JP2023051038A - 回転検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサの構成を簡素化可能な検出装置を提供する。【解決手段】回転検出装置1は、回転角センサ31と、制御部60と、を備える。センサは、検出対象の物理量の変化を検出する少なくとも1つのメイン検出素子401、検出対象の物理量の変化を検出する少なくとも1つのサブ検出素子402、403、および、メイン検出素子の検出信号を処理する信号処理部450を有する。制御部60は、回転角センサ31から検出対象の物理量の変化に応じた信号を取得する。回転角センサ31は、信号処理部450にて生成されたメイン検出素子401の検出値に応じた情報を含むデジタル信号、および、サブ検出素子402、403の検出値に応じたアナログ信号を制御部に出力する。これにより、回転角センサ31の構成を簡素化可能である。【選択図】 図3

Description

本発明は、回転検出装置に関する。
従来、モータの回転を検出する回転検出装置が知られている。例えば特許文献1では、回転検出装置は、複数のセンサ部を有している。
特開2017-191092号公報
特許文献1では、各センサ素子に対して回転角演算部およびデジタル通信部が設けられており、第1センサ部と第2センサ部が同じ構成となっている。しかしながら、複数のセンサ部において、必ずしも同等の構成が必要でない場合がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、センサの構成を簡素化可能な検出装置を提供することにある。
本発明の検出装置は、センサ(31~38、130、230)と、制御部(60~64、160、260)と、を備える。センサは、検出対象(80)の物理量の変化を検出する少なくとも1つのメイン検出素子(401)、検出対象の物理量の変化を検出する少なくとも1つのサブ検出素子(402、403)、および、メイン検出素子の検出信号を処理する信号処理部(450、458)を有する。制御部は、センサから検出対象の物理量の変換に応じた信号を取得する。
センサは、信号処理部にて生成されたメイン検出素子の検出値に応じた情報を含むデジタル信号、および、サブ検出素子の検出値に応じたアナログ信号を制御部に出力する。これにより、センサの構成を簡素化可能である。
第1実施形態によるステアリングシステムの概略構成図である。 第1実施形態による駆動装置の断面図である。 第1実施形態による回転検出装置を示すブロック図である。 第1実施形態による回転角センサの封止部を除いた状態を示す平面図である。 第1実施形態による回転角センサのチップ配置を示す平面図である。 図5のVI方向矢視図である。 第2実施形態による回転検出装置を示すブロック図である。 第2実施形態による回転角センサのチップ配置を示す平面図である。 第3実施形態による回転角センサのチップ配置を示す平面図である。 図9のX方向矢視図である。 第4実施形態による回転角センサのチップ配置を示す平面図である。 図11のXII方向矢視図である。 第4実施形態による回転角センサのチップ配置を示す平面図である。 第5実施形態による回転角センサのチップ配置を示す平面図である。 図14のXV方向矢視図である。 第5実施形態による回転角センサのチップ配置を示す平面図である。 第6実施形態による回転検出装置を示すブロック図である。 第6実施形態による回転角センサの側面図である。 第6実施形態による回転角センサの側面図である。 第7実施形態による回転検出装置を示すブロック図である。 第7実施形態による回転角センサの側面図である。 第8実施形態による回転検出装置を示すブロック図である。 第9実施形態による回転検出装置を示すブロック図である。 第10実施形態による回転検出装置を示すブロック図である。 第10実施形態による信号取得タイミングを説明するタイムチャートである。 第11実施形態による信号取得タイミングを説明するタイムチャートである。 第12実施形態による回転検出装置を示すブロック図である。 第13実施形態による回転検出装置を示すブロック図である。 参考例による信号取得タイミングを説明するタイムチャートである。
以下、本発明による回転検出装置を図面に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態を図1~図6に示す。図1~図3に示すように、検出装置としての回転検出装置1は、回転角センサ31と、制御部60と、を備え、電動パワーステアリング装置800に適用される。図1は、電動パワーステアリング装置800を備えるステアリングシステム90の構成を示す。ステアリングシステム90は、操舵部材であるステアリングホイール91、ステアリングシャフト92、ピニオンギア96、ラック軸97、車輪98、および、電動パワーステアリング装置800等を備える。
ステアリングホイール91は、ステアリングシャフト92と接続される。ステアリングシャフト92には、操舵トルクを検出するトルクセンサ94が設けられる。ステアリングシャフト92の先端には、ピニオンギア96が設けられる。ピニオンギア96は、ラック軸97に噛み合っている。ラック軸97の両端には、タイロッド等を介して一対の車輪98が連結される。
運転者がステアリングホイール91を回転させると、ステアリングホイール91に接続されたステアリングシャフト92が回転する。ステアリングシャフト92の回転運動は、ピニオンギア96によってラック軸97の直線運動に変換される。一対の車輪98は、ラック軸97の変位量に応じた角度に操舵される。
電動パワーステアリング装置800は、ECU20およびモータ80を有する駆動装置10、および、モータ80の回転を減速してステアリングシャフト92に伝える動力伝達部である減速ギア89等を備える。すなわち、本実施形態の電動パワーステアリング装置800は、所謂「コラムアシストタイプ」であり、ステアリングシャフト92が駆動対象といえる。モータ80の回転をラック軸97に伝える所謂「ラックアシストタイプ」等としてもよい。
モータ80は、操舵に要するトルクの一部または全部を出力するものであって、図示しないバッテリから電力が供給されることにより駆動され、減速ギア89を正逆回転させる。駆動装置10は、モータ80の軸方向の一方側にECU20が設けられており、いわゆる「機電一体型」であるが、モータとECUとが別途に設けられる機電別体であってもよい。機電一体型とすることで、搭載スペースに制約のある車両において、ECU20およびモータ80を効率的に配置することができる。ECU20は、モータ80の出力軸とは反対側において、シャフト870の軸線に対して同軸に配置されている。
図2に示すように、モータ80は、3相ブラシレスモータであって、モータ巻線180、280、ステータ840、ロータ860、および、それらを収容するハウジング830等を備える。ハウジング830は、筒状のケース831、フロントフレームエンド832、および、リアフレームエンド833を有する。ケース831とフレームエンド832、833とは、ボルト等により互いに締結される。
ステータ840は、ケース831に固定され、モータ巻線180、280が巻回される。モータ巻線180、280からは、それぞれリード線189、289が取り出される。リード線189、289は、リアフレームエンド833に形成される挿通孔834からECU20側に取り出され、基板21と接続される。ロータ860は、ステータ840の径方向内側にて、ステータ840に対して相対回転可能に設けられる。
シャフト870は、ロータ860に嵌入され、ロータ860と一体に回転する。シャフト870は、軸受835、836により、ハウジング830に回転可能に支持される。シャフト870のECU20側の端部は、リアフレームエンド833からECU20側に突出する。シャフト870のECU20側の端部には、マグネット875が設けられる。以下、マグネット875の中心を通る軸線を中心線Cとする。
ECU20は、基板21、および、カバー29等を備える。カバー29は、リアフレームエンド833に固定され、外部の衝撃から電子部品を保護したり、ECU20内部への埃や水の浸入を防止したりする。カバー29には、図示しないコネクタが設けられる。
基板21は、例えばプリント基板であって、リアフレームエンド833に固定される。基板21には、スイッチング素子23、カスタムIC26、コンデンサ27、回転角センサ31、および制御部60を構成するマイコン等が実装される。図2では、制御部60を構成するマイコンについて、「60」を付番する。
本実施形態では、基板21のモータ80側の面であるモータ面211にスイッチング素子23、カスタムIC26、および、回転角センサ31等が実装され、基板21のモータ80と反対側の面であるカバー面212に、コンデンサ27およびマイコン等が実装される。本実施形態では、1枚の基板21に電子部品が実装されているが、複数枚の基板に電子部品を実装するようにしてもよい。
スイッチング素子23は、モータ巻線180、280の通電を切り替えるインバータを構成する。スイッチング素子23は、リアフレームエンド833に放熱可能に設けられるが、リアフレームエンド833とは別途にヒートシンクを設けて放熱させるようにしてもよい。カスタムIC26には、プリドライバや増幅回路等が含まれている。
図3に示すように、回転角センサ31は、チップ41、44、信号処理チップ45、および、これらを封止する封止部311を有する。メインチップ41は、検出素子401を有する。サブチップ44は、検出素子402、403を有する。検出素子402、403は、同一チップ内にて、絶縁部445にて分離されている。
検出素子401~403は、例えばAMRセンサ、TMRセンサ、GMRセンサ等の磁気抵抗素子やホール素子等であって、モータ80の回転により変化するマグネット875の磁界を検出し、アナログ信号である1組のsin信号およびcos信号を出力する。検出素子401~403は同じであってもよいし、振幅等が異なっていてもよい。また、例えば検出素子401は検出素子402、403よりも検出精度が高い、といった具合に異なっていてもよい。検出素子401~403の少なくとも一部を異なる種類の素子を用いる場合、故障モードが異なるため、同時故障の発生確率を低減することができる。
本実施形態では、メイン検出素子401の検出値を制御用に用い、サブ検出素子402、403の検出値を異常検出用に用いる。なお、メイン検出素子401の異常時におけるバックアップ制御に検出素子402、403の検出値を用いるようにしてもよい。以下適宜、検出素子401~403に対応する構成を「系統」とし、検出素子401に係る系統をメイン系統、検出素子402、403に対応する系統をサブ系統とする。
信号処理チップ45は、信号処理部450を構成し、メインチップ41と接続される。信号処理部450は、AD変換部451、角度演算部452、回転回数演算部453、および、通信部455を有する。AD変換部451は、メイン検出素子401から出力されるsin信号およびcos信号をデジタル信号に変換する。
角度演算部452は、AD変換部451にてデジタル変換されたsin信号およびcos信号を用い、ロータ860の回転角であるモータ回転角θを演算する。回転回数演算部453は、AD変換部451にてデジタル変換されたsin信号およびcos信号を用い、モータ80の回転回数TCを演算する。通信部455は、モータ回転角θおよび回転回数TCに係る情報を含むデジタル信号を制御部60に送信する。モータ回転角θおよび回転回数TCは、制御部60にて各種制御演算に用いられる。
封止部311には、出力端子381~383、および、電源端子385~388が設けられている。出力端子381は、制御部60の端子601と接続され、メイン検出素子401の検出値を用いて演算された値を含むデジタル信号の出力に用いられる。
出力端子382は、制御部60の端子602と接続され、サブ検出素子402の検出値に応じたアナログ信号の出力に用いられる。出力端子383は、制御部60の端子603と接続され、サブ検出素子403の検出値に応じたアナログ信号の出力に用いられる。
図3では、出力端子381~383および通信線は、各系統に1つずつ記載しているが、通信方式やデータ方式に応じ、少なくとも一部の系統にて複数設けるようにしてもよい。また、増幅回路やフィルタ回路を設けてもよい。
端子601、602の間には少なくとも1つのNC(Non Connection)端子604が設けられ、端子602、603の間には少なくとも1つのNC端子605が設けられる。ここで、端子601~603が隣接配置されている場合、隣接端子間が異物等によりショートした場合、共通原因故障により複数の検出信号が異常となる虞がある。本実施形態では、端子601~603の間にNC端子604、605を設けているので、共通原因故障により複数の検出信号が異常になるのを防ぐことができる。
電源端子385は、バッテリと直接的に接続されるPIG電源900と接続される。電源端子386~388は、車両の始動スイッチ(以下「IG」)を経由してバッテリと接続されるIG電源901~903と接続される。図3ではIG電源901~903が別途に記載されているが、少なくとも一部が共通電源であってもよい。また、電源端子385~388には、各電源900~903から昇降圧された電力が供給されるようにしてもよい。
電源端子385、386は、メインチップ41および信号処理チップ45と接続され、一点鎖線で囲んだ検出素子401、AD変換部451および回転回数演算部453には、電源端子385を経由してIGオフ中も常時給電される。電源端子387はサブチップ44のサブ検出素子402と接続され、電源端子388はサブチップ44のサブ検出素子403と接続される。すなわち本実施形態では、各検出素子401~403ごとに電源端子385~388を個別に設けることで、パッケージ内で電源が互いに干渉しないように構成されている。また、検出素子401~403は素子間で絶縁性が確保されるように構成されている。
制御部60は、マイコン等を主体として構成され、内部にはいずれも図示しないCPU、ROM、RAM、I/O及び、これらの構成を接続するバスライン等を備えている。制御部60における各処理は、ROM等の実体的なメモリ装置(すなわち、読み出し可能非一時的有形記憶媒体)に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
制御部60は、AD変換部612、613、および、異常検出部65等を有する。AD変換部612は、サブ検出素子402から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。AD変換部613は、サブ検出素子403から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
AD変換部612、613は、制御部60側に設けられている。すなわち、サブ検出素子402、403の検出値は、デジタル変換されず、アナログ信号のまま制御部60に出力される。換言すると、回転角センサ31において、サブ検出素子402、403の信号処理に係る構成が省略されており、回転角センサ31の構成が簡素化されている。
異常検出部65は、検出素子401~403の検出値を比較することで、異常検出を行う。本実施形態では、検出素子401~403のそれぞれに対応して出力される3つの信号を用いることで、多数決にて異常系統を特定し、正常系統の検出値に基づく制御や異常監視を継続することができる。異常検出の詳細は第8実施形態以降にて後述する。
ここで、舵角θsの演算について説明する。制御部60では、モータ回転角θ、回転回数TCおよび減速ギア89のギア比を用いることで、舵角θsを演算可能である。舵角演算は、回転角センサ31側で行ってもよい。回転回数TCは、例えばモータ80の1回転を3以上の領域に分け、領域が変わるごとに回転方向に応じてカウントアップまたはカウントダウンすることで、カウント値に基づいて演算可能である。本実施形態では、IGがオフされている期間中も回転回数TCの演算が継続されるように、検出素子401、AD変換部451および回転回数演算部453には常時給電される。
これにより、IGがオフされている期間にステアリングホイール91が操舵されることでモータ80が回転した場合であっても、基準位置の再学習を行うことなく舵角θsを演算可能である。なお、モータ回転角θは、IGオン時の値を用いればよいため、常時給電による演算継続はしなくてもよい。
図4に示すように、メインチップ41は信号処理チップ45を経由して端子群47と接続され、サブチップ44はワイヤボンディング等により端子群48と直接的に接続されている。端子群47には、出力端子381、電源端子385、386およびグランド端子が含まれる。端子群48には、出力端子382、383、電源端子387、388およびグランド端子が含まれる。
図4~図6に示すように、信号処理チップ45はリードフレーム46上に実装され、チップ41、44は信号処理チップ45のリードフレーム46と反対側の面に積層される。チップ41、44は、非導電性接着材49にて信号処理チップ45上に固定される。以下適宜、基板21に実装したときにマグネット875側となる方向を上側とする。
メインチップ41は信号処理チップ45の略中央に配置され、サブチップ44はメインチップ41と絶縁性を確保可能な程度、離間して配置される。なお図5は、リードフレーム46上の素子配置を模式的に示した図であって、基板21や端子群47、48等の記載は省略した。また図6は封止部311の内部構成を示しており、サイズ等は実際とは必ずしも一致しない。後述の実施形態に係る模式図についても同様である。
本実施形態では、信号処理チップ45の上にチップ41、44を配置する積層構造とすることで、回転角センサ31の体格を小型化することができる。また、検出素子401~403とマグネット875との物理的距離の素子間での差が小さいため、検出誤差を低減することができる。
以上説明したように、回転検出装置1は、回転角センサ31と、制御部60と、を備える。回転角センサ31は、検出対象の物理量の変化を検出する少なくとも1つのメイン検出素子401、メイン検出素子と同一の検出対象の物理量の変化を検出する少なくとも1つ(本実施形態では2つ)のサブ検出素子402、403、および、メイン検出素子401の検出信号を処理する信号処理部450と有する。
本実施形態のメイン検出素子401およびサブ検出素子402、403は、検出対象であるモータ80の回転状態を検出するものであって、検出対象の物理量の変化として、モータ80の回転に伴うマグネット875の磁界の変化を検出する。制御部60は、検出対象の物理量の変化に応じた信号を取得する。
回転角センサ31は、信号処理部450にて生成されたメイン検出素子401の検出値に応じた情報を含むデジタル信号、および、サブ検出素子402の検出値に応じたアナログ信号を制御部60に出力する。
本実施形態の回転角センサ31は、デジタル信号およびアナログ信号を出力するデジタル/アナログ混載のセンサとなっている。本実施形態では、メイン検出素子401を制御用、サブ検出素子402、403を異常検出用としているため、検出精度が求められるメイン検出素子401に対してデジタル処理回路である信号処理部450を設けているのに対し、制御用と比較して検出精度が要求されない異常検出用のサブ検出素子402、403に対するデジタル処理回路を省略している。これにより、制御用のメイン検出素子401の検出精度を確保しつつ、回転角センサ31の構成を簡素化することができる。
信号処理部450は、メイン検出素子401の検出値をデジタル変換するAD変換部451、デジタル変換されたメイン検出素子の検出信号を用いた演算を行う角度演算部452、回転回数演算部453、および、デジタル信号を制御部60に出力する通信部455が1つのチップ45として構成されている。これにより、信号処理部450を適切に構成することができる。
メイン検出素子401、サブ検出素子402、および、信号処理部450は、1つの封止部311にて封止されている。また、メイン検出素子401を含むメインチップ41、および、サブ検出素子402、403を含むサブチップ44は、信号処理部450を構成する信号処理チップ45上に実装されている。これにより、回転角センサ31の体格を小型化することができる。また、マグネット875と検出素子401~403との物理的距離の差を比較的小さくすることができるので、センサ間の検出誤差を低減することができる。
回転角センサ31において、メイン検出素子401およびサブ検出素子402、403への電力供給に用いられる電源端子385~388は、素子毎に個別に設けられている。これにより、一部の系統への給電に異常が生じた場合であっても、他の系統での検出を継続することができる。
電源端子には、バッテリから常時給電される常時給電端子、および、電源がオフされたときに電力供給が遮断される電源経由端子が含まれ、常時給電端子は、メイン検出素子401および信号処理部450を含むメインチップ41と接続される。本実施形態では、電源端子385が「常時給電端子」に対応し、電源端子386~388が「電源経由端子」に対応する。これにより、IG電源がオフされている間において、メイン検出素子401での検出、および、信号処理部450での演算を継続することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態を図7および図8に示す。図7、図17および図20では、異常検出部65の記載を省略した。また、以降の実施形態に係る図ではNC端子604、605を省略した。図7および図8に示すように、回転検出装置2は、回転角センサ32および制御部60を有する。回転角センサ32は、チップ41~43、信号処理チップ45、および、これらを封止する封止部311を有する。サブチップ42はサブ検出素子402を有し、サブチップ43はサブ検出素子403を有する。すなわち本実施形態ではサブ検出素子402、403が別のチップにて構成されている。
図8に示すように、チップ41~43は、信号処理チップ45の上側に実装される。メインチップ41は信号処理チップ45の略中央に配置され、サブチップ42、43はチップ41を挟んで両側に配置される。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第3実施形態)
第3実施形態を図9および図10に示す。図10は、図6と対応する側面図であるが、非導電性接着材49の記載を省略した。後述の実施形態も同様である。図9および図10に示すように、回転角センサ33は、第2実施形態と同様、チップ41~43、信号処理チップ45、および、これらを封止する封止部311を有する。メインチップ41は信号処理チップ45上の略中央に実装される。サブチップ42、43は、信号処理チップ45を挟んで両側に配置される。
メインチップ41を中心線C上に配置し、サブチップ42、43をチップ41に対して点対称に配置することで、サブ検出素子402、403の出力の平均と、メイン検出素子401の出力とを略一致させることができる。ここで、点対称配置とは、サブ検出素子402、403の検出値の平均値がメイン検出素子401の検出値と一致しているとみなせる程度の誤差は許容されるものとし、サブチップ42、43の配置は図9および図10と異なっていてもよい。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第4、第5実施形態)
第4実施形態を図11~図13、第5実施形態を図14~図16に示す。図11および図12に示すように、第4実施形態の回転角センサ34では、メインチップ41が信号処理チップ45上に配置され、サブチップ42、43は信号処理チップ45の一方の辺に沿って配置されている。サブチップ42、43を隣接して配置することで、回転角センサ34を小型化することができる。また、サブ検出素子402、403の検出誤差を小さくすることができる。
図14および図15に示すように、第5実施形態の回転角センサ35では、メインチップ41が信号処理チップ45上に配置され、サブチップ42、43は信号処理チップ45の一方側において、信号処理チップ45側からサブチップ42、43の順に配列されている。また、第1実施形態のように、複数のサブ検出素子402、403を1つのサブチップ44にて構成してもよい(図13および図16参照)。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第6実施形態)
第6実施形態を図17~図19に示す。図17に示すように、回転検出装置3は、回転角センサ36、および、制御部60を有する。回転角センサ36は、3つの封止部361、362、363を有する。
メイン封止部361には、メインチップ41および信号処理チップ45が封止され、出力端子381および電源端子385、386が設けられる。サブ封止部362には、サブチップ42が封止され、出力端子382および電源端子387が設けられる。サブ封止部363には、サブチップ43が封止され、出力端子383および電源端子388が設けられる。すなわち本実施形態では、検出素子ごとに別パッケージとなっている。検出素子ごとに別パッケージとすることで、基板21に実装する際の配置の自由度が高まる。
図18に示すように、メイン封止部361は、基板21のモータ面211側の中心線C上に配置される。サブ封止部362、363は、基板21のモータ面211において、メイン封止部361を挟んで両側に配置される。サブ封止部362、363を点対称配置することで、サブ検出素子402、403の出力の平均と、メイン検出素子401の出力とを略一致させることができる。
また、図19に示すように、サブ封止部362、363を基板21のカバー面212に実装してもよい。これにより、サブ検出素子402、403を中心線Cに近接させることができ、マグネット875と検出素子401~403との距離の差を小さくできるので、検出誤差を低減することができる。
本実施形態の回転角センサ36は、メイン検出素子401および信号処理部450を含むメイン封止部361は、サブ検出素子402、403を含むサブ封止部362、363とは別途に設けられている。これにより、基板21における配置の自由度が高まる。
また、サブ封止部362、363を、基板21を挟んでメイン封止部361の裏側に設けることで、マグネット875と検出素子401~403との距離の差を小さくできるので、検出誤差を低減することができる。また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第7実施形態)
第7実施形態を図20および図21に示す。図20に示すように、回転検出装置4は、回転角センサ37、および、制御部60を有する。回転角センサ37は、封止部361、364を有する。サブ封止部364には、サブチップ42、43が封止され、出力端子382、383および電源端子387、388が設けられる。すなわち本実施形態では、異常検出用のサブ検出素子402、403が1つのパッケージとなっており、制御用のメイン検出素子401が異常検出用のサブ検出素子402、403とは別パッケージとなっている。図21に示すように、封止部364は、基板21のカバー面212の中心線C上に実装される。
サブ検出素子402、403を1つのパッケージとすることで、サブ検出素子402、403を個別にパッケージする場合と比較し、基板21における実装面積を低減することができる。また、マグネット875とサブ検出素子402、403との距離を相対的に小さくすることができるので、系統間の出力誤差を低減することができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第8実施形態)
第8実施形態以降は、主に異常検出について説明する。第8実施形態を図22に示す。図22に示すように、回転検出装置5は、回転角センサ31、および、制御部61を備える。図22等では、センサ側の構成として第1実施形態の回転角センサ31を記載しているが、第2実施形態以降のものを用いてもよい。また、電源に係る構成の記載を省略した。
制御部61は、AD変換部612、613、逆角度演算部621、および、異常検出部65を有する。上記実施形態にて説明したように、メイン検出素子401の検出値は角度換算されたデジタル信号にて制御部61に出力され、サブ検出素子402、403の検出値はアナログ信号にて制御部61に出力される。すなわち、メイン検出素子401に係る検出値と、サブ検出素子402、403に係る検出値とで、制御部61にて取得されるデータが異なっているため、直接的な比較を行うことができない。
そこで本実施形態では、逆角度演算部621にて、デジタル信号に含まれるモータ回転角θに基づき、sin信号およびcos信号を演算する。モータ回転角θからsin信号およびcos信号を演算することは、角度情報をアナログ出力換算している、と捉えることができる。異常検出部65は、検出素子401~403に係るsin信号同士の比較、および、cos信号同士の比較を行う。これにより、検出素子401~403の異常検出、および、多数決の理論での異常系統の特定を行うことができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第9実施形態)
第9実施形態を図23に示す。図23に示すように、回転検出装置6は、回転角センサ31、および、制御部62を備える。制御部62は、AD変換部612、613、角度演算部622、623、および、異常検出部65を有する。
角度演算部622は、サブ検出素子402に係るsin信号およびcos信号のAD変換値を用いてモータ回転角θBを演算する。角度演算部623は、サブ検出素子403に係るsin信号およびcos信号のAD変換値を用いてモータ回転角θCを演算する。また、角度演算部452で演算されるメイン検出素子401の検出値に基づくモータ回転角をθAとする。
異常検出部65は、検出素子401~403の検出値に基づいて演算されたモータ回転角θA、θB、θCを比較することで、検出素子401~403の異常検出、および、多数決の理論での異常系統の特定を行うことができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第10実施形態)
第8実施形態を図24および図25に示す。図24に示すように、回転検出装置7は、回転角センサ31、制御部63、および、フィルタ回路69を備える。フィルタ回路69は、検出素子402、403のsin信号およびcos信号のノイズを抑制する。
制御部63は、AD変換部612、613、角度演算部622、623、タイミング補正部630、異常検出部65等を有する。タイミング補正部630は、異常検出に用いるモータ回転角θA、θB、θCの演算に用いられたsin信号およびcos信号の取得タイミングの系統間でのずれを補正する補正演算を行う。
系統間の信号取得タイミングずれを図25に基づいて説明する。図25に示すように、モータ回転角θAは、時刻x0の検出値に基づいて演算された値θ0が時刻x0から時刻x1の間継続され、時刻x1の検出値に基づいて演算された値θ1が時刻x1から時刻x2の間継続される、といった具合に、回転角センサ31のIC内にて定期的に更新される。ここでは簡略化のためAD変換に要する時間は省略している。図25では時刻x0に対応する角度θ0から時刻x5に対応する角度θ5を示した。
時刻xdにて、制御部63が回転角センサ31からメイン系統に係るデータ取得を行う場合、遅延時間D1の分、遅れたデータを取得することになる。遅延時間D1は、回転角センサ31のデータ更新タイミング、および、データ取得タイミングに応じて変動する。また、時刻xdにて回転角センサ31にて送信されたモータ回転角θAは、通信時間に応じた遅延時間D2後の時刻xmにて異常検出に利用可能となる。
サブ検出素子402、403から出力されるアナログ信号は、制御部63に常時入力されている。本実施形態では、フィルタ回路69が設けられているため、遅延時間D3が生じる。また、時刻xdにてデータ取得を行う場合、モータ回転角θB、θCは、角度演算部622、623での角度演算に要する時間に応じた遅延時間D4後の時刻xsにて異常検出に利用可能となる。
すなわち、時刻xdにおける指令に基づいて取得されるモータ回転角θAと、同じ時刻xdにおける指令に基づいて角度演算されるモータ回転角θB、θCとでは、遅延時間D1~D4に応じたズレが生じる。また、モータ回転角θA、θB、θCは、モータ81の回転に応じて経時的に変化する値であるため、異常検出部65では、検出素子401~403での検出タイミングが略同時である値を用いて異常検出を行うことが好ましい。
そこで本実施形態では、タイミング補正部630にて、遅延時間D1~D4に応じたデータ検出タイミングズレを補正する推定演算を行うことで、モータ回転角θA、θB、θCの検出タイミングズレを低減する。タイミング補正部630は、例えば前回値を用い、等速直線による推定や加速度による推定等により、モータ回転角θAを補正する。複数回分の過去値を用いて推定を行ってもよい。また、本実施形態では、タイミング補正部630は、モータ回転角θAを補正しているが、モータ回転角θB、θCを補正してもよいし、モータ回転角θA、θB、θCをそれぞれ補正するようにしてもよい。これにより、特に高速回転にて発生する検出タイミングによる角度ズレを抑制可能であり、適切に異常検出を行うことができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第11実施形態)
第11実施形態を図26に示す。第11実施形態の構成は図23であるものとし、異常検出に用いるデータの取得タイミングを中心に説明する。
第11実施形態の説明に先立ち、図29に示す参考例を説明する。ここでは簡略化のため、フィルタ遅延についての説明は省略する。上記実施形態でも説明したように、本実施形態では、メイン検出素子401の検出値は回転角センサ31にて角度演算されたモータ回転角θAとしてデジタル通信にて制御部62に出力され、サブ検出素子402、403の検出値はアナログ信号にて制御部62に常時出力される。
図29に矢印CMで示すように、時刻x2にて、制御部62からの指令に応じてモータ回転角θAを取得する場合、取得される値は時刻x0の検出値に基づいて演算された値θ0となる。また矢印CSで示すように、矢印CMと同じタイミングである時刻x2にて、制御部62での指令によりサブ検出素子402、403に係るsin信号およびcos信号のAD変換および角度演算を行うと、演算されるモータ回転角θB、θCは、時刻x2の検出値に基づいて演算された値θ2となる。したがって、モータ回転角θAと、モータ回転角θB、θCとでデータのタイミングズレが生じる
そこで本実施形態では、制御部62にてメイン系統からモータ回転角θAの取得を指令するタイミングと、サブ系統からAD変換によるデータ取得を指令するタイミングとを異ならせる。本実施形態では、通信部455からデジタル信号を取得することをメイン系統におけるデータ取得とし、AD変換部612、613にてAD変換を行うことをサブ系統におけるデータ取得とする。
図26に矢印CSで示すように、時刻x2にて、制御部62の指令により検出素子402、403に係るsin信号およびcos信号のAD変換および角度演算を行うと、演算されるモータ回転角θB、θCは、時刻x2の検出値に基づいて演算された値θ2となる。異常検出部65は、モータ回転角θB、θCの値を値θ2として保持しておく。
また、矢印CMで示すように、時刻x2からAD変換時間および角度演算時間に応じて遅らせたタイミングである時刻x4にて、制御部62からの指令によりモータ回転角θAを取得すると、取得された値は時刻x2の検出値に基づいて演算された値θ2となる。異常検出部65では、保持されていたモータ回転角θB、θCと、タイミングをずらして取得されたモータ回転角θAとを比較することで、概ね揃ったタイミングの検出値に応じたデータを用いて異常判定を行うことができる。第10実施形態の補正演算をさらに行ってもよい。また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第12実施形態)
第12実施形態を図27に示す。図27に示すように、回転検出装置8は、回転角センサ38、および、制御部64を備える。回転角センサ38の信号処理部458は、信号補正部631が設けられている点以外は、信号処理部450と同様である。ここでは、検出素子401~403のチップ構成は第1実施形態のものを例示したが、第2実施形態等のものとしてもよい。制御部64は、信号補正部632、633、および、角度補正部641~643が設けられている点以外は、制御部62と同様である。
信号補正部631~633は、対応するAD変換部451、612、613と角度演算部452、622、623との間に設けられている。本実施形態では、メイン系統に係る信号補正部631は回転角センサ38に設けられており、サブ系統に係る信号補正部632、633は制御部64に設けられている。信号補正部631~633は、検出素子401~403から出力されるsin信号およびcos信号の振幅、位相およびオフセットの少なくとも1つを補正する。
角度補正部641~643は、角度演算部452、622、623と異常検出部65との間であって、いずれも制御部64に設けられる。角度補正部641~643は、演算されたモータ回転角θA、θB、θCについて、外乱磁場による磁場の乱れ、マグネット875の中心からの距離、組み付け誤差等による角度ズレを、例えばマップ演算により補正する。マップ演算に替えて、多項式等の関数を用いて補正してもよい。
信号補正部631~633および角度補正部641~643を設けることで、検出信号誤差や角度演算誤差を異常であると誤判定するのを防ぐことができる。また、サブ系統においても信号補正部632、633および角度補正部642、643を設けることで、メイン系統に異常が生じた場合のバックアップ時においても、比較的高精度にて角度演算を継続することができる。
また、信号補正部631~633および角度補正部641~643は、必ずしも全て設ける必要はなく、少なくとも一部を省略してもよい。例えばサブ系統において、信号補正および角度補正を行わなくても異常検出部65にて誤判定しない程度であれば、信号補正部632、633または角度補正部642、643を省略することで、構成を簡素化することができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第13実施形態)
第13実施形態を図28に示す。図28に示すように、回転検出装置9は、回転角センサ130、230と、制御部160、260と、を備える。回転角センサ130、230は、検出素子403に係る系統が省略されておりサブ系統が1系統となっている点を除き、第12実施形態と同様である。また、制御部160、260は、検出素子403に係る系統が省略されておりサブ系統が1系統となっている点を除き、第12実施形態と同様である。回転角センサ130、230は、上記のいずれの実施形態に対応するものとして構成してもよい。また、回転角センサ130と回転角センサ230とで構成が異なっていてもよい。制御部160、260についても同様である。
回転角センサ130の封止部131には、電源端子910~912が設けられている。電源端子910はPIG電源900と接続され、電源端子911、912はIG電源901と接続される。回転角センサ230の封止部231には、電源端子915~917が設けられている。電源端子915はPIG電源905と接続され、電源端子916、917はIG電源906と接続される。
また、封止部131には、出力端子921、922が設けられている。出力端子921は、制御部160の端子931と接続され、メイン系統に係るデジタル信号の出力に用いられる。出力端子922は、制御部160の端子931と接続され、サブ系統に係るアナログ信号の出力に用いられる。
封止部231には、出力端子926、927が設けられている。出力端子926は、制御部260の端子936と接続され、メイン系統に係るデジタル信号の出力に用いられる。出力端子922は、制御部260の端子927と接続され、サブ系統に係るアナログ信号の出力に用いられる。
本実施形態では、制御部160、260と回転角センサ130、230との組み合わせが複数組(本実施形態では2組)設けられているので、一方の制御部が異常になった場合であっても、他方の制御部によりモータ80の駆動を継続することができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
実施形態では、回転検出装置1~9が「検出装置」、モータ80が「検出対象」、回転角センサ31~38、130、230が「センサ」、角度演算部452および回転回数演算部453が「演算部」、電源端子385、910、915が「常時給電端子」、電源端子386~388、911、912、916、917が「電源経由端子」に対応する。
(他の実施形態)
上記実施形態では、回転角センサには、1つのメイン検出素子、および、1または2のサブ検出素子が設けられている。他の実施形態では、2以上のメイン検出素子、および、3以上のサブ検出素子を設けてもよい。
上記実施形態では、検出素子ごとに電源端子が設けられている。他の実施形態では、複数の検出素子にて電源端子を共用してもよい。また、上記実施形態では、メインチップには常時給電されている。他の実施形態では、メインチップへの常時給電を行わなくてもよい。
上記実施形態では、1つの回転角センサに対して1つの制御部が設けられている。他の実施形態では、1つの回転角センサに対して複数の制御部を設けてもよい。上記実施形態は、センサはモータの回転を検出する回転角センサである。他の実施形態では、センサは、例えばトルクセンサやステアリングセンサ等、回転角センサ以外であってもよく、検出対象はモータに限らず、例えばステアリングシャフト等であってもよい。
上記実施形態では、モータは三相ブラシレスモータである。他の実施形態では、モータ部は、三相ブラシレスモータに限らず、どのようなモータであってもよい。また、モータ部は、モータ(電動機)に限らず、発電機であってもよいし、電動機および発電機の機能を併せ持つ所謂モータジェネレータであってもよい。上記実施形態では、検出装置は、電動パワーステアリング装置に適用される。他の実施形態では、検出装置を電動パワーステアリング装置以外の装置に適用してもよい。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
1~9・・・回転検出装置(検出装置)
31~38、130、230・・・回転角センサ(センサ)
41・・・メインチップ 42~44・・・サブチップ
45・・・信号処理チップ
401・・・メイン検出素子
402、403・・・サブ検出素子
450、458・・・信号処理部
60~64、160、260・・・制御部

Claims (9)

  1. 検出対象(80)の物理量の変化を検出する少なくとも1つのメイン検出素子(401)、前記検出対象の物理量の変化を検出する少なくとも1つのサブ検出素子(402、403)、および、前記メイン検出素子の検出信号を処理する信号処理部(450、458)を有するセンサ(31~38、130、230)と、
    前記センサから前記検出対象の物理量の変化に応じた信号を取得する制御部(60~64、160、260)と、
    を備え、
    前記センサは、前記信号処理部にて生成された前記メイン検出素子の検出値に応じた情報を含むデジタル信号、および、前記サブ検出素子の検出値に応じたアナログ信号を前記制御部に出力する検出装置。
  2. 前記信号処理部は、前記メイン検出素子の検出値をデジタル変換するAD変換部(451)、デジタル変換された前記メイン検出素子の検出信号を用いた演算を行う演算部(452、453)、および、前記デジタル信号を前記制御部に出力する通信部(455)が1つの信号処理チップ(45)として構成されている請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記メイン検出素子、前記サブ検出素子、および、前記信号処理部は、1つの封止部(311)にて封止されている請求項1または2に記載の検出装置。
  4. 前記メイン検出素子を含むメインチップ(41)、および、前記サブ検出素子を含むサブチップ(42~44)は、前記信号処理部を構成する信号処理チップ(45)上に実装されている請求項3に記載の検出装置。
  5. 前記メイン検出素子および前記信号処理部を含むメイン封止部(361)は、前記サブ検出素子を含むサブ封止部(362~364)とは別途に設けられている請求項1または2に記載の検出装置。
  6. 前記サブ封止部は、基板(21)を挟んで前記メイン封止部の裏側に設けられている請求項5に記載の検出装置。
  7. 前記センサにおいて、前記メイン検出素子および前記サブ検出素子への電力供給に用いられる電源端子(385~388、910~912、915~917)は、素子毎に個別に設けられている請求項1~6のいずれか一項に記載の検出装置。
  8. 前記電源端子には、バッテリから常時給電される常時給電端子(385、910、915)、および、電源がオフされたときに電力供給が遮断される電源経由端子(386~388、911、912、916、917)が含まれ、
    前記常時給電端子は、前記メイン検出素子および前記信号処理部を含むメインチップ(41)と接続される請求項7に記載の検出装置。
  9. 前記メイン検出素子および前記サブ検出素子は、前記検出対象の回転状態を検出する請求項1~8のいずれか一項に記載の検出装置。
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