JP2023061849A - プログラム、仲介装置及び仲介装置による仲介処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】役務の提供者から当該役務に係る適切な役務提供価格を提示することを可能とする。【解決手段】役務の提供者と役務の発注者との間で役務の発注に係る仲介を行う仲介サーバ30においてコンピュータにより実行されるプログラム311において、仲介サーバ30はコンピュータを備え、コンピュータは制御部320を備え、プログラム311は、制御部320に、役務に対して少なくとも提供者に最低入札価格を提示する第1のステップと、提供者から、最低入札価格以上の入札価格により役務に対する入札の入力を受け入れる第2のステップとを実行させる。【選択図】図5

Description

本開示は、プログラム、仲介装置及び仲介装置による仲介処理方法に関する。
役務の提供者と役務の発注者との間で役務の発注に係る仲介を行う仲介装置の一例として、荷主と運送会社との間で荷物の発注に係る仲介を行う仲介装置が知られている。このような仲介装置の一例として、特開2019-185793号公報(特許文献1)に開示された装置がある。
特許文献1に開示された装置には、まず、配送案件に関する案件情報が入力され、次に、装置は、案件情報に含まれる車両タイプにより定まる条件に合致する車両を車両情報に含む事業所を判別し、判別された事業所の一覧を表示するための一覧表示情報を送信する。表示された判別結果から発注を行う事業所を発注者が選択したことの通知を装置が受信すると、装置は、当該事業所の受注者端末に受注するか否かの確認を通知し、受注者端末から受注する旨の通知を受信した場合、装置は取引を成約させる。
特開2019-185793号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、役務の提供者である運送会社から、荷物の運送に係る運賃を提案することができない、という課題があった。
そこで、本開示は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、役務の提供者から当該役務に係る適切な役務提供価格を提示することが可能なプログラム、仲介装置及び仲介装置による仲介処理方法を提供することにある。
一実施形態によると、役務の提供者と役務の発注者との間で役務の発注に係る仲介を行う仲介装置が備えるコンピュータにより実行されるプログラムが提供される。このコンピュータは制御部を備え、プログラムは、この制御部に、役務に対して少なくとも提供者に最低入札価格を提示する第1のステップと、提供者から、最低入札価格以上の入札価格により役務に対する入札の入力を受け入れる第2のステップとを実行させる。
本開示によれば、役務の提供者から当該役務に係る適切な役務提供価格を提示することを可能とする。
本開示に係る仲介システムの概要を示す図である。 実施形態に係る仲介サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。 実施形態に係る荷主端末のハードウェア構成を示すブロック図である。 実施形態に係る運送会社端末のハードウェア構成を示すブロック図である。 実施形態に係る仲介サーバの機能的な構成を示す図である。 実施形態に係る仲介サーバに格納された荷主テーブルのデータ構造を示す図である。 実施形態に係る仲介サーバに格納された運送会社テーブルのデータ構造を示す図である。 実施形態に係る仲介サーバに格納された最低入札価格テーブルのデータ構造を示す図である。 実施形態に係る仲介サーバに格納された案件テーブルのデータ構造を示す図である。 実施形態に係る仲介システムの動作を説明するためのシーケンス図である。 実施形態に係る仲介システムの動作を説明するためのシーケンス図であって、図10に示す動作の続きを示す図である。 実施形態に係る仲介装置における最低入札価格算出動作の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る荷主端末の表示装置に表示される配送依頼画面の一例を示す図である。 実施形態に係る運送会社端末に送出される配送依頼案件情報の一例を示す図である。 実施形態に係る運送会社端末の表示装置に表示される配送依頼案件画面の一例を示す図である。 実施形態に係る荷主端末に送出される入札案件情報の一例を示す図である。 実施形態に係る荷主端末の表示装置に表示される入札案件画面の一例を示す図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
また、以下の説明において、「プロセッサ」は、1以上のプロセッサである。少なくとも1つのプロセッサは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサであるが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。
また、少なくとも1つのプロセッサは、処理の一部又は全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサでもよい。
また、以下の説明において、「xxxテーブル」といった表現により、入力に対して出力が得られる情報を説明することがあるが、この情報は、どのような構造のデータでもよいし、入力に対する出力を発生するニューラルネットワークのような学習モデルでもよい。従って、「xxxテーブル」を「xxx情報」と言うことができる。
また、以下の説明において、各テーブルの構成は一例であり、1つのテーブルは、2以上のテーブルに分割されてもよいし、2以上のテーブルの全部又は一部が1つのテーブルであってもよい。
また、以下の説明において、「プログラム」を主語として処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサによって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶部及び/又はインタフェース部などを用いながら行うため、処理の主語が、プロセッサ(或いは、そのプロセッサを有するコントローラのようなデバイス)とされてもよい。
プログラムは、計算機のような装置にインストールされてもよいし、例えば、プログラム配布サーバ又は計算機が読み取り可能な(例えば非一時的な)記録媒体にあってもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
また、以下の説明において、種々の対象の識別情報として、識別番号が使用されるが、識別番号以外の種類の識別情報(例えば、英字や符号を含んだ識別子)が採用されてもよい。
また、以下の説明において、同種の要素を区別しないで説明する場合には、参照符号(又は、参照符号のうちの共通符号)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合は、要素の識別番号(又は参照符号)を使用することがある。
また、以下の説明において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
<仲介システム1の概要>
図1は、本開示の一例である実施形態に係る仲介システム1の全体の構成を示す図である。本実施形態に係る仲介システム1は、役務の一例である荷物の運送について、役務の発注者である荷主と役務の提供者である運送会社との間を仲介する。従って、実施形態に係る仲介システム1は荷物の運送に関する仲介を行うが、本開示において役務は荷物の運送に限定されず、種々の役務について適用が可能である。一例として、清掃、理美容などの役務提供についても本開示の仲介システム1が好適に適用可能である。
なお、本明細書において、荷物とは運送会社により運送されるものを意味し、その形状、寸法、重量等に特段の制限はない。すなわち、運送会社が運送するものであれば本明細書における荷物であり、いわゆる宅配荷物ばかりではなく、鉄道、トラック等により運送される大重量のもの(変電器、鉄道車両など)も含まれる。また、運送会社が運送に用いる運送手段も鉄道、トラック、バイク、自転車、人力、ドローン等、その手段に特段の制限はない。
本実施形態の仲介システム1は、荷主が荷物の運送について所定の条件を提示して発注を行い、運送会社はこの発注に対して所定の条件で入札を行い、荷主は、運送会社からの入札を検討した上で運送会社による運送を決定する一連の手続を管理する。特に、本実施形態の仲介システム1は、運送会社が入札を行うに当たって最低入札価格が運送会社に提示され、運送会社はこの最低入札価格以上の入札価格で入札を行う。好ましくは、最低入札価格は役務である荷物の運送についての条件に従って定められる。ここにいう条件とは、一例として、荷物の重さ、積み地と納品先との間の距離、前記配送に用いられる車両の種類、車両の装備のうち少なくとも1つである。
図1を参照して、本実施形態に係る仲介システム1の概略の動作について説明する。仲介システム1は、荷主の担当者(以下、単に「荷主」と省略する)が操作する荷主端末10、運送会社の担当者(以下、「運送会社」と省略する)が操作する運送会社端末20、仲介動作を統括する仲介サーバ30、及びこれらを接続するネットワークNを有する。
まず、荷主は、荷主端末10を介して荷物の運送に関する条件を入力した上で発注する(1)。仲介サーバ30は、この条件を参照して、条件に従って定められた最低入札価格を荷主端末10に送出し、この最低入札価格を荷主に提示する(2)。荷主は、この最低入札価格による入札を承諾して、荷主端末10を介して荷物の運送に関する発注を指示する(3)。
仲介サーバ30は、荷主から発注の指示があった荷物の運送について、運送会社端末20に依頼案件を送出することで、運送会社に依頼案件を通知する(4)。この際、仲介サーバ30は、荷主に対して提示した最低入札価格を運送会社にも提示する(5)。運送会社は、依頼案件通知を検討し、この通知に記載された荷物の運送に関する条件を検討した上で、入札を行うと決定したら、運送会社端末20を介して入札入力を行う(6)。入札を行う際には入札条件が入力され、この中には入札価格が含まれる。入札価格は、仲介サーバ30が提示した最低入札価格以上の価格である。
運送会社からの入札が行われると、仲介サーバ30は荷主端末10に入札案件の通知を送出することで、荷主に入札案件があることを通知する(7)。荷主は、入札案件に記載された条件を検討した上で、この条件を応諾する場合は、荷主端末10を介して荷物の運送の発注先を決定する(8)。仲介サーバ30は、荷主からの発注があったら、発注確定通知を運送会社端末20に送出することで、運送会社に発注が確定したことを通知する(9)。
<仲介システム1の基本構成>
既に図1を用いて説明したように、本実施形態の仲介システム1は、ネットワークNを介して接続された荷主端末10、運送会社端末20、及び仲介サーバ30を有する。仲介サーバ30のハードウェア構成を図2に、荷主端末10のハードウェア構成を図3に、運送会社端末20のハードウェア構成を図4に示す。これら荷主端末10、運送会社端末20及び仲介サーバ30は、情報処理装置により構成されている。
情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。なお、荷主端末10、運送会社端末20及び仲介サーバ30のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は繰り返さない。
ネットワークNは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
以下、各装置の構成およびその動作を説明する。
<仲介サーバ30のハードウェア構成>
図2は、仲介サーバ30の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。仲介サーバ30は、プロセッサ301、主記憶装置302、補助記憶装置303、通信IF304(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらは通信バス305により相互に電気的に接続される。
プロセッサ301とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ301は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
主記憶装置302とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
補助記憶装置303とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
通信IF304とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータに分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することにより仲介サーバ30を仮想的に実現することができる。このように、仲介サーバ30は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータだけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
<荷主端末10、運送会社端末20の基本ハードウェア構成>
図3は荷主端末10の基本的なハードウェア構成を示すブロック図、図4は運送会社端末20の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。これら荷主端末10及び運送会社端末20は、プロセッサ101、201、主記憶装置102、202、補助記憶装置103、203、通信IF104、204、入力IF105、205、出力IF106、206を有する。これらは通信バス107、207により相互に電気的に接続される。また、荷主端末10、運送会社端末20には、入力IF105、205を介して入力装置110、210が、出力IF106、206を介して出力装置111、211がそれぞれ接続されている。
入力IF105、205は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置110、210とのインタフェースとして機能する。出力IF106、206は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置111、211とのインタフェースとして機能する。入力装置110、210は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置111、211は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。
<仲介サーバ30の機能構成>
仲介サーバ30のハードウェア構成が実現する機能構成を図5に示す。仲介サーバ30は、記憶部310、制御部320を備える。記憶部310は仲介サーバ30の主記憶装置302及び補助記憶装置303により構成され、制御部320は主に仲介サーバ30のプロセッサ301により構成される。
<仲介サーバ30の記憶部310の構成>
仲介サーバ30の記憶部310は、荷主テーブル312、運送会社テーブル313、最低入札価格テーブル314及び案件テーブル315を有する。
これら荷主テーブル312等はデータベースとして提供されてもよい。ここに言うデータベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブルと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブルにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部320は、各種プログラムに従ってプロセッサ301に、記憶部310に記憶された特定のテーブルにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
図6は、荷主テーブル312のデータ構造を示す図である。荷主テーブル312は、仲介サーバ30に登録された、荷主端末10を使用する荷主に関する情報を記憶し管理するテーブルである。荷主テーブル312には、荷主が荷主端末10を介して仲介システム1(仲介サーバ30)にログインするための情報、及び、荷主が荷物の運送を発注する際の条件が格納されている。
荷主テーブル312は、個々のレコードを特定するためのナンバー(No.)3120を主キーとして、ID3121、パスワード3122、及び料金体系3123のカラムを有するテーブルである。
ID3121は、ユーザである荷主を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。パスワード3122は、荷主が荷主端末10を用いて仲介システム1(仲介サーバ30)にログインするための項目である。料金体系3123は、荷主に対して請求可能な運送価格(入札価格)の体系を特定するための項目である。
本実施形態の仲介システム1では、荷主に対して請求可能な運送価格の体系が2つ設けられている。一つは、既に説明した入札価格による運送価格(料金体系3123において「入札」)であり、もう一つは、料金体系が予め定められている運送価格(料金体系3123において「固定タリフ」)である。料金体系3123が固定タリフ(タリフ=料金表)とは、タリフが固定されている、すなわち、固定タリフによる料金体系が予め定められており、運送会社は入札価格により自らが請求を希望する運送価格による入札を行うことができないことを意味している。
荷主テーブル312に示すように、料金体系3123は荷主毎に予め定められている。このように、固定タリフによる入札を許容することで、多様な条件を有する荷主が仲介システム1に参加することを許容し、仲介システム1の利用頻度を高めることができる。
なお、図6に示す荷主テーブル312では、個々の荷主毎に料金体系3123が「入札」または「固定タリフ」のいずれかであるか予め定められているが、荷主が荷物の運送の発注を行う度にいずれかの選択を許容してもよい。但し、以下の説明では、料金体系3123は荷主毎に予め定められているものとする。
図7は、運送会社テーブル313のデータ構造を示す図である。運送会社テーブル313は、仲介サーバ30に登録された、運送会社端末20を使用する運送会社に関する情報を記憶し管理するテーブルである。運送会社テーブル313には、運送会社が運送会社端末20を介して仲介システム1(仲介サーバ30)にログインするための情報、及び、運送会社の業務を評価したスコアが格納されている。
運送会社テーブル313は、個々のレコードを特定するためのナンバー(No.)3130を主キーとして、ID3131、パスワード3132、及びスコア3133のカラムを有するテーブルである。
ID3131は、ユーザである運送会社を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。パスワード3132は、運送会社が運送会社端末20を用いて仲介システム1(仲介サーバ30)にログインするための項目である。スコア3133は、個々の運送会社により提供される運送業務の質を評価した結果として算出された項目である。スコア3113は、仲介サーバ30の制御部320に構成されるスコアリング算出部325により算出され、運送会社テーブル313のスコア3113に格納される。スコアリング算出部325の機能については後述する。
図8は、最低入札価格テーブル314のデータ構造を示す図である。最低入札価格テーブル314は、荷主と運送会社との間で荷物の運送に係る入札業務を行うに当たって、少なくとも運送会社、好ましくは荷主にも提示される、荷物の運送に対する最低入札価格が格納されたテーブルである。最低入札価格テーブル314は、好ましくは荷主毎に設けられる。さらに好ましくは、最低入札価格テーブル314は、荷主毎に異なる最低入札価格である。あるいは、また、最低入札価格テーブル314は、好ましくは運送会社毎に設けられる。
最低入札価格テーブル314は、荷物の運送を行う際の距離3140及び荷物の重量3141をそれぞれキーとして、これらキーにより特定されるフィールドに、距離3140及び重量3141を荷物の運送に係る条件として一意に定められる最低入札価格3142が格納されたテーブルである。
なお、図8に示す最低入札価格テーブル314は、距離3140及び重量3141の2条件により一意に最低入札価格3142が定められるデータ構造を有しているが、最低入札価格を決定するための荷物の運送に関する条件は距離3140及び重量3141には限定されない。一例として、荷物の重さ、積み地と納品先との間の距離、前記配送に用いられる車両の種類、車両の装備のうち少なくとも1つであればよい。なお、3以上の荷物の運送に関する条件に従って最低入札価格を定める場合、これら条件を変数とする関係式が記憶部310に格納され、後述する制御部320の最低入札価格算出部324がこの関係式を用いて最低入札価格を算出してもよい。
図9は、案件テーブル315のデータ構造を示す図である。案件テーブル315は、仲介サーバ30に登録された、荷主により発注された荷物の運送に係る案件を記憶し管理するテーブルである。案件テーブル315には、荷主により発注された案件を特定するための情報、及び案件の経過に関する情報が格納されている。
案件テーブル315は、案件ID3150を主キーとして、荷主ID3151、運送会社ID3152、集荷地3153、納品先3154、料金体系3155、最低入札価格3156、入札価格3157及びステータス3158のカラムを有するテーブルである。
案件ID3150は、仲介サーバ30が取り扱う荷物の運送に関する案件を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。荷主ID3151は、案件ID3150により特定される案件に係る荷主を一意に識別するための識別子であり、荷主テーブル312のID3121に記載されたIDが転記される。運送会社ID3152は、案件ID3150により特定される案件に係る運送会社を一意に識別するための識別子であり、運送会社テーブル313のID3131に記載されたIDが転記される。集荷地3153は、案件ID3150により特定される案件に係る集荷地に関する項目である。納品先3154は、案件ID3150により特定される案件に係る納品先に関する項目である。料金体系3155は、案件ID3150により特定される案件に係る料金体系に関する項目である。料金体系3155に格納される情報は、荷主ID3151により特定される荷主について荷主テーブル312の料金体系3123に記載された情報と同一である。最低入札価格3156は、案件ID3150により特定される案件に係る最低入札価格に関する項目である。入札価格3157は、案件ID3150により特定される案件に係る入札価格に関する項目である。ステータス3158は、案件ID3150により特定される案件に係る入札状況に関する項目である。具体的に、ステータス3158には、「発注入力済」「発注指示済」「依頼案件通知済」「入札入力済」「入札案件通知済」「発注先決定済」「発注確定通知済」といった、当該案件の進捗状況(ステータス)に関する情報が格納される。仲介サーバ30は、ステータス3158において、各案件が荷主により発注先としての運送会社を決定したタイミングを示す情報を保持する。
図9では図示していないが、案件テーブル315は、荷主から荷物の登録があったタイミング、各運送会社が案件について入札金額を指定することで入札を行ったタイミングを示す情報(日時など)を保持する。
仲介サーバ30は、案件テーブル315にステータス3158を参照し、案件の進捗状況を管理する。そして、仲介サーバ30は、停滞・滞留している案件があった場合は荷主または運送会社に案件に対するリマインドを行い、進捗を促す。
<仲介サーバ30の制御部320の構成>
仲介サーバ30の制御部320は、発注制御部321、入札入力制御部322、入札制御部323、最低入札価格算出部324及びスコアリング算出部325を備える。制御部320は、記憶部310に記憶されたアプリケーションプログラム311を実行することにより、これら発注制御部321等の機能ユニットが実現される。
発注制御部321は、荷主からの荷物の運送に係る発注入力及び発注指示動作を制御する。
具体的には、発注制御部321は、荷主端末10からのログイン操作を受け入れ、荷主テーブル312の情報と照合してログインの可否を決定する。そして、ログインを許可する場合、発注制御部321は図13に示すような配送依頼画面を荷主端末10の出力装置111に表示させるための表示制御信号を送出し、荷主が荷主端末10の入力装置110を操作することによる発注入力信号の入力を待つ。図13の詳細な説明は後述する。そして、荷主からの発注入力信号を受け入れたら、発注制御部321は、この発注入力信号に含まれる発注情報を案件テーブル315に格納する。
この際、発注制御部321は、荷主テーブル312を参照して、ログインした荷主が入札価格による運送を許容する荷主であるか、固定タリフに基づく入札価格による運送のみを許容する荷主であるかを判定し、入札価格による運送を許容する荷主であれば、最低入札価格算出部324により算出された最低入札価格を荷主端末10に送出し、この最低入札価格を荷主に提示する。
入札入力制御部322は、荷主から荷物の運送に係る案件の発注指示があったら、この案件を運送会社に提示し、運送会社からの入札入力を受け入れる一連の動作を制御する。
具体的には、入札入力制御部322は、荷主から荷物の運送に係る案件の発注指示があったら、図14に示すような配送依頼案件情報を運送会社端末20に送出する。また、入札入力制御部322は、運送会社端末20からのログイン操作を受け入れ、運送会社テーブル313の情報と照合してログインの可否を決定する。そして、ログインを許可する場合、入札入力制御部322は図15に示すような配送依頼案件画面を運送会社端末20の出力装置211に表示させるための表示制御信号を送出し、運送会社が運送会社端末20の入力装置210を操作することによる入札入力信号の入力を待つ。図14及び図15の詳細な説明は後述する。そして、運送会社からの入札入力信号を受け入れたら、入札入力制御部322は、この入札入力信号に含まれる入札情報を案件テーブル315に格納する。
この際、入札入力制御部322は、荷主テーブル312を参照して、入札に係る荷主が入札価格による運送を許容する荷主であるか、固定タリフに基づく入札価格による運送のみを許容する荷主であるかを判定し、入札価格による運送を許容する荷主であれば、最低入札価格算出部324により算出された最低入札価格を運送会社端末20に送出し、この最低入札価格を運送会社に提示する。一方、固定タリフに基づく入札価格による運送のみを許容する荷主であれば、入札入力制御部322は、固定タリフにより定められた運送価格を運送会社端末20に送出し、この運送価格を運送会社に提示する。
入札制御部323は、運送会社からの荷物の運送に係る入札入力があったら、入札入力についての情報を荷主に提示し、荷主による入札先閲覧動作及び発注先決定動作を制御する。さらに、入札制御部323は、荷主からの発注先決定入力を受け入れたら、発注先に係る運送会社に、入札した案件について発注が確定した旨を通知する動作を制御する。
具体的には、入札制御部323は、運送会社から荷物の運送に係る入札入力があったら、図16に示すような入札案件情報を荷主端末10に送出する。また、入札制御部323は、荷主端末10からのログイン操作を受け入れ、荷主テーブル312の情報と照合してログインの可否を決定する。そして、ログインを許可する場合、入札制御部323は図17に示すような入札案件画面を荷主端末10の出力装置111に表示させるための表示制御信号を送出し、荷主が荷主端末10の入力装置110を操作することによる発注先決定信号の入力を待つ。図16及び図17の詳細な説明は後述する。そして、荷主からの発注先決定信号を受け入れたら、入札制御部323は、この信号に含まれる発注先決定情報を案件テーブル315に格納する。この後、入札制御部323は、荷主により決定された発注先である運送会社の運送会社端末20に発注確定情報を送出する。
最低入札価格算出部324は、発注制御部321及び入札入力制御部322の求めに応じて、最低入札価格テーブル314を参照して、荷物の運送に係る入札の発注条件に基づいて最低入札価格を算出し、算出した最低入札価格を発注制御部321及び入札入力制御部322に提供する。最低入札価格算出部324による最低入札価格の算出手順については、図12のフローチャートを参照して後述する。
スコアリング算出部325は、個々の運送会社による荷物の運送の提供状況に応じて、運送会社毎のスコア(評価値)を算出し、算出したスコアを運送会社テーブル313のスコア3133に入力、更新する。スコアリング算出部325によるスコア算出手順の詳細については省略するが、スコア算出の指標としては、荷主からの評価、運送実績、運送に当たって指定された積み地及び納品先に遅刻をしなかった、運送後に荷主に報告をした、などが挙げられる。
入札制御部323は、図17に示す入札案件画面を表示する際に、運送会社テーブル313を参照し、入札案件に係る運送会社のスコアを提供してもよい。また、入札制御部323は、スコアが所定値以上である運送会社について、優れている運送会社である表示(例えば所定のマーク)を行ってもよい。荷主は、入札に係る運送会社のスコア等を見ることで、実際に入札決定を行う入札案件(後述するように入札決定時に運送会社を特定するための情報は荷主に提示されないが)を決定する際の参考にすることができる。
なお、本実施形態の仲介システム1では、スコアリング算出部325は、実際に運送を行う運送会社の運転手(ドライバー)単位のスコアは算出しない。とはいえ、スコアは個々のドライバーの運送実績に基づくものであり、より詳細には個々のドライバーの運送実績の蓄積に基づくものである。但し、スコアリング算出部325は、個々の荷物の運送と運送会社に所属するドライバーとの紐付けを保持し、どのドライバーの運送がスコアに影響したかを解析することができる。
<仲介システム1の動作>
以下、図10、図11のシーケンス図及び図12のフローチャートを参照しながら、仲介システム1の処理について説明する。なお、以下の説明では、荷主は入札価格による運送を許容する荷主であるものとして仲介システム1の処理の説明を行う。
まず、図10のシーケンス図に示すように、荷物の運送に係る発注を希望する荷主は、荷主端末10を介して仲介サーバ30にログインする(ステップS1000)。
仲介サーバ30の発注制御部321は、ステップS1000において荷主端末10から送出された荷主のID及びパスワードと荷主テーブル312のID3121及びパスワード3122とを照合し、合致したと判定したら認証作業を終了し、図13に示すような配送依頼画面を荷主端末10の出力装置111を介して表示させるための表示制御信号を荷主端末10に送出する(ステップS1001)。
ステップS1001において荷主端末10に送出される配送依頼画面について、図13を参照して詳細に説明する。
配送依頼画面1300には、発注対象である荷物の運送が片道であるか往復であるかを選択させるボタン1301、積み地の名称及び住所を入力させる積み地入力欄1302、納品先の名称及び住所を入力させる納品先入力欄1303、運送における使用を希望する車両の車格を選択させる車両ボタン1304、運送すべき荷物をどの温度帯で運送するかの希望を選択させる温度帯ボタン1305、配送物の詳細を入力させるための配送物入力欄1306が表示されている。荷主は、荷主端末10の入力装置110を操作することで、配送依頼画面1300の所定箇所に配送依頼情報を入力する(ステップS1002)。
配送依頼情報が入力されると、発注制御部321は、案件テーブル315に新しいレコードを追加し、配送依頼情報に含まれる各種情報を案件テーブル315に記入する。
次いで、発注制御部321は、地図アプリケーションのAPI(Application Programming Interface)等を用いて、積み地及び納品先の緯度、経度等の地理情報を獲得し、配送依頼画面1300の地図領域1307に表示されている地図上に積み地及び納品先の地図上の位置1308を重畳して表示する。そして、発注制御部321は、同様に地図アプリケーションのAPI等を用いて、積み地から納品先への概要の経路を獲得し、さらに、この経路上で測定された積み地から納品先への想定距離を獲得して想定距離欄1309に表示させる。
次いで、発注制御部321は、荷主端末10から送出された配送依頼情報を最低入札価格算出部324に提示し、最低入札価格算出部324は、この配送依頼情報に基づいて最低入札価格を算出して発注制御部321に提示する(ステップS1003)。
図12は、最低入札価格算出部324による最低入札価格算出手順を示すフローチャートである。
まず、最低入札価格算出部324は、発注制御部321から配送依頼情報の入力を受け入れる(ステップS1200)。次いで、最低入札価格算出部324は、最低入札価格テーブル314を参照して(ステップS1201)、配送依頼情報に含まれる荷物の運送に係る条件により定められる最低入札価格を算出する(ステップS1202)。そして、最低入札価格算出部324は、ステップS1202で算出した最低入札価格を案件テーブル315に追加し(ステップS1203)、発注制御部321にこの最低入札価格を通知する。
図10に戻って、発注制御部321は、最低入札価格算出部324が算出した最低入札価格を荷主端末10に送出する(ステップS1004)。具体的には、発注制御部321は、図13に示す配送依頼画面1300の最低価格欄1310に、最低入札価格算出部324が算出した最低入札価格を表示する。配送依頼画面1300の最低価格欄1310に表示される最低入札価格は、荷主にとっての参考価格という位置付けである。そして、荷主は、配送依頼画面1300に記載された事項を検討し、この条件で発注を指示する場合は、荷主端末10の入力装置110を操作して発注指示ボタン1311をクリック等することで、発注指示入力を行う(ステップS1005)。
次いで、入札入力制御部322は、荷主から発注指示があった案件について、運送会社テーブル313に登録されている運送会社に対して、図14に示すような配送依頼案件情報1400を送出する(ステップS1006)。図14に示す配送依頼案件情報1400は、運送会社の担当者のメールアドレス宛てにメール形式で送付してもよいし、SNS等を介して配信してもよいし、運送会社端末20に対していわゆるプッシュ通知してもよい。配送依頼案件情報1400の送出手法は特段の限定はなく、運送会社(の担当者)が案件の発注指示があったことに気付く手法であればよい。
この配送依頼案件情報1400には、荷主端末10から送出された配送依頼指示情報に基づく情報と、仲介サーバ30にアクセスするための情報(図14ではURL(Uniform Resource Locator))とが含まれている。当然、仲介システム1に関する宣伝情報等、他の情報が配送依頼案件情報1400に含まれてもよい。
配送依頼案件情報1400を受け取った運送会社は、運送会社端末20を介して仲介サーバ30にログインする(ステップS1007)。
仲介サーバ30の入札入力制御部322は、ステップS1007において運送会社端末20から送出された運送会社のID及びパスワードと運送会社テーブル313のID3131及びパスワード3132とを照合し、合致したと判定したら認証作業を終了し、図15に示すような配送依頼案件画面を運送会社端末20の出力装置211を介して表示させるための表示制御信号を運送会社端末20に送出する(ステップS1008)。
ステップS1008において運送会社端末20に送出される配送依頼案件画面について、図15を参照して詳細に説明する。
配送依頼案件画面1500には、荷主から発注指示があった案件がリスト形式で表示されるリスト画面1501と、案件の詳細な情報が表示される詳細画面1502とが表示されている。リスト画面1501に表示されている個々の案件には、荷主に提示した最低入札価格が表示されており、また、案件の詳細を詳細画面1502に表示させるための詳細ボタン1503が表示されている。
運送会社は、配送依頼案件画面1500の詳細画面1502に表示されている発注指示があった案件(つまり入札待ちの案件)の条件を検討する。そして、この案件についての入札を希望する場合は、運送会社は、運送会社端末20の入力装置210を介して、入札価格を入札価格入力欄1504に入力し、この入力についてのコメントがある場合はこのコメントをコメント欄1505に入力する。入札入力制御部322は、入札価格入力欄1504に入力された入札価格と最低入札価格とを比較し、入札価格が最低入札価格を下回る時は配送依頼案件画面1500に警告表示を行い、入札価格の再入力を促すとともに、入札価格が最低入札価格を下回る状態での入札入力を行わせない。そして、入札価格が最低入札価格以上であることを条件として、運送会社は運送会社端末20の入力装置210を操作してエントリーボタン1506をクリック等することで入札入力を行う(ステップS1009)。
入札入力に係る入札入力情報は運送会社端末20から仲介サーバ30に送出され、入札入力制御部322は、運送会社端末20から送出された入札入力情報に含まれる各種情報を案件テーブル315に記入する。
次いで、入札制御部323は、運送会社から入札入力があった案件について、この入札入力の対象となる荷主に対して、図16に示すような入札案件情報1600を送出する(ステップS1010)。図16に示す入札案件情報1600は、荷主の担当者のメールアドレス宛てにメール形式で送付してもよいし、SNS等を介して配信してもよいし、荷主端末10に対していわゆるプッシュ通知してもよい。入札案件情報1600の送出手法は特段の限定はなく、荷主(の担当者)が入札入力があったことに気付く手法であればよい。
この入札案件情報1600には、運送会社端末20から送出された入札入力情報に基づく情報と、仲介サーバ30にアクセスするための情報(図16ではURL(Uniform Resource Locator))とが含まれている。当然、仲介システム1に関する宣伝情報等、他の情報が入札案件情報1600に含まれてもよい。
但し、入札案件情報1600、及び後述する入札案件画面1700のいずれにおいても、入札をした運送会社を特定する情報(運送会社の名称、電話番号など)は荷主端末10に表示されない。これは、仮に入札をした運送会社を特定する情報を荷主が知った場合、仲介システム1を利用することなく荷主が運送会社と直接連絡を取る可能性があるからである。荷主と運送会社とが直接連絡を取ると、運送会社は荷主が提示する運送価格により運送を請け負う可能性があり、この運送価格が最低入札価格を下回った場合、運送会社は意に沿わない(つまり低額な)運送価格による荷物の運送の契約を締結する圧力に晒されるかもしれない。
入札案件情報1600を受け取った荷主は、荷主端末10を介して仲介サーバ30にログインする(ステップS1011)。
仲介サーバ30の入札制御部323は、ステップS1011において荷主端末10から送出された荷主のID及びパスワードと荷主テーブル312のID3121及びパスワード3122とを照合し、合致したと判定したら認証作業を終了し、図17に示すような入札案件画面1700を荷主端末10の出力装置111を介して表示させるための表示制御信号を荷主端末10に送出する(ステップS1012)。
ステップS1012において荷主端末10に送出される入札案件画面について、図17を参照して詳細に説明する。
入札案件画面1700には、荷主が発注指示を行い、1件でも入札入力があった案件がリスト形式で表示されるリスト画面1701と、案件に係る詳細な入札情報が表示される詳細画面1702とが表示されている。リスト画面1701に表示されている個々の案件には、詳細な入札情報を詳細画面1702に表示させるための詳細ボタン1703が表示されている。
荷主は、入札案件画面1700の詳細画面1702に表示されている個々の入札情報に記載された条件を検討する。この条件には、運送会社から入力された入札価格(提示価格)が表示されている。そして、入札条件による入札を応諾する場合は、荷主は、荷主端末10の入力装置110を操作して決定ボタン1704をクリック等することで発注入力を行う(ステップS1013)。
ここで注意すべきは、荷主は入札価格を含めた入札条件を変更する権限を持たない。つまり、荷主は、運送会社が提示した入札条件を応諾するか、あるいは、入札案件画面1700に表示されていないキャンセルボタン等をクリック等することで発注そのものをキャンセルするかのいずれかの選択しかできない。これにより、入札価格を含めた入札条件の提示に関する主導権を運送会社が実質的に所有することができ、運送会社にとって満足度の高い受注を行う可能性が高まる。
なお、図示は省略するが、入札制御部323は、運送会社テーブル313のスコア3133に格納されているスコアを入札案件画面1700に表示してもよい。この場合、スコアをリスト画面1701に表示するか、詳細画面1702に表示するか、あるいは両方に表示するかは画面設計に応じて決定すれば良い。
図11のシーケンス図に移動して、入札制御部323は、ステップS1013において発注入力があった運送会社の運送会社端末20に、この運送会社が入札をした案件について荷主が発注したことを示す発注情報を出力する(ステップS1100)。
発注情報を受け取った運送会社は、運送会社端末20を介して仲介サーバ30にログインする(ステップS1101)。
仲介サーバ30の入札制御部323は、ステップS1015において運送会社端末20から送出された運送会社のID及びパスワードと運送会社テーブル313のID3131及びパスワード3132とを照合し、合致したと判定したら認証作業を終了し、発注確定案件画面を運送会社端末20の出力装置211を介して表示させるための表示制御信号を運送会社端末20に送出する(ステップS1102)。
以上詳細に説明したように、本実施形態の仲介システム1によれば、役務の発注者である荷主と役務の提供者である運送会社との間で、役務である荷物の運送に関する仲介を行うことができる。特に、本実施形態の仲介システム1によれば、荷主及び運送会社に最低入札価格を提示し、この最低入札価格を下回る入札価格での発注入力を許容しないことで、役務の提供者から当該役務に係る適切な役務提供価格を提示することが可能となる。
<変形例1>
(1)ダイナミックプライシングによる価格の決定
以上説明した実施形態の仲介システム1において、最低入札価格は最低入札価格テーブル314により定められていた。このとき、最低入札価格及び最低入札価格テーブル314を、いわゆるダイナミックプライシングの考えに基づいて時間軸上で適宜変動させてもよい。
より詳細に言えば、荷物の運送において荷主側の需要が高ければ(つまり運送を希望する荷物が多ければ)この時の運送価格が荷主側の需要が低いときの運送価格よりも高額となる合理性がある。一方、運送会社側の供給が高ければ(つまり運送会社の荷物の運送をする余裕があれば)この時の運送価格が運送会社の供給が低い(つまり運送会社が新規に荷物の運送をする余裕があまりなければ)ときの運送価格よりも低額になる合理性がある。
そこで、荷主側の需要や運送会社側の供給を仲介サーバ30が勘案し、荷物の運送に係る入札の際に最低入札価格及び最低入札価格テーブル314を時間軸上で適宜変動させてもよい。
荷主側の需要や運送会社側の供給は、仲介システム1を用いた荷物の運送の発注状況等の履歴を仲介サーバ30が記録し、この履歴に基づいて判断すれば良い。
例えば、仲介サーバ30は、案件テーブル315を参照し、各案件について蓄積される各情報(集荷地、納品先、最低入札価格、入札価格などの各条件)を教師データとして学習させた学習済みモデルを保持することとしてもよい。仲介サーバ30は、ダイナミックプライシングにより最低入札価格を決定するため、案件の条件と当該学習済みモデルとに基づき最低入札価格を出力することとしてもよい。
また、仲介サーバ30は、ダイナミックプライシングにより最低入札価格を決定するため、案件テーブル315を参照し、各案件について蓄積される各情報に基づいて、案件の条件において入札される入札価格の分布を特定(例えば、入札に至った場合の最低入札価格の分布)し、特定した分布に基づいて最低入札価格を決定する(例えば、結果的に入札された場合の最低入札価格であって、最も頻度が高い最低入札価格)こととしてもよい。
時間軸の変動は短期的(例えば直近1週間の履歴)であってもよいし、長期的(例えば年単位の履歴)であってもよい。加えて、1年を幾つかの期間に区切っていわゆる繁忙期、閑散期を履歴に基づいて判断し、繁忙期、閑散期毎に最低入札価格及び最低入札価格テーブル314を決定してもよい。また、仲介サーバ30は、荷主が依頼する荷物の集荷地、納品先といった地理的条件に応じて、最低入札価格テーブル314を保持しておくことにより、荷物の集荷地、納品先といった地理的条件に応じてダイナミックプライシングを提供することとしてもよい。
さらに、上述した固定タリフによる入札においても、最低入札価格及び最低入札価格テーブル314を、いわゆるダイナミックプライシングの考えに基づいて時間軸上で適宜変動させてもよい。
<変形例2>
(2)入札価格の幅の設定
また、実施形態の仲介システム1では荷主及び運送会社に最低入札価格を提示していたが、最低入札価格と上限価格とのペアである価格帯を設けてもよい。
上限価格は、例えば運送会社からの入札件数が少ないために運送会社からの入札価格が高騰する可能性を低減させ、仲介サーバ30が提供する荷主と運送会社とのマッチングサービスにおいて、需給バランスを保って適正な入札を成立させるために設けられる。
例えば、仲介サーバ30は、最低入札価格テーブル314に基づいて最低入札価格を決定し、当該最低入札価格に基づいて上限価格を決定することにより(例えば、最低入札価格から一定金額をプラスした金額、または、最低入札価格から一定割合までを上限価格とした金額など)、上記の価格帯を決定してもよい。仲介サーバ30は、上記の価格帯で入札をした運送会社を荷主に提示する。
また、仲介サーバ30は、上記の価格帯について仲介サーバ30で決定しつつ、運送会社が上限価格について閲覧可能としてもよいし、閲覧させないこととしてもよい。例えば、価格帯について運送会社が閲覧可能とした場合、運送会社に対し、価格として妥当な相場感を知覚させつつ、最低入札価格と上限価格との間の価格帯に納得したうえで入札に応じてもらうことができる。
一方、価格帯のうち上限価格について運送会社が閲覧できないこととした場合、運送会社が妥当と考える価格帯で入札を行うこととなる。そのため、仲介サーバ30は、案件テーブル315等において、運送会社が妥当と考える入札価格の情報を蓄積させることができる。仲介サーバ30は、このようにして蓄積された入札価格の情報に基づいて、ダイナミックプライシングにより最低入札価格等を決定することとしてもよい。
仲介サーバ30は、上記の価格帯について仲介サーバ30で決定しつつ、荷主が上限価格について閲覧可能としてもよいし、閲覧させないこととしてもよい。例えば、価格帯について荷主が閲覧可能とした場合、荷主に対し、価格として妥当な相場観を知覚させつつ、運送会社からの入札を受けることができる。
一方、価格帯について荷主が閲覧できないこととした場合、仲介サーバ30は、運送会社が入札する入札価格に対し、荷主側で妥当と判断した条件(運送会社の情報、入札価格など)について、仲介サーバ30に情報を蓄積させることができる。したがって、仲介サーバ30は、このようにして蓄積された運送会社の入札価格、荷主が応じた条件の情報に基づいて、ダイナミックプライシングにより最低入札価格等を決定することとしてもよい。また、仲介サーバ30は、価格帯に示される価格幅において、荷主が納得した条件(運送会社の情報、入札価格の情報など)の分布を解析することにより、仲介サーバ30が決定する価格帯(最低入札価格および上限価格)の妥当さを推定することができる。例えば、荷主が運送会社に発注する条件として、価格帯において上限に近い価格であることが比較的多い場合、上限価格を引き上げうる(運送会社の情報に基づき、提示される価格が大きくなりえる)。
仲介サーバ30は、荷主に対して最低入札価格を提示したうえで、価格帯の上限価格についての指定を受け付けることとしてもよい。
なお、仲介サーバ30は、上記の価格帯について決定しつつ、最低入札価格および上限価格の両方について荷主に閲覧させないこととしてもよいし、運送会社に閲覧させないこととしてもよい。
上限価格は、最低入札価格を決定する際の最低入札価格テーブル314と同様に、上限価格テーブルを記憶部310に保持し、この上限価格テーブルを参照することで決定してもよい。また、最低入札価格を決定する条件と同様の条件に基づいて上限価格を決定してもよい。さらに、上限価格についても、いわゆるダイナミックプライシングの考えに基づいて時間軸上で適宜変動させてもよい。
また、実施形態の仲介システム1では、荷物の運送に係る入札は荷主からの発注入力があって始まっていたが、運送会社が価格帯を含む運送条件を仲介システム1に入力し、荷主はこの運送条件を閲覧して、荷主側の条件にこの運送条件が合致していれば発注先を決定してもよい。この時の運送条件は、価格帯を含めて所定の幅(例えば荷物の運送の配送時間など)を有することができる。従って、運送会社は運送に係る「枠」を売ることになる。「枠」は、例えば運送会社が保有する運送車及びドライバーがこの期間において特段荷物の運送を行わないことが判明している時などに生じうる。荷主は「枠」を買うことになるが、好ましくは、「枠」を買うとしても運送条件の詳細は荷主が決定する。この「枠」において、上述のように価格帯は運送会社が決定しているので、この価格帯の中であれば入札が決定した価格がいくらであっても運送会社としては満足の行く価格となる。
「枠」を運送会社が売る場合であっても、価格帯の最低入札価格は仲介サーバ30が決定することが好ましい。最低入札価格を仲介サーバ30(仲介システム1)が決定することで、運送会社が荷主を忖度するために低価格の「枠」を提示して価格破壊を招くことを防ぎ、運送会社を保護することになるからである。
あるいは、仲介システム1(仲介サーバ30)が、荷主との合意の上でこの「枠」を設定してもよい。「枠」の設定は、同時に発注の決定権を仲介サーバ30に委託することも含まれうる。上述したように「枠」には価格帯が含まれるので、運送会社は、価格帯を含めた運送条件を確認し、この運送条件を承諾する場合は仲介システム1を介して入札を行う。仲介サーバ30は、運送会社からの入札に付された条件(この場合は、「枠」で示された範囲の条件であり、価格帯内の入札価格が含まれる)を検討し、実際に発注をする運送会社を決定する。運送会社を決定する条件は種々あり、一例として、入札があった運送会社の中で最もスコアが高い運送会社に決定する、最も早期に(つまり早い者勝ち)入札を行った運送会社に決定する、入札があった運送会社の中で最も入札価格が低額である運送会社に決定する、などがありうる。スコアや入札価格に基づいて運送会社を決定する場合、入札可能期間を仲介サーバ30が提示し、この入札可能期間内に入札があった案件について入札を決定することが好ましい。加えて、運送会社を決定する条件は「枠」について合意した荷主が決定してもよい。
<付記>
なお、上記した実施形態は本開示を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
役務の提供者(20)と役務の発注者(10)との間で役務の発注に係る仲介を行う仲介装置(30)においてコンピュータにより実行されるプログラム(311)において、仲介装置(30)はコンピュータを備え、コンピュータは制御部(320)を備え、プログラム(311)は、制御部(320)に、役務に対して提供者に最低入札価格を提示する第1のステップ(S1006)と、提供者(20)から、最低入札価格以上の入札価格により役務に対する入札の入力を受け入れる第2のステップ(S1009)とを実行させるプログラム(311)。
(付記2)
第1のステップ(S1006)は、役務の条件に基づいて最低入札価格を定める第3のステップ(S1003、図12)を含むことを特徴とする付記1記載のプログラム。
(付記3)
コンピュータは記憶部(310)を備え、記憶部(310)には、役務の条件と最低入札価格とが紐付けられた最低入札価格テーブル(314)が格納され、第3のステップ(S1003、図12)では、役務の条件に基づいて最低入札価格テーブルを参照して(S1201)最低入札価格を定める(S1202)ことを特徴とする付記2記載のプログラム。
(付記4)
最低入札価格は発注者毎に固有の価格であることを特徴とする付記1記載のプログラム。
(付記5)
プログラム(311)は、制御部(320)に、発注者に最低入札価格を提示する第4のステップ(S1004)を実行させることを特徴とする付記1記載のプログラム。
(付記6)
プログラム(311)は、制御部(320)に、第4のステップ(S1004)の実行後に、発注者(10)から、役務の発注手続の入力を受け入れる第5のステップ(S1005)を実行させることを特徴とする付記5記載のプログラム。
(付記7)
プログラム(311)は、制御部(320)に、第2のステップ(S1009)の実行後に、提供者(20)により入力された入札価格が表示された入札応募画面(図17)を発注者(10)に提示する第6のステップ(S1012)を実行させることを特徴とする付記6記載のプログラム。
(付記8)
入札応募画面(図17)には提供者を特定する情報は表示されないことを特徴とする付記7記載のプログラム。
(付記9)
第6のステップ(S1012)では、役務の発注に対して複数の提供者(20)から入札の入力があった場合、入札応募画面(図17)には提供者毎の入札価格を表示し、発注者にいずれの入札に基づく発注を行うかの発注入力(S1013)を受け入れることを特徴とする付記7記載のプログラム。
(付記10)
発注者(10)毎に役務に対して入札価格に基づく入札を行うか、予め定められた役務提供価格により役務を発注するかが定められており(図6)、プログラム(311)は、役務提供価格により役務を発注する発注者(10)からの発注であれば、第1のステップ(S1006)及び第2のステップ(S1009)を実行させずに、提供者から、役務提供価格により役務に対する入札の入力を受け入れる第7のステップを実行させることを特徴とする付記1記載のプログラム。
(付記11)
コンピュータは記憶部(310)を備え、記憶部(310)には、提供者(20)に紐付けられた評価値が格納された評価値テーブル(313)が格納され、プログラム(311)は、第6のステップ(S1012)において提供者毎の評価値を発注者に提示することを特徴とする付記5記載のプログラム。
(付記12)
プログラム(311)は、提供者(20)の過去の役務の提供状況に応じて評価値テーブル(313)を更新することを特徴とする付記11記載のプログラム。
(付記13)
第1のステップ(S1006)は、提供者が入札を行った際の入札価格、及び/または発注者が提供者に発注を行った際に提供者に提示された入札価格の履歴に基づいて最低入札価格を定める第8のステップを含むことを特徴とする付記5記載のプログラム。
(付記14)
発注者毎に役務に対して入札価格に基づく入札を行うか、予め定められた役務提供価格により役務を発注するかが定められており、プログラムは、第8のステップにおいて、提供者が受注した役務提供価格の履歴に基づいて役務提供価格を定めることを特徴とする付記13記載のプログラム。
(付記15)
プログラムは、第1のステップ(S1006)において、最低入札価格以上の価格の下限価格と、下限価格より高額な価格を上限価格とを有する価格帯を提示することを特徴とする付記1記載のプログラム。
(付記16)
第1のステップ(S1006)は、上限価格を定める第9のステップを含むことを特徴とする付記15記載のプログラム。
(付記17)
プログラム(311)は、制御部(320)に、発注者に価格帯を提示し、価格帯提示後に発注者から、役務の発注手続の入力を受け入れる第10のステップを実行させることを特徴とする付記15記載のプログラム。
(付記18)
プログラム(311)は、第9のステップにおいて、役務の条件に基づいて上限価格を定めることを特徴とする付記16記載のプログラム。
(付記19)
コンピュータは記憶部(310)を備え、記憶部(310)には、役務の条件と上限価格とが紐付けられた上限価格テーブルが格納され、第9のステップでは、役務の条件に基づいて上限価格テーブルを参照して上限価格を定めることを特徴とする付記18記載のプログラム。
(付記20)
プログラム(311)は、第2のステップ(S1009)において、提供者から、価格帯の範囲内の特定入札価格により役務に対する入札の入力を受け入れることを特徴とする付記15記載のプログラム。
(付記21)
プログラム(311)は、制御部(320)に、第2のステップ(S1009)の実行後に、特定入札価格による提供者からの入札があったら、所定の条件に基づいて役務を発注する提供者を決定する第11のステップを実行させることを特徴とする付記20記載のプログラム。
(付記22)
提供者を決定する所定の条件は発注者により定められることを特徴とする付記21記載のプログラム。
(付記23)
プログラム(311)は、第1のステップ(S1006)において、提供者からの上限価格の入力を受け入れることを特徴とする付記15記載のプログラム。
(付記24)
プログラム(311)は、上限価格を発注者に提示するか否かを予め定めることを特徴とする付記15記載のプログラム。
(付記25)
プログラム(311)は、上限価格を提供者に提示するか否かを予め定めることを特徴とする付記15記載のプログラム。
(付記26)
役務は荷物の配送であり、提供者は運送会社であることを特徴とする付記1記載のプログラム。
(付記27)
役務は荷物の配送であり、提供者は運送会社であり、役務の条件は、荷物の重さ、積み地と納品先との間の距離、配送に用いられる車両の種類、車両の装備のうち少なくとも1つであることを特徴とする付記2記載のプログラム。
(付記28)
役務の提供者(20)と役務の発注者(10)との間で役務の発注に係る仲介を行う仲介装置(30)において、仲介装置(30)は制御部(320)を備え、制御部(320)が、役務に対して提供者(20)に最低入札価格を提示する第1のステップ(S1006)と、提供者(20)から、最低入札価格以上の入札価格により役務に対する入札の入力を受け入れる第2のステップ(S1009)とを行う仲介装置(30)。
(付記29)
役務の提供者(20)と役務の発注者(10)との間で役務の発注に係る仲介を行う仲介装置(30)による仲介処理方法であって、仲介装置(30)は制御部(320)を備え、処理方法は、制御部(320)が、役務に対して提供者(20)に最低入札価格を提示する第1のステップ(S1006)と、提供者(20)から、最低入札価格以上の入札価格により役務に対する入札の入力を受け入れる第2のステップ(s1009)とを実行する仲介装置(30)による仲介処理方法。
1 仲介システム、10 荷主端末、20 運送会社端末、30 仲介サーバ、301 プロセッサ、310 記憶部、311 アプリケーションプログラム、312 荷主テーブル、313 運送会社テーブル、314 最低入札価格テーブル、315 案件テーブル、320 制御部、321 発注制御部、322 入札入力制御部、323 入札制御部、324 最低入札価格算出部、325 スコアリング算出部


Claims (29)

  1. 役務の提供者と前記役務の発注者との間で前記役務の発注に係る仲介を行う仲介装置においてコンピュータにより実行されるプログラムにおいて、
    前記仲介装置は前記コンピュータを備え、
    前記コンピュータは制御部を備え、
    前記プログラムは、前記制御部に、
    前記役務に対して少なくとも前記提供者に最低入札価格を提示する第1のステップと、
    前記提供者から、前記最低入札価格以上の入札価格により前記役務に対する入札の入力を受け入れる第2のステップと
    を実行させるプログラム。
  2. 前記第1のステップは、前記役務の条件に基づいて前記最低入札価格を定める第3のステップを含むことを特徴とする請求項1記載のプログラム。
  3. 前記コンピュータは記憶部を備え、
    前記記憶部には、前記役務の前記条件と前記最低入札価格とが紐付けられた最低入札価格テーブルが格納され、
    前記第3のステップでは、前記役務の前記条件に基づいて前記最低入札価格テーブルを参照して前記最低入札価格を定める
    ことを特徴とする請求項2記載のプログラム。
  4. 前記最低入札価格は前記発注者毎に固有の価格であることを特徴とする請求項1記載のプログラム。
  5. 前記プログラムは、前記制御部に、前記発注者に前記最低入札価格を提示する第4のステップを実行させることを特徴とする請求項1記載のプログラム。
  6. 前記プログラムは、前記制御部に、前記第4のステップの実行後に、前記発注者から、前記役務の発注手続の入力を受け入れる第5のステップを実行させることを特徴とする請求項5記載のプログラム。
  7. 前記プログラムは、前記制御部に、前記第2のステップの実行後に、前記提供者により入力された前記入札価格が表示された入札応募画面を前記発注者に提示する第6のステップを実行させることを特徴とする請求項6記載のプログラム。
  8. 前記入札応募画面には前記提供者を特定する情報は表示されないことを特徴とする請求項7記載のプログラム。
  9. 前記第6のステップでは、前記役務の発注に対して複数の前記提供者から前記入札の入力があった場合、前記入札応募画面には前記提供者毎の前記入札価格を表示し、前記発注者にいずれの前記入札に基づく前記発注を行うかの発注入力を受け入れることを特徴とする請求項7記載のプログラム。
  10. 前記発注者毎に前記役務に対して前記入札価格に基づく入札を行うか、予め定められた役務提供価格により役務を発注するかが定められており、
    前記プログラムは、前記役務提供価格により前記役務を発注する前記発注者からの発注であれば、前記第1のステップ及び前記第2のステップを実行させずに、
    前記提供者から、前記役務提供価格により前記役務に対する入札の入力を受け入れる第7のステップを実行させることを特徴とする請求項1記載のプログラム。
  11. 前記コンピュータは記憶部を備え、
    前記記憶部には、前記提供者に紐付けられた評価値が格納された評価値テーブルが格納され、
    前記プログラムは、前記第6のステップにおいて前記提供者毎の前記評価値を前記発注者に提示することを特徴とする請求項7記載のプログラム。
  12. 前記プログラムは、前記提供者の過去の前記役務の提供状況に応じて前記評価値テーブルを更新することを特徴とする請求項11記載のプログラム。
  13. 前記第1のステップは、前記提供者が前記入札を行った際の前記入札価格、及び/または前記発注者が前記提供者に前記発注を行った際に前記提供者に提示された前記入札価格の履歴に基づいて前記最低入札価格を定める第8のステップを含むことを特徴とする請求項5記載のプログラム。
  14. 前記発注者毎に前記役務に対して前記入札価格に基づく前記入札を行うか、予め定められた役務提供価格により前記役務を発注するかが定められており、
    前記プログラムは、前記第8のステップにおいて、前記提供者が受注した前記役務提供価格の履歴に基づいて前記役務提供価格を定める
    ことを特徴とする請求項13記載のプログラム。
  15. 前記プログラムは、前記第1のステップにおいて、前記最低入札価格以上の価格の下限価格と、前記下限価格より高額な価格を上限価格とを有する価格帯を提示することを特徴とする請求項1記載のプログラム。
  16. 前記第1のステップは、前記上限価格を定める第9のステップを含むことを特徴とする請求項15記載のプログラム。
  17. 前記プログラムは、前記制御部に、前記発注者に前記価格帯を提示し、前記価格帯提示後に前記発注者から、前記役務の発注手続の入力を受け入れる第10のステップを実行させることを特徴とする請求項15記載のプログラム。
  18. 前記プログラムは、前記第9のステップにおいて、前記役務の条件に基づいて前記上限価格を定めることを特徴とする請求項16記載のプログラム。
  19. 前記コンピュータは記憶部を備え、
    前記記憶部には、前記役務の前記条件と前記上限価格とが紐付けられた上限価格テーブルが格納され、
    前記第9のステップでは、前記役務の前記条件に基づいて前記上限価格テーブルを参照して前記上限価格を定める
    ことを特徴とする請求項18記載のプログラム。
  20. 前記プログラムは、前記第2のステップにおいて、前記提供者から、前記価格帯の範囲内の特定入札価格により前記役務に対する前記入札の入力を受け入れることを特徴とする請求項15記載のプログラム。
  21. 前記プログラムは、前記制御部に、前記第2のステップの実行後に、前記特定入札価格による前記提供者からの前記入札があったら、所定の条件に基づいて前記役務を発注する前記提供者を決定する第11のステップを実行させることを特徴とする請求項20記載のプログラム。
  22. 前記提供者を決定する前記所定の条件は前記発注者により定められることを特徴とする請求項21記載のプログラム。
  23. 前記プログラムは、前記第1のステップにおいて、前記提供者からの前記上限価格の入力を受け入れることを特徴とする請求項15記載のプログラム。
  24. 前記プログラムは、前記上限価格を前記発注者に提示するか否かを予め定めることを特徴とする請求項15記載のプログラム。
  25. 前記プログラムは、前記上限価格を前記提供者に提示するか否かを予め定めることを特徴とする請求項15記載のプログラム。
  26. 前記役務は荷物の配送であり、前記提供者は運送会社であることを特徴とする請求項1記載のプログラム。
  27. 前記役務は荷物の配送であり、前記提供者は運送会社であり、前記役務の条件は、前記荷物の重さ、積み地と納品先との間の距離、前記配送に用いられる車両の種類、車両の装備のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項2記載のプログラム。
  28. 役務の提供者と前記役務の発注者との間で前記役務の発注に係る仲介を行う仲介装置において、
    前記仲介装置は制御部を備え、
    前記制御部が、
    前記役務に対して少なくとも前記提供者に最低入札価格を提示する第1のステップと、
    前記提供者から、前記最低入札価格以上の入札価格により前記役務に対する入札の入力を受け入れる第2のステップと
    を行う仲介装置。
  29. 役務の提供者と前記役務の発注者との間で前記役務の発注に係る仲介を行う仲介装置による仲介処理方法であって、
    前記仲介装置は制御部を備え、
    前記処理方法は、前記制御部が、
    前記役務に対して少なくとも前記提供者に最低入札価格を提示する第1のステップと、
    前記提供者から、前記最低入札価格以上の入札価格により前記役務に対する入札の入力を受け入れる第2のステップと
    を実行する仲介装置による仲介処理方法。

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