JP2023055564A - ターゲットの製造方法及びスパッタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】純度の高いターゲット材を簡便かつ合理的に製造する。【解決手段】処理容器内に設けられた載置台に低融点金属又は低融点合金の粒状原料が納められた原料容器を準備する工程と、前記処理容器内を所定の真空度まで減圧する工程と、前記減圧した前記処理容器内にて前記原料容器を加熱し、前記原料容器内で粒状原料を溶融し、前記低融点金属又は低融点合金のターゲット材を形成する工程と、を含むターゲットの製造方法が提供される。【選択図】図1

Description

本開示は、ターゲットの製造方法及びスパッタ装置に関する。
例えば、特許文献1、2はターゲット材の製造方法を開示する。特許文献1では、バッキングプレートにガリウム(Ga)又はGa合金を液体状態にして流し込む。そして、液体Gaを保持したバッキングプレートを、減圧状態または水素ガス雰囲気中でGaもしくはGa合金の融点以上の温度で熱処理してから、GaもしくはGa合金を固体状態となるまで冷却させてターゲット材を製造する。
例えば、特許文献2は、原料室の供給容器にターゲット材を配置し、原料室を真空排気して真空雰囲気を形成する。その後、供給容器を加熱してターゲット材を接続し、原料室の内部に供給用圧力調整ガスを導入し、圧力差によって成膜容器にスパッタリングガスを導入し、成膜容器にスパッタ電圧を印加してターゲット材の液体をスパッタリングする。
例えば、特許文献3は窒化物半導体膜の形成方法を提案する。特許文献3では、窒素及びアルゴンを含む真空チャンバ内で窒化ガリウムのターゲット材を間欠的にスパッタする工程と、真空チャンバ内でターゲット材から飛散した窒化ガリウムのスパッタ粒子を、温度が560℃以上650℃以下の対象物上に堆積させる工程と、を有する。
特開2008-260974号公報 特開2020-186463号公報 国際公開第2020/075599号公報
本開示は、純度の高いターゲット材を簡便かつ合理的に製造できる技術を提供する。
本開示の一の態様によれば、処理容器内に設けられた載置台に低融点金属又は低融点合金の粒状原料が納められた原料容器を準備する工程と、前記処理容器内を所定の真空度まで減圧する工程と、前記減圧した前記処理容器内にて前記原料容器を加熱し、前記原料容器内で粒状原料を溶融し、前記低融点金属又は低融点合金のターゲット材を形成する工程と、を含むターゲットの製造方法が提供される。
一の側面によれば、純度の高いターゲット材を簡便かつ合理的に製造できる。
実施形態に係るスパッタ装置を示す図である。 実施形態に係るターゲットの製造方法を示すフローチャートである。 図3(a)は実施形態に係るスパッタ装置におけるターゲットの製造方法を説明するための図であり、図3(b)はる窒化ガリウム膜の成膜を説明するための図である。
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
[窒化物半導体膜]
青色発光ダイオード(light emitting diode:LED)等に窒化ガリウム(GaN)膜が用いられている。窒化物半導体膜の一例である窒化ガリウム膜の特性はその結晶性に大きく影響を受ける。窒化ガリウムを成長させる際、一般に、有機金属化学気相成長(metal organic chemical vapor deposition:MOCVD)法が使用される。
しかし、MOCVD法によるプロセスは反応性ガスを大量に消費するなど環境負荷が問題になる場合がある。その解決策の一つとしてスパッタ法による窒化ガリウムの成長方法がある。ガリウム又はガリウム合金のターゲットの製造方法としては、例えば、スパッタ装置に隣接した別チャンバでガリウムを液化させ、バッキングプレートに入れて減圧状態でガリウム又はガリウム合金を冷却して固体状態のターゲット材を製造する方法がある。この方法では、スパッタ装置に隣接した別チャンバで液化させたガリウムを別チャンバからスパッタ装置へ流し、スパッタ装置内のバッキングプレートに流し込む。このシステムでは、別チャンバからスパッタ装置まで真空を保つ構造や原料を流し込む配管や配管を加熱する手段が必要になり、システム(構造物)が大型化し、フットプリントが増大する。また、ターゲット材の製造工程において、別チャンバにて液化したガリウムをスパッタ装置内のバッキングプレートに流し込む追加の工程が必要になる。
他のターゲットの製造方法では、大気雰囲気でバッキングプレートにガリウム又はガリウム合金を液体状態にして流し込み、液体のガリウム等を保持したバッキングプレートを、減圧状態または水素ガス雰囲気中のスパッタ装置に搬送する。そして、スパッタ装置内でガリウム等の融点以上の温度でバッキングプレート内のガリウム等を熱処理してから、ガリウム等を固体状態となるまで冷却させてターゲット材を製造する。
この場合、バッキングプレートに流し込むためのガリウム又はガリウム合金を融解する際や、完成したターゲット材をスパッタ装置のカソード電極に装着する際に、ターゲット材を大気に暴露することになる。この結果、大気中の酸素を不純物としてターゲット材に取り込んでしまう恐れがある。
以下の説明では、純度の高いターゲット材を簡便かつ合理的に製造できるターゲットの製造方法を例に挙げて説明する。本開示に係るターゲットの製造方法は、スパッタ装置内で製造される。製造されたターゲットを同一のスパッタ装置内でスパッタすることにより、窒化ガリウム膜を成長させることができる。
[スパッタ装置]
本開示に係るスパッタ装置10について図1を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係るスパッタ装置10を示す図である。スパッタ装置10は、窒化ガリウム膜の形成に好適な成膜装置である。スパッタ装置10では、基板の一例であるウェハを保持するためのウェハホルダ13及びバッキングプレート110が載置される載置台12が処理容器11内に設けられている。
バッキングプレートは銅(Cu)などの導電材料から形成されている。バッキングプレート110はトレイ状、皿状又はお椀状等、内部にターゲットTの原料である低融点金属又は低融点合金の粒状原料が納められるように構成される。バッキングプレート110は、低融点金属又は低融点合金の粒状原料を充填する原料容器の一例である。
載置台12は、処理容器11の底部に支持されている。ウェハホルダ13は、処理容器11の天井部に吊り下げられている。載置台12とウェハホルダ13とは対向し、載置台12とウェハホルダ13との間に直流電圧又は矩形状の直流電圧である直流パルス電圧を印加する直流電源15が接続されている。直流電源15の替わりにウェハホルダ13に高周波電源が接続され、高周波電源から高周波電圧を印加してもよい。
ウェハホルダ13と載置台12との間には図示しない開閉可能なシャッター16(図3(b)参照)が設けられている。処理容器11としては、例えば、処理容器11内の処理空間Uにてバッキングプレート110を20℃以上200℃以下の温度に制御し、1×10-4Pa以下の高真空を実現できる処理容器11を用いることが好ましい。処理容器11内を1×10-6Pa以下の高真空を実現できる処理容器11を用いることが更に好ましい。
載置台12はヒータ14を内蔵する。載置台12の上面とウェハホルダ13の下面とが互いに対向している。従って、載置台12に取り付けられた製造後のターゲットTの上面と、ウェハホルダ13に保持されたウェハWの下面とが互いに対向する。載置台12はカソード電極として機能し、ウェハホルダ13はアノード電極として機能する。
処理容器11には、ガス供給部21から供給される窒素(N)ガスやアルゴン(Ar)ガスの供給ライン22が設けられている。供給ライン22にはバルブ23が設けられ、供給ライン22の先端のガス孔24が処理容器11内に開口し、ガス孔24から窒素ガスやアルゴンガス等のガスが供給される。処理容器11に設けられた排気口26に繋がる排気ライン27にはポンプP25が接続されている。
スパッタ装置10には、ガス供給部21、ヒータ14、直流電源15、バルブ23及びポンプP25の動作を制御する制御部30が設けられている。制御部30は、例えばコンピュータで構成され、中央処理装置(central processing unit:CPU)及びメモリ等の記憶媒体を備える。記憶媒体には、スパッタ装置10において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部30は、記憶媒体に記憶されたプログラムをCPUに実行させることにより、スパッタ装置10の動作を制御する。また、制御部30は、入力インターフェース及び出力インターフェースを備える。制御部30は、入力インターフェースで外部からの信号を受信し、出力インターフェースで外部に信号を送信する。
上記のプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記憶されていたものであって、その記憶媒体から制御部30の記憶媒体にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、例えば、ハードディスク(hard disk:HD)、フレキシブルディスク(flexible disk:FD)、光学ディスク(optical disk:OD)、マグネットオプティカルディスク(magneto-optical disk:MO)、ソリッドステートドライブ(solid state drive:SSD)、メモリーカードなどが挙げられる。なお、プログラムは、インターネットを介してサーバからダウンロードされ、制御部30の記憶媒体にインストールされてもよい。
[ターゲットの製造方法]
次に、本開示に係るスパッタ装置10を用いた、ターゲットの製造方法について図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、実施形態に係るターゲットTの製造方法を示すフローチャートである。図3(a)は実施形態に係るスパッタ装置10におけるターゲットの製造方法を説明するための図であり、図3(b)はスパッタ装置10において実行される窒化ガリウム膜の成膜を説明するための図である。
(ガリウム原料の準備;S1)
本開示に係るターゲットTの製造方法では、ステップS1において、バッキングプレート110内に粒状のガリウム原料100を充填する。粒状のガリウム原料100が充填されたバッキングプレート110を処理容器11内に搬入し、載置台12に載置する(図1参照)。
バッキングプレート110に充填されるターゲット材の材料は、低融点金属又は低融点合金の粒状原料である。低融点金属の一例としては、ガリウム又はインジウムであってよい。低融点合金の一例としては、ガリウムとインジウムの合金であってよい。
(真空排気;S3)
次に、ステップS3において、制御部30は、ポンプP25を制御し、処理容器11内を所定の真空度まで減圧する。例えば、処理容器11内を1×10-4Pa以下の真空度まで減圧することが好ましい。処理容器11内を1×10-6Pa~1×10-7以下の真空度まで減圧することがさらに好ましい。処理容器11内を上記真空度まで減圧することで、処理容器11内の酸素等の不純物を処理容器11から除去できる。ターゲットTの製造過程において、粒状のガリウムの隙間に酸素を含む空気を気泡として取り込む可能性が高く、そうすると製造されたターゲット材の純度が下がる。そうすると、ターゲット材から空気を取り除くためにガリウム等の融解後、真空高温下の熱処理の工程が別途必要になる。
これに対して、本開示におけるターゲットの製造方法では、ガリウムの加熱前に真空排気を行いガリウム等の粒状固体の隙間を真空置換することで、ガリウム等の融解後の熱処理を省略することができる。また、スパッタ中のターゲット材の表面はプラズマに曝され、実質的にその表面は溶けてしまうので、バッキングプレート110内のガリウム等は液化したままでよく、再固化させる工程も不要である。
なお、真空排気とともに、ガス供給部21から処理容器11内に水素ガスを供給し、処理容器11内の酸素ガスを含むガスを水素ガスで置換してもよい。水素ガスを導入し、処理容器11内の水素ガス雰囲気中でターゲットTを製造することで純度の高いターゲットTを製造できる。
(加熱;S5)
次に、ステップS5において、制御部30は、所定の真空度が維持された処理容器11内で載置台12に内蔵されたヒータ14を制御し、バッキングプレート110を加熱する。これにより、バッキングプレート110内で粒状のガリウム原料100を溶融し、液状のガリウムのターゲット材を形成する。このときバッキングプレート110を20℃以上200℃以下の温度に加熱してもよい。バッキングプレート110の加熱温度は、バッキングプレート110内の原料の融点以上であればよい。
例えば、ガリウムの融点は約30℃であるため、バッキングプレート110内の原料がガリウムの場合、ガリウムの融点以上の温度である例えば50℃程度にバッキングプレート110を加熱してもよい。インジウムの融点は約156℃であるため、バッキングプレート110内の原料がインジウムの場合、インジウムの融点以上の温度である例えば200℃程度にバッキングプレート110を加熱してもよい。
バッキングプレート110内の原料がガリウム及びインジウムの場合、得たい発光波長に合わせてガリウム及びインジウムの組成比を決定する。よって、決定したガリウム及びインジウムの組成比でその組成物が溶融する温度を算出し、バッキングプレート110を算出した温度に制御してガリウム及びインジウムを溶融させる。
(ターゲットTの完成;S7)
次に、ステップS7において、制御部30は、バッキングプレート110を20℃以上200℃以下の温度であってガリウム及びインジウムの組成比に応じた温度に変更することでこのターゲットTの製造工程を終了する。これにより、図3(a)に示すように、粒状のガリウム原料100を溶融させて純度を高めた平坦なガリウムのターゲットTが完成する。これにより、次のステップS9において説明するように、純度の高いターゲットTを使用してウェハWを成膜できる。
完成したガリウムのターゲットTは、バッキングプレート110内に納められ、液体であってよい。ただし、完成したターゲットTは、液体に限らず、少なくとも表面が液体でもよい。完成したターゲットTは、載置台12側が固体、プラズマ側が液体であってよい。ターゲットTは液体のままでよい。次の成膜処理では溶融したターゲットTを使用できる。なお、ターゲットTは冷却して固体にしてもよいが、この場合、ターゲットTを固体にする工程が増える。また、成膜時、プラズマに晒されるターゲットの表面部分(エロ―ジョン)を中心にターゲットTの表面は溶融していると考えられるため、ターゲットTは固体にしなくてもよい。
ターゲットTの製造工程が終了すると、同一装置内、すなわちスパッタ装置内で直ちにターゲット材を用いたスパッタによる成膜が可能になる。これにより、脱気工程が不要となり、ガリウムのターゲットTの製造から窒化ガリウム膜の成膜までの全体工程数を大幅に削減できる。本実施形態では、ステップS1~S7において製造したガリウムのターゲットTを使用してステップS9~S13の成膜が実行される。
(成膜開始;S9)
ステップS9において、制御部30は、窒化ガリウム膜の成膜を開始する。そして、制御部30は、処理容器11内にウェハWを搬入し、搬入したウェハWをウェハホルダ13に保持し、バッキングプレート110の温度と処理容器11内の圧力とを調整する。これにより、図3(b)に示すように、ウェハWがウェハホルダ13に保持され、図示しないヒータによりウェハホルダ13の温度を例えば180℃~220℃に予備加熱する。これにより、ウェハWを予備加熱できる。
スパッタ中にターゲットTがアルゴンイオンに叩かれたり、プラズマに晒されたりする等の理由によりターゲットTの温度が上昇する。このため、成膜中、載置台12に図示しない流路を設け、所定温度に制御された冷媒を流路に循環させることで、ターゲットTの裏面が10℃程度になるように載置台12を冷却してもよい。
(プレスパッタ処理;S11)
次に、ステップS11において窒化ガリウム膜の成膜前のプレスパッタ処理を実行する。制御部30は、ウェハWの温度を成膜温度に制御し、図3(b)に示すシャッター16を閉じた状態で、バルブ23の開度を調整して、ガス供給部21から窒素ガス及びアルゴンガスを処理容器11内に供給する。また、直流電源15からウェハホルダ13と載置台12との間に直流電圧を印加する。プレスパッタ処理では、ターゲットTからガリウムのスパッタ粒子が飛散するが、シャッター16が閉じているため、スパッタ粒子はウェハWには到達しない。プレスパッタ処理の間に、ターゲットTからのスパッタ粒子の飛散が安定する。例えば、プレスパッタ処理の時間は3分間~7分間であってよい。
(スパッタ処理;S13)
次に、ステップS13においてスパッタ処理を実行する。これにより、窒化ガリウム膜の成膜を実行する。スパッタ処理では、シャッター16を開く。このため、ターゲットTをアルゴンと窒素の混合ガス雰囲気でスパッタし、窒化ガリウム膜の成長を行う。
つまり、ターゲットTから飛散したガリウムのスパッタ粒子と処理空間U中の窒素ガスがウェハW上に堆積し、ウェハW上に窒化ガリウム膜が成長する。なお、直流電圧は間欠的に印加し、パルススパッタリングを行ってもよい。
窒化ガリウム膜の成膜が終了した場合、窒素ガス及びアルゴンガスの供給、ヒータへの通電並びに直流電圧の印加を停止し、ウェハWを冷却する。ウェハWの温度が予め定められた温度に達したところでウェハWを処理容器11から搬出し、本処理を終了する。このようにしてウェハW上に窒化ガリウム膜を形成できる。
なお、バッキングプレート110内のターゲットTが所定量以内又は所定の厚さ以下になったら交換し、本処理を再スタートさせて、次のターゲットTの製造及び成膜を行う。
(ターゲットTの原料の不純物の濃度)
ターゲットTの原料に用いるガリウムやインジウムの純度は5N以上が望ましい。
(処理容器11)
処理容器11としては、成長温度において1×10-5Pa以下の真空度が達成できるものを用いることが好ましい。処理容器11内で発生する不純物の窒化ガリウム膜への混入を抑制するためである。
処理容器11内に、窒化ガリウム膜に導電型を付与する物質のターゲットを取り付けるためのカソード電極(ターゲット保持部)が設けられていてもよい。窒化ガリウム膜に導電型を付与する物質としては、マグネシウム(Mg)及びシリコン(Si)が挙げられる。マグネシウムを添加することでp型GaN膜を形成することができ、シリコンを添加することでn型GaN膜を形成することができる。
処理容器11内に、窒化ガリウム膜を混晶とする物質のターゲットを取り付けるためのカソード電極(ターゲット保持部)が設けられていてもよい。窒化ガリウム膜を混晶とする物質としては、アルミニウム(Al)が挙げられる。アルミニウムを含有させることでAlGaN膜を形成することができる。つまり、本開示により形成される窒化物半導体膜は窒化ガリウム膜に限定されない。GaN膜、AlGaN膜は、例えば、LED等の光デバイスだけでなく、高電子移動度トランジスタ(high electron mobility transistor:HEMT)等の電子デバイスに用いることができる。
このように、窒化ガリウムのターゲットを間欠的にスパッタする際に、成膜する窒化ガリウムに混入させる物質のターゲットを間欠的にスパッタしてもよい。マグネシウム、シリコン、アルミニウム又はインジウムのターゲットは、これら物質の単体のターゲットであってもよい。
(ウェハW)
ウェハWとしては、窒化ガリウム膜が形成される面に、単結晶の窒化ガリウム層を備えるものを用いることが好ましい。結晶性が良好な窒化ガリウム膜を形成するためである。このようなウェハWとしては、例えば、窒化ガリウムの単結晶基板、窒化ガリウム単結晶テンプレート付きサファイア基板又は窒化ガリウム単結晶テンプレート付きシリコン基板を用いることができる。
以上に説明したように、本実施形態に係るターゲットの製造方法及びスパッタ装置によれば、純度の高いターゲット材を簡便かつ合理的に製造することができる。
今回開示された実施形態に係るターゲットの製造方法及びスパッタ装置は、すべての点において例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
10 スパッタ装置
12 載置台
13 ウェハホルダ
14 ヒータ
15 直流電源
110 バッキングプレート
T ターゲット

Claims (9)

  1. 処理容器内に設けられた載置台に低融点金属又は低融点合金の粒状原料が納められた原料容器を準備する工程と、
    前記処理容器内を所定の真空度まで減圧する工程と、
    前記減圧した前記処理容器内にて前記原料容器を加熱し、前記原料容器内で粒状原料を溶融し、前記低融点金属又は低融点合金のターゲット材を形成する工程と、を含むターゲットの製造方法。
  2. 前記低融点金属は、ガリウム又はインジウムであり、
    前記低融点合金は、ガリウムとインジウムの合金である、
    請求項1に記載のターゲットの製造方法。
  3. 前記減圧する工程は、前記処理容器内を1×10-4Pa以下の真空度まで減圧する、
    請求項1又は2に記載のターゲットの製造方法。
  4. 前記減圧する工程は、前記処理容器内を1×10-6Pa以下の真空度まで減圧する、
    請求項3に記載のターゲットの製造方法。
  5. 前記ターゲット材を形成する工程は、前記原料容器を20℃以上200℃以下の温度に加熱する、
    請求項1~4のいずれか一項に記載のターゲットの製造方法。
  6. 前記ターゲット材を形成する工程は、前記原料容器に納められ、少なくとも表面が液体のターゲット材を製造する、
    請求項1~5のいずれか一項に記載のターゲットの製造方法。
  7. 前記ターゲット材を形成する工程は、前記処理容器内に水素ガスを導入し、前記処理容器内の水素ガス雰囲気中で前記ターゲットを製造する、
    請求項1~6のいずれか一項に記載のターゲットの製造方法。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載のターゲットの製造方法により前記ターゲット材を製造可能なスパッタ装置。
  9. 前記スパッタ装置は、前記ターゲット材を製造した同一の装置内で前記ターゲット材をスパッタし、基板に窒化ガリウム又は窒化インジウムガリウム薄膜を形成する、
    請求項8に記載のスパッタ装置。
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