JP2023048981A - ロール状ペーパータオル包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】コア外径が一定の範囲であり、合成繊維を含む高坪量の1プライのロール状ペーパータオル包装体において、フィルムの包装性及び美粧性が良好であり、ロール製品としての使いやすさに優れる、ロール状ペーパータオル包装体を提供する。【解決手段】パルプ繊維及び合成繊維を含有した1プライのペーパータオルが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルと、1ロールをキャラメル包装で包装する包装用フィルムと、を含み、ペーパータオルの坪量が40g/m2以上150g/m2以下であり、ロール状ペーパータオルのコア外径が25mm以上55mm以下、空洞部を除いたロール断面積が30cm2以上190cm2以下、巻直径が75mm以上160mm以下、ロール密度が0.05g/cm3以上0.19g/cm3以下であり、包装用フィルムの厚さが20μm以上55μm以下である、ロール状ペーパータオル包装体を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、ロール状ペーパータオル包装体に関する。
近年、ハンドタオルロール、キッチンタオルロール等の、厚手の紙をロール状に巻き取ったロール状ペーパータオルが市販されている。
ペーパータオルは、キッチン周りの油汚れ掃除、水拭き、食品の水切り等、様々な用途が存在する。ペーパータオルには、水及び油に対する優れた吸収性、掃除用途に使用した際にも簡単に破れず継続使用に耐える強度が求められているが、そのような強度を紙に付与するための技術として、合成繊維にパルプ繊維を水流交絡する技術が開発されている。
合成繊維にパルプ繊維を水流交絡する技術の先行技術文献としては、例えば、特許文献1にはパルプ繊維ウエブと合成繊維ウエブとを水流交絡処理して得られる不織布ワイパーであって、パルプ繊維ウエブに含まれるパルプ繊維の平均繊維長が1.0~5.0mmであり、当該不織布ワイパーの坪量が20~42g/mであり、構成比がパルプ繊維ウエブ70~50質量%、合成繊維ウエブ30~50質量%である、ことを特徴とする不織布ワイパーが開示されている。
特開2018-193634号公報
通常のペーパータオルの場合、巻長や巻直径(巻径ともいう)に合わせてコアの外径を自由に調節することが可能だが、合成繊維を含有する高坪量のペーパータオルをロール状に巻き取り、それを包装用フィルムでキャラメル包装したロール状ペーパータオル包装体では、コア(芯の紙管)外径が大きすぎると、フィルム包装時に天面および底面をシールする際に空洞部が大きくなるため、包装不良が起こりやすくなり、美粧性に劣る。
一方で、コア外径が小さすぎると、包装性や美粧性は良化するが、使用時にコアがホルダーに嵌らなかったり、ペーパータオルを引き出す際にロールがうまく回転しなかったりして、ロール製品としての使いやすさに劣る。
また、コア外径を小さくすると製品の巻直径が小さくなり、包装性が良化するが使いやすさに劣る。そこで巻長を増やして巻直径を大きくしようとすると、今度はコスト上昇につながる。一方で、ロール密度を低くして巻直径を大きくすると柔巻きとなり、包装不良が起こりやすくなる。逆にロール密度を高くしすぎると、固巻きとなりスコーチ(フィルムの穴あき)が起こりやすくなる。
以上のことから、従来の合成繊維を含有する高坪量かつ1ロールのロール状ペーパータオルを包装したロール状ペーパータオル包装体では、コア外径とフィルムの包装性及び包装体としての美粧性、並びに製品としての使いやすさを全て満たすことが困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コア外径が一定の範囲であり、合成繊維を含む高坪量の1プライのロール状ペーパータオル包装体において、フィルムの包装性及び美粧性が良好であり、ロール製品としての使いやすさに優れる、ロール状ペーパータオル包装体を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を行い、パルプ繊維及び合成繊維を含有した1プライのペーパータオルが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルと、ロール状ペーパータオル1ロールをキャラメル包装で包装する包装用フィルムと、を含むロール状ペーパータオル包装体において、ペーパータオルの坪量、ロール状ペーパータオルのコア外径、断面積、巻直径、ロール密度及び包装用フィルムの厚さを所定の数値範囲内に規定することで、コア外径が一定の範囲であり、合成繊維を含む高坪量の1プライのロール状ペーパータオル包装体において、フィルムの包装性及び美粧性が良好であり、製品としての使いやすさに優れる、ロール状ペーパータオル包装体とすることができ、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、パルプ繊維及び合成繊維を含有した1プライのペーパータオルが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルと、上記ロール状ペーパータオル1ロールをキャラメル包装で包装する包装用フィルムと、を含む、ロール状ペーパータオル包装体であって、上記ペーパータオルの坪量が40g/m以上150g/m以下であり、上記ロール状ペーパータオルのコア外径が25mm以上55mm以下、ロールの中心からコアまでの空洞部を除いたロール断面積が30cm以上190cm以下、巻直径が75mm以上160mm以下、ロール密度が0.05g/cm以上0.19g/cm以下であり、上記包装用フィルムの厚さが20μm以上55μm以下であることを特徴とする、ロール状ペーパータオル包装体である。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオル包装体であって、((上記ロール状ペーパータオルの、ロールの中心からコアまでの空洞部を除いた断面積)/(上記ロール状ペーパータオルの、コアを含めた断面積))×100で表される百分率が71%以上96%以下であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオル包装体であって、上記ロール状ペーパータオルのコアの見かけの坪量が200g/m以上520g/m以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオル包装体であって、上記包装用フィルムがヒートシール性を有することを特徴とするものである。
(5)本発明の第5の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオル包装体であって、上記ロール状ペーパータオルの巻長が7m以上24m以下であることを特徴とするものである。
(6)本発明の第6の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオル包装体であって、上記ペーパータオルの紙厚が200μm以上1400μm以下であることを特徴とするものである。
(7)本発明の第7の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオル包装体であって、上記ペーパータオルの単位面積当たりの吸水量が210g/m以上520g/m以下であることを特徴とするものである。
(8)本発明の第8の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオル包装体であって、上記ペーパータオルがキッチンタオルであることを特徴とするものである。
(9)本発明の第9の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオル包装体であって、(上記包装用フィルムの厚さ)/(上記ロール状ペーパータオルのロール密度)で表される値が180以上630以下であることを特徴とするものである。
本発明によれば、コア外径が一定の範囲であり、合成繊維を含む高坪量の1プライのロール状ペーパータオル包装体において、フィルムの包装性及び美粧性が良好であり、ロール製品としての使いやすさに優れる、ロール状ペーパータオル包装体を提供することができる。
本発明のロール状ペーパータオル包装体の全体を示す斜視図である。 本発明のロール状ペーパータオル包装体から包装用フィルムを取り去った、ロール状ペーパータオルの全体を示す斜視図である。 マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルを濃淡で示す図である。 マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルをグラフで示す図である。 本発明のロール状ペーパータオルのエンボスについて、エンボスの深さの求め方を示す図である。 本発明のロール状ペーパータオルの吸水量の測定方法を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について、図面を参照しながら詳細に説明するが、これらは例示の目的で掲げたもので、これらにより本発明を限定するものではない。
1.ロール状ペーパータオル包装体
図1は、本発明のロール状ペーパータオル包装体1の全体を示す斜視図である。本発明のロール状ペーパータオル包装体1は、ロール状ペーパータオル10と、ロール状ペーパータオル10を包装する包装用フィルム20と、を含む。なお、ロール状ペーパータオル包装体1は1ロールのロール状ペーパータオル10を後述するキャラメル包装によって、包装用フィルム20で包装したもの(キャラメル包装体)である。
このとき、包装用フィルム20の材質は、特に制限はないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルが好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレンがより好ましく、ポリエチレンを主体とすることが更に好ましく、ポリエチレン100%であることが最も好ましい。また、ヒートシール性を有することが好ましい。さらに、包装用フィルム20の厚さは20μm以上55μm以下であり、25μm以上45μm以下であることが好ましく、30μm以上40μm以下であることがより好ましい。厚さが20μm未満であると、スコーチ等の包装不良が起こりやすくなる。厚さが55μmを超えると、包装不良が起こりやすくなり、ロール状ペーパータオル包装体1の美粧性に劣る。なお、フィルムの厚さは、JIS K 7130に準拠して測定する。
2.ロール状ペーパータオル
図2は、本発明のロール状ペーパータオル包装体1から包装用フィルム20を取り去った、ロール状ペーパータオル10の全体を示す斜視図である。本発明のロール状ペーパータオル10は、パルプ繊維及び合成繊維を含有した1プライのペーパータオル10xが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオル10である。なお、ペーパータオル10xは、ペーパータオル10xの最外巻の端縁10eから、MD(流れ)方向における等間隔において、CD(幅)方向にミシン目を施されていることが好ましい(図示しない)。
このとき、MD(Machine Direction)方向とはペーパータオル10xが巻き取られる方向(ペーパータオル10xが製造される方向であり、流れ方向とも称する)であり、CD(Cross Direction)方向とはMD方向に直交する方向(幅方向とも称する)である。
なお、本発明におけるペーパータオル10xは、様々な紙製品として用いることができ、ワイパー又はキッチンタオルの用途で使用することが好ましいが、キッチンタオルの用途で使用することがより好ましい。また、本願発明は、ワイパー又はキッチンタオルの用途で使用される紙製品であるが、不織布製品として使用されても良い。
また、図2に示すように、ペーパータオル10xの表面のうち、ロール外側に指向した表面を表面10a(ペーパータオル10xの表面)と称し、ロール中心部に指向した表面を裏面10b(ペーパータオル10xの裏面)と称する。なお、後述する水流交絡によって得られるペーパータオル10xにおいて、含有される合成繊維の量は、ペーパータオル10xの表面側(すなわち表面10a側)が多く、裏面10b側が少ないことが好ましい。
(巻長及び巻直径)
ロール状ペーパータオル10の巻長は7m以上24m以下であることが好ましく、10m以上22m以下であることがより好ましく、13m以上18m以下であることが更に好ましい。巻長が7m未満であると、巻直径がそのままである場合に柔巻きとなり、ヒートシール時に熱が包装用フィルム20に十分に伝わらず、包装不良が起こりやすくなる。巻長が24mを超えると、巻直径をそのままである場合に固巻きとなり、ヒートシール時に熱が包装用フィルム20に伝わりすぎ、スコーチ等が起こりやすくなる。
また、ロール状ペーパータオル10の巻直径DRは75mm以上160mm以下であり、100mm以上140mm以下であることが好ましく、108mm以上130mm以下であることがより好ましい。巻直径DRが75mm未満であると、巻直径DRが小さくなりすぎるため、ロール製品としての使いやすさに劣る。巻直径DRが160mmを超えると、巻直径DRが大きくなりすぎるため、ロール製品としての使いやすさに劣る。
巻長は、ロール状ペーパータオル10においてミシン目とミシン目の間のシート状となるペーパータオル10xについて、10枚分の長さを実測する。その後、ロール状ペーパータオル10におけるペーパータオル10xの枚数を実測し、巻長は10枚分の長さとペーパータオル10xの枚数から比例計算で求める。例えば、10枚分の長さが1.80m、ペーパータオル10xの枚数が150枚の場合、1.80m×(150/10)=27mとなる。また、ロールの巻直径DRは、ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールールを用いて測定する。測定は、10個のロール状ペーパータオル10を測定し、測定結果を平均する。なおミシン目がない場合は、巻長を実測する。
(ロール幅及びロール重量)
ロール状ペーパータオル10のロール幅は180mm以上350mm以下であることが好ましく、210mm以上325mm以下であることがより好ましく、240mm以上300mm以下であることが更に好ましい。ロール幅を上記の数値範囲内にすることで、本願のような合成繊維を含む高坪量のロール状ペーパータオル10を使用する際、使用する面積が適正になり、ロール製品としての使いやすさが良好になる。
また、ロール状ペーパータオル10のロール重量は100g以上580g以下であることが好ましく、180g以上450g以下であることがより好ましく、220g以上400g以下であることが更に好ましい。ロール重量を上記の数値範囲内にすることで、ロール製品として扱いやすいロール状ペーパータオル10及びロール状ペーパータオル包装体1を得ることができる。
なお、ロール重量は、コア(芯の紙管)を含まないロール幅275mmあたりの1ロールの重量とする。ロール幅が275mmでない場合は、比例計算により275mmあたりの重量に換算する。
(ロール密度)
ロール状ペーパータオル10のロール密度は0.05g/cm以上0.19g/cm以下であり、0.07g/cm以上0.17g/cm以下であることが好ましく、0.09g/cm以上0.15g/cm以下であることがより好ましい。ロール密度が0.05g/cm未満であると、柔巻きになりすぎるため、ヒートシール時に熱が包装用フィルム20に十分に伝わらず、包装不良が起こりやすくなる。ロール密度が0.19g/cmを超えると、固巻きになりすぎるため、ヒートシール時に包装用フィルム20に熱が伝わりすぎ、スコーチ等が起こりやすくなる。
ロール密度は、(ロール重量)÷(ロールの体積)で表される。ロール重量は、ロール幅275mmあたりのロール状ペーパータオル10の重量である。ロール体積は[{ロールの外径(巻直径DR)部分の断面積}-(コア外径DI部分の断面積)]×ロール幅(275mmあたりに換算する)で表される。例えば、ロール幅275mmあたりのロール重量(コアを除く)が337g、巻直径DRが119mm、コア外径DIが49mmの場合、ロール密度=0.13g/cmとなる。ロール状ペーパータオル10にコアがない場合は、中心の空洞部の直径をコア外径DIとする。
なお、ロール状ペーパータオル10のロール密度に対する、上述したロール状ペーパータオル包装体1における包装用フィルム20の厚さの比率である、(包装用フィルム20の厚さ)/(ロール状ペーパータオル10のロール密度)で表される値が180以上630以下であることが好ましく、220以上460以下であることがより好ましく、255以上385以下であることが更に好ましい。値が180未満であると、スコーチ等が起こりやすくなり、値が630を超えると、包装不良が起こりやすくなり、ロール状ペーパータオル包装体1としての美粧性に劣る。
(断面積)
ロール状ペーパータオル10における、ロールの中心からコアまでの空洞部を除いた断面積は、30cm以上190cm以下であり、60cm以上140cm以下であることが好ましく、80cm以上115cm以下であることがより好ましい。断面積が30cm未満であると、天面及び底面のヒートシール時の支えが少なくなるため、包装不良が起こりやすくなり、ロール状ペーパータオル包装体1としての美粧性に劣る。断面積が190cmを超えると、巻直径DRが大きくなりすぎたり、コア外径DIが小さくなりすぎたりするため、ロール製品としての使いやすさに劣る。なお、ロールの中心からコアまでの空洞部とは、ロールの中心からコア外径DIまでの空洞部を意味する。
また、ロール状ペーパータオル10の、コアを含めた断面積は40cm以上205cm以下であることが好ましく、70cm以上150cm以下であることがより好ましく、100cm以上125cm以下であることが更に好ましい。コアを含めた断面積が40cm未満であると、巻直径DRが小さくなりすぎるため、ロール製品としての使いやすさに劣る。コアを含めた断面積が205cmを超えると、巻直径DRが大きくなりすぎるため、ロール製品としての使いやすさに劣る。なお、コアを含めた断面積とは、ロールの中心からコア外径DIまでの空洞部が空洞ではないと仮定した場合の断面積である。
さらに、コアを含めた断面積に対する、ロールの中心からコアまでの空洞部を除いた断面積の比率である、((ロール状ペーパータオル10の、ロールの中心からコアまでの空洞部を除いた断面積)/(ロール状ペーパータオル10の、コアを含めた断面積))×100で表される百分率が、71%以上96%以下であることが好ましく、80%以上94%以下であることがより好ましく、84%以上92%以下であることが更に好ましい。百分率が71%未満であると、ヒートシール時の支えが少なくなるため、包装不良が起こりやすくなり、ロール状ペーパータオル包装体1としての美粧性に劣る。百分率が96%を超えると、巻直径DRが大きくなりすぎたり、コア外径DIが小さくなりすぎたりするため、ロール製品としての使いやすさに劣る。
3.コア
(コアの見かけの坪量及び重量)
本発明のロール状ペーパータオル10におけるコア(芯の紙管)は、原紙を複数枚重ねたものであり、2枚重ねであることが好ましい。このとき、コアの見かけの坪量(原紙を複数枚重ねたコアの坪量)は200g/m以上520g/m以下であることが好ましく、260g/m以上460g/m以下であることがより好ましく、320g/m以上410g/m以下であることが更に好ましい。見かけの坪量が上記の数値範囲内であることにより、コアが適度な固さとなり、ロール状ペーパータオル10を使用した後、コアを折って(つぶして)廃棄する場合に折りやすくなり(つぶしやすくなり)、ロール製品の使いやすさに優れる。コアの見かけの坪量は、JIS P 8124に準拠して測定する。
さらに、コア(芯の紙管)の重量は6.5g以上17.5g以下であることが好ましく、7.5g以上16g以下であることがより好ましく、9g以上14g以下であることが更に好ましい。コアの重量が上記の数値範囲内であることにより、適度な坪量と固さとなり、コアを折って(つぶして)廃棄する場合に折りやすくなり(つぶしやすくなり)、ロール製品の使いやすさに優れる。コア(芯の紙管)の重量は、ロール幅275mmあたりの重量とする。ロール幅が275mmでない場合は、比例計算により275mmあたりの重量に換算する。
(コア外径)
また、本発明のロール状ペーパータオル10のコア(芯の紙管)の外径であるコア外径DIは、25mm以上55mm以下であり、32mm以上47mm以下であることがより好ましく、36mm以上42mm以下であることがより好ましい。コア外径DIが25mm未満であると、コアが細くなりすぎるため、ホルダーにかけて使用するときにうまく回らなかったりして、ロール製品としての使いやすさに劣る。コア外径DIが55mmを超えると、ヒートシール時の支えが少なくなるため、包装不良が起こりやすくなり、ロール状ペーパータオル包装体1としての美粧性に劣る。
コア外径DIは、ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールールを用いて測定する。測定は、10個のロール状ペーパータオル10を測定し、測定結果を平均する。また、コアがないロール状ペーパータオル10の場合、ロール状ペーパータオル10の中心の空洞部の直径をコア外径DIとみなす。
(コアの固さ)
さらに、本発明のロール状ペーパータオル10におけるコアの固さは0.4mm以上3.0mm以下であることが好ましく、0.6mm以上2.3mm以下であることがより好ましく、0.7mm以上1.5mm以下であることが更に好ましい。コアの固さが上記の数値範囲内であることにより、コアが適度な固さとなり、ロール状ペーパータオル10を使用した後、コアを折って廃棄する場合に折りやすくなり、ロール製品の使いやすさに優れる。
コアの固さは、圧縮試験機(カトーテック株式会社製のハンディー圧縮試験機KES-G5)を用いて、次のように測定する。まず、コアを軸心が水平になるよう硬い台上に横に置く。次に、コア外面の中央部に上記KES-G5の圧縮子(面積2.0cm)を、速度10mm/分の条件で上から押し込む。圧縮子がロールを押す圧力が0.5gf/cmのときの押し込み深さをTa、圧力が250gf/cmのときの押し込み深さをTbとして、(Tb-Ta)をコアの固さとする。この値が大きいと、コアが潰れやすくなることを意味する。測定は5本のコアを用いて5回行い(1本のコアで1回ずつ測定する)、測定結果を平均する。
4.ペーパータオル
本発明のロール状ペーパータオル10において、ペーパータオル10xは、合成繊維及びパルプ繊維を含有する。合成繊維としては、例えばナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等が挙げられるが、本願発明のような、高坪量かつ吸水性に優れるペーパータオル10xを得るには、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく、ポリプロピレンがより好ましい。合成繊維として使用される不織布は制限がないが、スパンボンド不織布が好ましい。ポリプロピレンのスパンボンド不織布を用いることで、本願のような合成繊維を含む高坪量のペーパータオル10xであっても、ロール製品としての使いやすさが良好になる。
また、パルプ繊維としては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等、一般的なパルプ繊維を用いることができる。パルプ繊維におけるNBKPとLBKPの含有割合は、NBKP:LBKP=50:50~100:0が好ましく、NBKP:LBKP=70:30~100:0がより好ましく、NBKP:LBKP=90:10~100:0が更に好ましく、NBKP:LBKP=100:0が最も好ましい。NBKPとしては、例えばラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルース及びダグラスファーからなる繊維が好ましい。なお、NBKPの代わりにNUKP、LBKPの代わりにLUKPを用いることもできる。
このとき、ペーパータオル10xにおける合成繊維の割合(含有割合)が5%以上50%以下であることが好ましく、9%以上41%以下であることがより好ましく、12%以上28%以下であることが更に好ましい。合成繊維の割合が5%未満であると、強度が弱くなりすぎてしまい、ロール製品としての使いやすさに劣る。合成繊維の割合が50%を超えると、吸水性が悪くなるため、ロール製品としての使いやすさに劣る。また、ペーパータオル10xにおけるパルプ繊維の割合(含有割合)が50%以上95%以下であることが好ましく、59%以上91%以下であることがより好ましく、72%以上88%以下であることが更に好ましい。パルプ繊維の割合が50%未満であると、吸水性が悪くなるため、ロール製品としての使いやすさに劣る。パルプ繊維の割合が95%を超えると、強度が弱くなりすぎてしまい、ロール製品としての使いやすさに劣る。
さらに、ペーパータオル10xには、一般的な湿潤紙力剤を含有することが好ましい。湿潤紙力剤(固形分(有効成分)換算)の含有率は、パルプ繊維(絶乾)に対して、0.05%以上1.0%以下が好ましく、0.1%以上0.5%以下がより好ましく、0.2%以上0.4%以下が更に好ましい。湿潤紙力剤の含有率を上記の数値範囲内にすることで、本願のような、高坪量かつ使いやすさに優れるロール状ペーパータオル10を得ることができる。
また、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、ペーパータオル10xに耐熱安定剤、滑剤等を配合することができる。耐熱安定剤としては、例えば、BHT(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール)等のフェノール系安定剤等が挙げられる。
(坪量)
ペーパータオル10xの坪量(合成繊維及びパルプ繊維の合計坪量)は、40g/m以上150g/m以下であり、48g/m以上110g/m以下であることが好ましく、55g/m以上80g/m以下であることがより好ましい。ペーパータオル10xの坪量が40g/m未満であると、耐久性や吸水性が悪くなるため、ロール製品としての使いやすさに劣る。ペーパータオル10xの坪量が150g/mを超えると、固巻きになりすぎたり、巻直径DRが大きくなりすぎたりするため、ロール製品としての使いやすさに劣る。
また、ペーパータオル10xに含まれる合成繊維の坪量は、4g/m以上40g/m以下であることが好ましく、7g/m以上30g/m以下であることがより好ましく、10g/m以上20g/m以下であることが更に好ましい。合成繊維の坪量が4g/m未満であると、強度が弱くなりすぎてしまい、ロール製品としての使いやすさに劣る。合成繊維の坪量が40g/mを超えると、固巻きになりすぎたり巻直径DRが大きくなりすぎたりして、ロール製品としての使いやすさに劣る。
さらに、ペーパータオル10xに含まれるパルプ繊維の坪量は、33g/m以上120g/m以下であることが好ましく、38g/m以上90g/m以下であることがより好ましく、45g/m以上75g/m以下であることが更に好ましい。パルプ繊維の坪量が33g/m未満であると、吸水性が悪くなるため、ロール製品としての使いやすさに劣る。パルプ繊維の坪量が120g/mを超えると、固巻きになりすぎたり巻直径DRが大きくなりすぎたりして、ロール製品としての使いやすさに劣る。
なお、ペーパータオル10xの坪量はJIS P 8124に基づいて測定するが、合成繊維及びパルプ繊維の坪量は、後述する水流交絡した後に個別に測定することが困難であるため、例えば、以下の方法で測定する。
まず、0.1M酢酸水溶液と0.1M酢酸ナトリウム水溶液を調製する。約830gの0.1M酢酸水溶液と約160gの0.1M酢酸ナトリウム水溶液を混合してpHが4となるようにし、これを酢酸緩衝液とする。この酢酸緩衝液にセルラーゼオノズカp1500(ヤクルト薬品工業株式会社製)を添加量が1重量%となるように添加する。
セルラーゼオノズカp1500を添加した酢酸緩衝液50mlと、ペーパータオル10x0.5gとをバイアル瓶に入れて、しっかりと蓋をする。次に、180rpm、40℃の条件で24時間振とうした後、バイアル瓶から合成繊維を採取し、合成繊維の質量を測定する。(合成繊維及びパルプ繊維を含む)ペーパータオル10xの質量(0.5g)と採取した合成繊維の質量から、下記式により、合成繊維及びパルプ繊維のそれぞれの坪量を算出する。
合成繊維の坪量=
ペーパータオル10xの坪量×(合成繊維の質量/ペーパータオル10xの質量)
パルプ繊維の坪量=
ペーパータオル10xの坪量×[(ペーパータオル10xの質量-合成繊維の質量)/ペーパータオル10xの質量]
(紙厚)
ペーパータオル10xの紙厚は200μm以上1400μm以下であることが好ましく、400μm以上1200μm以下であることがより好ましく、500μm以上1000μm以下であることが更に好ましい。紙厚が200μm未満であると、吸水性が悪くなるため、ロール製品としての使いやすさに劣る。紙厚が1400μmを超えると、固巻きになりすぎたり、巻直径DRが大きくなりすぎたりするため、ロール製品としての使いやすさに劣る。なお、紙厚はシックネスゲージ(株式会社尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いて測定する。測定条件は、測定荷重3.7kPa、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間に試料を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取る。また、測定を10回繰り返して測定結果を平均する。なお、測定は3枚のペーパータオル10xを重ねて測定し、値を1/3にして、紙厚の値とする。
(DMDT及びDCDT)
ペーパータオル10xの、JIS P 8113に基づく乾燥時におけるMD方向の引張強度DMDT(Dry Machine Direction Tensile Strength)は8N/25mm以上75N/25mm以下であることが好ましく、13N/25mm以上65N/25mm以下であることがより好ましく、20N/25mm以上50N/25mm以下であることが更に好ましい。DMDTが8N/25mm未満であると、強度が弱くなりすぎてしまい、ロール製品としての使いやすさに劣る。DMDTが75N/25mmを超えると、ペーパータオル10xの坪量が高くなるため、固巻きになりすぎたり巻直径DRが大きくなりすぎたりして、ロール製品としての使いやすさに劣る。
また、ペーパータオル10xの、JIS P 8113に基づく乾燥時におけるCD方向の引張強度DCDT(Dry Cross Direction Tensile Strength)は2N/25mm以上50N/25mm以下であることが好ましく、4N/25mm以上40N/25mm以下であることがより好ましく、5N/25mm以上25N/25mm以下であることが更に好ましい。DCDTが2N/25mm未満であると、強度が弱くなりすぎてしまい、ロール製品としての使いやすさに劣る。DCDTが50N/25mmを超えると、ペーパータオル10xの坪量が高くなるため、固巻きになりすぎたり巻直径DRが大きくなりすぎたりして、ロール製品としての使いやすさに劣る。
DMDT及びDCDTは、上述したようにJIS P 8113に基づいて測定するが、測定条件として、速度は300m/min、試験片幅は25mm、つかみ具間の距離は100mmとする。なお、ミシン目の間隔、シート幅(ロール幅)の関係でつかみ具間の距離を100mm確保できない場合は、適宜短くしてよい。
(シート長)
ペーパータオル10xのシート長は160mm以上330mm以下であることが好ましく、180mm以上305mm以下であることがより好ましく、200mm以上280mm以下であることが更に好ましい。シート長が上記の数値範囲内であることにより、ロール製品としての使いやすさに優れるロール状ペーパータオル10及びロール状ペーパータオル包装体1を得ることができる。シート長は、ロール状ペーパータオル10のミシン目とミシン目の間の1枚のペーパータオル10xにおける、MD方向の長さを実測した値である。
(エンボス)
本発明のロール状ペーパータオル10(ペーパータオル10x)は、エンボス加工が施されていることが好ましく、ロールワインダにて施されることが好ましい。なお、エンボス単体の形状は、円形、楕円形、長方形、正方形、花柄、多角形、文字、線、ロゴ等、特に制限なく用いることができるが、本願発明のような高坪量かつ吸水性に優れるペーパータオル10xを得るには、六角形状が好ましい。
また、エンボスの深さは0.07mm以上1.8mm以下であることが好ましく、0.2mm以上1.2mm以下であることがより好ましく、0.3mm以上0.8mm以下であることが更に好ましい。エンボスの深さが上記の数値範囲内であることにより、ペーパータオル10xの紙厚や巻直径を調整することができ、ロール製品としての使いやすさが良好になる。
エンボスの深さは、マイクロスコープを用いて測定する。マイクロスコープとしては、KEYENCE社製の製品名「ワンショット3D測定マクロスコープ VR-3100」を使用することができる。マイクロスコープの画像の観察・測定・画像解析ソフトウェアとしては、製品名「VR-H1A」を使用することができる。また、測定条件は、倍率12倍、視野面積24mm×18mmの条件で測定する。測定倍率と視野面積は、求めるエンボスの大きさによって、適宜変更してもよい。
図3は、マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルを示し、ペーパータオル10x表面の高さが濃淡で表されている。図3の濃淡が周辺と異なる六角形状の部位が個々のエンボスを示している。エンボスの深さは、上記マイクロスコープを用いて上述のエンボスの高低差を測定して求める。なお、測定はペーパータオル10xの表面10a側で行う。また、測定時に、ロール状ペーパータオル10からペーパータオル10xを3周分取り除き、4周目のペーパータオル10xを用いて、ペーパータオルの状態で測定する。また、ミシン目がある場合は、避けて測定する。
まず、図3のように線分ABを引き、図4の高さプロファイルを得る。なお、線分ABは、エンボスを横切るように引けばよい。また、線分ABは、ペーパータオル10xの幅方向(CD方向)になるように引くが、エンボスとエンボスの間隔が例えば2mm以上開いている場合は、線分を斜め方向に引いたり、流れ方向に引いたりしてもよい。高さプロファイルは、実際のペーパータオル10xの試料表面の凹凸を表す(測定)断面曲線Sであるが、ノイズ(ペーパータオル10xの表面に繊維塊があったり、繊維がヒゲ状に伸びていたり、繊維のない部分に起因した急峻なピーク)をも含んでおり、凹凸の高低差の算出に当たっては、このようなノイズピークを除去する必要がある。
そこで、図4の(測定)断面曲線Sを重み平均ラジオボタンのフィルターのサイズを±12とし、スムージングした図5の断面曲線Wを得る。なお、重み平均ラジオボタンのフィルターを用いたスムージングは、上記の解析ソフトを使用すれば、自動で得られる。そして、図5に示すグラフにおいて、グラフの凸部H1と、凸部H1に隣接する凸部H2の縦軸のそれぞれの最大値の平均値を算出し、凸部H1と凸部H2とに挟まれる凹部D1における縦軸の最小値を求める。このようにして求められた最大値の平均値から最小値を差し引いた数値を暫定的なエンボスの深さとする。そして、図5に示すように、断面曲線上において連続する計2カ所(凹部D1と、凸部H2と凸部H3に挟まれる凹部D2の連続する計2カ所)について同様の測定を行う(この時点で2つの測定結果が得られる)。その後、ペーパータオル10xの流れ方向にロール状ペーパータオル10を90度ずつ3回に分けて回転させた各位置において上記同様の測定を行い(流れ方向における測定位置は計4カ所となる)、合計8カ所(2×4)の平均値をエンボスの深さとして最終的に採用する。
(吸水量)
本発明のロール状ペーパータオル10において、ペーパータオル10xの単位面積当たり(1m当たり)の吸水量が210g/m以上520g/m以下であることが好ましく、260g/m以上430g/m以下であることがより好ましく、310g/m以上400g/m以下であることが更に好ましい。単位面積当たりの吸水量が210g/m未満であると、吸水性が悪くなるため、ロール製品としての使いやすさに劣る。単位面積当たりの吸水量が520g/mを超えると、ペーパータオル10xの坪量が高くなるため、固巻きになりすぎたり巻直径DRが大きくなりすぎたりして、ロール製品としての使いやすさに劣る。
また、ペーパータオル10xの単位重量当たり(1g当たり)の吸水量が3.0g/g以上8.0g/g以下であることが好ましく、3.5g/g以上7.5g/g以下であることがより好ましく、4.0g/g以上7.0g/g以下であることが更に好ましい。単位重量当たりの吸水量が上記の数値範囲内であることにより、合成繊維を含む高坪量の1プライのロール状ペーパータオル10であって、ロール製品としての使いやすさに優れる、ロール状ペーパータオル10及びロール状ペーパータオル包装体1を得ることができる。
なお、ペーパータオル10xの各吸水量は以下のように測定する。
まず、ペーパータオル10xを採取し、一片が7.6cm(3インチ)の正方形の型版を用いてカットし、一辺7.6cmの矩形の試験片200を作製する。その後、吸水前の試験片200の質量を電子天秤で測定しておく。そして、試験片200をホルダー220(試験片200の3点を固定するジグで、ジグは水分を吸収しない金属からなる)にセットする。
次に、市販のバットに、蒸留水を深さ2cm入れ、ホルダー220にセットした試験片200を蒸留水中に2分間浸漬する。2分間浸漬後に試験片200をホルダー220と共に蒸留水から取り出し、図6に示すように、試験片200の1つの隅部200dに帯210を貼り付ける。帯210は、測定するサンプルと同じペーパータオル10xを幅2mm×長さ15mmの大きさに切り、試験片200の隅部200dから中心に向かって6mmの部分に貼り付ける。次に、ホルダー220と試験片200を、隅部200dに対向する隅部200aが上になるようにして空の水槽内に設置した棒にぶら下げ、水槽の蓋を閉めて10分間、放置する。その後、ホルダー220と試験片200を水槽から取り出し、帯210とホルダー220を外し、電子天秤で試験片200の質量を測定する。蒸留水に浸す前後での試験片200の質量変化から、試験片200の単位面積当たりの蒸留水の吸水量(g(水)/m(ペーパータオル))を計算する。さらに、単位面積当たりの吸水量(g(水)/m(ペーパータオル))を試験片200の坪量で割ることにより、単位面積当たりの吸水量(g(水)/m(ペーパータオル))/坪量(g(ペーパータオル)/m(ペーパータオル))=単位重量当たりの吸水量(g(水)/g(ペーパータオル))を算出する。測定は各サンプル5回ずつ行い、平均値を採用する。
なお、本測定は、JIS P 8111法に従い、温度23±1℃、湿度50±2%の状態で行う。また、蒸留水は23±1℃に保持する。
5.ペーパータオル、ロール状ペーパータオル及びその包装体の製造方法
ペーパータオル10x、ロール状ペーパータオル10及びロール状ペーパータオル包装体1の製造方法としては、ペーパータオル10xが合成繊維及びパルプ繊維を含むキッチンタオルである場合は、例えば(1)所定のスパンボンド不織布にパルプ繊維を積層して水流交絡、(2)マッチドスチールによる熱エンボス加工、(3)ミシン目加工、(4)ロール巻取り加工、(5)フィルム包装の順で製造することができる。
このとき、製造方法の(1)水流交絡において、合成繊維にパルプ繊維を水流交絡することで、合成繊維及びパルプ繊維を含む不織布を得る。水流交絡の方法に関しては、例えば、特開2018-193634号公報に記載された方法で行うことが好ましい。
また、(4)フィルム包装においては、キャラメル包装を行うことができる公知の包装装置や工程であれば、用いる装置や工程は特に制限されないが、型式:CASMATIC CMW525、FABIO PERINI社製のキャラメル包装機を用いることが好ましい。さらに、好ましくはポリエチレンからなる包装用フィルム20により、ロール製品の表面形状に追従するように、1個のロール製品をキャラメル包装し、1ロール包装体(ロール状ペーパータオル包装体1)を作製する。得られる1ロール包装体では、ロール製品の軸方向が、包装袋を構成する包装用フィルム20のMD方向と一致することが好ましい。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが、当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
(1)ポリプロピレンのスパンボンド不織布にパルプ繊維を積層して水流交絡、(2)マッチドスチールによる熱エンボス加工、(3)ミシン目加工、(4)ロール巻取り加工、(5)フィルム包装の工程を経て、表1~3に記載された実施例1~26及び比較例1~9のロール状ペーパータオル包装体を作製した。なお、フィルム包装は全てキャラメル包装とし、実施例26のみコアがないロール状ペーパータオルとした。
全ての実施例及び比較例のロール状ペーパータオル包装体に関して上述の各パラメーターを測定し、かつ、下記の各評価を行った。全ての測定結果及び評価を表1~3に示す。
包装性、美粧性:ロール状ペーパータオル包装体の包装性及び美粧性に関して、下記の通り評価を行った。
◎:包装不良やスコーチが全くみられず、キャラメル包装の美粧性がとても良い。
○:包装不良やスコーチがほとんどみられず、キャラメル包装の美粧性が良い。
△:包装不良やスコーチが少しみられ、キャラメル包装の美粧性がやや悪いが問題ない。
×:包装不良やスコーチが多発し、キャラメル包装の美粧性が悪い。
ロール製品としての使いやすさ:ロール状ペーパータオルの製品としての使いやすさに関して、下記の通り評価を行った。
◎:吸水性が良く、ロールの巻直径が適度な大きさでとても使いやすい。
○:吸水性が少し悪かったり、ロールの巻直径が少し大きかったり少し小さかったりするが、使いやすい。
△:吸水性がやや悪かったり、ロールの巻直径がやや大きかったりやや小さかったりして、やや使いにくいが問題ない。
×:吸水性が悪かったり、ロールの巻直径が大きすぎたり小さすぎたりして、使いにくい。
Figure 2023048981000002
Figure 2023048981000003
Figure 2023048981000004
表1~3に示すように、実施例1~26のロール状ペーパータオル包装体はいずれも包装性及び美粧性に優れ、ロール製品としての使いやすさも良好であった。一方で比較例1~9のロール状ペーパータオル包装体は包装性及び美粧性に劣るか、又はロール製品としての使いやすさに劣るものであった。
以上より、本発明のロール状ペーパータオル包装体は、コア外径が一定の範囲であり、合成繊維を含む高坪量の1プライのロール状ペーパータオル包装体において、フィルムの包装性及び美粧性が良好であり、ロール製品としての使いやすさに優れる、ロール状ペーパータオル包装体を提供することができる。
1 ロール状ペーパータオル包装体
10 ロール状ペーパータオル
10a 表面
10b 裏面
10e ペーパータオルの最外巻の端縁
10x ペーパータオル
20 包装用フィルム
200 試験片
200a、200d 隅部
210 帯
220 ホルダー

Claims (9)

  1. パルプ繊維及び合成繊維を含有した1プライのペーパータオルが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルと、前記ロール状ペーパータオル1ロールをキャラメル包装で包装する包装用フィルムと、を含む、ロール状ペーパータオル包装体であって、
    前記ペーパータオルの坪量が40g/m以上150g/m以下であり、
    前記ロール状ペーパータオルのコア外径が25mm以上55mm以下、ロールの中心からコアまでの空洞部を除いたロール断面積が30cm以上190cm以下、巻直径が75mm以上160mm以下、ロール密度が0.05g/cm以上0.19g/cm以下であり、
    前記包装用フィルムの厚さが20μm以上55μm以下であることを特徴とする、ロール状ペーパータオル包装体。
  2. ((前記ロール状ペーパータオルの、ロールの中心からコアまでの空洞部を除いた断面積)/(前記ロール状ペーパータオルの、コアを含めた断面積))×100で表される百分率が71%以上96%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル包装体。
  3. 前記ロール状ペーパータオルのコアの見かけの坪量が200g/m以上520g/m以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル包装体。
  4. 前記包装用フィルムがヒートシール性を有することを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル包装体。
  5. 前記ロール状ペーパータオルの巻長が7m以上24m以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル包装体。
  6. 前記ペーパータオルの紙厚が200μm以上1400μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル包装体。
  7. 前記ペーパータオルの単位面積当たりの吸水量が210g/m以上520g/m以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル包装体。
  8. 前記ペーパータオルがキッチンタオルであることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル包装体。
  9. (前記包装用フィルムの厚さ)/(前記ロール状ペーパータオルのロール密度)で表される値が180以上630以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル包装体。
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