JP2023062612A - 光学部材、光学センサおよび生体センサ - Google Patents

光学部材、光学センサおよび生体センサ Download PDF

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Abstract

【課題】複数のレンズを備える光学部材であって、個々のレンズに対応して光軸方向に複数の遮光部が並んだ構成を有する場合に、個々のレンズ光学系の光路域面積を適切に確保することが容易な光学部材を提供する。【解決手段】第1方向に沿った光軸を有する複数のレンズ11を有するレンズ部10と、シート状であって、複数のレンズ11のそれぞれの光軸OAに対応した位置に設けられた複数の貫通孔を有する遮光部20と、を備える光学部材100であって、前記遮光部20は、相対的にレンズ部10に近位な第1遮光部21と、相対的にレンズ部から遠位な第2遮光部22とを有し、遮光部20の周囲に位置して第1方向(X1-X2方向)に延在する壁状体31を有し、第1遮光部21と第2遮光部22とを連結する連結部30を備え、連結部30は、遮光部20と一体形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、光学部材、当該光学部材を備える光学センサ、および当該光学センサを備える、指紋センサなどの生体センサに関する。
特許文献1には、レンズアレイシートのレンズ面と反対側の平坦面の非部領域に光線を反射する金属反射層が形成されてなる光学シートが開示されている。この光学シートの製造方法の一例として、レンズアレイシートのレンズ面と反対側の平坦面に、(1)実質的に光線透過性を有する金属蒸着層を形成する工程と、(2)その金属蒸着層上にポジ型レジスト層を形成する工程と、(3)レンズアレイシートのレンズ面側よりレンズを介して露光する工程と、(4)前記ポジ型レジスト層を現像して露光部の感光レジスト層を剥離・除去する工程と、(5)前記金属蒸着層をエッチングする工程と、(6)非露光部の非感光レジスト層を剥離・除去する工程と、を有し、工程(6)の後、さらに、前記金属蒸着層に金属メッキを施す工程を有する光学シートの製造方法が開示されている。
特許文献2には、透明基材の片面上に、複数のマイクロレンズが2次元配置されたマイクロレンズアレイシートが開示されている。かかるマイクロレンズアレイシートでは、該透明基材の前記マイクロレンズが配置されていない他方の面上に、マイクロレンズアレイ面より照射される光の透過する部分が光透過開口部であり、それ以外の部分が遮光部である導電性金属の遮光パターンと、該導電性金属の遮光パターンの上に積層された金属メッキ層とからなる金属製遮光層パターンが形成されてなる。
特開2007-65268号公報 特開2007-264351号公報
特許文献1や特許文献2に開示される光学部材(光学シート、マイクロレンズアレイシート)では、レンズを構成する部材とは異なる材料からなる部材で遮光部(金属反射層や遮光パターン)が形成されている。このように構成材料が相違する複数の部材を光学部材が備える場合には、製造工程においてこれらの部材に蓄積された応力が互いに異なることがある。このとき、製造過程で加えられた熱によって各部材に蓄積された応力が緩和される際の変形挙動は部材ごとに相違する。このため、レンズの光軸方向に沿ってみたときのレンズの光学面と遮光部の開口との重なり部の面積(光軸方向の光路域面積)を制御することが難しくなる。特に、遮光部が光軸方向に沿って複数存在する場合には、光軸方向に並ぶ遮光部の開口の重なりが遮光部全体の開口となるため、個々のレンズ光学系について光軸方向の光路域面積のばらつきを制御することは容易でない。
本発明は、複数のレンズを備える光学部材であって、個々のレンズに対応して光軸方向に複数の遮光部が並んだ構成を有する場合に、個々のレンズ光学系の光路域面積の制御が容易な光学部材を提供することを目的とする。本発明は、上記の光学部材を備える光学センサ、かかる光学センサを備える生体センサを提供することも目的とする。
上記の課題を解決するための本発明は、一態様において、第1方向に沿った光軸を有する複数のレンズを有するレンズ部と、前記複数のレンズのそれぞれの前記光軸に対応した位置に設けられた複数の貫通孔を有する遮光部と、を備える光学部材であって、前記遮光部は、シート状であって相対的に前記レンズ部に近位な第1遮光部と、シート状であって相対的に前記レンズ部から遠位な第2遮光部とを有し、前記遮光部の周囲に位置して前記第1方向に延在する壁状体を有する連結部を備え、前記連結部は、前記遮光部と一体形成されていることを特徴とする光学部材である。
遮光部と連結部とが一体形成されているため、遮光部の形成時に遮光部に生じた応力が緩和されたことに基づいて第1遮光部と第2遮光部とが変形したときに、これらの変形は互いに独立とならず、連結部とともに一体的に変形する。このため、第1方向からみたときに、第1遮光部の貫通孔の位置と第2遮光部の貫通孔の位置とのずれが生じにくい。それゆえ、第1方向からみた第1遮光部の貫通孔と第2遮光部の貫通孔との重なりによって定義される遮光部の開口の制御性が高まり、結果、光学部材の個々のレンズ光学系の光路域面積の制御性を高めることが実現される。
上記の光学部材において、前記遮光部と前記連結部とはめっきにより形成されていてもよい。めっき工法を用いて遮光部と連結部とを形成することにより、これらを一体的に形成することは容易であるが、めっきの際に第1遮光部と第2遮光部とに生じる応力を等しくすることは容易でない。このため、第1遮光部と第2遮光部とは、応力緩和に基づく変形挙動が相違しやすい。それゆえ、遮光部および連結部がめっきにより形成されている場合には、上記の光学部材のように遮光部と連結部とが一体形成で連結されていることにより、連結されていないときに比べて、遮光部の開口の制御性が特に高まりやすい。
上記の光学部材において、前記第1遮光部および前記第2遮光部は、それぞれの周縁部において前記壁状体の側面に接続していてもよい。第1遮光部および第2遮光部はシート状であるから、これらは、応力緩和に基づいて変形すると、第1方向を法線とする面の面内方向に膨張したり収縮したりする。このため、第1遮光部および第2遮光部が連結部で連結されていない場合には、それぞれの周縁部の変位量が最大となりやすい。そこで、第1遮光部および第2遮光部がそれぞれの周縁部において壁状体の側面に接続するように構成すると、第1遮光部および第2遮光部がそれぞれの最大変位位置において壁状体を介して連結されるため、第1遮光部および第2遮光部の面内方向の変形を効率的に制御することが可能となる。
上記の光学部材において、前記連結部は、前記壁状体の前記第1方向の端面において前記レンズ部の周縁部と接合していることが好ましい。
連結体がレンズ部を構成する部材と接合していることにより、レンズ部における第1方向を法線とする面内方向の変形を、連結体における第1方向を法線とする面内方向の変形に沿わせることができる。連結体は遮光部と一体的に変形しているため、遮光部の変形とレンズ部との変形ずれが小さくなり、レンズ光学系の光路域面積の制御性をより安定的に高めることが実現される。
上記の光学部材において、前記レンズ部は樹脂系材料から構成されていてもよい。レンズ部が樹脂系材料からなる場合には、レンズは変形しやすいが、連結部に接続していれば、連結部からの変形力を受けて連結部に倣って変形するので、レンズ光学系の光路域面積の制御性が高まりやすい。
上記の光学部材において、前記連結部は、前記第1方向からみて、前記遮光部の周囲を囲むように設けられていることが好ましい。連結部が第1方向からみて遮光部を囲むように設けられ、具体的には第1方向からみたときの全体形状が枠状であることにより、連結体と遮光部との一体的な変形がより安定的に実現される。
上記の光学部材において、前記連結部は、前記第1方向に交差する方向に隙間を有して並ぶ複数の前記壁状体を有することが好ましい。この場合には、仮に連結部が形成時に異常な応力蓄積が生じ、その応力緩和に伴って連結部を構成する個々の壁状体の変形の程度が大きくなったとしても、隣り合って配置された壁状体の隙間で変形を吸収することができるため、連結部全体としての変形量を小さくすることができる。これにより、遮光部の応力緩和に基づく変形を連結部によって制御して第1遮光部の変形と第2遮光部の変形との一体性を確保することが安定的に実現される。
上記の光学部材において、前記遮光部は黒化処理が施されていてもよい。遮光部が黒化処理されていることにより、迷光が生じにくくなる。この場合において、遮光部の少なくとも貫通孔の内側面が黒化処理されていることが好ましい。
本発明は、他の一態様において、上記の光学部材と、前記光軸上で前記遮光部を挟んで前記レンズ部とは反対側に設けられた受光素子と、を備える光学センサを提供する。
本発明は、別の一態様において、上記の光学センサを備える生体センサを提供する。
本発明によれば、複数のレンズを備え、個々のレンズに対応して光軸方向に複数の遮光部が並んだ構成を有する光学部材について、個々のレンズ光学系の光路域面積の制御性を高めることができる。したがって、本発明に係る光学部材では、個々のレンズ光学系の光路域面積のばらつきを抑えることが可能となる。また、本発明によれば、上記の光学部材を備える光学センサ、かかる光学センサを備える生体センサも提供される。
本発明の第一の実施形態に係る光学部材の説明図である。 図1のA-A断面図に対応する説明図である。 本発明の第一の実施形態の変形例に係る光学部材の説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る光学センサの説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る光学部材のレンズ部および遮光部の相対位置の変化を評価する方法の一例を説明する図である。 図5をZ1-Z2方向Z1側からみた説明図である。 図6Aの部分拡大図である。 図6に示される光学部材の遮蔽部が変形した状態を示す説明図である。 実施例の説明図である。 実施例に係る光学部材のずれ量の測定結果を示すグラフである。 (a)本発明の第二の実施形態の第1例に係る光学部材を備える光学センサを説明するXZ平面での断面図、(b)図10(a)の光学部材における各構成要素の配置を説明するZ軸方向からみた図である。 (a)本発明の第二の実施形態の第1例に係る光学部材の機能を説明するXZ平面での断面図、(b)本発明の第二の実施形態の第1例に係る光学部材において仮想頂点が貫通孔の径外に位置する場合を示すXZ平面での断面図である。 (a)本発明の第二の実施形態の第1例に係る光学部材の形状を説明するXZ平面での断面図、(b)錐状体の側面の主軸方向に対する角度を説明する図である。 (a)本発明の第二の実施形態の第2例に係る光学部材を備える光学センサを説明するXZ平面での断面図、(b)図13(a)の光学部材における各構成要素の配置を説明するZ軸方向からみた図である。 本発明の第二の実施形態の第3例に係る光学部材を備える光学センサを説明するXZ平面での断面図である。 本発明の第二の実施形態の第4例に係る光学部材を備える光学センサを説明するXZ平面での断面図である。 本発明の第二の実施形態の第5例に係る光学部材を備える光学センサを説明するXZ平面での断面図である。 本発明の第二の実施形態の第6例に係る光学部材を備える光学センサを説明するXZ平面での断面図である。 本発明の第三の実施形態に係るコリメータアレイが備える光学素子の構造を説明する図である。 本発明の第三の実施形態に係るコリメータアレイの製造方法の説明図である。 本発明の第三の実施形態に係るコリメータアレイの製造方法における工程1の説明図である。 本発明の第三の実施形態に係るコリメータアレイの製造方法における工程2の説明図である。 本発明の第四の実施形態に係るコリメータアレイの製造方法における工程1の説明図(前半)である。 本発明の第四の実施形態に係るコリメータアレイの製造方法における工程1の説明図(後半)である。
(第一の実施形態)
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。図1は、本発明の第一の実施形態に係る光学部材の説明図である。図2は、図1のA-A断面図に対応する説明図である。図3は、本発明の第一の実施形態の変形例に係る光学部材の説明図である。
図1に示されるように、本発明の第一の実施形態に係る光学部材100は、第1方向(Z1-Z2方向)に沿った光軸OAを有するレンズ11を複数有するレンズ部10と、複数のレンズ11のそれぞれの光軸OAに対応した位置に設けられた複数の貫通孔(第1貫通孔21h、第2貫通孔22h)を有する遮光部20と、を備える。
遮光部20は、相対的にレンズ部10に近位な、すなわち、図1ではZ1-Z2方向Z2側に位置し、シート状の第1遮光部21と、相対的にレンズ部10から遠位な、すなわち、図1ではZ1-Z2方向Z1側に位置し、シート状の第2遮光部22とを有する。
光学部材100は、遮光部20のそれぞれ(第1遮光部21、第2遮光部22)の周囲に位置して第1方向(Z1-Z2方向)に延在する壁状体31を複数有する連結部30を備える。連結部30の詳細形状については後述する。連結部30は、壁状体31の側面において遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)と接続し、第1の方向(Z1-Z2方向)に離間する第1遮光部21と第2遮光部22とを連結させる機能を有している。具体的には、第1遮光部21は、その周縁部(図2ではX1-X2方向の両端部)において、連結部30を構成する壁状体31の側面に位置する第1接続部分CP1に接続し、第2遮光部22は、その周縁部(図2ではX1-X2方向の両端部)において、連結部30を構成する壁状体31の側面に位置する第2接続部分CP2に接続している。レンズ部10と第2遮光部22との間の空間は、光学調整材料40により充填されている。光学調整材料40の屈折率を適切に制御することにより、レンズ11の屈折角を調整することができる。
本実施形態では、遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)と連結部30とは、めっきにより一体形成されている。一具体例において、遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)および連結部30からなる構造体は、図1で二点鎖線で示される分割面SPより上側(Z1-Z2方向Z1側)の部分が、分割面SPより下側(Z1-Z2方向Z2側)の部分とは異なるめっき工程で形成される。便宜上、分割面SPより上側(Z1-Z2方向Z1側)を形成するためのめっき工程を第1めっき工程、分割面SPより下側(Z1-Z2方向Z2側)を形成するためのめっき工程を第2めっき工程とすると、第2めっき工程により、連結部30の下側(Z1-Z2方向Z2側)となる部分(下側部分)と第2遮光部22とが一体物として形成される。これにより、第2遮光部22がその周縁部において連結部30の第2接続部分CP2に接続した構造体が形成される。そして、第1めっき工程によって、この構造体における連結部30の一部を構成する部分(下側部分)の表面(Z1-Z2方向Z1側の面)に、連結部30の上側(Z1-Z2方向Z1側)となる部分(上側部分)が形成され、この上側部分と一体物として第1遮光部21が形成される。これにより、第1遮光部21がその周縁部において連結部30の第1接続部分CP1に接続した構造体が形成される。第2めっき工程により形成された下側部分と第1めっき工程により形成された上側部分とは強固に接合するため、連結部30は実質的に一体物となる。こうして、第1遮光部21と第2遮光部22とが連結部30を介して連結された構造物が得られる。
遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)および連結部30は、電気めっきにより形成されてもよいし、無電解めっきにより形成されてもよい。生産性を高める観点から、電気めっきで形成されていることが好ましい場合がある。めっき、特に電気めっきで形成された部材は、めっき形成の際に応力が蓄積されやすい。この応力は、めっきで形成された部材が加熱されると部材の変形により緩和される。換言すれば、めっきで形成された部材は、加熱されると形成時の応力が部材の変形により緩和される。めっきにより一体形成されている遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)および連結部30も、加熱、特に、製造過程において100℃またはそれ以上の加熱を受けることにより、応力が緩和される。
第1遮光部21と第2遮光部22とは製造環境(めっき液組成、電流密度などのめっき条件)はまったく同一でない場合があり、前述の第1めっき工程および第2めっき工程が行われる場合のように、製造環境が異なっている場合がむしろ一般的である。このため、めっき作成時に蓄積された応力の程度は、第1遮光部21と第2遮光部22とで相違する。それゆえ、応力が緩和されたときの形状変形の傾向も両者で相違することが一般的である。
後述する比較例のように、第1遮光部21および第2遮光部22の変形について何ら制御がなされず、これらが互いに独立に変形可能な場合には、個々のレンズ11とそのレンズ11の光軸OA(第1方向(Z1-Z2方向))に沿って配置される第1貫通孔21hおよび第2貫通孔22hとにより構成されるレンズ光学系15(図2において二点鎖線で囲まれた領域に位置する。)において、第1遮光部21および第2遮光部22による互いに独立な変形に起因して、光軸OA基準での第1貫通孔21hのずれおよび第2貫通孔22hのずれも、互いに独立に発生する。このため、第1方向(Z1-Z2方向)からみたときの第1貫通孔21hおよび第2貫通孔22hの重なりによって定義される遮光部20の開口は、その位置や大きさを制御することが不可能である。
これに対し、本実施形態のように、遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)と連結部30とが一体形成されている場合には、応力緩和に基づく第1遮光部21および第2遮光部22の変形は、互いに独立とならず、連結部30を介して、両者は一体的に変形する。これにより、個々のレンズ光学系15において、光軸OA基準での第1貫通孔21hのずれおよび第2貫通孔22hのずれは、同じような傾向を示すようになる。それゆえ、個々のレンズ光学系15における遮光部20の開口の位置や大きさを制御することが可能である。
本実施形態に係る光学部材100では、連結部30が有する壁状体31の第1方向の端面30S(Z1-Z2方向Z2側の面)において、レンズ部10におけるレンズ11が設けられていない部分、具体例としてレンズ部10の周縁部と接合している。連結部30がレンズ部10を構成する部材と接合していることにより、レンズ部10における第1方向(Z1-Z2方向)を法線とする面内方向(X-Y面内方向)の変形を、連結部30における第1方向(Z1-Z2方向)を法線とする面内方向(X-Y面内方向)の変形に沿わせることができる。連結部30は遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)と一体的に変形しているため、レンズ部10の変形挙動と遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)の変形挙動とを揃えることが容易となり、遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)の変形とレンズ部10の変形とによる変形のずれが小さくなる。それゆえ、本実施形態に係る光学部材100では、個々のレンズ光学系15における光路域面積の制御性を高めることが容易である。
ここで、レンズ部10が樹脂系材料からなる場合には、樹脂系材料のヤング率は比較的低いため、レンズ11は変形しやすい。しかしながら、このようにレンズ部10が連結部30に接続していれば、レンズ部10は連結部30からの変形力を受けて連結部30に倣って変形する。このため、個々のレンズ光学系15における光路域面積の制御性を高めることがより安定的に実現される。
図1に示される連結部30は、第1方向(Z1-Z2方向)からみて、遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)の周囲を囲むように設けられており、換言すれば、連結部30は、第1方向(Z1-Z2方向)からみた全体形状が枠形状FS(図1では2点鎖線で示した。)となっている。このように連結部30が構成されることにより、遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)のX-Y面内方向の変形を連結部30が効率的に受けるとともに、連結部30の変形を効率的に遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)のX-Y面内方向に伝えることができる。このため、第1遮光部21の変形挙動と第2遮光部22の変形挙動とを揃えることが容易となる。それゆえ、本実施形態に係る光学部材100では、個々のレンズ光学系15における光路域面積の制御性を高めることが容易である。
図1に示される連結部30は、第1方向(Z1-Z2方向)に交差する方向に隙間GPを有して、複数の壁状体31が並ぶ構造を有する。個々の壁状体31は、その側面において、第1遮光部21および第2遮光部22のそれぞれに接続している。すなわち、個々の壁状体31は、第1接続部分CP1および第2接続部分CP2を有する(図2参照)。
めっき形成時に連結部30に異常に応力が蓄積されると、応力緩和の際に、連結部30の変形が過大となって、結果、遮光部20の変形挙動を制御することが困難となる場合がある。連結部30が複数の壁状体31から構成されていれば、隣り合う2つの壁状体31、31の隙間GPで、個々の壁状体31の変形を吸収することができる。このため、たとえ連結部30に異常な応力蓄積が生じていたとしても、連結部30全体としての変形量を小さくすることができる。これにより、遮光部20の応力緩和に基づく変形を連結部30によって制御して第1遮光部21の変形と第2遮光部22の変形との一体性を確保することが安定的に実現される。
図3に示される変形例に係る光学部材101のように、遮光部20は黒化処理が施された黒化処理部BTを備えていてもよい。遮光部20が黒化処理されて黒化処理部BTを備えていることにより、迷光が生じにくくなる。黒化処理部BTは、少なくとも貫通孔(第1貫通孔21h、第2貫通孔22h)の内側面に設けられていることが好ましく、遮光部20の主面(第1方向(Z1-Z2方向)を法線とする面)にも黒化処理部BTを備えていることがより好ましい。
図4は、本実施形態に係る光学部材100を備える光学センサ1000の説明図である。図2に示される配置とは上下反転した状態で光学部材100は位置し、第2遮光部22が位置する側に、筐体51の内部に配置された複数の受光素子50が配置される。複数の受光素子50は、筐体51の内部で、その中心軸が個々のレンズ11の光軸OAと重なるように配置される。光学センサ1000のレンズ部10が設けられている側に測定対象が位置すると、測定対象に向けて照射された光の反射光が光学部材100の個々のレンズ光学系15に入射され、適切に調整された光が受光素子50に到達して、測定対象の画像認識が行われる。測定対象が例えば指であれば、指紋が画像認識され、光学センサ1000は生体センサとして機能することができる。
以下、遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)を備える光学部材100を製造する工程において、レンズ部10および遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)の相対位置の変化を評価する方法の一例を説明する。
図5は、光学部材のレンズ部および遮光部の相対位置の変化を評価する方法の一例を説明する図である。図6Aは、図5をZ1-Z2方向Z1側からみた説明図である。図6Bは、図6Aの部分拡大図である。具体的には、図6Aの左上の一部が拡大されている。図7は、図6に示される光学部材の遮蔽部が変形した状態を示す説明図である。図5に示される構造体100pは光学部材100の製造過程の構造体を示しており、レンズ部10、第1遮光部21および第2遮光部22が積層された状態にある。説明を容易にするために、第1遮光部21および第2遮光部22と一体に形成された連結部30は表示していない。
構造体100pが備えるシート状の第1遮光部21および第2遮光部22は、それぞれの四隅に切欠部を備える。これらの切欠部は、光学部材100を備える光学センサ1000において検出範囲外に位置し、使用の際に検出に用いられない部分である。
第1遮光部21には、Z1-Z2方向からみて、四隅に、第1切欠部21ra、21rb、21rc、21rdが設けられている。第1切欠部21ra、21rb、21rc、21rdは、Z1-Z2方向からみて、それぞれ、1つの第1貫通孔21hを含む四角形の形状を有する。
第2遮光部22には、Z1-Z2方向からみて、四隅に、第2切欠部22ra、22rb、22rc、22rdが設けられている。第2切欠部22ra、22rb、22rc、22rdは、Z1-Z2方向からみて、それぞれ、2つの第1貫通孔21hを含む長方形の形状を有する。この長方形は、第2切欠部22ra、22rcではY1-Y2方向に長辺を有し、第2切欠部22rb、22rdではX1-X2方向に長辺を有する。
このように第1切欠部21ra、21rb、21rc、21rdおよび第2切欠部22ra、22rb、22rc、22rdは構成されるため、図6Aおよび図6Bに示されるように、レンズ部10が備える一群のレンズ群において、四隅にそれぞれ1つのレンズ11(露出レンズ11a、11b、11c、11d)が露出している。また、第1切欠部21ra、21rb、21rc、21rdの形状と第2切欠部22ra、22rb、22rc、22rdの形状が異なるため、構造体100pにおいて、露出レンズ11a、11b、11c、11dの隣に配置されるレンズ11に対応する第1貫通孔21h(露出第1貫通孔21a、21b、21c、21d)が、Z1-Z2方向からみて四隅に1つずつ露出している。第2切欠部22ra、22rb、22rc、22rdの形状に対応して、露出レンズ11aと露出第1貫通孔21aとからなる組み合わせおよび露出レンズ11cと露出第1貫通孔21cとからなる組み合わせはY1-Y2方向に沿って並び、露出レンズ11bと露出第1貫通孔21bとからなる組み合わせおよび露出レンズ11dと露出第1貫通孔21dとからなる組み合わせはX1-X2方向に沿って並んでいる。
ここで、Z1-Z2方向からみて、第2貫通孔22hのうち、露出レンズ11a、11b、11c、11dを中心として露出第1貫通孔21a、21b、21c、21dを反時計回りに90度回転させた位置に配置された第2貫通孔22hを着目第2貫通孔22a、22b、22c、22dと定義し、4つの露出レンズ11a、11b、11c、11dの中心を結んで得られる四角形をレンズ四角形Qd11、4つの露出第1貫通孔21a、21b、21c、21dの中心を結んで得られる四角形を第1四角形Qd21、4つの着目第2貫通孔22a、22b、22c、22dの中心を結んで得られる四角形を第2四角形Qd22と定義する。図6Aでは、レンズ四角形Qd11は破線で示され、第1四角形Qd21は一点鎖線で示され、第2四角形Qd22は点線で示されている。
製造過程において、構造体100pのレンズ部10が変形するとレンズ四角形Qd11が変形し、構造体100pの第1遮光部21が変形すると第1四角形Qd21が変形し、構造体100pの第2遮光部22が変形すると第2四角形Qd22が変形する。したがって、次に説明するように、製造過程でこれらの3つの四角形の形状を測定することにより、構造体100pが良品であるか否かを判定することができる。
具体例として示される図7に示される構造体100pは、製造過程で生じた応力緩和により、第1遮光部21はX1-X2方向に伸び、第2遮光部22はY1-Y2方向に伸びている。これにより、露出第1貫通孔21aは、応力緩和前(図6)の位置(破線の円で示した。)からX1-X2方向X1側に移動し、着目第2貫通孔22aは、応力緩和前(図6)の位置(破線の円で示した。)からY1-Y2方向Y1側に移動する。このため、露出第1貫通孔21aおよび着目第2貫通孔22aは、いずれも露出レンズ11aとの間隔が長くなっている。相対移動の向きは異なるが、同様の傾向(間隔の増大)が、露出第1貫通孔21cおよび着目第2貫通孔22cと露出レンズ11aとの間でも生じている。
一方、露出第1貫通孔21bは、応力緩和前(図6)の位置(破線の円で示した。)からX1-X2方向X2側に移動し、着目第2貫通孔22bは、応力緩和前(図6)の位置(破線の円で示した。)からY1-Y2方向Y1側に移動する。このため、露出第1貫通孔21bおよび着目第2貫通孔22bは、いずれも露出レンズ11bとの間隔が短くなっている。相対移動の向きは異なるが、同様の傾向(間隔の減少)が、露出第1貫通孔21dおよび着目第2貫通孔22dと露出レンズ11aとの間でも生じている。
このように、第1遮光部21および第2遮光部22が変形すると、レンズ部10のレンズ11、第1遮光部21の第1貫通孔21hおよび第2遮光部22の第2貫通孔22hの相対位置が変化する。これはすなわち、構造体100pの各レンズ光学系15における光路域面積が変化することを意味する。各レンズ光学系15について光路域面積を適切に確保することが構造体100pから形成される光学部材100の品質を維持する観点から重要であるから、製造過程(構造体100pの状態)においても光路域面積を適切に評価できることが好ましい。しかしながら、製造途中にある構造体100pが有する多数のレンズ光学系15の光路域面積を測定することは現実的でない。
そこで、製造過程では、レンズ四角形Qd11、第1遮光部21および第2遮光部22の変形の程度を評価する。図6と図7とを対比すると、レンズ四角形Qd11の形状は変化せず、第1四角形Qd21および第2四角形Qd22の形状が変化している。したがって、これらの四角形の形状変化から、レンズ四角形Qd11は変形せず、第1遮光部21および第2遮光部22は変形したことを把握することができる。
さらに、各四角形の形状の変化量から、四角形に対応する部材の変形の程度について定量的な情報を得ることができるため、光学部材100が有する全てのレンズ光学系15について、レンズ11、第1貫通孔21hおよび第2貫通孔22hの相対位置のずれ量を求めることができる。
求めた複数の相対位置ずれ量が所定の範囲に収まっている場合には、評価対象となった構造体100pを良品と判定することができ、相対位置ずれ量が所定の範囲を超えるものを含む場合には、不良品と判定することができる。あるいは、求めた第1貫通孔21hおよび第2貫通孔22hの相対位置のずれ量から、各レンズ光学系15について光路域面積を求め、これらの光路域面積が、全て所定の範囲であれば良品と判定し、所定の範囲外を含む場合には不良品と判定してもよい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
光学部材100、101では、複数のレンズ光学系15は、X-Y平面内でX1-X2方向およびY1-Y2方向に並んでいるが、これに限定されない。例えば、X-Y平面内でハニカム状に複数のレンズ光学系15が並んでいてもよい。また、光学部材100、101では、レンズ部10の複数のレンズ11は、X1-X2方向およびY1-Y2方向に互いに間隔を有して配置されているが、複数のレンズ11は間隔なく配置されていても良い。遮光部20の貫通孔についても同様であって、例えば、第1遮光部21では複数の第1貫通孔21hがX1-X2方向に連続して配置され、第2遮光部22では複数の第2貫通孔22hがY1-Y2方向に連続して配置されていてもよい。
レンズ部10、光学調整材料40は、それぞれ、複数の部材の積層体から構成されていても良い。これらの部材の屈折率を適切に制御することによって、個々のレンズ光学系15の光学特性を詳細に制御することが可能となる場合もある。
以下、実施例により、本発明についてより具体的に説明する。
実施例に係る光学部材は、上記の第一の実施形態に係る光学部材100の構成を備える。比較例に係る光学部材(比較光学部材)は、上記の第一の実施形態に係る光学部材100から連結部30を除いた構成を備える。
図8は、実施例の説明図である。光学部材100と比較光学部材とは、連結部30以外では構造が共通することから、遮蔽部材の周縁部以外の領域については、いずれも図8に示されるような構造を有する。すなわち、第1方向(Z1-Z2方向)に沿った光軸OAを有する複数のレンズ11を有するレンズ部10と、シート状であって相対的にレンズ部10に近位な(Z1-Z2方向Z1側に位置する)第1遮光部21と、シート状であって相対的にレンズ部10から遠位な(Z1-Z2方向Z2側に位置する)第2遮光部22とを有する構造である。製造上の理由により、光学部材100および比較光学部材のいずれについても、第1遮光部21の第1貫通孔21hの中心軸(第1中心軸HA1)と光軸OAとには、位置ずれが存在し、第2遮光部22の第2貫通孔22hの中心軸(第2中心軸HA2)と光軸OAとには、位置ずれが存在する。
第1中心軸HA1と光軸OAとの位置ずれは、XY平面に並ぶ複数のレンズ光学系15において均一でなく、レンズ部10基準での第1遮光部21の変形の程度を反映してばらつきを有する。第2中心軸HA2と光軸OAとの位置ずれも、XY平面に並ぶ複数のレンズ光学系15において均一でなく、レンズ部10基準での第2遮光部22の変形の程度を反映してばらつきを有する。
光学部材100におけるX1-X2方向に沿って並ぶ複数のレンズ光学系15のうち、左側(X1-X2方向X2側)、中央部、右側(X1-X2方向X1側)について、第1中心軸HA1と光軸OAとのX1-X2方向の位置ずれ量(第1位置ずれSD1)および第2中心軸HA2と光軸OAとのX1-X2方向の位置ずれ量(第2位置ずれSD2)を測定した(実施例)。また、比較光学部材についても、同様に、第1位置ずれSD1および第2位置ずれSD2を測定した(比較例)。その結果を表1に示す。表1では、左側(X1-X2方向X2側)にずれた場合に負の値(単位:μm)で示し、右側(X1-X2方向X1側)にずれた場合に正の値(単位:μm)で示した。
Figure 2023062612000002
表1に示されるように、実施例では、光学部材100の左側(X1-X2方向X2側)の部分において、第1遮光部21の第1貫通孔21hの中心軸は、レンズ11の光軸OA基準で、左側(X1-X2方向X2側)に3.2μmずれていた。一方、第2遮光部22の第2貫通孔22hの中心軸は、レンズ11の光軸OA基準で、左側(X1-X2方向X2側)に2.3μmずれていた。
実施例では、光学部材100の中央近傍の部分において、第1遮光部21の第1貫通孔21hの中心軸は、レンズ11の光軸OA基準で、左側(X1-X2方向X2側)に0.2μmずれていた。一方、第2遮光部22の第2貫通孔22hの中心軸は、レンズ11の光軸OA基準で、左側(X1-X2方向X2側)に0.3μmずれていた。
実施例では、光学部材100の右側(X1-X2方向X1側)の部分において、第1遮光部21の第1貫通孔21hの中心軸は、レンズ11の光軸OA基準で、右側(X1-X2方向X1側)に3.8μmずれていた。一方、第2遮光部22の第2貫通孔22hの中心軸は、レンズ11の光軸OA基準で、右側(X1-X2方向X1側)に5.0μmずれていた。
これに対し、比較例では、比較光学部材の左側(X1-X2方向X2側)の部分において、第1遮光部21の第1貫通孔21hの中心軸は、レンズ11の光軸OA基準で、左側(X1-X2方向X2側)に2.6μmずれていた。一方、第2遮光部22の第2貫通孔22hの中心軸は、レンズ11の光軸OA基準で、左側(X1-X2方向X2側)に6.0μmずれていた。
比較例では、比較光学部材の中央近傍の部分において、第1遮光部21の第1貫通孔21hの中心軸は、レンズ11の光軸OA基準で、右側(X1-X2方向X1側)に8.4μmずれていた。一方、第2遮光部22の第2貫通孔22hの中心軸は、レンズ11の光軸OA基準で、右側(X1-X2方向X1側)に8.6μmずれていた。
比較例では、比較光学部材の右側(X1-X2方向X1側)の部分において、第1遮光部21の第1貫通孔21hの中心軸は、レンズ11の光軸OA基準で、左側(X1-X2方向X2側)に0.5μmずれていた。一方、第2遮光部22の第2貫通孔22hの中心軸は、レンズ11の光軸OA基準で、左側(X1-X2方向X2側)に2.8μmずれていた。
実施例に係る光学部材100では、第1位置ずれSD1と第2位置ずれSD2との間に大小の傾向は明確でなかった。これに対し、第1位置ずれSD1および第2位置ずれSD2のいずれについても、計測位置と関係には規則性が認められた。具体的には、第1貫通孔21hおよび第2貫通孔22hのいずれについても、左側(X1-X2方向X2側)では、レンズ11の光軸OA基準で左側(X1-X2方向X2側)にずれ、右側(X1-X2方向X1側)では、レンズ11の光軸OA基準で右側(X1-X2方向X1側)にずれる傾向が見られ、中央部はずれ量が相対的に少なくなった。すなわち、X1-X2方向において、中央部ではずれが少なく、端部にいくほどその端部側にずれ量が大きくなる傾向が認められた。これは、レンズ部10におけるレンズ11の配置ピッチよりも、遮光部20(第1遮光部21、第2遮光部22)における貫通孔(第1貫通孔21h、第2貫通孔22h)の配置ピッチの方が大きいことを意味している。
この傾向を確認するために、X1-X2方向に並ぶ複数のレンズ光学系15について、第1位置ずれSD1と第2位置ずれSD2を測定した。その結果を図9に示す。図9に示されるグラフにおいて、横軸は、光学部材100の左端(X1-X2方向X2側端部)を基準とする、各レンズ光学系15のレンズ11の光軸OAの配置座標(単位:mm)である。第1遮光部21のずれ量(第1位置ずれSD1)および第2遮光部22のずれ量(第2位置ずれSD2)を表す縦軸では、左側(X1-X2方向X2側)にずれた場合に負の値(単位:μm)で示し、右側(X1-X2方向X1側)にずれた場合に正の値(単位:μm)で示している。図9に示されるように、第1遮光部21、第2遮光部22いずれについても、光学部材100の左側(X1-X2方向X2側)では左側に位置ずれし、光学部材100の右側(X1-X2方向X1側)に行くほど位置ずれが右側に移動することが確認された。
図9のグラフで右上に伸びる2つの破線は近似直線であり、上側の破線は第1遮光部21の測定結果に基づく近似線、下側の破線は第2遮光部22の測定結果に基づく近似線である。これらの近似線から、第1遮光部21では、第1位置ずれSD1がほぼゼロとなるレンズ光学系15は、光学部材100のX1-X2方向中心よりも若干左側(X1-X2方向X2側)に位置し、第2遮光部22では、第2位置ずれSD2がほぼゼロとなるレンズ光学系15は、光学部材100のX1-X2方向のほぼ中心に位置することが理解される。
このように傾向が明確である場合には、第1遮光部21、第2遮光部22の設計値における貫通孔の配置ピッチを若干小さくすることにより、左右の位置ずれ量の相違を少なくして、遮光部20の開口のずれの少ないレンズ光学系15を有する光学部材100を製造することが可能である。
これに対し、比較光学部材では、第1遮光部21および第2遮光部22のいずれについても、その左側において位置ずれは左側であり、中央部では右側にずれ、右側で左側にずれている。このようにずれの方向の傾向に一貫性がない場合には、設計値を修正してずれを補正することは困難である。また、基本的傾向として、第2位置ずれSD2の絶対値が第1位置ずれSD1の絶対値よりも大きくなっている。これは、第1遮光部21と第2遮光部22との変形挙動が独立していることを示しており、遮光部20の開口が小さくなる傾向である。
(第二の実施形態)
図10(a)は、本発明の第二の実施形態の第1例に係る光学部材を備える光学センサを説明するXZ平面での断面図である。図10(b)は、図10(a)の光学部材における各構成要素の配置を説明するZ軸方向からみた図である。
図10に示されるように、本発明の第二の実施形態の第1例に係る光学センサ2000は、光学部材500および受光装置200を備える。受光装置200は、基板220上に受光素子210が設けられてなる。受光素子210は単独の受光部を備える場合もあれば、複数の受光部を備える場合もある。複数の受光部を備える構成の具体例として、受光素子210のZ1-Z2方向Z1側に複数の受光部が2次元アレイ状に配置されている構成が挙げられる。以下の説明では、受光素子210のZ1-Z2方向Z1側全面が受光部であり、受光量をアナログ的に測定可能である場合を具体例とする。
受光装置200の受光素子210の受光部に対応して、すなわち、受光素子210のZ1-Z2方向Z1側に対向して、光学部材500は配置される。光学部材500は、集光レンズ410と、集光レンズ410の光軸OAに沿った方向である主軸方向の出射側(Z1-Z2方向Z2側)に対向配置され主軸方向(Z1-Z2方向)に沿う貫通孔422を有するアパーチャー420と、集光レンズ410とアパーチャー420との間に配置される透光性の錐状体430と、を備える。
集光レンズ410は、本例ではZ1-Z2方向Z1側に突出する凸面411を有する透明部材からなるが、これに限定されない。集光レンズ410は、主軸方向に沿って入射された光を焦点に向けて収束させる集光機能を実現可能であれば、表面形状によって集光機能を発揮してもよいし、内部の濃度変化によって集光機能を発揮してもよい。
アパーチャー420は、XY平面の面内方向に延在し厚さ(Z1-Z2方向長さ)を有する遮光性部材421に、Z1-Z2方向に沿った貫通軸を有する貫通孔422が設けられてなる。アパーチャー420において、貫通孔422の貫通軸は光軸OAに一致し、貫通厚さLHは、アパーチャー420の厚さLTに等しく、貫通孔径DH以上である。この場合には、貫通孔422の主軸方向の出射側(Z1-Z2方向Z2側)の開口と焦点Fとの主軸方向(Z1-Z2方向)での相対距離である出射長さLEが貫通孔径DH以上となることが容易である。
本明細書において、錐状体とは錐体または錐台を理想形状とする部材の総称であって、錐状体に対応する錐体の頂点に近い端を尖端と定義する。本実施形態では、錐状体430は、その尖端431が主軸方向の出射側(Z1-Z2方向Z2側)を向き、尖端431側にも底部432を有する錐台状の外形を有する。錐状体430の中心軸は光軸OAに一致し、錐状体430の底部432はZ1-Z2方向に沿った法線を有する平面からなる。
光学部材500を主軸方向(Z1-Z2方向)にみたときに、錐状体430に対応する錐体の頂点に相当する仮想頂点VSは、貫通孔422の径内に位置する(図10(b)参照。)。これにより、受光素子210に到達すべき光を貫通孔422の内部に導くことが可能となる。
光軸OAに沿った入射光軸LAを有する光が集光レンズ410に入射されると、Z1-Z2方向Z2側へと進行する光は凸面411で屈曲し、X1-X2方向X1側の端部の光路であるX1側光路L1とX1-X2方向X2側の端部の光路であるX2側光路L2との間に収束される。X1側光路L1を通る光とX2側光路L2を通る光とは、焦点Fで交わる。本実施形態では、焦点Fは、錐台からなる錐状体430の底部432上に位置する。焦点Fを通過した光は、拡散し、受光素子210に到達する。
図11(a)は、本発明の第二の実施形態の第1例に係る光学部材の機能を説明するXZ平面での断面図である。図11(b)は、本発明の第二の実施形態の第1例に係る光学部材において仮想頂点が貫通孔の径外に位置する場合を示すXZ平面での断面図である。図11(a)では、集光レンズ410に入射する光の入射光軸LAは、光軸OAに一致しない。具体的には、入射光軸LAは、紙面手前側(Y1-Y2方向Y1側)からみてX1-X2方向X1側に傾いている。このため、図11におけるX1側光路L1は、図10のX1側光路L1よりもZ1-Z2方向に対して傾き角が大きくなっており、図11におけるX2側光路L2は、図11のX2側光路L2よりもZ1-Z2方向に対して傾き角が小さくなっている。それゆえ、図11において入射光の収束位置(収束点Pc)は、図10の入射光の焦点FよりもX1-X2方向X2側に移動している。
その結果、X1側光路L1を通る光は、錐状体430の側面434上の第1反射点R1で反射して、X2側光路L2を通る光は、錐状体430の側面434上の第2反射点R2で反射する。第1反射点R1で反射した後の光路である第1反射光路L1Rおよび第2反射点R2で反射した後の光路である第2反射光路L2Rを通る光は、いずれも、光軸OAに対する傾き角が大きく、X1-X2方向X2側へと進む。第1反射光路L1Rを通る光は貫通孔422に入ることができず、遮光性部材421の入射側(Z1-Z2方向Z1側)に到達する。第2反射光路L2Rを通る光は貫通孔422の内壁に到達する。このため、図11では、入射した光は、第1反射光路L1Rと第2反射光路L2Rとの間の範囲で進むことから、入射光は全く受光素子210に到達できない。
図10(b)に示されるように、光学部材500を主軸方向(Z1-Z2方向)にみたときに、仮想頂点VSは貫通孔422の径内に位置し、貫通厚さLHは貫通孔径DH以上である。これにより、錐状体430の側面434で反射した光が受光素子210に到達しないことが安定的に実現される。図11(b)には、仮想頂点VSが貫通孔422の径外に位置する場合、具体的には、アパーチャー420の貫通孔422の貫通軸AAが光軸OAからX1-X2方向X1側に大きくずれた位置にある光学部材500Xが示されている。この場合には、錐状体430の側面434で反射した光が受光素子210に到達してしまうおそれがある。図11(b)に示される光学部材500Xを備える光学センサ2001では、第2反射光路L2Rと、第2反射光路L2RよりもX1-X2方向X1側の光路L1Oとの間の範囲の光路を通る光が受光素子210に到達している。
また、貫通厚さLHが貫通孔径DH未満の場合には、第2反射光路L2Rを通る光はアパーチャー420の貫通孔422の内壁に到達しないため遮光されることなく、アパーチャー420と受光装置200との間に進行することができる。図11(b)の光学センサ2001では、光路L1Oと光路L2Oとの間の範囲の光路を通る光が、光学部材500Xの範囲外に拡散している。拡散した光が、光学部材500Xの周囲に位置する他の部材で反射して受光素子210に到達するおそれがある。また、後述するように、光学部材500が集積化した構造を有する光学ユニット300では、近くに配置された他の光学部材500からの拡散光が受光素子210に入射するおそれもある。
こうしたアパーチャー420の受光装置200側(Z1-Z2方向Z2側)への拡散光の影響をより安定的に回避する観点から、貫通孔422の出射側(Z1-Z2方向Z2側)開口と受光素子210の入射側(Z1-Z2方向Z1側)端との間の距離(隙間LG)は、貫通厚さLH以下であることが好ましく、受光素子210のXY平面側の周囲には非反射性部材が配置されていることがより好ましい。アパーチャー420の出射側(Z1-Z2方向Z2側)が受光装置200の基板220に当接していてもよい。あるいは、受光素子210がアパーチャー420の出射側(Z1-Z2方向Z2側)に当接して、受光装置200の基板220の機能をアパーチャー420が果たしていてもよい。
図12(a)は、本発明の第二の実施形態の第1例に係る光学部材の形状を説明するXZ平面での断面図である。図12(b)は、錐状体の側面の主軸方向に対する角度を説明する図である。図12(a)では、見やすさを優先して錐状体430のハッチングを省略している。
錐状体430の仮想頂点VSは、集光レンズ410の焦点Fよりも光軸OA方向の出射側(Z1-Z2方向Z2側)に位置している。この場合には、主軸方向に沿った方向の入射光軸を有する光は焦点Fに到達する前に錐状体430の側面434に到達して受光素子210に至る光軸OAから外れてしまう可能性が低くなるため、受光素子210に到達する光量を増やすことが容易となる。
錐状体430は、その尖端431側(Z1-Z2方向Z2側)に底部432を有する円錐台の形状を有し、その側面434が平滑面から形成されている。すなわち、錐状体430に対応する錐体は円錐である。これにより、錐状体430に入射した光が側面434で想定外の方向に反射することが抑制される。
錐状体430から出射される光は底部432を通るため、散乱が生じにくい。錐状体430における尖端431側(Z1-Z2方向Z2側)の底部432は平面を有する。具体的には、底部432の平面の法線は主軸方向(Z1-Z2方向)に沿っている。これにより、錐状体430から出射される光の損失が低減される。
錐状体430の尖端431側(Z1-Z2方向Z2側)の底部432の円換算直径DTは、主軸方向(Z1-Z2方向)に直交する平面(XY平面)に底部432を投影して得られる形状の面積と等しい面積の円の直径である。他の円換算直径も、主軸方向(Z1-Z2方向)に直交する平面(XY平面)に、対象となる形状を投影して得られる形状の面積と等しい面積の円の直径を意味する。貫通孔径DHは、底部432の円換算直径DT以上であって集光レンズ410の口径DL以下である。これにより、集光レンズ410に入射した光を適切に貫通孔422に導くことができる。
錐状体430に対応する錐体(円錐である。)の高さLPのその錐体の底面の円換算直径DBに対する比(LP/DB)は、集光レンズ410の焦点距離LFの集光レンズ410の口径DLに対する比(LF/DL)よりも小さい。図12に示されるように、光学部材500ではDL=DBであるから、LP<LFである。かかる関係を満たすことにより、集光レンズ410に入射した光が焦点面(焦点Fを含むXY平面)を通過した後に錐状体430の側面434で反射する可能性が少なくなる。
集光レンズ410の焦点Fと錐状体430の尖端431との主軸方向(Z1-Z2方向)での相対距離は、集光レンズ410の焦点距離LFの、30%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。図12では尖端431を含む平面状の底部432の面内に焦点Fは位置するため、上記の相対距離は0(ゼロ)である。錐状体430の尖端431から光が出射する際に散乱・反射が生じる可能性があるが、尖端431が焦点Fの近傍に位置することにより、この影響を最小限にすることができる。
出射長さLE、錐状体430の尖端431側の底部432の円換算直径DT、錐状体430の屈折率N1、および錐状体430の側面434の周囲に位置する物質(本実施形態では空気)の屈折率N2を用いて、錐状体430の側面434の主軸方向(Z1-Z2方向)に対する傾き角(側面傾角θc)は、下記式(1)で表される範囲であることが好ましい。
θc<90°-arctan(DT/LE)-arcsin(N2/N1) (1)
上記式(1)を満たす場合には、主軸方向(Z1-Z2方向)に沿っていない光路に沿って錐状体430を通る光を効率的に錐状体430の側面434で全反射させることができる。なお、図12には、arctan(DT/LE)で表される角度θbを示してある。光軸OA方向に対する傾き角(光軸基準入射角θa)が角度θbよりも大きい光路を通る光は、貫通孔422により遮蔽することができる。また、arcsin(N2/N1)は錐状体430の側面434における臨界角θxである。これらの角度を用いると、上記式(1)は下記式(2)のように表現できる。
θc<90°-θb-θx (2)
図12(b)に示されるように、入射光軸LAが光軸OA方向に沿った光を錐状体430の側面434で全反射させるためには、主軸方向(Z1-Z2方向)に対して臨界角θx傾いた線NA0を法線とする面430S0の主軸方向(Z1-Z2方向)に対する傾き角θc0(=90°-θx)よりも、側面傾角θcを小さくすればよい。すなわち、θc<θc0(=90°-θx)を満たせばよい。
ここで、光軸基準入射角θaが0°であって光軸OA方向に沿った入射光軸を有する光であっても、集光レンズ410の凸面411に所定の面積を有して照射されると、光軸OAを通る光以外の光は、凸面411において屈折するため、錐状体430を通る光路は光軸OA方向に沿っていない。このような光軸基準入射角θaが0°以外である光のうち、法線NA0基準で入射角が臨界角θxを超える(すなわち、光軸基準入射角θaが90°-θx未満である)光が錐状体430に入射しても、面430S0に位置する側面434において全反射するため、貫通孔422側(Z1-Z2方向)に進行できない。
これに対し、法線NA0基準で入射角が臨界角θx以下である(すなわち、光軸基準入射角θaが90°-θx以上である)光が錐状体430の内部を通る場合には、その光は面430S0に位置する側面434において全反射しない。このため、錐状体430に入射した光の一部は錐状体430を透過して貫通孔422側(Z1-Z2方向Z2側)に進行する。そのような貫通孔422側(Z1-Z2方向Z2側)に進行した光のうち、光軸基準入射角θaが角度θbである光路L0よりも光軸基準入射角θaが大きい光路を通る光については、貫通孔422により遮蔽することができる。
したがって、側面傾角θcが上記の傾き角θc0の場合には、光軸基準入射角θaが0°から角度θbの範囲である光路を通る光は、錐状体430の側面434で全反射されずに錐状体430を通過し、その通過した光は、アパーチャー420の貫通孔422でも遮光されず、受光素子210に到達してしまう。
このような光(光軸基準入射角θaが0°から角度θbの範囲の光路で錐状体430の内部を通る光)についても、側面傾角θcを上記の傾き角θc0よりもさらに小さくすれば、錐状体430の側面434にて全反射することができる。具体的には、図12(b)に示されるように、側面傾角θcを、主軸方向(Z1-Z2方向)に対して角度(θb+θx)傾いた線NAを法線とする面430Sの主軸方向(Z1-Z2方向)に対する傾き角θc1(=90°-(θb+θx))よりも小さくすればよい。すなわち、θc<θc1(=90°-θb-θx)を満たせばよい。
以上より、錐状体430の側面434と底部432との関係を次のように定義することができる。すなわち、錐状体430の尖端431側(Z1-Z2方向Z2側)に位置する面のうち、側面傾角がθc1以上の面を底部432と定義し、底部432よりも主軸方向の入射側(Z1-Z2方向Z1側)に位置する面を側面434と定義することができる。底部432は主軸方向の入射側(Z1-Z2方向Z1側)から錐状体430に入射した光を、主軸方向の出射側(Z1-Z2方向Z2側)に全反射なしに進行させ、受光素子210に導く。底部432を通過して受光素子210へと導かれる光の光軸基準入射角θaは、錐状体430の尖端431側(Z1-Z2方向Z2側)の底部432の円換算直径DTを用いて、下記式(3)を満たすことが好ましい。
θa<arctan((DT/2)/LE) (3)
錐状体430の側面434には光を反射可能な部材を付設してもよい。図12(a)に示される光学部材500では、錐状体430の側面434のX1-X2方向X1側に反射層435が設けられている。反射層435は錐状体の側面434の周方向全面にわたって設けられていてもよい。反射層435の具体例としてアルミニウム層などの金属材料層が挙げられる。反射層435が設けられていることにより、錐状体430の形状によらず側面434での反射率を安定的に高めることができる。また、側面434と底部432の面との区別を容易にすることができる。すなわち、反射層435が設けられて錐状体430の内部を通る光が反射される面が側面434であり、反射層435が設けられておらず錐状体430の内部を通る光が錐状体430の外部へと透過するZ1-Z2方向Z2側の面が底部432の面となる。
錐状体430の側面434は、平滑面と同様に錐状体430の内部を通る光を反射させる光学的機能を有する限り、平滑面以外の面から構成されていてもよい。例えば、側面434は、入光される光の波長長さ未満、好ましくはその光の波長の1/4未満の寸法での凹凸を持つ粗面から構成されていてもよいし、粗さ(数十μm程度まで)からうねり(サブミリ程度まで)の範囲の面内長さの不規則な凹凸を有する粗面から構成されていてもよい。あるいは、側面434が、粗さからうねりの範囲の所定の周期性や規則性を有する面、例えばサインカーブ、山谷状、階段状などの表面形状を有する面、から構成されていてもよい。
図13(a)は、本発明の第二の実施形態の第2例に係る光学部材を備える光学センサを説明するXZ平面での断面図である。図13(b)は、図13(a)の光学部材における各構成要素の配置を説明するZ軸方向からみた図である。図10に示される本発明の第2実施形態に係る光学部材510を備える光学センサ2010の基本構成は第二の実施形態の第1例に係る光学センサ2000と同様である。すなわち、光学部材510と受光装置200とを備える。第2例に係る光学部材510は、第1例に係る光学部材500との対比で、集光レンズ410と錐状体430とが一体化した透光性光学素子440を備えること、および透光性光学素子440と受光装置200の受光素子210との間にアパーチャー420が配置されることが相違する。光学部材510は光学部材500との対比で構成部品点数が少ないため、組み立て生産性に優れる場合がある。
図14は、本発明の第二の実施形態の第3例に係る光学部材を備える光学センサを説明するXZ平面での断面図である。図14に示される本発明の第二の実施形態の第3例に係る光学部材520を備える光学センサ2020の基本構成は第2例に係る光学センサ2010と同様である。すなわち、透光性光学素子440を有する光学部材520と受光装置200とを備える。第3例に係る光学部材520において、透光性光学素子440の錐状体430の尖端431は、アパーチャー420の主軸方向の入射側(Z1-Z2方向Z1側)端よりも、主軸方向の出射側(Z1-Z2方向Z2側)に位置する。これにより、光学部材520の主軸方向(Z1-Z2方向)の厚さを薄くすることができる。小型化、高集積化、迷光の影響を抑えるなどの観点から、光学部材520の主軸方向(Z1-Z2方向)の厚さは小さいことが好ましい。
光学部材520では、錐状体430の尖端431は貫通孔422の内部に位置する。これにより、錐状体430から出射した光は効率的に貫通孔422の内部に導かれ、不要光の除去が行われる。本明細書において、不要光とは、受光素子210に到達すべきでない光であって、具体的には、上記式(3)を満たさない光学基準入射角の光である。錐状体430から出射した光が遮光性部材421のZ1-Z2方向Z1側に到達すると、遮光性部材421でZ1-Z2方向Z1側へと反射する場合があり、このような反射光は不要光の発生原因となる。錐状体430の尖端431は貫通孔422の内部に位置する場合には、遮光性部材421での反射光に起因する不要光が原理的に発生しない。
光学部材520では、本実施形態の他の例に係る光学部材500、510と同様に、錐状体430の尖端431を含む底部432に集光レンズ410の焦点Fが位置する。錐状体430の尖端431が貫通孔422の内部に位置すると、焦点Fから受光素子210のZ1-Z2方向Z1側の面までの距離LSは短くなる。受光素子210の幅(X1-X2方向の幅)および集光レンズ410の口径DLは光学部材500、510の場合と等しいため、焦点距離LFは、光学部材500、510の場合よりも短く設定される。すなわち、錐状体430の尖端431が貫通孔422の内部に位置することにより、透光性光学素子440のZ1-Z2方向長さを小さくすることが可能となり、光学センサ2020の小型化、低背化が容易になる。
なお、光学部材520のように錐状体430の尖端431が貫通孔422の内部に位置する場合には、貫通厚さLHが貫通孔径DH以上であることに代えて、出射長さLEが貫通孔径DH以上であることを満たすことが好ましい。出射長さLEは、焦点Fと、貫通孔422の受光素子210に近位な開口(すなわち、Z1-Z2方向Z2側の開口)との主軸方向(Z1-Z2方向)の相対距離である。貫通孔422における貫通厚さLHから出射長さLEを引いた差(LH-LE)に相当する部分は、錐状体430の尖端431よりも、Z1-Z2方向Z1側に位置する。このため、この部分は光学部材520から出射した不要光を遮蔽する目的では有効に機能するとはいえない。しかしながら、錐状体430の側面434を透過した不要光を遮蔽する目的では機能する場合もある。
図15は、本発明の第二の実施形態の第4例に係る光学部材を備える光学センサを説明するXZ平面での断面図である。図15に示される本発明の第二の実施形態の第4例に係る光学部材530を備える光学センサ2030の基本構成は第3例に係る光学センサ2020と同様である。すなわち、透光性光学素子440を有する光学部材520と受光装置200とを備え、透光性光学素子440の錐状体430の尖端431は、アパーチャー420の貫通孔422の内部に位置する。透光性光学素子440のZ1-Z2方向長さは光学部材520の場合と同様である。
第4例に係る光学部材530は、光学部材520との対比で、透光性光学素子440がアパーチャー420に対して透光性を有する接着性材料(透明接着剤450)により固定されていることが相違する。すなわち、透光性光学素子440の錐状体430のZ1-Z2方向Z2側の側面434には、透光性部材の一種である透明接着剤450が接触している。透明接着剤450を用いることにより、透光性光学素子440とアパーチャー420との位置関係を固定することが容易になる場合がある。
ここで、透光性部材の一種である透明接着剤450は、錐状体430の側面434に接しているが、錐状体430の尖端431には付着していない。このため、錐状体430の尖端431から出射する光量を多くすることができる。なお、透明接着剤450を用いる場合には、その屈折率に留意すべきである。透明接着剤450の屈折率が空気の屈折率よりも透光性光学素子440の屈折率に近い場合には全反射の臨界角θxが大きくなるため、光軸基準入射角θaが比較的小さな入射光軸を有する不要光が錐状体430の側面434で適切に反射されずに受光素子210に到達する可能性が高くなることもある。この場合には、錐状体430に対応する錐体の高さLPのその錐体の底面の円換算直径DBに対する比(LP/DB)を大きくして、側面傾角θcを小さくすればよい。
図16は、本発明の第二の実施形態の第5例に係る光学部材を備える光学センサを説明するXZ平面での断面図である。図16に示される本発明の第二の実施形態の第5例に係る光学部材540を備える光学センサ2040の基本構成は第3例に係る光学センサ2030と同様である。すなわち、透光性光学素子440を有する光学部材540と受光装置200とを備え、透光性光学素子440の錐状体430の尖端431は、アパーチャー420の貫通孔422の内部に位置する。透光性光学素子440のZ1-Z2方向長さは光学部材520の場合と同様である。
第5例に係る光学部材540は、光学部材520との対比では、アパーチャー420が錐状体430の側面434に接する接触領域CRを有する。このため、アパーチャー420と錐状体430との位置関係を制御することが容易である。光学部材540は接触領域CRを有することから、アパーチャー420の厚さLTは貫通厚さLHよりも大きく、出射長さLEは貫通厚さLHよりも小さい。
図17は、本発明の第二の実施形態の第6例に係る光学部材を備える光学センサを説明するXZ平面での断面図である。図17に示される本発明の第二の実施形態の第6例に係る光学部材550を備える光学センサ2050の基本構成は第2例に係る光学センサ2010と同様である。すなわち、透光性光学素子440を有する光学部材550と受光装置200とを備え、透光性光学素子440の錐状体430の尖端431は、アパーチャー420の貫通孔422よりも主軸方向の入射側(Z1-Z2方向Z1側)に位置する。透光性光学素子440のZ1-Z2方向長さは光学部材510の場合と同様である。
第6例に係る光学部材540は、光学部材510との対比で、透光性光学素子440とアパーチャー420との間に透光性部材の一種である透過性フィルム460が配置されていることが相違する。本実施形態では、透過性フィルム460は透光性光学素子440およびアパーチャー420に当接し、これらの相対距離を制御するスペーサーとして機能している。このため、透光性光学素子440では、アパーチャー420と錐状体430との位置関係を制御することが容易である。透過性フィルム460を構成する透光性材料として、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂などが例示される。透光性材料が着色材料(染料、顔料)を含むことなどにより、透過性フィルム460の透過率は調整されていてもよい。
また、透光性光学素子440とアパーチャー420との間に透過性フィルム460が位置したことによって、集光レンズ410と受光素子210との距離が相対的に長くなった場合には、結果的に、集光レンズ410の凸面411の曲率が大きくなり、形状加工性が向上することもある。集光レンズ410と受光素子210との距離を変えることなく透光性光学素子440とアパーチャー420との間に透過性フィルム460を配置する場合には、例えば錐状体430に対応する錐体の高さLPを相対的に小さくすることもあり、この錐状体430の形状変更が透光性光学素子440の成形加工性の向上に寄与することもある。
(第三の実施形態)
従来、透光性を有する柱状の光ファイバーの複数を束ね、得られたファイバー束を固定する(バンドル化する)ことによって、コリメータアレイとすることができる。具体的な一例において、コリメータアレイを構成する光ファイバーは、コアの断面が内径10μmの円形であって、長軸方向長さが150μmである。このようなコリメータアレイの入射光制御性を計算すると、入射角が5°のときの透過率が100%、入射角が15°では透過率は7.40%となる。なお、全反射条件は5°、クラッドでの反射率を50%とした。
このコリメータアレイを構成する光ファイバーのアスペクト比(長軸方向長さ/コア断面の円換算直径)は15であり、このような大きなアスペクト比の構造体を光軸方向に沿って延在させることは容易でない。また、そのような構造体の多数について、それらの長軸方向を光軸方向に揃えることも容易でない。この構造体の配置のばらつきは、上記の入射光制御性に直接的に影響を与える。このため、コリメータアレイの光学特性を適切に管理するためには、光ファイバー単独の製造およびバンドル化の工程において工程管理を極めて厳密に行う必要がある。
上記のコリメータアレイにおいて、アスペクト比を維持して小型化しようとすると、光ファイバーのコアの断面積が小さくなり、開口率の低下をもたらしてしまう。開口率の低下は透過光量の絶対値を低下させるため、透過光量を確保するには光源を大型化して照射光量を増やすことが必要になる。このような対応は、光学センサとしての小型化に限界をもたらす。それゆえ、従来技術に係るコリメータアレイを単に小型化しても、光学センサとしての小型化には限界がある。
図18は、本発明の第三の実施形態に係るコリメータアレイが備える光学素子の構造を説明する図である。本発明の第三の実施形態に係る光学素子800では、図18に示されるように、コア801とクラッド802とからなる光ファイバーをテーパー構造として、コア801の断面積を光軸方向にそって漸減させる。そして、光ファイバーの全反射条件を、透過させたい入射光の傾き角よりも大きな角度に設定する。これにより、コリメータの光軸方向長さを短くしても、入射光の角度制御を適切に行うことができる。
以下、次の条件でテーパー構造を有する光ファイバーからなる光学素子800の光学特性を計算した。
入射側径 18μm
出射側径 5μm
テーパー角 6.2°
ファイバー長さ 60μm
全反射条件 25°
コア屈折率 1.50
クラッド屈折率 1.36
クラッドでの反射率 50°
この条件下での入射光制御性の計算結果は、入射角5°のときの透過率は94.8%、入射角が15°では7.0%となる。
したがって、本実施形態に係る光学素子800は、テーパー構造を有しない光ファイバーの半分以下の長さで、同等の光学特性が得られることが理論上確認された。
本実施形態に係る光学素子800を備えるコリメータアレイの製造方法は特に限定されない。次に説明する方法を採用することにより、本実施形態に係るコリメータアレイを効率的に製造できる可能性がある。
本実施形態に係るコリメータアレイの製造方法は、次の工程を備える。
(工程1)基材上にインプリント工法により、コアに対応する凹部を複数備えるクラッドアレイを形成する。
(工程2)クラッドアレイの凹部にコア材料をドクターブレード法により充填して、コア材料の流動性を低下させてコリメータアレイを形成する。
図19は、本実施形態に係る製造方法の説明図である。工程1はRoll to Roll工法を用いることができる。図20は、Roll to Roll工法による工程1の説明図である。紫外光を透過可能な剥離フィルムからなる基材851上に、UV硬化樹脂層852が積層された積層体850のロールを用意する。このロールを繰り出して、クラッドの反転形状を有する凹部が複数設けられたスタンパ861を備えるスタンパロール860を、積層体850のUV硬化樹脂層852に押し付けてクラッドに対応する凸部を転造するとともに、基材851側に設けられたUVランプ870から紫外光を照射して(図19(a))、転写形状が付与されたUV硬化樹脂層を硬化して、基材851上にクラッドアレイ831が形成されてなるシート830を得る(図19(b))。
工程2はドクターブレード法を用いることができる。図21は、ドクターブレード法による工程2の説明図である。シート830を繰り出して、コアを形成するための液状材料(コア材料CM)を保持する液受けパン881が接触するバックロール880上を通過させる。液受けパン881とバックロール880との間を通過することにより、シート830のクラッドアレイ831が設けられた側にはコア材料CMが接触し、クラッドアレイ831が有する多数の凹部にコア材料CMが充填される。バックロール880から所定の隙間を有するように配置されたナイフ882によってコア材料CMの一部が除去されることにより、シート830へのコア材料CMの付着量を制御する(図19(c))。適量のコア材料CMが付着したシート830に適切な処理を施すこと(例えば加熱すること)により、コア材料CMの流動性を低下させてコア832として、図18に示されるテーパー構造を有する光学素子800が多数配置されたコリメータアレイ820が得られる(図19(d))。
工程1をインプリント工法で実施する場合において、インプリント工法で一般的に使用されるアクリル系の樹脂をUV硬化樹脂層852の構成材料として用いると、UVランプ870でアクリル系の樹脂を硬化させた状態で、60μm程度の深さを有する凹部からスタンパ861の凸部を抜く際に、凸部がアクリル系樹脂の硬化物に衝突して、硬化物が破壊されることが懸念される。そこで、本実施形態に係る製造方法では、UV硬化樹脂層852の構成材料として、硬化した状態においてある程度の可撓性を有する軟質な材料を用いることが好ましい。そのような材料の一例として、ジメチルポリシロキサン(PDMS)を挙げることができる。PDMSの屈折率は1.50程度であり、この場合には、コア材料CMとして1.36程度のシリコーン樹脂を採用すればよい。
(第四の実施形態)
本発明の第四の実施形態に係る光学部材900は、第一の実施形態に係る光学部材100と同様に、レンズと、レンズの光軸に沿って設けられた2つの遮蔽部材と、を有するレンズ光学系を複数備える。
本発明の第四の実施形態に係る光学部材900は、図22および図23に示される製造方法によって製造可能である。
まず、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの透明材料からなる基材911の一方の面に、透明光学材料をインプリント工法で加工することなどにより、レンズ912をアレイ状に配置して、レンズアレイ910を得る(図22(a))。
基材911におけるレンズ912が設けられた側とは反対側の面に、ネガ型感光剤からなるレジスト層を形成し、レンズアレイ910におけるレンズ912が設けられた側からレンズ912の光軸に対して平行な光となっている露光用の光ELを照射する。露光用の光ELはレンズ912によって屈折し、レンズアレイ910から収束されて出射される。この収束された露光用の光ELにより、レジスト層において収束光路が透過した部分だけが硬化する。こうして、基材911におけるレンズ912が設けられた側とは反対側の面に、収束光路に対応する形状を有する光学材料層913が形成される(図22(b))。
基材911における光学材料層913が設けられた面に、光学材料層913を覆うように黒塗装914を形成する(図22(c))。
続いて、レンズアレイ910におけるレンズ912が設けられた側からレンズ912の光軸に対して平行な光となっているアブレーション加工用の光ALを照射する。このアブレーション加工用の光ALもレンズアレイ910により収束されて、光学材料層913側に収束光路が形成される。この収束光路は、基本的に、露光用の光ELが作った収束光路と同様であるから、レンズアレイ910から出射されたアブレーション加工用の光ALは、光学材料層913を透過して、光学材料層913の先端に積層された黒塗装914に照射される。これにより、光学材料層913の先端に積層された黒塗装914が除去加工され、開口915が形成される。こうして、レンズアレイ910のレンズ912が設けられた側とは反対側に、第1遮光部916が形成される(図22(d))。
所定の厚さの光学材料層917を第1遮光部916を覆うように形成し(図23(e))、光学材料層917の表面上に、図22(b)から図22(d)と同様のプロセスによって、収束光路に対応する形状を有する光学材料層918を配置し、これらを覆うように黒塗装919を形成し、レンズ912の光軸に対して平行な光となっているアブレーション加工用の光ALによって光学材料層918の先端に位置する黒塗装919を除去して開口920を形成する(図23(f))。こうして、レンズアレイ910からみて第1遮光部916よりも遠位に第2遮光部921を形成する。最後に、第2遮光部921を保護する保護層922を形成して、図23(g)に示される光学部材900が得られる。
このように、光学部材900の遮光部を形成するための露光用の光ELおよびアブレーション加工用の光ALを、レンズアレイ910を用いて集光させることにより、形成された遮光部(第1遮光部916、第2遮光部921)を自律的にアライメントすることが可能となり、遮光部の開口の制御性を高めることが実現される。
10 :レンズ部
11 :レンズ
11a、11b、11c、11d :露出レンズ
15 :レンズ光学系
20 :遮光部
21 :第1遮光部
21h :第1貫通孔
21a、21b、21c、21d :露出第1貫通孔
21ra、21rb、21rc、21rd :第1切欠部
22 :第2遮光部
22h :第2貫通孔
22a、22b、22c、22d :着目第2貫通孔
22ra、22rb、22rc、22rd :第2切欠部
30 :連結部
30S :壁状体の第1方向の端面
31 :壁状体
40 :光学調整材料
50 :受光素子
51 :筐体
100、101 :光学部材
100p :構造体
200 :受光装置
210 :受光素子
220 :基板
300 :光学ユニット
410 :集光レンズ
411 :凸面
420 :アパーチャー
421 :遮光性部材
422 :貫通孔
430 :錐状体
430S、430S0 :面
431 :尖端
432 :底部
434 :側面
435 :反射層
440 :透光性光学素子
450 :透明接着剤
460 :透過性フィルム
500、500X、510、520、530、540、550 :光学部材
800 :光学素子
801、832 :コア
802 :クラッド
820 :コリメータアレイ
830 :シート
831 :クラッドアレイ
850 :積層体
851 :基材
852 :UV硬化樹脂層
860 :スタンパロール
861 :スタンパ
870 :UVランプ
880 :バックロール
881 :液受けパン
882 :ナイフ
900 :光学部材
910 :レンズアレイ
911 :基材
912 :レンズ
913 :光学材料層
914 :黒塗装
915 :開口
916 :第1遮光部
917 :光学材料層
918 :光学材料層
919 :黒塗装
920 :開口
921 :第2遮光部
922 :保護層
1000、2000、2001、2010、2020、2030、2040、2050 :光学センサ
BT :黒化処理部
CP1 :第1接続部分
CP2 :第2接続部分
FS :枠形状
GP :隙間
HA1 :第1中心軸
HA2 :第2中心軸
SD1 :第1位置ずれ
SD2 :第2位置ずれ
AA :貫通軸
AL :アブレーション加工用の光
CM :コア材料
CR :接触領域
DB :円換算直径
DH :貫通孔径
DL :口径
DT :円換算直径
EL :露光用の光
F :焦点
L0 :光路
L1 :X1側光路
L1O :光路
L1R :第1反射光路
L2 :X2側光路
L2O :光路
L2R :第2反射光路
LA :入射光軸
LE :出射長さ
LF :焦点距離
LG :隙間
LH :貫通厚さ
LP :高さ
LS :距離
LT :厚さ
N1 :屈折率
N2 :屈折率
NA0、NA :法線
OA :光軸
Pc :収束点
Qd11 :レンズ四角形
Qd21 :第1四角形
Qd22 :第2四角形
R1 :第1反射点
R2 :第2反射点
SP :分割面
VS :仮想頂点
θa :光軸基準入射角
θb :角度
θc :側面傾角
θc0、θc1 :傾き角
θx :臨界角

Claims (10)

  1. 第1方向に沿った光軸を有する複数のレンズを有するレンズ部と、
    前記複数のレンズのそれぞれの前記光軸に対応した位置に設けられた複数の貫通孔を有する遮光部と、
    を備える光学部材であって、
    前記遮光部は、シート状であって相対的に前記レンズ部に近位な第1遮光部と、シート状であって相対的に前記レンズ部から遠位な第2遮光部とを有し、
    前記遮光部の周囲に位置して前記第1方向に延在する壁状体を有し、前記第1遮光部と前記第2遮光部とを連結する連結部を備え、
    前記連結部は、前記遮光部と一体形成されていること
    を特徴とする光学部材。
  2. 前記遮光部と前記連結部とはめっきにより形成されている、請求項1に記載の光学部材。
  3. 前記第1遮光部および前記第2遮光部は、それぞれの周縁部において前記壁状体の側面に接続する、請求項1または請求項2に記載の光学部材。
  4. 前記連結部は、前記壁状体の前記第1方向の端面において前記レンズ部の周縁部と接合する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学部材。
  5. 前記レンズ部は樹脂系材料からなる、請求項4に記載の光学部材。
  6. 前記連結部は、前記第1方向からみて、前記遮光部の周囲を囲むように設けられている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光学部材。
  7. 前記連結部は、前記第1方向に交差する方向に隙間を有して並ぶ複数の前記壁状体を有する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光学部材。
  8. 前記遮光部は黒化処理が施されている、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光学部材。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載される光学部材と、前記光軸上で前記遮光部を挟んで前記レンズ部とは反対側に設けられた受光素子と、を備える光学センサ。
  10. 請求項9に記載の光学センサを備える生体センサ。
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