JP2023049798A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸発器として使用していた部分に高温冷媒が瞬時に流入して凝縮水を再蒸発させてしまうような事態を回避する。【解決手段】制御部50は、運転を第3除湿運転から冷房運転へ切り換える場合において、第1膨張弁の開度を第3除湿運転時よりも小さくした後に、第2膨張弁34の開度を第3除湿運転時よりも大きくする。【選択図】図7

Description

除湿運転をすることができる空気調和装置に関する。
近年、除湿運転をすることができる空気調和装置が広く普及している。例えば、特許文献1(特開2006-177599号公報)に開示されている空気調和装置では、第1室内熱交換器を凝縮器として、第2室内熱交換器を蒸発器として機能させるために、第1室内熱交換器と第2室内熱交換器との間に除湿弁としての電磁弁が設けられている。
このような空気調和装置では、除湿運転から冷房運転に切り換える場合に、先ず、圧縮機を停止させ、除湿弁を介して高圧側と低圧側の圧力差を小さくした後、流路切換弁を逆流路に切り換える。除湿弁にはバネ力により開方向の力がかかっているので、高圧側と低圧側の圧力差が所定値以内になると、開の作動パルスの有無に関わらず、除湿弁は開く。これにより、高圧側と低圧側の冷媒の圧力差は一層速く接近し、圧縮機の始動可能圧力差まで小さくなるので、圧縮機を始動し冷房運転を開始する。
しかしながら、流路切換弁を逆流路に切り換えると均圧は瞬時に行われるが、電磁弁が一挙に開くので、除湿運転時に蒸発器として使用していた部分に高温冷媒が流入し、当該部分周辺の凝縮水が再蒸発してしまう。そのため、ユーザーに不快感を与える可能性がある。
第1観点の空気調和装置は、除湿運転および冷房運転を行う空気調和装置であって、冷媒回路と、制御部とを備えている。冷媒回路は、圧縮機、第1熱交換器、第1弁、第2弁および第2熱交換器によって冷凍サイクルを構成する。制御部は、第1弁および第2弁の開度を調整する。第1弁および第2弁は流量調整が可能な弁である。制御部は、運転を除湿運転から冷房運転へ切り換える場合において、第1弁の開度を小さくする第1制御を実行した後に、第2弁の開度を大きくする第2制御を実行する。
この空気調和装置では、運転を除湿運転から冷房運転へ切り換える場合において、第1弁の開度を小さくする第1制御によって、第1弁と第2弁との間の圧力が下がるので、第2弁前後の圧力差が小さくなる。
その結果、第2弁前後の圧力差が低下した後に、第2弁の開度を大きくするので、除湿運転時に蒸発器として使用していた部分に高温冷媒が瞬時に流入して凝縮水を再蒸発させてしまうような事態を回避することができる。
第2観点の空気調和装置は、第1観点の空気調和装置であって、第2熱交換器が、第1熱交換部と第2熱交換部とを有している。第2弁は、第1熱交換部と第2熱交換部との間に配置される。
この空気調和装置では、除湿運転時には、第1熱交換部を放熱器、第2熱交換部を蒸発器として利用する再熱除湿運転が可能である。
第3観点の空気調和装置は、第1観点または第2観点の空気調和装置であって、制御部が、第1制御を実行し、第2弁前後の圧力差が所定値以下になった後、第2制御を実行する。
この空気調和装置では、第2弁前後の圧力差が所定値以下になっているので、第2弁の開度を冷房運転時の開度にする動作が当該圧力差によって阻害されることはない。
ここで、「第2弁前後の圧力差」とは「第2弁の冷媒流入口(第1熱交換部側)と冷媒流出口(第2熱交換部側)との圧力差」である。
第4観点の空気調和装置は、第1観点または第2観点の空気調和装置であって、制御部が、第1制御を実行後、3分以内に第2制御を実行する。
この空気調和装置では、3分以内に除湿運転から冷房運転へ切り換えられるので、スムーズな運転切換が可能である。
第5観点の空気調和装置では、第1観点から第4観点のいずれか1つの空気調和装置であって、第2弁が電子膨張弁である。
この空気調和装置において、電子膨張弁は、入力を制御することによって弁開度を調整することができるので、電磁弁に比べて弁開度の微調整が容易である。
第6観点の空気調和装置は、第1観点から第5観点のいずれか1つの空気調和装置であって、制御部が、第1制御を実行している間、圧縮機の運転を継続する。
この空気調和装置では、第1制御実行中に圧縮機の運転を継続させることによって、第2弁前後の圧力差を、圧縮機の運転を停止させる場合よりも早期に低下させることができるので、第2制御への切換を早めることができる。その結果、除湿運転から冷房運転への切換時間を短くすることができる。
第7観点の空気調和装置は、第1観点から第1観点から第6観点のいずれか1つの空気調和装置であって、制御部が、第1制御を実行している間、圧縮機の回転数を低下させる。
この空気調和装置では、第1制御を実行している間、圧縮機の回転数を低下させて圧縮機の運転を継続することによって、第2弁の流入口側の冷媒圧力よりも流出口側の冷媒圧力が下がり過ぎないようにする。
第8観点の空気調和装置は、第1観点から第7観点のいずれか1つの空気調和装置であって、第2弁が第1機構と第2機構とを有している。第1機構は、最大で第1流量を流す第1流路を開閉する。第2機構は、第1流量よりも大きい第2流量を流す第2流路を開閉する。制御部は、第2弁の第2流路を開ける前に、第1弁の開度を小さくする。
この空気調和装置では、第2弁の開度を除湿運転時の開度から冷房運転時の開度に変更する場合において、第2弁の第2流路を開ける前に、第1弁の開度を小さくすることによって、第1弁と第2弁との間の圧力が下がるので、第2弁前後の圧力差が小さくなる。
第2弁は、流量が異なる2つの流路を切り換える構成であるので、2つの流量特性を有しており、流量を小流量から大流量へ段階的に切り換えることができる。
本開示の一実施形態に係る空気調和装置の外観図である。 空気調和装置の冷媒回路図である。 空気調和機の構成を示すブロック図である。 第2膨張弁の内部構造を示す断面図である。 第2膨張弁の第1機構によって流量調整しているときの第1弁体の位置を示す、当該第2膨張弁の部分断面図である。 第1弁ポートが全開となるまで、第1弁体の先端部が第1弁ポートから離間したときの第1弁体の位置を示す、当該第2膨張弁の部分断面図である。 第2弁ポートが全開となるまで、第2弁体のテーパ部が第2弁ポートから離間したときの第1弁体および第2弁体の位置を示す、当該第2膨張弁の部分断面図である。 第2膨張弁への入力パルス数と流量との関係を示すグラフである。 第3除湿運転(再熱除湿運転)から冷房運転に切り換えるまでのタイムチャートである。 第3除湿運転(再熱除湿運転)から冷房運転に切り換えるまでの制御を示すフローチャートである。 変形例に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
(1)空気調和装置1の構成
図1は、本開示の一実施形態に係る空気調和装置1の外観図である。本実施形態に係る空気調和装置1は、図1に示すように、室外機2と室内機3とに分かれて構成されたセパレートタイプの空気調和装置である。室外機2および室内機3は、冷媒配管6、7によって接続されている。このような空気調和装置1は、冷房運転、暖房運転および除湿運転を行うことができる。空気調和装置1がどの種類の運転を行うかは、リモートコントローラ55を介してユーザーにより指示される。
図2は、空気調和装置1の冷媒回路図である。図2において、空気調和装置1では、制御部50が、四路切換弁22を制御して冷媒回路10内の冷媒の循環方向を切り換える。
(2)詳細構成
以下、図1および図2を参照しながら、空気調和装置1の主要な構成要素について説明する。
(2-1)室外機2
室外機2は、室内機3に熱エネルギーを供給する熱源ユニットとして機能する。図2に示されているように、室外機2は、圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、第1膨張弁24、アキュムレータ27、室外ファン28およびケーシング29(図1参照)を含む。
(2-1-1)圧縮機21
圧縮機21は、ガス冷媒を吸入して圧縮して吐出する。圧縮機21は、モータの運転周波数をインバータにより調整することで運転容量を変更することができる。運転周波数が大きいほど圧縮機21の運転容量が大きくなる。
(2-1-2)四路切換弁22
四路切換弁22は、冷媒回路10内の冷媒の循環方向を切り換える。四路切換弁22は、4つのポートを有している。
四路切換弁22の第1ポートP1は、圧縮機21の吐出口に接続されている。四路切換弁22の第2ポートP2は、室外熱交換器23の第1出入口23xに接続されている。四路切換弁22の第3ポートP3は、アキュムレータ27に接続されている。四路切換弁22の第4ポートP4は、室内熱交換器30の第2出入口30yに接続されている。
(2-1-3)室外熱交換器23
室外熱交換器23は、一方向に積層された複数のフィンと、該フィンを貫通する複数の伝熱管とにより構成されている。
室外熱交換器23は、第2出入口23yを第1膨張弁24の第1出入口24xに接続している。室外熱交換器23は、第1出入口23xまたは第2出入口23yから内部に流入した冷媒と、室外の空気との間で熱交換を行う。
(2-1-4)第1膨張弁24
第1膨張弁24は、「電動弁」とも呼ばれる電子膨張弁である。第1膨張弁24の第2出入口24yは、室内熱交換器30の第1出入口30xに接続されている。
(2-1-5)アキュムレータ27
アキュムレータ27は、四路切換弁22の第3ポートP3と圧縮機21の吸入口との間に接続されている。アキュムレータ27では、圧縮機21に吸入される冷媒の気液分離が行われる。
(2-1-6)室外ファン28
室外ファン28は、例えばプロペラファンである。室外ファン28はモータによって駆動される。室外ファン28の回転数は、インバータ装置によって可変である。
(2-1-7)第1制御部52
図3は、空気調和装置1の構成を示すブロック図である。図3において、室外機2の内部には、制御部50の構成要素である第1制御部52が配置されている。
第1制御部52は、プロセッサおよびメモリを含む。プロセッサは、メモリに記憶されている各運転の制御プログラムを読み取り、各機器に必要な指令を出力する。メモリは、各運転の制御プログラムの他、第2制御部53からの指示値を随時記憶する。プロセッサは、メモリに記憶されたデータまたは要求値を読み取り、必要な制御値を演算する。さらに、プロセッサは、内部にタイマを有している。プロセッサとして、CPUまたはGPUが採用される。上記の記載は、一例であって、上記記載内容に限定されるものではない。
第1制御部52は、具体的には、圧縮機21のモータの運転周波数、四路切換弁22の切り換え、第1膨張弁24の開度および室外ファン28の回転数を制御する。
(2-1-8)ケーシング29
ケーシング29は、室外の空気を吸い込む吸込口(図示せず)と、熱交換後の空気を吹き出す吹出口29bとを有している。
圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、第1膨張弁24、アキュムレータ27、室外ファン28および第1制御部52は、ケーシング29の中に収容されている。
(2-2)室内機3
図2に示すように、室内機3は、室内熱交換器30、第2膨張弁34、室内ファン38およびケーシング39(図1参照)を含む。
(2-2-1)室内熱交換器30
室内熱交換器30は、室内機3内部に取り込まれた室内空気と、冷媒回路10内を循環する冷媒との間で熱交換を行う。室内熱交換器30は、第1熱交換部31および第2熱交換部32を有している。
第1熱交換部31の一端は室内熱交換器30の第1出入口30xであり、第1膨張弁24に接続されている。第1熱交換部31は、冷房運転時には蒸発器として機能し、暖房運転時および再熱除湿運転時には凝縮器として機能する。
第2熱交換部32の一端は室内熱交換器30の第2出入口30yであり、四路切換弁22の第4ポートP4に接続されている。第2熱交換部32は、冷房運転時および再熱除湿運転時には蒸発器として機能し、暖房運転時には凝縮器として機能する。
第1熱交換部31および第2熱交換部32それぞれは、室外熱交換器23と同様、一方向に積層された複数のフィンと、該フィンを貫通する複数の伝熱管とにより構成されている。
室内熱交換器30の下には、ドレンパン(図示せず)が配置されており、室内熱交換器30で発生した結露は、ドレンパンで受け止められる。
(2-2-2)第2膨張弁34
第2膨張弁34は、「電動弁」と呼ばれる電子膨張弁である。第2膨張弁34は、室内熱交換器30の第1熱交換部31と第2熱交換部32とを接続する。
(2-2-3)室内ファン38
室内ファン38は、例えば、クロスフローファンである。吸込口39aから吹出口39bに向う空気流路において、室内熱交換器30の下流に配置されている。
(2-2-4)第2制御部53
図3に示すように、室内機3の内部には、制御部50の構成要素である第2制御部53が配置されている。
第1制御部52と同様に、第2制御部53は、プロセッサおよびメモリを含む。プロセッサは、メモリに記憶されている各運転の制御プログラムを読み取り、各機器に必要な指令を出力する。メモリは、各運転の制御プログラムの他、第1制御部52からの指示値を随時記憶する。プロセッサは、メモリに記憶されたデータまたは要求値を読み取り、必要な制御値を演算する。さらに、プロセッサは、内部にタイマを有している。プロセッサとして、CPUまたはGPUが採用される。上記の記載は、一例であって、上記記載内容に限定されるものではない。
第2制御部53は、具体的には、室内ファン38の回転数および第2膨張弁34の開度を制御する。
(2-2-5)ケーシング39
ケーシング39は、上部に吸込口39aを有し、下部に吹出口39bを有している。室内熱交換器30、第2膨張弁34、室内ファン38および第2制御部53は、ケーシング39の中に収容されている。
(3)空気調和装置1の動作
(3-1)冷房運転
冷房運転の開始前に、制御部50には、例えば、リモートコントローラ55から冷房運転が指示されるとともに目標温度が指示される。冷房運転時には、制御部50は、第2膨張弁34を全開にし、四路切換弁22を、図2において実線で示されている状態に切り換える。
冷房運転時には、四路切換弁22は、第1ポートP1と第2ポートP2の間で冷媒を流し、第3ポートP3と第4ポートP4の間で冷媒を流す。冷房運転時の四路切換弁22は、圧縮機21から吐出される高温高圧のガス冷媒を室外熱交換器23に流す。
室外熱交換器23では、冷媒と、室外ファン28により供給される室外の空気との間で熱交換が行われる。室外熱交換器23で放熱した冷媒は、第1膨張弁24で減圧されて室内熱交換器30に流れ込む。
室内熱交換器30では、冷媒と室内ファン38により供給される室内の空気との間で熱交換が行われる。室内熱交換器30での熱交換により吸熱した冷媒は、四路切換弁22およびアキュムレータ27を経由して、圧縮機21に吸入される。
室内熱交換器30で冷やされた空気が室内機3から吹出されることで、室内の冷房が行われる。
この空気調和装置1では、冷房運転においては、室内熱交換器30が冷媒の蒸発器として機能し、室外熱交換器23が冷媒の凝縮器として機能する。
(3-2)暖房運転
暖房運転の開始前に、制御部50には、例えば、リモートコントローラ55から暖房運転が指示されるとともに目標温度が指示される。暖房運転時には、制御部50は、第2膨張弁34を全開にし、四路切換弁22を、図2において破線で示されている状態に切り換える。
暖房運転時に、四路切換弁22は、第1ポートP1と第4ポートP4の間で冷媒を流し、第2ポートP2と第3ポートP3の間で冷媒を流す。暖房運転時の四路切換弁22は、圧縮機21から吐出される高温高圧のガス冷媒を室内熱交換器30に流す。
室内熱交換器30では、冷媒と、室内ファン38により供給される室内の空気との間で熱交換が行われる。室内熱交換器30で放熱した冷媒は、第1膨張弁24で減圧されて室外熱交換器23に流れ込む。
室外熱交換器23では、冷媒と室外ファン28により供給される室外の空気との間で熱交換が行われる。室外熱交換器23での熱交換により吸熱した冷媒は、四路切換弁22およびアキュムレータ27を経由して、圧縮機21に吸入される。
室内熱交換器30で温められた空気が室内機3から室内に吹出されることで、室内の暖房が行われる。
この空気調和装置1では、暖房運転においては、室内熱交換器30が冷媒の凝縮器として機能し、室外熱交換器23が冷媒の蒸発器として機能する。
(3-3)除湿運転
除湿運転の開始前に、制御部50には、例えば、リモートコントローラ55から除湿運転が指示される。除湿運転時には、制御部50は、四路切換弁22を、図2において実線で示されている状態に切り換える。
除湿運転時には、四路切換弁22は、第1ポートP1と第2ポートP2の間で冷媒を流し、第3ポートP3と第4ポートP4の間で冷媒を流す。そのため、除湿運転時と冷房運転時とでは、冷媒回路10の冷媒の流れる向きは同じになる。
除湿運転には第1除湿運転、第2除湿運転および第3除湿運転があり、制御部50には、リモートコントローラ55から、第1除湿運転、第2除湿運転および第3除湿運転の中のどのモードを選択したかの情報が送信される。
(3-3-1)第1除湿運転
第1除湿運転では、制御部50は、第2膨張弁34を全開にし、圧縮機21の運転周波数と第1膨張弁24の開度とを調整する。第1除湿運転では、室内熱交換器30の実質的に全部を蒸発域とする。
これにより、第1除湿運転は、室内温度を変化させるための能力である顕熱能力が高くなる。
ここで、室内熱交換器30の実質的に全部を蒸発域にするとは、室内熱交換器30の全部を蒸発域にするときだけでなく、室内熱交換器30において一部を除いた部分だけを蒸発域にするときも含む。
この一部(例えば、室内熱交換器30の全容積の1/3以下の部分)だけが蒸発域とならないときとしては、例えば、室内環境などによって、室内熱交換器30の冷媒出口近傍の部分が過熱域となるときなどがある。
(3-3-2)第2除湿運転
第2除湿運転では、制御部50は、第2膨張弁34を全開にし、圧縮機21の運転周波数と第1膨張弁24の開度とを調整する。
第2除湿運転では、第1熱交換部31の風上側の少なくとも一部を蒸発域にする一方、第1熱交換部31の残りの部分および第2熱交換部32を過熱域にする。
制御部50は、第2除湿運転中、蒸発域が所定容積(例えば、室内熱交換器30の全容積の2/3)以下となるように、圧縮機21および第1膨張弁24を制御する。このとき、第1膨張弁24の開度は、通常、第1除湿運転中の第1膨張弁24の開度よりも小さくなる。
第2除湿運転は、第1除湿運転よりも顕熱能力が低くなるので、室内の熱負荷が高くも低くもないとき、室温の低下を抑制しつつ、室内の除湿を行える。
(3-3-3)第3除湿運転(再熱除湿運転)
第3除湿運転では、制御部50は、第2膨張弁34の開度を調整し、圧縮機21の運転周波数を調整すると共に、第1膨張弁24の開度を全開にする。
第3除湿運転では、第2膨張弁34によって減圧するので、第1熱交換部31は凝縮器として機能し、第2熱交換部32は蒸発器として機能する。それゆえ、第2除湿運転よりも、室温の低下を抑制しつつ、室内の除湿を行うことができるので、「再熱除湿運転」とも呼ばれる。
具体的には、制御部50は、第2熱交換部32内を流れる冷媒の温度が所定範囲内に保たれるように、第2膨張弁34の開度を調整する。ここで、所定範囲としては、第2熱交換部32の表面温度が露点温度以下となるような温度が挙げられる。
第3除湿運転時の四路切換弁22は、圧縮機21から吐出される高温高圧のガス冷媒を室外熱交換器23および第1熱交換部31に流す。
室外熱交換器23では、冷媒と、室外ファン28により供給される室外の空気との間で熱交換が行われる。第1熱交換部31では、冷媒と、室内ファン38により供給される室内の空気との間で熱交換が行われる。
第1熱交換部31に流入してきた冷媒は、室内空気に放熱しながら凝縮した後、第2膨張弁34に流入し減圧される。第2膨張弁34で減圧された冷媒は、第2熱交換部32に流入する。
第2熱交換部32は、蒸発器として機能しているため、冷媒は室内空気の熱を吸収しながら蒸発する。第2熱交換部32の表面温度が露点温度以下となる範囲を満たすような値となっており、室内空気は、第1熱交換部31において温められ、第2熱交換部32によって除湿される。
第2熱交換部32での熱交換により吸熱した冷媒は、四路切換弁22およびアキュムレータ27を経由して、圧縮機21に吸入される。
室内熱交換器30で加温除湿された空気が室内機3から吹出されることで、室内の除湿が行われる。
(4)第2膨張弁34の構成
図4は、第2膨張弁34の内部構造を示す断面図である。図4において、第2膨張弁34は、弁の開閉機構である第1機構41および第2機構42、それらの機構を駆動する駆動部44、およびそれらの機構を収容するハウジング45を含む。
(4-1)第1機構41
第1機構41は、第1弁座41aおよび第1弁体41bを含む。第1弁座41aは、直径d1の第1の貫通孔である第1弁ポート411を有している。
第1弁体41bは、円柱状の部材であり、三角錐または半球体を成す先端部412を有している。
第1弁体41bの先端部412が、第1弁座41aの第1弁ポート411を開閉する。第1弁体41bには、先端部412から離れる方向の所定位置に、他の部位の外径よりも大きい外径を有するフランジ413が設けられている。また、第1弁体41bは、フランジ413よりもさらに先端部412から離れる方向の所定領域に、雄ネジ部414が設けられている。
(4-2)第2機構42
第2機構42は、第2弁座42aおよび第2弁体42bを含む。第2弁座42aは、直径d2の第2の貫通孔である第2弁ポート421を有している。第2弁ポート421は、冷媒の出入口であり、銅管CT2が接続されている。
第2弁体42bは、両端部が鉛直方向に並ぶように配置された中空円筒状の部材であり、下端部を覆う第1壁425の一部が第1機構41の第1弁座41aを兼ねている。
また、第2弁体42bの第1壁425と第2弁体42bの側壁とを繋ぐ角にはテーパ部422が設けられている。第2弁体42bのテーパ部422が、第2弁座42aの第2弁ポート421を開閉する。
また、第2弁体42bは、第1弁座41aが設けられている第1壁425と対向する上端部を覆う第2壁426には、第3貫通孔423が設けられている。第3貫通孔423は第1弁体41bを挿入させて、第1弁体41bの外周面を支持する軸受けとして機能する。
さらに、第2弁体42bの側壁には第4貫通孔424が設けられている。冷媒は、第1弁ポート411または第4貫通孔424を介して第2弁体42bの内部に流入し、または第1弁ポート411または第4貫通孔424を介して第2弁体42bの内部から流出する。
(4-3)ガイド43
ガイド43は、内部が中空で、一端が開放端である筒状の部材であり、第2弁体42bの上部外周面を所定のクリアランスを保って覆う。第2弁体42bがガイド43の内面に沿って摺動しながらガイド43の内部を移動することもできる。
ガイド43の開放端と対向する端部には、第1弁体41bの雄ネジ部414と螺合する雌ネジ部431が設けられている。
それゆえ、本実施形態では、図4において、第1弁体41bがR方向に回転することによって、先端部412が第1弁ポート411を閉じる方向に進む。
(4-4)駆動部44
駆動部44は、棒状の第1弁体41bと同軸で繋がるロータ44aと、励磁されることによってロータ44aを回転させるコイル44bとによってステッピングモータを構成している。
ロータ44aはハウジング45の内部に配置され、コイル44bはハウジング45の外側でロータ44aと対向するように配置されている。ロータ44aが回転することによって、ロータ44aに連結された第1弁体41bも回転する。
(4-5)ハウジング45
ハウジング45は、中空円筒状の容器であり、第1機構41、第2機構42、ガイド43、および駆動部44のロータ44aを収容する。
図4に示すように、ハウジング45の2つの底面壁の一方の底面壁は、第2機構42の第2弁座42aを兼ねている。
また、ハウジング45の側壁には、銅管CT1が貫通しており、銅管CT1を介してハウジング45内に冷媒を導く、或いはハウジング45内の冷媒を外部へ導く。
(4-6)押えバネ46
押えバネ46は、ガイド43内にその内周面に沿うように配置されている。押えバネ46は、ガイド43の内部端面と第2弁体42bの端面とによって挟まれ、圧縮されている。それゆえ、第2弁体42bは、テーパ部422が第2弁ポート421を閉じる方向に押されている。
(5)第2膨張弁34の開度調整
本実施形態では、第1膨張弁24には、1つの流路を開閉して流量を制御する一般的な電子膨張弁を採用している。
一方、第2膨張弁34には、小流量から大流量へ段階的に切り換えることができる電子膨張弁を採用している。
例えば、圧縮機21が停止した後の第2膨張弁34前後の圧力差が大きいときには、第2膨張弁34を通過する冷媒量を、図6に示すような第1流量Q1以下の小流量にすることによって、第2膨張弁34前後の圧力差に関係なく開度調整を可能とすることができる。
「第2膨張弁34前後の圧力差」とは、第2膨張弁34からみて第1熱交換部31側の圧力と、第2膨張弁34からみて第2熱交換部32側の圧力との差を意味する。
一方、当該圧力差が所定値以下になれば、第2膨張弁34を通過する冷媒量を図6に示すような第1流量Q1よりも大きい第2流量Q2になるまで弁開度を拡げ、一挙に冷媒を流すことによって、第2膨張弁34前後の圧力差をさらに小さくすることができる。
圧力差を小さくすることができると、圧縮機の前後差圧が小さくなるので、次回の圧縮機運転時に油が逆流することによる油面切れを防止することができる。
以下、図5A、図5Bおよび図5Cを参照しながら第2膨張弁34の流量特性について説明する。
図5Aは、第2膨張弁34の第1機構41によって流量調整しているときの第1弁体41bの位置を示す、当該第2膨張弁34の部分断面図である。
図5Aにおいて、第2弁座42aの第2弁ポート421は、第2弁体42bのテーパ部422によって完全に閉じられている。
第1弁座41aの第1弁ポート411は、第1弁体41bの先端部412との間に隙間があり、第1熱交換部31から第2熱交換部32に向かう冷媒がその隙間を通過する際に、第2熱交換部32における目標蒸発圧力まで減圧される。
図5Bは、第1弁ポート411が全開となるまで、第1弁体41bの先端部412が第1弁ポート411から離間したときの第1弁体41bの位置を示す、当該第2膨張弁34の部分断面図である。
図5Bにおいて、第1弁体41bは、フランジ413が第2弁体42bに当たる位置まで上昇して停止している。第1熱交換部31から第2熱交換部32に向かう冷媒は、第1弁体41bの先端部412が第1弁ポート411にまったく入り込んでいないので、第1熱交換部31から第2熱交換部32に向かう冷媒が第1弁ポート411を通過する際に減圧される程度は、図5Aの状態に比べて少ない。
本実施形態では、第1弁体41bの先端部412が第1弁ポート411を閉塞した位置を原点位置として、駆動部44のコイル44bに所定パルスを入力すれば、図5Bにおける位置まで移動することができる。一例として、本実施形態では、駆動部44のコイル44bに150パルス程度を入力すれば、図5Bにおける位置まで移動することができる。
図5Cは、第2弁ポート421が全開となるまで、第2弁体42bのテーパ部422が第2弁ポート421から離間したときの第1弁体41bおよび第2弁体42bの位置を示す、当該第2膨張弁34の部分断面図である。
第2膨張弁34を図5Cの状態にするには、第1弁体41bを図5Bの状態からL方向にさらに回転させて、フランジ413によって第2弁体42bを第2弁ポート421から離れる方向に移動させれば、実現できる。
銅管CT1側が高圧である場合、第2弁体42bには押えバネ46によるバネ力に加えて、高低圧差による力が第2弁ポート421を閉じる方向に作用しているので、第2弁体42bを第2弁ポート421から離れる方向に移動させる力は、第1弁体41bを第1弁ポート411から離れる方向に移動させる力よりも大きくなる。
銅管CT2側を高圧にすると、押えバネ46によるバネ力よりも高低圧差による力が大きいので、銅管CT1が高圧である場合に比べて、小さい力で第2弁体42bを第2弁ポート421から離れる方向に移動させることができる。
図6は、第2膨張弁34への入力パルス数と流量との関係を示すグラフである。図6において、パルス数0の位置は第1弁ポート411および第2弁ポート421が閉塞されている状態である。
図6に記載の「第1範囲」は、第2膨張弁34が第1弁ポート411の開度を調整して流量を制御する範囲である。「第2範囲」は、第2膨張弁34が第2弁ポート421の開度を調整して流量を制御する範囲である。
図6に示すように、第2範囲では、第1範囲よりも大きな流量を制御することができるので、制御部50は、第2膨張弁34の流量特性を小流量特性から大流量特性へ段階的に切り換えることができる。
(6)均圧制御
空気調和装置の技術分野における均圧制御とは、一般的には、暖房運転サイクルから冷房運転サイクルへ切り換える前に、或いは冷房運転サイクルから暖房運転サイクルに切り換える前に、圧縮機を停止させて、所定時間の待機を行い、この間に冷媒回路内の高低差圧を「0」に近い状態まで低減する制御である。
しかしながら、本実施形態に係る空気調和装置1では、同じ冷房運転サイクルである第3除湿運転(再熱除湿運転)から冷房運転へ切り換える前にも均圧制御を行っている。
第3除湿運転では、室外熱交換器23と室内熱交換器30の第1熱交換部31とが凝縮器として機能し、室内熱交換器30の第2熱交換部32が蒸発器として機能するので、第2膨張弁34の前後で高低圧差が生じる。
一方、冷房運転では、室外熱交換器23が凝縮器として機能し、室内熱交換器30の第1熱交換部31および第2熱交換部32がともに蒸発器として機能する必要があるので、従来は、第3除湿運転から冷房運転へ切り換える前に、冷媒回路10内の高低圧差を解消するため、暖房運転サイクルに切り換えた上で、第2膨張弁34を全開にしていた。
但し、一挙に第2膨張弁34を全開にすると、除湿運転時に蒸発器として使用していた部分に高温冷媒が流入し、当該部分周辺の凝縮水が再蒸発し、ユーザーに不快感を与える可能性があることが、出願人により確認されている。
そこで、本実施形態に係る空気調和装置1では、第3除湿運転サイクルから暖房運転サイクルに切り換えることなく、第2膨張弁34の前後で高低圧差を解消するために、第2膨張弁34の開度を2段階で大きくする制御を行っている。
図7は、第3除湿運転(再熱除湿運転)から冷房運転に切り換えるまでのタイムチャートである。
図8は、第3除湿運転(再熱除湿運転)から冷房運転に切り換えるまでの制御を示すフローチャートである。
図7において、第3除湿運転(再熱除湿運転)中、圧縮機21は運転周波数f1で運転され、第1膨張弁24は全開状態である。第1膨張弁24は、全閉状態から第1膨張弁24のコイルに500パルスを入力することによって全開状態となるように構成されている。
第2膨張弁34では、第1弁ポート411の開度が、図5Aに示すような開度であって、全閉状態からコイル44bにxパルスが入力されたときの開度が維持されている。xパルスは、150パルス未満である。
(ステップS1)
図8のステップS1において、制御部50は、運転モードを冷房運転へ切り換える指令の有無を判定する。切換指令の有無は、ユーザーがリモートコントローラ55を介して運転モードを冷房運転に切り換えたか否かで判断する。制御部50は、冷房運転への切換指令が有ると判断したときは、ステップS2へ進む。
(ステップS2)
制御部50は、図7に示すように、圧縮機21の運転を維持したまま、第1膨張弁24をその開度が最小開度になるように動作させて計時を開始し、第2膨張弁34の第1弁ポート411を全開にする。
以後、第1膨張弁24をその開度が最小開度になるように動作させて計時を開始した時点をt0として、経過時間の測定の起点とする。
第1膨張弁24は、閉方向へ機械的限界まで動作させても開度が完全に0にはならないように構成されており、最小開度がいわゆる全閉状態に相当する。
第2膨張弁34の第1弁ポート411は、全閉状態からコイル44bに150パルスが入力されると全開状態となるので、制御部50は、コイル44bに「150-x」パルスを入力すればよい。
第1弁ポート411の全開状態は、第1膨張弁24を最小開度になるように動作させてからt1以上維持させる。これは、第2膨張弁34前後の圧力差を第3除湿運転時よりも小さくするためである。t1は60秒以上が望ましい。
(ステップS3)
制御部50は、計時を開始してからの経過時間tがt1に到達したか、または第2膨張弁34下流側の温度Tが0℃を下回ったか否かを判定する。温度Tは、温度センサ341によって検知されている。制御部50は、経過時間tがt1に到達した、または第2膨張弁34下流側の温度Tが0℃を下回ったと判断したとき、ステップS4へ進む。
(ステップS4)
制御部50は、圧縮機21の運転周波数をf0へ低下させる。この時点では、第2膨張弁34から第2熱交換部32を経て圧縮機21に到る区間の圧力が、第1膨張弁24および第1熱交換部31を経て第2膨張弁34に到る区間の圧力とほぼ同じになっている。仮に、圧縮機21の運転周波数をf1のまま維持すると、第2膨張弁34から第2熱交換部32を経て圧縮機21に到る区間の圧力が、第1膨張弁24および第1熱交換部31を経て第2膨張弁34に到る区間の圧力よりも小さくなり、再び圧力差が生じる。それを防止するために、圧縮機21の運転周波数をf0へ低下させている。
(ステップS5)
制御部50は、計時を開始してからの経過時間tがt2に到達したか否かを判定する。制御部50は、経過時間tがt2に到達したと判断したとき、ステップS6へ進む。
(ステップS6)
制御部50は、図7に示すように、第2膨張弁34の第2弁ポート421を全開にするための動作を行う。先のステップS2において、第1膨張弁24を最小開度になるように動作させると同時に、第1弁ポート411の開度を全開にしていたので、第2膨張弁34前後の圧力差は、第3除湿運転時よりも小さくなっており、第2弁ポート421を閉塞していた第2弁体42bは第2膨張弁34前後の圧力差によって動作が阻害されることはなく、押えバネ46の力に抗して移動する。
第2膨張弁34の第2弁ポート421は、全閉状態からコイル44bに500パルスが入力されると全開状態となるので、制御部50は、コイル44bに対して、500パルスから150パルスを差し引いた350パルスを入力すればよい。
(ステップS7)
制御部50は、計時を開始してからの経過時間tがt3に到達したか否かを判定する。制御部50は、経過時間tがt3に到達したと判断したとき、ステップS8へ進む。t3は、3分を超えない。
(ステップS8)
制御部50は、冷房運転の制御を開始する。具体的には、第1膨張弁24の開度を初期開度に向けて動作させるとともに、圧縮機21の運転周波数を第3除湿運転時のf1よりも大きいf2に向けて上昇させる。
既に、第2膨張弁34から第2熱交換部32を経て圧縮機21に到る区間の圧力が、第1膨張弁24および第1熱交換部31を経て第2膨張弁34に到る区間の圧力とほぼ同じになっているので、圧縮機21の運転周波数を安全に上昇させることができる。
第1膨張弁24の開度は最小開度であるので、コイルにyパルスが入力されれば初期開度となる。
上記の通り、本実施形態に係る空気調和装置1では、四路切換弁22による流路の切り換えを行うことなく、第3除湿運転から冷房運転への切り換えが行われるので、切換時間が短縮する。
また、圧縮機21を停止することなく、第1膨張弁24の開度を最小開度にし、第2膨張弁34の第1弁ポート411を全開にするので、第2膨張弁34前後の圧力差が早期に小さくなり、その後、第2膨張弁34の第2弁ポート421が全開となる。その結果、第3除湿運転時に蒸発器として使用していた第2熱交換部32に高温冷媒が瞬時に流入して凝縮水を再蒸発させてしまうような事態は回避される。
(7)特徴
(7-1)
空気調和装置1では、運転を第3除湿運転(再熱除湿運転)から冷房運転へ切り換える場合において、第1膨張弁24の開度を小さくすることによって、第1膨張弁24と第2膨張弁34との間の圧力が下がるので、第2膨張弁34前後の圧力差が小さくなる。
その結果、冷媒の循環方向を変えることなく第2膨張弁34前後の圧力差を小さくすることができるので、第2膨張弁34の開動作が容易になり、第3除湿運転から冷房運転への切換時間の短縮にもなる。
また、第2膨張弁34前後の圧力差が低下した後に、第2膨張弁34の開度を大きくするので、第3除湿運転時に蒸発器として使用していた第2熱交換部32に高温冷媒が瞬時に流入して凝縮水を再蒸発させてしまうような事態を回避することができる。
(7-2)
空気調和装置1では、室内熱交換器30が、第1熱交換部31と第2熱交換部32とを有し、第2膨張弁34が第1熱交換部31と第2熱交換部32との間に配置されているので、第3除湿運転時には、第1熱交換部31を放熱器、第2熱交換部32を蒸発器として利用する再熱除湿運転が可能である。
(7-3)
空気調和装置1では、制御部50が、第1膨張弁24の開度を第3除湿運転時よりも小さくし、第2膨張弁34前後の圧力差が第3除湿運転時よりは小さい所定値以下になった後、第2膨張弁34の開度を第3除湿運転時より大きくする。第2膨張弁34前後の圧力差が所定値以下になっているので、第2膨張弁34の開度を冷房運転時の開度にする動作が当該圧力差によって阻害されることはない。
(7-4)
空気調和装置1は、制御部50が、第1膨張弁24の開度を第3除湿運転時より小さくした後、3分以内に第2膨張弁34の開度を第3除湿運転時よりも大きくする。その結果3分以内に、運転が第3除湿運転から冷房運転へ切り換えられるので、スムーズな運転切換が可能である。
(7-5)
空気調和装置1では、第2膨張弁34が電子膨張弁であり、入力を制御することによって弁開度を調整することができるので、電磁弁に比べて弁開度の微調整が容易である。
(7-6)
空気調和装置1では、第1膨張弁24を第3除湿運転時よりも小さくしている間、圧縮機21の運転を継続させることによって、第2膨張弁34前後の圧力差を、圧縮機21の運転を停止させる場合よりも早期に低下させることができる。その結果、第2膨張弁34の開度を第3除湿運転時よりも大きくする時期を早めることができる。その結果、第3除湿運転から冷房運転への切換時間を短くすることができる。
(7-7)
空気調和装置1では、第1膨張弁24を第3除湿運転時よりも小さくしている間、圧縮機21の運転周波数を第3除湿運転時よりも低下させて圧縮機21の運転を継続する。それによって、第2膨張弁34の流入口側(第1熱交換部31側)の冷媒圧力よりも流出口側(第2熱交換部32側)の冷媒圧力が下がり過ぎないようにする。
(7-8)
空気調和装置1では、第2膨張弁34の開度を第3除湿運転時の開度から冷房運転時の開度に変更する場合において、第2膨張弁34の第2弁ポート421を開ける前に、第1膨張弁の開度を第3除湿運転時よりも小さくし、第2膨張弁34の第1弁ポート411を全開にする。それによって、第1膨張弁24と第2膨張弁34との間の圧力が下がるので、第2膨張弁34前後の圧力差が小さくなる。
その結果、冷媒の循環方向を変えることなく第2膨張弁34前後の圧力差を小さくすることができ、従来のような、第3除湿運転時に蒸発器として使用していた第2熱交換部32に高温冷媒が瞬時に流入して凝縮水を再蒸発させてしまうような事態を回避することができる。
また、冷媒の循環方向を変える必要がないので、第3除湿運転から冷房運転への切換時間が短縮される。
さらに、第2膨張弁34は、流量が異なる2つの第1弁ポート411から第2弁ポート421へ切り換える構成であるので、2つの流量特性を有しており、流量特性を小流量特性から大流量特性へ段階的に切り換えることができる。
(8)変形例
上記実施形態では、第2膨張弁34の流量特性を利用して、四路切換弁22による流路切換を行うことなく第3除湿運転を冷房運転に切り換える動作を説明した。
ここでは、室内熱交換器30と第1膨張弁24との間に設置された、第2膨張弁34の開度を絞る第4除湿運転から、第2膨張弁34の開度を全開にする冷房運転へ切り換える動作について説明する。
図9は、変形例に係る空気調和装置101の冷媒回路図である。図9の冷媒回路図と図2の冷媒回路図との違いは、第2膨張弁34が室内熱交換器30の第1熱交換部31と第1膨張弁24との間に配置されている点である。その他の構成および使用される部品は図2と同じであるので、以下、同じ名称および符号を用いて動作を説明する。
図9において、第2膨張弁34は、室内熱交換器30の第1熱交換部31の全部または一部を蒸発器とする第4除湿運転を行う際に利用される。
第4除湿運転では、冷房運転と同様に、室外熱交換器23が凝縮器として機能し、室内熱交換器30が蒸発器として機能する。室内熱交換器30の第1熱交換部31および第2熱交換部32が蒸発器として利用されるので、第2膨張弁34の絞り度合いによって、第2熱交換部32の過熱領域が変わる。
第4除湿運転では、制御部50が第2膨張弁34の開度を絞ることによって、冷房運転時に比べて過熱領域が大きくなる。冷房運転では、制御部50は、第2膨張弁34の開度を全開にする。
また、第4除湿運転では、第1膨張弁24を全開にして第2膨張弁34で減圧しており、第2膨張弁34の前後で高低圧差が生じる。
仮に、第4除湿運転から冷房運転へ切り換える前に、冷媒回路10内の高低圧差を解消するために、一挙に第2膨張弁34を全開にすると、第4除湿運転時に第1熱交換部31に高温冷媒が流入し、第1熱交換部31周辺の凝縮水が再蒸発し、ユーザーに不快感を与える可能性がある。また、第2膨張弁34前後の圧力差が大きく、第2膨張弁34による全開動作が阻害される可能性が高い。
そこで、本変形例に係る空気調和装置101では、第2膨張弁34の前後の圧力差を解消するために、第2膨張弁の開度を2段階で大きくする制御を行っている。
変形例に係る空気調和装置101では、第2膨張弁34の開度を第4除湿運転時の開度から冷房運転時の開度に変更する場合において、第2膨張弁34の第2弁ポート421を開ける前に、第1膨張弁24の開度を第4除湿運転時よりも小さくし、第2膨張弁34の第1弁ポート411を全開にすることによって、第1膨張弁24と第2膨張弁34との間の圧力が下がるので、第2膨張弁34前後の圧力差が小さくなる。
その結果、第1熱交換部31は低圧のまま第2膨張弁34前後の圧力差を小さくすることができるので、第4除湿運転時に蒸発器として使用していた第1熱交換部31に高温冷媒が瞬時に流入して凝縮水を再蒸発させてしまうような事態を回避することができる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1 空気調和装置
10 冷媒回路
21 圧縮機
22 四路切換弁
23 室外熱交換器(第1熱交換器)
24 第1膨張弁(第1弁)
30 室内熱交換器(第2熱交換器)
31 第1熱交換部(第2熱交換器)
32 第2熱交換部(第2熱交換器)
34 第2膨張弁(第2弁)
41 第1機構
42 第2機構
50 制御部
52 第1制御部(制御部)
53 第2制御部(制御部)
101 空気調和装置
411 第1弁ポート(第1流路)
421 第2弁ポート(第2流路)
特開2006-177599号公報

Claims (8)

  1. 除湿運転および冷房運転を行う空気調和装置において、
    圧縮機(21)、第1熱交換器(23)、第1弁(24)、第2弁(34)および第2熱交換器(32)によって冷凍サイクルを構成する冷媒回路(10)と、
    前記第1弁(24)および前記第2弁(34)の開度を調整する制御部(50)と、
    を備え、
    前記第1弁(24)および前記第2弁(34)は流量調整が可能な弁であって、
    前記制御部(50)は、運転を除湿運転から冷房運転へ切り換える場合において、前記第1弁(24)の開度を小さくする第1制御を実行した後に、前記第2弁(34)の開度を大きくする第2制御を実行する、
    空気調和装置(1)。
  2. 前記第2熱交換器は、第1熱交換部(31)と第2熱交換部(32)とを有し、
    前記第2弁(34)は、前記第1熱交換部(31)と前記第2熱交換部(32)との間に配置される、
    請求項1に記載の空気調和装置(1)。
  3. 前記制御部(50)は、前記第1制御を実行し、前記第2弁(34)前後の圧力差が所定値以下になった後、前記第2制御を実行する、
    請求項1または請求項2に記載の空気調和装置(1)。
  4. 前記制御部(50)は、前記第1制御を実行後、3分以内に前記第2制御を実行する、
    請求項1または請求項2に記載の空気調和装置(1)。
  5. 前記第2弁(34)は、電子膨張弁である、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  6. 前記制御部(50)は、前記第1制御を実行している間、前記圧縮機(21)の運転を継続する、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  7. 前記制御部(50)は、前記第1制御を実行している間、前記圧縮機(21)の回転数を低下させる、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  8. 前記第2弁(34)は、
    最大で第1流量を流す第1流路を開閉する第1機構と、
    前記第1流量よりも大きい第2流量を流す第2流路を開閉する第2機構と、
    を有し、
    前記制御部(50)は、前記第2弁(34)の前記第2流路を開ける前に、前記第1弁(24)の開度を小さくする、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
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