JP2023060592A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】多価金属化合物に由来する金属味と、界面活性剤に由来する基剤臭の両方を好適に抑制する。【解決手段】口腔用組成物は、多価金属化合物、界面活性剤、及び香料を含有する。さらに、有機酸エチル、及びダマセノンを含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、多価金属化合物を含有する口腔用組成物に関する。
特許文献1は、多価金属塩、界面活性剤、及び香料を含有する口腔用組成物について記載している。また、炭素数が8~22である直鎖構造を有する脂肪酸及び脂肪酸エステル、並びに炭素数が8~22である分岐鎖構造を有する脂肪酸及び脂肪酸エステルから選ばれる一種以上を含有することを記載している。上記脂肪酸又は脂肪酸エステルを含有することにより、金属味を抑制している。
特許文献2は、金属イオンを放出する化合物、界面活性剤、及び香料を含有する口腔用組成物について記載している。また、L-メントール誘導体、及びN-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミドからなる群より選択される一種又は二種以上の化合物を配合してなることを記載している。上記化合物を配合することにより、金属味を抑制している。
国際公開第2018/097122号 特開2003-137755号公報
ところで、口腔用組成物が多価金属塩等の多価金属化合物を含有すると、香料の香気受容感度が低下する虞があった。香料の香気受容感度が低下すると、界面活性剤に由来する基剤臭に対する香料のマスキング効果が低下する虞があった。そのため、多価金属化合物を含有する口腔用組成物において、多価金属化合物に由来する金属味の抑制とともに、界面活性剤に由来する基剤臭の抑制が課題として挙げられる。
上記課題を解決するための口腔用組成物は、多価金属化合物、界面活性剤、及び香料を含有する口腔用組成物であって、さらに、有機酸エチル、及びダマセノンを含有することを要旨とする。
上記口腔用組成物について、前記有機酸エチルは、炭素数が3以上7以下であることが好ましい。
上記口腔用組成物について、前記有機酸エチルが、酢酸エチル、及び、乳酸エチルの少なくとも一つを含有することが好ましい。
上記口腔用組成物について、前記有機酸エチルが、酢酸エチル、及び、乳酸エチルを含有することが好ましい。
上記口腔用組成物について、前記多価金属化合物が、亜鉛化合物、鉄化合物、銅化合物、スズ化合物、及びアルミニウム化合物から選ばれる少なくとも一つを含有することが好ましい。
本発明の口腔用組成物によれば、多価金属化合物に由来する金属味と、界面活性剤に由来する基剤臭の両方を好適に抑制することができる。
以下、本発明の口腔用組成物を具体化した一実施形態について説明する。
本実施形態の口腔用組成物は、多価金属化合物、界面活性剤、及び香料を含有し、さらに、有機酸エチル、及びダマセノンを含有する。
有機酸エチルを含有することにより、多価金属化合物に由来する金属味を好適に抑制することができる。また、ダマセノンを含有することにより、香料の香気受容感度の低下を抑制することができる。界面活性剤に由来する基剤臭に対する香料のマスキング効果を維持することができるため、界面活性剤に由来する基剤臭を好適に抑制することができる。
以下、口腔用組成物の各成分について説明する。
<多価金属化合物>
多価金属化合物としては、特に制限されず、口腔用組成物に用いられる公知の多価金属化合物を採用することができる。多価金属化合物は、収れん作用を有しており、薬用成分として用いられるものであることが好ましい。多価金属化合物としては、亜鉛化合物、鉄化合物、銅化合物、スズ化合物、アルミニウム化合物等が挙げられ、これらから選ばれる少なくとも一つを含有することが好ましい。
(亜鉛化合物)
亜鉛化合物の具体例としては、例えば塩化亜鉛、フッ化亜鉛、フルオロケイ酸亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、臭素酸亜鉛、ヨウ素酸亜鉛、フルオロリン酸亜鉛、酢酸亜鉛、ギ酸亜鉛、安息香酸亜鉛、クエン酸亜鉛、酒石酸亜鉛、乳酸亜鉛、リンゴ酸亜鉛、マンデル酸亜鉛、ピロリン酸亜鉛、ソルビン酸亜鉛、パントテン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、フィチン酸亜鉛、グリセロリン酸亜鉛、ケイ皮酸亜鉛、酪酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、グリシン亜鉛、アスパラギン酸亜鉛、グルタミン酸亜鉛等が挙げられる。
(鉄化合物)
鉄化合物の具体例としては、例えば塩化鉄、フッ化鉄、リン酸鉄、フルオロケイ酸鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、水酸化鉄、酸化鉄、臭素酸鉄、ヨウ素酸鉄、フルオロリン酸鉄、酢酸鉄、ギ酸鉄、安息香酸鉄、クエン酸鉄、酒石酸鉄、乳酸鉄、リンゴ酸鉄、マンデル酸鉄、ソルビン酸鉄、パントテン酸鉄、ピロリン酸鉄、グルコン酸鉄、フィチン酸鉄、グリセロリン酸鉄、ケイ皮酸鉄、酪酸鉄、プロピオン酸鉄、ラウリン酸鉄、シュウ酸鉄、サリチル酸鉄、グリシン鉄、アスパラギン酸鉄、グルタミン酸鉄等が挙げられる。
(銅化合物)
銅化合物の具体例としては、例えば塩化銅、フッ化銅、フルオロケイ酸銅、硫酸銅、硝酸銅、水酸化銅、酸化銅、臭素酸銅、ヨウ素酸銅、フルオロリン酸銅、酢酸銅、ギ酸銅、安息香酸銅、クエン酸銅、酒石酸銅、乳酸銅、リンゴ酸銅、マンデル酸銅、ソルビン酸銅、ピロリン酸銅、パントテン酸銅、グルコン酸銅、フィチン酸銅、グリセロリン酸銅、ケイ皮酸銅、酪酸銅、プロピオン酸銅、ラウリン酸銅、シュウ酸銅、サリチル酸銅、グリシン銅、アスパラギン酸銅、グルタミン酸銅、銅クロロフィル等が挙げられる。
(スズ化合物)
スズ化合物の具体例としては、例えば塩化スズ、フッ化スズ、酢酸スズ、酸化スズ等が挙げられる。
(アルミニウム化合物)
アルミニウム化合物の具体例としては、例えば酢酸アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ラウリン酸アルミニウム、シュウ酸アルミニウム、酸化アルミニウム、オレイン酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム等が挙げられる。
上記の多価金属化合物は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
口腔用組成物中の多価金属化合物の含有量は特に制限されないが、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましく、0.5質量%以上であることがさらに好ましい。また、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることがさらに好ましい。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、特に制限されず、口腔用組成物に用いられる公知の界面活性剤を採用することができる。
界面活性剤の具体例としては、例えば非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
(非イオン性界面活性剤)
非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、モノラウリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ラウリルグリコシド、デシルグリコシド等のアルキルグリコシド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、アルキルグルコシド類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。
(アニオン性界面活性剤)
アニオン性界面活性剤の具体例としては、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等の硫酸エステル塩、ラウリルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、ココイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム等のアシルアミノ酸塩、ココイルメチルタウリンナトリウム等が挙げられる。
(両性界面活性剤)
両性界面活性剤の具体例としては、例えばN-ラウリルジアミノエチルグリシン、N-ミリスチルジエチルグリシン等のアミノ酸型両性界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、N-アルキル-N’-カルボキシメチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩、及び2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のベタイン系両性界面活性剤等が挙げられる。
上記の界面活性剤は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
口腔用組成物中の界面活性剤の含有量は特に制限されないが、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく、3質量%以上であることがさらに好ましい。また、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。
<香料>
香料としては、特に制限されず、口腔用組成物に用いられる公知の香料を採用することができる。
口腔用組成物に用いられる公知の香料としては、天然香料や合成香料であってもよい。また、単品香料や調合香料であってもよい。
香料の具体例としては、例えばメントール、カルボン、アネトール、オイゲノール、サリチル酸メチル、リモネン、オシメン、n-デシルアルコール、シトロネロール、α-テルピネオール、メチルアセテート、シトロネリルアセテート、メチルオイゲノール、シネオール、リナロール、エチルリナロール、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油、ピメント油、d-カンフル、d-ボルネオール、ウイキョウ油、ケイヒ油、シンナムアルデヒド、ハッカ油、バニリン等が挙げられる。
口腔用組成物中の香料の含有量は特に制限されないが、0.0001質量%以上であることが好ましく、0.001質量%以上であることがより好ましく、0.01質量%以上であることがさらに好ましい。また、5質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることがさらに好ましい。
<有機酸エチル>
有機酸エチルとしては、特に制限されない。
有機酸エチルの具体例としては、例えば蟻酸エチル、酢酸エチル、プロピオン酸エチル、乳酸エチル、酪酸エチル、ペンタン酸エチル、カプロン酸エチル、ヘプタン酸エチル、カプリル酸エチル、ノナン酸エチル、デカン酸エチル等が挙げられる。
有機酸エチルは、炭素数が3以上7以下であることが好ましい。
上記の有機酸エチルは、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
有機酸エチルは、酢酸エチル、及び乳酸エチルの少なくとも一つを含有することが好ましく、酢酸エチル、及び乳酸エチルを含有することがより好ましい。
口腔用組成物中の有機酸エチルの含有量は特に制限されないが、0.001質量%以上であることが好ましく、0.005質量%以上であることがより好ましく、0.01質量%以上であることがさらに好ましい。また、1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以下であることがさらに好ましい。
<ダマセノン>
ダマセノンとしては、特に制限されない。ダマセノンは、α体、β体、γ体の異性体が存在しており、これら異性体のいずれであってもよいが、β体は、香料の香気受容感度の低下をより好適に抑制することができるため好ましい。
口腔用組成物中のダマセノンの含有量は特に制限されないが、0.000001質量%以上であることが好ましく、0.000005質量%以上であることがより好ましく、0.00001質量%以上であることがさらに好ましい。また、0.01質量%以下であることが好ましく、0.005質量%以下であることがより好ましく、0.001質量%以下であることがさらに好ましい。
<その他成分>
口腔用組成物は、適用目的、形態、用途等に応じて、前述した成分以外のその他成分、例えば抗菌剤、抗炎症剤、湿潤剤、研磨剤、アルコール類、増粘剤、甘味成分、薬用成分、着色剤、安定化剤、pH調整剤等を配合してもよい。これら各成分は、口腔用組成物に配合される公知のものを使用することができる。これらの成分は、それぞれ一種のみを単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。以下のその他成分として例示される多価金属化合物も、本発明の多価金属化合物に含まれるものとする。
抗菌剤の具体例としては、例えば塩化セチルピリジニウム、パラベン、安息香酸ナトリウム、トリクロサン、塩酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ヒノキチオール等が挙げられる。
抗炎症剤の具体例としては、例えばグリチルリチン酸ジカリウム等のグリチルリチン酸塩、トラネキサム酸、ε-アミノカプロン酸、オウバクエキス等が挙げられる。
湿潤剤の具体例としては、例えばソルビット、グリセリン(濃グリセリンともいう。)、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール等が挙げられる。
研磨剤の具体例としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、シリカ、ゼオライト、メタリン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、ベンガラ、硫酸カルシウム、無水ケイ酸等が挙げられる。
アルコール類の具体例としては、例えばエチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール等が挙げられる。
増粘剤の具体例としては、例えばポリアクリル酸ナトリウム、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル等が挙げられる。
甘味成分の具体例としては、例えばサッカリン、サッカリンナトリウム、スクラロース、ステビオサイド、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、シクロヘプタアミロース、ソルビトール(ソルビット液ともいう。)、パラチノース(還元パラチノースともいう。)等が挙げられる。
薬用成分の具体例としては、例えばモノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムやポリリン酸ナトリウム等の縮合リン酸塩、リン酸一水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム等のリン酸塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、塩酸ピリドキシン、トコフェロール酢酸エステル等のビタミン剤、デキストラナーゼ、ムタナーゼ等のグルカナーゼ酵素、プロテアーゼ、リゾチーム等の分解酵素、硝酸カリウム等の無機塩類、クロロフィル、グリセロホスフェート等のキレート性化合物、脂を溶解するポリエチレングリコール等、塩化ナトリウム等が挙げられる。
着色剤の具体例としては、例えば緑色1号、青色1号、黄色4号等の法定色素、酸化チタン等が挙げられる。
安定化剤の具体例としては、例えばエデト酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、乳酸カルシウム、ラノリン、トリアセチン、ヒマシ油、硫酸マグネシウム等が挙げられる。
pH調整剤の具体例としては、例えばクエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、酢酸、リン酸、ピロリン酸、グリセロリン酸、並びにこれらのカリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩等の各種塩、水酸化ナトリウム等が挙げられる。口腔用組成物は、pH調整剤を配合することにより、pHが4以上9以下、特に5以上7以下の範囲になるように調整されていることが好ましい。
<口腔用組成物の適用形態、剤形>
口腔用組成物の適用形態は、特に限定されず、例えば医薬品、医薬部外品、化粧品として使用することができる。口腔用組成物の用途としては、公知のものを適宜採用することができ、例えば練歯磨剤、洗口剤、含漱剤、液体歯磨剤、バイオフィルム分散剤、口臭予防剤、歯茎マッサージ剤、口腔用湿潤付与剤、舌苔除去剤、口腔内塗布剤、口腔殺菌剤、咽喉殺菌剤、口腔咽喉剤、歯周病治療剤、義歯装着剤、義歯コーティング剤、義歯安定化剤、義歯保存剤、義歯洗浄剤、インプラントケア剤等が挙げられる。
口腔用組成物の剤形は、特に限定されず、例えば水、アルコール等の溶媒を含有することにより、軟膏剤、ペースト剤、パスタ剤、スプレー剤、ジェル剤、液剤、懸濁・乳化剤、ガム剤等に適用することができる。
溶媒として用いられる水の種類は特に限定されず、例えば蒸留水、純水、超純水、精製水、水道水等を用いることができる。溶媒として用いられるアルコールの種類は特に限定されず、例えばエチルアルコールを用いることができる。水とアルコールを混合して用いることもできる。
口腔用組成物が液状に構成されている場合において、水等の溶媒の含有量は、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましい。
本実施形態の口腔用組成物の作用及び効果について説明する。
(1)多価金属化合物、界面活性剤、及び香料を含有する口腔用組成物であって、さらに、有機酸エチル、及びダマセノンを含有する。
有機酸エチルを含有することにより、多価金属化合物に由来する金属味を好適に抑制することができる。また、ダマセノンを含有することにより、香料の香気受容感度の低下を抑制することができる。界面活性剤に由来する基剤臭に対する香料のマスキング効果を維持することができるため、界面活性剤に由来する基剤臭を好適に抑制することができる。したがって、多価金属化合物に由来する金属味と、界面活性剤に由来する基剤臭の両方を好適に抑制することができる。これに伴い、嗜好性が高く、使用感の優れた口腔用組成物を提供することが可能になる。
(2)有機酸エチルは、炭素数が3以上7以下である。有機酸エチルの炭素数が3以上7以下であることにより、多価金属化合物に由来する金属味をより好適に抑制することができる。
(3)有機酸エチルが、酢酸エチル、及び乳酸エチルの少なくとも一つを含有することにより、多価金属化合物に由来する金属味をより好適に抑制することができる。有機酸エチルが、酢酸エチル、及び乳酸エチルを含有することにより、多価金属化合物に由来する金属味をさらに好適に抑制することができる。
本発明の口腔用組成物について、以下の試験例に基づいてさらに詳細に説明する。なお、本発明は、実施例欄記載の構成に限定されるものではない。
表1に示す処方例において、(A)多価金属化合物、(B)有機酸エチル、(C)ダマセノン、及び(D)香料の種類と配合量を、表2に示すように変更した。表2に示す実施例1~4、比較例1~5の口腔用組成物を常法に従って各成分を混合し、撹拌することによって製造した。
Figure 2023060592000001
(評価試験)
実施例1~4、比較例1~5の口腔用組成物について、金属味、基剤臭、及び香気の強度についての官能評価を行った。
(金属味、基剤臭、香気の強度の官能評価)
金属味、基剤臭、香気の強度についての官能評価は、4人のモニターにより行った。まず、各実施例、各比較例で調製した口腔用組成物を用いて、常法に従って練り歯磨剤を作製した。この練り歯磨剤1gを歯ブラシに載せ、歯を磨いた。そして、金属味、基剤臭、香気の強度について、以下の評価基準により5段階で評価した。4人の評価値の平均点を算出し、結果を表2に示す。
(評価基準:金属味、基剤臭)
5点:感じない
4点:わずかに感じる
3点:感じる
2点:強く感じる
1点:非常に強く感じる
(評価基準:香気の強度)
5点:非常に強く感じる
4点:強く感じる
3点:感じる
2点:わずかに感じる
1点:感じない
(平均点の評価基準)
◎(良好):4.5点以上
○(可):4.0点以上、4.5点未満
△(不可):3.0点以上、4.0点未満
×(悪い):3.0点未満
Figure 2023060592000002
表2に示されるように、(B)有機酸エチルと(C)ダマセノンの両方を含有しない比較例1では、金属味、基剤臭、香気の強度のいずれの評価においても悪い結果であった。また、(C)ダマセノンを含有しない比較例2~4では、金属味の評価は比較例1より良いものの、基剤臭と香気の強度の評価が不可であった。(B)有機酸エチルを含有しない比較例5では、基剤臭と香気の強度の評価は可であったものの、金属味の評価が悪かった。これに対し、実施例1~4では、金属味、基剤臭、及び香気の強度の全てにおいて、可以上の評価であった。特に、(B)有機酸エチルとして、酢酸エチルと乳酸エチルの両方を含有する実施例3、4では、金属味と基剤臭の評価が共に良好であった。

Claims (5)

  1. 多価金属化合物、界面活性剤、及び香料を含有する口腔用組成物であって、
    さらに、有機酸エチル、及びダマセノンを含有することを特徴とする口腔用組成物。
  2. 前記有機酸エチルは、炭素数が3以上7以下である請求項1に記載の口腔用組成物。
  3. 前記有機酸エチルが、酢酸エチル、及び乳酸エチルの少なくとも一つを含有する請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
  4. 前記有機酸エチルが、酢酸エチル、及び乳酸エチルを含有する請求項1~3のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
  5. 前記多価金属化合物が、亜鉛化合物、鉄化合物、銅化合物、スズ化合物、及びアルミニウム化合物から選ばれる少なくとも一つを含有する請求項1~4のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
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