JP2023049798A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本開示の一実施形態に係る空気調和装置1の外観図である。本実施形態に係る空気調和装置1は、図1に示すように、室外機2と室内機3とに分かれて構成されたセパレートタイプの空気調和装置である。室外機2および室内機3は、冷媒配管6、7によって接続されている。このような空気調和装置1は、冷房運転、暖房運転および除湿運転を行うことができる。空気調和装置1がどの種類の運転を行うかは、リモートコントローラ55を介してユーザーにより指示される。
以下、図1および図2を参照しながら、空気調和装置1の主要な構成要素について説明する。
室外機2は、室内機3に熱エネルギーを供給する熱源ユニットとして機能する。図2に示されているように、室外機2は、圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、第1膨張弁24、アキュムレータ27、室外ファン28およびケーシング29(図1参照)を含む。
圧縮機21は、ガス冷媒を吸入して圧縮して吐出する。圧縮機21は、モータの運転周波数をインバータにより調整することで運転容量を変更することができる。運転周波数が大きいほど圧縮機21の運転容量が大きくなる。
四路切換弁22は、冷媒回路10内の冷媒の循環方向を切り換える。四路切換弁22は、4つのポートを有している。
室外熱交換器23は、一方向に積層された複数のフィンと、該フィンを貫通する複数の伝熱管とにより構成されている。
第1膨張弁24は、「電動弁」とも呼ばれる電子膨張弁である。第1膨張弁24の第2出入口24yは、室内熱交換器30の第1出入口30xに接続されている。
アキュムレータ27は、四路切換弁22の第3ポートP3と圧縮機21の吸入口との間に接続されている。アキュムレータ27では、圧縮機21に吸入される冷媒の気液分離が行われる。
室外ファン28は、例えばプロペラファンである。室外ファン28はモータによって駆動される。室外ファン28の回転数は、インバータ装置によって可変である。
図3は、空気調和装置1の構成を示すブロック図である。図3において、室外機2の内部には、制御部50の構成要素である第1制御部52が配置されている。
ケーシング29は、室外の空気を吸い込む吸込口(図示せず)と、熱交換後の空気を吹き出す吹出口29bとを有している。
図2に示すように、室内機3は、室内熱交換器30、第2膨張弁34、室内ファン38およびケーシング39(図1参照)を含む。
室内熱交換器30は、室内機3内部に取り込まれた室内空気と、冷媒回路10内を循環する冷媒との間で熱交換を行う。室内熱交換器30は、第1熱交換部31および第2熱交換部32を有している。
第2膨張弁34は、「電動弁」と呼ばれる電子膨張弁である。第2膨張弁34は、室内熱交換器30の第1熱交換部31と第2熱交換部32とを接続する。
室内ファン38は、例えば、クロスフローファンである。吸込口39aから吹出口39bに向う空気流路において、室内熱交換器30の下流に配置されている。
図3に示すように、室内機3の内部には、制御部50の構成要素である第2制御部53が配置されている。
ケーシング39は、上部に吸込口39aを有し、下部に吹出口39bを有している。室内熱交換器30、第2膨張弁34、室内ファン38および第2制御部53は、ケーシング39の中に収容されている。
(3-1)冷房運転
冷房運転の開始前に、制御部50には、例えば、リモートコントローラ55から冷房運転が指示されるとともに目標温度が指示される。冷房運転時には、制御部50は、第2膨張弁34を全開にし、四路切換弁22を、図2において実線で示されている状態に切り換える。
暖房運転の開始前に、制御部50には、例えば、リモートコントローラ55から暖房運転が指示されるとともに目標温度が指示される。暖房運転時には、制御部50は、第2膨張弁34を全開にし、四路切換弁22を、図2において破線で示されている状態に切り換える。
除湿運転の開始前に、制御部50には、例えば、リモートコントローラ55から除湿運転が指示される。除湿運転時には、制御部50は、四路切換弁22を、図2において実線で示されている状態に切り換える。
第1除湿運転では、制御部50は、第2膨張弁34を全開にし、圧縮機21の運転周波数と第1膨張弁24の開度とを調整する。第1除湿運転では、室内熱交換器30の実質的に全部を蒸発域とする。
第2除湿運転では、制御部50は、第2膨張弁34を全開にし、圧縮機21の運転周波数と第1膨張弁24の開度とを調整する。
第3除湿運転では、制御部50は、第2膨張弁34の開度を調整し、圧縮機21の運転周波数を調整すると共に、第1膨張弁24の開度を全開にする。
図4は、第2膨張弁34の内部構造を示す断面図である。図4において、第2膨張弁34は、弁の開閉機構である第1機構41および第2機構42、それらの機構を駆動する駆動部44、およびそれらの機構を収容するハウジング45を含む。
第1機構41は、第1弁座41aおよび第1弁体41bを含む。第1弁座41aは、直径d1の第1の貫通孔である第1弁ポート411を有している。
第2機構42は、第2弁座42aおよび第2弁体42bを含む。第2弁座42aは、直径d2の第2の貫通孔である第2弁ポート421を有している。第2弁ポート421は、冷媒の出入口であり、銅管CT2が接続されている。
ガイド43は、内部が中空で、一端が開放端である筒状の部材であり、第2弁体42bの上部外周面を所定のクリアランスを保って覆う。第2弁体42bがガイド43の内面に沿って摺動しながらガイド43の内部を移動することもできる。
駆動部44は、棒状の第1弁体41bと同軸で繋がるロータ44aと、励磁されることによってロータ44aを回転させるコイル44bとによってステッピングモータを構成している。
ハウジング45は、中空円筒状の容器であり、第1機構41、第2機構42、ガイド43、および駆動部44のロータ44aを収容する。
押えバネ46は、ガイド43内にその内周面に沿うように配置されている。押えバネ46は、ガイド43の内部端面と第2弁体42bの端面とによって挟まれ、圧縮されている。それゆえ、第2弁体42bは、テーパ部422が第2弁ポート421を閉じる方向に押されている。
本実施形態では、第1膨張弁24には、1つの流路を開閉して流量を制御する一般的な電子膨張弁を採用している。
空気調和装置の技術分野における均圧制御とは、一般的には、暖房運転サイクルから冷房運転サイクルへ切り換える前に、或いは冷房運転サイクルから暖房運転サイクルに切り換える前に、圧縮機を停止させて、所定時間の待機を行い、この間に冷媒回路内の高低差圧を「0」に近い状態まで低減する制御である。
図8のステップS1において、制御部50は、運転モードを冷房運転へ切り換える指令の有無を判定する。切換指令の有無は、ユーザーがリモートコントローラ55を介して運転モードを冷房運転に切り換えたか否かで判断する。制御部50は、冷房運転への切換指令が有ると判断したときは、ステップS2へ進む。
制御部50は、図7に示すように、圧縮機21の運転を維持したまま、第1膨張弁24をその開度が最小開度になるように動作させて計時を開始し、第2膨張弁34の第1弁ポート411を全開にする。
制御部50は、計時を開始してからの経過時間tがt1に到達したか、または第2膨張弁34下流側の温度Tが0℃を下回ったか否かを判定する。温度Tは、温度センサ341によって検知されている。制御部50は、経過時間tがt1に到達した、または第2膨張弁34下流側の温度Tが0℃を下回ったと判断したとき、ステップS4へ進む。
制御部50は、圧縮機21の運転周波数をf0へ低下させる。この時点では、第2膨張弁34から第2熱交換部32を経て圧縮機21に到る区間の圧力が、第1膨張弁24および第1熱交換部31を経て第2膨張弁34に到る区間の圧力とほぼ同じになっている。仮に、圧縮機21の運転周波数をf1のまま維持すると、第2膨張弁34から第2熱交換部32を経て圧縮機21に到る区間の圧力が、第1膨張弁24および第1熱交換部31を経て第2膨張弁34に到る区間の圧力よりも小さくなり、再び圧力差が生じる。それを防止するために、圧縮機21の運転周波数をf0へ低下させている。
制御部50は、計時を開始してからの経過時間tがt2に到達したか否かを判定する。制御部50は、経過時間tがt2に到達したと判断したとき、ステップS6へ進む。
制御部50は、図7に示すように、第2膨張弁34の第2弁ポート421を全開にするための動作を行う。先のステップS2において、第1膨張弁24を最小開度になるように動作させると同時に、第1弁ポート411の開度を全開にしていたので、第2膨張弁34前後の圧力差は、第3除湿運転時よりも小さくなっており、第2弁ポート421を閉塞していた第2弁体42bは第2膨張弁34前後の圧力差によって動作が阻害されることはなく、押えバネ46の力に抗して移動する。
制御部50は、計時を開始してからの経過時間tがt3に到達したか否かを判定する。制御部50は、経過時間tがt3に到達したと判断したとき、ステップS8へ進む。t3は、3分を超えない。
制御部50は、冷房運転の制御を開始する。具体的には、第1膨張弁24の開度を初期開度に向けて動作させるとともに、圧縮機21の運転周波数を第3除湿運転時のf1よりも大きいf2に向けて上昇させる。
(7-1)
空気調和装置1では、運転を第3除湿運転(再熱除湿運転)から冷房運転へ切り換える場合において、第1膨張弁24の開度を小さくすることによって、第1膨張弁24と第2膨張弁34との間の圧力が下がるので、第2膨張弁34前後の圧力差が小さくなる。
空気調和装置1では、室内熱交換器30が、第1熱交換部31と第2熱交換部32とを有し、第2膨張弁34が第1熱交換部31と第2熱交換部32との間に配置されているので、第3除湿運転時には、第1熱交換部31を放熱器、第2熱交換部32を蒸発器として利用する再熱除湿運転が可能である。
空気調和装置1では、制御部50が、第1膨張弁24の開度を第3除湿運転時よりも小さくし、第2膨張弁34前後の圧力差が第3除湿運転時よりは小さい所定値以下になった後、第2膨張弁34の開度を第3除湿運転時より大きくする。第2膨張弁34前後の圧力差が所定値以下になっているので、第2膨張弁34の開度を冷房運転時の開度にする動作が当該圧力差によって阻害されることはない。
空気調和装置1は、制御部50が、第1膨張弁24の開度を第3除湿運転時より小さくした後、3分以内に第2膨張弁34の開度を第3除湿運転時よりも大きくする。その結果3分以内に、運転が第3除湿運転から冷房運転へ切り換えられるので、スムーズな運転切換が可能である。
空気調和装置1では、第2膨張弁34が電子膨張弁であり、入力を制御することによって弁開度を調整することができるので、電磁弁に比べて弁開度の微調整が容易である。
空気調和装置1では、第1膨張弁24を第3除湿運転時よりも小さくしている間、圧縮機21の運転を継続させることによって、第2膨張弁34前後の圧力差を、圧縮機21の運転を停止させる場合よりも早期に低下させることができる。その結果、第2膨張弁34の開度を第3除湿運転時よりも大きくする時期を早めることができる。その結果、第3除湿運転から冷房運転への切換時間を短くすることができる。
空気調和装置1では、第1膨張弁24を第3除湿運転時よりも小さくしている間、圧縮機21の運転周波数を第3除湿運転時よりも低下させて圧縮機21の運転を継続する。それによって、第2膨張弁34の流入口側(第1熱交換部31側)の冷媒圧力よりも流出口側(第2熱交換部32側)の冷媒圧力が下がり過ぎないようにする。
空気調和装置1では、第2膨張弁34の開度を第3除湿運転時の開度から冷房運転時の開度に変更する場合において、第2膨張弁34の第2弁ポート421を開ける前に、第1膨張弁の開度を第3除湿運転時よりも小さくし、第2膨張弁34の第1弁ポート411を全開にする。それによって、第1膨張弁24と第2膨張弁34との間の圧力が下がるので、第2膨張弁34前後の圧力差が小さくなる。
上記実施形態では、第2膨張弁34の流量特性を利用して、四路切換弁22による流路切換を行うことなく第3除湿運転を冷房運転に切り換える動作を説明した。
10 冷媒回路
21 圧縮機
22 四路切換弁
23 室外熱交換器(第1熱交換器)
24 第1膨張弁(第1弁)
30 室内熱交換器(第2熱交換器)
31 第1熱交換部(第2熱交換器)
32 第2熱交換部(第2熱交換器)
34 第2膨張弁(第2弁)
41 第1機構
42 第2機構
50 制御部
52 第1制御部(制御部)
53 第2制御部(制御部)
101 空気調和装置
411 第1弁ポート(第1流路)
421 第2弁ポート(第2流路)
Claims (8)
- 除湿運転および冷房運転を行う空気調和装置において、
圧縮機(21)、第1熱交換器(23)、第1弁(24)、第2弁(34)および第2熱交換器(32)によって冷凍サイクルを構成する冷媒回路(10)と、
前記第1弁(24)および前記第2弁(34)の開度を調整する制御部(50)と、
を備え、
前記第1弁(24)および前記第2弁(34)は流量調整が可能な弁であって、
前記制御部(50)は、運転を除湿運転から冷房運転へ切り換える場合において、前記第1弁(24)の開度を小さくする第1制御を実行した後に、前記第2弁(34)の開度を大きくする第2制御を実行する、
空気調和装置(1)。 - 前記第2熱交換器は、第1熱交換部(31)と第2熱交換部(32)とを有し、
前記第2弁(34)は、前記第1熱交換部(31)と前記第2熱交換部(32)との間に配置される、
請求項1に記載の空気調和装置(1)。 - 前記制御部(50)は、前記第1制御を実行し、前記第2弁(34)前後の圧力差が所定値以下になった後、前記第2制御を実行する、
請求項1または請求項2に記載の空気調和装置(1)。 - 前記制御部(50)は、前記第1制御を実行後、3分以内に前記第2制御を実行する、
請求項1または請求項2に記載の空気調和装置(1)。 - 前記第2弁(34)は、電子膨張弁である、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。 - 前記制御部(50)は、前記第1制御を実行している間、前記圧縮機(21)の運転を継続する、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。 - 前記制御部(50)は、前記第1制御を実行している間、前記圧縮機(21)の回転数を低下させる、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。 - 前記第2弁(34)は、
最大で第1流量を流す第1流路を開閉する第1機構と、
前記第1流量よりも大きい第2流量を流す第2流路を開閉する第2機構と、
を有し、
前記制御部(50)は、前記第2弁(34)の前記第2流路を開ける前に、前記第1弁(24)の開度を小さくする、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
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