JP2023058119A - 扁平極細繊維 - Google Patents

扁平極細繊維 Download PDF

Info

Publication number
JP2023058119A
JP2023058119A JP2021167911A JP2021167911A JP2023058119A JP 2023058119 A JP2023058119 A JP 2023058119A JP 2021167911 A JP2021167911 A JP 2021167911A JP 2021167911 A JP2021167911 A JP 2021167911A JP 2023058119 A JP2023058119 A JP 2023058119A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
fibers
cross
length
section
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021167911A
Other languages
English (en)
Inventor
達也 石川
Tatsuya Ishikawa
知彦 松浦
Tomohiko Matsuura
正人 増田
Masato Masuda
慎也 川原
Shinya Kawahara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2021167911A priority Critical patent/JP2023058119A/ja
Publication of JP2023058119A publication Critical patent/JP2023058119A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Multicomponent Fibers (AREA)

Abstract

【課題】機能性物質を効率的に含有し、耐久性に優れた機能性素材を得られる扁平極細繊維を提供する。【解決手段】繊維横断面が扁平形状の繊維であって、断面の長軸の長さを短軸の長さで除した値である扁平度が15以上であり、短軸の平均長さが1000nm以下であることを特徴とする扁平極細繊維。【選択図】なし

Description

本発明は、扁平極細繊維に関するものである。
ポリエステルやポリアミドなどの熱可塑性ポリマーを用いた繊維は力学特性や寸法安定性に優れるため、衣料用途のみならずインテリアや車両内装、産業用途等幅広く利用されている。しかしながら、人々の生活が豊かになるにつれて、さらなる快適性を求めるようになり、用途や生活シーンが多様化する中、繊維製品に求められる機能も多様化し、更に高い機能が求められる傾向にある。
機能性を有した繊維製品において、その繊維自身の特性を最大限活用することが基本となっているが、更なる高機能化や、繊維の特性にはない機能を繊維素材に付与すること目的に機能性物質を活用した繊維素材がある。
機能の付与の方法として、織編物、不織布などの繊維素材に機能性物質を後加工により付与する方法が存在する。
この機能性物質を後加工する、いわゆる機能加工では、
(1)機能性物質をバインダーに混合し、繊維素材に含浸、固着させるなどの方法
(2)機能性物質を繊維素材に吸着させる方法
が行われる。
特許文献1および特許文献2では、機能性微粒子および親水性バインダー樹脂もしくは疎水性バインダー樹脂を含む水分散体を準備し、特定の条件で、該繊維構造体を構成する単繊維に、機能性微粒子を含んだ親水性バインダー樹脂を皮膜状に付着させる方法が提案されている。
特許文献1および特許文献2などの手段においては、繊維の細くて長い形態的特徴を利用し、繊維素材の特長である、この単位重量あたりの表面積を利用して機能性物質を多く繊維素材に付着させるものであり、更なる機能性の向上を目的に、単繊維を異形断面化したり、極細化することによって、機能性物質の付着効率を高める試みもある。
特許文献3では、異形断面繊維を用いることにより、繊維素材の比表面積を高めるものであり、機能性物質の付着量を増加させると共に、実用における耐久性を向上させることを目的としている。また、特許文献4では、機能性物質の付着率を高め、更に耐久性を向上させるために、単繊維の横断面に放射状スリットを有するスリット繊維を含む繊維構造体とし、該スリットに機能性物質を含浸させる提案がなされている。
単繊維の繊維径を小さくし、繊維素材における比表面積を高めことを目的とし、平均による単繊維直径10~200nmの繊維直径バラツキが小さいナノファイバーの繊維構造体が特許文献5で提案されており、このナノファイバーに機能性物質が含まれている機能性繊維構造物に関する開示がある。
特開2005-273068号公報 特許請求の範囲 特開2006-200082号公報 特許請求の範囲 特開平5-239709号公報 特許請求の範囲 特開2008-106400号公報 解決の手段、特許請求の範囲 特開2005-036376号公報 特許請求の範囲
特許文献1および特許文献2は、バインダー樹脂を介して機能性粒子を繊維構造体に付着させるものであり、バインダー樹脂を加熱乾燥させる前に飽和蒸気中で処理することで、このバインダー樹脂が繊維に付着しやすくなることを活用したものである。
特殊な処理によりバインダー樹脂の付着を効率化させることで、機能性物質の脱落を抑制し、耐久性を有する機能性繊維構造体を達成しようとするものであるが、バインダーを用いた後加工では、布帛表層部分への固着になるために、短期間の使用には問題がないものの、長期の使用や繰り返し擦過を受けるなど、物理的な接触を受ける箇所では、機能性物質が脱落しやすくなるといった課題がある場合があった。
また、特許文献1や特許文献2のようなバインダー樹脂を活用したものや、樹脂に予め混合して繊維をコーティングするなどの方法では、機能性物質が繊維表面に固定されることによって機能が付与されるために、基材となる繊維の比表面積の制限から繊維素材への機能性物質の付着量は限られたものであった。
特許文献3および特許文献4のような繊維の異形断面化により、繊維の比表面積を増加させ、更に繊維表層の凹凸によるバインダー効果等を活用して、機能性物質の脱落を抑制し、耐久性を担保することを目的とした提案もある。
しかしながら、繊維を異形断面化した場合には、確かに、繊維素材の比表面積の増加等により機能性物質を多量に付着することができるものの、特許文献4に例示されるような繊維表層の凹凸を利用する場合には、凹凸部が繰り返しの擦過等の外部から加えられる負荷に対する耐久性に優れるとは言い難く、ピリング等を発生させ、長期間の使用での品位の維持や機能性物質が脱落するなどしてこの場合も長期間の使用における耐久性が課題になる場合があった。
特許文献5は、単繊維直径が10~200nmの極限的な細さを有した繊維を利用し、この比表面積の増大に加えて、これ等による特殊な繊維束構造により機能性物質を効率良く含浸された繊維構造体を達成するものである。
特許文献5については、極限的な細さの繊維、すなわち、ナノファイバーを活用したものであり、繊維素材の比表面積を高めることで、機能性物質の吸着や含有を高めることで、機能性物質の付着効率は高めることができる可能性がある。
しかしながら、特許文献5で開示されるような、極細繊維を活用した素材においては、単繊維の繊維径が極小化されているために、単繊維の強力が低く、やはり、繰り返しの擦過等に対する耐久性高いとは言い難く、素材にカレンダー加工等の表面加工を施して使用する場合があった。特に、特許文献5では、2種類のポリマーを混合して、繊維化し、1成分を溶出することで製造されるものであり、極細繊維は数μm程度の有限の長さを有し、繊維束に多くの繊維端が含まれることとなるため、繊維素材の耐久性という観点で、優れた特性を有するとは言い難いのである。これは、特許文献5に限らず、2種類のポリマーをブレンドして、1成分を溶出することによって得る極細繊維の場合には、同様の技術課題があり、繊維素材の設計という観点で、課題になる場合があった。
以上のように、高機能繊維素材を狙いとし、機能性物質を付与するために基材となる繊維素材の比表面積を高める技術開示は存在するものの、機能性や繊維素材の品位という観点で、長期の耐久性を担保することに適した技術開示は存在せず、昨今の要望に応じて、成形しやすく様々な用途分野に展開可能で、機能性物質を効率的に含有し、耐久性に優れた機能性素材に適した繊維材料が望まれていた。
上記課題は、以下の手段により達成される。すなわち、
(1)繊維横断面が扁平形状の繊維であって、断面の長軸の長さを短軸の長さで除した値である扁平度が15以上であり、短軸の平均長さが1000nm以下であることを特徴とする扁平極細繊維。
(2)繊維横断面が扁平形状の繊維において、断面の短軸の長さのばらつき(CV値)が10%以上あることを特徴とする(1)に記載の扁平極細繊維。
(3)扁平極細繊維を構成するポリマーがポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンの群から選ばれる少なくとも1種のポリマーからなることを特徴とする(1)または(2)に記載の扁平極細繊維。
(4)繊維束内に機能性物質が内包されることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の扁平極細繊維
(5)(1)から(4)のいずれかに記載の扁平極細繊維が少なくとも一部に含まれる繊維製品。
本発明は、特異な繊維束構造に由来し、単位体積あたりに配置される繊維本数が大幅に増加することで、機能性物質を多量に吸着できるだけでなく、これが繊維束に内包されることで、耐久性に優れた機能性素材に適するものである。
本発明の扁平極細繊維の横断面構造の一例の概略図である。 本発明の扁平極細繊維からなる繊維束の横断面構造の一例の概略図である。 本発明の扁平極細繊維に機能性物質を付与した場合の繊維束の横断面構造の一例の概略図である。 本発明の扁平極細繊維の原料として用いる多層積層繊維の横断面構造の一例の概略図である。 多層積層繊維の製造方法の一例を説明するための横断面図である。 従来の扁平繊維の横断面構造の一例の概略図である。 従来の扁平繊維からなる繊維束の横断面構造の一例の概略図である。
以下、本発明について望ましい実施形態と共に詳述する。
本発明の扁平極細繊維(図1)は、繊維横断面が扁平形状であり、その扁平度が極めて高く、なおかつ、その短軸の長さが短いことを特徴とするものである。
ここで言う扁平形状とは、長方形あるいは楕円形のような長軸の長さと短軸の長さが異なる形状のことを言い、この形状の扁平度合いは長軸の長さを短軸の長さで除した値である扁平度として規定され、本発明の扁平極細繊維では、繊維横断面における扁平度が15以上である必要がある。
本発明で言う扁平度は、以下のようにして求めるものである(図1も参照)。
本発明の扁平極細繊維をエポキシ樹脂等の包埋剤にて包埋し、ダイヤモンドナイフを装着したミクロトームで繊維横断面を切削し、この横断面を走査型電子顕微鏡(SEM)等で断面を識別できる倍率で撮影する。撮影した画像に存在する単繊維の横断面について、画像解析ソフトを用いて断面の最大長を測定し、この値を単繊維の長軸の長さとしてnm単位の整数で小数点以下を四捨五入して表す。続いて、最大長の中間点で最大長の線分と直交する線分が繊維断面と交わる長さを測定し、この値を単繊維の短軸の長さとしてnm単位の整数で小数点以下を四捨五入して表す。この長軸の長さと短軸の長さを用いて、下式により単繊維の扁平度を算出する。
扁平度=長軸方向の長さ(nm)/短軸方向の長さ(nm)
上記の測定を100本の繊維について実施して各繊維の扁平度を算出し、これらの算術平均を本発明の扁平度とする。
本発明の扁平極細繊維は、繊維横断面における扁平度が高いことを第1の要件としており、該断面形状の指標として、扁平度が15以上であることが必要となる。係る範囲であれば、繊維の比表面積は同繊度の丸断面繊維と比較して2倍以上に増大することとなり、本発明が目的とする機能性物質の吸着効率を高めることができる。
また、扁平度が15以上であれば、その形態に由来した特異な繊維束構造(図2)となる。すなわち、その高い形状異方性から、繊維の配列方向に制約が生まれ、各扁平繊維は方向が揃って重なり合うこととなる。このような繊維束構造に由来して、単位体積あたりに配置される繊維本数が大きく増加することとなり、上記した繊維1本の比表面積増大の効果と相まって、より優れた吸着効率を達成するのである。
なお、ここで言う繊維束とは、扁平極細繊維が複数本集合しているものであれば、その集合形態を限定するものではなく、単繊維が明瞭に分離しているものや、単繊維が凝集してあたかも1本の粗大な繊維となっているものを含む。
上記した技術思想に基づけば、扁平度が高いほど、繊維の比表面積が増加するだけでなく、繊維方向が高度に揃った最密充填の配列形態となり、より大きな繊維面積を発生するのに有利な形状となる。すなわち、扁平度が30以上であれば、繊維の比表面積が同繊度の丸断面繊維対比で3倍以上に増大するだけでなく、より緻密な配列形態となることで、表面積増大効果が一段と際立つのである。このような場合には、機能性物質の吸着効率がさらに高まり、効果的にその機能を発現できるようになることから、扁平度は30以上であることが好ましい。
また、扁平度が40以上であれば、際だった形状異方性により、繊維束の一部で繊維の方向が乱れて重なる合うことが抑制され、全体で均一に繊維方向が揃った緻密な配列形態をとるようになる。このような配列形態により、全体で斑のない均質な機能が得られるようになることから、扁平度は40以上であることがより好ましい。
さらに、扁平度が50以上であれば、扁平極細繊維からなる繊維束を撚糸した場合にも、繊維が繊維束中心に対して乱れなく放射状に配列される等、繊維方向が揃った配列形態を維持しながら、その配列方向を任意に変更することができる。このような特徴は、機能性物質に由来する機能の強弱を制御するのに優れた効果を奏でるものであり、繊維の配列方向に変化を与えたい場合には、扁平度が50以上であることが特に好ましい。
また、断面の扁平度が高くなるにつれ、加工工程で外力が加わった場合に断面の長軸方向で屈曲や割れを生じやすくなる傾向にあるが、扁平度が500未満であれば実使用に問題なく、本発明の目的を達成することができる。
以上のように、本発明の扁平極細繊維は、非常に高い扁平度により、通常の繊維と比較して、重量あたりの表面積である比表面積が増大し、更に該繊維が緻密に配置されることで、繊維集合体とした場合に非常に大きな繊維表面を生むものである。
この単繊維の比表面積は、断面の扁平度だけでなく繊維径によっても大きく影響されるものであり、断面形状に由来する表面積増大効果を十分なものとするには繊維径も重要な要件となる。繊維径の指標として、本発明の扁平極細繊維では、断面の短軸の長さが短いことを第2の要件としており、短軸の平均長さが1000nm以下である必要がある。
なお、ここで言う短軸の平均長さとは、上記で測定した100本の繊維の短軸の長さの算術平均をnm単位の整数で小数点以下を四捨五入することで求めるものである。
本発明の扁平極細繊維において、その短軸の平均長さが1000nm以下であれば、少なくとも通常の極細繊維以上の比表面積が得られることとなり、高い吸着効率が達成されることとなる。このような理由から、本発明の扁平極細繊維では、断面の短軸の平均長さが1000nm以下である必要がある。
以上のように、断面の短軸の長さが短いほど、単繊維の比表面積増大効果が促進されるものであり、更に短軸の長さは繊維の曲げ剛性にも影響を及ぼすことから、繊維束の緻密化においても優れた効果をもたらすものである。すなわち、短軸の長さの3乗に比例して短軸方向の曲げ剛性は減少するものであり、短軸の長さが短くなることで、繊維が凹凸等に対して柔軟に変形して形状追従できるようになり、繊維束構造が緻密化しやすくなるのである。短軸の平均長さが800nm以下であれば、比表面積増大効果がより一層強まるだけでなく、繊維が形状に追従して変形するようになるため、繊維間に粗大な空隙ができることを効果的に抑制でき、緻密構造になりやすいのである。このような理由から、短軸の平均長さは800nm以下であることが好ましい。
また、短軸の平均長さが500nm以下であれば、繊維の柔軟性は極限的なものとなり、ファンデルワールス力等の分子間力が作用することで、単繊維間があたかも接着したような繊維束を構成するようになる。このような場合には、繊維間の空隙は数nmから数百nmの極めて微小なものとなり、後述する高耐久の機能発現という観点で優れた効果を奏でるため、短軸の平均長さが500nm以下であることがより好ましい。
さらに、短軸の平均長さが300nm以下であれば、上記のような単繊維が凝集した構造を繊維束全体で均質にとるようになり、機能加工した際に全体で斑なく均質な機能が発現するようになる。このような理由から、短軸の平均長さが300nm以下であることが特に好ましい。
なお、本発明の扁平極細繊維では、断面の短軸の長さが短くなるにつれ、加工工程で外力が加わった場合に破断しやすくなる傾向にあるが、短軸の平均長さが50nm以上であれば実使用に問題なく、本発明の目的を達成することができる。
以上のように、本発明の扁平極細繊維は、その極めて扁平度の高い断面形状により、繊維の比表面積が大幅に増大し、更には方向が揃った緻密な繊維束となることで、単位体積あたりに非常に大きな繊維表面を生むものである。この大きな繊維表面を活用すれば、機能性物質の吸着効率を飛躍的に高めることができるだけでなく、その特異な繊維束構造によって、耐久性を飛躍的に向上することが可能となる。すなわち、本発明の扁平極細繊維を機能加工した場合には、機能性物質が繊維表面に多量に吸着されるだけでなく、図3に示すように方向が揃って重なった各扁平極細繊維の間に入り込むこととなる。このため、機能性物質が繊維束内部に多量に内包される一方で、繊維束表面にはほとんど露出しない分布状態となり、擦過等により機能性物質が脱落しづらく、機能性という点での耐久性が向上するのである。
本発明の扁平極細繊維の特徴を活かして、機能加工により効果的に機能を発現させるという観点では、機能性物質の含浸し易さも重要であり、短軸の長さのばらつきが注目すべき指標となる。
なお、ここで言う短軸の長さのばらつきとは、上記で測定した100本の繊維の短軸の長さを用いて算術平均と標準偏差を算出し、標準偏差を算術平均で除することで得られる変動係数を%単位の整数で小数点以下を四捨五入することで求めるものである。
上述したように、断面の短軸の長さにより繊維の曲げ剛性が大きく変化することから、短軸の長さに適度なばらつきが存在する場合には、単繊維ごとに挙動が不均質化することとなり、例えば、機能性物質を含んだ液中で各単繊維が異なる挙動で動いて良好に分散されるようになる。このような場合には、繊維表面が他の繊維に阻害されることなく液に晒され、機能性物質を効率的に吸着することができるようになる。
短軸の長さのばらつきが10%以上あれば、液中等で単繊維が良好に分散しやすく、機能性物質が含浸しやすいため、短軸の長さのばらつきは10%以上あることが好ましい。
この考えを推し進めると、短軸の長さのばらつきが大きいほど、単繊維ごとの挙動が不均質化して単繊維が分散されやすくなり、単繊維の表面を効果的に露出させて機能加工を短時間で完了したい場合には、短軸の長さのばらつきは20%以上あることがより好ましい。
また、短軸の長さのばらつきが40%以上あれば、糸が強固に拘束される高密度織編物などにした場合であっても、単繊維の間にまで液が浸透しやすくなり、高密度織編物などで効率的に機能加工を行いたい場合には、短軸の長さのばらつきが40%以上あることが特に好ましい。
また、この短軸の長さのばらつき大きくなるにつれ、加工工程で外力が加わった場合に、短軸の長さが短い繊維で破断が生じやすくなるが、短軸の長さのばらつきが70%未満であれば実使用に問題なく、本発明の目的を達成することができる。
また、繊維表面の凹凸度合いによっても、機能加工時の単繊維の分散状態を向上できる場合があり、断面の凹凸度も注目すべき指標となる。すなわち、繊維表面に適度な凹凸が存在することで、繊維間に数nmから数百nmの微小な空隙が形成されることとなり、この微小空隙を起点に、機能性物質を含んだ液中などで単繊維が効果的に分散しやすくなるのである。
ここで言う凹凸度とは、撮影した繊維断面の画像を用いて、断面の最大長を10等分した点で最大長の線分と直交する線分が繊維断面と交わる長さをそれぞれ測定し、これら10箇所の長さの算術平均と標準偏差を算出して、標準偏差を平均値で除してパーセント単位で少数点以下を四捨五入した値を単繊維の凹凸度とする。同様の測定を10本の繊維断面について行い、算出した10本の繊維の凹凸度の算術平均をここで言う凹凸度とする。
この凹凸度が20%以上あれば、繊維間の微小な空隙を起点として単繊維が分散しやすく、短時間で機能加工を完了できるため、凹凸度は20%以上あることが好ましい。
一方で、凹凸度が高くなるにつれ、断面の一部に負荷が集中して割れが生じやすくなる傾向にあるが、凹凸度が60%未満であれば実使用に問題なく、本発明の目的を達成することができる。
本発明の扁平極細繊維は、その特異な断面形状により、繊維の断面積を維持しながらも比表面積を大幅に増大することができるため、単繊維の強力は通常の繊維同等に有しており、繊維製品の品位を不要に低下させる等の課題がなく、取り扱い性に優れるものである。また、本発明の扁平極細繊維は繊維軸方向に連続した形態を有しており、繊維束における繊維端が少なくなることからも、繊維製品の品位を損ないにくく、取り扱い性に優れるものである。この扁平極細繊維を構成するポリマーにおいては、通常の高次加工工程での通過性や実使用を考えると、結晶性ポリマーであることが好適であり、扁平極細繊維を構成するポリマーがポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンの群から選ばれる少なくとも1種のポリマーからなることが好ましい。上記した利点に加えて、これらのポリマーにおいては、熱可塑性であるため、本発明の扁平極細繊維を生産性の高い溶融紡糸法により製造できるだけでなく、延伸工程で高度に配向結晶化させる等、力学特性等の調整という観点で好適である。
本発明の扁平極細繊維においては、実使用を考えると、繊維の強度が、1cN/dtex以上あることが好ましく、比較的過酷な雰囲気で使用される布帛やシート物として使用する場合には、2cN/dtex以上であることが好適であり、より好ましい範囲として挙げることができる。
本発明の扁平極細繊維が奏でる特徴を活用すれば、機能加工により機能性物質を多量に吸着させて効果的に機能を発現できるだけでなく、特異な繊維束構造により機能性物質が繊維束内に内包されることで、機能性物質が脱落しづらく優れた耐久性を発揮することができる。また、これを活用すれば、機能性物質が繊維束内を拡散したり、繊維束が外力により変形することで、機能性物質が徐々に解放されるような徐放性効果を得ることもできる。このため、本発明の扁平極細繊維を機能性物質と組み合わせて機能性素材として使用する場合には、扁平極細繊維束内に機能性物質が内包された状態に加工することが好ましい。
なお、ここで言う機能性物質とは、繊維に機能性を積極的に付与する物質を指し、機能を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。また、機能性物質は有機化合物でも無機化合物でも良い。この機能性の例としては、紫外線カット、芳香、消臭、抗菌、防虫、吸湿、制電、難燃、防汚、美容やヘルスケア等が挙げられるが、これらの機能に限定されるものではない。
また、機能性物質の繊維における存在状態としては様々な形態が考えられるが、その形態としては化学的結合による担持や吸尽、物理的吸着などが挙げられる。機能性の飛躍的な向上や耐久性ならびに風合い向上のために、本発明の扁平極細繊維の特性をうまく利用して機能性物質を加工することが好ましい。例えば、一般的な溶液中での機能加工により繊維束内に特定の機能性物質を内包させた後、パッドドライ法などで別の機能性物質を繊維束表面に皮膜を形成することで、2種類以上の機能を複合したり、異なる機能性物質の相互効果による機能の極限追究を図ることもできる。
以上のように本発明の扁平極細繊維の特徴を活用すれば、機能性物質を効率的に含有した耐久性に優れた機能性素材を得ることができることから、本発明の扁平極細繊維は、インナーやアウター等の一般衣料用途からカーテンやクロス等のインテリア用途、カーシートなどの車輌内装用途、ワイピングクロスや健康用品等の生活用途、フィルター等の有害物質除去用途、電池用セパレーター等の産業資材用途などに幅広く用いることができる。
以下に本発明の扁平極細繊維の製造方法の一例を詳述する。
本発明の扁平極細繊維の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば難溶解性ポリマーと易溶解性ポリマーからなる多層積層繊維(図4)から易溶解性ポリマーを除去することによって得ることができる。
なお、ここで言う多層積層繊維とは、断面において2種類以上のポリマーが交互あるいは順不同に積層された積層構造を有した繊維を意味しており、積層構造としては、繊維横断面における積層の方向が同一なものだけでなく、放射状の積層、同心円状の積層、積層方向が不規則に変化する積層、あるいはこれらを組み合わせたものであってもよい。
上記した多層積層繊維の製造方法は特に制限されるものではないが、後述するような複合口金を用いた製糸プロセスにより製造可能であり、高生産性という観点では溶融紡糸を採用することが好適である。
複合口金は、例えば図5に示す、計量プレートE、複合プレートFおよび吐出プレートGの3種類の部材が積層された複合口金を用いることが好ましい。ちなみに、図5は、A成分およびB成分といった2種類のポリマーを用いた例であり、必要であれば3種類以上のポリマーを用いて製糸してもよい。該複合口金では、計量プレートEにより、複合プレートFの各孔当たりのポリマー量を計量し、複合プレートGにより、計量された異なる種類のポリマー流を合流させて複合流とし、これを分割・再合流することで複合流を構成する層数を倍増させ、吐出プレートGによって、複合プレートFで形成された複合流を圧縮して、吐出するという役割を担っている。なお、ここで言う複合流とは、流動方向に垂直な断面が2種類以上のポリマーによって構成された流体を意味する。
複合プレートFには、合流部と分岐部を有した微細流路Hが、吐出プレートGの吐出孔数以上の数存在しており、所望の断面を形成するように適宜合流部と分岐部の配置を調整することができる。なお、ここで言う合流部とは2つ以上の流れが合流する部分を意味し、分岐部とは流れが2つ以上に分割される部分を意味する。係る構成とすることにより、異なる種類のポリマーが複合プレートFを通過する際に、それぞれの流路孔から流れてきたポリマーが合流部で合流して複合流となり、該複合流が分岐部で分割され、これを繰り返すことで複合流を構成する層数が倍増して多層積層構造となる。なお、ここで言う合流と分割については、合流と分割を繰り返し行う必要はなく、合流後に再度合流したり、分割後に再度分割するものであってもよい。また、複合プレートFの微細流路に供給される流体には2種類のポリマーが予めブレンドされていたり、他の手法等で形成した複合流を使用することもできる。
また、複合プレートFの微細流路は、流路内における流れの乱れを極小化するような流路構成とすることで、多層積層繊維の製造を可能としたものである。ちなみに、上述した微細流路は、流路内で流体を合流または分割するという点においては、従来の静止型混合器(スタティックミキサー)と同様の特徴を有していると言えるが、一般的な静止型混合器は、2種類のポリマーを混合することを目的とした流路設計となっており、流れに乱れが生じることとなるため、上記した多層積層繊維を製造することは当業者であっても困難である。
なお、複合口金の説明が錯綜するのを避けるために、図示されていないが、計量プレートEよりも上に積み重ねられる部材に関しては、紡糸機および紡糸パックに合わせて、流路を形成する部材を用いればよい。計量プレートEを、既存の流路部材に合わせて設計することで、既存の紡糸パックおよびその部材をそのまま活用することができる。このため、特に該口金のために紡糸機を専有化する必要はない。また、実際には、流路-計量プレートF間あるいは計量プレートE-複合プレートF間に複数枚の流路プレートを積み重ねるとよい。これは、口金断面方向および単繊維の断面方向に効率よく、ポリマーが移送される流路を設け、複合プレートFに導入される構成とすることが目的である。吐出プレートGより吐出された複合流は、冷却固化後、油剤を付与され、規定の周速になったローラーで引き取られて、多層積層繊維となる。
以上のような複合口金を用いて、多層積層繊維を製造することができる。ちなみに、該複合口金を使用すれば、溶液紡糸のような溶媒を使用する紡糸方法でも、多層積層繊維を製造することが可能であることは言うまでもない。
溶融紡糸を選択する場合、多層積層繊維を構成するポリマーとして、例えば、ポリエチレンテレフタレートあるいはその共重合体、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリ乳酸、熱可塑性ポリウレタンなどの溶融成形可能なポリマーを用いることができる。特に、ポリエステルやポリアミドに代表される重縮合系ポリマーは融点が高く好ましい。また、これらのポリマーは、酸化チタン、シリカ、酸化バリウムなどの無機質、カーボンブラック、染料や顔料などの着色剤、難燃剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、あるいは紫外線吸収剤などの各種添加剤を含んでいてもよい。また、これらの添加剤を含むポリマーを選択した場合には、添加剤である微粒子の粒径に対応して多層積層繊維の各層に凹凸が生じることとなり、これを元に発生させる扁平極細繊維に任意の凹凸を付与することができる。
これらのポリマーが2種類以上組み合わさり多層積層繊維が構成されるが、積層構造を良好にするという観点では、ポリマーの組み合わせも重要である。
すなわち、組み合わせるポリマーの溶解度パラメーター(SP値)差が小さいほど、層間の合流などがない良好な積層構造が形成されることとなり、界面を形成する2種類のポリマーの溶解度パラメーター差が3.0以下となるようポリマーを選択するとことが好ましい。ここで言う溶解度パラメーター(SP値)とは、(蒸発エネルギー/モル容積)1/2で定義される物質の凝集力を反映するパラメーターを意味し、例えば「プラスチック・データブック」旭化成アミダス株式会社/プラスチック編集部共編、189ページ等に記載の値から算出でき、一方の成分の溶解度パラメーターからもう一方の成分の溶解度パラメーターを減じた値の絶対値が本発明で言う溶解度パラメーター差を意味する。
また、溶解性の異なるポリマーを用いることによって、多層積層繊維の易溶解性ポリマーを除去し、難溶解性ポリマーからなる扁平極細繊維を効率良く発生させることができる。例えば、多層積層繊維を構成するポリマーをアルカリ易溶解性ポリエステルとアルカリ難溶解性ポリエステル、あるいは、アルカリ易溶解性ポリエステルとポリアミド(アルカリ難溶解性)とすれば、アルカリ減量処理により、アルカリ難溶解性ポリマーからなる扁平極細繊維が良好に発生することとなる。特に、易溶解性ポリエステルとしては、ポリエチレングリコール、ナトリウムスルホイソフタル酸が単独あるいは組み合わされて共重合したポリエステルを用いることが紡糸性および低濃度の水系溶剤に簡単に溶解するという観点から好ましい。多層積層繊維から扁平極細繊維を発生させるのに好適なポリマーの組合せの例として、融点の関係から易溶解成分に5-ナトリウムスルホイソフタル酸が5mol%~15mol%共重合されたポリエチレンテレフタレートおよびに前述した5-ナトリウムスルホイソフタル酸に加えて重量平均分子量500~3000のポリエチレングリコールが5wt%~15wt%共重合されたポリエチレンテレフタレート、難溶解成分にポリエチレンテレフタレート、あるいは、ポリアミド-6を用いることが挙げられる。
多層積層繊維を紡糸する際の紡糸温度は、2種類以上のポリマーのうち、主に高融点や高粘度ポリマーが流動性を示す温度とする。この流動性を示す温度としては、分子量によっても異なるが、そのポリマーの融点から融点+60℃以下で設定するよい。これ以下であれば、紡糸ヘッドあるいは紡糸パック内でポリマーが熱分解等することなく、分子量低下が抑制されるため好ましい。多層積層繊維を紡糸する際の吐出量としては、0.1g/min・hole~20.0g/min・holeとすることで安定して製造することができる。また、A成分とB成分の比率は、吐出量を基準にA成分/B成分の重量比率で5/95~95/5の範囲で選択することができる。A成分として難溶解性ポリマー、B成分として易溶解性ポリマーを用いて、多層積層繊維から扁平極細繊維を発生させる場合、難溶解性ポリマー比率が高いほど扁平極細繊維の生産性の観点では好ましく、A成分/B成分比率が、50/50~90/10であれば、積層構造の一部が途切れることなく、安定して多層積層繊維が得られ、高い生産効率で扁平極細繊維を得ることができる。
このように吐出されたポリマー流は、冷却固化されて、油剤を付与されて周速が規定されたローラーによって引き取られて複合繊維となる。この引取速度は、吐出量および目的とする繊維径から決定すればよいが、本発明に用いる複合繊維を安定に製造するには、100~7000m/minの範囲とすることが好ましい。なお、この多層積層繊維を高配向とし力学特性を向上させるという観点から、延伸を行うとよい。この延伸は、紡糸工程にて一旦巻き取られた後で行うことも良いし、一旦、巻き取ることなく、引き続き延伸を行うこともよい。この延伸条件としては、例えば、一対以上のローラーからなる延伸機において、一般に溶融紡糸可能な熱可塑性を示すポリマーからなる繊維であれば、ガラス転移温度以上融点以下温度に設定された第1ローラーと結晶化温度相当とした第2ローラーの周速比によって、繊維軸方向に無理なく引き伸ばされ、且つ熱セットされて巻き取られ、図1のような複合断面を有する複合繊維を得ることができる。第1ローラーの温度の上限としては、予熱過程で繊維の糸道乱れが発生しない温度とすることが好ましく、例えば、ガラス転移温度が70℃付近に存在するポリエチレンテレフタレートの場合には、通常この予熱温度は80~95℃程度で設定される。
以上のようにして得られた多層積層繊維から本発明の扁平極細繊維を得るには、易溶解性ポリマーが溶解可能な溶剤などに多層積層繊維を浸漬して易溶解性ポリマーを除去することで、難溶解性ポリマーからなる扁平極細繊維さらにはその繊維束を得ることができる。易溶解性ポリマーが、5-ナトリウムスルホイソフタル酸などが共重合された共重合ポリエチレンテレフタレートの場合には、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ水溶液を用いることができ、その方法としては、例えば、多層積層繊維あるいはそれからなるテキスタイルとした後で、アルカリ水溶液に浸漬させればよい。この時、アルカリ水溶液は50℃以上に加熱すると、加水分解の進行を早めることができるため好ましい。なお、多層積層繊維から扁平極細繊維を発生させる方法としては、上述の溶解処理に限定されるものではないが、易溶解性ポリマーの溶解除去により難溶解性ポリマーからなる扁平極細繊維の単繊維へと確実に分離しつつ、繊維の損傷を最低限に抑えることができ、本発明の扁平極細繊維を良好に発生させることができる。
以下、実施例を挙げて、本発明の複合繊維について具体的に説明する。
実施例および比較例については、下記の評価を行った。
A.ポリマーの溶融粘度
なお、測定温度は紡糸温度と同様にし、実施例あるいは比較例には、1216s-1の溶融粘度を記載している。なお、加熱炉にサンプルを投入してから測定開始までを5分とし、窒素雰囲気下で測定を行った。
B.ポリマーの融点
チップ状のポリマーを真空乾燥機によって水分率200ppm以下とし、約5mgを秤量し、TAインスツルメント社製示差走査熱量計(DSC)Q2000型を用いて、0℃から300℃まで昇温速度16℃/分で昇温後、300℃で5分間保持してDSC測定を行った。昇温過程中に観測された融解ピークより融点を算出した。測定は1試料につき3回行い、その平均値を融点とした。なお、融解ピークが複数観測された場合には、最も高温側の融解ピークトップを融点とした。
C.溶解度パラメーター差
溶解度パラメーター(SP値)は、(蒸発エネルギー/モル容積)の平方根で定義される物質の凝集力を反映するパラメーターであり、種々の溶剤にポリマーを浸漬させ、膨潤の圧が極大となる溶剤の(蒸発エネルギー/モル容積)の値を該ポリマーの(蒸発エネルギー/モル容積)とすることにより求めることができる。このようにして求められたSP値は、例えば「プラスチック・データブック」旭化成アミダス株式会社/プラスチック編集部共編、189ページ等に記載されており、この値を用いることができる。また、組み合わせるポリマーの溶解度パラメーター差は、(A成分のSP値-B成分のSP値)の絶対値として算出する。
D.繊度
複合繊維の100mの重量を測定し、その値を100倍した値を算出した。この測定を10回繰り返し、その平均値を繊度(dtex)とした。また上記の繊度をフィラメント数で割った値を単糸繊度(dtex)とした。
E.ウスターU%
Zellweger社製 UT-4繊度斑測定装置を用いて、供糸速度100m/分、ツイスター回転数6000rpm、測定長100mの条件で、複合繊維のウスターU%(H)を測定した。
F.扁平度
扁平極細繊維をエポキシ樹脂などの包埋剤で包埋し、Reichert社製FC・4E型クライオセクショニングシステムで凍結し、ダイヤモンドナイフを具備したReichert-Nissei ultracut N(ウルトラミクロトーム)で切削した後、その切削面を(株)日立製作所製 H-7100FA型透過型電子顕微鏡(TEM)にて断面を認識できる倍率にして画像を撮影した。画像解析ソフト(WINROOF)を用いて、単繊維の横断面の最大長を測定し、この値を単繊維の長軸の長さとしてnm単位の整数で小数点以下を四捨五入して求めた。次に、最大長の中間点で最大長の線分と直交する線分が繊維断面と交わる長さを測定し、この値を単繊維の短軸の長さとしてnm単位の整数で小数点以下を四捨五入して求めた。この長軸の長さと短軸の長さを用いて、下式により単繊維の扁平度を算出した。
扁平度=長軸方向の長さ(nm)/短軸方向の長さ(nm)
上記の測定を100本の繊維について実施して各繊維の扁平度を算出し、これらの算術平均の小数点以下を四捨五入して扁平度を算出した。
G.短軸の平均長さ
上記で測定した100本の繊維の短軸の長さの算術平均をnm単位の整数で小数点以下を四捨五入して短軸の平均長さを算出した。
H.短軸の長さのばらつき(CV値)
上記で測定した100本の繊維の短軸の長さを用いて算術平均と標準偏差を算出し、標準偏差を算術平均で除することで得られる変動係数を%単位の整数で小数点以下を四捨五入して短軸の長さのばらつきを算出した。
I.凹凸度
上記で撮影した繊維断面の画像を用いて、断面の最大長を10等分した点で最大長の線分と直交する線分が繊維断面と交わる長さをそれぞれ測定し、これら10箇所の長さの算術平均と標準偏差を算出して、標準偏差を平均値で除してパーセント単位で少数点以下を四捨五入した値を単繊維の凹凸度として算出した。同様の測定を10本の繊維断面について行い、算出した10本の単繊維の凹凸度の算術平均を凹凸度として算出した。
J.機能性物質の分布状態
繊維束を機能性物質にて処理した場合の機能性物質の分布状態をモデル的に評価するため、ポリエステルに対して不染性であるDystar製 酸性染料telon Black LD02を10%owfに調整した染液を用い、浴比1:50、処理温度30℃、処理時間30分で織物の処理を行った後、織物表面と断面を(株)キーエンス社製VHX-6000デジタルマイクロスコープにて観察した。この時の分布状態を次の基準に基づき判定した。
繊維束内:繊維束断面の繊維間に染料(着色物)が存在する。
なし:繊維束断面の繊維間に染料(着色物)がない。
K.機能加工(消臭加工)
アセトアルデヒドに対して吸着能のあるドデカン二酸ジヒドラジドの10%水溶液を用い、固形分として20%owf、浴比1:20、処理温度130℃、処理時間1時間で織物の処理を行った。
L.消臭性(アセトアルデヒド濃度)
温度20℃、湿度65%RHの調湿された環境下で、織物1gを5Lのテトラバッグに入れておき、テトラバッグ内に濃度30ppmのアセトアルデヒドを3L注入して、ガス検知管(ガステック社製)を用いて10分後のテトラバッグ内のガス濃度(ppm)を測定した。
M.機能性物質の含有率
加工前の布帛を110℃で2時間乾燥させ、重量を測定した(W1)。機能加工後の布帛を110℃で2時間乾燥させ、重量を測定した(W2)。加工前と加工後の重量から、次式
機能性物質の含有率=(W2-W1)/W1×100(%)
により機能性物質の含有率を算出した。
N.洗濯加工後の機能性物質の含有率
加工後の布帛を洗濯(15分)→脱水(1分)→すすぎ(6分)→脱水(1分)→乾燥の順で50サイクル行った。洗濯条件は、水温40℃、浴比が1:30、洗剤は“トップ”(ライオン(株)製)0.5g/lを用いた。すすぎ条件は水温20℃、浴比はオーバーフローとした。
洗濯後の布帛を110℃で2時間乾燥させ、重量を測定した(W3)。加工前と洗濯後の重量から、次式
洗濯後の機能性物質の含有率=(W3-W1)/W1×100(%)
により機能性物質の含有率を算出した。
[実施例1]
A成分として、ポリエチレンテレフタレート(PET、溶融粘度:120Pa・s、融点:254℃、SP値:21.4MPa1/2)と、B成分として、5-ナトリウムスルホイソフタル酸8.0モル%、ポリエチレングリコールを9wt%共重合したポリエチレンテレフタレート(SSIA-PEG共重合PET、溶融粘度:95Pa・s、融点:233℃、SP値:22.9MPa1/2)を準備した。なお、これらのポリマーの溶解度パラメーター差は1.5MPa1/2となる。
A成分およびB成分を290℃で別々に溶融後、A/B成分の複合比率を80/20として、図5に例示した複合口金が組み込まれた紡糸パックに流入させ、吐出孔から複合ポリマー流を吐出した。なお、複合プレートには両成分を交互に128層に積層できる微細流路Fを用い、図4に示すような2種類のポリマーが一方向に交互に多層積層された複合形態となるように吐出した。吐出された複合ポリマー流を冷却固化させた後、油剤を付与し、紡糸速度1000m/minで巻取り、300dtex-24フィラメント(総吐出量30g/min)の未延伸糸を採取した。巻き取った未延伸繊維を90℃と130℃に加熱したローラー間で3.6倍延伸を行い、84dtex-24フィラメントの延伸繊維を得た。繊度斑の指標であるU%(H)は0.6%であり、繊維軸方向の太さ均一性に優れたものであった。得られた多層積層繊維の断面形態を観察したところ、図2のような積層方向が揃った板状の積層構造を有していた。
この多層積層繊維を90℃に加熱した濃度1%の水酸化ナトリウム水溶液(浴比1:50)に30分間浸漬することで、B成分のSSIA-PEG共重合PETを99%以上除去し、扁平極細繊維を得た。多層積層繊維を製織した織物についても同様に処理を行い、扁平極細繊維により構成される織物を得た。
得られた扁平極細繊維の横断面を観察したところ、長軸と短軸の長さが著しく異なったリボン状の断面となっており、扁平度は80で、短軸の平均長さは225nmであった。また、断面の短軸の長さのばらつきは36%、凹凸度は30%であり、適度に短軸の長さにばらつきを有し、かつ表面に適度に凹凸が存在するものであった。得られた扁平極細繊維の織物についても横断面を観察したところ、多数の扁平極細繊維が短軸方向の向きを揃えて重なり合い、緻密な繊維束構造を構成していた。また、各扁平極細繊維はあたかも接着したように凝集しており、繊維間には数nmから数百nmの極めて微細な空隙が存在していた。
扁平極細繊維により構成される織物を、不染性染料(酸性黒色染料)を10%owfに調整した染液に浸漬させ、浴比1:50、処理温度30℃、処理時間30分で処理を行ったところ、横断面では扁平極細繊維間が黒く着色しており、繊維束内部に染料が内包され、織物表面も黒く着色したものであった。
扁平極細繊維により構成される織物をドデカン二酸ジヒドラジドの10%水溶液を用い、固形分として20%owf、浴比1:20、処理温度130℃、処理時間1時間で織物の処理を行い、消臭機能加工を行った。アセトアルデヒド除去能力を評価したところ、10分間で初期濃度30ppmから2ppmまで濃度が低下し、高い消臭性を有していた。また、機能性物質の含有率は5.0%であり、洗濯後の含有率も4.2%と大きく減少せず、機能性物質が多量に吸着され、なおかつ、脱落しづらく耐久性の高いものであった。結果を表1に示す。
[実施例2、3]
実施例1に記載の方法において、両成分を64層(実施例2)、32層(実施例3)に積層する微細流路を有した複合プレートに変更した以外はすべて実施例1と同様に実施した。これらの多層積層繊維に上記と同様の溶解処理を行い、扁平極細繊維を発生させた。これら扁平極細繊維の評価結果は、表1に示すとおりであるが、実施例2と実施例3で、その程度は異なるものの扁平度が高い極薄の断面形状を有しており、適度な短軸の長さのばらつきと凹凸度を有するものであった。また、実施例1と同様に、扁平極細繊維の方向が揃って重なった緻密な繊維束構造を有していたが、実施例1と比較して、扁平度が減少して短軸の平均長さが増加することから、繊維束の繊維間空隙は粗大なものであり、単繊維の凝集部分が少ないものであった。不染性染料に浸漬したところ、染料が繊維束に内包されるように分布していた。また、実施例1と比較して、比表面積が減少することから、機能性物質の含有率はわずかに減少するものの高い含有率を維持しており、十分な消臭性を発揮するものであった。また、洗濯後においても、高い機能性物質の含有率が維持させており、機能性物質が脱落しづらいものであった。
[実施例4、5]
実施例1に記載の方法において、両成分を256層(実施例4)、512積層(実施例5)に積層する微細流路を有した複合プレートに変更した以外はすべて実施例1と同様に実施した。これらの多層積層繊維に上記と同様の溶解処理を行い、扁平極細繊維を発生させた。これら扁平極細繊維の評価結果は、表1に示すとおりであるが、実施例4と実施例5で、扁平度が極めて高い極薄のリボン状の断面となっており、適度な短軸の長さのばらつきと凹凸度を有するものであった。また、実施例1と同様に、扁平極細繊維の方向が揃って重なった緻密な繊維束構造を有するものであったが、実施例1と比較して、扁平度が増加して短軸の平均長さが減少するため、繊維束の繊維間空隙は数nmから数十nmと極めて微小なものとなっており、繊維束全体で単繊維があたかも接着したように凝集していた。不染性染料に浸漬したところ、染料が繊維束に内包されるように分布していた。機能加工時においては、短軸の平均長さが極限的に短いことから、布帛が過度に柔軟でハンドリング性に劣るものであった。実施例1と比較して、比表面積が増加することから、機能性物質の含有率が増加して、消臭性に優れるものであった。また、繊維束が機能性物質を内包した強固な凝集構造となっているため、洗濯後でも機能性物質の含有率が低下しづらく、耐久性高く機能性物質を保持できるものであった。
[比較例1]
ポリエチレンテレフタレート(PET、溶融粘度:120Pa・s、融点:254℃、SP値:21.4MPa1/2)を用い、290℃で溶融後、単独紡糸パックに流入させて吐出孔から吐出した以外はすべて実施例1と同様に実施した。この単独繊維の評価結果は、表1に示すとおりであるが、一般的な繊維径の丸断面繊維であり、比表面積が小さく、繊維束としても単繊維間の距離が離れた疎な構造であった。不染性染料に浸漬しても、染料の付着は観察されなかった。また、比表面積が小さいため、機能性物質の含有率はわずかであり、消臭性に劣るものであった。また、洗濯により、機能性物質の含有率は0近くまで低下し、繊維表面に付着した機能性物質が容易に脱落するものであった。
[比較例2]
A成分が島成分でB成分が海成分となる64島型の海島複合口金が組み込まれた紡糸パックを用いた以外はすべて実施例1と同様に実施した。この海島複合繊維に上記と同様の溶解処理を行い、極細繊維を発生させた。この極細繊維の評価結果は表1に示すとおりであるが、繊維径が大幅に低下した極細繊維となっており、比表面積の大きなものであった。また、繊維束では、単繊維間の距離が近いものであった。不染性染料に浸漬したところ、布帛は着色しておらず、繊維間でも染料の付着は観察されなかった。機能加工したところ、極細化による比表面積増大のため、機能性物質が中程度付着するものであったが、高い消臭性を発揮するには至らず、洗濯により、機能性物質の吸着量が大幅に低下するものであった。
[比較例3]
実施例1に記載の方法において、両成分を8層に積層する微細流路を有した複合プレートに変更した以外はすべて実施例1と同様に実施した。この多層積層繊維に上記と同様の溶解処理を行い、扁平繊維を発生させた。この扁平繊維の評価結果は表1に示すとおりであるが、図6に示すような扁平度が低い断面形状を有するものであった。また、扁平度が低いことから、図7に示すような扁平繊維の方向は揃っておらず、単繊維間の距離が離れた繊維束構造となるものであった。不染性染料に浸漬しても、染料の付着は観察されなかった。また、比表面積が小さいため、機能性物質の含有率はわずかであり、消臭性に劣るものであった。また、洗濯により、機能性物質の含有率は0近くまで低下し、繊維表面に付着した機能性物質が容易に脱落するものであった。
[実施例6]
実施例1に記載の方法において、合流部と分岐部を有した微細流路Fとは流路径が異なる複合プレートを用いた以外はすべて実施例1と同様に実施した。この多層積層繊維に上記と同様の溶解処理を行い、扁平極細繊維を発生させた。これら扁平極細繊維の評価結果は、表2に示すとおりであるが、実施例1と同様の扁平度が高い極薄の断面形状を有していたが、複合プレートの流路設計変更により、短軸の長さのばらつきと凹凸度が小さい均質なものであった。また、実施例1と同様の扁平極細繊維の方向が揃って重なった緻密な繊維束構造を有していたが、凹凸度が小さいことから、実施例1と比較して、繊維束の繊維間には数nmから数百nmの微細な空隙の割合が多かった。不染性染料に浸漬したところ、染料が繊維束に内包されてはいるが全体で均質に分布しておらず、一部に染料が内包されていない部分が観察された。また、実施例1と比較して、単繊維の分散性が低いことから、機能性物質の含有率に多少劣るものであったが、洗濯により機能性物質が脱落しづらいものであった。
[実施例7]
実施例1に記載の方法において、A成分をポリアミド-6(N6、溶融粘度:100Pa・s、融点:225℃、SP値:23.7MPa1/2)、B成分を5-ナトリウムスルホイソフタル酸8.0モル%、ポリエチレングリコールを9wt%共重合したポリエチレンテレフタレート(SSIA-PEG共重合PET、溶融粘度:95Pa・s、融点:233℃、SP値:22.9MPa1/2)として280℃で紡糸した以外はすべて実施例1と同様に実施した。なお、組み合わせたポリマーの溶解度パラメーター差は0.8MP1/2となる。この多層積層繊維に上記と同様の溶解処理を行い、扁平極細繊維を発生させた。この扁平極細繊維の評価結果は表2に示すとおりであるが、実施例1と同様の扁平度が高い極薄の断面形状を有していたが、繊維間で水素結合が作用するため、繊維束では実施例1よりも更に緻密に凝集した構造となっていた。機能加工したところ、実施例1と同等の機能性物質の含有率を示した、繊維間が水素結合で繋がっているため、洗濯時に膨潤して単繊維に再分散しやすく、実施例1よりも洗濯で機能性物質が脱落しやすいものであった。
[実施例8]
実施例1に記載の方法において、A成分をポリプロピレン(PP、溶融粘度:70Pa・s、融点:165℃、SP値:16.8MPa1/2)、B成分を5-ナトリウムスルホイソフタル酸8.0モル%、ポリエチレングリコールを9wt%共重合したポリエチレンテレフタレート(SSIA-PEG共重合PET、溶融粘度:95Pa・s、融点:233℃、SP値:22.9MPa1/2)として280℃で紡糸した以外はすべて実施例1と同様に実施した。なお、組み合わせたポリマーの溶解度パラメーター差は6.1MPa1/2となる。この多層積層繊維の断面形態を観察したところ、溶解度パラメーター差が大きいことから断面形成性が不安定なものとなり、実施例1とは異なる、断面の局所で積層方向が変化した不規則な積層構造を有していた。この多層積層繊維に上記と同様の溶解処理を行い、扁平極細繊維を発生させた。この扁平極細繊維の評価結果は表2に示すとおりであるが、実施例1と比較して扁平度が低く比表面積が減少することから、機能性物質の含有率が減少するものの、高い含有率を有し、また、洗濯により機能性物質が脱落しづらいものであった。
Figure 2023058119000001
Figure 2023058119000002
A:扁平極細繊維
B:機能性物質
C:A成分
D:B成分
E:計量プレート
F:複合プレート
G:吐出プレート
H:微細流路
I:扁平繊維

Claims (5)

  1. 繊維横断面が扁平形状の繊維であって、断面の長軸の長さを短軸の長さで除した値である扁平度が15以上であり、短軸の平均長さが1000nm以下であることを特徴とする扁平極細繊維。
  2. 繊維横断面が扁平形状の繊維において、断面の短軸の長さのばらつき(CV値)が10%以上あることを特徴とする請求項1に記載の扁平極細繊維。
  3. 扁平極細繊維を構成するポリマーがポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンの群から選ばれる少なくとも1種のポリマーからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の扁平極細繊維。
  4. 繊維束内に機能性物質が内包されることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の扁平極細繊維。
  5. 請求項1~請求項4のいずれかに記載の扁平極細繊維が少なくとも一部に含まれる繊維製品。
JP2021167911A 2021-10-13 2021-10-13 扁平極細繊維 Pending JP2023058119A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021167911A JP2023058119A (ja) 2021-10-13 2021-10-13 扁平極細繊維

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021167911A JP2023058119A (ja) 2021-10-13 2021-10-13 扁平極細繊維

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023058119A true JP2023058119A (ja) 2023-04-25

Family

ID=86069013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021167911A Pending JP2023058119A (ja) 2021-10-13 2021-10-13 扁平極細繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023058119A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101029515B1 (ko) 다공섬유
KR101061028B1 (ko) 고분자 혼성체 섬유, 섬유구조체, 고분자 혼성체 펠릿 및 그들의 제조방법
JP4100327B2 (ja) 複合繊維
WO2011093331A1 (ja) 海島複合繊維、極細繊維ならびに複合口金
JPWO2005095686A1 (ja) 海島型複合繊維及びその製造方法
JP2004162244A (ja) ナノファイバー
KR20140040265A (ko) 해도 섬유
TW201305403A (zh) 複合纖維
AU2003270877A1 (en) Nonwoven industrial fabrics with improved barrier properties
CN106929933A (zh) 由可溶性聚合物制成的纤维
CN100363541C (zh) 纳米纤维集合体、聚合物合金纤维、混合纤维、纤维结构体以及它们的制造方法
TWI633216B (zh) 複合紡嘴及複合纖維、複合纖維之製造方法
JP4134829B2 (ja) ナノファイバー混繊糸
CN106757772B (zh) 一种聚乳酸熔融纺纤维热粘合固化三维多孔无序支架的制备方法
JP2006152531A (ja) ナノファイバー集合体
JP2004285538A (ja) ポリマーアロイ繊維およびナノファイバーの製造方法
JP4698930B2 (ja) ナノファイバーを含む繊維構造体
JP4238929B2 (ja) ポリマーアロイ繊維およびその製造方法、並びにそれを用いた繊維製品
JP4207485B2 (ja) 棒状繊維成形体
JP2023058119A (ja) 扁平極細繊維
JP2005133250A (ja) 芯鞘複合繊維
WO2022131312A1 (ja) 複合繊維およびマルチフィラメント
JP4270202B2 (ja) ナノファイバー集合体
JP4315150B2 (ja) ナノファイバー
JP2021004431A (ja) 海島繊維