JP2009031479A - 複合レンズ - Google Patents
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Abstract
【課題】光学有効部内の外周付近に接する紫外線硬化樹脂の硬化不足を抑制する構造を有する複合レンズを提供する。
【解決手段】基材となるプラスチックレンズ1の光学有効部11の片側面に接するように紫外線硬化樹脂2を備える。プラスチックレンズ1は透明樹脂を射出成形して形成する。このプラスチックレンズ1は、光学有効部11が凸レンズである。また、光学有効部11の外周には、略円環状の保持部12を有するとともに、保持部12には、光学有効部11を取り巻く円環状の凹溝13が形成されている。この凹溝13が、照射された紫外光を樹脂層に向けて拡散させる拡散部として機能する。プラスチックレンズ1の片側面には、凹レンズである樹脂層を形成する紫外線硬化樹脂2が接している。紫外線硬化樹脂2は透明性を有するとともに紫外線を照射することにより硬化する。
【選択図】図1
【解決手段】基材となるプラスチックレンズ1の光学有効部11の片側面に接するように紫外線硬化樹脂2を備える。プラスチックレンズ1は透明樹脂を射出成形して形成する。このプラスチックレンズ1は、光学有効部11が凸レンズである。また、光学有効部11の外周には、略円環状の保持部12を有するとともに、保持部12には、光学有効部11を取り巻く円環状の凹溝13が形成されている。この凹溝13が、照射された紫外光を樹脂層に向けて拡散させる拡散部として機能する。プラスチックレンズ1の片側面には、凹レンズである樹脂層を形成する紫外線硬化樹脂2が接している。紫外線硬化樹脂2は透明性を有するとともに紫外線を照射することにより硬化する。
【選択図】図1
Description
本発明は、複合レンズに係り、詳しくは小型の撮像装置への搭載に適した複合レンズに関する。
1枚のレンズで収差を補正すること等を目的として、屈折率が異なる素材を複合して製造する複合レンズが知られている。なかでも、レンズの光学有効面に光透過性の樹脂を固着した複合レンズが広く用いられている。かかる複合レンズの基材として用いるレンズにガラスレンズを用い、固着する樹脂素材として紫外線硬化樹脂を用いて、複合レンズを製造する方法が、例えば特許文献1および特許文献2に示されている。
特開昭62−227711号公報
特開平5−34509号公報
上記技術を用いて、基材となるレンズに射出成形によるプラスチックレンズを用いるとともに樹脂層として紫外線硬化樹脂を使用し、更に紫外線硬化樹脂を金型成形した後、紫外線硬化させる場合を考える。
基材となるプラスチックレンズは射出成形により形成されるため、光学有効部の外側に均一な厚さであるとともに円環状の保持部が形成される。このプラスチックレンズと金型との間に、紫外線硬化樹脂を挟み加圧して樹脂層を成形する。その後、図8(a)に示すように、金型3のない側、即ち樹脂層の反対側より基材となるレンズ1に紫外光41が照射される。この紫外光41は基材となるプラスチックレンズ1に均等な強度で照射され、基材となるプラスチックレンズ1により屈折させられた後、紫外線硬化樹脂2に到達する。基材となるプラスチックレンズ1の光学有効部(図8(b)のx=−0.9〜+0.9の部分)が凸レンズであれば、紫外光は平行光線であるため、光学有効部に照射された紫外光41は屈折により光軸方向に集中する。一方プラスチックレンズ1の保持部に照射された紫外光41は屈折せず直進する。そのためプラスチックレンズ1透過後の紫外線強度は、光軸付近で最大となり、周辺に向かい漸減し、プラスチックレンズ1の光学有効部内であって保持部に近い位置(図8(b)のx=±0.8の位置)で最小となり、保持部(図8(b)のx<−0.9およびx>+0.9の部分)において再び増加し、一定値となる。プラスチックレンズの光学有効部内であって保持部に近い部分に照射された紫外光は光軸方向に屈折させられる一方で、保持部に照射された紫外光は当該部分に向かわないためである。
その結果、上記プラスチックレンズの光学有効部内であって保持部に近い部分に接する紫外線硬化樹脂へ到達する紫外光が不足するため、同部分の紫外線硬化樹脂の硬化が不十分となり、問題となる。
本発明はかかる問題を解決するため成されたもので、プラスチックレンズの光学有効部内であって保持部に近い部分に接する紫外線硬化樹脂へ到達する紫外光の不足を抑制することにより、光学有効部内の外周付近に接する紫外線硬化樹脂の硬化不足を抑制する構造を有する複合レンズを提供することにある。
本発明にかかる複合レンズは、光学有効部の外周部を取り巻くように保持部が突設されたプラスチックレンズと、当該光学有効部に接するように設けられるとともに紫外線硬化樹脂で形成された樹脂層とを備える複合レンズである。更に、前記保持部には、前記プラスチックレンズを透過し前記樹脂層で吸収されるように前記光学有効部側から照射された紫外光を、前記樹脂層に向けて拡散させる拡散部を備えることを特徴とする。
保持部には、前記プラスチックレンズを透過し前記樹脂層で吸収されるように前記光学有効部側から照射された紫外光を、前記樹脂層に向けて拡散させる拡散部を備えるため、拡散部によって拡散された紫外光が、光学有効部に接するように設けられた紫外線硬化樹脂に到達する。従って、保持部に近い部分に接する紫外線硬化樹脂へ到達する紫外光の不足を抑制し、光学有効部内の外周付近に接する紫外線硬化樹脂の硬化不足を抑制する。
本発明にかかる複合レンズは、拡散部が光学有効部を取り巻く凹溝であることが、好ましい。かかる構成によると、拡散部が光学有効部を取り巻く凹溝であるため、照射された紫外光を拡散させることができる。また、同凹溝は光学有効部を取り巻いているため、光学有効部内の外周付近全周に拡散光を到達させることができる。また、凹溝は射出成形と同時に形成することが可能であるため、安価かつ容易に形成できる。
本発明にかかる複合レンズは、拡散部が光学有効部を取り巻く凹凸形状の粗面を有することも好ましい。かかる構成によると、拡散部が凹凸形状の粗面を有するため、照射された紫外光を拡散させることができる。また、凹凸形状の粗面有する拡散部が、光学有効部を取り巻いているため、光学有効部内の外周付近全周に拡散光を到達させることができる。また、凹凸形状の粗面は射出成形と同時に形成することも、射出成形後に溶剤により保持部表面を不均一に溶解することによっても形成できる。
本発明にかかる複合レンズは、拡散部が、前記光学有効部を取り巻く凸部であることも好ましい。かかる構成によると、拡散部が凸部であるため、照射された紫外光を焦点において一旦集中させた後に拡散させることができる。また、凸部が、光学有効部を取り巻いているため、光学有効部内の外周付近全周に拡散光を到達させることができる。また、凸部は射出成形と同時に形成することが可能であるため、安価かつ容易に形成できる。
本発明にかかる複合レンズは、光学有効部を取り巻く回折格子であることも好ましい。かかる構成によると、拡散部が回折格子であるため、照射された紫外光を回折させることにより拡散させることができる。また、回折格子が、光学有効部を取り巻いているため、光学有効部内の外周付近全周に拡散光を到達させることができる。また、回折格子は射出成形と同時に形成することが可能であるため、安価かつ容易に形成できる。
本発明によれば、紫外線照射時における光学有効部内の外周付近の紫外線強度の低下を抑制することにより、光学有効部内の外周付近に接する紫外線硬化樹脂の硬化不足を抑制する構造を有する複合レンズを提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した複合レンズの一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
以下、本発明を具体化した複合レンズの一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
図1に示すように、第1の実施形態にかかる複合レンズは基材となるプラスチックレンズ1の光学有効部11の片側面に接するように紫外線硬化樹脂2を備える。プラスチックレンズ1は透明樹脂を射出成形して形成する。透明樹脂は特に限定されないが、日本ゼオン社製Zeonex E48Rであることが好ましい。このプラスチックレンズ1は、光学有効部11が中心厚0.94mmの凸レンズであり、1.80mmの光学有効径即ち光学有効部11を有する。また、光学有効部11の外周には、厚み0.35mmの略円環状の保持部12を有するとともに、保持部12には、光学有効部11を取り巻く円環状の凹溝13が形成されている。この凹溝13が、照射された紫外光を樹脂層に向けて拡散させる拡散部として機能する。凹溝13の幅は200μmであり、深さは50μmである。また、凹溝13が形成されている部分以外において、保持部12は一定の厚み0.35mmを有する。
プラスチックレンズ1の片側面には、中心厚0.10mm、光学有効部11の最大厚が0.30mmの凹レンズである樹脂層を形成する紫外線硬化樹脂2が接している。紫外線硬化樹脂2は透明性を有するとともに紫外線を照射することにより硬化するものであれば特に限定されないが、三菱レーヨン社製MP202が好ましい。
図2(a)に示すように、金型3の内部にゲル状の紫外線硬化樹脂2を必要量挿入し、更にプラスチックレンズ1で開口部を封じると、金型3とプラスチックレンズ1とによって形成された空間内に紫外線硬化樹脂2のゲルが密実され、樹脂層が形成される。更に紫外線硬化樹脂2に紫外線を照射することにより紫外線硬化樹脂2を硬化させた後、金型をとりはずすことにより複合レンズが製造される。
更に図2を用いて紫外線照射の態様を詳説する。
図2(b)において、横軸(x軸)は複合レンズの径方向の位置を示し、縦軸(y軸)は上記各位置におけるプラスチックレンズ1透過後の紫外線強度を示している。横軸(x軸)の基点(0点)は複合レンズの光軸と横軸(x軸)が交わる点においた。また、理解の便宜のため、図2(a)と図2(b)との横軸(x軸)位置を対応させている。
図2(b)において、横軸(x軸)は複合レンズの径方向の位置を示し、縦軸(y軸)は上記各位置におけるプラスチックレンズ1透過後の紫外線強度を示している。横軸(x軸)の基点(0点)は複合レンズの光軸と横軸(x軸)が交わる点においた。また、理解の便宜のため、図2(a)と図2(b)との横軸(x軸)位置を対応させている。
図2(a)に示すように、紫外光41は紫外線硬化樹脂2が接している側面とは反対側より、プラスチックレンズ1に照射される。紫外線硬化樹脂2には金型3が接しているため、直接紫外光41を紫外線硬化樹脂2に照射することができないためである。紫外光41はプラスチックレンズ1の光軸に平行な光であるため、プラスチックレンズ1の表面には均等な強度で照射される。プラスチックレンズ1の光学有効部11に照射された紫外光41はプラスチックレンズ1により光路を屈折させられ、光軸方向(X=0の方向)に集中する。そのためレンズ透過後の紫外線強度、即ち紫外線硬化樹脂2に通達する紫外線強度は、図2(b)に示すように、レンズの光軸付近で最大となり周辺部に向かって漸減する。一方プラスチックレンズ1の保持部12であって凹溝13を形成していない部分に照射された紫外光41はプラスチックレンズ1により光路を屈折させられることがなく、直進する。そのため凹溝13を形成していない保持部12を透過した紫外線の強度は一定で、透過前の紫外光41に比例した一定強度となる。更にプラスチックレンズ1の保持部12であって凹溝13を形成している部分に照射された紫外光41はプラスチックレンズ1により光路を屈折させられ、拡散する。拡散光の一部は光学有効部11方向に向かうため、実線で示した本実施形態の紫外線強度における、光学有効部11内の外周付近の紫外線強度が、点線で示した従来の紫外線強度に比べて増加する。更に紫外線強度の最低値を示す領域も点線で示した従来の最低値をとる位置(X=±0.8の位置)より外周方向に移動する。その結果、光学有効部11に接する部分の紫外線硬化樹脂2の硬化が、外周部付近で不十分となることが抑制される。
更に図3を用いて本実施態様における凹溝13の効果を説明する。
図3(b)は樹脂層の厚みばらつきを本実施例と、従来例と比較して示したものである。図3(b)において、横軸(x軸)は複合レンズの直径方向の位置を示し、縦軸(y軸)に上記各位置における樹脂層の厚みの実測値と設計値との差(以下、「樹脂面形状ずれ」とする)を表示したグラフである。横軸(x軸)の基点(0点)は複合レンズの光軸と横軸(x軸)が交わる点においた。また、理解の便宜のため、図3(a)として複合レンズの断面図を表示し、図3(a)と図3(b)との横軸(x軸)位置を対応させている。なお、樹脂層の厚みの測定には三鷹光器株式会社製 非接触三次元測定装置 NH−3SPを使用し、中心点から左右に0.9mmの範囲(光学有効径範囲)について測定した。
図3(b)は樹脂層の厚みばらつきを本実施例と、従来例と比較して示したものである。図3(b)において、横軸(x軸)は複合レンズの直径方向の位置を示し、縦軸(y軸)に上記各位置における樹脂層の厚みの実測値と設計値との差(以下、「樹脂面形状ずれ」とする)を表示したグラフである。横軸(x軸)の基点(0点)は複合レンズの光軸と横軸(x軸)が交わる点においた。また、理解の便宜のため、図3(a)として複合レンズの断面図を表示し、図3(a)と図3(b)との横軸(x軸)位置を対応させている。なお、樹脂層の厚みの測定には三鷹光器株式会社製 非接触三次元測定装置 NH−3SPを使用し、中心点から左右に0.9mmの範囲(光学有効径範囲)について測定した。
図3(b)より明らかなように、点線で示した従来の樹脂面形状ずれに比べて、実線で示した本実施形態における樹脂面形状ずれは特に光学有効部の外周付近(x=±0.75の位置より外周側)において小さくなっている。これは、従来の複合レンズにおいて、光学有効部の外周付近に接する紫外線硬化樹脂2が硬化不足であったため、硬化後の精度が不十分であったこと、及び本実施形態において、硬化不足が抑制され、硬化後の精度が上昇したことを示していると考えられる。
上記実施形態の複合レンズによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、保持部12に設けられた凹溝13に照射された紫外光が拡散させられることにより、光学有効部11に接する紫外線硬化樹脂2へ照射される紫外線強度が上記従来より増加する。従って、光学有効部内の外周付近における紫外線強度の低下が抑制される。その結果、当該部分の紫外線硬化樹脂2の硬化不足が抑制される。
また、図3に示すように、複合レンズの光学有効部の外周付近における樹脂面形状ずれが改善され、紫外線硬化樹脂2の厚さが設計値に近づいている。
(2)上記実施形態では、凹溝が光学有効部11を取り巻く円環状に形成されているため、光学有効部内の外周付近全周に凹溝により拡散された紫外光を到達させることができる。
(3)上記実施形態では、保持部12に凹溝13を形成するのみで、上記効果が得られる。この凹溝13はプラスチックレンズ1の射出成形と同時に形成することができるため、容易かつ安価に形成できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した複合レンズの第2の実施形態を図4にしたがって説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態の保持部12の構造を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
図4に示すように、第2の実施形態にかかる複合レンズは基材となるプラスチックレンズ1の片側の光学有効部11に紫外線硬化樹脂2を備える。プラスチックレンズ1は日本ゼオン社製Zeonex E48Rを射出成形することにより製造される。このプラスチックレンズ1は、光学有効部11が中心厚0.94mmの凸レンズであり、1.80mmの光学有効径即ち光学有効部11を有する。また、光学有効部11の外周には、厚み0.35mmの略円環状の保持部12を有するとともに、保持部12には、光学有効部11を取り巻く円環状の凹凸形状の粗面14が形成されている。この凹凸形状の粗面14が、照射された紫外光を樹脂層に向けて拡散させる拡散部として機能する。凹凸形状の粗面14の幅は200μmであり、中心線平均粗さRa=0.5μm以上である。紫外光を散乱させるために、紫外光の中心波長(365nm)よりRaが大きいことが好ましい。凹凸形状の粗面14は、プラスチックレンズ1の射出成形時に形成しても良いし、射出成形後に薬剤により表面を侵食させて形成しても良い。
上記実施形態の複合レンズによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)第2の実施形態では、保持部12に設けられた凹凸形状の粗面14に照射された紫外光が散乱させられることにより、その一部が光学有効部に接する紫外線硬化樹脂に達し、光学有効部11に接する紫外線硬化樹脂2へ照射される紫外線強度が上記従来より増加する。従って、光学有効部内の外周付近における紫外線強度の低下が抑制される。その結果、当該部分の紫外線硬化樹脂2の硬化不足が抑制される。その結果、特に図示していないが、複合レンズの光学有効部の外周付近における樹脂面形状ずれが改善され、紫外線硬化樹脂2の厚さが設計値に近づくと推定される。
(2)第2の実施形態では、凹凸形状の粗面14が光学有効部11を取り巻く円環状に形成されているため、光学有効部内の外周付近全周に凹凸形状の粗面14により拡散された紫外光を到達させることができる。
(3)第2の実施形態では、保持部12に凹凸形状の粗面14を形成するのみで、上記効果が得られる。この凹溝13はプラスチックレンズ1の射出成形と同時に形成することも、射出成形後に薬剤により表面を侵食させて形成することも可能なため、容易かつ安価に形成できる。
(第3の実施形態)
次に、本発明を具体化した複合レンズの第3の実施形態を図5および図6にしたがって説明する。なお、第3の実施形態は、第1の実施形態の保持部12の構造を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
次に、本発明を具体化した複合レンズの第3の実施形態を図5および図6にしたがって説明する。なお、第3の実施形態は、第1の実施形態の保持部12の構造を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
図5に示すように、第3の実施形態にかかる複合レンズは基材となるプラスチックレンズ1の片側の光学有効部11に紫外線硬化樹脂2を備える。プラスチックレンズ1は日本ゼオン社製Zeonex E48Rを射出成形することにより製造される。このプラスチックレンズ1は、光学有効部11が中心厚0.94mmの凸レンズであり、1.80mmの光学有効径即ち光学有効部11を有する。また、光学有効部11の外周には、厚み0.35mmの略円環状の保持部12を有するとともに、保持部12には、光学有効部11を取り巻く円環状の凸部15が形成されている。凸部15の幅は100μmであり、保持部12からの高さ50μmである。図6に示すように、凸部15によって紫外光を一旦集中させた後に再度拡散させ、光学有効部に接する紫外線硬化樹脂に到達させる。即ち、この凸部15が、照射された紫外光を樹脂層に向けて拡散させる拡散部として機能する。そのため、凸部15の屈折率が大きいことが必要である。同凸部15は、プラスチックレンズ1の射出成形時に金型により形成する。なお、凸部15を金型により形成する場合は、金型の強度を保つため、凸部15の位置は光学有効部11の外周より50μm以上外周方向に離すことが望ましい。
上記実施形態の複合レンズによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)第3の実施形態では、保持部12に設けられた凸部15に照射された紫外光が一旦集中させられた後に再度拡散させられるため、拡散された紫外光の一部が光学有効部に接する紫外線硬化樹脂に達する。よって、光学有効部11に接する紫外線硬化樹脂2へ照射される紫外線強度が上記従来より増加する。従って、光学有効部内の外周付近における紫外線強度の低下が抑制され、当該部分の紫外線硬化樹脂2の硬化不足が抑制される。その結果、特に図示していないが、複合レンズの光学有効部の外周付近における樹脂面形状ずれが改善され、紫外線硬化樹脂2の厚さが設計値に近づくと推定される。
(2)第3の実施形態では、凸部15が光学有効部11を取り巻く円環状に形成されているため、光学有効部内の外周付近に凸部15により拡散させられた紫外光が到達する。
(3)第3の実施形態では、保持部12に凸部15を形成するのみで、上記効果が得られる。この凸部15はプラスチックレンズ1の射出成形と同時に形成することが可能なため、容易かつ安価に形成できる。
(第4の実施形態)
次に、本発明を具体化した複合レンズの第4の実施形態を図7にしたがって説明する。なお、第4の実施形態は、第1の実施形態の保持部12の構造を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
次に、本発明を具体化した複合レンズの第4の実施形態を図7にしたがって説明する。なお、第4の実施形態は、第1の実施形態の保持部12の構造を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
図7に示すように、第4の実施形態にかかる複合レンズは基材となるプラスチックレンズ1の片側の光学有効部11に紫外線硬化樹脂2を備える。プラスチックレンズ1は日本ゼオン社製Zeonex E48Rを射出成形することにより製造される。このプラスチックレンズ1は、光学有効部11が中心厚0.94mmの凸レンズであり、1.80mmの光学有効径即ち光学有効部11を有する。また、光学有効部11の外周には、厚み0.35mmの略円環状の保持部12を有するとともに、保持部12には、光学有効部11を取り巻く円環状の回折格子16が形成されている。この回折格子16が、照射された紫外光を樹脂層に向けて拡散させる拡散部として機能する。回折格子16の幅は200μmであり、格子の間隔(ピッチ)は1.33μmである。ところで、紫外線硬化樹脂の硬化が不十分な領域に紫外光を向けるためには、回折格子によって紫外光を屈折角θ=8°〜15°の範囲において屈折させる必要がある。ここで、
n・sinθ=λ/P・・・(1)
(ただし、nは屈折率、θは屈折角、λは波長、Pはピッチである。)
の関係があるため、n=1、λ=365nmとしてP=1.0〜1.7μmであることが必要であるところ、本実施例は1.33μmであり、かかる要件を満たしている。回折格子16は、プラスチックレンズ1の射出成形時に金型により形成する。
n・sinθ=λ/P・・・(1)
(ただし、nは屈折率、θは屈折角、λは波長、Pはピッチである。)
の関係があるため、n=1、λ=365nmとしてP=1.0〜1.7μmであることが必要であるところ、本実施例は1.33μmであり、かかる要件を満たしている。回折格子16は、プラスチックレンズ1の射出成形時に金型により形成する。
上記実施形態の複合レンズによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)第4の実施形態では、保持部12に設けられた回折格子16に照射された紫外光が屈折させられることにより、その一部が光学有効部に接する紫外線硬化樹脂に達し、光学有効部11に接する紫外線硬化樹脂2へ照射される紫外線強度が上記従来より増加する。従って、光学有効部内の外周付近における紫外線強度の低下が抑制され、当該部分の紫外線硬化樹脂2の硬化不足が抑制される。その結果、特に図示していないが、複合レンズの光学有効部の外周付近における樹脂面形状ずれが改善され、紫外線硬化樹脂2の厚さが設計値に近づくと推定される。
(2)第4の実施形態では、回折格子16が光学有効部11を取り巻く円環状に形成されているため、光学有効部内の外周付近全周に回折格子16により拡散された紫外光を到達させることができる。
(3)第4の実施形態では、保持部12に回折格子16を形成するのみで、上記効果が得られる。この凹溝13はプラスチックレンズ1の射出成形と同時に形成することが可能なため、容易かつ安価に形成できる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態1〜4においては、拡散部が光学有効部全体を切れ目なく取り巻いているが、紫外線硬化樹脂の硬化不足を抑制できるのであれば、拡散部が部分的に切れ目を設けて取り巻いていてもよい。拡散部が切れ目を設けて取り巻くことにより、複合レンズの製造が容易となる場合や、レンズの強度が増すことが考えられるためである。
・上記実施の形態1および2においては拡散部としての凹溝13、凹凸形状の粗面14、凸部15あるいは回折格子16を形成したが、当該部分に紫外線を拡散させる別部材を拡散部として備えても良い。この場合も、上記実施の形態1〜4と同様の効果が得られる。
本発明にかかる複合レンズは、撮像レンズを初めとするあらゆる光学レンズとして利用可能である。特に小型の撮像機や光学的読み取り装置用のレンズとして利用可能性が大きい。
1・・・プラスチックレンズ、2・・・紫外線硬化樹脂、3・・・金型、11・・・光学有効部、12・・・保持部、13・・・凹溝、14・・・凹凸形状の粗面、15・・・凸部、16・・・回折格子、41・・・紫外光。
Claims (5)
- 光学有効部の外周部を取り巻くように保持部が突設されたプラスチックレンズと、当該光学有効部に接するように設けられるとともに紫外線硬化樹脂で形成された樹脂層とを備える複合レンズにおいて、
前記保持部には、前記プラスチックレンズを透過し前記樹脂層で吸収されるように前記光学有効部側から照射された紫外光を、前記樹脂層に向けて拡散させる拡散部を備えることを特徴とする複合レンズ。 - 前記拡散部が、前記光学有効部を取り巻く凹溝である請求項1に記載の複合レンズ。
- 前記拡散部が、前記光学有効部を取り巻く凹凸形状の粗面を有する請求項1に記載の複合レンズ。
- 前記拡散部が、前記光学有効部を取り巻く凸部である請求項1に記載の複合レンズ。
- 前記拡散部が、前記光学有効部を取り巻く回折格子である請求項1に記載の複合レンズ。
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