JP2023054891A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】シール性を向上することができるコネクタを提供する。【解決手段】パネル3に組付けられる第1ハウジング7と、第1ハウジング7に嵌合可能な第2ハウジング9と、第2ハウジング9の外周を覆いパネル3に密着されるリップ部47を有するグロメット11とを備えたコネクタ1において、グロメット11に、第1ハウジング7と第2ハウジング9とが嵌合した状態で、第1ハウジング7と密着するシール部49を設けた。【選択図】図5
Description
本発明は、コネクタに関する。
従来、コネクタとしては、パネルに組付けられる第1ハウジングと、第1ハウジングに嵌合可能な第2ハウジングと、第2ハウジングの外周を覆いパネルに密着されるリップ部を有するグロメットとを備えたものが知られている(特許文献1参照)。
このコネクタでは、第2ハウジングの外周に、グロメットのリップ部側が組付けられパネルに対して傾斜した状態で第2ハウジングに対する回動が規制されたフランジ部が回動可能に配置されている。
このようなコネクタでは、第1ハウジングと第2ハウジングとが正規に嵌合した状態で、フランジ部が回動可能となり、フランジ部を回動させることで、リップ部がパネルに密着される。
ところで、上記特許文献1のコネクタでは、第1ハウジングと第2ハウジングとが嵌合した状態において、パネルの一面側と他面側との区画が、パネルとグロメットのリップ部との密着によって行われている。しかしながら、パネルとリップ部との密着だけでは、例えば、リップ部の密着力の低下などによって、シール性が低下する可能性があった。
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、シール性を向上することができるコネクタを提供することにある。
本実施形態に係るコネクタは、パネルに組付けられる第1ハウジングと、前記第1ハウジングに嵌合可能な第2ハウジングと、前記第2ハウジングの外周を覆い前記パネルに密着されるリップ部を有するグロメットとを備え、前記グロメットには、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとが嵌合した状態で、前記第1ハウジングと密着するシール部が設けられている。
本発明によれば、シール性を向上することができるコネクタを提供することができる。
以下、図面を用いて本実施形態に係るコネクタについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
(第1実施形態)
図1~図11を用いて第1実施形態について説明する。
図1~図11を用いて第1実施形態について説明する。
図1~図11に示すように、本実施形態に係るコネクタ1は、例えば、車両のドアなどに配置されたパネル3に適用される。パネル3は、一面側が車室側などの水などが存在する可能性の低い非被水領域となっており、他面側が水などが存在する可能性の高い被水領域となっている。パネル3の非被水領域側には、第1ハウジング7が配置され、被水領域側には、第2ハウジング9が配置される。パネル3には、一面側と他面側とを貫通する組付穴5が設けられている。このようなコネクタ1は、第1ハウジング7と、第2ハウジング9と、グロメット11とを備えている。
図1~図8に示すように、第1ハウジング7は、合成樹脂などの絶縁性材料からなる。第1ハウジング7は、フレーム13と、内部ハウジング15とを備えている。
フレーム13は、パネル3の組付穴5を挿通可能なように、組付穴5の内径より小径な外径を有する長方形の枠状に形成されている。フレーム13の両側面には、組付穴5の縁部の一面側に当接可能な抜止突起17が複数突出して設けられている。抜止突起17は、第1ハウジング7を組付穴5の一面側から挿入することにより、パネル3の一面側に当接され、第1ハウジング7が組付穴5からパネル3の他面側に突き抜けることを防止する。
フレーム13の上下面には、第2ハウジング9側に向けて延出され、弾性変形可能な枠状に形成されたロックアーム21が設けられている。ロックアーム21の自由端は、組付穴5の縁部の他面側に当接可能となっている。ロックアーム21は、第1ハウジング7を組付穴5の一面側から挿入することにより、自由端が組付穴5の一面側の縁部と当接して弾性変形される。弾性変形されたロックアーム21は、組付穴5を挿通し、抜止突起17がパネル3の一面側に当接することによって、復元される。復元されたロックアーム21は、自由端がパネル3の他面側に当接可能に配置され、第1ハウジング7がパネル3の一面側に移動することを規制する。
内部ハウジング15は、フレーム13の内部に配置可能なように、フレーム13の内径より小径な外径を有する長方形の筐体状に形成されている。内部ハウジング15には、第1ハウジング7と第2ハウジング9との嵌合方向に向けて延出された端子収容室23が複数設けられている。複数の端子収容室23には、電線(不図示)の端末部に電気的に接続された端子(不図示)がそれぞれ収容される。複数の端子収容室23の内部には、端子と係合可能な係止ランス25が弾性変形可能にそれぞれ設けられている。係止ランス25は、端子と係合することにより、端子を端子収容室23から抜け止めする。内部ハウジング15の両側面には、カムピン(不図示)がそれぞれ突出されている。このような内部ハウジング15は、フレーム13の内部に配置され、係合部(不図示)を介してフレーム13に保持される。
このような第1ハウジング7は、パネル3の一面側から他面側に向けて組付穴5に挿入される。組付穴5に挿入された第1ハウジング7は、抜止突起17とロックアーム21とによって、パネル3への組付状態が保持される。パネル3に組付けられた第1ハウジング7には、第2ハウジング9が嵌合される。
図1~図7に示すように、第2ハウジング9は、合成樹脂などの絶縁性材料からなる。第2ハウジング9は、第1ハウジング7に対して、フレーム13と内部ハウジング15との間に嵌合可能なように、長方形の筐体状に形成されている。第2ハウジング9は、端子収容室27と、レバー29と、フランジ部31とを備えている。
端子収容室27は、第2ハウジング9の内部に、第1ハウジング7と第2ハウジング9との嵌合方向に向けて延出され、複数設けられている。複数の端子収容室27には、電線(不図示)の端末部に電気的に接続された端子(不図示)がそれぞれ収容される。複数の端子収容室27の内部には、端子と係合可能な係止ランス33が弾性変形可能にそれぞれ設けられている。係止ランス33は、端子と係合することにより、端子を端子収容室27から抜け止めする。
レバー29は、有底のU字状に形成され、第2ハウジング9にスライド可能に組付けられている。レバー29には、第1ハウジング7のカムピンと係合可能なカム溝35が設けられている。レバー29は、第1ハウジング7と第2ハウジング9とが嵌合するとき、カム溝35にカムピンが挿入される。第1ハウジング7と第2ハウジング9との嵌合を進めると、カムピンがカム溝35に沿って移動し、レバー29がスライドされる。このレバー29のスライドにより、第1ハウジング7に対して第2ハウジング9が嵌合され、第1ハウジング7と第2ハウジング9との嵌合力を低減することができる。
フランジ部31は、第2ハウジング9の外面から外側に向けて突出し、周方向に連続して形成されている。フランジ部31の上下には、第1ハウジング7のロックアーム21の枠内に挿入され、パネル3の組付穴5の縁部の一面側に当接可能なパネルアーム39が弾性変形可能に設けられている。パネルアーム39は、第1ハウジング7が第2ハウジング9と嵌合すると、ロックアーム21の枠内から組付穴5を挿通し、パネル3の一面側に当接可能に配置され、第2ハウジング9がパネル3の他面側に移動することを規制する。
このような第2ハウジング9は、パネル3に組付けられた第1ハウジング7に対して、パネル3の他面側から嵌合される。このとき、レバー29のスライドによって、嵌合力が低減される。第1ハウジング7と第2ハウジング9との嵌合状態は、パネル3の他面側とロックアーム21との係合及びパネル3の一面側とパネルアーム39との係合によって保持される。第1ハウジング7と第2ハウジング9とが嵌合されると、内部に収容されたそれぞれの端子が電気的に接続される。このような第2ハウジング9のフランジ部31には、グロメット11が装着され、第2ハウジング9の外周がグロメット11によって覆われる。
図1~図7,図9~図11に示すように、グロメット11は、ゴムなどの弾性材料からなる。グロメット11は、本体部41と、引出部43と、装着部45と、リップ部47と、シール部49とを備えている。
本体部41は、第1ハウジング7と第2ハウジング9とが嵌合した状態で、第1ハウジング7から露出する第2ハウジング9を収容可能に長方形の筒状に形成されている。本体部41は、第1ハウジング7から露出する第2ハウジング9の外周を覆い、第2ハウジング9側から第1ハウジング7側へ水などが浸入することを防止する。
引出部43は、本体部41のパネル3と反対側に、本体部41と連続する一部材で形成され、下方に向けて筒状に延出されている。引出部43には、第2ハウジング9から引き出された複数の電線が挿通される。引出部43は、複数の電線の外周を一括して覆い、複数の電線を介して第2ハウジング9に水などが浸入することを防止する。なお、引出部43の延出方向は、電線の引出方向に合わせて適宜選択すればよい。
装着部45は、本体部41のパネル3側に、本体部41と連続する一部材で第2ハウジング9より大きな外径を有するように環状に形成されている。装着部45の内周には、周方向に連続する溝部が形成されている。装着部45の溝部には、第2ハウジング9のフランジ部31が密着して係合され、グロメット11が第2ハウジング9に組付けられる。
リップ部47は、装着部45のパネル3側に、装着部45と連続する一部材で、装着部45の内周側を基端とし、基端から拡径するように延出された端部を自由端とするように、弾性変形可能な環状に形成されている。リップ部47の自由端の径は、パネル3の組付穴5の径より大きく設定されている。リップ部47の自由端は、第1ハウジング7と第2ハウジング9とが嵌合した状態で、パネル3の組付穴5の周囲を覆うように、パネル3の他面に密着される。リップ部47は、自由端がパネル3の他面に密着することにより、パネル3の第2ハウジング9側から組付穴5を介して第1ハウジング7側への水などの浸入を防止する。
シール部49は、装着部45のパネル3側でリップ部47の基端に、装着部45及びリップ部47と連続する一部材で形成されている。シール部49は、本体部41の内部に向けて突出し、リップ部47の長辺部分の長さ方向に沿って延出され、リップ部47の2つの長辺部分に一対設けられている。シール部49の肉厚は、リップ部47の肉厚より厚く設定されている。シール部49は、第1ハウジング7と第2ハウジング9とが嵌合した状態で、第1ハウジング7のフレーム13の嵌合方向の端面と第2ハウジング9のフランジ部31との間に配置される。なお、シール部49は、第2ハウジング9の外周に、ロックアーム21及びパネルアーム39が配置されていなければ、周方向に連続して形成してもよい。
シール部49は、第1ハウジング7と第2ハウジング9とが嵌合した状態で、第1ハウジング7のフレーム13の嵌合方向の端面と密着する。シール部49は、フレーム13の端面と密着することにより、パネル3とリップ部47の密着と共に、パネル3の第2ハウジング9側から組付穴5を介して第1ハウジング7側への水などの浸入を防止する。このため、パネル3に対するリップ部47の密着力が低下したとしても、第1ハウジング7に対するシール部49の密着によって、シール性を保持することができる。
また、シール部49の肉厚は、リップ部47の肉厚より厚く設定されており、シール部49は、第1ハウジング7と第2ハウジング9とが嵌合することで、第1ハウジング7の端面に密着される。このため、第1ハウジング7に対するシール部49の密着力は、パネル3に対するリップ部47の密着力より低下し難く、シール性を安定して保持することができる。さらに、シール部49は、第1ハウジング7と第2ハウジング9とが嵌合した状態で、第1ハウジング7の嵌合方向の端面と第2ハウジング9のフランジ部31との間に配置される。このため、シール部49は、第1ハウジング7とフランジ部31とで挟み込まれた状態で、第1ハウジング7の端面と密着し、シール性を向上することができる。
このようなコネクタ1では、パネル3に組付けられる第1ハウジング7と、第1ハウジング7に嵌合可能な第2ハウジング9と、第2ハウジング9の外周を覆いパネル3に密着されるリップ部47を有するグロメット11とを備えている。そして、グロメット11には、第1ハウジング7と第2ハウジング9とが嵌合した状態で、第1ハウジング7と密着するシール部49が設けられている。このため、パネル3に対するリップ部47の密着力が低下したとしても、第1ハウジング7に対するシール部49の密着によって、シール性を保持することができる。
従って、このようなコネクタ1では、パネル3に対するリップ部47の密着と、第1ハウジング7に対するシール部49の密着とによって、シール性を向上することができる。
また、第2ハウジング9には、グロメット11が装着されるフランジ部31が設けられている。そして、シール部49は、第1ハウジング7とフランジ部31との間に配置されている。このため、第1ハウジング7とフランジ部31とで挟み込まれた状態で、シール部49が第1ハウジング7と密着し、シール性を向上することができる。
(第2実施形態)
図12~図15を用いて第2実施形態について説明する。
図12~図15を用いて第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るコネクタ101は、リップ部47が、シール部49と第1ハウジング7との密着によってパネル3に向けて移動される。
また、フランジ部31には、第1ハウジング7とシール部49とが密着した状態で、シール部49を収容する凹部103が設けられている。
なお、第1実施形態と同様の構成には、同一の記号を記して構成及び機能説明は第1実施形態を参照するものとし省略するが、第1実施形態と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
図12~図15に示すように、第2ハウジング9のフランジ部31には、グロメット11のシール部49と対応する位置に、凹部103が形成されている。凹部103は、第1ハウジング7から遠ざかる方向に向けて凹まされ、シール部49に沿ってシール部49と同じ長さで延出されている。凹部103には、シール部49が第1ハウジング7の端面と密着したとき、第1ハウジング7との密着によって移動されたシール部49の内端側が収容される。
ここで、リップ部47の基端は、シール部49と連続する一部材で形成されており、リップ部47の自由端は、シール部49が位置する基端から外側に向けて拡径する配置されている。このため、シール部49の内端側がフランジ部31側に向けて移動されると、リップ部47の自由端は、パネル3側に向けて移動される。
そこで、フランジ部31に凹部103を設けることにより、シール部49の内端側が移動でき、リップ部47の自由端をパネル3側に向けて移動させることができる。このようにリップ部47をパネル3側に移動させることにより、パネル3に対するリップ部47の密着力を増大でき、シール性を向上することができる。なお、凹部103は、リップ部47の基端が位置する部分よりも内側に配置されている。このため、シール部49の内端側の移動を許容しつつ、第1ハウジング7とフランジ部31とでシール部49を挟み込むことができ、第1ハウジング7に対するシール部49の密着力を増大することができる。
このようなコネクタ101では、リップ部47が、シール部49の外側にシール部49と連続して形成され、シール部49と第1ハウジング7との密着によってパネル3に向けて移動される。このため、パネル3に対するリップ部47の密着力を増大でき、シール性を向上することができる。
また、第2ハウジング9には、グロメット11が装着されるフランジ部31が設けられている。そして、フランジ部31には、第1ハウジング7とシール部49とが密着した状態で、シール部49を収容する凹部103が設けられている。このため、第1ハウジング7とシール部49とが密着したときに、シール部49を凹部103に移動させることができ、リップ部47をパネル3に向けて安定して移動させることができる。
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、シール部は、フランジ部が装着される装着部と連続して形成されているが、これに限らず、装着部と異なる部分に、シール部を設けてもよい。この場合には、第1ハウジングとシール部とが密着したときにシール部が移動できればよいため、フランジ部に凹部を設ける必要がない。
1,101 コネクタ
3 パネル
7 第1ハウジング
9 第2ハウジング
11 グロメット
31 フランジ部
47 リップ部
49 シール部
103 凹部
3 パネル
7 第1ハウジング
9 第2ハウジング
11 グロメット
31 フランジ部
47 リップ部
49 シール部
103 凹部
Claims (4)
- パネルに組付けられる第1ハウジングと、
前記第1ハウジングに嵌合可能な第2ハウジングと、
前記第2ハウジングの外周を覆い前記パネルに密着されるリップ部を有するグロメットと、
を備え、
前記グロメットには、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとが嵌合した状態で、前記第1ハウジングと密着するシール部が設けられているコネクタ。 - 前記第2ハウジングには、前記グロメットが装着されるフランジ部が設けられ、
前記シール部は、前記第1ハウジングと前記フランジ部との間に配置されている請求項1に記載のコネクタ。 - 前記リップ部は、前記シール部の外側に前記シール部と連続して形成され、前記シール部と前記第1ハウジングとの密着によって前記パネルに向けて移動される請求項1又は2に記載のコネクタ。
- 前記第2ハウジングには、前記グロメットが装着されるフランジ部が設けられ、
前記フランジ部には、前記第1ハウジングと前記シール部とが密着した状態で、前記シール部を収容する凹部が設けられている請求項3に記載のコネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021163854A JP2023054891A (ja) | 2021-10-05 | 2021-10-05 | コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021163854A JP2023054891A (ja) | 2021-10-05 | 2021-10-05 | コネクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023054891A true JP2023054891A (ja) | 2023-04-17 |
Family
ID=85986153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021163854A Pending JP2023054891A (ja) | 2021-10-05 | 2021-10-05 | コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023054891A (ja) |
-
2021
- 2021-10-05 JP JP2021163854A patent/JP2023054891A/ja active Pending
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