JP2023057711A - 光学素子駆動装置、カメラモジュール及びカメラ搭載装置 - Google Patents

光学素子駆動装置、カメラモジュール及びカメラ搭載装置 Download PDF

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Masayoshi Sugawara
智之 村上
Tomoyuki Murakami
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Mitsumi Electric Co Ltd
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Abstract

Figure 2023057711000001
【課題】衝撃による支持部の変形を抑制すること。
【解決手段】光学素子駆動装置は、光学素子を保持した状態で駆動部の駆動により光軸直交方向に移動する可動側部材と、可動側部材に対して光軸方向に離間した位置に配置され、転動部材を介して可動側部材を光軸直交方向に移動可能に支持する固定側部材と、可動側部材及び固定側部材の少なくとも一方に埋設され、駆動部に電気的に接続される配線と、を備え、可動側部材及び固定側部材は、転動部材の収容部を形成する収容部形成面を有し、収容部形成面の一部において、配線が転動部材と接触するように露出されている。
【選択図】図9

Description

本発明は、光学素子駆動装置、カメラモジュール及びカメラ搭載装置に関する。
一般に、スマートフォン等の携帯端末には、小型のカメラモジュールが搭載されている。このようなカメラモジュールには、光学素子を駆動する光学素子駆動装置が使用されている。
光学素子駆動装置は、オートフォーカス機能(以下「AF機能」と称する、AF:Auto Focus)及び振れ補正機能(以下「OIS機能」と称する、OIS:Optical Image Stabilization)を有している(例えば、特許文献1)。光学素子駆動装置は、AF機能により、被写体を撮影するときのピント合わせを自動的に行い、OIS機能により、撮影時に生じる振れ(振動)を光学的に補正して画像の乱れを軽減している。
上記のような光学素子駆動装置は、レンズ部を光軸方向に移動可能に支持するAF支持部と、レンズ部を光軸方向に直交する平面内で揺動可能に支持するOIS支持部と、を備える。例えば、特許文献1において、OIS支持部は、フレームと、フレームに形成されたガイド溝部と、ガイド溝部の内側を移動可能に配置され、フレームに対してレンズ部を揺動可能に支持するボール部材とを有している。
特開2019-53271号公報
特許文献1に示すような光学素子駆動装置において、ガイド溝部が形成されるフレームは、樹脂材料等から構成されることが一般的である。一方、ガイド溝部の内側に配置されるボール部材は、樹脂材料より硬質な材料、例えば、セラミック材料等から構成されることが一般的である。このように、ガイド溝部を構成する材料とボール部材を構成する材料との間には硬度差がある。そのため、例えば、落下等により光学素子駆動装置が大きな衝撃を受けると、ボール部材による打痕がガイド溝部に生じること等により、ガイド溝部が変形するおそれがある。ガイド溝部が変形すると、ガイド溝部の内側に配置されたボール部材の移動に影響を与えて、レンズ部の揺動を適切に行えず、上述した振れ補正を適切に行えなくなる可能性がある。
本発明の目的は、衝撃による支持部の変形を抑制可能な光学素子駆動装置、カメラモジュール及びカメラ搭載装置を提供することである。
本発明に係る光学素子駆動装置は、
光学素子を保持した状態で駆動部の駆動により光軸直交方向に移動する可動側部材と、
前記可動側部材に対して光軸方向に離間した位置に配置され、転動部材を介して前記可動側部材を前記光軸直交方向に移動可能に支持する固定側部材と、
前記可動側部材及び前記固定側部材の少なくとも一方に埋設され、前記駆動部に電気的に接続される配線と、
を備え、
前記可動側部材及び前記固定側部材は、前記転動部材の収容部を形成する収容部形成面を有し、
前記収容部形成面の一部において、前記配線が前記転動部材と接触するように露出されている。
本発明に係る光学素子駆動装置は、
光学素子を保持した状態で光軸直交方向のうちの第1方向に移動可能な第1可動部と、
前記第1可動部に対して光軸方向に離間した位置に配置され、転動部材により前記第1可動部を前記第1方向に移動可能に支持し、前記光軸直交方向のうちの前記第1方向に直交する第2方向に前記第1可動部と共に移動可能な第2可動部と、
前記第2可動部に対して前記光軸方向に離間した位置に配置され、転動部材により前記第2可動部を前記第2方向に移動可能に支持する固定部と、
前記第2可動部に対して前記第1可動部を前記第1方向に、前記固定部に対して前記第2可動部を前記第2方向に、それぞれ駆動する駆動部と、
前記第1可動部及び前記固定部のそれぞれに埋設され、前記駆動部に電気的に接続される配線と、
を備え、
前記第1可動部、前記第2可動部及び前記固定部はそれぞれ、前記転動部材の収容部を形成する収容部形成面を有し、
前記収容部形成面の一部において、前記配線が前記転動部材と接触するように露出されている。
本発明に係るカメラモジュールは、
上記の光学素子駆動装置と、
前記光学素子により結像された被写体像を撮像する撮像部と、を備える。
本発明に係るカメラ搭載装置は、
情報機器又は輸送機器であるカメラ搭載装置であって、
上記のカメラモジュールと、
前記カメラモジュールで得られた画像情報を処理する画像処理部と、を備える。
本発明によれば、衝撃による支持部の変形を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係るカメラモジュールを搭載するスマートフォンを示す正面図である。 図1Aに示すスマートフォンの背面図である。 カメラモジュール及び撮像部を示す斜視図である。 図2に示すカメラモジュールの光学素子駆動装置の分解斜視図である。 図3に示す光学素子駆動装置本体の斜視図である。 図3に示す光学素子駆動装置本体の平面図である。 図3に示す光学素子駆動装置本体の分解斜視図である。 図6に示すOIS固定部の分解斜視図である。 図7に示すOIS固定部のベースの平面図である。 図8に示すベースにおいて、ベース表面に形成された開口部と、ベース内部に配置された配線との位置関係を示す図である。 図8に示すベースのA-A線矢視断面図である。 OIS駆動部の分解斜視図である。 図6に示すOIS可動部の分解斜視図である。 図12に示すAF部の分解斜視図である。 図13に示す第1ステージの分解斜視図である。 図13に示すAF可動部及びAF駆動部の斜視図である。 図15に示すAF可動部からAF駆動部を分離した分解斜視図である。 図16に示すAF駆動部の分解斜視図である。 図6に示すAF可動部、第1ステージ及び第2ステージを斜め下方側から見た図である。 図18に示す第1ステージの底面図である。 図18に示す第1ステージにおいて、第1ステージの底面に形成された開口部と、第1ステージ内部に配置された配線との位置関係を示す図である。 AF可動部を付勢する付勢部を示す斜視図である。 第1ステージとAF可動部との間に配置される付勢部を説明するための断面図である。 付勢部の板バネの斜視図である。 車載用カメラモジュールを搭載するカメラ搭載装置としての自動車を示す正面図である。 図24Aに示す自動車を斜め後方側から見た斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[スマートフォン]
図1A及び図1Bは、本実施の形態に係るカメラモジュールAを搭載するスマートフォンM(カメラ搭載装置の一例)を示す図である。図1AはスマートフォンMの正面図であり、図1BはスマートフォンMの背面図である。
スマートフォンMは、2つの背面カメラOC1、OC2からなるデュアルカメラを有する。本実施の形態では、背面カメラOC1、OC2に、カメラモジュールAが適用されている。
カメラモジュールAは、AF機能及びOIS機能を備え、被写体を撮影するときのピント合わせを自動的に行うと共に、撮影時に生じる振れ(振動)を光学的に補正して、像ぶれのない画像を撮影することができる。
[カメラモジュール]
図2は、カメラモジュールA及び撮像部5を示す斜視図である。図3は、図2に示すカメラモジュールAの光学素子駆動装置1の分解斜視図である。なお、図3では、レンズ部2の図示を省略している。図2及び図3に示すように、本実施の形態では、直交座標系(X,Y,Z)を使用して説明する。後述する図においても、共通の直交座標系(X,Y,Z)で示している。
カメラモジュールAは、例えば、スマートフォンMで撮影が行われる場合、X方向が上下方向(又は左右方向)、Y方向が左右方向(又は上下方向)、Z方向が前後方向となるように搭載される。Z方向は、レンズ部2がカメラモジュールAに組付けられた場合に、レンズ部2の光軸OAの方向に沿って延びる方向である。すなわち、Z方向が光軸方向であり、図2及び図3において、図中上側(+Z側)が光軸方向受光側、下側(-Z側)が光軸方向結像側である。
また、以降において、Z軸に直交するX方向及びY方向を「光軸直交方向」と称し、XY面を「光軸直交面」と称する。また、光軸OAから放射状に延びる方向を「径方向」と称し、光軸OAの周囲を囲むように延びる方向を「周方向」と称する。なお、径方向及び周方向は、後述するカバー3の開口301や光学素子駆動装置本体4の開口401の径方向及び周方向と捉えてもよい。
図2に示すように、カメラモジュールAは、AF機能及びOIS機能を実現する光学素子駆動装置1、円筒形状のレンズバレルにレンズが収容されてなるレンズ部2及びレンズ部2により結像された被写体像を撮像する撮像部5等を備える。すなわち、光学素子駆動装置1は、光学素子としてレンズ部2を駆動する、いわゆる、レンズ駆動装置である。
[カバー]
光学素子駆動装置1において、光学素子駆動装置本体4は、外側をカバー3で覆われている。カバー3は、光軸方向から見た平面視で矩形状の有蓋四角筒体である。本実施の形態では、カバー3は、平面視で正方形状を有している。カバー3は、上面に略円形の開口301を有する。レンズ部2は、光学素子駆動装置本体4の開口401に収容され、カバー3の開口301から外部に臨み、例えば、光軸方向における移動に伴い、カバー3の開口面302よりも光軸方向受光側に突出するように構成されている。カバー3の内壁303は、光学素子駆動装置本体4のOIS固定部20のベース21(図6を参照)に、例えば、接着により固定され、ベース21と共に内部にOIS可動部10等(図3を参照)を収容する。
カバー3は、光学素子駆動装置1の外部からの電磁波を遮断する部材、例えば、磁性体からなるシールド部材を有している。
[撮像部]
撮像部5は、光学素子駆動装置1の光軸方向結像側に配置される。撮像部5は、例えば、イメージセンサー基板501、イメージセンサー基板501に実装される撮像素子502及び制御部503を有する。撮像素子502は、例えば、CCD(charge-coupled device)型イメージセンサー、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)型イメージセンサー等により構成され、レンズ部2により結像された被写体像を撮像する。
制御部503は、例えば、制御ICやドライバICで構成され、光学素子駆動装置1の駆動制御を行う。光学素子駆動装置1は、イメージセンサー基板501に搭載され、機械的かつ電気的に接続される。なお、制御部503は、イメージセンサー基板501に設けられてもよいし、カメラモジュールAが搭載されるカメラ搭載機器(本実施の形態では、スマートフォンM)に設けられてもよい。
[光学素子駆動装置本体]
図4~図6は、光学素子駆動装置本体4を示す図である。図4は、光学素子駆動装置本体4の斜視図である。図4は、図3に示した光学素子駆動装置本体4をZ軸周りに180°回転した図である。図5は、光学素子駆動装置本体4の平面図である。図6は、光学素子駆動装置本体4の分解斜視図である。
光学素子駆動装置本体4は、図6に示すように、OIS可動部10(本発明における可動側部材)、OIS固定部20(本発明における固定側部材)、OIS駆動部30、OIS支持部40(本発明における支持部)及びOIS用付勢部材50を備える。
OIS可動部10は、レンズ部2を保持した状態で、OIS駆動部30の駆動により光軸直交方向に移動する部材である。OIS可動部10は、例えば、振れ補正時に光軸直交面内で揺動する。詳細は後述するが、OIS可動部10は、AF部11、第2ステージ14(本発明における第2可動部)及びOIS支持部40(X方向基準ボール42)を有する(図12等を参照)。同じく、詳細は後述するが、AF部11は、AF可動部12、第1ステージ13(本発明における第1可動部)、AF駆動部15及びAF支持部16を有する(図13等を参照)。
OIS固定部20は、OIS可動部10に対して光軸方向に離間した位置に配置され、OIS支持部40(Y方向基準ボール41)を介して、OIS可動部10を光軸直交方向に揺動可能(移動可能)に支持する部材である。OIS固定部20は、図6に示すように、ベース21、OIS支持部40(Y方向基準ボール41)を有する。OIS可動部10は、Y方向基準ボール41を介して、ベース21に対して光軸方向に離間して配置され、ベース21は、Y方向基準ボール41を介して、OIS可動部10を揺動可能に支持する。OIS固定部20については、詳細は図7を参照して後述する。
また、詳細は後述するが、OIS可動部10とOIS固定部20とは、互いに近づく方向に付勢されるように、言い換えると、OIS支持部40を挟む状態を保持するように、OIS用付勢部材50によって弾性接続されている(図6を参照)。このOIS用付勢部材50は、導電性材料からなり、レンズ部2を駆動するための回路(後述する配線181~184)とOIS固定部20側の回路(後述する配線231~234)との間の導電経路を形成する接続部材としても機能する。本実施の形態では、OIS用付勢部材50は、光学素子駆動装置本体4の平面視における四隅部分(角部分)に配置されている(図5を参照)。
OIS駆動部30は、OIS可動部10をX方向(光軸直交方向のうちの第1方向)に駆動する第1OIS駆動部30Xと、OIS可動部10をY方向(光軸直交方向のうちのX方向に直交する第2方向)に駆動する第2OIS駆動部30Yとを有する。
本実施の形態では、Y方向の移動に関しては、AF部11を含むOIS可動部10の全体が可動体(可動側部材)として移動する。つまり、Y方向の移動に関しては、OIS固定部20のベース21が固定体(固定側部材)を構成し、Y方向基準ボール41(本発明における転動部材)は、OIS可動部10をY方向に揺動可能に支持するOIS支持部40として機能する。
一方、詳細は図12を参照して後述するが、X方向の移動に関しては、AF部11が可動体(可動側部材)として移動する。つまり、X方向の移動に関しては、第2ステージ14は、ベース21と共に固定体(固定側部材)を構成し、X方向基準ボール42(本発明における転動部材)は、AF部11をX方向に揺動可能に支持するOIS支持部40として機能する。
[OIS固定部]
図7は、OIS固定部20の分解斜視図である。図6において、OIS固定部20は、第2OIS駆動部30Y及びセンサー基板22を取り付けた状態であるのに対し、図7において、OIS固定部20は、第2OIS駆動部30Y及びセンサー基板22を取り外した状態である。
OIS固定部20は、ベース21、センサー基板22、配線231~237(本発明における配線)、壁部24、第2OIS駆動部30Y、Y方向基準ボール41を有する。
[ベース]
ベース21は、例えば、ポリアリレート(PAR)、PARを含む複数の樹脂材料を混合したPARアロイ(例えば、PAR/PC)、又は、液晶ポリマーからなる成形材料で形成される。ベース21は、平面視で矩形状の部材であり、中央に円形の開口211を有する。
ベース21は、ベース21の主面を形成する第1ベース部212と、第1ベース部212に対して凹んで形成された第2ベース部213a、213bとを有する。
第2ベース部213aは、OIS可動部10の光軸方向結像側に突出する部分、すなわち、第1ステージ13のAFモーター固定部135(後述の図13、図14を参照)に対応して設けられている。具体的には、第2ベース部213aは、振れ補正時に干渉が生じないように、AFモーター固定部135よりも、平面視において一回り大きく形成されている。第2ベース部213bには、複数の配線237の端子237bが配置され、複数の端子237bの上に、磁気センサー221X、221Y、221Zを有するセンサー基板22が配置される。
このようにして、第2ベース部213a、213bは、第1ベース部212に対して凹んで形成されているので、これにより、後述するAF可動部12の移動ストロークを確保することができ、また、光学素子駆動装置1の低背化を図ることができる。
また、ベース21は、第2OIS駆動部30Yが配置されるOISモーター固定部219を有する。OISモーター固定部219は、例えば、ベース21の1つの隅部の近傍に設けられ、第1ベース部212から光軸方向受光側に向けて突出して形成され、第2OIS駆動部30Yを保持可能な形状を有している。
[ベースの配線]
図8は、OIS固定部20のベース21の平面図である。図9は、ベース21において、ベース21表面に形成された開口部と、ベース21内部に配置された配線231~237との位置関係を示す図である。図9においては、ベース21、開口部214~217、Y方向開口部218a、218b及び配線231~237の位置関係を示すため、これらの形状のみ図示している。
ベース21には、例えば、インサート成形により、配線231~237が埋設されている。配線231~237は、ベース21の表面側(光軸方向受光側)の面が、ベース21の表面と平行になるように埋設されている。
配線231~237は、ベース21の内部に配置され、配線231~237の一方の端部の端子231a~237aの位置から他方の端部の端子231b~237bの位置まで延設されている(図9を参照)。端子231a~237aはベース21の底面から露出されている(図3、図4を参照)。また、詳細は以下に説明するが、端子231b~237bはベース21の表面側(光軸方向受光側)に露出されている(図8、図9を参照)。
配線231~234は、AF駆動部15及び第1OIS駆動部30Xへの給電ラインとなる配線である。配線231~234において、端子231a~234aはベース21の底面から露出されている(図4を参照)。また、端子231b~234bはベース21の表面側(光軸方向受光側)の四隅に形成された開口部214から露出されている(図9を参照)。端子231b~234bは、OIS用付勢部材50と電気的に接続され、AF駆動部15及び第1OIS駆動部30Xへの給電は、OIS用付勢部材50を介して行われる。
配線235、236は、第2OIS駆動部30Yへの給電ラインとなる配線である。配線235、236において、端子235a、236aはベース21の底面から露出されている(図4を参照)。また、端子235b、236bはベース21の表面側のOISモーター固定部219の近傍に形成された開口部215、216から露出されている(図9を参照)。端子235b、236bは、第2OIS駆動部30Yと電気的に接続され、第2OIS駆動部30Yへの給電が行われる。
配線237は、センサー基板22の磁気センサー221X、221Y、221Zへの給電ライン(例えば、4本)及び信号ライン(例えば、6本)となる配線である。配線237において、端子237aはベース21の底面から露出されている(図3を参照)。また、端子237bはベース21の表面側に形成された開口部217から露出されている(図9を参照)。端子237bは、センサー基板22と電気的に接続され、センサー基板22への給電や信号の送受信が行われる。
ベース21の内部に配置された配線231~237のうちの配線232、233は、Y方向開口部218a内で露出するように延設された延設部232c、233cを各々有している。延設部232c、233cは、配線232、233においてY方向開口部218aに近接する部分から延設されている。配線232、233(延設部232c、233c)が露出されるY方向開口部218aについては、図10を参照して後述する。
ここでは、一例として、Y方向開口部218a内で配線の一部(延設部232c、233c)が露出するよう構成されているが、これに限らず、全てのY方向開口部218a、218b内で配線の一部が露出するよう構成してもよい。例えば、配線231~237の何れか複数に上記の延設部232c、233cと同様の延設部を設けてもよいし、配線231~237の配置を調整してもよい。
[OIS支持部-Y方向]
図10は、図8に示すベース21のA-A線矢視断面図である。図8及び図9と共に、図10も参照してOIS支持部40を説明する。
ベース21は、OIS支持部40を構成するY方向基準ボール41を収容するY方向開口部218a、218b(本発明における収容部)を有する(図8、図9を参照)。Y方向基準ボール41は、Y方向開口部218a、218bと、Z方向において互いに対向する第2ステージ14のY方向開口部144(本発明における収容部)との間に挟持される(後述する図18を参照)。
Y方向開口部218a、218b及びY方向開口部144は、Y方向に延びる矩形状の開口を有する溝部である。Y方向開口部218a、218b及びY方向開口部144は、XZ平面における断面形状が、例えば、四角形や逆三角形(V字状)となるように形成されている。Y方向開口部218a、218b及びY方向開口部144は、溝部の底面に向かって溝幅が狭くなるようにしてもよく、その場合、XZ平面における断面形状は、逆台形や逆三角形(V字状)となるようにすればよい。
本実施の形態において、Y方向開口部218aは、図10に示すように、逆台形の断面形状に形成されており、Y方向開口部218aの底部を構成するように、上述した配線232の延設部232cが露出されている。つまり、Y方向開口部218aを形成する収容部形成面(内壁)の一部である底部において、延設部232cがY方向基準ボール41と接触して光軸方向の荷重を受けるように露出されている。図9中の右下側のY方向開口部218aも同様の構成である。この場合、Y方向開口部218aを形成する収容部形成面の底部で露出されている延設部232cは、光軸(Z方向)に直交する平面状であり、Y方向基準ボール41と1点で当接する。
Y方向基準ボール41は、底部が延設部232cからなるY方向開口部218aの内側に配置され、Z方向においては、延設部232cと接することになる。配線231~237は、導電性がある金属から構成されるため、一般的に樹脂材料等から構成されるベース21より硬質である。そのため、例えば、落下等により光学素子駆動装置1が大きな衝撃を受けても、Y方向基準ボール41の打痕等による変形は延設部233cには生じにくく、Y方向開口部218aの変形を抑制することができる。
また、Y方向開口部218aの内壁の一部として、ベース21の内部に埋設された配線232の延設部232cを利用するので、変形し難い部材を新たに追加することなく、Y方向開口部218aの変形を抑制することができる。
なお、本実施の形態において、Y方向開口部218b、144は、XZ平面における断面形状がV字状となるように形成されている。ここでは、Y方向開口部218bは、配線231~237の一部を露出する構成にしていないが、例えば、Y方向開口部218bのV字断面の少なくとも一方の側面に配線231~237の一部が露出されるよう構成してもよい。この場合、配線231~237のうち、Y方向開口部218bで露出される配線の一部又は全部において、ベース21の表面側(光軸方向受光側)の面が、ベース21の表面に対して傾斜するように埋設する。また、配線231~237のうち、Y方向開口部218bで露出される配線の一部又は全部をV字断面形状に形成して、ベース21の内部に埋設する。
また、ここでは、第2ステージ14が内部に配線を有していないので、Y方向開口部144は、配線の一部を露出する構成にしていない。第2ステージ14が内部に配線を有する構成とする場合には、Y方向開口部144は、Y方向開口部218bと同様に、配線の一部が露出されるよう構成してもよい。
Y方向開口部218a、218b、144により各々形成される溝は、Y方向に平行に形成されている。そのため、Y方向開口部218a、218bとY方向開口部144との間に挟持されるY方向基準ボール41は、溝内において、Y方向に転動可能である。つまり、ベース21は、Y方向基準ボール41を介して、OIS可動部10(第2ステージ14)をY方向に移動可能に支持している。
Y方向開口部218a、218b及びY方向開口部144は、矩形状のベース21及び第2ステージ14の四隅の部分に配置されている。OIS可動部10(第2ステージ14)は、4個のY方向基準ボール41で、つまり、4点でベース21に支持されている。このように、Y方向基準ボール41は、多点接触で挟持されるので、安定してY方向に転動する。
なお、OIS可動部10(第2ステージ14)は、少なくとも3点以上でベース21に支持されればよい。例えば、3点で支持する場合には、ベース21及び第2ステージ14の1つの辺側の2箇所と当該辺に対向する辺側の1箇所の合計3箇所にY方向開口部218a、218b及びY方向開口部144を配置すればよい。
[センサー基板]
センサー基板22は、AF駆動部15及びOIS駆動部30(第1OIS駆動部30X及び第2OIS駆動部30Y)が配置されていない領域、すなわち、ベース21の平面形状である矩形の一辺に対応する領域に設けられている。これにより、磁気センサー221X、221Y、221Z用の給電ライン及び信号ラインを集約することができ、ベース21における配線構造を簡略化することができる。
センサー基板22は、磁気センサー221X、221Y、221Z用の給電ライン及び信号ラインを含む配線を有する(図示省略)。センサー基板22には、磁気センサー221X、221Y、221Zが実装される。磁気センサー221X、221Y、221Zは、例えば、ホール素子又はTMR(Tunnel Magneto Resistance)センサー等で構成され、センサー基板22に形成された配線が端子237bと電気的に接続されて、配線237と電気的に接続される。
詳細は図18を参照して後述するが、X方向に移動する第1ステージ13において、磁気センサー221Xに対向する位置にマグネット17Xが配置されている(図18を参照)。磁気センサー221X及びマグネット17XからなるX方向位置検出部により、第1ステージ13のX方向の位置、すなわち、OIS可動部10のX方向の位置が検出される。
また、Y方向に移動する第2ステージ14において、磁気センサー221Yに対向する位置にマグネット17Yが配置されている(図18を参照)。磁気センサー221Y及びマグネット17YからなるY方向位置検出部により、第2ステージ14のY方向の位置、すなわち、OIS可動部10のY方向の位置が検出される。
また、Z方向に移動するAF可動部12において、磁気センサー221Zに対向する位置にマグネット17Zが配置されている(図18を参照)。磁気センサー221Z及びマグネット17ZからなるZ方向位置検出部により、AF可動部12のZ方向の位置が検出される。
なお、マグネット17X、17Y、17Zと磁気センサー221X、221Y、221Zに代えて、フォトリフレクター等の光センサーにより、OIS可動部10のX方向及びY方向の位置並びにAF可動部12のZ方向の位置を検出するようにしてもよい。
[OIS駆動部]
OIS駆動部30は、OIS可動部10をX方向及びY方向に移動させるアクチュエーターである。具体的には、OIS駆動部30は、OIS可動部10の一部(AF部11)をX方向に移動させる第1OIS駆動部30Xと、OIS可動部10全体をY方向に移動させる第2OIS駆動部30Yとを有する。
OIS駆動部30について、図7と共に、図11~図14を参照して説明する。図11は、OIS駆動部30の分解斜視図である。図12は、OIS可動部10の分解斜視図である。図13は、AF部11の分解斜視図である。図14は、第1ステージ13の分解斜視図である。
なお、図11は、OIS駆動部30として、第2OIS駆動部30Yの各部材を分解した状態を示している。第1OIS駆動部30Xは、配置する方向に違いはあるが、第2OIS駆動部30Yと同様の構成を有しているので、図11では、第2OIS駆動部30Yと合わせて、OIS駆動部30として説明する。
第1OIS駆動部30X及び第2OIS駆動部30Yは、OIS可動部10を移動させる駆動源となる超音波モーターを有する。第1OIS駆動部30Xは、第1ステージ13のX方向に沿うOISモーター固定部134に固定される(図14を参照)。また、第2OIS駆動部30Yは、ベース21のY方向に沿うOISモーター固定部219に固定される(図7を参照)。すなわち、第1OIS駆動部30X及び第2OIS駆動部30Yは、互いに直交する辺に沿って配置されている。
OIS駆動部30は、図11に示すように、OIS共振部31、OIS圧電素子32及びOIS動力伝達部34を有する。OIS駆動部30の駆動力は、OIS動力伝達部34を介して、他の部材に伝達される。具体的には、第1OIS駆動部30Xは、そのOIS動力伝達部34を介して、第2ステージ14に接続され、その駆動力が伝達される。また、第2OIS駆動部30Yは、そのOIS動力伝達部34を介して、第2ステージ14に接続されて、その駆動力が伝達される。OIS駆動部30において、OIS共振部31が能動要素を構成し、OIS動力伝達部34が受動要素を構成する。
OIS共振部31は、導電性材料で形成され、後述するOIS圧電素子32の振動に共振して、振動運動を直線運動に変換する。OIS共振部31は、例えば、金属板のレーザー加工、エッチング加工又はプレス加工等により形成される。
OIS共振部31は、図11に示すように、胴部311、2つのアーム部312、突出部313及び通電部314を有する。
OIS共振部31において、胴部311は、OIS圧電素子32に挟持される略矩形状の部分である。
アーム部312は、胴部311の上部及び下部からX方向又はY方向に延在する。2つのアーム部312は対称的な形状を有し、それぞれの自由端部がOIS動力伝達部34に当接し、OIS圧電素子32の振動に共振して対称的に変形する。
突出部313は、胴部311の中央部からX方向又はY方向に延在する。突出部313には、リベットを挿通する貫通孔313aが形成されている。
ここで、第1ステージ13のOISモーター固定部134には、リベット(図示省略)を挿通する貫通孔を有するリベット取付部134aが形成されている(図14を参照)。リベットは、光学素子駆動装置本体4の外側から内側に向かって、突出部313の貫通孔313a及びリベット取付部134aの貫通孔に挿通されて、その先端が留め具(図示省略)で留められている。なお、リベットの外側は樹脂部材39で覆われている。リベット及び留め具により、第1OIS駆動部30XのOIS共振部31は、OISモーター固定部134(第1ステージ13側)に固定される。
また、ベース21のOISモーター固定部219にも、リベット(図示省略)を挿通する貫通孔を有するリベット取付部219aが形成されている(図7を参照)。リベットは、光学素子駆動装置本体4の内側から外側に向かって、リベット取付部219aの貫通孔及び突出部313の貫通孔313aに挿通されて、その先端が留め具(図示省略)で留められている。なお、リベットの外側は樹脂部材39で覆われている。リベット及び留め具により、第2OIS駆動部30YのOIS共振部31は、OISモーター固定部219(ベース21側)に固定される。
このように、リベット及び留め具等を用いることにより、第1OIS駆動部30X及び第2OIS駆動部30YのOIS共振部31をOISモーター固定部219、134に堅固に固定することができる。そのため、外部から大きな衝撃が加わったとしても、OIS共振部31がOISモーター固定部219、134から外れたり、ずれたりすることはなく、OIS駆動部30の信頼性を高めることができる。
なお、ここでは、リベット及び留め具を用いて、第1OIS駆動部30X及び第2OIS駆動部30YのOIS共振部31をOISモーター固定部219、134に固定しているが、他の部材を用いて固定してもよい。例えば、樹脂系の接着剤等の固着材料を用いて固定してもよい。
通電部314は、胴部311の中央部から突出部313とは反対側に延在する。第1OIS駆動部30Xにおいて、その通電部314は、例えば、はんだ(図示省略)により、第1ステージ13の配線181の端子181bと電気的に接続される(後述の図20を参照)。また、第2OIS駆動部30Yにおいて、その通電部314は、例えば、はんだ(図示省略)により、ベース21の開口部216から露出する配線236の端子236bと電気的に接続される。
OIS圧電素子32は、例えば、セラミック材料で形成された板状素子であり、高周波電圧を印加することにより振動を発生する。2枚のOIS圧電素子32は、OIS共振部31の胴部311を挟み込むように、貼り合わされて配置されている。
ここで、第1OIS駆動部30Xにおいて、そのOIS圧電素子32は、例えば、電極部材(図示省略)により、第1ステージ13の配線182の端子182bと電気的に接続される(後述の図20を参照)。また、第2OIS駆動部30Yにおいて、そのOIS圧電素子32は、例えば、電極部材(図示省略)により、ベース21の開口部215から露出する配線235の端子235bと電気的に接続される。
このように、第1OIS駆動部30XのOIS圧電素子32は、通電部314及び電極部材を介して、第1ステージ13の配線181及び配線182と電気的に接続される。また、第2OIS駆動部30YのOIS圧電素子32は、通電部314及び電極部材を介して、ベース21の配線235及び配線236と電気的に接続される。従って、第1OIS駆動部30X及び第2OIS駆動部30YのOIS圧電素子32には電圧を印加可能であり、電圧を印加することにより、OIS圧電素子32には振動が発生する。
上述したOIS共振部31は、少なくとも2つの共振周波数を有し、それぞれの共振周波数に対して、異なる挙動で変形する。言い換えると、OIS共振部31は、2つの共振周波数に対して異なる挙動で変形するように、全体の形状が設定されている。異なる挙動とは、OIS動力伝達部34をX方向又はY方向に前進させる挙動と、後退させる挙動である。従って、OIS圧電素子32を所望の共振周波数で振動させることにより、OIS動力伝達部34をX方向又はY方向に前進又は後退させることができる。
OIS動力伝達部34は、X方向又はY方向に延在するチャッキングガイドであり、一端がOIS共振部31のアーム部312に当接され、他端が第2ステージ14に接続される。OIS動力伝達部34は、OISモーター当接部341、連結部342及びステージ固定部343を有する。
OISモーター当接部341は、OIS共振部31のアーム部312の自由端部と当接する。ステージ固定部343は、OIS動力伝達部34の端部に配置され、第2ステージ14のOISチャッキングガイド固定部145X、145Y(図12を参照)に固定される。連結部342は、OISモーター当接部341とステージ固定部343を連結する部分であり、ステージ固定部343から2つに分岐するように形成されている。
OISモーター当接部341間の幅は、OIS共振部31のアーム部312の自由端部間の幅よりも広く設定される。例えば、連結部342とステージ固定部343との接続部分において、2つの連結部342の間に、それらの接続端部の幅よりも大きい離隔部344を介在させることで、OISモーター当接部341間の幅を拡げることができる。離隔部344は、例えば、ステージ固定部343と一体的に形成される。
OISモーター当接部341間の幅をアーム部312の自由端部間の幅よりも広くすることにより、アーム部312の間にOIS動力伝達部34を取り付けたときに、連結部342が板バネとして機能し、アーム部312を押し広げる方向に付勢力が作用する。この付勢力により、アーム部312の自由端部間にOIS動力伝達部34が保持され、OIS共振部31からの駆動力がOIS動力伝達部34に効率よく伝達される。
なお、図11に示す例では、ステージ固定部343において、連結部342の取付部分の片側(図中手前側)が開放しているが、ステージ固定部343は、連結部342の取付部分を両側(図中奥側及び手前側)で挟み込むような構造でもよい。この場合、経時的に連結部342がずれて脱落するのを防止でき、OIS駆動部30の信頼性が向上する。
OIS共振部31とOIS動力伝達部34とは、付勢された状態で当接している。そのため、この当接部分をX方向又はY方向に大きくするだけで、光学素子駆動装置1の外形を大きくすることなく、OIS可動部10の移動ストロークを長くすることができる。
第1OIS駆動部30Xは、OISモーター固定部134を介して、第1ステージ13(OIS可動部10側)に固定され(図14を参照)、OIS動力伝達部34を介して、第2ステージ14と接続されている(図12を参照)。第1OIS駆動部30Xは、X方向の振れ補正時に駆動され、第2ステージ14に対して、第1ステージ13(OIS可動部10)がX方向に移動するよう駆動する。なお、第1OIS駆動部30Xは、第2OIS駆動部30YによるY方向の振れ補正時には、第1ステージ13(OIS可動部10)と共に移動する。
また、第2OIS駆動部30Yは、OISモーター固定部219を介して、ベース21(OIS固定部20側)に固定され(図7を参照)、OIS動力伝達部34を介して、第2ステージ14と接続されている(図6を参照)。第2OIS駆動部30Yは、Y方向の振れ補正時に駆動され、ベース21(OIS固定部20)に対して、第2ステージ14がY方向に移動するよう駆動する。このように、第2OIS駆動部30Yは、ベース21(OIS固定部20)に対して、第2ステージ14をY方向に移動させるので、第1OIS駆動部30XによるX方向の振れ補正に影響を受けない。
すなわち、一方のOIS駆動部30による移動は、他方のOIS駆動部30の構造によって妨げられない。従って、OIS可動部10のZ軸周りの回転を防止することができ、OIS可動部10をXY平面内で精度よく揺動させることができる。
[OIS用付勢部材]
矩形状のOIS可動部10及びOIS固定部20の四隅部分(角部分)には、それぞれOIS用付勢部材50が配置されている。OIS用付勢部材50は、例えば、引張コイルばねで構成され、OIS可動部10とOIS固定部20とを連結する。OIS用付勢部材50の光軸方向結像側の端部は、ベース21の開口部214から露出される配線231~234の端子231b~234bに接続されている。一方、光軸方向受光側の端部は、第1ステージ13の配線181~184の端子181a~184aに接続されている(図20を参照)。
OIS用付勢部材50は、OIS可動部10とOIS固定部20とを連結したときの引張荷重を受けて、OIS可動部10とOIS固定部20が互いに近接するように作用する。すなわち、OIS可動部10は、OIS用付勢部材50によって、光軸方向結像側に付勢された状態(ベース21に押し付けられた状態)で、XY面内で揺動可能に保持されている。これにより、OIS可動部10をがたつきのない安定した状態で保持することができる。
また、OIS用付勢部材50は、導電性材料からなり、AF駆動部15及び第1OIS駆動部30Xへの給電ライン(導電経路)として機能する。
このように、OIS用付勢部材50は給電ラインとして機能するので、外部から大きな衝撃が加わった場合に、OIS用付勢部材50が揺れて、他の部材と接触して、ショートが発生する可能性がある。そのため、OIS固定部20においてOIS用付勢部材50に対応する位置に局所的に、OIS用付勢部材50の周囲の少なくとも一部を囲うように、非導電性材料からなる壁部24を設けている。
本実施の形態の場合、導電性材料からなる部材であって、OIS用付勢部材50の位置に近い部材はカバー3である。そのため、壁部24は、カバー3とOIS用付勢部材50との間に介在するように配置されている。例えば、OIS用付勢部材50の周囲のうち、OIS可動部10の径方向外側の部分を囲うように配置されている。カバー3とOIS用付勢部材50との間に壁部24が介在するので、外部から大きな衝撃が加わった場合に、OIS用付勢部材50が揺れても、壁部24により、OIS用付勢部材50がカバー3(内壁303)と接触することを防止することができる。この結果、ショートの発生を防止することができる。
また、OIS用付勢部材50は、第1ステージ13及び第2ステージ14においては、これらの四隅(角部分)を切り欠いた切欠部137、147に配置されている(図3~図6を参照)。第1ステージ13及び第2ステージ14の四隅を切り欠いて切欠部137、147を形成しているので、当該切り欠いた四隅に対向するベース21の四隅に壁部24を配置することができる。
より具体的には、切欠部137、147を形成する形成面に対向するように、そして、切欠部137、147を除く第1ステージ13及び第2ステージ14の縁部分に対向するほど延在しないように、壁部24が形成される。このようにして、壁部24を形成し、配置することで、切欠部137、147に配置したOIS用付勢部材50の近傍に壁部24を配置できる。そのため、ベース21を大きくする必要はなく、装置サイズの増大を抑制しつつ、光学素子駆動装置1の小型化を図ることができる。
また、壁部24は、切欠部137、147と共にOIS用付勢部材50の周囲を囲むように形成されており、例えば、平面視で略L字形状に形成されている。このように、切欠部137、147と共に壁部24でOIS用付勢部材50の周囲を囲むことにより、外部から大きな衝撃が加わった場合に、OIS用付勢部材50が揺れても、OIS用付勢部材50が他の部材と接触することを防止することができる。なお、壁部24は、OIS可動部10の移動に干渉しないように、ベース21の四隅の角部からX方向及びY方向に延在していればよい。
[OIS可動部]
OIS可動部10について、図12~図14を参照して説明する。OIS可動部10は、レンズ部2を保持可能に構成されており、図12~図14に示すように、AF部11、第2ステージ14等を有する。また、AF部11は、AF可動部12、第1ステージ13、AF駆動部15及びAF支持部16等を有する。
Y方向の移動に関しては、第1ステージ13及び第2ステージ14を含むOIS可動部10全体が可動体(可動側部材)となる。一方、X方向の移動に関しては、第2ステージ14はOIS固定部20と共に固定体(固定側部材)として機能し、AF部11(AF可動部12及び第1ステージ13)だけが可動体(可動側部材)として機能する。また、第1ステージ13は、AF可動部12を支持するAF固定部として機能する。
[AF可動部]
AF可動部12について図15~図18を参照して説明を行う。図15は、AF可動部12及びAF駆動部15の斜視図である。図16は、AF可動部12からAF駆動部15を分離した分解斜視図である。図17は、AF駆動部15の分解斜視図である。図18は、AF可動部12、第1ステージ13及び第2ステージ14を斜め下方側から見た図である。
AF可動部12は、レンズ部2(図3を参照)を保持可能なレンズホルダーであり、ピント合わせ時に光軸方向に移動する。AF可動部12は、第1ステージ13(AF固定部)に対して径方向内側(レンズ部2側)に離間して配置され、後述するAF支持部16を介して、第1ステージ13に支持される。
AF可動部12は、例えば、ポリアリレート(PAR)、PARを含む複数の樹脂材料を混合したPARアロイ、液晶ポリマー等で形成される。AF可動部12は、筒状のレンズ収容部121を有する。レンズ収容部121の内周面には、レンズ部2が、例えば、接着等により固定される。
AF可動部12は、レンズ収容部121の外周面の光軸方向受光側(上側)において、当該外周面の全周から径方向外側に突出するフランジ部122を有する。フランジ部122の光軸方向結像側(下側)は、後述する第1ステージ13のフランジ受部131aと当接することにより、AF可動部12の光軸方向結像側への移動を規制する。本実施の形態では、フランジ部122は、AF駆動部15が駆動されていない基準状態において、フランジ受部131aに当接する。
また、AF可動部12は、フランジ部122の外周面の一部から径方向外側に突出する突出部123を有する。突出部123は、平面視において、光軸周りに等間隔に配置されることが好ましい。本実施の形態では、光軸周りに90°の等間隔となるように、4つの突出部123が設けられている。
なお、4つの突出部123のうちの1つの突出部123aは、光軸方向結像側に延在しており、延在された部分の内部にZ位置検出用のマグネット17Zが設けられている。マグネット17Zは、上述したように、光軸方向において、センサー基板22のZ位置検出用の磁気センサー221Zと対向する位置に配置されている(図6を参照)。
上述した突出部123は、後述する第1ステージ13の案内溝132に挿入され、AF可動部12がZ方向に移動する際に、案内溝132に沿って移動する。このように、案内溝132は突出部123のZ方向の案内機構として機能する。
本実施の形態では、上述したように、複数の突出部123及び案内溝132が設けられており、案内溝132は突出部123のZ方向の案内機構として機能する。そのため、AF可動部12の一部が大きく浮き上がろうとすると(AF可動部12が傾こうとすると)、突出部123が案内溝132に接触して、ある角度以上はAF可動部12が傾かないように規制することになる。その結果、外部から大きな衝撃が加わっても、AF可動部12の一部が大きく浮き上がることを、第1ステージ13(AF固定部)により防止して、AF可動部12がカバー3の内壁(光軸方向受光側の内壁)に接触しないようにすることができる。
突出部123と案内溝132との間隔等を調整することにより、3つの突出部123及び案内溝132でも、上記と同様の効果を得ることが可能であるが、本実施の形態のように、4つ以上の突出部123及び案内溝132を設けた方が上記の効果は大きい。
また、突出部123は、本実施の形態では、平面視において、円弧形状であり、また、案内溝132も、平面視において、円弧形状となっている。このような円弧形状の場合、周方向の長さが同じで、径方向の長さが同じ矩形状のものよりも、平面視における面積が小さくなり、突出部123及び案内溝132の配置に関し、省スペース化を図ることができる。
また、AF可動部12は、AF駆動部15を収容する駆動部収容部124を有する(図16を参照)。駆動部収容部124は、レンズ収容部121の外周面に設けられている。また、AF可動部12は、駆動部収容部124を間に挟むように、レンズ収容部121の外周面から径方向外側に突出し、光軸方向に延在する一対のプレート収容部125、126を有する。一対のプレート収容部125、126は、レンズ収容部121の外周面に対向して配置される対向面125a、126aを有し、対向面125a、126aは、X方向において、互いに近接する方向に延在している。つまり、プレート収容部125、126は、平面視において、略L字形状となっている。
詳細は図17を参照して後述するが、駆動部収容部124にAF駆動部15の受動要素であるAF動力伝達部154が配置され、プレート収容部125、126にAF駆動部15のプレート155が配置される。また、駆動部収容部124及び一対のプレート収容部125、126は、後述する第1ステージ13のAFモーター固定部135に収容され、AF支持部16にZ方向に移動可能に支持される(図13、図14を参照)。
[第1ステージ]
第1ステージ13は、レンズ部2(図3を参照)を保持した状態のAF可動部12を、AF支持部16を介して支持する(図13を参照)。第1ステージ13の光軸方向結像側に離間した位置には、X方向基準ボール42を介して、第2ステージ14が配置され、第1ステージ13は、X方向に移動可能に、第2ステージ14に支持される(図12を参照)。第2ステージ14は、振れ補正時にY方向のみに移動可能である。第1ステージ13自体は、振れ補正時にX方向のみに移動可能であるが、第2ステージ14に支持されるので、第2ステージ14と共にY方向にも移動可能である。
第1ステージ13は、光軸方向から見た平面視において略矩形状を有する部材であり、例えば、液晶ポリマーで形成される。第1ステージ13は、AF可動部12に対応する部分に略円形状の開口131を有する(図13を参照)。開口131には、AF可動部12のフランジ部122に対応するフランジ受部131aが径方向内側に突出するように形成されている。また、開口131には、AF可動部12の突出部123に対応する案内溝132が形成されている。
第1ステージ13は、下面に、OIS支持部40を構成するX方向基準ボール42を保持するX方向開口部133a、133bを有する(図18を参照)。OIS支持部40を構成するX方向基準ボール42、X方向開口部133a、133bについては、図19、図20を参照して後述する。
第1ステージ13において、第1OIS駆動部30Xが配置される部分(第1ステージ13の側壁の外側面)は、径方向外側にはみ出すことなく、第1OIS駆動部30Xを配置できるよう、径方向内側に凹んで形成されている(OISモーター固定部134)。同様に、第1ステージ13において、第2OIS駆動部30Yが配置される部分も、径方向内側に凹んで形成されており、ここでは、隅部分を切り欠いた部分と一体に形成されている(切欠部137a)。
第1ステージ13において、X方向に沿う一方の側壁の内側には、AF駆動部15が配置されて固定されるAFモーター固定部135が形成されている。AFモーター固定部135は、リベット用の貫通孔を有するリベット取付部135aと、AF駆動部15のAF共振部151用の挿入穴を有する下部固定板135bを有し、これらにAF駆動部15のAF共振部151が取り付けられる。
具体的には、リベット156(図16を参照)をリベット取付部135a(図14を参照)の貫通孔及び通電部151cの貫通孔151f(図17を参照)に挿通し、その先端を留め具157(図18を参照)で留めている。これにより、AF共振部151をリベット取付部135aに取り付ける。また、AF共振部151の下端部(光軸方向結像側)を下部固定板135bに設けられた挿入穴(符号省略)に挿入し、接着により固定することで、AF共振部151を下部固定板135bに取り付ける。このようにして、AF駆動部15は、アーム部151bがZ方向に延在するように、第1ステージ13のAFモーター固定部135に固定される。
また、第1ステージ13において、Y方向に沿う一方の側壁には、X位置検出用のマグネット17Xが配置される(図18を参照)。例えば、マグネット17XはX方向に着磁される。上述したように、センサー基板22においては、マグネット17Xと光軸方向に対向する位置に、X位置検出用の磁気センサー221Xが配置される(図6を参照)。
[第1ステージの配線]
図19は、第1ステージ13の底面図である。図20は、第1ステージ13において、第1ステージ13の底面に形成された開口部と、第1ステージ13内部に配置された配線181~184との位置関係を示す図である。図20においては、第1ステージ13、X方向開口部133a、133b及び配線181~184の位置関係を示すため、これらの形状のみ図示している。
第1ステージ13には、例えば、インサート成形により、配線181~184(本発明における配線)が埋設されている。配線181~184は、第1ステージ13の内部に配置され、配線181~184の一方の端部の端子181a~184aの位置から他方の端部の端子181b~184bの位置まで延設されている(図20を参照)。ここでは、配線181~184は、例えば、第1ステージ13のX方向に沿う側部において、X方向に沿うように配置されている。
配線181~184は、第1ステージ13の四隅の角部分を切り欠いた切欠部137から端子181a~184aが露出しており、端子181a~184aに、OIS用付勢部材50の一端が接続される。また、端子181b~184bは第1ステージ13の表面側(光軸方向受光側)に形成された開口部(図示省略)から露出されている。
配線181、182は、第1ステージ13を移動させる第1OIS駆動部30Xへの給電ラインとなる配線である。配線181、182の端子181b、182bは、第1OIS駆動部30Xと電気的に接続され、第1OIS駆動部30Xへの給電は、端子181a、182aに接続されたOIS用付勢部材50を介して行われる。
また、配線183、184は、AF可動部12を移動させるAF駆動部15への給電ラインとなる配線である。配線183、184の端子183b、184bは、AF駆動部15と電気的に接続され、AF駆動部15への給電は、端子183a、184aに接続されたOIS用付勢部材50を介して行われる。
このように、第1ステージ13は、第1OIS駆動部30X、AF駆動部15を駆動するための回路となる配線181~184を有している。
第1ステージ13の内部に配置された配線181~184のうちの配線183、184は、X方向開口部133a内で露出するように延設された延設部183c、184cを各々有している。延設部183c、184cは、配線183、184においてX方向開口部133aに近接する部分から延設されている。配線183、184(延設部183c、184c)が露出されるX方向開口部133aは、図10で説明したY方向開口部218aと同様の構成でよい。
ここでは、一例として、X方向開口部133a内で配線の一部(延設部183c、184c)が露出するよう構成されているが、これに限らず、全てのX方向開口部133a、133b内で配線の一部が露出するよう構成してもよい。例えば、配線181~184の何れか複数に上記の延設部183c、184cと同様の延設部を設けてもよいし、配線181~184の配置を調整してもよい。
[第2ステージ]
第2ステージ14は、光軸方向から見た平面視において略矩形状を有する部材であり、例えば、液晶ポリマーで形成される。第2ステージ14は、X方向基準ボール42を介して、第1ステージ13に対して、光軸方向結像側に離間した位置に配置され、第1ステージ13をX方向に移動可能に支持し、第1ステージ13と共にY方向に移動可能である。
第2ステージ14の内周面141は、AF可動部12の外形に対応して形成されている(図12を参照)。第2ステージ14において、第1OIS駆動部30X及び第2OIS駆動部30Yが配置される部分(側壁の外側面)は、第1ステージ13と同様に、径方向内側に凹んで形成されている。第2OIS駆動部30Yが配置される部分は、隅部分を切り欠いた部分と一体に形成されている(切欠部147a)。
第2ステージ14は、上面に、OIS支持部40を構成するX方向基準ボール42を保持するX方向開口部143を有する(図12を参照)。X方向開口部143については、X方向開口部143に対向して配置される上記のX方向開口部133bと同様の構成でよいので、ここでは、重複する説明は省略する。
また、第2ステージ14は、下面に、OIS支持部40を構成するY方向基準ボール41を保持するY方向開口部144を有する(図18を参照)。Y方向開口部144については、Y方向開口部144に対向して配置される上記のY方向開口部218bと同様の構成でよいので、ここでも、重複する説明は省略する。
また、第2ステージ14において、Y方向に沿う一方の側壁には、Y位置検出用のマグネット17Yが配置される(図18を参照)。例えば、マグネット17YはY方向に着磁される。センサー基板22において、マグネット17Yと光軸方向に対向する位置に、Y位置検出用の磁気センサー221Yが配置される(図6を参照)。
上述したように、本実施の形態では、X方向に移動する第1ステージ13にマグネット17Xを配置し、Y方向に移動する第2ステージ14にマグネット17Yを配置し、Z方向に移動するAF可動部12にマグネット17Zを配置している(図18を参照)。このように、マグネット17X、17Yを複数の部材に分散して配置して、特定の1つの部材に配置が集中しないようにしている。そのため、マグネット17X、17Yの設置スペースを確保するために、特定の1つの部材、例えば、第2ステージ14の側壁の一部を切り欠く必要はなく、第2ステージ14の側壁の一部の肉厚が薄くなることもない。その結果、外部から大きな衝撃が加わったとしても、第2ステージ14等が変形したりすることはなく、部品の耐久性を向上させることができる。
また、X方向のみに移動するときは、第1ステージ13は移動するが、第2ステージ14は移動せず、第2ステージ14に配置したマグネット17Yも移動しない。そのため、マグネット17XによるX方向の位置検出の際に、マグネット17Yの影響がなくなり、検出精度を向上させることができる。
[OIS支持部-X方向]
第1ステージ13は、底面に、OIS支持部40を構成するX方向基準ボール42を収容するX方向開口部133a、133b(本発明における収容部)を有する(図19、図20を参照)。X方向基準ボール42は、X方向開口部133a、133bと、Z方向において対向する第2ステージ14のX方向開口部143(本発明における収容部)との間に挟持される(図12、図18を参照)。
X方向開口部133a、133b及びX方向開口部143は、X方向に延びる矩形状の開口を有する溝部である。X方向開口部133a、133b及びX方向開口部143は、YZ平面における断面形状が、例えば、四角形や逆三角形(V字状)となるように形成されている。X方向開口部133a、133b及びX方向開口部143は、溝部の底面に向かって溝幅が狭くなるようにしてもよく、その場合、YZ平面における断面形状は、逆台形や逆三角形(V字状)となるようにすればよい。
本実施の形態において、X方向開口部133aは、図10に示すY方向開口部218aと同様に、逆台形の断面形状に形成されており、X方向開口部133aの底部を構成するように、上述した配線183、184の延設部183c、184cが露出されている。つまり、X方向開口部133aを形成する収容部形成面(内壁)の一部である底部において、延設部183c、184cがX方向基準ボール42と接触して光軸方向の荷重を受けるように露出されている。この場合、X方向開口部133aを形成する収容部形成面の底部で露出されている延設部183c、184cは、光軸に直交する平面状であり、X方向基準ボール42と1点で当接する。
X方向基準ボール42は、底部が延設部183c、184cからなるX方向開口部133aの内側に配置され、Z方向においては、延設部183c、184cと接することになる。配線181~184は、導電性がある金属から構成されるため、一般的に樹脂材料等から構成される第1ステージ13より硬質である。そのため、例えば、落下等により光学素子駆動装置1が大きな衝撃を受けても、X方向基準ボール42の打痕等による変形は延設部183c、184cには生じにくく、X方向開口部133aの変形を抑制することができる。
また、X方向開口部133aの内壁の一部として、第1ステージ13の内部に埋設された配線183、184の延設部183c、184cを利用するので、変形し難い部材を新たに追加することなく、X方向開口部133aの変形を抑制することができる。
なお、本実施の形態において、X方向開口部133b、143は、YZ平面における断面形状がV字状となるように形成されている。ここでは、X方向開口部133bは、配線181~184の一部を露出する構成にしていないが、例えば、X方向開口部133bのV字断面の少なくとも一方の側面に配線181~184の一部が露出されるよう構成してもよい。この場合、配線181~184のうち、X方向開口部133bで露出される配線の一部又は全部において、第1ステージ13の底面側(光軸方向結像側)の面が、第1ステージ13の底面に対して傾斜するように埋設する。また、配線181~184のうち、X方向開口部133bで露出される配線の一部又は全部をV字断面形状に形成して、第1ステージ13の内部に埋設する。
また、ここでは、第2ステージ14が内部に配線を有していないので、X方向開口部143は、配線の一部を露出する構成にしていない。第2ステージ14が内部に配線を有する構成とする場合には、X方向開口部143は、X方向開口部133bと同様に、配線の一部が露出されるよう構成してもよい。
X方向開口部133a、133b、143により各々形成される溝は、X方向に平行に形成されている。そのため、X方向開口部133a、133bとX方向開口部143との間に挟持されるX方向基準ボール42は、溝内において、X方向に転動可能である。つまり、OIS可動部10(第2ステージ14)は、X方向基準ボール42を介して、第1ステージ13をX方向に移動可能に支持している。
X方向開口部133a、133b及びX方向開口部143は、矩形状の第1ステージ13及び第2ステージ14の四隅の部分に配置され、第1ステージ13は、4個のX方向基準ボール42で、つまり、4点で第2ステージ14に支持されている。このように、X方向基準ボール42は、多点接触で挟持されるので、安定してX方向に転動する。
なお、第1ステージ13は、少なくとも3点以上で第2ステージ14に支持されればよい。例えば、3点で支持する場合には、第1ステージ13及び第2ステージ14の1つの辺側の2箇所と当該辺に対向する辺側の1箇所の合計3箇所にX方向開口部133a、133b及びX方向開口部143を配置すればよい。
以上説明したOIS支持部40は、OIS固定部20に対して、OIS可動部10を光軸方向に離間した状態で光軸直交方向に揺動可能に支持する。本実施の形態では、OIS支持部40は、OIS可動部10(第2ステージ14)とベース21の間に介在する4個のY方向基準ボール41を有する(図6、図7を参照)。また、OIS支持部40は、OIS可動部10において、第1ステージ13と第2ステージ14の間に介在する4個のX方向基準ボール42を有する(図12を参照)。
本実施の形態では、4個のY方向基準ボール41は、上述したように、Y方向に転動可能であり、転動可能な方向がY方向に規制されている。また、4個のX方向基準ボール42は、X方向に転動可能であり、転動可能な方向がX方向に規制されている。このように、Y方向基準ボール41及びX方向基準ボール42の転動可能な方向を規制することにより、OIS可動部10をXY面内で精度よく揺動できるようになっている。なお、OIS支持部40を構成するY方向基準ボール41及びX方向基準ボール42の数は、適宜変更することができる。
[AF駆動部]
AF駆動部15は、AF可動部12をZ方向に移動させるアクチュエーターである。AF駆動部15は、OIS駆動部30と同様に、AF可動部12を移動させる駆動源となる超音波モーターを有する。AF駆動部15の構成を、図17を参照して説明する。図17は、AF駆動部15の各部材を分解した状態を示す。
図17に示すように、AF駆動部15は、AF共振部151、AF圧電素子152、AF電極153、AF動力伝達部154及びプレート155を有する。AF駆動部15の駆動力は、AF動力伝達部154を介して、AF可動部12に伝達される。すなわち、AF駆動部15において、AF共振部151が能動要素を構成し、AF動力伝達部154が受動要素を構成する。
AF共振部151は、導電性材料で形成され、AF圧電素子152の振動に共振して、振動運動を直線運動に変換する。AF共振部151は、例えば、金属板のレーザー加工、エッチング加工又はプレス加工等により形成される。
AF共振部151は、胴部151a、2つのアーム部151b、通電部151c、突出部151d等を有している。
AF共振部151において、胴部151aは、AF圧電素子152に挟持される部分である。
2つのアーム部151bは、胴部151aの両側部からZ方向に延在する。2つのアーム部151bは、対称的な形状を有し、それぞれの自由端部151eが、プレート155を介して、AF動力伝達部154に挟持されるように配置される。2つのアーム部151bは、AF圧電素子152の振動に共振して対称的に変形する。
通電部151cは、胴部151aの中央部からZ方向に延在し、給電ラインである第1ステージ13の配線183の端子183bと電気的に接続される。また、通電部151cには、リベット156を挿通する貫通孔151fが形成されている。
ここで、第1ステージ13のAFモーター固定部135には、リベット156を挿通する貫通孔を有するリベット取付部135aが形成されている(図13、図14を参照)。リベット156は、光学素子駆動装置本体4の外側から内側に向かって、通電部151cの貫通孔151f及びリベット取付部135aの貫通孔に挿通されて、その先端が留め具157(図18を参照)で留められている。リベット156及び留め具157により、AF駆動部15のAF共振部151は、AFモーター固定部135(第1ステージ13側)に固定される。
このように、リベット156及び留め具157を用いることにより、AF駆動部15のAF共振部151をAFモーター固定部135に堅固に固定することができる。そのため、外部から大きな衝撃が加わったとしても、AF共振部151がAFモーター固定部135から外れたり、ずれたりすることはなく、AF駆動部15の信頼性を高めることができる。
なお、ここでは、リベット156及び留め具157を用いて、AF駆動部15のAF共振部151をAFモーター固定部135に固定したが、他の部材、例えば、樹脂系の接着剤等の固着材料を用いて固定してもよい。
突出部151dは、胴部151aの中央部から通電部151cとは反対側に延在する。突出部151dは、下部固定板135bに設けられた挿入穴(符号省略)に挿入され、例えば、接着により固定される。
AF圧電素子152は、例えば、セラミック材料で形成された板状素子であり、高周波電圧を印加することにより振動を発生する。2枚のAF圧電素子152は、AF共振部151の胴部151aを挟み込むように、張り合わされて配置されている。
AF電極153は、AF共振部151の胴部151aを間に挟む2つのAF圧電素子152を挟持するように配置されている。
このように、AF共振部151の胴部151aに2つのAF圧電素子152が貼り合わされ、AF電極153により挟持されることにより、これらは互いに電気的に接続される。AF共振部151の通電部151cが第1ステージ13の配線183の端子183bに接続され、AF電極153が第1ステージ13の配線184の端子184bに接続されることで、AF圧電素子152に電圧が印加され、振動が発生する。
AF共振部151は、OIS共振部31と同様に、少なくとも2つの共振周波数を有し、それぞれの共振周波数に対して、異なる挙動で変形する。言い換えると、AF共振部151は、2つの共振周波数に対して異なる挙動で変形するように、全体の形状が設定されている。異なる挙動とは、AF動力伝達部154をZ方向に前進させる挙動と、後退させる挙動である。従って、AF共振部151を所望の共振周波数で振動させることにより、AF動力伝達部154をZ方向に前進又は後退させることができる。
AF動力伝達部154は、Z方向に所定の長さを有するチャッキングガイドである。AF動力伝達部154は、AF共振部151のアーム部151bに向けて、プレート155を付勢する部材である。AF動力伝達部154の構造は適宜に変更可能であるが、ここでは、一例として、AF動力伝達部154は、一対の側壁部154a、一対の板バネ部154b、連結部154c、取付部154d、一対の取付孔154e等を有する。
一対の側壁部154aは、X方向において互いに対向し、各々、Y方向-側に延在すると共にZ方向下側(-側)に延在する。一対の板バネ部154bは、側壁部154aのZ方向下側の端部をヘアピン状に内側に折り返し、アーム部151bに対してプレート155を同じ付勢力で内側に押し付けるように、Z方向に対して傾斜して形成されている。連結部154cは、X方向に延在し、Z方向上側の端部において、一対の側壁部154aの間を連結する。取付部154dは、レンズ収容部121の外周面に沿って、連結部154cからZ方向下側に延在する。取付孔154eは、取付部154dに設けられ、Y方向に貫通する孔である。
AF共振部151のアーム部151bは、プレート155を介して、板バネ部154bを押し拡げるように当接して、AF駆動部15の駆動力がAF可動部12に伝達される。AF動力伝達部154の板バネ部154bは、2つのアーム部151bが当接されたときに、板バネとして機能するので、AF共振部151の変形によって生じる駆動力が効率よく伝達される。AF動力伝達部154の板バネ部154bにより、AF駆動部15のアーム部151bを押し返す方向に付勢力が働くので、AF共振部151の変形によって生じる駆動力が、AF動力伝達部154に、より効率よく伝達される。
本実施の形態では、AF動力伝達部154は、AF可動部12と別部材で構成されている。AF動力伝達部154は、例えば、平面視で略U字形状を有し、側壁部154aがX方向に対向した状態で、取付部154dがレンズ収容部121の外周面に固定される。具体的には、駆動部収容部124に設けられた突起部124aに取付部154dの取付孔154eが挿入されると共に、側壁部154aがプレート収容部125、126の凹部125b、126bに配置される。これにより、AF動力伝達部154は、レンズ収容部121の外周面に、つまり、AF可動部12に固定される。
AF動力伝達部154は、例えば、チタン銅、ニッケル銅、ステンレス等の金属材料で形成される。なお、AF動力伝達部154は、AF可動部12と一体的に成形されてもよい。
プレート155は、AF共振部151のアーム部151bとAF動力伝達部154の板バネ部154bとの間に介在するよう配置される。AF共振部151からの駆動力は、2つのプレート155を介して、AF動力伝達部154(AF可動部12側)に伝達される。つまり、2つのプレート155は、AF動力伝達部154と共に、AF駆動部15の受動要素として機能する。
プレート155は、例えば、チタン銅、ニッケル銅、ステンレス等の金属材料からなる硬質の板状部材である。プレート155は、主面がAF共振部151のアーム部151bと当接するように、移動方向(Z方向)に沿ってAF可動部12の駆動部収容部124に配置され、AF可動部12と一体的に移動可能となっている。
プレート155は、他の部材には接着されずに、AF可動部12のプレート収容部125、126に収容されている。具体的には、プレート155は、Z方向においては、プレート収容部125、126の底部(図示省略)とAF動力伝達部154の連結部154cとの間に配置されて、収容されている。プレート155は、Y方向においては、対向面125a、126aのY方向内側(図16中の奥側)に形成されたガイド溝(図示省略)と駆動部収容部124におけるレンズ収容部121の外周面に形成された切欠部124bとの間に配置されて、収容されている。このようにして、プレート155は、収容されるプレート収容部125、126内において、Z方向及びY方向には物理的に係止されている。
一方、プレート155は、収容されるプレート収容部125、126内において、X方向には、プレート155に当接する板バネ部154bの当接部分(自由端部151e)の振動や変位に追従できるように、移動可能に配置されている。
以上説明したように、AF駆動部15は、電圧印加により振動を発生するAF圧電素子152と、AF圧電素子152の振動に共振して変形する2つのアーム部151bとを有し、2つのアーム部151bは、AF圧電素子152の振動を直線運動に変換する。AF駆動部15において、2つのアーム部151bを有するAF共振部151は、能動要素として機能する。
また、AF駆動部15は、移動方向(Z方向)に沿って駆動部収容部124に配置され、2つのアーム部151bに当接し、アーム部151bの駆動力を受けて、AF共振部151に対して相対的に移動する2つのプレート155を有する。AF駆動部15において、2つのプレート155は、受動要素として機能する。
また、AF駆動部15は、2つのアーム部151bに向けて、2つのプレート155を付勢する2つの板バネ部154bを有する。AF駆動部15において、2つの板バネ部154bを有するAF動力伝達部154は、付勢部材として機能する。
AF動力伝達部154の板バネ部154bは、プレート155を介して、アーム部151bに付勢力を付与している。このため、AF可動部12が光軸方向に移動しても、つまり、プレート155に当接するアーム部151bの位置が移動しても、能動要素であるAF共振部151のアーム部151bと受動要素であるプレート155との付勢状態(付勢荷重)は変動しない。従って、AF共振部151からの駆動力を、プレート155を介して、AF動力伝達部154(AF可動部12側)に安定的に伝達することができる。
また、AF共振部151からAF可動部12への動力伝達経路が比較的短いので、AF共振部151からAF可動部12への動力伝達効率を向上させることができる。
板バネ部154bを有するAF動力伝達部154とプレート155とを別部材とすることで、それぞれに適した材料を用いることができる。例えば、プレート155については、剛性の高い材料を用いることができ、この場合、AF駆動部15のアーム部151bの駆動力をAF動力伝達部154(AF可動部12側)に効率よく伝達することができる。
また、プレート155は、表面が平坦であるため、任意の表面処理を適切に行うことができる。例えば、表面に、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)やセラミック等のコーティング層を形成した場合、耐摩耗性が格段に向上する。
また、AF共振部151(能動要素)及び2つのプレート155(受動要素)は、AF動力伝達部154の2つの板バネ部154bによって挟持されている。これにより、2つの板バネ部154bによる付勢力が釣り合った状態で、AF共振部151及び2つのプレート155が挟持されるので、2つのプレート155に対して均一な付勢力を容易に作用させることができる。
なお、上述したAF駆動部15の構造は、OIS駆動部30にも適用することができる。例えば、OIS駆動部30のOIS動力伝達部34に代えて、AF動力伝達部154及びプレート155の組合せを適用することで、ロングストロークにも容易に対応でき、動作の安定性が向上する。
[AF支持部]
第1ステージ13は、図13及び図14に示すように、AF支持部16を構成する第1Z方向基準ボール16A、第2Z方向基準ボール16Bを保持する第1Z方向保持部136a、第2Z方向保持部136bを有する。
第1ステージ13には、上述したように、AF可動部12の駆動部収容部124及び一対のプレート収容部125、126を収容するAFモーター固定部135が形成されている。第1Z方向保持部136a及び第2Z方向保持部136bは、AFモーター固定部135のX方向の両端部に形成されている。
第1Z方向保持部136aは、X方向+側に向かって形成された溝であり、光軸直交面(XY平面)に沿う断面形状が、溝底に向かって溝幅が狭くなる略V字状(テーパー形状)に形成されている(図5、図13、図14を参照)。第1Z方向保持部136aには、第1Z方向基準ボール16Aが配置される。
また、第2Z方向保持部136bは、X方向に対して傾斜して、X方向-側に向かって形成された溝であり、光軸直交面に沿う断面形状が略U字状に形成されている(図5、図13、図14を参照)。第2Z方向保持部136bには、第2Z方向基準ボール16Bと共に、第2Z方向基準ボール16Bを介して、AF可動部12を付勢するための付勢部19が配置される。
上述したように、AF可動部12は、プレート収容部125、126を有している。プレート収容部125のX方向+側には、第1Z方向基準ボール16Aを保持する第1Z方向保持部125cが形成されている(図16を参照)。第1Z方向保持部125cは、X方向-側に向かって形成された溝であり、光軸直交面(XY平面)に沿う断面形状が、溝底に向かって溝幅が狭くなる略V字状(テーパー形状)に形成されている。
同様に、プレート収容部126のX方向-側には、第2Z方向基準ボール16Bを保持する第2Z方向保持部126cが形成されている(図16を参照)。第2Z方向保持部126cは、X方向+側に向かって形成された溝であり、光軸直交面(XY平面)に沿う断面形状が、溝底に向かって溝幅が狭くなる略V字状(テーパー形状)に形成されている。
ここで、付勢部19について、図21~図23を参照して説明する。図21は、AF可動部12を付勢する付勢部19を示す斜視図である。図22は、第1ステージ13とAF可動部12との間に配置される付勢部19を説明するための断面図である。図23は、付勢部19の板バネ191の斜視図である。
付勢部19は、例えば、金属材料で形成される付勢部材である板バネ191と、摩擦係数が小さいセラミック材料で形成されるスペーサー192と、を有する。第1ステージ13側に板バネ191が配置され、AF可動部12側にスペーサー192が配置される。
板バネ191は、Z方向において、スペーサー192と複数箇所で当接するよう構成されている。具体的には、板バネ191は、図23に示すように、基部191a、第1弾性変形部191b、第1当接部191c、第1折り曲げ部191d、第2弾性変形部191e、第2当接部191f、第2折り曲げ部191g、規制部191hを有している。図23に示す板バネ191は、たとえば、一枚の板金に打ち抜き加工や曲げ加工を行うことで形成可能である。
基部191aは、第2Z方向保持部136bの内壁に接する矩形の板状部材であり、第1弾性変形部191b及び第2弾性変形部191eを弾性変形可能に支持する。第1弾性変形部191bは、基部191aに対して弾性変形する部分であり、基部191aの上端側からZ方向-側かつX方向+側へ延在するように折り曲げて形成した台形の板状部材である。第1弾性変形部191bは、2つの第2弾性変形部191eが形成する開口部191iを挿通するように配置されている。
第1当接部191cは、第1弾性変形部191bの下端側において、つまり、Z方向-側において、スペーサー192と当接する部分である。第1折り曲げ部191dは、第1弾性変形部191bの下端側からZ方向-側かつX方向-側に折り曲げて形成した三角形の板状部材である。第1折り曲げ部191dを形成することで、第1当接部191cは、X方向+側に突出して、スペーサー192と当接することになる。
第2弾性変形部191eは、基部191aに対して弾性変形する部分であり、基部191aの下端側からZ方向+側かつX方向+側へ延在するように折り曲げて形成した2つの台形の板状部材である。2つの第2弾性変形部191e及び第2折り曲げ部191gに囲まれる部分が開口部191iとなっている。
第2当接部191fは、2つの第2弾性変形部191eの上端側において、つまり、Z方向+側において、スペーサー192と当接する部分である。第2折り曲げ部191gは、2つの第2弾性変形部191eを接続するように、2つの第2弾性変形部191eの上端側からZ方向+側かつX方向-側に折り曲げて形成した矩形の板状部材である。第2折り曲げ部191gを形成することで、第2当接部191fは、X方向+側に突出して、スペーサー192と当接することになる。
規制部191hは、第2折り曲げ部191gの上端側からX方向+側に折り曲げて形成した矩形の板状部材である。規制部191hは、スペーサー192の上方側(Z方向+側)への動きを規制して、第1当接部191c及び第2当接部191fがスペーサー192へ安定して当接するようにしている。
以上のように、板バネ191は、Z方向において、スペーサー192と複数箇所で当接する第1当接部191c及び第2当接部191fを有する。そのため、AF可動部12がZ方向のどの位置に移動しても、スペーサー192(AF可動部12側)に対する板バネ191の付勢力が変化することはなく、一定の付勢力を付与することができる。この結果、AF可動部12のZ方向に対するチルトを抑制することができる。
また、板バネ191と第2Z方向基準ボール16Bとの間にセラミック製のスペーサー192を介在させることにより、第2Z方向基準ボール16Bを滑らかに転動させることができ、耐久性も向上する。なお、スペーサー192の材質は、第2Z方向基準ボール16Bを滑らかに転動させることができるものであればよく、摩擦係数が小さいセラミック材料に限らず、例えば、銅合金やステンレスなど適度な摩擦係数を有する材料でもよい。
第2Z方向保持部136bは、X方向に対して傾斜して形成されており、第2Z方向保持部136bに収容される付勢部19は、X方向に対して傾斜して、第2Z方向基準ボール16Bを付勢する。これにより、AF可動部12は、第2Z方向基準ボール16Bを介して、直交する2方向であるX方向及びY方向に押し付けられ、光軸直交面内において安定した姿勢で保持される。
X方向に対する第2Z方向保持部136bの傾斜角θや板バネ191の予圧Fは、AF可動部12の光軸周りの回転が規制されるように設定される。傾斜角θは、例えば、0°~45°(0°を除く)であり、傾斜角θを大きくすると、予圧Fを小さくすることができ、予圧Fを大きくすると、傾斜角θを小さくすることができる。
第1Z方向基準ボール16Aは、AF可動部12のプレート収容部125の第1Z方向保持部125cと第1ステージ13の第1Z方向保持部136aとの間に転動可能に保持される。また、第2Z方向基準ボール16Bは、AF可動部12のプレート収容部126の第2Z方向保持部126cと第1ステージ13の第2Z方向保持部136bに配置されたスペーサー192との間に転動可能に保持される。
AF可動部12は、第1Z方向基準ボール16A及び第2Z方向基準ボール16Bを介して、付勢された状態で第1ステージ13に支持され、安定した姿勢で保持される。第2Z方向基準ボール16Bは、予圧ボールとしても機能している。
第1Z方向基準ボール16Aは、AF可動部12と第1ステージ13によって挟持され、光軸直交方向における移動(AF可動部12の回転)が規制されている。これにより、AF可動部12を、光軸方向に安定した挙動で移動させることができる。
一方、第2Z方向基準ボール16Bは、板バネ191及びスペーサー192を介して、AF可動部12と第1ステージ13によって挟持され、光軸直交方向における移動が許容されている。これにより、AF可動部12及び第1ステージ13の寸法公差を吸収できると共に、AF可動部12が移動する際の安定性が向上する。
また、第1Z方向基準ボール16A及び第2Z方向基準ボール16Bは、それぞれ、2個のボールで構成されている。第1Z方向基準ボール16A及び第2Z方向基準ボール16Bを、それぞれ、3個以上のボールで構成する場合と比較して、2個のボールで構成する場合は、ボールの直径を大きくすることができ、ボールの転がり抵抗を小さくすることができる。
ここでは、AF駆動部15が配置されている部分であるAF可動部12のプレート収容部125、126を、第1Z方向基準ボール16A及び第2Z方向基準ボール16Bで挟み込み、第2Z方向基準ボール16Bに予圧を与える構成となっている。すなわち、第1ステージ13に対してAF可動部12を1箇所で支持する構成となっている。
これにより、AF駆動部15の駆動力を受ける力点(AF共振部151とプレート155との当接点)から回転軸(第1Z方向基準ボール16Aの中心)までの距離を小さくしやすく、モーメントを減少させて予圧を小さくすることができる。また、第2Z方向基準ボール16Bが予圧ボールとして機能し、これ以外の予圧ボールはないので、転がり抵抗を小さくすることができる。従って、AF駆動部15の駆動効率が向上し、大口径レンズ用のレンズ駆動装置としても好適なものとなる。また、予圧が同じであれば、チルト耐性が向上することになる。
[光学素子駆動装置の動作]
光学素子駆動装置1において、AF駆動部15に電圧を印加すると、AF圧電素子152が振動し、AF共振部151が周波数に応じた挙動で変形する。AF駆動部15の駆動力により、AF動力伝達部154がZ方向に摺動される。これに伴い、AF可動部12がZ方向に移動し、ピント合わせが行われる。AF支持部16がボールで構成されているので、AF可動部12はZ方向にスムーズに移動することができる。また、AF駆動部15とAF動力伝達部154は、付勢された状態で当接しているだけなので、当接部分をZ方向に大きくするだけで、光学素子駆動装置1の低背化を損なうことなく、AF可動部12の移動ストロークを容易に長くすることができる。
また、光学素子駆動装置1において、OIS駆動部30に電圧を印加すると、OIS圧電素子32が振動し、OIS共振部31が周波数に応じた挙動で変形する。OIS駆動部30の駆動力により、OIS動力伝達部34がX方向又はY方向に摺動される。これに伴い、OIS可動部10がX方向又はY方向に移動し、振れ補正が行われる。OIS支持部40がボールで構成されているので、OIS可動部10はX方向又はY方向にスムーズに移動することができる。
具体的には、第1OIS駆動部30Xが駆動され、OIS動力伝達部34がX方向に移動する場合、第1OIS駆動部30Xが配置されている第1ステージ13から第2ステージ14に動力が伝達される。このとき、第2ステージ14とベース21とで挟持されているY方向基準ボール41は、X方向に転動できないので、ベース21に対する第2ステージ14のX方向の位置は維持される。一方、第1ステージ13と第2ステージ14とで挟持されているX方向基準ボール42は、X方向に転動できるので、第2ステージ14に対して第1ステージ13がX方向に移動する。つまり、第2ステージ14がOIS機能の固定体となり、第1ステージ13がOIS機能の可動体となる。
また、第2OIS駆動部30Yが駆動され、OIS動力伝達部34がY方向に移動する場合、第2OIS駆動部30Yが配置されているベース21から第2ステージ14に動力が伝達される。このとき、第1ステージ13と第2ステージ14とで挟持されているX方向基準ボール42は、Y方向に転動できないので、第2ステージに対する第1ステージ13のY方向の位置は維持される。一方、第2ステージ14とベース21とで挟持されているY方向基準ボール41は、Y方向に転動できるので、ベース21に対して第2ステージ14がY方向に移動する。第1ステージ13も第2ステージ14に追従してY方向に移動することになる。つまり、ベース21がOIS機能の固定体となり、第1ステージ13を含むAF部11及び第2ステージ14がOIS機能の可動体となる。
このようにして、OIS可動部10がXY平面内で揺動し、振れ補正が行われる。具体的には、カメラモジュールAの角度振れが相殺されるように、振れ検出部(例えば、ジャイロセンサー)からの角度振れを示す検出信号に基づいて、第1OIS駆動部30X、第2OIS駆動部30Yへの通電電圧が制御される。このとき、マグネット17X、17Y及び磁気センサー221X、221Yで構成されるXY位置検出部の検出結果をフィードバックすることで、OIS可動部10の並進移動を正確に制御することができる。
本実施の形態の光学素子駆動装置1によれば、OIS駆動部30と共に、AF駆動部15が超音波モーターで構成されているので、外部磁気の影響を低減できると共に、小型化及び低背化を図ることができる。
スマートフォンMのように、光学素子駆動装置1を有するカメラモジュールAを近接して配置しても磁気的な影響はないので、デュアルカメラ用として極めて好適である。
また、AF駆動部15のアーム部151bが光軸方向に延在してAF動力伝達部154により挟持されており、AF駆動部15の駆動力がAF可動部12に最大限に伝達されるので、AF可動部12を移動させる駆動力を効率よく得ることができる。その上、AF駆動部15とAF支持部16の位置を近づけることで、支持位置に対する回転モーメントが抑制されるので、AF可動部12の移動動作が安定する。従って、光学素子駆動装置1の駆動性能が格段に向上する。
[他の実施の形態]
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、スマートフォンMを例に挙げて説明したが、本発明は、カメラモジュールとカメラモジュールで得られた画像情報を処理する画像処理部とを有するカメラ搭載装置に適用できる。カメラ搭載装置は、情報機器及び輸送機器を含む。情報機器は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ノート型パソコン、タブレット端末、携帯型ゲーム機、webカメラ、カメラ付き車載装置(例えば、バックモニター装置、ドライブレコーダー装置)を含む。また、輸送機器は、例えば、自動車を含む。
図24A、図24Bは、車載用カメラモジュールVC(Vehicle Camera)を搭載するカメラ搭載装置としての自動車Vを示す図である。図24Aは自動車Vの正面図であり、図24Bは自動車Vの後方斜視図である。自動車Vは、車載用カメラモジュールVCとして、上記実施の形態で説明したカメラモジュールAを搭載する。図24A、図24Bに示すように、車載用カメラモジュールVCは、例えば、前方に向けてフロントガラスに取り付けられたり、後方に向けてリアゲートに取り付けられたりする。この車載用カメラモジュールVCは、バックモニター用、ドライブレコーダー用、衝突回避制御用、自動運転制御用等として使用される。
また、上記実施の形態では、AF可動部12及び第1ステージ13の両方に第1Z方向基準ボール16A及び第2Z方向基準ボール16Bを保持する保持部が設けられている。これに限らず、第1Z方向基準ボール16A及び第2Z方向基準ボール16Bを保持する保持部は、AF可動部12及び第1ステージ13のいずれか一方に設けられてもよい。
また、上記実施の形態では、第1Z方向基準ボール16A及び第2Z方向基準ボール16Bは、AF駆動部15を基準として、周方向に対称的に配置されているが、非対称的に配置されてもよい。この場合、AF可動部12の移動動作を安定させるためには、第1Z方向基準ボール16AがAF駆動部15側となるようにするのが好ましい。
また、上記実施の形態では、AF駆動部15がX方向に沿って配置されているが、AF駆動部15の配置態様はこれに限定されず、例えば、Y方向に沿って配置されてもよいし、X方向及びY方向に対して傾斜して配置されてもよい。
また、上記実施の形態では、光学素子としてレンズ部2を駆動する光学素子駆動装置1について説明したが、駆動対象となる光学素子は、ミラーやプリズム等のレンズ以外の光学素子であってもよい。
また、本発明は、オートフォーカスだけでなく、ズーム等、可動部を光軸方向に移動させる場合に適用することができる。さらに、AF駆動部15やOIS駆動部30は、駆動源が超音波モーターで構成されている場合に限らず、超音波モーター以外の駆動源(例えば、ボイスコイルモーター(VCM)を備える光学素子駆動装置にも適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 光学素子駆動装置
2 レンズ部(光学素子の一例)
3 カバー
4 光学素子駆動装置本体
5 撮像部
10 OIS可動部(可動側部材の一例)
11 AF部
12 AF可動部
13 第1ステージ(第1可動部の一例)
14 第2ステージ(第2可動部の一例)
15 AF駆動部
16 AF支持部
16A 第1Z方向基準ボール
16B 第2Z方向基準ボール
17X、17Y、17Z マグネット
19 付勢部
20 OIS固定部(固定側部材、固定部の一例)
21 ベース
22 センサー基板
24 壁部
30 OIS駆動部(駆動部の一例)
30X 第1OIS駆動部
30Y 第2OIS駆動部
31 OIS共振部
32 OIS圧電素子
34 OIS動力伝達部
39 樹脂部材
40 OIS支持部(支持部の一例)
41 Y方向基準ボール(転動部材の一例)
42 X方向基準ボール(転動部材の一例)
50 OIS用付勢部材
121 レンズ収容部
122 フランジ部
123、123a 突出部
124 駆動部収容部
124a 突起部
124b 切欠部
125、126 プレート収容部
125a、126a 対向面
125b、126b 凹部
125c 第1Z方向保持部
126c 第2Z方向保持部
131 開口
131a フランジ受部
132 案内溝
133a、133b X方向開口部(収容部の一例)
134 OISモーター固定部
134a リベット取付部
135 AFモーター固定部
135a リベット取付部
135b 下部固定板
136a 第1Z方向保持部
136b 第2Z方向保持部
137、137a 切欠部
141 内周面
143 X方向開口部(収容部の一例)
144 Y方向開口部(収容部の一例)
145X、145Y OISチャッキングガイド固定部
147、147a 切欠部
151 AF共振部
151a 胴部
151b アーム部
151c 通電部
151d 突出部
151e 自由端部
151f 貫通孔
152 AF圧電素子
153 AF電極
154 AF動力伝達部
154a 側壁部
154b 板バネ部
154c 連結部
154d 取付部
154e 取付孔
155 プレート
156 リベット
157 留め具
181~184 配線(配線の一例)
181a~184a 端子
181b~184b 端子
183c、184c 延設部
191 板バネ
191a 基部
191b 第1弾性変形部
191c 第1当接部
191d 曲げ部
191e 第2弾性変形部
191f 第2当接部
191g 曲げ部
191h 規制部
191i 開口部
192 スペーサー
211 開口
212 第1ベース部
213a、213b 第2ベース部
214~217 開口部
218a、218b Y方向開口部(収容部の一例)
219 OISモーター固定部
219a リベット取付部
221X、221Y、221Z 磁気センサー
231~237 配線(配線の一例)
231a~237a 端子
231b~237b 端子
232c、233c 延設部
301、401 開口
302 開口面
303 内壁
311 胴部
312 アーム部
313 突出部
313a 貫通孔
314 通電部
341 OISモーター当接部
342 連結部
343 ステージ固定部
344 離隔部
501 イメージセンサー基板
502 撮像素子
503 制御部
A カメラモジュール
M スマートフォン(カメラ搭載装置の一例)

Claims (7)

  1. 光学素子を保持した状態で駆動部の駆動により光軸直交方向に移動する可動側部材と、
    前記可動側部材に対して光軸方向に離間した位置に配置され、転動部材を介して前記可動側部材を前記光軸直交方向に移動可能に支持する固定側部材と、
    前記可動側部材及び前記固定側部材の少なくとも一方に埋設され、前記駆動部に電気的に接続される配線と、
    を備え、
    前記可動側部材及び前記固定側部材は、前記転動部材の収容部を形成する収容部形成面を有し、
    前記収容部形成面の一部において、前記配線が前記転動部材と接触するように露出されている、
    光学素子駆動装置。
  2. 前記収容部形成面の一部において露出されている前記配線は、光軸に直交する平面状であり、前記転動部材と1点で当接する、
    請求項1に記載の光学素子駆動装置。
  3. 前記可動側部材は、前記光学素子を保持した状態で前記光軸直交方向のうちの第1方向に移動可能な第1可動部と、前記第1可動部を前記第1方向に移動可能に支持し、前記光軸直交方向のうちの前記第1方向に直交する第2方向に前記第1可動部と共に移動可能な第2可動部とを含み、
    前記固定側部材は、前記第2可動部に対して前記光軸方向に離間した位置に配置され、前記転動部材を介して前記第2可動部を前記第2方向に移動可能に支持し、
    前記配線は、前記固定側部材に埋設されている、
    請求項1又は2に記載の光学素子駆動装置。
  4. 前記可動側部材は、前記光学素子を保持した状態で前記光軸直交方向のうちの第1方向に移動可能な第1可動部を含み、
    前記固定側部材は、前記第1可動部に対して前記光軸方向に離間した位置に配置され、前記転動部材により前記第1可動部を前記第1方向に移動可能に支持し、前記光軸直交方向のうちの前記第1方向に直交する第2方向に前記第1可動部と共に移動可能な第2可動部とを含み、
    前記配線は、前記第1可動部に埋設されている、
    請求項1又は2に記載の光学素子駆動装置。
  5. 光学素子を保持した状態で光軸直交方向のうちの第1方向に移動可能な第1可動部と、
    前記第1可動部に対して光軸方向に離間した位置に配置され、転動部材により前記第1可動部を前記第1方向に移動可能に支持し、前記光軸直交方向のうちの前記第1方向に直交する第2方向に前記第1可動部と共に移動可能な第2可動部と、
    前記第2可動部に対して前記光軸方向に離間した位置に配置され、転動部材により前記第2可動部を前記第2方向に移動可能に支持する固定部と、
    前記第2可動部に対して前記第1可動部を前記第1方向に、前記固定部に対して前記第2可動部を前記第2方向に、それぞれ駆動する駆動部と、
    前記第1可動部及び前記固定部のそれぞれに埋設され、前記駆動部に電気的に接続される配線と、
    を備え、
    前記第1可動部、前記第2可動部及び前記固定部はそれぞれ、前記転動部材の収容部を形成する収容部形成面を有し、
    前記収容部形成面の一部において、前記配線が前記転動部材と接触するように露出されている、
    光学素子駆動装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の光学素子駆動装置と、
    前記光学素子により結像された被写体像を撮像する撮像部と、を備える、
    カメラモジュール。
  7. 情報機器又は輸送機器であるカメラ搭載装置であって、
    請求項6に記載のカメラモジュールと、
    前記カメラモジュールで得られた画像情報を処理する画像処理部と、を備える、
    カメラ搭載装置。
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