JP2023053457A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の冷媒を流通させるポンプの吐出流量を適正に制御し、気筒におけるノッキングの発生を適切に抑制しつつ、燃費性能のより一層の向上を図る。【解決手段】車載の内燃機関の気筒におけるノッキングの発生の有無に応じて、点火タイミングを遅角補正し、それとともに、内燃機関の冷媒を吸込み吐出し循環させるポンプによる冷媒の吐出流量を増減させる制御装置を構成した。ノッキングの発生頻度またはリスクが高いときには、ポンプにより多い量の冷媒を吐出させ、冷却性能を増強する。ノッキングの発生頻度またはリスクが低いときには、ポンプにより少ない量の冷媒を吐出させて、損失を低減する。【選択図】図6

Description

本発明は、動力源として車両に搭載される内燃機関、及び当該内燃機関の冷媒(冷却水または冷却液)を循環させるポンプを制御する制御装置に関する。
火花点火式内燃機関における、気筒に充填された混合気への点火タイミングは、原則として、そのときの内燃機関の運転領域[エンジン回転数,エンジン負荷率]に応じて設定する。そのベース点火タイミングは、当該運転領域におけるMBT(Minimum advance for Best Torque)と、当該運転領域にてノッキングに代表される異常燃焼が惹起されないと通常考えられる限界の点火タイミングの進角量との比較により定まる。低負荷ないし中負荷域では、点火タイミングをMBTまで進角させてもノッキングは起こらず、故にベース点火タイミングをMBTのタイミングとする。これに対し、高負荷域では、点火タイミングをMBTまで進角させるとノッキングを起こすリスクがあるので、ベース点火タイミングをMBTのタイミングよりも遅らせる必要がある。
その上で、気筒におけるノッキングの有無を判定し、その判定結果に応じて点火タイミングを調整する、ノックコントロールシステムの制御を実施する。ノッキングを感知したときには、以後ノッキングが起こらなくなるまで点火タイミングを徐々に遅角させる、即ちベース点火タイミングに加味する遅角補正量を徐々に増大させる。翻って、ノッキングを感知していないときには、ノッキングが起こらない限りにおいて点火タイミングを徐々に進角させる、即ちベース点火タイミングに加味する遅角補正量を減少させて、内燃機関の出力及び燃費の向上を図る(例えば、下記特許文献1を参照)。
車両、特に四輪自動車の内燃機関は、一般に水冷式(または、液冷式)になっており、冷却水ポンプが冷媒を吸込み吐出し、その冷媒を内燃機関の各所に流通させる。内燃機関を冷却することで昇温する冷媒は、ラジエータやヒータコアといった熱交換器において熱交換を行う(例えば、下記特許文献2を参照)。
特開2021-113528号公報 特開2019-131035号公報
冷却水ポンプとしては、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトに接続し駆動力の供与を受けて駆動される機械式のものと、クランクシャフトに接続しておらず電動機により駆動される電動式のものとが存在する。機械式ポンプによる吐出流量は、当然にエンジン回転数に依存する。他方、電動式ポンプによる吐出流量は、エンジン回転数によらず任意に増減調整することが可能である。
電動式ポンプによる冷媒の吐出流量は、内燃機関の運転領域に応じて設定する。ノッキングを起こしやすい高負荷域では、冷媒の吐出流量を増加させて冷却性能を増強する。翻って、ノッキングを起こしにくい低負荷域では、冷媒の吐出流量を減少させて冷却損失の低減を図る。
だが、従前の制御では、実際に内燃機関の気筒でノッキングが起こっているかどうかを考慮せずに冷媒の流量を操作している。このため、冷媒の流量が不足しており、ノッキングが続発して火花点火タイミングを遅角せざるを得ず、内燃機関の熱機関変換効率の低下を招いている可能性があった。あるいは逆に、ノッキングの発生リスクが低いにもかかわらず、過剰に冷媒の流量を増加させ、内燃機関の冷却損失や電動ポンプによる電力消費を不必要に増大させているおそれもある。
本発明は、上述の点に初めて着目してなされたものであり、内燃機関の冷媒を流通させるポンプの吐出流量を適正に制御し、気筒におけるノッキングの発生を適切に抑制しつつ、燃費性能のより一層の向上を図ることを所期の目的とする。
本発明では、車載の内燃機関の気筒におけるノッキングの発生の有無に応じて、点火タイミングを遅角補正し、それとともに、内燃機関の冷媒を吸込み吐出し循環させるポンプによる冷媒の吐出流量を増減させる制御装置を構成した。
より具体的には、点火タイミングの遅角補正量が大きいほど、ポンプによる冷媒の吐出流量を増量することが好ましい。
本発明によれば、内燃機関の冷媒を流通させるポンプの吐出流量を適正に制御し、気筒におけるノッキングの発生を適切に抑制しつつ、燃費性能のより一層の向上を図り得る。
本発明の一実施形態におけるシリーズ方式のハイブリッド車両及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態のハイブリッド車両に搭載される内燃機関の概要を示す図。 同実施形態における内燃機関の冷却水路の構成を示す図。 同実施形態の制御装置が学習して記憶する内燃機関の運転領域毎の点火タイミングの学習値を示す図。 同実施形態の制御装置が決定する冷却水ポンプの吐出流量のベース値を示すグラフ。 同実施形態の制御装置が決定する冷却水ポンプの吐出流量の補正量または下限流量を示すグラフ。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両の主要システムの概略構成を示す。本実施形態の車両は、二種類の動力源を搭載したハイブリッド車両である。内燃機関1と、内燃機関1により駆動されて発電を行う発電用モータジェネレータ2と、発電用モータジェネレータ2が発電した電力を蓄える蓄電装置3と、発電用モータジェネレータ2及び/または蓄電装置3から電力の供給を受けて車両の駆動輪62を駆動する走行用モータジェネレータ4とを備えている。
本ハイブリッド車両は、内燃機関1を発電にのみ使用するシリーズハイブリッド方式の電気自動車であり、車両の駆動輪62には専ら走行用モータジェネレータ4から走行のための駆動力を供給する。内燃機関1と駆動輪62との間は機械的に切り離されており、元来両者の間で回転駆動力の伝達がなされない。従って、内燃機関1は、走行用モータジェネレータ4及び駆動輪62から完全に独立して回転し、また完全に独立して停止することが可能である。従って、イグニッションスイッチ(パワースイッチ、またはイグニッションキー)がONに操作されている車両の運用中、運転者がアクセルペダルを踏むことで車両が走行可能な状態にあっても、蓄電装置3が十分な電荷を蓄え、かつブレーキブースタ15が十分な負圧を蓄えている状況下では、燃料の燃焼を伴う内燃機関1の運転を実施しないことがある。
内燃機関1の回転軸であるクランクシャフトは、発電用モータジェネレータ2の回転軸と歯車機構を介してまたは軸を直結して機械的に接続している。そして、内燃機関1が出力する回転駆動力を発電用モータジェネレータ2に入力することで、発電用モータジェネレータ2が発電する。発電した電力は、蓄電装置3に充電し、及び/または、走行用モータジェネレータ4に供給する。また、発電用モータジェネレータ2は、自らが回転駆動力を発生させて内燃機関1のクランクシャフトを回転駆動するモータリング用の電動機としても機能する。例えば、発電用モータジェネレータ2は、停止している内燃機関1を始動する準備としてのクランキングを実行する。
走行用モータジェネレータ4は、車両の走行のための駆動力を発生させ、その駆動力を減速機61を介して駆動輪62に入力する。また、走行用モータジェネレータ4は、駆動輪62に連れ回されて回転することで発電し、車両の運動エネルギを電気エネルギとして回収する。この回生制動により発電した電力は、蓄電装置3に充電する。
尤も、既に蓄電装置3の容量一杯まで電荷が蓄えられており、それ以上の充電が困難であるならば、走行用モータジェネレータ4が回生発電した電力を敢えて発電用モータジェネレータ2に供給し、発電用モータジェネレータ2を電動機として稼働させて内燃機関1を回転駆動する。これにより、車両の制動性能を維持しながら、余剰の電力を消尽する。また、このとき、内燃機関1の回転が保たれることから、内燃機関1の気筒への燃料供給を一時的に停止する燃料カットを実行することができる。
発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2が発電する交流電力を直流電力に変換する。そして、その直流電力を蓄電装置3または駆動機インバータ41に入力する。並びに、発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させる際に、蓄電装置3及び/または駆動機インバータ41から供給される直流電力を交流電力に変換した上で発電用モータジェネレータ2に入力する。
駆動機インバータ41は、蓄電装置3及び/または発電機インバータ21から供給される直流電力を交流電力に変換した上で走行用モータジェネレータ4に入力する。並びに、駆動機インバータ41は、車両の回生制動を行うときに走行用モータジェネレータ4が発電する交流電力を直流電力に変換した上で蓄電装置3または発電機インバータ21に入力する。発電機インバータ21及び駆動機インバータ41は、PCU(Power Control Unit)02の一部をなす。
蓄電装置3は、バッテリ及び/またはキャパシタ等である。バッテリは、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等の、エネルギ密度の大きい高電圧の二次電池である。蓄電装置3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々が発電する電力を充電して蓄える。並びに、蓄電装置3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々を電動機として作動させるための電力を放電し、それらモータジェネレータ2、4に必要な電力を供給する。
図2に、本実施形態のハイブリッド車両に搭載される内燃機関1の概要を示している。この内燃機関1は、一般的な車両用内燃機関と同様、水冷式(液冷式)のものである。図3に、内燃機関1の冷媒即ち冷却水(冷却液)の循環経路を示している。冷却水を吸込んで吐出する冷却水ポンプ51は、内燃機関1のクランクシャフトから駆動力の伝達を受けて稼働する機械式(非電動式)のものではなく、電動機によって回転駆動されて稼働する電動式のものである。よって、冷却水ポンプ51の回転数は、内燃機関1の回転数に比例せず、任意に制御することができる。
冷却水ポンプ51が吐出した冷却水は、まず内燃機関1のシリンダブロック52に流入し、一部がEGR(Exhaust Gas Recirculation)クーラ122に向かい、残りが内燃機関1のシリンダヘッド53に向かう。EGRクーラ122は、内燃機関1の排気通路14から吸気通路13に還流するEGRガスと熱交換を行う熱交換器であり、EGRガスの温度を低下させる。
そして、冷却水の流れは、シリンダヘッド53から、ヒータコア54またはラジエータ56へと分岐する。ヒータコア54は、車室内に供給される空気との間で熱交換を行う熱交換器であり、空気を暖めて車室内を暖房する。ラジエータ56は、冷却水を自然空冷または強制空冷してその温度を低下させる放熱器である。シリンダヘッド53とラジエータ56とを連絡する冷却水通路上には、当該通路を開閉するためのサーモスタット57を設置する。サーモスタット57は、冷却水の温度が所定以上の高温となったときに開弁し、それ未満の温度であるときには閉弁する。
EGRクーラ122、ヒータコア54またはラジエータ56内を流れた冷却水は、集合後内燃機関1のシリンダブロック52に向けて流下し、再び冷却水ポンプ51に吸込まれる。
内燃機関1、発電用モータジェネレータ2、蓄電装置3、インバータ21、41及び走行用モータジェネレータ4等の制御を司る制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECU、即ち内燃機関1を制御するEFI(Electronic Fuel Injection)ECU01、モータジェネレータ2、4及びインバータ21、41を制御するMG(Motor Generator)ECU02、蓄電装置3を制御するBMS(Battery Management System)ECU03等、並びに、それらの制御を統括する上位のコントローラであるHV(Hybrid Vehicle)ECU00が、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものである。
ECU0に対しては、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関1のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、運転者によるアクセルペダルの踏込量をアクセル開度(いわば、運転者が車両(の走行用モータジェネレータ4)に対して要求している駆動力)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、内燃機関1の気筒11に連なる吸気通路13(特に、サージタンク133または吸気マニホルド134)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、内燃機関1の冷却水の温度を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、内燃機関1の気筒11を内包しているシリンダブロックの振動の大きさを検出する振動式のノックセンサから出力される振動信号f、蓄電装置3に蓄えている電荷量を検出するセンサ(特に、バッテリ電流及び/またはバッテリ電圧センサ)から出力されるバッテリSOC(State Of Charge)信号g、ブレーキブースタ15の定圧室に蓄えている負圧を検出する負圧センサから出力される負圧信号h等が入力される。
そして、ECU0は、各種センサを介してセンシングしている、運転者が操作するアクセルペダルの踏込量や、現在の車両の車速、蓄電装置3が蓄えている電荷の量、発電用モータジェネレータ2の発電電力等に応じて、走行用モータジェネレータ4が出力する回転駆動力、内燃機関1が出力する回転駆動力、及び発電用モータジェネレータ2が発電する電力の大きさを増減制御する。
原則として、蓄電装置3が現在十分な電荷を蓄えており、走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が小さいならば、内燃機関1への燃料の供給を遮断して内燃機関1を運転しない。翻って、蓄電装置3が蓄えている電荷の量が下限値を下回り、または走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が大きいならば、内燃機関1を始動し気筒11に燃料を供給してこれを燃焼させるファイアリングを実行し、内燃機関1の出力する回転駆動力により発電機モータジェネレータ2を駆動し、発電を実施して蓄電装置3を充電し、または走行用モータジェネレータ4に供給する電力を増強する。
車両の運転者が要求する出力は、運転者が操作するアクセルペダルの踏込量及び車速によって決まる。駆動輪62に与えるべき駆動力は、アクセル開度が大きいほど大きくなる。要求出力は、駆動輪62に与えるべき駆動力が大きいほど大きくなり、車速が高くなるほど大きくなる。ECU0は、駆動輪62に与えるべき駆動力が比較的小さく、車速も比較的低い低出力領域Iでは、内燃機関1に燃料を供給せずにその運転を停止し、発電用モータジェネレータ2を発電機として稼働させない。低出力領域では、走行用モータジェネレータ4が、蓄電装置3のみから電力供給を受けて、車両の走行のための駆動力を出力する。低出力領域は、典型的には、アクセル開度が0または所定値以下に小さいとき、あるいは車両の減速走行中である。
対して、ECU0は、駆動輪62に与えるべき駆動力がある程度以上大きい、または車速がある程度以上高い中高出力領域では、内燃機関1に燃料を供給してこれを運転し、発電用モータジェネレータ2を発電機として稼働させる。要求出力が顕著に大きくない中出力領域では、走行用モータジェネレータ4が、主として発電用モータジェネレータ2から電力供給を受けて、車両の走行のための駆動力を出力する。このとき、蓄電装置3からは、少量の電力供給を受けるか、または全く電力供給を受けない。要求出力が顕著に大きい高出力領域では、走行用モータジェネレータ4が、発電用モータジェネレータ2及び蓄電装置3の双方から電力供給を受けて、車両の走行のための駆動力を出力する。
内燃機関1の気筒11に燃料を供給して内燃機関1を運転しておらず、走行用モータジェネレータ4により駆動輪62を駆動して車両を走行させている最中に、内燃機関1を始動して発電用モータジェネレータ2による発電を実行しようとするためには、まず、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させ、これにより内燃機関1の始動のためのクランキングを行う。そして、内燃機関1のクランクシャフトが所定回数以上または所定角度以上回転し、内燃機関1の各気筒11の現在の行程またはピストンの位置を知得する気筒判別が完了したならば、内燃機関1の各気筒11の行程に合わせて適切なタイミングで燃料を噴射し、かつ適切なタイミングで燃料を着火燃焼させるファイアリングを開始する。内燃機関1のクランクシャフトの回転角度及び回転速度即ちエンジン回転数は、発電用モータジェネレータ2に付帯するレゾルバを介して(MG ECU02において)検出することができ、内燃機関1に付帯するクランク角センサを介して(EFI ECU01において)検出することもできる。
内燃機関1が自立的に回転し発電のために必要な回転駆動力を出力可能な状態となった、換言すれば発電用モータジェネレータ2の出力を低減させてもなおエンジン回転数が上昇傾向を維持できるようになったならば、電動機として作動させている発電用モータジェネレータ2の出力を0まで低減させてクランキングを終了し、今度は内燃機関1により発電用モータジェネレータ2を回転駆動する。さらに、発電用モータジェネレータ2を発電機として作動させ、その発電電力を0から増大させる。
その後、エンジン回転数を段階的に引き上げられる目標回転数に追従させるように、内燃機関1の気筒1に供給する吸気量及び燃料噴射量、並びに発電用モータジェネレータ2の発電電力を増減調整する。最終的な目標回転数は、内燃機関1を最適または最適に近い効率で運転でき燃料消費率にとって最も有利な回転数、あるいは、内燃機関1が最大トルク若しくは最大出力またはこれに近いトルク若しくは出力を達成できるような回転数に設定する。
ECU0の一部をなすEFI ECU01は、内燃機関1の運転制御に必要な各種情報b、d、e、fを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒11に吸入される空気量を推算する。そして、吸入空気量に見合った(目標空燃比を具現するために必要な)要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング(一度の燃焼に対する点火の回数を含む)、要求EGR率(または、EGRガス量)等といった内燃機関1の運転パラメータを決定する。EFI ECU01は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、lを、出力インタフェースを介して点火プラグ112のイグナイタ、インジェクタ111、スロットルバルブ132、EGRバルブ123等に対して出力する。
内燃機関1の気筒11における混合気への点火のタイミングを決定するにあたり、EFI ECU01は、現在の内燃機関1の運転領域[エンジン回転数,エンジン負荷率(または、エンジントルク、サージタンク133内の吸気圧、気筒11に吸入される空気量若しくは燃料噴射量)]に応じてベース点火タイミングを設定し、そのベース点火タイミングに、気筒11における異常燃焼即ちノッキングの発生の有無に応じた遅角補正量を加える。
ベース点火タイミングは、各運転領域におけるMBTと、同運転領域において問題となるノッキングが惹起されないと通常考えられる限界の点火タイミングの進角量との比較により定まる。低負荷ないし中負荷の運転領域では、点火タイミングをMBTまで進角させてもノッキングは起こらず、故にベース点火タイミングをMBTに設定してよい。これに対し、比較的高負荷の運転領域では、点火タイミングをMBTまで進角させるとノッキングを起こすリスクがあるので、ベース点火タイミングをMBTよりも遅いタイミングに設定する必要がある。
EFI ECU01のメモリには予め、内燃機関の運転領域を示唆するパラメータ[エンジン回転数,エンジン負荷率等]と、ベース点火タイミングとの関係を規定したマップデータを格納している。EFI ECU01は、現在の運転領域をキーとして当該マップを検索し、設定するべきベース点火タイミングを知得する。
EFI ECU01は、ノックセンサが出力する振動信号fを参照して各気筒11におけるノッキングの発生の有無を判定し、その判定結果に応じた点火タイミングの調整を行う、いわゆるノックコントロールシステムを実現する。EFI ECU01は、内燃機関1の気筒11またはシリンダブロックの振動の強度を示す振動信号fの現在のサンプリング値をノック判定値と比較し、前者が後者を上回ったならば、当該気筒11にてノッキングが起こったと判定する。翻って、振動信号fのサンプリング値がノック判定値以下であるならば、当該気筒11にてノッキングは起こっていないと判定する。
気筒11におけるノッキングの発生を感知した場合には、以後ノッキングが起こらなくなるまで点火タイミングを徐々に遅角させる、換言すればベース点火タイミングに加味する遅角補正量を徐々に増大させる。一方で、ノッキングの発生を感知していない場合には、ノッキングが起こらない限りにおいて点火タイミングを徐々に進角させて、即ちベース点火タイミングに加味する遅角補正量を減少させて、内燃機関の出力及び燃費性能の向上を図る。このノッキングの有無の判定及び点火タイミングの遅角/進角補正は、各気筒11毎に個別に行うことができる。
EFI ECU01は、ノッキングの発生が収まった段階での点火タイミングを学習値として、当該運転領域を示すパラメータ[エンジン回転数,エンジン負荷率等]に関連付けてメモリに記憶する。即ち、図4に模式的に示すように、エンジン回転数の範囲x及びエンジン負荷率等の範囲yによって定義される運転領域の各区分xy毎に、学習した学習値rxyを記憶する。ここで、学習値として記憶保持する値は、当該運転領域におけるベース点火タイミングに加味する遅角補正量である。そして、後に再び同じ運転領域に遷移したときに、メモリに記憶保持している、現在の運転領域に関連付けられている学習値を読み出し、これを用いて点火タイミングの決定を行う。
本実施形態にあって、EFI ECU01は、内燃機関1の各所に適正量の冷却水を流通させるべく、冷却水ポンプ51を回転駆動する電動機に制御信号oを与えて、当該ポンプ51による冷却水の吐出流量を増減制御する。ポンプ51の吐出流量を決定するにあたり、EFI ECU01は、現在の内燃機関1の運転領域[エンジン回転数,エンジン負荷率(または、エンジントルク、サージタンク133内の吸気圧、気筒11に吸入される空気量若しくは燃料噴射量)]に応じてベース流量を設定し、そのベース流量に、現在の冷却水温に応じた補正量、及び気筒11におけるノッキングの発生の有無に応じた補正量を加える。
図5に示すように、ベース流量は、現在のエンジン回転数が高いほど多く、現在のエンジン負荷率等が高いほど多くする。EFI ECU01のメモリには予め、内燃機関の運転領域を示唆するパラメータ[エンジン回転数,エンジン負荷率等]と、ベース流量との関係を規定したマップデータを格納している。EFI ECU01は、現在の運転領域をキーとして当該マップを検索し、設定するべきベース流量を知得する。
さらに、EFI ECU01は、冷却水温センサの出力信号eを参照して実測される現在の内燃機関1の冷却水温に応じて、ベース流量に補正を加えることがある。例えば、冷却水温がある値以上の高温である場合、冷却水温が当該値未満に低い場合と比較して、冷却水ポンプ51による冷却水の吐出流量を増量補正する。これは、内燃機関1の冷却水温が極端に高温化したときの措置であり、内燃機関1のオーバヒートさらには焼き付きを予防する意図である。
しかして、EFI ECU01は、内燃機関1の気筒11におけるノッキングの発生の有無に応じて、点火タイミングを進角/遅角させるともに、冷却水ポンプ51による冷却水の吐出流量を増減させる。基本的には、ベース流量(または、ベース流量に現在の冷却水温の実測値による補正を加えた流量)が同等であると仮定したときに、点火タイミングの遅角補正量が大きいほど、つまりは気筒11におけるノッキングの発生頻度またはリスクが高いほど、冷却水ポンプ51による冷却水の吐出流量を増量する。例えば、EFI ECU01は、現在の内燃機関1の運転領域[エンジン回転数,エンジン負荷率等]に対応する点火タイミングの遅角補正量の学習値rxyをメモリから読み出し、その学習値rxyが大きいほど、冷却水の吐出流量を増量補正する。
図6に示すように、冷却水ポンプ51が吐出する冷却水の流量の下限値またはベース流量に加味するべき増量補正量は、点火タイミングの遅角補正量rxyが大きいほど大きく、遅角補正量rxyが小さいほど小さくなる。EFI ECU01のメモリには予め、遅角補正量rxyと、冷却水の流量の下限値または増量補正量との関係を規定したマップデータを格納している。EFI ECU01は、現在の遅角補正量rxyをキーとして当該マップを検索し、設定するべき冷却水の流量の下限値または増量補正量を知得する。
本実施形態では、車載の内燃機関1の気筒11におけるノッキングの発生の有無に応じて、点火タイミングを遅角補正し、それとともに、内燃機関1の冷媒(冷却水または冷却液)を吸込み吐出し循環させるポンプ51による冷媒の吐出流量を増減させる制御装置0(EFI ECU01)を構成した。
本実施形態によれば、気筒11におけるノッキングの発生頻度またはリスクが高いときに、電動冷却水ポンプ51を制御してより多くの量の冷媒を流通させ、その冷却性能を増強して気筒11のボア壁面の温度を降下させて、ノッキングの発生頻度またはリスクを低下させることができる。結果、ノックコントロールシステムが気筒11における火花点火のタイミングをより進角させる方向に調整を行うので、内燃機関1の出力するエンジントルクの増大、内燃機関1の熱機械変換効率の改善を見込める。
また、ノックコントロールシステムよる点火タイミング遅角補正量が小さいときには、電動冷却水ポンプ51の吐出流量を削減できるので、電力消費が減少し、ひいては発電に費やされる燃料消費の削減にも寄与し得よう。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、本発明の適用対象は、シリーズ方式のハイブリッド車両には限定されない。
その他、各部の具体的な構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
01…制御装置(EFI ECU)
1…内燃機関
11…気筒
112…点火プラグ
51…冷却水ポンプ
a…車速信号
b…クランク角信号
f…アクセル開度信号
g…ノックセンサの出力信号
i…点火信号
o…冷却水ポンプの制御信号

Claims (2)

  1. 車載の内燃機関の気筒におけるノッキングの発生の有無に応じて、点火タイミングを遅角補正し、それとともに、内燃機関の冷媒を吸込み吐出し循環させるポンプによる冷媒の吐出流量を増減させる制御装置。
  2. 点火タイミングの遅角補正量が大きいほど、ポンプによる冷媒の吐出流量を増量する請求項1記載の制御装置。
JP2021162503A 2021-10-01 2021-10-01 制御装置 Active JP7418936B2 (ja)

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