JP2023062315A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電荷量の減衰したトナーが帯電部材に付着することによる画像不良の発生を抑制する。【解決手段】画像形成装置は、記録材に画像を形成する画像形成動作の実行中に、転写手段によって転写されずに像担持体の表面に残ったトナーを現像部材によって回収する。画像形成装置の制御手段は、画像形成動作の開始前に、像担持体の回転を開始させ、帯電電圧及び現像電圧を段階的に立上げる準備動作を実行し、準備動作において、像担持体の回転開始時点で現像部に位置していた像担持体の表面領域が帯電部に到達する前に、帯電部材の放電開始電圧以上の電圧値で帯電電圧の印加を開始させる。【選択図】図9
Description
本発明は、記録材に画像を形成する画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、感光ドラム等の像担持体の表面を帯電部材によって均一に帯電させ、露光ユニットによって像担持体の表面を露光して静電潜像を書き込み、現像部材がトナー(現像剤)を用いて静電潜像をトナー像に現像する。ここで、像担持体表面の本来は画像を形成しない領域に薄くトナーが付着する現象は、カブリと呼ばれる。カブリを抑制するため、像担持体と現像部材が対向する現像部における現像部材と像担持体との電位差(バックコントラスト、カブリ取りコントラスト)を適正な範囲に制御することが行われる。
特許文献1には、像担持体を駆動するモータの起動と同時に、現像部材にトナーの正規帯電極性とは逆極性の電圧を印加することで、起動時のカブリの発生を抑制することが記載されている。特許文献2には、感光体の回転開始時に帯電器に印加する電圧及び現像スリーブに印加する電圧を段階的に立上げることで、現像部における現像スリーブと感光体の電位差を、感光体へのトナーの大量付着を抑制可能な所定範囲内に維持することが記載されている。
一方、特許文献3には、像担持体上のトナー像を記録材に転写した後、転写されずに像担持体上に残った転写残トナーをクリーニング部材によって回収せずに、現像部材によって回収して再利用するクリーナーレス方式の画像形成装置が記載されている。
しかしながら、特許文献1、2に記載の構成を用いたとしても、画像形成装置がスタンバイ状態で長時間待機した後に画像形成動作を実行する場合に、カブリが発生する場合があった。即ち、長期間に亘る停止期間中に現像部材に担持されているトナーの電荷が減衰して電荷量が非常に小さくなると、現像部における現像部材と像担持体の電位差に殆ど影響を受けずに、トナーが非静電的に像担持体に付着してカブリが発生する。同様に、ジャム発生後に長時間放置された後に画像形成動作を実行する場合も、像担持体上に残留しているトナー像の電荷量が減衰した状態となる。
ここで、クリーナーレス方式の画像形成装置においては、像担持体上に付着したトナーがクリーニング部材によって除去されずに帯電部材に到達し、帯電部材に付着することで、帯電部材による一様な帯電が妨げられて画像不良が生じる可能性があった。
そこで、本発明は、電荷量の減衰したトナーが帯電部材に付着することによる画像不良の発生を抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、回転可能な像担持体と、前記像担持体と接触して配置され、前記像担持体との間に帯電部を形成し、前記像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記像担持体と接触して配置され、前記像担持体との間に現像部を形成し、前記現像部に現像剤を供給して前記像担持体上にトナー像を形成する現像部材と、前記像担持体から被転写材に前記トナー像を転写する転写手段と、前記帯電部材に印加する帯電電圧及び前記現像部材に印加する現像電圧を制御する制御手段と、を備え、記録材に画像を形成する画像形成動作の実行中に、前記転写手段によって転写されずに前記像担持体の表面に残ったトナーを前記現像部材によって回収する画像形成装置であって、前記制御手段は、前記画像形成動作の開始前に、前記像担持体の回転を開始させ、前記帯電電圧及び前記現像電圧を段階的に立上げる準備動作を実行し、前記準備動作において、前記像担持体の回転開始時点で前記現像部に位置していた前記像担持体の表面領域が前記帯電部に到達する前に、前記帯電部材の放電開始電圧以上の電圧値で前記帯電電圧の印加を開始させる、ことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、電荷量の減衰したトナーが帯電部材に付着することによる画像不良の発生を抑制することができる。
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。
《第1実施形態》
図1を参照して、第1実施形態に係る画像形成装置の全体構成について説明する。図1は本実施形態に係る画像形成装置100の断面構成を表す概略図である。画像形成装置100は、外部のコンピュータから受信した画像情報に基づいて記録材(記録媒体)Rに画像を形成するモノクロレーザープリンタである。記録材Rとしては、普通紙及び厚紙等の紙、プラスチックフィルム、布、コート紙のような表面処理が施されたシート材、封筒やインデックス紙等の特殊形状のシート材等、サイズ及び材質の異なる多様なシート材を使用可能である。
図1を参照して、第1実施形態に係る画像形成装置の全体構成について説明する。図1は本実施形態に係る画像形成装置100の断面構成を表す概略図である。画像形成装置100は、外部のコンピュータから受信した画像情報に基づいて記録材(記録媒体)Rに画像を形成するモノクロレーザープリンタである。記録材Rとしては、普通紙及び厚紙等の紙、プラスチックフィルム、布、コート紙のような表面処理が施されたシート材、封筒やインデックス紙等の特殊形状のシート材等、サイズ及び材質の異なる多様なシート材を使用可能である。
画像形成装置100は、トナー像を作成する画像形成ユニットとしてのプロセスカートリッジ10を備えている。プロセスカートリッジ10は、像担持体としての感光ドラム1と、帯電部材としての帯電ローラ2と、現像装置20と、前露光装置(除電装置)としての前露光LED6と、を有する。また、画像形成装置100は、露光装置としての露光ユニット3と、転写手段としての転写ローラ5と、前露光装置としての前露光LED6と、定着手段としての定着装置7と、画像形成装置100を制御する制御手段としての制御部50と、を備える。
以下、本実施形態では、正規帯電極性が負極性のトナー44を現像剤として使用し、反転現像方式を採用するものとして説明するが、トナーの正規帯電極性及び現像方式に応じて各部材の帯電極性は変更可能である。
感光ドラム1は、円筒型に成形された電子写真感光体である。感光ドラム1の具体例は、例えばアルミニウムで成形されたドラム状の基体と、基体上に負帯電性の有機感光体で形成された感光層とを有する。また、感光ドラム1は、画像形成装置100に搭載された駆動源としての駆動モータに駆動されることで、図中矢印方向(時計回り方向)に回転可能である。
本実施形態では、感光ドラムの直径が24mmであり、139mm/secの周速度で回転駆動する。また、現像部P4から帯電部P2までの感光ドラム1の周方向の距離は54mmである。
帯電ローラ2は、感光ドラム1に接触して配置され、感光ドラム1との間に帯電部P2(帯電ローラ2と感光ドラム1の接触部)を形成する接触帯電方式の帯電部材である。本実施形態の帯電ローラ2は、バネ部材等の付勢手段により付勢され感光ドラム1に所定の加圧力で圧接されている。帯電ローラ2は、画像形成装置100に搭載された電圧生成回路である帯電電源PW1から所定の帯電電圧(帯電バイアス)を印加されることで、帯電部P2において近接放電を生じさせる。なお、「感光ドラム1に接触して配置される帯電ローラ2」は、感光ドラム1及び帯電ローラ2の表面同士が直接接触している場合に限らず、片方の部材に担持されたトナー44を挟んで部材の表面同士が接触し得る微小な間隙を有する場合を含む。
露光ユニット3は、感光ドラム1の回転方向において帯電部P2の下流かつ下記の現像部P4の上流に位置する露光部P3において、感光ドラム1の表面にレーザ光を照射する。露光ユニット3は、画像形成装置100の制御部50から伝送される画像信号(ビデオ信号)に基づいて、ポリゴンミラー等を介して感光ドラム1にレーザ光を照射し、感光ドラム1の表面を走査露光する。なお、露光ユニット3は、レーザスキャナ装置に限定されることはなく、例えば、感光ドラム1の長手方向(回転軸線方向、主走査方向)に沿って複数のLEDが配列されたLEDアレイを有するLED露光装置を採用しても良い。
現像装置20は、現像部材又は現像剤担持体としての現像ローラ41と、現像剤供給部材としての供給ローラ42と、規制部材としての規制ブレード43と、現像剤を収容する収容部としての現像容器45と、を有する。現像ローラ41及び供給ローラ42は、現像装置20の枠体を構成する現像容器45によって回転可能に支持されている。また、現像ローラ41は、感光ドラム1に対向するように、現像容器45の開口部に配置されている。
現像ローラ41は、感光ドラム1に接触して配置され、感光ドラム1との間に現像部P4(現像ローラ41と感光ドラム1の接触部、現像領域)を形成する。なお、「感光ドラム1に接触して配置される現像ローラ41」は、感光ドラム1及び現像ローラ41の表面同士が直接接触している場合に限らず、片方の部材に担持されたトナー44を挟んで部材の表面同士が接触し得る微小な間隙を有する場合を含む。現像ローラ41は、トナー44を担持して回転し、現像部P4にトナー44を供給する。本実施形態において、現像ローラ41は感光ドラム1の回転速度(周速度)の1.4倍の回転速度(周速度)で回転する。
本実施形態の現像装置20は、現像方式として接触現像方式を用いている。即ち、現像ローラ41に担持されたトナー44の層が、現像部P4において感光ドラム1と接触する。現像ローラ41には画像形成装置100に搭載された電圧生成回路である現像電源PW2から所定の現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施形態では、直流の現像電圧を用いる。
本実施形態における現像ローラ41は、プロセスカートリッジ10が画像形成装置100に装着されている状態では、少なくとも画像形成動作及びこれに伴う前回転動作、後回転動作の期間中は常に感光ドラム1に接触している。画像形成装置100には、現像ローラ41を感光ドラム1に対して当接及び離間する当接離間機構を設けない構成としてもよい。
供給ローラ42は、現像ローラ41に接触して配置され、現像ローラ41の回転に逆らう方向(ローラ同士の対向部において周面の移動方向が逆向きとなる方向)に回転する。なお、現像ローラ41に十分にトナーを供給できる構成であれば、必ずしも供給ローラ42は必要としない。
また、本実施形態では、平均粒径が6μmで、正規帯電極性が負極性のトナー44を用いている。トナー44は一例として重合法により生成された重合トナーを使用する。トナー44は、磁性成分を含有せず、主に分子間力や静電気力(鏡像力)によって現像ローラ31に担持される、所謂非磁性の一成分現像剤である。ただし、トナー44に代えて磁性成分を含有する一成分現像剤を用いてもよい。また、一成分現像剤には、トナー粒子以外にもトナーの流動性や帯電性能を調整するための添加物(例えば、ワックスやシリカ微粒子)が含まれている場合がある。また、現像剤として非磁性のトナーと磁性を有するキャリアとによって構成された二成分現像剤を用いてもよい。磁性を有する現像剤を用いる場合、現像部材(現像剤担持体)としては、例えば内側にマグネットが配置された円筒状の現像スリーブが用いられる。
規制ブレード43は弾性部材であり、現像ローラ41に接触して配置され、現像ローラ41から受ける反力に抗して撓められた状態で設置される。規制ブレード43は、現像ローラ41に担持されるトナー44の層厚を規制すると共に、規制ブレード43と現像ローラ41との間の空間を通過するトナー44を摺擦することでトナー44を摩擦帯電させる。
現像容器45の内部には、撹拌手段としての撹拌部材45aが設けられている。撹拌部材45aは、駆動モータに駆動されて現像ローラ41の回転に連動して回転し、現像容器45内のトナー44を撹拌すると共に、現像ローラ41及び供給ローラ42に向けてトナー44を送り込む。なお、撹拌部材45aは、回動する形態に限定されない。例えば、揺動する形態の撹拌部材を採用しても良い。
転写ローラ5は、感光ドラム1の回転方向において現像部P4の下流かつ下記の前露光部P6の上流に位置する転写部P5(転写位置)において、感光ドラム1に対向して配置される。転写ローラ5と感光ドラム1との間のニップ部として、像担持体から記録材Rへのトナー像の転写が行われる転写ニップ部(以下、転写ニップ部も転写部P5と呼ぶ)が形成されている。転写ローラ5には、画像形成装置100に搭載された電圧生成回路である転写電源から所定の転写電圧(バイアス電圧)が印加される。
なお、転写ローラ5(転写部材)に転写電圧を印加する構成に代えて、他の電圧付与手段によって転写部においてトナー像を転写するための電界を形成してもよい。例えば、転写ローラ5をアース電位に接続し、トナー44の正規帯電極性と同極性の帯電電圧を印加された帯電ローラ2が感光ドラム1に印加する電圧により、転写部にはそのような電界が形成される。
前露光LED6は、感光ドラム1の回転方向において転写部P5の下流かつ帯電部P2の上流に位置する前露光部P6において、感光ドラム1に対向して配置される。前露光LEDは、感光ドラム1の表面の内、転写部P5を通過した領域に光を照射する。
定着装置7は、記録材R上のトナーを加熱して溶融させることで画像の定着処理を行う熱定着方式の構成を備える。定着装置7は、例えば、可撓性を有する筒状の定着フィルムと、定着フィルムを加熱するセラミックヒータ等のヒータと、ヒータの温度を測定するサーミスタと、定着フィルムを介してヒータに圧接された加圧ローラと、を備える。画像形成装置100の制御部50は、サーミスタの検知信号に基づいてヒータへの通電を制御することにより、定着フィルムの表面を画像の定着に適した所定の温度で維持する。定着装置7は、これに限らず、例えば記録材を挟持して回転する回転体対としてローラ対を使用してもよく、加熱手段としてセラミックヒータに代えてハロゲンランプや誘導加熱機構を用いてもよい。
制御部50は、少なくとも1つのプロセッサと、画像形成装置100の動作を制御するためのプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な非一過性の記憶媒体と、を含む。制御部50は、例えばプログラムを格納する不揮発性のメモリと、メモリからプログラムを読み出して実行するCPUと、プログラム実行時の作業場所となる揮発性のメモリと、を有する。また、制御部50は、画像形成装置100のアクチュエータ(駆動モータ等)を駆動する駆動回路や、外部のコンピュータと接続するためのネットワークインターフェース等を含む。CPUは、バスを介して制御部50の他の要素と接続され、プログラムに従って駆動回路等に指示を出すことで画像形成装置100による画像形成動作等の動作を実現する。
(画像形成動作)
次に、画像形成装置100の画像形成動作について説明する。画像形成装置100に対して画像形成の指令(プリントジョブ)が入力されると、画像形成装置100に接続された外部のコンピュータ又は読取装置から入力された画像情報に基づいて、プロセスカートリッジ1Bにおいて画像形成プロセスが開始される。
次に、画像形成装置100の画像形成動作について説明する。画像形成装置100に対して画像形成の指令(プリントジョブ)が入力されると、画像形成装置100に接続された外部のコンピュータ又は読取装置から入力された画像情報に基づいて、プロセスカートリッジ1Bにおいて画像形成プロセスが開始される。
まず、帯電ローラ2は、回転している感光ドラム1の表面を帯電部P2においてトナー44の正規帯電極性と同極性(本実施形態では負極性)に均一に帯電させる。露光ユニット3は、入力された画像情報に基づいて生成される画像信号に応じて変調したレーザ光を感光ドラム1の露光部P3に向けて照射する。これにより、感光ドラム1上に静電潜像が形成される。静電潜像が現像部P4に到達すると、現像ローラ41から供給されるトナー44が感光ドラム1上の電位分布に応じて感光ドラム1に付着することで、静電潜像がトナー像として現像(可視化)される。
感光ドラム1におけるトナー像の作成に並行して、画像形成装置100の下部に設けられた記録材Rの積載部から1枚ずつ記録材Rが給送される。記録材Rは、不図示のレジストレーションローラ対により、トナー像の先端が転写部P5に到達するタイミングと記録材Rの先端が転写部P5に進入するタイミングが略同時となるように転写部P5に搬送される。そして、転写部P5において、転写電圧が印加される転写ローラ5により、感光ドラム1に担持されているトナー像が記録材Rへと転写される。
転写部P5を通過した記録材Rは、定着装置7に搬送される。定着装置7は、定着フィルムと加圧ローラとの間のニップ部(定着ニップ部)に記録材Rを挟持して搬送しながら、ヒータによって加熱された定着フィルムにより記録材R上のトナー像を加熱及び加圧する。これによりトナー粒子が溶融し、その後固着することで、トナー像が記録材Rに定着する。定着装置7を通過した記録材Rは、排出手段としての排出ローラ対によって画像形成装置100の外部に排出され、プリンタ本体の上部に形成された積載部としての排出トレイに積載される。
なお、転写部P5を通過した感光ドラム1の表面領域が前露光部P6に到達すると、前露光装置6から照射される光により感光ドラム1上の静電潜像が消去される。これにより、当該表面領域は再び画像形成プロセスに使用可能な状態となる。
(クリーナーレス方式)
次に、本実施形態で採用するクリーナーレス方式について説明する。クリーナーレス方式とは、転写部P5において像担持体から被転写材(記録材又は中間転写体)に転写されずに像担持体に残った現像剤をクリーニング装置によって回収せず、現像部材によって回収し再利用する方式である。本実施形態では、転写部P5を通過しても感光ドラム1に付着している転写残トナーが前露光部P6、帯電部P2、露光部P3を経由して現像部P4に到達した際に現像ローラ41によって現像装置20に回収する。
次に、本実施形態で採用するクリーナーレス方式について説明する。クリーナーレス方式とは、転写部P5において像担持体から被転写材(記録材又は中間転写体)に転写されずに像担持体に残った現像剤をクリーニング装置によって回収せず、現像部材によって回収し再利用する方式である。本実施形態では、転写部P5を通過しても感光ドラム1に付着している転写残トナーが前露光部P6、帯電部P2、露光部P3を経由して現像部P4に到達した際に現像ローラ41によって現像装置20に回収する。
画像形成動作の実行中、転写残トナーは、通常は以下の工程で除去される。転写残トナーには、正規帯電極性とは反対の正極性に帯電しているトナーや、負極性に帯電しているものの充分な電荷を有していないトナーが混在する。そこで、前露光装置6により転写後の感光ドラム1を除電した後、帯電ローラ2による均一な放電を生じさせることで、転写残トナーは再び負極性に帯電させられる。帯電部P2において再び負極性に帯電させられた転写残トナーは、感光ドラム1の回転に伴い現像部P4に到達する。そして、帯電部P2を通過した感光ドラム1の表面領域は、転写残トナーが表面に付着した状態のまま、露光ユニット3により露光されて静電潜像を書き込まれる。
ここで、現像部P4に到達した転写残トナーの挙動について、感光ドラム1の露光領域(明部領域)と非露光領域(暗部領域)に分けて説明する。感光ドラム1の非露光領域に付着している転写残トナーは、現像部P4において感光ドラム1の非露光領域の電位(暗部電位)と現像電圧との電位差により現像ローラ41に転移し、現像容器に回収される。これは、トナー44の正規帯電極性が負極性である場合、現像ローラ41に印加される現像電圧が非露光領域の電位に対して相対的に正極性となるように設定されているからである。なお、現像容器45に回収されたトナーは、撹拌部材45aによって現像容器45内のトナーと撹拌されて均一化され、現像ローラ41に担持されることで再び現像工程に使用される。
一方、感光ドラム1の露光領域に付着している転写残トナーは、現像部P4において感光ドラム1から現像ローラ41に転移せずにドラム表面に残る。これは、トナー44の正規帯電極性が負極性である場合、現像ローラ41に印加される現像電圧が、露光領域の電位(明部電位)よりもさらに負極性の電位となっているためである。つまり、転写残トナーが付着していた感光ドラム1の表面領域が露光部P3において露光領域となった場合は、現像ローラ41から露光領域へと転移する他のトナーと共に新たなトナー像を構成し、転写部P5において記録材Rに転写される。
このようなクリーナーレス方式の構成とすることで、転写残トナー等を回収するクリーニング部材や回収容器の設置スペースが不要となって画像形成装置100のより一層の小型化が可能となる。また、転写残トナーを次回以降の画像形成に再利用することで、画像形成装置100の運用コストの低減(トナー消費の抑制)を図ることもできる。
<実施例1>
(1.画像形成時の電圧設定)
次に、本実施形態の一実施例(実施例1)における、画像形成動作の実行中における感光ドラム1とその周囲の部材との間の電位差を説明する。
(1.画像形成時の電圧設定)
次に、本実施形態の一実施例(実施例1)における、画像形成動作の実行中における感光ドラム1とその周囲の部材との間の電位差を説明する。
画像形成動作の実行中、帯電ローラ2には-1240Vの帯電電圧が印加され、帯電部P2における放電によって感光ドラム1の表面は均一な帯電電位Vd(暗部電位:-680V)に帯電される。帯電電位Vdに帯電された感光ドラム1の表面の内、露光ユニット3により露光された露光領域の電位は、露光後電位Vl(明部電位:-50V)に変化する。本実施例において、Vlを形成する露光量E0は0.35μJ/cm2とした。現像ローラ41には、現像電圧Vdc(現像電位:-380V)が印加される。なお、露光領域(画像形成領域)と非露光領域(非画像形成領域)は、感光ドラム1の表面上の画像形成可能領域内に形成される。画像形成可能領域とは、感光ドラム1の表面に現像ローラ41からトナー44を供給可能な主走査方向の領域である。画像形成可能領域は、現像ローラ41の表面上にトナー44を担持可能な領域とも言える。
上記より、感光ドラム1上の明部電位と現像電圧Vdcとの電位差である現像コントラストVcontは330Vであり、感光ドラム1上の暗部電位と現像電圧Vdcとの電位差であるバックコントラストVbcは300Vである。このような電位設定により、ベタ黒画像やハーフトーン、白抜き文字といった画像を適切に出力することが可能となる。
ここで、現像コントラストVcont、バックコントラストVbcは、現像部P4における感光ドラム1の表面電位と現像ローラ41に印加される現像電圧Vdcによって規定される。仮に、適切な電位設定が行われずに画像形成動作を行うと、記録材R上に画像不良が生じてしまう。具体的には、現像コントラストVcontが過度に小さいと、感光ドラム1上の露光領域(画像形成領域)に付着するトナー量が少なくなることにより、画像の濃度が薄くなる画像不良(濃度薄)が発生する可能性がある。また、現像コントラストVcontが過度に大きいと、感光ドラム1上の露光領域(画像形成領域)に付着するトナー量が多くなることにより、定着工程においてトナーが十分に溶融せず記録材Rへの定着が不十分となる定着不良が発生する可能性がある。そのため、現像コントラストVcontはそれらを鑑みて適宜調整される必要がある。
また、本実施例での電圧は、アース電位(0V)との電位差として表現される。したがって、現像電圧Vdc=-380Vは、アース電位に対して、現像ローラ41の芯金に印加された現像電圧の電位差が-380Vであることを意味する。これは、帯電電圧などに関しても同様である。
(2.バックコントラストとカブリ)
次に、バックコントラストVbcを制御する理由について説明する。バックコントラストVbcを適切に制御することによって、感光ドラム1上の画像を形成しない表面領域である非画像形成領域(白地部)に付着する余分なトナーを抑制することが可能である。この余分なトナーをカブリトナーといい、カブリトナーが発生する現象をカブリという。
次に、バックコントラストVbcを制御する理由について説明する。バックコントラストVbcを適切に制御することによって、感光ドラム1上の画像を形成しない表面領域である非画像形成領域(白地部)に付着する余分なトナーを抑制することが可能である。この余分なトナーをカブリトナーといい、カブリトナーが発生する現象をカブリという。
カブリが発生すると、感光ドラム1の非画像形成領域にトナーが付着して記録材Rに転写されることで記録材R上の本来は画像を形成しない領域(白地部)に色味が生じてしまうため、ユーザが望む成果物品質が得られない可能性がある。また、画像形成時以外でカブリが生じた場合には、クリーナーレス構成においては転写部P5から帯電部P2までの区間にクリーニング部材が存在しないため、カブリトナーがクリーニング部材に除去されることなく帯電部P2に到達する。そして、帯電部P2に到達したカブリトナーの一部が帯電ローラ2に付着すると、帯電ムラの原因になる。帯電ムラとは、帯電ローラ2による帯電後の感光ドラム1の表面電位が不均一となることである。帯電ムラがある状態では、画像中のハーフトーン領域等で画像濃度にムラが顕れる画像不良が発生する可能性がある。
バックコントラストVbcが小さ過ぎる場合、本実施例における正規帯電極性である負極性に帯電したトナー44を現像ローラ41上に留めておく電界が弱まり、そのようなトナー44が感光ドラム1上の非画像形成領域にカブリトナーとして付着しやすくなる。一方、バックコントラストVbcが大き過ぎる場合、現像ローラ41上の正規帯電極性とは逆極性である正極性に帯電したトナー44が感光ドラム1上の非画像形成領域に付着するカブリが発生しやすくなる。
正規帯電極性に帯電したトナー44が感光ドラム1上の非画像形成領域に付着するカブリを正規カブリという。また、正規帯電極性とは逆極性に帯電したトナー44が感光ドラム上の非画像形成領域に付着するカブリを反転カブリという。従って、正規カブリ及び反転カブリを同時に抑制するには、バックコントラストVbcを適切な範囲に設定すればよい。
また、クリーナーレス構成においては、カブリトナー及び転写残トナーを現像部P4で効率よく回収するためには、十分なバックコントラストVbcを設定することが求められる。これは、カブリトナー及び転写残トナーの大部分は正規帯電極性に帯電しているからである。負極性に帯電したこれらのトナーが非画像形成領域(暗部電位)に付着した状態で現像部P4に到達したときに、感光ドラム1から現像ローラ41に電界により転移させる(回収する)ためには、一定以上のバックコントラストVbcがあることが求められる。現像部P4におけるトナーの回収が十分に行われない場合、カブリトナーが感光ドラム1に付着したまま現像部P4を通過し、転写部P5において記録材Rに転写されて画像不良となる可能性がある。
また、バックコントラストVbcと現像コントラストVcontの設定によって1ドット濃度やライン幅が変わることが知られている。そこで、カブリの抑制に適したバックコントラストVbcを設定しつつ、1ドットやライン幅に適した現像コントラストVcontが設定される。上記条件を満たすために帯電電源PW1や現像電源PW2の出力電圧や露光ユニット3の露光強度が設定される。
図2に、バックコントラストVbcとカブリトナーの量の関係について示す。グラフの横軸はバックコントラストVbcであり、縦軸はカブリトナーの量を示している。カブリトナーの量は、感光ドラム1上のトナーをマイラーテープで写し取り、基準紙上にテープを張り付けた後に、その濃度を東京電色社の反射濃度計(TC-6DS/A)で測定した。カブリトナーの量の算出方法は、画像形成装置100を用いて画像形成動作を行い、記録材Rを使わずにバックコントラストVbcを変化させて現像工程を実行させたときに現像部P4を通過した感光ドラム1の表面領域に付着していたトナー量から算出を行った。カブリトナーの量は一定値以下であれば視認されないため、画像品質上は問題ないが、カブリトナーの量が増えると視認できるようになり画像不良となる。カブリトナーの量が視認できる閾値を下回る範囲が、バックコントラストVbcの適正値の範囲である。
クリーナーレス方式を採用する第1実施形態では、上述したようにバックコントラストVbcを適正な範囲に制御することで、帯電ローラ2へのカブリトナーの付着による帯電ムラや、現像部P4におけるカブリトナーの回収不良を抑制することが望まれる。
本実施例では、図2に示すように、バックコントラストVbcは130V以上550V以下の範囲で設定すると、カブリトナーの量は目視で視認できない状態となり、非画像形成時のトナー消費も抑制されるため好ましい。ただし、バックコントラストVbcは感光ドラム1側が負極性となる電位差を正で表している。本実施例では、バックコントラストVbcを上記範囲内の値である300Vに設定することで、画像形成時のカブリと非画像形成時のトナー消費を抑制している。
(3.画像形成装置の動作工程)
続いて、画像形成動作の前後の工程を含む画像形成装置100の動作について説明する。図3は、電源OFF状態から画像形成終了までの画像形成装置100の動作工程図である。図4は、画像形成動作の実行中にジャムが発生した場合において、画像形成動作開始前のスタンバイ状態からジャム復帰終了までの画像形成装置100の動作工程図である。
続いて、画像形成動作の前後の工程を含む画像形成装置100の動作について説明する。図3は、電源OFF状態から画像形成終了までの画像形成装置100の動作工程図である。図4は、画像形成動作の実行中にジャムが発生した場合において、画像形成動作開始前のスタンバイ状態からジャム復帰終了までの画像形成装置100の動作工程図である。
まず、電源OFF状態から画像形成終了までの動作工程について図3に則して順を追って説明する。
(1)停止状態
画像形成装置100の電源がOFF(メイン電源スイッチがOFF)の時、又はドアが開けられてドアスイッチがOFFの時は、画像形成装置100の主制御回路への電力供給が遮断され、画像形成装置100は画像形成動作を実行不能な停止状態に保持される。
画像形成装置100の電源がOFF(メイン電源スイッチがOFF)の時、又はドアが開けられてドアスイッチがOFFの時は、画像形成装置100の主制御回路への電力供給が遮断され、画像形成装置100は画像形成動作を実行不能な停止状態に保持される。
(2)初期回転動作(前多回転動作)
初期回転動作は、画像形成装置100に電源が投入(電源ON)されたとき(図中A)に実行させる起動時動作である。即ち、画像形成装置100に電源が投入されたとき駆動モータを起動させて、感光ドラム1の回転駆動を伴う複数のプロセス機器のウォーミングを行う動作である。
初期回転動作は、画像形成装置100に電源が投入(電源ON)されたとき(図中A)に実行させる起動時動作である。即ち、画像形成装置100に電源が投入されたとき駆動モータを起動させて、感光ドラム1の回転駆動を伴う複数のプロセス機器のウォーミングを行う動作である。
画像形成装置100の電源ONとは、ドアスイッチがONの状態(ドアが閉じた状態)でメイン電源スイッチがOFFからONに操作されたこと、又は、メイン電源スイッチがONの状態でドアスイッチがOFFからONに変化したことを指す。何れの場合も、主制御回路への電力供給が開始されて画像形成装置100は画像形成動作を実行可能な状態に保持される。なお、ドアスイッチは、画像形成装置100の内部にアクセスするために画像形成装置100の装置本体の正面側に開閉可能に設けられたドアの開閉を検知するスイッチ又はセンサである。
初期回転動作は、画像形成装置100に安定した画像形成を実行させるための準備動作である。例えば、プロセスカートリッジの状態を検知し、その状態に合わせて適正な帯電、現像、転写電圧の設定を決める制御を制御部50にて行う。又は、感光ドラム1の表面電位を均一にするために一定の帯電電圧を帯電電源によって印加し、もしくは露光ユニット3によって感光ドラム1にレーザ光を照射する等のプロセス制御が行われるものである。
(3)スタンバイ(待機)
初期回転動作が終了したら、駆動モータの駆動が停止され、画像形成装置100は画像形成開始信号Sが入力するまでスタンバイ状態に保持される。
初期回転動作が終了したら、駆動モータの駆動が停止され、画像形成装置100は画像形成開始信号Sが入力するまでスタンバイ状態に保持される。
(4)前回転動作
画像形成開始信号Sの入力に基づいて、駆動モータが再駆動されて、感光ドラム1の回転駆動を伴う所定の画像形成前動作が実行される。より具体的には、(a)制御部50が画像形成開始信号Sを受信、(b)フォーマッタで画像を展開、(c)前回転動作の開始、という手順で、(5)画像形成動作を実行するための準備をする。
画像形成開始信号Sの入力に基づいて、駆動モータが再駆動されて、感光ドラム1の回転駆動を伴う所定の画像形成前動作が実行される。より具体的には、(a)制御部50が画像形成開始信号Sを受信、(b)フォーマッタで画像を展開、(c)前回転動作の開始、という手順で、(5)画像形成動作を実行するための準備をする。
前回転動作とは、画像形成装置100に対し画像形成の実行指示(ジョブ)が入力された場合に画像形成動作の直前に実行される準備動作である。前回転動作には、像担持体の回転を開始させ、帯電電圧及び現像電圧を画像形成動作における電圧値まで段階的又は連続的に立上げる立上げ制御が含まれる。本実施例の立上げ制御では、前回転動作の実行中に現像部P4においてカブリが発生することを抑制するため、帯電電圧及び現像電圧を段階的又は連続的に立上げる制御が行われる。立上げ制御の詳細は後述する。
なお、上記(b)の工程は、画像のデータ量やフォーマッタの処理速度により展開時間が変わる。前記2)の初期回転動作中に画像形成開始信号Sが入力している場合には、初期回転動作終了後、(3)スタンバイに入ることなく、引き続いて(4)前回転動作が実行される。
(5)画像形成動作
前回転動作が終了すると、引き続いて、1枚の画像を出力する画像形成動作(モノプリント)或いは所定枚数の複数枚の画像を連続出力する画像形成動作(連続画像形成ジョブ、マルチプリント)が実行され、画像形成済みの記録材Rが出力される。図3ではn枚の画像を連続出力する画像形成動作を示している。また、図中に示した紙間とは、連続画像形成ジョブの場合において、先行する記録材Rの後端が転写部P5を通過してから次の記録材Rの先端が転写部P5に到達するまでの間隔である。
前回転動作が終了すると、引き続いて、1枚の画像を出力する画像形成動作(モノプリント)或いは所定枚数の複数枚の画像を連続出力する画像形成動作(連続画像形成ジョブ、マルチプリント)が実行され、画像形成済みの記録材Rが出力される。図3ではn枚の画像を連続出力する画像形成動作を示している。また、図中に示した紙間とは、連続画像形成ジョブの場合において、先行する記録材Rの後端が転写部P5を通過してから次の記録材Rの先端が転写部P5に到達するまでの間隔である。
(6)後回転動作
後回転動作では、1枚又は所定枚数分の画像形成動作が終了した後も、引き続き駆動モータが所定時間駆動され、感光ドラム1の回転駆動を伴う所定の終了動作が実行される。
後回転動作では、1枚又は所定枚数分の画像形成動作が終了した後も、引き続き駆動モータが所定時間駆動され、感光ドラム1の回転駆動を伴う所定の終了動作が実行される。
(7)スタンバイ
後回転動作が終了したら、駆動モータの駆動が停止され、画像形成装置100は次の画像形成開始信号Sが入力されるまでスタンバイ状態に保持される。次の画像形成開始信号Sが入力したときは、(4)前回転動作に移行する。
後回転動作が終了したら、駆動モータの駆動が停止され、画像形成装置100は次の画像形成開始信号Sが入力されるまでスタンバイ状態に保持される。次の画像形成開始信号Sが入力したときは、(4)前回転動作に移行する。
続いて、ジャムが発生する場合の画像形成からジャム復帰回転動作終了までの動作工程について図4に則して説明する。(3)スタンバイ、(4)前回転動作、(5)画像形成動作は、図3を用いて説明したものと同じであるので省略する。
n枚目のシートに対する画像形成動作の実行中にジャム発生検知信号Jが発行されたとする。ジャム発生検知信号Jとは、画像形成装置100内の記録材搬送経路に沿って配置されたセンサの検知信号に基づいて、制御部50が記録材Rの搬送に異常が発生したと判断した場合に発せられる。ジャム発生検知信号Jが発行されると、駆動モータは停止され、画像形成前動作が中断される。このときジャムが発生した事実は画像形成装置100が備える不揮発性の記憶装置に記録される。
制御部50は、画像形成前動作の中断に並行して、画像形成装置100の操作部(液晶パネル等)を介した報知又は外部のコンピュータへの通知により、ジャムの発生をユーザに知らせる。ユーザは、画像形成装置100からの情報に基づいて、画像形成装置100内部に残留した記録材Rを取り除く作業(ジャム処理)を行う。
(8)ジャム復帰回転動作
ジャム復帰回転動作は、ジャムの発生を記録した後、ジャム処理が適切に行われ画像形成装置100内部に残留した記録材がない状態で、画像形成装置100の電源ONがあったとき(図4のR)に実行される起動時動作である。画像形成装置100の電源ONは、上記(2)初期回転動作で説明した内容と同様である。
ジャム復帰回転動作は、ジャムの発生を記録した後、ジャム処理が適切に行われ画像形成装置100内部に残留した記録材がない状態で、画像形成装置100の電源ONがあったとき(図4のR)に実行される起動時動作である。画像形成装置100の電源ONは、上記(2)初期回転動作で説明した内容と同様である。
ここで、ジャム復帰回転動作の内容は、(4)の前回転動作と共通である。即ち、前回転動作において行われる駆動モータの起動並びに帯電電圧及び現像電圧の段階的な立上げは、ジャム復帰回転動作においても実行される。従って、以下で説明する各実施例において、ジャム復帰回転動作は、動作開始のトリガーが異なることを除いて、前回転動作と実質的に同じ手順で実行される。
ジャムの発生後に画像形成装置100の電源ONがあった時点では、ジャム発生時に作成中だったトナー像の一部が感光ドラム1の表面に残留している。ジャム復帰回転動作では、駆動モータを起動させて、感光ドラム1の回転駆動を伴う所要のプロセス制御を行うことでジャム時に感光ドラム1上に残留したトナー像を適切に処理する。本実施例では、感光ドラム1上に残留したトナー像は、ジャム復帰回転動作により現像部P4において現像容器45に回収される。これにより、次の画像形成動作で残留トナーによる画像不良が生じることを防ぐことができる。
(4.前回転動作における立上げ制御)
図5、図6を用いて実施例1における前回転動作及び前回転動作において行われる帯電電圧及び現像電圧の立上げ制御について詳細に説明する。図5は、前回転動作における駆動モータ、帯電電圧、現像電圧のタイミングチャートである。図6は、前回転動作における現像部P4における感光ドラム1の表面電位と現像電圧の推移である。なお、図5と図6の間で、感光ドラム1上の一点が帯電部P2から現像部P4まで移動する所要時間の分、図5における帯電電圧の波形に対して図6における感光ドラム1の表面電位の波形は遅れた(図中右側にシフトした)ものとなる。
図5、図6を用いて実施例1における前回転動作及び前回転動作において行われる帯電電圧及び現像電圧の立上げ制御について詳細に説明する。図5は、前回転動作における駆動モータ、帯電電圧、現像電圧のタイミングチャートである。図6は、前回転動作における現像部P4における感光ドラム1の表面電位と現像電圧の推移である。なお、図5と図6の間で、感光ドラム1上の一点が帯電部P2から現像部P4まで移動する所要時間の分、図5における帯電電圧の波形に対して図6における感光ドラム1の表面電位の波形は遅れた(図中右側にシフトした)ものとなる。
以下、現像電圧及び感光ドラム1の表面電位は、電圧(電位)の絶対値を表す変数(Va~Vg)に電圧(電位)の極性を示す符号をつけて表示する。
図5、図6に示した時刻t1にて画像形成開始信号Sが入力されると、制御部50は現像電源PW2に対し、現像ローラ41への正極性の現像電圧Vaの印加を開始させる。このとき、感光ドラム1の表面電位は略0Vであるため、現像部P4では現像電圧と略同じ値のバックコントラストVbc(=+Va)が形成される。このため、正極性の現像電圧Vaは、0Vの表面電位に対してバックコントラストVbcが適正な範囲(図2参照)となる値に設定される。本実施例では、前回転動作の初期に用いる正極性の現像電圧(+Va)を、+150Vとした。
その後、時刻t2にて、制御部50は駆動モータの回転を開始(ON)させる。駆動モータがONになると感光ドラム1、現像ローラ41が共に回転を開始する。
続いて、図5に示すように時刻t3にて、制御部50は、帯電電源PW1による帯電ローラ2への帯電電圧の印加を開始させる。このとき印加される帯電電圧は、立上げ制御の段階1として、感光ドラム1の表面電位が-Veとなるように設定された値(-Ve’)である。その後、時刻t4にて、制御部50は、帯電電源PW1が帯電ローラ2に印加する電圧を、感光ドラム1の表面電位が-Veとなる値(段階1、-Ve’)から感光ドラム1の表面電位が-Veより高い-Vfとなる値(段階2、-Vf’)に切替える。更に、時刻t6にて、制御部50は、帯電電源PW1が帯電ローラ2に印加する電圧を、感光ドラム1の表面電位が-Vfとなる値(段階2、-Vf’)から感光ドラム1の表面電位が-Vfより高い-Vgとなる値(段階3、-Vg’)に切替える。立上げ制御の最終段階(段階3)における帯電電圧(感光ドラム1の表面電位-Vgに相当)は、画像形成動作における帯電電圧と等しい。
このような帯電電圧の段階的な立上げに並行して、図6に示すように制御部50は現像電圧を段階的に立上げる。即ち、段階1の帯電電圧により表面電位-Veまで帯電された感光ドラム1の表面領域が現像部P4に到達する時刻t3’より後の時刻t5に、現像電圧を正極性の電圧+Vaから負極性の電圧-Vb(段階1)に切替える。また、段階2の帯電電圧により表面電位-Vfまで帯電された感光ドラム1の表面領域が現像部P4に到達する時刻t4’より後の時刻t7に、現像電圧を負極性の電圧-Vbから負極性でより高圧の電圧-Vc(段階2)に切替える。更に、段階3の帯電電圧により表面電位-Vgまで帯電された感光ドラム1の表面領域が現像部P4に到達する時刻t5’より後の時刻t8に、現像電圧を負極性の電圧-Vcから負極性でより高圧の電圧-Vd(段階3)に切替える。立上げ制御の最終段階(段階3)における現像電圧(-Vd)は、画像形成動作における現像電圧Vdcと等しい。
時刻t9にて定着装置7における予備加熱が完了すると、制御部50は前回転動作が完了したと判断し、画像形成動作に移行する。
ここで、時刻t5,t7,t8に現像電圧をVaからVb、VbからVc、VcからVdに切替えるタイミングは、現像部P4における感光ドラム1の表面電位がそれぞれVe、Vf、Vgまで立上って安定した後となるように設定される。同様に、時刻t3,t4,t6に帯電電圧を0VからVe’、Ve’からVf’、Vf’からVg’に切替えるタイミングは、現像電圧の各段階への切替え後に電圧値が安定した後に現像部P4における感光ドラム1の表面電位がそれぞれVe、Vf、Vgに切替わるように設定される。具体的には、電圧値の切替え指令に対し帯電電源PW1及び現像電源PW2の立上り特性(応答時間)や、感光ドラム1の表面上の一点が帯電部P2から現像部P4まで移動するための所要時間等を考慮して設定される。
また、立上げ制御の各段階(段階1~3)において、帯電電圧によって形成される感光ドラム1の表面電位(Ve~Vg)が現像電圧(Vb~Vd)に対して負極性となるように、帯電電圧及び現像電圧が設定される。このため、図6に示すように、感光ドラム1の回転開始前に正極性の現像電圧(Va)の印加を開始させる時刻t1から前回転動作が完了する時刻t9までの各時点において、現像部P4には感光ドラム1側が負極性となるバックコントラストVbcが形成される。つまり、現像部P4には、感光ドラム1側がトナー44の正規帯電極性と同極性となり現像ローラ41側がその反対極性となることで正規に帯電したトナー44を静電的に現像ローラ41に上に引き留める電界が継続的に形成される。
特に、立上げ制御における帯電電圧及び現像電圧の各段階の値は、時刻t1から時刻t9までの間に現像部P4に形成されるバックコントラストVbcの値が、カブリ抑制に適正な所定範囲(図2)から逸脱しない条件を満たすように設定される。具体的には、本実施例における時刻t1から時刻t9までのバックコントラストVbcの値の推移は、順に、Va(t1~t3’)、Va-Ve(t3’~t5)、Vb-Ve(t5~t4’)、Vb-Vf(t4’~t7)、Vc-Vf(t7~t5’)、Vc-Vg(t5’~t8)、Vd-Vg(t8以降)である。ここで、Va~Vgはいずれも正の値(表面電位及び現像電圧の絶対値)であり、バックコントラストVbcは感光ドラム1側が負極性となる電位差を正で表すものとした。バックコントラストVbcがとり得るこれら全ての値が、図2に示すバックコントラストVbcの適正な範囲内となるように、立上げ制御の各段階における帯電電圧及び現像電圧の値(Va~Vd,Ve’~Vg’)を設定することが望ましい。言い換えると、制御部50は、前回転動作(画像形成動作前の準備動作)の期間中、現像電圧に対して現像部における像担持体の表面電位がトナーの正規帯電極性と同極性となり、かつ、現像電圧と像担持体の表面電位との電位差が所定範囲内で維持されるように、帯電電圧及び現像電圧を制御することが望ましい。
これにより、少なくとも、現像ローラ41上の負極性に帯電したトナー粒子が前回転動作中に感光ドラム1に静電的に付着することによるカブリの発生を抑制することができる。また、カブリの発生による前回転動作中のトナー消費を抑制することができる。
なお、本実施例では帯電電圧及び現像電圧を2つの中間値(段階1、2)を経て画像形成時と同じ電圧値(段階3)まで引き上げる3段階の制御を行っているが、段階の数は3未満でも3より大きくてもよい。また、前回転動作中の立上げ制御における最終段階の帯電電圧及び現像電圧は、画像形成動作における電圧値と異なっていてもよい。例えば、立上げ制御では帯電電圧及び/又は現像電圧を画像形成用の電圧値より低い(絶対値が小さい)電圧値まで立ち上げ、その後画像形成動作が開始される場合に画像形成用の電圧値まで引き上げるようにしてもよい。また、立上げ制御中に帯電電圧及び/又は現像電圧を画像形成用の電圧値より高い(絶対値が大きい)電圧値まで引き上げ、その後画像形成動作が開始される場合に画像形成用の電圧値まで落とすようにしてもよい。
(5.前回転動作中の装置の状態)
以下、図7~図10を用いて、前回転動作の各時点における装置の状態を説明する。図7は、前回転動作における駆動モータ及び帯電電圧のタイミングチャートに、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが現像部P4から帯電部P2まで移動するまでの期間(t2~t10)を図示したものである。図8~図10は、前回転動作の各時点における画像形成装置100の状態を表す模式図である。
以下、図7~図10を用いて、前回転動作の各時点における装置の状態を説明する。図7は、前回転動作における駆動モータ及び帯電電圧のタイミングチャートに、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが現像部P4から帯電部P2まで移動するまでの期間(t2~t10)を図示したものである。図8~図10は、前回転動作の各時点における画像形成装置100の状態を表す模式図である。
「カブリ開始点Pa」は、以下で説明する起動時カブリが発生する感光ドラム1上の範囲の始端である。また、「カブリ終了点Pb」は、起動時カブリが発生する感光ドラム1上の範囲の終端である。
図8は、前回転動作において、時刻t2に駆動モータの回転が開始された時点(図7)での画像形成装置100の状態を表す。このとき、現像部P4において、現像ローラ41に担持されたトナー44が感光ドラム1に接触している。現像ローラ41上のトナー44が十分に負極性に帯電した状態であれば、上述したバックコントラストVbcの制御により、前回転動作中にトナー44が感光ドラム1に静電的に付着することによる起動時カブリの発生は抑制される。
しかし、前回転動作の前にスタンバイ状態が長く続いていた場合、現像ローラ41上のトナー44の電荷量が減衰して低い値になっている。この場合、駆動モータの起動時点(t2)で予めバックコントラストVbcを形成していたとしても、トナー44の電荷量が低いために静電的にトナー44を現像ローラ41に引き留めることができず、一部のトナー44は非静電的に感光ドラム1に付着する。このように、画像形成動作が長期間行われていない状態で感光ドラム1の回転を開始させたときに、現像部P4において電荷量の低いトナー44が非静電的に感光ドラム1に付着することによる起動時カブリ(長期放置後の起動時カブリ)が発生する。
起動時カブリは、感光ドラム1上の表面の内、駆動モータの回転が開始される時刻t2において現像ローラ41上のトナー44と接触していた部分から発生する。即ち、カブリ開始点Paは、感光ドラム1の回転開始時点(t2)において現像部P4に位置していた感光ドラム1の表面領域である。
一方、起動時カブリは、現像ローラ41に担持され現像部P4に供給されるトナー44が十分に帯電した状態になると終了する。トナー44の電荷量が大きければ、上述したバックコントラストVbcの制御により静電的に現像ローラ41に引き留められるからである。本実施例では、トナー44の電荷量は主に規制ブレード43との摺擦によって引き上げられる。そのため、カブリ終了点Pbは、感光ドラム1の回転開始時点(t2)において規制ブレード43の先端を抜けた直後の位置にあったトナー44と現像部P4において接触する、感光ドラム1の表面領域である。
言い換えると、起動時カブリは、現像ローラ41の回転開始後、規制ブレード43を一度も通過せずに現像部P4に到達するトナー44が感光ドラム1に付着することで発生する。
図9は、前回転動作において、駆動モータの回転開始より後に、帯電ローラ2に対し1段階目の帯電電圧(-Ve’)の印加が開始された時刻t3(図7)での画像形成装置100の状態を表す。この時点で、感光ドラム1上のカブリ開始点Paは感光ドラム1の回転方向において帯電部P2よりも上流に位置する。
図10は、前回転動作において、帯電ローラ2への帯電電圧の印加開始より後に、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが帯電部P2に到達した時刻t10での画像形成装置100の状態を表す。
図9及び図10に示すように、本実施例では、駆動モータの回転開始後、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが帯電部P2に到達する前に、帯電ローラ2への帯電電圧の印加が開始される。つまり、帯電ローラ2への帯電電圧の印加が開始されるタイミング(t3)と、感光ドラム1の回転開始時点において現像部P4に位置していた感光ドラム1上の表面領域(Pa)が帯電部P2に到達するタイミング(t10)の前後関係は次のようになる。
t3<t10
t3<t10
また、時刻t3に帯電ローラ2への印加が開始される段階1の帯電電圧は、感光ドラム1の表面を-Veの電位まで帯電させる値、即ち、帯電ローラ2の放電開始電圧以上の電圧値である。なお、本実施例では、帯電電圧の段階1の値は、帯電ローラ2の放電開始電圧以上である-840Vとしている。
言い換えると、本実施例の制御部50は、前回転動作(画像形成動作前の準備動作)において、像担持体の回転開始時点(t2)において現像部P4に位置していた像担持体の表面領域(Pa)が帯電部(P2)に到達する前に、帯電部材の放電開始電圧以上の電圧値で帯電電圧の印加を開始させる。
ここで、本実施例では、感光ドラム1の直径が24mmであり、139mm/secの周速度で回転駆動される。また、現像部P4から帯電部P2までの感光ドラム1の周方向の距離は54mmである。このことから、前回転動作において駆動モータが起動する時刻t2からカブリ開始点Paが帯電部P2に到達する時刻t10までの時間(t10-t2)は、次のように計算される。
t10-t2=(54/139)×1000=388[msec]
t10-t2=(54/139)×1000=388[msec]
また、前回転動作において駆動モータが起動する時刻t2から帯電電圧の印加が開始される時刻t3までの時間(t3-t2)は、次のように表される。
t3-t2=250[msec]
t3-t2=250[msec]
<比較例1>
比較例1について、図11~図13を用いて説明する。図11は、比較例1について、前回転動作における駆動モータ及び帯電電圧のタイミングチャートに、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが現像部P4から帯電部P2まで移動するまでの期間を追加したものである。図12は、比較例1における前回転動作において、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが帯電部P2に到達した時刻t10での画像形成装置100の状態を表す。図13は、比較例1における前回転動作において、帯電ローラ2に対し1段階目の帯電電圧の印加が開始された時刻t3での画像形成装置100の状態を表す。
比較例1について、図11~図13を用いて説明する。図11は、比較例1について、前回転動作における駆動モータ及び帯電電圧のタイミングチャートに、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが現像部P4から帯電部P2まで移動するまでの期間を追加したものである。図12は、比較例1における前回転動作において、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが帯電部P2に到達した時刻t10での画像形成装置100の状態を表す。図13は、比較例1における前回転動作において、帯電ローラ2に対し1段階目の帯電電圧の印加が開始された時刻t3での画像形成装置100の状態を表す。
図11~図13に示すように、比較例1では、帯電ローラ2への帯電電圧の印加開始(t3)より前に、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが帯電部P2に到達(t10)する。つまり、帯電ローラ2への帯電電圧の印加が開始されるタイミング(t3)と、感光ドラム1の回転開始時点において現像部P4に位置していた感光ドラム1上の表面領域(Pa)が帯電部P2に到達するタイミング(t10)の前後関係は次のようになる。
t10<t3
t10<t3
言い換えると、比較例1では、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが帯電部P2に到達するタイミングで、帯電ローラ2に対して放電開始電圧以上の帯電電圧は印加されていない。その他の点に関して、比較例1は実施例1と実質的に同一の構成である。
<実施例2>
次に、第1実施形態の他の実施例(実施例2)について、図14を用いて説明する。図14は、実施例2における前回転動作における駆動モータ及び帯電電圧のタイミングチャートに、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが現像部P4から帯電部P2まで移動するまでの期間(t2~t10)を図示したものである。
次に、第1実施形態の他の実施例(実施例2)について、図14を用いて説明する。図14は、実施例2における前回転動作における駆動モータ及び帯電電圧のタイミングチャートに、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが現像部P4から帯電部P2まで移動するまでの期間(t2~t10)を図示したものである。
本実施例では、実施例1に比べて、帯電ローラ2に印加される帯電電圧の立上げが早くなっている。具体的には、本実施例において、駆動モータの起動(t2)から帯電ローラ2への帯電電圧の印加開始(t3)までの期間の長さ(t3-t2)は、次のように設定される。
t3-t2=105[msec]
t3-t2=105[msec]
その結果、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが帯電部P2に到達(t10)する前に、帯電ローラ2に印加される帯電電圧が段階2まで引き上げられる。つまり、帯電ローラ2に印加される帯電電圧が段階2に引き上げられる時点(t4)と、感光ドラム1の回転開始時点において現像部P4に位置していた感光ドラム1上の表面領域(Pa)が帯電部P2に到達する時点(t10)の前後関係は次のようになる。なお、当然のことながら、t3<t4である。
t4<t10
t4<t10
つまり、本実施例において、制御部50は、前回転動作(画像形成動作前の準備動作)において、像担持体の回転開始時点で現像部に位置していた像担持体の表面領域が帯電部に到達する前に、帯電部材の放電開始電圧以上の第1の電圧値で帯電電圧の印加を開始させた後さらに帯電電圧を前記第1の電圧値より高い第2の電圧値に引き上げる。
ここで、実施例2では、時刻t3に帯電ローラ2への印加が開始される段階1の帯電電圧は、帯電ローラ2の放電開始電圧以上である-840Vとする。また、時刻t4に帯電ローラ2への印加が開始される段階2の帯電電圧は、段階1より高圧の-1060Vとしている。
<比較例2>
比較例2について、図15を用いて説明する。図15は、比較例2における前回転動作における駆動モータ及び帯電電圧のタイミングチャートに、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが現像部P4から帯電部P2まで移動するまでの期間(t2~t10)を図示したものである。
比較例2について、図15を用いて説明する。図15は、比較例2における前回転動作における駆動モータ及び帯電電圧のタイミングチャートに、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが現像部P4から帯電部P2まで移動するまでの期間(t2~t10)を図示したものである。
比較例2は、実施例1,2及び比較例1と異なり、帯電電圧の立上げ制御において帯電電圧を印加していない状態から、段階1の帯電電圧を印加することなく、時刻t4に段階2の帯電電圧の印加を開始する。
ここで、比較例2では、帯電電圧の段階2の値(印加開始直後の帯電電圧)を、-1060Vとしている。また、時刻t4に帯電部P2に位置していた感光ドラム1の表面領域が現像部P4に到達した時点での現像部P4におけるバックコントラストVbcは、620Vであった。
つまり、本比較例は、印加開始時の帯電電圧の値が大きいために、前回転動作の実行中にバックコントラストVbcの値が適正な範囲(図2)から外れる期間が存在する構成となっている。
《第2実施形態》
以下に、本開示における第2実施形態について、図16を参照しながら説明する。以下、第1実施形態と共通の参照符号を付した要素は、特に断らない限り第1実施形態で説明したものと実質的に同一の構成及び作用を有するものとし、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
以下に、本開示における第2実施形態について、図16を参照しながら説明する。以下、第1実施形態と共通の参照符号を付した要素は、特に断らない限り第1実施形態で説明したものと実質的に同一の構成及び作用を有するものとし、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、感光ドラム1の直径が20mmであり、188mm/secの周速度で回転駆動されることである。また、現像ローラ41と感光ドラム1の接触部である現像部P4から帯電部P2までの感光ドラム1の周方向の距離は44mmである。
本実施形態は、第1実施形態と比較して感光ドラム1の直径が小さく、プロセススピードが速い。つまり、本実施形態は、第1実施形態よりも更にプロセスカートリッジの小型化、画像形成装置の高速化を実現可能な構成である。
<比較例3>
比較例3について説明する。比較例3は、第2実施形態の構成の下で、比較例1と同様に、帯電ローラ2への帯電電圧の印加開始より前に、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが帯電部P2に到達する構成である。即ち、図11~図13を用いて説明した比較例1と同様に、駆動モータの起動(t2)の後、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが帯電部P2に到達(t10)した後に、帯電ローラ2への帯電電圧の印加が開始(t3)される。
比較例3について説明する。比較例3は、第2実施形態の構成の下で、比較例1と同様に、帯電ローラ2への帯電電圧の印加開始より前に、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが帯電部P2に到達する構成である。即ち、図11~図13を用いて説明した比較例1と同様に、駆動モータの起動(t2)の後、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが帯電部P2に到達(t10)した後に、帯電ローラ2への帯電電圧の印加が開始(t3)される。
比較例3において、前回転動作において駆動モータが起動する時刻t2からカブリ開始点Paが帯電部P2に到達する時刻t10までの時間(t10-t2)は、次のように計算される。
t10-t2=(44/188)×1000=234[msec]
t10-t2=(44/188)×1000=234[msec]
この場合、帯電ローラ2への帯電電圧の印加が開始されるタイミング(t3)と、感光ドラム1の回転開始時点において現像部P4に位置していた感光ドラム1上の表面領域(Pa)が帯電部P2に到達するタイミング(t10)の前後関係は次のようになる。
t10<t3
t10<t3
言い換えると、比較例3では、感光ドラム1上のカブリ開始点Paが帯電部P2に到達するタイミングで、帯電ローラ2に対して放電開始電圧以上の帯電電圧は印加されていない。なお、帯電電圧の段階1の値は-840Vとしている。
<実施例3>
続いて、実施例3について図17、図18を用いて説明する。本実施例は、起動時カブリの抑制に加えて、ジャム発生後にジャム処理がなされずに装置が長時間放置された場合でもジャム復帰後に画像不良が発生する可能性を抑制できる構成である。
続いて、実施例3について図17、図18を用いて説明する。本実施例は、起動時カブリの抑制に加えて、ジャム発生後にジャム処理がなされずに装置が長時間放置された場合でもジャム復帰後に画像不良が発生する可能性を抑制できる構成である。
図17は、前回転動作における駆動モータ及び帯電電圧のタイミングチャートに、感光ドラム1上の所定の点(Pa、Pd)が現像部P4から帯電部P2まで移動するまでの期間(t2~t10、t11)を図示したものである。所定の表面領域の内、カブリ開始点Paは、ジャム復帰回転動作における感光ドラム1の回転開始時点(t2)において現像部P4に位置していた感光ドラム1の表面領域である。また、点Pdは、ジャム復帰回転動作における感光ドラム1の回転開始時点(t2)において転写部P5に位置していた感光ドラム1の表面領域である。
実施例3では、駆動モータの起動時点での感光ドラム1の回転速度を画像形成時よりも低速の125mm/secに設定する。また、駆動モータの起動後、帯電電圧が画像形成時と同じ電圧値まで立上がって安定してから、感光ドラム1の回転速度を画像形成時の速度(通常速)の188mm/secに切り替える。
つまり、駆動モータの起動時の回転速度を低速にすることで、感光ドラム1の回転が開始される時刻t2からカブリ開始点Paが帯電部P2に到達する時刻t10するまでの時間(t10-t2)は次のようになり、比較例2よりも長くなる。
t10-t2=(44/125)×1000=352[msec]
t10-t2=(44/125)×1000=352[msec]
また、実施例3において、駆動モータの起動(t2)から帯電ローラ2への帯電電圧の印加開始(t3)までの期間の長さ(t3-t2)は、実施例2と同じく、次のように設定される。
t3-t2=105[msec]
t3-t2=105[msec]
このことから、帯電ローラ2への帯電電圧の印加開始(t3)と、感光ドラム1の回転開始時点において現像部P4に位置していた感光ドラム1上の表面領域(Pa)の帯電部P2への到達(t10)の前後関係は次のようになる。
t3<t10
t3<t10
また、時刻t3に帯電ローラ2への印加が開始される段階1の帯電電圧は、帯電ローラ2の放電開始電圧以上の電圧値であり、本実施例では-840Vとしている。
また、転写部P5から帯電部P2までの感光ドラム1の周方向の距離は25mmである。このため、感光ドラム1の回転が開始される時刻t2から、感光ドラム1の回転開始時点で転写部P5に位置していた点Pdが帯電部P2に到達する時刻t11までの時間(t11-t2)は次のようになる。
t11-t2=(25/125)×1000=200[msec]
t11-t2=(25/125)×1000=200[msec]
このことから、帯電ローラ2への帯電電圧の印加開始(t3)と、感光ドラム1の回転開始時点において転写部P5に位置していた感光ドラム1上の表面領域(Pd)の帯電部P2への到達(t11)の前後関係は次のようになる。
t3<t11
t3<t11
言い換えると、本実施例の制御部50は、前回転動作(画像形成動作前の準備動作)において、像担持体の回転開始時点(t2)において転写部P5に位置していた像担持体の表面領域(Pd)が帯電部(P2)に到達する前に、帯電部材の放電開始電圧以上の電圧値で帯電電圧の印加を開始させる。
<各実施例及び比較例の評価方法>
第1実施形態における実施例1、2及び比較例1、2並びに第2実施形態における実施例3及び比較例3について、画像評価を行った。画像評価の詳細について以下で説明する。
第1実施形態における実施例1、2及び比較例1、2並びに第2実施形態における実施例3及び比較例3について、画像評価を行った。画像評価の詳細について以下で説明する。
(1)ハーフトーン濃度ムラ評価
本評価は画像形成装置100を評価環境にて24時間放置し、当該環境になじませた後、20000枚の画像を出力させる耐久通紙の後に行った。耐久通紙では、画像比率5%の横線パターンからなるテスト画像を繰り返し出力させた。耐久通紙の後、ハーフトーン画像を1枚出力させ、画像の品質を評価した。評価に用いたハーフトーン画像は、主走査方向の1ライン分の領域に画像を形成し、その後4ライン分の領域を空白とする縞模様であり、全体として中間調の均一な画像を表現するものである。耐久通紙及び評価用の中間画像は、単色で出力させた。また、評価環境は、32.5℃、80%RHである。
本評価は画像形成装置100を評価環境にて24時間放置し、当該環境になじませた後、20000枚の画像を出力させる耐久通紙の後に行った。耐久通紙では、画像比率5%の横線パターンからなるテスト画像を繰り返し出力させた。耐久通紙の後、ハーフトーン画像を1枚出力させ、画像の品質を評価した。評価に用いたハーフトーン画像は、主走査方向の1ライン分の領域に画像を形成し、その後4ライン分の領域を空白とする縞模様であり、全体として中間調の均一な画像を表現するものである。耐久通紙及び評価用の中間画像は、単色で出力させた。また、評価環境は、32.5℃、80%RHである。
耐久通紙後、以下の2つの条件で画像評価を行った。
放置なしで評価(1-a):耐久通紙終了後、1分以内に出力させたハーフトーン画像を評価する。
長期放置後に評価(1-b):耐久通紙終了後、48時間画像形成動作を実行させずに放置した後に出力させたハーフトーン画像を評価する。
放置なしで評価(1-a):耐久通紙終了後、1分以内に出力させたハーフトーン画像を評価する。
長期放置後に評価(1-b):耐久通紙終了後、48時間画像形成動作を実行させずに放置した後に出力させたハーフトーン画像を評価する。
(2)ジャム処理後濃度ムラ評価
(1)のハーフトーン濃度ムラ評価の後、帯電ローラ2を未使用のものに交換してから画像形成装置100を評価環境にて24時間放置してから評価を始める。全黒画像(記録材の全面に黒のベタ塗画像)を1枚出力させてから、記録材の先端が装置本体の排出口から出始めたタイミングで画像形成装置100のドアを開くことで、画像形成動作を強制的に中断させる。その後、画像形成装置100内部の記録材を除去(ジャム処理)した後、48時間画像形成動作を実行させずに放置した後にジャム復帰回転動作を実行させてから、ハーフトーン画像を出力させた。評価に用いたハーフトーン画像は、(1)のハーフトーン濃度ムラ評価で用いたものと同一である。
(1)のハーフトーン濃度ムラ評価の後、帯電ローラ2を未使用のものに交換してから画像形成装置100を評価環境にて24時間放置してから評価を始める。全黒画像(記録材の全面に黒のベタ塗画像)を1枚出力させてから、記録材の先端が装置本体の排出口から出始めたタイミングで画像形成装置100のドアを開くことで、画像形成動作を強制的に中断させる。その後、画像形成装置100内部の記録材を除去(ジャム処理)した後、48時間画像形成動作を実行させずに放置した後にジャム復帰回転動作を実行させてから、ハーフトーン画像を出力させた。評価に用いたハーフトーン画像は、(1)のハーフトーン濃度ムラ評価で用いたものと同一である。
ハーフトーン画像の評価基準は、次の通りである。
A:ハーフトーン画像における記録材搬送方向(副走査方向)の濃度差が目視で認識できない。
B:ハーフトーン画像における記録材搬送方向の濃度差が画像の一部に目視で認識できるが極めて軽微である。
C:ハーフトーン画像における記録材搬送方向の濃度差が画像の一部に目視で認識できる。
D:ハーフトーン画像における記録材搬送方向の濃度差が画像全面に目視で認識できる。
A:ハーフトーン画像における記録材搬送方向(副走査方向)の濃度差が目視で認識できない。
B:ハーフトーン画像における記録材搬送方向の濃度差が画像の一部に目視で認識できるが極めて軽微である。
C:ハーフトーン画像における記録材搬送方向の濃度差が画像の一部に目視で認識できる。
D:ハーフトーン画像における記録材搬送方向の濃度差が画像全面に目視で認識できる。
表1に、実施例1~3と比較例1~3における(1)ハーフトーン濃度ムラ評価及び(2)ジャム処理後濃度ムラ評価の結果を示す。
<比較例1と実施例1、2の比較>
まず、比較例1に対する各実施例の優位性について述べる。比較例1の前回転動作では、感光ドラム1の表面電位と現像電圧との電位差であるバックコントラストVbcを一定範囲に制御しながら段階的に帯電電圧と現像電圧を立上げている。これにより、駆動モータの起動(t2)から前回転動作終了(t9)までの間、バックコントラストVbcを適切な値に制御することができており、(1-a)放置なしの場合の濃度ムラの評価が良好(A)であったと考えられる。一方、(1-b)長期放置後の濃度ムラの評価は低かった(D)。
まず、比較例1に対する各実施例の優位性について述べる。比較例1の前回転動作では、感光ドラム1の表面電位と現像電圧との電位差であるバックコントラストVbcを一定範囲に制御しながら段階的に帯電電圧と現像電圧を立上げている。これにより、駆動モータの起動(t2)から前回転動作終了(t9)までの間、バックコントラストVbcを適切な値に制御することができており、(1-a)放置なしの場合の濃度ムラの評価が良好(A)であったと考えられる。一方、(1-b)長期放置後の濃度ムラの評価は低かった(D)。
比較例1において、(1-a)放置なしの場合に比べて(1-b)長期放置後の濃度ムラの評価は低かった理由を図8、図12を用いて説明する。
スタンバイ状態で長期間放置された場合、現像ローラ41に担持されたトナー44の電荷量は時間と共に減衰する。現像ローラ41のトナー44の電荷量が非常に低くなった状態で前回転動作が開始された場合、図8に示すように、トナー44の一部が非静電的に感光ドラム1に付着し、起動時カブリが発生する。上述した通り、感光ドラム1の回転開始前から現像ローラ41に正極性の電圧Vaを印加してバックコントラストを形成させたとしても、トナー44の電荷量が非常に低ければ起動時カブリを防ぐことは難しい。
起動時カブリは、感光ドラム1の回転開始(t2)から、感光ドラム1の回転開始時点(t2)において規制ブレード43の先端を抜けた直後の位置にあったトナー44が現像部P4に到達するまでの間、発生する。それ以降の期間では、規制ブレードに摺擦されて十分に電荷を付与されたトナー44が現像部P4に到達するため、適切なバックコントラストVbcによりカブリを抑制できる。
図18は、スタンバイ状態での放置時間と、起動時カブリのトナー濃度との関係を示す。この評価は32.5℃、80%RHの環境において行い、回転開始直後の感光ドラム1上のカブリトナー濃度を前述したマイラーテープで写し取る方法で測定した。図18の結果から、放置時間が10分より長くなると急激に起動時カブリが生じやすくなり、その後も時間経過に連れて起動時カブリの程度が重くなることがわかる。一方で放置時間が非常に短い場合は、トナー電荷量の減衰が起こらないために起動時カブリによる影響は小さいことがわかる。
このことから、(1-b)長期放置後では、前回転動作において、現像部P4で起動時カブリが発生し、多量のカブリトナーが感光ドラム1に付着したと考えられる。そして、図12に示すように、起動時カブリのトナーが帯電部P2まで搬送され、帯電部P2を通る際に帯電ローラ2に付着する。これによって帯電ムラが生じ、ハーフトーン濃度ムラが発生したと考えられる。
次に、実施例1が(1-b)長期放置後の濃度ムラの評価が良好な理由について比較例1と比較して説明する。図12に示すように、比較例1では起動時カブリが帯電部P2に到達したタイミングにおいて帯電ローラ2には帯電電圧が印加されていない(t10<t3)。一方で、図10に示すように、実施例1では起動時カブリが帯電部P2に到達する前に、帯電ローラ2に放電開始電圧以上の帯電電圧の印加が開始される(t3<t10)。
図19に帯電部P2通過前の起動時カブリトナーの電荷と帯電部P2通過後の起動時カブリトナーの電荷を、比較例1及び実施例1~3で比較した結果を示す。ここでは比較例1と実施例1の差について説明する。まず、帯電部P2通過前の起動時カブリトナーは、長期放置により電荷量が減衰したトナーによって起動時カブリが発生するという説明と整合して、電荷量が非常に低いことが確認できる。次に、比較例1では帯電部P2通過前後のトナー電荷に大きな変化はなく、帯電部P2通過後も低いトナー電荷のままであることがわかる。一方で、実施例1では帯電部P2通過後のトナー電荷が通過前より顕著に大きくなっていることがわかる。
図20は、起動時カブリトナーが帯電部P2に到達してから帯電ローラ2が1回転する前のタイミングにおける帯電ローラ2の付着トナーの濃度を、比較例1と実施例1で比較した結果である。比較例1の帯電ローラ2に付着したトナー濃度が大きいのに対して、実施例1では軽微な付着量であることがわかる。
以上のことから、比較例1では、起動時カブリが帯電部P2に到達した時点で帯電ローラ2の放電は開始されていないため、カブリトナーは電荷が低いまま帯電部P2を通過したために、帯電ローラ2に付着するトナーの量が多くなったと考えられる。その結果、(1-b)長期放置後の条件でハーフトーン画像の濃度ムラが生じたと考えられる。
一方で、実施例1では、実施例1では起動時カブリが帯電部P2に到達する前に帯電ローラ2の放電が開始されている。そのため、帯電部P2における放電によってカブリトナーに電荷が注入されることでトナー電荷が高くなり、帯電電圧を印加される帯電ローラ2と感光ドラム1との間の電界により、カブリトナーを静電的に感光ドラム1に引き付ける力が働く。その結果、帯電ローラに付着するトナーの量が比較例1より少なくなり、(1-b)長期放置後の条件で濃度ムラが軽微な程度に抑えられたと考えられる。
そして、(2)ジャム後のハーフトーン濃度ムラの評価に対しても上記と同様に説明ができる。ジャム発生後のスタンバイ状態では感光ドラム1上に全黒画像の残留トナー像(ジャム発生までに現像され転写部P5に移動する途中だったトナー像)が残留している。その状態で長期間に亘って放置されると、残留トナー像のトナー電荷が減衰し非常に低いトナー電荷量になる。この状態からジャム復帰回転動作を行うと、感光ドラム1上の残留トナー像が帯電部P2を通過する。
比較例1では、残留トナー像が帯電部P2を通過するタイミングにおいて帯電ローラ2への帯電電圧の印加は開始されておらず、残留トナー像が帯電ローラ2に付着して帯電ムラの原因となり、ジャム後のハーフトーン画像の濃度ムラが発生したと考えられる。一方、実施例1では、少なくとも比較例1よりも早く、帯電ローラ2への帯電電圧の印加が開始される。その結果、残留トナー像の少なくとも一部については、帯電部P2を通過する際に帯電部P2における放電によって電荷を注入され、トナー電荷量が高くなる。その結果、帯電ローラに付着するトナーの量が比較例1より少なくなり、ジャム後のハーフトーン画像の濃度ムラの程度が比較例1より軽くなったと考えられる。
また、以上の説明は、比較例1と実施例2の比較にも当てはまる。つまり、実施例2においても、起動時カブリが帯電部P2に到達する前に、帯電ローラ2に放電開始電圧以上の帯電電圧の印加が開始される(t3<t10)。その結果、(1-b)長期放置後の条件でのハーフトーン画像の濃度ムラが抑制され、(2)ジャム後のハーフトーン濃度ムラも抑制されたと考えられる。
<実施例2について>
次に、実施例2について説明する。実施例2では(1-a)放置なし及び(1-b)長期放置後の両方の条件において、ハーフトーン画像の濃度ムラの評価は良好(A)であった。また、(1-b)長期放置後の濃度ムラの評価は実施例1よりもさらに良好であった。この理由について以下で説明する。
次に、実施例2について説明する。実施例2では(1-a)放置なし及び(1-b)長期放置後の両方の条件において、ハーフトーン画像の濃度ムラの評価は良好(A)であった。また、(1-b)長期放置後の濃度ムラの評価は実施例1よりもさらに良好であった。この理由について以下で説明する。
実施例2では、図14に示すように、感光ドラム1の回転開始後、カブリ開始点Paが帯電部P2に到達する前に、帯電電圧が段階2まで引き上げられている。つまり、帯電電圧の段階2への切替タイミング(t4)と、カブリ開始点Paが帯電部P2に到達するタイミング(t10)の前後関係は次のようになっている。
t4<t10
t4<t10
これは、実施例2では実施例1より早く帯電電圧の段階1の印加を開始したためである。図19に示すように、実施例2では、帯電部P2通過後のカブリトナーの電荷量が実施例1よりも高くなっていることが分かる。これは、起動時カブリが帯電部P2に到達した時点での帯電電圧は、実施例1では段階1の-840Vであったのに対し、実施例2では段階2の-1060Vであることによる。実施例2では実施例1よりも高い帯電電圧が印加されていることで感光ドラム1のカブリトナーにより多くの電荷が注入され、カブリトナーが感光ドラム1により強く引き付けられる。その結果、帯電ローラ2へのカブリトナーの付着が更に低減され、(1-b)長期放置後のハーフトーン画像の評価が改善されたと考えられる。
また、実施例2における(2)ジャム後のハーフトーン画像の評価(B)は、実施例1よりも改善された。これは、実施例2では、実施例1よりも早く帯電ローラ2への帯電電圧の印加が開始される結果、帯電部P2を通過する残留トナー像に対してより早いタイミングで電荷の注入が開始されたためだと考えられる。その結果、帯電ローラ2に付着するトナーの量が実施例1より少なくなり、ジャム後のハーフトーン画像の濃度ムラの程度が実施例1より軽くなったと考えられる。
<比較例2について>
次に、比較例2について説明する。図15に示すように、比較例2では、実施例2と同様に感光ドラム1の回転開始後、カブリ開始点Paが帯電部P2に到達する前に、帯電電圧が段階2まで引き上げられている。つまり、帯電電圧の段階2への切替タイミング(t4)と、カブリ開始点Paが帯電部P2に到達するタイミング(t10)の前後関係は次のようになっている。
t4<t10
次に、比較例2について説明する。図15に示すように、比較例2では、実施例2と同様に感光ドラム1の回転開始後、カブリ開始点Paが帯電部P2に到達する前に、帯電電圧が段階2まで引き上げられている。つまり、帯電電圧の段階2への切替タイミング(t4)と、カブリ開始点Paが帯電部P2に到達するタイミング(t10)の前後関係は次のようになっている。
t4<t10
ただし、比較例2では、帯電電圧を印加していない状態から、段階1の帯電電圧を印加することなく段階2の帯電電圧の印加を開始する。
比較例2の画像評価結果は(1-a)、(1-b)、(2)の全ての評価で目視できる程度の濃度ムラが発生していた。これは、比較例2では、印加開始時の帯電電圧の値が大きいために、前回転動作の実行中にバックコントラストVbcの値が適正な範囲(図2)から外れる期間が存在するためだと考えられる。つまり、バックコントラストVbcが大きすぎることで反転カブリが発生し、耐久通紙中に毎回の前回転動作においてカブリトナーが帯電ローラ2に付着することで、(1-a)放置なし条件での画像評価が低くなったと考えられる。
(1-b)長期放置後の画像評価に関しては、電荷量が減衰したトナーによる起動時カブリは実施例2と同程度に抑制された可能性があるが、耐久通紙中に帯電ローラ2に蓄積したトナーにより(1-a)放置なし条件と同等の評価結果になったと考えられる。なお、帯電ローラ2の交換後に行われる(2)ジャム後のハーフトーン濃度ムラの評価は、実施例2と同等であった。
<比較例3について>
次に比較例3について説明する。比較例3で感光ドラム1の回転開始(t2)後に帯電電圧の印加を開始するタイミング(t3)は、実施例1と同じである。しかし、第2実施形態では第1実施形態よりも直径が小さい感光ドラム1を使用し、プロセススピードも速いため、帯電電圧の印加開始よりも前にカブリ開始点Paが帯電部P2に到達する(t10)。つまり、比較例3では、実施例1と異なりt10<t3の関係となる。
次に比較例3について説明する。比較例3で感光ドラム1の回転開始(t2)後に帯電電圧の印加を開始するタイミング(t3)は、実施例1と同じである。しかし、第2実施形態では第1実施形態よりも直径が小さい感光ドラム1を使用し、プロセススピードも速いため、帯電電圧の印加開始よりも前にカブリ開始点Paが帯電部P2に到達する(t10)。つまり、比較例3では、実施例1と異なりt10<t3の関係となる。
このことから、比較例3では、起動時カブリが帯電部P2に到達した時点で帯電ローラ2の放電は開始されておらず、カブリトナーは電荷が低いまま帯電部P2を通過する。その結果、帯電ローラ2に付着するトナーの量が多くなり、(1-b)長期放置後の条件でハーフトーン画像の濃度ムラが生じたと考えられる。また、比較例3では、残留トナー像が帯電部P2を通過する時点で帯電ローラ2への帯電電圧の印加は開始されておらず、残留トナー像が帯電ローラ2に付着して帯電ムラの原因となり、ジャム後のハーフトーン画像の濃度ムラが発生したと考えられる。一方、(1-a)放置なし条件での画像評価は実施例1と同等であった。
<実施例3について>
次に実施例3について説明する。実施例3では、図17に示すように、前回転動作における感光ドラム1の回転速度をプロセススピード(通常速)より遅い低速に設定し、帯電電圧の印加開始後にカブリ開始点Paが帯電部P2に到達するようにしている。つまり、実施例3では、実施例1と同様にt3<t10の関係となる。
次に実施例3について説明する。実施例3では、図17に示すように、前回転動作における感光ドラム1の回転速度をプロセススピード(通常速)より遅い低速に設定し、帯電電圧の印加開始後にカブリ開始点Paが帯電部P2に到達するようにしている。つまり、実施例3では、実施例1と同様にt3<t10の関係となる。
また、実施例3では、カブリ開始点Paが帯電部P2に到達する前に、帯電電圧が画像形成時の電圧値と同じ段階3まで引き上げられる。つまり、帯電電圧が段階3まで引き上げられるタイミング(t5)とカブリ開始点Paが帯電部P2に到達するタイミング(t10)との関係は次のようになる。
t5<t10
t5<t10
このため、図19に示すように、実施例3では、帯電部P2通過後のカブリトナーの電荷量が実施例2よりも更に高くなっていることが分かる。実施例3では実施例1よりも高い帯電電圧が印加されていることで感光ドラム1のカブリトナーにより多くの電荷が注入され、カブリトナーが感光ドラム1により強く引き付けられる。その結果、帯電ローラ2へのカブリトナーの付着が更に低減され、(1-b)長期放置後のハーフトーン画像の評価が良好であったと考えられる。
また、実施例3では、感光ドラム1の回転開始時点で転写部P5に位置していた感光ドラム1の表面領域(Pd)が帯電部P2に到達する前に、帯電電圧の印加が開始され、更に帯電電圧が段階2に引き上げられている。つまり、帯電電圧が段階2の値に切り替わるタイミング(t4)と、残留トナー像の先端が帯電部P2に到達するタイミング(t11)との関係は次のようになる。
t4<t11
t4<t11
つまり、実施例3では、残留トナー像の先端が帯電部P2に到達する前に帯電ローラ2への帯電電圧の印加が開始される結果、帯電部P2を通過する残留トナー像の全体に電荷の注入が行われる。また、このとき帯電ローラ2への帯電電圧は少なくとも段階2まで引き上げられているため、残留トナー像の電荷量はより高く引き上げられる。そのため、実施例1、2に比べても更に残留トナー像のトナーが帯電ローラ2に付着しにくくなる。その結果、実施例1、2よりも(2)ジャム後のハーフトーン画像の評価が良好になったと考えられる。
このように、実施例3では、前回転動作において帯電電圧及び現像電圧を段階的に立上げることで、スタンバイ状態又はジャム発生後の長期放置が無い条件下でのカブリの発生を抑制することができる。また、長期放置があった後でも、起動時カブリ又は残留トナー像が帯電部P2に到達する前に帯電電圧を十分に高い値まで引き上げるので、帯電ローラ2へのカブリトナーの付着を効果的に抑制して濃度ムラの発生を抑制することができる。
特に、実施例3では、小径の感光ドラム1と速いプロセススピードを併用する構成において、前回転動作における感光ドラム1の回転速度を低速にすることで上記の作用を達成している。このため、画像形成装置100の小型化及び高速化に有利な構成において帯電ローラ2へのカブリトナーの付着による濃度ムラの発生を抑制できる点で、非常に有用である。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、画像形成動作の開始前の前回転動作又はジャム復帰回転動作における制御を説明した。これに限らず、画像形成装置において停止状態の像担持体の回転を開始させ、帯電電圧及び現像電圧を立上げる場面では、同様の制御を適用することができる。
上述の実施形態では、画像形成動作の開始前の前回転動作又はジャム復帰回転動作における制御を説明した。これに限らず、画像形成装置において停止状態の像担持体の回転を開始させ、帯電電圧及び現像電圧を立上げる場面では、同様の制御を適用することができる。
また、上述の実施形態では、画像形成装置が像担持体を1つだけ備えた所謂モノクロ画像形成装置について説明した。これに限らず、複数の像担持体を備え、トナー色が異なる複数の現像剤を用いて画像を形成するフルカラー画像形成装置に対しても同様の制御を適用することができる。フルカラー画像形成装置は、複数の像担持体に形成した単色トナー像を中間転写体に一次転写した後に記録材に一括転写する中間転写方式であっても、記録材に対して単色トナー像を逐次転写する逐次転写方式であってもよい。
中間転写方式の場合、「転写手段」とは、例えば像担持体としての感光ドラム1から被転写材としての中間転写体にトナー像を一次転写する転写ローラ(一次転写ローラ)を指す。また、「転写部」とは、像担持体と中間転写体とが対向する部分を指す。中間転写体としては、例えば複数のローラに張架された無端状のベルト部材が用いられる。中間転写体に一次転写されたトナー像は、中間転写体との間に二次転写ニップ部を形成する二次転写ローラ等の二次転写手段により、中間転写体から記録材に二次転写される。このような中間転写方式の構成においても、上述の実施形態における転写ローラを一次転写ローラに置き換えることで、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
1…像担持体(感光ドラム)/2…帯電部材(帯電ローラ)/5…転写手段(転写ローラ)/41…現像部材(現像ローラ)/50…制御手段(制御部)/P2…帯電部/P4…現像部
Claims (12)
- 回転可能な像担持体と、
前記像担持体と接触して配置され、前記像担持体との間に帯電部を形成し、前記像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、
前記像担持体と接触して配置され、前記像担持体との間に現像部を形成し、前記現像部に現像剤を供給して前記像担持体上にトナー像を形成する現像部材と、
前記像担持体から被転写材に前記トナー像を転写する転写手段と、
前記帯電部材に印加する帯電電圧及び前記現像部材に印加する現像電圧を制御する制御手段と、
を備え、記録材に画像を形成する画像形成動作の実行中に、前記転写手段によって転写されずに前記像担持体の表面に残ったトナーを前記現像部材によって回収する画像形成装置であって、
前記制御手段は、
前記画像形成動作の開始前に、前記像担持体の回転を開始させ、前記帯電電圧及び前記現像電圧を段階的に立上げる準備動作を実行し、
前記準備動作において、前記像担持体の回転開始時点で前記現像部に位置していた前記像担持体の表面領域が前記帯電部に到達する前に、前記帯電部材の放電開始電圧以上の電圧値で前記帯電電圧の印加を開始させる、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記準備動作の期間中、前記現像電圧に対して前記現像部における前記像担持体の表面電位が前記トナーの正規帯電極性と同極性となり、かつ、前記現像電圧と前記像担持体の表面電位との電位差が所定範囲内で維持されるように、前記帯電電圧及び前記現像電圧を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記所定範囲は、130V以上550V以下の範囲である、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記準備動作における前記像担持体の回転速度は、前記画像形成動作における前記像担持体の回転速度より遅い、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記準備動作において、前記像担持体の回転開始時点で前記転写手段による前記トナー像の転写が行われる転写部に位置していた前記像担持体の表面領域が前記帯電部に到達する前に、前記帯電部材の放電開始電圧以上の電圧値で前記帯電電圧の印加を開始させる、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記準備動作において、前記像担持体の回転開始時点で前記現像部に位置していた前記像担持体の表面領域が前記帯電部に到達する前に、前記帯電部材の放電開始電圧以上の第1の電圧値で前記帯電電圧の印加を開始させた後さらに前記帯電電圧を前記第1の電圧値より高い第2の電圧値に引き上げる、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記像担持体の回転開始時点で前記現像部に位置していた前記像担持体の表面領域が前記帯電部に到達する前に、前記帯電部材の放電開始電圧以上の電圧値で前記帯電電圧の印加を開始させた後さらに前記帯電電圧を前記画像形成動作における電圧値まで引き上げる、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記準備動作において、前記像担持体の回転開始前に前記トナーの正規帯電極性とは逆極性の電圧値で前記現像電圧の印加を開始させた後、前記トナーの正規帯電極性と同極性の前記画像形成動作における電圧値まで前記現像電圧を段階的に立上げる、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記現像部材は、前記像担持体と常に接触している、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記現像剤は、前記トナーからなる一成分現像剤であり、
前記現像部材に接触して配置され、前記現像部材に担持されて前記現像部に搬送される前記現像剤の量を規制しながら前記現像剤を摩擦帯電させる規制部材を更に備える、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記被転写材は、前記記録材である、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 中間転写体と、
前記中間転写体から前記記録材に前記トナー像を転写する二次転写手段と、
を更に備え、
前記被転写材は、前記中間転写体である、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021172210A JP2023062315A (ja) | 2021-10-21 | 2021-10-21 | 画像形成装置 |
US17/969,140 US20230125722A1 (en) | 2021-10-21 | 2022-10-19 | Image forming apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021172210A JP2023062315A (ja) | 2021-10-21 | 2021-10-21 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023062315A true JP2023062315A (ja) | 2023-05-08 |
Family
ID=86269716
Family Applications (1)
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JP2021172210A Pending JP2023062315A (ja) | 2021-10-21 | 2021-10-21 | 画像形成装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2023062315A (ja) |
-
2021
- 2021-10-21 JP JP2021172210A patent/JP2023062315A/ja active Pending
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