JP2023064389A - 眼科用ストレッチャー - Google Patents

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Abstract

【課題】診療効率、スペース効率を向上させることが可能な眼科用ストレッチャーを提供する。【解決手段】本発明に係る眼科用ストレッチャー1は、座部10と、可倒式の背もたれ12と、ヘッドレスト14と、走行輪38とを備え、着座者が座位および臥位のいずれの状態でも操作者による移動が可能で、眼科の診療・処置に用いられる眼科用ストレッチャーであって、座部10が取付けられる台座20と、走行輪38が設けられた下部フレーム18と、下部フレーム18に連結されて台座20を昇降可能に支持するリンク機構30と、台座20を昇降させる昇降機構42とを備える。【選択図】図6

Description

本発明は、眼科の診療に用いられる眼科用ストレッチャーに関する。
従来より、眼科の診療に用いられる医療用椅子が開発されている(特許文献1:特開2016-193115号公報参照)。
特開2016-193115号公報
特許文献1に例示される医療用椅子は固定式であるため、診療室に設置した後は移動することができない構成である。しかしながら、特に、眼科は診療室が狭いケースが少なくないため、上記の医療用椅子に対して、スペース効率の観点から固定式の構成が課題となっていた。
ここで、眼科医療における「診療」(「検査」、「処置」等を含む総称として用いる)の際に、医師(操作者)が行う動作概要は以下のようになる。先ず、椅子の背もたれを起立させた状態で患者(着座者)を着座させる。このとき、医師は、椅子の背後(背もたれの背面側)に位置を取る(通常は座位であるが、立位の場合もある)。次いで、医師は、患者を着座させたまま椅子の背もたれを水平となるように倒す。これによって、患者は頭部を医師側として仰向けの状態となり、医師は直上から患者の眼を診療することができる。診療が終了した後、医師は、患者を着座させたまま椅子の背もたれを起立させる。
上記の診療過程においては、患者が適切な位置となるように水平方向(前後左右方向)に移動させる位置調整と、上下方向に移動させる高さ調整とを行うことが必要となる。しかしながら、固定式の椅子の場合には、医師の方が移動することによって患者の診療位置を調整するしかなかった。また、高さ調整も手動で行う場合が少なくなく、大きな労力を要するものであった。いずれも、診療効率を低下させる原因となっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、特に、眼科用として好適に使用することができるストレッチャーであって、水平移動および高さ調整が可能で、診療効率およびスペース効率を共に向上させることが可能な眼科用ストレッチャーを提供することを目的とする。
本発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
本発明に係る眼科用ストレッチャーは、座部と、可倒式の背もたれと、ヘッドレストと、走行輪とを備え、着座者が座位および臥位のいずれの状態でも操作者による移動が可能で、眼科の診療・処置に用いられる眼科用ストレッチャーであって、前記座部が取付けられる台座と、前記走行輪が設けられた下部フレームと、前記下部フレームに連結されて前記台座を昇降可能に支持するリンク機構と、前記台座を昇降させる昇降機構と、を備えることを特徴とする。
これによれば、移動可能な構成によって、眼科の診療時に臥位状態の患者の水平位置を調整することができ、適切な診療を実施することができる。さらに、診療終了後は、移動させて収納することができるため、狭い診療室においてもスペース効率を改善することが可能となる。また、患者の高さ位置を調整することもできるため、適切な診療の実施および診療効率の向上を図ることができる。
また、前記着座者の背後に位置した前記操作者が、前記背もたれを傾倒・起立させる動作を行うと共に、前記着座者が少なくとも臥位の状態において診療・処置の位置を調整するための移動を行うハンドル部をさらに備えることが好ましい。これによれば、操作者がハンドル部を操作して、眼科用ストレッチャー全体を水平移動させて位置調整を行うことが可能となり、且つ、背もたれを傾倒・起立させる動作を行うことが可能となる。
また、前記台座に回動可能に連結されて前記背もたれが取付けられる背もたれ支持部をさらに備え、前記ハンドル部は、前記背もたれ支持部に取付けられると共に、前記着座者が臥位状態となるように前記背もたれを傾倒させた状態の平面視において前記ヘッドレストの左右両端位置から外方へ突出する配置で一対のグリップが設けられていることが好ましい。これによれば、背もたれの背後の位置から背もたれを傾倒・起立させる動作を行う際に、操作者が背もたれの背後の位置から移動することなく、当該傾倒・起立動作を行うことが可能となる。さらに、当該傾倒・起立動作を行う際に、グリップが把持し易く、また、より少ない力で作動させることができる。したがって、診療を容易且つ効率的に行うことが可能となる。
また、前記一対のグリップは、円筒状もしくは円柱状に形成されており、中心軸が同軸上であって、且つ、左右方向と平行となるように配置されていることが好ましい。これによれば、背もたれの傾倒状態と起立状態との切り替えを行う際に、医師がグリップの持ち替え動作を行うことなく、ワンアクション(一つの動作)で行うことが可能となる。したがって、診療効率をより一層、向上させることが可能となる。
また、前記昇降機構は、電動アクチュエーターを有して電動で昇降を行う機構であることが好ましい。これによれば、特に、着座者を臥位の状態としたまま、電動で昇降を行って高さ調整することが可能となる。したがって、高さ調整における労力の軽減を図り、診療効率を向上させることが可能となる。
また、前記走行輪が取付けられる下部フレームと、前記台座を昇降させる電動アクチュエーターと、前記操作者が足で操作して前記電動アクチュエーターを作動させる足踏みスイッチと、をさらに備え、前記足踏みスイッチは、着座者が臥位状態となるように前記背もたれを傾倒させた状態において前記背もたれの下方となる、下部フレームの後部位置に取付けられていることが好ましい。これによれば、医師がストレッチャーの背後の位置から移動することなく、足踏みスイッチを足で操作して、特に、臥位状態とした患者の診療を行いながら、容易に台座(座部および背もたれ)の昇降を行うことができる。
また、前記足踏みスイッチは、前記下部フレームを構成する左右一対のサイドフレームに対して、左右方向における内側位置に取付けられていることが好ましい。これによれば、特に、着座者を臥位の状態としたまま、足踏みスイッチを足で操作して電動アクチュエーターによる昇降を行う動作を容易に行うことができる。したがって、診療効率を向上させることが可能となる。
また前記電動アクチュエーターを作動させる電源回路部をさらに備え、前記電源回路部は、平面視で前記足踏みスイッチよりも前方で且つ左右方向の中心位置から左右のいずれか一方へ偏位して配設されており、前記電源回路部と外部電源とを接続する電気配線が、前記電源回路部から後方に向けて延出するように配設されていることが好ましい。これによれば、走行輪の移動を最も妨げない配置とすることができ、特に、臥位状態での小移動時に電気配線の取り回しの確認を容易に行うことができる。
また、前記着座者の身体を支持および保護する肘掛けをさらに備え、前記肘掛けは、平面視において左右方向の最外方となる位置に配設されていることが好ましい。これによれば、特に、眼科は、診療室が狭いケースが少なくないため、スペース効率の改善を図ることができる。
また、前記走行輪のロックおよび解除を行うロック部材と、前記ロック部材の作動を行う作動ペダルと、をさらに備え、前記作動ペダルは、平面視において臥位状態の背もたれの左右両端部よりも外方となる位置に配設されていることが好ましい。これによれば、特に、臥位状態とした患者の診療を行いながら、走行輪のロックおよび解除を容易且つ迅速に行うことが可能となるため、診療効率を向上させることが可能となる。
本発明によれば、眼科用として好適に使用することができるストレッチャーであって、水平移動および高さ調整が可能で、診療効率およびスペース効率を共に向上させることが可能な眼科用ストレッチャーを提供することができる。
本発明の実施形態に係る眼科用ストレッチャー(椅子形態)の例を示す斜視図である。 図1の眼科用ストレッチャー(椅子形態)の例を示す斜視図である。 図1の眼科用ストレッチャー(ベッド形態)の例を示す斜視図である。 図1の眼科用ストレッチャー(ベッド形態)の例を示す平面図である。 図1の眼科用ストレッチャーの動作を説明する説明図である。 図1の眼科用ストレッチャー(椅子形態)の動作を説明する説明図である。 図1の眼科用ストレッチャー(ベッド形態)の動作を説明する説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本発明の実施形態に係る眼科用ストレッチャー1の例を示す前方側斜視図(概略図)であり、図2は、その後方側斜視図(概略図)である。また、図3は、眼科用ストレッチャー1(ベッド形態)の例を示す前方側斜視図(概略図)である。なお、説明の便宜上、図中において矢印により眼科用ストレッチャー1の前後、左右、および上下方向を示している。また、各実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
この眼科用ストレッチャー1は、眼科医療における「診療」に用いられる機材である。本実施形態においては、以下の構成を備えることによって、眼科用ストレッチャー1を椅子形態(図1、2参照)とベッド形態(図3参照)とで変化させることができるため、着座者となる患者を座位および臥位の状態とすることができる。
また、眼科用ストレッチャー1は、着座者の身体を支持(および保護)するための機構として、座部10、背もたれ12、ヘッドレスト14、フットレスト16を備えており、移動するための機構として、前後四輪の走行輪38を備えている。したがって、着座者が座位および臥位のいずれの状態であっても(当然、着座者がいない場合も)、当該眼科用ストレッチャー1を水平移動させることができる。なお、走行輪38は四輪に限定されず、前輪と後輪とは、同一形状であっても、異なる形状であってもよい。また、一般的な車輪の他に、キャスター、自在走行輪等であってもよい。
さらに、眼科用ストレッチャー1は、走行輪38が取付けられる下部フレーム18と、座部10が取付けられる台座20と、台座20が取付けられる上部フレーム28とを備えている。なお、座部10、背もたれ12、ヘッドレスト14、フットレスト16は、いずれも、内部に設けられる金属材料等を用いた支持部、その周囲に設けられる樹脂材料等を用いたクッション部、および、外表面に設けられる樹脂材料等を用いた表面部を有する公知の構成を備えている。
また、眼科用ストレッチャー1は、着座者の身体を支持(および保護)するための機構として、肘掛け36を備えている。一例として、肘掛け36は、金属材料、樹脂材料等を用いて形成され、台座20に対して回動可能に連結されている。なお、肘掛けを備えない構成とすることも可能である。
ここで、肘掛け36は、図4に示すように、眼科用ストレッチャー1の左右方向における最外方となる位置に配設されている。すなわち、座部10、背もたれ12、台座20、下部フレーム18、上部フレーム28等の主要構成が、肘掛け36に対して左右方向における内側位置に配置される構成となっている。これにより、スペース効率に優れた眼科用ストレッチャーが実現される。特に、眼科は、診療室が狭いケースが少なくないため、スペース効率の改善に寄与するものとなる。
また、眼科用ストレッチャー1は、走行輪38のロックおよび解除を行うロック部材50、および、ロック部材50の作動を行う作動ペダル52(左右2箇所)を備えている。一例として、ロック部材50は、リンク機構58を介して、いずれかの作動ペダル52が操作された際に4つの走行輪38が同時にロック・解除されるように構成されている。
ここで、作動ペダル52は、図4に示すように、平面視において臥位状態の背もたれ12の左右両端部よりも外方となる位置に配設されている。これにより、特に、臥位状態とした患者の診療を行いながら、走行輪38のロックおよび解除を容易且つ迅速に行うことが可能となるため、診療効率をより一層、向上させることが可能となる。
また、眼科用ストレッチャー1は、背もたれ12が取付けられる背もたれ支持部22、ヘッドレスト14が取付けられるヘッドレスト支持部24、および、フットレスト16が取付けられるフットレスト支持部26を備えている。一例として、背もたれ支持部22およびフットレスト支持部26は、いずれも台座20に対して所定角度範囲内で回動可能(任意位置で静止可能)に連結されている。一方、ヘッドレスト支持部24は、背もたれ支持部22に対して所定角度範囲内で回動可能(任意位置で静止可能)に連結されている。これにより、可倒式すなわち座面(着座者の身体に接触する面を一律に「座面」と称する)が起立状態と傾倒状態(傾斜した状態および水平に倒した状態を含む総称として用いる)とで変化可能な背もたれ12、ヘッドレスト14、フットレスト16を実現することができる(可倒範囲すなわち座面の角度範囲は仕様に応じて設定される)。なお、各座面は、単純な平面ではなく、着座者の身体に沿うように複数の曲面が組み合わされて構成されている。ただし、上記の構成に限定されるものではなく、ヘッドレスト14に関して、これを備えない構成もしくは背もたれ12と一体化した構成としてもよく、フットレスト16に関して、これを備えない構成もしくは座部10と一体化した構成としてもよい(いずれも不図示)。
この構成によれば、背もたれ支持部22を台座20に対して回動させることにより、背もたれ12を傾倒させることができる。このとき、背もたれ12は、座面が水平(角度5°程度以下の傾斜状態も含むものとする)位置となるまで傾倒可能であり、水平位置に傾倒した状態で、背もたれ12の座面が、座部10の座面に対して、着座者に負担の無い状態の連続面となるように構成されている。また、フットレスト支持部26を台座20に対して回動させることにより、フットレスト16を傾倒させることができる。このとき、フットレスト16は、座面が水平(角度5°程度以下の傾斜状態も含むものとする)位置となるまで傾倒可能であり、水平位置に傾倒した状態で、フットレスト16の座面が、座部10の座面に対して、着座者に負担の無い状態の連続面となるように構成されている。ここで、座部10は、座面が水平(角度5°程度以下の傾斜状態も含むものとする)となるように固定配置されている。また、ヘッドレスト支持部24を背もたれ支持部22に対して回動させることにより、ヘッドレスト14を傾倒させることができる。このとき、ヘッドレスト14の座面が、背もたれ12の座面に対して、角度-5°~+30°程度の範囲で傾倒可能となるように構成されている。
このように、座部10に対して、背もたれ12およびフットレスト16を、起立状態と傾倒状態(水平状態を含む)とで変化させることができる。すなわち、眼科用ストレッチャー1は、座部10の座面に対して背もたれ12およびフットレスト16の座面が直角に近く起立した領域では診療椅子として機能し、患者を座位状態で診療可能となる。一方、座部10の座面に対して背もたれ12およびフットレスト16の座面が水平もしくは水平に近く倒した領域では診療台として機能し、患者を臥位状態で診療可能となる。
ここで、眼科医療における診療の際に、医師(操作者)が眼科用ストレッチャー1を使用する動作は以下のようになる。先ず、眼科用ストレッチャー1の背もたれ12を起立させた状態で患者(着座者)を着座させる。このとき、医師は、眼科用ストレッチャー1の背後(背もたれ12の背面側)に位置を取る(通常は座位であるが、立位の場合もある)。次いで、医師は、患者を着座させたまま眼科用ストレッチャー1の背もたれ12を水平となるように倒す。これによって、患者は頭部を医師側として仰向けの状態となり、医師は直上から患者の眼を診療することができる。診療が終了した後、医師は、患者を着座させたまま眼科用ストレッチャー1の背もたれ12を起立させる。
上記のような一連の動作を行う眼科医療において、背もたれを傾倒させる機構および動作用ハンドル部が必要となる。この点に関し、従来の医療用椅子やストレッチャーにおいては、背もたれを起立状態と傾倒状態とで変化させる際に操作するハンドル部が、背もたれの背面における左右両端位置に設けられていた。加えて、把持をするためのグリップが、背もたれを起立させた状態で、長手方向が鉛直に沿う方向となるように配置されていた。このような構成に起因して、医師が背もたれを起立状態から傾倒状態に変化させる際、および傾倒状態から起立状態に変化させる際のいずれの場合においても、ストレッチャーの背後に座った状態のままでは、動作が困難であり、且つ、状態変化の途中でグリップを把持する手の向きを変える動作(持ち替え)が必要となった。したがって、診療効率の低下を招く原因となっていた。さらに、当該グリップが、背もたれを水平に倒した状態で、下方に突出するように配置されていた。そのため、診療を行う医師の足に当たってしまうこととなり、水平となるまで傾倒できない不具合が生じたり、あるいは、医師に無理な体制での診療を強いたりする原因となっていた。
これらの課題に対して、本実施形態に係る眼科用ストレッチャー1は、走行輪38が取付けられる下部フレーム18と、座部10が取付けられる台座20と、台座20に回動可能に連結されて背もたれ12が取付けられる背もたれ支持部22と、背もたれ支持部22に取付けられて操作者(具体的には、医師)が手で操作するハンドル部54とを備えている。また、ハンドル部54には、着座者(具体的には、患者)が臥位状態となるように背もたれ12を水平に傾倒させた状態の平面視(図4参照)において、ヘッドレスト14の左右両端位置から外方へ突出する配置で一対のグリップ56(56A、56B)が設けられている。
上記の構成によれば、図5に示すように、診療を行う医師が患者の背後の位置に着座した状態で自らが移動することなく、ハンドル部54を操作して、眼科用ストレッチャー1全体を水平移動させて位置調整を行うことが可能となり、且つ、背もたれ12を傾倒・起立させる動作を行うことが可能となる。また、当該傾倒・起立動作を行う際に、グリップ56(56A、56B)が把持し易く、より少ない力で作動させることができる。したがって、診療を容易且つ効率的に行うことが可能となる。さらに、グリップ56(56A、56B)が医師の足に当たってしまうことなく、背もたれを水平の状態まで傾倒させることが可能となる。
特に、本実施形態においては、一対のグリップ56(56A、56B)が、円筒状もしくは円柱状に形成されており、中心軸が同軸上であって、且つ、左右方向と平行となるように配置された構成を備えている。これにより、従来の一般医療・介護用のストレッチャーにおいては、背もたれの傾倒・起立動作を行う際に、グリップの持ち替えが必要となり不便で非効率であったのに対し、その解決が可能となる。すなわち、背もたれ12の傾倒状態と起立状態との切り替えを行う際に、医師がグリップ56(56A、56B)の持ち替え動作を行うことなく、ワンアクション(一つの動作)で行うことが可能となる。したがって、診療効率をより一層、向上させることが可能となる。
次に、眼科用ストレッチャー1は、台座20を昇降させるリンク機構としての平行リンク30を備えている。この平行リンク30は、一端30aが上部フレーム28に回動可能に連結されており、他端30bが下部フレーム18によって回動可能に支持されている。具体的に、下部フレーム18において、左右一対のサイドフレーム18A、18B同士を連結するセンターフレーム18Cに設けられたリンク支持部18Dに対して他端30bが回動可能に連結されている。なお、台座20、下部フレーム18、上部フレーム28、平行リンク30は、いずれも、金属材料(一般鋼材等)からなるパイプ材等を用いた主要部、および、その端部等に必要に応じて設けられる軸、軸受等を有する公知の構成を備えている。
本実施形態に係る平行リンク30は、左右一対となる構成を備えており、具体的に、左側平行リンク30Aおよび右側平行リンク30Bを備えている。ここで、左側平行リンク30Aは、上下に平行に配置される2本のロッドすなわち左側上部ロッド32Aおよび左側下部ロッド34Aを備えている。同様に、右側平行リンク30Bは、上下に平行に配置される2本のロッドすなわち右側上部ロッド32Bおよび右側下部ロッド34Bを備えている。したがって、本実施形態においては、各ロッド32A、34A、32B、34Bの各一端(軸、軸受等を含む)が平行リンク30の一端30aを構成し、各他端(軸、軸受等を含む)が平行リンク30の他端30bを構成する。
上記の平行リンク30によれば、左右一対の構成(具体的には、左側平行リンク30Aおよび右側平行リンク30B)により安定した状態で台座20を昇降させることができ、台座20によって支持される座部10および背もたれ12等の座面の高さを所定の範囲内で変化させることができる。ここで、眼科用ストレッチャー1(椅子形態)において、座部10等が固定される台座20を上昇させた状態を図6(a)に、下降させた状態を図6(b)に示す。また、眼科用ストレッチャー1(ベッド形態)において、座部10等が固定される台座20を上昇させた状態を図7(a)に、下降させた状態を図7(b)に示す。
また、眼科用ストレッチャー1は、左側平行リンク30Aと右側平行リンク30Bとの間の位置において、可動域内の任意位置で静止可能に構成されて前記背もたれ12の傾倒角度を調整する伸縮機構40と、平行リンク30を作動させながら台座20を昇降させる昇降機構としての電動アクチュエーター42と、が設けられている。本実施形態において、電動アクチュエーター42の一端は、上部フレーム28に連結される構成としているが、これに限定されるものではなく、台座20もしくは平行リンク30(上部フレーム28寄り)に連結される構成としてもよい(不図示)。
ここで、伸縮機構40の例として、可動域内の任意位置で静止可能なロック機構を有するガスシリンダが用いられるが、これに限定されるものではなく、油圧シリンダ、電動シリンダ等が用いられる構成としてもよい(不図示)。また、電動アクチュエーター42の例として、電気モータ駆動のボールネジと螺合されるスライダとを有する直動機構が設けられるが、これに限定されるものではなく、電気モータ駆動のピニオンギアと噛合されるラックとを有する直動機構等が用いられる構成としてもよい(不図示)。
また、眼科用ストレッチャー1は、操作者(例えば、背もたれ12の背後の位置から診療を行う医師)が足で操作して電動アクチュエーター42を作動させる足踏みスイッチ74を備えている(手動スイッチ等を併用してもよい)。一例として、足踏みスイッチ74の取付けには以下の位置が好適となる。具体的に、着座者が臥位状態となるように背もたれ12を水平に傾倒させた状態において、背もたれ12の下方となる下部フレーム18の後部位置である。さらに、下部フレーム18を構成する左右一対のサイドフレーム18A、18Bに対して、左右方向における内側位置である。このような配置により、例えば、台座(座部および背もたれ)の昇降が手動式であった従来のストレッチャーの場合であれば、医師が一旦、立ち上がったり、場所を変えたりしたうえで、台座(座部および背もたれ)の昇降を行う動作が必要であった。これに対して、上記の本実施形態に係る眼科用ストレッチャー1によれば、医師がストレッチャーの背後の位置から移動することなく、足踏みスイッチ74を足で操作して、容易に台座20(座部10および背もたれ12)の昇降を行うことができる。特に、臥位状態とした患者の診療を行いながら、台座20(座部10および背もたれ12)を随時、昇降させることができるため、診療効率をより一層、向上させることが可能となる。
また、眼科用ストレッチャー1は、電動アクチュエーター42を作動させる電源回路部80、および、当該電源回路部80と図示しない外部電源(例えば、AC100Vの商用電源)とを接続する電気配線82を備えている。本実施形態において、電源回路部80は、平面視で足踏みスイッチ74よりも前方で且つ左右方向の中心位置から左右のいずれか一方へ偏位して配設されている。また、電気配線82は、電源回路部80から後方に向けて延出するように配設されている。例えば、眼科医療において臥位状態とした患者の診療を行う際は、眼科用ストレッチャー1を前後左右方向に小移動させて診療位置を最適に調整することが必要となる。この点、本実施形態によれば、走行輪38を備えて移動可能な構成を実現している。その一方で、台座20の昇降を電動で行うために、電源回路部80および電気配線82が搭載される構成となるが、特に、電気配線82は上記の小移動の際に走行輪38による移動を妨げる問題が生じ得る。この問題に対して、上記の本実施形態に係る眼科用ストレッチャー1によれば、移動可能な構成を実現しつつ、走行輪38による移動を最も妨げない配置とすることができ、特に、臥位状態での小移動時に電気配線82の取り回しの確認を容易に行うことができる。
以上、説明した通り、本発明によれば、眼科用として好適に使用することができるストレッチャーであって、背もたれの傾倒・起立を行う動作を、操作者が背後の位置に座った状態のまま容易に行うことができ、診療効率を向上させることが可能な眼科用ストレッチャーを提供することができる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。本ストレッチャーは、特に眼科医療に好適な構成を備えるものであるが、他の医療に用いることも可能である。
1 眼科用ストレッチャー
10 座部
12 背もたれ
14 ヘッドレスト
16 フットレスト
18 下部フレーム
20 台座
28 上部フレーム
30 平行リンク
38 走行輪
42 電動アクチュエーター
54 ハンドル部
56、56A、56B グリップ
74 足踏みスイッチ
80 電源回路部
82 電気配線

Claims (10)

  1. 座部と、可倒式の背もたれと、ヘッドレストと、走行輪とを備え、着座者が座位および臥位のいずれの状態でも操作者による移動が可能で、眼科の診療・処置に用いられる眼科用ストレッチャーであって、
    前記座部が取付けられる台座と、前記走行輪が設けられた下部フレームと、前記下部フレームに連結されて前記台座を昇降可能に支持するリンク機構と、前記台座を昇降させる昇降機構と、を備えること
    を特徴とする眼科用ストレッチャー。
  2. 前記着座者の背後に位置した前記操作者が、前記背もたれを傾倒・起立させる動作を行うと共に、前記着座者が少なくとも臥位の状態において診療・処置の位置を調整するための移動を行うハンドル部をさらに備えること
    を特徴とする請求項1記載の眼科用ストレッチャー。
  3. 前記台座に回動可能に連結されて前記背もたれが取付けられる背もたれ支持部をさらに備え、
    前記ハンドル部は、前記背もたれ支持部に取付けられると共に、前記着座者が臥位状態となるように前記背もたれを傾倒させた状態の平面視において前記ヘッドレストの左右両端位置から外方へ突出する配置で一対のグリップが設けられていること
    を特徴とする請求項2記載の眼科用ストレッチャー。
  4. 前記一対のグリップは、円筒状もしくは円柱状に形成されており、中心軸が同軸上であって、且つ、左右方向と平行となるように配置されていること
    を特徴とする請求項3記載の眼科用ストレッチャー。
  5. 前記昇降機構は、電動アクチュエーターを有して電動で昇降を行う機構であること
    を特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の眼科用ストレッチャー。
  6. 前記操作者が足で操作して前記電動アクチュエーターを作動させる足踏みスイッチをさらに備え、
    前記足踏みスイッチは、前記着座者が臥位状態となるように前記背もたれを傾倒させた状態において前記背もたれの下方となる、前記下部フレームの後部位置に取付けられていること
    を特徴とする請求項5記載の眼科用ストレッチャー。
  7. 前記足踏みスイッチは、前記下部フレームを構成する左右一対のサイドフレームに対して、左右方向における内側位置に取付けられていること
    を特徴とする請求項6記載の眼科用ストレッチャー。
  8. 前記電動アクチュエーターを作動させる電源回路部をさらに備え、
    前記電源回路部は、平面視で前記足踏みスイッチよりも前方で且つ左右方向の中心位置から左右のいずれか一方へ偏位して配設されており、
    前記電源回路部と外部電源とを接続する電気配線が、前記電源回路部から後方に向けて延出するように配設されていること
    を特徴とする請求項6または請求項7記載の眼科用ストレッチャー。
  9. 前記着座者の身体を支持および保護する肘掛けをさらに備え、
    前記肘掛けは、平面視において左右方向の最外方となる位置に配設されていること
    を特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の眼科用ストレッチャー。
  10. 前記走行輪のロックおよび解除を行うロック部材と、前記ロック部材の作動を行う作動ペダルと、をさらに備え、
    前記作動ペダルは、平面視において臥位状態の背もたれの左右両端部よりも外方となる位置に配設されていること
    を特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の眼科用ストレッチャー。
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