JP2023056480A - 液体吐出装置、及び検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体吐出ヘッドユニット間のずれの検出精度を向上させる。【解決手段】液体吐出装置は、画像センサに撮像された画像データに基づいて、複数の液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された位置の間のずれ量を検知する検知処理部と、ずれ量の検知を行う間に行われる制御として、画像センサのうち第1画像サイズにより被搬送物を撮像する間に被搬送物を第1搬送速度で搬送する第1制御と、画像センサのうち、第1画像サイズよりも画素数が少ない第2画像サイズにより被搬送物を撮像する間に被搬送物を第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送する第2制御と、を切り替える切替制御部と、第1制御によって第1画像サイズにより撮像した画像データに基づいて、検知処理部によって検知されたずれ量に従って、第2制御が行われている間の撮像に用いる画像センサの画素の位置を設定する設定部と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、液体吐出装置、及び検知方法に関するものである。
従来、ヘッドユニットを用いて様々な処理を行う方法が知られている。例えば、ヘッドユニットからインクを吐出する、いわゆるインクジェット方式によって画像形成等を行う方法が知られている。この画像形成によって、印刷媒体に印刷される画像の印刷品質を向上させる方法が知られている。
例えば、搬送方向に複数設けられたヘッドユニット間における吐出位置の精度を向上するために、各ヘッドユニット位置に画像センサを配置し、エンコーダ基準で生成した吐出タイミングにおけるヘッドユニット間における実際の用紙の位置を検知して、吐出タイミングを調整する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
用紙位置の検出に用いる画像センサは、撮像に用いる画素数が多くなるに従って画像データ1枚あたりの処理に要する時間が長くなる。このため、用紙の印刷速度が速くなるほど、撮像に用いる画素数を少なく、換言すれば撮像データの画像サイズを小さくする必要がある。
しかしながら、撮像データの画像サイズを小さくすると、撮像される範囲が狭まるので、ヘッドユニット間におけるずれを検出するのが難しくなるという課題がある。
本発明の1つの側面は、液体吐出ヘッドユニット間におけるずれの検出精度を向上させる液体吐出装置、及び検知方法を提供できることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である、液体吐出装置は、被搬送物を搬送する搬送方向の経路上における異なる位置に設けられた複数の液体吐出ヘッドユニットと、液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された被搬送物の領域を撮像する画像センサと、画像センサに撮像された画像データに基づいて、複数の液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された位置の間のずれ量を検知する検知処理部と、検知処理部によって検知されたずれ量に基づいて、液体吐出ヘッドユニットから液体を吐出するタイミングを補正する補正部と、検知処理部がずれ量の検知を行う間に行われる制御として、画像センサのうち第1画像サイズにより被搬送物を撮像する間に被搬送物を第1搬送速度で搬送する第1制御と、画像センサのうち、第1画像サイズよりも画素数が少ない第2画像サイズにより被搬送物を撮像する間に被搬送物を第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送する第2制御と、を切り替える切替制御部と、第1制御によって第1画像サイズで撮像した画像データに基づいて検知処理部によって検知されたずれ量に従って、第2制御が行われている間の撮像に用いる画像センサの画素の位置を設定する設定部と、を備える。
液体吐出ヘッドユニット間のずれの検出精度を向上させる装置及び方法を提供できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の全体構成例を示す概略図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドユニットの外形形状の一例を示す図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る検出部を実現する構成例を示すブロック図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る検出装置の一例を示した断面図である。 図6は、本発明の一変形例に係る検出装置の一例を示した断面図である。 図7は、本発明の一変形例に係る検出装置の一例を示した断面図である。 図8は、本発明の一変形例に係るエリアセンサが切り出されるシリコンウェハを例示した図である。 図9は、本発明の一変形例に係る検出装置に用いられる複数のレンズの配置例を示した図である。 図10は、本発明の一実施形態に係るセンサデバイスの一部を例示する外観図である。 図11は、本発明の一実施形態に係るコントローラのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図12は、本発明の一実施形態に係るコントローラが有するデータ管理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図13は、本発明の一実施形態に係るコントローラが有する画像出力装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図14は、本発明の一実施形態に係る処理例を示すフローチャートである。 図15は、本発明の一実施例による液体を吐出する装置におけるずれ量を検知する際の信号の流れを示した図である。 図16は、本実施形態に係る液体を吐出する装置が、調整モードの場合に行う処理を示したフローチャートである。 図17は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置に設定可能なモード毎に設定された情報を格納したテーブルを例示した図である。 図18は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置が、印刷モードの場合に行う処理を示したフローチャートである。 図19は、本発明の一実施形態に係るエリアセンサが調整モードの撮像に用いる第1画像サイズを説明した図である。 図20は、本発明の一実施形態に係るエリアセンサが印刷モードの撮像に用いる第2画像サイズを説明した図である。 図21は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置が有する液体吐出ヘッドユニットを移動させるための移動機構の一例を示すブロック図である。 図22は、本発明の一変形例に係る液体を吐出する装置を適用した、インクジェット方式の画像形成装置を示す概略図である。 図23は、本発明の一変形例に係る画像形成装置の制御基板に搭載される演算処理部が有するハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図24は、本発明の第1変形例に係る液体を吐出する装置の構成を例示する図である。 図25は、本発明の第2変形例に係る液体を吐出する装置の構成を例示する図である。 図26は、本発明の第3変形例に係る液体を吐出する装置の構成を例示する図である。 図27は、本発明の第4変形例に係る液体を吐出する装置の構成を例示する図である。 図28は、本発明の第5変形例に係る液体を吐出する装置の構成を例示する図である。 図29は、本発明の第6変形例に係る液体を吐出する装置の構成を例示する図である。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
<全体構成例>
以下、搬送装置が有するヘッドユニットが、液体を吐出する液体吐出ヘッドユニットであり、液体吐出ヘッドユニットが液体をウェブに吐出する位置を「処理位置」とする場合を例に説明する。また、搬送装置が有するヘッドユニットが液体を吐出する液体吐出ヘッドユニットである場合、搬送装置は、液体を吐出する装置である。
図1は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の一例を示す概略図である。このような液体を吐出する装置では、吐出される液体は、水性又は油性のインク等の記録液である。以下、液体を吐出する装置が画像形成装置である例で説明する。
液体を吐出する装置110は、ウェブ120等の被搬送物を搬送する。本実施形態では、被搬送物がウェブ120の場合について説明する。図示する例では、液体を吐出する装置110は、ローラ130等によって搬送されるウェブ120に対して、液体を吐出して画像形成を行う。画像が形成される場合、ウェブ120は、記録媒体とも言える。また、ウェブ120は、いわゆる連続用紙印刷媒体等である。すなわち、ウェブ120は、巻き取りが可能なロール状のシート等である。
例えば、液体を吐出する装置110は、いわゆるプロダクション・プリンタである。以下の説明では、ローラ130が、ウェブ120の張力を調整等し、図示する方向(以下「搬送方向10」という。)にウェブ120が搬送される例で説明する。さらに、図では、搬送方向10に直交する方向を「直交方向20」とする。また、この例では、液体を吐出する装置110は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の4色のそれぞれのインクを吐出して、ウェブ120の所定の箇所に、画像を形成するインクジェットプリンタである。
図2は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の全体構成例を示す概略図である。図示するように、液体を吐出する装置110は、4色のそれぞれのインクを吐出するため、4つの液体吐出ヘッドユニットを有する。
各液体吐出ヘッドユニットは、搬送方向10に搬送されるウェブ120に対して、各色のそれぞれの液体を吐出する処理を行う。また、ウェブ120は、2対のニップローラ(nip roller)及びローラ230等で搬送されるとする。以下、この2対のニップローラのうち、各液体吐出ヘッドユニットより上流側に設置されるニップローラを「第1ニップローラNR1」という。一方で、第1ニップローラNR1及び各液体吐出ヘッドユニットより下流側に設置されるニップローラを「第2ニップローラNR2」という。なお、各ニップローラは、図示するように、ウェブ120等の被搬送物を挟んで回転する。このように、各ニップローラ及びローラ230は、ウェブ120等を所定の方向へ搬送する機構等である。つまり、各液体吐出ヘッドユニットは、ウェブ120等の被搬送物を搬送する搬送方向10の経路上における異なる位置に設けられている。
また、液体を吐出する装置110は、ローラ230等による搬送によって、ウェブ120が移動した移動量を計測する計測装置を有する。例えば、計測装置は、エンコーダENCである。具体的には、エンコーダENCは、回転板と回転板の表面情報を読み取る回転検知センサからなるデバイスである。例えば、エンコーダENCの回転板は、図示するように、ローラ230の回転軸に設置される。そして、ローラ230が回転すると、回転板が回転し、回転検知センサが回転量に応じたパルスであるエンコーダパルスENPを出力する。なお、計測装置は、エンコーダENCに限られず、移動量が計測できる種類の装置であればよい。さらに、計測装置は、移動量が計測できれば、図示する以外の位置に設置されてもよい。
また、ウェブ120の記録媒体は、長尺であるのが望ましい。具体的には、記録媒体の長さは、第1ニップローラNR1と、第2ニップローラNR2との距離より長いのが望ましい。さらに、記録媒体は、ウェブに限られない。すなわち、記録媒体は、折り畳まれて格納されるシート、いわゆる「Z紙」等でもよい。
以下、図示する全体構成例では、液体吐出ヘッドユニット群210は、上流側から下流側に向かって、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の順に設置されるとする。すなわち、最も上流側に設置される液体吐出ヘッドユニット(以下「ブラック液体吐出ヘッドユニット210K」という。)をブラック(K)用とする。このブラック液体吐出ヘッドユニット210Kの次に設置される液体吐出ヘッドユニット(以下「シアン液体吐出ヘッドユニット210C」という。)をシアン(C)用とする。さらに、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cの次に設置される液体吐出ヘッドユニット(以下「マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210M」という。)をマゼンタ(M)用とする。続いて、最も下流側に設置される液体吐出ヘッドユニット(以下「イエロー液体吐出ヘッドユニット210Y」という。)をイエロー(Y)用とする。
液体吐出ヘッドユニット群210の各々は、画像データ等に基づいて、ウェブ120の所定の箇所に、各色のインクをそれぞれ吐出する。そして、吐出されたインクがウェブ120に着弾する位置(以下「着弾位置」という。)は、液体吐出ヘッドユニットが吐出を行う位置(以下「吐出位置」という。)とほぼ等しい。すなわち、吐出位置は、液体吐出ヘッドユニットの直下等である。以下、液体吐出ヘッドユニットによって処理が行われる被搬送物の位置である処理位置を吐出位置とする例で説明する。各液体吐出ヘッドユニットは、画像データ等に基づいて、ウェブ120の所定の箇所に、各色のインクをそれぞれ吐出する。
この例では、ブラックのインクは、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kの着弾位置(以下「ブラック着弾位置PK」という。)に吐出される。同様に、シアンのインクは、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cの着弾位置(以下「シアン着弾位置PC」という。)に吐出される。さらに、マゼンタのインクは、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mの着弾位置(以下「マゼンタ着弾位置PM」という。)に吐出される。また、イエローのインクは、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yの着弾位置(以下「イエロー着弾位置PY」という。)に吐出される。
以下、液体吐出ヘッドユニット群210の各々が処理を実行するタイミングを「処理タイミング」という。具体的には、処理タイミングでは、液体吐出ヘッドユニット群210の各々がインクを吐出する。液体吐出ヘッドユニット群210の各々がインクを吐出するそれぞれの処理タイミングの制御や、液体吐出ヘッドユニット群210の各々に設けられたアクチュエータACTの制御は、例えば、液体吐出ヘッドユニット群210の各々に接続されるコントローラ520が行う。なお、処理タイミングの制御とアクチュエータACTの制御は、2つ以上のコントローラや回路が行っても良い。アクチュエータACTによるずれ量の調整については後述する。
図示するように、コントローラ520には、計算器521が接続される。計算器521は、各センサデバイスSENY、SENM、SENC、SENKから入力された検出結果に基づいて、液体吐出ヘッドユニット群210の間におけるずれ量の算出を行う。計算器521は、ずれ量に基づいて、液体吐出ヘッドユニット群210の各々が液体を吐出するタイミングを補正する。コントローラ520は、補正されたタイミングに従って液体吐出ヘッドユニット群210等を制御する。
また、図示する例では、液体吐出ヘッドユニット群210の各々に、複数のローラがそれぞれ設置される。図示するように、複数のローラは、例えば、各液体吐出ヘッドユニットを挟んで、上流側と、下流側とにそれぞれ設置される。具体的には、ウェブ120の搬送経路において、液体吐出ヘッドユニット群210の各々に各着弾位置の上流側にウェブ120を支持するローラ(以下「第1ローラ」という。)がそれぞれ設置される。また、各着弾位置から下流側にウェブ120を支持するローラ(以下「第2ローラ」という。)が、それぞれ設置される。
このように、第1ローラ及び第2ローラがそれぞれ設置されると、各着弾位置において、いわゆる「ばたつき」が少なくなる。なお、第1ローラ及び第2ローラは、記録媒体の搬送経路に設けられ、例えば、従動ローラである。また、第1ローラ及び第2ローラは、モータ等により回転駆動されるローラであってもよい。
なお、第1の支持部材の例である第1ローラ及び第2の支持部材の例である第2ローラは、従動ローラ等の回転体でなくてもよい。すなわち、第1ローラ及び第2ローラは、被搬送物を支える支持部材であればよい。例えば、第1の支持部材及び第2の支持部材は、断面円形状のパイプ又はシャフト等でもよい。他にも、第1の支持部材及び第2の支持部材は、被搬送物と接する部位が円弧状となる湾曲板等であってもよい。以下、第1の支持部材が第1ローラであり、かつ、第2の支持部材が第2ローラである例で説明する。
具体的には、ブラック着弾位置PKのウェブ120の搬送方向上流側にブラック用第1ローラCR1Kが設置される。これに対して、ブラック着弾位置PKからウェブの搬送方向下流側にブラック用第2ローラCR2Kが設置される。
同様に、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cに対して、シアン用第1ローラCR1C及びシアン用第2ローラCR2Cがそれぞれ設置される。さらに、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mに対して、マゼンタ用第1ローラCR1M及びマゼンタ用第2ローラCR2Mがそれぞれ設置される。また、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yに対して、イエロー用第1ローラCR1Y及びイエロー用第2ローラCR2Yがそれぞれ設置される。
図3は、本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドユニットの外形形状の一例を示す図である。図示するように、図3(a)は、液体を吐出する装置110が有する4つの液体吐出ヘッドユニット210K乃至210Yの一例を示す概略平面図である。
図3(a)に示すように、各液体吐出ヘッドユニットは、この例では、ライン型のヘッドユニットである。すなわち、液体を吐出する装置110は、搬送方向10において、上流側からブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)に対応する4つの液体吐出ヘッドユニット210K、210C、210M及び210Yを配置する。
また、ブラック(K)の液体吐出ヘッドユニット210Kは、この例では、直交方向に4つのヘッド210K-1、210K-2、210K-3及び210K-4を千鳥状に配置する。これにより、液体を吐出する装置110は、ウェブ120に画像が形成される領域(印刷領域)において、幅方向(直交方向)の全域に、画像を形成することができる。なお、他の液体吐出ヘッドユニット210C、210M及び210Yの構成は、ブラック(K)の液体吐出ヘッドユニット210Kの構成と同様のため、説明を省略する。
なお、この例では、4つのヘッドで液体吐出ヘッドユニット群210を構成する例を説明したが、液体吐出ヘッドユニットは、単一のヘッドで構成されてもよい。
<検出部の例>
液体を吐出する装置110は、例えば、図2に示すように、液体吐出ヘッドユニット群210の各々から吐出した液体の領域を検出できるように、検出部を構成するハードウェア例であるセンサデバイスを備える。センサデバイスは、センサを含むユニットである。センサは、ウェブ120の情報を取得可能な装置である。そして、センサが取得した情報に基づいて、液体を吐出する装置110は、直交方向、搬送方向又は両方向において、記録媒体の位置、搬送速度、搬送量又はこれらの組み合わせを検出する。
<センサデバイスのハードウェア構成例>
本実施形態に係るセンサデバイスとしては、レーザ又は赤外線等の光を利用して、記録媒体を撮像する画像センサ等が用いられるのが望ましい。なお、画像センサは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ、又はフォトダイオードアレイ等でもよい。
さらに、画像センサは、グローバルシャッタであるのが望ましい。グローバルシャッタであると、搬送速度が速くても、画像センサは、ローリングシャッタ等と比較して、シャッタタイミングのズレによって発生する、いわゆる画像ズレを少なくできる。また、画像センサは、例えば、記録媒体の表面の情報を取得できるように設けられる。なお、各画像センサは、すべて同一の種類でもよいし、異なる種類でもよい。以下の説明では、すべての画像センサは、同一の種類とする。
本実施形態では、図示するように、液体を吐出する装置110が、4個の液体吐出ヘッドユニットが吐出する領域の各々を検出できるようにセンサデバイスを備える構成を例に説明する。なお、センサの構成及び位置は、図示した例に制限するものではない。なお、本実施形態に係るセンサデバイスの具体的な構成については後述する。
また、液体を吐出する装置110は、図示するセンサデバイスとは別に、更にセンサデバイスを備えてもよい。例えば、図示するセンサデバイスより上流側に、センサデバイスが更にあってもよい。
以下の説明では、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kに対して設置される画像センサを含むセンサデバイスを「ブラック用センサデバイスSENK」という。同様に、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cに対して設置されるセンサデバイスを「シアン用センサデバイスSENC」という。さらに、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mに対して設置されるセンサデバイスを「マゼンタ用センサデバイスSENM」という。さらにまた、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yに対して設置されるセンサデバイスを「イエロー用センサデバイスSENY」という。また、以下の説明では、ブラック用センサデバイスSENK、シアン用センサデバイスSENC、マゼンタ用センサデバイスSENM及びイエロー用センサデバイスSENYを総じて、単に「センサデバイスSEN」という場合がある。
図2では、ブラック用センサデバイスSENK、シアン用センサデバイスSENC、マゼンタ用センサデバイスSENM、及びイエロー用センサデバイスSENYの構成は、説明を容易にするために別構成として示している。しかしながら、当該構成は液体吐出ヘッドユニット毎に検出可能であることを概念的に示したものであって、具体的な構成については後述する。
また、以下の説明において、「センサが設置される位置」は、情報の取得等が行われる位置を指す。したがって、「センサが設置される位置」に、センサデバイスのすべての構成が設置される必要はなく、ウェブ120の情報の取得に必要な装置以外は、ケーブル等で接続されて他の位置に設置されてもよい。なお、ブラック用センサデバイスSENK、シアン用センサデバイスSENC、マゼンタ用センサデバイスSENM及びイエロー用センサデバイスSENYは、センサが設置される位置の例を示す。
センサが設置される位置は、各着弾位置に近い位置であるのが望ましい。各着弾位置に対して近い位置にセンサが設置されると、各着弾位置と、センサとの距離が短くなる。そして、各着弾位置と、センサとの距離が短くなると、検出における誤差が少なくできる。そのため、画像形成装置は、センサによって、被搬送物の位置等を精度良く検出できる。
各着弾位置に近い位置は、具体的には、例えば、図2に示すように、各第1ローラ及び各第2ローラの間である。すなわち、図示する例では、ブラック用センサデバイスSENKが設置される位置は、図示するように、ブラック用ローラ間INTK1であるのが望ましい。同様に、シアン用センサデバイスSENCが設置される位置は、図示するように、シアン用ローラ間INTC1であるのが望ましい。さらに、マゼンタ用センサデバイスSENMが設置される位置は、図示するように、マゼンタ用ローラ間INTM1であるのが望ましい。さらにまた、イエロー用センサデバイスSENYが設置される位置は、図示するように、イエロー用ローラ間INTY1であるのが望ましい。
このように、各ローラ間に、センサデバイスが設置されると、画像センサは、各着弾位置に近い位置で記録媒体の位置等を検出できる。ローラ間では、直交方向への移動速度である蛇行速度や、搬送方向への移動速度である搬送速度が、比較的安定している場合が多い。そのため、センサデバイスは、被搬送物の位置等を精度良く検出できる。
さらに、センサが設置される位置は、各ローラ間において、着弾位置より第1ローラに近い位置であるのが望ましい。すなわち、センサが設置される位置は、各着弾位置より上流側であるのが望ましい。
具体的には、ブラック用センサデバイスSENKが設置される位置は、ブラック着弾位置PKから上流側に向かってブラック用第1ローラCR1Kが設置される位置までの間(以下「ブラック用上流区間INTK2」という。)であるのが望ましい。同様に、シアン用センサデバイスSENCが設置される位置は、シアン着弾位置PCから上流側に向かってシアン用第1ローラCR1Cが設置される位置までの間(以下「シアン用上流区間INTC2」という。)であるのが望ましい。さらに、マゼンタ用センサデバイスSENMが設置される位置は、マゼンタ着弾位置PMから上流側に向かってマゼンタ用第1ローラCR1Mが設置される位置までの間(以下「マゼンタ用上流区間INTM2」という。)であるのが望ましい。さらにまた、イエロー用センサデバイスSENYが設置される位置は、イエロー着弾位置PYから上流側に向かってイエロー用第1ローラCR1Yが設置される位置までの間(以下「イエロー用上流区間INTY2」という。)であるのが望ましい。
ブラック用上流区間INTK2、シアン用上流区間INTC2、マゼンタ用上流区間INTM2及びイエロー用上流区間INTY2にセンサが設置されると、液体を吐出する装置110は、被搬送物の位置等を精度良く検出できる。
このような位置にセンサが設置されると、センサが各着弾位置より上流側に設置される。そのため、液体を吐出する装置110は、まず、上流側でセンサによって撮像されたデータに基づいて、直交方向、搬送方向又は両方向において記録媒体の位置を精度良く検出できる。そして、直交方向、搬送方向、又は両方向において精度良く検出できるので、液体を吐出する装置110は、各液体吐出ヘッドユニットが液体を吐出する処理タイミング、ヘッドユニットの移動する量又は両方を計算できる。すなわち、上流側で位置が検出された後にウェブ120が着弾位置へ搬送されると、その間に処理タイミングの算出又はヘッドユニットの移動等が行われるため、液体を吐出する装置110は、精度良く着弾位置を変更することができる。
なお、各液体吐出ヘッドユニットの直下をセンサが設置される位置とすると、制御動作分の遅れ等によって、色ズレが生じてしまう場合がある。したがって、センサが設置される位置は、各着弾位置より上流側であると、液体を吐出する装置110は、色ズレを少なくし、画質を向上できる。また、各着弾位置付近等を、センサ等を設置する位置とするのは、制約される場合がある。そのため、センサが設置される位置は、各着弾位置より各第1ローラに近い位置であるのが望ましい。
図4は、本発明の一実施形態に係る検出部を実現する構成例を示すブロック図である。例えば、検出部は、図示するようなセンサデバイスSEN等のハードウェアと、計算器521等のハードウェアと、によって実現される。また、センサデバイスSENと計算器521との間は信号線等によって接続される。
センサデバイスSENは、検出装置50と、第1光源51Aと、第2光源51Bと、制御装置52と、記憶装置53とで構成される。
第1光源51A及び第2光源51Bは、レーザ光を発光する発光素子と、発光素子から発光されるレーザ光を略平行光にするコリメートレンズとを有する。また、第1光源51A及び第2光源51Bは、ウェブ120の表面に対して斜め方向からレーザ光を照射させる位置に設置される。第1光源51A及び第2光源51Bによって照射されたレーザ光によって撮像を行うように検出装置50が設けられている。
本実施形態は、複数のセンサデバイスSENの間で生じる取り付け位置等のずれ量に基づいた調整を行う例とする。
図5は、本発明の一実施形態に係る検出装置50の一例を示した断面図である。図5に示される例では、検出装置50の内部構成を2面で示している。
図5の(A)は、搬送方向及び主走査方向を含むように表された検出装置50の断面を示した図であり、図5の(B)は、搬送方向及び高さ方向を含むように表された検出装置50の断面を示した図である。
検出装置50は、筐体13に搬送方向に並ぶように、第1レンズ鏡筒13A及び第2レンズ鏡筒13Bが設けられている。さらに、検出装置50の内部には、第1撮像レンズ12Aと、第2撮像レンズ12Bと、エリアセンサ11とが設けられている。
第1撮像レンズ12Aは、A位置に対向する位置に配置されるよう、第1レンズ鏡筒13Aに保持される。第2撮像レンズ12Bは、B位置に対向する位置に配置されるよう、第2レンズ鏡筒13Bに保持される。
エリアセンサ11は、筐体13に収容される。エリアセンサ11は、例えば、シリコン基板111上に、撮像素子112を形成する構成とする。撮像素子112上には、2次元画像データを取得可能な領域が複数設けられている。当該複数の領域としては、例えば、A位置周辺を撮像するためのA領域11Aと、B位置周辺を撮像するためのB領域11Bがある。
本実施形態に係るエリアセンサ11は、複数の液体吐出ヘッドユニットに関する撮像を行うための画像センサとする。例えば、A位置は、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kによる着弾位置近傍であって、B位置は、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cによる着弾位置近傍とする。
このように、エリアセンサ11は、複数の液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出されたウェブ(被搬送物の一例)120の領域(例えば、A領域11A及びB領域11B)を撮像する画像センサである。
これにより、検出装置50は、複数の液体吐出ヘッドユニットに関する検出を行うことができる。なお、検出装置50が検出を行う液体吐出ヘッドユニット210は、ブラック液体吐出ヘッドユニット210K及びシアン液体吐出ヘッドユニット210Cに制限するものではなく、他の色の液体吐出ヘッドユニットを検出してもよい。さらに、検出装置50は、検出を行う液体吐出ヘッドユニットは2個に制限するものではなく、3個以上であってもよい。
また、エリアセンサ11は、画像センサであればよく、例えば、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ、又はフォトダイオードアレイ等である。
図5に示されるように、第1撮像レンズ12Aの光軸は、A領域11Aの中心と略一致する。同様に、第2撮像レンズ12Bの光軸は、B領域11Bの中心と略一致する。そして、第1撮像レンズ12Aは、A領域11Aに光を結像させ、2次元画像を生成する。同様に、第2撮像レンズ12Bは、B領域11Bに光を結像させ、2次元画像を生成する。なお、検出装置50の構成は、図5に示される構成に制限するものではない。例えば、検出装置50は、以下に説明する構成等でもよい。
図6は、本発明の一変形例に係る検出装置50Aの一例を示した断面図である。図6に示される例では、検出装置50Aの内部構成を2面で示している。
図6の(A)は、搬送方向及び主走査方向を含むように表された検出装置50Aの断面を示した図であり、図6の(B)は、搬送方向及び高さ方向を含むように表された検出装置50Aの断面を示した図である。検出装置50Aの筐体13_1の内部には、レンズ12Cと、エリアセンサ11とが設けられている。
図5に示される検出装置50と比較した場合、図6に示される検出装置50Aの構成は、第1撮像レンズ12A'及び第2撮像レンズ12B'が一体となったレンズ12Cが設けられている点が異なる。一方、エリアセンサ11等は、例えば、図5に示される構成と同様として説明を省略する。
図6に示される例では、第1撮像レンズ12A'及び第2撮像レンズ12B'のそれぞれの像が干渉して結像しないように、アパーチャ121等が設けられるのが好ましい。アパーチャ121等が設けられた場合、第1撮像レンズ12A'及び第2撮像レンズ12B'のそれぞれで像を結像する領域を制限できる。これにより、一方の結像が、他方の結像に干渉するのを抑制できる。これにより、検出装置50Aは、図4に示されるA位置周辺を撮像した画像データ、及びB位置周辺を撮像した画像データを生成できる。
図7は、本発明の一変形例に係る検出装置50Bの一例を示した断面図である。図7に示される例では、検出装置50Bの内部構成を2面で示している。
図7の(A)は、搬送方向及び主走査方向を含むように表された検出装置50Bの断面を示した図であり、図7の(B)は、搬送方向及び高さ方向を含むように表された検出装置50Bの断面を示した図である。検出装置50Bの筐体13_2の内部には、レンズ12Cと、エリアセンサ11'とが設けられている。レンズ12Cは、図6で示した構成と同様として説明を省略する。
図6に示す検出装置50Aと比較した場合、図7に示される検出装置50Bの構成は、エリアセンサ11がエリアセンサ11'に変更された点で異なる。
図8は、本発明の一変形例に係るエリアセンサ11'が切り出されるシリコンウェハを例示した図である。図8に示されるようにシリコンウェハ801には、複数の撮像素子aが配列するように形成されている。そして、本変形例では、2つの撮像素子aが含まれるように、エリアセンサ11'が切り出される。
図7の(A)に示されるように、切り出されたエリアセンサ11'には、第1撮像素子112A及び第2撮像素子112Bが、シリコン基板111上に形成される。
図7の(B)に示されるように、第1撮像レンズ12A'及び第2撮像レンズ12B'の位置は、第1撮像素子112A及び第2撮像素子112Bの間隔に対応するように定められる。
ところで、従来から撮像素子は一般的なデジタルカメラなどの撮像用に製造されることが多い。そのため、撮像素子のX方向及びY方向の比、すなわち、縦横比は、正方、「4:3」又は「16:9」等のように、画像フォーマットに合わせる比である場合が多い。
これに対して、上述した実施形態及び変形例に係る検出装置50では、一定の間隔に離れる2か所以上の領域を対象に撮像を行う。具体的には、検出装置50は、2次元における一方向であるX方向、すなわち、搬送方向10(図4)に一定の間隔に離れた領域毎に撮像する。従来の撮像素子は画像フォーマットに合わせた縦横比である。このような撮像素子は、検出装置50の撮像用の設計されたサイズではないため、撮影に利用されない領域が生じる。例えば、搬送方向10(X方向)において一定の間隔離れた2か所の領域を撮像する場合、主走査方向(Y方向)に広がっている領域や、撮影される2か所の領域の間に存在する領域が撮影に用いられない場合がある。撮影に用いられない領域が存在するにも関わらず、ずれを検出するためには解像度が高いほど好ましいので画素密度を上げると、コスト負担が向上する可能性がある。
そこで、本変形例では、図8に示されるシリコンウェハ801からエリアセンサ11'を切り出すこととした。この場合、図6の(A)に示されるように、シリコン基板111上には、一定の間隔に離れる第1撮像素子112A及び第2撮像素子112Bが形成される。
図7の(A)に示されるエリアセンサ11'は、A位置周辺を撮影するためのA領域11A、及びB位置周辺を撮影するためのB領域11Bの各々から、主走査方向に撮影に用いられない領域が、図6の(A)で示されたエリアセンサ11と比べて狭くなっているとともに、搬送方向10においてA領域11A及びB位置周辺以外の撮像領域が省かれている。このため、図7に示されるエリアセンサ11'は、不要な撮像素子が省かれているので、コストの削減を図ることができる。
また、第1撮像素子112A及び第2撮像素子112Bは、精度の良い半導体プロセスで形成されるため、第1撮像素子112A及び第2撮像素子112Bの間隔は、精度良く形成できる。
図9は、本発明の一変形例に係る検出装置50Cに用いられる複数のレンズの配置例を示した図である。変形例として、図9に示されるようなレンズアレイを検出装置50Cに形成してもよい。
図9に示されるレンズアレイは、2つ以上のレンズが集積される構成である。具体的には、例えば、レンズアレイは、搬送方向にレンズが3個配置され、主走査方向にレンズが3個される。換言すれば、レンズアレイは、3行3列の計9つの撮像レンズA1乃至C3を有する。
図9に示されるレンズアレイを用いた場合、9か所の領域を撮像可能であって、9個の画像データを生成できる。この場合、9か所の撮像領域を有するエリアセンサが用いられる。当該エリアセンサは、1個で形成してもよいし、複数で形成してもよい。
図9に示されるレンズアレイを用いた場合、例えば、複数の撮像領域に対する演算が、同時に実行、すなわち、並列して実行されやすい。例えば、主走査方向に複数の撮像領域によるずれ量の検出を並列して実行可能にする。他の例としては、搬送方向において、レンズA1~A3によって撮影される領域と、レンズB1~B3によって撮影される領域との間のずれの検出と共に、レンズB1~B3によって撮影される領域と、レンズC1~C3によって撮影される領域との間のずれの検出と、を並列して実行できる。
さらに、本変形例における検出装置50Cでは、上述した同時並列によって検出された複数のずれ量について平均演算、又はエラー除去などを行ってもよい。これらの処理を行った場合には、1回の演算によって算出されたずれ量と比べて、精度の向上や、演算の安定性の向上を実現できる。
また、印刷を行うアプリケーションソフトによっては、印刷速度に応じて搬送速度等が変動する場合がある。このような場合であっても、レンズアレイを用いることでずれ量の算出を同時並行に行えるため、確度の高い検出結果を得られる。
図10は、本発明の一実施形態に係るセンサデバイスの一部を例示する外観図である。図10に示される例では、センサデバイスSENが備えた構成の一部である、エリアセンサ11の一部及び第1光源51Aを示したものであって、第2光源51Bに関連する構成については省略する。
図示するセンサデバイスSENは、ウェブ120等の被搬送物に対して、光源から光を当てることで形成されるスペックルパターン等を撮像する構成である。具体的には、第1光源51Aが、半導体レーザ光源(LD)及びコリメート光学系(CL)等の光学系を有する。さらに、センサデバイスSENは、スペックルパターン等が写る画像を撮像するため、センサOSの例であるCMOSイメージセンサと、CMOSイメージセンサにスペックルパターンを集光結像するためのテレセントリック撮像光学系(TO)とを有する。テレセントリック撮像光学系(TO)には、第1撮像レンズ12Aが含まれる。
図示する構成の例では、異なるセンサデバイスSENの備えるCMOSイメージセンサが、例えば、時刻「TM1」と、時刻「TM2」との各々において、それぞれスペックルパターンが写る画像を撮像する。そして、時刻「TM1」に撮像される画像と、時刻「TM2」に撮像される画像とに基づいて、計算器521が、相互相関演算等の処理を行う。計算器521は、時刻「TM1」から時刻「TM2」の間に被搬送物の移動量を算出する。
なお、本実施形態に係る第1光源51A及び第2光源51Bは、レーザ光を用いる装置に限られない。例えば、第1光源51A又は第2光源51Bとして、LED(Light Emitting Diode)又は有機EL(Electro-Luminescence)等を用いてもよい。本例では、相関演算を行うハードウェアを計算器521として記載したが、相関演算は、いずれかのセンサデバイスに搭載されたFPGA回路で実行されても良い。
図4に戻り、制御装置52は、検出装置50等を制御する。具体的には、制御装置52は、画像取込部411と、シャッタ制御部412と、を備えている。制御装置52は、例えばFPGA回路である。
そして、シャッタ制御部412は、検出装置50に信号の出力等を行うことで、エリアセンサ11のシャッタタイミングを制御する。
また、画像取込部411は、検出装置50に信号の出力等を行うことで、検出装置50によって撮像された2次元の画像データの取得を制御する。次に、画像取込部411は、取得した2次元の画像データを、記憶装置53に記憶する。
記憶装置53は、いわゆるメモリ等である。記憶装置53は、画像取込部411が取り込んだ2次元の画像データを記憶する。
計算器521は、演算装置54を備える。演算装置54は、マイクロコンピュータ等である。すなわち、演算装置54は、記憶装置53に記憶される画像のデータ等を用いて各種処理を実現するための演算を行う。
制御装置52及び演算装置54は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又は電子回路等である。なお、制御装置52及び記憶装置53と、演算装置54とは、異なる装置でなくともよい。例えば、制御装置52及び演算装置54は、1つのCPUであってもよい。
演算装置54は、例えば、CPU、ROM、及びRAMの組み合わせで実現してもよい。そして、演算装置54においては、CPUが、RAMを作業領域として使用し、ROMに格納されているプログラムを実行する。このように、演算装置54は、CPUが図示しないROMに格納されているプログラムを実行することで、計測部401と、計算部402と、検知処理部403と、補正部404と、切替制御部405と、設定部406と、を実現する。
計測部401は、ローラ230に取り付けられたエンコーダENCの出力するエンコーダパルスENPをカウントするカウント機能を有する。
計算部402は、計測部401により計測されたカウント値、記憶装置53に記憶される、A位置近傍を撮像した画像データ、及びB位置近傍を撮像した画像データに基づいて、ウェブ120が有するパターンの位置、ウェブ120が搬送される搬送速度及びウェブ120が搬送される搬送量を算出する。本実施形態に係る計算部402は、後述する切替制御部405によって切り替え可能なモード(例えば、調整モード、及び印刷モード)の各々毎に、ウェブ120が搬送される搬送速度を算出する。なお、搬送量、及び搬送速度の算出手法は、従来の周知の手法を問わず、どのような算出手法を用いてもよい。
また、計算部402は、シャッタ制御部412に、シャッタタイミングを示す時差Δtのデータを出力する。すなわち、計算部402は、「A位置」を示す画像と、「B位置」を示す画像とが、時差Δtだけ撮像時刻をずらして、それぞれ撮像されるように、シャッタタイミングを示したカメラトリガを、シャッタ制御部412に出力する。
<スペックルパターンの説明>
ウェブ120は、表面又は内部に散乱性を有する部材である。そのため、ウェブ120にレーザ光が照射されると、反射光が拡散反射する。この拡散反射によって、ウェブ120には、パターンが形成される。すなわち、パターンは、「スペックル」と呼ばれる斑点、いわゆるスペックルパターンである。そのため、ウェブ120を撮像すると、スペックルパターンを示す画像が得られる。この画像からスペックルパターンのある位置がわかるため、ウェブ120の所定の位置がどこにあるかが検出できる。なお、このスペックルパターンは、ウェブ120の表面又は内部に形成される凹凸形状によって、照射されるレーザ光が干渉するため、生成される。
ウェブ120が搬送されると、ウェブ120が有するスペックルパターンも一緒に搬送される。そのため、同一のスペックルパターンを異なる時間でそれぞれ検出すると、搬送量が求められる。すなわち、同一のスペックルパターンを検出してパターンの搬送量が求まると、計算部402は、ウェブ120の搬送量を求めることができる。この求まる搬送量を単位時間あたりに換算すると、計算部402は、ウェブ120が移動した移動速度(搬送速度含む)を求めることができる。求められる移動量又は移動速度(搬送速度含む)は、ウェブ120の搬送方向に限らない。エリアセンサ11が2次元の画像データを出力しているため、計算部402は、2次元における移動量、又は移動速度を求めることが可能である。
図4に示すように、第1撮像レンズ12A及び第2撮像レンズ12Bが搬送方向10において一定の間隔で設置される。そして、第1撮像レンズ12A及び第2撮像レンズ12Bを介して、それぞれの位置近傍(例えば、A位置近傍、又はB位置近傍)のウェブ120が撮像される。
シャッタ制御部412がウェブ120を撮像する間隔を時差Δtと定義する。計算部402は、撮像された画像データに表されたスペックルパターンに基づいて、ウェブ120の搬送速度V[mm/s]を算出する。
具体的には、搬送速度V[mm/s]及び第1撮像レンズ12A及び第2撮像レンズ12Bが搬送方向10において設置される間隔である距離L[mm]とした場合、下記式(1)が成り立つ。
Δt=L/V……(1)
上述した式(1)では、距離L[mm]は、第1撮像レンズ12A及び第2撮像レンズ12Bの間隔であるため、予め設定されている。したがって、計算部402は、定めた時差Δtを、式(1)に代入することで、搬送速度V[mm/s]を算出できる。さらには、計算部402は、経過した時間に応じた搬送量も算出できる。
このように、液体を吐出する装置110は、スペックルパターンに基づいて、精度良く、搬送方向における位置、搬送量及び搬送速度、又はこれらの組み合わせを求めることができる。なお、液体を吐出する装置110は、搬送方向における位置、搬送量及び搬送速度のうち、いずれか複数を組み合わせて出力してもよい。
なお、エリアセンサ11は、搬送方向に対して直交する方向(主走査方向)の位置等を検出してもよい。すなわち、センサは、搬送方向及び搬送方向に対して直交する方向のそれぞれの位置を検出するのに兼用されてもよい。このように兼用されると、それぞれの方向についてコストが少なくできる。また、位置の検出に用いるセンサの数が少なくできるので、省スペース化を実現できる。
検知処理部403は、エリアセンサ11(画像センサの一例)毎に撮像された画像データに基づいて、複数の液体吐出ヘッドによって液体が吐出された位置の間のずれ量を検知する。
具体的には、検知処理部403は、エリアセンサ11(画像センサの一例)毎に撮像された画像データに基づいて、「A位置」から「B位置」までの理想のセンサ間の距離Lに対するずれ量ΔLを計算する機能を有する。
例えば、検知処理部403は、センサデバイスSENによって撮像された、「A位置」を示す画像D1(n)と、「B位置」を示す画像D2(n)と、に対して相互相関演算を行う。以下、相互相関演算によって生成される画像を相関画像と称する。例えば、検知処理部403は、相関画像に基づいて、ずれ量ΔD(n)を計算する。例えば、相互相関演算を、下記の式(2)で示す。なお、「A位置」で撮像される画像データD1(n)と示し、「B位置」で撮像される画像データD2(n)と示す。
D1★D2*=F-1[F[D1]・F[D2]*]……(2)
式(2)において、フーリエ変換を"F[]"で示し、逆フーリエ変換を"F-1[]"で示す。また、式(2)において、複素共役を「*」で示し、相互相関演算を「★」で示す。
検知処理部403は、式(2)に従って、画像データD1及びD2に対して、相互相関演算「D1★D2」を行うことで、相関画像を示す画像データ(以下、相関画像データとも称する)を生成する。なお、画像データD1及びD2が2次元画像データである場合、相関画像データも、2次元画像データとなる。また、画像データD1及びD2が1次元画像データである場合、相関画像データも、1次元画像データとなる。
相関画像データは、画像データD1及びD2の相関関係を輝度で示した画像データである。具体的には、相関画像データは、画像データD1及びD2の一致度が高いほど、相関画像の中心に近い位置に近づくに従って急峻なピークを描く、いわゆる相関ピークとなる輝度が表されている。換言すると、画像データD1及びD2が一致する場合、相関画像データの中心位置が輝度のピークとなる。つまり、輝度がピークとなるピーク位置と、相関画像データの中心位置との差から、ずれ量ΔD(n)を算出できる。なお、相関画像データが2次元の場合、ずれ量ΔD(n)は、搬送方向のずれだけではなく、主走査方向のずれ量も含まれている。
なお、相関画像において、例えば、ブロードな輝度分布が問題となる場合には、位相限定相関法が用いられてもよい。位相限定相関法は、例えば、式(3)を用いてもよい。
D1★D2*=F-1[P[F[D1]]・P[F[D2]*]]……(3)
式(3)で示した"P[]"は、複素振幅において位相のみを取り出すことを示している。また、振幅は、すべて"1"とする。
検知処理部403は、式(3)を用いることで、ブロードな輝度分布であっても、相関画像に基づいて、ずれ量ΔD(n)を計算できる。
補正部404は、検知処理部403によって検知されたずれ量ΔD(n)に基づいて、液体吐出ヘッドユニットからインクを吐出するタイミングを補正する。本実施形態に係る補正部404は、インクを吐出するタイミングを補正するための信号を、コントローラ520に出力する。
コントローラ520は、当該信号に示されたインク(液体の一例)を吐出するタイミングに基づいて、ブラック液体吐出ヘッドユニット210K及びシアン液体吐出ヘッドユニット210Cに対して、液体を吐出の制御を行う。なお、液体を吐出するタイミングは、コントローラ520が出力するブラック液体吐出ヘッドユニット210K用の第1制御信号SIG1及びシアン液体吐出ヘッドユニット210C用の第2制御信号SIG2等によって制御される。
切替制御部405は、調整モードと、印刷モードと、の切り替えを行う。本実施形態では、調整モード及び印刷モードのいずれのモードであっても、検知処理部403によるずれ量の検知が行われる。
調整モード(第1制御の一例)は、液体を吐出する装置110が印刷を行う前の調整のためのモードであって、エリアセンサ11のうち第1画像サイズ(例えば、500画素×500画素)でウェブ120の撮像する間、ウェブ120を第1搬送速度(例えば、200mm/s)で搬送する。調整モード(第1制御の一例)は調整を行うためのモードである以上、ウェブ120の搬送するための印刷速度(第1搬送速度の一例)は印刷モードと比べて遅めに設定されていると共に、エリアセンサ11が取得する画像サイズは、印刷モードと比べて大きく設定されている。
調整モードでは、ずれ量の検出を高精度で行うことができる一方、画像データの撮像に用いる画素数が多いため、当該撮像によって画像データが読み出される画像センサ処理速度が遅くなる。このため、当該ずれ量の検知精度を維持しつつ、高速に印刷するのは難しい。そこで、本実施形態では印刷モードが設けられている。
印刷モード(第2制御の一例)は、液体を吐出する装置110が印刷を行うためのモードであって、エリアセンサ11が第1画像サイズ(例えば、500画素×500画素)より画素数が少ない第2画像サイズ(例えば、100画素×100画素)でウェブ120(被搬送物の一例)の撮像する場合に、ウェブ120を第1搬送速度(例えば200mm/s)より速い第2搬送速度(例えば3000mm/s)で搬送する。
印刷モードでは、第2画像サイズ(例えば、100画素×100画素)でウェブ120(被搬送物の一例)の撮像するため、調整モードと比べて撮像可能な範囲が狭くなる。
設定部406は、調整モード(第1制御の一例)が行われている間に第1画像サイズで撮像した画像データに基づいて検知処理部403が検知したずれ量に従って、印刷モード(第2制御の一例)が行われている間の撮像に用いるエリアセンサ11の画素の位置を設定する。
設定部406は、印刷モードにおける、複数の液体吐出ヘッドユニット210の各々によって液体が吐出された領域のうち、搬送方向において下流側の領域に対応する、画像センサにおける画素の位置を設定する。なお、詳細については後述する。
コントローラ520は、例えば、計算器521から入力された信号に基づいて、液体吐出ヘッドユニット等の制御を行う。制御の例としては、インクを吐出するタイミングを補正が含まれる。
コントローラ520は、複数の液体吐出ヘッドユニットに、液体をそれぞれ吐出させる制御を行う。コントローラ520は、計算器521から入力された信号に基づいたタイミングで液体吐出ヘッドユニット210に液体を吐出させるよう、ブラック用の第1制御信号SIG1や、シアン用の第2制御信号SIG2等を出力する。
<コントローラ520の説明>
コントローラ520は、例えば、以下に説明する構成である。
図11は、本発明の一実施形態に係るコントローラ520のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。例えば、コントローラ520は、情報処理装置等である上位装置71と、プリンタ装置72とを有する。図示する例では、コントローラ520は、上位装置71から入力される画像データ及び制御データに基づいて、プリンタ装置72に、記録媒体に対して画像を画像形成させる。
上位装置71は、例えば、PC(Personal Computer)等である。また、プリンタ装置72は、プリンタコントローラ72C及びプリンタエンジン72Eを有する。
プリンタコントローラ72Cは、プリンタエンジン72Eの動作を制御する。まず、プリンタコントローラ72Cは、上位装置71と、制御線70LCを介して制御データを送受信する。さらに、プリンタコントローラ72Cは、プリンタエンジン72Eと、制御線72LCを介して制御データを送受信する。この制御データの送受信によって、制御データが示す各種印刷条件等がプリンタコントローラ72Cに入力され、プリンタコントローラ72Cは、レジスタ等によって、印刷条件等を記憶する。次に、プリンタコントローラ72Cは、制御データに基づいて、プリンタエンジン72Eを制御し、印刷ジョブデータ、すなわち、制御データに従って画像形成を行う。
プリンタコントローラ72Cは、CPU72Cp、印刷制御装置72Cc及び記憶装置72Cmを有する。なお、CPU72Cp及び印刷制御装置72Ccは、バス72Cbによって接続され、相互に通信を行う。また、バス72Cbは、通信I/F(interface)等を介して、制御線70LCに接続される。
CPU72Cpは、制御プログラム等によって、プリンタ装置72全体の動作を制御させる。すなわち、CPU72Cpは、演算装置及び制御装置である。
印刷制御装置72Ccは、上位装置71から送信される制御データに基づいて、プリンタエンジン72Eと、コマンド又はステータス等を示すデータを送受信する。これにより、印刷制御装置72Ccは、プリンタエンジン72Eを制御する。
プリンタエンジン72Eには、データ線70LD-C、70LD-M、70LD-Y及び70LD-K、すなわち、複数のデータ線が接続される。そして、プリンタエンジン72Eは、複数のデータ線を介して、上位装置71から画像データを受信する。次に、プリンタエンジン72Eは、プリンタコントローラ72Cによる制御に基づいて、各色の画像形成を行う。
プリンタエンジン72Eは、データ管理装置72EC、72EM、72EY及び72EK、すなわち、複数のデータ管理装置を有する。また、プリンタエンジン72Eは、画像出力装置72Ei及び搬送制御装置72Ecを有する。
図12は、本発明の一実施形態に係るコントローラ520が有するデータ管理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。例えば、複数のデータ管理装置は、同一の構成である。以下、各データ管理装置が同一の構成である例で説明し、データ管理装置72ECを例に説明する。したがって、重複する説明は、省略する。
データ管理装置72ECは、ロジック回路72EClと、記憶装置72ECmとを有する。図示するように、ロジック回路72EClは、データ線70LD-Cを介して上位装置71と接続される。また、ロジック回路72EClは、制御線72LCを介して印刷制御装置72Ccと接続される。なお、ロジック回路72EClは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はPLD(Programmable Logic Device)等で実現される。
ロジック回路72EClは、プリンタコントローラ72C(図11)から入力される制御信号に基づいて、上位装置71から入力される画像データを記憶装置72ECmに記憶する。
また、ロジック回路72EClは、プリンタコントローラ72Cから入力される制御信号に基づいて、記憶装置72ECmからシアン用画像データIcを読み出す。次に、ロジック回路72EClは、読み出されたシアン用画像データIcを画像出力装置72Eiに送る。
なお、記憶装置72ECmは、3頁程度の画像データを記憶できる容量を有するのが望ましい。3頁程度の画像データが記憶できると、記憶装置72ECmは、上位装置71から入力される画像データ、画像形成中の画像データ及び次に画像形成するための画像データを記憶できる。
図13は、本発明の一実施形態に係るコントローラ520が有する画像出力装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図示するように、画像出力装置72Eiは、出力制御装置72Eicと、各色の液体吐出ヘッドユニットであるブラック液体吐出ヘッドユニット210K、シアン液体吐出ヘッドユニット210C、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210M及びイエロー液体吐出ヘッドユニット210Yとを制御する。
出力制御装置72Eicは、各色の画像データを各色の液体吐出ヘッドユニットにそれぞれ出力する。すなわち、出力制御装置72Eicは、入力される画像データIc、Im、Iy、Ikに基づいて、各色の液体吐出ヘッドユニットを制御する。
出力制御装置72Eicは、複数の液体吐出ヘッドユニットを同時又は個別に制御する。すなわち、出力制御装置72Eicは、タイミングの入力を受けて、各液体吐出ヘッドユニットに液体を吐出させるタイミングを変える制御等を行う。なお、出力制御装置72Eicは、プリンタコントローラ72Cから入力される制御信号に基づいて、いずれかの液体吐出ヘッドユニットを制御してもよい。さらに、出力制御装置72Eicは、ユーザによる操作等に基づいて、いずれかの液体吐出ヘッドユニットを制御してもよい。
なお、プリンタ装置72は、上位装置71から画像データを入力する経路と、制御データに基づく上位装置71及びプリンタ装置72の間での送受信に用いられる経路とをそれぞれ異なる経路とする例である。
また、プリンタ装置72は、例えば、ブラック1色で画像形成を行う構成とされてもよい。ブラック1色で画像形成を行う場合において、画像形成を行う速度を速くするため、例えば、1つのデータ管理装置と、4つのブラック液体吐出ヘッドユニットとを有する構成等でもよい。このようにすると、複数のブラック液体吐出ヘッドユニットによって、それぞれブラック用のインクが吐出される。そのため、1つのブラック液体吐出ヘッドユニットとする構成と比較して、速い画像形成を行うことができる。
搬送制御装置72Ecは、ウェブ120を搬送させるモータ等である。例えば、搬送制御装置72Ecは、各ローラ等に接続されるモータ等を制御し、ウェブ120を搬送させる。
<処理例>
図14は、本発明の一実施形態に係る処理例を示すフローチャートである。例えば、液体を吐出する装置110は、以下のような全体処理を行う。
液体を吐出する装置110は、例えば、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kによって、あらかじめウェブ120に形成される画像を示す画像データを取得したものとする。液体を吐出する装置110は、取得した画像データに基づいて、図14に示す全体処理を行う。
なお、図14は、1つの液体吐出ヘッドユニットに対する処理を示す。すなわち、図14は、例えば、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kに係る処理である。また、他の色の液体吐出ヘッドユニットは、例えば、図14に示す処理が並列又は前後した上で、同様の処理が行われるものとして説明を省略する。
液体を吐出する装置110の計算部402は、ウェブ120が有するパターンの位置を検出すると共に、搬送量及び搬送速度、又はこれらの組み合わせを算出する(S1401)。
計算部402は、被搬送物の検出された位置が、次の吐出位置に搬送されるまでに要する時間を算出する(S1402)。
S1401及びS1402は、上流側(例えば、シアンに対して、ブラック)の液体吐出ヘッドユニットによって、液体が吐出されるタイミングに基づいて処理が行われる。
続いて、シャッタ制御部412は、前回撮像を行ってから、S1402において算出された時間を経過したか否かを判定する(S1403)。時間を経過していないと判定した場合(S1403:No)、再びS1403の判定を行う。
一方、シャッタ制御部412がS1402において算出された時間を経過したと判定した場合(S1403:Yes)、シャッタ制御部412が撮像制御を行い、検知処理部403が、シャッタ制御部412によって撮像された画像データ、及び予め取得した画像データに基づいてずれ量を算出する(S1404)。
S1404は、S1401及びS1402の吐出位置より下流側の液体吐出ヘッドユニット(例えば、シアン液体吐出ヘッドユニット210C)に対応する位置で行われる処理である。S1404~S1405は、上流側の液体吐出ヘッドユニットが液体を吐出してから、下流側の液体吐出ヘッドユニットが液体を吐出する前までに行われる処理とする。
補正部404及び設定部406が、算出されたずれ量に基づいて、吐出タイミングの調整を行う(S1405)。
図14では、吐出タイミングの調整を行う例について説明した。当該調整を実現するためには、エリアセンサ11の撮像する範囲に、吐出された液体が吐出された領域が含まれるように調整する必要がある。そこで、撮像に用いるエリアセンサ11の画素の位置の調整について説明する。
図15は、本発明の一実施例による液体を吐出する装置におけるずれ量を検知する際の信号の流れを示した図である。図15に示される液体を吐出する装置110では、センサデバイスSEN_1、SEN_2が配置されている。センサデバイスSEN_1、SEN_2の各々には、図4に示されるような検出装置50、制御装置52、及び記憶装置53を備えている。そして、センサデバイスSEN_1のエリアセンサ11が、センサデバイスSENC、SENKとして機能し、SEN_2のエリアセンサ11が、センサデバイスSENM、SENYとして機能する。
計算器521は、センサデバイスSEN_1、SEN_2の各々に対してカメラトリガを出力する。これにより、センサデバイスSEN_1、SEN_2のシャッタ制御部412が、シャッタ制御を行う。そして、計算器521は、センサデバイスSEN_1から出力された2個の画像データ(ブラック、シアン)、及びセンサデバイスSEN_2から出力された2個の画像データ(マゼンタ、イエロー)を取り込む。
計算器521は、エンコーダパルスを基準に、エリアセンサ11のカメラトリガを生成する。生成されたカメラトリガは、センサデバイスSEN_1、SEN_2の各々に出力される。
また、計算器521の検知処理部403は、最上流のセンサデバイスSENKとして機能するエリアセンサ11によって撮像された画像データに対する、下流のセンサデバイスSENC、SENM、SENYとして機能するエリアセンサ11によって撮像された画像データの位相限定相関を算出して、センサ間の主走査方向/搬送方向におけるずれ量を算出する。
そして、設定部406が、算出されたずれ量に基づいて、エリアセンサ11のうち撮像に用いる画素の位置を設定する。
そして、計算器521は、設定部406によって設定された画素の位置を示した情報を、センサデバイスSEN_1、SEN_2に送信する。これにより、エリアセンサ11において撮像に用いる画素を特定できる。また、計算器521は、補正部404によって補正された吐出タイミングを、コントローラ520に出力する。これによりずれ量に応じた吐出タイミングの調整を実現できる。
次に、本実施形態に係る液体を吐出する装置110が、調整モードの場合に行う処理について説明する。図16は、本実施形態に係る液体を吐出する装置110が、調整モードの場合に行う処理を示したフローチャートである。
本実施形態に係る計算器521の切替制御部405は、調整モードの場合に、予め算出された調整モード用の設定に基づいて、センサデバイスSENのエリアセンサ11で撮影に用いる第1画像サイズを設定する(S1601)。さらに、切替制御部405は、調整モード用の設定に基づいて、第1サンプリング速度を設定する(S1602)。なお、サンプリング速度とは、1秒当たりのサンプリング回数(撮像回数)を示した速度とする。
図17は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置110に設定可能なモード毎に設定された情報を格納したテーブルを例示した図である。図17に示されるように、各モード用の設定テーブルは、調整モード及び印刷モードの各々について、画像サイズ、画像センサ処理速度、印刷速度、検出分解能、及びサンプリング速度が設定されている。当該設定テーブルは、例えば、計算器521が有する(図示しない)不揮発性記憶媒体に格納されている。
図17に示されるように、調整モードの場合には、第1画像サイズとして"500画素×500画素"が設定され、第1サンプリング速度として"4フレーム/sec"が設定される。
図17に示されるように、調整モードの場合、第1画像サイズ"500画素×500画素"、第1画像センサ処理速度"5(フレーム/sec)"、第1印刷速度"200mm/s"、第1検出分解能"50mm/枚"、第1サンプリング速度"4(フレーム/sec)"である。
このように、第1サンプリング速度"4(フレーム/sec)"が、第2画像センサ処理速度"5(フレーム/sec)"より少ないため、画像データを取り込む際に遅延が生じることを抑制し、適切な測定を可能としている。そして、第1サンプリング速度"4(フレーム/sec)"及び第1印刷速度"200mm/s"の場合に、本実施形態に係るセンサデバイスSENは、上流側において撮像した領域を、下流側においても撮像できる。
換言すれば、調整モードでは、エリアセンサ11(画像センサの一例)が第1画像サイズによって撮像した場合に画像データを取り込むことが可能な1秒(所定の時間の一例)当たりのフレーム数と比べて、1秒(所定時間の一例)当たりに撮像するフレーム数が少なくすると共に、当該フレーム数でも、上流側において撮像した領域を下流側においても撮像できるように第1印刷速度(第1搬送速度の一例)が設定されている。
本実施形態の第1サンプリング速度"4(フレーム/sec)"は、第1印刷速度"200mm/s"及び液体吐出ヘッドユニット間の距離に基づいて定められたものとする。つまり、当該第1サンプリング速度"4(フレーム/sec)"は、上流側の液体吐出ヘッドユニットによって撮像した後、当該印刷速度に従ってウェブ120が搬送された結果、下流側の液体吐出ヘッドユニットによって撮像できる位置にくるように定められている。換言すれば、第1サンプリング速度"4(フレーム/sec)"は、上述した時差Δtで撮影できるように設定されている。当該条件が成り立つのは、調整モードのみならず、印刷モードでも成り立つものとする。
その後、コントローラ520が、ウェブ120の搬送を開始する制御を行う(S1603)。
そして、計算器521は、センサデバイスSENから第1画像サイズによって撮像された画像データを取得する(S1604)。
計測部401は、エンコーダENCの出力するエンコーダパルスENPによるカウントを開始する(S1605)。
計測部401は、エンコーダパルスENPによるカウント値が下流側において撮影可能な位置まで到着したか否かを判定する(S1606)。到着していないと判定した場合(S1606:No)、S1606による判定を再び繰り返す。
一方、計測部401は、下流側において撮影可能な位置まで到着したと判定した場合(S1606:Yes)、演算装置54は、カメラトリガをセンサデバイスSENに出力することで、第1画像サイズによって撮像された画像データを取得する(S1607)。
検知処理部403は、上流側で撮像された画像データと、下流側で撮像された画像データと、に基づいて、相互相関演算(画像相関)を算出し、相関画像データを生成する(S1608)。
検知処理部403は、相関画像データに基づいて、主走査方向及び搬送方向のずれ量を算出する(S1609)。
そして、計算器521が相関画像データを、コントローラ520の上位装置71に出力することで、上位装置71が、相関画像データの輝度に基づいた、ずれ量を補正する基準となる、主走査方向及び搬送方向のピーク位置(輝度のピークとなる位置)を表示する(S1610)。これにより、ユーザは、どの程度ずれているのかを把握できる。
検知処理部403は、S1609において算出されたずれ量が調整範囲内であるか否かを判定する(S1611)。調整範囲内ではないと判定した場合(S1611:No)、設定部406は、撮像に用いるエリアセンサ11の画素の位置を調整し(S1612)、再びS1604から処理を行う。
一方、検知処理部403が、調整範囲内であると判定した場合(S1611:Yes)、コントローラ520が、搬送を終了する(S1613)。
設定部406は、現在の撮像に用いるエリアセンサ11の画素の位置を、計算器521の(図示しない)不揮発性記憶媒体に記憶する(S1614)。
上述した処理を行うことで、調整モードの場合に、撮像に用いるエリアセンサ11の画素の位置を調整できる。印刷モードでは、調整モードにおいて調整された画素の位置に基づいて撮像を行う。
次に、本実施形態に係る液体を吐出する装置110が、印刷モードの場合に行う処理について説明する。図18は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置110が、印刷モードの場合に行う処理を示したフローチャートである。
本実施形態に係る計算器521の切替制御部405は、印刷モードの場合に、予め算出された印刷モード用の設定に基づいて、センサデバイスSENのエリアセンサ11で撮影に用いる第2画像サイズを設定する(S1701)。さらに、切替制御部405は、印刷モード用の設定に基づいて、第2サンプリング速度を設定する(S1702)。
図17に示されるように、印刷モードの場合には、第2画像サイズとして"100画素×100画素"が設定され、第2サンプリング速度として"120フレーム/sec"が設定される。
図17に示されるように、印刷モードの場合、第2画像サイズ"100画素×100画素"、第2画像センサ処理速度"125(フレーム/sec)"、第2印刷速度"3000mm/s"、第2検出分解能"25mm/枚"、第2サンプリング速度"120(フレーム/sec)"である。第2印刷速度"3000mm/s"は、液体を吐出する装置110がウェブ120を搬送可能な最高速度である。
印刷モードでは、第2印刷速度"3000mm/s"でウェブ120を搬送した場合に、搬送方向の上流側でスペックルパターン(所定の領域の一例)を撮像してから、搬送方向の下流側でスペックルパターンを撮像するまでの間に、エリアセンサ11(画像センサの一例)から画像データを取り込むことができるように、第2画像サイズ"100画素×100画素"が設定されている。
このように、第2サンプリング速度"120(フレーム/sec)"が、第2画像センサ処理速度"125(フレーム/sec)"より少ないため、画像データを取り込む際に遅延が生じることを抑制し、適切な測定を可能としている。
換言すれば、印刷モードでは、エリアセンサ11(画像センサの一例)が第2画像サイズで撮像した場合に画像データを取り込むことが可能な1秒(所定の時間の一例)当たりのフレーム数と比べて、1秒(所定時間の一例)当たりに撮像するフレーム数が少なくすると共に、当該フレーム数でも、上流側において撮像した領域を下流側においても撮像できるように第2印刷速度(第2搬送速度の一例)が設定されている。
設定部406は、エリアセンサ11において、撮像に用いる画素の位置を、主走査方向及び搬送方向の各々について設定する(S1703)。設定部406は、初期状態では、図16のS1614において不揮発性記憶媒体に記憶された位置に基づいて設定する。
その後、コントローラ520が、印刷開始の制御を行う(S1704)。
そして、計算器521は、センサデバイスSENから第2画像サイズによって撮像された画像データを取得する(S1705)。
計測部401は、エンコーダENCの出力するエンコーダパルスENPによるカウントを開始する(S1706)。
計測部401は、エンコーダパルスENPによるカウント値が下流側において撮影可能な位置まで到着したか否かを判定する(S1707)。到着していないと判定した場合(S1707:No)、S1707による判定を再び繰り返す。
一方、計測部401は、下流側において撮影可能な位置まで到着したと判定した場合(S1707:Yes)、演算装置54は、カメラトリガをセンサデバイスSENに出力することで、第2画像サイズによって撮像された画像データを取得する(S1708)。
検知処理部403は、上流側で撮像された画像データと、下流側で撮像された画像データと、に基づいて、相互相関演算(画像相関)を算出し、相関画像データを生成する(S1709)。
検知処理部403は、相関画像データに基づいて、主走査方向及び搬送方向のずれ量を算出する(S1710)。
そして、計算器521が相関画像データを、コントローラ520の上位装置71に出力することで、上位装置71が、相関画像データの輝度に基づいた、ずれ量を補正する基準となる、主走査方向及び搬送方向のピーク位置(輝度のピークとなる位置)を表示する(S1711)。これにより、ユーザは、どの程度ずれているのかを把握できる。
検知処理部403は、S1710において算出されたずれ量が調整範囲内であるか否かを判定する(S1712)。調整範囲内ではないと判定した場合(S1712:No)、設定部406は、S1710において算出されたずれ量に基づいて、撮像に用いる画素の位置を、主走査方向及び搬送方向の各々について設定し(S1703)、以降の処理について実行する。
一方、検知処理部403は、S1710において算出されたずれ量が調整範囲内であると判定した場合(S1712:Yes)、エリアセンサ11の印刷に用いる画素の位置の調整は終了する。なお、印刷については継続して行われる。また、S1705~S1712は、所定時間毎に繰り返し行ってもよい。
上述した印刷モードでは、調整モードと比べて、印刷速度"3000mm/s"と共にサンプリング速度"120(フレーム/sec)"も向上しているが、第2画像サイズ"100画素×100画素"が小さくなっているため、処理の負荷による遅延が生じることなく、ずれの検知を行うことができる。また、調整モードにおいて初期調整を行っているため、画像サイズが調整モードと比べて小さくても、ずれの検知を行うことができる。
次に、エリアセンサ11の撮影に用いる画素の調整について説明する。
図19は、本発明の一実施形態に係るエリアセンサ11が調整モードの撮像に用いる第1画像サイズを説明した図である。
図19の(a)は、図16のS1604において撮像された画像データを示し、図19の(b)は、図16のS1607において撮像された画像データを示している。調整モードのため、図19の(a)で示された画像データ及び図19の(b)で示された画像データは、500画素×500画素の画像サイズで生成されている。
図19の(a)で示された画像データと、図19の(b)で示された画像データと、の間で相互相関演算を行った結果、主走査方向のずれ量が100画素、搬送方向のずれ量が100画素であったものとする。
この場合、設定部406は、エリアセンサ11のうち下流側の撮影に用いる領域に対して、主走査方向に100画素、搬送方向に100画素だけずらすように設定する。
図20は、本発明の一実施形態に係るエリアセンサ11が印刷モードの撮像に用いる第2画像サイズを説明した図である。
図20の(a)に示される、画素(200,200)と画素(300,300)とを頂点とした矩形領域は、図18のS1705において撮像された画像データを示している。図20の(b)に示される、画素(300,300)と画素(400,400)とを頂点とした矩形領域は、図18のS1708で撮像された画像データを示している。印刷モードのため、図20の(a)で示された画像データ及び図20の(b)で示された画像データは、100画素×100画素の画像サイズで生成されている。
図20の(b)で示される画像データの撮像に用いる領域は、図20の(a)で示される画像データの撮像に用いる領域と比べて、主走査方向に100画素、搬送方向に100画素だけずれるように設定されている。このように、調整モードによって検出されたずれ量に応じて、エリアセンサ11のうち撮像に用いる領域を調整している。これにより、画像サイズを100画素×100画素に小さくした状態であっても、上流側及び下流側の間によって、ウェブ120などの被搬送物の位置を検出することが可能となる。
なお、画像サイズは、エリアセンサ11の画素サイズ及びレンズ(例えば、第1撮像レンズ12A、又は第2撮像レンズ12B)の倍率により設定される。例えば、エリアセンサ11の画素サイズが8um/px、レンズ倍率=1の場合、画像サイズ=画素数×8(um)となる。また、上流と下流と各々においてばらつきが±1mm生じる可能性がある場合、画4mm×4mmを撮像可能であれば当該ばらつきを検出できる。このため、調整モードでは、画素サイズが4mm÷8um=500画素となる。これによりばらつきにかかわらず、ずれを検出可能である。
このように、調整モードによって撮像に用いる第1画像サイズ(500画素×150画素)によって撮像される範囲は、誤差情報で示された範囲よりも大きくなるように設定されている。誤差情報は、複数の液体吐出ヘッドユニットの各々に対応する領域を撮像するエリアセンサ11において生じる可能性があるため仕様として予め設定されている情報とする。
<移動機構例>
本実施形態では、さらには、検知処理部403によって検出した主走査方向のずれ量に基づいて液体吐出ヘッドユニットを主走査方向に移動させる手段として、制御装置CTRLwを備えている。
制御装置CTRLwは、処理中のウェブ120の位置変動に対して処理位置を追従させる処理を行う。すなわち、制御装置CTRLwは、計算器521が算出した主走査方向のずれ量を示す情報を受信する。
そして、制御装置CTRLw(移動制御部の一例)は、受信した情報に示されている、調整モードが行われている間に第1画像サイズによって検知された主走査方向のずれ量、及び印刷モードが行われている間に第2画像サイズによって検知された主走査方向のずれ量の各々に基づいて、液体吐出ヘッドユニットを主走査方向の移動を制御(調整)する。
図21は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置110が有する液体吐出ヘッドユニットを移動させるための移動機構の一例を示すブロック図である。例えば、移動部を実現する移動機構は、図示するようなハードウェア等によって実現される。図示する例は、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cを移動させる移動機構の例である。
まず、図示する例では、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cを移動させるリニアアクチュエータ等のアクチュエータACTが、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cに設置される。そして、アクチュエータACTには、アクチュエータACTを制御する制御装置CTRLが接続される。
アクチュエータACTは、例えば、リニアアクチュエータ又はモータである。また、アクチュエータACTは、制御回路、電源回路及び機構部品等を有してもよい。
制御装置CTRLには、移動量MVが入力される。移動量MVとは、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cを移動させる量である。さらに、制御装置CTRLには、検知処理部403によって検出した主走査方向のずれ量が入力される。
そして、制御装置CTRLは、移動量MVに基づいて、検知処理部403によって検出された主走査方向のずれ量SLを補償するように、アクチュエータACTによって、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cを移動させる。
本実施形態では、調整モード及び印刷モードのうちいずれのモードであっても、制御装置CTRLが、検知処理部403によって検出された主走査方向のずれ量SLを補償するように、アクチュエータACTによって、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cを移動させる制御を行う。しかしながら、本実施形態は、調整モード及び印刷モードの両モードでずれ量SLを補償することに制限するものではなく、調整モード及び印刷モードのうちいずれか一方のみでずれ量SLを補償する制御を行ってもよい。
本実施形態では、センサデバイスSENによって検出された主走査方向のずれ量に応じて、ヘッドユニットの位置の調整を行うことで、吐出される液体の位置の向上を実現できる。
<実施形態の変形例>
上述した実施形態は、液体を吐出する装置110の一例として図1に示した構造に制限するものではなく、インクジェット方式の画像形成装置に適用してもよい。そこで変形例では、液体を吐出する装置をインクジェット方式の画像形成装置に適用した例について説明する。
図22は、本発明の一変形例に係る液体を吐出する装置を適用した、インクジェット方式の画像形成装置を示す概略図である。本変形例では、ヘッドユニット350C、350M、350Y及び350Kがインク滴を吐出して、転写ベルト320の外周表面上に画像を形成する。以下、ヘッドユニット350C、350M、350Y及び350Kをまとめて「ヘッドユニット群350」という。
センサデバイスSENは、ヘッドユニット群350の各々から吐出されたインク液に基づいて搬送物の位置を計測する。センサデバイスSENは、上述した実施形態と同様に、検出装置50と、第1光源51Aと、第2光源51Bと、制御装置52と、記憶装置53とを備え、ヘッドユニット350C、350M、350Y及び350Kの各々から吐出されるインク液に基づいて、被搬送物の位置の検出を行うと共に、上述した実施形態と同様にずれに基づいた調整を行う。なお、具体的な処理は、上述した実施形態と同様として説明を省略する。
次に、乾燥機構370は、転写ベルト320上に形成された画像を乾燥させ、膜化する。
続いて、転写ベルト320が転写ローラ330と対向する転写部において、液体を吐出する装置110は、転写ベルト320上の膜化した画像を用紙に転写する。
また、クリーニングローラ323は、転写後の転写ベルト320の表面をクリーニングする。
このように、本変形例では、液体を吐出する装置を適用した、インクジェット方式の画像形成装置において、転写ベルト320の周りには、ヘッドユニット350C、350M、350Y、350K、乾燥機構370、クリーニングローラ323及び転写ローラ330等が設けられる。
本変形例では、転写ベルト320は、駆動ローラ321、対向ローラ322、4つの形状維持ローラ324及び8つの支持ローラ325C1、325C2、325M1、325M2、325Y1、325Y2、325K1及び325K2等に架け渡され、転写ベルト駆動モータ327によって回転する駆動ローラ321に従動して図中矢印方向に回転する。駆動ローラ321の回転によって転写ベルト320が移動する方向を、被搬送物が搬送される搬送方向とする。
ヘッドユニット群350に対向して設けられる8つの支持ローラ325C1、325C2、325M1、325M2、325Y1、325Y2、325K1及び325K2は、各ヘッドユニット群350からインク滴が吐出される際の転写ベルト320の引張状態を維持する。転写モータ331は転写ローラ330を回転駆動する。
変形例では、対向ローラ322が転写ベルト320を動かして、転写ローラ330に対して接離動作を行うように構成されている。
対向ローラ322は接離モータ361によって動かされる。制御基板340は、転写ベルト駆動モータ327、接離モータ361、転写モータ331に駆動信号を出力する基板である。
また、制御基板340は、上述したコントローラ520及び計算器521の機能を含み、センサデバイスSENを制御すると共に、センサデバイスSENの検知結果に基づいて、ヘッドユニット群350の各々の吐出タイミング等の調整を行ってもよい。
なお、図22では、対向ローラが接離動作を行っているが、転写ローラが転写ベルトに対して接離動作を行っても良い。
本変形例は、上述した実施形態のコントローラ520及び計算器521のようなハードウェア構成に制限するものではない。例えば、コントローラ520及び計算器521を一つの構成で実現してもよい。そこで、本変形例では、コントローラ520及び計算器521の構成を実現する演算処理部500が、制御基板340に設けられた例とする。
コントローラ520及び計算器521の構成を実現するための演算処理部500について説明する。図23は、演算処理部500が有するハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図23に示すように、演算処理部500は、CPU(Central Processing Unit)501と、ROM(Read Only Memory)502と、RAM(Random Access Memory)503と、HDD(Hard Disk Drive)/SSD(Solid State Drive)504と、I/F(Interface)505とを有する。
CPU501は、RAM503を作業領域として使用し、ROM502に格納されているプログラムを実行する。これにより、CPU501は、上述したコントローラ520及び計算器521の構成を行うためのソフトウェア構成を実現する。
HDD/SSD504は、記憶部として使用され、予め設定された設定値を格納している。HDD/SSD504に格納されている情報は、CPU501が読み出しプログラム実行時に使用することもある。
I/F505は、外部装置510、ヘッドユニット群350、転写ベルト駆動モータ327、接離モータ361、転写モータ331、及びセンサデバイスSENのそれぞれと、演算処理部500とを通信可能に接続するインターフェースである。外部装置510には、クライアントPC(Personal Computer)等が挙げられる。つまり、本実施形態では、外部装置510から画像データに基づいて、液体を吐出する制御を行ってもよい。
上述した実施形態及び変形例では、センサデバイスSENが有する画像センサ(エリアセンサ11)で位置ずれ検出を行うことで、ヘッドユニット間のずれの検出精度を向上させる。また、上述した実施形態及び変形例では、ヘッドユニット間の着弾位置精度を向上するために、ヘッドユニットの各々が撮像できるようにエリアセンサ11が配置されている。これにより、吐出タイミングにおけるヘッドユニット間の実際の用紙の位置を検知するので、吐出タイミングの調整を容易に実現できる。
<第1変形例>
上述した実施形態においては、液体を吐出する装置110において、液体吐出ヘッドユニット群210の各々に対して、センサデバイスSENY、SENM、SENC、SENKを備える例について説明した。上述した実施形態では、計算器521が、各センサデバイスSENY、SENM、SENC、SENKから入力された検出結果に基づいて、液体吐出ヘッドユニット群210の間におけるずれ量の算出を行っていた。その際に、調整モード及び印刷モードを切り替えることで、ずれ量の検知精度と、印刷速度と、の両立を図っていた。
しかしながら、上述した実施形態は、液体吐出ヘッドユニット群210に対して、4つのセンサデバイスSENY、SENM、SENC、SENKを備える例に制限するものではない。
そこで、第1変形例では、2つのセンサデバイスSENM、SENKが設けられた例について説明する。
図24は、第1変形例に係る液体を吐出する装置110Aの構成を例示する図である。本変形例では、上述した実施形態と同様に、4つの液体吐出ヘッドユニット210K乃至210Yの各々インクを吐出し、ウェブ120にインクを付与して画像を形成する。
本変形例では、4つの液体吐出ヘッドユニット210K乃至210Yが設けられているのに対して、センサデバイスSENM、SENKが2つである。本変形例では、センサデバイスSENM、SENKの数は、液体吐出ヘッドユニット210K乃至210Yの数と比べて少ない。
センサデバイスSENM、SENKは、ブラック液体吐出ヘッドユニット210K及びマゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mに位置に対応して設けられている。具体的には、センサデバイスSENKは、4つの液体吐出ヘッドユニット210K乃至210Yのうち、搬送方向10における最も上流側に配置されたブラック液体吐出ヘッドユニット210Kに対応した位置に配置されている。一方、センサデバイスSENMは、上流側から3つ目に配置されたマゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mに対応した位置に配置されている。センサデバイスSENK及びセンサデバイスSENMが配置された具体的な位置は、上述した実施形態と同様として説明を省略する。
計算器521は、センサデバイスSENKが撮像した画像データSaと、センサデバイスSENMが撮像した画像データScと、を取得できる。
そして、コントローラ520が、ウェブ120の搬送を開始した場合に、計算器521は、センサデバイスSENKによって撮像された画像データSaを取得する。そして、計算器521は、エンコーダENCの出力するエンコーダパルスENPによるカウントを開始する。
そして、計算器521が、エンコーダパルスENPによるカウント値によって、下流側のセンサデバイスSENMによって撮影可能な位置まで到着したと判定した場合に、演算装置54がセンサデバイスSENMにカメラトリガに出力することで、計算器521が、センサデバイスSENMによって撮像された画像データを取得する。なお、計算器521は、センサデバイスSENKとセンサデバイスSENMとの間の距離を予め記憶している。
したがって、計算器521は、上流側で撮像された画像データSaと、下流側で撮像された画像データScと、に基づいて、生成された相関画像データによって、搬送方向におけるウェブ120のずれ量(搬送量誤差)を算出できる。
本変形例では、コントローラ520が、搬送方向におけるウェブ120のずれ量(搬送量誤差)に基づいて、ウェブ120で生じている搬送量誤差を抑制するように、4つの液体吐出ヘッドユニット210K乃至210Yの各々について吐出タイミングを調整する。なお、ウェブ120で生じている搬送量誤差に対応する、4つの液体吐出ヘッドユニット210K乃至210Yの各々について吐出タイミングの調整手法は、従来から用いられている手法など、どのような手法を用いてもよい。なお、本変形例は、ずれ量に基づいた処理を搬送方向のみに制限するものではなく、主走査方向についてずれ量の算出、及び主走査方向におけるずれ量を抑制する調整も行ってもよい。主走査方向の調整手法は、上述した実施形態と同様とする。
そして、本変形例では、搬送方向におけるウェブ120のずれ量(搬送量誤差)を算出するために、上述した実施形態と同様に、調整モード及び印刷モードの切り替えを用いる。
調整モードの場合に、ウェブ120は、第1搬送速度(例えば、200mm/s)で搬送される。そして、計算器521は、センサデバイスSENKによって第1画像サイズで撮像された画像データSaと、センサデバイスSENMによって第1画像サイズで撮像された画像データScと、に基づいて、搬送方向及び主走査方向におけるウェブ120のずれ量(搬送量誤差)を算出する。そして、計算器521は、算出されたずれ量に基づいて、センサデバイスSENK及びセンサデバイスSENMのうち少なくとも一方における、撮像に用いるエリアセンサ11の画素の位置を調整する。調整手法は、上述した実施形態と同様として説明を省略する。
その後、調整モードから印刷モードに切り替えられる。これにより、ウェブ120は、第2搬送速度(例えば、30000mm/s)で搬送される。そして、計算器521は、センサデバイスSENKによって第2画像サイズで撮像された画像データSaと、センサデバイスSENMによって第2画像サイズで撮像された画像データScと、に基づいて、搬送方向におけるウェブ120のずれ量(搬送量誤差)を算出する。コントローラ520が、搬送方向におけるウェブ120のずれ量(搬送量誤差)に基づいて、ウェブ120で生じている搬送量誤差を抑制するように、4つの液体吐出ヘッドユニット210K乃至210Yの各々について吐出タイミングを調整する。なお、第1画像サイズ及び第2画像サイズは、上述した実施形態と同様とする。
本変形例では、印刷モードでは、調整モードと比べて、印刷速度"3000mm/s"が向上しているが、第2画像サイズ"100画素×100画素"が小さくなっているため、処理の負荷による遅延が生じることなく、ずれの検知を行うことができる。また、調整モードにおいて初期調整を行っているため、画像サイズが調整モードと比べて小さくても、ずれの検知を行うことができる。
<第2変形例~第6変形例>
上述した第1変形例では、液体を吐出する装置110Aが、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kの直下近傍に配置したセンサデバイスSENKと、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mの直下近傍に配置したセンサデバイスSENMと、を有する構成を例示したが、この構成に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
図25~図29は、様々な変形例に係る液体を吐出する装置の構成を例示する図である。図25は第2変形例、図26は第3変形例、図27は第4変形例、図28は第5変形例、図29は第6変形例をそれぞれ示している。
図25に示すように、第2変形例に係る液体を吐出する装置110Bは、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENKと、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENYと、を有する。センサデバイスSENYは、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yに対応する位置においてウェブ120を撮像した画像データSdを出力する。
図26に示すように、第3変形例に係る液体を吐出する装置110Cは、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENKと、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENCと、を有する。センサデバイスSENCは、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cに対応する位置においてウェブ120を撮像した画像データSbを出力する。
図27に示すように、第4変形例に係る液体を吐出する装置110Dは、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENKと、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENCと、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENMと、を有する。センサデバイスSENCは、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cに対応する位置においてウェブ120を撮像した画像データSbを出力し、センサデバイスSENMは、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mに対応する位置においてウェブ120を撮像した画像データScを出力する。
図28に示すように、第5変形例に係る液体を吐出する装置110Eは、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENKと、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENCと、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENYと、を有する。センサデバイスSENCは、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cに対応する位置においてウェブ120を撮像した画像データSbを出力し、センサデバイスSENYは、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yに対応する位置においてウェブ120を撮像した画像データSdを出力する。
図29に示すように、第6変形例に係る液体を吐出する装置110Fは、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENKと、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENMと、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yの直下近傍に配置されたセンサデバイスSENYと、を有する。センサデバイスSENMは、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mに対応する位置においてウェブ120を撮像した画像データScを出力し、センサデバイスSENYは、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yに対応する位置においてウェブ120を撮像した画像データSdを出力する。
以上のような液体を吐出する装置110B、110C、110D、110E及び110Fは、第1変形例の液体を吐出する装置110Aと同様の制御を行う。これにより、液体を吐出する装置110B、110C、110D、110E及び110Fは、液体を吐出する装置110Aと同様の効果が得られる。
上述した実施形態及び変形例では、印刷速度が遅いが撮像する画像データが大きい調整モードで、ヘッドユニット間のずれに応じて撮像する画素の位置を調整するので、印刷速度が速いが撮像する画像データが小さい印刷モードにおいても、センサデバイスSENで、被搬送物の位置の検出を高精度に実現できる。また、印刷モードにおいてもずれ量の検知を行っているので、印刷中に生じたずれに基づいた微調整を実現できる。
本発明に係る実施形態は、ヘッドユニットがレーザを発し、レーザによって、被搬送物である基板に、パターンニングの処理を行う搬送装置等でもよい。具体的には、搬送装置は、まず、レーザヘッドを基板が搬送される搬送方向と直交する方向にライン状に並べて有する。そして、搬送装置は、基板の位置等を検出し、検出結果に基づいて、ヘッドユニットを移動させる等を行う。また、この例では、処理位置は、レーザが基板に照射される位置が処理位置となる。
また、本発明に係る実施形態では、搬送装置、情報処理装置又はこれらの組み合わせ等のコンピュータに液体を吐出させる等のタイミング調整方法のうち、一部又は全部を実行させるためのプログラムによって実現されてもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
本発明の態様は、例えば、以下の通りである。
<1>
被搬送物を搬送する搬送方向の経路上における異なる位置に設けられた複数の液体吐出ヘッドユニットと、
前記液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された前記被搬送物の領域を撮像する画像センサと、
前記画像センサに撮像された画像データに基づいて、複数の前記液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された位置の間のずれ量を検知する検知処理部と、
前記検知処理部によって検知された前記ずれ量に基づいて、前記液体吐出ヘッドユニットから液体を吐出するタイミングを補正する補正部と、
前記検知処理部が前記ずれ量の検知を行う間に行われる制御として、前記画像センサのうち第1画像サイズにより前記被搬送物を撮像する間に前記被搬送物を第1搬送速度で搬送する第1制御と、前記画像センサのうち、前記第1画像サイズよりも画素数が少ない第2画像サイズにより前記被搬送物を撮像する間に前記被搬送物を前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送する第2制御と、を切り替える切替制御部と、
前記第1制御によって前記第1画像サイズにより撮像した前記画像データに基づいて前記検知処理部によって検知された前記ずれ量に従って、前記第2制御が行われている間の撮像に用いる前記画像センサの画素の位置を設定する設定部と、
を備える液体吐出装置。
<2>
前記設定部は、複数の前記液体吐出ヘッドユニットの各々によって液体が吐出された領域のうち、前記搬送方向において下流側の領域に対応する、前記画像センサの画素の位置を設定する、
<1>に記載の液体吐出装置。
<3>
被搬送物を搬送する搬送方向の経路上における異なる位置に設けられた複数の液体吐出ヘッドユニットと、
前記液体吐出ヘッドユニット毎に設けられた画像センサであって、当該液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された前記被搬送物の領域を撮像する画像センサと、
前記画像センサに撮像された画像データに基づいて、複数の前記液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された位置の間のずれ量を検知する検知処理部と、
前記検知処理部によって検知された前記ずれ量に基づいて、前記液体吐出ヘッドユニットから液体を吐出するタイミングを補正する補正部と、
前記検知処理部が前記ずれ量の検知を行う間に行われる制御として、前記画像センサのうち第1画像サイズにより前記被搬送物を撮像する間に前記被搬送物を第1搬送速度で搬送する第1制御と、前記画像センサのうち、前記第1画像サイズよりも画素数が少ない第2画像サイズにより前記被搬送物を撮像する間に前記被搬送物を前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送する第2制御と、を切り替える切替制御部と、
前記第1制御が行われている間に前記第1画像サイズにより検知された主走査方向の前記ずれ量、及び前記第2制御が行われている間に前記第2画像サイズにより検知された主走査方向の前記ずれ量のうちいずれか一つ以上に基づいて前記液体吐出ヘッドユニットを主走査方向の移動を制御する移動制御部と、
を備える液体吐出装置。
<4>
前記画像センサは、前記第1制御では、前記画像センサが前記第1画像サイズで撮像した場合に前記画像センサから前記画像データを取り込むことが可能な所定の時間当たりのフレーム数と比べて、前記所定の時間当たりに撮像するフレーム数が少なく設定され、前記第2制御では、前記画像センサが前記第2画像サイズにより撮像した場合に前記画像センサから前記画像データを取り込むことが可能な所定の時間当たりのフレーム数と比べて、前記所定の時間当たりに撮像するフレーム数が少なく設定されている、
<1>乃至<3>のいずれか一つに記載の液体吐出装置。
<5>
前記切替制御部が切り替える前記第2制御では、前記液体吐出装置が前記被搬送物を搬送可能な最高速度に基づいて設定された前記第2搬送速度で前記被搬送物を搬送した場合に、前記搬送方向の上流側において所定の領域を撮像してから、前記搬送方向の下流側において当該所定の領域を撮像するまでの間に、前記画像センサから前記画像データを取り込むことができるように、前記第2画像サイズが設定されている、
<1>乃至<4>のいずれか1つに記載の液体吐出装置。
<6>
前記切替制御部が切り替える前記第1制御において撮像に用いる前記第1画像サイズによって撮像される範囲は、複数の前記液体吐出ヘッドユニットの各々に対応する領域を撮像する前記画像センサ間で生じる可能性があるものとして予め設定されている誤差情報よりも大きい、
<1>乃至<5>のいずれか1つに記載の液体吐出装置。
<7>
被搬送物を搬送する搬送方向の経路上における異なる位置に設けられた複数の液体吐出ヘッドユニットと、前記液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された前記被搬送物の領域を撮像する画像センサと、を備えた液体吐出装置で行われる検知方法であって、
前記画像センサに撮像された画像データに基づいて、複数の前記液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された位置の間のずれ量を検知する検知ステップと、
前記検知ステップによって検知された前記ずれ量に基づいて、前記液体吐出ヘッドユニットから液体を吐出するタイミングを補正する補正ステップと、
前記検知ステップが前記ずれ量の検知を行う間に行われる制御として、前記画像センサのうち第1画像サイズにより前記被搬送物を撮像する間に前記被搬送物を第1搬送速度で搬送する第1制御と、前記画像センサのうち、前記第1画像サイズよりも画素数が少ない第2画像サイズにより前記被搬送物を撮像する間に前記被搬送物を前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送する第2制御と、を切り替える切替ステップと、
前記第1制御によって前記第1画像サイズにより撮像した前記画像データに基づいて前記検知ステップによって検知された前記ずれ量に従って、前記第2制御が行われている間の撮像に用いる前記画像センサの画素の位置を設定する設定ステップと、
を有することを特徴とする検知方法。
110、110A、110B、110C、110D、110E、110F 液体を吐出する装置
120 ウェブ
210K ブラック液体吐出ヘッドユニット
210C シアン液体吐出ヘッドユニット
210M マゼンタ液体吐出ヘッドユニット
210Y イエロー液体吐出ヘッドユニット
SENK ブラック用センサデバイス
SENC シアン用センサデバイス
SENM マゼンタ用センサデバイス
SENY イエロー用センサデバイス
11、11' エリアセンサ
401 計測部
402 計算部
403 検知処理部
404 補正部
405 切替制御部
406 設定部
520 コントローラ
521 計算器
特開2018-130956号公報

Claims (7)

  1. 被搬送物を搬送する搬送方向の経路上における異なる位置に設けられた複数の液体吐出ヘッドユニットと、
    前記液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された前記被搬送物の領域を撮像する画像センサと、
    前記画像センサに撮像された画像データに基づいて、複数の前記液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された位置の間のずれ量を検知する検知処理部と、
    前記検知処理部によって検知された前記ずれ量に基づいて、前記液体吐出ヘッドユニットから液体を吐出するタイミングを補正する補正部と、
    前記検知処理部が前記ずれ量の検知を行う間に行われる制御として、前記画像センサのうち第1画像サイズにより前記被搬送物を撮像する間に前記被搬送物を第1搬送速度で搬送する第1制御と、前記画像センサのうち、前記第1画像サイズよりも画素数が少ない第2画像サイズにより前記被搬送物を撮像する間に前記被搬送物を前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送する第2制御と、を切り替える切替制御部と、
    前記第1制御によって前記第1画像サイズにより撮像した前記画像データに基づいて前記検知処理部によって検知された前記ずれ量に従って、前記第2制御が行われている間の撮像に用いる前記画像センサの画素の位置を設定する設定部と、
    を備える液体吐出装置。
  2. 前記設定部は、複数の前記液体吐出ヘッドユニットの各々によって液体が吐出された領域のうち、前記搬送方向において下流側の領域に対応する、前記画像センサの画素の位置を設定する、
    請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 被搬送物を搬送する搬送方向の経路上における異なる位置に設けられた複数の液体吐出ヘッドユニットと、
    前記液体吐出ヘッドユニット毎に設けられた画像センサであって、当該液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された前記被搬送物の領域を撮像する画像センサと、
    前記画像センサに撮像された画像データに基づいて、複数の前記液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された位置の間のずれ量を検知する検知処理部と、
    前記検知処理部によって検知された前記ずれ量に基づいて、前記液体吐出ヘッドユニットから液体を吐出するタイミングを補正する補正部と、
    前記検知処理部が前記ずれ量の検知を行う間に行われる制御として、前記画像センサのうち第1画像サイズにより前記被搬送物を撮像する間に前記被搬送物を第1搬送速度で搬送する第1制御と、前記画像センサのうち、前記第1画像サイズよりも画素数が少ない第2画像サイズにより前記被搬送物を撮像する間に前記被搬送物を前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送する第2制御と、を切り替える切替制御部と、
    前記第1制御が行われている間に前記第1画像サイズにより検知された主走査方向の前記ずれ量、及び前記第2制御が行われている間に前記第2画像サイズにより検知された主走査方向の前記ずれ量のうちいずれか一つ以上に基づいて前記液体吐出ヘッドユニットを主走査方向の移動を制御する移動制御部と、
    を備える液体吐出装置。
  4. 前記画像センサは、前記第1制御では、前記画像センサが前記第1画像サイズで撮像した場合に前記画像センサから前記画像データを取り込むことが可能な所定の時間当たりのフレーム数と比べて、前記所定の時間当たりに撮像するフレーム数が少なく設定され、前記第2制御では、前記画像センサが前記第2画像サイズにより撮像した場合に前記画像センサから前記画像データを取り込むことが可能な所定の時間当たりのフレーム数と比べて、前記所定の時間当たりに撮像するフレーム数が少なく設定されている、
    請求項1又は3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記切替制御部が切り替える前記第2制御では、前記液体吐出装置が前記被搬送物を搬送可能な最高速度に基づいて設定された前記第2搬送速度で前記被搬送物を搬送した場合に、前記搬送方向の上流側において所定の領域を撮像してから、前記搬送方向の下流側において当該所定の領域を撮像するまでの間に、前記画像センサから前記画像データを取り込むことができるように、前記第2画像サイズが設定されている、
    請求項1又は3に記載の液体吐出装置。
  6. 前記切替制御部が切り替える前記第1制御において撮像に用いる前記第1画像サイズによって撮像される範囲は、複数の前記液体吐出ヘッドユニットの各々に対応する領域を撮像する前記画像センサ間で生じる可能性があるものとして予め設定されている誤差情報よりも大きい、
    請求項1又は3に記載の液体吐出装置。
  7. 被搬送物を搬送する搬送方向の経路上における異なる位置に設けられた複数の液体吐出ヘッドユニットと、前記液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された前記被搬送物の領域を撮像する画像センサと、を備えた液体吐出装置で行われる検知方法であって、
    前記画像センサに撮像された画像データに基づいて、複数の前記液体吐出ヘッドユニットによって液体が吐出された位置の間のずれ量を検知する検知ステップと、
    前記検知ステップによって検知された前記ずれ量に基づいて、前記液体吐出ヘッドユニットから液体を吐出するタイミングを補正する補正ステップと、
    前記検知ステップが前記ずれ量の検知を行う間に行われる制御として、前記画像センサのうち第1画像サイズにより前記被搬送物を撮像する間に前記被搬送物を第1搬送速度で搬送する第1制御と、前記画像センサのうち、前記第1画像サイズよりも画素数が少ない第2画像サイズにより前記被搬送物を撮像する間に前記被搬送物を前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送する第2制御と、を切り替える切替ステップと、
    前記第1制御によって前記第1画像サイズにより撮像した前記画像データに基づいて前記検知ステップによって検知された前記ずれ量に従って、前記第2制御が行われている間の撮像に用いる前記画像センサの画素の位置を設定する設定ステップと、
    を有することを特徴とする検知方法。
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