JP2023049459A - プロテクタ - Google Patents
プロテクタ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023049459A JP2023049459A JP2021159203A JP2021159203A JP2023049459A JP 2023049459 A JP2023049459 A JP 2023049459A JP 2021159203 A JP2021159203 A JP 2021159203A JP 2021159203 A JP2021159203 A JP 2021159203A JP 2023049459 A JP2023049459 A JP 2023049459A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lock
- protector
- fixing
- lock receiving
- opening
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000001012 protector Effects 0.000 title claims abstract description 160
- 238000003780 insertion Methods 0.000 claims abstract description 69
- 230000037431 insertion Effects 0.000 claims abstract description 69
- 238000000465 moulding Methods 0.000 claims abstract description 69
- 210000000078 claw Anatomy 0.000 claims abstract description 57
- 230000004308 accommodation Effects 0.000 claims description 56
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 claims description 6
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 4
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 4
- 230000003014 reinforcing effect Effects 0.000 description 8
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 6
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 2
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 2
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 2
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 230000035515 penetration Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Details Of Indoor Wiring (AREA)
Abstract
【課題】スライド型を用いることなく固定部周辺の領域を成形できるとともに、且つ、金型の大型化を抑制できるプロテクタを提供する。【解決手段】プロテクタ本体31は、取付対象に第1の方向D1に挿入される固定部45と、固定部45の近傍に位置する第1ロック部61とを有する。蓋体32は、第1ロック孔92を備える第1ロック受け部91を有する。固定部45は、第1の方向D1に延びる取付支柱51と係合爪52とを有する。第3の方向D3は、第1の方向D1及び第2の方向D2の各々と垂直をなす方向から見て第1の方向D1と反対向きの方向である。第1ロック部61は、第1ロック孔92に挿入される第1挿入部62と、第3の方向D3と交差する第4の方向D4に第1挿入部62から突出する第1ロック突部63とを有する。固定部45及び第1ロック部61は、第1の方向D1と垂直な第2の方向D2が各々を成形する金型の開閉方向になる形状である。【選択図】図8
Description
本開示は、プロテクタに関するものである。
従来、自動車等の車両に搭載されるワイヤハーネスには、電線と、電線を保護する管状のプロテクタとを備えたものがある。このようなプロテクタには、溝状の収容凹部を有するプロテクタ本体と、収容凹部の開口を覆う蓋部とを備えるものがある。収容凹部には、電線における当該電線の長さ方向の一部が配置される。また、プロテクタ本体及び蓋体のいずれか一方は、プロテクタを車体パネルなどの取付対象に固定するための固定部を有することがある。固定部は、例えば矢じり型をなしている。矢じり型の固定部は、同固定部の弾性を利用して取付対象が有する固定孔に嵌め込まれることにより、プロテクタを取付対象に固定する。
プロテクタが金型を用いて形成される樹脂成形品である場合、プロテクタが矢じり型の固定部を有すると、プロテクタにおける固定部付近がアンダーカットになる可能性がある。プロテクタがアンダーカットを有する形状であると、プロテクタを形成する金型に、例えばスライド型を設けることになる。金型にスライド型を設けると、金型にスライド型を設けない場合に比べて、金型の加工や調整に時間がかかったり、コストが高くなったりする。
そこで、例えば、特許文献1に記載されたプロテクタは、プロテクタ本体の外面から突出する延在部と、延在部の先端にヒンジを介して連結された回動板とを有する。固定部は、回動板から突出している。プロテクタの成形時には、回動板は、プロテクタ本体に対してスライド型を必要としない位置に設定される。即ち、回動板は、同回動板のプロテクタ本体に対する位置が、回動板及び固定部を成形する金型の開閉方向と、プロテクタ本体及び蓋体を成形する金型の開閉方向とが一致する位置で形成される。このため、金型にスライド型を設けることなく、プロテクタ本体、蓋体及び固定部を有するプロテクタを成形できる。そして、金型から取り出されたプロテクタにおいて回動板が回動されることにより、固定部は、プロテクタを取付対象に取り付けるための位置に配置される。例えば、回動板が回動されることにより、1つの固定部は、蓋体と対向する位置であって金型の開閉方向に蓋体と重なる位置に配置される。
しかしながら、特許文献1に記載されているように、スライド型の使用を避けるためにプロテクタに固定部が突出する回動板を備えると、金型が大型化する。金型の大型化は、製造コストを増大させる一因になる。
本開示の目的は、スライド型を用いることなく固定部周辺の領域を成形できるとともに、且つ、金型の大型化を抑制できるプロテクタを提供することにある。
本開示のプロテクタは、溝状をなす収容凹部を備える電線配置部を有するプロテクタ本体と、前記収容凹部の開口を覆う被覆部を有する蓋体と、を備える樹脂成形品のプロテクタであって、前記プロテクタ本体は、前記プロテクタ本体を取付対象に固定するために前記取付対象に第1の方向に挿入される固定部と、前記固定部の近傍に位置する第1ロック部とを有し、前記蓋体は、第1ロック孔を備える第1ロック受け部を有し、前記固定部は、前記第1の方向に延びる取付支柱と、前記取付支柱の先端領域から前記取付支柱の基端に近づく方向に延び弾性を有する少なくとも1つの係合爪とを有するとともに、前記第1の方向と垂直をなす第2の方向が前記固定部を成形する金型の開閉方向になる形状であり、前記第1の方向と垂直をなし且つ前記第2の方向と垂直をなす方向から見て前記第1の方向と反対向きの方向を第3の方向とすると、前記第1ロック部は、前記第3の方向に前記第1ロック孔に挿入される第1挿入部と、前記第2の方向から見て前記第3の方向と交差する第4の方向に前記第1挿入部から突出し前記第1挿入部が前記第1ロック孔に挿入されているときに前記第1ロック受け部に引っ掛かる第1ロック突部とを有するとともに、前記第2の方向が前記第1ロック部を成形する金型の開閉方向になる形状であり、前記第1ロック突部が前記第1ロック受け部に引っ掛かることにより、前記被覆部の少なくとも一部が前記開口を覆う状態に維持されるプロテクタである。
本開示のプロテクタによれば、スライド型を用いることなく固定部周辺の領域を成形できるとともに、且つ、金型の大型化を抑制できる。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のプロテクタは、
[1]溝状をなす収容凹部を備える電線配置部を有するプロテクタ本体と、前記収容凹部の開口を覆う被覆部を有する蓋体と、を備える樹脂成形品のプロテクタであって、前記プロテクタ本体は、前記プロテクタ本体を取付対象に固定するために前記取付対象に第1の方向に挿入される固定部と、前記固定部の近傍に位置する第1ロック部とを有し、前記蓋体は、第1ロック孔を備える第1ロック受け部を有し、前記固定部は、前記第1の方向に延びる取付支柱と、前記取付支柱の先端領域から前記取付支柱の基端に近づく方向に延び弾性を有する少なくとも1つの係合爪とを有するとともに、前記第1の方向と垂直をなす第2の方向が前記固定部を成形する金型の開閉方向になる形状であり、前記第1の方向と垂直をなし且つ前記第2の方向と垂直をなす方向から見て前記第1の方向と反対向きの方向を第3の方向とすると、前記第1ロック部は、前記第3の方向に前記第1ロック孔に挿入される第1挿入部と、前記第2の方向から見て前記第3の方向と交差する第4の方向に前記第1挿入部から突出し前記第1挿入部が前記第1ロック孔に挿入されているときに前記第1ロック受け部に引っ掛かる第1ロック突部とを有するとともに、前記第2の方向が前記第1ロック部を成形する金型の開閉方向になる形状であり、前記第1ロック突部が前記第1ロック受け部に引っ掛かることにより、前記被覆部の少なくとも一部が前記開口を覆う状態に維持されるプロテクタである。
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のプロテクタは、
[1]溝状をなす収容凹部を備える電線配置部を有するプロテクタ本体と、前記収容凹部の開口を覆う被覆部を有する蓋体と、を備える樹脂成形品のプロテクタであって、前記プロテクタ本体は、前記プロテクタ本体を取付対象に固定するために前記取付対象に第1の方向に挿入される固定部と、前記固定部の近傍に位置する第1ロック部とを有し、前記蓋体は、第1ロック孔を備える第1ロック受け部を有し、前記固定部は、前記第1の方向に延びる取付支柱と、前記取付支柱の先端領域から前記取付支柱の基端に近づく方向に延び弾性を有する少なくとも1つの係合爪とを有するとともに、前記第1の方向と垂直をなす第2の方向が前記固定部を成形する金型の開閉方向になる形状であり、前記第1の方向と垂直をなし且つ前記第2の方向と垂直をなす方向から見て前記第1の方向と反対向きの方向を第3の方向とすると、前記第1ロック部は、前記第3の方向に前記第1ロック孔に挿入される第1挿入部と、前記第2の方向から見て前記第3の方向と交差する第4の方向に前記第1挿入部から突出し前記第1挿入部が前記第1ロック孔に挿入されているときに前記第1ロック受け部に引っ掛かる第1ロック突部とを有するとともに、前記第2の方向が前記第1ロック部を成形する金型の開閉方向になる形状であり、前記第1ロック突部が前記第1ロック受け部に引っ掛かることにより、前記被覆部の少なくとも一部が前記開口を覆う状態に維持されるプロテクタである。
この構成によれば、プロテクタ本体において固定部の近傍に第1ロック突部を有する第1ロック部が配置されている。且つ、第1ロック孔を備える第1ロック受け部は、蓋体に配置されている。
ここで、プロテクタ本体において固定部の近傍に第3の方向に貫通する第1ロック孔を備える第1ロック受け部が配置される場合を考える。この場合、第3の方向と平行な方向に沿って第1ロック孔に挿入される第1ロック部は、蓋体に配置される。そして、この場合、スライド型を用いなければ、第1ロック受け部を成形する金型は、第3の方向に沿った方向が開閉方向になる。また、固定部は、第1の方向に延びる取付支柱と当該取付支柱から延びる係合爪とを有する矢じり型をなす。そのため、固定部を成形する金型の開閉方向を、第3の方向に沿った方向とすることは困難である。従って、固定部を成形する金型と、固定部の近傍に位置する第1ロック受け部を成形する金型との開閉方向を統一することは困難である。従って、固定部と当該固定部の近傍に位置する第1ロック受け部とをスライド型を有していない一組の金型で成形することは困難である。
これに対して、上記構成によれば、固定部の近傍に位置する第1ロック部は、第1挿入部から突出する第1ロック突部を有する形状である。即ち、第1ロック部は、第1ロック孔を備えない形状である。そして、第2の方向から見て第1ロック突部は、第1ロック孔への第1挿入部の挿入方向である第3の方向と交差する第4の方向に第1挿入部から突出した形状である。このため、第1ロック突部を成形する金型の開閉方向を、第2の方向とすることができる。即ち、第1ロック部を成形する金型の開閉方向を、固定部を成形する金型の開閉方向と同じ第2の方向に統一できる。従って、スライド型を用いなくとも、固定部と当該固定部の近傍に位置する第1ロック部とを同じ金型で成形できる。更に、固定部を成形する金型と第1ロック部を成形する金型との開閉方向を統一するために、回動板及びヒンジ部をプロテクタに備えなくてもよい。これらのことから、スライド型を用いることなく固定部周辺の領域を成形できるとともに、且つ、金型の大型化を抑制できる。
[2]前記第4の方向は、前記第3の方向に対して垂直をなしており、前記第1ロック突部は、前記第3の方向と垂直な平面状をなす被係合面を有しており、前記被係合面が前記第3の方向と反対方向から前記第1ロック受け部に当接することにより前記第1ロック受け部に引っ掛かることが好ましい。
この構成によれば、被係合面が第1ロック受け部に当接することにより、被覆部の少なくとも一部が収容凹部の開口を覆う状態に容易に維持できる。また、被係合面は、第3の方向と垂直な平面状をなすため、第2の方向と平行な平面状をなしている。このため、当該被係合面を有する第1ロック突部を、第2の方向に開閉される金型によって容易に成形できる。
[3]前記第1ロック受け部は、前記被覆部の外面から前記第4の方向に突出する一対の支持部と、前記一対の支持部同士を連結する係合部とを有し、前記一対の支持部は、前記第2の方向に離れており、前記第1ロック孔は、前記第1ロック受け部を前記第3の方向に貫通する、前記一対の支持部及び前記係合部の内側の空間であり、前記第1ロック突部は、前記第3の方向と反対方向から前記係合部に引っ掛かることが好ましい。
この構成によれば、第1ロック突部が第3の方向と反対方向から係合部に引っ掛かることにより、第1ロック部は第1ロック受け部に容易に引っ掛かることができる。従って、被覆部の少なくとも一部が収容凹部の開口を覆う状態に容易に維持できる。
[4]前記プロテクタ本体は、前記電線配置部の外面から突出する固定基部を有し、前記固定部及び前記第1ロック部は、前記固定基部から突出していることが好ましい。
この構成によれば、固定部の近傍に第1ロック部を配置しやすくなる。
この構成によれば、固定部の近傍に第1ロック部を配置しやすくなる。
[5]前記第1の方向と垂直をなし且つ前記第2の方向と垂直をなす第5の方向における前記取付支柱の両端面は、前記第5の方向に対して垂直な平面状をなしており、前記固定部は、前記取付支柱の前記両端面からそれぞれ延びる2つの前記係合爪を有し、各前記係合爪は、前記係合爪の基端から先端に向かうにつれて前記取付支柱から離れるとともに、前記第1の方向と平行な方向から見て前記第5の方向に沿って直線的に延びていることが好ましい。
この構成によれば、矢じり型の固定部を、第2の方向に開閉される金型によって容易に成形できる。
[6]前記電線配置部と前記被覆部とは、電線における長さ方向の一部を内部に収容する管状の電線収容部を構成しており、前記電線収容部は、前記第2の方向に沿って直線的に延びる第1収容部と、前記第2の方向と交差する方向に沿って直線的に延びる第2収容部と、前記第1収容部と前記第2収容部とを連結する第3収容部とを有することが好ましい。
[6]前記電線配置部と前記被覆部とは、電線における長さ方向の一部を内部に収容する管状の電線収容部を構成しており、前記電線収容部は、前記第2の方向に沿って直線的に延びる第1収容部と、前記第2の方向と交差する方向に沿って直線的に延びる第2収容部と、前記第1収容部と前記第2収容部とを連結する第3収容部とを有することが好ましい。
この構成によれば、曲がり角を有する形状のプロテクタにおいて、スライド型を用いることなく固定部周辺の領域を成形できるとともに、且つ、金型の大型化を抑制できる。
[7]前記固定部、前記第1ロック部及び前記第1ロック受け部は、前記第1収容部に位置していることが好ましい。
[7]前記固定部、前記第1ロック部及び前記第1ロック受け部は、前記第1収容部に位置していることが好ましい。
この構成によれば、固定部及び第1ロック部を、第2の方向に開閉される金型によって成形される形状にすることが容易になる。
[8]前記プロテクタ本体は、第2ロック孔を備える少なくとも1つの第2ロック受け部を有し、前記蓋体は、前記第2ロック受け部と同数の第2ロック部を有し、前記第2ロック部の各々は、前記第2ロック孔に挿入される第2挿入部と、前記第2挿入部から突出し前記第2挿入部が前記第2ロック孔に挿入されているときに前記第2ロック受け部に引っ掛かる第2ロック突部とを有し、前記第1ロック突部が前記第1ロック受け部に引っ掛かるとともに、前記第2ロック突部が前記第2ロック受け部に引っ掛かることにより、前記被覆部が前記開口を覆う状態に維持されることが好ましい。
[8]前記プロテクタ本体は、第2ロック孔を備える少なくとも1つの第2ロック受け部を有し、前記蓋体は、前記第2ロック受け部と同数の第2ロック部を有し、前記第2ロック部の各々は、前記第2ロック孔に挿入される第2挿入部と、前記第2挿入部から突出し前記第2挿入部が前記第2ロック孔に挿入されているときに前記第2ロック受け部に引っ掛かる第2ロック突部とを有し、前記第1ロック突部が前記第1ロック受け部に引っ掛かるとともに、前記第2ロック突部が前記第2ロック受け部に引っ掛かることにより、前記被覆部が前記開口を覆う状態に維持されることが好ましい。
この構成によれば、被覆部が収容凹部の開口を覆う状態に容易に維持できる。
[9]前記第2ロック部及び前記第2ロック受け部の組は、前記第1収容部、前記第2収容部及び前記第3収容部の各々に、少なくとも1組配置されていることが好ましい。
[9]前記第2ロック部及び前記第2ロック受け部の組は、前記第1収容部、前記第2収容部及び前記第3収容部の各々に、少なくとも1組配置されていることが好ましい。
この構成によれば、第1収容部、第2収容部及び第3収容部のうちのどの収容部においても、第2ロック部及び第2ロック受け部によって、被覆部が収容凹部の開口を覆う状態に維持できる。
[10]前記固定部は、第1固定部であり、前記プロテクタ本体は、前記電線配置部から外部に突出し前記プロテクタ本体を前記取付対象に固定するためのボルトが挿入される貫通孔を備える第2固定部を有し、前記第2固定部は、前記第2収容部に位置していることが好ましい。
この構成によれば、第1収容部に位置する第1固定部と、第2収容部に位置する第2固定部とを用いてプロテクタ本体を取付対象に固定することにより、取付対象に取り付けられたプロテクタの姿勢が安定しやすくなる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のプロテクタの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張または簡略化して示す場合がある。また、各図面において、各部分の寸法比率は、実際のものと、または別の図中のものと異なる場合がある。本明細書における「垂直」は、厳密に垂直な場合のみではなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね垂直である場合も含まれる。また、本明細書で使用される「管状」という用語は、周方向全周にわたって連続して周壁が形成されるものだけではなく、複数の部品を組み合わせて筒状をなすものや、C字形のように周方向の一部にギャップを有するものも含む。また、「管状」の外縁形状には、円形、楕円形、及び、尖った角または丸い角を有する多角形が含まれるが、これらに限定されない。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本開示のプロテクタの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張または簡略化して示す場合がある。また、各図面において、各部分の寸法比率は、実際のものと、または別の図中のものと異なる場合がある。本明細書における「垂直」は、厳密に垂直な場合のみではなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね垂直である場合も含まれる。また、本明細書で使用される「管状」という用語は、周方向全周にわたって連続して周壁が形成されるものだけではなく、複数の部品を組み合わせて筒状をなすものや、C字形のように周方向の一部にギャップを有するものも含む。また、「管状」の外縁形状には、円形、楕円形、及び、尖った角または丸い角を有する多角形が含まれるが、これらに限定されない。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以下、プロテクタの一実施形態について説明する。
図1に示すプロテクタ30は、例えば自動車等の車両に搭載されるワイヤハーネス20に備えられる。ワイヤハーネス20は、少なくとも1つの電線21と、電線21を保護するプロテクタ30とを備えている。ワイヤハーネス20は、例えば、2つの電線21を備える。なお、ワイヤハーネス20は、電線21を1つ、もしくは、3つ以上備えてもよい。ワイヤハーネス20は、2個以上の車載機器を電気的に接続する。図1では、電線21の中心線Lを一点鎖線で図示している。中心線Lは、電線21の横断面における中央を通る線である。電線21の長さ方向X1は、電線21の延びる方向であって、中心線Lに沿う方向である。
図1に示すプロテクタ30は、例えば自動車等の車両に搭載されるワイヤハーネス20に備えられる。ワイヤハーネス20は、少なくとも1つの電線21と、電線21を保護するプロテクタ30とを備えている。ワイヤハーネス20は、例えば、2つの電線21を備える。なお、ワイヤハーネス20は、電線21を1つ、もしくは、3つ以上備えてもよい。ワイヤハーネス20は、2個以上の車載機器を電気的に接続する。図1では、電線21の中心線Lを一点鎖線で図示している。中心線Lは、電線21の横断面における中央を通る線である。電線21の長さ方向X1は、電線21の延びる方向であって、中心線Lに沿う方向である。
(プロテクタ30の全体構成)
プロテクタ30は、長さ方向X1における電線21の一部を内部に収容することにより、当該プロテクタ30の内部に配置された電線21を保護する。プロテクタ30は、プロテクタ本体31と、蓋体32とを備えている。プロテクタ30は樹脂成形品である。
プロテクタ30は、長さ方向X1における電線21の一部を内部に収容することにより、当該プロテクタ30の内部に配置された電線21を保護する。プロテクタ30は、プロテクタ本体31と、蓋体32とを備えている。プロテクタ30は樹脂成形品である。
(プロテクタ本体31の構成)
図1及び図2に示すように、プロテクタ本体31は、収容凹部41を備える電線配置部42を有している。収容凹部41は、電線21が通り抜ける溝状をなしている。収容凹部41の内部には、電線21における当該電線21の長さ方向X1の一部が配置される。収容凹部41は、蓋体32によって覆われる開口41aを有する。
図1及び図2に示すように、プロテクタ本体31は、収容凹部41を備える電線配置部42を有している。収容凹部41は、電線21が通り抜ける溝状をなしている。収容凹部41の内部には、電線21における当該電線21の長さ方向X1の一部が配置される。収容凹部41は、蓋体32によって覆われる開口41aを有する。
ここで、プロテクタ30において、収容凹部41が延びる方向を延在方向Xとする。延在方向Xは、プロテクタ30を電線21が通り抜ける通り抜け方向と同じ方向である。また、延在方向Xは、プロテクタ30においては、電線21の延びる方向と同じ方向である。即ち、延在方向Xは、中心線Lに沿う方向である。また、図中に示す矢印Yは、収容凹部41の幅方向を表している。以下、収容凹部41の幅方向を、単に「幅方向Y」と記載する。幅方向Yは、延在方向Xと垂直に交差する方向である。また、図中に示す矢印Zは、収容凹部41の深さ方向を表している。以下、収容凹部41の深さ方向を、単に「深さ方向Z」と記載する。深さ方向Zは、延在方向Xと垂直に交差し、且つ、幅方向Yと垂直に交差する方向である。深さ方向Zは、収容凹部41の開口41aを覆うように蓋体32がプロテクタ本体31に対して配置されるときに、蓋体32がプロテクタ本体31に対して移動される方向に概ね一致する。以下の説明で用いる各方向は、特に断りのない限り、プロテクタ本体31及び蓋体32がプロテクタ30として相互に組み付けられている状態、即ち蓋体32が開口41aを覆っている状態での方向として説明する。なお、図2~図4のように、蓋体32が開口41aを覆っていない状態、即ち、プロテクタ本体31及び蓋体32が展開された状態を図示している図においては、延在方向X、幅方向Y及び深さ方向Zは、プロテクタ本体31についての方向を表している。
図2に示すように、電線配置部42は、収容凹部41を有することにより樋状をなしている。延在方向Xにおける収容凹部41の両端は開口している。延在方向Xにおける収容凹部41の一方の開口を第1通過口41bとするとともに、他方の開口を第2通過口41cとする。延在方向Xは、例えば、第1通過口41bから第2通過口41cに向かう方向である。収容凹部41の内面は、それぞれ延在方向Xに沿って延びる底面41d及び内側面41e,41fを有している。底面41dは、例えば、延在方向Xに長い帯状をなしている。内側面41e,41fは、幅方向Yにおける底面41dの両側にそれぞれ位置する。内側面41eと内側面41fとは、互いに対向している。内側面41eと内側面41fとは、例えば平行をなしている。因みに、幅方向Yは、一方の内側面41eから他方の内側面41fに向かう方向である。
開口41aは、延在方向Xと垂直に交差する方向に開口している。詳しくは、開口41aは、深さ方向Zと反対方向に開口している。また、開口41aは、電線配置部42において、延在方向Xに沿って第1通過口41bから第2通過口41cにわたって設けられている。因みに、深さ方向Zは、開口41aから底面41dに向かう方向である。
図1及び図3に示すように、プロテクタ本体31は、プロテクタ本体31を取付対象に固定するための第1固定部45を有している。また、プロテクタ本体31は、プロテクタ本体31を取付対象に固定するための第2固定部46を有していてもよい。取付対象は、例えば車体である。
(第2固定部46の構成)
第2固定部46は、電線配置部42から外部に突出している。第2固定部46は、例えば、第2通過口41c付近で電線配置部42の外面から外側に突出している。第2固定部46は、貫通孔46aを有する。プロテクタ本体31を取付対象に固定する際、貫通孔46aには、プロテクタ本体31を取付対象に固定するためのボルトが挿入される。第2固定部46は、貫通孔46aに挿入されるボルト及びナットにより車体に固定される。
第2固定部46は、電線配置部42から外部に突出している。第2固定部46は、例えば、第2通過口41c付近で電線配置部42の外面から外側に突出している。第2固定部46は、貫通孔46aを有する。プロテクタ本体31を取付対象に固定する際、貫通孔46aには、プロテクタ本体31を取付対象に固定するためのボルトが挿入される。第2固定部46は、貫通孔46aに挿入されるボルト及びナットにより車体に固定される。
(第1固定部45の構成)
図5に示すように、車体は、例えば、車体パネル201を有する。車体パネル201は、第1固定部45を取り付けるための固定孔202を有する。第1固定部45は、プロテクタ本体31を取付対象に固定するために取付対象に第1の方向D1に挿入される。例えば、第1固定部45は、固定孔202に第1の方向D1に挿入されることにより、プロテクタ30を車体パネル201に固定する。なお、プロテクタ30が車体パネル201に取り付けられた状態において、第1の方向D1は、車体パネル201における固定孔202の貫通方向と平行である。
図5に示すように、車体は、例えば、車体パネル201を有する。車体パネル201は、第1固定部45を取り付けるための固定孔202を有する。第1固定部45は、プロテクタ本体31を取付対象に固定するために取付対象に第1の方向D1に挿入される。例えば、第1固定部45は、固定孔202に第1の方向D1に挿入されることにより、プロテクタ30を車体パネル201に固定する。なお、プロテクタ30が車体パネル201に取り付けられた状態において、第1の方向D1は、車体パネル201における固定孔202の貫通方向と平行である。
プロテクタ本体31は、例えば、電線配置部42の外面から突出する固定基部47を有する。固定基部47は、例えば、電線配置部42における第1通過口41bのある端部領域の外面から突出している。固定基部47は、例えば、同固定基部47の外面に、第1の方向D1と垂直な平面状をなす第1面47aを有する。第1面47aは、第1の方向D1と垂直をなす第2の方向D2と平行をなしている。図中では、第2の方向D2を両矢印で図示している。なお、第2の方向D2は、第1の方向D1と垂直をなす方向であればよく、任意に設定できる。
図4に示すように、固定基部47の外形は、第2の方向D2から見て、例えば、第2固定部46の外形よりも小さい。また、第2の方向D2から見て、幅方向Yにおける固定基部47の幅は、例えば、幅方向Yにおける収容凹部41の幅よりも小さい。例えば、幅方向Yにおける固定基部47の幅は、幅方向Yにおける収容凹部41の幅の2分の1程度である。
図5に示すように、第1固定部45は、例えば、固定基部47から突出している。例えば、第1固定部45は、第1面47aから突出している。なお、図5は、プロテクタ本体31を第2の方向D2から見た図である。第1固定部45は、第1の方向D1に延びる取付支柱51と、取付支柱51の先端領域から延びる少なくとも1つの係合爪52とを有する。即ち、第1固定部45は、取付支柱51と係合爪52とを有する矢じり型をなしている。第1固定部45は、例えば、2つの係合爪52を有する。
図5及び図6に示すように、取付支柱51は、第1面47aから第1の方向D1に延びている。なお、図6は、プロテクタ本体31を、第1の方向D1と反対方向、即ち、取付支柱51の先端から基端に向かう方向、に見た図である。プロテクタ30において、第1の方向D1は、取付支柱51の基端から先端に向かう方向である。ここで、第1の方向D1と垂直をなし且つ第2の方向D2と垂直をなす方向を第5の方向D5とする。図中では、第5の方向D5を両矢印で図示している。第5の方向D5における取付支柱51の両端面51a,51bは、第5の方向D5に対して垂直な平面状をなしている。即ち、両端面51a,51bは、第2の方向D2と平行な平面状をなしている。取付支柱51は、第1の方向D1と反対方向に見て、例えば四角形状をなしている。
第1固定部45は、取付支柱51を補強する補強部53a,53bを有していてもよい。補強部53a,53bの各々は、第1面47aから第1の方向D1に突出している。更に、補強部53aは、端面51aから第5の方向D5に突出している。補強部53bは、端面51bから第5の方向D5に突出している。そして、補強部53a,53bは、取付支柱51及び固定基部47と一体に設けられている。補強部53a,53bは、取付支柱51の傾倒を抑制する。
各係合爪52は、取付支柱51の先端領域から同取付支柱51の基端に近づく方向に延びている。2つの係合爪52は、第5の方向D5における取付支柱51の両側にそれぞれ位置している。即ち、第5の方向D5に並ぶ2つの係合爪52の間に取付支柱51が位置している。各係合爪52の基端は、例えば、第2の方向D2における取付支柱51の中央部に位置している。
2つの係合爪52のうち一方の係合爪52aは、端面51aから延びている。2つの係合爪52のうち他方の係合爪52bは、端面51bから延びている。係合爪52aは、係合爪52aの基端から先端に向かうにつれて取付支柱51から離れている。即ち、係合爪52aの基端から先端に向かうにつれて、第5の方向D5における係合爪52aと端面51aとの間の距離が広くなっている。同様に、係合爪52bは、係合爪52bの基端から先端に向かうにつれて取付支柱51から離れている。即ち、係合爪52bの基端から先端に向かうにつれて、第5の方向D5における係合爪52bと端面51bとの間の距離が広くなっている。また、係合爪52a,52bの各々は、例えば、第1の方向D1と平行な方向から見て第5の方向D5に沿って直線的に延びている。例えば、第1の方向D1と反対方向から見て、係合爪52aと係合爪52bとは、第5の方向D5に沿った一直線上に位置する。
図7に示すように、各係合爪52は、例えば、第5の方向D5から見て、第1の方向D1と平行に延びている。なお、図7は、プロテクタ本体31を、第5の方向D5から見た図である。各係合爪52は、例えば、第5の方向D5から見た形状が、第1の方向D1と平行に延びる帯状をなしている。また、各係合爪52は、例えば、第5の方向D5から見た形状が、第2の方向D2における両端が第1の方向D1と平行をなす四角形状をなしている。
各係合爪52は、弾性を有する。各係合爪52は、各係合爪52の先端が取付支柱51に近づくように弾性変形可能である。第1固定部45は、各係合爪52の先端に、位置決め突起54を有していてもよい。位置決め突起54は、係合爪52の先端面における取付支柱51に近い端部領域から突出している。
図5~図7に示すように、第1固定部45は、第1の方向D1と垂直をなす第2の方向D2が当該第1固定部45を成形する金型の開閉方向になる形状である。即ち、第1固定部45は、第1固定部45を成形する一組の固定金型及び可動金型が有する転写面を転写した成形面のみを有する形状である。金型の開閉方向は、金型から成形品を取り出す際に固定金型と可動金型とが離れる方向である。なお、第1固定部45を成形する金型は、スライド型を備えない金型である。このため、第1固定部45の表面は、金型の開閉方向と交差する第1の成形面、及び、同開閉方向と平行な第2の成形面のみから構成される。即ち、第1固定部45の表面は、第2の方向D2と交差する第1の成形面、及び、第2の方向D2と平行な第2の成形面のみから構成される。言い換えると、第1固定部45は、第2の方向D2における両側から見て当該第1固定部45の表面の全てを目視できる形状である。
第1固定部45の表面のいずれの部位も、両矢印で示す第2の方向D2のうち一方の矢印D2aで示す方向、及び、他方の矢印D2bで示す方向のうちいずれかの方向から目視できる。なお、第1固定部45の表面のうち、第2の方向D2と平行な第2の成形面は、第2の方向D2から見ると線状に見える。第2の成形面は、例えば、取付支柱51の両端面51a,51bである。両端面51a,51bは、第2の方向D2から見ると第1の方向D1と平行な直線状に見える。また、第1固定部45の表面のうち図5に現れている面は、第1の成形面である。
なお、固定基部47も、第2の方向D2が当該固定基部47を成形する金型の開閉方向になる形状である。そして、固定基部47は、第1固定部45を成形する金型と同じ金型で成形される。即ち、当該金型は、第1固定部45を成形するためのキャビティと、固定基部47を成形するためのキャビティとを有する。
図5及び図6に示すように、プロテクタ本体31は、第1面47aから第1の方向D1に突出する支持突起55を有していてもよい。プロテクタ本体31は、例えば2つの支持突起55を有する。2つの支持突起55は、第5の方向D5における第1固定部45の両側に位置している。各支持突起55は、第2の方向D2に沿って直線的に延びている。2つの支持突起55は、第1固定部45を成形する金型と同じ金型で成形される。
(第1固定部45の車体パネル201への固定)
図5に示すように、第1固定部45は、固定孔202に押し込まれることにより当該車体パネル201にプロテクタ本体31を固定する。プロテクタ本体31を車体に固定する際、第1固定部45は、固定孔202に第1の方向D1に挿入される。このとき、2つの係合爪52は、固定孔202の内周面に押されることにより、先端が取付支柱51に近づくように弾性変形する。2つの係合爪52は、固定孔202を通り抜けると原形に復帰する。原形に復帰した各係合爪52の先端面は、車体パネル201における固定孔202の外周の部分と第1の方向D1に対向する。そして、第1の方向D1において、各係合爪52の先端面と2つの支持突起55との間に、車体パネル201における固定孔202の外周の部分が挟まれる。これにより、第1固定部45は、プロテクタ本体31を車体に固定した状態になる。そして、各係合爪52は、車体に係合した状態になる。なお、各位置決め突起54は、固定孔202の内周面に接触することにより、第1の方向D1と垂直に交差する方向における、第1固定部45と車体パネル201との相対移動を抑制する。
図5に示すように、第1固定部45は、固定孔202に押し込まれることにより当該車体パネル201にプロテクタ本体31を固定する。プロテクタ本体31を車体に固定する際、第1固定部45は、固定孔202に第1の方向D1に挿入される。このとき、2つの係合爪52は、固定孔202の内周面に押されることにより、先端が取付支柱51に近づくように弾性変形する。2つの係合爪52は、固定孔202を通り抜けると原形に復帰する。原形に復帰した各係合爪52の先端面は、車体パネル201における固定孔202の外周の部分と第1の方向D1に対向する。そして、第1の方向D1において、各係合爪52の先端面と2つの支持突起55との間に、車体パネル201における固定孔202の外周の部分が挟まれる。これにより、第1固定部45は、プロテクタ本体31を車体に固定した状態になる。そして、各係合爪52は、車体に係合した状態になる。なお、各位置決め突起54は、固定孔202の内周面に接触することにより、第1の方向D1と垂直に交差する方向における、第1固定部45と車体パネル201との相対移動を抑制する。
第1固定部45がプロテクタ本体31を車体に固定した状態では、車体パネル201に対して第1固定部45が第1の方向D1と反対方向に移動しようとすると、各係合爪52が車体パネル201における固定孔202の外周の部分に当接する。従って、第1固定部45が車体パネル201から抜けることが各係合爪52によって抑制される。
(第1ロック部61の構成)
図5、図7及び図8に示すように、プロテクタ本体31は、第1固定部45の近傍に位置する第1ロック部61を有する。因みに、「近傍」とは、第1固定部45を成形する金型と、第1ロック部61を成形する金型とを、開閉方向が異なる別々の金型にすることが困難なくらいに、第1ロック部61の位置が第1固定部45に近接した位置にあることを意味する。言い換えると、「近傍」とは、第1ロック部61を成形する金型が、第1固定部45を成形する金型と同じ金型でないと、第1ロック部61を成形することが困難なくらいに第1ロック部61が第1固定部45に近接した位置にあることを意味する。例えば、第1固定部45を成形する金型の開閉方向を第2の方向D2、第1ロック部61を成形する金型の開閉方向を第2の方向D2と垂直な方向とすると、これら2つの金型が干渉するくらいに、第1ロック部61の位置が第1固定部45に近接している。
図5、図7及び図8に示すように、プロテクタ本体31は、第1固定部45の近傍に位置する第1ロック部61を有する。因みに、「近傍」とは、第1固定部45を成形する金型と、第1ロック部61を成形する金型とを、開閉方向が異なる別々の金型にすることが困難なくらいに、第1ロック部61の位置が第1固定部45に近接した位置にあることを意味する。言い換えると、「近傍」とは、第1ロック部61を成形する金型が、第1固定部45を成形する金型と同じ金型でないと、第1ロック部61を成形することが困難なくらいに第1ロック部61が第1固定部45に近接した位置にあることを意味する。例えば、第1固定部45を成形する金型の開閉方向を第2の方向D2、第1ロック部61を成形する金型の開閉方向を第2の方向D2と垂直な方向とすると、これら2つの金型が干渉するくらいに、第1ロック部61の位置が第1固定部45に近接している。
ここで、第1の方向D1と垂直をなし且つ第2の方向D2と垂直をなす方向から見て、第1の方向D1と反対向きの方向を第3の方向D3とする。因みに、図7は、プロテクタ本体31を、第1の方向D1と垂直をなし且つ第2の方向D2と垂直をなす方向から見た図である。第1の方向D1と垂直をなし且つ第2の方向D2と垂直をなす方向から見た場合、第3の方向D3は、第1の方向D1と平行である。図5に示すように、プロテクタ本体31を第2の方向D2から見た場合、第3の方向D3は、例えば、第1の方向D1と交差する方向である。なお、プロテクタ本体31を第2の方向D2から見た場合、第3の方向D3は、第1の方向D1と平行な方向、例えば第1の方向D1と反対方向でも構わない。第3の方向D3は、例えば、第1固定部45の付近では、深さ方向Zと平行な方向であって、深さ方向Zと反対方向である。
また、第2の方向D2から見て第3の方向D3と交差する方向を第4の方向D4とする。第4の方向D4は、第3の方向D3と交差する方向であって、且つ、電線配置部42の外側に向かう方向である。第4の方向D4は、例えば、第3の方向D3と垂直をなしている。ただし、第4の方向D4は、第3の方向D3と交差する方向であれば、垂直をなしていなくてもよい。なお、図8は、プロテクタ本体31及び蓋体32を、第3の方向D3と垂直、且つ、第2の方向D2と垂直な方向から見た図である。即ち、図8は、プロテクタ本体31及び蓋体32を、第4の方向D4と反対方向に見た図である。
第1ロック部61は、蓋体32を、開口41aを覆った状態に維持するためのものである。第1ロック部61は、例えば、固定基部47から突出している。固定基部47は、例えば、第1面47aの裏側に位置する第2面47bを有する。第2面47bは、第2の方向D2と平行な平面状をなす。第1ロック部61は、第1挿入部62と、第1挿入部62から突出する第1ロック突部63とを有する。
図5、図7及び図8に示すように、第1挿入部62は、例えば、第2面47bから第3の方向D3に延びている。第1挿入部62は、例えば第3の方向D3と平行な平板状をなしている。第1挿入部62の先端領域は、例えば、第3の方向D3に沿って当該第1挿入部62の先端に近づくほど第2の方向D2における幅が狭くなっている。
第1ロック突部63は、第1挿入部62から第4の方向D4に突出している。第1ロック突部63は、例えば、第2の方向D2に沿って直線的に延びている。第1ロック突部63は、第3の方向D3と垂直な平面状をなす被係合面63aを有していてもよい。第1ロック突部63は、例えば、第1ロック突部63における第3の方向D3の後方側の端部に被係合面63aを有する。被係合面63aは、例えば、第2の方向D2における第1ロック突部63の一端から他端にわたって延びている。
図5に示すように、第1ロック突部63は、第1ロック突部63における第3の方向D3の前方側の端部から、第1ロック突部63における第3の方向D3の後方側の端部に向かうにつれて第4の方向D4への突出量が徐々に高くなっている。このため、第1ロック突部63は、第4の方向D4における第1ロック突部63の先端に、例えば、第2の方向D2から見て第3の方向D3及び第4の方向D4に対して傾斜する案内面63bを有する。そして、第2の方向D2から見た第1ロック突部63の形状は、例えば三角形状をなしている。第1ロック突部63における第2の方向D2と垂直な断面の形状は、例えば、第2の方向D2に沿って一定の形状をなしている。
図5、図7及び図8に示すように、第1ロック部61は、第3の方向D3と垂直且つ第4の方向D4と垂直な方向が第1ロック部61を成形する金型の開閉方向になる形状である。即ち、第1ロック部61は、第2の方向D2が第1ロック部61を成形する金型の開閉方向になる形状である。つまり、第1ロック部61は、第1ロック部61を成形する一組の固定金型及び可動金型が有する転写面を転写した成形面のみを有する形状である。なお、第1ロック部61を成形する金型は、スライド型を備えない金型である。このため、第1ロック部61の表面は、金型の開閉方向と交差する第1の成形面、及び、同開閉方向と平行な第2の成形面のみから構成される。即ち、第1ロック部61の表面は、第2の方向D2と交差する第1の成形面、及び、第2の方向D2と平行な第2の成形面のみから構成される。言い換えると、第1ロック部61は、第2の方向D2における両側から見て当該第1ロック部61の表面の全てを目視できる形状である。
第1ロック部61の表面のいずれの部位も、両矢印で示す第2の方向D2のうち一方の矢印D2aで示す方向、及び、他方の矢印D2bで示す方向のうちいずれかの方向から目視できる。なお、第1ロック部61の表面のうち、第2の方向D2と平行な第2の成形面は、第2の方向D2から見ると線状に見える。第2の成形面は、例えば、被係合面63a及び案内面63bである。被係合面63a及び案内面63bの各々は、第2の方向D2から見ると直線状に見える。また、第1ロック部61の表面のうち図5に現れている面は、第1の成形面である。
第1ロック部61は、第2の方向D2が第1ロック部61を成形する金型の開閉方向になる形状であるため、第1固定部45を成形する金型と同じ金型で成形できる。従って、当該金型は、第1固定部45を成形するためのキャビティに加えて、第1ロック部61を成形するためのキャビティを有する。
なお、第1ロック部61は、第3の方向D3と平行な方向を開閉方向として成形することも可能な形状である。
(第2ロック受け部71の構成)
図1~図4に示すように、プロテクタ本体31は、蓋体32を、開口41aを覆った状態に維持するための複数の第2ロック受け部71を有していてもよい。プロテクタ本体31は、例えば4つの第2ロック受け部71を有する。各第2ロック受け部71は、電線配置部42の外面に位置している。各第2ロック受け部71は、開口41aの近傍に位置している。
(第2ロック受け部71の構成)
図1~図4に示すように、プロテクタ本体31は、蓋体32を、開口41aを覆った状態に維持するための複数の第2ロック受け部71を有していてもよい。プロテクタ本体31は、例えば4つの第2ロック受け部71を有する。各第2ロック受け部71は、電線配置部42の外面に位置している。各第2ロック受け部71は、開口41aの近傍に位置している。
各第2ロック受け部71は、第2ロック孔72を備えている。第2ロック受け部71の各々は、例えば、電線配置部42の外面から突出する一対の支持部73と、一対の支持部73同士を連結する係合部74とを有する。係合部74は、電線配置部42の外面との間の距離を変更するように弾性変形可能である。各第2ロック受け部71において、第2ロック孔72は、各第2ロック受け部71を貫通する、一対の支持部73及び係合部74の内側の空間である。
4つの第2ロック受け部71のうち、幅方向Yにおいて第1ロック部61との間に電線配置部42を挟む位置に位置する1つの第2ロック受け部71aにおいては、一対の支持部73は、第2の方向D2に離れている。また、第2ロック受け部71aが備える第2ロック孔72は、第2ロック受け部71aを第3の方向D3に貫通している。残りの3つの第2ロック受け部71b~71dの各々においては、一対の支持部73は、第3の方向D3に離れている。また、第2ロック受け部71b~71dの各々が備える第2ロック孔72は、それぞれ第2ロック受け部71b~71dを第2の方向D2に貫通している。
(蓋体32の構成)
図1及び図2に示すように、蓋体32は、収容凹部41の開口41aを覆う被覆部81を有する。被覆部81は、例えば、延在方向Xに沿って延びる板状をなしている。蓋体32は、プロテクタ本体31に対して収容凹部41の開口41aを被覆部81によって覆うように配置される。被覆部81は、開口41aを延在方向Xに沿って第1通過口41bから第2通過口41cにわたって覆う。蓋体32は、例えば、ヒンジ33を介してプロテクタ本体31に連結されている。即ち、蓋体32とプロテクタ本体31とは、一体成形品であってもよい。蓋体32は、ヒンジ33を折り曲げた状態で開口41aを覆う。なお、プロテクタ本体31と蓋体32とは別体であってもよい。
図1及び図2に示すように、蓋体32は、収容凹部41の開口41aを覆う被覆部81を有する。被覆部81は、例えば、延在方向Xに沿って延びる板状をなしている。蓋体32は、プロテクタ本体31に対して収容凹部41の開口41aを被覆部81によって覆うように配置される。被覆部81は、開口41aを延在方向Xに沿って第1通過口41bから第2通過口41cにわたって覆う。蓋体32は、例えば、ヒンジ33を介してプロテクタ本体31に連結されている。即ち、蓋体32とプロテクタ本体31とは、一体成形品であってもよい。蓋体32は、ヒンジ33を折り曲げた状態で開口41aを覆う。なお、プロテクタ本体31と蓋体32とは別体であってもよい。
(第1ロック受け部91の構成)
図8~図10に示すように、蓋体32は、第1ロック孔92を備える第1ロック受け部91を有する。なお、図9は、第3の方向D3と反対方向から蓋体32を見た図である。図10は、第1ロック受け部91に第1ロック部61が係合された状態のプロテクタ30を第4の方向D4と反対方向から見た図である。第1ロック受け部91は、蓋体32において、被覆部81が開口41aを覆うときに第1ロック部61と深さ方向Zに対向する位置にある。更に、第1ロック受け部91は、被覆部81が開口41aを覆うときに第3の方向D3に第1ロック部61が第1ロック孔92に挿入される位置にある。第1ロック受け部91は、例えば、被覆部81における第1通過口41bに面する端部領域の外面から突出している。また、第1ロック受け部91は、幅方向Yにおける被覆部81の一方の端に位置している。
図8~図10に示すように、蓋体32は、第1ロック孔92を備える第1ロック受け部91を有する。なお、図9は、第3の方向D3と反対方向から蓋体32を見た図である。図10は、第1ロック受け部91に第1ロック部61が係合された状態のプロテクタ30を第4の方向D4と反対方向から見た図である。第1ロック受け部91は、蓋体32において、被覆部81が開口41aを覆うときに第1ロック部61と深さ方向Zに対向する位置にある。更に、第1ロック受け部91は、被覆部81が開口41aを覆うときに第3の方向D3に第1ロック部61が第1ロック孔92に挿入される位置にある。第1ロック受け部91は、例えば、被覆部81における第1通過口41bに面する端部領域の外面から突出している。また、第1ロック受け部91は、幅方向Yにおける被覆部81の一方の端に位置している。
第1ロック受け部91は、例えば、被覆部81の外面から第4の方向D4に突出する一対の支持部93と、一対の支持部93同士を連結する係合部94とを有する。係合部94は、例えば、第2の方向D2に沿って一方の支持部93から他方の支持部93まで延びている。係合部94は、被覆部81の外面との間の距離を変更するように弾性変形可能である。第1ロック受け部91において、第1ロック孔92は、例えば、第1ロック受け部91を第3の方向D3に貫通する、一対の支持部93及び係合部94の内側の空間である。一対の支持部93、即ち対をなす2つの支持部93は、第2の方向D2に離れている。また、第1ロック孔92は、第1ロック受け部91を第3の方向D3に貫通している。
なお、第1ロック受け部91は、第1ロック孔92の貫通方向である第3の方向D3が第1ロック受け部91を成形する金型の開閉方向になる形状である。
被覆部81が開口41aを覆うときに、第1ロック受け部91には、第1ロック部61が係合される。例えば、第1ロック部61は、第1ロック受け部91にスナップフィット係合する。図8に示すように、第1ロック部61を第1ロック受け部91に係合する際には、被覆部81が開口41aを覆うように蓋体32をプロテクタ本体31に対向させながら、第1挿入部62を第3の方向D3に第1ロック孔92に挿入する。第1挿入部62を第1ロック孔92に挿入する方向は、即ち第3の方向D3は、被覆部81で開口41aを覆うために蓋体32がプロテクタ本体31に対して移動される方向に沿う方向と概ね平行である。このとき、第1ロック部61は、第1ロック突部63が案内面63bを有するために、第1ロック孔92に挿入されやすい。またこのとき、係合部94は、第1ロック突部63によって第4の方向D4に押し上げられるように弾性変形する。
被覆部81が開口41aを覆うときに、第1ロック受け部91には、第1ロック部61が係合される。例えば、第1ロック部61は、第1ロック受け部91にスナップフィット係合する。図8に示すように、第1ロック部61を第1ロック受け部91に係合する際には、被覆部81が開口41aを覆うように蓋体32をプロテクタ本体31に対向させながら、第1挿入部62を第3の方向D3に第1ロック孔92に挿入する。第1挿入部62を第1ロック孔92に挿入する方向は、即ち第3の方向D3は、被覆部81で開口41aを覆うために蓋体32がプロテクタ本体31に対して移動される方向に沿う方向と概ね平行である。このとき、第1ロック部61は、第1ロック突部63が案内面63bを有するために、第1ロック孔92に挿入されやすい。またこのとき、係合部94は、第1ロック突部63によって第4の方向D4に押し上げられるように弾性変形する。
図10に示すように、第1ロック突部63が第3の方向D3に第1ロック孔92を通り抜けると、係合部94が原形に復帰する。そして、第1ロック突部63の被係合面63aと係合部94とが第3の方向D3に対向する。この状態になることで、第1ロック部61は第1ロック受け部91に係合される。第1ロック部61は、第1挿入部62が第1ロック孔92に挿入されているときに第1ロック受け部91に引っ掛かる。即ち、第1挿入部62が第1ロック孔92に挿入されている状態のときに、第1ロック部61が、第3の方向D3と反対方向に第1ロック受け部91に対して相対移動しようとした場合には、第1ロック突部63が第1ロック受け部91に引っ掛かる。例えば、第1ロック突部63は、第3の方向D3と反対方向から係合部94に引っ掛かる。第1ロック突部63は、例えば、被係合面63aが第3の方向D3と反対方向から第1ロック受け部91に当接することにより第1ロック受け部91に引っ掛かる。そして、第1ロック突部63が第1ロック受け部91に引っ掛かることにより、被覆部81の少なくとも一部が開口41aを覆う状態に維持される。
(第2ロック部101の構成)
図1~図4に示すように、蓋体32は、複数の第2ロック受け部71にそれぞれ係合する複数の第2ロック部101を有していてもよい。複数の第2ロック部101は、複数の第2ロック受け部71と共に、被覆部81を、開口41aを覆った状態に維持するためのものである。蓋体32は、例えば、第2ロック受け部71と同数の4つの第2ロック部101を有する。各第2ロック部101は、被覆部81の外面に位置している。複数の第2ロック部101は、幅方向Yにおける被覆部81の両端に位置している。また、第2ロック部101は、蓋体32において、被覆部81が開口41aを覆うときに、対応する第2ロック受け部71と深さ方向Zに対向する位置にある。更に、第2ロック部101は、被覆部81が開口41aを覆うときに、対応する第2ロック受け部71の第2ロック孔72に挿入される位置にある。
図1~図4に示すように、蓋体32は、複数の第2ロック受け部71にそれぞれ係合する複数の第2ロック部101を有していてもよい。複数の第2ロック部101は、複数の第2ロック受け部71と共に、被覆部81を、開口41aを覆った状態に維持するためのものである。蓋体32は、例えば、第2ロック受け部71と同数の4つの第2ロック部101を有する。各第2ロック部101は、被覆部81の外面に位置している。複数の第2ロック部101は、幅方向Yにおける被覆部81の両端に位置している。また、第2ロック部101は、蓋体32において、被覆部81が開口41aを覆うときに、対応する第2ロック受け部71と深さ方向Zに対向する位置にある。更に、第2ロック部101は、被覆部81が開口41aを覆うときに、対応する第2ロック受け部71の第2ロック孔72に挿入される位置にある。
第2ロック部101の各々は、対応する第2ロック受け部71の第2ロック孔72に挿入される第2挿入部102と、第2挿入部102から突出する第2ロック突部103とを有する。なお、第2挿入部102及び第2ロック突部103は、それぞれ第1挿入部62及び第1ロック突部63と同様の形状をなしていてもよい。ただし、プロテクタ30において、第2挿入部102が延びる方向は、第1挿入部62が延びる方向と異なっていてもよい。同様に、プロテクタ30において、第2ロック突部103が第2挿入部102から突出する方向は、第1ロック突部63が第1挿入部62から突出する方向と同じ方向であってもよいし異なる方向であってもよい。
4つの第2ロック部101のうち、幅方向Yにおいて第1ロック受け部91との間に被覆部81を挟む位置に位置する1つの第2ロック部101aにおいては、第2挿入部102は、被覆部81から第3の方向D3と反対方向に延びている。また、第2ロック部101aにおいては、第2ロック突部103は、第2挿入部102から第4の方向D4と反対方向に突出している。残りの3つの第2ロック受け部71b~71dの各々においては、第2挿入部102は、第2の方向D2に延びている。第2ロック部101b~101dのうち、幅方向Yの両側のうち第1ロック受け部91と同じ側に位置する2つの第2ロック部101b,101cの各々においては、第2ロック突部103は、第2挿入部102から第4の方向D4に突出している。残りの1つの第2ロック部101dにおいては、第2ロック突部103は、第2挿入部102から第4の方向D4と反対方向に突出している。
被覆部81が開口41aを覆うときに、各第2ロック部101は、対応する第2ロック受け部71にそれぞれ係合される。例えば、第2ロック部101は、第2ロック受け部71にスナップフィット係合する。各第2ロック部101は、第1ロック部61が第1ロック受け部91に係合されるときと同様にして、対応する第2ロック受け部71に係合される。第2ロック部101を第2ロック受け部71に係合する際には、被覆部81が開口41aを覆うように蓋体32をプロテクタ本体31に対向させながら、第2挿入部102を第2ロック孔72に挿入する。第2挿入部102を第2ロック孔72に挿入する方向は、被覆部81で開口41aを覆うために蓋体32がプロテクタ本体31に対して移動される方向に沿う方向と概ね平行である。
なお、第1ロック部61が第1ロック受け部91に係合されるタイミングと、各第2ロック部101がそれぞれ第2ロック受け部71に係合されるタイミングとは、同時であっても異なっていてもよい。また、各第2ロック部101がそれぞれ第2ロック受け部71に係合されるタイミングは、同時であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
第2ロック突部103が、第2ロック孔72への第2挿入部102の挿入方向に第2ロック孔72を通り抜けた状態になることで、第2ロック部101は第2ロック受け部71に係合される。第2ロック部101は、第2挿入部102が第2ロック孔72に挿入されているときに第2ロック受け部71に引っ掛かる。即ち、第2挿入部102が第2ロック孔72に挿入されている状態のときに、第2ロック部101が、第2ロック孔72への第2挿入部102の挿入方向と反対方向に第2ロック受け部71に対して相対移動しようとした場合には、第2ロック突部103が第2ロック受け部71に引っ掛かる。例えば、第2ロック突部103は、第2ロック孔72への第2挿入部102の挿入方向と反対方向から係合部74に引っ掛かる。そして、第1ロック突部63が第1ロック受け部91に引っ掛かるとともに、第2ロック突部103がそれぞれ第2ロック受け部71に引っ掛かることにより、被覆部81が開口41aを覆う状態に維持される。
(電線収容部110の構成)
図1に示すように、開口41aが被覆部81によって覆われている状態では、被覆部81は、電線配置部42と共に、各電線21における長さ方向X1の一部を内部に収容する管状の電線収容部110を構成している。各電線21は、収容凹部41の内面と被覆部81の内面とによって囲まれる空間を通り抜けている。更に、長さ方向X1における各電線21の一部が、収容凹部41の内面と被覆部81の内面とによって囲まれる空間に配置されている。なお、被覆部81の内面は、蓋体32における収容凹部41の内部に露出する面である。
図1に示すように、開口41aが被覆部81によって覆われている状態では、被覆部81は、電線配置部42と共に、各電線21における長さ方向X1の一部を内部に収容する管状の電線収容部110を構成している。各電線21は、収容凹部41の内面と被覆部81の内面とによって囲まれる空間を通り抜けている。更に、長さ方向X1における各電線21の一部が、収容凹部41の内面と被覆部81の内面とによって囲まれる空間に配置されている。なお、被覆部81の内面は、蓋体32における収容凹部41の内部に露出する面である。
電線収容部110は、第2の方向D2に沿って直線的に延びる第1収容部111と、第2の方向D2と交差する方向に沿って直線的に延びる第2収容部112と、第1収容部111と第2収容部112とを連結する第3収容部113とを有していてもよい。第1収容部111、第2収容部112及び第3収容部113は、延在方向Xに並んでいる。第3収容部113は、延在方向Xにおける第1収容部111と第2収容部112との間に位置する。
第1収容部111は、第2の方向D2に沿って直線的に延びる管状をなしている。第1収容部111は、電線配置部42における第2の方向D2に沿って直線的に延びる部分と、被覆部81における当該部分の開口41aを塞ぐ部分とを有する。例えば、電線収容部110における第1通過口41bを含む所定の領域が、第1収容部111である。なお、第1収容部111においては、第3の方向D3は、深さ方向Zと平行な方向であって、深さ方向Zと反対の方向である。各電線21における第1収容部111の内部に配置されている部分は、第1収容部111によって、第2の方向D2に沿って直線的に延びる状態、即ち中心線Lが第2の方向D2と平行をなす状態に保持されている。即ち、第1収容部111は、各電線21における第1収容部111の内部に配置される部分を第2の方向D2に沿う直線状に配置する。
第2収容部112は、例えば、第2の方向D2と垂直をなす第3の方向D3に沿って直線的に延びている。第2収容部112は、第3の方向D3に沿って直線的に延びる管状をなしている。第2収容部112は、電線配置部42における第3の方向D3に沿って直線的に延びる部分と、被覆部81における当該部分の開口41aを塞ぐ部分とを有する。例えば、電線収容部110における第2通過口41cを含む所定の領域が、第2収容部112である。各電線21における第2収容部112の内部に配置されている部分は、第2収容部112によって、第3の方向D3に沿って直線的に延びる状態、即ち中心線Lが第3の方向D3と平行をなす状態に保持されている。即ち、第2収容部112は、各電線21における第2収容部112の内部に配置される部分を第3の方向D3に沿う直線状に配置する。
第2の方向D2と第3の方向D3とは互いに交差する方向であるため、第3収容部113は、電線収容部110において第1収容部111と第2収容部112との間の曲がり角に該当する。即ち、第3収容部113は、電線収容部110において、第1収容部111と第2収容部112との間で電線収容部110の延びる方向を変更する部分である。そして、電線収容部110は、例えばL字状の管状をなしている。第3収容部113は、第1収容部111と第2収容部112との間で延在方向Xに沿って延びている。
図1~図4に示すように、例えば、第1固定部45、第1ロック部61及び第1ロック受け部91は、第1収容部111に位置している。また、例えば、第2固定部46は、第2収容部112に位置している。
また、第2ロック部101及び第2ロック受け部71の組は、第1収容部111及び第2収容部112の各々に、少なくとも1組配置されている。なお、1つの第2ロック部101と、当該第2ロック部101が係合される1つの第2ロック受け部71とが、第2ロック部101及び第2ロック受け部71の1つの組を構成する。
例えば、第1収容部111には、第2ロック部101aと当該第2ロック部101aが係合される第2ロック受け部71aとの組が配置されている。第2ロック部101a及び第2ロック受け部71aは、幅方向Yにおいて、第1ロック部61及び第1ロック受け部91との間に第1収容部111を挟む位置にある。
例えば、第2収容部112には、第2ロック部101cと当該第2ロック部101cが係合される第2ロック受け部71cとの組が配置されている。第2ロック部101c及び第2ロック受け部71cは、幅方向Yにおいて、ヒンジ33との間に第2収容部112を挟む位置にある。
また、例えば、第2収容部112には、第2ロック部101bと当該第2ロック部101bが係合される第2ロック受け部71bとの組、並びに、第2ロック部101dと当該第2ロック部101dが係合される第2ロック受け部71dとの組、の2組が配置されている。この2組は、幅方向Yにおける第2収容部112の両側にそれぞれ位置する。例えば、第2ロック部101b及び第2ロック受け部71bは、幅方向Yにおいて、第2ロック部101d及び第2ロック受け部71dとの間に第2収容部112を挟む位置にある。
本実施形態の作用効果について説明する。
(1)プロテクタ30は、溝状をなす収容凹部41を備える電線配置部42を有するプロテクタ本体31と、収容凹部41の開口41aを覆う被覆部81を有する蓋体32と、を備える樹脂成形品である。プロテクタ本体31は、プロテクタ本体31を取付対象に固定するために取付対象に第1の方向D1に挿入される第1固定部45と、第1固定部45の近傍に位置する第1ロック部61とを有する。蓋体32は、第1ロック孔92を備える第1ロック受け部91を有する。第1固定部45は、第1の方向D1に延びる取付支柱51と、取付支柱51の先端領域から取付支柱51の基端に近づく方向に延び弾性を有する少なくとも1つの係合爪52とを有する。第1固定部45は、第1の方向D1と垂直をなす第2の方向D2が第1固定部45を成形する金型の開閉方向になる形状である。第1ロック部61は、第3の方向D3に第1ロック孔92に挿入される第1挿入部62を有する。また、第1ロック部61は、第2の方向D2から見て第3の方向D3と交差する第4の方向D4に第1挿入部62から突出し第1挿入部62が第1ロック孔92に挿入されているときに第1ロック受け部91に引っ掛かる第1ロック突部63を有する。第1ロック部61は、第2の方向D2が第1ロック部61を成形する金型の開閉方向になる形状である。第1ロック突部63が第1ロック受け部91に引っ掛かることにより、被覆部81の少なくとも一部が開口41aを覆う状態に維持される。
(1)プロテクタ30は、溝状をなす収容凹部41を備える電線配置部42を有するプロテクタ本体31と、収容凹部41の開口41aを覆う被覆部81を有する蓋体32と、を備える樹脂成形品である。プロテクタ本体31は、プロテクタ本体31を取付対象に固定するために取付対象に第1の方向D1に挿入される第1固定部45と、第1固定部45の近傍に位置する第1ロック部61とを有する。蓋体32は、第1ロック孔92を備える第1ロック受け部91を有する。第1固定部45は、第1の方向D1に延びる取付支柱51と、取付支柱51の先端領域から取付支柱51の基端に近づく方向に延び弾性を有する少なくとも1つの係合爪52とを有する。第1固定部45は、第1の方向D1と垂直をなす第2の方向D2が第1固定部45を成形する金型の開閉方向になる形状である。第1ロック部61は、第3の方向D3に第1ロック孔92に挿入される第1挿入部62を有する。また、第1ロック部61は、第2の方向D2から見て第3の方向D3と交差する第4の方向D4に第1挿入部62から突出し第1挿入部62が第1ロック孔92に挿入されているときに第1ロック受け部91に引っ掛かる第1ロック突部63を有する。第1ロック部61は、第2の方向D2が第1ロック部61を成形する金型の開閉方向になる形状である。第1ロック突部63が第1ロック受け部91に引っ掛かることにより、被覆部81の少なくとも一部が開口41aを覆う状態に維持される。
この構成によれば、プロテクタ本体31において第1固定部45の近傍に第1ロック突部63を有する第1ロック部61が配置されている。且つ、第1ロック孔92を備える第1ロック受け部91は、蓋体32に配置されている。
ここで、プロテクタ本体31において第1固定部45の近傍に第3の方向D3に貫通する第1ロック孔92を備える第1ロック受け部91が配置される場合を考える。この場合、第1ロック突部63を有し第3の方向D3と平行な方向に沿って第1ロック孔92に挿入される第1ロック部61は、蓋体32に配置される。そして、この場合、スライド型を用いなければ、第1ロック受け部91を成形する金型は、第3の方向D3に沿った方向が開閉方向になる。また、第1固定部45は、第1の方向D1に延びる取付支柱51と当該取付支柱51から延びる係合爪52とを有する矢じり型をなす。そのため、第1固定部45を成形する金型の開閉方向を、第3の方向D3に沿った方向とすることは困難である。従って、第1固定部45を成形する金型と、第1固定部45の近傍に位置する第1ロック受け部91を成形する金型との開閉方向を統一することは困難である。よって、第1固定部45と第1ロック受け部91とをスライド型を有していない一組の同じ金型で成形することは困難である。しかしながら、スライド型を用いると、金型に要するコストが増大するため、製造コストが増大することが懸念される。
これに対して、本実施形態によれば、第1固定部45の近傍に位置する第1ロック部61は、第1挿入部62から突出する第1ロック突部63を有する形状である。即ち、第1ロック部61は、第1ロック孔92を備えない形状である。そして、第2の方向D2から見て第1ロック突部63は、第1ロック孔92への第1挿入部62の挿入方向である第3の方向D3と交差する第4の方向D4に第1挿入部62から突出した形状である。このため、第1ロック突部63を成形する金型の開閉方向を、第2の方向D2とすることができる。即ち、第1ロック部61を成形する金型の開閉方向を、第1固定部45を成形する金型の開閉方向と同じ第2の方向D2に統一できる。従って、スライド型を用いなくとも、第1固定部45と当該第1固定部45の近傍に位置する第1ロック部61とを同じ金型で成形できる。更に、第1固定部45を成形する金型と第1ロック部61を成形する金型との開閉方向を統一するために、回動板及びヒンジ部をプロテクタ30に備えなくてもよい。これらのことから、スライド型を用いることなく第1固定部45の周辺の領域を成形できるとともに、且つ、金型の大型化を抑制できる。
(2)第4の方向D4は、第3の方向D3に対して垂直をなしている。第1ロック突部63は、第3の方向D3と垂直な平面状をなす被係合面63aを有する。第1ロック突部63は、被係合面63aが第3の方向D3と反対方向から第1ロック受け部91に当接することにより第1ロック受け部91に引っ掛かる。
この構成によれば、被係合面63aが第1ロック受け部91に当接することにより、被覆部81の少なくとも一部が収容凹部41の開口41aを覆う状態に容易に維持できる。また、被係合面63aは、第3の方向D3と垂直な平面状をなすため、第2の方向D2と平行な平面状をなしている。このため、当該被係合面63aを有する第1ロック突部63を、第2の方向D2に開閉される金型によって容易に成形できる。
(3)第1ロック受け部91は、被覆部81の外面から第4の方向D4に突出する一対の支持部93と、一対の支持部93同士を連結する係合部94とを有する。一対の支持部93は、第2の方向D2に離れている。第1ロック孔92は、第1ロック受け部91を第3の方向D3に貫通する、一対の支持部93及び係合部94の内側の空間である。第1ロック突部63は、第3の方向D3と反対方向から係合部94に引っ掛かる。
この構成によれば、第1ロック突部63が第3の方向D3と反対方向から係合部94に引っ掛かることにより、第1ロック部61は第1ロック受け部91に容易に引っ掛かることができる。従って、被覆部81の少なくとも一部が収容凹部41の開口41aを覆う状態に容易に維持できる。
(4)プロテクタ本体31は、電線配置部42の外面から突出する固定基部47を有する。第1固定部45及び第1ロック部61は、固定基部47から突出している。この構成によれば、第1固定部45の近傍に第1ロック部61を配置しやすくなる。
(5)第1の方向D1と垂直をなし且つ第2の方向D2と垂直をなす第5の方向D5における取付支柱51の両端面51a,51bは、第5の方向D5に対して垂直な平面状をなしている。第1固定部45は、取付支柱51の両端面51a,51bからそれぞれ延びる2つの係合爪52を有する。各係合爪52は、係合爪52の基端から先端に向かうにつれて取付支柱51から離れるとともに、第1の方向D1と平行な方向から見て第5の方向D5に沿って直線的に延びている。この構成によれば、矢じり型の第1固定部45を、第2の方向D2に開閉される金型によって容易に成形できる。
(6)電線配置部42と被覆部81とは、電線21における長さ方向X1の一部を内部に収容する管状の電線収容部110を構成している。電線収容部110は、第2の方向D2に沿って直線的に延びる第1収容部111と、第2の方向D2と交差する方向に沿って直線的に延びる第2収容部112と、第1収容部111と第2収容部112とを連結する第3収容部113とを有する。この構成によれば、曲がり角を有する形状のプロテクタ30において、スライド型を用いることなく第1固定部45の周辺の領域を成形できるとともに、且つ、金型の大型化を抑制できる。
(7)第1固定部45、第1ロック部61及び第1ロック受け部91は、第1収容部111に位置している。この構成によれば、第1収容部111は、第2の方向D2に沿って直線的に延びているため、第1固定部45及び第1ロック部61を、第2の方向D2に開閉される金型によって成形される形状にすることが容易になる。
(8)プロテクタ本体31は、第2ロック孔72を備える少なくとも1つの第2ロック受け部71を有する。蓋体32は、第2ロック受け部71と同数の第2ロック部101を有する。第2ロック部101の各々は、第2ロック孔72に挿入される第2挿入部102と、第2挿入部102から突出し第2挿入部102が第2ロック孔72に挿入されているときに第2ロック受け部71に引っ掛かる第2ロック突部103とを有する。第1ロック突部63が第1ロック受け部91に引っ掛かるとともに、第2ロック突部103が第2ロック受け部71に引っ掛かることにより、被覆部81が開口41aを覆う状態に維持される。この構成によれば、被覆部81が収容凹部41の開口41aを覆う状態に容易に維持できる。
(9)第2ロック部101及び第2ロック受け部71の組は、第1収容部111及び第2収容部112の各々に、少なくとも1組配置されている。この構成によれば、第1収容部111及び第2収容部112のうちのどの収容部においても、第2ロック部101及び第2ロック受け部71によって、被覆部81が収容凹部41の開口41aを覆う状態に維持できる。
(10)プロテクタ本体31は、電線配置部42から外部に突出しプロテクタ本体31を取付対象に固定するためのボルトが挿入される貫通孔46aを備える第2固定部46を有する。第2固定部46は、第2収容部112に位置している。この構成によれば、第1収容部111に位置する第1固定部45と、第2収容部112に位置する第2固定部46とを用いてプロテクタ本体31を取付対象に固定することにより、取付対象に取り付けられたプロテクタ30の姿勢が安定しやすくなる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第2固定部46は、第1収容部111もしくは第3収容部113に位置していてもよい。また、プロテクタ本体31は、第2固定部46を複数有していてもよい。また、プロテクタ本体31は、第2固定部46を有していなくてもよい。
・第2固定部46は、第1収容部111もしくは第3収容部113に位置していてもよい。また、プロテクタ本体31は、第2固定部46を複数有していてもよい。また、プロテクタ本体31は、第2固定部46を有していなくてもよい。
・第2ロック部101及び第2ロック受け部71の組は、第1収容部111、第2収容部112及び第3収容部113の各々に、少なくとも1組配置されてもよい。このようにすると、第1収容部111、第2収容部112及び第3収容部113のうちのどの収容部においても、第2ロック部101及び第2ロック受け部71によって、被覆部81が収容凹部41の開口41aを覆う状態に維持できる。なお、第2ロック部101及び第2ロック受け部71の組は、必ずしも第1収容部111に少なくとも1組配置されなくてもよい。また、第2ロック部101及び第2ロック受け部71の組は、必ずしも第2収容部112に少なくとも1組配置されなくてもよい。
・プロテクタ本体31が第2ロック部101を有し、且つ、蓋体32が第2ロック受け部71を有していてもよい。
・プロテクタ30は、第2ロック部101及び第2ロック受け部71を有していなくてもよい。
・プロテクタ30は、第2ロック部101及び第2ロック受け部71を有していなくてもよい。
・第1固定部45、第1ロック部61及び第1ロック受け部91は、第2収容部112もしくは第3収容部113に位置していてもよい。なお、第1の方向D1は、常に第1固定部45が取付対象に挿入される方向であって、取付支柱51の基端から先端に向かう方向である。
・電線収容部110の形状は、上記実施形態の形状に限らない。例えば、第2収容部112は、第2の方向D2と交差する方向であって第3の方向D3と異なる方向に沿って直線的に延びていてもよい。また例えば、第3収容部113は、上記実施形態よりも延在方向Xに長い管状をなしていてもよい。また例えば、電線収容部110は、第2収容部112を有していなくてもよい。また例えば、電線収容部110は、第2収容部112及び第3収容部113を有していなくてもよい。即ち、電線収容部110は、第2の方向D2に沿って直線的に延びる形状であってもよい。
・第1固定部45は、係合爪52を1つのみ有していてもよい。また、第1固定部45は、係合爪52を3つ以上有していてもよい。この場合、係合爪52は、第1固定部45を成形する金型の開閉方向を第2の方向D2とすることができる位置に設けられる。また、第1固定部45は、補強部53a,53bを有していなくてもよい。
・取付支柱51の形状及び係合爪52の形状は、上記実施形態の形状に限らない。例えば、取付支柱51は、円柱状や多角柱状などの柱状をなしていてもよい。例えば、係合爪52は、位置決め突起54を有していなくてもよい。
・プロテクタ本体31は、固定基部47を有していなくてもよい。この場合、第1固定部45及び第1ロック部61は、電線配置部42の外面から突出する。
・第1ロック受け部91の形状は、上記実施形態の形状に限らない。第1ロック受け部91は、第3の方向D3に貫通する第1ロック孔92を有する形状であればよい。例えば、第1ロック受け部91は、環状をなしていてもよい。この説明で使用される「環状」という用語は、ループ、即ち端部のない連続形状、を形成する任意の構造、並びに、C字形のようなギャップを有する、全体としてループ形状をなす構造を指すことがある。「環状」の形状には、円形、楕円形、及び、尖ったまたは丸い角を有する多角形が含まれるが、これらに限定されない。
・第1ロック受け部91の形状は、上記実施形態の形状に限らない。第1ロック受け部91は、第3の方向D3に貫通する第1ロック孔92を有する形状であればよい。例えば、第1ロック受け部91は、環状をなしていてもよい。この説明で使用される「環状」という用語は、ループ、即ち端部のない連続形状、を形成する任意の構造、並びに、C字形のようなギャップを有する、全体としてループ形状をなす構造を指すことがある。「環状」の形状には、円形、楕円形、及び、尖ったまたは丸い角を有する多角形が含まれるが、これらに限定されない。
・被係合面63aは、第3の方向D3と反対方向から第1ロック受け部91に当接可能であれば、必ずしも第3の方向D3と垂直な平面状をなしていなくてもよい。ただし、被係合面63aは、第2の方向D2と平行をなす。被係合面63aは、例えば、第2の方向D2から見て第3の方向D3に対して傾斜した平面状をなしていてもよい。また、被係合面63aは、第2の方向D2から見て湾曲している曲面であってもよい。また、被係合面63aは、第2の方向D2から見て凹凸を有する面など、複数の平面が組み合わされたものであってもよい。
・延在方向Xは、第2通過口41cから第1通過口41bに向かう方向であってもよい。また、幅方向Yは、内側面41fから内側面41eに向かう方向であってもよい。
20 ワイヤハーネス
21 電線
30 プロテクタ
31 プロテクタ本体
32 蓋体
33 ヒンジ
41 収容凹部
41a 開口
41b 第1通過口
41c 第2通過口
41d 底面
41e,41f 内側面
42 電線配置部
45 第1固定部(固定部)
46 第2固定部
46a 貫通孔
47 固定基部
47a 第1面
47b 第2面
51 取付支柱
52,52a,52b 係合爪
51a,51b 端面(両端面)
53a,53b 補強部
54 位置決め突起
55 支持突起
61 第1ロック部
62 第1挿入部
63 第1ロック突部
63a 被係合面
63b 案内面
71,71a,71b,71c,71d 第2ロック受け部
72 第2ロック孔
73 支持部
74 係合部
81 被覆部
91 第1ロック受け部
92 第1ロック孔
93 支持部
94 係合部
101,101a,101b,101c,101d 第2ロック部
102 第2挿入部
103 第2ロック突部
110 電線収容部
111 第1収容部
112 第2収容部
113 第3収容部
201 車体パネル(取付対象)
202 固定孔
D1 第1の方向
D2,D2a,D2b 第2の方向
D3 第3の方向
D4 第4の方向
D5 第5の方向
L 中心線
X1 長さ方向
X 延在方向
Y 幅方向
Z 深さ方向
21 電線
30 プロテクタ
31 プロテクタ本体
32 蓋体
33 ヒンジ
41 収容凹部
41a 開口
41b 第1通過口
41c 第2通過口
41d 底面
41e,41f 内側面
42 電線配置部
45 第1固定部(固定部)
46 第2固定部
46a 貫通孔
47 固定基部
47a 第1面
47b 第2面
51 取付支柱
52,52a,52b 係合爪
51a,51b 端面(両端面)
53a,53b 補強部
54 位置決め突起
55 支持突起
61 第1ロック部
62 第1挿入部
63 第1ロック突部
63a 被係合面
63b 案内面
71,71a,71b,71c,71d 第2ロック受け部
72 第2ロック孔
73 支持部
74 係合部
81 被覆部
91 第1ロック受け部
92 第1ロック孔
93 支持部
94 係合部
101,101a,101b,101c,101d 第2ロック部
102 第2挿入部
103 第2ロック突部
110 電線収容部
111 第1収容部
112 第2収容部
113 第3収容部
201 車体パネル(取付対象)
202 固定孔
D1 第1の方向
D2,D2a,D2b 第2の方向
D3 第3の方向
D4 第4の方向
D5 第5の方向
L 中心線
X1 長さ方向
X 延在方向
Y 幅方向
Z 深さ方向
Claims (10)
- 溝状をなす収容凹部を備える電線配置部を有するプロテクタ本体と、前記収容凹部の開口を覆う被覆部を有する蓋体と、を備える樹脂成形品のプロテクタであって、
前記プロテクタ本体は、前記プロテクタ本体を取付対象に固定するために前記取付対象に第1の方向に挿入される固定部と、前記固定部の近傍に位置する第1ロック部とを有し、
前記蓋体は、第1ロック孔を備える第1ロック受け部を有し、
前記固定部は、前記第1の方向に延びる取付支柱と、前記取付支柱の先端領域から前記取付支柱の基端に近づく方向に延び弾性を有する少なくとも1つの係合爪とを有するとともに、前記第1の方向と垂直をなす第2の方向が前記固定部を成形する金型の開閉方向になる形状であり、
前記第1の方向と垂直をなし且つ前記第2の方向と垂直をなす方向から見て前記第1の方向と反対向きの方向を第3の方向とすると、
前記第1ロック部は、前記第3の方向に前記第1ロック孔に挿入される第1挿入部と、前記第2の方向から見て前記第3の方向と交差する第4の方向に前記第1挿入部から突出し前記第1挿入部が前記第1ロック孔に挿入されているときに前記第1ロック受け部に引っ掛かる第1ロック突部とを有するとともに、前記第2の方向が前記第1ロック部を成形する金型の開閉方向になる形状であり、
前記第1ロック突部が前記第1ロック受け部に引っ掛かることにより、前記被覆部の少なくとも一部が前記開口を覆う状態に維持されるプロテクタ。 - 前記第4の方向は、前記第3の方向に対して垂直をなしており、
前記第1ロック突部は、前記第3の方向と垂直な平面状をなす被係合面を有しており、前記被係合面が前記第3の方向と反対方向から前記第1ロック受け部に当接することにより前記第1ロック受け部に引っ掛かる請求項1に記載のプロテクタ。 - 前記第1ロック受け部は、前記被覆部の外面から前記第4の方向に突出する一対の支持部と、前記一対の支持部同士を連結する係合部とを有し、
前記一対の支持部は、前記第2の方向に離れており、
前記第1ロック孔は、前記第1ロック受け部を前記第3の方向に貫通する、前記一対の支持部及び前記係合部の内側の空間であり、
前記第1ロック突部は、前記第3の方向と反対方向から前記係合部に引っ掛かる請求項1又は請求項2に記載のプロテクタ。 - 前記プロテクタ本体は、前記電線配置部の外面から突出する固定基部を有し、
前記固定部及び前記第1ロック部は、前記固定基部から突出している請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプロテクタ。 - 前記第1の方向と垂直をなし且つ前記第2の方向と垂直をなす第5の方向における前記取付支柱の両端面は、前記第5の方向に対して垂直な平面状をなしており、
前記固定部は、前記取付支柱の前記両端面からそれぞれ延びる2つの前記係合爪を有し、
各前記係合爪は、前記係合爪の基端から先端に向かうにつれて前記取付支柱から離れるとともに、前記第1の方向と平行な方向から見て前記第5の方向に沿って直線的に延びている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプロテクタ。 - 前記電線配置部と前記被覆部とは、電線における長さ方向の一部を内部に収容する管状の電線収容部を構成しており、
前記電線収容部は、前記第2の方向に沿って直線的に延びる第1収容部と、前記第2の方向と交差する方向に沿って直線的に延びる第2収容部と、前記第1収容部と前記第2収容部とを連結する第3収容部とを有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプロテクタ。 - 前記固定部、前記第1ロック部及び前記第1ロック受け部は、前記第1収容部に位置している請求項6に記載のプロテクタ。
- 前記プロテクタ本体は、第2ロック孔を備える少なくとも1つの第2ロック受け部を有し、
前記蓋体は、前記第2ロック受け部と同数の第2ロック部を有し、
前記第2ロック部の各々は、前記第2ロック孔に挿入される第2挿入部と、前記第2挿入部から突出し前記第2挿入部が前記第2ロック孔に挿入されているときに前記第2ロック受け部に引っ掛かる第2ロック突部とを有し、
前記第1ロック突部が前記第1ロック受け部に引っ掛かるとともに、前記第2ロック突部が前記第2ロック受け部に引っ掛かることにより、前記被覆部が前記開口を覆う状態に維持される請求項6または請求項7に記載のプロテクタ。 - 前記第2ロック部及び前記第2ロック受け部の組は、前記第1収容部、前記第2収容部及び前記第3収容部の各々に、少なくとも1組配置されている請求項8に記載のプロテクタ。
- 前記固定部は、第1固定部であり、
前記プロテクタ本体は、前記電線配置部から外部に突出し前記プロテクタ本体を前記取付対象に固定するためのボルトが挿入される貫通孔を備える第2固定部を有し、
前記第2固定部は、前記第2収容部に位置している請求項7から請求項9のいずれか1項に記載のプロテクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021159203A JP2023049459A (ja) | 2021-09-29 | 2021-09-29 | プロテクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021159203A JP2023049459A (ja) | 2021-09-29 | 2021-09-29 | プロテクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023049459A true JP2023049459A (ja) | 2023-04-10 |
Family
ID=85801855
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021159203A Pending JP2023049459A (ja) | 2021-09-29 | 2021-09-29 | プロテクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023049459A (ja) |
-
2021
- 2021-09-29 JP JP2021159203A patent/JP2023049459A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9849840B2 (en) | Attaching structure for vehicle-mounted equipment | |
JP2007099007A (ja) | ワイヤハーネスの配索構造 | |
JP2014082880A (ja) | 電線収容プロテクタ | |
JP3319202B2 (ja) | シャッター式スライド蓋 | |
JP4132983B2 (ja) | クリップの取付構造 | |
JP3580201B2 (ja) | ワイヤハーネス用グロメット | |
JPH0662718U (ja) | ワイヤーハーネス用プロテクタ | |
US7105748B2 (en) | Door module for a vehicle | |
JP2023049459A (ja) | プロテクタ | |
JP2004040879A (ja) | 電気接続箱の取付構造 | |
US20170072862A1 (en) | Console assembly | |
JP2594206B2 (ja) | 配線用ダクト | |
JP2001095126A (ja) | ワイヤーハーネス用プロテクタ装置 | |
JP2004348988A (ja) | 電線カバーの取付構造 | |
JP2020141519A (ja) | ワイヤハーネス用プロテクタおよびワイヤハーネス装置 | |
JPH07310721A (ja) | スタッドボルト用クリップおよび該クリップを備えたワイヤハーネス用プロテクタ | |
JP2003134634A (ja) | プロテクタ | |
JP4632340B2 (ja) | バッテリターミナルキャップ | |
JPH08107615A (ja) | 電気接続箱の固定構造 | |
JP2015077056A (ja) | ハーネス屈曲規制部材とそれを用いたハーネス配索構造 | |
JP2001069644A (ja) | 電気接続箱 | |
JP3346325B2 (ja) | 電気接続箱 | |
JP3908010B2 (ja) | クランプのロック構造 | |
JP7360713B2 (ja) | ワイパアームのカバー取付構造 | |
JP7098549B2 (ja) | 固定部材及びワイヤハーネス |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240130 |