JP2023051618A - 圧縮比可変装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内燃機関(11)のクランクシャフト(12)の内部に同軸に配置され、動力源(32)によって回転駆動されるギアシャフト(52)と、前記ギアシャフト(52)に連結される入力ギア(51)と、前記クランクシャフト(12)のクランクウェブ(16)に支持され、前記入力ギア(51)に噛み合う中間ギア(50)と、前記クランクシャフト(12)のクランクピン(17)とコネクティングロッド(18)の大端部(18a)との間に配置され、前記中間ギア(50)に噛み合う偏心カム(31)と、を備える圧縮比可変装置において、前記入力ギア(51)に潤滑油を供給する第1油路(5)を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、圧縮比可変装置への給油をおこなうことを目的とする。
図1中、符号C1は、クランクケース15に支持されるクランクシャフト12の軸線を示している。符号C2は、クランクピン17の軸線を示している。クランクシャフト12の軸線C1とクランクピン17の軸線C2は平行である。
動力伝達機構33は、内燃機関11のクランクシャフト12の内部に同軸に配置されるギアシャフト52と、ギアシャフト52の端部に連結される入力ギア51と、を備えている。また、動力伝達機構33は、クランクウェブ16に支持される中間ギア50を備えている。中間ギア50は支持軸50cを介してクランクウェブ16に支持され、小径ギア50bと、小径ギア50bに同軸一体の大径ギア50aと、を備えている。
中間ギア50の小径ギア50bは入力ギア51に噛み合い、中間ギア50の大径ギア50aは、偏心カム31のギア部31aに噛み合っている。
図2は、クランクピン17及び偏心カム31を周辺構成と共に示した図であり、図1のII-II線矢視図である。
偏心カム31は、同図に示すように、その厚さtが周方向に徐々に変化している。偏心カム31は、モーター32が駆動されると、その動力が動力伝達機構33を介して偏心カム31に伝達されて、周方向に回動する。
偏心カム31が回動すると、偏心カム31の厚さtが周方向に変化することにより、コネクティングロッド18の大端部18aの中心軸線C0の位置が、クランクピン17の軸線C2から偏心した偏心軸線C3の位置に変位する。この変位により、大端部18aの中心軸線C0とクランクシャフト12の軸線C1との距離が変化し、ピストンのストローク量が変化し、圧縮比が変化する。
クランクウェブ16とカバー部材62との間の空間は潤滑油のオイル溜まり63を形成している。内燃機関11の再始動時において、オイル溜まり63の存在により、中間ギア50の近傍に潤滑油が溜まり、圧縮比可変装置の初期潤滑性が向上する。
なお、ガスケットまたは充てん剤によるシールは必須ではなく、該シール材は省略することができる。通常の運転においては、遠心力により常に潤滑オイルが供給され、貯留されることにより中心側の入力ギア51が潤滑される構造となっている。
図3に示すように、ギアシャフト52はクランクシャフト12の貫通孔71に挿入されている。クランクシャフト12の貫通孔71の内周と、ギアシャフト52の外周との間には、環状の第3油路73が形成されている。
第3油路73には、パワーユニット10に設けられた不図示のオイルポンプからのオイル(図1の符号Jで示す)が供給されている。
また、第1導油通路65はクランクシャフト12の軸線C1に向かって傾斜するため、潤滑油内に存在する異物は遠心力で第1導油通路65の内周面に張り付き易くなり、圧縮比可変装置10aに供給される潤滑油の清浄度が保たれる。
上記各油路74、65、64は、クランクシャフト12またはクランクウェブ16に穿孔して形成され、第6油路76はプライマリギアカラー60の内部に形成されるため、第1油路5は、構造が簡単でコンパクトに形成される。
上記各油路75、67、77、78は、クランクシャフト12またはクランクウェブ16に穿孔して形成され、第6油路76はプライマリギアカラー60の内部に形成されるため、第2油路7は、構造が簡単でコンパクトに形成される。
上記実施の形態は、以下の構成をサポートする。
このような構成によれば、入力ギアを確実に給油ができる。また、遠心力を利用して中間ギアにも潤滑油を供給できる。すなわち偏心カム駆動機構の各部を効率良く潤滑できる効果を奏する。
このような構成によれば、第1油路をコンパクトに形成できる。
このような構成によれば、部品数を少なくすることができ製造効率が向上する効果を奏する。
このような構成によれば、潤滑油の量が調整されやすくなり、圧縮比可変装置への給油を確実にする効果を奏する。
このような構成によれば、潤滑油内に存在する異物が遠心力で外周方向に張り付かせ易くすることができる。そのため圧縮比可変装置へ導かれる潤滑油の清浄度を保ちやすくする効果を奏する。
このような構成によれば、潤滑油内に存在する異物が遠心力で外周方向に張り付かせ易くできる。そのためクランクピンへ導かれる潤滑油の清浄度を保ちやすくする効果を奏する。
このような構成によれば、内燃機関の再始動時において中間ギア近傍に潤滑油が溜まっているので、圧縮比可変装置の初期潤滑が向上する。
5 第1油路
7 第2油路
10 パワーユニット
10a 圧縮比可変装置
11 エンジン(内燃機関)
16 クランクウェブ
17 クランクピン
18 コネクティングロッド
21 プライマリギア
31 偏心カム
50 中間ギア
51 入力ギア
52 ギアシャフト
60 プライマリギアカラー
62 カバー部材
64 オリフィス
65 第1導油通路
67 第2導油通路
C1 クランクシャフトの軸線
Claims (7)
- 内燃機関(11)のクランクシャフト(12)の内部に同軸に配置され、動力源(32)によって回転駆動されるギアシャフト(52)と、前記ギアシャフト(52)に連結される入力ギア(51)と、前記クランクシャフト(12)のクランクウェブ(16)に支持され、前記入力ギア(51)に噛み合う中間ギア(50)と、前記クランクシャフト(12)のクランクピン(17)とコネクティングロッド(18)の大端部(18a)との間に配置され、前記中間ギア(50)に噛み合う偏心カム(31)と、を備える圧縮比可変装置において、
前記入力ギア(51)に潤滑油を供給する第1油路(5)を備えたことを特徴とする圧縮比可変装置。 - 前記第1油路(5)は前記クランクウェブ(16)の周辺部に設けたことを特徴とする請求項1に記載の圧縮比可変装置。
- 前記クランクシャフト(12)にプライマリギア(21)を位置決めするプライマリギアカラー(60)を設け、前記第1油路(5)の少なくとも一部を前記プライマリギアカラー(60)の内部に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の圧縮比可変装置。
- 前記第1油路(5)の前記入力ギア(51)側の端部にオリフィス(64)を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれかに記載の圧縮比可変装置。
- 前記第1油路(5)は前記クランクシャフト(12)の軸線(C1)に対し傾斜する第1導油通路(65)を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれかに記載の圧縮比可変装置。
- 前記クランクピン(17)に潤滑油を供給する第2油路(7)を設け、前記第2油路(7)は前記クランクシャフト(12)の軸線(C1)に対し傾斜する第2導油通路(67)を含むことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれかに記載の圧縮比可変装置。
- 前記中間ギア(50)の少なくとも一部を外側から覆い、内側にオイル溜まりを形成可能なカバー部材(62)を有することを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれかに記載の圧縮比可変装置。
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