JP2023020906A - ロール状ペーパータオル - Google Patents

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祐樹 藤田
Yuki Fujita
光 佐藤
Hikari Sato
康伸 大岡
Yasunobu Ooka
幸治 大篭
Koji Okago
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Abstract

【課題】コア外径が一定の範囲である、1プライで高坪量かつ吸水性に優れるロール状ペーパータオルにおいて、ロールの巻き取りやすさと、コアつぶれのしにくさとが良好であり、製品として使いやすく、また物流効率が良い、ロール状ペーパータオルを提供する。【解決手段】パルプ繊維及び合成繊維を含有した1プライのペーパータオルが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルであって、ペーパータオルの坪量が40g/m2以上150g/m2以下であり、ロールの巻直径が75mm以上160mm以下、ロール密度が0.05g/cm3以上0.19g/cm3以下、ロールのコア外径が25mm以上55mm以下であり、((ロールのコア外径の面積)/(ロールの中心からコアまでの空洞部を除いた、ロールの断面積))×100で示す値が5以上40以下であることを特徴とする、ロール状ペーパータオルを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、パルプ繊維及び合成繊維を含むロール状ペーパータオルに関する。
近年、ハンドタオルロール、キッチンタオルロール等の、厚手の紙をロール状に巻き取ったロール状ペーパータオルが市販されている。
ペーパータオルは、キッチン周りの油汚れ掃除、水拭き、食品の水切り等、様々な用途が存在する。ペーパータオルには、水及び油に対する優れた吸収性、掃除用途に使用した際にも簡単に破れず継続使用に耐える強度が求められているが、そのような強度を紙に付与するための技術として、合成繊維にパルプ繊維を水流交絡する技術が開発されている。
合成繊維にパルプ繊維を水流交絡する技術の先行技術文献としては、例えば、特許文献1にはパルプ繊維ウエブと合成繊維ウエブとを水流交絡処理して得られる不織布ワイパーであって、パルプ繊維ウエブに含まれるパルプ繊維の平均繊維長が1.0~5.0mmであり、当該不織布ワイパーの坪量が20~42g/mであり、構成比がパルプ繊維ウエブ70~50質量%、合成繊維ウエブ30~50質量%である、ことを特徴とする不織布ワイパーが開示されている。
特開2018-193634号公報
通常のペーパータオルの場合、巻長や巻直径(巻径ともいう)に合わせてコアの外径を自由に調節することが可能だが、合成繊維を含有する高坪量のペーパータオルをロール状に巻き取ったロール状ペーパータオルでは、巻直径が一定の範囲でコアの外径(コア外径)が大きくしすぎると巻長が短くなるため、1ロール当たりの物流効率に劣る。また、巻き取り始めやログソー(断裁機)カット時のコアつぶれが起こりやすくなる。
そこで、巻長を長くして巻直径を大きくすると、手に持ちづらくなり、ロール状ペーパータオルの製品としての使いやすさに劣る。逆に、巻直径をそのままとして巻長のみを長くすると、固巻きとなるため、ログソーカット時のコアつぶれが起こりやすくなる。一方で、コア外径を小さくしすぎると、高坪量のペーパータオルの場合、ピックアップ(ロール状に巻き取る時の、コアに最初に接するペーパータオルの先端部分)の巻き付きが悪くなる。
以上のことから、高坪量のロール状ペーパータオルでは、コア外径の大きさと物流効率、巻き取り時やログソーカット時のコアつぶれのしにくさや巻き取りやすさ、製品としての使いやすさを高水準で両立することが困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コア外径が一定の範囲である、1プライで高坪量かつ吸水性に優れるロール状ペーパータオルにおいて、ロールの巻き取りやすさと、コアつぶれのしにくさとが良好であり、製品として使いやすく、また物流効率が良い、ロール状ペーパータオルを提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を行い、パルプ繊維及び合成繊維を含有した1プライのペーパータオルが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルにおいて、ペーパータオルの坪量、ロールの巻直径、ロール密度、ロールのコアの外径及びロールの断面積に対するコアの外径の面積の比率を所定の数値範囲内に規定することで、コア外径が一定の範囲である、1プライで高坪量かつ吸水性に優れるロール状ペーパータオルにおいて、ロールの巻き取りやすさと、コアつぶれのしにくさとが良好であり、製品として使いやすく、また物流効率が良い、ロール状ペーパータオルとすることができ、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、パルプ繊維及び合成繊維を含有した1プライのペーパータオルが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルであって、上記ペーパータオルの坪量が40g/m以上150g/m以下であり、ロールの巻直径が75mm以上160mm以下、ロール密度が0.05g/cm以上0.19g/cm以下、ロールのコア外径が25mm以上55mm以下であり、((ロールのコア外径の面積)/(ロールの中心からコアまでの空洞部を除いた、ロールの断面積))×100で示す値が5以上40以下であることを特徴とする、ロール状ペーパータオルである。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオルであって、ロールの中心からコアまでの空洞部を除いた、ロールの断面積が30cm以上190cm以下であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオルであって、上記ペーパータオルのMD方向の曲げこわさが10μN・m以上130μN・m以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオルであって、ロールのコアの見かけの坪量が200g/m以上520g/m以下であることを特徴とするものである。
(5)本発明の第5の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオルであって、上記ペーパータオルのDMDTが8N/25mm以上75N/25mm以下であり、DCDTが2N/25mm以上50N/25mm以下であることを特徴とするものである。
(6)本発明の第6の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオルであって、ロールのコアの固さが0.4mm以上3.0mm以下であることを特徴とするものである。
(7)本発明の第7の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオルであって、(前記ペーパータオルのMD方向の曲げこわさ)×(ロールのコアの固さ)で示す値が5以上360以下であることを特徴とするものである。
(8)本発明の第8の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオルであって、上記ペーパータオルの単位面積当たりの吸水量が210g/m以上520g/m以下であることを特徴とするものである
(9)本発明の第9の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオルであって、ロールの巻長が7m以上24m以下であることを特徴とするものである。
(10)本発明の第10の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオルであって、上記ペーパータオルの紙厚が200μm以上1400μm以下であることを特徴とするものである。
(11)本発明の第11の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオルであって、上記ペーパータオルがキッチンタオルであることを特徴とするものである。
本発明によれば、コア外径が一定の範囲である、1プライで高坪量かつ吸水性に優れるロール状ペーパータオルにおいて、ロールの巻き取りやすさと、コアつぶれのしにくさとが良好であり、製品として使いやすく、また物流効率が良い、ロール状ペーパータオルを提供することができる。
本発明のロール状ペーパータオルの全体を示す斜視図である。 マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルを濃淡で示す図である。 マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルをグラフで示す図である。 本発明のロール状ペーパータオルのエンボスについて、エンボスの深さの求め方を示す図である。 本発明のロール状ペーパータオルの吸水量の測定方法を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について、図面を参照しながら詳細に説明するが、これらは例示の目的で掲げたもので、これらにより本発明を限定するものではない。
1.ロール状ペーパータオル
図1は、本発明のロール状ペーパータオル1の全体を示す斜視図である。本発明のロール状ペーパータオル1は、パルプ繊維及び合成繊維を含有した1プライのペーパータオル1xが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオル1である。また、ペーパータオル1xは、ペーパータオル1xのMD方向において等間隔に、CD方向にペーパータオル1xを横断するミシン目が施されることが好ましい(図示しない)。
このとき、MD(Machine Direction)方向とはペーパータオル1xが巻き取られる方向(ペーパータオル1xが製造される方向であり、流れ方向とも称する)であり、CD(Cross Direction)方向とはMD方向に直交する方向(幅方向とも称する)である。
なお、本発明におけるペーパータオル1xは、様々な紙製品として用いることができ、ワイパー又はキッチンタオルの用途で使用することが好ましいが、キッチンタオルの用途で使用することがより好ましい。また、本願発明は、ワイパー又はキッチンタオルの用途で使用される紙製品であるが、不織布製品として使用されても良い。
また、図1に示すように、ペーパータオル1xの表面のうち、ロール外側に指向した表面を表面1a(ペーパータオル1xの表面)と称し、ロール中心部に指向した表面を裏面1b(ペーパータオル1xの裏面)と称する。なお、後述する水流交絡によって、ペーパータオル1xに含まれる合成繊維の量においては、ペーパータオル1xの表面側(すなわち表面1a側)が多く、裏面1b側が少ないことが好ましい。
(巻長及び巻直径)
ロール状ペーパータオル1の巻長は7m以上24m以下であることが好ましく、10m以上22m以下であることがより好ましく、13m以上18m以下であることが更に好ましい。巻長が7m未満であると巻直径DRを変えない場合に、1ロール当たりの物流効率に劣る。巻長が24mを超えると巻直径DRを変えない場合に固巻きとなり、ログソーカット時のコアつぶれが起こりやすくなる。
また、ロール状ペーパータオル1の巻直径DRは75mm以上160mm以下であり、100mm以上140mm以下であることが好ましく、108mm以上130mm以下であることがより好ましい。巻直径DRが75mm未満であると、巻直径DRが小さくなりすぎるため、ロール製品としての使いやすさに劣る。巻直径DRが160mmを超えると、巻直径DRが大きくなりすぎるため、ロール製品としての使いやすさに劣る。
巻長は、ロール状ペーパータオル1のミシン目とミシン目の間のペーパータオル1xについて、10枚分の長さを実測する。その後、ロール状ペーパータオル1におけるペーパータオル1xの枚数を実測し、巻長は10枚分の長さとペーパータオル1xの枚数から比例計算で求める。例えば、10枚分の長さが1.80m、ペーパータオル1xの枚数が150枚の場合、1.80m×(150/10)=27mとなる。また、ロールの巻直径DRは、ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールールを用いて測定する。測定は、10個のロール状ペーパータオル1を測定し、測定結果を平均する。なおミシン目がない場合は、巻長を実測する。
(ロール幅及びロール重量)
ロール状ペーパータオル1のロール幅は180mm以上350mm以下であることが好ましく、210mm以上325mm以下であることがより好ましく、240mm以上300mm以下であることが更に好ましい。ロール幅を上記の数値範囲内にすることで、本願のような高坪量かつ吸水性に優れるロール状ペーパータオル1を使用する際、使用する面積が適正になり、多くの水を吸収することができる。
また、ロール状ペーパータオル1のロール重量は100g以上580g以下であることが好ましく、180g以上450g以下であることがより好ましく、220g以上400g以下であることが更に好ましい。ロール重量を上記の数値範囲内にすることで、製品として扱いやすいロール状ペーパータオル1を得ることができる。
なお、ロール重量は、コア(芯の紙管)を含まないロール幅275mmあたりの1ロールの重量とする。ロール幅が275mmでない場合は、比例計算により275mmあたりの重量に換算する。
(ロール密度)
ロール状ペーパータオル1のロール密度は0.05g/cm以上0.19g/cm以下であり、0.07g/cm以上0.17g/cm以下であることが好ましく、0.09g/cm以上0.15g/cm以下であることがより好ましい。ロール密度が0.05g/cm未満であると、1ロール当たりの物流効率に劣る。ロール密度が0.19g/cmを超えると、固巻きとなり、ログソーカット時のコアつぶれが起こりやすくなる。
ロール密度は、(ロール質量)÷(ロールの体積)で表される。ロール質量は、ロール幅275mmあたりのロール状ペーパータオル1の質量である。ロール体積は[{ロールの外径(巻直径DR)部分の断面積}-(コア外径部分の断面積)]×ロール幅(275mmあたりに換算する)で表される。例えば、ロール幅275mmあたりのロール質量(コアを除く)が337g、巻直径119mm、コアの外径が49mmの場合、ロール密度=0.13g/cmとなる。ロール状ペーパータオル1にコアがない場合は、中心の空洞部の直径をコア外径DIとする。
(断面積)
ロール状ペーパータオル1における、ロールの中心からコアまでの空洞部を除いた、ロールの断面積は30cm以上190cm以下であることが好ましく、60cm以上140cm以下であることがより好ましく、80cm以上115cm以下であることが更に好ましい。断面積が30cm未満であると、巻直径DRが小さくなり、ロール製品としての使いやすさに劣る。断面積が190cmを超えると、巻直径DRが大きくなり、ロール製品としての使いやすさに劣る。なお、ロールの中心からコアまでの空洞部とは、ロールの中心からコア外径までの空洞部を意味する。
2.コア
(コアの見かけの坪量及び重量)
また、本発明のロール状ペーパータオル1におけるコア(芯の紙管)は、原紙を複数枚重ねたものであり、2枚重ねであることがより好ましい。このとき、コアの見かけの坪量(原紙を複数枚重ねたコアの坪量)は200g/m以上520g/m以下であることが好ましく、260g/m以上460g/m以下であることがより好ましく、320g/m以上420g/m以下であることが更に好ましい。見かけの坪量が200g/m未満であると、コアが柔らかくなりすぎるため、巻き取り時及びログソーカット時のコアつぶれが起こりやすくなる。見かけの坪量が520g/mを超えると、コアが固くなりすぎるため、ロールを使用した後、コアを折って廃棄する場合に折れにくくなる等、ロール製品の使いやすさに劣る。コアの見かけの坪量は、JIS P 8124に準拠して測定する。
なお、コアを2枚重ねにする際に用いる糊(グルー)は公知のものを用いることができるが、PVAC(ポリ酢酸ビニル)系のエマルションを用いることが好ましい。グルーを上記の組成とすることで、後述するコアの固さを所定の範囲内に調整しやすくなり、本願のようなロールの巻き取りやすさと、コアつぶれのしにくさとが良好なロール状ペーパータオル1を得ることができる。
さらに、コア(芯の紙管)の重量は6.5g以上17.5g以下であることが好ましく、7.5g以上16g以下であることがより好ましく、9g以上14g以下であることが更に好ましい。コア(芯の紙管)の重量は、ロール幅275mmあたりの重量とする。ロール幅が275mmでない場合は、比例計算により275mmあたりの重量に換算する。
(コア外径)
本発明のロール状ペーパータオル1のコア(芯の紙管)の外径である、コア外径DIは、25mm以上55mm以下であり、32mm以上47mm以下であることがより好ましく、36mm以上42mm以下であることがより好ましい。コア外径DIが25mm未満であると、ロール状にした時に、ピックアップのコアへの巻き付きが悪くなる。コア外径DIが55mmを超えると、1ロール当たりの物流効率に劣り、また、巻き取り時やログソーカット時のコアつぶれが起こりやすくなる。
コア外径DIは、ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールールを用いて測定する。測定は、10個のロール状ペーパータオル1を測定し、測定結果を平均する。また、コアがないロール状ペーパータオル1の場合、ロール状ペーパータオル1の中心の空洞部の直径をコア外径DIとみなす。
(コア外径の面積)
本発明のロール状ペーパータオル1におけるコア外径DIの面積は、5cm以上24cm以下であることが好ましく、8cm以上18cm以下であることがより好ましく、10cm以上14cm以下であることが更に好ましい。面積が5cm未満であると、ピックアップのコアへの巻き付きが悪くなる。面積が24cmを超えると、1ロール当たりの物流効率に劣る。
また、ロール状ペーパータオル1における、((ロールのコア外径DIの面積)/(ロールの中心からコアまでの空洞部を除いた、ロールの断面積))×100で示す値が、5以上40以下であり、7以上20以下であることが好ましく、9以上16以下であることがより好ましい。値が5未満であると、コアが小さくなりすぎるため、ピックアップのコアへの巻き付きが悪くなる。値が40を超えると、1ロール当たりの物流効率に劣る。
(コアの固さ)
さらに、本発明のロール状ペーパータオル1におけるコアの固さは0.4mm以上3.0mm以下であることが好ましく、0.6mm以上2.3mm以下であることがより好ましく、0.7mm以上1.5mm以下であることが更に好ましい。コアの固さが0.4mm未満であると、コアが固くなりすぎるため、ロールを使用した後、コアを折って廃棄する場合に折れにくくなる等、ロール製品としての使いやすさに劣る。コアの固さが3.0mmを超えると、巻き取り時及びログソーカット時のコアつぶれが起こりやすくなる。
コアの固さは、圧縮試験機(カトーテック株式会社製のハンディー圧縮試験機KES-G5)を用いて、次のように測定する。まず、コアを軸心が水平になるよう硬い台上に横に置く。次に、コア外面の中央部に上記KES-G5の圧縮子(面積2.0cm)を、速度10mm/分の条件で上から押し込む。圧縮子がロールを押す圧力が0.5gf/cmのときの押し込み深さをTa、圧力が250gf/cmのときの押し込み深さをTbとして、(Tb-Ta)をコアの固さとする。この値が大きいと、コアが潰れやすくなることを意味する。測定は5本のコアを用いて5回行い(1本のコアで1回ずつ測定する)、測定結果を平均する。
3.ペーパータオル
本発明のロール状ペーパータオル1において、ペーパータオル1xは、合成繊維及びパルプ繊維を含有する。合成繊維としては、例えばナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等が挙げられるが、本願発明のような、高坪量かつ吸水性に優れるペーパータオル1xを得るには、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく、ポリプロピレンがより好ましい。合成繊維として使用される不織布は制限がないが、スパンボンド不織布が好ましい。ポリプロピレンのスパンボンド不織布を用いることで、本願のような高坪量のペーパータオル1xであっても、ピックアップに巻き付きやすくなる。また、ロール状ペーパータオル1としての使いやすさも良好になる。
また、パルプ繊維としては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等、一般的なパルプ繊維を用いることができる。パルプ繊維におけるNBKPとLBKPの含有割合は、NBKP:LBKP=50:50~100:0が好ましく、NBKP:LBKP=70:30~100:0がより好ましく、NBKP:LBKP=90:10~100:0が更に好ましく、NBKP:LBKP=100:0が最も好ましい。NBKPとしては、例えばラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルース及びダグラスファーからなる繊維が好ましい。なお、NBKPの代わりにNUKP、LBKPの代わりにLUKPを用いることもできる。
このとき、ペーパータオル1xにおける合成繊維の割合(含有割合)が5%以上50%以下であることが好ましく、9%以上41%以下であることがより好ましく、12%以上28%以下であることが更に好ましい。合成繊維の割合が5%未満であると、強度が弱くなりすぎてしまい、ペーパータオル1xの再利用が難しくなり、製品としての使いやすさに劣る。合成繊維の割合が50%を超えると、吸水性に劣る。また、ペーパータオル1xにおけるパルプ繊維の割合(含有割合)が50%以上95%以下であることが好ましく、59%以上91%以下であることがより好ましく、72%以上88%以下であることが更に好ましい。パルプ繊維の割合が50%未満であると、吸水性に劣る。パルプ繊維の割合が95%を超えると、強度が弱くなりすぎてしまい、ペーパータオル1xの再利用が難しくなり、製品としての使いやすさに劣る。
さらに、ペーパータオル1xには、一般的な湿潤紙力剤を含有することが好ましい。湿潤紙力剤(固形分(有効成分)換算)の含有率は、パルプ繊維(絶乾)に対して、0.05%以上1.0%以下が好ましく、0.10%以上0.5%以下がより好ましく、0.20%以上0.40%以下が更に好ましい。湿潤紙力剤の含有率を上記の数値範囲内にすることで、本願のような、高坪量かつ吸水性に優れるロール状ペーパータオル1を得ることができる。
また、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、ペーパータオル1xに耐熱安定剤、滑剤等を配合することができる。耐熱安定剤としては、例えば、BHT(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール)等のフェノール系安定剤等が挙げられる。
(坪量)
ペーパータオル1xの坪量(合成繊維及びパルプ繊維の合計坪量)は、40g/m以上150g/m以下であり、48g/m以上110g/m以下であることが好ましく、55g/m以上80g/m以下であることがより好ましい。ペーパータオル1xの坪量が40g/m未満であると、ロール状ペーパータオル1としての吸水性に劣る。ペーパータオル1xの坪量が150g/mを超えると、ピックアップのコアへの巻き付きが悪くなる。
また、ペーパータオル1xに含まれる合成繊維の坪量は、4g/m以上40g/m以下であることが好ましく、7g/m以上30g/m以下であることがより好ましく、10g/m以上20g/m以下であることが更に好ましい。合成繊維の坪量が4g/ーパータオル1xの再利用が難しくなり、製品としての使いやすさに劣る。合成繊維の坪量が40g/付きが悪くなる。また、巻き取り時のコアつぶれが起こりやすくなる。
さらに、ペーパータオル1xに含まれるパルプ繊維の坪量は、33g/m以上120g/m以下であることが好ましく、38g/m以上90g/m以下であることがより好ましく、45g/m以上75g/m以下であることが更に好ましい。パルプ繊維の坪量が33g//プのコアへの巻き付きが悪くなる。
なお、ペーパータオル1xの坪量はJIS P 8124に基づいて測定するが、合成繊維及びパルプ繊維の坪量は、後述する水流交絡した後に個別に測定することが困難であるため、例えば、以下の方法で測定する。
まず、0.1M酢酸水溶液と0.1M酢酸ナトリウム水溶液を調製する。約830gの0.1M酢酸水溶液と約160gの0.1M酢酸ナトリウム水溶液を混合してpHが4となるようにし、これを酢酸緩衝液とする。この酢酸緩衝液にセルラーゼオノズカp1500(ヤクルト薬品工業株式会社製)を添加量が1重量%となるように添加する。
セルラーゼオノズカp1500を添加した酢酸緩衝液50mlと、ペーパータオル1x0.5gとをバイアル瓶に入れて、しっかりと蓋をする。次に、180rpm、40℃の条件で24時間振とうした後、バイアル瓶から合成繊維を採取し、合成繊維の質量を測定する。(合成繊維及びパルプ繊維を含む)ペーパータオル1xの質量(0.5g)と採取した合成繊維の質量から、下記式により、合成繊維及びパルプ繊維のそれぞれの坪量を算出する。
合成繊維の坪量=
ペーパータオル1xの坪量×(合成繊維の質量/ペーパータオル1xの質量)
パルプ繊維の坪量=
ペーパータオル1xの坪量×[(ペーパータオル1xの質量-合成繊維の質量)/ペーパータオル1xの質量]
(紙厚)
ペーパータオル1xの紙厚は200μm以上1400μm以下であることが好ましく、400μm以上1200μm以下以下であることがより好ましく、500μm以上1000μm以下であることが更に好ましい。紙厚が200μm未満であると、ロール状ペーパータオル1としての吸水性に劣る。紙厚が1400μmを超えると、ペーパータオル1xの坪量が大きくなり、ピックアップのコアへの巻き付きが悪くなる。なお、紙厚はシックネスゲージ(株式会社尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いて測定する。測定条件は、測定荷重3.7kPa、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間に試料を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取る。また、測定を10回繰り返して測定結果を平均する。なお、測定は3枚のペーパータオル1xを重ねて測定し、値を1/3にして、紙厚の値とする。
(DMDT及びDCDT)
ペーパータオル1xの、JIS P 8113に基づく乾燥時におけるMD方向の引張強度DMDT(Dry Machine Direction Tensile Strength)は8N/25mm以上75N/25mm以下であることが好ましく、13N/25mm以上65N/25mm以下であることがより好ましく、20N/25mm以上50N/25mm以下であることが更に好ましい。DMDTが8N/25mm未満であると、ペーパータオル1xの再利用が難しくなり、製品としての使いやすさに劣る。DMDTが75N/25mmを超えると、ピックアップのコアへの巻き付きが悪くなる。また、巻き取り時のコアつぶれが起こりやすくなる。
また、ペーパータオル1xの、JIS P 8113に基づく乾燥時におけるCD方向の引張強度DCDT(Dry Cross Direction Tensile Strength)は2N/25mm以上50N/25mm以下であることが好ましく、4N/25mm以上40N/25mm以下であることがより好ましく、5N/25mm以上25N/25mm以下であることが更に好ましい。DCDTが2N/25mm未満であると、ペーパータオル1xの再利用が難しくなり、製品としての使いやすさに劣る。DCDTが50N/25mmを超えると、ピックアップのコアへの巻き付きが悪くなる。また、巻き取り時のコアつぶれが起こりやすくなる。
DMDT及びDCDTは、上述したようにJIS P 8113に基づいて測定するが、測定条件として、速度は300m/min、試験片幅は25mm、つかみ具間の距離は100mmとする。なお、ミシン目の間隔、シート幅の関係でつかみ具間の距離を100mm確保できない場合は、適宜短くしてよい。
(シート長及び曲げこわさ)
ペーパータオル1xのシート長は160mm以上330mm以下であることが好ましく、180mm以上305mm以下であることがより好ましく、200mm以上280mm以下であることが更に好ましい。シート長が上記の数値範囲内であることにより、ロールの巻き取りやすさと、コアつぶれのしにくさとが良好であるロール状ペーパータオル1を得ることができる。シート長は、ロール状ペーパータオル1のミシン目とミシン目の間の1枚のペーパータオル1xにおける、MD方向の長さを実測した値である。
また、ペーパータオル1xのMD方向の曲げこわさは10μN・m以上130μN・m以下であることが好ましく、17μN・m以上100μN・m以下であることがより好ましく、20μN・m以上50μN・m以下であることが更に好ましい。曲げこわさが10μN・m未満であると、ペーパータオル1xの坪量や紙厚が低くなるため、吸水性に劣る。曲げこわさが130μN・mを超えると、ペーパータオル1xが硬くなりすぎるため、ピックアップのコアへの巻き付きが悪くなる。
ペーパータオル1xのMD方向の曲げこわさは、ISO 2493に記載された方法に準拠し、L&W ベンディングテスター(Lorentzen&Wettre社製)を用いて測定する。ペーパータオル1xから採取した、幅38mm、長さ100mmの試験片について、曲げ角度を15度、曲げ長(試料台のスパン)を10mmとしたときの測定値を曲げ抵抗(荷重)とし、次の算出式によって曲げこわさ(μN・m)を求める。
曲げこわさ(μN・m)=60×曲げ抵抗(mN)×曲げ長10(mm)÷(π×曲げ角度15(°)×サンプル幅38(mm))
なお、長さ100mmの試験片を採取できない場合は、試験片の長さを短くすることができる。また、試験片はミシン目を含まないようにするが、試験片のサイズを確保する上でミシン目を含まなければならないときは、ミシン目を含んでもよい。
さらに、ペーパータオル1xにおいて、(ペーパータオル1xのMD方向の曲げこわさ)×(ロールのコアの固さ)で示す値が、5以上360以下であることが好ましく、10以上210以下であることがより好ましく、15以上75以下であることが更に好ましい。値が5未満であると、ペーパータオル1xの坪量が小さくなるため、吸水性に劣る。値が360を超えると、ロール状ペーパータオル1における巻き取り時及びログソーカット時のコアつぶれが起こりやすくなる。
(エンボス)
本発明のロール状ペーパータオル1(ペーパータオル1x)は、エンボス加工が施されていることが好ましく、ロールワインダにて施されることが好ましい。なお、エンボス単体の形状は、円形、楕円形、長方形、正方形、花柄、多角形、文字、線、ロゴ等、特に制限なく用いることができるが、本願発明のような高坪量かつ吸水性に優れるペーパータオル1xを得るには、六角形状が好ましい。
また、エンボスの深さは0.07mm以上1.8mm以下であることが好ましく、0.2mm以上1.2mm以下であることがより好ましく、0.3mm以上0.8mm以下であることが更に好ましい。エンボスの深さが上記の数値範囲内であることにより、ペーパータオル1xの紙厚や曲げこわさを調整することができ、ロール状ペーパータオル1としての使いやすさが良好になる。
エンボスの深さは、マイクロスコープを用いて測定する。マイクロスコープとしては、KEYENCE社製の製品名「ワンショット3D測定マクロスコープ VR-3100」を使用することができる。マイクロスコープの画像の観察・測定・画像解析ソフトウェアとしては、製品名「VR-H1A」を使用することができる。また、測定条件は、倍率12倍、視野面積24mm×18mmの条件で測定する。測定倍率と視野面積は、求めるエンボスの大きさによって、適宜変更してもよい。
図2は、マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルを示し、ペーパータオル表面の高さが濃淡で表されている。図2の濃淡が周辺と異なる六角形状の部位が個々のエンボスを示している。エンボスの深さは、上記マイクロスコープを用いて上述のエンボスの高低差を測定して求める。なお、測定はペーパータオル1xの表面1a側で行う。また、測定時に、ロール状ペーパータオル1からペーパータオル1xを3周分取り除き、4周目のペーパータオル1xを用いて、ペーパータオルの状態で測定する。また、ミシン目がある場合は、避けて測定する。
まず、図2のように線分ABを引き、図3の高さプロファイルを得る。なお、線分ABは、エンボスを横切るように引けばよい。また、線分ABは、ペーパータオル1xの幅方向(CD方向)になるように引くが、エンボスとエンボスの間隔が例えば2mm以上開いている場合は、線分を斜め方向に引いたり、流れ方向に引いたりしてもよい。高さプロファイルは、実際のペーパータオル1xの試料表面の凹凸を表す(測定)断面曲線Sであるが、ノイズ(ペーパータオル1xの表面に繊維塊があったり、繊維がヒゲ状に伸びていたり、繊維のない部分に起因した急峻なピーク)をも含んでおり、凹凸の高低差の算出に当たっては、このようなノイズピークを除去する必要がある。
そこで、図3の(測定)断面曲線Sを重み平均ラジオボタンのフィルターのサイズを±12とし、スムージングした図4の断面曲線Wを得る。なお、重み平均ラジオボタンのフィルターを用いたスムージングは、上記の解析ソフトを使用すれば、自動で得られる。そして、図4に示すグラフにおいて、グラフの凸部H1と、凸部H1に隣接する凸部H2の縦軸のそれぞれの最大値の平均値を算出し、凸部H1と凸部H2とに挟まれる凹部D1における縦軸の最小値を求める。このようにして求められた最大値の平均値から最小値を差し引いた数値を暫定的なエンボスの深さとする。そして、図4に示すように、断面曲線上において連続する計2カ所(凹部D1と、凸部H2と凸部H3に挟まれる凹部D2の連続する計2カ所)について同様の測定を行う(この時点で2つの測定結果が得られる)。その後、ペーパータオル1xの流れ方向にロール状ペーパータオル1を90度ずつ3回に分けて回転させた各位置において上記同様の測定を行い(流れ方向における測定位置は計4カ所となる)、合計8カ所(2×4)の平均値をエンボスの深さとして最終的に採用する。
(吸水量)
本発明のロール状ペーパータオル1において、ペーパータオル1xの単位面積当たり(1m当たり)の吸水量が210g/m以上520g/m以下であることが好ましく、260g/m以上430g/m以下であることがより好ましく、310g/m以上400g/m以下であることが更に好ましい。単位面積当たりの吸水量が210g/m未満であると、ロール状ペーパータオル1としての吸水性に劣る。単位面積当たりの吸水量が520g/mを超えると、ペーパータオル1xの坪量が大きくなり、ピックアップのコアへの巻き付きが悪くなる。
また、ペーパータオル1xの単位重量当たり(1g当たり)の吸水量が3.0g/g以上8.0g/g以下であることが好ましく、3.5g/g以上7.5g/g以下であることがより好ましく、4.0g/g以上7.0g/g以下であることが更に好ましい。単位重量当たりの吸水量が上記の数値範囲内であることにより、高坪量かつ吸水性に優れ、ロールの巻き取りやすさと、コアつぶれのしにくさとが良好であるロール状ペーパータオル1を得ることができる。
なお、ペーパータオル1xの各吸水量は以下のように測定する。
まず、ペーパータオル1xを採取し、一片が7.6cm(3インチ)の正方形の型版を用いてカットし、一辺7.6cmの矩形の試験片200を作製する。その後、吸水前の試験片200の質量を電子天秤で測定しておく。そして、試験片200をホルダー220(試験片200の3点を固定するジグで、ジグは水分を吸収しない金属からなる)にセットする。
次に、市販のバットに、蒸留水を深さ2cm入れ、ホルダー220にセットした試験片200を蒸留水中に2分間浸漬する。2分間浸漬後に試験片200をホルダー220と共に蒸留水から取り出し、図5に示すように、試験片200の1つの隅部200dに帯210を貼り付ける。帯210は、測定するサンプルと同じペーパータオル1xを幅2mm×長さ15mmの大きさに切り、試験片200の隅部200dから中心に向かって6mmの部分に貼り付ける。次に、ホルダー220と試験片200を、隅部200dに対向する隅部200aが上になるようにして空の水槽内に設置した棒にぶら下げ、水槽の蓋を閉めて10分間、放置する。その後、ホルダー220と試験片200を水槽から取り出し、帯210とホルダー220を外し、電子天秤で試験片200の質量を測定する。蒸留水に浸す前後での試験片200の質量変化から、試験片200の単位面積当たりの蒸留水の吸水量(g(水)/m(ペーパータオル)を計算する。さらに、単位面積当たりの吸水量(g(水)/m(ペーパータオル))を試験片200の坪量で割ることにより、単位面積当たりの吸水量(g(水)/m(ペーパータオル))/坪量(g(ペーパータオル)/m(ペーパータオル))=単位重量当たりの吸水量(g(水)/g(ペーパータオル))を算出する。測定は各サンプル5回ずつ行い、平均値を採用する。
なお、本測定は、JIS P 8111法に従い、温度23±1℃、湿度50±2%の状態で行う。また、蒸留水は23±1℃に保持する。
4.ペーパータオル及びロール状ペーパータオルの製造方法
ペーパータオル1x及びロール状ペーパータオル1の製造方法としては、ペーパータオル1xが合成繊維及びパルプ繊維を含むキッチンタオルである場合は、例えば(1)所定のスパンボンド不織布にパルプ繊維を積層して水流交絡、(2)マッチドスチールによる熱エンボス処理、(3)ミシン目加工、(4)ロール巻取り加工の順で製造することができる。
このとき、製造方法の(1)水流交絡において、合成繊維にパルプ繊維を水流交絡することで、合成繊維及びパルプ繊維を含む不織布を得る。水流交絡の方法に関しては、例えば、特開2018-193634号公報に記載された方法で行うことが好ましい。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが、当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
(1)ポリプロピレンのスパンボンド不織布にパルプ繊維を積層して水流交絡、(2)マッチドスチールによる熱エンボス処理、(3)ミシン目加工、(4)ロール巻取り加工の工程を経て、表2~4に記載された実施例1~26及び比較例1~9のロール状ペーパータオルを作製した。なお、実施例26のみコアがないロール状ペーパータオルとした。
全ての実施例及び比較例のロール状ペーパータオルに関して上述の各パラメーターを測定し、かつ、下記の各評価を行った。全ての測定結果及び評価を表2~4に示す。
ピックアップのコアへの巻き付き:ピックアップのコアへの巻き付きに関して、下記の通り評価を行った。
コアへの巻き付きが弱く、巻き取り時にコアからすぐ解離したり、ペーパータオルにしわが入ったりする。:×
コアへの巻き付きがやや弱く、巻き取り時にコアから解離しやすかったり、ペーパータオルにしわが入りやすかったりする。:△
コアへの巻き付きが問題なく良好で、巻き取り時にコアから解離しにくく、ペーパータオルにしわも入りにくい。:○
コアへの巻き付きが問題なく良好で、巻き取り時にコアからほとんど解離せず、ペーパータオルにしわも入らない。:◎
コアつぶれのしにくさ(巻き取り時):ロール状ペーパータオルの巻き取り時のコアのつぶれに関して、下記の通り評価を行った。
巻き取り時にコアが大きくつぶれる:×
巻き取り時にコアが少しつぶれる:△
巻き取り時にコアがほとんどつぶれない:○
巻き取り時にコアが全くつぶれない:◎
コアつぶれのしにくさ(ログソーカット時):ロール状ペーパータオルのログソーカット時のコアのつぶれに関して、下記の通り評価を行った。
ログソーカット時にコアが大きくつぶれる:×
ログソーカット時にコアが少しつぶれる:△
ログソーカット時にコアがほとんどつぶれない:○
ログソーカット時にコアが全くつぶれない:◎
ロール製品の使いやすさ:ロール状ペーパータオルの製品としての使いやすさに関して、下記の通り評価を行った。
ロールの巻直径が大きすぎたり小さすぎたりして、使いにくい:×
ロールの巻直径がやや大きかったりやや小さかったりして、やや使いにくい:△
ロールの巻直径が多少大きかったり多少小さかったりするが、使いやすさに問題はない:○
ロールの巻直径が適度な大きさで使いやすい:◎
物流効率:ロール状ペーパータオルの物流効率に関して、表1の基準に従い評価を行った。
Figure 2023020906000002
吸水性:ペーパータオルの吸水性に関して、上記の測定方法で測定したペーパータオルの単位面積当たりの吸水量を基に、下記の通り評価を行った。
吸水量が159g/m以下:××
吸水量が160g/m以上209g/m以下:×
吸水量が210g/m以上259g/m以下:△
吸水量が260g/m以上309g/m以下:○
吸水量が310g/m以上:◎
Figure 2023020906000003
Figure 2023020906000004
Figure 2023020906000005
表2~4に示すように、実施例1~26のロール状ペーパータオルはいずれもピックアップのコアへの巻き付きが強く、巻き取り時やログソーカット時にコアつぶれが起きにくく、使いやすさや物流効率に優れ、かつ、吸水性も良好であった。一方で比較例1~9のロール状ペーパータオルはピックアップのコアへの巻き付きが弱いか、巻き取り時やログソーカット時にコアがつぶれやすいか、使いやすさや物流効率に劣るか、又は吸水性に劣るものであった。
以上より、本発明のロール状ペーパータオルは、コア外径が一定の範囲である、1プライで高坪量かつ吸水性に優れるロール状ペーパータオルにおいて、ロールの巻き取りやすさと、コアつぶれのしにくさとが良好であり、製品として使いやすく、また物流効率が良い、ロール状ペーパータオルを提供することができる。
1 ロール状ペーパータオル
1a 表面
1b 裏面
1e ペーパータオルの最外巻の端縁
1x ペーパータオル
200 試験片
200a、200d 隅部
210 帯
220 ホルダー

Claims (11)

  1. パルプ繊維及び合成繊維を含有した1プライのペーパータオルが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルであって、
    前記ペーパータオルの坪量が40g/m以上150g/m以下であり、
    ロールの巻直径が75mm以上160mm以下、ロール密度が0.05g/cm以上0.19g/cm以下、ロールのコア外径が25mm以上55mm以下であり、
    ((ロールのコア外径の面積)/(ロールの中心からコアまでの空洞部を除いた、ロールの断面積))×100で示す値が5以上40以下であることを特徴とする、ロール状ペーパータオル。
  2. ロールの中心からコアまでの空洞部を除いた、ロールの断面積が30cm以上190cm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル。
  3. 前記ペーパータオルのMD方向の曲げこわさが10μN・m以上130μN・m以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル。
  4. ロールのコアの見かけの坪量が200g/m以上520g/m以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル。
  5. 前記ペーパータオルのDMDTが8N/25mm以上75N/25mm以下であり、DCDTが2N/25mm以上50N/25mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル。
  6. ロールのコアの固さが0.4mm以上3.0mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル。
  7. (前記ペーパータオルのMD方向の曲げこわさ)×(ロールのコアの固さ)で示す値が5以上360以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル。
  8. 前記ペーパータオルの単位面積当たりの吸水量が210g/m以上520g/m以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル。
  9. ロールの巻長が7m以上24m以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル。
  10. 前記ペーパータオルの紙厚が200μm以上1400μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル。
  11. 前記ペーパータオルがキッチンタオルであることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル。
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