JP2023062630A - 油性化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイドロゲル粒子の成分と油性組成物の成分とが混ざりやすく、使用性が良好な油性化粧料を提供する。【解決手段】次の成分(A)及び(B):(A)成分(A1)、(A2)及び(A3):(A1)水系ゲル化剤 1.2~6.8質量%、(A2)25℃で液状の油成分 25~40質量%、(A3)水を含むハイドロゲル粒子、(B)(B1)25℃で液状の油成分を含む油性組成物を含有する油性化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、油性化粧料に関する。
従来、寒天等のハイドロゲル粒子を配合した化粧料が知られている。
例えば、特許文献1には、12-ヒドロキシステアリン酸を含有するゲル化又は固形化した油性成分中に、寒天を含有する小球状の水性組成物が分散してなる複合組成物が、新規な外観、優れた使用感であり、メーキャップ化粧料として用いられることが記載されている。
また、特許文献2には、寒天ハイドロゲル粒子と、シリコーンを化学的に3次元架橋した微粒子とシリコーン油及び/又は炭化水素油とを混合した油性ジェルとを配合した皮膚化粧料が、使用時に適度なマッサージ感が得られることが記載されている。
特開2007-22950号公報 特開2012-62289号公報
しかしながら、従来の化粧料では、寒天のハイドロゲル粒子をつぶした際、ハイドロゲルの成分と外層の油性成分とが混ざりにくく、また、寒天カスが残るなど、使用性に課題があった。
本発明者は、油性成分を分散相とするハイドロゲル粒子を調製し、これを、油性組成物と混合することにより、ハイドロゲル粒子の成分と油性組成物の成分とが混ざりやすく、寒天カスが残らず、使用性が良好な油性化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)及び(B):
(A)成分(A1)、(A2)及び(A3):
(A1)水系ゲル化剤 1.2~6.8質量%
(A2)25℃で液状の油成分 25~40質量%、
(A3)水
を含むハイドロゲル粒子、
(B)(B1)25℃で液状の油成分を含む油性組成物
を含有する油性化粧料に関する。
本発明の油性化粧料は、ハイドロゲル粒子の成分と油性組成物の成分とが混ざりやすく、使用性に優れたものである。また、それにより発色にも優れた化粧料となる。
本発明で用いる成分(A)は、(A1)水系ゲル化剤、及び(A3)水を含む連続相と、(A2)25℃で液状の油成分を含む分散相を含有するハイドロゲル粒子である。
ここで、ハイドロゲル粒子とは、水を溶媒として水系ゲル化剤から得られたゲル(ハイドロゲル)である。
また、ハイドロゲル粒子の概念には、外層である外皮と内層である芯成分とからなる、内層と外層が同心状のカプセルは含まれない。カプセルは殻(外皮)を持つが、ハイドロゲル粒子はこれを持たないため、カプセルに比べて、皮膚に適用したときにハイドロゲル粒子がよりスムーズに破壊されてのばしやすく、カス残りがないという優れた効果が発現される。
ハイドロゲル粒子を形成するのに用いられる(A1)水系ゲル化剤としては、寒天、κ-カラギーナン、ι-カラギーナン、λ-カラギーナン、ファーセレラン、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の海藻抽出物;グアーガム、ローカストビーンガム、タマリンド種子多糖類、タラガム、カシアガム等の植物種子粘質物質;
ペクチン、アラビノガラクタン等の植物果実粘質物;
キサンタンガム、スクレログルカン、プルラン、デキストラン、ジュランガム、カードラン等の微生物廃生粘質物;
ゼラチン、アルブミン、カゼイン等の動物蛋白質;
大豆蛋白質、小麦蛋白質等の植物蛋白質;
カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、微結晶セルロース等のセルロース及びその誘導体;
澱粉、澱粉リン酸エステル、澱粉グリコール酸エステル等の澱粉及びその誘導体などが挙げられる。
これらのうち、物理的に崩壊しやすく脆いゲル粒子を形成する観点から、ハイドロゲル粒子がカラギーナン、寒天、ジュランガム、キサンタンガム、ゼラチン及びペクチンからなる群から選択される1種又は2種以上により形成されることが好ましく、寒天を用いるのがより好ましい。
また、ハイドロゲル粒子には、架橋型ハイドロゲルよりも非架橋型ハイドロゲルを用いることが好ましい。架橋型ハイドロゲルを用いた粒子では、粒子内部よりも表面のほうが硬い等の粒子内で硬さに分布が生じることがあるが、非架橋型ハイドロゲルを用いた粒子では、粒子内のゲルの硬さをより均一化できる。このため、皮膚等に塗布した際に手指等でより円滑に崩壊させることができる。
ここで、「非架橋型ハイドロゲル」とは、ゲル化がイオン、例えば、カリウムイオンやカルシウムイオン等との反応によって生じるのではなく、ゲル化剤が寒天である場合のように、ゾル-ゲルの熱可逆性によってゲル化が生じるものをいう。寒天の水への溶解温度は、一般に75℃以上、その主なものについては75~90℃程度であり、寒天を水に溶解させた後、冷却したときのゲル化温度は30~45℃程度である。
成分(A)のハイドロゲル粒子において、(A1)水系ゲル化剤の含有量は、成型性及び崩壊性が両立する観点から、ハイドロゲル粒子中、1.2~6.8質量%であり、1.5~6.5質量%が好ましく、1.8~6.2質量%であるのがより好ましい。
成分(A)のハイドロゲル粒子に用いられる(A2)25℃で液状の油成分において、液状とは、流動性があることをいい、ペースト状も含まれる。
かかる油成分としては、通常の化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、炭化水素油、エステル油、エーテル油、シリコーン油、高級アルコール等が挙げられる。
より具体的には、炭化水素油としては、例えば、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、ポリブテン、水添ポリイソブテン、水添ポリデセン、ワセリン等の直鎖又は分岐鎖の炭化水素油が挙げられる。
エステル油としては、モノエステル油、ジエステル油、トリエステル油及びテトラエステル油が挙げられる。
モノエステル油としては、炭素数2~24の脂肪族又は芳香族のモノカルボン酸又はジカルボン酸のモノエステルが挙げられ、具体例としては、2-エチルヘキサン酸セチル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸2-ヘキシルデシルステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、オレイン酸デシル、イソデシルベンゾエート、メトキシケイヒ酸オクチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、コハク酸2-エチルヘキシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、安息香酸アルキル(C12~C15)等が挙げられる。
ジエステル油としては、炭素数3~18のジカルボン酸のジエステル、多価アルコールと炭素数2~24の脂肪酸とのジエステル等が挙げられ、具体例としては、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジステアリン酸グリコール、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、ジイソステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、ジ2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、セバシン酸ジイソプロピル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル等が挙げられる。
トリエステル油としては、3価以上の多価アルコールと炭素数2~24の脂肪酸とのトリエステルが挙げられ、具体的には、トリミリスチン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリ2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリオレイン酸グリセリン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリル、オリーブ油、ホホバ油等が挙げられる。
テトラエステル油としては、4価以上の多価アルコールのテトラ脂肪酸エステルが挙げられ、具体的には、テトラ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ペンタエリスリット、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリット、テトラオクタン酸ペンタエリスリット、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリットが挙げられる。
エーテル油としては、ジアルキルエーテルが挙げられ、具体的には、ジヘキシルエーテル、ジカプリリルエーテル、セチル-1,3-ジメチルブチルエーテル等が挙げられる。
シリコーン油としては、架橋型メチルポリシロキサン、網状型メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルトリメチコン、ジメチルシクロポリシロキサン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン等のメチルフェニルポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
揮発性シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン(1cs)、ジメチルポリシロキサン(1.5cs)、ジメチルポリシロキサン(2cs)等の直鎖状ジメチルポリシロキサン;メチルトリメチコン、トリス(トリメチルシリル)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシリル)シラン等の分岐状シロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシロキサンなどが挙げられる。
高級アルコールとしては、炭素数10~24の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を有するものが挙げられ、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、イソセチルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、オレイルアルコール等が挙げられる。
これらのうち、配合性及び混ざりやすさの観点から、抱水性及びハイドロゲル粒子とのなじみが良い油剤を含むことが好ましく、少なくとも多価アルコールと炭素数2~24の脂肪酸エステルがより好ましく、2価又は3価のアルコールと炭素数16~20の脂肪酸とのジエステル又はトリエステルがさらに好ましく、少なくともジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリルを含むことがより好ましい。
成分(A)のハイドロゲル粒子において、(A2)25℃で液状の油成分は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、使用時に(B)油性組成物との混ざりやすさの観点から、ハイドロゲル粒子中、25~40質量%であり、30~40質量%が好ましい。
成分(A)のハイドロゲル粒子において、(A3)水の含有量は、ハイドロゲル粒子の成形性、べたつかない使用感の観点から、ハイドロゲル粒子中、40~70質量%であるのが好ましく、45~65質量%がより好ましい。
成分(A)のハイドロゲル粒子は、さらに、(A4)粉体を含有することができ、ハイドロゲル粒子に色などの化粧効果を付与することができる。
成分(A4)の粉体としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、体質顔料、着色顔料、光輝性顔料等を用いることができる。
体質顔料としては、例えば、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、窒化ホウ素、マイカ、合成マイカ、ガラスフレーク、合成金雲母、カオリン、クレー、ベントナイト、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、シリカ、アルミナ等の無機顔料及びこれらの複合粉体が挙げられる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物;マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体;更にカーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色218号、赤色220号、赤色223号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料;β-カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素などが挙げられる。
光輝性顔料としては、雲母、合成金雲母、ガラス、シリカ、アルミナ等の板状粉体等の表面を、酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、紺青、酸化クロム、酸化スズ、水酸化クロム、金、銀、カルミン、有機顔料等の着色剤で被覆したものなど、及びポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミ蒸着末、ポリエチレンテレフタレート・金蒸着積層末などの、フィルム原反を任意形状に断裁したものなどを用いることができる。
さらに、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、ナイロンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、シリコーンパウダー、シリコーンゴムパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、セルロースパウダー、デンプン粉末、ポリフッ化エチレン等の有機粉体;シリカ、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の無機粉体;ラウロイルリジン等のアシル化リジン粉体;高級脂肪酸金属塩である金属石鹸粉体などを用いることができる。
これらの粉体は、大きさ、形状等は制限されず、また、そのまま使用することができるほか、通常の方法により、疎水化処理、親水化処理して用いることもできる。
疎水化処理としては、通常の化粧料用粉体に施されている処理であれば制限されず、フッ素化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、アミノ酸系化合物、レシチン、アルキルシラン、油剤、有機チタネート等の表面処理剤を用い、乾式処理、湿式処理等を行えばよい。
表面処理剤の具体例としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルアルコキシシラン、フッ素変性シリコーン等のフッ素系化合物;ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状シリコーン、片末端又は両末端トリアルコキシ基変性オルガノポリシロキサン、架橋型シリコーン、シリコーン樹脂、フッ素変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン等のシリコーン系化合物;ステアリン酸アルミニウム、ミリスチン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸;プロリン、ヒドロキシプロリン、アラニン、グリシン、サルコシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ラウロイルリシン、リシン及びそれらの誘導体、アシル化アミノ酸等のアミノ酸系化合物;レシチン、水添レシチン;メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、トリエトキシカプリリルシラン等のアルキルシラン;ポリイソブチレン、ワックス、油脂、脂肪酸等の油剤;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート等の有機チタネートなどが挙げられる。
また、親水化処理としては、通常の化粧料用粉体に施されている処理であれば制限されない。
例えば、アラビアゴム、トラガカント、アラビノガラクタン、ローカストビーンガム(キャロブガム)、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子;コラーゲン、カゼイン、アルブミン、デオキシリボ核酸(DNA)及びその塩等の動物系高分子;カルボキシメチルデ
ンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子;メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子;ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子;ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールシラン等のポリオキシエチレン系高分子;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系高分子など、さらに、シリカなど無機ケイ酸系化合物などが挙げられる。
成分(A)のハイドロゲル粒子において、所望の色調が得られ、外観を美しくする観点から、(A4)粉体として、着色顔料及び光輝性顔料から選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、少なくとも着色顔料を含むことがより好ましい。
成分(A)のハイドロゲル粒子において、(A4)粉体は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、優れた発色が得られる観点から、ハイドロゲル粒子中、1~10質量%であるのが好ましく、2~8質量%がより好ましく、3~6質量%がさらに好ましい。
ハイドロゲル粒子は、前記成分(A1)~(A4)以外に、通常の化粧料の用いられる成分、例えば、保湿剤、界面活性剤、紫外線防止剤、皮膚保護剤、制汗剤、香料、抗菌剤、殺菌剤、感触向上剤等が挙げられる。
成分(A)のハイドロゲル粒子は、例えば、以下の方法で製造することができる。
すなわち、(A1)水系ゲル化剤を(A3)水に分散させ、その溶解温度で十分に溶解させる。さらに、(A2)油成分を混合して、乳化させた後、一般的な滴下法、噴霧法、攪拌法等により、ハイドロゲル粒子を得ることができる。(A4)粉体を配合する場合には、(A2)油成分を混合して、乳化させた後、(A4)粉体を混合することができる。
滴下法は、孔から混合液を吐出させ、吐出された混合液がその表面張力又は界面張力によって液滴になる性質を利用し、その液滴を空気等の気相中又は液相中で冷却固化させてハイドロゲル粒子を製造する方法である。なお、粒径の均一なハイドロゲル粒子を製造する観点から、孔から吐出される混合液に振動を与えることが好ましい。
噴霧法は、噴霧ノズルを用い、噴霧ノズルから混合液を気相に噴霧させると共に、その表面張力によって液滴を形成させ、その液滴を気相で冷却固化させてハイドロゲル粒子を製造する方法である。
攪拌法は、混合液と実質的に混じり合わない性状を有し且つゲル化温度以上の温度に調整した液体に混合液を投入し、攪拌による剪断力により混合液を微粒化し、界面張力によって液滴になる性質を利用し、その液滴を混合液と実質的に混じり合わない液中で冷却固化させてハイドロゲル粒子を製造する方法である。
これらのうち、製造安定性の観点から、滴下法が好ましい。
このようにして得られたハイドロゲル粒子は、油成分を分散相として粒子内に内包しており、オイル洗浄後又はそのまま化粧料に配合される。
成分(A)のハイドロゲル粒子は、化粧料中のハイドロゲル粒子の外観の美しさをより顕著にみせ、肌上で扱いやすい観点から、平均粒子径(個数平均)は、0.2mm以上であるのが好ましく、0.5mm以上がより好ましく、1mm以上がさらに好ましく、安定した生産が可能である観点から、8mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。
なお、ハイドロゲル粒子の平均粒子径は、任意に選択した5個のハイドロゲル粒子を黒紙上に配置し、ノギス等を用いて計測する。測定は、1個の粒子について5回行い、平均値とする。そして、所定の個数の粒子について粒子径を測定し、それらの平均値を求めることにより、個数平均粒子径を得る。
本発明のハイドロゲル粒子は、成型性、崩壊性及び使用時の混ざりやすさの観点から、針入硬度が50g~1700gが好ましく、80g~1300gがより好ましく、100g~600gがさらに好ましい。ここで、針入硬度の測定は、成分(A)の調製液15gを、一辺が6cmの正方形の容器に入れ、静置して固化(成形)させた後に容器から取りだし、4等分にカットしたものをサンプルとし、サン科学社製のレオメーターを用い、室温にて、冶具の直径:20mm、table speed:60mm/sの速さで、針入させ、冶具が深さ5mmまで針入したときの最大値を、単位面積当たりに換算したものである。
本発明で用いる成分(B)は、(B1)25℃で液状の油成分を含有する油性組成物である。
成分(B1)の25℃で液状の油成分は、前記成分(A2)と同様のものを用いることができ、同様のものが好ましい。
成分(B)油性組成物において、(B1)25℃で液状の油成分は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、使用時の混ざりやすさや塗布のしやすさの観点から、油性組成物中、0.5質量%以上であるのが好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましい。また、同上の観点から、油性組成物中、100質量%以下が好ましく、98質量%以下が好ましく、97質量%以下がさらに好ましい
成分(B)の油性組成物は、さらに、(B2)油性ゲル化剤を含有することができる。
油性ゲル化剤としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、固形のワックス、金属石鹸、有機変性粘土鉱物、ナノシリカ、デキストリン脂肪酸エステル、アミノ酸系ゲル化剤等が挙げられる。
固形のワックスとしては、融点が61℃以上のワックスが挙げられる。融点が61℃以上のワックスは、25℃において固体の性状を示す。
本発明において、融点は、化粧品原料基準記載一般試験法の第3法により、測定されるものである。すなわち、試料をかき混ぜながら徐々に90~92℃まで加熱して融解し、加熱を止め、試料を融点より8~10℃高い温度まで放冷する。次いで、温度計(日本工業規格B7410に規定するペトロラタム融点用温度計)を5℃に冷却した後、ろ紙で水分をふきとって水銀球の半分を試料中に差し込み、直ちに抜きとり、垂直に保って放冷し、付着した試料が混濁してきたとき、16℃以下の温度の水中に5分間浸す。次に、試験菅に温度計を挿入し温度計の下端と試験管の底との間が15mmになるようにコルクを用いて温度計を固定する。この試験管を、約16℃の水を入れた500mLのビーカー中に試験管の底をビーカーの底との距離を15mmになるように固定し、浴の温度が30℃になるまでは1分間に2℃ずつ上がるように加熱する。次いで、1分間に1℃上がるように加熱を続け、温度計から試料の一滴が離れたときの温度を測定する。この試験を3回行い、測定値の差が1℃未満のときは、その平均値をとり、1℃以上のときは、5回測定してその平均値をとり、融点とする。
かかるワックスとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、合成炭化水素ワックス等の合成炭化水素;カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ライスワックス、サンフラワーワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、鯨ロウ等の動物性ワックス;シリコーンワックス、合成ミツロウ等の合成ワックスなどが挙げられる。
これらのうち、保形性向上、使用感向上、及び油剤を効率的にゲル化させ塗膜に適度な厚みを付与する観点から、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、合成炭化水素ワックスが好ましい。
また、固形のワックスは、保存安定性向上、使用感向上、及び油剤を効率的にゲル化させ塗膜に適度な厚みを付与する観点から、融点65℃以上、140℃以下が好ましく、70℃以上、105℃以下がより好ましい。
金属石鹸としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸アルミニウム、ミリスチン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩が挙げられる。
これらのうち、使用感向上、及び油剤を効率的にゲル化させ塗膜に適度な厚みを付与する観点から、少なくともステアリン酸亜鉛を含むのが好ましい。
有機変性粘土鉱物としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されずに用いることができる。例えば、ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト、モンモリロナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム等の層状粘土鉱物を第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理して得られるカチオン変性粘土鉱物が好ましい。
ここで、第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤は、下記式(1):
Figure 2023062630000001
(式中、R1は炭素原子数10~22のアルキル基又はベンジル基を示し、R2はメチル基又は炭素原子数10~22のアルキル基を示し、R3及びR4は炭素原子数1~3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、Xはハロゲン原子又はメチルサルフェート残基を示す)
で表されるものである。
具体的には、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルジメチルエチルアンモニウムクロリド、セチルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ミリスチルジエチルメチルアンモニウムクロリド、セチルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルミリスチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルベヘニルアンモニウムクロリド、ベンジルメチルエチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルメチルエチルステアリルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジヒドロキシエチルアンモニウムクロリド、及び上記各化合物のクロリドに代えてブロミド化合物としたもの等、さらにジパルミチルプロピルエチルアンモニウムメチルサルフェート等が挙げられる。
これらのうち、油剤を効率的にゲル化させ塗膜に適度な厚みを付与する観点から、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド、ジメチルジステアリルアンモニウムクロリドが好ましく、少なくともジメチルジステアリルアンモニウムクロリドを含むものが好ましい。
層状粘土鉱物を第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理して得られるカチオン変性粘土鉱物としては、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト等が好ましく、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライトがより好ましい。また、市販品としては、ベントン38、ベントン38VCG、ベントン27(以上、エレメンティスジャパン社製)等が挙げられる。
有機変性粘土鉱物は、作業性向上の点、油の増粘効果に優れる点から、溶媒によって希釈された分散液として用いることもできる。
具体的には、有機変性粘土鉱物を予め溶媒に分散させたプレミックスゲルを用いることが好ましい。溶媒としては、有機変性粘土鉱物によって増粘可能であれば制限されないが、油の増粘効果の点から、オクチルドデカノール、ミネラルオイル等が好ましい。また、有機変性粘土鉱物を効率良く分散させて増粘効果を発現させる点から、炭酸プロピレン、エタノール、水、各種界面活性剤等の極性添加剤を含むことが好ましい。
プレミックスゲル中の有機変性粘土鉱物の含有量は、作業性向上の点、油の増粘効果、及び増粘した油性ゲル自体の油分離を抑制する点から、5~25質量%が好ましく、8~20質量%がより好ましく、10~18質量%がさらに好ましい。
プレミックスゲルとしては、カチオン変性粘土鉱物を10質量%含有するベントンゲルEUGV、ベントンゲルMIOV、18質量%含有するベントンゲルVS-5 PCV、15質量%含有するベントンゲルPTM(以上、エレメンティスジャパン社製)等の市販品を用いることができる。
ナノシリカは、平均一次粒径が100nm以下のシリカ粒子のことである。
油剤を効率的にゲル化させ塗膜に適度な厚みを付与する観点から、平均粒子径は5~100nmが好ましく、10~80nmがより好ましく、10~40nmがさらに好ましい。
また、ナノシリカは、使用感向上、及び油剤を効率的にゲル化させ塗膜に適度な厚みを付与する観点から、BET法による比表面積が、5m2/g以上であるのが好ましく、10m2/g以上がより好ましく、450m2/g以下が好ましく、420m2/g以下がより好ましい。
ナノシリカは、種々の油剤との親和性を向上させる点から、その表面が疎水化処理されているのが好ましい。疎水化処理としては、シリコーン処理、金属セッケン処理、アルキル処理、フッ素処理、アミノ酸処理、樹脂ポリマー処理等が挙げられ、特にシリコーン処理、アルキル処理が好ましい。
ナノシリカの市販品としては、例えば、アエロジルOX50、同RX50、同RY50、同RY51、同RM50、同50、同NAX50、同NY50、同NA50H、同NA50Y、同90G、同NA90G、同REA90、同130、同R972、同R972CF、同R972V、同RY200S、同150、同R202、同200、同200CF、同200V、同R974、同R9200、同RX200、同R8200、同RY200、同RY200L、同RA200H、同RA200HS、同REA200、同R805、同R711,同R7200、同400、同R976、同R976S、同RX300、同R812、同R812S、同RY300、同380(以上、日本アエロジル社製)等が挙げられる。
デキストリン脂肪酸エステルとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、炭素数8~24の脂肪酸とデキストリンのエステルが好ましく、炭素数14~20の脂肪酸とデキストリンのエステルがより好ましい。また、デキストリンの平均重合度が3~150であるのが好ましい。
具体的には、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、パルミチン酸・ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸・2-エチルヘキサン酸デキストリン等が挙げられる。
これらのうち、使用感向上、及び油剤を効率的にゲル化させ塗膜に適度な厚みを付与する観点から、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸・2-エチルヘキサン酸デキストリンが好ましく、少なくともパルミチン酸デキストリンを含むものがより好ましい。
これらの市販品としては、千葉製粉社製のパルミチン酸デキストリン(レオパールKL2、レオパールTL2)、ミリスチン酸デキストリン(レオパールMKL2)等が挙げられる。
アミノ酸系ゲル化剤としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されずに用いることができる。具体的には、ジブチルラウロイルグルタミド、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドが好ましい。
これらの市販品としては、味の素社製のジブチルラウロイルグルタミド(GP-1)、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド(EB-21)等が挙げられる。
アミノ酸系ゲル化剤は、作業性向上の点、油のゲル化に優れる点から、溶媒によって希釈溶解されたプレミックスゲルとして用いることもできる。
具体的には、アミノ酸系ゲル化剤を予め溶媒に溶解させたプレミックスゲルを用いることが好ましい。溶媒としては、アミノ酸系ゲル化剤によってゲル化可能であれば制限されないが、油のゲル化の点から、オクチルドデカノール、イソステアリン酸等が好ましい。プレミックスゲル中のアミノ酸系ゲル化剤の含有量は、作業性向上の点、油のゲル化、及びプレミックスゲル自体の油分離を抑制する点から、10~45質量%が好ましく、15~40質量%がより好ましく、20~36質量%がさらに好ましい。
プレミックスゲルとしては、アミノ酸系ゲル化剤を20質量%含有するAJK-OD2046、36質量%含有するAJK-IS3613(以上、高級アルコール社製)等の市販品を用いることができる。
成分(B2)の油性ゲル化剤としては、使用感及び外観の透明性の観点から、デキストリン脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物、アミノ酸系ゲル化剤が好ましく、デキストリン脂肪酸がより好ましく、パルミチン酸デキストリンがさらに好ましい。
成分(B)油性組成物において、(B2)油性ゲル化剤は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、成型性、べたつかない使用感の観点から、油性組成物中、1~20質量%であるのが好ましく、3~15質量%がより好ましく、5~10質量%がさらに好ましい。
成分(B)の油性組成物は、前記成分(B1)及び(B2)以外に、本発明の効果を損なわない範囲で通常の化粧料の用いられる成分、例えば、成分(A2)及び成分(B1)以外の油成分、界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、高分子化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、染料、香料、防腐剤、pH調整剤、血行促進剤、消炎剤、冷感剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤、増粘剤等を含有することができる。
成分(B)の油性組成物は、配合成分を混合することにより、製造することができる。
また、成分(B)の油性組成物は、成分(A)のハイドロゲル粒子が見え、外観の美しさの観点から、透明又は半透明であるのが好ましい。ここで、透明性は、石英セル(type:AB10-UV-0.5、Cat.No.:621016105、光路長0.5mmセル(ジーエルサイエンス社製))に基剤を入れ、紫外可視吸光光度計UV-1800(島津制作所社製)を用いて、測定波長550nmにおいて、測定したときの透過率で示され、透過率80%以上であることが好ましい。
本発明の油性化粧料は、成分(A)のハイドロゲル粒子と、成分(B)の油性組成物を混合することにより、製造することができる。
これらの質量割合(B):(A)は、発色と見た目の美しさ(審美性)の観点から、90:10~10:90であるのが好ましく、40:60~20:80がより好ましい。
これらの質量割合は、所望の外観や使用感などにより、適宜調整することができ、例えば、ハイドロゲル粒子の粒量が少なく、より透明感があり、クリアな発色を得る観点からは、成分(B)及び(A)の質量割合が、(B):(A)=90:10~50:50であるのが好ましい。
また、ハイドロゲル粒子の粒量が多く、発色の強い仕上がりを得る観点からは、成分(B)及び(A)の質量割合が、(B):(A)=50:50~10:90であるのが好ましい。
本発明の油性化粧料は、成分(B)の油性組成物を連続相とする化粧料であり、皮膚、口唇、睫毛、爪、毛髪に使用され、好ましくは、皮膚、口唇に使用される。例えば、口紅、リップクリーム、リップグロス、リップライナー等の口唇化粧料;マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、チークカラー、ファンデーション、コンシーラー等のメイクアップ化粧料;クリーム、乳液、美容液、マッサージ剤、デオドラント、サンスクリーン、育毛剤、ヘアカラー、ヘアワックス、ヘアフォームなどとすることができる。中でも、口唇化粧料、メイクアップ化粧料として好適である。
実施例1~3、比較例1~4
表1に示す組成の油性化粧料を製造し、成型性、崩壊性、混ざりやすさ、寒天カスのなさ、発色を評価した。結果を表1に併せて示す。なお、表中、比較例2及び3は、成分(A)のハイドロゲルが固化せず、粒子が得られなかった。
(製造方法)
(A3)水に(A1)水系ゲル化剤を添加し、90~95℃で加熱し、均一溶解させる。その後、80~85℃まで冷却して、水相を得る。(A2)油成分を混合し、モノオレイン酸オキシエチレンソルビタン添加し、80~85℃に加熱し、均一溶解して油相を調製し、水相に添加して、乳化後に、合成フルオロフロゴパイトとラウロイルリシン処理赤226を添加し均一混合させる。得られた組成液を1mmΦのシリンジを用い、溶融状態で室温のシリコーン油に滴下し、約2mmの小球(ハイドロゲル粒子)を製造した。
一方、(B1)油成分に、(B2)油性ゲル化剤を添加し、約110℃に加熱し、均一溶解する。その後、室温まで冷却して、油性組成物を製造した。
得られたハイドロゲル粒子と油性組成物を室温で混合し、撹拌棒にて均一に分散させ、油性化粧料を得た。
(評価方法)
(1)成型性:
専門パネラー5名により、組成液をシリコーン油に滴下したときの状態を、目視により観察し、以下の基準で評価した。結果を5名の合計点で示す。
3:綺麗な球状になり、ゲル化している。
2:やや綺麗な球状になり、ゲル化している。
1:球状ではないが、ゲル化している。
(2)崩壊性:
専門パネラー5名により、手の甲の上に、上記製造により得られたハイドロゲル粒子1粒をのせて、指で押しつぶしたとき、その崩壊度合を、以下の基準で評価した。結果を5名の合計点で示す。
4:手の甲上で容易に崩壊し、カスも残らない。
3:手の甲上で容易に崩壊するが、ややカスが残る。
2:手の甲上で容易に崩壊するが、カスが残る。
1:手の甲上で崩壊しない。
(3)混ざりやすさ:
専門パネラー5名により、表2に記載されている割合で、各油性組成物とハイドロゲル粒子を手の甲の上にのせ、指で押しつぶしたときの混ざりやすさを、以下の基準で評価した。結果を5名の合計点で示す。
4:非常に混ざりやすい。
3:やや混ざりやすい。
2:あまり混ざらない。
1:混ざらない。
(4)寒天カスのなさ:
専門パネラー5名により、各油性組成物とハイドロゲル粒子を1:1の割合で、手の甲の上にのせて指で押しつぶしたとき、寒天カスが残るかを、以下の基準で評価した。結果を5名の合計点で示す。評価した。
3:寒天カスが残らない。
2:寒天カスがやや残る。
1:寒天カスが残る。
(5)発色:
専門パネラー5名により、各油性化粧料を唇に塗布したときの発色について、以下の基準で評価した。結果を5名の合計点で示す。
4:非常に鮮やかな発色である。
3:やや鮮やかな発色である。
2:あまり鮮やかな発色でない。
1:発色しない。
Figure 2023062630000002
*1:コスモール 43V(日清オイリオグループ社製)
*2:パールリーム 18(日油社製)
*3:サラコス 128(日清オイリオグループ社製)
*4:伊那寒天(伊那食品工業社製)
*5:エルデュウ PS-306(味の素社製)
*6:レオドールTW-O120V(花王社製)
*7:PDM-5L(トピー工業社製)
*8:レオパールKL2(千葉製粉社製)

Claims (8)

  1. 次の成分(A)及び(B):
    (A)成分(A1)、(A2)及び(A3):
    (A1)水系ゲル化剤 1.2~6.8質量%、
    (A2)25℃で液状の油成分 25~40質量%、
    (A3)水
    を含むハイドロゲル粒子、
    (B)(B1)25℃で液状の油成分を含む油性組成物
    を含有する油性化粧料。
  2. 成分(A)において、(A1)水系ゲル化剤が、寒天である請求項1記載の油性化粧料。
  3. 成分(A)が、寒天を1.2~6.8質量%含有する請求項2記載の油性化粧料。
  4. 成分(A)が、さらに、(A4)粉体を含有する請求項1~3のいずれか1項記載の油性化粧料。
  5. 成分(A)において、(A4)粉体が、着色顔料及び光輝性顔料から選ばれる1種又は2種以上を含む、請求項4記載の油性化粧料。
  6. 成分(A)が、平均粒径0.2~8mmである、請求項1~5のいずれか1項記載の油性化粧料。
  7. 成分(A)に対する成分(B)の質量割合(B):(A)が、90:10~10:90である、請求項1~6のいずれか1項記載の油性化粧料。
  8. 成分(B)の油性組成物が、さらに、(B2)油性ゲル化剤を含有する、請求項1~7のいずれか1項記載の油性化粧料。
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