JP2023056146A - スライドドア給電装置 - Google Patents

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弘哲 中山
Hirotetsu Nakayama
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Abstract

【課題】スライドドアが前後方向にスライドした際に、ハーネスに過大な負荷が掛かることを防止できるスライドドア給電装置を提供する。【解決手段】スライドドア給電装置1は、車体100とスライドドア200の間に架け渡されるハーネス2と、車体100に固定されてハーネス2の一端側部分を保持する車体側保持部3と、スライドドア200に固定されてハーネス2の他端側部分を保持するスライドドア側保持部4とを有している。スライドドア側保持部4には、枢動可能に支持されるリンクケース42と、リンクケース42における枢動先端側に配置されるトップローラ43と、トップローラ43に対して少なくともハーネス2が通る隙間を隔てて配置されるベースローラ44とが設けられている。そして、ハーネス2がトップローラ43ならびにベースローラ44に対してS字状に巻き掛けられている。【選択図】図4

Description

この発明は、車体からスライドドアに組み込まれた電装部品に対して給電を行うスライドドア給電装置に関する。
従来より、自動車のスライドドアには、パワーウインドウ用モーターやオーディオ用スピーカー等の電装部品が組み込まれている。そのため、車体からこれらの電装部品に対して給電を行うスライドドア給電装置が存在している(特許文献1参照)。
このようなスライドドア給電装置は、車体とスライドドアの間に架け渡されるハーネスと、車体に固定されてハーネスの一端側部分を保持する車体側保持部と、スライドドアに固定されてハーネスの他端側部分を保持するスライドドア側保持部とを有している。
ところで、スライドドアが前後方向にスライドすると、車体とスライドドアの間に架け渡されるハーネスが変形することとなる。つまりは、スライドドアが前後方向にスライドすると、車体に固定された車体側保持部とスライドドアに固定されたスライドドア側保持部の相対位置が変化するので、これらに架け渡されるハーネスが変形することとなる。すると、ハーネスに局所的な曲げ(大きな曲率の曲げ、つまりは曲がりの程度がきつい急激な曲げ)が生じ、ひいてはハーネスに過大な負荷が掛かるおそれがあった。
特開2001-260770号公報
本願発明は、スライドドアが前後方向にスライドした際に、ハーネスに過大な負荷が掛かることを防止できるスライドドア給電装置を提供することを目的としている。
この発明は、車体からスライドドアに組み込まれた電装部品に対して給電を行うスライドドア給電装置であって、前記車体と前記スライドドアの間に架け渡されるハーネスと、前記車体に固定されて前記ハーネスの一端側部分を保持する車体側保持部と、前記スライドドアに固定されて前記ハーネスの他端側部分を保持するスライドドア側保持部とを有し、前記車体側保持部又は前記スライドドア側保持部には、枢動可能に支持される枢動部と、前記枢動部における枢動先端側に配置される第一巻掛部と、前記第一巻掛部に対して少なくとも前記ハーネスが通る隙間を隔てて配置される第二巻掛部とが設けられており、前記ハーネスが前記第一巻掛部ならびに前記第二巻掛部に対してS字状に巻き掛けられたことを特徴としている。
なお、本発明における枢動先端側とは、枢動部の枢動中心から離間する方向である径方向外側を表している。また、後述する枢動基端側とは、枢動部の枢動中心に近接する方向である径方向内側を表している。これらの定義は、以降おいて不変である。
また本願発明には、車体とスライドドアの間に架け渡されるハーネスの一端側部分を保持する車体側保持部であって、枢動可能に支持される枢動部と、前記枢動部における枢動先端側に配置される第一巻掛部と、前記第一巻掛部に対して少なくとも前記ハーネスが通る隙間を隔てて配置される第二巻掛部とが設けられており、前記ハーネスが前記第一巻掛部ならびに前記第二巻掛部に対してS字状に巻き掛けられた車体側保持部が含まれるものとする。
さらに本願発明には、車体とスライドドアの間に架け渡されるハーネスの他端側部分を保持するスライドドア側保持部であって、枢動可能に支持される枢動部と、前記枢動部における枢動先端側に配置される第一巻掛部と、前記第一巻掛部に対して少なくとも前記ハーネスが通る隙間を隔てて配置される第二巻掛部とが設けられており、前記ハーネスが前記第一巻掛部ならびに前記第二巻掛部に対してS字状に巻き掛けられたスライドドア側保持部が含まれるものとする。
これらの発明によれば、スライドドアが前後方向にスライドした際に、ハーネスに過大な負荷が掛かることを防止できる。
詳述すると、本願発明に係るスライドドア給電装置、車体側保持部ならびにスライドドア側保持部によれば、枢動可能に支持される枢動部と、枢動部における枢動先端側に配置される第一巻掛部と、第一巻掛部に対して少なくともハーネスが通る隙間を隔てて配置される第二巻掛部とが設けられている。そして、ハーネスが第一巻掛部ならびに第二巻掛部に対してS字状に巻き掛けられている。そのため、枢動部が枢動すると、枢動動作に応じてハーネスが変形してハーネス経路が変化することとなる。したがって、スライドドアのスライド動作に伴って枢動部が枢動されることにより、ハーネスの弛みをなくしあるいは緊張を緩和するので、ハーネスに局所的な曲げが生じることを防止できる。また、ハーネスに引張荷重が作用しても、ハーネスが第一巻掛部ならびに第二巻掛部に沿って曲げ返されるので、ハーネスに局所的な曲げが生じることを防止できる。ひいては、スライドドアが前後方向にスライドした際に、ハーネスに過大な負荷が掛かることを防止できる。
この発明の態様として、前記枢動部を枢動方向の一方側へ付勢する付勢部材が備えられており、前記付勢部材の付勢力によって前記枢動部が一方側へ枢動すると、前記車体側保持部と前記スライドドア側保持部とによって保持された前記ハーネスが前記スライドドア側保持部に向かって引き込まれ、前記付勢部材の付勢力に抗して前記枢動部が他方側へ枢動すると、前記車体側保持部と前記スライドドア側保持部とによって保持された前記ハーネスが前記車体側保持部に向かって引き出されてもよい。
この発明により、スライドドアのスライド動作に伴う車体側保持部とスライドドア側保持部の相対位置の変化によってハーネスに作用する引張荷重が低下すると、枢動部が一方側へ枢動してハーネスを引き込むことができる。また、車体側保持部とスライドドア側保持部の相対位置の変化によってハーネスに作用する引張荷重が増加すると、枢動部が他方側へ枢動してハーネスを引き出すことができる。したがって、ハーネスに作用する引張荷重の増減に応じて枢動部が枢動されることにより、ハーネスの弛みをなくしあるいは緊張を緩和するので、ハーネスに局所的な曲げが生じることを防止できる。ひいては、スライドドアが前後方向にスライドした際に、ハーネスに過大な負荷が掛かることを防止できる。加えて、モーター等の駆動源を用いて枢動部を枢動させるものではないので、軽量化ならびにコストの低減を実現することが可能となる。
またこの発明の態様として、前記スライドドアを全開状態から全閉状態又は全閉状態から全開状態とする際に、全開状態と全閉状態の間における中途状態にて前記車体側保持部と前記スライドドア側保持部が最も近接してもよい。
この発明により、スライドドアがスライド動作を始めてから中途状態まではハーネスに作用する引張荷重の減少によって枢動部が一方側へ枢動するので、ハーネスを引き込むことができる。そして、中途状態からはハーネスに作用する引張荷重の増加によって枢動部が他方側へ枢動するので、ハーネスを引き出すことができる。したがって、スライドドアのスライド動作に伴う引張荷重の増減に応じて枢動部が枢動されることにより、ハーネスの弛みをなくしあるいは緊張を緩和するので、ハーネスに局所的な曲げが生じることを防止できる。ひいては、スライドドアが前後方向にスライドした際に、ハーネスに過大な負荷が掛かることを防止できる。加えて、ハーネスの全長を短くできるので、軽量化ならびにコストの低減を実現することが可能となる。
またこの発明の態様として、前記スライドドアが全開状態のときよりも全閉状態のときに、前記第一巻掛部への巻き掛け長さが長くなるS字方向に前記ハーネスが巻き掛けられてもよい。
この発明により、スライドドアが全閉状態のときに、ハーネスが第一巻掛部に沿って曲げ返して配索される。すると、スライドドアが全閉状態とされて自動車が走行している際に、ハーネスに適度な引張荷重を作用させることができるとともに、ハーネスの巻き掛け長さを確保して安定性を向上させることができる。そのため、走行振動に起因してハーネスが振れ、第一巻掛部やその他の周囲構造物にぶつかって異音が生じることを防止できる。
またこの発明の態様として、前記第一巻掛部が前記ハーネスの巻き掛け方向に回転自在に支持されてもよい。
この発明により、ハーネスの引き込みあるいは引き出しに追従して第一巻掛部が回転するので、ハーネスと第一巻掛部との摩擦を減らすことができる。そのため、ハーネスの円滑な引き込みあるいは引き出しを可能としつつ、ハーネスの被覆等が擦れて破損することを防止できる。
またこの発明の態様として、前記第二巻掛部が前記ハーネスの巻き掛け方向に回転自在に支持されてもよい。
この発明により、ハーネスの引き込みあるいは引き出しに追従して第二巻掛部が回転するので、ハーネスと第二巻掛部との摩擦を減らすことができる。そのため、ハーネスの円滑な引き込みあるいは引き出しを可能としつつ、ハーネスの被覆等が擦れて破損することを防止できる。
またこの発明の態様として、前記第二巻掛部が前記枢動部における枢動基端側に設けられてもよい。
この発明により、第一巻掛部のみならず第二巻掛部も枢動部に設けられるため、コンパクト化を実現できる。また、枢動部に対して第一巻掛部と第二巻掛部を取り付けた後に、これらを一体として被取付箇所に取り付ければよいため、組立性の向上も実現することが可能となる。
またこの発明の態様として、前記枢動部が互いに対向する一対の枢動板を有しており、一対の前記枢動板の間に前記第一巻掛部及び前記第二巻掛部が配置されてもよい。
この発明により、第一巻掛部と第二巻掛部の間を通るハーネスのハーネス経路を一対の枢動板によっても拘束できる。そのため、例えば走行振動に起因してハーネスが振れても、第一巻掛部や第二巻掛部に巻き掛けられたハーネスが各巻掛部から脱落することを防止できる。
またこの発明の態様として、前記枢動部における枢動先端側に案内板が設けられており、前記案内板が前記第一巻掛部に導かれる前記ハーネスに沿って配置されてもよい。
この発明により、車体側保持部又はスライドドア側保持部から第一巻掛部に導かれるハーネスのハーネス経路を案内板によって拘束できる。そのため、例えば走行振動に起因してハーネスが振れても、第一巻掛部や第二巻掛部に巻き掛けられたハーネスが少なくとも第一巻掛部から脱落することを防止できる。また、枢動部の外縁部分にハーネスが引っ掛かることを防止できる。
本願発明によれば、スライドドアが前後方向にスライドした際に、ハーネスに過大な負荷が掛かることを防止できる。
スライドドア給電装置の斜視図。 スライドドア側保持部の斜視図。 スライドドア側保持部の分解斜視図。 スライドドア給電装置の動作態様を示す説明図。 スライドドアが全開状態から中途状態までスライドした際のスライドドア側保持部の動作態様を示す説明図。 スライドドアが中途状態から全閉状態までスライドした際のスライドドア側保持部の動作態様を示す説明図。 スライドドアが全閉状態から中途状態までスライドした際のスライドドア側保持部の動作態様を示す説明図。 スライドドアが中途状態から全開状態までスライドした際のスライドドア側保持部の動作態様を示す説明図。 他の実施形態に係るスライドドア側保持部の斜視図。 他の実施形態に係るスライドドア側保持部の斜視図。 他の実施形態に係るスライドドア側保持部の斜視図。 他の実施形態に係るスライドドア側保持部の側面図。
この発明の一実施形態を図面に基づいて詳述する。
本願においては、全ての図面で車体100の方向を示している。詳しくは、矢印Fが前方側を示し、矢印Bが後方側を示し、矢印Rが右方側を示し、矢印Lが左方側を示している。そして、矢印Uが上方側を示し、矢印Dが下方側を示している。
図1はスライドドア給電装置1の斜視図である。図2はスライドドア側保持部4を示す斜視図である。また、図3はスライドドア側保持部4の分解斜視図である。さらに、図4はスライドドア給電装置1の動作態様を示す説明図である。そして、図5から図8は、スライドドア側保持部4の動作態様を示す説明図である。なお、図5から図8においては、後述するトップローラ43及びベースローラ44が見えるようカバープレート424を削除している。
図5から図8について具体的に説明すると、図5はスライドドア200が全開状態から中途状態までスライドした際のスライドドア側保持部4の動作態様を示す説明図であり、図6はスライドドア200が中途状態から全閉状態までスライドした際のスライドドア側保持部4の動作態様を示す説明図である。また、図7はスライドドア200が全閉状態から中途状態までスライドした際のスライドドア側保持部4の動作態様を示す説明図であり、図8はスライドドア200が中途状態から全開状態までスライドした際のスライドドア側保持部4の動作態様を示す説明図である。
図1に示すように、本願発明に係るスライドドア給電装置1は、車体100からスライドドア200に組み込まれた電装部品に対して給電を行うものである。スライドドア給電装置1は、主にハーネス2と車体側保持部3とスライドドア側保持部4とを有している。以下に、これらの構造を説明した後に、スライドドア側保持部4の動作態様について説明する。
ハーネス2は、車体100とスライドドア200の間に架け渡される。ハーネス2は、複数本の被覆電線21を束ねて構成されている(図2及び図3参照)。ハーネス2は、その基端部分に各被覆電線21に加締められた端子金具を収容するコネクタ22が取り付けられている。また、ハーネス2は、その先端部分にも各被覆電線21に加締められた端子金具を収容するコネクタ23が取り付けられている。なお、ハーネス2は、可撓性を有する外装部材24によって覆われている。
車体側保持部3は、車体100に固定されてハーネス2の一端側部分を保持するものである。車体側保持部3は、車体100のフロアパネル101に固定されるベースブロック31を有している。ベースブロック31には、車体100に配索されたハーネス102のコネクタ103が取り付けられており、かかるコネクタ103に対して前述のコネクタ22が接続される。これにより、車体100に配索されたハーネス102とスライドドア給電装置1を構成するハーネス2が電気的に接続されることとなる。なお、ベースブロック31にコネクタ103が取り付けられなくてもよい。また、コネクタ103及びコネクタ22を備えず、ハーネス102とハーネス2が連続していてもよい。
スライドドア側保持部4は、スライドドア200に固定されてハーネス2の他端側部分を保持するものである。スライドドア側保持部4は、スライドドア200のインナーパネル201に固定されるベースプレート41を有している。ベースプレート41には、スライドドア200に配索されたハーネス202のコネクタ203が取り付けられており、かかるコネクタ203に対して前述のコネクタ23が接続される。これにより、スライドドア200に配索されたハーネス202とスライドドア給電装置1を構成するハーネス2が電気的に接続されることとなる。なお、ベースプレート41にコネクタ203が取り付けられなくてもよい。また、コネクタ203及びコネクタ23を備えず、ハーネス202とハーネス2が連続していてもよい。
図2及び図3に示すように、スライドドア側保持部4には、前述のベースプレート41のほか、枢動部であるリンクケース42と、第一巻掛部であるトップローラ43と、第二巻掛部であるベースローラ44と、付勢部材であるコイルスプリング45とが設けられている。そして、車体側保持部3を構成する前述のコネクタ103からスライドドア側保持部4を構成する前述のコネクタ203に至るハーネス2がトップローラ43ならびにベースローラ44に対してS字状に巻き掛けられている。
ベースプレート41は、スライドドア200のインナーパネル201に固定される。ベースプレート41は、略正方形状に形成された板状部品であって、それぞれの角部にボルト孔41hが形成されている。そのため、かかるボルト孔41hに挿通されるボルト41Bを締め付けることで、インナーパネル201に固定することができる。なお、ベースプレート41の中央部分には、ベースプレート41に対して垂直に延出されるセンターシャフト411が形成されている。さらに、センターシャフト411の前斜め上方側には、後述するストッパシャフト412が形成されている。
リンクケース42は、ベースプレート41のセンターシャフト411に対して枢動可能に支持される。リンクケース42を構成するメインプレート421は、略長方形状に形成された板状部品であって、その中央部分よりも長手方向の一端側に偏位した位置にトップシャフト422が形成されている。また、その中央部分よりも長手方向の他端側に偏位した位置にベースシャフト423が形成されている。そして、ベースシャフト423の中央部分には、シャフト孔42hが形成されており、かかるシャフト孔42hにセンターシャフト411が挿通されることで、センターシャフト411に対して枢動可能に支持される。
また、リンクケース42は、メインプレート421に対向するカバープレート424を有している。カバープレート424も、略長方形状に形成された板状部品であって、その中央部分よりも長手方向の一端側に偏位した位置に係止軸425が形成されている。また、その中央部分よりも長手方向の他端側に偏位した位置に係止軸426が形成されている。そのため、係止軸425がトップシャフト422の中央部分に形成された係止孔42aに挿入されることで、互いを係止することができる。同様に、係止軸426がセンターシャフト411の中央部分に形成された係止孔41aに挿入されることで、互いを係止することができる。
トップローラ43は、リンクケース42における枢動先端側に配置される。具体的には、センターシャフト411を中心に枢動するメインプレート421の長手方向の一端側である枢動先端側に形成されたトップシャフト422に嵌め合わされた状態で配置される。そのため、トップローラ43は、メインプレート421とともに枢動自在とされ(図5から図8における矢印P参照)、かつトップシャフト422を中心に回転自在とされる(図5から図8における矢印R参照)。なお、トップローラ43の中心軸(トップシャフト422の中心軸)から外周面までの長さ(ローラ半径)は、ハーネス2の許容曲げ半径よりも大きく設定されている。
また、トップローラ43は、リンクケース42を構成するメインプレート421とカバープレート424の間に配置されている。つまり、トップシャフト422の基端側に配置されたメインプレート421とトップシャフト422の先端側に配置されたカバープレート424の間に配置されている。そのため、トップローラ43がトップシャフト422から抜け落ちることがない。さらには、トップローラ43に巻き掛けられたハーネス2も、メインプレート421とカバープレート424の間に配置されることとなる。そのため、例えば走行振動に起因してハーネス2が振れても、かかるハーネス2がトップローラ43から脱落することがない。
ベースローラ44は、トップローラ43に対して少なくともハーネス2が通る隙間を隔てて配置される。具体的には、ハーネス2の直径よりも大きな隙間を隔ててメインプレート421の長手方向の他端側である枢動基端側に形成されたベースシャフト423に嵌め合わされた状態で配置される。そのため、ベースローラ44は、メインプレート421の枢動動作に関わらず、その位置について不動とされ、ベースシャフト423を中心に回転自在とされる(図5から図8における矢印R参照)。なお、ベースローラ44の中心軸(ベースシャフト423の中心軸)から外周面までの長さ(ローラ半径)は、ハーネス2の許容曲げ半径よりも大きく設定されている。
また、ベースローラ44は、リンクケース42を構成するメインプレート421とカバープレート424の間に配置されている。つまり、ベースシャフト423の基端側に配置されたメインプレート421とベースシャフト423の先端側に配置されたカバープレート424の間に配置されている。そのため、ベースローラ44がベースシャフト423から抜け落ちることがない。さらには、ベースローラ44に巻き掛けられたハーネス2も、メインプレート421とカバープレート424の間に配置されることとなる。そのため、例えば走行振動に起因してハーネス2が振れても、かかるハーネス2がベースローラ44から脱落することがない。
コイルスプリング45は、リンクケース42を構成するメインプレート421を枢動方向の一方側へ付勢するものである。具体的には、コイルスプリング45の螺旋状に巻かれた胴体部分451がセンターシャフト411に嵌め合わされており、胴体部分451から延出した一端部45eがベースプレート41に引っ掛けられ、胴体部分451から延出した他端部45tがメインプレート421に引っ掛けられることで、センターシャフト411を中心にメインプレート421を右方側(車内側)から視て反時計方向へ付勢するものである。なお、コイルスプリング45は、ベースシャフト423の中央部分に形成されたシャフト孔42hの内側に収容されている。
また、コイルスプリング45は、ベースプレート41とリンクケース42を構成するカバープレート424の間に配置されている。つまり、センターシャフト411の基端側に配置されたベースプレート41とセンターシャフト411の先端側に配置されたカバープレート424の間に配置されている。そのため、コイルスプリング45がセンターシャフト411から抜け落ちることがない。さらには、コイルスプリング45がベースシャフト423の中央部分に形成されたシャフト孔42hの内側に収容されるため、コンパクト化を実現できる。また、ベースプレート41等に対してコイルスプリング45を取り付けた後に、これらを一体としてインナーパネル201に固定すればよいため、組立性の向上も実現している。
このような構造とすることにより、図4に示すように、スライドドア200のスライド動作に伴ってスライドドア側保持部4を構成するリンクケース42が枢動することとなる。そして、リンクケース42が枢動すると、ハーネス2が変形してハーネス経路が変化することとなる。以下に、図5から図8を用いて、スライドドア200のスライド動作に伴ってリンクケース42が枢動する理由と、ハーネス2のハーネス経路を変化させることの効果について説明する。
まず、図5及び図6を用いて、スライドドア200を全開状態から全閉状態とする場合について説明する。具体的には、図5を用いて、スライドドア200を全開状態から中途状態(半開状態)とする際にリンクケース42が枢動する理由と、ハーネス2のハーネス経路を変化させることの効果について説明する。また、図6を用いて、スライドドア200を中途状態(半開状態)から全閉状態とする際にリンクケース42が枢動する理由と、ハーネス2のハーネス経路を変化させることの効果について説明する。
スライドドア200が全開状態である場合、車体側保持部3とスライドドア側保持部4の相対位置は離間している(図4参照)。図5(a)に示すように、車体側保持部3を構成する前述のコネクタ103から延出されたハーネス2は、トップローラ43に接した後にトップローラ43とベースローラ44の間を通り、ベースローラ44の1/4周程度に巻き掛けられてスライドドア側保持部4を構成する前述のコネクタ203に至る。このとき、ハーネス2には、比較的に大きな引張荷重が作用しているため、コイルスプリング45の付勢力に抗してリンクケース42が右方側(車内側)から視て時計方向へ枢動した状態で保たれる。
その後、図5(b)に示すように、スライドドア200を閉じる方向にスライドさせると、車体側保持部3とスライドドア側保持部4の相対位置が近接してハーネス2に作用する引張荷重が減少する。そのため、コイルスプリング45の付勢力によってリンクケース42が反時計方向へ枢動することとなる(矢印P参照)。このような動作態様により、前述のコネクタ103からコネクタ203に至るハーネス2は、リンクケース42とともに枢動するトップローラ43によって押し上げられて上方側へ引き込まれる。したがって、かかるハーネス2の弛みをなくすことができる。このとき、ハーネス2は、トップローラ43ならびにベースローラ44に沿って巻き掛けられているので、ハーネス2に局所的な曲げが生じることを防止できる。なお、トップローラ43ならびにベースローラ44は、ハーネス2の引き込みに追従して適宜に回転することとなる(矢印R参照)。
また、図6(a)に示すように、スライドドア200が中途状態(半開状態)である場合、車体側保持部3を構成する前述のコネクタ103から延出されたハーネス2は、トップローラ43の1/2周程度に巻き掛けられた後にトップローラ43とベースローラ44の間を通り、ベースローラ44の1/2周程度に巻き掛けられてスライドドア側保持部4を構成する前述のコネクタ203に至る。このとき、ベースプレート41に形成されたストッパシャフト412により、リンクケース42がさらに反時計方向へ枢動することを規制している。なお、ハーネス2には、比較的に小さいながらも引張荷重が作用し続けるようにストッパシャフト412の位置について考慮がなされている。
その後、図6(b)に示すように、さらにスライドドア200を閉じる方向にスライドさせると、車体側保持部3とスライドドア側保持部4の相対位置が再び離間してハーネス2に作用する引張荷重が増加する。そのため、コイルスプリング45の付勢力に抗してリンクケース42が時計方向へ枢動することとなる(矢印P参照)。このような動作態様により、前述のコネクタ103からコネクタ203に至るハーネス2は、リンクケース42とともに枢動するトップローラ43を押し下げて下方側へ引き出される。したがって、かかるハーネス2の緊張を緩和することができる。このとき、ハーネス2は、トップローラ43ならびにベースローラ44に沿って巻き掛けられているので、ハーネス2に局所的な曲げが生じることを防止できる。なお、トップローラ43ならびにベースローラ44は、ハーネス2の引き込みに追従して適宜に回転することとなる(矢印R参照)。
次に、図7及び図8を用いて、スライドドア200を全閉状態から全開状態とする場合について説明する。具体的には、図7を用いて、スライドドア200を全閉状態から中途状態(半開状態)とする際にリンクケース42が枢動する理由と、ハーネス2のハーネス経路を変化させることの効果について説明する。また、図8を用いて、スライドドア200を中途状態(半開状態)から全開状態とする際にリンクケース42が枢動する理由と、ハーネス2のハーネス経路を変化させることの効果について説明する。
スライドドア200が全閉状態である場合、車体側保持部3とスライドドア側保持部4の相対位置は離間している(図4参照)。図7(a)に示すように、スライドドア200が全閉状態である場合、車体側保持部3を構成する前述のコネクタ103から延出されたハーネス2は、トップローラ43の1/2周程度に巻き掛けられた後にトップローラ43とベースローラ44の間を通り、ベースローラ44の1/4周程度に巻き掛けられてスライドドア側保持部4を構成する前述のコネクタ203に至る。このとき、ハーネス2には、比較的に大きな引張荷重が作用しているため、コイルスプリング45の付勢力に抗してリンクケース42が右方側(車内側)から視て時計方向へ枢動した状態で保たれる。
その後、図7(b)に示すように、スライドドア200を開ける方向にスライドさせると、車体側保持部3とスライドドア側保持部4の相対位置が近接してハーネス2に作用する引張荷重が減少する。そのため、コイルスプリング45の付勢力によってリンクケース42が反時計方向へ枢動することとなる(矢印P参照)。このような動作態様により、前述のコネクタ103からコネクタ203に至るハーネス2は、リンクケース42とともに枢動するトップローラ43によって押し上げられて上方側へ引き込まれる。したがって、かかるハーネス2の弛みをなくすことができる。このとき、ハーネス2は、トップローラ43ならびにベースローラ44に沿って巻き掛けられているので、ハーネス2に局所的な曲げが生じることを防止できる。なお、トップローラ43ならびにベースローラ44は、ハーネス2の引き込みに追従して適宜に回転することとなる(矢印R参照)。
また、図8(a)に示すように、スライドドア200が中途状態(半開状態)である場合、車体側保持部3を構成する前述のコネクタ103から延出されたハーネス2は、トップローラ43の1/2周程度に巻き掛けられた後にトップローラ43とベースローラ44の間を通り、ベースローラ44の1/2周程度に巻き掛けられてスライドドア側保持部4を構成する前述のコネクタ203に至る。このとき、ベースプレート41に形成されたストッパシャフト412により、リンクケース42がさらに反時計方向へ枢動することを規制している。なお、ハーネス2には、比較的に小さいながらも引張荷重が作用し続けるようにストッパシャフト412の位置について考慮がなされている。
その後、図8(b)に示すように、さらにスライドドア200を開ける方向にスライドさせると、車体側保持部3とスライドドア側保持部4の相対位置が再び離間してハーネス2に作用する引張荷重が増加する。そのため、コイルスプリング45の付勢力に抗してリンクケース42が時計方向へ枢動することとなる(矢印P参照)。このような動作態様により、前述のコネクタ103からコネクタ203に至るハーネス2は、リンクケース42とともに枢動するトップローラ43を押し下げて下方側へ引き出される。したがって、かかるハーネス2の緊張を緩和することができる。このとき、ハーネス2は、トップローラ43ならびにベースローラ44に沿って巻き掛けられているので、ハーネス2に局所的な曲げが生じることを防止できる。なお、トップローラ43ならびにベースローラ44は、ハーネス2の引き込みに追従して適宜に回転することとなる(矢印R参照)。
ところで、本実施形態に係るスライドドア給電装置1において、スライドドア200が全開状態である場合は、図5(a)及び図8(b)に示すように、ハーネス2がトップローラ43に接した後にトップローラ43とベースローラ44の間を通り、ベースローラ44の1/4周程度に巻き掛けられる。それに対し、スライドドア200が全閉状態である場合は、図6(b)及び図7(a)に示すように、ハーネス2がトップローラ43の1/2周程度に巻き掛けられた後にトップローラ43とベースローラ44の間を通り、ベースローラ44の1/4周程度に巻き掛けられる。このように、スライドドア200が全開状態のときよりも全閉状態のときに、ハーネス2がトップローラ43に沿って曲げ返して配索されるようにしたのは、スライドドア200が全閉状態とされて自動車が走行している際に、ハーネス2に適度な引張荷重を作用させることができるとともに、ハーネス2の巻き掛け長さを確保して安定性を向上させることができるためである。
この点、スライドドア200が全閉状態とされて自動車が走行している際に、ハーネス2に適度な引張荷重を作用させ、ハーネス2の安定性を確保することができるのであれば、トップローラ43ならびにベースローラ44に巻き掛けられたハーネス2のS字方向が逆向きであってもよい。すなわち、スライドドア200が全閉状態である場合は、ハーネス2がトップローラ43に接した後にトップローラ43とベースローラ44の間を通り、ベースローラ44の1/4周程度に巻き掛けられ(図5(a)及び図8(b)参照)、スライドドア200が全開状態である場合は、ハーネス2がトップローラ43の1/2周程度に巻き掛けられた後にトップローラ43とベースローラ44の間を通り、ベースローラ44の1/4周程度に巻き掛けられてもよい(図6(b)及び図7(a)参照)。このように、スライドドア200が全閉状態のときよりも全開状態のときに、ハーネス2がトップローラ43に沿って曲げ返して配索されるようにしても、スライドドア給電装置1としての機能を果たすことは可能である。
以上のように、スライドドア給電装置1は、車体100からスライドドア200に組み込まれた電装部品に対して給電を行うものである。スライドドア給電装置1は、車体100とスライドドア200の間に架け渡されるハーネス2と、車体100に固定されてハーネス2の一端側部分を保持する車体側保持部3と、スライドドア200に固定されてハーネス2の他端側部分を保持するスライドドア側保持部4とを有している。スライドドア側保持部4には、枢動可能に支持されるリンクケース42と、リンクケース42における枢動先端側に配置されるトップローラ43と、トップローラ43に対して少なくともハーネス2が通る隙間を隔てて配置されるベースローラ44とが設けられている。そして、ハーネス2がトップローラ43ならびにベースローラ44に対してS字状に巻き掛けられている。
このようなスライドドア給電装置1によれば、スライドドア200が前後方向にスライドした際に、ハーネス2に過大な負荷が掛かることを防止できる。
詳述すると、本願発明に係るスライドドア給電装置1によれば、枢動可能に支持されるリンクケース42と、リンクケース42における枢動先端側に配置されるトップローラ43と、トップローラ43に対して少なくともハーネス2が通る隙間を隔てて配置されるベースローラ44とが設けられている。そして、ハーネスがトップローラ43ならびにベースローラ44に対してS字状に巻き掛けられている。そのため、リンクケース42が枢動すると、枢動動作に応じてハーネス2が変形してハーネス経路が変化することとなる。したがって、スライドドア200のスライド動作に伴ってリンクケース42が枢動されることにより、ハーネス2の弛みをなくしあるいは緊張を緩和するので、ハーネス2に局所的な曲げが生じることを防止できる。また、ハーネス2に引張荷重が作用しても、ハーネス2がトップローラ43ならびにベースローラ44に沿って曲げ返されるので、ハーネス2に局所的な曲げが生じることを防止できる。ひいては、スライドドア200が前後方向にスライドした際に、ハーネス2に過大な負荷が掛かることを防止できる。
また、スライドドア給電装置1においては、リンクケース42を枢動方向の一方側へ付勢するコイルスプリング45が備えられており、コイルスプリング45の付勢力によってリンクケース42が一方側へ枢動すると、車体側保持部3とスライドドア側保持部4とによって保持されたハーネス2がスライドドア側保持部4に向かって引き込まれ、車体側保持部3とスライドドア側保持部4とによって保持されたハーネス2が車体側保持部3に向かって引き出される。
このようなスライドドア給電装置1によれば、スライドドア200のスライド動作に伴う車体側保持部3とスライドドア側保持部4の相対位置の変化によってハーネス2に作用する引張荷重が低下すると、リンクケース42が一方側へ枢動してハーネス2を引き込むことができる。また、車体側保持部3とスライドドア側保持部4の相対位置の変化によってハーネス2に作用する引張荷重が増加すると、リンクケース42が他方側へ枢動してハーネス2を引き出すことができる。したがって、ハーネス2に作用する引張荷重の増減に応じてリンクケース42が枢動されることにより、ハーネス2の弛みをなくしあるいは緊張を緩和するので、ハーネス2に局所的な曲げが生じることを防止できる。ひいては、スライドドア200が前後方向にスライドした際に、ハーネス2に過大な負荷が掛かることを防止できる。加えて、モーター等の駆動源を用いてリンクケース42を枢動させるものではないので、軽量化ならびにコストの低減を実現することが可能となる。
また、スライドドア給電装置1においては、スライドドア200を全開状態から全閉状態又は全閉状態から全開状態とする際に、全開状態と全閉状態の間における中途状態(半開状態)にて車体側保持部3とスライドドア側保持部4が最も近接している。
このようなスライドドア給電装置1によれば、スライドドア200がスライド動作を始めてから中途状態(半開状態)まではハーネス2に作用する引張荷重の減少によってリンクケース42が一方側へ枢動するので、ハーネス2を引き込むことができる。そして、中途状態(半開状態)からはハーネス2に作用する引張荷重の増加によってリンクケース42が他方側へ枢動するので、ハーネス2を引き出すことができる。したがって、スライドドア200のスライド動作に伴う引張荷重の増減に応じてリンクケース42が枢動されることにより、ハーネス2の弛みをなくしあるいは緊張を緩和するので、ハーネス2に局所的な曲げが生じることを防止できる。ひいては、スライドドア200が前後方向にスライドした際に、ハーネス2に過大な負荷が掛かることを防止できる。加えて、ハーネス2の全長を短くできるので、軽量化ならびにコストの低減を実現することが可能となる。
また、スライドドア給電装置1においては、スライドドア200が全開状態のときよりも全閉状態のときに、トップローラ43への巻き掛け長さが長くなるS字方向にハーネス2が巻き掛けられている。
このようなスライドドア給電装置1によれば、スライドドア200が全閉状態のときに、ハーネス2がトップローラ43に沿って曲げ返して配索される。すると、スライドドア200が全閉状態とされて自動車が走行している際に、ハーネス2に適度な引張荷重を作用させることができるとともに、ハーネス2の巻き掛け長さを確保して安定性を向上させることができる。そのため、走行振動に起因してハーネス2が振れ、トップローラ43やその他の周囲構造物にぶつかって異音が生じることを防止できる。
また、スライドドア給電装置1においては、トップローラ43がハーネス2の巻き掛け方向に回転自在に支持される。
このようなスライドドア給電装置1によれば、ハーネス2の引き込みあるいは引き出しに追従してトップローラ43が回転するので、ハーネス2とトップローラ43との摩擦を減らすことができる。そのため、ハーネス2の円滑な引き込みあるいは引き出しを可能としつつ、ハーネス2の被覆等が擦れて破損することを防止できる。
また、スライドドア給電装置1においては、ベースローラ44がハーネス2の巻き掛け方向に回転自在に支持される。
このようなスライドドア給電装置1によれば、ハーネス2の引き込みあるいは引き出しに追従してベースローラ44が回転するので、ハーネス2とベースローラ44との摩擦を減らすことができる。そのため、ハーネス2の円滑な引き込みあるいは引き出しを可能としつつ、ハーネス2の被覆等が擦れて破損することを防止できる。
また、スライドドア給電装置1においては、ベースローラ44がリンクケース42における枢動基端側に設けられている。
このようなスライドドア給電装置1によれば、トップローラ43のみならずベースローラ44もリンクケース42に設けられるため、コンパクト化を実現できる。また、リンクケース42に対してトップローラ43とベースローラ44を取り付けた後に、これらを一体としてベースプレート41に取り付ければよいため、組立性の向上も実現することが可能となる。
また、スライドドア給電装置1においては、リンクケース42が互いに対向する一対のプレート421,424を有しており、一対のプレート421,424の間にトップローラ43及びベースローラ44が配置されている。
このようなスライドドア給電装置1によれば、トップローラ43とベースローラ44の間を通るハーネス2のハーネス経路をメインプレート421及びカバープレート424によっても拘束できる。そのため、例えば走行振動に起因してハーネス2が振れても、トップローラ43やベースローラ44に巻き掛けられたハーネス2が各ローラ43,44から脱落することを防止できる。
本願発明の構成と前述の実施形態との対応において、スライドドア給電装置はスライドドア給電装置1に対応し、
以下同様に、
ハーネスはハーネス2に対応し、
車体側保持部は車体側保持部3に対応し、
スライドドア側保持部はスライドドア側保持部4に対応し、
枢動部はリンクケース42に対応し、
第一巻掛部はトップローラ43に対応し、
第二巻掛部はベースローラ44に対応し、
付勢部材はコイルスプリング45に対応し、
車体は車体100に対応し、
スライドドアはスライドドア200に対応するも、
この発明は、前述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施形態を得ることができる。
例えば、本願に開示するスライドドア給電装置1において、リンクケース42は、略直方体状に形成されている。しかし、図9に示すように、リンクケース42に案内板427,428が設けられてもよい。案内板427は、メインプレート421における枢動先端側に形成された延長部分であり、案内板428はカバープレート424における枢動先端側に形成された延長部分である。これら案内板427,428は、右方側(車内側)から視て円弧形状となっている。
このように、本実施形態に係るスライドドア給電装置1においては、リンクケース42における枢動先端側に案内板427,428が設けられており、案内板427,428がトップローラ43に導かれるハーネス2に沿って配置されている。
このようなスライドドア給電装置1によれば、車体側保持部3からトップローラ43に導かれるハーネス2のハーネス経路を案内板427,428によって拘束できる。そのため、例えば走行振動に起因してハーネス2が振れても、トップローラ43やベースローラ44に巻き掛けられたハーネス2が少なくともトップローラ43から脱落することを防止できる。また、リンクケース42の外縁部分にハーネス2が引っ掛かることを防止できる。
また、本願に開示するスライドドア給電装置1において、ハーネス2は、複数本の被覆電線21を束ねたものである。しかし、図10に示すように、複数枚のフレキシブルフラットケーブルを重ね合わせたものでもよい。
このようなスライドドア給電装置1によれば、ハーネス2の許容曲げ半径がより小さくなるので、さらなるコンパクト化を実現でき、かつ同様の効果を奏するものと考えられる。つまりは、スライドドア200が前後方向にスライドした際に、ハーネス2に過大な負荷が掛かることを防止できる。その他にも、それぞれの実施形態に応じて同様の効果を得ることができる。
さらに、本願に開示するスライドドア給電装置1において、ベースローラ44は、リンクケース42における枢動基端側に設けられている。しかし、図11に示すように、ベースプレート41に設けられていてもよい。あるいは他の部材に設けられていてもよい。
このようなスライドドア給電装置1によれば、ベースローラ44がリンクケース42の外側に配置されるため、若干の大型化は避けられないものの、その他については同様の効果を奏するものと考えられる。つまりは、スライドドア200が前後方向にスライドした際に、ハーネス2に過大な負荷が掛かることを防止できる。その他にも、それぞれの実施形態に応じて同様の効果を得ることができる。
加えて、本願に開示するスライドドア給電装置1において、トップローラ43及びベースローラ44は、右方側(車内側)から視てそれぞれ円形状とされている。しかし、図12に示すように、一つの大きな円形状とされ、その外周面における所定位置から反対側の所定位置までハーネス通路4Pが形成されていてもよい。こうすることで、ハーネス通路4Pを挟んで形成された一方側の半円部分46がトップローラ43に相当し、他方側の半円部分47がベースローラ44に相当することとなる。
このようなスライドドア給電装置1によれば、ハーネス2の引き込みあるいは引き出しに追従して一方側の半円部分46ならびに他方側の半円部分47が回転しないため、ハーネス2と各半円部分46,47との摩擦を減らすことはできないものの、その他については同様の効果を奏するものと考えられる。つまりは、スライドドア200が前後方向にスライドした際に、ハーネス2に過大な負荷が掛かることを防止できる。その他にも、それぞれの実施形態に応じて同様の効果を得ることができる。
最後に、本願に開示するスライドドア給電装置1は、スライドドア側保持部4に枢動部(リンクケース42)等が設けられた構成となっている。しかしながら、車体側保持部3に枢動部(リンクケース42)等が設けられた構成であってもよい。具体的には、車体側保持部3に、枢動可能に支持される枢動部(リンクケース42)と、枢動部(リンクケース42)における枢動先端側に配置される第一巻掛部(トップローラ43)と、第一巻掛部(トップローラ43)に対して少なくともハーネス2が通る隙間を隔てて配置される第二巻掛部(ベースローラ44)とが設けられ、ハーネス2が第一巻掛部(トップローラ43)ならびに第二巻掛部(ベースローラ44)に対してS字状に巻き掛けられる構成であってもよい。
また、本願発明には、車体100とスライドドア200の間に架け渡されるハーネス2の一端側部分を保持する車体側保持部3であって、枢動可能に支持される枢動部(リンクケース42)と、枢動部(リンクケース42)における枢動先端側に配置される第一巻掛部(トップローラ43)と、第一巻掛部(トップローラ43)に対して少なくともハーネス2が通る隙間を隔てて配置される第二巻掛部(ベースローラ44)とが設けられており、ハーネス2が第一巻掛部(トップローラ43)ならびに第二巻掛部(ベースローラ44)に対してS字状に巻き掛けられた車体側保持部3を含むものとする。
さらに、本願発明には、車体100とスライドドア200の間に架け渡されるハーネス2の一端側部分を保持するスライドドア側保持部4であって、枢動可能に支持される枢動部(リンクケース42)と、枢動部(リンクケース42)における枢動先端側に配置される第一巻掛部(トップローラ43)と、第一巻掛部(トップローラ43)に対して少なくともハーネス2が通る隙間を隔てて配置される第二巻掛部(ベースローラ44)とが設けられており、ハーネス2が第一巻掛部(トップローラ43)ならびに第二巻掛部(ベースローラ44)に対してS字状に巻き掛けられたスライドドア側保持部4を含むものとする。
これらにおいても、本願に開示したスライドドア給電装置1と同様の効果を奏する。つまりは、スライドドア200が前後方向にスライドした際に、ハーネス2に過大な負荷が掛かることを防止できる。その他にも、それぞれの実施形態に応じて同様の効果を得ることができる。
1…スライドドア給電装置
2…ハーネス
3…車体側保持部
4…スライドドア側保持部
42…リンクケース
43…トップローラ
44…ベースローラ
45…コイルスプリング
100…車体
200…スライドドア

Claims (11)

  1. 車体からスライドドアに組み込まれた電装部品に対して給電を行うスライドドア給電装置であって、
    前記車体と前記スライドドアの間に架け渡されるハーネスと、
    前記車体に固定されて前記ハーネスの一端側部分を保持する車体側保持部と、
    前記スライドドアに固定されて前記ハーネスの他端側部分を保持するスライドドア側保持部とを有し、
    前記車体側保持部又は前記スライドドア側保持部には、枢動可能に支持される枢動部と、前記枢動部における枢動先端側に配置される第一巻掛部と、前記第一巻掛部に対して少なくとも前記ハーネスが通る隙間を隔てて配置される第二巻掛部とが設けられており、
    前記ハーネスが前記第一巻掛部ならびに前記第二巻掛部に対してS字状に巻き掛けられた
    スライドドア給電装置。
  2. 前記枢動部を枢動方向の一方側へ付勢する付勢部材が備えられており、
    前記付勢部材の付勢力によって前記枢動部が一方側へ枢動すると、前記車体側保持部と前記スライドドア側保持部とによって保持された前記ハーネスが前記スライドドア側保持部に向かって引き込まれ、
    前記付勢部材の付勢力に抗して前記枢動部が他方側へ枢動すると、前記車体側保持部と前記スライドドア側保持部とによって保持された前記ハーネスが前記車体側保持部に向かって引き出される
    請求項1に記載のスライドドア給電装置。
  3. 前記スライドドアを全開状態から全閉状態又は全閉状態から全開状態とする際に、全開状態と全閉状態の間における中途状態にて前記車体側保持部と前記スライドドア側保持部が最も近接する
    請求項1又は請求項2に記載のスライドドア給電装置。
  4. 前記スライドドアが全開状態のときよりも全閉状態のときに、前記第一巻掛部への巻き掛け長さが長くなるS字方向に前記ハーネスが巻き掛けられた
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスライドドア給電装置。
  5. 前記第一巻掛部が前記ハーネスの巻き掛け方向に回転自在に支持された
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のスライドドア給電装置。
  6. 前記第二巻掛部が前記ハーネスの巻き掛け方向に回転自在に支持された
    請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のスライドドア給電装置。
  7. 前記第二巻掛部が前記枢動部における枢動基端側に設けられた
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のスライドドア給電装置。
  8. 前記枢動部が互いに対向する一対の枢動板を有しており、
    一対の前記枢動板の間に前記第一巻掛部及び前記第二巻掛部が配置された
    請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のスライドドア給電装置。
  9. 前記枢動部における枢動先端側に案内板が設けられており、
    前記案内板が前記第一巻掛部に導かれる前記ハーネスに沿って配置された
    請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のスライドドア給電装置。
  10. 車体とスライドドアの間に架け渡されるハーネスの一端側部分を保持する車体側保持部であって、
    枢動可能に支持される枢動部と、前記枢動部における枢動先端側に配置される第一巻掛部と、前記第一巻掛部に対して少なくとも前記ハーネスが通る隙間を隔てて配置される第二巻掛部とが設けられており、
    前記ハーネスが前記第一巻掛部ならびに前記第二巻掛部に対してS字状に巻き掛けられた
    車体側保持部。
  11. 車体とスライドドアの間に架け渡されるハーネスの他端側部分を保持するスライドドア側保持部であって、
    枢動可能に支持される枢動部と、前記枢動部における枢動先端側に配置される第一巻掛部と、前記第一巻掛部に対して少なくとも前記ハーネスが通る隙間を隔てて配置される第二巻掛部とが設けられており、
    前記ハーネスが前記第一巻掛部ならびに前記第二巻掛部に対してS字状に巻き掛けられた
    スライドドア側保持部。
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