JP2023065157A - 摩擦トルク出力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】材料の選択幅を広げ、摩擦特性の向上を可能にする摩擦トルク出力装置を提供する。【解決手段】電動モーターを取り付けたハウジング3と、ハウジング3内に回転自在に配置され雄ねじ部55を備えて前記電動モーター52に減速機構53を介して回転出力を受けるように結合された調節ねじ5と、雄ねじ部55に螺合する雌ねじ部67を内周部に備え外周部に押圧部71が備えられて雄ねじ部55の回転により押圧部71が軸方向に押圧移動する可動押圧体7と、ハウジング3に回転自在に支持された摩擦トルク出力軸9と、ハウジング3内に配置され摩擦トルク出力軸9と共に回転する出力回転体11と、可動押圧体7と出力回転体11との間に配置され押圧部71による押圧力を受けてハウジング3と出力回転体11との間を摩擦係合させるトルク発生部13と、調節ねじ5とハウジング3との間に配置され押圧部71に働く反力により調節ねじ5に生じる推進力をハウジング3で受けるように伝達する伝達部15とを備えたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、電動モーターによりトルク発生部を摩擦係合させる摩擦トルク出力装置に関する。
従来、摩擦トルク出力装置として特許文献1に記載の図6に記載の電磁クラッチがある。
この電磁クラッチは、ハウジング201と電磁機構203とアーマチャ205とカム機構207と受け部209と第1の結合部211と第2の結合部213とクラッチ部215とを備えている。
前記電磁機構203は、前記ハウジング201に支持され、前記アーマチャ205は、前記電磁機構203に対して相対回転可能且つ吸着可能に配置されている。
前記カム機構207は、一対のカム部材217、219の相対回転により両カム部材217,219間にカムスラスト力を発揮すると共にトルク伝達を行う。
前記受け部209は、前記一方のカム部材217が他方のカム部材219に対し軸方向で離間方向へ移動することを規制する。
前記第1の結合部211は、前記アーマチャ205及び一方のカム部材217が噛み合い、前記第2の結合部213は、前記他方のカム部材219をシャフト221に結合して一体的に回転可能とする。
前記クラッチ部215は、前記他方のカム部材219とハウジング201との間に形成されカムスラスト力を受けて他方のカム部材219をハウジング201に摩擦係合させる。
かかる電磁クラッチは、例えばハウジング201側が固定側に取り付けられ、シャフト221が、制動対象に結合される。
そして、前記電磁機構203の電磁コイルへの通電がオフのとき、制動対象からシャフト221に回転入力が有っても、シャフト221と共にカム機構207及びアーマチャ205がハウジング201に対して相対回転するから、シャフト221の自由な回転が許容される。
前記電磁機構203の電磁コイルが通電制御されるとアーマチャ205が電磁力に応じて引き付けられる。この引き付けによりアーマチャ205が磁力に応じた回転抵抗を受けながら摺動回転する。この摺動回転によりカム機構207の一方のカム部材217が回転抵抗を受ける。他方、シャフト221の回転によりカム機構207の多方のカム部材219が回転力を受ける。
前記電磁機構203側の一方のカム部材217に働く回転抵抗と前記シャフト221側の他方のカム部材219に働く回転力とによりカム機構207でカムスラスト力が発生する。
このカムスラスト力により前記のようにクラッチ部215がカムスラスト力に応じて摩擦係合しカム部材219を介してシャフ221に制動力が働く。
また、電磁機構203によるアーマチャ205の回転抵抗は、カム機構207を介してシャフト221に働く。
従って、シャフト221は、電磁コイルへの通電のオンによりカムスラスト力に応じた制動力と電磁力に応じた回転抵抗とにより制動力を受け、対象を制動することができる。
しかし、かかる従来の構造では、摩擦部材に磁性材料を使用する必要があり、スティックスリップなどの対策に困難を伴っていた。
特開2021-81004公報
解決しようとする問題点は、電磁クラッチは、摩擦部材に磁性材料を使用する必要があり、スティックスリップなどの対策に困難を伴っていた点である。
本願発明の摩擦トルク出力装置は、材料の選択幅を広げ、摩擦特性の向上を可能とするために、電動モーターを取り付けたハウジングと、前記ハウジング内に回転自在に配置され雄ねじ部を備えて前記電動モーターに減速機構を介して回転出力を受けると共に前記減速機構に対して軸方向に移動自在に結合された調節ねじと、前記雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を内周部に備え外周部に押圧部が備えられて前記雄ねじ部の回転により前記押圧部が軸方向に押圧移動する可動押圧体と、前記ハウジングに回転自在に支持された摩擦トルク出力軸と、前記ハウジング内に配置され前記摩擦トルク出力軸と共に回転する出力回転体と、前記可動押圧体と前記出力回転体との間に配置され前記押圧部による押圧力を受けて前記ハウジングと出力回転体との間を摩擦係合させるトルク発生部と、前記調節ねじと前記ハウジングとの間に配置され前記押圧部に働く反力により前記調節ねじに生じる推進力を前記ハウジングで受けるように伝達する伝達部とを備えをたことを特徴とする。
本願発明の摩擦トルク出力装置は、上記構成であり、電動モーターの回転出力によりトルク発生部の摩擦係合を制御することができるため、摩擦係合を行わせるための磁路形成用の磁性材料を必要とせず、材料の選択幅を広げることができ、摩擦特性の向上を可能とする。
実施例1に係り、摩擦トルク出力装置の断面図である。 実施例1に係り、調節ねじと減速機構との係合を示す要部断面図である。 実施例2に係り、摩擦トルク出力装置の断面図である。 実施例3に係り、図5のIV-IV線矢視断面図である。 実施例3に係り、図4のV-V線矢視断面図である。 従来例に係り、電磁クラッチの断面図である。
本発明は、材料の選択幅を広げ、摩擦特性の向上を可能にするという目的を、以下のように実現した。
電動モーターを取り付けたハウジングと、前記ハウジング内に回転自在に配置され雄ねじ部を備えて前記電動モーターに減速機構を介して回転出力を受けると共に前記減速機構に対して軸方向に移動自在に結合された調節ねじと、前記雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を内周部に備え外周部に押圧部が備えられて前記雄ねじ部の回転により前記押圧部が軸方向に押圧移動する可動押圧体と、前記ハウジングに回転自在に支持された摩擦トルク出力軸と、前記ハウジング内に配置され前記摩擦トルク出力軸と共に回転する出力回転体と、前記可動押圧体と前記出力回転体との間に配置され前記押圧部による押圧力を受けて前記ハウジングと出力回転体との間を摩擦係合させるトルク発生部と、前記調節ねじと前記ハウジングとの間に配置され前記押圧部に働く反力により前記調節ねじに生じる推進力を前記ハウジングで受けるように伝達する伝達部とを備えた。
前記トルク発生部は、摩擦特性を考慮して非磁性材料で実現できる。
前記ハウジングは、アルミ合金、樹脂などの非磁性材料で実現できる。ハウジングは、スチールなどの磁性体でも実現できる。
前記電動モーターと減速機構とは、一体のギヤードモーターで構成するが、別体に構成して実現することもできる。
前記可動押圧体は、押圧部を備えた外周部と雌ねじ部を備えた内周部とを別々の材料で形成して一体的に結合する形態、或いは単一の材料で一体に形成する形態の何れでも実現できる。
前記可動押圧体及び出力回転体は、円盤状に形成するが、両者間にトルク発生部を配置できればよく、形状の設定は自由に実現することができる。
前記出力回転体は、雄テーパー面を備えた外周部が内周部に対して分離形成されて実現することもできる。
前記トルク発生部は、ハウジングと出力回転体との間を摩擦係合させればよく、その形態は自由に実現することができる。
前記トルク発生部は、インナープレート及びアウタープレートからなる多板クラッチを備え、前記多板クラッチは、前記押圧部と前記ハウジング側に備えられた受け部との軸方向間に配置され、前記インナープレートは、前記出力回転体の外周部に回転方向に係合し、前記アウタープレートは、前記ハウジングの内周部に回転方向に係合する形態で実現することもできる。
前記トルク発生部は、雄テーパー面と雌テーパー面とを締結可能に対向して備え、前記雄テーパー面は、前記出力回転体の外周部に備えられ、前記雌テーパー面は、前記ハウジングに回転方向に係合し前記押圧部に軸方向に対向するクラッチリングの内周部に備えた形態で実現することもできる。
前記トルク発生部は、雄テーパー面と雌テーパー面とを締結可能に対向して備え、前記雄テーパー面は、前記出力回転体の内周部に対して分離形成された外周部に備えられ、前記分離形成された外周部は、前記押圧部と前記ハウジング側に備えられた受け部との軸方向間に配置されると共に前記出力回転体の内周部に回転方向に係合し径方向に遊嵌し、前記雌テーパー面は、前記ハウジングに回転方向に係合し前記押圧部に軸方向に対向するクラッチリングの内周部に備えた形態で実現することもできる。
図1は、摩擦トルク出力装置の断面図である。図2は、調節ねじと減速機構との係合を示す要部断面図である。
図1のように、摩擦トルク出力装置1は、ハウジング3と、調節ねじ5と、可動押圧体7と、摩擦トルク出力軸9と、出力回転体11と、トルク発生部13と、伝達部15とを備えている。
前記ハウジング3は、アルミ合金などで形成されている。ハウジング3は、軸側部17とモーター側部19とからなっている。
前記軸側部17は、軸側主体部21の内周部に軸支持筒23を一体に備えた形状となっている。軸側主体部21と軸支持筒23との間で、軸支持筒23の端部に一方の軸支持部25が形成されている。軸支持部25と対になる他方の軸支持部は、図外において軸支持筒23などに形成されている。軸側主体部21は、径方向に沿った周回状の軸側側壁部27を備え、この軸側側壁部27の外周に受け部29を段付きで周回状に備えている。受け部29の外周縁には外周壁部31を備えている。
前記モーター側部19は、モーター側主体部33にモーター支持部35を一体に備えた形状となっている。モーター側主体部33は、径方向に沿った周回状のモーター側側壁部37を備え、このモーター側側壁部37の外周側に内周壁部39を周回状に備えている。内周壁部39は、外周壁部31の内周に嵌合し、外周壁部31の端縁がモーター側側壁部37の外周縁部に突き当てられている。
前記モーター側主体部33は前記軸側主体部21に対し、軸側側壁部27及びモーター側側壁部37の外周部を貫通するボルト41にナット43が締結され、一体的に結合されている。ボルト41は、周方向所定間隔で複数本備えられている。各ボルト41は、内周壁部39に沿って内周側に露出している。
前記モーター支持部35は、軸心部側に偏心して配置され、モーター側側壁部37よりも肉厚に形成されている。モーター支持部35の内面には、軸心部周囲に凹部によりスラスト受け部45が形成されている。モーター支持部35は、図示しないが軸心部で貫通形成され、減速出力軸47が貫通配置されている。
前記モーター支持部35には、外面にギヤードモーター49が配置されている。ギヤードモーター49は、モーター支持部35にビス51により内面側から締結固定されている。ギヤードモーター49は、電動モーター52と減速機構53とを一体に備えたものである。減速機構53から前記減速出力軸47が突出している。
前記調節ねじ5は、前記ハウジング3内の軸心部に回転自在に配置されている。この調節ねじ5は、筒状に形成されて外周に雄ねじ部55を備えている。調節ねじ5は、前記ギヤードモーター49の減速出力軸47に結合されている。この結合により調節ねじ5は、電動モーター52により減速機構53を介して回転出力を受ける構成となっている。
図1、図2のように、前記調節ねじ5の前記ギヤードモーター49に結合は、周方向3箇所等間隔のピン57により行われている。調節ねじ5は、前記ギヤードモーター49の減速出力軸47に嵌合配置され、調節ねじ5と減速出力軸47との間の内外周間にピン57が介設されている。調節ねじ5は、減速機構53の減速出力軸47に対して軸方向に移動自在となっている。
前記調節ねじ5と前記ハウジング3との間に、前記伝達部15が配置されている。伝達部15は、前記可動押圧体7の後述する押圧部に働く反力により前記調節ねじ5に生じる推進力を前記ハウジング3のスラスト受け部45で受けるように伝達するものである。伝達部15は、スラストプレート59、ワイヤークリップ61、及びスラストニードルベアリング63を備えている。
前記調節ねじ5の基部には、前記スラストプレート59が圧入などにより固定され、且つ前記ワイヤークリップ61で調節ねじ5に対して位置決められている。スラストプレート59は、前記スラストニードルベアリング63を介してスラスト受け部45の座金64に軸方向に対向している。
前記可動押圧体7は、内周部65に雌ねじ部67を備え、外周部69に押圧部71が備えられた周回形状の調整プレートである。可動押圧体7は、押圧部71を備えた外周部69と雌ねじ部67を備えた内周部65とを別々の材料で形成して溶接、ロー付け、圧入などにより一体的に結合している。
前記可動押圧体7の外周部69は、例えば炭素鋼などで形成され、段付き状ドーナツ型の円盤状プレートである。可動押圧体7の内周部65は、例えばリン青銅でリング状に形成されている。内周部65の雌ねじ部67は、調節ねじ5の雄ねじ部55に螺合している。雄ねじ部55の回転により押圧部71が軸方向に押圧移動する。調節ねじ5の雄ねじ部55と可動押圧体7側の雌ねじ部67とは、リード角と摩擦角とをほぼ等しく設計されるなどして雌ねじ部67から雄ねじ部55への回転伝達効率が低く設定されている。このため、可動押圧体7の内周部65が減速機構53側へ軸方向移動しても雄ねじ部55の回転は規制されることになる。
前記可動押圧体7の押圧部71は、屈曲部73を介して最外周に備えられ、軸方向に向けられている。可動押圧体7の押圧部71は、前記ボルト41に回転方向に係合している。
前記摩擦トルク出力軸9は、ハウジング3に回転自在に支持され、制動対象に連係結合されている。摩擦トルク出力軸9の支持は、一方でボールベアリング75により軸支持部25で行われ、他方で図外の軸支持部にボールベアリングなどにより行われている。
前記出力回転体11は、内周部が摩擦トルク出力軸9に一体に結合され、摩擦トルク出力軸9と共に回転するように構成されている。この出力回転体11は、外周部77にスプライン79を備えた出力プレートである。出力回転体11は、ハウジング3内に配置され、可動押圧体7に近接して対向している。出力回転体11の外周部77は、軸方向先端側が可動押圧体7の屈曲部73に径方向にオーバーラップして配置されている。
前記トルク発生部13は、多板クラッチ81を備えている。多板クラッチ81は、インナープレート83及びアウタープレート85からなっている。前記多板クラッチ81は、前記押圧部71と前記ハウジング3に備えられた受け部29との軸方向間に配置されている。前記インナープレート83は、前記出力回転体11の外周部77がスプライン79に回転方向に係合している。前記アウタープレート85は、前記ハウジング3の内周部でボルト41に回転方向に係合している。
[制動]
かかる構成の摩擦トルク出力装置1は、例えばハウジング3が固定側に取り付けられ、摩擦トルク出力軸9が、制動対象に結合される。但し、摩擦トルク出力装置1は、各種のトルク伝達装置などとしても用いることができる。
コントローラーにより前記ギヤードモーター49が通電制御されると電動モーター52により減速機構53の減速出力軸47が減速回転する。減速出力軸47の回転により雄ねじ部55が雌ねじ部67を駆動し、可動押圧体7の内周部65が出力回転体11側へ軸方向移動する。
かかる可動押圧体7の移動により押圧部71が多板クラッチ81を押圧し、受け部29に対して多板クラッチ81を締結制御する。
この締結制御により出力回転体11の外周部77が多板クラッチ81を介してハウジング3側のボルト41に対し回転抵抗を受ける。この回転抵抗は、多板クラッチ81の締結力に応じたものとなる。
従って、出力回転体11の回転抵抗が摩擦トルク出力軸9に伝達され、対象を制動することができる。この場合、ギヤードモーター49の回転数の制御によりモーター回転位置に対し軸推力及びその反力が伝達される部材の剛性に比例した軸推力を得ることができ、精密なトルク制御が可能となる。
前記制動に際し、制動対象から摩擦トルク出力軸9に軸方向への反力が有ると、出力回転体11からトルク発生部13へ伝達される。この反力は、多板クラッチ81の締結力に応じた大きさで可動押圧体7の押圧部71に働く。押圧部71へ伝達された反力は、可動押圧体7の内周部65と調節ねじ5との間の雌ねじ部67及び雄ねじ部55間の螺合部に入力される。このとき螺合部の逆方向の伝達効率が無いためモーター出力トルクを0としても調節ねじ5の逆回転が規制される。
このため、制動対象の摩擦トルクを維持させるためにギヤードモーター49に通電し続ける必要が無く、エネルギー効率を向上させることができる。
前記制動時の反力が生じたときは、調節ねじ5が減速出力軸47に対して減速機構53側に推進力を受ける。この推進力は、調節ねじ5のスライドによりワイヤークリップ61,スラストプレート59、及びスラストニードルベアリング63を介してスラスト受け部45に座金64を介して伝達される。
このため、トルク発生部13の動作時に調節ねじ5に減速機構53側への推進力が働いてもハウジング3のスラスト受け部45で受け止められ、減速出力軸47に入力されることはないから耐久性を維持させることができる。
前記多板クラッチ81の締結が無い状態でギヤードモーター49への通電がオフされたとき、制動対象から摩擦トルク出力軸9に回転入力が有っても、多板クラッチ81のインナープレート83がアウタープレート85に対して自由に回転することができる。
前記ギヤードモーター49の回転出力でトルク発生部13の摩擦係合を制御することができるため、摩擦係合を行わせるトルク発生部13等の材料の選択幅を広げることができ、摩擦特性の向上を可能とする。
具体的には、多板クラッチ81に磁性材料を使用する必要がなくなり、インナープレート83及びアウタープレート85に摩擦部材として適した材料を使用することができ、摩擦トルク特性を向上させることができる。
前記多板クラッチ81とハウジング3との間の係合をハウジング3を締結するボルト41を介して行っている。このためハウジング3は、アルミ合金や樹脂で形成することができ、軽量化が可能となる。
図3は、実施例2に係り、摩擦トルク出力装置の断面図である。なお、実施例1と同一又は対応する構成部分には同符号を付して説明し、重複した説明は省略する。
本実施例2は、実施例1に対してトルク発生部13の形態が異なっている。
図3のように、本実施例2のトルク発生部13は、実施例1の多板クラッチ81に代えてコーンクラッチ86とした。コーンクラッチ86は、雄テーパー面87と雌テーパー面89とを締結可能に対向して備えている。
前記雄テーパー面87は、前記出力回転体11の外周部77に備えられている。
前記雌テーパー面89は、クラッチリング91の内周部に備えられている。クラッチリング91は、前記ハウジング3側のボルト41に回転方向に係合し前記可動押圧体7の押圧部71に軸方向に対向している。
本実施例2の出力回転体11の外周部77は、内周部92に対して分離形成されている。外周部77と内周部92との間は、スプライン94で嵌合結合されている。したがって、外周部77は、内周部92に対して軸方向へ相対動することができる。外周部77の背後は、軸側側壁部27との間にスラストワッシャー96が介設されている。したがって、コーンクラッチ86の締結時に外周部77が受ける軸方向力を、スラストワッシャー96を介して軸側側壁部27で受けることができる。
本実施例2の出力回転体11の摩擦トルク出力軸9は、段付きの軸支持筒23の軸支持部25a、25bにボールベアリング75a、75bにより回転自在に支持されている。支持筒23の軸支持部25a、25b間にシール支持部25cが形成され、Оリング、Xリングなどのオイルシール93が収容され、摩擦トルク出力軸9の外周面に密接している。
前記摩擦トルク出力軸9の外端部には、キー用のキー溝95が備えられている。キー溝95に配置したキーにより制動対象側を結合するフランジ部材等の回り止めが行われる。摩擦トルク出力軸9の外端に、ナット等を締結する雄ねじ部97が備えられている。雄ねじ部97にナットを螺合させてフランジ部材等を締結固定する。フランジ部材等の軸への締結は、キー以外のスプライン等でも良い。
前記ハウジング3は、軸側主体部21の外周壁部31の縁部にモーター側主体部33が嵌合した形態となっている。
したがって、本実施例2においては、ギヤードモーター49の通電により実施例1と同様にして押圧部71がクラッチリング91を押圧し、雌テーパー面89が雄テーパー面87に締結される。
実施例2においても、実施例1同様に対象を制動することができる他、実施例1と同様な作用効果を得ることができる。
図4は、実施例3に係り、図5のIV-IV線矢視断面図である。図5は、実施例3に係り、図4のV-V線矢視断面図である。なお、実施例1と同一又は対応する構成部分には同符号を付して説明し、重複した説明は省略する。
本実施例3は、実施例1に対してトルク発生部13及び伝達部15の形態が異なっている。
図4,図5のように、本実施例3のトルク発生部13は、実施例1の多板クラッチ81に代えて実施例2と同様のコーンクラッチ86を締結可能に備えている。
前記コーンクラッチ86の雄テーパー面87は、前記出力回転体11の外周部77に備えられている。雄テーパー面87は、外周部77の外周面に軸方向対称に一対備えられている。出力回転体11の外周部77は、内周部99に対して分離形成されている。
前記雌テーパー面89は、軸方向一対のクラッチリング91a、91bの内周部に備えられている。クラッチリング91a、91bは、前記ハウジング3側のボルト41に回転方向に係合している。一方のクラッチリング91aは、背面が前記可動押圧体7の押圧部71に軸方向に対向している。他方のクラッチリング91bは、背面がハウジング3側に軸方向に対向して受けられる。
前記分離形成された外周部77は、前記押圧部71と前記ハウジング3側との軸方向間に配置され、各雄テーパー面87が、クラッチリング91a、91bの雌テーパー面89に対向している。外周部77は、前記出力回転体11の内周部99に回転方向に係合し径方向に遊嵌している。
前記外周部77の遊嵌は、中間リング101を介して行われている。中間リング101は、外周部77及び内周部99の双方に遊嵌している。中間リング101は、一対の内凸部103と一対の外凸部105とを90度ずらして備えている。内凸部103は、内周部99の外周面に備えた内凹部107に嵌合し、内凸部103及び内凹部107間が回転方向に係合すると共に径方向に遊嵌している。外凸部105は、外周部77の内周面に備えた外凹部109に嵌合し、外凸部105及び外凹部109間が回転方向に係合すると共に径方向に遊嵌している。
前記出力回転体11の内周部99は、軸方向の両側に位置決めプレート111を備えている。位置決めプレート111の外周は、内周部99よりも径が大きく形成されている。両位置決めプレート111は、中間リング101を軸方向で挟み、中間リング101を軸方向に位置決めている。両位置決めプレート111の内周には、相互間で軸方向外側に向いた突縁部が形成されている。一方の位置決めプレート111の突縁部は、出力回転体11に嵌め込まれたストッパーリング107に軸方向に当接している。他方の位置決めプレート111の突縁部は、ボールベアリング75aのインナーレースに軸方向に当接している。
前記出力回転体11の内端部には、軸方向の油孔113が形成され、この油孔113には、摩擦トルク出力軸9側の奥で径方向の油孔115が形成されている。油孔115は、ボールベアリング75aとオイルシール93との間に開口している。
前記摩擦トルク出力軸9の外端部には、制動対象側を結合するフランジ部材117がスプライン結合され、雄ねじ部97に螺合するナット119で締結固定されている。
本実施例3の伝達部15は、可動押圧体7の内周部65が外周部69にスプライン嵌合している。このスプライン嵌合は、内周部65及び外周部69間の軸方向一側でカシメられている。減速出力軸47とハウジング3のモーター側側壁部37との間には、オイルシール121が介設されている。
前記ハウジング3は、実施例2と同様に軸側主体部21における外周壁部31の縁部にモーター側主体部33が嵌合した形態となっている。
したがって、本実施例3において、ギヤードモーター49の通電により実施例1と同様にして押圧部71が一方のクラッチリング91aを押圧する。一方のクラッチリング91aは、出力回転体11の外周部77を軸方向に押圧し、外周部77が他方のクラッチリング91bに当接する。この当接によりトルク発生部13の一対の雌テーパー面89が一対の雄テーパー面87に締結される。
このとき、クラッチリング91と内周部99との間が、中間リング101への遊嵌により径方向へ相対動作することができる。この相対動作により、雌テーパー面89及び雄テーパー面87間の締結に際してクラッチリング91が内周部99に対して自動的にセンタリングされる。このセンタリングにより雌テーパー面89及び雄テーパー面87間の締結を的確に行わせることができる。
実施例3においても、実施例1同様に対象を制動することができる他、実施例1と同様な作用効果を得ることができる。
1 摩擦トルク出力装置
3 ハウジング
5 調節ねじ
7 可動押圧体(調整プレート)
9 摩擦トルク出力軸(出力軸)
11 出力回転体(出力プレート)
13 トルク発生部
15 伝達部
29 受け部
47 減速出力軸
49 ギヤードモーター
52 電動モーター
53 減速機構
55 雄ねじ部
65 可動押圧体の内周部
67 雌ねじ部
69 可動押圧体の外周部
71 押圧部
77 出力回転体の外周部
81 多板クラッチ
83 インナープレート
85 アウタープレート
87 雄テーパー面
89 雌テーパー面
91、91a、91b クラッチリング
99 内周部

Claims (4)

  1. 電動モーターを取り付けたハウジングと、
    前記ハウジング内に回転自在に配置され雄ねじ部を備えて前記電動モーターに減速機構を介して回転出力を受けると共に前記減速機構に対して軸方向に移動自在に結合された調節ねじと、
    前記雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を内周部に備え外周部に押圧部が備えられて前記雄ねじ部の回転により前記押圧部が軸方向に押圧移動する可動押圧体と、
    前記ハウジングに回転自在に支持された摩擦トルク出力軸と、
    前記ハウジング内に配置され前記摩擦トルク出力軸と共に回転する出力回転体と、
    前記可動押圧体と前記出力回転体との間に配置され前記押圧部による押圧力を受けて前記ハウジングと出力回転体との間を摩擦係合させるトルク発生部と、
    前記調節ねじと前記ハウジングとの間に配置され前記押圧部に働く反力により前記調節ねじに生じる推進力を前記ハウジングで受けるように伝達する伝達部と、
    を備えた、
    摩擦トルク出力装置。
  2. 請求項1記載の摩擦トルク出力装置であって、
    前記トルク発生部は、インナープレート及びアウタープレートからなる多板クラッチを備え、
    前記多板クラッチは、前記押圧部と前記ハウジング側に備えられた受け部との軸方向間に配置され、
    前記インナープレートは、前記出力回転体の外周部に回転方向に係合し、
    前記アウタープレートは、前記ハウジングの内周部に回転方向に係合する、
    摩擦トルク出力装置。
  3. 請求項1記載の摩擦トルク出力装置であって、
    前記トルク発生部は、雄テーパー面と雌テーパー面とを締結可能に対向して備え、
    前記雄テーパー面は、前記出力回転体の外周部に備えられ、
    前記雌テーパー面は、前記ハウジングに回転方向に係合し前記押圧部に軸方向に対向するクラッチリングの内周部に備えた、
    摩擦トルク出力装置。
  4. 請求項1記載の摩擦トルク出力装置であって、
    前記トルク発生部は、雄テーパー面と雌テーパー面とを締結可能に対向して備え、
    前記雄テーパー面は、前記出力回転体の内周部に対して分離形成された外周部に備えられ、
    前記分離形成された外周部は、前記押圧部と前記ハウジングに備えられた受け部との軸方向間に配置されると共に前記出力回転体の内周部に回転方向に係合し径方向に遊嵌し、
    前記雌テーパー面は、前記ハウジングに回転方向に係合し前記押圧部に軸方向に対向するクラッチリングの内周部に備えた、
    摩擦トルク出力装置。
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