JP2023065993A - 伸縮管継手、及び、その伸縮管継手の組立方法 - Google Patents

伸縮管継手、及び、その伸縮管継手の組立方法 Download PDF

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Kenji Kataoka
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Abstract

Figure 2023065993000001
【課題】伸縮構造における伸縮範囲の拡大化を図りながら、組立作業の簡素化を図る。
【解決手段】第1継手部1との間に継手側伸縮構造6を有する第1スリーブ4と、第2継手部2との間に継手側伸縮構造7を有する第2スリーブ5とが備えられ、第1スリーブ4と第2スリーブ5との間にはスリーブ側伸縮構造8が備えられ、第2スリーブ5のスリーブ側接続部52における端部部位にはシール部材G5が備えられ、第1スリーブ4のスリーブ側接続部52における端部部位にはロックリングR3が備えられ、第2スリーブ5の内部には、ロックリング設置部42aに対して、管軸心方向で第2スリーブ5の継手側接続部51が位置する側からロックリングR3を拡径状態で移入操作可能な移入操作空間61が備えられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、第1継手部と第2継手部とを有する一対の継手部と、それら第1継手部及び第2継手部に接続される連結スリーブとが備えられ、伸縮構造を有する伸縮管継手、及び、その伸縮管継手の組立方法に関する。
上記のような伸縮管継手は、例えば、水道管等の継手として用いられているものであり、地震等の外力が発生した場合に、その外力を吸収するために、伸縮構造が備えられている。このような伸縮管継手として、例えば、第1継手部及び第2継手部に対して連結スリーブが嵌合接続され、一対の継手部と連結スリーブとの間で継手側伸縮構造が備えられているものがある(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の伸縮管継手では、第1継手部及び第2継手部に対して、連結スリーブの継手側接続部を管軸心方向に沿って相対移動自在に内嵌させることで、継手部側に継手側伸縮構造が備えられている。しかしながら、継手側伸縮構造における伸縮範囲については、継手部の管軸心方向での長さに制限されることから、場合によっては、伸縮構造における伸縮範囲の拡大化が望まれることがある。
そこで、継手部と連結スリーブとの間に継手側伸縮構造を備えるだけでなく、連結スリーブとして、内側スリーブと外側スリーブとを備え、内側スリーブと外側スリーブとの間にもスリーブ側伸縮構造を備えるものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献2に記載の伸縮管継手では、外側スリーブにおいて継手側接続部とは反対側となるスリーブ側接続部に対して、内側スリーブにおいて継手側接続部とは反対側となるスリーブ側接続部を管軸心方向に沿って相対移動自在に内嵌させることで、内側スリーブと外側スリーブとの間にスリーブ側伸縮構造が備えられている。外側スリーブのスリーブ側接続部を継手側接続部よりも拡径させることで、内側スリーブのスリーブ側接続部を外側スリーブのスリーブ側接続部に対して内嵌自在に備えられている。
特許第3184481号公報 特許第4409668号公報
上述の如く、特許文献2に記載の伸縮管継手では、継手側伸縮構造だけでなく、スリーブ側伸縮構造を備えることで、伸縮構造における伸縮範囲の拡大化の要望に応えることができる。しかしながら、特許文献2に記載の伸縮管継手では、伸縮管継手を組み立てるに当たり、複雑な作業を行わなければならず、組立作業の煩雑化や複雑化を招くものとなっている。
特許文献2に記載の伸縮管継手では、内側スリーブのスリーブ側接続部と外側スリーブのスリーブ側接続部との間に、内側スリーブと外側スリーブとの相対移動範囲を規制するロック機構とシール部材とが備えられ、その配設位置が、管軸心方向において、ロック機構がシール部材よりも内側スリーブが存在する側(奥側)となっている。
そのために、伸縮管継手を組み立てる場合には、内側スリーブのスリーブ側接続部を外側スリーブのスリーブ側接続部の内部に挿入させる際に、ロック機構を設置する工程を行い、その後、内側スリーブのスリーブ側接続部と外側スリーブのスリーブ側接続部との間にシール部材を装着させる工程を行っている。それ故に、シール部材を装着させる工程では、内側スリーブのスリーブ側接続部を外側スリーブのスリーブ側接続部の内部に挿入させた状態でそれらスリーブ側接続部同士の間の隙間にスリーブ部材を嵌め込んでいく等の複雑な作業を行わなければならず、部品点数が増えると共に組立作業の煩雑化及び複雑化を招くものとなっている。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、伸縮構造における伸縮範囲の拡大化を図りながら、組立作業の簡素化を図ることができる伸縮管継手、及び、その伸縮管継手の組立方法を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、第1継手部と第2継手部とを有する一対の継手部と、それら第1継手部及び第2継手部に接続される連結スリーブとが備えられ、伸縮構造を有する伸縮管継手であって、
前記連結スリーブとして、
前記第1継手部に対して継手部側接続部を管軸心方向に沿って相対移動自在に内嵌させて、第1継手部との間に継手側伸縮構造を有する第1スリーブと、
前記第2継手部に対して継手部側接続部を管軸心方向に沿って相対移動自在に内嵌させて、第2継手部との間に継手側伸縮構造を有する第2スリーブとが備えられ、
前記第1スリーブと前記第2スリーブとの間には、第2スリーブにおいて継手側接続部とは反対側のスリーブ側接続部に対して、第1スリーブにおいて継手側接続部とは反対側のスリーブ側接続部を管軸心方向に沿って相対移動自在に内嵌させて構成されるスリーブ側伸縮構造が備えられ、
前記第1スリーブが挿入される前記第2スリーブのスリーブ側接続部における端部部位には、第2スリーブの内周部と第1スリーブの外周部との間をシールするシール部材が備えられ、
前記第2スリーブに対して挿入された前記第1スリーブのスリーブ側接続部における端部部位には、第2スリーブの内周部と当接して、第2スリーブと第1スリーブとの管軸心方向での相対移動範囲を所定範囲内に規制するロックリングが備えられ、
前記第2スリーブの内部には、前記ロックリングが設置されるロックリング設置部に対して、管軸心方向で第2スリーブの継手側接続部が位置する側からロックリングを拡径状態で移入操作可能な移入操作空間が備えられている点にある。
本構成によれば、第1スリーブと第1継手部との間、及び、第2スリーブと第2継手部との間に、継手側伸縮構造を備えるだけでなく、第1スリーブを内側とし且つ第2スリーブを外側として嵌合させることで、第1スリーブと第2スリーブとの間にもスリーブ側伸縮構造を備えることができる。これにより、伸縮構造における伸縮範囲の拡大化の要望に応えることができる。
しかも、第1スリーブが挿入される第2スリーブのスリーブ側接続部における端部部位には、シール部材が備えられ、第2スリーブに対して挿入された第1スリーブのスリーブ側接続部における端部部位には、ロックリングが備えられているので、第1スリーブと第2スリーブとの間でのシール機能、及び、相対移動範囲を所定範囲内に規制する機構を適切に備えさせることができる。
更に、第2スリーブの内部には、ロックリングのロックリング設置部に対して、管軸心方向で第2スリーブの継手側接続部が位置する側からロックリングを拡径状態で移入操作可能な移入操作空間が備えられているので、第2スリーブの内部に挿入されたロックリングを設置する際に、管軸心方向で第2スリーブの継手側接続部が位置する側から取付工具を第2スリーブの内部に挿入し、移入操作空間を用いてロックリングを拡径状態としながらロックリング設置部に設置することができる。これにより、移入操作空間を有効活用しながら、ロックリングを簡易に設置することができ、組立作業の簡素化を図ることができる。
本発明の第2特徴構成は、前記第2スリーブの内部には、管軸心方向での前記ロックリングの移動を許容する移動許容空間が備えられ、
前記第2スリーブには、前記スリーブ側接続部の端部部位よりも拡径した拡径部が備えられ、
前記移動許容空間及び前記移入操作空間が、前記拡径部により形成されている点にある。
本構成によれば、第2スリーブには、スリーブ側接続部の端部部位よりも拡径した拡径部を備えさせるだけで、その拡径部にて移動許容空間と移入操作空間とを形成することができ、構成の簡素化を図ることができる。
本発明の第3特徴構成は、前記第2スリーブには、前記拡径部よりも縮径させた縮径部と、第2スリーブの径方向に延びて前記拡径部と前記縮径部とを繋ぐ繋ぎ部とが備えられ、
前記第1スリーブのスリーブ側接続部の端部は、前記第2スリーブにおける前記繋ぎ部の内周部と当接して、第2スリーブと第1スリーブとの管軸心方向での相対移動範囲を所定範囲内に規制している点にある。
本構成によれば、第2スリーブには、拡径部よりも縮径させた縮径部が備えられているので、その縮径部の外径を第1スリーブの外径と同径又は略同径として、その縮径部を第2スリーブの継手側接続部に備えさせることができる。これにより、第1スリーブの継手側接続部と第2スリーブの継手側接続部とを同径又は略同径とすることができるので、接続対象となる第1継手部及び第2継手部として、同じ継手部を採用することができ、継手部の構成の簡素化及びコストの低減を図ることができる。
しかも、第2スリーブには、縮径部を備えさせるに当たり、繋ぎ部を簡易に備えることができるだけでなく、その繋ぎ部の内周部を第1スリーブのスリーブ側接続部の端部と当接させて、相対移動範囲を所定範囲内に規制するための部材として用いることができ、構成の簡素化を図ることができる。
本発明の第4特徴構成は、前記第2スリーブのスリーブ側接続部における端部部位の内周部には、前記シール部材を設置するシール部材設置部が備えられ、
前記シール部材設置部には、シール部材設置部の内径よりも大径の外径を有する前記ロックリングを、装着姿勢とは異なる挿入姿勢にて前記第2スリーブの内部に挿入自在とする挿入用溝部が備えられている点にある。
伸縮管継手を組み立てる場合に、ロックリングを第2スリーブの内部に挿入させることになるが、例えば、シール部材設置部とロックリングとが干渉してしまうと、ロックリングを第2スリーブの内部に挿入できなくなる。そこで、本構成によれば、シール部材設置部には、挿入用溝部が備えられているので、挿入姿勢のロックリングを挿入用溝部を通過させることで、ロックリングを第2スリーブの内部に適切に挿入させることができる。
本発明の第5特徴構成は、前記シール部材設置部には、前記シール部材が嵌合する嵌合溝部が備えられ、
前記嵌合溝部と前記挿入用溝部との溝深さについて、その溝底部が嵌合溝部の方が挿入用溝部よりも前記第2スリーブの径方向の外方側に位置するように設定されている点にある。
本構成によれば、嵌合溝部と挿入用溝部との溝深さについて、その溝底部が嵌合溝部の方が挿入用溝部よりも第2スリーブの径方向の外方側に位置するように設定されているので、挿入用溝部が形成されている箇所においても、嵌合溝部に対してシール部材を嵌合させることができる。よって、シール部材設置部に挿入用溝部を形成しても、シール部材を適切に嵌合溝部に嵌合させる状態を維持することができるので、例えば、水圧等の流体圧によりシール部材の一部が嵌合溝部から飛び出してしまう等の不都合の発生を防止することができ、本来のシール機能を適切に発揮することができる。
本発明の第6特徴構成は、上述の第1~5特徴構成の何れかに記載の伸縮管継手を組み立てる伸縮管継手の組立方法であって、
前記第2スリーブの内部に前記ロックリングを挿入させる第1工程と、
前記第2スリーブのスリーブ側接続部における端部部位に前記シール部材を装着させた状態で、第2スリーブに対して前記第1スリーブを挿入させる第2工程と、
前記第2スリーブに対して挿入された前記第1スリーブのスリーブ側接続部における端部部位に、第2スリーブの内部に挿入させた前記ロックリングを設置する第3工程と、
前記第1スリーブの継手側接続部を前記第1継手部に内嵌させて、第1スリーブを第1継手部に接続し、前記第2スリーブの継手側接続部を前記第2継手部に内嵌させて、第2スリーブを第2継手部に接続する第4工程とを行い、
前記第3工程では、管軸心方向で前記第2スリーブの継手側接続部が位置する側から取付工具を第2スリーブの内部に挿入し、前記移入操作空間を用いて、前記第1スリーブのスリーブ側接続部における端部部位に前記ロックリングを設置する点にある。
本構成によれば、第1~第4工程を行うことで、伸縮管継手を順序良く好適に組み立てることができる。しかも、第3工程では、軸心方向で第2スリーブの継手側接続部が位置する側から取付工具を第2スリーブの内部に挿入し、移入操作空間を用いてロックリングを設置するので、移入操作空間を有効活用して、ロックリングを簡易に設置することができる。
本発明の第7特徴構成は、前記第2スリーブのスリーブ側接続部における端部部位の内周部には、前記シール部材を設置するシール部材設置部が備えられ、
前記シール部材設置部には、シール部材設置部の内径よりも大径の外径を有する前記ロックリングを、前記第2スリーブの内部に挿入自在とする挿入用溝部が備えられ、
前記第1工程では、
前記ロックリングをその軸心方向が前記第2スリーブの管軸心方向に直交する挿入姿勢とし、その挿入姿勢のロックリングを前記挿入用溝部を通過させて第2スリーブの内部に挿入する挿入工程と、
前記第2スリーブの内部において、前記挿入姿勢のロックリングを、その軸心方向が前記第2スリーブの管軸心方向と合致する装着姿勢に姿勢変更させる姿勢変更工程とを行う点にある。
第1工程では、ロックリングを第2スリーブの内部に挿入させることになるが、例えば、シール部材設置部とロックリングとが干渉してしまうと、ロックリングを第2スリーブの内部に挿入できなくなる。そこで、本構成によれば、シール部材設置部には、挿入用溝部が備えられているので、第1工程における挿入工程では、挿入用溝部を有効活用して、挿入姿勢のロックリングを挿入用溝部を通過させて第2スリーブの内部に適切に挿入させることができる。その後、姿勢変更工程を行うことで、ロックリングの軸心方向が第2スリーブの管軸心方向と合致する装着姿勢に姿勢変更させて、ロックリングを適切な姿勢にて装着することができる。
通常状態における伸縮管継手の縦断面図 最小収縮状態における伸縮管継手の縦断面図 最大伸長状態における伸縮管継手の縦断面図 (A)第2スリーブの縦断面図、(B)図4(A)におけるB-B線での矢視図、(C)第3ロックリングを示す図 (A)図4(B)におけるV(A)-V(A)線での横断面図、(B)図4(B)におけるV(B)-V(B)線での横断面図 シール部材設置部の嵌合溝部及び挿入用溝部を示す斜視図 (A)第1工程の挿入工程における動作を示す図、(B)第1工程の姿勢変更工程における動作を示す図 (A)第3工程における動作を示す図、(B)第3ロックリング及び取付工具を示す図 (A)第4工程のロックリング挿入工程における動作を示す図、(B)第4工程の内側継手体装着工程における動作を示す図 (A)第4工程のスリーブ挿入工程における動作を示す図、(B)第4工程のロックリング装着工程における動作を示す図 (A)第4工程の第2接続工程を行った状態を示す図、(B)第4工程の第1接続工程を行った状態を示す図
本発明に係る伸縮管継手の実施形態について図面に基づいて説明する。
この伸縮管継手100は、図1~図3に示すように、例えば、水道管等の継手として用いられているものであり、鋳鉄製の第1継手部1(図1~図3において左側)と第2継手部2(図1~3において右側)とを有する一対の継手部と、それら第1継手部1及び第2継手部2に接続される鋳鉄製の連結スリーブ3とが備えられている。連結スリーブ3は、第1継手部1に嵌合接続される円筒状の第1スリーブ4と、第2継手部2に嵌合接続される円筒状の第2スリーブ5とが備えられている。
図1~図3に示すように、第1継手部1に対して第1スリーブ4の継手側接続部41を管軸心方向(図1~図3において左右方向)に沿って相対移動自在に内嵌させることで、第1継手部1と第1スリーブ4との間に継手側伸縮構造6が備えられている。同様に、第2継手部2に対して第2スリーブ5の継手側接続部51を管軸心方向に沿って相対移動自在に内嵌させることで、第2継手部2と第2スリーブ5との間に継手側伸縮構造7が備えられている。第2スリーブ5において継手側接続部51とは反対側のスリーブ側接続部52に対して、第1スリーブ4において継手側接続部41とは反対側のスリーブ側接続部42を管軸心方向に沿って相対移動自在に内嵌させることで、第1スリーブ4と第2スリーブ5との間にスリーブ側伸縮構造8が備えられている。
このように、第1継手部1と第1スリーブ4との間、及び、第2継手部2と第2スリーブ5との間に、継手側伸縮構造6、7を備えるだけでなく、第1スリーブ4を内側とし且つ第2スリーブ5を外側として嵌合させて、第1スリーブ4と第2スリーブ5との間にもスリーブ側伸縮構造8を備えることができるので、伸縮構造における伸縮範囲の拡大化の要望に十分応えることができる。
図1は、継手側伸縮構造6、7及びスリーブ側伸縮構造8の伸縮構造において、伸縮管継手100が伸縮範囲の中間位置に位置する標準状態を示している。図2は、継手側伸縮構造6、7及びスリーブ側伸縮構造8の伸縮構造において、伸縮管継手100が伸縮範囲の最小位置に位置する最小収縮状態を示している。図3は、継手側伸縮構造6、7及びスリーブ側伸縮構造8の伸縮構造において、伸縮管継手100が伸縮範囲の最大位置に位置する最大伸長状態を示している。
以下、主に図1に基づいて、伸縮管継手100の各構成について説明する。
〔第1継手部〕
図1において左側の第1継手部1は、水道管等を接続自在な水道管側接続部11aを有する円筒状の外側継手体11と、その外側継手体11の球面状内周面11bに摺動自在に嵌合する球面状外周面12aを有する球筒状(管軸心方向の両側が裁断された中空ボール状)の内側継手体12とが備えられている。
第1スリーブ4に外嵌された内側継手体12の球面状外周面12aに対して、外側継手体11の球面状内周面11bを三次元方向に屈曲自在に外嵌させることで、第1継手部1に対して第1スリーブ4を屈曲自在とする屈曲構造が備えられている。
外側継手体11の水道管側接続部11aには、円環状の連結フランジ11cが備えられている。その連結フランジ11cに対して、ボルト・ナット等の締結具を介して、水道管等を管軸心方向で固定連結自在に構成されている。外側継手体11の水道管側接続部11aとは管軸心方向で反対側には、内側継手体12及び第1スリーブ4を挿脱自在な接続開口部11dが備えられている。
外側継手体11の球面状内周面11bにおける最大内径部位には、外側継手体11の径方向外方側に延設されたタイロッド取付部11fが備えられている。このタイロッド取付部11fは、図示は省略するが、第1継手部1と第2継手部2とに亘る状態でタイロッドを取り付けるためのものであり、第1継手部1と第2継手部2とに亘ってタイロッドを取り付けることで、運搬時に伸縮管継手100を伸縮不能及び屈曲不能とすることができる。
外側継手体11の球面状内周面11bにおける最大内径部位に形成された円環状のシール装着溝11gには、内側継手体12の球面状外周面12aとの間を摺動自在に水密に密封するシール部材としての第1ゴム輪G1が装着されている。
内側継手体12の内周側には、第1スリーブ4の外周面に摺動自在に嵌合する嵌合内周面12bと、第1スリーブ4の外周面よりも第1スリーブ4の径方向外方側(図1において上方側及び下方側)に円環状に窪む環状凹部12cとが形成されている。内側継手体12の嵌合内周面12bに形成された円環状のシール装着溝12dには、第1スリーブ4の外周面との間を摺動自在に水密に密封するシール部材としての第2ゴム輪G2が装着されている。
第1スリーブ4の継手側接続部41における外周面の端部部位には、円環状のロックリング装着溝41aが形成され、そのロックリング装着溝41aに第1ロックリングR1が嵌合装着されている。第1ロックリングR1は、標準状態の図1に示すように、内側継手体12の内周側に形成された環状凹部12cと間隔を隔てて対向する位置に配設されており、環状凹部12cによって、第1ロックリングR1の管軸心方向での移動を許容する第1移動許容空間K1が形成されている。最小収縮状態の図2及び最大伸長状態の図3に示すように、環状凹部12cにおける管軸心方向での端部と第1ロックリングR1とが当接することで、継手側伸縮構造6の伸縮範囲を所定範囲に規制している。
〔第2継手部〕
図1において右側の第2継手部2は、第1継手部1と同一の継手部であり、第1継手部1と同一の構成を有するものである。そこで、第1継手部1の各構成の名称と同じ名称を付けることで、詳細な説明は省略しながら、簡易に説明する。ちなみに、符号については、第1継手部1の各構成を、11、11a~g、12、12a~dとしたのに対して、第2継手部2の各構成を、21、21a~g、22、22a~dとする。
第2継手部2は、第1継手部1と同様に、外側継手体21と内側継手体22とが備えられている。外側継手体21には、第1継手部1の外側継手体11と同様に、水道管側接続部21a、球面状内周面21b、連結フランジ21c、接続開口部21d、タイロッド取付部21f、シール装着溝21gが備えられている。内側継手体22には、第1継手部1の内側継手体12と同様に、球面状外周面22a、嵌合内周面22b、環状凹部22c、シール装着溝22dが備えられている。
外側継手体21のシール装着溝21gには、外側継手体21の球面状内周面21bと内側継手体22の球面状外周面22aとの間を摺動自在に水密に密封するシール部材としての第3ゴム輪G3が装着され、内側継手体22のシール装着溝22dには、内側継手体12の嵌合内周面22bと第2スリーブ5の外周面との間を摺動自在に水密に密封するシール部材としての第4ゴム輪G4が装着されている。
第2スリーブ5の継手側接続部51における外周面の端部部位には、円環状のロックリング装着溝51aが形成され、そのロックリング装着溝51aに第2ロックリングR2が嵌合装着されている。第2ロックリングR2は、標準状態の図1に示すように、内側継手体22の内周側に形成された環状凹部22cと間隔を隔てて対向する位置に配設されており、環状凹部22cによって、第2ロックリングR2の管軸心方向での移動を許容する第2移動許容空間K2が形成されている。最小収縮状態の図2及び最大伸長状態の図3に示すように、環状凹部22cにおける管軸心方向での端部と第2ロックリングR2とが当接することで、継手側伸縮構造7の伸縮範囲を所定範囲に規制している。
〔第1スリーブと第2スリーブとの接続構成〕
第2スリーブ5のスリーブ側接続部52に対して、第1スリーブ4のスリーブ側接続部42を管軸心方向に沿って相対移動自在に内嵌させて、第1スリーブ4を内側とし且つ第2スリーブ5を外側として嵌合接続されている。
第1スリーブ4は、外径が同一の大きさで管軸心方向に直線状に延びる円筒管にて構成されている。それに対して、第2スリーブ5は、管軸心方向で外径の大きさが変化する円筒管にて構成されている。第2スリーブ5は、管軸心方向においてスリーブ側接続部52側から継手側接続部51側に向けて、第1スリーブ4の外周面に摺動自在に嵌合する嵌合部53、その嵌合部53よりも拡径させた拡径部54、その拡径部54よりも縮径させた縮径部55が備えられている。
第2スリーブ5の縮径部55は、その外径A1が第1スリーブ4の外径A2と同径又は略同径に形成されており、その縮径部55が、第2スリーブ5の継手側接続部51として備えられている。これにより、第1スリーブ4の継手側接続部41と第2スリーブ5の継手側接続部51である縮径部55とを同径又は略同径とすることができるので、接続対象となる第1継手部1及び第2継手部2として、同一の継手部を採用することができる。
第2スリーブ5のスリーブ側接続部52における嵌合部53には、シール部材を設置するシール部材設置部56が備えられている。シール部材設置部56には、第1スリーブ4の外周面との間を摺動自在に水密に密封するシール部材としての第5ゴム輪G5が設置されている。シール部材設置部56には、第5ゴム輪G5が嵌合自在な嵌合溝部57が備えられ、その嵌合溝部57に対して第5ゴム輪G5が嵌合装着されている。
第1スリーブ4のスリーブ側接続部42における外周面の端部部位には、円環状のロックリング装着溝42aが備えられ、そのロックリング装着溝42aに第3ロックリングR3が嵌合装着されている。第3ロックリングR3は、第2スリーブ5の内周部と当接して、第1スリーブ4と第2スリーブ5との管軸心方向での相対移動範囲を所定範囲内に規制している。
第3ロックリングR3は、標準状態の図1に示すように、第2スリーブ5の拡径部54の内周面と間隔を隔てて対向する位置に配設されており、拡径部54によって、第3ロックリングR3の管軸心方向での移動を許容する第3移動許容空間K3が形成されている。
第2スリーブ5の内周部において嵌合部53の端部部位が、第2スリーブ5の径方向(図1において上下方向)において、第3ロックリングR3と当接可能な位置に配設されている。最大伸長状態の図3に示すように、第3ロックリングR3が、嵌合部53の内側端部部位に当接することで、第1スリーブ4と第2スリーブ5との管軸心方向での相対移動範囲について、伸長側の範囲を規制している。
第2スリーブ5において拡径部54と縮径部55との間には、第2スリーブ5の径方向に延びて拡径部54と縮径部55とを繋ぐ繋ぎ部58が備えられている。繋ぎ部58は、管軸心方向で拡径部54から縮径部55に向けて徐々に縮径させた傾斜状に形成されている。繋ぎ部58の内周部において縮径部55側の端部部位が、第2スリーブ5の径方向(図1において上下方向)において、第1スリーブ4のスリーブ側接続部42の端部部位と当接可能な位置に配設されている。第1スリーブ4のスリーブ側接続部42の端部部位が、繋ぎ部58の内周部において縮径部55側の端部部位に当接することで、第1スリーブ4と第2スリーブ5との管軸心方向での相対移動範囲について、収縮側の範囲を規制している。
このようにして、管軸心方向での拡径部54の長さが、スリーブ側伸縮構造8の相対移動範囲における所定範囲の大きさに対応するものとなっている。この実施形態では、拡径部54の管軸心方向での長さを、縮径部55よりも長くすることで、スリーブ側伸縮構造8として、より大きな相対移動範囲を確保している。
以下、伸縮管継手100の組立方法について説明する。
この実施形態では、第1~第4工程の4つの工程を行うことで、伸縮管継手100を組み立てている。第1工程は、図7に示すように、第2スリーブ5の内部に第3ロックリングR3を挿入する工程である。第2工程は、図8に示すように、第2スリーブ5に対して第1スリーブ4を挿入する工程である。第3工程は、図8に示すように、第1スリーブ4のスリーブ側接続部42に第3ロックリングR3を設置する工程である。第4工程は、図9~11に示すように、第1スリーブ4を第1継手部1に接続し、第2スリーブ5を第2継手部2に接続する工程である。
〔第1工程〕
第1工程では、図7に示すように、第2スリーブ5の内部に第3ロックリングR3を挿入する。図7(A)は、第2スリーブ5の内部に第3ロックリングR3を挿入する過程を示す図であり、図7(B)は、第2スリーブ5の内部に第3ロックリングR3を挿入した状態を示す図である。
図7(A)に示すように、第2スリーブ5の内部に第3ロックリングR3を挿入するに当たり、第3ロックリングR3をその軸心方向(紙面に対する垂直方向)が第2スリーブ5の管軸心方向に直交する挿入姿勢とし、その挿入姿勢の第3ロックリングR3を第2スリーブ5の内部に挿入する挿入工程を行う。
ここで、第3ロックリングR3について説明を加えると、図7(A)に示すように、第3ロックリングR3は、円周方向の一箇所が切断分離された拡径側に弾性変形可能なC形状に形成されている。その切断分離された両端部には、第3ロックリングR3を拡径操作するための取付工具81(図8(B)参照)の両係止部が係脱可能な係合孔R3aが形成されている。
挿入工程では、挿入姿勢の第3ロックリングR3を、第2スリーブ5においてシール部材設置部56が配設されたスリーブ側接続部52の端部側から第2スリーブ5の内部に挿入することになる。このとき、第2スリーブ5のシール部材設置部56の内径と第3ロックリングR3の外径との大小関係について、図4(B)及び(C)に示すように、シール部材設置部56の端部開口部の内径B1が、第3ロックリングR3の外径B2よりも小径に形成されている。よって、第3ロックリングR3を挿入姿勢としても、シール部材設置部56にて第2スリーブ5の内部への移動が阻害され、挿入姿勢の第3ロックリングR3を第2スリーブ5の内部に挿入できないことになる。ちなみに、図4(A)は、第2スリーブ5の縦断面図であり、図4(B)は、第2スリーブ5のスリーブ側接続部52における端部を管軸心方向に沿う方向から見た、図4(A)におけるB-B線での矢視図であり、図4(C)は、第3ロックリングR3を示す図である。
そこで、シール部材設置部56には、図4(B)に示すように、挿入姿勢の第3ロックリングR3を第2スリーブ5の内部に挿入自在とする挿入用溝部71が備えられている。挿入用溝部71は、第2スリーブ5における直径方向の相対向する2箇所に形成されており、挿入姿勢の第3ロックリングR3の上端部及び下端部を通過自在としている。挿入用溝部71は、第2スリーブ5の周方向における横幅C2が、第3ロックリングR3の横幅C1よりも所定幅(例えば、5mm)だけ大きく形成されている。
図5及び図6に示すように、シール部材設置部56には、第5ゴム輪G5が嵌合装着される嵌合溝部57が形成されている。この嵌合溝部57は、第2スリーブ5において径方向の内方側に突出する第1突出部56a、第2突出部56b及び第3突出部56cにて凹凸形状に形成されている。図5(A)に示すように、凹凸状の第5ゴム輪G5が、第1突出部56aと第2突出部56bとの間や第2突出部56bと第3突出部56cとの間に嵌まり込む状態で、嵌合溝部57に対して第5ゴム輪G5が嵌合装着されている。
図5(B)及び図6に示すように、挿入用溝部71は、第1突出部56a、第2突出部56b及び第3突出部56cを所定量だけ切り欠いて形成されている。シール部材設置部56の嵌合溝部57と挿入用溝部71との溝深さについては、図4(B)及び図5(B)に示すように、嵌合溝部57の平坦状の溝底部57aが挿入用溝部71の平坦状の溝底部71aよりも第2スリーブ5の径方向外方側(図5(B)において上方側)に位置するように設定されている。ちなみに、図4(B)では、第5ゴム輪G5を点線にて示しており、その第5ゴム輪G5の径方向外端部が嵌合溝部57の溝底部57aと接触するシール面となる。
これにより、第5ゴム輪G5と接触してシール面となる嵌合溝部57の溝底部57aが、第2スリーブ5の径方向で最も外方側に位置する挿入用溝部71の溝底部71aよりも、第2スリーブ5の径方向外方側に位置することになる。よって、嵌合溝部57に対して第2スリーブ5の径方向での第5ゴム輪G5の嵌合代(嵌合長さ)をより大きく確保することができるので、嵌合溝部57に挿入用溝部71を形成した場合でも、例えば、水圧等の流体圧により第5ゴム輪G5の一部が嵌合溝部57から飛び出してしまう等の不都合の発生を防止することができる。
第1工程の動作の説明に戻り、図7(A)に示すように、挿入姿勢の第3ロックリングR3を挿入用溝部71を通過させて第2スリーブ5の内部に挿入する挿入工程を行うと、次に、図7(B)に示すように、第2スリーブ5の内部において、挿入姿勢の第3ロックリングR3を、その軸心方向が第2スリーブ5の管軸心方向と合致する装着姿勢に姿勢変更させる姿勢変更工程を行う。このようにして、第1工程では、挿入工程と姿勢変更工程とを行うことで、第2スリーブ5の内部に第3ロックリングR3を装着姿勢にて存在させている。
〔第2工程〕
第2工程では、図8(A)に示すように、第2スリーブ5のスリーブ側接続部52におけるシール部材設置部56に第5ゴム輪G5を装着させた状態で、第2スリーブ5に対して第1スリーブ4を挿入する。このとき、第1スリーブ4の外周部や第5ゴム輪G5等に滑剤を適量塗布した上で、第1スリーブ4の外周部と第5ゴム輪G5とを摺動させて、第2スリーブ5に対して第1スリーブ4を挿入して、第2スリーブ5に対して第1スリーブ4を内嵌させている。
〔第3工程〕
第3工程では、図8(A)に示すように、第2スリーブ5に対して挿入された第1スリーブ4のスリーブ側接続部42におけるロックリング装着溝42aに、第2スリーブ5の内部に挿入させた第3ロックリングR3を設置する。
この第3工程では、図8(A)に示すように、まず、管軸心方向で第2スリーブ5の継手側接続部51が位置する側から取付工具81を第2スリーブ5の内部に挿入し、図8(B)に示すように、取付工具81を第3ロックリングR3の係合孔R3aに係合させて、第3ロックリングR3を弾性復元力に抗して拡径操作する。次に、図8(A)に示すように、第3ロックリングR3を拡径操作した状態で第2スリーブ5の内周面と第1スリーブ4の外周面との間の空間に移入操作(移動操作)して、ロックリング装着溝42aに対応する位置にて拡径操作力を解除することで、第3ロックリングR3が弾性復元力で縮径してロックリング装着溝42aに嵌合保持される。
このように、ロックリング装着溝42aに第3ロックリングR3を設置するために、第2スリーブ5の内部には、図1及び図8(A)に示すように、ロックリング装着溝42a(ロックリング設置部に相当する)に対して、管軸心方向で第2スリーブ5の継手側接続部51が位置する側から第3ロックリングR3を拡径状態で移入操作可能な移入操作空間61が備えられている。
移入操作空間61は、図1及び図8(A)に示すように、第2スリーブ5の拡径部54によって、第1スリーブ4の外周部に対してその径方向外方側に拡大された空間として形成されている。移入操作空間61は、ロックリング装着溝42aに対して連通して延びる径方向延設空間61aと、その径方向延設空間61aに対して管軸心方向で第2スリーブ5の継手側接続部51側に連通して延びる管軸心方向延設空間61bとが備えられている。移入操作空間61は、管軸心方向においてロックリング装着溝42aに対応する位置から、第1スリーブ4の外周部に対してその径方向外方側に拡大された空間が、第2スリーブ5の継手側接続部51が位置する側に延びる一連の空間となっている。
このよう移入操作空間61を形成することで、第2スリーブ5の内部に挿入された第3ロックリングR3を設置させる際に、取付工具81を用いて拡径操作した第3ロックリングR3を、移入操作空間61における管軸心方向延設空間61b及び径方向延設空間61aを通して、ロックリング装着溝51aに対応する位置までスムーズに移入操作(移動操作)することができ、第3ロックリングR3の設置作業の簡素化を図ることができる。
〔第4工程〕
第4工程では、図9~図11に示すように、第1スリーブ4の継手側接続部41を第1継手部1に内嵌させて、第1スリーブ4を第1継手部1に接続する第1接続工程と、第2スリーブ5の継手側接続部51を第2継手部2に内嵌させて、第2スリーブ5を第2継手部2に接続する第2接続工程とを行う。
第1接続工程と第2接続工程とは、基本的に同様の動作を行うものであり、その接続する部材が、第1スリーブ4と第1継手部1とを接続するか、第2スリーブ5と第2継手部2とを接続するかが異なるだけである。そこで、以下、図9及び図10に基づいて、第2スリーブ5を第2継手部2に接続する第2接続工程について説明し、第1スリーブ4を第1継手部1に接続する第1接続工程については詳細な説明を省略する。
第2接続工程では、図9(A)に示すロックリング挿入工程と、図9(B)に示す内側継手体装着工程と、図10(A)に示すスリーブ挿入工程と、図10(B)に示すロックリング装着工程とを行う。
ロックリング挿入工程では、図9(A)に示すように、第2ロックリングR2をその軸心方向が第2継手部2における内側継手体22の管軸心方向に直交する挿入姿勢とし、その挿入姿勢の第2ロックリングR2を内側継手体22の内部に挿入する。
第2ロックリングR2は、第3ロックリングR3(図7(A)参照)と同様に、円周方向の一箇所が切断分離された拡径側に弾性変形可能なC形状に形成されている。その切断分離された両端部には、第2ロックリングR2を拡径操作するための取付工具81(図8(B)参照)の両係止部が係脱可能な係合孔R2aが形成されている。
内側継手体22において第2ロックリングR2を挿入させる側の開口部の内径は、第2ロックリングR2の外径よりも小径に形成されている。そこで、内側継手体22において第2ロックリングR2を挿入させる側の開口部には、図9(B)の左側に示すように、挿入姿勢の第2ロックリングR2を内側継手体22の内部に挿入自在とする切欠部22eが備えられている。切欠部22eは、内側継手体22における直径方向の相対向する2箇所に形成されており、挿入姿勢の第2ロックリングR2の上端部及び下端部を通過自在としている。
このようにして、図9(A)に示すように、挿入姿勢の第2ロックリングR2を切欠部22eを通過させて内側継手体22の内部に挿入すると、内側継手体22の内部において、挿入姿勢の第2ロックリングR2を、その軸心方向が内側継手体22の管軸心方向と合致する装着姿勢に姿勢変更する。図9(A)では、挿入姿勢の第2ロックリングR2を一点鎖線にて示し、装着姿勢に姿勢変更した第2ロックリングR2を実線にて示している。
内側継手体装着工程では、図9(B)に示すように、内側継手体22をその軸心方向が第2継手部2における外側継手体21の管軸心方向に直交する挿入姿勢とし、その挿入姿勢の内側継手体22を外側継手体21の内部に挿入する。挿入姿勢の内側継手体22を外側継手体21の内部に挿入するに当たり、外側継手体21のシール装着溝21gに第3ゴム輪G3を装着させた状態において、第3ゴム輪G3及び内側継手体22の外周部に滑剤を適量塗布して、第3ゴム輪G3と内側継手体22の外周部とを摺動させて、外側継手体21に内側継手体22を内嵌させている。
外側継手体21において内側継手体22を挿入させる側の開口部の内径は、内側継手体22の外径よりも小径に形成されている。そこで、外側継手体21において内側継手体22を挿入させる側の開口部には、図9(B)の下方側に示すように、挿入姿勢の内側継手体22を外側継手体21の内部に挿入自在とする切欠部21hが備えられている。切欠部21hは、内側継手体22における直径方向の相対向する2箇所に形成されており、挿入姿勢の内側継手体22の上端部及び下端部を通過自在としている。
このようにして、図9(B)に示すように、挿入姿勢の内側継手体22を切欠部22eを通過させて外側継手体21の内部に挿入すると、外側継手体21の内部において、挿入姿勢の内側継手体22を、その軸心方向が外側継手体21の管軸心方向と合致する装着姿勢に姿勢変更する。図9(B)では、挿入姿勢の内側継手体22を一点鎖線にて示し、装着姿勢に姿勢変更した内側継手体22を実線にて示している。
スリーブ挿入工程では、図10(A)に示すように、内側継手体22のシール装着溝22dに第4ゴム輪G4を装着した状態において、第4ゴム輪G4及び第2スリーブ5の外周部に滑剤を適量塗布して、第4ゴム輪G4と第2スリーブ5の外周部とを摺動させて、内側継手体22に対して第2スリーブ5を内嵌させている。ちなみに、第2スリーブ5の外周部には、ゴム製のカバー9が連結されており、そのカバー9を、第2継手部2の外側継手体21の外周部に連結することで、図1に示すように、第2継手部2と第2スリーブ5との接続箇所等を覆う状態で、カバー9が装着されている。
ロックリング装着工程では、図10(B)に示すように、内側継手体22に挿入した第2スリーブ5の継手側接続部51におけるロックリング装着溝51aに第2ロックリングR2を装着する。管軸心方向で第2継手部2の外側継手体21及び内側継手体22の端部開口部から取付工具81を内側継手体22の内部に挿入する。第3工程の図8(A)と同様に、取付工具81を第2ロックリングR2の係合孔R2a(図9(A)参照)に係合させて、第2ロックリングR2を弾性復元力に抗して拡径操作し、その第2ロックリングR2を第2スリーブ5のロックリング装着溝51aに対応する位置まで移入操作(移動操作)して、拡径操作力を解除することで、第2ロックリングR2が弾性復元力で縮径してロックリング装着溝51aに嵌合保持される。
このようにして、第2接続工程では、図9(A)に示すロックリング挿入工程と、図9(B)に示す内側継手体装着工程と、図10(A)に示すスリーブ挿入工程と、図10(B)に示すロックリング装着工程とを行うことで、図11(A)に示すように、第2スリーブ5の継手側接続部51を第2継手部2に内嵌させて、第2スリーブ5を第2継手部2に接続している。
第1接続工程については、図示は省略するが、第2接続工程と同様に、ロックリング挿入工程と内側継手体装着工程とスリーブ挿入工程とロックリング装着工程とを行うことで、図11(B)に示すように、第1スリーブ4の継手側接続部41を第1継手部1に内嵌させて、第1スリーブ4を第1継手部1に接続している。
以上の如く、本実施形態では、第1~第4工程を順次行うことで、第1スリーブ4と第2スリーブ5との間での第5ゴム輪Gにおけるシール機能を適切に確保して、第2スリーブ5内への第3ロックリングR3の挿入を行うことができながら、しかも、第3ロックリングR3の設置作業の簡素化を図りながら、伸縮管継手100を順序良く好適に組み立てることができる。
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、夫々単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、第2スリーブ5において、管軸心方向で嵌合部53の隣接位置から拡径部54が形成され、第2スリーブ5の径方向における第3移動許容空間K3の幅が、移入操作空間61の形成箇所に関わらず、その全長に亘って略同一幅となっている。これに代えて、例えば、管軸心方向で嵌合部53から離れた位置から拡径部を形成することもでき、第2スリーブ5の径方向における第3移動許容空間K3の幅を変化させることもできる。
例えば、第2スリーブ5の径方向における第3移動許容空間K3の幅を、移入操作空間61よりも嵌合部53が位置する側に外れた部位を幅狭とし、移入操作空間61の形成箇所に対応する部位を幅広とする等、移入操作空間61の形成箇所に応じて、第2スリーブ5の径方向における第3移動許容空間K3の幅を変化させることができる。
(2)上記実施形態では、第2スリーブ5において、拡径部54と縮径部55とを繋ぐ繋ぎ部58が、管軸心方向で徐々に縮径する傾斜状としているが、例えば、繋ぎ部を、第2スリーブ5の径方向に沿って延びる(管軸心方向に直交する方向に沿って延びる)直線状の繋ぎ部とすることもできる。
(3)上記実施形態では、伸縮管継手100の組立方法として、第4工程において、第2接続工程を行ったのち、第1接続工程を行う例を示したが、第1接続工程を行ったのち、第2接続工程を行うこともできる。
例えば、第4工程の第1接続工程を行ったのち、第3工程を行い、その次に第4工程の第2接続工程を行う等、伸縮管継手100の組立方法における各工程をどのような順序にて行うかは適宜変更することができる。
1 第1継手部
2 第2継手部
3 連結スリーブ
4 第1スリーブ
5 第2スリーブ
6 継手側伸縮構造
7 継手側伸縮構造
8 スリーブ側伸縮構造
41 継手側接続部
42 スリーブ側接続部
42a ロックリング装着溝(ロックリング設置部)
51 継手側接続部
52 スリーブ側接続部
54 拡径部
55 縮径部
56 シール部材設置部
57 嵌合溝部
57a 嵌合溝部の溝底部
58 繋ぎ部
61 移入操作空間
71 挿入用溝部
71a 挿入用溝部の溝底部
81 取付工具
100 伸縮管継手
G5 第5ゴム輪(シール部材)
K3 第3移動許容空間(移動許容空間)
R3 第3ロックリング(ロックリング)

Claims (7)

  1. 第1継手部と第2継手部とを有する一対の継手部と、それら第1継手部及び第2継手部に接続される連結スリーブとが備えられ、伸縮構造を有する伸縮管継手であって、
    前記連結スリーブとして、
    前記第1継手部に対して継手部側接続部を管軸心方向に沿って相対移動自在に内嵌させて、第1継手部との間に継手側伸縮構造を有する第1スリーブと、
    前記第2継手部に対して継手部側接続部を管軸心方向に沿って相対移動自在に内嵌させて、第2継手部との間に継手側伸縮構造を有する第2スリーブとが備えられ、
    前記第1スリーブと前記第2スリーブとの間には、第2スリーブにおいて継手側接続部とは反対側のスリーブ側接続部に対して、第1スリーブにおいて継手側接続部とは反対側のスリーブ側接続部を管軸心方向に沿って相対移動自在に内嵌させて構成されるスリーブ側伸縮構造が備えられ、
    前記第1スリーブが挿入される前記第2スリーブのスリーブ側接続部における端部部位には、第2スリーブの内周部と第1スリーブの外周部との間をシールするシール部材が備えられ、
    前記第2スリーブに対して挿入された前記第1スリーブのスリーブ側接続部における端部部位には、第2スリーブの内周部と当接して、第2スリーブと第1スリーブとの管軸心方向での相対移動範囲を所定範囲内に規制するロックリングが備えられ、
    前記第2スリーブの内部には、前記ロックリングが設置されるロックリング設置部に対して、管軸心方向で第2スリーブの継手側接続部が位置する側からロックリングを拡径状態で移入操作可能な移入操作空間が備えられている伸縮管継手。
  2. 前記第2スリーブの内部には、管軸心方向での前記ロックリングの移動を許容する移動許容空間が備えられ、
    前記第2スリーブには、前記スリーブ側接続部の端部部位よりも拡径した拡径部が備えられ、
    前記移動許容空間及び前記移入操作空間が、前記拡径部により形成されている請求項1に記載の伸縮管継手。
  3. 前記第2スリーブには、前記拡径部よりも縮径させた縮径部と、第2スリーブの径方向に延びて前記拡径部と前記縮径部とを繋ぐ繋ぎ部とが備えられ、
    前記第1スリーブのスリーブ側接続部の端部は、前記第2スリーブにおける前記繋ぎ部の内周部と当接して、第2スリーブと第1スリーブとの管軸心方向での相対移動範囲を所定範囲内に規制している請求項2に記載の伸縮管継手。
  4. 前記第2スリーブのスリーブ側接続部における端部部位の内周部には、前記シール部材を設置するシール部材設置部が備えられ、
    前記シール部材設置部には、シール部材設置部の内径よりも大径の外径を有する前記ロックリングを、装着姿勢とは異なる挿入姿勢にて前記第2スリーブの内部に挿入自在とする挿入用溝部が備えられている請求項1~3の何れか1項に記載の伸縮管継手。
  5. 前記シール部材設置部には、前記シール部材が嵌合する嵌合溝部が備えられ、
    前記嵌合溝部と前記挿入用溝部との溝深さについて、その溝底部が嵌合溝部の方が挿入用溝部よりも前記第2スリーブの径方向の外方側に位置するように設定されている請求項4に記載の伸縮管継手。
  6. 請求項1~5の何れか1項に記載の伸縮管継手を組み立てる伸縮管継手の組立方法であって、
    前記第2スリーブの内部に前記ロックリングを挿入させる第1工程と、
    前記第2スリーブのスリーブ側接続部における端部部位に前記シール部材を装着させた状態で、第2スリーブに対して前記第1スリーブを挿入させる第2工程と、
    前記第2スリーブに対して挿入された前記第1スリーブのスリーブ側接続部における端部部位に、第2スリーブの内部に挿入させた前記ロックリングを設置する第3工程と、
    前記第1スリーブの継手側接続部を前記第1継手部に内嵌させて、第1スリーブを第1継手部に接続し、前記第2スリーブの継手側接続部を前記第2継手部に内嵌させて、第2スリーブを第2継手部に接続する第4工程とを行い、
    前記第3工程では、管軸心方向で前記第2スリーブの継手側接続部が位置する側から取付工具を第2スリーブの内部に挿入し、前記移入操作空間を用いて、前記第1スリーブのスリーブ側接続部における端部部位に前記ロックリングを設置する伸縮管継手の組立方法。
  7. 前記第2スリーブのスリーブ側接続部における端部部位の内周部には、前記シール部材を設置するシール部材設置部が備えられ、
    前記シール部材設置部には、シール部材設置部の内径よりも大径の外径を有する前記ロックリングを、前記第2スリーブの内部に挿入自在とする挿入用溝部が備えられ、
    前記第1工程では、
    前記ロックリングをその軸心方向が前記第2スリーブの管軸心方向に直交する挿入姿勢とし、その挿入姿勢のロックリングを前記挿入用溝部を通過させて第2スリーブの内部に挿入する挿入工程と、
    前記第2スリーブの内部において、前記挿入姿勢のロックリングを、その軸心方向が前記第2スリーブの管軸心方向と合致する装着姿勢に姿勢変更させる姿勢変更工程とを行う請求項6に記載の伸縮管継手の組立方法。
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