JP5399052B2 - 油性化粧料および化粧製品 - Google Patents

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Description

本発明は油性化粧料に関し、更に詳細には、流動性を保持しながら積層フィルム状のパール剤を安定性よく分散させた油性化粧料および化粧製品に関するものである。
油性化粧料は、アイカラー、アイブロー、口紅等に汎用されている化粧料剤型であり、当該化粧料に配合される、固形油、半固形油、液体油、着色顔料、光輝性顔料、体質粉体等の種類やその含有量を変えることにより、様々な官能や質感、色調等を具現化していた。これらの質感、色調等はメーキャップ化粧料においては重要な要素であり、従来より、様々な技術が提案されている。例えば、マイカを母材としたパール材や、ポリエチレンテレフタレート・金属・エポキシ樹脂の積層末からなる色材(特許文献1、2)、アルミニウム、銅、亜鉛、鉄、ゴールドブロンズ、銀またはそれらの合金から構成されるベース顔料の表面に二酸化ケイ素の層、および着色物質を含む層を形成した着色金属顔料(特許文献3)等が開発されている。
これらのパール材や色材を配合した油性化粧料、特にその中でも積層フィルム状のパール剤を配合した油性化粧料は、固型タイプの場合には、分散した色材などが固定されているため、経時での分散安定性が問題になることは少ないが、流動性のある油性化粧料の場合には、製造直後の分散性に問題がなくても、経時で色材などが沈降することがあり、分散安定性の高い油性化粧料を開発することが求められていた。また、透明容器に充填した場合、従来は流動跡が不均一となり、外観上好ましくなかった。このため不透明な容器に充填されてきたが、流動跡の均一な油性化粧料であれば透明容器に充填することができて製品選択の幅が広がる。このため、透明容器に充填し得る流動跡が均一で美しい油性化粧料を開発することが求められていた。
特開平11−349446号公報 特開平11−349433号公報 特表2007−515526号公報
本発明は以上述べたような従来の事情に対処してなされたもので、色材やパール材、特に積層フィルム末状のパール剤の沈降を抑え、外観の美しい流動性のある油性化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは、無水ケイ酸を用いると、流動性のある油性化粧料において、積層フィルム末状のパール剤の沈降を抑えることができることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、
(a)25℃で液状である油分相 50〜99質量%と、
(b)無水ケイ酸 0.6〜3質量%と、
(c)積層フィルム末状のパール剤 0.001〜10質量%、
を含有し、30℃においてBL型粘度計で測定した時の粘度が3000〜35000mPa・sであることを特徴とする油性化粧料である。
本発明の油性化粧料は、流動性があり、積層フィルム末状のパール剤が沈降せず、均一に分散した状態が維持される。
また本発明の化粧製品は、透明容器への付着跡が均一で、外観の美しいものである。
以下に、本発明の最良の実施の形態について説明する。
本発明において用いられる(a)25℃で液状である油分相は、油性成分全体が25℃で液状であることを意味する。油分としては、通常化粧料に用いられる油分であれば何れのものでもよい。固形油分や半固形油分が含まれていても良く、全体として25℃で混合した状態が液状であればよい。
本発明の油性化粧料に用いられる油分としては、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。
具体的には、流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポリマー、モクロウ、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられる。
油分相の配合量は50〜99.2質量%が好ましく、更に90〜98質量%が好ましい。この範囲であれば使用性・安定性の点で好ましい。
本発明で用いられる(b)無水ケイ酸は、一次粒子径が5〜50nm程度の微粒子シリカが好ましく用いられる。無水ケイ酸は疎水化無水ケイ酸であってもよく、疎水化無水ケイ酸は、例えば無水ケイ酸をジメチルジクロルシラン等で処理したものを用いることができる。
無水ケイ酸または疎水化無水ケイ酸の市販品としては、例えばアエロジルR972、#200、#380、RY200(日本アエロジル社製)、HDK(登録商標)H15、20(旭化成ワッカーシリコーン社製)が挙げられる。(b)成分として、より好ましいのは、疎水化無水ケイ酸である。
さらに後述する(d)(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリンを含有させる場合は、無水ケイ酸は、疎水化処理されていなくてもよく、また、予め疎水化処理せずに、メチルポリシロキサン等の疎水化処理剤と、無水ケイ酸を別々に配合してもよい。
本発明で用いられる(b)無水ケイ酸の配合量は、0.6〜3質量%であり、より好ましくは、1〜3質量%である。無水ケイ酸の配合量が0.6質量%未満では、パール剤の経時での分散安定性が悪く、3質量%を超えると、系の流動性が悪くなる。
本発明で用いられる(c)積層フィルム末状のパール剤は、通常化粧料に用いられるものであれば何れでもよい。積層フィルム末状のパール剤は、パール剤や色材の中でも特に分散性が悪く、本発明はその分散性の悪さを解決したものである。かかる積層フィルム状のパール剤としては、例えばポリエチレンテレフタラート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末(例えば角八魚鱗箔社製のオーロラフレーク)が挙げられる。
本発明で用いられる(c)積層フィルム末状のパール剤の配合量は、0.001〜10質量%であり、好ましくは、0.1〜3質量%である。
本発明の油性化粧料は、30℃においてBL型粘度計で測定した時の系の粘度が3000〜35000mPa・sであり、より好ましくは5000〜15000mPa・sである。粘度が3000mPa・s未満では安定性に欠け、粘度が35000mPa・sを超えると流動性がほとんどなくなり、本発明が対象とする流動性のある油性化粧料とは言えなくなる。
本発明においては、(d)(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリンをさらに含有させることにより、(b)成分が無水ケイ酸であるか疎水化無水ケイ酸であるかを問わず、また(c)成分の種類を問わず、安定性の良い油性化粧料が得られる。また、(d)(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリンを配合することにより、(b)成分が0.6質量%未満であってもパール剤の経時での分散安定性が良好なものとすることができる。
本発明で用いられる(d)(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリンは、デキストリン脂肪酸エステルの脂肪酸部分がパルミチン酸と2−エチルヘキサン酸の両方を有しているもの、あるいはパルミチン酸デキストリンと2−エチルヘキサン酸デキストリンの混合物であるものを指す。市販されているものとしては、レオパールTT、レオパールTT2(千葉製粉社製)が挙げられる。
(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリンの好ましい配合量は、好ましくは1〜10質量%であり、より好ましくは、1〜7質量%であり、さらに好ましくは1.2〜4質量%である。(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリンの配合量が10質量%を超えると流動性に欠けるようになる。
本発明においては、(e)色材および/または積層フィルム末以外のパール剤をさらに含有させることができる。
本発明で用いられる(e)色材および/または積層フィルム末以外のパール剤は、通常化粧料に用いられる色材、積層フィルム末以外のパール剤であれば何れでもよい。
このうち色材としては、無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);金属粉末(例えば、アルミニウム、金、銀、銅等);
ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色218号、、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色223号、赤色225号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色231号、赤色232号、赤色401号、赤色404号、赤色405号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色505号、赤色506号、だいだい色201号、だいだい色205号、だいだい色401号、黄色4号、黄色5号、黄色201号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色205号、黄色401号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色404号、黄色405号、黄色406号、黄色407号、青色1号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色202号、緑色204号、紫色201号等);
天然色素(例えば、β-カロチン、コチニール色素、赤キャベツ色素、リボフラビン、クロシン、アントラキノン、カンタキサンチン、紅花色素等)等が挙げられる。
また積層フィルム末以外のパール剤としては、マイカを母材としたものが好ましく、表面を酸化チタンで被覆した酸化チタン被覆マイカ、マイカを酸化鉄と酸化チタンで被覆したベンガラ酸化チタン被覆マイカ等の酸化鉄酸化チタン被覆マイカ、マイカと酸化チタン被覆層との間にシリカをはさんだ粉体等が挙げられる。マイカ以外を母材とした粉体としては、シリカフレーク上に酸化チタンを被覆させた粉体、合成マイカに酸化チタンを被覆した粉体、中空状の酸化チタン等が挙げられる。
積層フィルム末状のパール剤以外のパール剤の市販品としては、フラメンコスーパーパール、フラメンコオレンジ、フラメンコスパークル、フラメンコウルトラスパークル4500、クロイゾネオレンジ、クロイゾネブルー、クロイゾネヌアンティークブルー、クロイゾネセリーズフランベ、クロイゾネスパークル(ゴールド、カッパー、ブルー、ルージュ)、ティミカゴールデンブロンズ、ティミカヌアンティークカッパー、ティミカゴールドスパークル、ティミカエクストララージスパークル、フラメンコサテンレッド、フラメンコサテンバイオレット、フラメンコサテンブルー、フラメンコスパークル(レッド、ゴールド、グリーン、ブルー、バイオレット)、デュオクロムBV等(以上、Engelhard社製)、ティミロンスーパー、ティミロンスーパーシルクMP−1005、ティミロンスーパーシーンMP−1001、ティミロンスターラスターMP−115、コロロナシエナ、コロロナレッドゴールド、コロロナレッドブラウン、コロロナブライトゴールド、コロロナボルドー、コロロナインペリアルレッド、コロロナシエナスパークル、ティミロンゴールドプラスMP−25、ティミロンスプレンディッド等(以上、メルク社製)、プレステージシリーズ(ECKART社製)、メタシャイン1080RC−(B1,G1,R1,S1,Y1)(日本板硝子社製)、プロミネンスシリーズ等(トピー工業社製)等が挙げられる。
本発明で用いられる(e)色材および/または積層フィルム末以外のパール剤の配合量は、(c)成分である積層フィルム状のパール剤と合計した時の色材および/またはパール剤の配合量が0.001〜10質量%となるような量が好ましく、より好ましくは、0.1〜3質量%となるような量である。
本発明の油性化粧料には、本発明の効果を損なわない程度で、必要に応じて、前記必須成分以外の各種成分、例えば、上記した以外の粉体、界面活性剤、水性成分、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料などを各種の効果を付与するために適宜配合することができる。
モイスチャー効果を付与する目的で用いる水性成分としては、水及び水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプリピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系(パラアミノ安息香酸系)、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等、保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等が挙げられる。酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明の油性化粧料としては、スキンケア、メーキャップ、頭髪用等の化粧料があげられ、中でもメーキャップ化粧料が好ましい。メーキャップ化粧料としては、アイカラー(アイシャドウ)、アイブロー、リップクリーム、リップグロス、ファンデーション、頬紅、マスカラ、エナメル等が挙げられるが、特にリップグロスが好適である。
本発明によれば、上記した油性化粧料を透明容器に充填してなることを特徴とする化粧製品が提供される。
この化粧製品は、色材やパール剤が沈降することなく、均一に安定性よく分散した油性化粧料が透明容器に充填されているので、容器壁への付着跡が均一であり、外観が美しく、またその外観が経時で変化せず美しさが保持され、購買意欲が高められる。
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。
試験例1−1〜1−6((b)成分の種類、配合量を検討した例)
下記表1に示す組成のリップグロスを常法により調製し、調製直後の粘度、外観、および調製直後と1週間後の安定性を以下の方法で評価した。その結果を併せて表1に示す。
(1)直後粘度
調製直後に、芝浦システム株式会社社製のBL型粘度計で粘度を測定した。測定条件は、ローター3号、6rpmとした。
(2)流動性
製造直後の各試料を容器に入れ、流動性を評価した。
○:容器を横に倒し、直後に流動した。
△:容器を横に倒し、翌日までに流動した。
×:容器を横に倒し、翌日になっても流動しなかった。
(3)外観
測定条件:容器に中味を行き渡らせた後、静置し、1時間後に観察した。
(評価基準)
○:流動跡が認められない(均一に流れきる)。
△:流動跡は認められるものの、美観を損なわない。
×:流動跡が認められ、美観を損なう。
(4)安定性(直後)
製造直後の安定性を次の基準で評価した。
(評価基準)
◎:パール剤・色材の沈降が認められない。
○:パール剤・色材の沈降が認められるものの、透明層(油分)は2mm以下である。
△:パール剤・色材の沈降が認められるものの、透明層(油分)は2〜5mmである。
×:パール剤・色材の沈降が認められ、透明層は5mm以上である。
(5)安定性(1週間後)
50℃でチューブ倒立(蓋下)、チューブ正立(蓋上)、およびスクリュー管内にそれぞれ1週間静置した時、および25℃(RT)で1週間静置した時の安定性を次の基準で評価した。
(評価基準)
◎:パール剤・色材の沈降が認められない。
○:パール剤・色材の沈降が認められるものの、透明層(油分)は2mm以下である。
△:パール剤・色材の沈降が認められるものの、透明層(油分)は2〜5mmである。 ×:パール剤・色材の沈降が認められ、透明層は5mm以上である。
なお以下の表1〜5において、※は、次のものを示す。
※2:レオパールTT(千葉製粉社製)
※10:フラメンコスーパーパール(Marl社製)
※11:SA−フラメンコスーパーパール(三好化成社製)
※12:テミロンMP-29(メルク社製)
※13:コロロナグリッターブロンズ(メルク社製)
※14:プロミネンスSF(トピー工業社製)
※15:リフレックスシルバー(エンゲルハード社製)
※16:メタシャインMC1020RS(日本板硝子社製)
※17:オーロラフレークR100(角八魚鱗箔社製)
※18:レオパールTT2
※19:アエロジルR972
※20:アエロジル#200
※21:アエロジル#380
※22:アエロジルRY200
Figure 0005399052
表1から分かるように、積層フィルム末(オーロラフレーク)についてはシリカ、特に疎水化シリカと併用することにより沈降防止効果が高められ、安定性が向上することが確かめられた。
なお、試験例(1−3)、(1−4)は本発明に含まれない例である。
試験例2−1〜2−7(粘度を変化させた例)
下記表2に示す組成のリップグロスを常法により調製し、調製直後の粘度、および調製直後と1週間後の安定性を上記の方法で評価した。その結果を併せて表2に示す。
表2から分かるように、粘度が安定性に寄与していることが確認された。
Figure 0005399052
試験例3−1〜3−8(パール剤の種類を変化させた例)
下記表3に示す組成のリップグロスを常法により調製し、調製直後の安定性、50℃で1週間、スクリュー管内で静置後の安定性、室温(25℃)で1週間、スクリュー管内で静置後の安定性を上記の方法で評価した。その結果を併せて表3に示す。
Figure 0005399052
表3から分かるように、無水ケイ酸を配合しない場合は、積層フィルム末であるオーロラフレーク以外のパール剤については安定性に問題がないが、積層フィルム末の場合は安定性の悪いことが分かる。
試験例4−1〜4−6(シリル化シリカ量を変化させた例)
下記表4に示すリップグロスを常法により調製し、調製直後の粘度、および調製直後と1週間後の安定性を上記の方法で評価した。その結果を併せて表4に示す。なお、直後粘度の(※)は、ローター3号で測定不能(20000以上)だったため、ローター4号、6rpmで測定した値である。
Figure 0005399052
表4から分かるように、疎水化無水ケイ酸の配合量は、0.6〜3質量%の範囲で(d)(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリンが配合されていなくても安定性に問題のないものであることが分かる。
試験例5−1〜5−5((c)積層フィルム末状のパール剤の配合量を変化させた例)
下記表5に示すリップグロスを常法により調製し、調製直後と1週間後の安定性を上記の方法で評価した。その結果を併せて表5に示す。
Figure 0005399052
表5から分かるように、(c)積層フィルム末状のパール剤の配合量は、10質量%までの範囲でいずれも安定性に問題のないものであることが分かる。
実施例1(リップグロス)
(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン 1.5質量%
(レオパールTT)
重質流動イソパラフィン 50
リンゴ酸ジイソステアリル 40
トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2 4.5
酸化鉄・赤色201号の調合色材 0.5
ポリエチレンテレフタラート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末 3
(オーロラフレークR100)
疎水化無水ケイ酸(アエロジルR972) 0.5
(製法)
(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリンと疎水化無水ケイ酸をリンゴ酸ジイソステアリルに室温で混合した後に100℃に加熱し、他の成分を配合し、100℃に再加熱したのち攪拌混合し、脱気をして80℃で充填する。
実施例2(リップグロス)
パルミチン酸デキストリン
(レオパールKL(千葉製粉社製)) 1.5質量%
重質流動イソパラフィン 50
リンゴ酸ジイソステアリル 40
トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2 4
酸化鉄・赤色201号の調合色材 0.5
ポリエチレンテレフタラート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末 3
(オーロラフレークR100)
疎水化無水ケイ酸(アエロジルR972) 1
(製法)
パルミチン酸デキストリンと疎水化無水ケイ酸をリンゴ酸ジイソステアリルに室温で混合した後に100℃に加熱し、他の成分を配合し、100℃に再加熱したのち攪拌混合し、脱気をして80℃で充填する。

Claims (4)

  1. (a)25℃で液状である油分相 50〜99.2質量%と、
    (b)無水ケイ酸 0.6〜3質量%と、
    (c)積層フィルム末状のパール剤 0.001〜10質量%、
    を含有し、
    前記(b)無水ケイ酸が疎水化無水ケイ酸であり、30℃においてBL型粘度計で測定した時の粘度が3000〜35000mPa・sであることを特徴とする油性化粧料。
  2. さらに(d)(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリンを1〜10%含有してなることを特徴とする請求項1に記載の油性化粧料。
  3. (e)色材および/または積層フィルム末以外のパール剤 0.001〜10質量%をさらに含有してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の油性化粧料。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の油性化粧料を透明容器に充填してなることを特徴とする化粧製品。
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