側辺34bとの間に形成される。上部表示領域30uの位置および形状は、左右の隙間G1,G2が等しくなるように定められている。なお、隙間G1の第一の幅Wd1と隙間G2の第一の幅Wd1とが等しくなるのは、例えば、アイポイントEPがアイレンジの中央に位置する場合である。
第二の像36は、下側Z2の一部が上部表示領域30uと重なっている。より詳しくは、第二の像36のうち、第二斜辺36fと第四斜辺36hとの間の部分が上部表示領域30uと重畳している。
図9に示すように、第一の幅Wd1と第二の幅Wd2とが同様の値を有する。つまり、第二の像36の上端から上部表示領域30uの下端まで、等幅で連続した隙間G3,G1が形成されている。また、第二の像36の上端から上部表示領域30uの下端まで、等幅で連続した隙間G4,G2が形成されている。
上記のように、実施形態の第1変形例に係る車両用表示装置1において、上部表示領域30uの形状および下部表示領域30dの形状は、第一の幅Wd1と第二の幅Wd2とを同様とする形状である。よって、実施形態の第1変形例に係る車両用表示装置1は、意匠性の向上を実現できる。
[実施形態の第2変形例]
実施形態の第2変形例について説明する。図11は、実施形態の第2変形例に係るフード部および収容部の平面図、図12は、実施形態の第2変形例に係る車両用表示装置の断面図、図13は、実施形態の第2変形例に係るコンバイナに映った画像を示す図、図14は、実施形態の第2変形例に係るカバーおよび収容部の断面図である。
実施形態の第2変形例について説明する。図11は、実施形態の第2変形例に係るフード部および収容部の平面図、図12は、実施形態の第2変形例に係る車両用表示装置の断面図、図13は、実施形態の第2変形例に係るコンバイナに映った画像を示す図、図14は、実施形態の第2変形例に係るカバーおよび収容部の断面図である。
図11に示すように、実施形態の第2変形例に係る車両用表示装置1は、加飾部材64を有する。加飾部材64は、開口部61を囲む縁部に配置され、かつ開口部61を囲んでいる。開口部61の形状は、上記実施形態と同様の台形である。加飾部材64は、第一斜辺部64a、第二斜辺部64b、および頂辺部64uを有する。
第一斜辺部64aは、開口部61の第一斜辺61aに配置されている。第二斜辺部64bは、第二斜辺61bに配置されている。頂辺部64uは、頂辺61uに配置されている。つまり、加飾部材64は、開口部61を画像横方向GHの両側、および後側X2から囲んでいる。
加飾部材64の材質、色目、および質感の少なくとも一つは、インパネ面60の材質、色目、および質感とは異なっている。インパネ面60は、インストルメントパネル120の一部を構成している。インパネ面60は、例えば、樹脂部材におけるシボ加工がなされた面であり、低い彩度や明度を有する。加飾部材64は、例えば、光沢を有するように表面が平滑であってもよい。加飾部材64は、金属部材であってもよく、表面にメッキがなされた部材であってもよい。一例として、加飾部材64は、金属調のモールであってもよい。加飾部材64は、高い彩度や明度を有していてもよい。
図12に例示された加飾部材64は、断面形状が円弧形状の部材である。加飾部材64は、開口部61の縁部を覆っている。言い換えると、加飾部材64は、インパネ面60のエッジを覆っている。
図13には、コンバイナ5に映った加飾部材64の像である第三の像65が示されている。第三の像65は、第一斜辺部65a、第二斜辺部65b、および頂辺部65uを有する。第一斜辺部65a、第二斜辺部65b、および頂辺部65uは、加飾部材64の第一斜辺部64a、第二斜辺部64b、および頂辺部64uの像である。
第三の像65は、メータ表示領域66と周辺領域67とを仕切る。メータ表示領域66は、上部表示領域30uおよび第二の像36を含む領域である。周辺領域67には、収容部6のインパネ面60が映っている。第三の像65があることにより、ユーザはメータ表示領域66と周辺領域67とを全く別の領域として認識しやすくなる。第三の像65が無い場合、ユーザがインパネ面60を意識してしまい、インパネ面60に開いた穴を見ているように感じて違和感を覚える可能性がある。本変形例の車両用表示装置1は、ユーザに対してこうした違和感を与えにくい。
また、図14に示すように、収容部6は、カバー62を保持する部材の端面が視認されにくいように構成されている。収容部6は、本体68および蓋部材69を有する。本体68は、下部表示領域30dおよび反射部材4を収容している。蓋部材69は、本体68における上側Z1の開口に係合している。インパネ面60は、蓋部材69における上側Z1を向く面である。カバー62は、本体68と蓋部材69との間に挟み込まれて保持されている。
蓋部材69は、開口部61に対応する端面69aを有している。端面69aは、下側Z2を向くように車両上下方向Zに対して傾斜している。よって、端面69aがコンバイナ5に映らないようにして、第三の像65を境界として際立たせることができる。
[実施形態の第3変形例]
実施形態の第3変形例について説明する。実施形態の第3変形例に係るインパネ面60は、奥行き感を演出する傾斜面を有する。図15は、実施形態の第3変形例に係る収容部の斜視図、図16は、実施形態の第3変形例に係る収容部の断面図、図17は、実施形態の第3変形例においてコンバイナに写る画像を示す図である。
実施形態の第3変形例について説明する。実施形態の第3変形例に係るインパネ面60は、奥行き感を演出する傾斜面を有する。図15は、実施形態の第3変形例に係る収容部の斜視図、図16は、実施形態の第3変形例に係る収容部の断面図、図17は、実施形態の第3変形例においてコンバイナに写る画像を示す図である。
図15には、傾斜面で構成されたインパネ面60が示されている。インパネ面60は、開口部61を囲む枠状に形成されている。インパネ面60は、可視領域60vを有する。可視領域60vは、コンバイナ5によって反射されることでアイポイントEPから視認される領域である。図15に例示されたインパネ面60では、インパネ面60の全域が可視領域60vである。可視領域60vは、第一傾斜面60a、第二傾斜面60b、第三傾斜面60c、および第四傾斜面60dを有する。
第一傾斜面60aは、開口部61の第一斜辺61aに隣接している。第二傾斜面60bは、開口部61の第二斜辺61bに隣接している。第三傾斜面60cは、開口部61の頂辺61uに隣接している。第四傾斜面60dは、開口部61の底辺61dに隣接している。
四つの傾斜面60a,60b,60c,60dは、開口部61へ近づくに従って収容部6の内方へ向かうように傾斜している。例えば、図16に示すように、第三傾斜面60cは、頂辺61uへ近づくに従って収容部6の内方へ向かうように傾斜している。第四傾斜面60dは、底辺61dへ近づくに従って収容部6の内方へ向かうように傾斜している。同様に、第一傾斜面60aは、第一斜辺61aへ近づくに従って収容部6の内方へ向かうように傾斜している。第二傾斜面60bは、第二斜辺61bへ近づくに従って収容部6の内方へ向かうように傾斜している。
第三傾斜面60cにおける画像横方向GHの端部は、湾曲面を形成しながら第一傾斜面60aおよび第二傾斜面60bとつながっている。第四傾斜面60dにおける画像横方向GHの端部は、交差線60e,60fを形成しながら第一傾斜面60aおよび第二傾斜面60bとつながっている。
図17には、コンバイナ5に映ったインパネ面60の画像である第四画像70が示されている。第四画像70は、第一領域70a、第二領域70b、頂部領域70u、および下部領域70dを有する。第一領域70a、第二領域70b、頂部領域70u、および下部領域70dは、第一傾斜面60a、第二傾斜面60b、第三傾斜面60c、および第四傾斜面60dの像である。
複数の傾斜面で構成されているインパネ面60には、陰影が生じる。この陰影により、第四画像70は、ユーザに奥行き感を感じさせることができる。例示された第四画像70では、頂部領域70uおよび下部領域70dが第一領域70aおよび第二領域70bと比較して明るい。また、各領域の境界部には、明暗が変化する境界線72が形成される。境界線72は、第四画像70の角部から、メータ表示領域66の中央部に向けて延在している。よって、第四画像70は、奥行き感を演出することができる。
また、第一領域70aおよび第二領域70bは、アイポイントEPから見た場合に、メータ表示領域66へ近づくに従って奥側へ向かう傾斜面として視認される。頂部領域70uは、アイポイントEPから見た場合に、下側Z2へ向かうに従って奥側へ向かう傾斜面として視認される。下部領域70dは、アイポイントEPから見た場合に、上側Z1へ向かうに従って奥側へ向かう傾斜面として視認される。
このように、アイポイントEPから見た場合の第四画像70は、メータ表示領域66の中央へ近づくに従って奥側へ向かう四つの傾斜面で構成されている。第四画像70は、ユーザに奥行き感を感じせることができる。
[実施形態の第4変形例]
実施形態の第4変形例について説明する。図18は、実施形態の第4変形例に係るコンバイナの正面図である。メータ表示領域を囲む境界線は、コンバイナ5に設けられてもよい。図18には、加飾処理がなされたコンバイナ5が示されている。このコンバイナ5は、メータ表示領域50、周辺領域51、および加飾領域52を有する。メータ表示領域50は、上部表示領域30uの表示光を透過させ、かつ下部表示領域30dの表示光をアイポイントEPに向けて反射する領域である。メータ表示領域50は、ハーフミラーやスモークアクリル等で構成される。メータ表示領域50は、上部表示領域30uと対向する領域である。
実施形態の第4変形例について説明する。図18は、実施形態の第4変形例に係るコンバイナの正面図である。メータ表示領域を囲む境界線は、コンバイナ5に設けられてもよい。図18には、加飾処理がなされたコンバイナ5が示されている。このコンバイナ5は、メータ表示領域50、周辺領域51、および加飾領域52を有する。メータ表示領域50は、上部表示領域30uの表示光を透過させ、かつ下部表示領域30dの表示光をアイポイントEPに向けて反射する領域である。メータ表示領域50は、ハーフミラーやスモークアクリル等で構成される。メータ表示領域50は、上部表示領域30uと対向する領域である。
周辺領域51は、メータ表示領域50を囲む領域である。周辺領域51には、反射面5aに対するマスク印刷等によって光の反射を抑制する処理がなされている。周辺領域51は、例えば、低い彩度や明度を有する。周辺領域51は、インパネ面60の映り込みを抑制することにより、ユーザに違和感を与えにくくすることができる。本例では、反射面5aと周辺領域51を同一部材上の処理で各領域を区切っているが、別部材の組合せでも同様の効果が得られる。
加飾領域52は、メータ表示領域50と周辺領域51との境界部に配置されている。加飾領域52は、メータ表示領域50と周辺領域51とを仕切る明確な境界線である。加飾領域52は、例えば、反射面5aに対する印刷によって形成される。加飾領域52は、例えば、周辺領域51と比較して高い彩度や明度を有する。加飾領域52は、光沢を有していてもよい。なお、加飾領域52には、加飾部材64と同様の立体形状の部材が配置されてもよい。
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1 車両用表示装置
2:筐体、 3:画像表示装置、 4:反射部材、 5:コンバイナ
6:収容部、 7:フード部
30:表示面、 30d:下部表示領域、 30u:上部表示領域
31:マスク部材、 32:シート
33:印刷層、 33d:下部透過領域、 33u:上部透過領域
33b:遮光領域、 33g:グラデーション領域
34a:第一側辺、 34b:第二側辺、 34d:下辺、 34u:上辺
35a:第一側辺、 35b:第二側辺、 35d:下辺、 35e:第一斜辺
35f:第二斜辺、 35g:第三斜辺、 35h:第四斜辺、 35u:上辺
36:第二の像、 36a:第一側辺、 36b:第二側辺
36d:下辺、 36e:第一斜辺、 36f:第二斜辺、 36g:第三斜辺
36h:第四斜辺、 36u:上辺
40:速度画像
50:メータ表示領域、 51:周辺領域、 52:加飾領域
60:インパネ面、 60v:可視領域、
61:開口部、 61a:第一斜辺、 61b:第二斜辺
61d:底辺、 61u:頂辺
62:カバー、 63:第一の像、 63a:第一斜辺、 63b:第二斜辺
63d:底辺、 63u:頂辺
64:加飾部材、 64a:第一斜辺部、 64b:第二斜辺部、 64u:頂辺部
65:第三の像、 65a:第一斜辺部、 65b:第二斜辺部、 65u:頂辺部
66:メータ表示領域、 67:周辺領域、 68:本体、 69:蓋部材
70:第四画像、 71:テルテール、 72:境界線
100:車両、 110:ウインドシールド、 120:インストルメントパネル
EP:アイポイント
GH:画像横方向、 GV:画像縦方向
X:車両前後方向、 X1:前側、 X2:後側
Z:車両上下方向、 Z1:上側、 Z2:下側
2:筐体、 3:画像表示装置、 4:反射部材、 5:コンバイナ
6:収容部、 7:フード部
30:表示面、 30d:下部表示領域、 30u:上部表示領域
31:マスク部材、 32:シート
33:印刷層、 33d:下部透過領域、 33u:上部透過領域
33b:遮光領域、 33g:グラデーション領域
34a:第一側辺、 34b:第二側辺、 34d:下辺、 34u:上辺
35a:第一側辺、 35b:第二側辺、 35d:下辺、 35e:第一斜辺
35f:第二斜辺、 35g:第三斜辺、 35h:第四斜辺、 35u:上辺
36:第二の像、 36a:第一側辺、 36b:第二側辺
36d:下辺、 36e:第一斜辺、 36f:第二斜辺、 36g:第三斜辺
36h:第四斜辺、 36u:上辺
40:速度画像
50:メータ表示領域、 51:周辺領域、 52:加飾領域
60:インパネ面、 60v:可視領域、
61:開口部、 61a:第一斜辺、 61b:第二斜辺
61d:底辺、 61u:頂辺
62:カバー、 63:第一の像、 63a:第一斜辺、 63b:第二斜辺
63d:底辺、 63u:頂辺
64:加飾部材、 64a:第一斜辺部、 64b:第二斜辺部、 64u:頂辺部
65:第三の像、 65a:第一斜辺部、 65b:第二斜辺部、 65u:頂辺部
66:メータ表示領域、 67:周辺領域、 68:本体、 69:蓋部材
70:第四画像、 71:テルテール、 72:境界線
100:車両、 110:ウインドシールド、 120:インストルメントパネル
EP:アイポイント
GH:画像横方向、 GV:画像縦方向
X:車両前後方向、 X1:前側、 X2:後側
Z:車両上下方向、 Z1:上側、 Z2:下側
Claims (4)
- 画像を表示する上部表示領域および下部表示領域を有し、前記上部表示領域を車両のアイポイントと対向させて配置される画像表示装置と、
前記上部表示領域に対して前記アイポイントの側に配置されたコンバイナと、
前記下部表示領域を収容しており、かつ上方に向く開口部を有し、前記開口部が前記画像表示装置に対して前記アイポイントの側に位置している収容部と、
前記上部表示領域を上方から覆うフード部と、
前記収容部の内部に配置され、かつ前記開口部を介して前記コンバイナと対向しており、前記下部表示領域を前記コンバイナに向けて反射する反射部材と、
を備え、
前記コンバイナは、前記反射部材によって反射された前記下部表示領域、および前記開口部をそれぞれ前記アイポイントに向けて反射し、
前記アイポイントから見た場合に、前記コンバイナに映った前記開口部の像である第一の像は、前記上部表示領域と重なっており、かつ前記第一の像の境界線は、画像横方向において前記上部表示領域との間に第一の幅の隙間を有し、
前記アイポイントから見た場合に、前記第一の像は、前記コンバイナに映った前記下部表示領域の像である第二の像と重なっており、かつ前記第一の像の境界線は、画像横方向において前記第二の像との間に第二の幅の隙間を有し、
前記上部表示領域の形状および前記下部表示領域の形状は、前記第一の幅と前記第二の幅とを同様とする形状である
ことを特徴とする車両用表示装置。 - 前記画像表示装置の表示面に配置され、前記上部表示領域および前記下部表示領域を形成するマスク部材を備え、
前記マスク部材は、前記上部表示領域を形成する透光性の領域である上部透過領域と、前記下部表示領域を形成する透光性の領域である下部透過領域と、前記上部透過領域および前記下部透過領域を囲む遮光領域とを有する
請求項1に記載の車両用表示装置。 - 更に、前記収容部における前記開口部を囲む縁部に配置され、前記開口部を囲む加飾部材を備える
請求項1または2に記載の車両用表示装置。 - 前記収容部は、前記開口部が形成されたインパネ面を有し、
前記インパネ面は、前記コンバイナによって反射されることで前記アイポイントから視認される可視領域を有し、
前記可視領域は、前記開口部へ近づくに従って前記収容部の内方へ向かうように傾斜している
請求項1から3の何れか1項に記載の車両用表示装置。
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