JP2023051784A - 銅部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】新規な銅部材を提供すること。【解決手段】凸部を有するマット面及びシャイニー面を有する銅部材であって、前記マット面のRzが0.25μm超0.81μm未満であって、かつ、前記マット面のRzに対する前記シャイニー面のRzの比率が0.95~5.67である、銅部材を提供する。【選択図】なし
Description
本発明は銅部材に関する。
プリント配線板に使用される銅箔は絶縁材との高密着性が要求される。密着性を向上させるため、銅箔のマット面に銅によるこぶ状の粗化めっきを行うことで、アンカー効果による機械的接着力を上げる工法が用いられてきた。しかし、プリント配線板の高密度化や高周波域での伝送損失の観点から、銅箔表面の平滑化が要求されるようになってきた。これらの要求を満たすため、酸化処理後にめっき処理を行う表面処理方法が開発された(たとえば、特許文献1)。
プリント配線板用銅箔には、円筒状のカソードドラムを回転させながら目標の厚みになるまで電着させた後、カソードドラムより銅箔を剥離して巻き取ることにより製造する電解銅箔と、銅板を圧延して目標の厚みになるまで圧延工程を繰り返し行うことにより製造する圧延銅箔とがあるが、現状では電解銅箔による製造がほとんどである(たとえば、特許文献2)。
本発明は、新規な銅部材を提供する。
本発明の一実施態様は、凸部を有するマット面及びシャイニー面を有する銅部材であって、前記マット面のRzが0.25μm超0.81μm未満であって、かつ、前記マット面のRzに対する前記シャイニー面のRzの比率が0.95~5.67である、銅部材である。前記マット面のRzが0.28μm以上0.69μm以下であってもよい。前記マット面のRzに対する前記シャイニー面のRzの比率が1.14~4.04であってもよい。前記銅部材が電解銅箔であってもよい。走査電子顕微鏡による前記銅部材の断面の撮影像において、前記マット面に平行な方向で測ったときの長さ50nm以上1500nm以下の前記マット面の凸部の数が、3.8μmあたり10個以上存在してもよい。225℃、30分の加熱処理をした前記銅部材の前記シャイニー面における、加熱前後の色差ΔE*abが10以下であってもよい。前記マット面に銅酸化物を含む層を有し、前記銅酸化物を含む層の上にニッケルを含む層を有してもよい。前記シャイニー面にニッケルを含む層を有してもよい。前記シャイニー面に銅酸化物を含む層を有し、前記銅酸化物を含む層の上に前記ニッケルを含む層を有してもよい。前記シャイニー面のニッケルの付着量が0.2~10mg/dm2(銅部材単位面積あたりのニッケル重量)であってもよい。前記シャイニー面のニッケルの付着量が0.27~9.08mg/dm2(銅部材単位面積あたりのニッケル重量)であってもよい。
本発明の他の実施態様は、上記いずれか一の銅部材の前記マット面に、樹脂基材が積層された積層体である。
本発明のさらなる実施態様は、上記積層体を含む、プリント配線板である。
本発明のさらなる実施態様は、前記銅酸化物を含む層の上にニッケルを含む層を有する銅部材を含む、負極集電体である。
本発明のさらなる実施態様は、前記マット面に銅酸化物を含む層を有し、前記銅酸化物を含む層の上にニッケルを含む層を有する銅部材の製造方法であって、酸化処理により、電解銅箔のマット面の少なくとも一部の表面に銅酸化物を含む層を形成する第一の工程と、前記銅酸化物を含む層の上に、ニッケルを含む層を形成する第二の工程と、を含む、銅部材の製造方法である。
本発明のさらなる実施態様は、前記マット面に銅酸化物を含む層を有し、前記銅酸化物を含む層の上にニッケルを含む層を有し、前記シャイニー面にニッケルを含む層を有する銅部材の製造方法であって、酸化処理により、電解銅箔のマット面の少なくとも一部の表面に銅酸化物を含む層を形成する第一の工程と、前記銅酸化物を含む層の上に、ニッケルを含む層を形成する第二の工程と、前記電解銅箔のシャイニー面の少なくとも一部の表面に、ニッケルを含む層を形成する第三の工程と、を含む、銅部材の製造方法である。
本発明のさらなる実施態様は、前記マット面に銅酸化物を含む層を有し、前記銅酸化物を含む層の上にニッケルを含む層を有し、前記マット面に銅酸化物を含む層を有し、前記銅酸化物を含む層の上にニッケルを含む層を有する銅部材の製造方法であって、酸化処理により、電解銅箔のマット面の少なくとも一部の表面に銅酸化物を含む層を形成する第一の工程と、前記銅酸化物を含む層の上に、ニッケルを含む層を形成する第二の工程と、酸化処理により、前記電解銅箔のシャイニー面の少なくとも一部の表面に銅酸化物を含む層を形成する第四の工程と、前記電解銅箔のシャイニー面の少なくとも一部の表面に、ニッケルを含む層を形成する第三の工程と、を含む、銅部材の製造方法である。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を用いて詳細に説明するが、必ずしもこれに限定するわけではない。なお、本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的な実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図並びに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々な改変並びに修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
==銅部材==
本発明の一実施形態である銅部材は、凸部を有するマット面及びシャイニー面を有し、マット面のRzが0.25μm超0.81μm未満であって、かつ、マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が1.10~5.00である。
本発明の一実施形態である銅部材は、凸部を有するマット面及びシャイニー面を有し、マット面のRzが0.25μm超0.81μm未満であって、かつ、マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が1.10~5.00である。
本明細書において、「シャイニー面」とは、銅部材の材料となる電解銅箔の製造時にカソードドラム表面と接触した面をいい、「マット面」とはカソードドラム表面と接触しなかった面をいう。電解銅箔のシャイニー面はドラム表面の粗度の影響を受けるため、電解銅箔のマット面と比較して高い粗度を有する。
銅部材の厚みは特に限定されないが、0.1μm以上100μm以下であることが好ましく、特に、0.5μm以上50μm以下が好ましい。
銅部材の銅純度は、95質量%以上、99質量%以上、又は99.9質量%以上であることが好ましく、タフピッチ銅、脱酸銅、無酸素銅で形成されていることがより好ましく、含有酸素量が0.001質量%~0.0005質量%の無酸素銅で形成されていることがさらに好ましい。
銅部材のマット面は、凸部を有し、最大高さ粗さ(Rz)が0.25μm超であることが好ましく、0.26μm以上であることがより好ましく、0.28μm以上であることがさらに好ましく、また0.81μm未満であることが好ましく、0.80μm以下であることがより好ましく、0.69μm以下であることがさらに好ましい。銅部材のシャイニー面は凸部を有し、Rzが0.42μm以上であることが好ましく、また1.19μm以下であることが好ましい。マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率は、0.95以上であることが好ましく、1.10以上であることがより好ましく、1.14以上であることがさらに好ましく、また5.67以下であることが好ましく、5.00以下であることがより好ましく、4.04以下であることがさらに好ましい。従来、電解銅箔においてシャイニー面より低粗度であるマット面には、樹脂との接着性を向上させるために、粗化処理を行ったが、その場合、マット面のRzは増加して、マット面のRzはシャイニー面よりも大きくなった。本実施形態の銅部材では、マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率から明らかであるように、マット面に粗化処理を行っても、シャイニー面よりもRzが小さい。それによって、本実施形態の銅部材を用いれば、高周波域でも伝送損失を低く抑えることができるようになった。ここで、Rzとは、基準長さlにおいて、輪郭曲線(y=Z(x))の山高さZpの最大値と谷深さZvの最大値の和を表す。RzはJIS B 0601:2001(国際基準ISO4287-1997準拠)に定められた方法により算出できる。
銅部材のシャイニー面は、保管安定性を担保するため、耐熱変色が小さいほうが好ましい。例えば、225℃、30分の加熱処理をした銅部材のシャイニー面における、加熱前後の色差ΔE*abが20以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましく、9.8以下であることがさらに好ましい。なお、L*a*b*色空間(L*:明度、a*:色相を表す色度、b*:彩度を表す色度)における色差ΔE*abは、以下の式で計算することができる。
ΔE*ab=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2
ΔE*ab=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2
走査電子顕微鏡による銅部材の断面の撮影像において、マット面に平行な方向で測ったときの長さ50nm以上1500nm以下のマット面の凸部の数が、3.8μmあたり10個以上存在することが好ましく、27個以上存在することがより好ましい。この凸部の個数は、例えば、断面10個における平均値によって表されてもよい。
この銅部材は、マット面及びシャイニー面に銅酸化物を含む層(以下、銅酸化物層と称する)を有し、銅酸化物を含む層の上にニッケルを含む層(以下、ニッケル層と称する)を有することが好ましい。この場合、シャイニー面のニッケルの平均の付着量(銅部材単位面積あたりのニッケル重量)が0.2mg/dm2以上であることが好ましく、0.27mg/dm2以上であることがより好ましく、0.62mg/dm2以上であることがさらに好ましく、また10mg/dm2以下であることが好ましく、9.08mg/dm2以下であることがより好ましい。ニッケル層の平均の厚さは、5nm以上であることが好ましく、7nm以上であることがより好ましく、また110nm以下であることが好ましく、102nm以下であることがより好ましい。ニッケル層におけるニッケルの含有率は、90%重量%以上、95%重量%以上、98%重量%以上、99%重量%以上、又は99.9%重量%以上であることが好ましい。
ニッケルの平均の付着量は、ニッケル層に含まれるニッケルを、酸性溶液で溶解し、ICP分析によってニッケルの質量を測定し、その測定量を、ニッケル層が形成された銅箔の面積で除して算出できる。また、ニッケル層の平均の厚さは、ICP分析によって得られた測定量を、密度(約8.9g/cm3)で除して体積を算出し、ニッケル層が形成された銅箔の面積で除して算出できる。なお、ニッケルの質量は、ニッケル層を有する銅箔そのものを溶解し、ニッケル層を形成するニッケルの量のみを検出測定することにより、算出してもよい。
==銅部材の製造方法==
本実施形態では、銅部材の製造方法の一例として、銅部材がマット面に銅酸化物層を有し、銅酸化物層の上にニッケル層を有する電解銅箔である場合の製造方法を記載する。この銅部材の製造方法は、酸化処理により、電解銅箔のマット面の少なくとも一部の表面に銅酸化物層を形成する第一の工程と、銅酸化物層の上に、ニッケル層を形成する第二の工程と、を含む。以下、各工程について、詳細に記載する。
本実施形態では、銅部材の製造方法の一例として、銅部材がマット面に銅酸化物層を有し、銅酸化物層の上にニッケル層を有する電解銅箔である場合の製造方法を記載する。この銅部材の製造方法は、酸化処理により、電解銅箔のマット面の少なくとも一部の表面に銅酸化物層を形成する第一の工程と、銅酸化物層の上に、ニッケル層を形成する第二の工程と、を含む。以下、各工程について、詳細に記載する。
第一の工程の酸化処理以前に、電解銅箔にソフトエッチング又はエッチングなどの粗面化処理工程を行ってもよい。また、酸化処理以前に、電解銅箔に対し、脱脂処理、自然酸化膜除去によって表面を均一化するための酸洗浄、または酸洗浄後に酸化工程への酸の持ち込みを防止するためのアルカリ処理を行ってもよい。アルカリ処理の方法は特に限定されないが、好ましくは0.1~10g/L、より好ましくは1~2g/Lのアルカリ水溶液、例えば水酸化ナトリウム水溶液で、30~50℃、0.5~2分間程度処理すればよい。
酸化処理に用いられる酸化剤は特に限定されず、例えば、次亜塩素酸塩(たとえば、ナトリウム塩やカリウム塩)、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩等を含むアルカリ性の水溶液を用いることができる。酸化剤には、各種添加剤(たとえば、リン酸三ナトリウム十二水和物のようなリン酸塩)や表面活性分子を添加して銅酸化物の析出を調整してもよい。
表面活性分子としては、ポルフィリン、ポルフィリン大員環、拡張ポルフィリン、環縮小ポルフィリン、直鎖ポルフィリンポリマー、ポルフィリンサンドイッチ配位錯体、ポルフィリン配列、シラン、テトラオルガノ-シラン、アミノエチル-アミノプロピル-トリメトキシシラン、3-アミノプロピル)トリメトキシシラン、1-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]ウレア、(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン、(3-グリシジルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(3-クロロプロピル)トリメトキシシラン、(3-グリシジルオキシプロピル)トリメトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、3-(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート、エチルトリアセトキシシラン、トリエトキシ(イソブチル)シラン、トリエトキシ(オクチル)シラン、トリス(2-メトキシエトキシ)(ビニル)シラン、クロロトリメチルシラン、メチルトリクロロシラン、四塩化ケイ素、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、クロロトリエトキシシラン、エチレン-トリメトキシシラン、アミン、糖などを例示できる。
酸化処理液の一例として、30g/L~250g/Lの亜塩素酸ナトリウムを含み、8g/L~40g/Lの水酸化カリウムを含み、0.5g/L~2g/Lの3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランを含む水溶液を用いることができる。
酸化処理条件は特に限定されないが、酸化剤の液温は40~95℃であることが好ましく、45~80℃であることがより好ましい。反応時間は0.5~30分であることが好ましく、1~10分であることがより好ましい。
第一の工程において、酸化処理によって形成された酸化物層を溶解剤で部分的に溶解して、酸化物層表面の凸部の数や高さを調整してもよい。
この工程で用いる溶解剤は特に限定されないが、キレート剤、特に生分解性キレート剤であることが好ましく、エチレンジアミン四酢酸、ジエタノールグリシン、L-グルタミン酸二酢酸・四ナトリウム、エチレンジアミン-N,N’-ジコハク酸、3-ヒドロキシ-2、2’-イミノジコハク酸ナトリウム、メチルグリシン2酢酸3ナトリウム、アスパラギン酸ジ酢酸4ナトリウム、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸ジナトリウム、グルコン酸ナトリウムなどが例示できる。
溶解剤溶液のpHは特に限定されないが、アルカリ性であることが好ましく、pH8~10.5であることがより好ましく、pH9.0~10.5であることがさらに好ましく、pH9.8~10.2であることがさらに好ましい。
また、酸化工程を行った後、形成された銅酸化物層に含まれる銅酸化物を、還元剤を用いて部分的に還元し、凸部の数や高さを調整してもよい。この還元剤としては、DMAB(ジメチルアミンボラン)、ジボラン、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン等を用いることができる。
第二の工程において、第一の工程で形成された銅酸化物層に対し、ニッケル層を形成する。ニッケル層は、例えば銅酸化物層の表面にめっき処理をすることで、めっき皮膜として形成することができる。めっきの方法は特に限定されず、電解めっき、無電解めっき、化成処理、スパッタリングなどの真空蒸着などが例示できるが、一様で薄いめっき皮膜を形成することが好ましいため、電解めっきが好ましい。
酸化処理をされた電解銅箔表面に電解めっきによってニッケル層を形成する場合、まず表面の酸化銅が還元され、亜酸化銅又は純銅になるのに電荷が使われるため、めっきされるまでに時間のラグが生じ、その後、ニッケルが析出し始める。従って、Niめっきを銅部材に施す場合、その厚さを好ましい範囲に収めるためには、15~90C/dm2の電荷を与えることが好ましい。こうして酸化銅が一部還元されてできた銅によって銅酸化物層の導電性が高まり、導電体である銅と、同じく導電体であるニッケル層との間で、導通が可能になる。
電解めっきの際の電流密度は5A/dm2以下が好ましい。電流密度が高すぎると、凸部にめっきが集中するなど、均一なめっきが困難になる。なお、銅酸化物層の酸化物を一部還元している時と、めっきを被覆している時とで、電流密度を変えてもよい。
ニッケルめっきにおいて、その浴組成は、例えば、硫酸ニッケル(100g/L~350g/L)、スルファミン酸ニッケル(100g/L~600g/L)、塩化ニッケル(0g/L~300g/L)またはこれらの混合物が好ましいが、添加剤としてクエン酸ナトリウム(0g/L~100g/L)やホウ酸(0g/L~60g/L)が含まれていてもよい。
本発明の技術的特徴を損なわない限り、これらの工程で製造した導体に、シランカップリング剤などを用いたカップリング処理や分子接合処理、ベンゾトリアゾール類などを用いた防錆処理やクロメートなどの耐熱処理など各種表面処理を行ってもよい。
なお、本実施形態において、シャイニー面に対しては、なにも処理を行わなくてもよいが、マット面で行った処理のいずれか一つ以上の処理を行ってもよい。シャイニー面に処理を行う場合、上述したようなマット面に対する処理に準拠した処理を行えばよい。電解銅箔のマット面とシャイニー面の両方に表面処理を行う場合、両面同時に実施してもよいし、片面ずつ処理してもよい。
表面処理の具体的な制御方法は特に限定されないが、例えば、以下のようにして行うことができる。
酸化処理工程で両面を同時に処理する場合、銅箔の両面が酸化処理液に接液すればよい。接液方法は特に限定されないが、酸化処理液に両面同時に浸漬してもよいし、スプレーなどで上下から酸化処理液を吹き付けてもよいが、処理安定性のため浸漬の方が好ましい。片面だけ、あるいは片面ずつ処理をする場合は銅箔の処理を行う面だけ酸化処理液に接液すればよい。処理方法は特に限定されないが、表面処理しない面をマスキングなどにより接液しないようにして浸漬してもよいし、コンベアーなどで片面だけ接液するように搬送してもよいし、スプレーで片面だけ酸化処理液を吹き付けてもよい。
めっき処理工程で両面同時に処理する場合は、特に限定されないが、銅箔の両面が処理できるように両方に電極設置された設備を用いて、めっき液に両面同時に浸漬すればよい。めっき厚のコントロール方法は特に限定されないが、所定のめっき厚になるように電極の位置を調整してもよいし、遮蔽板などにより電気量をコントロールしてもよい。片面だけ、あるいは片面ずつ処理する場合は、処理する面が接液しており、処理する面側に電極が設置されていればよい。処理方法は特に限定されないが、表面処理しない面をマスキングして接液しないようにしてもよいし、コンベアーなどで片面だけ接液するように搬送してもよいし、処理する面の側にだけ電極を設置してもよい。
==銅部材の利用方法==
本明細書に開示の銅部材は、プリント配線板に使用される銅箔やLIB負極集電体用の銅箔などとして用いることができる。
本明細書に開示の銅部材は、プリント配線板に使用される銅箔やLIB負極集電体用の銅箔などとして用いることができる。
例えば、銅箔のマット面を樹脂基材と層状に接着させることによって積層板を作製し、プリント配線板を製造するのに用いることができる。樹脂基材に含まれる樹脂の種類は特に限定されないが、熱可塑性樹脂であっても、熱硬化性樹脂であってもよく、ポリフェニレンエーテル(PPE)、エポキシ、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、液晶ポリマー(LCP)、トリフェニルフォサイト(TPPI)、フッ素樹脂、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリシクロオレフィン、ビスマレイミド樹脂、低誘電率ポリイミド、シアネート樹脂、或いはこれらの混合樹脂であることが好ましい。樹脂基材はさらに無機フィラーやガラス繊維を含んでいてもよい。
また、銅箔を用いて負極集電体を作製すると、銅箔と負極材料の密着性が向上し、容量劣化の小さい良好なリチウムイオン電池やリチウムイオンポリマー電池を得ることができる。これらの電池用の負極集電体は公知の方法に従って製造することができる。例えば、カーボン系活物質を含有する負極材料を調製し、溶剤もしくは水に分散させて活物質スラリーとする。この活物質スラリーを銅箔のマット面に塗布した後、溶剤や水を蒸発させるため乾燥させる。その後、プレスし、再度乾燥した後に所望の形になるよう負極集電体を成形する。なお、負極材料は、カーボン系活物質よりも理論容量の大きいシリコンやシリコン化合物、ゲルマニウム、スズ、鉛などを含んでもよい。電解質は、有機溶媒にリチウム塩を溶解させた有機電解液だけでなく、ポリエチレンオキシドやポリフッ化ビニリデンなどからなるポリマーを用いたものであってもよい。
1.銅箔の処理
処理をする銅箔として、実施例1~6及び比較例1、2、5では、DR-WS(厚さ:18μm、Rz:マット面0.25μm、シャイニー面0.79μm)(古河電工株式会社製)を用い、比較例3では、市販のH-VLP(厚さ:18μm、Rz:マット面0.81μm、シャイニー面0.91μm)を用い、比較例4では、市販のVLP(厚さ:18μm、Rz:マット面1.7μm、シャイニー面0.8μm)を用いた。実施例及び比較例の銅箔について、以下のように各々同じ条件で複数の試験片を作製し、試験を行った。比較例1は処理無しの銅箔、比較例2はシャイニー面に酸化/めっき処理ではなく、エッチング処理した銅箔、比較例3、4は市販の銅箔、比較例5はシャイニー面のめっき処理を長時間行った銅箔、である。
処理をする銅箔として、実施例1~6及び比較例1、2、5では、DR-WS(厚さ:18μm、Rz:マット面0.25μm、シャイニー面0.79μm)(古河電工株式会社製)を用い、比較例3では、市販のH-VLP(厚さ:18μm、Rz:マット面0.81μm、シャイニー面0.91μm)を用い、比較例4では、市販のVLP(厚さ:18μm、Rz:マット面1.7μm、シャイニー面0.8μm)を用いた。実施例及び比較例の銅箔について、以下のように各々同じ条件で複数の試験片を作製し、試験を行った。比較例1は処理無しの銅箔、比較例2はシャイニー面に酸化/めっき処理ではなく、エッチング処理した銅箔、比較例3、4は市販の銅箔、比較例5はシャイニー面のめっき処理を長時間行った銅箔、である。
(1)エッチング処理
比較例2については、酸化処理前の銅箔のシャイニー面に対し、表1に記載の溶液を塗布し、表1に記載の条件でエッチング処理を行った。銅箔は、エッチング処理後、水洗してから乾燥させた。
比較例2については、酸化処理前の銅箔のシャイニー面に対し、表1に記載の溶液を塗布し、表1に記載の条件でエッチング処理を行った。銅箔は、エッチング処理後、水洗してから乾燥させた。
(2)酸化処理
実施例1~6及び比較例2、5については、銅箔のマット面および/またはシャイニー面に対し、それぞれ表1に記載の酸化剤(亜塩素酸ナトリウム;水酸化ナトリウム;KBM-403(3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;信越シリコーン社製)の混合溶液)と条件を用いて、酸化処理を行った。銅箔は酸化処理後、水洗してから乾燥させた。
実施例1~6及び比較例2、5については、銅箔のマット面および/またはシャイニー面に対し、それぞれ表1に記載の酸化剤(亜塩素酸ナトリウム;水酸化ナトリウム;KBM-403(3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;信越シリコーン社製)の混合溶液)と条件を用いて、酸化処理を行った。銅箔は酸化処理後、水洗してから乾燥させた。
(3)電解めっき処理
酸化処理後、実施例1~6、比較例5については、銅箔のマット面およびシャイニー面の両面に対して、比較例2については、銅箔のマット面のみに対して、表1に記載の条件で、Ni電解めっき液(硫酸ニッケル240g/L;塩化ニッケル45g/L;クエン酸3ナトリウム20g/L)を用いて電解めっきを行った。銅箔は電解めっき処理後、水洗してから乾燥させた。
酸化処理後、実施例1~6、比較例5については、銅箔のマット面およびシャイニー面の両面に対して、比較例2については、銅箔のマット面のみに対して、表1に記載の条件で、Ni電解めっき液(硫酸ニッケル240g/L;塩化ニッケル45g/L;クエン酸3ナトリウム20g/L)を用いて電解めっきを行った。銅箔は電解めっき処理後、水洗してから乾燥させた。
2.処理した銅箔の評価
以下の値を測定し、表2及び表3に評価結果を示した。(表中、銅箔の面は、Mがマット面、Sがシャイニー面を表し、S/Mは、マット面で得られた値に対するシャイニー面で得られた値の割合、を表す。)
以下の値を測定し、表2及び表3に評価結果を示した。(表中、銅箔の面は、Mがマット面、Sがシャイニー面を表し、S/Mは、マット面で得られた値に対するシャイニー面で得られた値の割合、を表す。)
(1)酸化銅層の厚さ
実施例1~6、比較例1、2、5の銅箔のマット面およびシャイニー面に対し、以下のようにして、酸化銅層の厚さを測定した。
銅箔表面の酸化銅の厚さを、QC-100(ECI製)を用い、以下の電解液を用いて連続電気化学還元法(SERA)法により測定を行った。具体的には、ガスケット径:0.32cmを用いて電流密度:90μA/cm2にて以下の電解液を用いたとき、電位が-0.85V以上から-0.6Vまでを酸化銅(CuO)のピークと判断した。酸化銅の厚さは両面処理している場合でも、マット面、シャイニー面片面ずつ測定を行った。
電解液(pH=8.4):ほう酸 6.18g/L;四ほう酸ナトリウム 9.55g/L
実施例1~6、比較例1、2、5の銅箔のマット面およびシャイニー面に対し、以下のようにして、酸化銅層の厚さを測定した。
銅箔表面の酸化銅の厚さを、QC-100(ECI製)を用い、以下の電解液を用いて連続電気化学還元法(SERA)法により測定を行った。具体的には、ガスケット径:0.32cmを用いて電流密度:90μA/cm2にて以下の電解液を用いたとき、電位が-0.85V以上から-0.6Vまでを酸化銅(CuO)のピークと判断した。酸化銅の厚さは両面処理している場合でも、マット面、シャイニー面片面ずつ測定を行った。
電解液(pH=8.4):ほう酸 6.18g/L;四ほう酸ナトリウム 9.55g/L
(2)ニッケル層の厚さおよびニッケルの付着量
実施例1~6、比較例1、2、5の銅箔のマット面および実施例1~6、比較例1~5の銅箔のシャイニー面に対し、めっき処理した表面を12%硝酸で溶解し、得られた液体をICP発光分析装置5100 SVDV ICP-OES(アジレント・テクノロジー社製)を用いて解析して得られたニッケルの質量から、銅箔の平面視面積及びニッケルの密度を考慮することで単位面積dm2当たりのニッケルの厚さおよびニッケルの質量を算出した。ニッケル層の厚さは両面処理している場合でも、マット面とシャイニー面のそれぞれ片面ずつに対して測定を行った。
実施例1~6、比較例1、2、5の銅箔のマット面および実施例1~6、比較例1~5の銅箔のシャイニー面に対し、めっき処理した表面を12%硝酸で溶解し、得られた液体をICP発光分析装置5100 SVDV ICP-OES(アジレント・テクノロジー社製)を用いて解析して得られたニッケルの質量から、銅箔の平面視面積及びニッケルの密度を考慮することで単位面積dm2当たりのニッケルの厚さおよびニッケルの質量を算出した。ニッケル層の厚さは両面処理している場合でも、マット面とシャイニー面のそれぞれ片面ずつに対して測定を行った。
(3)耐熱変色性
実施例及び比較例の銅箔を225℃、30分で加熱処理し、加熱前後のシャイニー面のL*a*b*を、日本電色工業株式会社製 分光色差計 NF999(照明条件:C;視野角条件:2)を用いて測定した。
得られた数値を用い、下記式よりΔE*abを算出した。
ΔE*ab=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2
実施例及び比較例の銅箔を225℃、30分で加熱処理し、加熱前後のシャイニー面のL*a*b*を、日本電色工業株式会社製 分光色差計 NF999(照明条件:C;視野角条件:2)を用いて測定した。
得られた数値を用い、下記式よりΔE*abを算出した。
ΔE*ab=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2
(4)ソフトエッチングによる銅表面析出時間
ソフトエッチングによる銅表面析出時間は、以下のようにして測定した。
25℃のソフトエッチング用溶液(硫酸10wt%、過酸化水素1.8wt%)に表面処理した銅箔(25g/L)を浸漬し、銅色になる時間を目視で確認した。完全に表面処理層が溶解しているかの確認はSERAを用いて行い、CuO厚が5nm以下であれば、溶解していると判断した。SERAの条件は上記と同条件で行った。
ソフトエッチングによる銅表面析出時間は、以下のようにして測定した。
25℃のソフトエッチング用溶液(硫酸10wt%、過酸化水素1.8wt%)に表面処理した銅箔(25g/L)を浸漬し、銅色になる時間を目視で確認した。完全に表面処理層が溶解しているかの確認はSERAを用いて行い、CuO厚が5nm以下であれば、溶解していると判断した。SERAの条件は上記と同条件で行った。
(5)Rz
実施例1~6及び比較例1~5の銅箔のマット面およびシャイニー面について、共焦点走査電子顕微鏡OPTELICS H1200(レーザーテック株式会社製)を用いた観察結果から輪郭曲線を作成し、JIS B 0601:2001に定められた方法によりRzを算出した。測定条件として、スキャン幅は100μm、スキャンタイプはエリアとし、Light sourceはBlue、カットオフ値は1/5とした。オブジェクトレンズはx100、コンタクトレンズはx14、デジタルズームはx1、Zピッチは10nmの設定とし、3箇所のデータを取得し、Rzはその平均値とした。
実施例1~6及び比較例1~5の銅箔のマット面およびシャイニー面について、共焦点走査電子顕微鏡OPTELICS H1200(レーザーテック株式会社製)を用いた観察結果から輪郭曲線を作成し、JIS B 0601:2001に定められた方法によりRzを算出した。測定条件として、スキャン幅は100μm、スキャンタイプはエリアとし、Light sourceはBlue、カットオフ値は1/5とした。オブジェクトレンズはx100、コンタクトレンズはx14、デジタルズームはx1、Zピッチは10nmの設定とし、3箇所のデータを取得し、Rzはその平均値とした。
(6)凸部の数
実施例1~6及び比較例1~5の銅箔のマット面およびシャイニー面の凸部の数は、集束イオンビーム(FIB)によって銅箔の断面を観察した走査型電子顕微鏡(SEM)像(倍率は×50,000)において、3.8μmあたり高さ50nm以上の凸部の数を計測した。3箇所のデータを取得し、凸部の数はその平均値とした。
実施例1~6及び比較例1~5の銅箔のマット面およびシャイニー面の凸部の数は、集束イオンビーム(FIB)によって銅箔の断面を観察した走査型電子顕微鏡(SEM)像(倍率は×50,000)において、3.8μmあたり高さ50nm以上の凸部の数を計測した。3箇所のデータを取得し、凸部の数はその平均値とした。
(7)ピール強度
以下のようにして、ピール強度を測定した。
銅箔のマット面とMEGTRON7(パナソニック社製、厚み100μm)を積層し、真空プレス機を用いて110℃になるまで加熱しながら0.49MPaで圧着し、その後さらに加熱して、210℃、2.94MPaで120分保持することにより熱圧着した。
ピール強度試験片は10mm幅のテープでマスキングしてエッチングすることで作製した。その後、90°方向に50mm/minの速度で樹脂から銅箔を剥離した際の剥離強度を測定した。
以下のようにして、ピール強度を測定した。
銅箔のマット面とMEGTRON7(パナソニック社製、厚み100μm)を積層し、真空プレス機を用いて110℃になるまで加熱しながら0.49MPaで圧着し、その後さらに加熱して、210℃、2.94MPaで120分保持することにより熱圧着した。
ピール強度試験片は10mm幅のテープでマスキングしてエッチングすることで作製した。その後、90°方向に50mm/minの速度で樹脂から銅箔を剥離した際の剥離強度を測定した。
(8)高周波特性
以下のようにして、S21を測定した。なお、比較例1は、密着力が低く、配線が剥離したため測定できなかった。また、比較例5は、シャイニー面のニッケル層が厚すぎて除去できず、配線形成ができなかったため、測定できなかった。
以下のようにして、S21を測定した。なお、比較例1は、密着力が低く、配線が剥離したため測定できなかった。また、比較例5は、シャイニー面のニッケル層が厚すぎて除去できず、配線形成ができなかったため、測定できなかった。
各試験片を100μm厚のMEGTRON7に熱圧着して、長さ100mmのマイクロストリップラインを作製した。回路幅は230μm、特性インピーダンスは50Ωとした。この伝送路にネットワーク・アナライザを用いて95GHzまでの高周波信号を伝送し、100mmあたりのS21(dB)(=20×log(Vout/Vin))を測定した。
表3、表4および図1にその結果の一例を示す。図1(A)(B)ともに、x軸は周波数(GHz)を表し、y軸は100mmあたりのS21(dB)を表す。図1(A)に、実施例2と比較例3の結果をプロットした。差分を取ると、高周波になるほど、実施例と比較例の差分が大きくなる。また、図1(B)に、実施例2、比較例2、実施例5の結果をプロットした。差分を取ると、やはり高周波になるほど、実施例と比較例の差分が大きくなる。
(9)光沢度
実施例1~6及び比較例1~5の銅箔のマット面(M)およびシャイニー面(S)の光沢度は、光沢度計(光沢度計ハンディ―グロスメーターPG-II、日本電色工業株式会社製)を用いて測定した。測定は、それぞれ、20°、60°、85°を測定した。測定結果を表5に示した。
実施例1~6及び比較例1~5の銅箔のマット面(M)およびシャイニー面(S)の光沢度は、光沢度計(光沢度計ハンディ―グロスメーターPG-II、日本電色工業株式会社製)を用いて測定した。測定は、それぞれ、20°、60°、85°を測定した。測定結果を表5に示した。
なお、表中のMDは銅箔の長手方向、TDは銅箔の幅方向をそれぞれ示している。
(10)面粗さ
実施例1~6及び比較例1~5の銅箔のマット面およびシャイニー面について、3次元白色光干渉型顕微鏡 Contour GT-X(ブルカー製)を用い、ISO 25178に定められた方法により面粗さを測定した。測定条件として、対物レンズは50.0倍、内部レンズは1.0倍、測定モードはVSIモード、CCDカメラは高解像度カメラを用い、フィルタは2nd Robust Gaussian、カットオフ幅は8μm、フィルタサイズは、X軸3、Y軸3の設定とした。測定結果は、表6、7に示した。
実施例1~6及び比較例1~5の銅箔のマット面およびシャイニー面について、3次元白色光干渉型顕微鏡 Contour GT-X(ブルカー製)を用い、ISO 25178に定められた方法により面粗さを測定した。測定条件として、対物レンズは50.0倍、内部レンズは1.0倍、測定モードはVSIモード、CCDカメラは高解像度カメラを用い、フィルタは2nd Robust Gaussian、カットオフ幅は8μm、フィルタサイズは、X軸3、Y軸3の設定とした。測定結果は、表6、7に示した。
(11)容積・体積
実施例1~6及び比較例1~5の銅箔のマット面およびシャイニー面について、ナノ3D光干渉計測システムVS1800 Type3(株式会社 日立ハイテク製)を用い、ISO 25178に定められた方法により容積および体積を測定した。測定条件として、対物レンズは10.0倍、内部レンズは1.0倍、測定モードはWaveモード、カメラは高画素カメラを用い、面補正は4次面補正をした。測定結果は、表8に示した。
実施例1~6及び比較例1~5の銅箔のマット面およびシャイニー面について、ナノ3D光干渉計測システムVS1800 Type3(株式会社 日立ハイテク製)を用い、ISO 25178に定められた方法により容積および体積を測定した。測定条件として、対物レンズは10.0倍、内部レンズは1.0倍、測定モードはWaveモード、カメラは高画素カメラを用い、面補正は4次面補正をした。測定結果は、表8に示した。
3.評価結果の解析
(1)酸化銅層の厚さ
実施例、比較例に関わらず、実施例1と同じ条件で酸化処理を施した場合、マット面では115nm、シャイニー面では125nmの酸化銅層が形成され、実施例2と同じ条件で酸化処理を施した場合、マット面では51nm、シャイニー面では53nmまたは59nmの酸化銅層が形成された。
(1)酸化銅層の厚さ
実施例、比較例に関わらず、実施例1と同じ条件で酸化処理を施した場合、マット面では115nm、シャイニー面では125nmの酸化銅層が形成され、実施例2と同じ条件で酸化処理を施した場合、マット面では51nm、シャイニー面では53nmまたは59nmの酸化銅層が形成された。
(2)樹脂との接着性及び高周波特性
表2に示すように、実施例のマット面のRzは0.28~0.69μmであったが、比較例1では、Rzの値が0.28μmより小さく、比較例3および比較例4では、Rzの値が0.69μmより大きかった。そして、これら比較例において、マット面のSEM像(倍率は×50,000)における3.8μmあたり高さ50nm以上の凸部の数は、実施例よりはるかに少なく、樹脂との接着面の表面積が小さくなるため、ピール強度も実施例より弱かった。
表2に示すように、実施例のマット面のRzは0.28~0.69μmであったが、比較例1では、Rzの値が0.28μmより小さく、比較例3および比較例4では、Rzの値が0.69μmより大きかった。そして、これら比較例において、マット面のSEM像(倍率は×50,000)における3.8μmあたり高さ50nm以上の凸部の数は、実施例よりはるかに少なく、樹脂との接着面の表面積が小さくなるため、ピール強度も実施例より弱かった。
さらに、表2に示すように、実施例において、マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率は1.14~4.04であったが、比較例3~5ではその比率は1.14より小さく、比較例2ではその比率は4.04より大きかった。
さらに、表3に示すように、比較例5では挿入損失(=-S21)が測定できず、表4に示すように、比較例2~4では特に高周波域(80GHz-95GHz)で、挿入損失が顕著になった。
以上より、マット面のRzが0.25μm超0.81μm未満であって、かつ、マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が1.10~5.00である銅部材は、樹脂との接着性もよく、高周波域における伝送損失が少ないことがわかる。
(3)ニッケル層の厚さ
ニッケル層の厚さおよびニッケルの付着量は、マット面では実施例と比較例とで差異を設けなかった。一方、比較例5において、シャイニー面に対するメッキ処理の時間を長くしたところ、実施例では、ニッケル層の厚さが3~102nm、ニッケルの付着量が0.27~9.08mg/dm2であったが、比較例5では、ニッケル層の厚さが149nmであり、ニッケルの付着量が13mg/dm2となった。また、比較例1~4では、シャイニー面に対するメッキ処理を行わなかった。
ニッケル層の厚さおよびニッケルの付着量は、マット面では実施例と比較例とで差異を設けなかった。一方、比較例5において、シャイニー面に対するメッキ処理の時間を長くしたところ、実施例では、ニッケル層の厚さが3~102nm、ニッケルの付着量が0.27~9.08mg/dm2であったが、比較例5では、ニッケル層の厚さが149nmであり、ニッケルの付着量が13mg/dm2となった。また、比較例1~4では、シャイニー面に対するメッキ処理を行わなかった。
(4)ニッケル層の厚さと保管安定性
加熱処理前後のシャイニー面のΔE*abは、実施例では、0.5~9.8であり、比較例1~4では、0.5~24.5であった。特に、シャイニー面に防錆処理もめっき処理もしていない比較例1および2において、ΔE*abは約20にもなった。
加熱処理前後のシャイニー面のΔE*abは、実施例では、0.5~9.8であり、比較例1~4では、0.5~24.5であった。特に、シャイニー面に防錆処理もめっき処理もしていない比較例1および2において、ΔE*abは約20にもなった。
実施例の中で、実施例5は、実施例1~4に比べ、シャイニー面におけるニッケル層の厚さが薄く、ニッケルの付着量も少なかった。それに従って、ΔE*abも、実施例5は、実施例1~4に比べ、大きかった。
このように、保管安定性という点では、シャイニー面に形成したニッケル層の平均の厚さは、3~102nmであることが好ましく、7~102nmであることがより好ましい。また、ニッケルの平均の付着量は、0.27~9.08mg/dm2であることが好ましく、0.62~9.08mg/dm2であることがより好ましい。それによって、耐熱変色性が低く、高い保管安定性を保つことができる。
(5)ニッケル層の厚さとドライフィルムに対する密着性
シャイニー面は積層後に配線を形成するためにドライフィルムを貼り付けるが、その際、ドライフィルムとの密着性を高めるためにソフトエッチングを行うことがある。シャイニー面のニッケルめっき層が厚い比較例5では、銅表面がソフトエッチングで露出するまでに120秒以上かかった。このように、銅表面の露出までに時間がかかると、ソフトエッチングが一様ではなくなり、ドライフィルムとの密着性が悪くなる。一方、適切なニッケルの付着量である実施例では、銅表面の露出までの時間が20~60秒と適正な範囲に収まっていた。
シャイニー面は積層後に配線を形成するためにドライフィルムを貼り付けるが、その際、ドライフィルムとの密着性を高めるためにソフトエッチングを行うことがある。シャイニー面のニッケルめっき層が厚い比較例5では、銅表面がソフトエッチングで露出するまでに120秒以上かかった。このように、銅表面の露出までに時間がかかると、ソフトエッチングが一様ではなくなり、ドライフィルムとの密着性が悪くなる。一方、適切なニッケルの付着量である実施例では、銅表面の露出までの時間が20~60秒と適正な範囲に収まっていた。
このように、ドライフィルムに対する密着性という点では、シャイニー面に形成したニッケル層の厚さは、3~102nmであることが好ましい。また、ニッケルの付着量は、0.27~9.08mg/dm2であることが好ましい。それによって、一様にエッチングが行われ、ドライフィルムとの高い密着性が得られるようになる。
(6)光沢度
マット面のRzが、0.81μmを超える比較例3、4の20°、および60°光沢度は、マット面のRzが0.81μm未満である実施例1~6と比較して、低い値であった。
マット面のRzが、0.81μmを超える比較例3、4の20°、および60°光沢度は、マット面のRzが0.81μm未満である実施例1~6と比較して、低い値であった。
(7)面粗さ
マット面のRzが、0.25μm未満である比較例1は、マット面の尖り度(Sku)が、1.154であり、実施例と比較して小さく、マット面の最小自己相関高さ(Sal)が、1.983μmであり、実施例と比較して大きく、マット面の山の頂点密度(Spd)が、0.067/μm2であり、実施例と比較して小さく、マット面の十点領域高さ(S10z)が、96nmであり、実施例と比較して小さく、マット面の五点山領域高さ(S5p)が49nmであり、実施例と比較して小さく、マット面の五点谷領域深さ(S5v)が、47nmであり、実施例と比較して小さかった。
マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が5.67超である比較例2は、シャイニー面の二乗平均平方根傾斜(Sdq)が67°であり、実施例と比較して大きく、シャイニー面の十点領域高さ(S10z)が5098nmであり、実施例と比較して大きかった。
マット面のRzが、0.81μmを超える比較例3、4は、マット面の十点領域高さ(S10z)が、5083nm、5451nmであり、実施例と比較して大きく、マット面の五点谷領域深さ(S5v)が、2611nm、2784nmであり、実施例と比較して大きかった。
マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が0.95未満である比較例5は、シャイニー面の算術平均高さ(Sa)が、28nmであり、実施例と比較して小さく、シャイニー面の最大高さ(Sz)が、221nmであり、実施例と比較して小さく、シャイニー面の十点領域高さ(S10z)が、203nmであり、実施例と比較して小さく、シャイニー面の五点山領域高さ(S5p)が101nmであり、実施例と比較して小さく、シャイニー面の五点谷領域深さ(S5v)が、102nmであり、実施例と比較して小さかった。
以上のことから、マット面のRzが0.25μm超0.81μm未満であり、かつ、マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が0.95~5.67であることを満たさない銅部材の面粗さは、これらを満たす実施例の銅部材の面粗さとは異なる傾向を示すことが明らかになった。
マット面のRzが、0.25μm未満である比較例1は、マット面の尖り度(Sku)が、1.154であり、実施例と比較して小さく、マット面の最小自己相関高さ(Sal)が、1.983μmであり、実施例と比較して大きく、マット面の山の頂点密度(Spd)が、0.067/μm2であり、実施例と比較して小さく、マット面の十点領域高さ(S10z)が、96nmであり、実施例と比較して小さく、マット面の五点山領域高さ(S5p)が49nmであり、実施例と比較して小さく、マット面の五点谷領域深さ(S5v)が、47nmであり、実施例と比較して小さかった。
マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が5.67超である比較例2は、シャイニー面の二乗平均平方根傾斜(Sdq)が67°であり、実施例と比較して大きく、シャイニー面の十点領域高さ(S10z)が5098nmであり、実施例と比較して大きかった。
マット面のRzが、0.81μmを超える比較例3、4は、マット面の十点領域高さ(S10z)が、5083nm、5451nmであり、実施例と比較して大きく、マット面の五点谷領域深さ(S5v)が、2611nm、2784nmであり、実施例と比較して大きかった。
マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が0.95未満である比較例5は、シャイニー面の算術平均高さ(Sa)が、28nmであり、実施例と比較して小さく、シャイニー面の最大高さ(Sz)が、221nmであり、実施例と比較して小さく、シャイニー面の十点領域高さ(S10z)が、203nmであり、実施例と比較して小さく、シャイニー面の五点山領域高さ(S5p)が101nmであり、実施例と比較して小さく、シャイニー面の五点谷領域深さ(S5v)が、102nmであり、実施例と比較して小さかった。
以上のことから、マット面のRzが0.25μm超0.81μm未満であり、かつ、マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が0.95~5.67であることを満たさない銅部材の面粗さは、これらを満たす実施例の銅部材の面粗さとは異なる傾向を示すことが明らかになった。
(8)容積・体積
マット面のRzが、0.25μm未満である比較例1は、マット面の突出谷部の空間の容積(Vvv)が、0.0287ml/m2であり、実施例と比較して小さかった。
マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が5.67超である比較例2は、シャイニー面のコア部の空間の容積(Vvc)が、0.5135ml/m2であり、実施例と比較して大きく、シャイニー面の突出山部の体積(Vmp)が、0.0138ml/m2であり、実施例と比較して大きかった。
マット面のRzが、0.81μmを超える比較例3、4は、マット面の突出谷部の空間の容積(Vvv)が、0.0635ml/m2、0.0892ml/m2であり、実施例と比較して大きく、マット面のコア部の空間の容積(Vvc)が、0.4173ml/m2、0.5439ml/m2であり、実施例と比較して大きかった。
マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が0.95未満である比較例5は、シャイニー面の突出谷部の空間の容積(Vvv)が、0.0279ml/m2であり、実施例と比較して小さかった。
以上のことから、マット面のRzが0.25μm超0.81μm未満であり、かつ、マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が0.95~5.67であることを満たさない銅部材の容積・体積は、これらを満たす実施例の銅部材の容積・体積とは異なる傾向を示すことが明らかになった。
マット面のRzが、0.25μm未満である比較例1は、マット面の突出谷部の空間の容積(Vvv)が、0.0287ml/m2であり、実施例と比較して小さかった。
マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が5.67超である比較例2は、シャイニー面のコア部の空間の容積(Vvc)が、0.5135ml/m2であり、実施例と比較して大きく、シャイニー面の突出山部の体積(Vmp)が、0.0138ml/m2であり、実施例と比較して大きかった。
マット面のRzが、0.81μmを超える比較例3、4は、マット面の突出谷部の空間の容積(Vvv)が、0.0635ml/m2、0.0892ml/m2であり、実施例と比較して大きく、マット面のコア部の空間の容積(Vvc)が、0.4173ml/m2、0.5439ml/m2であり、実施例と比較して大きかった。
マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が0.95未満である比較例5は、シャイニー面の突出谷部の空間の容積(Vvv)が、0.0279ml/m2であり、実施例と比較して小さかった。
以上のことから、マット面のRzが0.25μm超0.81μm未満であり、かつ、マット面のRzに対するシャイニー面のRzの比率が0.95~5.67であることを満たさない銅部材の容積・体積は、これらを満たす実施例の銅部材の容積・体積とは異なる傾向を示すことが明らかになった。
Claims (17)
- 凸部を有するマット面及びシャイニー面を有する銅部材であって、
前記マット面のRzが0.25μm超0.81μm未満であって、かつ、
前記マット面のRzに対する前記シャイニー面のRzの比率が0.95~5.67である、銅部材。 - 前記マット面のRzが0.28μm以上0.69μm以下である、請求項1に記載の銅部材。
- 前記マット面のRzに対する前記シャイニー面のRzの比率が1.14~4.04である、請求項1または2に記載の銅部材。
- 電解銅箔である、請求項1または2に記載の銅部材。
- 走査電子顕微鏡による前記銅部材の断面の撮影像において、前記マット面に平行な方向で測ったときの長さ50nm以上1500nm以下の前記マット面の凸部の数が、3.8μmあたり10個以上存在する、請求項1または2に記載の銅部材。
- 225℃、30分の加熱処理をした前記銅部材の前記シャイニー面における、加熱前後の色差ΔE*abが10以下である、請求項1または2に記載の銅部材。
- 前記マット面に銅酸化物を含む層を有し、前記銅酸化物を含む層の上にニッケルを含む層を有する、請求項1または2に記載の銅部材。
- 前記シャイニー面にニッケルを含む層を有する、請求項7に記載の銅部材。
- 前記シャイニー面に銅酸化物を含む層を有し、前記銅酸化物を含む層の上に前記ニッケルを含む層を有する、請求項8に記載の銅部材。
- 前記シャイニー面のニッケルの付着量が0.2~10mg/dm2(銅部材単位面積あたりのニッケル重量)である、請求項8に記載の銅部材。
- 前記シャイニー面のニッケルの付着量が0.27~9.08mg/dm2(銅部材単位面積あたりのニッケル重量)である、請求項10に記載の銅部材。
- 請求項1または2に記載の銅部材の前記マット面に、樹脂基材が積層された積層体。
- 請求項12に記載の積層体を含む、プリント配線板。
- 請求項7に記載の銅部材を含む、負極集電体。
- 請求項7に記載の銅部材の製造方法であって、
酸化処理により、電解銅箔のマット面の少なくとも一部の表面に銅酸化物を含む層を形成する第一の工程と、
前記銅酸化物を含む層の上に、ニッケル層を形成する第二の工程と、
を含む、銅部材の製造方法。 - 請求項8に記載の銅部材の製造方法であって、
酸化処理により、電解銅箔のマット面の少なくとも一部の表面に銅酸化物を含む層を形成する第一の工程と、
前記銅酸化物を含む層の上に、ニッケル層を形成する第二の工程と、
前記電解銅箔のシャイニー面の少なくとも一部の表面に、ニッケルを含む層を形成する第三の工程と、
を含む、銅部材の製造方法。 - 請求項9に記載の銅部材の製造方法であって、
酸化処理により、電解銅箔のマット面の少なくとも一部の表面に銅酸化物を含む層を形成する第一の工程と、
前記銅酸化物を含む層の上に、ニッケルを含む層を形成する第二の工程と、
酸化処理により、前記電解銅箔のシャイニー面の少なくとも一部の表面に銅酸化物を含む層を形成する第四の工程と、
前記電解銅箔のシャイニー面の少なくとも一部の表面に、ニッケルを含む層を形成する第三の工程と、
を含む、銅部材の製造方法。
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2022
- 2022-09-13 JP JP2022145614A patent/JP2023051784A/ja active Pending
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