JP2023542160A - 光吸収光学キャビティを含む、光学構造体及び光学システム - Google Patents

光吸収光学キャビティを含む、光学構造体及び光学システム Download PDF

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Abstract

光学構造体は、基材上に形成されたマイクロレンズを含むレンズ層と、レンズ層の基材側に配設された少なくとも1つの光吸収光学キャビティと、を含むことができる。各光吸収光学キャビティは、約300nm未満の平均厚さを有し、かつ、光吸収性の第1の端部層と第2の端部層との間に配設された光学的に透明な中間層を含む。中間層ではなく、第1の端部層及び第2の端部層の各々が、マイクロレンズと1対1の対応で位置合わせされた複数の貫通開口部を画定する。光学構造体は、2つの光吸収光学キャビティの間に配設された光学的に透明なスペーサ層を含むことができる。光学システムは、光学構造体と、少なくとも1つのプリズムフィルムを含む屈折構成要素と、を含む。

Description

光学素子は、マイクロレンズと、マイクロレンズと位置合わせされたピンホールを有するピンホールマスクと、を含むことができる。
液晶ディスプレイを含むデバイスは、ディスプレイの背後に指紋センサを含み得る。
本明細書は、概して、レンズ層と、少なくとも1つの光吸収光学キャビティと、を含む光学構造体に関する。光学システムは、上記光学構造体を含むことができる。
本明細書のいくつかの態様では、光学構造体が提供される。光学構造体は、基材上に形成され、かつ、直交する第1の方向及び第2の方向に沿って配置されている複数のマイクロレンズを含むレンズ層を含む。光学構造体は、レンズ層の基材側に配設された第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティを更に含む。各光吸収光学キャビティは、約300nm未満の平均厚さを有し、かつ、光吸収性の第1の端部層と第2の端部層との間に配設された光学的に透明な中間層を含む。中間層ではなく、第1の端部層及び第2の端部層の各々が、第1の方向及び第2の方向に沿って内部に配置され、かつ、マイクロレンズと1対1の対応で位置合わせされている、複数の貫通開口部を画定する。光学構造体は、第1の光吸収光学キャビティと第2の光吸収光学キャビティとの間に配設され、かつ、約1マイクロメートル超の平均厚さを有する、光学的に透明なスペーサ層を更に含む。
本明細書のいくつかの態様では、光学構造体が提供される。光学構造体は、直交する第1の方向及び第2の方向に沿って配置された複数のマイクロレンズを含むレンズ層と、レンズ層から離間し、かつ、第1の方向及び第2の方向に沿って配置されて内部を貫通する複数の第1の光学的開口部を画定する、光学的に不透明な第1のマスク層と、を含む。第1のマスク層は、約300nm未満の平均厚さを有し、かつ、光吸収性の第1の端部層と第2の端部層との間に配設された光学的に透明な中間層を含む、第1の光吸収光学キャビティを含む。各第1の光学的開口部は、第1の端部層及び第2の端部層の各々に貫通開口部を含むが、中間層には貫通開口部を含まない。光学構造体は、レンズ及び第1のマスク層から離間し、かつ、第1の方向及び第2の方向に沿って配置されて内部を貫通する複数の第2の光学的開口部を画定する、光学的に不透明な第2のマスク層を更に含む。第1のマスク層は、レンズ層と第2のマスク層との間に配設される。マイクロレンズと第1の光学的開口部及び第2の光学的開口部との間に1対1の対応があり、各マイクロレンズについて、マイクロレンズ並びに対応する第1の光学的開口部及び第2の光学的開口部が、レンズ層に対して同じ角度をなす直線を実質的に中心とするようになっている。画像を担持する画像光が直線に沿ってマイクロレンズに入射し、画像光がマイクロレンズを実質的に満たすようになっているとき、第1の光学的開口部及び第2の光学的開口部のうちの少なくとも1つが、マイクロレンズに起因する画像品質劣化を低減するようにサイズ決めされている。
本明細書のいくつかの態様では、一体型光学層を含む光学構造体が提供される。一体型光学層は、構造化された第1の主表面及び反対側の第2の主表面を含み、構造化された第1の主表面は、直交する第1の方向及び第2の方向に沿って配置された複数のマイクロレンズを画定する。一体型光学層は、第1の主表面と第2の主表面との間に配設され、かつ、第1の主表面及び第2の主表面から離間している、光学的に不透明な埋め込みの第1のマスク層を更に含む。第1のマスク層は、第1の方向及び第2の方向に沿って配置されて内部を貫通する複数の第1の光学的開口部を画定する。マイクロレンズと第1の光学的開口部との間に1対1の対応がある。第1の光学的開口部のうちの少なくとも過半数の、各第1の光学的開口部について、第1の光学的開口部は、第1の主表面に面した主頂面及び第2の主表面に面した反対側の主底面を有する第1の空白領域を画定する。一体型光学層の、一体型光学層に実質的に垂直な断面内で、その主頂面と主底面とは、第1の空白領域の縁部の近くの離隔距離よりも長い、第1の空白領域の中心の近くの離隔距離を有する。第1のマスク層は、約300nm未満の平均厚さを有し、かつ、光吸収性の第1の端部層と第2の端部層との間に配設された光学的に透明な中間層を含む、光吸収光学キャビティを含む。各第1の光学的開口部は、第1の端部層及び第2の端部層の各々に貫通開口部を含むが、中間層には貫通開口部を含まない。
本明細書のいくつかの態様では、一体型光学層を含む光学構造体が提供される。一体型光学層は、構造化された第1の主表面及び反対側の第2の主表面を含み、構造化された第1の主表面は、直交する第1の方向及び第2の方向に沿って配置された複数のマイクロレンズを画定する。一体型光学層は、第1の主表面と第2の主表面との間に配設され、かつ、第1の主表面及び第2の主表面から離間している、光学的に不透明な埋め込みの第1のマスク層を更に含む。第1のマスク層は、第1の方向及び第2の方向に沿って配置されて内部を貫通する複数の第1の光学的開口部を画定する。マイクロレンズと第1の光学的開口部との間に1対1の対応がある。第1の光学的開口部のうちの少なくとも過半数の、各第1の光学的開口部について、第1の光学的開口部は、第1の主表面に面した主頂面及び第2の主表面に面した反対側の主底面を有する第1の空白領域を画定する。一体型光学層の、一体型光学層に実質的に垂直な断面内で、一体型光学層は、第1の空白領域の主頂面及び主底面のうちの少なくとも1つに沿って集中する複数のナノ粒子を含む。第1のマスク層は、約300nm未満の平均厚さを有し、かつ、光吸収性の第1の端部層と第2の端部層との間に配設された光学的に透明な中間層を含む、光吸収光学キャビティを含む。各第1の光学的開口部は、第1の端部層及び第2の端部層の各々に貫通開口部を含むが、中間層には貫通開口部を含まない。
本明細書のいくつかの態様では、本明細書に記載の光学構造体を含む光学システムが提供される。光学構造体は、直交する第1の方向及び第2の方向に沿って配置された複数のマイクロレンズを含み、かつ、少なくとも1つの光吸収光学キャビティを含む。光学システムは、第1の方向及び第2の方向に沿って延びている液晶ディスプレイと、液晶ディスプレイを照明するように配設されたライトガイドと、液晶ディスプレイとライトガイドとの間に配設された屈折構成要素であって、第1の方向及び第2の方向によって画定される平面に実質的に平行な第1の長手方向に沿って延びる複数の第1のプリズムを含む第1のプリズムフィルムを含む、屈折構成要素と、液晶ディスプレイの反対側でライトガイドに近接して配設された光学センサと、を更に、含む。光学構造体は、マイクロレンズが光学センサとは反対を向くように、ライトガイドと光学センサとの間に配設される。
これら及び他の態様は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、いかなる場合も、この簡潔な概要は、特許請求の範囲の主題を限定するものと解釈されるべきではない。
例示的なマスク層の概略断面図である。 例示的なマスク層の概略断面図である。 例示的なマスク層の概略断面図である。 例示的なマスク層の概略断面図である。 例示的な光学構造体又は光学層の概略断面図である。 例示的な光学構造体又は光学層の概略断面図である。 単一のマイクロレンズを示す、例示的な光学構造体又は光学層の一部分の概略断面図である。 単一のマイクロレンズを示す、例示的な光学構造体又は光学層の一部分の概略断面図である。 単一のマイクロレンズを示す、例示的な光学構造体又は光学層の一部分の概略断面図である。 2つのマスク層を含む例示的な光学構造体又は光学層の概略断面図である。 例示的な多層マスクの概略断面図である。 1つのマスク層を含む例示的な光学構造体又は光学層の概略断面図である。 光学層又はフォトセンサを含む例示的な光学構造体の概略断面図である。 例示的なマイクロレンズの配列及び光学的開口部の概略上面図である。 マイクロレンズに入射する光を概略的に示す図である。 マイクロレンズに入射する光を概略的に示す図である。 マイクロレンズに入射する光を概略的に示す図である。 マイクロレンズを透過した光の例示的な強度分布の概略プロットである。 空白領域を示す、例示的な光学構造体又は光学層の一部分の概略断面図である。 空白領域を示す、例示的な光学構造体又は光学層の一部分の概略断面図である。 空白領域を示す、例示的な光学構造体又は光学層の一部分の概略断面図である。 空白領域を示す、例示的な光学構造体又は光学層の一部分の概略断面図である。 例示的な光学システムの概略断面図である。 例示的な光学システムの概略断面図である。 例示的な光学構造体及び屈折構成要素の最大投影領域の概略図である。 例示的な光学構造体及び屈折構成要素の最大投影領域の概略図である。 例示的な屈折構成要素の概略断面図である。 概略的例示的なコノスコーププロットである。 概略的例示的なコノスコーププロットである。 概略的例示的なコノスコーププロットである。 様々な光学構造体に関する反射率対波長のプロットである。 様々な光学構造体に関する反射率対波長のプロットである。 様々な光学構造体に関する反射率対波長のプロットである。 様々な光学構造体に関する反射率対波長のプロットである。 様々な光学構造体に関する計算された点像分布関数のプロットである。 様々な光学構造体に関する計算された点像分布関数のプロットである。 様々な光学構造体に関する計算された点像分布関数のプロットである。
以下の説明では、本明細書の一部を構成し、様々な実施形態が実例として示される、添付図面が参照される。図面は、必ずしも正確な比率の縮尺ではない。本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想到され、実施可能である点を理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味では解釈されない。
光学フィルタにおいて、金属層に貫通開口部(例えば、ピンホール)を含むマスク層を使用することができる。しかしながら、金属は、望ましくない反射を引き起こすことがある。本明細書のいくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの光吸収光学キャビティを含むマスク層が提供される。あるいは、いくつかの実施形態によれば、光学構造体又は光学層は、2つの端部層の間に配設された光吸収キャビティによって置き換えられたマスク層を有するとして記載され得る。光吸収光学キャビティは、光吸収光学キャビティがないとマスク層から発生する不要な反射を実質的に低減することが分かっている。いくつかの実施形態では、光学構造体又は光学層は、マイクロレンズアレイと、内部を貫通する光学的開口部を有する少なくとも1つの光吸収光学キャビティと、を含む。いくつかの実施形態によれば、本明細書に記載の光学構造体又は光学層は、角度選択性の光学フィルタとして使用され得る。いくつかの実施形態によれば、マスク層からの望ましくない反射を低減することによって、望ましくないクロストーク(例えば、1つのマイクロレンズに入射する光が、別のマイクロレンズに対応する開口部を透過する)を実質的に低減できることが分かっている。
スマートフォン又はタブレットコンピュータ適用例などのいくつかの適用例では、指紋センサを液晶ディスプレイ(LCD)の背後に置くことが望ましい。ところが、液晶ディスプレイは多くの場合、液晶ディスプレイパネルの背後に直交プリズムフィルムなどの屈折構成要素を含む。指紋から反射された光は、典型的には、屈折構成要素によって複数のビームセグメントに分割され、これにより、センサに入射するときの指紋の光学画像の品質が劣化することがある。いくつかの実施形態によれば、この画像品質劣化を回避する、又は実質的に低減する光学構造体、光学層、及び光学システムが提供される。
図1A~図1Dは、それぞれ、いくつかの実施形態による、マスク層125、125’、125’’及び125’’’の一部分の概略断面図である。図1Aにおいて、マスク層125は、光吸収性の第1の端部層121と第2の端部層122との間に配設された光学的に透明な中間層123を含む光吸収光学キャビティ120を含む。光学的に透明な中間層123、及び/又は他の箇所に記載される他の光学的に透明な中間層は、例えば、ポリマー層又は無機誘電体層とすることができる。いくつかの実施形態では、中間層は、高い屈折率(例えば、532nmの波長において、少なくとも約1.7又は少なくとも約2.0)を有することができる。好適な高屈折率材料としては、例えば、TiO、Ge、及びSiが挙げられる。中間層123ではなく、第1の端部層121及び第2の端部層122の各々は、それぞれ、複数の貫通開口部126及び128を内部に画定する(マスク層125の図示された部分には、第1の端部層121及び第2の端部層122の各々に1つの貫通開口部のみが示されている)。各貫通開口部126及び対応する貫通開口部128は、マスク層125を貫通して光学的開口部127を画定する。光学キャビティ120は、任意選択で、中間層123と第1の端部層121との間に層124を含むことができ(例えば、図1B参照)、かつ/又は中間層123と第2の端部層122との間に層124’を含むことができる(例えば、図1Cを参照)。マスク層125’及び125’’について、光学的開口部127は、第1の端部層121及び層124を貫通する貫通開口部126を含む。マスク層125’’について、光学的開口部127は、第2の端部層122及び層124’を貫通する貫通開口部128を含む。層124及び124’は、中間層123と隣接する層との間の接着を改善するための結合層として含まれ得る。
端部層が、例えば、約400nm~約1100nmの範囲内の少なくとも1つの波長に対して、実質的に垂直に入射する光の少なくとも約5%を吸収する場合、端部層は、光吸収性であるとして記載され得る。端部層について特定される光学吸収率、光学透過率及び光学反射率は、別段の指示がない限り、空気中に浸漬された端部層に関すると理解することができる。いくつかの実施形態では、光吸収光学キャビティの各端部層は、約400nm~約1100nmの範囲内の少なくとも1つの波長に対して、実質的に垂直に入射する光の少なくとも約10%を吸収する。いくつかの実施形態では、光吸収光学キャビティの少なくとも1つの端部層(例えば、第1の端部層121)は、約400nm~約1100nmの範囲内の少なくとも1つの波長に対して、実質的に垂直に入射する光の少なくとも20%、又は少なくとも約25%を吸収する。
本明細書に記載の光吸収光学キャビティのうちのいずれかは、例えば、少なくとも約450nm~約650nm、又は少なくとも約450nm~約1100nm、又は少なくとも約400nm~約650nm、又は少なくとも約400nm~約1100nmに及ぶ波長範囲にわたって光学的に吸収性であり得る(例えば、第1の端部層121に入射する実質的に垂直に入射する光に対して、少なくとも10%、又は少なくとも20%、又は少なくとも30%の光学吸収率)であり得る。本明細書に記載の光吸収光学キャビティのうちのいずれかは、端部層の開口部を通してアブレーションするために使用されるレーザ波長において光学的に吸収性であり得る。端部層(例えば、121、122)は、端部層に入射する光が部分的に吸収され、かつ、部分的に反射される、光吸収性干渉キャビティを画定し得る。いくつかの実施形態では、第1の端部層121は、少なくとも約450nm~約650nmに及ぶ波長範囲内の実質的に垂直に入射する光に対して、第2の端部層122よりも高い平均光学透過率及び/又は高い平均光学吸収率を有する。いくつかの実施形態では、第2の端部層122は、少なくとも約450nm~約650nmに及ぶ波長範囲内の実質的に垂直に入射する光に対して、第1の端部層121よりも高い光学反射率を有する。
本明細書で使用されるとき、光学的に透明な層とは、約450nm~約650に及ぶ波長範囲内の実質的に垂直に入射する光に対して、50%超の平均光学透過率を有する層である。いくつかの実施形態では、光学的に透明な中間層123の、少なくとも約450nm~約650nmに及ぶ波長範囲内の実質的に垂直に入射する光の平均光学透過率は、少なくとも60%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%である。いくつかの実施形態では、光学的に透明な中間層123の、少なくとも約450nm~約1100nmに及ぶ波長範囲内の実質的に垂直に入射する光の平均光学透過率は、少なくとも50%超、又は少なくとも60%超、又は少なくとも80%超、又は少なくとも90%超である。光学的に透明であるとして記載される層は、部分的に光学的に吸収性であってもよい。いくつかの実施形態では、光学的に透明な中間層123は、光学的に透明な中間層123が、少なくとも約450nm~約650nm又は少なくとも約450nm~約1100nmに及ぶ波長範囲内の実質的に垂直に入射する光に対して、約1%~約30%又は約1%~約20%の光学吸収率を有するように、染料又は顔料を含むポリマー層である。
本明細書に記載の光吸収光学キャビティのうちのいずれかは、任意選択で、第1の端部層と第2の端部層との間に他の層を含むことができる。また、光吸収光学キャビティにおいて有用であることが当該技術分野で知られている他の層を含んでもよい。いくつかの実施形態では、光吸収光学キャビティは、第1の端部層と第2の端部層との間に配設された追加の金属層を含む複合キャビティであり、例えば、追加の金属層と第1の端部層及び第2の端部層の各々との間に誘電体層(例えば、光学的に透明なポリマー層)が配設されている。
層内の貫通開口部は、層を貫通する物理的開口部が存在するように層から材料が除去された開口部である。例えば、レーザアブレーションによって、物理的開口部又は孔を光吸収層(例えば、層121、122、及び/又は124)内に形成することができる。貫通開口部は、物理的開口部又は物理的貫通開口部と称され得る。層を貫通する光学的開口部は、光が光学的開口部を通って層を透過することができるようなものである。光学的開口部は、物理的貫通開口部とすることができ、あるいは、光学的開口部内に材料が存在している場合であっても光学的開口部を通して光が透過できるように処理された材料を有する。例えば、漂白によって、光吸収層に光学的開口部を形成することができる(例えば、染料を包含する光学的に不透明な層を光漂白又は熱漂白して、漂白された染料が光学的吸収性をなくすようにすることもできる)。例えば、米国特許第9,575,233号(Merrillら)に一般的に記載されているように、開口部の複屈折性を低減することによって、複屈折反射フィルムに光学的開口部を形成することができる。任意選択として、レーザからのエネルギーの吸収を増加させるために光学フィルムに吸収オーバーコートを施すことができる。いくつかの実施形態では、多層マスクを通る光学的開口部は、層のうちの全てではないがいくつかに物理的貫通開口部を含む。例えば、マスク層125内の光学的開口部127は、第1の端部層121及び第2の端部層122にそれぞれ画定された貫通開口部126及び128を含むが、光学的に透明な中間層123には貫通開口部を含まない。
図1Dにおいて、マスク層125’’’は、第1の光吸収光学キャビティ120及び第2の光吸収光学キャビティ120’を含む。各光吸収光学キャビティ120、120’は、光吸収性の第1の端部層(121、121’)と第2の端部層(122)との間に配設された光学的に透明な(例えば、ポリマーの)中間層123、123’を含む。層122は、光学キャビティ120及び120’の各々の第2の端部層である。光学的開口部127は、層121、121’、及び122に貫通開口部126、126’、及び128をそれぞれ含むが、層123又は123’には貫通開口部を含まない。光学キャビティ120は、第1の端部層121と中間層123との間及び/又は中間層123と第2の端部層122との間に、層124又は124’に対応する層を含んでもよい。同様に、光学キャビティ120’は、第1の端部層121’と中間層123’との間及び/又は中間層123’と第2の端部層122との間に、層124又は124’に対応する層を含んでもよい。
図2A及び図2Bは、それぞれ、いくつかの実施形態による、光学構造体600及び600’の概略断面図である。図3A~図3Cは、それぞれ、いくつかの実施形態による光学構造体700、700’、700’’の一部分の概略断面図であり、図示された部分は、単一のマイクロレンズ102を含む。光学構造体700は、例えば、光学構造体600に対応することができる。光学構造体700’’は、例えば、他の箇所で更に説明されるように、貫通開口部が光学構造体の平面に対して斜角をなす線に概ね沿って配置されていることを除いて、光学構造体700に対応することができる。いくつかの実施形態では、光学構造体600、600’、700、700、及び/又は700’’は、光学的に不透明なマスク層125a及び125bを含むものとして記載され得る。光学的に不透明なマスク層125a及び125bは、内部を貫通しているそれぞれの光学的開口部127a及び127bを含む(例えば、図3A~図3Cを参照;開口部は、図示を容易にするために図2A~図2Bには示されていない)。いくつかの実施形態では、光学構造体600、600’、700、700、及び/又は700’’は、他の箇所で更に説明されるような一体型光学層である。
いくつかの実施形態では、光学構造体600、600’は、基材105上に形成され、かつ、直交する第1の方向及び第2の方向に沿って(例えば、図示されたx-y-z座標系を参照してx方向及びy方向に沿って)配置されている複数のマイクロレンズ102を含むレンズ層110と、レンズ層の基材側に配設された第1の光吸収光学キャビティ120a及び第2の光吸収光学キャビティ120bであって、各光吸収光学キャビティは、約300nm未満の平均厚さt1を有し、かつ、光吸収性の第1の端部層(121a、121b)と第2の端部層(122a、122b)との間に配設された光学的に透明な(例えば、ポリマーの)中間層123a、123bを含む、第1の光吸収光学キャビティ120a及び第2の光吸収光学キャビティ120bと、第1の光吸収光学キャビティ120aと第2の光吸収光学キャビティ120bとの間に配設され、かつ、約1マイクロメートル超の平均厚さt2を有する、光学的に透明なスペーサ層129と、を含む。中間層ではなく、第1の端部層及び第2の端部層の各々が、第1の方向及び第2の方向に沿って内部に配置され(例えば、図1A~図1Dを参照)、かつ、マイクロレンズと1対1の対応で位置合わせされている(例えば、図4及び図10を参照)、複数の貫通開口部126、128を画定する。いくつかの実施形態では、光学構造体は、光吸収光学キャビティを1つしか含まない(例えば、図3Bを参照)が、他の実施形態では、光学構造体は、2つ以上の光吸収光学キャビティを含む。例えば、図2Bに概略的に示される光学構造体600’は、光吸収光学キャビティ120a、120b、120c、及び120dを含む。光吸収光学キャビティ120a及び120cのうちの1つは、光学的に透明なスペーサ層129によって第2の光吸収光学キャビティから分離された第1の光吸収光学キャビティとみなすことができ、光吸収光学キャビティ120d及び120bのうちの1つは、第2の光吸収光学キャビティとみなすことができる。他の2つの光吸収光学キャビティを、光学的に透明なスペーサ層129によって分離された第3の光吸収光学キャビティ及び第4の光吸収光学キャビティとみなすことができる。したがって、いくつかの実施形態では、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティを含む光学構造体は、レンズ層の基材側に配設された第3の光吸収光学キャビティ及び第4の光吸収光学キャビティを更に含み、第3の光吸収光学キャビティと第4の光吸収光学キャビティとの間に、光学的に透明なスペーサ層が配設され、第3の光吸収光学キャビティ及び第4の光吸収光学キャビティの各々について、光吸収光学キャビティは、約300nm未満の平均厚さを有し、かつ、光吸収性の第1の端部層と第2の端部層との間に配設された光学的に透明な中間層を含み、中間層ではなく、第1の端部層及び第2の端部層の各々が、第1の方向及び第2の方向に沿って内部に配置され、かつ、マイクロレンズと1対1の対応で位置合わせされている、複数の貫通開口部を画定する。マスク層は、マスク層の両側に入射する光の反射を低減することが望ましい場合、2つの光吸収光学キャビティを含んでもよい。光学構造体600’について図2Bに概略的に示すように4つの光吸収光学キャビティを含む結果として、基材105のマイクロレンズ側及び基材105の反対側から光学構造体600’に入射する光の反射を低減することができ、2つのマスク層の間の反射を低減することができる。これらの光吸収性光学キャビティを含まない場合、そのような反射は望ましくないクロストークをもたらす可能性がある。
いくつかの実施形態では、光学的に透明なスペーサ層129の、少なくとも約450nm~約650nmに及ぶ波長範囲内の実質的に垂直に入射する光の平均光学透過率は、少なくとも60%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%である。いくつかの実施形態では、光学的に透明なスペーサ層129は、例えばアクリレート層などのポリマー層である。
いくつかの実施形態では、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティ(例えば、120c及び120d)の第1の端部層(例えば、121c及び121d)は、互いに向かい合っており、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティ(例えば、120c及び120d)の第2の端部層(例えば、122a及び122b)は、互いから反対を向いている。いくつかの実施形態では、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティ(例えば、120a及び120b)の第1の端部層(例えば、122a及び122b)は、互いに向かい合っており、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティ(例えば、120a及び120b)の第2の端部層(例えば、121a及び121b)は、互いから反対を向いている。
光吸収光学キャビティ120a、120b、120c、及び120dは、それぞれの光吸収性の第1の端部層(121a、121b、121c、121d)と第2の端部層(122a、122b、122a、122b)との間に配設された光学的に透明な(例えば、ポリマーの)中間層123a、123b、123c、123dをそれぞれ含み、層122a及び122bの各々は、光学キャビティのうちの2つに対する端部層である。光学キャビティのうちのいずれかは、中間層と端部層との間に追加層(例えば、結合層)(例えば、図2Aに示される追加層124a、124a’、124b及び124b’、並びに/又は図2Bに示される追加層124a、124b、124c、124c’、124d及び124d’)を含んでもよい。追加層(複数又は単数)は、例えば、第2の端部層(例えば、122a、122b)の金属の合金を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティ(例えば、120a及び/又は120b)のうちの少なくとも1つは、第1の端部層(例えば、121a)と中間層(例えば、123a)との間に配設された第2の端部層(例えば、122a)の(例えば、層124a内の)合金を更に含む。そのような追加層(複数又は単数)は、例えば、中間層がポリマー層である場合、中間層への接合を改善するのに有用であり得る。そのような追加層(複数又は単数)は、例えば、中間層がポリマー層である場合、中間層への接合を改善するのに有用であり得る。いくつかの実施形態では、第2の端部層は、アルミニウムであるか、又はアルミニウムを含む。いくつかの実施形態では、合金は、例えば、SiAlOxであるか、又はSiAlOxを含む。いくつかの実施形態では、第2の端部層(例えば、122a)の(例えば、図3Aの層124a’及び/又は124b’内の)合金は、スペーサ層129と第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティ(例えば、120a、120b)の各々の第2の端部層(例えば、122a、122b)との間に配設される。この合金は、例えば、SiAlOxであってもよく、又はSiAlOxを含んでもよい。いくつかの実施形態では、追加層(単数又は複数)の各々は、約15nm未満、又は約10nm未満、又は約8nm未満の平均厚さを有する。平均厚さは、例えば、少なくとも約0.5nm又は少なくとも約1nmとすることができる。追加層(単数又は複数)は、アルミニウム源及びシリコン源からのAr/Oプラズマにおける反応性スパッタリングによって形成され得る。
いくつかの実施形態では、光学構造体は、第1の光学的に不透明なマスク層125a及び第2の光学的に不透明なマスク層125bを含み、マスク層125a、125bのうちの少なくとも1つは、光吸収性の第1の端部層と第2の端部層との間に配設された光学的に透明な中間層を含む光吸収光学キャビティを含む。例えば、図3Bに示される実施形態では、第2のマスク層125bではなく第1のマスク層125aが光吸収光学キャビティを含む。
いくつかの実施形態では、第1の端部層及び第2の端部層は各々、金属層である。例えば、第1の端部層の金属は、好適な屈折率及び吸光係数を有するように選択することができる。光吸収光学キャビティの第1の端部層(例えば、121a又は121b)に好適な材料は、チタン、クロム、ニッケル、又はそれらの合金を含む。光吸収光学キャビティの第2の端部層(例えば、122a又は122b)に好適な材料は、アルミニウム、銀、インジウム、スズ、タングステン、金、又はそれらの合金を含む。いくつかの実施形態では、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティ(例えば、120a及び120b)の各々の光吸収性の第1の端部層(例えば、121a、121b)は、チタン、クロム、ニッケル、又はそれらの合金を含む。いくつかの実施形態では、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティ(例えば、120a及び120b)の各々の光吸収性の第1の端部層(例えば、121a、121b)は、チタンを含む。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティ(例えば、120a及び120b)の各々の光吸収性の第1の端部層(例えば、121a、121b)は、約30nm未満、又は約25nm未満、又は約20nm未満、又は約15nm未満の平均厚さt3を有する。平均厚さt3は、例えば、約4nm超又は約6nm超であり得る。いくつかの実施形態では、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティ(例えば、120a及び120b)の各々の光吸収性の第2の端部層(例えば、122a、122b)は、アルミニウム、銀、インジウム、スズ、タングステン、金、又はそれらの合金を含む。いくつかの実施形態では、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティ(例えば、120a及び120b)の各々の光吸収性の第2の端部層(例えば、122a、122b)は、アルミニウムを含む。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティ(例えば、120a及び120b)の各々の光吸収性の第2の端部層(例えば、122a、122b)は、約50nm未満、又は約45nm未満、又は約40nm未満、又は約35nm未満の平均厚さt4を有する。平均厚さt4は、例えば、約15nm超又は約20nm超であり得る。
いくつかの実施形態では、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティの各々の光学的に透明な中間層(例えば、123a、123b)は、アクリレートを含む。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティの各々の光学的に透明な中間層(例えば、123a、123b)は、約300nm未満、又は約250nm未満、又は約200nm未満、又は約150nm未満、又は約120nm未満の平均厚さt5を有する。平均厚さt5は、例えば、約40nm超、又は約50nm超、約60nm超であり得る。光吸収光学キャビティ(例えば、120a、120b)の平均厚さt1は、例えば、約300nm未満、又は約250nm未満、又は約200nm未満、又は約150nm未満、又は約120nm未満であり得る。平均厚さt1は、例えば、約40nm超、又は約50nm超、約60nm超であり得る。平均厚さt5が大きすぎると、望ましくない可視色が生じる可能性があり、平均厚さt1が小さすぎると、所望の(例えば、可視)波長範囲における光学吸収率が減少する可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、平均厚さt5は約120nm未満であり、平均厚さt1は約50nm超である。スペーサ層129の平均厚さt2は、例えば、約1マイクロメートル超、又は約1.5マイクロメートル超、又は約2マイクロメートル超であり得る。平均厚さt2は、例えば、約10マイクロメートル未満又は約8マイクロメートル未満であり得る。
基材105と第1の端部層121aとの間に、任意の追加のポリマー層923を配設することができる。追加のポリマー層923は、例えば、基材105への第1の端部層121aの接合を改善するために含まれ得る。いくつかの実施形態では、追加層923は、例えば、中間層(例えば、123a)について記載された範囲内の平均厚さを有する。いくつかの実施形態では、追加層923はアクリレート層である。
アシレート層(例えば、光学的に透明な中間層123a若しくは123b、又は追加のポリマー層923、又は光学的に透明なスペーサ層129)に好適な材料としては、放射線硬化組成物が挙げられる。好適な組成物は、適切な硬化剤(複数又は単数)及び任意選択で当業者によって理解されるような他の添加剤と共に、Sartomer(Exton,PA)から入手可能な二官能性アクリレートモノマーであるSR833Sから形成することができる。
他の箇所で更に説明するように(例えば、図4Aを参照)、いくつかの実施形態では、光学構造体は、内部を貫通している複数の第1の光学的開口部127aを画定する光学的に不透明な第1のマスク層125aと、内部を貫通している複数の第2の光学的開口部125bを画定する光学的に不透明な第2のマスク層125bと、を含む。いくつかの実施形態では、第1の光学的開口部127aのうちの少なくとも過半数の、各第1の光学的開口部について、第1の光学的開口部は、少なくとも1つの空白領域を画定する。例えば、図3Aに示される第1の光学的開口部127aは、少なくとも端部層122aを貫通して延びる第1の空白領域723aと、少なくとも端部層121aを貫通して延びる第2の空白領域723bと、を画定する。いくつかの実施形態では、第1の光学的開口部のうちの少なくとも過半数の、各第1の光学的開口部について、第1の空白領域は、第2の端部層の厚さを貫通して延びており、第1の光学的開口部は、第1の端部層の厚さを貫通して延びている第2の空白領域を画定する。いくつかの実施形態では、第2のマスク層125b上の、第1のマスク層125aとは反対側に、追加層244(例えば、図4Aを参照)が配設される。いくつかの実施形態では、追加層244は省略される。いくつかの実施形態では、第2の光学的開口部127bのうちの少なくとも過半数の、各第2の光学的開口部について、第2の光学的開口部は、少なくとも1つの空白領域を画定する。例えば、図3Aに示される第2の光学的開口部127bは、少なくとも端部層122bを貫通して延びる第1の空白領域723cを画定し、追加層244が含まれる場合には、層123bと層244との間に、少なくとも端部層121bを貫通して延びる第2の空白領域を画定する。いくつかの実施形態では、第2の光学的開口部のうちの少なくとも過半数の、各第2の光学的開口部について、第1の空白領域は、第2の端部層の厚さを貫通して延びており、第2の光学的開口部は、第1の端部層の厚さを貫通して延びている第2の空白領域を画定する。
光学構造体は、マイクロレンズ102を画定する第1の主表面を有することができ、かつ、反対側の第2の主表面を有することができる。空白領域は、第1の主表面に面した主頂面及び第2の主表面に面した反対側の主底面を有することができる。光学構造体は、他の箇所で更に説明されるように、一体型光学層とすることができ、又は一体型光学層を含むことができる。いくつかの実施形態では、一体型光学層の、一体型光学層に実質的に垂直な(例えば、垂直から30度以内、又は20度以内、又は10度以内の)少なくとも1つの断面内で、一体型光学層は、他の箇所で更に説明されるように、空白領域の主頂面及び主底面のうちの少なくとも1つに沿って集中する複数のナノ粒子を含む。ここで、空白領域とは、第1の光学的開口部によって画定された第1の空白領域及び/若しくは第2の空白領域、並びに/又は第2の光学的開口部によって画定された第1の空白領域及び/若しくは第2の空白領域を指し得る。いくつかの実施形態では、一体型光学層の、一体型光学層に実質的に垂直な断面内で(例えば、z軸を含んでいる断面内で)、主頂面と主底面は、空白領域の縁部の近くの離隔距離よりも長い、空白領域の中心の近くの離隔距離を有する。いくつかのそのような実施形態において、又は他の実施形態において、主頂面及び主底面のうち少なくとも1つは、10nm~200nmの範囲又は他の箇所に記載される範囲の表面粗さを有する。
「頂」及び「底」を含むがこれらに限定されない、空間に関する用語は、ある要素の別の要素に対する空間的な関係を記述するための記述の容易さのために用いられる。そのような空間に関連する用語は、図示され、かつ本明細書で説明される特定の配向に加えて、使用中又は動作中のデバイスの様々な配向を包含する。例えば、図に描かれている対象物が裏返された場合、又は反転された場合には、それ以前に他の要素の下方又は下として説明されていた部分は、それらの他の要素の上方になる。
図4Aは、レンズ層110と、光学的に不透明な第1のマスク層125aと、光学的に不透明な第2のマスク層125bとを含む光学システム150の概略断面図である。いくつかの実施形態では、光学構造体又は光学層100が、レンズ層110、並びに、第1のマスク層125a及び第2のマスク層125bの各々を含む。光学構造体又は光学層100は、構造化された第1の主表面103及び、反対側の第2の主表面104を有することができる。他の実施形態では、異なる光学構造体又は光学素子が、これらの異なる層のうちの1つ以上を含んでもよい。例えば、第1の光学構造体又は光学素子は、レンズ層110及び第1のマスク層125aを含んでもよく、第1の光学構造体又は光学素子から離間している第2の光学構造体又は光学素子は、第2のマスク層125bを含んでもよい。
レンズ層110は、直交する第1の方向及び第2の方向(例えば、x方向及びy方向)に沿って(例えば、規則的な配列で)配置された複数のマイクロレンズ102を含む。他の箇所で説明したように、基材105上にマイクロレンズ102を形成することができる。光学的に不透明な第1のマスク層125aは、レンズ層110から距離d1だけ離間しており、その距離は、例えば、2~35マイクロメートルの範囲内とすることができる。光学的に不透明な第1のマスク層125aは、第1の方向及び第2の方向に沿って配置されて内部を貫通する複数の第1の光学的開口部127aを画定する。光学的に不透明な第2のマスク層125bは、レンズ層110及び第1のマスク層125aから離間し、かつ、第1の方向及び第2の方向に沿って配置されて内部を貫通する複数の第2の光学的開口部127bを画定する。図4Aに概略的に示されるマスク層125a及び125bの各々について(同様に、図5及び図6には、マスク層125について)単一の層のみが図示されているが、マスク層は、多層マスクとすることができることが理解されるであろう。図4Bは、いくつかの実施形態によるマスク層125の概略断面図であり、マスク層125は、多層マスクとして記載することができ、図4Aのマスク層125a及び/又は125bのいくつかの実施形態に対応し得る。図4Aの実施形態のマスク層125a及び/又はマスク層125bは、図1A~図3C又は図4Bの実施形態のうちのいずれかのマスク層のうちのいずれかについて説明したようなものとすることができる。例えば、マスク層125a及び/又は125bは、第1の端部層(例えば121)と第2の端部層(例えば122)との間に配設された中間層(例えば123)を含む光吸収光学キャビティ(例えば120)を含むことができ、それぞれの光学的開口部127a及び/又は127bは、第1の端部層及び第2の端部層に画定された貫通開口部(例えば126及び128)を含むことができるが、中間層は含まない。
第1のマスク層125aは、レンズ110層と第2のマスク層125bとの間に配設される。第2のマスク層125bは、第1のマスク層125aから距離d2だけ離間しており、その距離は、例えば、1~20マイクロメートルの範囲内とすることができる。距離d2は、厚さt2に、含まれる場合には、例えばマスク層とスペーサ層(例えば層129)との間の結合層(複数又は単数)の厚さを加えたものとすることができる。あるいは、距離d2は、厚さt2とすることができる(例えば、マスク層は、存在する場合には、層129に隣接する結合層(単数又は複数)を含むと考えることができる)。いくつかの実施形態では、d2<d1、d2<0.7d1、又は、d2<0.5d1である。マイクロレンズ102と第1の光学的開口部127a及び第2の光学的開口部127bとの間に1対1の対応があり得(すなわち、各マイクロレンズ102について、1つの第1の光学的開口部127a及び1つの第2の光学的開口部127bがそのマイクロレンズに対応する)、各マイクロレンズ102について、マイクロレンズ並びに対応する第1の光学的開口部127a及び第2の光学的開口部127bが、レンズ層110に対して同じ斜角θをなす直線140を実質的に中心とするようになっている。例えば、マイクロレンズ102aは、第1の光学的開口部127a’及び第2の光学的開口部127b’に対応し、マイクロレンズ102a並びに対応する第1の光学的開口部127a’及び第2の光学的開口部127b’は、直線140aを実質的に中心とする。いくつかの実施形態では、マイクロレンズのうちの少なくとも過半数の、各マイクロレンズについて、マイクロレンズ並びに第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティの各々の第1の端部層及び第2の端部層の対応する貫通開口部は、レンズ層に対して同じ角度θをなす直線を実質的に中心とする。角度θは、例えば、図3C及び図4~図6に概略的に示されるような斜角とすることができ、あるいは垂直入射に対応する約90度とすることができる(例えば、図3A~図3Bを参照)。斜角は、例えば、約10度~約80度、又は約20度~約65度、又は約30度~約50度の範囲内とすることができる。レンズ又は開口部は、直線140がレンズ若しくは開口部の中心を通過する場合、又は、中心からレンズ若しくは開口部の直径のそれぞれ約20%以内、約10%以内、若しくは約5%以内を通過する場合に、直線140を実質的に中心とすると記載され得る。
マイクロレンズは、一般に、直交する少なくとも2つの寸法(例えば、高さ及び直径、又は2本の軸に沿った直径)が1mm未満かつ100nm超のレンズである。マイクロレンズは、例えば、10マイクロメートル~100マイクロメートルの範囲の平均直径を有することができる。マイクロレンズは、例えば、5マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲の平均曲率半径を有することができる。マイクロレンズは、例えば、球面又は非球面マイクロレンズであり得る。非球面マイクロレンズは、所望の軸外角度で(例えば、線140に沿って)入射する光の光学特性を改善できる(例えば、フォーカスの改善)ことが分かった。光学構造体又は光学層100、あるいは本明細書の他の箇所で説明される他の光学構造体又は光学層は、例えば、10マイクロメートル~100マイクロメートルの範囲の合計厚さを有することができる。
マスク層は、開口部の間の領域で層に垂直に入射する非偏光可視光の20%未満、又は15%未満、又は10%未満、又は5%未満、又は3%未満、又は約1%未満がその層を透過する場合、光学的に不透明であると記載され得る。マスク層は、光学的に吸収性又は光学的に反射性であることができる。好ましくは、少なくとも1つのマスク層は、光吸収光学キャビティを含むことに少なくとも部分的に起因して、光吸収性である。いくつかの実施形態では、第1のマスク層125aは光吸収光学キャビティを含み、第2のマスク層125bは、例えば、光吸収光学キャビティ、(例えば、蒸着又はスパッタリングされた)金属層、金属酸化物層、暗色材料(例えば、光吸収性染料(単数又は複数)を含む)コーティング、並びに光学的に吸収性又は反射性のフィルムのうちの1つ又は複数を含む。マスク層は、例えば、材料が好適に光学的に不透明であるのに十分な厚さ(例えば、少なくとも約15nm、又は少なくとも約20nm、又は少なくとも約25nmの厚さを有する金属層)とすることができる。いくつかの実施形態では、マスク層の平均厚さt及びt’はそれぞれ、5nm~5マイクロメートルの範囲内にあってもよい。いくつかの実施形態では、t及び/又はt’は、例えば10nm~500nm、又は20nm~300nm、又は40nm~250nm、又は60nm~200nmの範囲内にある。
光学構造体を透過した光を、実質的に線140に沿う光のみに制限するために、第1のマスク層125a及び第2のマスク層125bを含めることができる。1つのマイクロレンズに入射する光が別のマイクロレンズに対応する開口部を透過するクロストークを低減するために、第2のマスク層125bを含めることができる。例えば、第2のマスク層を含まない場合にクロストークをもたらすであろう光線108は、第2のマスク層125bによって遮断される。いくつかの実施形態では、第2のマスク層125bは省略される。いくつかの実施形態では、本明細書の他の箇所で更に説明されるように、第2のマスク層125bの代わりにピクセル化されたフォトセンサを使用することができる。関連する光学構造体は、国際出願公開第2020/035768号(Yangら)、及び2019年12月6日に出願された「Optical Layer and Optical System」と題する米国仮特許出願第62/944676号に記載されている。
いくつかの実施形態では、第1の光学的開口部127aの平均直径dは、例えば、500nm~50マイクロメートル、1マイクロメートル~40マイクロメートル、2マイクロメートル~30マイクロメートル、3マイクロメートル~20マイクロメートル、又は5マイクロメートル~15マイクロメートルの範囲内にある。いくつかの実施形態では、第2の光学的開口部127bの平均直径d’は、例えば、500nm~50マイクロメートル、1マイクロメートル~40マイクロメートル、2マイクロメートル~30マイクロメートル、3マイクロメートル~20マイクロメートル、又は5マイクロメートル~15マイクロメートルの範囲内にある。光学的開口部の直径は、線140に沿って見ると、光学的開口部と同じ面積を有する円の直径であると理解することができる。
いくつかの実施形態では、光学構造体の各副層(例えば、レンズ層110、第1のマスク層125a及び第2のマスク層125b)は、光学構造体の、隣接する層に接合されている。そのような実施形態では、光学構造体は、光学層又は一体型光学層と称され得る。一体型光学層は、一体的に形成されてもよく、又は後で互いに接合される別個の要素として形成されてもよい。いくつかの実施形態では、一体型光学層は、一体的に形成されている。本明細書で使用するとき、第2の要素と「一体的に形成された」第1の要素とは、第1及び第2の要素が個別に製造されてから接合されるのではなく、一緒に製造されることを意味する。一体的に形成することには、第1の要素を製造し、続いて第2の要素を第1の要素上に製造することが含まれる。例えば、一体的に形成された光学層は、基材105上にレンズ層110を(例えば、鋳造プロセス及び硬化プロセスで)製造し、次いで、例えば、レンズ層110の反対側の基材105上に、図2A又は図2Bに示される層を順次堆積させ(例えば、蒸着し)、次いで、マイクロレンズ102を貫通してマスク層に開口部をレーザアブレーションすることによって作製され得る。あるいは、例えば、図2A又は図2Bに示される他の層を基材105上に堆積させた後に、レンズ層110を基材105上に形成することができる。いくつかの実施形態では、第1のマスク層125aは、光学層に埋め込まれている。いくつかの実施形態では、第2のマスク層125bもまた埋め込みの層となるように、第2のマスク層125bの、第1のマスク層125aとは反対側に、追加層244が配設される。いくつかの実施形態では、第2のマスク層125bを省略することができる。埋め込みのマスク層は、他の箇所で更に説明されるように、複数の層(例えば、2つの光吸収端部層の間に配設される中間層)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、光学構造体は、一体型光学層を含み、任意選択で、1つ以上の追加の層又は要素を更に含む。
図5は、光学構造体又は光学層200の概略断面図である。いくつかの実施形態では、光学構造体又は光学層200は、構造化された第1の主表面103及び反対側の第2の主表面104を含み、構造化された第1の主表面103は、直交する第1の方向及び第2の方向(例えば、x方向及びy方向)に沿って配置された複数のマイクロレンズ102を画定する。一体的に形成された光学層であり得る光学構造体又は光学層200は、第1の主表面103と第2の主表面104との間に配設され、かつ、第1の主表面103及び第2の主表面104から離間している、光学的に不透明な埋め込みの第1のマスク層125(例えば、別の箇所に記載される第1のマスク層125aに対応する、及び/又は図1A~図1Dにそれぞれ示されるマスク層125、125’、125’’、又は125’’’のうちのいずれかに対応する)を更に含む。レンズ基材(例えば、基材105に対応する)と追加層144との間に、第1のマスク層125を埋め込むことができる。第1のマスク層125は、第1の方向及び第2の方向に沿って内部に配置された複数の第1の光学的開口部127を画定する。他の箇所で更に説明されるように、第1のマスク層125は、1つ以上の光吸収光学キャビティを含むことができ、各光学キャビティは、第1の端部層と第2の端部層との間に配設された中間層を含む。第1の光学的開口部は、第1の端部層及び第2の端部層に貫通開口部を含むことができるが、中間層には貫通開口部を含まない(例えば、図4B参照)。マイクロレンズと第1の光学的開口部との間に1対1の対応があり得る。いくつかの実施形態では、第1の光学的開口部127のうちの少なくとも過半数の、各第1の光学的開口部について、第1の光学的開口部は、空白領域(例えば、空白領域723a及び/又は723b)を画定する。
いくつかの実施形態では、光学構造体又は光学層は、フォトセンサと共に使用される。いくつかのそのような実施形態では、第2のマスク層は、フォトセンサのセンサピクセルを理由に省略されてもよく、かつ、マイクロレンズ及び第1のマスク層内の光学的開口部と位置合わせされてもよい。図6は、フォトセンサ225上に配設された光学構造体又は光学層200の概略断面図である。いくつかの実施形態では、光学構造体250は、一体的に形成され得る一体型光学層200と、複数のセンサピクセル227を含むフォトセンサ225とを含む。いくつかの実施形態では、マイクロレンズ102とセンサピクセル227との間に1対1の対応があり、マイクロレンズ102のうちの少なくとも過半数の、各マイクロレンズについて、マイクロレンズ102並びに対応する第1の光学的開口部127及びセンサピクセル227が、マスク層125に対して同じ角度(斜角)θをなす直線140を実質的に中心とするようになっている。図5及び/又は図6のマスク層125は、図1A~図3C又は図4Bのマスク層のうちのいずれかについて説明したようなものとすることができる。
図7は、複数のマイクロレンズ102及び光学的開口部127(例えば、第1の光学的開口部127a又は第2の光学的開口部127bに対応する)の概略投影上面図である。直交する第1の方向及び第2の方向(x方向及びy方向)に沿ってマイクロレンズ102が配置され、第1の方向及び第2の方向に沿って光学的開口部127が配置されている。図示する実施形態では、マイクロレンズ102及び光学的開口部127は、規則的な三角形状の配列上にある。他のパターンも可能である(例えば、正方形又は長方形状の配列、他の周期的配列、又は不規則なパターン)。
いくつかの実施形態では、光学構造体又は光学層100又は200は、米国特許第5,175,030号(Luら)、第5,183,597号(Lu)、及び第9,919,339号(Johnsonら)、並びに米国特許出願公開第2012/0064296号(Walker,JR.ら)に一般的に記載されているように、例えば、樹脂を基材(例えば、基材105)上で鋳造してから複製工具表面に接触させて硬化させる、鋳造及び紫外線(UV)硬化の工程を使用して、複数のマイクロレンズ102を高精細化する(micro-replicating)ことによって作製する。次いで、マスク層(例えば、125、あるいは125a及び125b)並びに他の層(例えば、スペーサ層129)は、第1の主表面103の反対側のマイクロレンズ基材の主表面143上に層をコーティングすることによって、又は他の場合には層を堆積(例えば、蒸着又はスパッタリング)させることによって形成することができる。次いで、例えば、マイクロレンズ102を貫通するレーザアブレーションによって、開口部127(又は127a及び127b)を形成することができる。好適なレーザには、例えば、1070nmの波長を動作させる40Wパルスファイバーレーザなどのファイバーレーザが挙げられる。典型的には、光学キャビティの光吸収性の端部層はアブレーションされるが、光透過性の中間層は実質的にアブレーションされない。レーザアブレーションによって開口部を形成することにより、他の箇所で更に説明されるように、空白領域をもたらし得る。マイクロレンズの配列を通してレーザを使用して層に開口を作ることは、例えば、米国特許出願公開第2007/0258149号(Gardnerら)に一般的に記載されている。開口部を形成する他の好適な方法には、マイクロプリント及びフォトリソグラフィ技術(例えば、マイクロレンズ層を使用してフォトリソグラフィマスクを曝露することを含む)が挙げられる。
図8Aは、いくつかの実施形態による、マイクロレンズ102に入射する光130の概略図である。図8Bは、マイクロレンズが画像品質劣化を引き起こすいくつかの実施形態による、マイクロレンズ102に入射する光130の概略図である。図8Cは、第1の光学的開口部127a及び第2の光学的開口部127bのうちの少なくとも1つがマイクロレンズに起因する画像品質劣化を低減するようにサイズ決めされている場合の、マイクロレンズ102に入射する光130の概略図である。マイクロレンズは、例えば、マイクロレンズの表面が製造上の制約に起因して理想的な形状から逸脱する場合、画像品質劣化を引き起こす可能性がある。例えば、マイクロレンズを形成するために使用される工具の有する表面が、ある層から材料を除去することによって形成されており、その結果として得られた複数の小面が、マイクロレンズの理想的な形状に近似するが正確には追従していないことがある。いくつかの実施形態では、画像133を担持する画像光130が、直線140に沿ってマイクロレンズ102に(又は、マイクロレンズのうちの少なくとも過半数の、各マイクロレンズに)入射し、画像光130がマイクロレンズ102を実質的に満たしているとき、入射画像光の約35%超、又は約40%超、又は約45%超、又は約50%超が、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティの各々の第1の層及び第2の層内の対応する貫通開口部によって透過される。言い換えれば、いくつかの実施形態では、入射画像光の約35%超、又は約40%超、又は約45%超、又は約50%超が、第2の光学的開口部127bによって透過される。いくつかの実施形態では、第2のマスク層125bは省略される。いくつかのそのような実施形態では、入射画像光の約45%超、又は約50%超、又は約55%超、又は約60%超が、第1の光学的開口部127aによって透過される。いくつかの実施形態では、第1の光学的開口部127a及び第2の光学的開口部127bのうちの少なくとも1つ(又は光吸収光学キャビティのうちの少なくとも1つのための貫通開口部126、128のうちの少なくとも1つ)は、マイクロレンズに起因する画像品質劣化を低減するようにサイズ決めされている。第2のマスク層125bが省略されるいくつかの実施形態、又は他の実施形態では、第1の光学的開口部127a(又は第1のマスク層125aの光吸収光学キャビティのうちの少なくとも1つのための貫通開口部126、128のうちの少なくとも1つ)は、マイクロレンズに起因する画像品質劣化を低減するようにサイズ決めされている。画像光は、マイクロレンズを満たす場合、又はマイクロレンズの外面の面積の少なくとも70%、少なくとも80%、若しくは少なくとも90%を満たす場合に、マイクロレンズを実質的に満たすと記載され得る。
いくつかの実施形態では、マイクロレンズのうちの少なくとも過半数の、各マイクロレンズについて、マイクロレンズ並びに第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティの各々の第1の端部層及び第2の端部層の対応する貫通開口部は、レンズ層に対して同じ角度θをなす直線を実質的に中心とし、画像を担持する画像光が、画像光がマイクロレンズを実質的に満たした状態で直線に沿ってマイクロレンズに入射するとき、マイクロレンズに対応する貫通開口部のうちの少なくとも1つは、マイクロレンズに起因する画像品質劣化を低減するようにサイズ決めされている。
図9は、画像品質劣化を引き起こすマイクロレンズを透過した光の、公称画像平面における強度分布の概略プロットである。そのマイクロレンズによる画像品質劣化を低減するようにサイズ決めされているマスク層の開口部の直径Dが示されている。ここで、開口部とは、マスクを貫通する光学的開口部、及び/又は光吸収光学キャビティの端部層の貫通開口部を指すことができる。
いくつかの実施形態では、光学システムは、指紋を検出するように構成される。ディスプレイパネルの前面のいずれかの点から光学システムを通って伝播する光は、所望の(例えば、適切にくっきりとした)指紋画像を形成するために、指紋センサに入射するとき、制限された空間的広がりを有することが好ましい。この空間的広がりは、光学システムの点像分布関数によって定量化することができる。点像分布関数の空間的広がりが大きいほど、指紋の画像は、ぼやける。いくつかの実施形態によれば、光学システムに本明細書に記載の光学構造体を含めることにより、点像分布関数の幅を低減できることが分かった。いくつかの実施形態では、ランバート点源から光学システムに入射し、光学構造体の背後に配設された光学センサにおいて半値全幅(FWHM)を有する光について(例えば、図11~図12を参照)、光学システムは、約300マイクロメートル未満、又は約200マイクロメートル未満、又は約150マイクロメートル未満、又は約100マイクロメートル未満の点像分布関数を有する。FWHMは、マスク層(単数又は複数)の開口部の直径を好適に選択することによって、少なくとも部分的に調整することができる。
図10A~図10Dは、いくつかの実施形態による、埋め込みの端部層122’の近くの光学構造体又は光学層の領域の概略断面図である。いくつかの実施形態では、第1の開口部727(例えば、第1の開口部127a又は光学キャビティの端部層の貫通開口部に対応する)のうちの少なくとも過半数の、各第1の光学的開口部について、第1の開口部は、端部層122’の平均厚さt4’よりも大きい最大厚さhを有する空白領域723を画定する。端部層122’は、例えば、端部層122又は端部層121若しくは121’に対応することができる(例えば、図1A~図1Dを参照)。いくつかの実施形態では、端部層122’は平均厚さt4’を有し、第1の開口部727は平均最大横寸法d’’を有し、t4’/d’’<0.05、又はt4’/d’’<0.01、又はt4’/d’’<0.005である。いくつかの実施形態では、第1の開口部のうちの少なくとも過半数の、各第1の開口部について、端部層を貫通して延びる空白領域723は、端部層及び/又は第1の開口部と実質的に横方向に同一の広がりを有する。空白領域は、空白領域が端部層又は第1の開口部の総面積の少なくとも60パーセント(又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%)を満たすときに、端部層又は第1の開口部と実質的に横方向に同一の広がりを有すると記載され得る。図10Aは、開口部727と、開口部727と横方向に同一の広がりを有する空白領域723とを含む端部層122’を含む、光学層の一部分の概略断面図である。図10Bは、開口部727と、開口部727と実質的には横方向に同一の広がりを有するが、完全には横方向に同一の広がりを有さない空白領域723とを含む端部層122’を含む、光学層の一部分の概略断面図である。空白領域は、固体材料が除去された領域である。空白領域には空気又はガスが存在してもよい。いくつかの実施形態では、第1の光学キャビティ及び第2の光学キャビティのうちの少なくとも1つの第2の端部層(例えば、122a又は122b)の貫通開口部のうちの少なくとも過半数の、各貫通開口部について、貫通開口部は、第2の端部層の平均厚さt4よりも大きい最大厚さhを有する空白領域(例えば、723a又は723c)を画定する。
いくつかの実施形態では、空白領域723は、第1の主表面103に面した主頂面171及び第2の主表面104に面した反対側の主底面173を有し、光学層の、光学層に実質的に垂直な断面内で、主頂面と主底面とは、空白領域の中心の近くの離隔距離h1(図10Cを参照)及び空白領域の縁部の近くの離隔距離h2を有し、h1>h2である。いくつかの実施形態では、h1>1.2×h2、又はh1>1.5×h2である。主頂面及び主底面のうちの少なくとも1つは、表面粗さRを有することができる。表面粗さRは、例えば、少なくとも10nm、又は少なくとも12nm、又は少なくとも15nm、又は少なくとも20nmであることができる。表面粗さRは、例えば、200nm以下、又は150nm以下、又は120nm以下であることができる。表面粗さは、マスク層のレーザアブレーションの結果であり得る。例えば、マスク層のレーザアブレーションは、ナノ粒子を表面に沿って堆積させることによって、空白領域723の表面を粗面化することができる。表面粗さは、平均平滑表面からの、表面の平均偏差を指し、Raと称され得る。
いくつかの実施形態では、第1の開口部727のうちの少なくとも過半数の、各第1の開口部について、第1の開口部は、第1の主表面103に面した主頂面171及び第2の主表面104に面した反対側の主底面173を有する空白領域723を画定する。いくつかの実施形態では、図10Dに概略的に示されるように、光学層は(例えば、光学層の、光学層に実質的に垂直な断面内で)、空白領域の頂部主表面171及び主底面173のうち少なくとも1つに沿って集中する複数のナノ粒子177を含む。いくつかの実施形態では、光学層の、光学層に実質的に垂直な断面内(例えば、図10Dに概略的に示されるx-z断面内)で、頂面171と底面173とは、(例えば、中心の近くの離隔距離がhであり、縁部の近くの離隔距離が約t4’である図10Aに概略的に示すように、又は、h1>h2である図10Cに概略的に示すように)空白領域723の縁部の近くの離隔距離よりも長い、空白領域の中心の近くの離隔距離を有する。主頂面及び主底面のうち少なくとも1つは、10nm~200nmの範囲、又は他の箇所に記載される範囲の表面粗さを有し得る。
いくつかの実施形態では、頂面171及び底面173は、互いに向いて実質的に凹状である(例えば、表面の一方又は両方の面積の50%超又は少なくとも60%又は少なくとも70%に沿って互いに向いて凹状である)。
いくつかの実施形態では、端部層122’は、第1の材料を含み、ナノ粒子177は、第1の材料又は第1の材料の酸化物のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、第1の材料は金属である。どのような好適な材料でも、第1の金属に使用することができる。例えば、金属は、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、亜鉛、スズ、タングステン、金、銀、インジウム、又はそれらの合金とすることができる。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、金属の酸化物を含む。例えば、ナノ粒子は、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化クロム、酸化亜鉛、又はそれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、端部層122’は、第2の端部層122に対応する。いくつかのそのような実施形態では、第1の材料は、アルミニウム、銀、インジウム、スズ、タングステン、金、又はそれらの合金を含む。いくつかの実施形態では、ナノ粒子177は、アルミニウム及び酸化アルミニウムであるか、又はそれらを含む。いくつかの実施形態では、ナノ粒子177は、約50重量パーセント超の酸化アルミニウムを含む。
いくつかの実施形態では、ナノ粒子177の少なくとも90%は、約150nm未満、又は約100nm未満の平均直径を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子の少なくとも90%は、約1nm超、又は約5nm超、又は約10nm超の平均直径を有する。ナノ粒子の平均直径は、ナノ粒子と等しい体積を有する球体の直径である。
いくつかの実施形態では、光学構造体は、貫通して複数の第1の光学的開口部127aを画定する第1のマスク層125aと、貫通して複数の第2の光学的開口部127bを画定する第2のマスク層125bと、を含む。いくつかの実施形態では、第1の光学的開口部のうちの少なくとも過半数の、各第1の光学的開口部について、第1の光学的開口部は、(例えば、第1のマスク層に含まれる光吸収光学キャビティの一方又は両方の端部層を貫通する)空白領域(単数又は複数)を画定する。いくつかのそのような実施形態、又は他の実施形態では、第2の光学的開口部のうちの少なくとも過半数の、各第2の光学的開口部について、第2の光学的開口部は、(例えば、第2のマスク層に含まれる光吸収光学キャビティの一方又は両方の端部層を貫通する)空白領域(単数又は複数)を画定する。
いくつかの実施形態では、第1の光学キャビティ及び第2の光学キャビティのうちの少なくとも1つの第2の端部層(例えば、122a又は122b)の貫通開口部(例えば、128)のうちの少なくとも過半数の、各貫通開口部について、貫通開口部は、レンズ層110に面する主頂面171及び反対側の主底面173を有する空白領域723を画定する。いくつかの実施形態では、光学構造体の、光学構造体に実質的に垂直な断面内で、光学構造体は、空白領域の主頂面171及び主底面173のうちの少なくとも1つに沿って集中する複数のナノ粒子177を含む。いくつかの実施形態では、光学構造体の、光学構造体に実質的に垂直な断面内で、主頂面と主底面とは、空白領域の縁部の近くの離隔距離よりも長い、空白領域の中心の近くの離隔距離を有し、頂面及び底面のうちの少なくとも1つは、10nm~200nmの範囲の表面粗さを有する。
一例では、光学層は、マイクロレンズアレイと、厚さ30nmの2つの埋め込みのアルミニウム層とを含んでいた。アルミニウム層の貫通孔は、40WSPIレーザ(SPI Lasers(Southampton,UK)から入手可能)を50%電力で、7倍のエキスパンダを装着し、167mmのFシータレンズ、パルス長30nm、繰り返し周波数20kHz、走査速度2m/秒、及び間隔100マイクロメートルで使用したレーザアブレーションによって形成された。得られた光学層の厚さ約120nmの切片を、試料からミクロトームで切り出した。アブレーション工程から生じる空白領域又はガスポケットが、ミクロトームで切り出した試料の画像内に見える。空白領域は、アルミニウム層の厚さよりも大きい最大厚さを有した。マイクロレンズ層に面するアルミニウム層の開口部を通る断面の高角度環状暗視野(HAADF:High-Angle Annular Dark-Field)画像は、開口部における空白領域の対向する表面にナノ粒子を示した。STEM-EDS(Scanning Transmission Electron Microscope-Energy-Dispersive Spectroscopy:走査透過型電子顕微鏡-エネルギー分散型分光法)分析により、ナノ粒子がほとんどアルミニウム及び酸素で構成されていることが示された。
いくつかの実施形態では、一体型光学層(例えば、光学構造体又は光学層200)は、第1の主表面103とマスク層との間に配設された第1のポリマー層と、マスク層と第2の主表面104との間に配設された第2のポリマー層とを含む。いくつかの実施形態では、第1のポリマー層及び第2のポリマー層のうちの少なくとも1つは、一様に分散した複数の第2のナノ粒子を内部に含む。例えば、当該技術分野で知られているように、層の屈折率を高めるために第2のナノ粒子を含めることもできる(例えば、米国特許第8,202,573号(Pokornyら)を参照)。
図11は、いくつかの実施形態による光学システム350の概略図である。図12は、光学システム350のいくつかの実施形態の概略図である。
いくつかの実施形態では、光学システム350は、光学構造体300(例えば、本明細書に記載の光学構造体又は光学層のいずれかに対応する)及び屈折構成要素160を含む。光学構造体300は、直交する第1の方向及び第2の方向(x方向及びy方向)に沿って配置された複数のマイクロレンズを含むレンズ層110と、レンズ層110から離間し、かつ、第1の方向及び第2の方向に沿って内部に配置された複数の第1の光学的開口部を画定する、光学的に不透明な第1のマスク層125aと、を含む。いくつかの実施形態では、マイクロレンズと第1の開口部との間に1対1の対応があり、各マイクロレンズについて、マイクロレンズ及び対応する第1の開口部が、直線140を実質的に中心とするようになっており、各直線は、レンズ層110に対して同じ斜角θをなす。いくつかの実施形態では、屈折構成要素160は、第1の方向及び第2の方向に沿って延びており、光学構造体に近接して配置され、レンズ層に実質的に直交する(例えば、レンズ層の平面に対する直交から30度以内、又は20度以内、又は10度以内の)第3の方向(-z方向)に沿って屈折構成要素に入射する少なくとも1つの第1の光ビーム230について、屈折構成要素160が、第1の光ビームをそれぞれの2つ~9つの主方向667(図15A~図15Cを参照)に沿って屈折構成要素を出る2つ~9つのビームセグメント665(図15A図15Cを参照)に分割するようになっており、2つ~9つの主方向のうちの第1の主方向131は、各直線140に実質的に平行(例えば、平行から30度以内、又は20度以内、又は10度以内)である。ビームセグメント及び主方向は、例えば、本明細書の他の箇所で更に説明されるように、透過光強度のコノスコーププロットから識別することができる(例えば、図15A~図15Cを参照)。
いくつかの実施形態では、光学構造体300は、レンズ層110及び第1のマスク層125aから離間し、かつ、第1の方向及び第2の方向に沿って内部に配置された複数の第2の光学的開口部127bを画定する、光学的に不透明な第2のマスク層125bを更に含み、第1のマスク層125aは、レンズ層110と第2のマスク層125bとの間に配設されている(例えば、図4Aを参照)。いくつかの実施形態では、マイクロレンズと第2の開口部との間に1対1の対応があり、各マイクロレンズ102a及び対応する直線140aについて、マイクロレンズ102a並びに対応する第1の開口部127a’及び第2の開口部127b’が、直線140を実質的に中心とするようになっている。
いくつかの実施形態では、光学システム350は、光学構造体300に隣接するフォトセンサ225を更に含む(例えば、図6を参照)。本明細書の他の箇所で更に説明されるように、フォトセンサ225は、複数のセンサピクセルを含むことができる。マイクロレンズとセンサピクセルとの間に1対1の対応があり得、各マイクロレンズ及び対応する直線について、マイクロレンズ並びに対応する第1の開口部及びセンサピクセルが、直線140を実質的に中心とするようになっている。
いくつかの実施形態では、複数のマイクロレンズのうちの少なくとも過半数のマイクロレンズの、各マイクロレンズについて、ビームセグメント112、114のうちの少なくとも2つは、マイクロレンズに入射し、ビームセグメント112、114のうちのその少なくとも2つが、第1の主方向131に沿って伝搬する第1のビームセグメント112を含む。いくつかの実施形態では、第1の主方向131に沿うが他の主方向には沿わずに光学構造体300に入射するビームセグメントの光の、少なくとも30%、又は少なくとも40%、又は少なくとも45%、又は少なくとも50%、又は少なくとも55%が、光学構造体300を透過する。いくつかの実施形態では、第1の主方向131を除く各主方向132について、主方向に沿って光学構造体300に入射するビームセグメント内の光の10%以下、又は5%以下が光学構造体を透過する。
いくつかの実施形態では、光学システム350は、直交する第1の方向及び第2の方向に沿って延びる屈折構成要素160を含み、第1の方向及び第2の方向に実質的に直交する第3の方向に沿って屈折構成要素160に入射する少なくとも1つの第1の光ビーム230について、屈折構成要素は、第1の光ビームをそれぞれの2つ~9つの主方向に沿って屈折構成要素を出る2つ~9つのビームセグメントに分割し、2つ~9つの主方向は、第1の主方向131を含む。いくつかの実施形態では、2つ~9つの主方向はそれらの間に角度βを画定し、各角度βは約30度超である。いくつかの実施形態では、屈折構成要素160は、レンズ層110に実質的に平行な、あるいは、第1の方向及び第2の方向(例えば、x方向及びy方向)によって画定される平面に実質的な平行な第1の長手方向(例えば、x方向)に沿って延びる第1の複数のプリズム254を含む、第1のプリズムフィルム252を含む。いくつかの実施形態では、屈折構成要素160は、第1のプリズムフィルム252に隣接する第2のプリズムフィルム256を更に含む。第2のプリズムフィルム256は、レンズ層110に実質的に平行、あるいは、第1の方向及び第2の方向(例えば、x方向及びy方向)によって画定される平面に実質的に平行であり、第1の長手方向に実質的に直交する
第2の長手方向(y方向)に沿って延びる第2の複数のプリズム258を含むことができる。
光学システム350は、屈折構成要素160に近接して配設された光学構造体300を更に含むことができ、第1の主方向131に沿うが他の主方向132には沿わずに光学構造体300に入射するビームセグメントの光の少なくとも45%(又は本明細書の他の箇所で説明される範囲のうちいずれか)が光学構造体300を透過するようになっている。光学システム350は、2つ~9つの主方向のうち第2の主方向に実質的に平行な方向に沿って、光142及び/又は147をそれぞれ放射するように配設された光源139及び/又は141を更に含むことができる。いくつかの実施形態では、光源は、赤外線光源である。いくつかの実施形態では、光学システム350は、赤外線拡散体を含む。例えば、赤外線拡散体は、赤外線光源とディスプレイのタッチ表面との間に位置付けられて、タッチ表面に入射する赤外線の一様性を改善することができる。光学システム350は、第1の主方向131に沿って光学構造体300を透過した光を受けるように配設された光学センサ145を更に含むことができる。いくつかの実施形態では、光学センサ145は、赤外線センサである。いくつかの実施形態では、第1の主方向と第2の主方向は異なる(例えば、第1の主方向は方向131であってもよく、第2の主方向は方向132であってもよい)。いくつかの実施形態では、第1の主方向と第2の主方向は同じである(例えば、第1の主方向及び第2の主方向はそれぞれ、方向131であってもよい)。
いくつかの実施形態では、光学システム350は、第1の方向及び第2の方向に沿って延びている液晶ディスプレイ270と、液晶ディスプレイを照明するように配設されたライトガイド265と、液晶ディスプレイ270とライトガイド265との間に配設された屈折構成要素160であって、屈折構成要素は、(少なくとも)第1の方向及び第2の方向によって画定される平面に実質的に平行な(例えば、平行から30度以内、又は20度以内、又は10度以内の)第1の長手方向に沿って延びる複数の第1のプリズムを含む第1のプリズムフィルムを含む、屈折構成要素160と、液晶ディスプレイ270の反対側でライトガイド265に近接して配設された光学センサ145と、を含む。いくつかの実施形態では、光学構造体300は、マイクロレンズ102が光学センサ145とは反対を向くように、ライトガイド265と光学センサ145との間に配設される(例えば、図2A~図4A又は図5のうちのいずれかの光学構造体は、図2A~図4A又は図5並びに図11のx-y-z座標系によって示されるように配向された光学構造体300に対して、図11に示されるように配設されてもよい)。
図13A~図13Bは、いくつかの実施形態による、光学構造体300及び屈折構成要素160の最大投影面積の概略図である。図13Aに概略的に示されるように、いくつかの実施形態では、光学構造体300は、屈折構成要素160の少なくとも一部分と実質的に同一の広がりを有し、屈折構成要素160のその一部分は、屈折構成要素160の最大投影面積の少なくとも約30%の最大投影面積を有する。図13Bに概略的に示されるように、いくつかの実施形態では、光学構造体300及び屈折構成要素160は、実質的に同一の広がりを有する。層又は表面は、層又は表面の総面積の少なくとも60%、少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%が、別の層又は表面の総面積のそれぞれ少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%と同一の広がりを有する場合、その別の層又は表面と実質的に同一の広がりを有することができる。
主方向の数は、例えば、屈折構成要素160に含まれる光方向転換フィルムの数及び形状によって決定され得る。例えば、単一のプリズムフィルムに入射する少なくとも1つの第1の光ビーム(例えば、プリズム幅よりも大きい直径を有する実質的に垂直に入射する光ビーム)からは2つの主方向がもたらされ、直交プリズムフィルムに入射する第1の光ビームからは4つの主方向がもたらされる。図14は、第1の方向(x方向)に沿って配置され、直交する第2の方向(y方向)に沿って延びる複数の切頭プリズム354を含む、切頭プリズムフィルム352の概略断面図である。フィルム352に入射する少なくとも1つの第1の光ビームは、3つ、すなわち切頭プリズム354の各小面につき3つのビームセグメントに分割される。より一般的には、n個の非垂直小面は、n個のビームセグメントをもたらし得る。交差した2つの切頭プリズムフィルム352は、9つの主方向をもたらす。いくつかの実施形態では、2つ~9つの主方向は、2つ、4つ、又は9つの主方向である。いくつかの実施形態では、2つ~9つの主方向は、4つの主方向である。
図15A~図15Cは、ビームセグメント665及び主方向667を示すコノスコーププロットである。コノスコーププロットの各点は、(方位角及び極座標によって指定される)方向を表す。領域がより暗色であるほど、透過光の強度がより高いことを示す。ビームセグメント665は、主に主方向667に沿って伝播する光ビームを表す強度の高い領域であり、この方向は、強度が極大値を有する方向と考えられる。図15Aには2つの主方向667を伝播する2つのビームセグメント665があり、図15Bには4つの主方向667を伝播する4つのビームセグメント665があり、図15Cには9つの主方向667を伝播する9つのビームセグメント665がある。
いくつかの実施形態では、マイクロレンズ層は、低屈折率層を介してディスプレイパネルに接合されている。いくつかの実施形態では、低屈折率層は、1.3以下の(例えば、1.1~1.3の範囲内の)屈折率を有し、レンズ層110の第1の主表面103と実質的に共形である主表面上に配設され、かつ、その主表面を有する。屈折率は、別段の指示がない限り、633nmの波長における屈折率を指す。1.3以下の屈折率を有する層は、例えば、米国特許出願公開第2013/0011608号(Wolkら)、同第2013/0235614号(Wolkら)に記載されるようなナノボイド化層であってもよい。
いくつかの実施形態では、レンズ層110は、隣接するマイクロレンズの間に配設され得る光デカップリング構造を更に含む。光学デカップリング構造は、隣接する層がマイクロレンズに接触しないようにするために隣接する層に取り付けるための、マイクロレンズを越えて突出するどのような物体であることもできる。光学デカップリング構造は、円筒形の柱であることもでき、又は、非円形断面(例えば、長方形、正方形、楕円形、又は三角形の断面)を有する柱であることもできる。光学デカップリング構造は、一定した断面を有することもでき、又は、厚さ方向において断面が変化することもできる(例えば、光学デカップリング構造は、柱の頂部近くで細くなるようにテーパー状になった柱であることもできる)。いくつかの実施形態では、光学デカップリング構造は、テーパー状の楕円形断面を有する。例えば、光学デカップリング構造は、国際出願第公開第2019/135190号(Phamら)に記載されている光学デカップリング構造のいずれの幾何形状を有することもできる。いくつかの実施形態では、光学デカップリング構造は、マイクロレンズの配列の基部から延びる。いくつかの実施形態では、少なくともいくつかの光学デカップリング構造は、マイクロレンズのうち少なくともいくつかの上に配設される。光学デカップリング構造を含んでいる、関連する光学構造体は、国際出願公開第2020/035768号(Yangら)、及び2019年12月6日に出願された「Optical Layer and Optical System」と題する米国仮特許出願第62/944676号に記載されている。
いくつかの実施形態では、光学構造体又は光学層は、2組の複数のマイクロレンズを含む。例えば、光学構造体又は光学層は、複数のマイクロレンズを各々が含む対向する第1の主表面及び第2の主表面を有することができる。光学構造体又は光学層は、第1の主表面と第2の主表面との間に配設され、かつ、第1の主表面及び第2の主表面から離間している、光学的に不透明な埋め込みのマスク層を更に含むことができる。マスク層は、本明細書の他の箇所で更に説明されるような光吸収光学キャビティを含むことができる。対向するマイクロレンズ層を含んでいる、関連する光学構造体は、国際出願公開第2020/035768号(Yangら)、及び2019年12月6日に出願された「Optical Layer and Optical System」と題する米国仮特許出願第62/944676号に記載されている。
実施例/比較例
光学的開口部127a及び127bから離れた光学構造体のレンズ層側に実質的に垂直に入射する光について、光学構造体700’について図3Bに全体的に示されるような光学構造体の反射率を決定するために光学モデリングを実施した。レンズ102は、アクリレートから形成されることを前提とし、基材は、23.4マイクロメートル厚のポリエチレンテレフタレート(PET)の層としてモデル化された。層923は、100nmの厚さを有するアクリレート層としてモデル化された。層123aもアクリレート層としてモデル化され、層123aと同じ屈折率を有する層124aがモデル化された。層123a及び124aの合計厚さt1を60nmから100nmまで変動させた。いくつかの例では、端部層121aは、8nm~16nmの範囲内の厚さを有するチタン層としてモデル化された。いくつかの実施例では、端部層121aは、5.5nmのCr、又は10.5nmのNi、又は8.4nmのNiCr、又は14.4nmのAl、又は52nmのAgから形成されるものとしてモデル化された。層122aは、層を通る透過率が可視波長で0.05%未満であるのに十分な厚さのアルミニウムとしてモデル化された。この層を通る透過率は無視できるので、図3Bの層122aの下の層はモデル化されなかった。
図16は、マスク層がアルミニウム層であり、光吸収光学キャビティが含まれていない場合の、比較可能な光学構造体に関する計算された反射率対波長を示す。図17は、層121aが厚さ12nmのチタン層であり、厚さt1がプロット上に示されるように60nmから100nmまで変動したときの計算された反射率対波長を示す。図18は、厚さt1が80nmであり、層121aが、プロット上に示されるように8nm~16nmの範囲内の厚さを有するチタン層であったときの計算された反射率対波長を示す。図19は、厚さt1が80nmであり、層121aが、プロット上に示されるタイプ及び厚さの金属層であったときの計算された反射率対波長を示す。
LightTools光線追跡ソフトウェア(Synopsis,Inc.(MountainView,CA)から入手可能)を使用した光学モデリングを以下のように行った。ランバート点源を使用して指紋を表現した。このモデルでは、点源とイメージセンサの間に直交プリズムフィルムを配置し、点源と直交プリズムフィルムの間にLCDディスプレイパネルを配置し、直交プリズムフィルムとイメージセンサとの間に、光学素子又は光学層100又は200に類似した光学素子を、マイクロレンズが直交プリズムフィルムに面し、かつマスク層がイメージセンサに面するようにして設置した。光学的開口部は、光学素子の平面への法線に対して52度でマイクロレンズに入射する光が光学素子を通過するように位置付けられた。モデルパラメータは、LCDパネルの厚さが0.5mm、点源から光学素子までの距離が1mm、マイクロレンズの曲率半径が25マイクロメートル、マイクロレンズ層の頂部から第1のマスク層までの距離が32マイクロメートル、マスク層が2つ含まれる場合の2つのマスク層間の間隔が5マイクロメートル、貫通した開口部の直径が3マイクロメートル、マイクロレンズの屈折率が1.65である。各マスク層は、完全な光吸収体としてモデル化され、又は同等に、マスク層の光吸収光学キャビティ(例えば、光学キャビティ120a~120dに対応する)は、完全に光吸収性であるとしてモデル化された。
図20~図22はそれぞれ、光学素子がマスク層を2つ含む事例(図20)、光学素子がマスク層をただ1つ含む事例(図21)、及び光学素子を省略した事例(図22)について判断された点像分布関数を示す。光学素子を省略した事例と比較して、光学素子を含む事例では、点像分布関数の幅が著しく低減した。2つのマスク層を含めたときは、単一のマスク層を使用した事例に比較して、点像分布関数が有意に減少した。
「約(about)」などの用語は、これらが本明細書に使用及び記載されている文脈において、当業者によって理解されよう。特徴部のサイズ、量、及び物理的特性を表す量に適用される「約」の使用が、本明細書に使用及び記載されている文脈において、当業者にとって別途明らかではない場合、「約」とは、特定の値の10パーセント以内を意味すると理解されよう。特定の値の約、ほぼとして与えられる量は、正確に特定の値であり得る。例えば、本明細書に使用及び記載されている文脈において当業者にとって明らかではない場合には、約1の値を有する量とは、その量が0.9~1.1の値を有すること、及び、その値が1である場合もあることを意味する。
上記において参照された参照文献、特許、又は特許出願の全ては、それらの全体が参照により本明細書に一貫して組み込まれている。組み込まれた参照文献の一部と本出願との間に不一致又は矛盾がある場合、前述の記載における情報が優先するものとする。
図中の要素の説明は、別段の指示がない限り、他の図中の対応する要素に等しく適用されるものと理解されたい。特定の実施形態が本明細書において図示及び説明されているが、図示及び記載されている特定の実施形態は、本開示の範囲を逸脱することなく、様々な代替的実施態様及び/又は等価の実施態様によって置き換えられ得ることが、当業者には理解されよう。本出願は、本明細書で論じられた特定の実施形態のいずれの適応例又は変形例も包含することが意図されている。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されることが意図されている。

Claims (15)

  1. 基材上に形成され、かつ、直交する第1の方向及び第2の方向に沿って配置されている複数のマイクロレンズを備えるレンズ層と、
    前記レンズ層の前記基材側に配設された第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティであって、各光吸収光学キャビティは、約300nm未満の平均厚さを有し、かつ、光吸収性の第1の端部層と第2の端部層との間に配設された光学的に透明な中間層を備え、前記中間層ではなく、前記第1の端部層及び前記第2の端部層の各々が、前記第1の方向及び前記第2の方向に沿って内部に配置され、かつ、前記マイクロレンズと1対1の対応で位置合わせされている、複数の貫通開口部を画定する、第1の光吸収光学キャビティ及び第2の光吸収光学キャビティと、
    前記第1の光吸収光学キャビティと前記第2の光吸収光学キャビティとの間に配設され、かつ、約1マイクロメートル超の平均厚さを有する、光学的に透明なスペーサ層と、
    を備える、光学構造体。
  2. 前記第1の光吸収光学キャビティ及び前記第2の光吸収光学キャビティの各々の前記光吸収性の第1の端部層は、チタン、クロム、ニッケル、又はそれらの合金を含む、請求項1に記載の光学構造体。
  3. 前記第1の光吸収光学キャビティ及び前記第2の光吸収光学キャビティの各々の前記光吸収性の第1の端部層はチタンを含み、かつ、約25nm未満の平均厚さを有する、請求項1又は2に記載の光学構造体。
  4. 前記第1の光吸収光学キャビティ及び前記第2の光吸収光学キャビティの各々の前記光吸収性の第2の端部層は、アルミニウム、銀、インジウム、スズ、タングステン、金、又はそれらの合金を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の光学構造体。
  5. 前記第1の光吸収光学キャビティ及び前記第2の光吸収光学キャビティの各々の前記光吸収性の第2の端部層はアルミニウムを含み、かつ、約50nm未満の平均厚さを有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の光学構造体。
  6. 前記中間層はポリマー層であり、前記第1の光吸収光学キャビティ及び前記第2の光吸収光学キャビティのうちの少なくとも1つは、前記第1の端部層と前記中間層との間に配設された前記第2の端部層の合金を更に含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の光学構造体。
  7. 前記第1の光吸収光学キャビティの前記第2の端部層と前記第2の光吸収光学キャビティの前記第2の端部層とは、互いに向かい合っており、前記第1の光吸収光学キャビティの前記第1の端部層と前記第2の光吸収光学キャビティの前記第1の端部層とは、互いに反対を向いている、請求項1~6のいずれか一項に記載の光学構造体。
  8. 前記レンズ層の前記基材側に配設された第3の光吸収光学キャビティ及び第4の光吸収光学キャビティを更に備え、前記第3の光吸収光学キャビティと前記第4の光吸収光学キャビティとの間に、前記光学的に透明なスペーサ層が配設され、前記第3の光吸収光学キャビティ及び前記第4の光吸収光学キャビティの各々について、前記光吸収光学キャビティは、約300nm未満の平均厚さを有し、かつ、光吸収性の第1の端部層と第2の端部層との間に配設された光学的に透明な中間層を備え、前記中間層ではなく、前記第1の端部層及び前記第2の端部層の各々が、前記第1の方向及び前記第2の方向に沿って内部に配置され、かつ、前記マイクロレンズと1対1の対応で位置合わせされている、複数の貫通開口部を画定する、請求項1~7のいずれか一項に記載の光学構造体。
  9. 前記マイクロレンズのうちの少なくとも過半数の、各マイクロレンズについて、
    前記マイクロレンズ並びに前記第1の光吸収光学キャビティ及び前記第2の光吸収光学キャビティの各々の前記第1の端部層及び前記第2の端部層の対応する前記貫通開口部は、前記レンズ層に対して同じ角度をなす直線を実質的に中心とし、
    画像を担持する画像光が、前記直線に沿って前記マイクロレンズに入射し、前記画像光が前記マイクロレンズを実質的に満たしているとき、前記マイクロレンズに対応する前記貫通開口部のうちの少なくとも1つは、前記マイクロレンズに起因する画像品質劣化を低減するようにサイズ決めされる、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の光学構造体。
  10. 前記第1の光学キャビティ及び前記第2の光学キャビティのうちの少なくとも1つの前記第2の端部層の前記貫通開口部のうちの少なくとも過半数の、各前記貫通開口部について、前記貫通開口部は、前記レンズ層に面した主頂面及び反対側の主底面を有する空白領域を画定し、前記光学構造体の、前記光学構造体に実質的に垂直な断面内で、前記光学構造体は、前記空白領域の前記主頂面及び前記主底面のうちの少なくとも1つに沿って集中する複数のナノ粒子を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の光学構造体。
  11. 直交する第1の方向及び第2の方向に沿って配置された複数のマイクロレンズを備えるレンズ層と、
    前記レンズ層から離間し、かつ、前記第1の方向及び前記第2の方向に沿って配置されて内部を貫通する複数の第1の光学的開口部を画定する、光学的に不透明な第1のマスク層であって、前記第1のマスク層は、約300nm未満の平均厚さを有し、かつ、光吸収性の第1の端部層と第2の端部層との間に配設された光学的に透明な中間層を備える、第1の光吸収光学キャビティを備え、各前記第1の光学的開口部は、前記第1の端部層及び前記第2の端部層の各々に貫通開口部を含むが、前記中間層には貫通開口部を含まない、光学的に不透明な第1のマスク層と、
    前記レンズ層及び前記第1のマスク層から離間し、かつ、前記第1の方向及び前記第2の方向に沿って配置されて内部を貫通する複数の第2の光学的開口部を画定する、光学的に不透明な第2のマスク層であって、前記第1のマスク層は、前記レンズ層と前記第2のマスク層との間に配設され、前記マイクロレンズと前記第1の光学的開口部及び前記第2の光学的開口部との間に1対1の対応があり、各マイクロレンズについて、前記マイクロレンズ並びに対応する前記第1の光学的開口部及び前記第2の光学的開口部が、前記レンズ層に対して同じ角度をなす直線を実質的に中心とするようになっており、画像を担持する画像光が前記直線に沿って前記マイクロレンズに入射し、前記画像光は前記マイクロレンズを実質的に満たしているとき、前記第1の光学的開口部及び前記第2の光学的開口部のうちの少なくとも1つは、前記マイクロレンズに起因する画像品質劣化を低減するようにサイズ決めされている、光学的に不透明な第2のマスク層と、
    を備える、光学構造体。
  12. 一体型光学層を含む光学構造体であって、前記一体型光学層は、
    構造化された第1の主表面が、直交する第1の方向及び第2の方向に沿って配置された複数のマイクロレンズを画定する、構造化された第1の主表面及び反対側の第2の主表面と、
    前記第1の主表面と前記第2の主表面との間に配設され、かつ、前記第1の主表面及び前記第2の主表面から離間している、光学的に不透明な埋め込みの第1のマスク層であって、前記第1のマスク層は、前記第1の方向及び前記第2の方向に沿って配置されて内部を貫通する複数の第1の光学的開口部を画定し、前記マイクロレンズと前記第1の光学的開口部との間に1対1の対応があり、前記第1の光学的開口部のうちの少なくとも過半数の、各前記第1の光学的開口部について、前記第1の光学的開口部は、第1の主表面に面した主頂面及び第2の主表面に面した反対側の主底面を有する第1の空白領域を画定し、前記一体型光学層の、前記一体型光学層に実質的に垂直な断面内で、前記主頂面と前記主底面とは、前記第1の空白領域の縁部の近くの離隔距離よりも長い、前記第1の空白領域の中心の近くの離隔距離を有し、前記第1のマスク層は、約300nm未満の平均厚さを有し、かつ、光吸収性の第1の端部層と第2の端部層との間に配設された光学的に透明な中間層を備える、光吸収光学キャビティを備え、各前記第1の光学的開口部は、前記第1の端部層及び前記第2の端部層の各々に貫通開口部を含むが、前記中間層には貫通開口部を含まない、光学的に不透明な埋め込みの第1のマスク層と、
    を備える、一体型光学層を含む光学構造体。
  13. 前記第1の光学的開口部のうちの少なくとも前記過半数の、各前記第1の光学的開口部について、
    前記第1の空白領域は、前記第2の端部層の厚さを貫通して延びており、
    前記第1の光学的開口部は、前記第1の端部層の厚さを貫通して延びている第2の空白領域を画定する、
    請求項12に記載の光学構造体。
  14. 一体型光学層を含む光学構造体であって、前記一体型光学層は、
    構造化された第1の主表面が、直交する第1の方向及び第2の方向に沿って配置された複数のマイクロレンズを画定する、構造化された第1の主表面及び反対側の第2の主表面と、
    前記第1の主表面と前記第2の主表面との間に配設され、かつ、前記第1の主表面及び前記第2の主表面から離間している、光学的に不透明な埋め込みの第1のマスク層であって、前記第1のマスク層は、前記第1の方向及び前記第2の方向に沿って配置されて内部を貫通する複数の第1の光学的開口部を画定し、前記マイクロレンズと前記第1の光学的開口部との間に1対1の対応があり、前記第1の光学的開口部のうちの少なくとも過半数の、各第1の光学的開口部について、前記第1の光学的開口部は、前記第1の主表面に面した主頂面及び前記第2の主表面に面した反対側の主底面を有する第1の空白領域を画定し、前記一体型光学層の、前記一体型光学層に実質的に垂直な断面内で、前記一体型光学層は、前記第1の空白領域の前記主頂面及び前記主底面のうちの少なくとも1つに沿って集中する複数のナノ粒子を含み、前記第1のマスク層は、約300nm未満の平均厚さを有し、かつ、光吸収性の第1の端部層と第2の端部層との間に配設された光学的に透明な中間層を備える、光吸収光学キャビティを備え、各前記第1の光学的開口部は、前記第1の端部層及び前記第2の端部層の各々に貫通開口部を含むが、前記中間層には貫通開口部を含まない、光学的に不透明な埋め込みの第1のマスク層と、
    を備える、一体型光学層を含む光学構造体。
  15. 請求項1~14のいずれか一項に記載の光学構造体と、
    前記第1の方向及び前記第2の方向に沿って延びている液晶ディスプレイと、
    前記液晶ディスプレイを照明するように配設されたライトガイドと、
    前記液晶ディスプレイと前記ライトガイドとの間に配設された屈折構成要素であって、前記屈折構成要素は、前記第1の方向及び前記第2の方向によって画定される平面に実質的に平行な第1の長手方向に沿って延びている複数の第1のプリズムを備える、第1のプリズムフィルムを含む、屈折構成要素と、
    前記液晶ディスプレイの反対側で前記ライトガイドに近接して配設された光学センサと、
    を備え、前記光学構造体は、前記マイクロレンズが前記光学センサとは反対を向くように、前記ライトガイドと前記光学センサとの間に配設される、
    光学システム。
JP2023517835A 2020-09-18 2021-08-13 光吸収光学キャビティを含む、光学構造体及び光学システム Pending JP2023542160A (ja)

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