JPH1030939A - 可変抵抗型センサの異常検出装置 - Google Patents

可変抵抗型センサの異常検出装置

Info

Publication number
JPH1030939A
JPH1030939A JP18605796A JP18605796A JPH1030939A JP H1030939 A JPH1030939 A JP H1030939A JP 18605796 A JP18605796 A JP 18605796A JP 18605796 A JP18605796 A JP 18605796A JP H1030939 A JPH1030939 A JP H1030939A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor
sub
output
variable
variable resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18605796A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirokazu Wakao
宏和 若尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kayaba Industry Co Ltd filed Critical Kayaba Industry Co Ltd
Priority to JP18605796A priority Critical patent/JPH1030939A/ja
Publication of JPH1030939A publication Critical patent/JPH1030939A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】センサ電源の配線を削減することにより、即ち
制御装置から可変抵抗型センサへの接続ハーネスの配線
本数を削減することにより、配線コスト及び配線工数並
びに製造コストを低減するのみならず、故障率の低下を
も可能とする可変抵抗型センサの異常検出装置を提供す
ること。 【解決手段】同一特性の可変抵抗器12m、12sから
なるメインセンサ11mとサブセンサ11sを備えた可
変抵抗型センサ10と、この可変抵抗型センサ10の異
常を検出して制御する制御装置20とを接続ハーネス3
0で接続してなる可変抵抗型センサの異常検出装置10
0であって、制御装置20を構成するCPU21からの
ポート出力を制御装置20内に設けられた各プルアップ
抵抗22m、22sを介して各可変抵抗器12m、12
sに接続したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可変抵抗型センサ
の異常検出装置に関し、特に車輛の電動式パワーステア
リング装置のトルクセンサや後輪操舵装置の位置センサ
等の使用に適する可変抵抗型センサの異常検出装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりこの種の可変抵抗型センサに
は、種々の形式の物があるが、その中でも故障時のフェ
ールセーフ機能を高めるために、センサの測定部を二重
化構造にすることが広く実用化されている。例えば、特
公平4−83182号公報、特公平4−10869号公
報、特公平4−108070号公報、或いは特公平4−
274969号公報にそれぞれ開示されている可変抵抗
型センサがそれであり、これらの構成を図28から図3
0に概略的に示す。
【0003】すなわち、この種の可変抵抗型センサは、
いずれの形式も同一特性の可変抵抗器からなるメインセ
ンサとサブセンサを有しており、例えばパワーステアリ
ング装置のトルクセンサに適用した場合には、ハンドル
の操舵トルクに応じて直線的に変化する電圧をそれぞれ
のセンサが出力するようになっている。
【0004】ここで、電源容量やノイズ対策を考慮する
と、各センサの可変抵抗器を構成する抵抗体のインピー
ダンスは、低く且つ一定に保つ必要があり、また、各可
変抵抗器を構成するブラシの耐酸化性より寿命を延ばす
という点を考慮すると、抵抗体とブラシの間に流れる電
流を小さく保つ必要がある。
【0005】また、各センサの分解能と、そのリニアリ
ティを確保すると共に、各センサからの出力を処理する
制御装置内のCPUに高分解能のA/Dコンバータを備
えていなかったという点から、従来の可変抵抗型センサ
は、図28から図30に示したように、メインセンサと
サブセンサの各抵抗体にセンサ電源を供給する必要があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの可
変抵抗型センサにあつては、制御装置から各抵抗体への
センサ電源として電源配線が必要となり、制御装置から
各可変抵抗型センサへの接続ハーネスが図28にあって
は6本、図29及び図30にあっては4本と各々必要と
なり、また図33に示すようにプリント基板の配線パタ
ーンに接続する際に接続ハーネスがねじれて配線しにく
く、配線コスト及び配線工数が上昇するという問題があ
った。
【0007】また、従来の可変抵抗型センサは、前述し
た如く、各抵抗体のインピーダンスを低く保つという構
成であるため、センサ電源の容量を大きくする必要があ
り、このため図31に示すように、制御装置内に専用の
レギュレータや電源供給用のトランジスタ等の電子部品
が必要となり、これも製造コストの上昇につながるとい
う問題もあった。
【0008】さらに、センサ電源用の配線を有するため
に、センサ電源の異常を監視するためのセンサ電源異常
モニタを設ける必要があり、ハード面のみならずソフト
面においてもコストの上昇につながるという問題も有し
ていた。
【0009】加えて、可変抵抗型センサの内部構造につ
いて考慮すると、例えば図29に示した従来の可変抵抗
型センサは、図32に示すような構造であって、各抵抗
体へのセンサ電源が必要なために、4本の抵抗体摺動面
上を4本のブラシエレメントが摺動して抵抗値を可変す
るようになっており、これもコストの上昇を招くのみな
らず故障率の増加という問題も有していた。
【0010】そこで案出されたのが本発明であって、そ
の目的とするところは、センサ電源の配線を削減するこ
とにより、即ち制御装置から可変抵抗型センサへの接続
ハーネスの配線本数を削減することにより、配線コスト
及び配線工数並びに製造コストを低減するのみならず、
故障率の低下をも可能とする可変抵抗型センサの異常検
出装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために本各発明が採った手段を、図面において使用
する符号を付して説明すると、
【0012】まず、請求項1の発明は、「同一特性の可
変抵抗器12m、12sからなるメインセンサ11mと
サブセンサ11sを備えた可変抵抗型センサ10と、こ
の可変抵抗型センサ10の異常を検出して制御する制御
装置20とを接続ハーネス30で接続してなる可変抵抗
型センサの異常検出装置100であって、制御装置20
を構成するCPU21からのポート出力を制御装置20
内に設けられた各プルアップ抵抗22m、22sを介し
て各可変抵抗器12m、12sに接続したことを特徴と
する可変抵抗型センサの異常検出装置100」である。
【0013】また、請求項2の発明は、「メインセンサ
11mとサブセンサ11sの各可変抵抗器12m、12
sが、一方が最大電圧を出力するとき他方が最小電圧を
出力するように接続されていることを特徴とする請求項
1記載の可変抵抗型センサの異常検出装置100」であ
る。
【0014】上記の構成により、本各発明に係る可変抵
抗型センサの異常検出装置100は、次のように作用す
る。即ち、CPU21からのポート出力を制御装置20
内に設けられたプルアップ抵抗22m、22sを介して
各可変抵抗器12m、12sに接続したため、図1に示
すように、センサ用の電源を別に用意する必要がなくな
るのである。つまり、センサ電源用の配線が不要となる
ため、接続ハーネス30の配線が1本減って3本とな
り、これにより配線コストの低減を図ることが可能とな
るのみならず、図3に示すように接続ハーネス30をプ
リント基板の配線パターン31に容易に接続できるた
め、配線工数の低減を図ることが可能となるのである。
【0015】また、プルアップ抵抗22m、22sを設
けたことにより、各センサ11m、11sの抵抗器12
m、12sの抵抗値を大きくすることができ、センサ電
源の容量が小さくて済むため、CPU21のポート出力
をそのまま使用でき、このため従来のように専用のレギ
ュレータやトランジスタ等の電子部品を設ける必要がな
くなる。
【0016】さらに、センサ用の電源を有しないため、
その異常を監視する必要がなく、よってCPU21への
電源モニタ配線が不要であり、また、CPU21のフェ
ールセーフ処理用のソフトも不要となる。
【0017】加えて、センサ電源が不要となるために、
図4に示すような可変抵抗型センサ10の構造におい
て、抵抗体13m、13sの摺動面とブラシエレメント
14m、14sをそれぞれ1個づつ削減することが可能
となる。
【0018】次に、請求項2の発明にあっては、図2に
示したように、メインセンサ11mとサブセンサ11s
の各可変抵抗器12m、12sを一方が最大電圧を出力
するとき他方が最小電圧を出力するように接続すること
により、つまり各可変抵抗器12m、12sを逆極性に
接続することにより、この可変抵抗型センサ10の出力
補正が容易にできるようになっている。なお、本発明は
電動式パワーステアリング装置のトルクセンサに適用で
きるのみならず、後輪操舵用の後輪舵角センサとしても
使用できることは言うまでもない。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る可変抵抗型セ
ンサの異常検出装置100を電動式パワーステアリング
装置のトルクセンサに適用した実施例について、その異
常検出処理を中心に説明する。図6に本実施例における
可変抵抗型センサ10と制御装置20の接続例及びCP
U21内での各演算処理のブロック図を示す。
【0020】まず、可変抵抗型センサ10内のメインセ
ンサ11m及びサブセンサ11sを構成する各可変抵抗
器12m、12sは、制御装置20内に設けられたプル
アップ抵抗22m、22sを介してCPU21の各出力
ポートに接続されており、また、可変抵抗型センサ10
と制御装置20とは3本の配線からなる接続ハーネス3
0によって接続されている。なお、各可変抵抗器12
m、12sは相互に逆極性に接続されており、一方が最
大電圧を出力するとき他方が最小電圧を出力するように
なっている。
【0021】また、この可変抵抗型センサ10の構造
は、図5に示すように円弧状に抵抗体13m、13sの
摺動面を配置し、その上を2個のブラシエレメント14
m、14sが円弧状に摺動するようになっている。な
お、図1に示すように、各可変抵抗器12m、12sを
同極性に接続した場合には、可変抵抗型センサ10を図
4に示すような構造にすれば良く、この場合にも抵抗体
13m、13sの摺動面及びブラシエレメント14m、
14sはそれぞれ3個で済むため従来に比べコストダウ
ンを図ることができるのである。
【0022】次に、この制御装置20の作動についてフ
ローチャート等を用いて説明する。 (1)通常処理 まず、CPU21の出力ポートからの出力電流と、例え
ばハンドルの操舵角に基づくセンサストロークに応じ
て、メインセンサ11m及びサブセンサ11sには、A
/Dコンバータを介して図7及び図8に示す各センサ電
圧が生じる。そのセンサ電圧のうち、メインセンサ11
mのセンサ電圧はそのまま正転処理され、サブセンサ1
1sのセンサ電圧は図9に示すように反転処理される。
【0023】そして、二つのセンサ電圧は図10に示す
ように合成処理され、その後所定の補正量が与えられて
図11に示すようなリニア補正処理がなされる。最後
に、図12に示すトルク電流特性により得られた係数
と、図13に示す車速電流特性により得られた係数との
合成値によって、所定の指令係数による係数処理が行わ
れ、パワステ用電動モータを制御するための車速に応じ
た指令電流が得られ、ハンドルの操舵角に応じたパワー
アシストが行われるようになってる。
【0024】なお、メインセンサ11mとサブセンサ1
1sを図1に示すように同極性で接続した場合には、メ
インセンサ11mとサブセンサ11sの出力を前述の如
く図9に示したように中立を境に切り替えて使用する必
要がなくなる。
【0025】次に、この可変抵抗型センサ10に異常が
生じた場合のフェールセーフ処理について説明する。 (2)入力過大フェールセーフ処理 センサ電圧が大きすぎて入力過大となった場合には、図
14及び図15に示すような入力過大フェールセーフ処
理が行われ、電動モータへの出力をOFFにするように
なっている。
【0026】つまり、図15のフローチャートに示すよ
うに、先ずセンサ電圧がプラスであるか否かを判断し
(ステップ10)、センサ電圧がプラスであってその値
が図14におけるβの範囲にない場合(例えばポイント
a)(ステップ11)或いは、センサ電圧がプラスでな
くその値が図14におけるγの範囲内にない場合(例え
ばポイントb)(ステップ12)には、正常入力である
と判断して正常処理を行う(ステップ15)。
【0027】一方、βやγの範囲にある場合(例えば、
ポイントc)には、その状態がN1回連続しているか否
かを検知し(ステップ13)、N1 回連続的に検知され
ない限りは正常と判断して正常処理を行い(ステップ1
5)、N1 回連続的に検知された場合には、それは入力
過大と判断して出力待避処理を行って(ステップ1
4)、電動モータへの出力をOFFにし、ハンドルへの
パワーアシストをしないようになっている。
【0028】(3)メインセンサ11mとサブセンサ1
1sの許容差フェールセーフ処理 メインセンサ11mとサブセンサ11sの抵抗値に許容
差が生じた場合には、図16、図17及び図18に示す
ような許容差フェールセーフ処理が行われ、電動モータ
への出力をOFFにするようになっている。
【0029】つまり、図16に示すように、先ずサブセ
ンサ11sの出力のみを反転処理してメインセンサ11
mとサブセンサ11sの出力の差分値を得る処理を行
い、図17に示すようにメインセンサ11mとサブセン
サ11sの許容差領域αを得る。そして、図18のフロ
ーチャートに示すように反転後のメインセンサ11mと
サブセンサ11sの差分値がα以上であるか否かを判断
し(ステップ20)、α以上でなければ(例えば図17
におけるポイントd)、つまり許容差領域内であれは正
常値であると判断して正常処理(ステップ21)を行
う。
【0030】一方、差分値が許容差領域αの範囲外にあ
る場合(例えば図19におけるポイントe)には、その
状態がN1 回連続しているか否かを検知し(ステップ2
2)、N1 回連続的に検知されない限りは正常と判断し
て正常処理を行い(ステップ21)、N1 回連続的に検
知された場合には、それはメインセンサ11mとサブセ
ンサ11sの抵抗値の許容差が大きすぎると判断して出
力待避処理をおこなって(ステップ23)、電動モータ
への出力をOFFにし、ハンドルへのパワーアシストを
しないようになっている。
【0031】(4)故障形態別フェールセーフ処理 メインセンサ11mとサブセンサ11sが短絡した場合
やグランド又はマイナス電源の抵抗値が大きくなった場
合、或いは中立が片側にずれた場合など、可変抵抗型セ
ンサ10に種々の故障が生じた場合には、図19、図2
1及び図23に示す故障形態別フェールセーフ処理が行
われ、電動モータへの出力をOFFにするようになって
いる。即ち、ハンドルを右或いは左に切った場合の出力
電圧極性を測定し、その値に応じて正常か否かを判断し
ていくのであり、その処理形態を表1に示す。
【0032】A.極性ずれフェールセーフ処理 まず、図21のフローチャートに示すように、メインセ
ンサ11m特性が図19の第〓象限にあるか否か、つま
りメインセンサ11mの出力電圧極性がプラスであるか
否かを判断し(ステップ30)、第〓象限(プラス)に
ある場合(例えばポイントf)は、サブセンサ11s特
性が図19の第〓象限にあるか否か(サブセンサ11s
の出力電圧極性がマイナスであるか否か)を判断する
(ステップ31)。
【0033】サブセンサ11s特性が第〓象限(出力電
圧極性マイナス)にある場合(例えばポイントg)に
は、異常なしとして正常処理を行い(ステップ32、表
1ハーネス故障左切)、第〓象限にない場合(例えば
ポイントh)(出力電圧極性マイナスでない場合)に
は、異常であるとして次の処理(ステップ33)に進
む。
【0034】そして、サブセンサ11s特性が図19の
第〓象限から第〓象限に入り+V1を越えたか否か(サ
ブセンサ11sの出力電圧極性がプラスであり+V1
越えたか否か)を判断し(ステップ33)、図20に示
すように+V1を越えた場合(例えばポイントi)に
は、メインセンサ11m特性が図19の第〓象限にあり
+V1を越えたか否か(メインセンサ11mの出力電圧
極性がプラスであり+V1を越えたか否か)を判断する
(ステップ34)。
【0035】メインセンサ11m特性が+V1を越えた
場合(例えば図20におけるポイントj)には、グラン
ド又はマイナス電源の抵抗値が大きくなったとして出力
待避処理を行って(ステップ35、表1ハーネス故障
左切)、電動モータへの出力をOFFにし、ハンドルへ
のパワーアシストをしないようになっている。
【0036】なお、ここでいう+V1の値及び後述する
−V2の値、並びに図19及び図20における+S1及び
−S2の値は、各センサ11m、11sの製造誤差によ
る中立点やセンサストロークの許容範囲を示すしきい値
である。
【0037】一方、メインセンサ11m特性が図19の
第〓象限にない場合(出力電圧極性がプラスでない場
合)(ステップ30)、又はサブセンサ11s特性が図
19の第〓象限の+V1を越えていない場合(出力電圧
極性が+V1を越えていない場合)(ステップ33)、
或いはメインセンサ11m特性が図19の第〓象限の+
1を越えていない場合(出力電圧極性が+V1を越えて
いない場合)(ステップ34)には、別の異常があるも
のとして次の処理(ステップ36)に進む。
【0038】ステップ36では、メインセンサ11m特
性が図19に示すように、第〓象限から第〓象限に入り
−V2を越えたか否か(メインセンサ11mの出力電圧
極性がマイナスであり−V2を越えたか否か)を判断
し、−V2を越えた場合にはサブセンサ11s特性が図
19の第〓象限にあり−V2を越えたか否か(サブセン
サ11sの出力電圧極性がマイナスであり−V2を越え
たか否か)を判断する(ステップ37)。
【0039】サブセンサ11s特性が−V2を越えた場
合(例えば図20におけるポイントn)には、メインセ
ンサ11mとサブセンサ11s間が短絡しているとして
出力待避処理を行って(ステップ38、表1ハーネス故
障左切)、電動モータへの出力をOFFにし、ハンド
ルへのパワーアシストをしないようになっている。つま
り、この処理は、メインセンサ11mとサブセンサ11
sとが短絡してセンサ出力がメイン・サブ短絡特性を示
す時に行う処理である。
【0040】一方、メインセンサ11m特性が図19の
第〓象限の−V2を越えていない場合(出力電圧極性が
−V2を越えていない場合)(ステップ36)又はサブ
センサ11s特性が図19の第〓象限の−V2を越えて
いない場合(出力電圧極性が−V2を越えていない場
合)(ステップ37)には、別の異常がないかを判断す
るため、次の処理(図22のステップ40)に進む。
【0041】ステップ40では、図22のフローチャー
トに示すように、メインセンサ11m特性が図19の第
〓象限にあるか否か、つまりメインセンサ11mの出力
電圧極性がマイナスであるか否かを判断し、第〓象限
(マイナス)にある場合(例えば図19におけるポイン
トk)は、サブセンサ11s特性が図19の第〓象限に
あるか否か(サブセンサ11sの出力電圧極性がプラス
であるか否か)を判断する(ステップ41)。
【0042】サブセンサ11s特性が第〓象限(出力電
圧極性プラス)にある場合(例えばポイントl)には、
異常なしとして正常処理を行い(ステップ42、表1ハ
ーネス故障右切)、第〓象限にない場合(例えばポイ
ントm)(出力電圧極性プラスでない場合)には異常で
あるとして次の処理(ステップ43)に進む。
【0043】そして、サブセンサ11s特性が図19に
示すように第〓象限から第〓象限に入り−V2を越えた
か否か(サブセンサ11sの出力電圧極性がマイナスで
あり−V2を越えたか否か)を判断し(ステップ4
3)、図20の破線で示すように−V2を越えた場合
(例えば図20のポイントp)には、メインセンサ11
m特性が図19の第〓象限にあり−V2を越えたか否か
(メインセンサ11mの出力電圧極性がマイナスであり
−V1を越えたか否か)を判断する(ステップ44)。
【0044】メインセンサ11m特性が−V2を越えた
場合(例えば図20におけるポイントp)には、メイン
センサ11mとサブセンサ11s間が短絡しているとし
て出力待避処理を行って(ステップ45、表1ハーネス
故障右切)、電動モータへの出力をOFFにし、ハン
ドルへのパワーアシストをしないようになっている。
【0045】一方、メインセンサ11m特性が図19の
第〓象限にない場合(出力電圧極性がマイナスでない場
合)(ステップ40)又はサブセンサ11s特性が図1
9の第〓象限の−V2を越えていない場合(出力電圧極
性が−V2を越えていない場合)(ステップ43)、或
いはメインセンサ11m特性が図19の第〓象限の−V
2を越えていない場合(出力電圧極性が−V2を越えてい
ない場合)(ステップ44)には、別の異常があるもの
として次の処理(ステップ46)に進む。
【0046】ステップ46では、メインセンサ11m特
性が図19に示すように第〓象限から第〓象限に入り+
1を越えたか否か(メインセンサ11mの出力電圧極
性がプラスであり+V1を越えたか否か)を判断し(例
えば図20のポイントi')、+V1を越えた場合にはサ
ブセンサ11s特性が図19の第〓象限にあり+V1
越えたか否か(サブセンサ11sの出力電圧極性がプラ
スであり+V1を越えたか否か)を判断する(ステップ
47)。
【0047】サブセンサ11s特性が+V1を越えた場
合(例えば図20のポイントj’)には、グランド又は
マイナス電源の抵抗値が大きくなったとして出力待避処
理を行って(ステップ48、表1ハーネス故障右
切)、電動モータへの出力をOFFにし、ハンドルへの
パワーアシストをしないようになっている。
【0048】一方、メインセンサ11m特性が図19の
第〓象限の+V1を越えていない場合(出力電圧極性が
+V1を越えていない場合)(ステップ46)又はサブ
センサ11s特性が図19の第〓象限の+V1を越えて
いない場合(出力電圧極性が+V1を越えていない場
合)(ステップ47)には、別の異常がないかを判断す
るため、次の処理(図24のステップ50)に進む。
【0049】B.中立片側ずれフェールセーフ処理 ステップ50では、図24のフローチャートに示すよう
に、メインセンサ11m特性が図23の+V3と−V4
間にあるか否かを判断し、その範囲内にある場合にはサ
ブセンサ11s特性も図23の+V3と−V4の間にある
か否かを判断する(ステップ51)。
【0050】サブセンサ11s特性が+V3と−V4の間
にある場合には異常なしとして正常処理を行い(ステッ
プ52、表1ハーネス故障)、+V3と−V4の間にな
い場合には中立片側ずれとして出力待避処理を行って
(ステップ54、表1ハーネス故障)、電動モータへ
の出力をOFFにし、ハンドルへのパワーアシストをし
ないようになっている。
【0051】一方、ステップ50でメインセンサ11m
特性が図23の+V3と−V4の間にない場合には、サブ
センサ11s特性が図23の+V3と−V4の間にあるか
否かを判断し(ステップ53)、サブセンサ11s特性
が+V3と−V4の間にない場合には通常の処理にもどり
(ステップ55)、+V3と−V4の間にある場合には中
立片側ずれとして出力待避処理を行って(ステップ5
4、表1ハーネス故障)、電動モータへの出力をOF
Fにし、ハンドルへのパワーアシストをしないようにな
っている。
【0052】(5)中立オフセット異常フェールセーフ
処理 本発明にあっては可変抵抗型センサ10のインピーダン
スが大きいためメインセンサ11mとサブセンサ11s
の抵抗体13m、13sが磨耗して左右ストロークの中
立位置がずれることがある。このように中立位置にずれ
が生じた場合には、図25、図26及び図27に示すよ
うな中立オフセット異常フェールセーフ処理が行われ、
エンジン始動時に電動モータへの出力をOFFにするよ
うになっている。
【0053】即ち、出荷時に外部通信装置40とCPU
21との間の通信により、制御装置20内に設けられた
2PROM (書き込み可能ROM)に、図26に示す
ようなメインセンサ11mとサブセンサ11sの出力値
の絶対中立電圧値(M±m、S±s)を記憶させておく。
なお、図26において2点鎖線が設計値を、実線が組み
付け値を示し、その中立が絶対中立電圧値を示す。
【0054】そして、エンジン停止直後とエンジン停止
2秒後のメインセンサ11mとサブセンサ11sの両
者の出力電圧に差がないことを確認した後、その出力電
圧と前記絶対中立電圧値とを比較し、図25に示すよう
に中立位置にずれが生じていたならば中立オフセット異
常フェールセーフ処理を行うのである。
【0055】つまり、図27のフローチャートに示すよ
うに、まず車速があるか否かを判断し(ステップ6
0)、車速がある場合には正常処理を行う(ステップ6
1)。車速がない場合にはエンジン停止N2秒後である
か否かを判断し(ステップ62)、N2秒たっていない
場合には引き続き正常処理を行い(ステップ61)、N
2秒後である場合にはエンジン停止時のメインセンサ1
1mの出力値Mnとエンジン停止N2秒後の出力値Mn+N2
とを比較する(ステップ63)。
【0056】Mn値とMn+N2値とが等しくない場合には
正常処理を行い(ステップ61)、Mn値とMn+N2値と
がほぼ等しい場合には、同様にエンジン停止時のサブセ
ンサ11sの出力値Snとエンジン停止N2秒後の出力値
n+N2とを比較する(ステップ64)。Sn値とSn+N2
値とが等しくない場合には正常処理を行い(ステップ6
1)、Sn値とSn+N2値とがほぼ等しい場合には、次の
処理(ステップ65)に進む。ここまでの処理により、
エンジン停止直後とエンジン停止N2秒後のメインセン
サ11mとサブセンサ11sの両者の出力電圧に差がな
いことが確認できたことになる。
【0057】次に、メインセンサ11mの出力値Mn
サブセンサ11sの出力値Snとが、出荷時にE2PRO
Mに記憶させた絶対中立電圧値M±m又はS±sと一致す
るか否かを判断し(ステップ65)、一致する場合には
中立位置にずれはないものとして正常処理を行う(ステ
ップ61)。
【0058】一方、一致しない場合(例えば図25にお
けるポイントy)には、その状態がN3 回連続している
か否かを検知し(ステップ66)、N3 回連続的に検知
されない限りは正常と判断して正常処理を行い(ステッ
プ61)、N3 回連続的に検知された場合には、それは
メインセンサ11mかサブセンサ11sの中立位置にず
れが生じたと判断して出力待避処理をおこなって(ステ
ップ67)、エンジン始動時に電動モータへの出力をO
FFにし、ハンドルへのパワーアシストをしないように
なっている。
【0059】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明にあって
は、CPUからのポート出力を制御装置内に設けられた
プルアップ抵抗を介して各可変抵抗器に接続したため、
センサ電源用の配線が不要となって、接続ハーネスの配
線が1本減って3本となり、これにより配線コスト及び
配線工数の低減を図ることができ、また、センサ用の電
源を有しないため、その異常を監視する必要がなく、よ
ってCPUへの電源モニタ配線が不要となり、また、C
PUのフェールセーフ処理用のソフトも不要となって、
ハード面のみならずソフト面においてもコストダウンを
図ることができる。さらに、プルアップ抵抗を設けたこ
とにより、各センサの抵抗体の抵抗値を大きくすること
ができ、センサ電源の容量が小さくて済むため、CPU
のポート出力をそのまま使用でき、このため従来のよう
に専用のレギュレータやトランジスタ等の電子部品を設
ける必要がなくなり、加えて、センサ電源が不要となる
ために、可変抵抗型センサの構造において、抵抗体の摺
動面とブラシエレメントをそれぞれ1個づつ削減するこ
とができ、大幅な製造コストの削減のみならず、部品点
数の減少による故障率の低下を図ることができ、信頼性
の高い可変抵抗型センサの異常検出装置とすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1に係る発明の接続配線図である。
【図2】 請求項2に係る発明の接続配線図である。
【図3】 本発明の可変抵抗型センサへの接続ハーネス
の例を示す部分斜視図である。
【図4】 本発明に係る可変抵抗型センサの実施例の構
造を示す分解斜視図である。
【図5】 本発明に係る可変抵抗型センサの別の実施例
の構造を示す分解斜視図である。
【図6】 本発明に係る一実施例の各処理を示すブロッ
ク図である。
【図7】 図6に示したメインセンサの出力特性を示す
グラフである。
【図8】 図6に示したサブセンサの出力特性を示すグ
ラフである。
【図9】 サブセンサ出力を反転して得た出力特性を示
すグラフである。
【図10】 図7と図9を合成して得た出力特性を示す
グラフである。
【図11】 図10をリニア補正して得た出力特性を示
すグラフである。
【図12】 図11に乗ずるトルク電流特性を示すグラ
フである。
【図13】 図11に乗ずる車速電流特性を示すグラフ
である。
【図14】 入力過大フェールセーフ処理の領域を示す
グラフである。
【図15】 入力過大フェールセーフ処理の手順を示す
フローチャートである。
【図16】 図7と図9の差分値を示すグラフである。
【図17】 許容差フェールセーフ処理の領域を示すグ
ラフである。
【図18】 許容差フェールセーフ処理の手順を示すフ
ローチャートである。
【図19】 極性ずれフェールセーフ処理の領域を示す
グラフである。
【図20】 極性ずれフェールセーフ処理の領域を示す
別のグラフである。
【図21】 極性ずれフェールセーフ処理(左切処理)
の手順を示すフローチャートである。
【図22】 極性ずれフェールセーフ処理(右切処理)
の手順を示すフローチャートである。
【図23】 中立片側ずれフェールセーフ処理の領域を
示すグラフである。
【図24】 中立片側ずれフェールセーフ処理の手順を
示すフローチャートである。
【図25】 中立オフセット異常フェールセーフ処理の
領域を示すグラフである。
【図26】 E2PROMに書き込む絶対中立データを
示すグラフである。
【図27】 中立オフセット異常フェールセーフ処理の
手順を示すフローチャートである。
【図28】 配線が6本必要な従来の可変抵抗型センサ
の回路図である。
【図29】 配線が4本必要な従来の可変抵抗型センサ
の回路図である。
【図30】 配線が4本必要な従来の別の可変抵抗型セ
ンサの回路図である。
【図31】 従来の可変抵抗型センサの異常検出装置に
ついての接続配線図である。
【図32】 従来の可変抵抗型センサの構造を示す分解
斜視図である。
【図33】 従来の可変抵抗型センサへの接続ハーネス
を示す部分斜視図である。
【図34】 出力電圧極性によりハーネス故障を判定す
るための一覧表(表1)である。
【符号の説明】
100 可変抵抗型センサの異常検出装置 10 可変抵抗型センサ 11m メインセンサ 11s サブセンサ 12m 可変抵抗器(メイン) 12s 可変抵抗器(サブ) 13m 抵抗体(メイン) 13s 抵抗体(サブ) 14m ブラシエレメント(メイン) 14s ブラシエレメント(サブ) 20 制御装置 21 CPU 22m プルアップ抵抗(メイン) 22s プルアップ抵抗(サブ) 30 接続ハーネス 31 配線パターン 40 外部通信装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一特性の可変抵抗器からなるメインセ
    ンサとサブセンサを備えた可変抵抗型センサと、この可
    変抵抗型センサの異常を検出して制御する制御装置とを
    接続ハーネスで接続してなる可変抵抗型センサの異常検
    出装置であって、 前記制御装置を構成するCPUからのポート出力を制御
    装置内に設けられた各プルアップ抵抗を介して前記各可
    変抵抗器に接続したことを特徴とする可変抵抗型センサ
    の異常検出装置。
  2. 【請求項2】 前記メインセンサとサブセンサの各可変
    抵抗器が、一方が最大電圧を出力するとき他方が最小電
    圧を出力するように接続されていることを特徴とする請
    求項1記載の可変抵抗型センサの異常検出装置。
JP18605796A 1996-07-16 1996-07-16 可変抵抗型センサの異常検出装置 Pending JPH1030939A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18605796A JPH1030939A (ja) 1996-07-16 1996-07-16 可変抵抗型センサの異常検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18605796A JPH1030939A (ja) 1996-07-16 1996-07-16 可変抵抗型センサの異常検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1030939A true JPH1030939A (ja) 1998-02-03

Family

ID=16181644

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18605796A Pending JPH1030939A (ja) 1996-07-16 1996-07-16 可変抵抗型センサの異常検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1030939A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19833413A1 (de) * 1998-07-24 2000-02-10 Siemens Ag Schaltungsanordnung zum Auslesen mindestens eines potentiometrischen Gebers
JP2001328554A (ja) * 2000-05-19 2001-11-27 Seirei Ind Co Ltd 車両の後輪直進位置設定方法及び操舵制御機構
WO2023054018A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 株式会社デンソー 検出装置
WO2023054020A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 株式会社デンソー 検出装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19833413A1 (de) * 1998-07-24 2000-02-10 Siemens Ag Schaltungsanordnung zum Auslesen mindestens eines potentiometrischen Gebers
DE19833413C2 (de) * 1998-07-24 2001-07-12 Siemens Ag Verfahren zum Auslesen mindestens eines potentiometrischen Gebers
JP2001328554A (ja) * 2000-05-19 2001-11-27 Seirei Ind Co Ltd 車両の後輪直進位置設定方法及び操舵制御機構
JP4718663B2 (ja) * 2000-05-19 2011-07-06 ヤンマー株式会社 車両の操舵制御機構
WO2023054018A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 株式会社デンソー 検出装置
WO2023054020A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 株式会社デンソー 検出装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9975572B2 (en) In-vehicle device controller and power steering device
US9759582B2 (en) Motor rotational angle detection device and electric power steering device using motor rotational angle detection device
US10053142B2 (en) Electric power steering apparatus
EP1149754B1 (en) Controller for vehicle steering apparatus and method for detecting abnormality in the controller
JP6078444B2 (ja) パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置
US20210046973A1 (en) Electronic control unit and diagnostic method therefor
EP3196096B1 (en) Electric power steering device
JP2020159994A (ja) 検出ユニット
US20080065292A1 (en) Security Strategies for an Active Front Steer System
US6396283B1 (en) Device for detecting abnormality of sensor, and control device for vehicle
JP4409313B2 (ja) ブラシレスモータ駆動装置
US20070192004A1 (en) Controller for electronic power steering apparatus
JPH1030939A (ja) 可変抵抗型センサの異常検出装置
WO2020179818A1 (ja) 電動モータの駆動制御装置
CN113661377B (zh) 冗余系统传感器装置及冗余系统传感器装置的异常判断方法
JP3905997B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JPH0847296A (ja) 車両用電動モータ制御装置
JP2004196127A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3663901B2 (ja) 電動パワ−ステアリング装置の制御装置
JP5266913B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
WO2022259828A1 (ja) 電力供給装置
WO2023223902A1 (ja) 回転検出装置
JP3336401B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2007062500A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3003742B2 (ja) 電動モータ駆動式四輪操舵装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040525

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050404