JP2023055376A - 紙幣処理装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023055376000001
【課題】新券を出金する取引を短時間にする。
【解決手段】紙幣入出金装置11は、搬送部26に接続され、投入された紙幣を搬送部26に繰り出すと共に、排出する紙幣を集積する紙幣入出金部24と、搬送部26上に設けられ、紙幣を鑑別する鑑別部28と、搬送部26に接続され、鑑別部28により正常と判定された紙幣を収納すると共に紙幣を繰り出す紙幣収納庫15と、搬送部26に接続され、鑑別部28により正常と判定された紙幣を金種に拘らず収納する回収庫32と、搬送部26を搬送される紙幣の搬送を制御する釣銭制御部21とを設け、釣銭制御部21は、紙幣入出金部24に投入された流通券を紙幣収納庫15に搬送して一時的に集積すると共に、紙幣収納庫15に一時的に集積された流通券を回収庫32に搬送した後、紙幣収納庫15に収納されている新券を紙幣入出金部24に搬送するように制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は紙幣処理装置に関し、例えばホテルにおいて使用されるレジ釣銭システムに適用して好適なものである。
近年、レジ釣銭システムにおいては、POS(Point Of Sales)システム等に接続されたPOSレジに、紙幣や硬貨の入出金処理を行う釣銭機が組み合わされたものが普及している(例えば、特許文献1参照)。この釣銭機のうち紙幣を処理する紙幣入出金装置は、レジ係員との間で紙幣の授受を行う入出金部と、紙幣を搬送する搬送部と、投入された紙幣の金種及び真偽を鑑別する鑑別部と、再利用可能な紙幣を金種毎に収納する紙幣収納庫と、再利用すべきでない紙幣を収納するリジェクト庫とを有するものがある。
このような紙幣入出金装置においては、例えばホテルに設置され、顧客が両替を行う際や宿泊費を精算する際に、流通券が入金されると、両替後紙幣又は釣銭として、未だ市場に流通していない未使用の紙幣である新券を出金するものがある。
特開2003-150998号公報
このような紙幣入出金装置においては、新券を出金する取引を短時間にすることが望まれている。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、新券を出金する取引を短時間にし得る紙幣処理装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の紙幣処理装置においては、紙幣を搬送する搬送路と、搬送路に接続され、ユーザから投入された紙幣を搬送路に繰り出す入金部と、搬送路に接続され、ユーザに排出する紙幣を集積する出金部と、搬送路上に設けられ、紙幣を鑑別する鑑別部と、搬送路に接続され、鑑別部により正常と判定された紙幣を収納すると共に紙幣を繰り出す収納部と、搬送路に接続され、鑑別部により正常と判定された紙幣を金種に拘らず収納する回収部と、搬送路を搬送される紙幣の搬送を制御する制御部とを設け、制御部は、入金部に投入された流通券である紙幣を収納部に搬送して一時的に集積すると共に、収納部に一時的に集積された流通券を回収部に搬送した後、収納部に収納されている新券である紙幣を出金部に搬送するように制御するようにした。
また本発明の紙幣処理装置においては、紙幣を搬送する搬送路と、搬送路に接続され、ユーザから投入された紙幣を搬送路に繰り出す入金部と、搬送路に接続され、ユーザに排出する紙幣を集積する出金部と、搬送路上に設けられ、紙幣を鑑別する鑑別部と、搬送路に接続され、鑑別部により正常と判定された紙幣を収納すると共に紙幣を繰り出す収納部と、搬送路に接続され、鑑別部により正常と判定された紙幣を金種に拘らず収納する回収部と、搬送路を搬送される紙幣の搬送を制御する制御部とを設け、制御部は、投入された紙幣に対して紙幣を排出する際、入出金部に投入された流通券である全ての紙幣を収納庫に一時的に集積すると共に、収納部に収納されている新券である紙幣を入出金部に搬送した後、収納部に一時的に集積された流通券を回収部に搬送するように制御するようにした。
これにより本発明は、入金部に投入された流通券をまとめて収納部へ搬送して収納し、これら流通券をまとめて収納部から回収部へ搬送することにより、入金部から全ての流通券を繰り出すのに要する時間を短縮できる。
本発明によれば、新券を出金する取引を短時間にし得る紙幣処理装置を実現できる。
レジ釣銭システムの外観構成を示す斜視図である。 釣銭機の構成を示すブロック図である。 紙幣入出金装置の内部構成を示す右側面図である。 紙幣入出金装置の概略的な内部構成を示すブロック図である。 新券両替処理手順及び新券釣銭出金処理手順(1)を示すフローチャートである。 新券両替処理手順及び新券釣銭出金処理手順(2)を示すフローチャートである。 紙幣の搬送(1)を示す右側面図である。 紙幣の搬送(2)を示す右側面図である。 紙幣の搬送(3)を示す右側面図である。 紙幣の搬送(4)を示す右側面図である。 紙幣の搬送(5)を示す右側面図である。 他の実施の形態による紙幣入出金装置の内部構成を示す右側面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.レジ釣銭システムの構成]
図1に外観を示すように、レジ釣銭システム1は、それぞれ独立した装置である上側のPOSレジ2と下側の釣銭機3とにより構成されている。このレジ釣銭システム1は、例えばホテルのフロントにおいて、顧客が両替を行う際や宿泊費を精算する際に、顧客やフロントスタッフ等の使用者により操作される。他にも、このレジ釣銭システム1は、例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストアのような小売店舗の精算所(いわゆるレジ)において、顧客が購入したい商品を精算する際に、レジ係員により操作される場合もある。以下では、使用者が対峙する側面及びその反対面をそれぞれ前面及び後面とし、さらに該使用者から見て左右及び上下を定義して説明する。
POSレジ2は、内蔵されたレジ制御部5が全体を統括制御する。またPOSレジ2には、図示しないバーコードリーダが接続されており、商品に付されたバーコードをこのバーコードリーダで読み取ることにより、該商品を認識する。表示操作部6は、液晶ディスプレイ等でなる表示部と、該液晶ディスプレイに重ねて配置されたタッチパネル等でなる操作部とにより構成されている。この表示操作部6は、認識した商品の名称や金額等を液晶ディスプレイに表示する。また表示操作部6は、表示画面の一部に数字等の入力キーを表示しており、タッチパネル上の入力キーに対応する箇所が押下操作されると、該入力キーに対応した入力操作を受け付けてレジ制御部5へ送信する。これに応じてレジ制御部5は、商品の数量の増減や金額の修正等の各処理を行う。またPOSレジ2には、レシート処理部7が内蔵されている。レシート処理部7は、認識した商品の名称や金額等をレシートに印字し、これをレシート排出口7Aから排出する。
一方、釣銭機3は、大きく分けて、右側の紙幣入出金装置11と、左側の硬貨入出金装置12と、前側上部の表示操作部13とにより構成されている。
紙幣入出金装置11は、使用者により紙幣入出金口14から入金された紙幣を取り込んで紙幣収納庫15(紙幣収納庫15a、15b及び15c)(図2及び図3)に収納すると共に、レジ制御部5から指示された紙幣を紙幣収納庫15(図2及び図3)から取り出し、これを紙幣入出金口14から釣銭として出金する。
硬貨入出金装置12の前面には、上段に硬貨入金口16が設けられ、その下方にリジェクト口17及び硬貨出金口18が設けられている。硬貨入出金装置12は、使用者により硬貨入金口16へ投入された硬貨を取り込んで内部の収納庫に収納すると共に、レジ制御部5から指示された金額に応じた金種及び枚数の硬貨を硬貨出金口18から釣銭として出金する。
表示操作部13は、所定の表示パネル及び所定の操作ボタンの組み合わせにより構成されている。表示操作部13の表示パネルは、紙幣入出金装置11及び硬貨入出金装置12における稼働状況を表示し、例えば硬貨入出金装置12において釣銭用の硬貨が不足していることや、所定のセンサにより異常を検出したこと、及びその箇所等を表示する。表示操作部13の操作ボタンは、使用者による押下操作を介して、例えば硬貨の搬送等に関する指示を受け付ける。
また釣銭機3の内部には、釣銭制御部21が設けられている。制御部としての釣銭制御部21は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、フラッシュメモリ等でなる記憶部22(図2)から各種プログラムを読み出して実行することにより、釣銭機3を統括制御し、入金取引や出金取引等の種々の処理を行う。また釣銭制御部21は、通信部23(図2)によりPOSレジ2のレジ制御部5(図1及び図2)と接続されており、レジ制御部5から種々の指示を受信すると、該指示に応じた動作を行う。釣銭機3は、レジ制御部5からの指示に基づき、例えば、通常モード、新券出金モードや新券補充モード等の動作モードに切り替えられて動作する。
通常モードは、レジ釣銭システム1が例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストアのような小売店舗の精算所(いわゆるレジ)に設置されており、顧客が購入したい商品を精算する際に、レジ係員により操作される際に選択されるモードである。この通常モードにおいて紙幣入出金装置11は、未だ市場に流通していない未使用の紙幣(新札)である新券ではなく市場で既に使用されている紙幣である流通券が入金されると、釣銭として流通券を出金する。また新券は、未使用の紙幣に加えて、市場に流通しているものの皺等がなく綺麗な紙幣も含む。新券出金モードは、レジ釣銭システム1が例えばホテルのフロントに設置されており、顧客が両替を行う際や宿泊費を精算する際に、顧客やフロントスタッフにより操作される際に選択されるモードである。この新券出金モードにおいて紙幣入出金装置11は、流通券が入金されると、両替後紙幣又は釣銭として新券を出金する。新券補充モードは、レジ釣銭システム1が新券出金モードの場合と同様の場所に設置されており、顧客へ出金する新券が紙幣入出金口14から投入されると紙幣収納庫15へ搬送して予め収納する際に選択されるモードである。
[2.紙幣入出金装置の構成]
紙幣入出金装置11は、図3及び図4に示すように、内部に紙幣に関する種々の処理を行う複数の部分が組み込まれており、釣銭制御部21(図1)が各部(紙幣入出金部24、搬送部26、鑑別部28、紙幣収納庫15(紙幣収納庫15a、15b及び15c)並びにリジェクト回収庫30)を統括制御する。
紙幣入出金部24は、紙幣入出金装置11内における前側上部に位置している。この紙幣入出金部24は、使用者により紙幣入出金口14(図1)から入金された紙幣を取り込んで1枚ずつ分離し搬送部26へ繰り出すと共に、使用者へ出金すべき紙幣を紙幣収容空間39において入出金部ステージ38に紙面を上下方向に向けて集積された状態で、すなわち上下方向に沿って整列された状態で収容し紙幣入出金口14から釣銭として出金する。
紙幣入出金部24において第1搬送部26aと紙幣を受け渡す繰出集積口の近傍には、繰出集積部40が設けられている。繰出集積部40は、ピックアップローラ41、繰出集積ローラ42及び集積ローラ45により構成されており、図示しない入出金部繰出集積部駆動モータにより駆動される。ピックアップローラ41は、紙幣入出金部24において紙幣を収容する空間である紙幣収容空間39の上側において入出金部ステージ38の上面と対向するよう設けられ、その外周面の一部にゴム等の摩擦係数の大きい高摩擦部材が取り付けられている。またピックアップローラ41は、図3中反時計回り(繰出方向)に回転することにより、入金処理において紙幣入出金口14(図1)から投入された入出金部ステージ38上の紙幣を搬送部26側に送り出す。繰出集積ローラ42は、フィードローラ43及びゲートローラ44により構成されており、ピックアップローラ41によって送り出された紙幣をゲートローラ44により1枚ずつ分離しながらフィードローラ43により搬送部26へと繰り出す。フィードローラ43は、ピックアップローラ41に対し紙幣の繰出方向の下流側である後側に設けられ、その外周面の一部にゴム等の摩擦係数の大きい高摩擦部材が取り付けられている。またフィードローラ43は、図3中反時計回り(繰出方向)に回転することにより、ピックアップローラ41によって送り出された紙幣を集積繰出口を介して搬送部26へと繰り出す。ゲートローラ44は、フィードローラ43の下側に対向配置され、紙幣の繰出時には回転しないことにより紙幣収容空間39から送り出されてきた紙幣を1枚ずつ分離する一方、紙幣収容空間39へ紙幣を戻す紙幣戻しの際にはフィードローラ43と共に回転することにより、紙幣を搬送部26から紙幣収容空間39内に戻す。集積ローラ45は、フィードローラ43の下側においてゲートローラ44よりも出金処理時の紙幣の搬送方向の下流側である前側に設けられ、図3中反時計回りに回転することにより、搬送部26から搬送され出金処理において紙幣入出金口14から排出される紙幣を紙幣収容空間39へ集積させる。集積ローラ45の回転軸である集積ローラ軸には、ゴム等の弾性部材で形成された舌片が、左右方向に所定の間隔を空けて複数本設けられている。この舌片は、集積ローラ45と共に図3中反時計回りに回転することにより、紙幣収容空間39へ送り出された紙幣の後端部分を叩き、該紙幣を入出金部ステージ38上に集積させる。
入出金部ステージ38は、図示しないステージ駆動部が回動することにより駆動源の駆動力が伝達され、上昇方向及び下降方向へスライドするように往復移動可能に構成されている。具体的に、入出金部ステージ38は、紙幣の繰出時においては上昇することにより分離ポジションとなり、集積させている紙幣をピックアップローラ41へ押し付ける。一方、入出金部ステージ38は、紙幣戻し時においては下降することにより集積ポジションとなり、入出金部ステージ38の上側又は該入出金部ステージ38に集積されている紙幣の上側に、搬送部26から戻された紙幣を集積させる空間を形成する。
さらに紙幣入出金部24には、複数のセンサ(図示せず)が組み込まれている。釣銭制御部21は、これらセンサからの受光結果に基づき、入出金部ステージ38の位置を検出する。例えば入出金部ステージ38が集積ポジションであることを釣銭制御部21が検出したとき、リジェクトステージ33(後述する)はリジェクトポジションとなっている。
搬送部26は、ローラやベルト等により、搬送路に沿って長方形の紙幣を短手方向に搬送する。搬送部26の分岐点には、ブレード35(ブレード35a、35b及び35c)が設けられており、釣銭制御部21(図1)の制御に基づき回動することにより、紙幣の搬送先を切り替える。
鑑別部28は、紙幣入出金部24の後方に位置している。この鑑別部28は、入金される紙幣、出金される紙幣及び回収される紙幣をその内部で搬送しながら、光学素子や磁気検出素子等を用いて該紙幣の金種及び真偽、正損(損傷しているか否か)、搬送状態を認識し、その鑑別結果を釣銭制御部21へ通知する。また鑑別部28は、2千円券等の還流されない金種の紙幣、すなわち、紙幣入出金装置11に入金された後、出金紙幣(釣銭用紙幣)としてリサイクルすべきでない(すなわち再利用すべきでない)再利用対象外紙幣も検出する。これに応じて釣銭制御部21は、取得した鑑別結果に基づいて紙幣の搬送先を決定する。
リジェクト回収庫30は、紙幣入出金装置11内における前端近傍であって紙幣入出金部24の下に隣接する位置に設けられており、内部に紙幣を集積して収納する紙幣収容空間を有している。このリジェクト回収庫30は、上側のリジェクト庫31と下側の回収庫32とが一体となりリジェクトステージ33により互いに空間が分離された一体型収納庫であり、紙幣入出金装置11に対し着脱可能な着脱式収納庫である。
リジェクト庫31は、鑑別部28及び釣銭制御部21により、破損した紙幣(いわゆる損券)と鑑別された紙幣や、偽造券と判別された紙幣等、異常判定された異常紙幣が第3搬送部26cにより搬送されてくると、該紙幣を内部に収納する。回収庫32は、紙幣収納庫15に収納された紙幣の売り上げ金等の一部を回収する回収処理が行われる際に、該紙幣が第3搬送部26cにより搬送されて来ると、該紙幣を内部に収納する。
リジェクトステージ33は、リジェクト回収庫30内部における上寄りに配置されている。このため回収庫32は、リジェクト庫31よりもより多くの枚数の紙幣が収納可能となっている。すなわち、回収庫32はリジェクト庫31よりも大容量となっている。これは、回収庫32は紙幣収納庫15に収納された紙幣の売り上げ金等の一部を回収するため比較的多くの紙幣を集積することが多いのに対し、リジェクト庫31は異常判定された異常紙幣を収容するため比較的少ない枚数の紙幣を集積することが多いためである。
リジェクトステージ33は、回動軸を軸として、図3に示すリジェクトポジションから、後端を持ち上げるように図3中反時計回りへ回動し図7に示す回収ポジションへ遷移可能となっている。またリジェクトステージ33は、回動軸を軸として、回収ポジション(図7)から、後端を下げるように図7中時計回りへ回動し集積ポジション(図3)へ遷移可能となっている。このためリジェクトステージ33は、紙幣がリジェクト庫31に集積される場合にはリジェクトポジションとなり第3搬送部26cからリジェクト庫31への搬送路を形成し第3搬送部26cからリジェクト庫31へ紙幣を搬送し得る状態にする。一方、リジェクトステージ33は、紙幣が回収庫32に集積される場合には回収ポジションとなり第3搬送部26cから回収庫32への搬送路を形成し第3搬送部26cから回収庫32へ紙幣を搬送し得る状態にする。このようにリジェクトステージ33は、リジェクトポジションと回収ポジションとの2通りの姿勢を取る。
リジェクトステージ33は、入出金部ステージ38を移動させるステージ駆動部(図示せず)を駆動する駆動源と同一の駆動源により駆動されるステージリンクレバー(図示せず)に押されることにより、ステージリンクレバーと連動する。すなわちリジェクトステージ33は、入出金部ステージ38が下降すると、ステージリンクレバーにより下方向へ押し込まれて図7中時計回りへ回動し、回収ポジションからリジェクトポジション(図3)へ移行する。このように、入出金部ステージ38とリジェクトステージ33とは共通の駆動源により動作し、リジェクトステージ33は、入出金部ステージ38を駆動する駆動源の駆動力がステージリンクレバーにより伝達され、入出金部ステージ38と連動して動作する。
リジェクト回収庫30において第3搬送部26cから紙幣を受け取る集積口の近傍には、集積ローラ50が設けられており、図示しない集積駆動モータにより駆動される。集積ローラ50は、テンションローラ51及びフィードローラ52により構成されている。テンションローラ51は、図3中時計回りに回転することにより、第3搬送部26cから搬送された紙幣をリジェクト庫31又は回収庫32へ集積させる。フィードローラ52は、テンションローラ51の下側に対向配置され、図3中反時計回りに回転することにより、第3搬送部26cから搬送された紙幣をリジェクト庫31又は回収庫32へ集積させる。フィードローラ52の回転軸であるフィードローラ軸には、ゴム等の弾性部材で形成された舌片が、左右方向に所定の間隔を空けて複数本設けられている。この舌片は、フィードローラ52と共に図3中反時計回りに回転することにより、リジェクト庫31又は回収庫32の紙幣収容空間へ送り出された紙幣の後端部分を叩き、該紙幣をリジェクトステージ33又は回収庫32の底板上に集積させる。
リジェクト回収庫30の後方には、前側から後側へ向けて順に紙幣収納庫15a、15b及び15cが設けられている。各紙幣収納庫15(紙幣収納庫15a、15b及び15c)は、何れも同様に構成されており、直方体状に形成されると共に内部に紙幣を集積して収納する空間を有しており、収納庫ステージ25(収納庫ステージ25a、25b及び25c)上に、紙面を上下方向に向けて集積された状態で、すなわち上下方向に沿って整列された状態で紙幣を収容している。各紙幣収納庫15は、それぞれ収納すべき紙幣の金種が予め設定されている。本実施の形態においては、紙幣収納庫15a、15b及び15cのそれぞれに、1万円券、5千円券及び1千円券が、収納すべき紙幣の金種として予め設定されている。
この紙幣収納庫15は、レジ制御部5(図1)からの指示により紙幣入出金装置11が通常モードに設定されている場合、鑑別部28及び釣銭制御部21により損傷の程度が小さく再利用が可能であると判断された紙幣が、その金種に応じて第2搬送部26bにより搬送されてくると、該紙幣を内部に集積して収納する。また紙幣収納庫15は、釣銭制御部21から紙幣を繰り出す指示を受け付けると、集積している紙幣を1枚ずつに分離して繰り出し、搬送部26に受け渡す。
一方、紙幣収納庫15は、レジ制御部5(図1)からの指示により紙幣入出金装置11が新券出金モードに設定されている場合、それぞれ収納すべき紙幣の金種に応じた複数枚の新券BLnが予め収納されている。具体的に、紙幣収納庫15a、15b及び15cのそれぞれは、1万円券の新券BLna、5千円券の新券BLnb及び1千円券の新券BLncが収納されている。以下では、新券BLna、新券BLnb及び新券BLncをまとめて新券BLnとも呼ぶ。また以下では、1万円券の流通券を流通券BLcaとし、5千円券の流通券を流通券BLcbとし、1千円券の流通券を流通券BLccとし、流通券BLca、流通券BLcb及び流通券BLccをまとめて流通券BLcとも呼ぶ。各紙幣収納庫15は、新券BLnで満杯にはなっておらず、例えば紙幣入出金部24に収容可能な枚数等、ある程度の枚数の流通券BLcを新券BLnの上に集積可能な状態となっている。また紙幣収納庫15は、紙幣入出金装置11が新券出金モードに設定されている場合、流通券BLcが第2搬送部26bにより搬送されてくると、該流通券BLcを内部に集積して一時的に収納する。また紙幣収納庫15は、釣銭制御部21から流通券BLcを繰り出す指示を受け付けると、集積している流通券BLcを1枚ずつに分離して全て繰り出し、搬送部26に受け渡す。その後、紙幣収納庫15は、釣銭制御部21から金種毎の枚数が指定され新券BLnを繰り出す指示を受け付けると、集積している新券BLnを1枚ずつに分離して繰り出し、搬送部26に受け渡す。
それぞれの紙幣収納庫15において第2搬送部26bと紙幣を受け渡す繰出集積口の近傍には、繰出集積部60が設けられている。この繰出集積部60は、紙幣入出金部24における繰出集積部40とほぼ同様に構成されており、図示しない収納庫繰出集積部駆動モータにより駆動される。
また収納庫ステージ25は、上昇方向及び下降方向へスライドするように往復移動可能に構成されている。具体的に、収納庫ステージ25は、紙幣の繰出時においては上昇することにより分離ポジションとなり、集積させている紙幣を繰出集積部60のピックアップローラへ押し付ける。一方、収納庫ステージ25は、紙幣の集積時においては下降することにより集積ポジションとなり、収納庫ステージ25の上側又は該収納庫ステージ25に集積されている紙幣の上側に、第2搬送部26bから搬送された紙幣を集積させる空間を形成する。
それぞれの収納庫ステージ25は、図示しないスプリングによって常に上方向へ付勢されていると共に、スプリングによる付勢力逆らって図示しないワイヤーで下方向へ引っ張られることにより、下降する。また本実施の形態においては、収納庫ステージ25a、25b及び25cに固定されたワイヤーは、互いに同一の駆動源の駆動力により引っ張られるように構成されているため、収納庫ステージ25a、25b及び25cは互いに独立して上下移動せず、互いに同じタイミングで同期して上下移動する。
また搬送部26と各紙幣収納庫15とで紙幣が受け渡される箇所であるカセット受渡部には、搬送される紙幣を検出する収納庫走行監視センサ(図示せず)が配置されている。収納庫走行監視センサは、例えば光学センサであり、紙幣の搬送状態を検知して、その検知結果を釣銭制御部21へ送出する。釣銭制御部21は、収納庫走行監視センサから供給された検知結果を基に、紙幣が各紙幣収納庫15へ収納されたことと、各紙幣収納庫15から搬送部26へ紙幣が繰り出されたこととを判断する。
[3.搬送部の構成]
搬送部26には、多数の回転するローラや紙幣を案内するガイド等が適宜配置されており、紙幣の短手方向を進行方向として、主に前後方向に沿って搬送させるような直線状の搬送路が形成されている。また搬送部26は、紙幣入出金部24と鑑別部28の前側とを接続する第1搬送部26aと、鑑別部28を前後方向に挿通させるように紙幣を搬送し、鑑別部28の後側と紙幣収納庫15a、15b及び15cそれぞれとを接続する第2搬送部26bと、リジェクト回収庫30と鑑別部28の前側とを接続する第3搬送部26cとにより構成されている。
搬送部26には、主に第2搬送部26bに、複数組の搬送ローラ62が前後方向に並んで設けられていると共に、該搬送ローラ62の上側にベルト27が前後方向に沿って設けられており、これらが図示しない搬送部駆動モータにより駆動される。ベルト27と各搬送ローラ62とは、搬送部26の搬送路を挟んで上下方向に互いに対向するようにそれぞれ上側と下側とに配置されており、上側のベルト27と下側の搬送ローラ62とで紙幣を挟んで、入金方向に回転することにより紙幣を後方へ向けて搬送すると共に、出金方向に回転することにより紙幣を前方へ向けて搬送する。この搬送部26のベルト27及び搬送ローラ62と、紙幣入出金部24の繰出集積部40と、リジェクト回収庫30の集積ローラ50と、紙幣収納庫15の繰出集積部60とは、別々の駆動源によって駆動されることにより、互いに独立して駆動する。
また搬送部26には、前方から順に、複数の切替部34(第1切替部34a、第2切替部34b及び第3切替部34c)が直列に配置されており、これらの間が比較的短い搬送短路によりそれぞれ接続されることで、全体として前後方向に沿った直線状の搬送経路が形成されている。各切替部34は、図中三角形で示すブレード35(ブレード35a、35b及び35c)とその周囲に配置された複数のローラとにより構成されている。ブレード35は、左右方向に長く、且つ左右方向から見てV字形に形成されており、回動することにより傾斜方向を変化させることで紙幣の搬送方向を切り替える。各ローラは、紙幣の搬送路を挟んで互いに対向するように配置されている(図示せず)。この切替部34は、釣銭制御部21の制御に従い、各紙幣の搬送先に応じてブレード35の傾斜方向を変化させると共に各ローラを所定の回転方向へ回転させることにより、紙幣の搬送方向を適宜切り替えて所望の搬送先へ搬送する。
第1切替部34aは、第1搬送部26aにおける紙幣入出金部24と鑑別部28との間に配され先端が後方を向くブレード35aの傾斜方向を変化させて、紙幣の搬送経路を2通りに切り替える。すなわち第1切替部34aは、前側の紙幣入出金部24と後側の鑑別部28との間を結ぶ搬送経路を形成するか、又は前下側のリジェクト回収庫30と後側の鑑別部28とを結ぶ搬送経路を形成する。このため第1切替部34aは、第2搬送部26b内を後方から前方へ向けて搬送された紙幣の搬送経路を、紙幣入出金部24又はリジェクト回収庫30の2方向に切り替える、いわゆる2ウェイブレードとなっている。
第1切替部34aは、出金処理において第2搬送部26bを前方へ向かって搬送された出金紙幣が、鑑別部28において正常判定された場合、その搬送経路を紙幣入出金部24へ切り替える一方、異常判定された場合、その搬送経路をリジェクト回収庫30へ切り替える。また第1切替部34aは、回収処理において第2搬送部26bを前方へ向かって搬送された回収紙幣が、鑑別部28において正常判定された場合、その搬送経路をリジェクト回収庫30へ切り替える一方、異常判定された場合、その搬送経路を紙幣入出金部24へ切り替える。
ブレード35aは、出金紙幣及び回収紙幣が鑑別部28で鑑別処理される必要があるため、紙幣入出金部24と鑑別部28との間であり、且つ、リジェクト回収庫30と鑑別部28との間に配置されている。
第2切替部34bは、第2搬送部26bの前後方向のほぼ中央部に配され、第1切替部34aとほぼ前後対称に形成されており、先端が前方を向くブレード35bの傾斜方向を変化させて紙幣の搬送経路を2通りに切り替える。すなわち第2切替部34bは、前側の搬送短路と後側の搬送短路とを結ぶ搬送経路を形成するか、又は前側の搬送短路と前下側の紙幣収納庫15aとを結ぶ搬送経路を形成するかを切り替える。このため第2切替部34bは、第2搬送部26b内を前方から後方へ向けて搬送された紙幣の搬送経路を、後方の紙幣収納庫15b若しくは15cか、又は紙幣収納庫15aの2方向に切り替える、いわゆる2ウェイブレードとなっている。
ブレード35bは、入金紙幣が鑑別部28で鑑別処理されてから振り分けられる位置であり、且つ各紙幣収納庫15から出金された紙幣が必ず鑑別部28を通過できる位置に配置されている。
第3切替部34cは、第2搬送部26bの後端よりも僅かに前側に配され、第2切替部34bと同様に先端が前方を向くブレード35cの傾斜方向を変化させて紙幣の搬送経路を2通りに切り替える。すなわち第3切替部34cは、前側の搬送短路と前下側の紙幣収納庫15bとを結ぶ搬送経路を形成するか、又は前側の搬送短路と後下側の紙幣収納庫15cとを結ぶ搬送経路を形成するかを切り替える。このため第3切替部34cは、第2搬送部26b内を前方から後方へ向けて搬送された紙幣の搬送経路を、紙幣収納庫15b又は紙幣収納庫15cの2方向に切り替える、いわゆる2ウェイブレードとなっている。
ブレード35cは、ブレード35bよりも後方であり、入金紙幣を紙幣収納庫15b又は15cへ振り分けられる位置に配置されている。
このように搬送部26は、第2搬送部26bにより前後方向に沿った直線状の搬送経路を形成し、この搬送経路に沿って紙幣を主に前後方向へ搬送すると共に、搬送路の分岐部に配された第2切替部34b及び第3切替部34cによりその搬送経路を紙幣収納庫15a、15b又は15cに切り替える。また搬送部26は、第2搬送部26bを前方向へ搬送された紙幣の搬送経路を、第1切替部34aにより第1搬送部26a又は第3搬送部26cに切り替える。
[4.新券両替処理]
次に、レジ釣銭システム1(図1)において使用者との間で新券両替取引が行われる場合における、使用者により紙幣入出金部24に投入された流通券BLcと同一金額分の新券BLnを出金する新券両替処理の具体的な処理手順について、図5及び図6のフローチャートと図7~図11とを用いて説明する。なおこの新券両替処理においては、例えば、入金された1枚の1万円券の流通券BLca(1万円)に対し、1枚の5千円券の新券BLnb(5千円)と5枚の1千円券の新券BLnc(合計で5千円)とを出金する処理について説明する。また本実施の形態のレジ釣銭システム1においては、入金された流通券BLcは、その金種に拘らず紙幣収納庫15cに一時的に収納してから、回収庫32へ搬送するように設定されている。
具体的に、釣銭機3の釣銭制御部21は、記憶部22から新券両替処理プログラムを読み出して実行することにより新券両替処理手順RT1を開始する。このとき釣銭制御部21は、POSレジ2のレジ制御部5(図1)と連携することにより、表示操作部13(図1)を介して両替取引を開始する旨の操作入力を使用者から受け付け紙幣入出金部24に紙幣が投入されると、レジ制御部5から入金コマンドを受信し、新券両替処理における入金処理を開始する。また紙幣入出金装置11は、ブレード35a(図3)の姿勢を、鑑別部28と紙幣入出金部24とを結ぶ搬送経路を形成する状態としている。釣銭制御部21は、記憶部22から新券両替処理プログラムを読み出して実行することにより新券両替処理手順RT1を開始し、ステップSP1へ移る。
ステップSP1において釣銭制御部21は、入出金部ステージ38を分離ポジションとすると共に収納庫ステージ25を集積ポジションとし、紙幣入出金部24に投入された流通券BLcを1枚ずつ分離しながら第1搬送部26aへ繰り出し、下流の第2搬送部26bに順次引き渡して第2搬送部26bに沿って搬送し、鑑別部28を通過する際に鑑別させ、ステップSP2へ移る。
ステップSP2において釣銭制御部21は、鑑別部28から得られる鑑別結果により、紙幣が、正常な紙幣である正常紙幣か、又は、異常紙幣であるかを判別し、異常紙幣を検出したか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは、鑑別した紙幣は正常紙幣であったことを表し、このとき釣銭制御部21は、該正常紙幣の搬送先を紙幣収納庫15cに決定し、ステップSP3へ移る。具体的に、釣銭制御部21は、流通券BLcaの搬送先を紙幣収納庫15cに決定する。
ステップSP3において釣銭制御部21は、鑑別部28から得られる鑑別結果により、複数の紙幣の少なくとも一部分が重なって搬送されている状態である重送が発生したか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは、流通券BLcを紙幣入出金部24から紙幣収納庫15cへ搬送する間に重送が発生していないことを表し、このとき釣銭制御部21はステップSP4へ移る。
ステップSP4において釣銭制御部21は、流通券BLcを第2搬送部26bに沿って紙幣収納庫15cへ搬送して集積させ、ステップSP5へ移る。具体的に、釣銭制御部21は、図7に示すように、1枚の流通券BLcaを紙幣収納庫15cへ搬送して集積させる。ここで釣銭制御部21は、収納庫走行監視センサから供給された検知結果を基に、紙幣収納庫15cに収納された紙幣(流通券BLc)の枚数を計数し、収納庫収納枚数計数結果として記憶する。
ステップSP5において釣銭制御部21は、紙幣入出金部24に投入された全ての紙幣(流通券BLc)を繰り出して紙幣収納庫15cへ搬送して集積させたか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは、紙幣入出金部24にはまだ繰り出すべき紙幣(流通券BLc)が存在していることを表し、このとき釣銭制御部21は、ステップSP1へ戻り、上述した処理を繰り返す。一方、ステップSP5において肯定結果が得られると、このことは、紙幣入出金部24から全ての紙幣(流通券BLc)を繰り出したことを表し、このとき釣銭制御部21は、ステップSP6へ移る。このとき、紙幣入出金部24に投入された紙幣が1枚の1万円券の流通券BLcaであり、その流通券BLcaが、紙幣収納庫15cに予め収納されている千円券の新券BLncの上に積まれた状態となっている。
一方、ステップSP2において肯定結果が得られると、このことは、鑑別した紙幣は異常紙幣であったことを表し、このとき釣銭制御部21は、搬送部26における紙幣の搬送と紙幣入出金部24からの繰り出しとを停止させ、ステップSP7へ移る。ステップSP7において釣銭制御部21は、入出金部ステージ38を下降させて分離ポジションから集積ポジションへ移行させることにより、異常紙幣の後続の紙幣である後続紙幣と、異常紙幣とを紙幣入出金部24の入出金部ステージ38上へ戻すことが可能な状態とし、ステップSP8へ移る。このとき、入出金部ステージ38と連動してリジェクトステージ33は回収ポジションからリジェクトポジションへ移行する。
ステップSP8において釣銭制御部21は、後続紙幣及び異常紙幣を紙幣入出金部24の入出金部ステージ38上へ戻し、ステップSP1へ戻り、上述した処理を繰り返す。
一方、ステップSP3において肯定結果が得られると、このことは、流通券BLcを紙幣入出金部24から紙幣収納庫15cへ搬送する間に重送が発生したことを表し、このとき釣銭制御部21はステップSP9へ移る。ステップSP9において釣銭制御部21は、入出金部ステージ38を下降させて分離ポジションから集積ポジションへ移行させることにより、後続紙幣及び流通券BLcを紙幣入出金部24の入出金部ステージ38上へ戻すことが可能な状態とし、後続紙幣及び流通券BLcを紙幣入出金部24の入出金部ステージ38上へ戻し、ステップSP1へ戻り、上述した処理を繰り返す。
一方、ステップSP6において釣銭制御部21は、図8に示すように、各紙幣収納庫15の収納庫ステージ25を上昇させて集積ポジションから分離ポジションへ移行させることにより、紙幣収納庫15から第2搬送部26bへ紙幣を繰り出し可能な状態とする。このとき釣銭制御部21は、入出金部ステージ38は移動させないことにより、リジェクトステージ33の回収ポジションを維持し、第3搬送部26cから回収庫32へ流通券BLcを搬送可能な状態とする。続いて釣銭制御部21は、図9に示すように、ブレード35aを切り替えて鑑別部28とリジェクト回収庫30とを結ぶ搬送経路を形成し、紙幣収納庫15cにおける新券BLncの上に積まれた流通券BLcを紙幣収納庫15から繰り出して第2搬送部26bからリジェクト回収庫30の回収庫32へ搬送して集積させ、ステップSP10へ移る。具体的に、釣銭制御部21は、図9に示すように、1枚の流通券BLcaを紙幣収納庫15cから回収庫32へ搬送して集積させる。このとき釣銭制御部21は、鑑別部28を通過する際に流通券BLcを鑑別させる。ここで釣銭制御部21は、収納庫走行監視センサから供給された検知結果を基に、紙幣収納庫15cから繰り出された紙幣を検出する度に、収納庫収納枚数計数結果から1だけ減算していき、0となると、紙幣収納庫15cに収納した全ての流通券BLcを繰り出したと判定する。このようにして釣銭制御部21は、流通券BLcと新券BLnとの境目を判断する。
ステップSP10において釣銭制御部21は、流通券BLcを紙幣収納庫15cから回収庫32へ搬送する間に、紙幣が搬送部26に詰まるジャムが発生したか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは、ジャムは発生していないことを表し、このとき釣銭制御部21は、ステップSP11へ移る。ステップSP11において釣銭制御部21は、鑑別部28から得られる鑑別結果により、流通券BLcを紙幣収納庫15cから回収庫32へ搬送する間に重送が発生したか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは、流通券BLcを紙幣収納庫15cから回収庫32へ搬送する間に重送が発生していないことを表し、このとき釣銭制御部21はステップSP15(図6)へ移る。
一方、ステップSP10(図5)において肯定結果が得られると、このことは、流通券BLcを紙幣収納庫15cから回収庫32へ搬送する間にジャムが発生したことを表し、このとき釣銭制御部21は、ステップSP12へ移る。ステップSP12において釣銭制御部21は、障害復旧のためのイニシャル動作を行い、ステップSP13へ移る。ステップSP13において釣銭制御部21は、紙幣収納庫15cから回収庫32へ残りの流通券BLcを搬送し、ステップSP15(図6)へ移る。
一方、ステップSP11において肯定結果が得られると、このことは、流通券BLcを紙幣収納庫15cから回収庫32へ搬送する間に重送が発生したことを表し、このとき釣銭制御部21は、ステップSP14へ移る。重送が検出された場合、2枚の紙幣が搬送されたと判断されたものの実際には1枚の紙幣のみが搬送されていた等、紙幣収納庫15cに一時的に収納された流通券BLcの枚数よりも少ない枚数の流通券BLcしか回収庫32へ搬送されない可能性がある。これに対しステップSP14において釣銭制御部21は、ステップSP4において紙幣収納庫15cへ搬送された紙幣(流通券BLc)の枚数に1枚追加した枚数分だけ紙幣収納庫15cから回収庫32へ紙幣を搬送し、ステップSP15(図6)へ移る。このため釣銭制御部21は、紙幣収納庫15cに予め集積されている新券BLncが回収庫32へ搬送される可能性はあるものの、紙幣収納庫15c内の全ての流通券BLcを回収庫32へ確実に搬送させ、紙幣収納庫15cに一時的に収納された流通券BLcが紙幣収納庫15cに残り続けてしまうことを確実に防止できる。これにより釣銭制御部21は、紙幣収納庫15cに残ってしまった流通券BLcがその後の取引において新券BLnとして扱われて出金され、顧客に渡ってしまうことを防止できる。
一方、全ての流通券BLcを回収庫32へ集積させると、釣銭制御部21は、新券両替処理における入金処理を終了し、続いてレジ制御部5から両替の金額分となる出金すべき金種毎の紙幣の枚数を示す出金コマンドを受信して、新券両替処理における出金処理を開始し、ステップSP15(図6)へ移る。
ステップSP15(図6)において釣銭制御部21は、図10に示すように、入出金部ステージ38を下降させて分離ポジションから集積ポジションへ移行させることにより、第1搬送部26aから紙幣入出金部24の入出金部ステージ38上へ新券BLnを搬送して集積させることが可能な状態とし、ステップSP16へ移る。このとき図10に示したように、入出金部ステージ38と連動してリジェクトステージ33は回収ポジションからリジェクトポジションへ移行する。
ステップSP16において釣銭制御部21は、図11に示すように、ブレード35aを切り替えて鑑別部28と紙幣入出金部24とを結ぶ搬送経路を形成し、両替後紙幣として新券BLnを紙幣収納庫15cから繰り出して第2搬送部26bを搬送し紙幣入出金部24へ搬送して集積させ、ステップSP17へ移り、新券両替処理手順RT1を終了する。具体的に、釣銭制御部21は、図11に示すように、それぞれ、紙幣収納庫15bから1枚の5千円券の新券BLncを、紙幣収納庫15cから5枚の1千円券の新券BLncを紙幣入出金部24へ搬送して両替後紙幣として集積させる。
以上は、紙幣入出金装置11が、使用者から1枚の1万円券の流通券BLcaを預かり、1枚の5千円券の新券BLnbと5枚の1千円券の新券BLncとを出金する場合の新券両替処理について説明した。これ以外に、例えば、使用者から1枚の1万円券の流通券BLcaを預かり、1枚の1万円券の新券BLnaを出金する場合の新券両替処理の場合、紙幣入出金装置11は、入金された流通券BLcaを紙幣収納庫15cに一時的に収納してから回収庫32へ搬送した後に、紙幣収納庫15aから新券BLnaを紙幣入出金部24へ搬送して出金する。また、使用者から複数枚の流通券BLcを預かり新券両替処理を行う場合、紙幣入出金装置11は、入金された全ての流通券BLcaを紙幣収納庫15cに一時的に収納してから回収庫32へ搬送した後に、紙幣収納庫15から新券BLnを紙幣入出金部24へ搬送して出金する。
[5.新券釣銭出金処理]
次に、レジ釣銭システム1(図1)において使用者との間で新券釣銭出金取引が行われる場合における、使用者により紙幣入出金部24に投入された流通券BLcに対する釣銭として新券BLnを出金する新券釣銭出金処理の具体的な処理手順について、図5及び図6のフローチャートを用いて説明する。なおこの新券釣銭出金処理においては、例えば、8千円の宿泊費を顧客が精算する際に、入金された1枚の1万円券の流通券BLca(1万円)に対し、2枚の1千円券の新券BLnc(合計で2千円)を釣銭として出金する処理について説明する。
具体的に、釣銭機3の釣銭制御部21は、記憶部22から新券釣銭出金処理プログラムを読み出して実行することにより新券釣銭出金処理手順RT2を開始する。このとき釣銭制御部21は、POSレジ2のレジ制御部5(図1)と連携することにより、表示操作部13(図1)を介して入金処理を開始する旨の操作入力を使用者から受け付け紙幣入出金部24に紙幣が投入されると、レジ制御部5から入金コマンドを受信し、新券釣銭出金処理における入金処理を開始する。
ステップSP1~SP14において釣銭制御部21は、新券両替処理手順RT1と同様の処理を行い、全ての流通券BLcを回収庫32へ集積させると、新券釣銭出金処理における入金処理を終了し、続いてレジ制御部5から釣銭の金額分となる出金すべき金種毎の紙幣の枚数を示す出金コマンドを受信して、新券釣銭出金処理における出金処理を開始し、ステップSP15(図6)へ移る。具体的に、釣銭制御部21は、1枚の流通券BLcaを紙幣収納庫15cへ搬送して集積させ、該流通券BLcaを紙幣収納庫15cから回収庫32へ搬送して集積させる。
ステップSP15~SP17において釣銭制御部21は、新券両替処理手順RT1と同様の処理を行い、釣銭として新券BLnを各紙幣収納庫15から繰り出して第2搬送部26bを搬送し紙幣入出金部24へ搬送して集積させ、新券釣銭出金処理手順RT2を終了する。具体的に、釣銭制御部21は、紙幣収納庫15cから2枚の1千円券の新券BLncを紙幣入出金部24へ搬送して釣銭として集積させる。
[6.効果等]
ところで、本実施の形態の紙幣入出金装置11のようにリジェクト回収庫30を鑑別部28よりも前側に配置するのではなく、鑑別部28よりも後側、例えば紙幣収納庫15cの後側に配置した場合において新券両替処理又は新券釣銭出金処理を行う場合、紙幣入出金装置11は、入金された流通券BLcを紙幣収納庫15cに一時的に収納せずに、紙幣入出金部24から回収庫32へ直接搬送することができる。しかしながらその場合、紙幣入出金装置11の前後方向の長さが長くなって装置が大型化してしまう。
これに対し、本実施の形態による紙幣入出金装置11は、リジェクト回収庫30を鑑別部28よりも前側における紙幣入出金部24の下側のスペースに配置するようにした。このため紙幣入出金装置11においては、鑑別部28を挟んでリジェクト回収庫30(特に回収庫32)と紙幣収納庫15とが前後方向に関し逆側の位置に配置されている。このため紙幣入出金装置11は、前後方向の長さを短くし装置を小型化できる。
このような構成において、投入された流通券BLcを紙幣入出金部24から搬送部26へ1枚だけ繰り出し鑑別部28により鑑別して第2搬送部26bで停止させてから前方向へスイッチバックするように逆走させ回収庫32へ搬送し、その後、紙幣入出金部24内の全ての流通券BLcを回収庫32へ搬送するまで同様の処理を繰り返すことも考えられる。しかしながらその場合、紙幣入出金部24に投入された流通券BLcが複数枚になると、紙幣入出金部24内の全ての流通券BLcを回収庫32へ搬送するまで多くの時間を要して取引が長時間化し、顧客を待たせてしまう。
これに対し紙幣入出金装置11は、投入された全ての流通券BLcを紙幣入出金部24から紙幣収納庫15cに搬送して一時的に収納し、紙幣収納庫15cに一時的に収納した全ての流通券BLcをまとめて回収庫32に搬送した後に、各紙幣収納庫15から新券BLnを紙幣入出金部24へ搬送し出金するようにした。このため紙幣入出金装置11は、取引時間を短縮し、顧客を待たせる時間を短くできる。このような制御方法は、上述したように、鑑別部28を挟んでリジェクト回収庫30と紙幣収納庫15とが前後方向で逆側の位置に配置されており、紙幣入出金部24から搬送され鑑別部28を通過した紙幣が該鑑別部28を逆走して回収庫32へ搬送される紙幣入出金装置11に適用すると顕著に効果を奏する。
さらに紙幣入出金装置11は、5千円券の新券BLnbを収納する紙幣収納庫15bと1千円券の新券BLncを収納する紙幣収納庫15cとに加えて、1万円券の新券BLnaを収納する紙幣収納庫15aを設けるようにした。このため紙幣入出金装置11は、5千円券の新券BLnbと1千円券の新券BLncとに加えて、入金された流通券BLcに対し1万円券の新券BLnaへの両替を行うことができる。
以上の構成によれば紙幣入出金装置11は、紙幣を搬送する搬送部26と、搬送部26に接続され、ユーザから投入された紙幣を搬送部26に繰り出すと共に、ユーザに排出する紙幣を集積する紙幣入出金部24と、搬送部26上に設けられ、紙幣を鑑別する鑑別部28と、搬送部26に接続され、鑑別部28により正常と判定された紙幣を収納すると共に紙幣を繰り出す紙幣収納庫15と、搬送部26に接続され、鑑別部28により正常と判定された紙幣を金種に拘らず収納する回収庫32と、搬送部26を搬送される紙幣の搬送を制御する釣銭制御部21とを設け、釣銭制御部21は、紙幣入出金部24に投入された流通券BLcを紙幣収納庫15cに搬送して一時的に集積すると共に、紙幣収納庫15cに一時的に集積された流通券BLcを回収庫32に搬送した後、紙幣収納庫15に収納されている新券BLnを紙幣入出金部24に搬送するように制御するようにした。
これにより紙幣入出金装置11は、紙幣入出金部24に投入された流通券BLcをまとめて紙幣収納庫15cへ搬送して収納し、これら流通券BLcをまとめて紙幣収納庫15cから回収庫32へ搬送することにより、紙幣入出金部24から全ての流通券BLcを繰り出すのに要する時間を短縮できる。
[7.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、紙幣入出金部24に投入された全ての流通券BLcを紙幣収納庫15cに一時的に収納し、該紙幣収納庫15cから全ての流通券BLcを回収庫32に搬送した後に、紙幣収納庫15cから新券BLnを紙幣入出金部24に搬送する場合について述べた。本発明はこれに限らず、紙幣入出金部24に投入された少なくとも2枚以上の流通券BLcを紙幣収納庫15cに一時的に収納してから該紙幣収納庫15cからこれら2枚以上の流通券BLcを回収庫32に搬送し、これを紙幣入出金部24内の流通券BLcがなくなるまで繰り返した後に、紙幣収納庫15から新券BLnを紙幣入出金部24に搬送しても良い。そのような制御であっても、投入された流通券BLcを紙幣入出金部24から搬送部26へ1枚だけ繰り出し鑑別部28により鑑別して第2搬送部26bで停止させてから前方向へスイッチバックするように逆走させ回収庫32へ搬送し、その後、紙幣入出金部24内の全ての流通券BLcを回収庫32へ搬送するまで同様の処理を繰り返す制御と比較して、紙幣入出金部24への流通券BLcの投入枚数が複数枚である場合は、取引時間を短縮できる。
また例えば、紙幣入出金部24に投入された1枚の1万円券の流通券BLcaを紙幣収納庫15aに一時的に収納し、両替後紙幣として、1枚の5千円券の新券BLnbと5枚の1千円券の新券BLncとを紙幣収納庫15bと紙幣収納庫15cとから紙幣入出金部24に搬送し、顧客へ引き渡した後に、紙幣収納庫15aから1枚の1万円券の流通券BLcaを回収庫32に搬送しても良い。すなわち、紙幣収納庫15から流通券BLcを回収庫32へ搬送するタイミングと、紙幣収納庫15から新券BLnを紙幣入出金部24へ搬送するタイミングとを逆にし、紙幣収納庫15から新券BLnを紙幣入出金部24へ搬送し、両替取引を完了させた後に、紙幣収納庫15から流通券BLcを回収庫32へ搬送しても良い。その場合、紙幣収納庫15から流通券BLcを回収庫32へ搬送し終わるまでの間は次の取引を開始できないものの、現在の両替取引において使用者が待機する時間を短くできると共に、必要以上に駆動音を顧客に聞かれずに済ませることができる。
さらに、紙幣入出金部24への流通券BLcの投入枚数が所定枚数以下(例えば、1枚のみ)である場合は、紙幣入出金部24から搬送部26へ流通券BLcを繰り出し鑑別部28により鑑別して第2搬送部26bで停止させてから前方向へスイッチバックするように逆走させ回収庫32へ搬送する一方、紙幣入出金部24への流通券BLcの投入枚数が所定枚数よりも多い場合は、紙幣入出金部24に投入された全ての流通券BLcを紙幣収納庫15cに一時的に収納し、該紙幣収納庫15cから全ての流通券BLcを回収庫32に搬送しても良い。
また上述した実施の形態においては、入金された流通券BLcを、その金種に拘らず一時収納先として予め設定された第1の収納部としての紙幣収納庫15cに一時的に収納してから、回収庫32へ搬送する場合について述べた。本発明はこれに限らず、入金された流通券BLcを、紙幣収納庫15のうち最も紙幣入出金部24に近い位置に配された第2の収納部としての紙幣収納庫15aに集積させるようにすると、紙幣収納庫15b又は15cに集積させる場合と比較して、紙幣入出金部24から紙幣収納庫15へ一時的に搬送し該紙幣収納庫15から回収庫32へ搬送する搬送経路を短くすることができ、結果として取引時間を短縮できる。但し、紙幣収納庫15cは、紙幣収納庫15a及び紙幣収納庫15bと比較して、収納可能な紙幣の枚数が多いため、全ての紙幣収納庫15に同じ枚数の新券BLnを収納させておいた場合、より多くの流通券BLcを収納できる。また、一時収納先として予め設定された紙幣収納庫15が満杯になった場合、それ以外の紙幣収納庫15に集積させれば良い。また、入金された流通券BLcを、紙幣収納庫15a、15b及び15cのうち予め設定された1つ、2つ又は3つの紙幣収納庫15に一時的に収納しても良い。
さらに、釣銭又は両替後紙幣として出金する紙幣の金種とは異なる金種の新券BLnを収納している紙幣収納庫15に流通券BLcを一時的に収納しても良い。その場合、入金された流通券BLcが出金すべき新券BLnの上に集積されていない状態で第2の収納部としての紙幣収納庫15から新券BLnを紙幣入出金部24へ搬送して出金することにより取引を完了させた後に、入金された流通券BLcを第1の収納部としての紙幣収納庫15から回収庫32へ搬送することができるため、取引時間を短縮し、顧客を待たせる時間を短くできると共に、必要以上に駆動音を顧客に聞かれずに済ませることができる。換言すれば、紙幣入出金装置11は、入金された流通券BLcを紙幣収納庫15から回収庫32へ搬送する前に、出金すべき新券BLnを紙幣収納庫15から紙幣入出金部24へ搬送して出金することができる。これは、全ての紙幣収納庫15に互いに異なる金種が割り当てられている構成(すなわち、同じ金種の新券BLnが複数の紙幣収納庫15に収納されていない構成)の場合に、特に顕著に効果を奏する。またこれは、顧客に対し予め入金金額をPOSレジ2の表示操作部6に入力させる先行出金の場合に、特に顕著に効果を奏する。
さらに、入金された流通券BLcを釣銭又は両替後紙幣となる金種の紙幣を収納している各紙幣収納庫15に一時的に収納しても良い。その場合、それぞれの収納庫ステージ25(収納庫ステージ25a、25b及び25c)が互いに独立して上下移動する構成の場合は、釣銭又は両替後紙幣となる金種の紙幣を収納していない紙幣収納庫15の収納庫ステージ25は集積ポジションを保ったまま、釣銭又は両替後紙幣となる金種の紙幣を収納している紙幣収納庫15の収納庫ステージ25のみを集積ポジションから分離ポジションへ上昇させて流通券BLcを繰り出してから分離ポジションのまま新券BLnを繰り出すことができ、収納庫ステージ25を動作させる紙幣収納庫15の数を減らすことができる。さらに、入金された流通券BLcをその流通券BLcの金種の新券BLnを収納している各紙幣収納庫15に一時的に収納しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、紙幣収納庫15cから回収庫32に流通券BLcを搬送する際に重送を検出した場合、紙幣収納庫15cへ搬送された紙幣の枚数に1枚追加した枚数分だけ紙幣収納庫15cから回収庫32へ紙幣を搬送する場合について述べた。本発明はこれに限らず、紙幣収納庫15cへ搬送された紙幣の枚数に2枚以上の任意の枚数を追加した枚数分だけ紙幣収納庫15cから回収庫32へ紙幣を搬送しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、収納庫走行監視センサから供給された検知結果を基に、紙幣収納庫15cから繰り出された紙幣を検出する度に、収納庫収納枚数計数結果から1だけ減算していき、0となると、紙幣収納庫15cに収納した全ての流通券BLcを繰り出したと判定する場合について述べた。本発明はこれに限らず、紙幣入出金部24に最後に仕切り紙幣を投入した後に、仕切り紙幣及び流通券BLcを紙幣入出金部24から繰り出すことにより、紙幣収納庫15c内において一番下の流通券BLcの下側に仕切り紙幣が位置する状態とし、紙幣収納庫15cから回収庫32へ紙幣を搬送する際に、仕切り紙幣を検出すると、該仕切り紙幣よりも搬送方向下流側に存在する紙幣が流通券BLcであると判断しても良い。
さらに、収納庫収納枚数計数結果の代わりに記番号を用い、紙幣入出金部24から紙幣収納庫15cへ流通券BLcを搬送する際に鑑別部28において記番号を検出し、紙幣収納庫15cから回収庫32へ紙幣を搬送する際に、先程検出した最初の記番号を検出すると、該記番号が付された紙幣を含み該紙幣よりも搬送方向上流側に存在する紙幣が流通券BLcであると判断しても良い。
さらに、鑑別部28が流通券BLcと新券BLnとを判別可能な精度を有している場合、紙幣収納庫15cから回収庫32へ紙幣を搬送する際に鑑別部28において紙幣が流通券BLc又は新券BLnの何れであるかを検出し、流通券BLcを検出した場合、該流通券BLcを回収庫32へ搬送するようにしても良い。
さらに、紙幣収納庫15cから回収庫32へ紙幣を搬送する際に、収納庫収納枚数計数結果が0になる前の段階で、鑑別部28において、流通券BLcであるものの新券BLn同様の状態であると検出した紙幣を、回収庫32ではなく紙幣入出金部24へ搬送し出金しても良い。この場合、入金された紙幣に新券BLn同様の状態の流通券BLcが含まれていた場合、その流通券BLcの枚数分の新券BLnを紙幣収納庫15から出金する必要をなくすことができ、紙幣収納庫15内の新券BLnが減少するペースを抑えることができる。
さらに上述した実施の形態においては、紙幣収納庫15cから全ての流通券BLcを回収庫32に搬送する場合について述べた。本発明はこれに限らず、特に現金自動預払機等の場合、紙幣収納庫のうち何れか1つを回収庫として機能させ、1つの紙幣収納庫から全ての流通券BLcを、回収庫として機能させた他の紙幣収納庫に搬送しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、それぞれの収納庫ステージ25が独立して上下移動せず、互いに同じタイミングで同期して上下移動する場合について述べた。本発明はこれに限らず、それぞれの収納庫ステージ25が互いに独立して上下移動しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、搬送部26と接続されユーザから投入された紙幣を搬送部26に繰り出す入金部と、搬送部26と接続されユーザに排出する紙幣を集積する出金部とが一体で設けられた紙幣入出金部24を有する紙幣入出金装置11に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、図12に示すように入金部24iと出金部24oとが互いに独立して設けられ搬送部26と接続された紙幣入出金装置111に本発明を適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、入出金部ステージ38とリジェクトステージ33とが連動する紙幣入出金装置11に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、入出金部ステージ38とリジェクトステージ33とが互いに独立して可動する紙幣入出金装置に本発明を適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、POSレジ2のレジ制御部5から種々の指示を受信することにより、釣銭機3の釣銭制御部21が通常モード、新券出金モードや新券補充モード等の動作モードを選択して紙幣入出金装置11を動作させる場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば、所定のスイッチや、表示操作部6又は13が操作されることにより、釣銭機3の釣銭制御部21が紙幣入出金装置11の動作モードを切り替えても良い。また例えば、新券出金モードで運用中に紙幣収納庫15内の新券BLncが不足した場合、通常モードに切り替えて釣銭機3を運用しても良い。さらに、繁忙期や時間帯等、時間的な要因によって、動作モードを切り替えても良い。
さらに上述した実施の形態においては、紙幣入出金部24の下側にリジェクト回収庫30を配置する場合について述べた。本発明はこれに限らず、鑑別部28よりも前側における他の種々の位置にリジェクト回収庫30を配置しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、紙幣入出金装置11に3個の紙幣収納庫15(紙幣収納庫15a、15b及び15c)を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、2個以下又は4個以上の任意の個数の紙幣収納庫15を設けても良い。
さらに上述した実施の形態においては、ホテルのフロントや、スーパーマーケット、コンビニエンスストア等のレジ精算場において使用されるPOSレジスタ等に接続され紙幣の入出金処理を行う釣銭機3に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、銀行内において使用される自動テラー現金預払機(窓口端末)等の銀行員が使用する端末の種々の装置に本発明を適用しても良い。また、ホテルにおいて使用される自動チェックイン機や自動精算機等のように、本発明のPOSレジ2相当の機能を有するものの、物品としてはPOSレジスタでないもの(例えばタブレット端末等)にも本発明を適用しても良い。さらに、POSレジスタと接続されず単体(スタンドアロン)で動作する釣銭機等の装置にも本発明を適用しても良い。
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態にも本発明の適用範囲が及ぶものである。また、本発明は、上述した各実施の形態及び上述した他の実施の形態のうち任意の実施の形態に記載された構成の一部を抽出し、上述した実施の形態及び他の実施の形態のうちの任意の実施の形態の構成の一部と置換・転用する場合や、該抽出された構成の一部を任意の実施の形態に追加する場合にも本発明の適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した実施の形態においては、搬送路としての搬送部26と、入金部としての紙幣入出金部24と、出金部としての紙幣入出金部24と、鑑別部としての鑑別部28と、収納部としての紙幣収納庫15と、回収部としての回収庫32と、制御部としての釣銭制御部21とによって、紙幣処理装置としての紙幣入出金装置11を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる搬送路と、入金部と、出金部と、鑑別部と、収納部と、回収部と、制御部とによって、紙幣処理装置を構成しても良い。
本発明は、紙幣等の媒体を搬送すると共に判別する種々の搬送装置でも利用できる。
1……レジ釣銭システム、2……POSレジ、3……釣銭機、5……レジ制御部、6……表示操作部、7……レシート処理部、7A……レシート排出口、11、111……紙幣入出金装置、12……硬貨入出金装置、13……表示操作部、14……紙幣入出金口、15……紙幣収納庫、16……硬貨入金口、17……リジェクト口、18……硬貨出金口、21……釣銭制御部、22……記憶部、23……通信部、24……紙幣入出金部、25……収納庫ステージ、26……搬送部、26a……第1搬送部、26b……第2搬送部、26c……第3搬送部、27……ベルト、28……鑑別部、30……リジェクト回収庫、31……リジェクト庫、32……回収庫、33……リジェクトステージ、34a……第1切替部、34b……第2切替部、34c……第3切替部、35a、35b、35c……ブレード、38……入出金部ステージ、39……紙幣収容空間、40……繰出集積部、41……ピックアップローラ、42……繰出集積ローラ、43……フィードローラ、44……ゲートローラ、45……集積ローラ、50……集積ローラ、51……テンションローラ、52……フィードローラ、60……繰出集積部、62……搬送ローラ、BLca、BLcb、BLcc……流通券、BLna、BLnb、BLnc……新券。

Claims (15)

  1. 紙幣を搬送する搬送路と、
    前記搬送路に接続され、ユーザから投入された紙幣を前記搬送路に繰り出す入金部と、
    前記搬送路に接続され、ユーザに排出する紙幣を集積する出金部と、
    前記搬送路上に設けられ、紙幣を鑑別する鑑別部と、
    前記搬送路に接続され、前記鑑別部により正常と判定された紙幣を収納すると共に紙幣を繰り出す収納部と、
    前記搬送路に接続され、前記鑑別部により正常と判定された紙幣を金種に拘らず収納する回収部と、
    前記搬送路を搬送される紙幣の搬送を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記入金部に投入された流通券である紙幣を前記収納部に搬送して一時的に集積すると共に、前記収納部に一時的に集積された前記流通券を前記回収部に搬送した後、前記収納部に収納されている新券である紙幣を前記出金部に搬送するように制御する
    ことを特徴とする紙幣処理装置。
  2. 前記制御部は、
    前記入金部に投入された全ての前記紙幣を前記収納部に一時的に集積するように制御する
    請求項1に記載の紙幣処理装置。
  3. 前記制御部は、
    前記入金部に投入された全ての前記紙幣を金種に拘らず1つの前記収納部に一時的に集積するように制御する
    請求項2に記載の紙幣処理装置。
  4. 前記収納部は、
    第1の収納部と、前記第1の収納部よりも前記回収部に近接する位置に設けられ、前記鑑別部により正常と判定された紙幣を収納すると共に紙幣を繰り出す第2の収納部とを含み、
    前記制御部は、
    前記入金部に投入された全ての前記紙幣を金種に拘らず前記第2の収納部に一時的に集積するように制御する
    請求項3に記載の紙幣処理装置。
  5. 前記制御部は、
    前記入金部に投入された全ての前記紙幣を金種に応じた前記収納部に一時的に集積するように制御する
    請求項2に記載の紙幣処理装置。
  6. 前記回収部は、前記鑑別部を挟んで前記収納部に対し逆側に配されている
    請求項1に記載の紙幣処理装置。
  7. 前記制御部は、
    前記新券を釣銭として前記出金部に搬送するように制御する
    請求項1に記載の紙幣処理装置。
  8. 前記収納部は、第1の収納部と第2の収納部とを含み、
    前記制御部は、前記入金部に投入された前記流通券を前記第1の収納部に搬送して一時的に集積すると共に、前記第1の収納部に一時的に集積された前記流通券を前記回収部に搬送した後、前記第1の収納部又は前記第2の収納部の少なくとも何れか一方に収納されている前記新券を前記出金部に搬送するように制御する
    請求項1に記載の紙幣処理装置。
  9. 前記制御部は、
    前記新券を両替後の紙幣として前記出金部に搬送するように制御する
    請求項1に記載の紙幣処理装置。
  10. 前記制御部は、
    前記収納部から前記回収部に前記流通券を搬送する際に前記鑑別部により重送を検出した場合、前記収納部へ搬送された前記流通券の枚数よりも多い枚数の前記紙幣を前記収納部から前記回収部に搬送するよう制御する
    請求項1に記載の紙幣処理装置。
  11. 前記制御部は、
    前記入金部に投入された前記紙幣を前記収納部に搬送する際に前記鑑別部により重送を検出した場合、前記搬送路から前記入金部に前記紙幣を戻した後、再度、前記入金部から前記紙幣を前記収納部に搬送する
    請求項10に記載の紙幣処理装置。
  12. 前記入金部と前記出金部とは、一体で設けられており、前記搬送路に接続され、ユーザから投入された紙幣を前記搬送路に繰り出すと共にユーザに排出する紙幣を集積する入出金部である
    請求項1に記載の紙幣処理装置。
  13. 前記収納部へ集積された及び繰り出された前記紙幣を検知し検知結果を前記制御部へ送出するセンサ
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記検知結果に基づき、前記入金部に投入された前記流通券を前記収納部に搬送する際に前記収納部へ集積された前記流通券の枚数を計数し、前記収納部に一時的に集積された前記流通券を前記回収部に搬送する際に前記収納部から繰り出された前記流通券の枚数を計数し、前記流通券と前記新券との境目を判断する
    請求項1に記載の紙幣処理装置。
  14. 紙幣を搬送する搬送路と、
    前記搬送路に接続され、ユーザから投入された紙幣を前記搬送路に繰り出す入金部と、
    前記搬送路に接続され、ユーザに排出する紙幣を集積する出金部と、
    前記搬送路上に設けられ、紙幣を鑑別する鑑別部と、
    前記搬送路に接続され、前記鑑別部により正常と判定された紙幣を収納すると共に紙幣を繰り出す収納部と、
    前記搬送路に接続され、前記鑑別部により正常と判定された紙幣を金種に拘らず収納する回収部と、
    前記搬送路を搬送される紙幣の搬送を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記入金部に投入された流通券である全ての紙幣を前記収納部に一時的に集積すると共に、前記収納部に収納されている新券である紙幣を前記出金部に搬送した後、前記収納部に一時的に集積された前記流通券を前記回収部に搬送するように制御する
    ことを特徴とする紙幣処理装置。
  15. 前記収納部は、第1の収納部と第2の収納部とを含み、
    前記制御部は、
    前記入金部に投入された全ての前記流通券を、ユーザに排出する金種の前記紙幣を収納する前記第2の収納部とは異なる前記第1の収納部に一時的に集積すると共に、前記第2の収納部に収納されている前記新券を前記出金部に搬送した後、前記第1の収納部に一時的に集積された前記流通券を前記回収部に搬送するように制御する
    ことを特徴とする請求項14に記載の紙幣処理装置。

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