JP2023051469A - 粘着剤組成物および粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【課題】 水に濡れた表面に対する粘着力が向上した粘着テープを提供する。【解決手段】 本発明のある態様の粘着テープは、基材と、前記基材の一方の面に積層された粘着剤層とを備える。上記粘着剤層は、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、エステル系粘着剤およびウレタン系粘着剤からなる群より選ばれる1種以上の粘着樹脂と、シリコーン系撥水剤、フッ素系撥水剤、炭化水素系撥水剤からなる群より選ばれる1種以上の撥水性成分と、を含む、粘着剤組成物により形成される。【選択図】 なし
Description
本発明は、粘着剤組成物および粘着テープに関する。
従来より様々な用途に粘着テープが使用されている。粘着テープとして、天然ゴム系の粘着剤を用いた粘着テープ(特許文献1参照)や、アクリル系粘着剤を用いた粘着テープ(特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)が知られている。
従来の粘着テープは、水に濡れた表面(被着体)に対する粘着力が不十分であり、水に濡れた表面に対する粘着力がより高い粘着テープが求められている。
本発明は上述のような課題を鑑みたものであり、水に濡れた表面に対する粘着力が向上した粘着剤組成物および粘着テープを提供することを目的とする。
本発明は上述のような課題を鑑みたものであり、水に濡れた表面に対する粘着力が向上した粘着剤組成物および粘着テープを提供することを目的とする。
本発明のある態様は、粘着剤組成物である。当該粘着剤組成物は、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、エステル系粘着剤およびウレタン系粘着剤からなる群より選ばれる1種以上の粘着樹脂と、シリコーン系撥水剤、フッ素系撥水剤、炭化水素系撥水剤からなる群より選ばれる1種以上の撥水性成分と、を含む。
上記態様の粘着剤組成物において、吸水性化合物をさらに含んでもよい。前記吸水性化合物は吸水性無機化合物であってもよい。また、前記吸水性無機化合物が金属酸化物であってもよい、前記金属酸化物が酸化マグネシウムであってもよい。前記吸水性無機化合物の平均粒径が0.1μm以上5.0μm以下であってもよい。
また、前記シリコーン系撥水剤がシリコーンオイルであってもよい。
上記態様の粘着剤組成物において、吸水性化合物をさらに含んでもよい。前記吸水性化合物は吸水性無機化合物であってもよい。また、前記吸水性無機化合物が金属酸化物であってもよい、前記金属酸化物が酸化マグネシウムであってもよい。前記吸水性無機化合物の平均粒径が0.1μm以上5.0μm以下であってもよい。
また、前記シリコーン系撥水剤がシリコーンオイルであってもよい。
本発明の他の態様は、粘着テープである。当該粘着テープは、基材と、前記基材の一方の面に積層された、上述した、いずれかの態様の粘着剤組成物で形成された粘着剤層と、を備える。
上記態様の粘着テープは、親水性被着体に用いられてもよい。前記親水性被着体がガラスであってもよい。
また、以下の方法で測定される圧着直後の通常粘着力が1.3N/10mm以上であり、下記式により算出される圧着直後の粘着力維持率(%)が70.5%以上であってもよい。
粘着力維持率(%)=水中貼付粘着力/通常粘着力×100
(通常粘着力測定)
JIS Z 0237:2009に準拠し、被着体(ガラス)に幅20mmの前記粘着テープを荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着し、被着体に対する粘着力を測定し、10mm幅に換算する。
(水中貼付粘着力)
水中に沈めた被着体(ガラス)に水中で粘着テープを貼付した後、水から被着体および粘着テープを取り出し、荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着を行う。
その後、JIS Z 0237:2009に準拠し、被着体に対する粘着力を測定する。
上記態様の粘着テープは、親水性被着体に用いられてもよい。前記親水性被着体がガラスであってもよい。
また、以下の方法で測定される圧着直後の通常粘着力が1.3N/10mm以上であり、下記式により算出される圧着直後の粘着力維持率(%)が70.5%以上であってもよい。
粘着力維持率(%)=水中貼付粘着力/通常粘着力×100
(通常粘着力測定)
JIS Z 0237:2009に準拠し、被着体(ガラス)に幅20mmの前記粘着テープを荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着し、被着体に対する粘着力を測定し、10mm幅に換算する。
(水中貼付粘着力)
水中に沈めた被着体(ガラス)に水中で粘着テープを貼付した後、水から被着体および粘着テープを取り出し、荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着を行う。
その後、JIS Z 0237:2009に準拠し、被着体に対する粘着力を測定する。
本発明によれば、水に濡れた表面に対する粘着力が向上した粘着剤組成物および粘着テープに関する技術を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下であることを表す。
(粘着剤組成物)
実施形態に係る粘着剤組成物は、粘着樹脂および撥水性成分を含む。以下、粘着剤組成物の各成分について詳細に説明する。
実施形態に係る粘着剤組成物は、粘着樹脂および撥水性成分を含む。以下、粘着剤組成物の各成分について詳細に説明する。
<粘着樹脂>
本実施形態に係る粘着剤組成物に用いられる粘着樹脂は、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、エステル系粘着剤およびウレタン系粘着剤からなる群より選ばれる1種以上である。
本実施形態に係る粘着剤組成物に用いられる粘着樹脂は、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、エステル系粘着剤およびウレタン系粘着剤からなる群より選ばれる1種以上である。
アクリル系粘着剤としては、例えばブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの単独共重合体又はこれらモノマーの共重合体、さらには、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、酢酸ビニル、スチレン、ビニルピロリドン、(メタ)アクリルアミド、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート等の、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーと共重合可能なその他モノマーとの共重合体を含有する粘着剤が挙げられる。
ゴム系粘着剤としては、例えば、合成ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンイソプレンブロック共重合体、ポリイソブチレン、天然ゴムなどが挙げられる。
<撥水性成分>
本実施形態に係る粘着剤組成物に用いられる撥水性成分は、シリコーン系撥水剤、フッ素系撥水剤、炭化水素系撥水剤からなる群より選ばれる1種以上である。
本実施形態に係る粘着剤組成物に用いられる撥水性成分は、シリコーン系撥水剤、フッ素系撥水剤、炭化水素系撥水剤からなる群より選ばれる1種以上である。
シリコーン系撥水剤は、ケイ素原子を含み、撥水性を付与できる化合物である。シリコーン系撥水剤としては、シリコーンオイルが挙げられ、より具体的には、メチルへイドロジエンボリシロキサン系オイル、ジメチルジクロルシロキサン系オイル、ジメチルポリシロキサン系オイル、またはメチルフェニルポリシロキサン系オイルあるいはこれらシリコーンオイルのエマルジョンが例示される。
フッ素系撥水剤は、フッ素原子を含み、撥水性を付与できる化合物である。フッ素系撥水剤としては、例えば、パーフルオロアルキル基やパーフルオロエーテル基のような各種のフッ素原子含有基を主鎖及び/又は側鎖に有するポリマーやオリゴマーが挙げられる。
炭化水素系撥水剤は、非シリコーン系および非フッ素系の炭化水素系の撥水剤であれば、特に限定されないが、たとえば、長鎖アルキル基を有する炭化水素化合物が挙げられるアルキル基の炭素数は、12以上が好適である。アルキル基の炭素数の上限は特に制限されないが、たとえば、24以下である。
粘着剤組成物が撥水性成分を有することにより、当該粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成し、水に濡れた被着体に当該粘着剤層を貼付したとき、粘着剤層と被着体との間に介在する水量を最小限にし、粘着力を高めることができる。さらに、当該粘着剤組成物が吸水性無機化合物を含む場合に、水中貼付時において、粘着力を維持しやすくなる。
粘着剤組成物の全質量に対する、撥水性成分の含有率の下限は、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましい。一方、撥水性成分の含有率の上限は、35質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、25質量%以下がさらに好ましい。
撥水性成分の含有率の下限を上記値とすることにより、水に濡れた被着体に粘着剤層を貼付した場合の粘着力を向上させつつ水中貼付時において、粘着力を維持しやすくなる。撥水性成分の含有率の上限を上記値とすることにより、十分な通常粘着力を得ることができる。
撥水性成分の含有率の下限を上記値とすることにより、水に濡れた被着体に粘着剤層を貼付した場合の粘着力を向上させつつ水中貼付時において、粘着力を維持しやすくなる。撥水性成分の含有率の上限を上記値とすることにより、十分な通常粘着力を得ることができる。
実施形態に係る粘着剤組成物は、吸水性化合物をさらに含むことが好ましい。吸水性化合物としては、吸水性無機化合物が好適である。
吸水性無機化合物としては、金属酸化物が好ましく用いられ、金属酸化物として酸化マグネシウムが好ましく用いられる。
吸水性無機化合物としては、金属酸化物が好ましく用いられ、金属酸化物として酸化マグネシウムが好ましく用いられる。
吸水性無機化合物の平均粒径は0.1μm以上5.0μm以下であることが好ましく、0.3μm以上4.0μm以下であることがより好ましい。なお、吸水性無機化合物の平均粒径は、レーザー回折散乱法により測定することができる。
吸水性無機化合物の平均粒径の下限を上記値とすることにより、当該粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成したとき、当該吸水性無機化合物の凝集を抑制し、ひいては粘着力の低下を抑制することができる。一方、吸水性無機化合物の平均粒径の上限を上記値とすることにより、当該粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成したとき、当該吸水性無機化合物が粘着剤層から飛び出すことを抑制し、ひいては粘着力の低下を抑制することができる。
吸水性無機化合物の平均粒径の下限を上記値とすることにより、当該粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成したとき、当該吸水性無機化合物の凝集を抑制し、ひいては粘着力の低下を抑制することができる。一方、吸水性無機化合物の平均粒径の上限を上記値とすることにより、当該粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成したとき、当該吸水性無機化合物が粘着剤層から飛び出すことを抑制し、ひいては粘着力の低下を抑制することができる。
粘着剤組成物の全質量に対する、吸水性無機化合物の含有率の下限は、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましい。一方、吸水性無機化合物の含有率の上限は、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、12質量%以下がさらに好ましい。
吸水性無機化合物の含有率の下限を上記値とすることにより、当該粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成したとき、当該粘着剤層における吸水量を適度なものとすることができる。一方、吸水性無機化合物の含有率の上限を上記値とすることにより、当該粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成したとき、当該粘着剤層の粘着力低下を抑制することができる。
吸水性無機化合物の含有率の下限を上記値とすることにより、当該粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成したとき、当該粘着剤層における吸水量を適度なものとすることができる。一方、吸水性無機化合物の含有率の上限を上記値とすることにより、当該粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成したとき、当該粘着剤層の粘着力低下を抑制することができる。
実施形態に係る粘着剤組成物は、他の成分として、粘着付与剤を含んでもよい。
粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロン-インデン樹脂、石油系樹脂(C5系石油樹脂、C9系石油樹脂)、脂環族系石油樹脂、脂環族系水添石油樹脂、スチレン系樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂などが挙げられる。粘着付与剤の含有量に特に制限はないが、例えば粘着剤組成物の全質量を基準として、例えば10質量%以上60質量%以下、好ましくは10質量%以上55質量%以下、さらに好ましくは15質量%以上55質量%以下などとすることができる。
粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロン-インデン樹脂、石油系樹脂(C5系石油樹脂、C9系石油樹脂)、脂環族系石油樹脂、脂環族系水添石油樹脂、スチレン系樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂などが挙げられる。粘着付与剤の含有量に特に制限はないが、例えば粘着剤組成物の全質量を基準として、例えば10質量%以上60質量%以下、好ましくは10質量%以上55質量%以下、さらに好ましくは15質量%以上55質量%以下などとすることができる。
(粘着テープ)
実施形態に係る粘着テープは、基材と、当該基材の一方の面に積層された、上述の粘着剤組成物で形成された粘着剤層とを備える。
実施形態に係る粘着テープは、基材と、当該基材の一方の面に積層された、上述の粘着剤組成物で形成された粘着剤層とを備える。
基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチックフィルムが挙げられる。基材の厚さは、基材強度およびテープ巻径の点から5~100μmが好ましく、10~50μmがより好ましい。
粘着剤層は、上述した粘着剤組成物を用い、溶媒法、軟膏塗工法、エマルション法、ホットメルト法、カレンダー法、電子線硬化法など、従来公知の方法を用いて製造できる。
粘着剤層の厚さは、十分な粘着力を得る観点から、5~200μmが好ましく、10~100μmがより好ましい。
粘着剤層の厚さは、十分な粘着力を得る観点から、5~200μmが好ましく、10~100μmがより好ましい。
実施形態に係る粘着テープは、親水性表面に対する粘着力が良好であるため、ガラスなどの親水性被着体用の粘着テープとして好適に用いられる。
<粘着力維持力>
実施形態に係る粘着テープは、以下の方法で測定される圧着直後の通常粘着力が1.3N/10mm以上であることが好ましく、さらに、下記式により算出される圧着直後の粘着力維持率(%)が70.5%以上であることが好ましい。
粘着力維持率(%)=水中貼付粘着力/通常粘着力×100
(通常粘着力測定)
JIS Z 0237:2009に準拠し、被着体(ガラス)に幅20mmの粘着テープを荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着し、被着体に対する粘着力を測定し、10mm幅に換算する。
(水中貼付粘着力)
水中に沈めた被着体(ガラス)に水中で幅20mmの粘着テープを貼付した後、水から被着体および粘着テープを取り出し、荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着を行う。
その後、JIS Z 0237:2009に準拠し、被着体に対する粘着力を測定する。
実施形態に係る粘着テープは、以下の方法で測定される圧着直後の通常粘着力が1.3N/10mm以上であることが好ましく、さらに、下記式により算出される圧着直後の粘着力維持率(%)が70.5%以上であることが好ましい。
粘着力維持率(%)=水中貼付粘着力/通常粘着力×100
(通常粘着力測定)
JIS Z 0237:2009に準拠し、被着体(ガラス)に幅20mmの粘着テープを荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着し、被着体に対する粘着力を測定し、10mm幅に換算する。
(水中貼付粘着力)
水中に沈めた被着体(ガラス)に水中で幅20mmの粘着テープを貼付した後、水から被着体および粘着テープを取り出し、荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着を行う。
その後、JIS Z 0237:2009に準拠し、被着体に対する粘着力を測定する。
<動的接触角>
実施形態に係る粘着テープの動的接触角は、53°以下が好ましい。粘着テープの動的接触角の具体的な測定方法については、後述する。
実施形態に係る粘着テープの動的接触角は、53°以下が好ましい。粘着テープの動的接触角の具体的な測定方法については、後述する。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
本実施形態の粘着テープにおいて、基材および粘着剤層の各層に対し、目的を損なわない範囲で必要に応じて、各種添加剤を配合することができる。添加剤としては、特に限定はされないが、例えば、ヒンダードアミン系、ヒンダードフェノール系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、トリアジン系、ラクトン系、リン系等の紫外線吸収剤や紫外線安定剤、ヒンダード系、セミヒンダード系、ホスファイト系、ホスホナイト系、チオエーテル系等の酸化防止剤、金属石鹸系、有機スズ系、鉛系等の加工安定剤、界面活性剤系、カチオン系、非イオン系等の帯電防止剤、合成シリカ系、シリカ系等のアンチブロッキング剤、ステアリン酸、ステアリン酸アミド、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛等の滑剤、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カルシウム、マグネシウム炭酸塩、珪酸、珪酸塩、アルミニウム水和物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の充填剤、ベンジシンエロー、ハンザエロー、リソールレッド、アリザリンレーキ、ピグメントスカーレット3B、ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッドF-5R、パーマネントレッド4R、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、レーキレッドC、パラレッド、ピーコックブルーレーキ、フタロシアニンブルー、アニリンブラック、パーマネントエローHR、PVバイオレットBL、キナクリドン、ペリノン、アンスラキノン、クロモフタールエロー6G、クロモフタールエロー3G、クロモフタールエローGR等の有機顔料、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、鉛白、カドミエロー、黄鉛、チタンエロー、ジンククロメート、黄土、クロムバーミリオン、赤口顔料、アンバー、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、カドミウムレッド、鉛丹、紺青、群青、コバルトブルー、酸化クロームグリーン、ミネラルバイオレット、カーボンブラック、鉄黒等の無機顔料を添加することができる。また、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系等の剥離性付与剤を適宜添加することもできる。なお、基材および/または粘着剤層は、顔料等の着色剤が添加されていることが好ましい場合がある。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(粘着テープの作製)
表1および表2に示す配合に従って粘着剤組成物を得た。当該粘着剤組成物を単位面積あたりの塗工量が20g/m2になるように基材(OPP(オリエンテッドポリプロピレン)、厚さ40μm、またはPET、厚さ25μm)に塗布し、粘着剤層(厚さ20μm)を形成した。さらに、粘着剤層の露出面にセパレータ(Si処理を施したPET、厚さ25μm)を積層し、基材、粘着剤層およびセパレータがこの順で積層された積層体を得た。当該積層体を裁断機で切断し、粘着テープ(幅20mm)を得た。なお、セパレータは、後述する各測定時において除去される。
表1および表2に示す配合に従って粘着剤組成物を得た。当該粘着剤組成物を単位面積あたりの塗工量が20g/m2になるように基材(OPP(オリエンテッドポリプロピレン)、厚さ40μm、またはPET、厚さ25μm)に塗布し、粘着剤層(厚さ20μm)を形成した。さらに、粘着剤層の露出面にセパレータ(Si処理を施したPET、厚さ25μm)を積層し、基材、粘着剤層およびセパレータがこの順で積層された積層体を得た。当該積層体を裁断機で切断し、粘着テープ(幅20mm)を得た。なお、セパレータは、後述する各測定時において除去される。
表1および表2に示す各成分の詳細は以下のとおりである。
天然ゴム系粘着剤:天然ゴム(分子量60万)80質量部、エラストマー(クレイトンポリマージャパン製、クレイトンD-1161JSP)20質量部、粘着付与樹脂1(日本ゼオン製、クイントンA-100)55質量部、粘着付与樹脂2(ヤスハラケミカル製、YSポリスターT-115)15質量部
撥水性成分:シリコーンオイル(信越化学社製、KF-99)
吸水性無機化合物:酸化マグネシウム(タテホ化学工業株式会社社製、TN-1、平均粒径0.6μm)
エラストマー1:日本ゼオン社製、クインタック3520
エラストマー2:日本ゼオン社製、クインタック3270
粘着付与樹脂:日本ゼオン社製、クイントンG100B
軟化剤:ENEOS株式会社製、ポリブテンHV-300
天然ゴム系粘着剤:天然ゴム(分子量60万)80質量部、エラストマー(クレイトンポリマージャパン製、クレイトンD-1161JSP)20質量部、粘着付与樹脂1(日本ゼオン製、クイントンA-100)55質量部、粘着付与樹脂2(ヤスハラケミカル製、YSポリスターT-115)15質量部
撥水性成分:シリコーンオイル(信越化学社製、KF-99)
吸水性無機化合物:酸化マグネシウム(タテホ化学工業株式会社社製、TN-1、平均粒径0.6μm)
エラストマー1:日本ゼオン社製、クインタック3520
エラストマー2:日本ゼオン社製、クインタック3270
粘着付与樹脂:日本ゼオン社製、クイントンG100B
軟化剤:ENEOS株式会社製、ポリブテンHV-300
以下の各測定・算出項目をn=3にて評価し、平均値を得た。
<通常粘着力測定>
JIS Z 0237:2009に準拠し、被着体(BA-SUS、ガラス、PP)に幅20mmの粘着テープを荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着し、各被着体に対する粘着力を測定した。通常粘着力の測定を、圧着後の養生時間0分および30分のそれぞれについて実施した。
なお、上記被着体に10μLの水滴を滴下したときの静的接触角は、以下のとおりである。本明細書では、静的接触角50°以下の場合を親水性とよぶ。
BASUS:60.6°
ガラス:32.9°
PP:103.4°
JIS Z 0237:2009に準拠し、被着体(BA-SUS、ガラス、PP)に幅20mmの粘着テープを荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着し、各被着体に対する粘着力を測定した。通常粘着力の測定を、圧着後の養生時間0分および30分のそれぞれについて実施した。
なお、上記被着体に10μLの水滴を滴下したときの静的接触角は、以下のとおりである。本明細書では、静的接触角50°以下の場合を親水性とよぶ。
BASUS:60.6°
ガラス:32.9°
PP:103.4°
<水中貼付粘着力測定>
水中に沈めた被着体(BA-SUS、ガラス、PP)に水中で幅20mmの粘着テープを貼付した後、水から被着体および粘着テープを取り出し、荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着を行った。
その後、JIS Z 0237:2009に準拠し、各被着体に対する粘着力を測定した。水中貼付粘着力の測定を、圧着後の養生時間0分および30分のそれぞれについて実施した。
水中に沈めた被着体(BA-SUS、ガラス、PP)に水中で幅20mmの粘着テープを貼付した後、水から被着体および粘着テープを取り出し、荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着を行った。
その後、JIS Z 0237:2009に準拠し、各被着体に対する粘着力を測定した。水中貼付粘着力の測定を、圧着後の養生時間0分および30分のそれぞれについて実施した。
<粘着力維持力算出>
下記式により粘着力維持率(%)を算出した。
粘着力維持率(%)=水中貼付粘着力/通常粘着力×100
下記式により粘着力維持率(%)を算出した。
粘着力維持率(%)=水中貼付粘着力/通常粘着力×100
<プローブタック粘着力>
23±1℃の温度条件下、以下の手順にて粘着テープのプローブタック粘着力を測定した。粘着テープの試料(粘着剤層面)を、ウェイトリングにたるみのないように貼り付け、ウェイトリングごと試料台に置いた。
毎秒10±0.01mmの速度でプローブ(SUS304、表面粗さ250~500nm(表面粗さは二乗平均平方根粗さ(Rq))、直径5mmφ)と該試料の粘着剤層面とを接触させ、0.98±0.01N/cm2の接触荷重で1.0±0.1秒間保持した。
その後直ちに、毎秒10±0.01mmの速度でプローブを粘着剤層面から垂直方向に引き剥がした。
引き剥がす際に要する最大荷重をプローブタックテスターで測定し、プローブタック粘着力(N/5mmφ)の値とした。
23±1℃の温度条件下、以下の手順にて粘着テープのプローブタック粘着力を測定した。粘着テープの試料(粘着剤層面)を、ウェイトリングにたるみのないように貼り付け、ウェイトリングごと試料台に置いた。
毎秒10±0.01mmの速度でプローブ(SUS304、表面粗さ250~500nm(表面粗さは二乗平均平方根粗さ(Rq))、直径5mmφ)と該試料の粘着剤層面とを接触させ、0.98±0.01N/cm2の接触荷重で1.0±0.1秒間保持した。
その後直ちに、毎秒10±0.01mmの速度でプローブを粘着剤層面から垂直方向に引き剥がした。
引き剥がす際に要する最大荷重をプローブタックテスターで測定し、プローブタック粘着力(N/5mmφ)の値とした。
<粘着剤面動的接触角測定>
水平面との角度を調節可能な試験面(材質:ガラス、初期角度0°)上に粘着剤層が上になるように粘着テープを固定し、粘着剤層の表面に水量80μLの液滴を滴下した後、水平面との角度を徐々に上げ、水滴が滑落し始める角度を動的接触角(転落角または滑落角)とした。動的接触角の計測に、接触角測定器(協和界面化学社製、DropMaster DM-501)を用いた。
水平面との角度を調節可能な試験面(材質:ガラス、初期角度0°)上に粘着剤層が上になるように粘着テープを固定し、粘着剤層の表面に水量80μLの液滴を滴下した後、水平面との角度を徐々に上げ、水滴が滑落し始める角度を動的接触角(転落角または滑落角)とした。動的接触角の計測に、接触角測定器(協和界面化学社製、DropMaster DM-501)を用いた。
比較例1および2では、粘着力維持力が70.5%未満であるとともに、動的接触角が53°を超えていた。比較例3および4は、凝集破壊により粘着力維持力の評価ができなかった。また、比較例3および4では、動的接触角が53°を超えていた。
一方、実施例1~4では、通常粘着力が1.3N/10mm以上、粘着力維持力が70.5%以上であるとともに、動的接触角が53°以下であった。
一方、実施例1~4では、通常粘着力が1.3N/10mm以上、粘着力維持力が70.5%以上であるとともに、動的接触角が53°以下であった。
Claims (11)
- アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、エステル系粘着剤およびウレタン系粘着剤からなる群より選ばれる1種以上の粘着樹脂と、
シリコーン系撥水剤、フッ素系撥水剤、炭化水素系撥水剤からなる群より選ばれる1種以上の撥水性成分と、
を含む、粘着剤組成物。 - 吸水性化合物をさらに含む、請求項1に記載の粘着剤組成物。
- 前記吸水性化合物が吸水性無機化合物である、請求項2に記載の粘着剤組成物。
- 前記吸水性無機化合物が金属酸化物である、請求項3に記載の粘着剤組成物。
- 前記金属酸化物が酸化マグネシウムである、請求項4に記載の粘着剤組成物。
- 前記吸水性無機化合物の平均粒径が0.1μm以上5.0μm以下である請求項3乃至5のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
- 前記シリコーン系撥水剤がシリコーンオイルである、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
- 基材と、
前記基材の一方の面に積層された、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の粘着剤組成物で形成された粘着剤層と、
を備える、粘着テープ。 - 親水性被着体に用いられる請求項8に記載の粘着テープ。
- 前記親水性被着体がガラスである、請求項9に記載の粘着テープ。
- 以下の方法で測定される圧着直後の通常粘着力が1.3N/10mm以上であり、
下記式により算出される圧着直後の粘着力維持率(%)が70.5%以上である、請求項7乃至10のいずれか1項に記載の粘着テープ。
粘着力維持率(%)=水中貼付粘着力/通常粘着力×100
(通常粘着力測定)
JIS Z 0237:2009に準拠し、被着体(ガラス)に幅20mmの前記粘着テープを荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着し、被着体に対する粘着力を測定し、10mm幅に換算する。
(水中貼付粘着力)
水中に沈めた被着体(ガラス)に水中で粘着テープを貼付した後、水から被着体および粘着テープを取り出し、荷重2Kgf、10±0.5mm/sの速度で2往復という条件で圧着を行う。
その後、JIS Z 0237:2009に準拠し、被着体に対する粘着力を測定する。
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